(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-02
(45)【発行日】2023-08-10
(54)【発明の名称】金融取引システムおよびその方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/40 20120101AFI20230803BHJP
【FI】
G06Q20/40
(21)【出願番号】P 2022518855
(86)(22)【出願日】2020-10-19
(86)【国際出願番号】 KR2020014216
(87)【国際公開番号】W WO2021080261
(87)【国際公開日】2021-04-29
【審査請求日】2022-03-23
(31)【優先権主張番号】10-2019-0130387
(32)【優先日】2019-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519436965
【氏名又は名称】ソン・ミン・ユン
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【氏名又は名称】相田 京子
(72)【発明者】
【氏名】ソン・ミン・ユン
【審査官】山本 俊介
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-521304(JP,A)
【文献】国際公開第2017/010455(WO,A1)
【文献】特開2019-125882(JP,A)
【文献】特開2015-153265(JP,A)
【文献】特開2019-040557(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金融取引者の金融取引を遂行し管理する金融取引管理コンピュータを含むシステムにおいて、
前記金融取引管理コンピュータは少なくとも一つのハードウェアプロセッサおよびコンピュータプログラムを保存したメモリを含み、前記少なくとも一つのハードウェアプロセッサが前記メモリに保存されたコンピュータプログラムの遂行を制御するものの、
金融取引者の金融取引要請によって前記金融取引者と関係がない非関係人の情報を抽出し、
前記非関係人に金融取引者の金融取引内訳を提供して金融取引者の金融取引承認を要請し、
前記非関係人から金融取引者の金融取引承認情報を受信して前記金融取引者の金融取引を
完了させる、金融取引システムであって、
前記非関係人の情報は、前記金融取引管理コンピュータが前記金融取引者から提供された関係人の情報に基づいて前記関係人を除いて選定された情報であることを特徴とする、金融取引システム。
【請求項2】
前記金融取引管理コンピュータは、前記
金融取引者の金融取引要請を受信して、前記金融取引要請に含まれた金融取引者の通信内訳で金融取引者と特定関係がある関係人情報を抽出することを特徴とする、請求項1に記載の金融取引システム。
【請求項3】
金融取引者の金融取引を遂行し管理する金融取引管理コンピュータおよび前記金融取引者の関係人が提供した金融取引者の同一性確認情報に基づいて金融取引者の同一性認証を遂行する同一性認証システムを含むシステムにおいて、
前記金融取引管理コンピュータは少なくとも一つのハードウェアプロセッサおよびコンピュータプログラムを保存したメモリを含み、前記少なくとも一つのハードウェアプロセッサが前記メモリに保存されたコンピュータプログラムの遂行を制御するものの、
前記同一性認証システムで同一性認証が完了した金融取引者の金融取引要請によって前記金融取引者と関係がない非関係人の情報を抽出し、
前記非関係人に金融取引者の金融取引内訳を提供して金融取引者の金融取引承認を要請し、
前記非関係人から金融取引者の金融取引承認情報を受信して前記金融取引者の金融取引を完了さ
せる金融取引システムであって、
前記非関係人の情報は、前記金融取引管理コンピュータが前記金融取引者から提供された関係人の情報に基づいて前記関係人を除いて選定された情報であることを特徴とする、金融取引システム。
【請求項4】
前記同一性認証システムは、前記
金融取引者の金融取引要請に含まれた金融取引者の通信内訳で金融取引者と特定関係がある関係人情報を抽出することを特徴とする、請求項
3に記載の金融取引システム。
【請求項5】
金融取引管理コンピュータが金融取引者の金融取引要請によって前記金融取引者と関係がない非関係人の情報を抽出する段階と;
前記金融取引管理コンピュータが抽出された前記非関係人に金融取引者の金融取引内訳を提供して金融取引者の金融取引承認を要請する段階と;
前記金融取引管理コンピュータが前記非関係人から金融取引者の金融取引承認情報を受信して前記金融取引者の金融取引を完了させる段階
を含み、
前記非関係人の情報は、前記金融取引管理コンピュータが前記金融取引者から提供された関係人の情報に基づいて前記関係人を除いて選定された情報であることを特徴とする、金融取引方法。
【請求項6】
同一性認証システムが金融取引者の本人認証要請によって前記金融取引者の関係人情報を利用して金融取引者の同一性認証を通じて本人認証を遂行する段階と;
金融取引管理コンピュータが前記同一性認証システムで本人認証が完了した金融取引者の金融取引要請によって前記金融取引者と関係がない非関係人の情報を抽出する段階と;
前記金融取引管理コンピュータが前記非関係人に金融取引者の金融取引内訳を提供して金融取引者の金融取引承認を要請する段階と;
前記金融取引管理コンピュータが前記非関係人から金融取引者の金融取引承認情報を受信して前記金融取引者の金融取引を完了させる段階
を含み、
前記非関係人の情報は、前記金融取引管理コンピュータが前記金融取引者から提供された関係人の情報に基づいて前記関係人を除いて選定された情報であることを特徴とする、金融取引方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は金融取引システムおよびその方法に関する。さらに詳細には、資金振替などの金融取引を遂行する者の本人認証を関係人の同一性確認を通じて遂行し、同一性確認を通じて本人認証が承認された者が金融取引を要請すると、金融取引要請者の識別情報と金融取引要請者と関係がない多数の非関係人による取引承認データに基づいて前記金融取引要請者の取引を承認する、本人認証の不正使用防止および金融取引のセキュリティと迅速な取引遂行が可能な金融取引システムおよびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近ブロックチェーンによる取引帳簿共有方式で脱中央化を通じての金融取引を試みているが、実際の取引に使用の際に限界に直面して商用化されずにいる。その理由は、ブロックチェーンで新しいブロックの追加のためにすべてのブロックの暗号化確認手続きなどが要求されるため、迅速な取引が必要なビジネス分野に適していないためである。前記ブロックチェーンによる取引帳簿共有方式が商用化されるためには、使用者数の増加に柔軟に対応して一定の速度が保障されなければならないが、中央処理方式の既存システム対比速度が低下し、ブロックの挿入が直列化されており、並列的にアップデートする伝統的なデータベースより遅いため(高い費用と遅い速度)、拡張性の側面で限界を有する。また、採掘作業が特定の少数集団の専有物となって装備の競争と莫大なエネルギーの浪費を招き、暗号貨幣の不健全な利用により社会的問題となっている。そして、帳簿の共有で透明性を追求しているものの、プライバシー、営業機密などの露出などの問題があり、金融実名法上匿名取引が不可能であるがブロックチェーンは匿名取引を基盤としているため問題となる。最後に、ブロックチェーンは暗号化技術に依存しており、このためにアルゴリズムSHA-256ハッシュ暗号を使っているが、多様な研究結果によると、量子コンピューティングによって窮極的にこのようなアルゴリズムが壊れるという恐れがあるのが現実である。
【0003】
ブロックチェーンを活用した取引と関連して、大韓民国特許公開番号第10-2018-0113143(公開日:2018年10月15日)のブロックチェーン基盤のユーザー定義貨幣取引システムの発明が公開されている。
【0004】
前記公開発明は、P2P(peer-to-peer)基盤のブロックチェーンネットワークを構成し、複数のブロックがチェーンの形態で連結されたブロックチェーンデータを分散管理し、前記ブロックチェーンデータを利用して仮想貨幣に基づいて定義されたユーザー定義貨幣に対する取引データを記録する複数のブロックチェーンノードおよび前記ブロックチェーンネットワークと連動し、前記ユーザー定義貨幣に対する取引サービスを提供するサービス提供サーバーを含み;P2P(peer-to-peer)基盤のブロックチェーンネットワークを構成し、複数のブロックがチェーンの形態で連結されたブロックチェーンデータを分散管理し、前記ブロックチェーンデータを利用して仮想貨幣に基づいて定義されたユーザー定義貨幣に対する取引データを記録する複数のブロックチェーンノード;および前記ブロックチェーンネットワークと連動し、前記ユーザー定義貨幣に対する取引サービスを提供するサービス提供サーバーを含むものの、前記取引データは、取引されるユーザー定義貨幣の第1貨幣量に対する情報および取引される仮想貨幣の第2貨幣量に対する情報を含むことを特徴とする、ブロックチェーン基盤のユーザー定義貨幣取引システムに関する発明である。
