(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-02
(45)【発行日】2023-08-10
(54)【発明の名称】脱気装置、基板処理装置、及び処理液脱気方法
(51)【国際特許分類】
B01D 19/00 20060101AFI20230803BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20230803BHJP
H01L 21/027 20060101ALI20230803BHJP
【FI】
B01D19/00 Z
H01L21/304 648K
H01L21/304 643A
H01L21/30 564C
(21)【出願番号】P 2021145251
(22)【出願日】2021-09-07
【審査請求日】2021-09-07
(31)【優先権主張番号】10-2020-0116370
(32)【優先日】2020-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】キム,ダエ サン
【審査官】宮部 裕一
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-169244(JP,A)
【文献】特開平11-319819(JP,A)
【文献】特開2007-289958(JP,A)
【文献】特開平11-197406(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 19/00-19/04
H01L 21/30
H01L 21/304
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理液供給ライン上に設置される脱気装置であって、
溶存ガスが含まれた処理液から溶存ガスを気泡形態に抽出する溶存ガス抽出ノズルと、
前記溶存ガス抽出ノズルを通過しながら、抽出された気泡を処理液と分離する第1タンクと、を含む脱気装置であり、
前記第1タンクは、
上端に提供され、処理液と気泡が流入される第1供給ポートと、
前記第1供給ポートと連結される上部空間を有する第1ケースと、
前記第1ケースを囲むように提供され、その間に前記上部空間から流入された処理液と気泡が分離される外側空間を有する第2ケースと、
前記外側空間の上端に位置され、前記外側空間で処理液と分離された気泡が排気される第1排気ポートと、を含む脱気装置。
【請求項2】
前記溶存ガス抽出ノズルは、
流入口と吐出口の直径より前記流入口と前記吐出口との間を連結する中間流路の直径が相対的に大きい構造を有する請求項1に記載の脱気装置。
【請求項3】
前記溶存ガス抽出ノズルは、
内部に処理液が流れる中間流路が形成され、前記中間流路の一側に処理液が流入される流入口と、前記中間流路の他側に処理液が吐出される吐出口が形成された本体と、を含み、
前記吐出口は、
キャビテーション現象を通じて処理液中の溶存ガスが気泡形態に抽出されるように前記中間流路の断面積より相対的に小さい断面積を有する請求項1に記載の脱気装置。
【請求項4】
前記第1ケースは、
前記上部空間から前記外側空間に処理液と気泡が移動することができる第1移動通路と、
前記上部空間の下に水平隔壁によって区画され、前記外側空間から気泡が除去された処理液が貯蔵される下部空間と、
前記下部空間と前記外側空間を区画する垂直隔壁の下端に前記外側空間と前記下部空間との間の処理液移動のための第2移動通路と、を含む請求項1に記載の脱気装置。
【請求項5】
前記第1タンクは、
前記下部空間から処理液が排出される第1排出ポートをさらに含み、
前記第2ケースは、
前記第1移動通路を通じて
前記外側空間に流入される処理液が前記第1排気ポートに流入されないように前記外側空間に水平である方向に設置される遮蔽板をさらに含む請求項
4に記載の脱気装置。
【請求項6】
前記第1タンクで気泡が分離された処理液が貯蔵される空間を有する第2タンクをさらに含む請求項1に記載の脱気装置。
【請求項7】
前記第2タンクは、
下端に提供され、前記第1タンクから気泡が分離された処理液が流入される第2供給ポートと、
上端に提供され、前記空間で処理液から分離された気泡が排気される第2排気ポートと、
下端に提供され、前記空間に貯蔵された処理液が排出される第2排出ポートを含む請求項6に記載の脱気装置。
【請求項8】
処理液供給ライン上に設置される脱気装置であって、
溶存ガスが含まれた処理液から溶存ガスを気泡形態に抽出する溶存ガス抽出ノズルと、
前記溶存ガス抽出ノズルを通過しながら、抽出された気泡を処理液と分離する第1タンクと、
前記第1タンクで気泡が分離された処理液が貯蔵される空間を有する第2タンクと、を含む脱気装置であり、
前記溶存ガス抽出ノズルは、
キャビテーション現象を通じて処理液中の溶存ガスが気泡形態に抽出されるように吐出口の直径が流入口と吐出口との間を連結する中間流路の直径より相対的に小さい構造を有する脱気装置。
【請求項9】
前記第1タンクは、
上端に提供され、処理液と気泡が流入される第1供給ポートと、
前記第1供給ポートと連結される上部空間と
、その間に前記上部空間から流入された処理液と気泡が分離される外側空間から気泡が除去された処理液が貯蔵される下部空間を有する第1ケースと、
前記第1ケースを囲むように提供され、
前記外側空間を有する第2ケースと、
前記外側空間の上端に位置され、前記外側空間で処理液と分離された気泡が排気される第1排気ポートと、
下端に提供され、前記下部空間に貯蔵された処理液が排出される第1排出ポートと、を含み、
前記第1ケースは、
前記上部空間から前記外側空間に処理液と気泡が移動することができる第1移動通路と、
前記下部空間を区画する垂直隔壁の下端に前記外側空間と前記下部空間との間の処理液移動のための第2移動通路と、を含む請求項8に記載の脱気装置。
【請求項10】
前記第2ケースは、
前記第1移動通路を通じて
前記外側空間に流入される処理液が前記第1排気ポートに流入されないように前記外側空間に水平である方向に設置される遮蔽板をさらに含む請求項9に記載の脱気装置。
【請求項11】
前記第2タンクは、
下端に提供され、連結配管を通じて前記第1排出ポートと連結されて気泡が分離された処理液が流入される第2供給ポートと、
上端に提供され、前記空間で処理液から分離された気泡が排気される第2排気ポートと、
下端に提供され、前記空間に貯蔵された処理液が排出される第2排出ポートと、を含む請求項9に記載の脱気装置。
【請求項12】
基板処理装置であって、
処理液を利用して基板を処理する処理装置と、
前記処理装置の各々のノズルに処理液を供給する処理液供給部と、を含む基板処理装置であり、
前記処理液供給部は、
処理液が貯蔵されているボトルと、
前記ボトルから供給される処理液から溶存ガスを気泡形態に抽出する溶存ガス抽出ノズルを有する脱気装置と、
前記脱気装置に貯蔵されてある溶存ガスが分離された処理液を前記処理装置の各々のノズルに供給するポンプと、を含み、
前記脱気装置は、
前記溶存ガス抽出ノズルを通過しながら、抽出された気泡を処理液と分離する第1タンクと、
前記第1タンクで気泡が分離された処理液が貯蔵されて処理される空間を有する第2タンクと、
前記第1タンクの下端と前記第2タンクの下端を連結する連結配管と、を含む基板処理装置。
【請求項13】
前記溶存ガス抽出ノズルは、
流入口と吐出口の直径より前記流入口と前記吐出口との間を連結する中間流路の直径が相対的に大きい構造を有する請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記第1タンクは、
上端に提供され、処理液と気泡が流入される第1供給ポートと、
前記第1供給ポートと連結される上部空間と、
その間に前記上部空間から流入された処理液と気泡が分離される外側空間から気泡が除去された処理液が貯蔵される下部空間を有する第1ケースと、
前記第1ケースを囲むように提供され、
前記外側空間を有する第2ケースと、
前記外側空間の上端に位置され、前記外側空間で処理液と分離された気泡が排気される第1排気ポートと、を含み、
前記第1ケースは、
前記上部空間から前記外側空間に処理液と気泡が移動することができる第1移動通路と、
前記下部空間を区画する垂直隔壁の下端に前記外側空間と前記下部空間との間の処理液移動のための第2移動通路と、を含む請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記第1タンクは、
