特許7324626IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

本願発明は、橋面上で吊り荷を水平移動させる技術であり、より具体的には、橋軸直角方向の端部付近で吊り上げた物を、吊り上げた状態のまま橋面の中心側に移動させる吊り荷移動装置と、これを用いた既設橋梁の撤去方法、及び橋梁部材の設置方法に関するものである。

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

従来、橋梁を解体する際、あるいは部分的に部材を撤去する際に、床版の下方など橋梁外に設置したクレーンを用いることがあった。もちろんクレーンが設置しやすい環境であればこのようなクレーン作業でも特段の支障はないが、首都高速道路の高架橋など道路上に架けられた橋梁や、線路上に架かる跨線橋、河川を越える橋梁、あるいは渓谷など桁下が著しく長い橋梁などを対象とするケースでは、橋梁外にクレーンを設置して施工を行うことは現実的でない。その点、特許文献1が提案する技術は、橋梁外にクレーンを設置する必要がないため、首都高速道路の高架橋や跨線橋といった橋梁でも問題なく採用することができる。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本願発明は、2つの滑車の水平支間を伸縮させる水平伸縮手段を利用し、一方の滑車に掛け回された吊りロープを橋軸直角方向の中心側に移動させ、その吊りロープ先端で把持された吊り荷も橋軸直角方向の中心側に移動させる、という点に着目してなされたものであり、従来にはない発想に基づいて行われた発明である。

発明の効果[発明の詳細な説明]から抜粋

本願発明の吊り荷移動装置、既設橋梁の撤去方法、及び橋梁部材の設置方法には、次のような効果がある。
(1)地覆や壁高欄、防護柵、管理用歩路など橋梁の横断方向(橋軸直角方向)端部にある部材をその場で吊り上げ、さらに吊り上げた状態のまま撤去部材を横断方向(橋軸直角方向)の中央付近まで移設することができ、その後のトラック等への搭載作業も円滑に実施することができる。
(2)橋梁外にクレーンを設置する必要がないことから、首都高速道路の高架橋や跨線橋、河川を超える橋梁、あるいは渓谷など桁下が著しく長いといった橋梁などでも問題なく採用することができる。
(3)主に滑車と吊ロープ、ジャッキで構成されることから、比較的単純な構造であり、構築や設置にかかる費用、あるいはメンテナンスにかかる費用を抑えることができるとともに、仮に故障したとしても比較的容易に修理することができる。

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】 (a)は主桁上に設置された壁高欄付きコンクリート床版で構成される橋梁を示す断面図、(b)は切断した壁高欄が吊り上げられた状態を示す断面図。
【図2】 本願発明の吊り荷移動装置を模式的に示す側面図。
【図3】 支持構台の一例としてのリフターを示す斜視図。
【図4】 (a)は支持構台を省略して4アーム形式のリンク構造のみを示す側面図、(b)は4つのアームを省略したリンク構造を示す側面図。
【図5】 (a)は上下ジャッキが縮んだ状態の4アーム形式のリンク構造を示す側面図、(b)は上下ジャッキが伸びた状態の4アーム形式のリンク構造を示す側面図。
【図6】 (a)は水平方向(左右方向)に伸縮する水平ジャッキが伸びた状態の2アーム形式のリンク構造を示す側面図、(b)は水平ジャッキが縮んだ状態の2アーム形式のリンク構造を示す側面図。
【図7】 (a)は回転巻取り手段を具備する2アーム形式のリンク構造であって水平ジャッキが伸びた状態を示す側面図、(b)は回転巻取り手段を具備する2アーム形式のリンク構造であって水平ジャッキが縮んだ状態を示す側面図。
【図8】 (a)は2つのアームにスリットが設けられた2アーム形式のリンク構造であって水平ジャッキが伸びた状態を示す側面図、(b)は2つのアームにスリットが設けられた2アーム形式のリンク構造であって水平ジャッキが縮んだ状態を示す側面図。
【図9】 (a)は2つのアームがジャッキである2アーム形式のリンク構造であって水平ジャッキが伸びた状態を示す側面図、(b)は2つのアームがジャッキである2アーム形式のリンク構造であって水平ジャッキが縮んだ状態を示す側面図。
【図10】 (a)は水平方向(左右方向)に伸縮する水平ジャッキが伸びた状態の水平ジャッキ形式のリンク構造を示す側面図、(b)は水平ジャッキが縮んだ状態の水平ジャッキ形式のリンク構造を示す側面図。
【図11】 (a)は車輪式の移動式固定手段を示す断面図、(b)は車輪式の移動式固定手段を示す側面図。
【図12】 (a)はスライド式の移動式固定手段を示す断面図、(b)はスライド式の移動式固定手段を示す側面図。
【図13】 (a)は水平ジャッキが伸びた状態の第2形態の吊り荷移動装置を示す側面図、(b)は水平ジャッキが縮んだ状態の第2形態の吊り荷移動装置を示す側面図。
【図14】 (a)は吊りロープの第1先端側が不動固定手段に固定された状態の第3形態の吊り荷移動装置を示す側面図、(b)は不動固定手段による吊りロープの第1先端側の固定が解除された状態の第3形態の吊り荷移動装置を示す側面図。
【図15】 (a)は回転巻取り手段がリンク構造を吊り上げる前の状態の第4形態の吊り荷移動装置を示す側面図、(b)は回転巻取り手段がリンク構造を吊り上げた後の状態の第4形態の吊り荷移動装置を示す側面図。
【図16】 (a)は移動式固定手段が水平移動する前の状態の第5形態の吊り荷移動装置を示す側面図、(b)は移動式固定手段が橋軸直角方向の外側に移動した後の状態の第5形態の吊り荷移動装置を示す側面図。
【図17】 本願発明の既設橋梁の撤去方法の主な工程を示すフロー図。
【図18】 (a)は水平回転装置で壁高欄(吊り荷)を吊り上げた状態を示す平面図、(b)は壁高欄を吊上げた状態で水平回転装置を水平回転する状態を示す平面図。
【図19】 本願発明の橋梁部材の設置方法の主な工程を示すフロー図。

代表図 図1本件の代表的な図

100 吊り荷移動装置 200 (吊り荷移動装置の)リンク構造 211 (リンク構造の)第1滑車 212 (リンク構造の)第2滑車 213 (リンク構造の)第3滑車 221 (リンク構造の)第1上部アーム 222 (リンク構造の)第2上部アーム 223 (リンク構造の)第1下部アーム 224 (リンク構造の)第2下部アーム 231 (リンク構造の)上下ジャッキ 232 (リンク構造の)水平ジャッキ 240 (リンク構造の)吊りロープ 241 (吊りロープの)第1先端側 242 (吊りロープの)第2先端側 250 (リンク構造の)吊り冶具 261 (リンク構造の)係止具 262 (リンク構造の)支持ロープ 263 (リンク構造の)回転巻取り手段 300 (吊り荷移動装置の)移動式固定手段 310 (移動式固定手段の)レール 311 (レールの)ストッパ 312 (レールの)移動溝 320 (移動式固定手段の)移動車 321 (移動車の)車輪 322 (移動車の)挿通孔 330 (移動式固定手段の)スライド棒 400 (吊り荷移動装置の)支持構台 401 (支持構台の)支柱 402 (支持構台の)頂版 500 (吊り荷移動装置の)不動固定手段 600 (吊り荷移動装置の)回転式フレーム 700 水平回転装置 BR 橋梁 CU 頂点部 DC コンクリート床版 GR 主桁 SL スリット WN 回転巻取り手段 WR 壁高欄

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