【0005】
また、大韓民国特許公開番号第10-2018-0113145号(公開:2018年10月15日)のブロックチェーン基盤リアルタイム取引処理方法およびそのシステムの発明が公開されている。
【0006】
前記公開発明は、ブロックチェーンネットワーク(blockchain network)を構成する複数のブロックチェーンノードおよびサービス提供サーバーを含むブロックチェーン基盤取引処理システムによって遂行されるブロックチェーン基盤リアルタイム取引処理方法において、前記サービス提供サーバーが、支払人の端末から対象取引の処理要請が受信されることに応答して、前記複数のブロックチェーンノードのうち第1ブロックチェーンノードに前記対象取引の処理要請を伝達し、前記第1ブロックチェーンノードから前記対象取引の有効性検証結果を獲得する第1プロセスを遂行する段階、前記対象取引が有効な場合、前記サービス提供サーバーが、前記対象取引により前記支払人の電子財布で受取人の電子財布に電子貨幣が移転されるようにする第2プロセスを遂行する段階および前記複数のブロックチェーンノードのうち第2ブロックチェーンノードが、前記対象取引に対するデータを新規ブロックに記録し、前記新規ブロックを前記ブロックチェーンネットワーク上に伝播する第3プロセスを遂行する段階を含むことができる。この時、前記第2プロセスおよび前記第3プロセスは並列で処理され得る。
【0007】
しかし、前記公開発明は取引当事者の本人認証にセキュリティ問題が台頭するという点を解決できないことはもちろん、取引当事者の取引内訳に関する承認などを個人キーまたはパーミッションキーを利用して有効性検証を遂行しているが、個人キーまたはパーミッションキーなどのセキュリティ問題を解決できないでいる問題点があり、既存のブロックチェーン活用の問題点である迅速な取引および匿名性問題を解決できない問題点を有している。
【0008】
したがって、金融取引において、取引当事者の本人認証を取引当事者の関係人が同一性確認をすることによって、本人認証承認にエラーがなく、取引当事者の取引の承認を、取引当事者と関係がない多数の非関係人の承認があってはじめて金融取引が承認され、取引が並列的に速かになされ得る金融取引システムおよびその方法に関する発明が要望される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は従来本人認証手段の問題点を解決するためのもので、本発明の目的は、金融取引において、取引当事者の本人認証を関係人の同一性確認に基づいて遂行することによって認証時ごとに繰り返された行為を遂行せずに迅速かつ容易にすることができ、本人認証が承認された取引当事者の金融取引において、取引当事者と関係がない多数の非関係人の取引承認に基づいて取引を承認し、取引結果は取引当事者端末機、非関係人端末機および金融取引管理コンピュータに分散保存させる金融取引システムおよびその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記本発明の目的を達成するための技術的解決手段として、本発明の第1観点で、本発明のシステムを利用して金融取引をしようとする金融取引者の個人情報、使用端末機情報および金融取引者の口座情報を含む識別情報などを管理し、前記金融取引者と関係がない多数の非関係人情報を含む非関係人グループ情報を管理し、前記金融取引者の金融取引要請によって前記非関係人グループの取引承認情報を受信して前記金融取引者間の金融取引の遂行を管理する金融取引管理コンピュータと;前記金融取引管理コンピュータに通信接続されているか前記金融取引管理コンピュータに含まれており、前記金融取引管理コンピュータの金融取引管理に必要なデータを保存した金融取引情報保存コンピュータと;前記金融取引管理コンピュータと通信接続されて前記金融取引者の金融取引承認に必要な資源を提供する人工知能コンピュータと;前記金融取引管理コンピュータと通信接続されて前記金融取引者に承認された金融取引を遂行する少なくとも一つの金融機関コンピュータと;前記金融取引者の本人認証承認を前記金融取引者の少なくとも一つの関係人の同一性確認情報に基づいて前記金融取引者の本人認証を承認する同一性認証システムと;前記同一性認証システムから本人認証承認を得て前記金融取引管理コンピュータに接続して金融取引を遂行して前記金融取引管理コンピュータから金融取引承認を得るための前記金融取引者が使う金融取引者端末機と;前記金融取引管理コンピュータの要請を受けて前記金融取引者の金融取引承認情報を提供する前記金融取引者と関係がない多数の非関係人が使う多数の非関係人端末機を含み;
【0011】
前記人工知能コンピュータが前記金融取引管理コンピュータに提供する資源は、前記同一性認証システムの会員のうち前記金融取引者と関係がない非関係人の情報であり;
【0012】
前記同一性認証システムを通じて本人認証承認された金融取引者が使う金融取引者端末機で取引相手方との金融取引を遂行し、前記金融取引管理コンピュータが前記金融取引者の金融取引情報を受信して前記金融取引者端末機で金融取引意思の確認を遂行し、前記金融取引者に関連して関係がない選択された多数の非関係人または前記人工知能コンピュータで選定した前記金融取引者の多数の非関係人の非関係人端末機に前記金融取引者の取引情報を提供して前記多数の非関係人から前記金融取引者の金融取引承認の有無の情報が提供されて前記金融取引者の取引を承認することを特徴とする、金融取引システムが提示される。
【0013】
また、本発明の第2観点で、金融取引者の本人認証を遂行する同一性認証システムと;前記金融取引者の金融取引の承認および金融取引を管理する金融取引管理コンピュータと;前記同一性認証システムに保存された会員のうち前記金融取引者と関係がない多数の非関係人からなる非関係人グループ情報を前記金融取引管理コンピュータに提供する人工知能コンピュータを含み;
【0014】
前記同一性認証システムは前記金融取引者個人情報と金融取引者の少なくとも一つの関係人からなる関係人グループから前記金融取引者が前記関係人が知っている者と同一人であることを確認してくれる同一性確認データが提供されて自体保有している関連データとの整合性に基づいて金融取引者の本人認証を承認して前記金融取引管理コンピュータに提供し、
【0015】
前記金融取引管理コンピュータは、前記同一性認証システムで本人認証承認を得た前記金融取引者が金融取引者端末機に金融取引情報を入力すると、前記金融取引管理コンピュータが金融取引情報を受信して前記金融取引者端末機で金融取引者の金融取引の承認意思を確認し、前記人工知能コンピュータが提供した前記金融取引者の非関係人グループから伝送されてきた金融取引者の金融取引承認データを受信して前記金融取引者の金融取引の承認を遂行し、前記非関係人グループに所定の利益を積み立て、完了した金融取引情報を前記金融取引者端末機、金融取引の相手方金融取引者端末機、前記非関係人グループのうち設定された数の非関係人端末機および前記金融取引管理コンピュータに分散保存させる金融取引システムが提示される。
【0016】
また、本発明の第3観点で、金融取引者の本人認証を遂行する同一性認証システムと;金融取引者の金融取引の承認および金融取引を管理する金融取引管理コンピュータと;前記同一性認証システムに保存された会員のうち前記金融取引者と関係がない多数の非関係人からなる非関係人グループを前記金融取引管理コンピュータに提供する人工知能コンピュータを含むシステムを利用した金融取引方法において、
【0017】