前記下部空間から処理液が排出される第1排出ポートをさらに含み、
前記第2ケースは、
前記第1移動通路を通じて
前記外側空間に流入される処理液が前記第1排気ポートに流入されないように前記外側空間に水平である方向に設置される遮蔽板をさらに含む請求項14に記載の基板処理装置。
【請求項16】
前記第2タンクは、
下端に提供され、前記第1タンクから気泡が分離された処理液が流入される第2供給ポートと、
上端に提供され、前記空間で処理液から分離された気泡が排気される第2排気ポートと、
下端に提供され、前記空間に貯蔵された処理液が排出される第2排出ポートを含む請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項17】
処理液の脱気方法であって、
溶存ガス抽出ノズルを通じて溶存ガスが含まれた処理液から溶存ガスを気泡形態に抽出する抽出段階と、
第1タンクで抽出された気泡を処理液と分離する分離段階と、
第2タンクで前記第1タンクから気泡が分離された処理液が提供されて貯蔵する処理段階を含む処理液の脱気方法。
【請求項18】
前記抽出段階は、
キャビテーション現象を通じて処理液中の溶存ガスが気泡形態に抽出される請求項17に記載の処理液の脱気方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板を処理液で液処理する装置で処理液内の気泡を除去する脱気装置、基板処理装置、及び処理液脱気方法に係る。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程の中で写真工程(photo-lithography process)はウエハ上に望むパターンを形成させる工程である。写真工程は普通露光設備が連結されて塗布工程、露光工程、そして現像工程を連続的に処理するスピナー(spinner local)設備で進行される。このようなスピナー設備はHMDS(Hexamethyl disilazane)工程、塗布工程、ベーク工程、そして現像工程を順次的又は選択的に遂行する。
【0003】
図11は一般的な塗布工程が行われる処理装置での処理液供給装置を示す図面である。
【0004】
図11に示したように、既存の処理液供給装置はポンプ2とノズル3を連結する供給ライン5上に脱気装置4が各々設置され、液処理装置のノズル3に供給される処理液は脱気装置4で気泡が除去された後、ノズル3に供給される。半導体工程で使用される一般的な脱気装置4は薄い膜(気体透過膜)を真空に引きで気泡を抜く方法であるため、薄膜に継続的に負荷がかかり、一定時間が経過した後に損傷が発生するという問題がある。
【0005】
そして、真空に引き力を大きくすれば、薄膜(気体透過膜)が容易に破れやすくなるので、最小限の真空で処理液内の気泡を抽出しなければならないので、一定水準の脱気効率を維持するためには流量が制限的である問題点がある。これによって、流量が少ない吐出部(ノズル)方に近く配置をしなければならなく、真空に露出される面積も一定部分に維持しなければならないので、サイズを減少させることができない短所もある。
【0006】
また、脱気装置4は気泡を除去する過程で処理液が気体透過膜を通過する問題によって、真空を制御するエジェクター部分及び真空ポンプの損傷を発生させる可能性があるので、別のドレーンポンプが要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】国際特許公開第WO2016/093564A1号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の一目的は維持管理が容易である脱気装置、基板処理装置、及び処理液脱気方法を提供することにある。
【0009】
本発明の一目的は処理液内の溶存ガスを効果的に除去することができる脱気装置、基板処理装置、及び処理液脱気方法を提供することにある。
【0010】
本発明の一目的はポンプユニットの前段で処理液内の気泡を除去することができる脱気装置、基板処理装置、及び処理液脱気方法を提供することにある。
【0011】
本発明の一目的は充分な流量供給が可能な脱気装置、基板処理装置、及び処理液脱気方法を提供することにある。
【0012】
本発明が解決しようとする課題は以上で言及された課題に制限されない。言及されない他の技術的課題は以下の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一側面によれば、溶存ガスが含まれた処理液から溶存ガスを気泡形態に抽出する溶存ガス抽出ノズルと、前記溶存ガス抽出ノズルを通過しながら、抽出された気泡を処理液と分離する第1タンクと、を含む脱気装置が提供されることができる。
【0014】
また、前記溶存ガス抽出ノズルは流入口と吐出口の直径より前記流入口と前記吐出口との間を連結する中間流路の直径が相対的に大きい構造を有することができる。
【0015】
また、前記溶存ガス抽出ノズルは内部に処理液が流れる中間流路が形成され、前記中間流路の一側に処理液が流入される流入口と、前記中間流路の他側に処理液が吐出される吐出口が形成された本体と、を含み、前記吐出口はキャビテーション現象を通じて処理液中の溶存ガスが気泡形態に抽出されるように前記中間流路の断面積より相対的に小さい断面積を有することができる。
【0016】
また、前記第1タンクは上端に提供され、処理液と気泡が流入される第1供給ポートと、前記第1供給ポートと連結される上部空間を有する第1ケースと、前記第1ケースを囲むように提供され、その間に前記上部空間から流入された処理液と気泡が分離される外側空間を有する第2ケースと、前記外側空間の上端に位置され、前記外側空間で処理液と分離された気泡が排気される第1排気ポートと、を含むことができる。
【0017】
また、前記第1ケースは前記上部空間から前記外側空間に処理液と気泡が移動することができる第1移動通路と、前記上部空間の下に水平隔壁によって区画され、前記外側空間から気泡が除去された処理液が貯蔵される下部空間と、前記下部空間と前記外側空間を区画する垂直隔壁の下端に前記外側空間と前記下部空間との間の処理液移動のための第2移動通路と、を含むことができる。
【0018】
また、前記第1タンクは前記下部空間から処理液が排出される第1排出ポートをさらに含むことができる。
【0019】
また、前記第2ケースは前記第1移動通路を通じて外側空間に流入される処理液が前記第1排気ポートに流入されないように前記外側空間に水平である方向に設置される遮蔽板をさらに含むことができる。
【0020】
また、前記第1タンクで気泡が分離された処理液が貯蔵されて安定化処理される安定化空間を有する第2タンクをさらに含むことができる。
【0021】
また、前記第2タンクは下端に提供され、前記第1タンクから気泡が分離された処理液が流入される第2供給ポートと、上端に提供され、前記安定化空間で安定化された処理液から分離された気泡が排気される第2排気ポートと、下端に提供され、前記安定化空間に貯蔵された処理液が排出される第2排出ポートと、を含むことができる。
【0022】
本発明の他の側面によれば、溶存ガスが含まれた処理液から溶存ガスを気泡形態に抽出する溶存ガス抽出ノズルと、前記溶存ガス抽出ノズルを通過しながら、抽出された気泡を処理液と分離する第1タンクと、前記第1タンクで気泡が分離された処理液が貯蔵されて安定化処理される安定化空間を有する第2タンクと、を含み、前記溶存ガス抽出ノズルはキャビテーション現象を通じて処理液中の溶存ガスが気泡形態に抽出されるように吐出口の直径が流入口と吐出口との間を連結する中間流路の直径より相対的に小さい構造を有する脱気装置が提供されることができる。
【0023】
また、前記第1タンクは上端に提供され、処理液と気泡が流入される第1供給ポートと、前記第1供給ポートと連結される上部空間と、前記外側空間から気泡が除去された処理液が貯蔵される下部空間を有する第1ケースと、前記第1ケースを囲むように提供され、その間に前記上部空間から流入された処理液と気泡が分離される外側空間を有する第2ケースと、前記外側空間の上端に位置され、前記外側空間で処理液と分離された気泡が排気される第1排気ポートと、下端に提供され、前記下部空間に貯蔵された処理液が排出される第1排出ポートと、を含み、前記第1ケースは前記上部空間から前記外側空間に処理液と気泡が移動することができる第1移動通路と、前記下部空間を区画する垂直隔壁の下端に前記外側空間と前記下部空間との間の処理液移動のための第2移動通路と、を含むことができる。
【0024】