前記金融取引者が使う金融取引者端末機が金融取引者の本人認証を遂行するために前記同一性認証システムに前記金融取引者個人情報および前記金融取引者と関係がある少なくとも一つの関係人情報を提供して本人認証承認要請を遂行する段階と;前記同一性認証システムが前記関係人の関係人端末機に前記金融取引者の情報を提供し前記金融取引者が関係がある者であるかどうかに関する同一性確認を要請する段階と;前記同一性認証システムが前記関係人の関係人端末機から提供された前記金融取引者の同一性確認データを受信して自体保有している分析データとの整合性を判断して同一性が確認されると、前記金融取引者端末機に本人認証承認情報を伝送する段階と;前記金融取引者端末機が前記金融取引者が入力した金融取引相手方との金融取引情報を受信する段階と;前記金融取引者端末機と通信接続されている前記金融取引管理コンピュータが前記金融取引者の金融取引情報を受信して前記金融取引者端末機で金融取引意思を確認する段階と;前記人工知能コンピュータが前記同一性認証システムに保存されている前記金融取引者と関係がない多数の非関係人の情報を抽出して前記金融取引管理コンピュータに伝送する段階と;前記金融取引管理コンピュータが前記非関係人の情報に基づいて前記金融取引者の金融取引情報を前記非関係人の非関係人端末機に伝送して前記金融取引者の金融取引承認の有無を要請する段階と;前記金融取引者管理コンピュータが前記多数の非関係人端末機から前記金融取引者の金融取引承認情報を受信する段階と;前記金融取引管理コンピュータが前記金融取引者の金融取引意思確認情報および前記非関係人の金融取引承認情報に基づいて前記金融取引者端末機に金融取引完了情報を伝送させる段階と;前記金融取引管理コンピュータが前記金融取引情報に関する取引帳簿を生成して保存し、前記金融取引者端末機、前記金融取引の相手方金融取引者端末機および前記金融取引承認情報を提供した非関係人の多数の非関係人端末機に前記取引帳簿を分散保存させる段階を含む金融取引方法が提示される。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、同一性認証システムで金融取引者の本人認証を金融取引者の個人情報の確認と、金融取引者と関係がある多数の関係人から金融取引者に関する同一性確認データと自体保有している同一性認証関連データとの整合性に基づいて前記金融取引者の本人認証を承認し、本人認証のエラー、本人認証に関連した情報のハッキングなどの不正使用を防止でき、システムでアップデートされる金融取引者の同一性確認データに基づいて前記金融取引者が本人認証の承認を再要請する時、前記アップデートされている同一性確認データを活用して本人認証を遂行することによって金融取引者の本人認証が迅速かつ便利に進行され得、
【0019】
前記同一性認証システムで本人認証を承認された金融取引者が金融取引を実行すると、金融取引管理コンピュータが別途の本人認証手順を踏まずに前記同一性認証システムの承認情報に基づいて金融取引を実行するものの、前記金融取引者と関係がない多数の非関係人(自ら選定したまたは人工知能コンピュータが選定して提供した)の情報に基づいて、前記金融取引者の金融取引に関して非関係人の承認情報を受信してこれに基づいて前記金融取引者の金融取引の遂行を完了させ、金融取引管理コンピュータが完了した金融取引関連前記金融取引者の取引帳簿を生成して保存し、前記取引帳簿を前記金融取引者端末機、金融取引者の金融取引相手方の金融取引端末機および金融取引承認情報を提供した多数の非関係人端末機に分散保存させることによって、
【0020】
金融取引者の本人認証に関するエラー、不正使用を防止し、本人認証の迅速性と便利性を提供する効果があり、このような本人認証情報に基づいて前記金融取引者の金融取引を実行するものの、多数の非関係人の承認情報に基づいて承認することによって金融取引のエラーまたは不正を防止ことができ、生成された取引帳簿をそれぞれ関連コンピュータまたは端末機に分散保存するものの、取引帳簿を金融取引者の非関係人端末機すべてに保存させるものではなく、予め設定した数の金融取引承認に参加した非関係人端末機に分散保存させることによって、金融取引当事者間の信頼性を確保することができ、脱中央化された金融取引を実現することができ、迅速な金融取引、実名取引、取引者の個人情報保護および金融取引およびシステム維持に追加費用が要されない効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の金融取引システムの実施例に関する概略的な構成図である。
【0022】
【
図2】本発明の金融取引システムの実施例のうち、主要部である金融取引管理コンピュータの実施例に関する概略的な構成図である。
【0023】
【
図3】本発明の金融取引システムの実施例のうち、主要部である金融取引情報保存コンピュータの実施例に関する概略的な構成図である。
【0024】
【
図4】本発明の金融取引システムの実施例のうち、主要部である金融取引者端末機の実施例に関する概略的な構成図である。
【0025】
【
図5】本発明の金融取引システムの実施例のうち、主要部である非関係人端末機の実施例に関する概略的な構成図である。
【0026】
【
図6】本発明の金融取引システムの実施例のうち、主要部である同一性認証システムの実施例に関する概略的な構成図である。
【0027】
【
図7】本発明の金融取引システムの同一性認証システムの実施例のうち、主要部である運営コンピュータの実施例に関する概略的な構成図である。
【0028】
【
図8】本発明の金融取引システムの同一性認証システムの運営コンピュータの実施例のうち、主要部である認証要請管理モジュールの実施例に関する概略的な構成図である。
【0029】
【
図9】本発明の金融取引システムの同一性認証システムの運営コンピュータの主要部である認証情報管理モジュールの実施例に関する概略的な構成図である。
【0030】
【
図10】本発明の金融取引システムの同一性認証システムの人工知能コンピュータの実施例に関する概略的な構成図である。
【0031】
【
図11】本発明の金融取引システムの同一性認証システムの人工知能コンピュータの主要部である同一性確認遂行管理モジュールの実施例に関する概略的な構成図である。
【0032】
【
図12】本発明の金融取引システムの同一性認証システムのデータ保存コンピュータの実施例に関する概略的な構成図である。
【0033】
【
図13】本発明の金融取引システムの同一性認証システムの分析データ保存コンピュータの実施例に関する概略的な構成図である。 発明の実施のための最善の形態
【0034】
本発明では金融取引者の金融取引を遂行し管理する金融取引管理コンピュータを含むシステムにおいて、
【0035】
前記金融取引管理コンピュータは、金融取引者の金融取引要請によって前記金融取引者と関係がない非関係人の情報を受信して管理する手段と;前記非関係人に金融取引者の金融取引内訳を提供して金融取引者の金融取引承認を要請する手段と;前記非関係人から金融取引者の金融取引承認情報を受信して前記金融取引者の金融取引を完了させる手段を含む金融取引システムおよびこれを利用した金融取引方法の構成が提示される。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施例を添付した図面を参照して詳細に説明することにする。
【0037】
本発明の実施例の説明に使われる用語について定義することにする。本発明で使う各種コンピュータおよび端末機はハードウェア自体の構成であり得、そのハードウェア資源を活用するコンピュータプログラム、ウェブプログラムまたはクラウドコンピューティングプログラムの構成であり得る。例えば本発明の金融取引管理コンピュータ、人工知能コンピュータ、運営コンピュータは各コンピュータに含まれたハードウェアの構成からなり得、各コンピュータのハードウェア資源を活用して実行されるコンピュータプログラム、ウェブプログラムまたはクラウドコンピューティングプログラムからなり得る。
【0038】
また、本発明の実施例で使われる知人、周辺人、親戚、友達、職場の同僚、学校、学友、取引者などを通称して関係人として使用でき、それぞれ関係人と同じ趣旨で使うことができる。
【0039】
本発明の実施例のうち人工知能コンピュータは同一性認証システムに含まれた人工知能コンピュータを指称し得、同一性認証システムに含まれた人工知能コンピュータとは別途に本発明の金融取引システムのみのために備えられた構成であり得る。
【0040】
また、人工知能コンピュータはその用語に限定されるものではなく、本発明の実施例でその機能を遂行する多様な用語で使われ得る。例えば分析コンピュータと指称しても本発明の実施例の説明に何ら不足するものはない。
【0041】
以上で説明した用語および用語の列挙などは一つの例示に過ぎず、この技術分野の通常の技術者が予測可能な多様な用語および列挙されていない要素などを当然含むことができる。
【0042】
図1は、本発明の金融取引システムの実施例に関する概略的な構成図である。
【0043】
図1に図示した通り、本発明の金融取引システムは、金融取引者の個人情報、使用端末機情報および金融取引者の口座情報を含む識別情報などを管理し、前記金融取引者と関係がない多数の非関係人情報を含む非関係人グループ情報を管理し、前記金融取引者の金融取引要請によって前記非関係人グループの取引承認情報を受信して前記金融取引者間の金融取引の遂行を管理する金融取引管理コンピュータ5000と;前記金融取引管理コンピュータ5000に通信接続されているか前記金融取引管理コンピュータ5000に含まれており、前記金融取引管理コンピュータ5000の金融取引管理に必要なデータを保存した金融取引情報保存コンピュータ6000と;前記金融取引管理コンピュータ5000と通信接続されて前記金融取引者の金融取引承認に必要な資源を提供する人工知能コンピュータ7000と;前記金融取引管理コンピュータ5000と通信接続されて前記金融取引者に承認された金融取引を遂行する少なくとも一つの銀行コンピュータを含む金融機関コンピュータ8000と;前記金融取引者の本人認証承認を前記金融取引者の少なくとも一つの関係人の同一性確認情報に基づいて前記金融取引者の本人認証を承認する同一性認証システム10と;前記同一性認証システム10から本人認証承認を得て前記金融取引管理コンピュータ5000に接続して金融取引を遂行して前記金融取引管理コンピュータ5000から金融取引承認を得るための前記金融取引者が使う金融取引者端末機500a、500bと;前記金融取引管理コンピュータ5000の要請を受けて前記金融取引者の金融取引承認情報を提供する前記金融取引者と関係がない多数の非関係人が使う多数の非関係人端末機800a、800bを含む構成である。
【0044】
前記本発明の実施例において、前記人工知能コンピュータ7000が前記金融取引管理コンピュータ5000に提供する資源は前記同一性認証システム10の会員のうち前記金融取引者と関係がない非関係人の情報であり、前記同一性認証システム10を通じて本人認証承認された金融取引者が使う金融取引者端末機500a、500bで取引相手方との金融取引を遂行し、前記金融取引管理コンピュータ5000が前記金融取引者の金融取引情報を受信して前記金融取引者端末機500a、500bで金融取引意思の確認を遂行し、前記金融取引者に関連して関係がない選択された多数の非関係人または前記人工知能コンピュータ7000で選定した前記金融取引者の多数の非関係人の非関係人端末機800a、800bに前記金融取引者の取引情報を提供して前記多数の非関係人から前記金融取引者の金融取引承認の有無の情報が提供されて前記金融取引者の金融取引を完了させるように構成され得る。
【0045】
前記金融取引管理コンピュータ5000は、通信手段を具備してコンピュータプログラムまたはウェブプログラムなどを実行させることができる少なくとも一つのサーバーコンピュータで構成され得る。
【0046】
前記金融取引情報保存コンピュータ6000は、データベースマネジメントシステム(DBMS)で構成され得る。
【0047】
前記人工知能コンピュータ7000は、通信手段を具備して人工知能(AI)関連コンピュータプログラムまたはウェブプログラムなどを実行させることができる少なくとも一つのサーバーコンピュータで構成され得る。
【0048】
前記金融機関コンピュータ8000は、市中のオン/オフライン金融取引を遂行する多様な銀行のうち本発明の金融取引システムと提携されて前記金融取引管理コンピュータと通信接続された銀行に設置されたサーバーコンピュータで構成され得る。
【0049】
前記同一性認証システム10の構成は、後述する同一性認証システムの実施例の説明を参照することができる。
【0050】
前記金融取引者端末機500a、500bおよび非関係人端末機800a、800bは通信手段を具備しており、アプリケーションまたはウェブプログラムが実行され得るスマートフォン、タブレットコンピュータ、個人用コンピュータ(PC)、ノートパソコンなどの端末機で構成され得る。前記金融取引者端末機500a、500bが具備しているアプリケーションまたはウェブプログラムは、前記同一性認証システム10に本人認証承認を要請するための本人認証承認要請手段および前記金融取引管理コンピュータ5000を通じて金融取引を実行し金融取引承認を受信する金融取引実行手段で構成され得、前記非関係人端末機800a、800bが具備しているアプリケーションまたはウェブプログラムは前記金融取引管理コンピュータ5000に前記金融取引者の金融取引の承認情報を提供し、前記金融取引管理コンピュータ5000が提供する利益情報を確認できる金融取引承認情報提供手段で構成され得る。
【0051】
図2は、本発明の金融取引システムの実施例のうち、主要部である金融取引管理コンピュータの実施例に関する概略的な構成図である。
【0052】
図2に図示した通り、本発明の金融取引管理コンピュータ5000は、本発明の金融取引管理コンピュータ5000に金融取引会員に加入されているか前記同一性認証システム10に会員に加入された金融取引者の個人情報および使っている金融取引者端末機500a、500b情報を管理する取引者情報管理モジュール5100と;前記金融取引者に金融取引のために固有識別情報を付与して金融取引者の固有識別情報を管理する取引者識別情報管理モジュール5200と;前記同一性認証システム10に保存されている会員のうち抽出された前記金融取引者と関係がない多数の非関係人グループまたは前記人工知能コンピュータ7000が前記同一性認証システム10が具備している会員情報で前記金融取引者と関係がない非関係人のうち設定された規則によって、またはランダムに抽出して提供した使用端末機情報を含んだ非関係人グループ情報を管理する非関係人グループ管理モジュール5300と;前記非関係人グループ管理モジュール5300で前記金融取引者および金融取引情報を前記非関係人の非関係人端末機800a、800bに提供して、前記非関係人の非関係人端末機800a、800bから提供された金融取引承認情報を管理する非関係人承認情報管理モジュール5400と;前記金融取引者端末機500a、500bから伝送されてきた金融取引情報を受信して前記金融取引者に金融取引意思を確認し、前記非関係人の金融取引承認情報に基づいて前記金融取引者の金融取引完了を遂行して金融取引情報を管理する取引完了情報管理モジュール5500と;前記取引完了情報管理モジュール5500で管理する前記金融取引者の完了した取引情報に基づいて前記金融取引者の取引帳簿を生成して保存させ、生成された取引帳簿を前記金融取引者端末機500a、500b、金融取引の相手方金融取引者端末機500a、500bおよび前記金融取引承認情報を提供した非関係人の非関係人端末機800a、800bに分散保存させる取引帳簿管理モジュール5600と;金融取引関連金融取引者の金融口座をハッキングおよび不正使用が難しいように識別番号で付与し、金融取引者個人情報、口座情報および金融取引情報などを暗号化して管理する取引データセキュリティ管理モジュール5700と;前記金融取引者の金融取引に関する承認情報を提供した非関係人に所定のポイントなどの利益を提供しその情報を管理する非関係人利益情報管理モジュール5800と;金融取引において入金額などにエラーが発生した場合にこれを正し、前記人工知能コンピュータ7000の作動エラー、バグまたは強い人工知能などに関して集団知性収束システムを活用してエラー修正の有無および基準を決定しその情報を管理するエラー防止情報管理モジュール5900を含む構成である。
【0053】
図3は、発明の金融取引システムの実施例のうち、主要部である金融取引情報保存コンピュータの実施例に関する概略的な構成図である。
【0054】
図3に図示した通り、本発明の金融取引情報保存コンピュータ6000は、前記金融取引管理コンピュータ5000の取引者情報管理モジュール5100で管理する金融取引者情報を保存する取引者情報保存モジュール6l00と;前記取引者識別情報管理モジュール5200で管理する前記金融取引者などに付与した口座情報を含む金融取引者識別情報を保存する取引者識別情報保存モジュール6200と;前記非関係人グループ管理モジュール5300で管理する金融取引者と関係がない非関係人の情報を保存する非関係人グループ情報保存モジュール6300と;前記非関係人承認情報管理モジュール5400が管理する非関係人の金融取引に関する承認関連情報を保存する非関係人承認情報保存モジュール6400と;前記取引完了情報管理モジュール5500で管理する前記金融取引者などの完了した金融取引情報を保存する取引完了情報保存モジュール6500と;前記取引帳簿管理モジュール5600で生成した金融取引者の金融取引情報に関する取引帳簿を保存する取引帳簿の保存モジュール6600と;前記取引データセキュリティ管理モジュール5700で管理する金融取引者および金融取引情報の暗号化されたデータを保存するセキュリティデータ保存モジュール6700と;前記非関係人利益情報管理モジュール5800で非関係人に付与した利益情報を累積して保存させる非関係人利益情報保存モジュール6800を含む構成である。
【0055】
図4は、本発明の金融取引システムの実施例のうち、主要部である金融取引者端末機の実施例に関する概略的な構成図である。
【0056】