また、前記第2ケースは前記第1移動通路を通じて外側空間に流入される処理液が前記第1排気ポートに流入されないように前記外側空間に水平である方向に設置される遮蔽板をさらに含むことができる。
【0025】
また、前記第2タンクは下端に提供され、連結配管を通じて前記第1排出ポートと連結されて気泡が分離された処理液が流入される第2供給ポートと、上端に提供され、前記安定化空間で安定化された処理液から分離された気泡が排気される第2排気ポートと、下端に提供され、前記安定化空間に貯蔵された処理液が排出される第2排出ポートと、を含むことができる。
【0026】
本発明のその他の側面によれば、処理液を利用して基板を処理する処理装置と、前記処理装置の各々のノズルに処理液を供給する処理液供給部と、を含み、前記処理液供給部は処理液が貯蔵されてあるボトルと、前記ボトルから供給される処理液から溶存ガスを気泡形態に抽出する溶存ガス抽出ノズルを有する脱気装置と、前記脱気装置に貯蔵されてある溶存ガスが分離された処理液を前記処理装置の各々のノズルに供給するポンプと、を含む基板処理装置が提供されることができる。
【0027】
また、前記脱気装置は前記溶存ガス抽出ノズルを通過しながら、抽出された気泡を処理液と分離する第1タンクと、前記第1タンクで気泡が分離された処理液が貯蔵されて安定化処理される安定化空間を有する第2タンクと、前記第1タンクの下端と前記第2タンクの下端を連結する連結配管と、を含むことができる。
【0028】
また、前記溶存ガス抽出ノズルは流入口と吐出口の直径より前記流入口と前記吐出口との間を連結する中間流路の直径が相対的に大きい構造を有することができる。
【0029】
また、前記第1タンクは上端に提供され、処理液と気泡が流入される第1供給ポートと、前記第1供給ポートと連結される上部空間と、前記外側空間から気泡が除去された処理液が貯蔵される下部空間を有する第1ケースと、前記第1ケースを囲むように提供され、その間に前記上部空間から流入された処理液と気泡が分離される外側空間を有する第2ケースと、前記外側空間の上端に位置され、前記外側空間で処理液と分離された気泡が排気される第1排気ポートと、を含み、前記第1ケースは前記上部空間から前記外側空間に処理液と気泡が移動することができる第1移動通路と、前記下部空間を区画する垂直隔壁の下端に前記外側空間と前記下部空間との間の処理液移動のための第2移動通路と、を含むことができる。
【0030】
また、前記第1タンクは前記下部空間から処理液が排出される第1排出ポートをさらに含むことができる。
【0031】
また、前記第2ケースは前記第1移動通路を通じて外側空間に流入される処理液が前記第1排気ポートに流入されないように前記外側空間に水平である方向に設置される遮蔽板をさらに含むことができる。
【0032】
また、前記第2タンクは下端に提供され、前記第1タンクから気泡が分離された処理液が流入される第2供給ポートと、上端に提供され、前記安定化空間で安定化された処理液から分離された気泡が排気される第2排気ポートと、下端に提供され、前記安定化空間に貯蔵された処理液が排出される第2排出ポートと、を含むことができる。
【0033】
本発明のその他の側面によれば、溶存ガス抽出ノズルを通じて溶存ガスが含まれた処理液から溶存ガスを気泡形態に抽出する抽出段階と、第1タンクで抽出された気泡を処理液と分離する分離段階と、第2タンクで前記第1タンクから気泡が分離された処理液が提供されて貯蔵する安定化処理段階と、を含む処理液の脱気方法が提供されることができる。
【0034】
また、前記抽出段階はキャビテーション現象を通じて処理液中の溶存ガスが気泡形態に抽出されることができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明の実施形態によれば、脱気装置が第1タンクと第2タンクで構成されているので、流量制限で自由になり、これによってノズル前段ではないポンプユニットの前段(供給部)に配置することができる。したがって、ノズルと連結された供給ラインに個別的に脱気装置を配置した従来に比べ、空間的、費用的削減を期待することができる。
【0036】
本発明の実施形態によれば、溶存ガス抽出ノズルでキャビテーション現象を利用して溶存ガスを気泡形態に抽出することによって、半永久的使用が可能してメンテナンス費用が別に発生しない長所がある。
【0037】
本発明の実施形態によれば、処理液内の溶存ガスを効果的に抽出して分離除去することができる。
【0038】
本発明の実施形態によれば、充分な流量供給が可能である。
【0039】
本発明の効果は上述した効果によって制限されない。上述されない効果は本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る基板処理設備の平面図である。
【
図2】
図1の設備をA-A方向から見た断面図である。
【
図3】
図1の設備をB-B方向から見た断面図である。
【
図4】
図1の設備をC-C方向から見た断面図である。
【
図5】レジスト塗布チャンバーの各々に処理液を供給する処理液供給装置を説明するための図面である。
【
図6】
図5に図示された脱気装置を示す斜視図である。
【
図8】溶存ガス抽出ノズルを説明するための図面である。
【
図11】一般的な塗布工程が行われる処理装置での処理液供給装置を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下では添付した図面を参考として本発明の実施形態に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態に具現されることができ、ここで説明する実施形態に限定されない。また、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明することにおいて、関連された公知機能又は構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にすることができていると判断される場合にはその詳細な説明を省略する。また、類似な機能及び作用をする部分に対しては図面の全体に亘って同一な符号を使用する。
【0042】
ある構成要素を‘含む’ということは、特別に反対になる記載がない限り、他の構成要素を除外することではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。具体的に、“含む”又は“有する”等の用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであり、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除しないことと理解されなければならない。
【0043】
第1、第2等の用語は多様な構成要素を説明するために使用されることができるが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみに使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しないながら、第1構成要素は第2構成要素と称されることができ、類似に第2構成要素も第1構成要素として称されることができる。
【0044】
単数の表現は文脈の上に明確に異なりに表現しない限り、複数の表現を含む。また、図面で要素の形状及びサイズ等はより明確な説明のために誇張されることができる。
【0045】
本実施形態の設備は半導体ウエハ又は平板表示パネルのような基板に対してフォトリソグラフィー工程を遂行するのに使用されることができる。特に、本実施形態の設備は露光装置に連結されて基板に対して塗布工程及び現像工程を遂行するのに使用されることができる。以下では基板にウエハが使用された場合を例として説明する。
【0046】
以下、
図1乃至
図7を通じて本発明の基板処理設備を説明する。
【0047】
図1は基板処理設備を上部から見た図面であり、
図2は
図1の設備をA-A方向から見た図面であり、
図3は
図1の設備をB-B方向から見た図面であり、
図4は
図1の設備をC-C方向から見た図面である。
【0048】
図1乃至
図4を参照すれば、基板処理設備1はロードポート100、インデックスモジュール200、第1バッファモジュール300、塗布及び現像モジュール400、第2バッファモジュール500、露光前後処理モジュール600、そしてインターフェイスモジュール700を含むことができる。
【0049】