図4に図示した通り、本発明の金融取引者端末機500a、500bは、ここでは金融取引者端末機500aを中心にその構成を説明することにする。金融取引者が金融取引のために本人認証承認を得るためにパスワードを含んだ金融取引者の個人情報および関係人の情報を入力して同一性認証システム10に伝送するための本人認証遂行モジュール510aと;前記金融取引者が前記金融取引管理コンピュータ5000を通じて金融取引を遂行するために取引金額および取引種類または取引相手方情報を入力する金融取引遂行管理モジュール520aと;金融取引が完了して前記金融取引管理コンピュータ5000から伝送されてきた取引帳簿を受信して保存し管理する取引帳簿管理モジュール530aを含む構成である。
【0057】
図5は、本発明の金融取引システムの実施例のうち、主要部である非関係人端末機の実施例に関する概略的な構成図である。
【0058】
図5に図示した通り、本発明の非関係人端末機800a、800bは、ここでは非関係人端末機800aを中心にその構成を説明することにする。
【0059】
前記金融取引管理コンピュータ5000から伝送されてきた金融取引者の金融取引承認の有無の回答要請により金融取引者の金融取引の承認の有無データを入力するための金融取引承認入力モジュール810aと;前記非関係人端末機800aから提供された金融取引承認データに基づいて前記金融取引者の金融取引を完了して該当金融取引に関して取引帳簿を生成した前記金融取引管理コンピュータ5000が提供する前記取引帳簿を保存し管理する取引帳簿管理モジュール820aと;前記金融取引管理コンピュータ5000に前記金融取引者の金融取引承認データを提供した代価として前記金融取引管理コンピュータ5000が提供するポイントなどの利益情報を受信し管理するための利益情報管理モジュール830aを含む構成である。
【0060】
以下、前記
図1~
図5を参照して本発明の金融取引システムの実施例の作用を詳細に説明することにする。
【0061】
金融取引者が金融取引端末機500aで前記同一性認証システム10に接続して前記本人認証遂行モジュール510aに本人認証承認のために個人情報、パスワードおよび金融取引者の知人などの多数の関係人情報を含んだ本人認証要請データを入力する。前記同一性認証システム10は金融取引者の本人認証要請データを受信して含まれている多数の関係人情報を利用して多数の関係人の使用関係人端末機に金融取引者本人同一性確認要請を伝送する。前記同一性認証システム10が前記多数の関係人端末機から金融取引者の同一性確認データを受信して自体保有しているデータとの整合性に基づいて同一性確認をした後、前記金融取引端末機500aに金融取引者の本人認証承認を伝送する。
【0062】
また、前記金融取引者の本人認証承認は前記金融取引者端末機500aで前記金融取引管理コンピュータ5000に接続して金融取引を遂行するために本人認証承認要請をすると、前記金融取引管理コンピュータ5000が前記金融取引者の本人認証承認要請データを前記同一性認証システム10に伝送して前記金融取引者の本人認証を遂行するように構成され得る。
【0063】
前記金融取引管理コンピュータ5000は前記金融取引者が金融取引端末機500aで設定し金融取引管理コンピュータ5000が承認した固有識別情報を前記金融取引情報保存コンピュータ6000に保存させる。前記金融取引者の固有識別情報は金融取引のための口座情報で構成されるものの、前記金融取引者の固有識別情報、例えば口座情報はアルファベットまたは数字からなる国コード、設定された数の地域番号、金融取引者が設定された数の数字範囲で設定した固有番号の組み合わせで構成され得る。また、前記金融取引者が複数個の口座を開設する必要がある場合には、前記組み合わせ口座情報に追加番号を組み合わせて一つ以上の口座情報を開設することができる。設定された金融取引者の固有識別情報は暗号化して管理することができる。下記の表1は金融取引者の固有識別情報兼口座情報の構成例を表す。
【0064】
【0065】
前記表でのように、金融取引者が前記金融取引者端末機500aで設定した前記固有識別情報(例、KR042123456789012345)を前記金融取引管理コンピュータ5000で受信して保存されている固有識別情報との重複の有無を確認して、重複しない場合には前記金融取引者の固有識別情報を承認して保存させる。本人認証が承認された前記金融取引者は前記金融取引端末機500aの金融取引遂行モジュール520aに金融取引内訳を入力して金融取引を遂行する。前記金融取引管理コンピュータ5000が前記金融取引者端末機に入力された金融取引内訳を受信し、前記金融取引端末機500aに金融取引意思確認データを送信して前記金融取引者の金融取引意思を確認する。この場合、前記金融取引管理コンピュータ5000は前記金融取引情報保存コンピュータ6000に保存された前記金融取引者の口座情報から残額情報を照会することができる。前記金融取引管理コンピュータ5000と接続されている前記人工知能コンピュータ7000が前記同一性認証システム10に保存されている会員情報のうち、前記金融取引者と何の関係もない会員情報で使用非関係人端末機情報を含んだ多数の非関係人情報を設定された規則またはランダムに選定して前記金融取引管理コンピュータ5000に提供する。前記金融取引管理コンピュータ5000は前記非関係人の非関係人端末機800aに前記金融取引者の金融取引内訳に関する確認を要請して多数の非関係人端末機800aから提供された取引内訳承認情報に基づいて前記金融取引者の金融取引を完了させる。前記金融取引管理コンピュータ5000は前記金融取引者の完了した金融取引情報を含む取引帳簿を生成して前記金融取引者情報と連係させて前記金融取引情報保存コンピュータ6000に保存させ、該当取引帳簿を前記金融取引者端末機500a、前記金融取引承認情報を提供した多数の非関係人端末機800aに前記取引帳簿を分散保存させる。また、前記金融取引管理コンピュータ5000は金融取引承認情報を提供した多数の非関係人端末機800aの使用者である非関係人に所定の利益例えば、ポイントを前記非関係人情報と連係させて前記金融取引情報保存コンピュータ6000に保存させる。本発明の前記実施例は金融取引管理コンピュータ5000、金融取引者端末機500a、500bおよび非関係人端末機800a、800bで実行または出力されるコンピュータプログラムまたはウェブプログラムがハードウェア物理的資源を活用して金融取引当事者間の金融取引内訳計算手段および取引帳簿などのデータ保存手段などを例に説明されたが、これに限定されるものではない。
【0066】
本発明の金融取引システムの実施例では金融取引当事者間の金融取引内訳入力および金融取引内訳の計算および確認プログラムなどをクラウドコンピューティングシステム資源を利用して提供することができる。また、完了した金融取引情報に関する取引帳簿を保存し確認できるクラウドコンピューティングシステムの仮想のウェブ空間を前記金融取引者、多数の非関係人に提供して前記金融取引管理コンピュータ5000は前記クラウドコンピューティングシステムのそれぞれの仮想のウェブ空間に取引帳簿を分散保存させることができる。
【0067】
本発明の金融取引システムがクラウドコンピューティングシステムを活用することによって、前記金融取引者および非関係人は他の利用者の本発明の金融取引システムへの接続の有無にかかわらず、365日24時間本発明の金融取引システムを利用することができる。
【0068】
本発明の金融取引システムでクラウドコンピューティングシステムが導入される場合、金融取引者が本発明の金融取引システムに接続する時、前記クラウドコンピューティングシステムで提供する金融取引内訳入力、取引内訳計算および確認プログラム(例えば、計算機能アプリケーションプログラム)へのウイルス感染、ハッキングの有無などを自動でチェックして安全を確保することができる。
【0069】
本発明の金融取引システムでクラウドコンピューティングシステムが導入される場合、非関係人による金融取引者の金融取引承認は前記クラウドコンピューティングシステムで提供する計算プログラムによって自動でなされるため、前記非関係人が金融取引承認のためにいちいち取引内訳を計算する必要がない。もちろん、本発明の金融取引システムでクラウドコンピューティングシステムを活用しない場合には、前記人工知能コンピュータ7000で非関係人の金融取引承認のための取引内訳の計算が自動でなされるように構成され得るため、この場合も前記非関係人が金融取引承認のためにいちいち取引内訳を計算する必要がない。
【0070】
本発明の金融取引システムの実施例で金融取引承認情報を提供する非関係人に提供される利益は、前記金融取引管理コンピュータ5000の非関係人利益情報管理モジュール5800が前記非関係人による金融取引承認時に承認および生成された取引帳簿の保存に関する補償の概念で前記非関係人に、例えば所定のポイント(例、1金融取引承認ごとに1ポイント)を提供して非関係人利益情報保存モジュール6800に保存させることができる。金融取引承認のための非関係人が前記人工知能コンピュータ7000によってランダムに選定されるという点を考慮する時、本発明の金融取引システムを利用するすべての会員に所定のポイントを提供する効果がある。前記ポイントは本発明の金融取引システムで現金のように使用可能に設定することができる。
【0071】
前述した通り、本発明の金融取引システムの実施例は、金融取引者による金融取引内訳情報(金融取引当事者間の計算内訳など)および前記非関係人による金融取引承認情報が前記金融取引管理コンピュータ5000に受け付けられると、金融取引当事者の計算内訳、非関係人の金融取引承認内訳など取引帳簿の一致の有無を確認し、前記金融取引管理コンピュータ5000の取引完了情報管理モジュール5500でまたは前記人工知能コンピュータ7000で自体計算した金融取引内訳および取引帳簿との一致の有無を最終確認して、一致する場合、金融取引を最終承認し、完了した金融取引内訳の取引帳簿を生成して各ブロック(金融取引者端末機、非関係人端末機および金融取引管理コンピュータ)に分散保存させる。
【0072】
以下、本発明の金融取引システムで金融取引者の金融取引承認に関して前記非関係人を参加させる理由および非関係人の金融取引承認の意味を補充説明することにする。
【0073】
本発明の金融取引システムの実施例での金融取引は、各金融取引者に付与される固有識別情報(口座情報)にある情報(残額など)に基づいてなされる。本発明の金融取引システムの稼動時、最初の開始は特定金融取引者の口座情報が0(ゼロ)から始まるであろうし、既存の銀行などと提携する場合、一定の残額がある状態で取引がなされる場合もある。金融取引はすなわち、誰かが誰かにいくらをやり取りしたかに対する内訳に過ぎないものであるので、該当金融取引を承認するにおいて単純な計算で進行され得る。したがって、四則演算を遂行するアプリケーションやプログラムが搭載された端末機さえあれば、誰でもどこでも取引内訳を計算して承認することができる。ただし、その単純な計算を特定人に預けておくと偽・変造することになるので、偽・変造できないように金融取引管理コンピュータと金融取引者の非関係人にその金融取引内訳を共有させることによって金融取引内訳の信頼性を確保することができる。非関係人は自身が知らない人の金融情報をさらに多くしたりさらに少なくする何の理由もないので、非関係人による金融取引承認はその信頼性を確保できるためである。そして、本発明の金融取引システムは基本的に非関係人の金融取引承認時に手動でいちいち計算して承認するものではなく、計算機アプリケーションプログラムによって自動で計算されて承認されるように構成できるため、金融取引承認において非関係人の負担が最小化されるようにすることができる。
【0074】
したがって、非関係人による金融取引承認に関しては、本発明の金融取引システムは金融取引者の固有識別情報(口座情報)の残額情報に基づいて金融取引がなされ、その金融取引内訳を非関係人が承認するものであり、金融取引承認はランダムに選定された非関係人端末機またはクラウド仮想空間に存在する計算機アプリケーションプログラムで自動遂行されるように構成され得る。
【0075】
前記計算機アプリケーションプログラムは金融取引当事者端末機、金融取引管理コンピュータ(または人工知能コンピュータ)、非関係人端末機のすべてに存在するので、各計算機アプリケーションプログラムで計算した結果が一致するかどうかを判断して金融取引を承認するように構成され得る。すべての端末機の計算機アプリケーションプログラムが同時に誤作動しない限り、金融取引計算値にエラーが発生する可能性はないと見ることができる。
【0076】
以下では、本発明の金融取引システムを利用した金融取引の例をより具体的に説明することにする。例えば、本発明の同一性認証システム10に会員として保存されている会員のうち(または会員加入をする者のうち)、本発明の金融取引システムを活用して金融取引(資金振替)をする当事者が送金人が金融取引者aであり、金融取引者aの知人などの関係人がb~mであり、非関係人がn~zであり、受取人が金融取引者Aと想定した場合、金融取引者aは金融取引者端末機500aを利用して関係人b~mの関係人端末機情報を含んだ関係人の情報を提供して前記同一性認証システム10で本人認証承認を得、金融取引者Aに100を振替する金融取引内訳を入力する。前記金融取引管理コンピュータ5000は前記金融取引者aの固有識別情報(口座情報)で残額が100以上であることを確認し、金融取引者aの金融取引端末機500aに100を金融取引者Aに振替するのが正しいかに関する確認メッセージを送って確認をする。前記金融取引管理コンピュータ5000は前記人工知能コンピュータ5000に金融取引承認に必要な前記金融取引者aの非関係人の情報を要請する。前記人工知能コンピュータ7000は金融取引者aの情報に基づいて前記同一性認証システム10に保存されている会員のうち、前記金融取引者aと何の関係(親戚、友達などの知人または金融取引などの関係)もない非関係人n~zの非関係人端末機800a情報を含んだ非関係人情報を抽出して前記金融取引管理コンピュータ5000に提供する。前記金融取引管理コンピュータ5000は前記人工知能コンピュータ7000で提供された非関係人n~zの非関係人端末機800aに前記金融取引者aの資金振替(出金)内訳を伝送して前記金融取引者aの金融取引内訳(出金額)の承認を要請し、前記非関係人の非関係人端末機800aから金融取引内訳承認情報を受信して、前記金融取引者aの口座情報で100を減少させ前記金融取引者Aの口座情報に100を増加させて金融取引を完了させる。前記金融取引管理コンピュータ5000は前記金融取引者aおよび金融取引者Aの口座情報への100減少および増加の内訳情報とそれぞれの口座情報の残額情報を含んだ金融取引内訳情報に基づいて取引帳簿を生成させ、前記金融取引者aの金融取引者端末機500a、金融取引者Aの金融取引者端末機500b、金融取引内訳承認に参加した金融取引者aの非関係人の非関係人端末機800aおよび金融取引管理コンピュータ5000に分散保存させて共有する。
【0077】
前記取引帳簿を共有する非関係人は金融取引内訳の承認に参加したすべての非関係人であり、前記取引帳簿を共有する非関係人は前記金融取引者に関連してすべての非関係人ではなく、金融取引承認に参加する非関係人の数は前記金融取引管理コンピュータで設定されているか、前記人工知能コンピュータがその数を設定してランダムに選定して選定された非関係人が金融取引承認に参加をすることになり、その金融取引承認に参加した非関係人に取引帳簿を分散保存させることができる。また取引帳簿を共有する非関係人の数は金融取引金額によって増加または減少させることができ、本発明の金融取引時ステムによる金融取引が安定化された後には金融取引承認に参加する非関係人の数とこれらのうち取引帳簿を共有する非関係人の数を前記人工知能コンピュータで自動で設定することができる。
【0078】
このように、取引帳簿を分散保存させるブロック(非関係人端末機)を設定された数に限定して既存のすべてのノードあるいはブロックへの分散保存による取引速度の低下および高費用の問題を解決することができる。
【0079】
他の金融取引の例として、金融取引者Bおよび金融取引者Cが金融取引者aに資金を振替する場合にも前述した過程を経て金融取引が遂行される。
【0080】
本発明の金融取引システムの活用時に誤入金などの問題が発生する場合、金融取引内訳を承認する非関係人のうち所定の比率(例、過半数以上)の同意および前記金融取引管理コンピュータ5000での取引訂正同意時に誤入金内訳を原状回復するようにすることができる。
【0081】
前記人工知能コンピュータ7000で非関係人の情報を抽出して前記金融取引管理コンピュータ5000に提供するために、前記人工知能コンピュータ7000は前記金融取引者a(またはB、C)が前記同一性認証システム10で本人認証承認を得るために提供された関係人の情報を前記人工知能コンピュータ7000が参照して、前記関係人の情報を除いた残りの会員のうち設定された数の非関係人をランダムに選定することができる。また、人工知能コンピュータ7000が前記同一性認証システム10に保存されている会員の関係人確認関連データと前記人工知能コンピュータ7000が自体保有している関係人関連データの整合性を参照して前記金融取引者a(またはB、C)の関係人に該当する会員を除いて残りの会員のうち設定された数の非関係人をランダムに選定することができる。
【0082】
本発明の金融取引システムの前記人工知能コンピュータ7000は前記同一性認証システム10の一つの構成要素として備えられている人工知能コンピュータであり得、非関係人情報を抽出して提供するための前記同一性認証システムの人工知能コンピュータとは独立した構成であり得る。
【0083】
本発明の金融取引システムを活用した金融取引に関する他の例をより具体的に説明することにする。
【0084】