ロードポート100、インデックスモジュール200、第1バッファモジュール300、塗布及び現像モジュール400、第2バッファモジュール500、露光前後処理モジュール600、そしてインターフェイスモジュール700は順次的に一方向に一列に配置されることができる。
【0050】
以下、ロードポート100、インデックスモジュール200、第1バッファモジュール300、塗布及び現像モジュール400、第2バッファモジュール500、露光前後処理モジュール600、そしてインターフェイスモジュール700が配置された方向を第1方向12と称し、上部から見る時、第1方向12と垂直になる方向を第2方向14と称し、第1方向12及び第2方向14と各々垂直になる方向を第3方向16と称する。
【0051】
基板Wはカセット20内に収納された状態に移動される。この時、カセット20は外部から密閉されることができる構造を有する。例えば、カセット20としては前方にドアを有する前面開放一体式ポッド(Front Open Unified Pod;FOUP)が使用されることができる。
【0052】
以下では、ロードポート100、インデックスモジュール200、第1バッファモジュール300、塗布及び現像モジュール400、第2バッファモジュール500、露光前後処理モジュール600、そしてインターフェイスモジュール700に対して詳細に説明する。
【0053】
ロードポート100は基板がWが収納されたカセット20が置かれる載置台120を有する。載置台120は複数が提供され、載置台200は第2方向14に沿って一列に配置される。
図1では4つの載置台120が提供されている。
【0054】
インデックスモジュール200はロードポート100の載置台120に置かれるカセット20と第1バッファモジュール300との間に基板Wを移送する。インデックスモジュール200はフレーム210、インデックスロボット220、そしてガイドレール230を有する。フレーム210は内部が空いた直方体の形状に提供され、ロードポート100と第1バッファモジュール300との間に配置される。インデックスモジュール200のフレーム210は後述する第1バッファモジュール300のフレーム310より低い高さに提供されることができる。インデックスロボット220とガイドレール230はフレーム210内に配置される。インデックスロボット220は基板Wを直接ハンドリングするハンド221が第1方向12、第2方向14、第3方向16に移動可能であり、回転されるように4軸駆動が可能な構造を有する。インデックスロボット220はハンド221、アーム222、支持台223、そして台座224を有する。ハンド221はアーム222に固定設置される。アーム222は伸縮可能な構造及び回転可能な構造で提供される。支持台223はその長さ方向が第3方向16に沿って配置される。アーム222は支持台223に沿って移動可能するように支持台223に結合される。支持台223は台座224に固定結合される。ガイドレール230はその長さ方向が第2方向14に沿って配置されるように提供される。台座224はガイドレール230に沿って直線移動可能するようにガイドレール230に結合される。また、図示されなかったが、フレーム210にはカセット20のドアを開閉するドアアオープナーがさらに提供される。
【0055】
第1バッファモジュール300はフレーム310、第1バッファ320、第2バッファ330、冷却チャンバー350、そして第1バッファロボット360を有する。フレーム310は内部が空いた直方体の形状に提供され、インデックスモジュール200と塗布及び現像モジュール400との間に配置される。第1バッファ320、第2バッファ330、冷却チャンバー350、そして第1バッファロボット360はフレーム310内に位置される。冷却チャンバー350、第2バッファ330、そして第1バッファ320は順次的に下から第3方向16に沿って配置される。第1バッファ320は後述する塗布及び現像モジュール400の塗布モジュール401と対応される高さに位置され、第2バッファ330と冷却チャンバー350は後述する塗布及び現像モジュール400の現像モジュール402と対応される高さに位置される。第1バッファロボット360は第2バッファ330、冷却チャンバー350、そして第1バッファ320と第2方向14に一定距離離隔されるように位置される。
【0056】
第1バッファ320と第2バッファ330は各々複数の基板がWを一時的に保管する。第2バッファ330はハウジング331と複数の支持台332を有する。支持台332はハウジング331内に配置され、相互間に第3方向16に沿って離隔されるように提供される。各々の支持台332には1つの基板Wが置かれる。ハウジング331はインデックスロボット220、第1バッファロボット360、そして後述する現像モジュール402の現像部ロボット482がハウジング331内の支持台332に基板Wを搬入又は搬出できるようにインデックスロボット220が提供された方向、第1バッファロボット360が提供された方向、そして現像部ロボット482が提供された方向に開口(図示せず)を有する。第1バッファ320は第2バッファ330と大体に類似な構造を有する。但し、第1バッファ320のハウジング321には第1バッファロボット360が提供された方向及び後述する塗布モジュール401に位置された塗布部ロボット432が提供された方向に開口を有する。第1バッファ320に提供された支持台322の数と第2バッファ330に提供された支持台332の数は同一であるか、或いは異なることができる。一例によれば、第2バッファ330に提供された支持台332の数は第1バッファ320に提供された支持台322の数より多いことができる。
【0057】
第1バッファロボット360は第1バッファ320と第2バッファ330との間に基板Wを移送させる。第1バッファロボット360はハンド361、アーム362、そして支持台363を有する。ハンド361はアーム362に固定設置される。アーム362は伸縮可能な構造で提供されて、ハンド361が第2方向14に沿って移動可能するようにする。アーム362は支持台363に沿って第3方向16に直線移動可能であるように支持台363に結合される。支持台363は第2バッファ330に対応される位置から第1バッファ320に対応される位置まで延長された長さを有する。支持台363はこれより上又は下方向にさらに長く提供されることができる。第1バッファロボット360は単純にハンド361が第2方向14及び第3方向16に沿う2軸のみで駆動されるように提供されることができる。
【0058】
冷却チャンバー350は各々基板Wを冷却する。冷却チャンバー350はハウジング351と冷却プレート352を有する。冷却プレート352は基板Wが置かれる上面及び基板Wを冷却する冷却手段353を有する。冷却手段353としては冷却水による冷却や熱電素子を利用した冷却等の様々な方式が使用されることができる。また、冷却チャンバー350には基板Wを冷却プレート352上に位置させるリフトピンアセンブリ(図示せず)が提供されることができる。ハウジング351はインデックスロボット220及び後述する現像モジュール402に提供された現像部ロボット482が冷却プレート352に基板Wを搬入又は搬出できるようにインデックスロボット220が提供された方向及び現像部ロボット482が提供された方向に開口(図示せず)を有する。また、冷却チャンバー350には上述した開口を開閉するドア(図示せず)が提供されることができる。
【0059】
塗布及び現像モジュール400は露光工程の前に基板W上にフォトレジストを塗布する工程及び露光工程の後に基板Wを現像する工程を遂行する。塗布及び現像モジュール400は大体に直方体の形状を有する。塗布及び現像モジュール400は塗布モジュール401と現像モジュール402を有する。塗布モジュール401と現像モジュール402は相互間に層で区画されるように配置される。一例によれば、塗布モジュール401は現像モジュール402の上部に位置される。
【0060】
塗布モジュール401は基板Wに対してフォトレジストのような感光液を塗布する工程及びレジスト塗布工程の前後に基板Wに対して加熱及び冷却のような熱処理工程を含む。塗布モジュール401はレジスト塗布チャンバー410、ベークチャンバー420、そして搬送チャンバー430を有する。レジスト塗布チャンバー410、ベークチャンバー420、そして搬送チャンバー430は第2方向14に沿って順次的に配置される。したがって、レジスト塗布チャンバー410とベークチャンバー420は搬送チャンバー430を介して第2方向14に互いに離隔されるように位置される。レジスト塗布チャンバー410は複数が提供され、第1方向12及び第3方向16に各々複数ずつ提供される。図面では6つのレジスト塗布チャンバー410が提供された例が図示されている。ベークチャンバー420は第1方向12及び第3方向16に各々複数ずつ提供される。図面では6つのベークチャンバー420が提供された例が図示されている。しかし、これと異なりにベークチャンバー420はさらに多い数に提供されることができる。
【0061】
搬送チャンバー430は第1バッファモジュール300の第1バッファ320と第1方向12に平行に位置される。搬送チャンバー430内には塗布部ロボット432とガイドレール433が位置される。搬送チャンバー430は大体に長方形の形状を有する。塗布部ロボット432はベークチャンバー420、レジスト塗布チャンバー410、第1バッファモジュール300の第1バッファ320、そして後述する第2バッファモジュール500の第1冷却チャンバー520との間に基板Wを移送する。ガイドレール433はその長さ方向が第1方向12と平行するように配置される。ガイドレール433は塗布部ロボット432が第1方向12に直線移動されるように案内する。塗布部ロボット432はハンド434、アーム435、支持台436、そして台座437を有する。ハンド434はアーム435に固定設置される。アーム435は伸縮可能な構造で提供されてハンド434が水平方向に移動可能するようにする。支持台436はその長さ方向が第3方向16に沿って配置されるように提供される。アーム435は支持台436に沿って第3方向16に直線移動可能するように支持台436に結合される。支持台436は台座437に固定結合され、台座437はガイドレール433に沿って移動可能するようにガイドレール433に結合される。
【0062】
レジスト塗布チャンバー410は全て同一な構造を有する。但し、各々のレジスト塗布チャンバー410で使用されるフォトレジストの種類は互いに異なることができる。一例のフォトレジストとしては化学増幅型レジスト(chemical amplification resist)が使用されることができる。レジスト塗布チャンバー410は基板W上にフォトレジストを塗布する。
【0063】
レジスト塗布チャンバー410はハウジング411、支持プレート412、そしてノズル413を有する。ハウジング411は上部が開放されたカップ形状を有する。支持プレート412はハウジング411内に位置され、基板Wを支持する。支持プレート412は回転可能に提供される。ノズル413は支持プレート412に置かれる基板W上にフォトレジストを供給する。ノズル413は円形の管形状を有し、基板Wの中心にフォトレジストを供給することができる。選択的にノズル413は基板Wの直径に相応する長さを有し、ノズル413の吐出口はスリットで提供されることができる。また、追加的にレジスト塗布チャンバー410にはフォトレジストが塗布された基板W表面を洗浄するために脱イオン水のような洗浄液を供給するノズル414がさらに提供されることができる。
【0064】
再び、
図1乃至
図4を参照すれば、ベークチャンバー420は基板Wを熱処理する。例えば、ベークチャンバー420はフォトレジストを塗布する前に基板Wを所定の温度に加熱して基板W表面の有機物や水分を除去するプリベーク(prebake)工程やフォトレジストを基板W上に塗布した後に行うソフトベーク(softbake)工程等を遂行し、各々の加熱工程の後に基板Wを冷却する冷却工程等を遂行する。ベークチャンバー420は冷却プレート421又は加熱プレート422を有する。冷却プレート421には冷却水又は熱電素子のような冷却手段423が提供される。また、加熱プレート422には熱線又は熱電素子のような加熱手段424が提供される。冷却プレート421と加熱プレート422は1つのベークチャンバー420内に各々提供されることができる。選択的に、ベークチャンバー420の中で一部は冷却プレート421のみを具備し、他の一部は加熱プレート422のみを具備することができる。
【0065】
現像モジュール402は基板W上にパターンを得るために現像液を供給してフォトレジストの一部を除去する現像工程、及び現像工程の前後に基板Wに対して遂行される加熱及び冷却のような熱処理工程を含む。現像モジュール402は現像チャンバー460、ベークチャンバー470、そして搬送チャンバー480を有する。現像チャンバー460、ベークチャンバー470、そして搬送チャンバー480は第2方向14に沿って順次的に配置される。したがって、現像チャンバー460とベークチャンバー470は搬送チャンバー480を介して第2方向14に互いに離隔されるように位置される。現像チャンバー460は複数が提供され、第1方向12及び第3方向16に各々複数ずつ提供される。図面では6つの現像チャンバー460が提供された例が図示されている。ベークチャンバー470は第1方向12及び第3方向16に各々複数ずつ提供される。図面では6つのベークチャンバー470が提供された例が図示されている。しかし、これと異なりにベークチャンバー470はさらに多い数に提供されることができる。
【0066】
搬送チャンバー480は第1バッファモジュール300の第2バッファ330と第1方向12に平行に位置される。搬送チャンバー480内には現像部ロボット482とガイドレール483が位置される。搬送チャンバー480は大体に長方形の形状を有する。現像部ロボット482はベークチャンバー470、現像チャンバー460、第1バッファモジュール300の第2バッファ330と冷却チャンバー350、そして第2バッファモジュール500の第2冷却チャンバー540の間に基板Wを移送する。ガイドレール483はその長さ方向が第1方向12と平行するように配置される。ガイドレール483は現像部ロボット482が第1方向12に直線移動されるように案内する。現像部ロボット482はハンド484、アーム485、支持台486、そして台座487を有する。ハンド484はアーム485に固定設置される。アーム485は伸縮可能な構造に提供されてハンド484が水平方向に移動可能するようにする。支持台486はその長さ方向が第3方向16に沿って配置されるように提供される。アーム485は支持台486に沿って第3方向16に直線移動可能するように支持台486に結合される。支持台486は台座487に固定結合される。台座487はガイドレール483に沿って移動可能するようにガイドレール483に結合される。
【0067】
現像チャンバー460は全て同一な構造を有する。但し、各々の現像チャンバー460で使用される現像液の種類は互いに異なることができる。現像チャンバー460は基板W上のフォトレジストの中で光が照射された領域を除去する。この時、保護膜の中で光が照射された領域も共に除去される。選択的に使用されるフォトレジストの種類に応じてフォトレジスト及び保護膜の領域の中で光が照射されない領域のみが除去されることができる。
【0068】
現像チャンバー460はハウジング461、支持プレート462、そしてノズル463を有する。ハウジング461は上部が開放されたカップ形状を有する。支持プレート462はハウジング461内に位置され、基板Wを支持する。支持プレート462は回転可能に提供される。ノズル463は支持プレート462に置かれる基板W上に現像液を供給する。ノズル463は円形の管形状を有し、基板Wの中心に現像液を供給することができる。選択的に、ノズル463は基板Wの直径に相応する長さを有し、ノズル463の吐出口はスリットで提供されることができる。また、現像チャンバー460には追加的に現像液が供給された基板Wの表面を洗浄するために脱イオン水のような洗浄液を供給するノズル464がさらに提供されることができる。
【0069】
現像モジュール402のベークチャンバー470は基板Wを熱処理する。例えば、ベークチャンバー470は現像工程が遂行される前に基板Wを加熱するポストベーク工程、現像工程が遂行された後に基板Wを加熱するハードベーク工程、及び各々のベーク工程の後に加熱されたウエハを冷却する冷却工程等を遂行する。ベークチャンバー470は冷却プレート471又は加熱プレート472を有する。冷却プレート471には冷却水又は熱電素子のような冷却手段473が提供される。又は加熱プレート472には熱線又は熱電素子のような加熱手段474が提供される。冷却プレート471と加熱プレート472は1つのベークチャンバー470内に各々提供されることができる。選択的に、ベークチャンバー470の中で一部は冷却プレート471のみを具備し、他の一部は加熱プレート472のみを具備することができる。