例えば、金融取引者aの関係人がb~eを含んだ多数であり、非関係人がx、y、zを含んだ多数であり、金融取引者nの関係人がf~iを含んだ多数であり、非関係人がs、t、uを含んだ多数であり、金融取引者oの関係人がj~mを含んだ多数であり、非関係人がp、q、rを含んだ多数であると想定した場合を例として説明することにする。
【0085】
本発明の金融取引システムを活用して前記金融取引者nが金融取引者aに50を振替する場合、金融取引者nの本人認証承認などの手続きは関係人f~iを含んだ多数の同一性確認を通じての前述した手続きと同じである。前記金融取引管理コンピュータ5000が金融取引者nの固有識別情報(口座情報)で50以上の残額があるかを確認する。前記金融取引者nに金融取引者aの口座に50を振替する金融取引意思を確認する。前記金融取引管理コンピュータ5000は前記金融取引者nの口座情報で50を減少させ前記金融取引者aの口座情報に50を増加させる結果値を算出して、前記人工知能コンピュータ7000が提供した金融取引者nの非関係人s、t、uを含んだ多数から前記金融取引者nの金融取引承認情報を受信し、金融取引者aの非関係人x、y、zを含んだ多数から前記金融取引者aの金融取引承認情報を受信して、前記金融取引者nが金融取引者aへの50の振替に関する金融取引を完了させる。前記金融取引管理コンピュータ5000は前記金融取引者nから金融取引者aへの50の振替内訳および前記金融取引者nの口座で50減少、前記金融取引者aの口座に50増加の計算結果値に基づいて取引帳簿を生成して保存し、前記金融取引者nの金融取引者端末機および前記金融取引者aの金融取引者端末機、前記金融取引者nの非関係人(s、t、uを含んだ多数)端末機および前記金融取引者aの非関係人(x、y、zを含んだ多数)端末機に前記取引帳簿を分散保存させる。
【0086】
また、前記例で前記金融取引者aが前記金融取引者oに30を振替する場合、
【0087】
前記金融取引管理コンピュータ5000が金融取引者aの固有識別情報(口座情報)で30以上の残額があるかを確認する。前記金融取引者aに金融取引者oの口座に30を振替する金融取引(出金)意思を確認する。
【0088】
この場合、前記金融取引管理コンピュータ5000は前記金融取引者aと関係した直前取引の有効性の検証を進行することができる。前記金融取引者aの直前取引は金融取引者nから50が振替された取引であるので、金融取引管理コンピュータ5000は保存されている該当取引帳簿、前記金融取引者nおよび前記金融取引者aの金融取引者端末機にそれぞれ保存されている取引帳簿および金融取引承認に参加した非関係人の非関係人端末機に分散保存された取引帳簿の一致の有無を確認して一致する場合、金融取引の遂行を進行することができる。
【0089】
前記取引帳簿を保存している各主体と関連して、取引帳簿の一部の資料が損傷または確認が不可能な場合、取引帳簿の保有者のうち取引帳簿の確認が可能な保有者の数が一定の比率(例、95%)以上の場合、有効なものと見なして進行することができる。
【0090】
前記金融取引管理コンピュータ5000は前記金融取引者aの口座情報で30を減少させ前記金融取引者oの口座情報に30を増加させる結果値を算出して、前記人工知能コンピュータ7000が提供した金融取引者aの非関係人x、y、zを含んだ多数から前記金融取引者aの金融取引承認情報を受信し、前記金融取引者oの非関係人p、q、rを含んだ多数から前記金融取引者oの金融取引承認を受信して、前記金融取引者aが金融取引者oへの30の振替に関する金融取引を完了させる。前記金融取引管理コンピュータ5000は前記金融取引者aから金融取引者oへの30の振替内訳および前記金融取引者aの口座で30減少、前記金融取引者oの口座に30増加の計算結果値に基づいて取引帳簿を生成して保存し、前記金融取引者aの金融取引者端末機および前記金融取引者oの金融取引者端末機、前記金融取引者aの非関係人(x、y、zを含んだ多数)端末機および前記金融取引者oの非関係人(p、q、rを含んだ多数)端末機に前記取引帳簿を分散保存させる。
【0091】
本発明の金融取引システムの構成要素のうち前記人工知能コンピュータ7000および金融取引管理コンピュータ5000にエラーが発生され得る。この場合、前記人工知能コンピュータ7000および金融取引管理コンピュータ5000の統制手段として、特に。前記人工知能コンピュータ5000の作動エラー、バグまたは強い人工知能機能を防止するために本出願人の登録特許である集団知性収束システム(特許番号第10-1804960号)を活用してエラー修正の有無を決定したり基準に関する変更の有無を前記集団知性収束システムに付議して決定することができる。
【0092】
以下では、本発明の金融取引システムの実施例を活用して前記金融機関コンピュータ8000または自動取引装置(ATM)等の既存銀行との金融取引の実施例を説明することにする。この場合、本発明の金融取引システムと既存の銀行などの金融機関との提携となっていることを前提とする。
【0093】
本発明の金融取引システムの金融取引者aが銀行の自動取引装置(ATM)を通じて金融取引者aの口座情報に30万ウォンを入金させる場合、前記金融取引管理コンピュータ5000に開設された前記金融取引者aの固有識別情報(口座情報)を前記銀行に開設して前記自動取引装置(ATM)から前記金融取引システムの金融取引者aの固有識別情報(口座情報)に30万ウォンを入金すると、前記金融取引システムの金融取引者aの固有識別情報(口座情報)に30万ウォンが充填されるように(現金でポイントを充填する概念)構成することができる。
【0094】
また、本発明の金融取引システムの金融取引者aが銀行の自動取引装置(ATM)を通じて金融取引者bの口座情報に70万ウォンを入金させる場合、
【0095】
前記金融取引管理コンピュータ5000に開設された前記金融取引者aおよび金融取引者bの固有識別情報(口座情報)を前記銀行に開設して前記自動取引装置(ATM)で前記金融取引システムの金融取引者aの固有識別情報(口座情報)から70万ウォンを前記金融取引者bの固有識別情報(口座情報)に振替すると、前記金融取引システムの金融取引者bの固有識別情報(口座情報)に70万ウォンが充填されるように構成することができる。
【0096】
また、本発明の金融取引システムの金融取引者aが特定銀行の本人口座から本発明の金融取引システムの金融取引者bの固有識別情報(口座情報)に50万ウォンを振替する場合、前記特定銀行が本発明の金融取引システムの会員である場合、会員加入時に前述した手続きの通り、前記金融取引者bの固有識別情報(口座情報)に50万ウォンの振替を遂行し、前記特定銀行が本発明の金融取引システムの非会員である場合、前記特定銀行と業務提携等を通じて銀行間他行振替システムを活用して資金振替を遂行することができる。
【0097】
また、本発明の金融取引システムの金融取引者aの固有識別情報(口座情報)から現金50万ウォンを出金しようとする場合、既存の銀行との業務提携を通じて銀行の自動取引装置(ATM)を利用して出金することができる。この場合、本発明の金融取引システムの金融取引者aの固有識別情報(口座情報)で50万ウォン以上を実際に保有しているか、本発明の金融取引システムで出金額だけを前記銀行に口座振替をする方法を使うことができる。
【0098】
以下では、本発明の金融取引システムの偽・変造防止、個人情報保護、金融取引の迅速処理の原理を説明することにする。
【0099】
本発明の金融取引システムは取引帳簿を共有するものの、会員(非関係人)全体が取引帳簿を共有するものではなく、金融取引承認に参加した設定された数の非関係人にのみ分散保存して共有することによって、すべての会員(非関係人)への取引帳簿の共有による処理費用の増加および効率性の低下および拡張性の低下を示すブロックチェーンの問題点を解決し、かつ偽・変造防止機能を遂行することができる。
【0100】
また、金融取引者の固有識別情報(口座情報)を本発明の金融取引システムで付与して金融取引者の個人情報が保護されるように構成される。
【0101】
また、本発明の金融取引システムで金融取引関連口座残額および取引内訳などの敏感な個人情報を一切暗号化処理して取引帳簿を生成および保存することができる。例えば、ブロックチェーン技術を活用して直前取引の内訳乃至残額の内容が変更される場合、特定数値の値が変動して本発明の金融取引システムで異常信号を送出する機能を追加することができ、暗号化時に、復号化(本来の内容回復)が不可能な「ハッシュ暗号」(暗号化ハッシュ関数)を使ってセキュリティをさらに強化することができる。
【0102】
ここで、暗号化ハッシュ関数(cryptographic hash function)はハッシュ関数の一種であり、ハッシュ値から本来の入力値との関係を探し難い性質を有する場合を意味する。
【0103】
また、本発明の金融取引システムは取引時ごとに非関係人の選定は人工知能コンピュータによってランダムに自動決定されるため、非関係人の抱き込みによる取引帳簿の操作は不可能なように構成されている。