【0070】
上述したように塗布及び現像モジュール400で塗布モジュール401と現像モジュール402は相互間に分離されるように提供される。また、上部から見る時、塗布モジュール401と現像モジュール402は同一なチャンバーの配置を有することができる。
【0071】
第2バッファモジュール500は塗布及び現像モジュール400と露光前後処理モジュール600との間に基板Wが運搬される通路として提供される。また、第2バッファモジュール500は基板Wに対して冷却工程やエッジ露光工程等のような所定の工程を遂行する。第2バッファモジュール500はフレーム510、バッファ520、第1冷却チャンバー530、第2冷却チャンバー540、エッジ露光チャンバー550、そして第2バッファロボット560を有する。フレーム510は直方体の形状を有する。バッファ520、第1冷却チャンバー530、第2冷却チャンバー540、エッジ露光チャンバー550、そして第2バッファロボット560はフレーム510内に位置される。バッファ520、第1冷却チャンバー530、そしてエッジ露光チャンバー550は塗布モジュール401に対応する高さに配置される。第2冷却チャンバー540は現像モジュール402に対応する高さに配置される。バッファ520、第1冷却チャンバー530、そして第2冷却チャンバー540は順次的に第3方向16に沿って一列に配置される。上部から見る時、バッファ520は塗布モジュール401の搬送チャンバー430と第1方向12に沿って配置される。エッジ露光チャンバー550はバッファ520又は第1冷却チャンバー530と第2方向14に一定距離離隔されるように配置される。
【0072】
第2バッファロボット560はバッファ520、第1冷却チャンバー530、そしてエッジ露光チャンバー550との間に基板Wを運搬する。第2バッファロボット560はエッジ露光チャンバー550とバッファ520との間に位置される。第2バッファロボット560は第1バッファロボット360と類似な構造で提供されることができる。第1冷却チャンバー530とエッジ露光チャンバー550は塗布モジュール401で工程が遂行されたウエハWに対して後続工程を遂行する。第1冷却チャンバー530は塗布モジュール401で工程が遂行された基板Wを冷却する。第1冷却チャンバー530は第1バッファモジュール300の冷却チャンバー350と類似な構造を有する。エッジ露光チャンバー550は第1冷却チャンバー530で冷却工程が遂行されたウエハWに対してその縁を露光する。バッファ520はエッジ露光チャンバー550で工程が遂行された基板がWが後述する前処理モジュール601に運搬される前に基板Wを一時的に保管する。第2冷却チャンバー540は後述する後処理モジュール602で工程が遂行されたウエハWが現像モジュール402に運搬される前にウエハWを冷却する。第2バッファモジュール500は現像モジュール402と対応される高さに追加されたバッファをさらに有することができる。この場合、後処理モジュール602で工程が遂行されたウエハWは追加されたバッファに一時的に保管された後、現像モジュール402に運搬されることができる。
【0073】
露光前後処理モジュール600は、露光装置1000が液浸露光工程を遂行する場合、液浸露光の時に基板Wに塗布されたフォトレジスト膜を保護する保護膜を塗布する工程を処理することができる。また、露光前後処理モジュール600は露光の後に基板Wを洗浄する工程を遂行することができる。また、化学増幅型レジストを使用して塗布工程が遂行された場合、露光前後処理モジュール600は露光後ベーク工程を処理することができる。
【0074】
露光前後処理モジュール600は前処理モジュール601と後処理モジュール602を有する。前処理モジュール601は露光工程遂行前に基板Wを処理する工程を遂行し、後処理モジュール602は露光工程の後に基板Wを処理する工程を遂行する。前処理モジュール601と後処理モジュール602は相互間に層で区画されるように配置される。一例によれば、前処理モジュール601は後処理モジュール602の上部に位置される。前処理モジュール601は塗布モジュール401と同一な高さに提供される。後処理モジュール602は現像モジュール402と同一な高さに提供される。前処理モジュール601は保護膜塗布チャンバー610、ベークチャンバー620、そして搬送チャンバー630を有する。保護膜塗布チャンバー610、搬送チャンバー630、そしてベークチャンバー620は第2方向14に沿って順次的に配置される。したがって、保護膜塗布チャンバー610とベークチャンバー620は搬送チャンバー630を介して第2方向14に互いに離隔されるように位置される。保護膜塗布チャンバー610は複数が提供され、互いに層をなすように第3方向16に沿って配置される。選択的に、保護膜塗布チャンバー610は第1方向12及び第3方向16に各々複数ずつ提供されることができる。ベークチャンバー620は複数が提供され、互いに層をなすように第3方向16に沿って配置される。選択的に、ベークチャンバー620は第1方向12及び第3方向16に各々複数ずつ提供されることができる。
【0075】
搬送チャンバー630は第2バッファモジュール500の第1冷却チャンバー530と第1方向12に平行に位置される。搬送チャンバー630内には前処理ロボット632が位置される。搬送チャンバー630は大体に正方形又は長方形の形状を有する。前処理ロボット632は保護膜塗布チャンバー610、ベークチャンバー620、第2バッファモジュール500のバッファ520、そして後述するインターフェイスモジュール700の第1バッファ720との間に基板Wを移送する。前処理ロボット632はハンド633、アーム634、そして支持台635を有する。ハンド633はアーム634に固定設置される。アーム634は伸縮可能な構造及び回転可能な構造で提供される。アーム634は支持台635に沿って第3方向16に直線移動可能するように支持台635に結合される。
【0076】
保護膜塗布チャンバー610は液浸露光の時にレジスト膜を保護する保護膜を基板W上に塗布する。保護膜塗布チャンバー610はハウジング611、支持プレート612、そしてノズル613を有する。ハウジング611は上部が開放されたカップ形状を有する。支持プレート612はハウジング611内に位置され、基板Wを支持する。支持プレート612は回転可能に提供される。ノズル613は支持プレート612に置かれる基板W上に保護膜を形成するための保護液を供給する。ノズル613は円形の管形状を有し、基板Wの中心に保護液を供給することができる。選択的にノズル613は基板Wの直径に相応する長さを有し、ノズル613の吐出口はスリットで提供されることができる。この場合、支持プレート612は固定された状態に提供されることができる。保護液は発泡性材料を含む。保護液はフォトレジスター及び水との親和力が低い材料が使用されることができる。例えば、保護液は弗素系の溶剤を含むことができる。保護膜塗布チャンバー610は支持プレート612に置かれる基板Wを回転させながら、基板Wの中心領域に保護液を供給する。
【0077】
ベークチャンバー620は保護膜が塗布された基板Wを熱処理する。ベークチャンバー620は冷却プレート621又は加熱プレート622を有する。冷却プレート621には冷却水又は熱電素子のような冷却手段623が提供される。又は加熱プレート622には熱線又は熱電素子のような加熱手段624が提供される。加熱プレート622と冷却プレート621は1つのベークチャンバー620内に各々提供されることができる。選択的にベークチャンバー620の中で一部は加熱プレート622のみを具備し、他の一部は冷却プレート621のみを具備することができる。
【0078】
後処理モジュール602は洗浄チャンバー660、露光後ベークチャンバー670、そして搬送チャンバー680を有する。洗浄チャンバー660、搬送チャンバー680、そして露光後ベークチャンバー670は第2方向14に沿って順次的に配置される。したがって、洗浄チャンバー660と露光後ベークチャンバー670は搬送チャンバー680を介して第2方向14に互いに離隔されるように位置される。洗浄チャンバー660は複数が提供され、互いに層をなすように第3方向16に沿って配置されることができる。選択的に、洗浄チャンバー660は第1方向12及び第3方向16に各々複数ずつ提供されることができる。露光後ベークチャンバー670は複数が提供され、互いに層をなすように第3方向16に沿って配置されることができる。選択的に、露光後ベークチャンバー670は第1方向12及び第3方向16に各々複数ずつ提供されることができる。
【0079】
搬送チャンバー680は上部から見る時、第2バッファモジュール500の第2冷却チャンバー540と第1方向12に平行に位置される。搬送チャンバー680は大体に正方形又は長方形の形状を有する。搬送チャンバー680内には後処理ロボット682が位置される。後処理ロボット682は洗浄チャンバー660、露光後ベークチャンバー670、第2バッファモジュール500の第2冷却チャンバー540、そして後述するインターフェイスモジュール700の第2バッファ730との間に基板Wを運搬する。後処理モジュール602に提供された後処理ロボット682は前処理モジュール601に提供された前処理ロボット632と同一な構造で提供されることができる。
【0080】
洗浄チャンバー660は露光工程の後に基板Wを洗浄する。洗浄チャンバー660はハウジング661、支持プレート662、そしてノズル663を有する。ハウジング661は上部が開放されたカップ形状を有する。支持プレート662はハウジング661内に位置され、基板Wを支持する。支持プレート662は回転可能に提供される。ノズル663は支持プレート662に置かれる基板W上に洗浄液を供給する。洗浄液としては脱イオン水のような水が使用されることができる。洗浄チャンバー660は支持プレート662に置かれる基板Wを回転させながら、基板Wの中心領域に洗浄液を供給する。選択的に基板Wが回転される間にノズル663は基板Wの中心領域で縁領域まで直線移動又は回転移動することができる。
【0081】
露光後のベークチャンバー670は遠紫外線を利用して露光工程が遂行された基板Wを加熱する。露光後ベーク工程は基板Wを加熱して露光によってフォトレジストに生成された酸(acid)を増幅させてフォトレジストの性質変化を完成させる。露光後のベークチャンバー670は加熱プレート672を有する。加熱プレート672には熱線又は熱電素子のような加熱手段674が提供される。露光後のベークチャンバー670はその内部に冷却プレート671をさらに具備することができる。冷却プレート671には冷却水又は熱電素子のような冷却手段673が提供される。また、選択的に冷却プレート671のみを有するベークチャンバーがさらに提供されることができる。
【0082】
上述したように露光前後処理モジュール600で前処理モジュール601と後処理モジュール602は相互間に完全に分離されるように提供される。また、前処理モジュール601の搬送チャンバー630と後処理モジュール602の搬送チャンバー680は同一なサイズで提供されて、上部から見る時、相互間に完全に重畳されるように提供されることができる。また、保護膜塗布チャンバー610と洗浄チャンバー660は互いに同一なサイズで提供されて上部から見る時、相互間に完全に重畳されるように提供されることができる。また、ベークチャンバー620と露光後ベークチャンバー670は同一なサイズで提供されて、上部から見る時、相互間に完全に重畳されるように提供されることができる。
【0083】
インターフェイスモジュール700は露光前後処理モジュール600、及び露光装置1000との間に基板Wを移送する。インターフェイスモジュール700はフレーム710、第1バッファ720、第2バッファ730、そしてインターフェイスロボット740を有する。第1バッファ720、第2バッファ730、そしてインターフェイスロボット740はフレーム710内に位置される。第1バッファ720と第2バッファ730は相互間に一定距離離隔され、互いに積層されるように配置される。第1バッファ720は第2バッファ730より高く配置される。第1バッファ720は前処理モジュール601と対応される高さに位置され、第2バッファ730は後処理モジュール602に対応される高さに配置される。上部から見る時、第1バッファ720は前処理モジュール601の搬送チャンバー630と第1方向12に沿って一列に配置し、第2バッファ730は後処理モジュール602の搬送チャンバー630と第1方向12に沿って一列に配置されるように位置される。
【0084】
インターフェイスロボット740は第1バッファ720及び第2バッファ730と第2方向14に離隔されるように位置される。インターフェイスロボット740は第1バッファ720、第2バッファ730、そして露光装置1000との間に基板Wを運搬する。インターフェイスロボット740は第2バッファロボット560と大体に類似な構造を有する。
【0085】
第1バッファ720は前処理モジュール601で工程が遂行された基板がWが露光装置1000に移動される前にこれらを一時的に保管する。そして、第2バッファ730は露光装置1000で工程が完了された基板がWが後処理モジュール602に移動される前にこれらを一時的に保管する。第1バッファ720はハウジング721と複数の支持台722を有する。支持台722はハウジング721内に配置され、相互間に第3方向16に沿って離隔されるように提供される。各々の支持台722には1つの基板Wが置かれる。ハウジング721はインターフェイスロボット740及び前処理ロボット632がハウジング721内に支持台722に基板Wを搬入又は搬出できるようにインターフェイスロボット740が提供された方向及び前処理ロボット632が提供された方向に開口(図示せず)を有する。第2バッファ730は第1バッファ720と大体に類似な構造を有する。但し、第2バッファ730のハウジング4531にはインターフェイスロボット740が提供された方向及び後処理ロボット682が提供された方向に開口(図示せず)を有する。インターフェイスモジュールにはウエハに対して所定の工程を遂行するチャンバーの提供無しで上述したようにバッファ及びロボットのみが提供されることができる。
【0086】
図5はレジスト塗布チャンバーの各々に処理液を供給する処理液供給装置を説明するための図面である。
【0087】
本実施形態で処理液供給装置900は塗布工程に使用される処理液をレジスト塗布チャンバーの各々に供給することと説明しているが、これに限定されることではなく、処理液を利用して基板表面を処理する液処理装置に全て適用可能である。レジスト塗布チャンバーではシンナー組成物で基板をプリウェッティングする工程、フォトレジストを塗布する工程、シンナー組成物で基板縁をクリーニングする工程を進行する液処理装置800として提供されることができる。液処理装置800の各々は基板支持ユニット810、処理容器820、ノズル830を含むことができる。
【0088】
図5を参照すれば、処理液供給装置900は処理液が貯蔵されているボトル(bottle)910、脱気装置920、ポンプユニット990、そして供給配管992を含むことができる。
【0089】
ボトル910には処理液が満たされており、第1不活性ガス供給ライン912と第1供給ラインL1が連結されている。ボトル910には第1不活性ガス供給ライン912を通じて密閉されたボトル91の0内部を不活性気体の雰囲気に作るために不活性ガス(ヘリウムガス又は窒素ガス)がレギュレータを通じて供給され、相対的な圧力に内部の処理液が第1供給ラインL1を通じて脱気装置920に移動される。ここで、処理液はプリウェッティング工程及びクリーニング工程で使用されるシンナー組成物であり得る。
【0090】
脱気装置920では処理液内の溶存ガスが分離除去されることができる。脱気装置920には第2供給ラインL2が連結される。第2供給ラインL2はポンプユニット990に連結される。脱気装置920には排気ライン924に連結され、この排気ライン924は脱気装置920で分離された気泡が排気されるラインである。
【0091】
ポンプユニット990は吸引及び排出動作によって発生される流動圧によって脱気装置920に貯蔵されている処理液(溶存ガスが除去された処理液)を液処理装置の各々のノズル830に供給することができる。ポンプユニット990には第3供給ラインL3が連結される。第3供給ラインL3は液処理装置の各々のノズル830と連結されることができる。
【0092】
供給配管992は第1供給ラインL1、第2供給ラインL2、そして第3供給ラインL3を含むことができる。
【0093】
図6は
図5に図示された脱気装置を示す斜視図であり、
図7は
図6に図示された脱気装置の断面図であり、
図8は溶存ガス抽出ノズルを説明するための図面である。
【0094】
図5乃至
図8を参照すれば、脱気装置920は処理液内の溶存ガスを分離除去するための装置である。一例として、脱気装置920は溶存ガス抽出ノズル930、第1タンク940そして第2タンク960を含むことができる。
【0095】
溶存ガス抽出ノズル930は処理液から溶存ガスを排気可能な気泡形態に抽出するノズルである。溶存ガス抽出ノズル930は連結管931を通じて第1タンク960の先端(第1供給ポート)に近く設置されることができる。
【0096】
溶存ガス抽出ノズル930は吐出口935の断面積で中間流路934の断面積より相対的に大幅に減少させて速度を高めることによって、蒸気圧以下に発生されるキャビテーション現像(処理液に溶けている溶存ガスが急激な圧力低下によって気泡が発生する現像)を利用した方式である。溶存ガス抽出ノズルは処理液が吐出口から吐出される時、キャビテーション現象を通じて処理液内の溶存ガスが気泡形態に抽出される。
【0097】
溶存ガス抽出ノズル930はノズルボディー932を含む。ノズルボディー932は上端に流入口933が提供され、下端に吐出口935が提供され、流入口933と吐出口935との間には中間流路934が提供される。
【0098】
さらに補足説明すれば、処理液は流入口933を通じて中間流路934を経て吐出口935に排出される。処理液が吐出口935部分に到達すれば、流速が増加し、処理液の動圧が急激に上昇すると共に、静圧が急激に低下し、吐出口935を通過すれば、流路の断面積が広くなるので、流速が遅くなり、処理液の動圧が急激に低下しながら、静圧は急激に上昇する。処理液の急激な圧力変化が発生すれば、キャビテーション現象が発生し、処理液内の溶存ガスは気泡形態に抽出されながら、処理液から分離される。このように溶存ガス抽出ノズルを通過しながら、抽出された気泡と処理液は第1タンクに流入される。
【0099】
このように、脱気装置920は溶存ガス抽出ノズル930でキャビテーション現象を利用して溶存ガスを気泡形態に抽出することであって、半永久的に使用が可能してメンテナンス費用が別に発生しない長所がある。
【0100】
第1タンク940は溶存ガス抽出ノズル930を通過しながら、抽出された気泡を処理液から分離除去するためのタンクである。一例によれば、第1タンク940は内側ケース942(以下、第1ケース)と外側ケース946(以下、第2ケース)から成される2重円筒構造で構成されることができる。
【0101】
第1タンク940は処理液と気泡が流入される第1供給ポート941を有する。
図9に示したように、第1供給ポート941は溶存ガス抽出ノズル930の吐出口935と直接連結されることができる。
【0102】
第1ケース942は水平隔壁943によって上部空間A1と下部空間A2に区画されることができる。上部空間A1は第1供給ポート941と連結される。下部空間A2には気泡が除去された薬液が貯蔵される。上部空間A1の処理液と気泡は第1移動通路944を通じて第2ケース946の外側空間A3に移動される。第1移動通路944は第1ケース942の本体に該当される円筒隔壁に形成される。処理液が第1移動通路を通じて外側空間に移動される時、2次キャビテーション現象が発生されることができる。
【0103】
第1ケース942は外側空間A3と下部空間A2との間の薬液移動のための第2移動通路945を有する。第2移動通路945は第1ケース942の下端に位置されることができる。第2移動通路945は半球形状であり得る。
【0104】
第2ケース946は第1ケース942を囲む円筒形状に提供される。第1ケース942と第2ケース946との間には外側空間A3が形成される。外側空間A3では処理液と気泡が分離される。気泡は外側空間A3の上部に移動し、処理液は下に流れて外側空間A3と下部空間A2に累積される。第1排気ポート947は第2ケース946の上端に外側空間A3と連結されるように提供される。外側空間A3で薬液と分離された気泡は第1排気ポート947を通じて排気される。第1排気ポート947には排気ライン924が連結される。排気ライン924には排気圧力(又は陰圧、真空圧)が提供されることができる。
【0105】
一方、第2ケース946は外側空間A3上部に遮蔽板948が設置される。遮蔽板948は第1移動通路944を通じて外側空間A3に流入される薬液が第1排気ポート947に流入されることを防止するために提供される。遮蔽板948は外側空間に水平である方向に設置されることができる。遮蔽板948は第1移動通路944より高く位置される。
【0106】
第1タンク940で気泡が除去された処理液は外側空間A3と下部空間A2に貯蔵され、連結配管928を通じて第2タンク960の安定化空間A4に貯蔵される。連結配管928は第1タンク940の第1排出ポート949と第2タンク960の第2供給ポート961に連結される。
【0107】
第2タンク960は円筒形状に第1タンク940で気泡が分離された薬液が貯蔵されて安定化処理される安定化空間A4を提供する。第2タンク960の下端には連結配管928を通じて第1排出ポート949と連結されて気泡が分離された処理液が流入される第2供給ポート961が提供される。第2タンク960の上端には安定化空間A4で安定化された処理液から分離された気泡が排気される第2排気ポート967が提供される。安定化空間A4に貯蔵された処理液は第2タンク960の下端に提供される第2排出ポート969を通じて排出される。第2排出ポート969には第2供給ラインL2が連結される。第2タンクに移送された処理液は安定化時間を経た後、排出されることができる。
【0108】
一方、第1タンク940及び第2タンク960の各々は内部を加圧するための圧縮空気が供給される加圧ポートを有し、加圧ポートには加圧ライン926が連結されることができる。第1、2タンクの内部を加圧しようとする場合はタンクメンテナンスのために内部空間に貯蔵された処理液を全て空にしようとする時に使用される。
【0109】
上述した構成を有する脱気装置920は溶存ガス抽出ノズル930で溶存ガスを抽出し、第1タンク940で気泡を分離除去し、気泡が除去された処理液は第2タンク960で安定化される。特に、脱気装置920は第1タンク940と第2タンク960で構成されているので、流量制限から自由になって、これによってノズル前段ではないポンプユニット990の前段(供給部)に配置することができる。したがって、ノズルと連結された供給ラインに個別的に脱気装置を配置した従来に比べて空間的、費用的削減を期待することができる。
【0110】
【0111】
図9に図示された脱気装置920aは溶存ガス抽出ノズル930a、第1タンク940a、そして第2タンク(図示せず)を含み、これらは
図7に図示された溶存ガス抽出ノズル930、第1タンク940、そして第2タンク960と大体に類似な構成と機能で提供されるので、以下では、本実施形態との相違点を主に変形例を説明する。
【0112】
本変形例で、溶存ガス抽出ノズル930aは吐出口935が第1タンク940aの第1供給ポート941に直接連結されるように設置されることができる。
【0113】
【0114】
図10に図示された脱気装置920bは溶存ガス抽出ノズル930b、第1タンク940b、そして第2タンク960bを含み、これらは
図7に図示された溶存ガス抽出ノズル930、第1タンク940、そして第2タンク960と大体に類似な構成と機能で提供されるので、以下では、本実施形態との相違点を主に変形例を説明する。
【0115】
本変形例で、第1タンク940bは一側にレベルセンサー952が設置されて処理液の水位を感知して適正水位Hまで処理液が継続的に充填されるように管理することができる。一例として、第1タンク940bは外側空間A3と連通されたレベル指示管950と、レベル指示管950の一側に位置して処理液のレベルを測定するレベルセンサー952が具備されることができる。レベルセンサー952は4つのレベルであるHH、H、L、LLを測定できるように4箇所に配置されることができる。
【0116】
以上の実施形態は本発明の理解を助けるために提示されたことと、本発明の範囲を制限しなく、これから多様な変形可能な実施形態も本発明の範囲に属することであることを理解しなければならない。本発明の技術的保護範囲は特許請求範囲の技術的思想によって定められなければならないものであり、本発明の技術的保護範囲は特許請求範囲の文言的記載そのものに限定されることではなく、実質的には技術的価値が均等な範疇の発明に対してまで及ぶことであることを理解しなければならない。
【符号の説明】
【0117】
800 液処理装置
810 基板支持ユニット
820 処理容器
830 ノズル
900 処理液供給装置
910 ボトル
920 脱気装置
990 ポンプユニット
930 溶存ガス抽出ノズル
940 第1タンク
960 第2タンク