【0104】
また、本発明の金融取引システムの内部に、金融取引内訳別に取引を承認し取引帳簿を共有する者が誰であるかは識別番号で記録されて内部管理されるが、これも暗号化(必要の場合、ハッシュ暗号適用可能)処理して誰でも接近できないように構成され得る。
【0105】
また、金融取引内訳計算および取引帳簿生成後、データの保存は暗号化処理後に金融取引管理システム、クラウドコンピューティングシステム、仮想のウェブ空間などに複数で保存するものの、悪意的勢力の接近によるデータ操作、偽・変造試みを遮断するために分散保存を原則としている。
【0106】
また、本発明の金融取引システムは分散型クラウド、ハイブリッドクラウド、マルチクラウドなどの分散コンピューティング技術を使って偽・変造防止、ハッキング遮断および単一障害地点の問題を解決するように構成され得る。
【0107】
また、本発明の金融取引システムは金融取引者および非関係人が自身のコンピュータなどの端末機を、取引帳簿などのデータ保存のための物理空間を本発明の金融取引システムに提供することもでき、この場合、物理空間の提供による所定の補償を支給することができ、本発明の金融取引システムは分散コンピューティングによる効率性を向上しデータの偽・変造可能性を遮断して、問題発生時にデータの原状復旧の可能性を高め得るように構成される。
【0108】
また、データ暗号化以後の金融取引内訳の計算などの演算作業は「同形暗号技術」を活用して進行することができる。同形暗号は暗号文を復号化せずとも検索、統計処理および機械学習が可能であり、データを処理する中間過程で復号化をしなくてもよいため、データ流出の危険が減少する長所がある。
【0109】
本発明の金融取引システムの金融取引管理コンピュータおよび金融取引情報保存コンピュータは、単一障害地点の問題防止の観点で複数の互いに異なる空間に設置して運営することができる。
【0110】
以下では、本発明の金融取引システムの主要部である金融取引者の本人認証承認のための同一性認証システムの実施例に関して詳細に説明することにする。
【0111】
図6は、本発明の同一性認証システムの実施例に関する概略的な構成図である。
図6に図示した通り、本発明の同一性認証システムは、本人認証要請を受けて要請した者である認証要請者の周辺関係人グループ情報および関係人の情報を受信して管理し、生成された本人認証情報および同一性確認情報を管理する運営コンピュータ100と;知人間の日常的な対話および対話中に使われる単語などの情報をインターネット社会関係網等を通じて収集した情報などを分析してビックデータデータベースを形成し、前記運営コンピュータ100から本人認証要請による関係人グループの通信内訳情報を受信して同一性確認を遂行して前記運営コンピュータに伝送する人工知能コンピュータ200と;前記運営コンピュータ100で管理する本人認証認証要請者情報、関係人グループ情報、関係人グループの通信内訳情報および前記人工知能コンピュータ200から伝送されてきた同一性確認情報を含むデータを保存するデータ保存コンピュータ300と;前記人工知能コンピュータ200で収集し分析して生成したビックデータデータベースおよび前記運営コンピュータ100から受信された関係人グループの通信内訳を前記人工知能コンピュータ200で分析した情報および人工知能コンピュータ200の各種データ分析およびこれに基づいた統計を含む分析データ保存コンピュータ400と;前記運営コンピュータ100と通信接続されて本人認証を要請し本人認証承認情報を受信する認証要請者の認証要請者端末機500が具備している本人認証承認要請手段と;前記運営コンピュータ100と通信接続されて前記本人認証要請者と関係がある知人などの関係人が前記運営コンピュータ100に本人認証要請者との関係情報および通信内訳などの情報を提供する少なくとも一つの関係人端末機が具備している同一性確認データ提供手段を含む構成である。
【0112】
前記運営コンピュータ100は、通信手段を具備してコンピュータプログラムまたはウェブプログラムなどを実行させることができる少なくとも一つのサーバーコンピュータで構成され得る。
【0113】
前記人工知能コンピュータ200は、通信手段を具備して人工知能(AI)関連コンピュータプログラムまたはウェブプログラムなどを実行させることができる少なくとも一つのサーバーコンピュータで構成され得る。
【0114】
前記データ保存コンピュータ300および分析データ保存コンピュータ400は、データベースマネジメントシステム(DBMS)で構成され得る。
【0115】
前記認証要請者端末機500および関係人端末機は通信手段を具備しており、アプリケーションまたはウェブプログラムが実行され得るスマートフォン、タブレットコンピュータ、個人用コンピュータ(PC)、ノートパソコンなどの端末機で構成され得る。前記認証要請者端末機500が具備しているアプリケーションまたはウェブプログラムは前記運営コンピュータ100に本人認証承認を要請するための本人認証承認要請手段で構成され得、前記関係人端末機が具備しているアプリケーションまたはウェブプログラムは前記運営コンピュータ100に前記本人認証の要請者との関係情報および通信内訳などを提供する同一性確認データ提供手段で構成され得る。
【0116】
前記インターネット社会関係網700は多様なソーシャルネットワークサービス(SNS)およびインターネット媒体などを含むことができる構成である。
【0117】
本発明の前記構成は前記認証要請者端末機500が本人認証を要請すると、前記運営コンピュータ100が認証要請者の知人などの関係人の情報と関係人の通信情報を認証要請者から受信し、これに基づいて運営コンピュータ100が前記関係人に認証要請者が同一人であるかどうかを確認するために認証要請者との関係情報および通信内訳情報を前記関係人グループ端末機600に要請して受信し、受信された関係人の通信内訳情報を前記人工知能コンピュータ200に伝送して同一性確認要請をし、前記人工知能コンピュータ200が受信された関係人の関係情報および通信内訳情報を分析し、前記インターネット社会関係網700から収集して自体生成して保存されたビックデータデータベースとの整合性を判断して同一性の有無を確認し、同一性確認情報を前記運営コンピュータ100に伝送し、前記運営コンピュータ100は受信された同一性確認情報に基づいて前記認証要請者端末機500に本人認証承認情報を伝送することを特徴とする構成である。
【0118】
前記通信内訳情報が音声情報である場合、音声認識技術を利用して分析したり音声の一致有無の判断、音声の文字転換技法などを使って該当情報を分析することができる。
【0119】
前記関係人と認証要請者との関係情報は、例えば、家族、親戚、友達、職場の同僚、学校の学友、親睦会員、趣味上の知人などが挙げられる。
【0120】
また、前記関係人または関係人グループの通信内訳情報は、例えば、携帯電話文字メッセージ(SMS、MMSなど)、携帯電話で実行されるチャットアプリケーションプログラムでのチャットメッセージ、ソーシャルネットワークサービス(SNS)上の文字通信、電子メールレター、携帯電話上でのインターネット音声通話などを含む携帯電話を利用して遂行される多様な形態の通信情報を含む。
【0121】
前記本発明の同一性認証システムの実施例で、前記人工知能コンピュータ200の機能を前記運営コンピュータ100で遂行するようにし、前記人工知能コンピュータ200は省略してもよい。
【0122】
図7は、本発明の同一性認証システムの実施例のうち、主要部である運営コンピュータの実施例に関する概略的な構成図である。
【0123】
図7に図示した通り、本発明の運営コンピュータ100または運営コンピュータ100で実行されるコンピュータプログラムなどで構成された同一性認証管理手段1000は、本人認証を遂行しようとする引用要請者が引用要請者端末機500に入力した認証要請者の個人情報および少なくとも一つのパスワード情報を受信して前記データ保存コンピュータ300に保存させ管理する認証要請者情報管理モジュール1100と;前記認証要請者端末機500に入力された認証要請者の名前および顔写真、または名前および携帯電話電話番号を含む個人情報と認証要請者の知人などの関係人の情報の使用への同意情報とともに、認証要請者の携帯電話、個人用コンピュータ(PC)等の使用中の端末機に保存されている関係人の情報を提供するにおける事前同意情報を含む本人認証認証要請データを受信して保存させて管理する認証要請保管リモジュール1200と;前記認証要請者端末機500から伝送されてきた関係人の携帯電話電話番号、電子メールアドレス、SNSアドレスなどを含む関係人の情報を受信して保存し管理する関係人グループ管理モジュール1300と;前記運営コンピュータ100が前記関係人の情報を利用して関係人に前記認証要請者が同一人であるかどうかを確認する要請メッセージを伝送し、前記関係人グループ端末機600から入力された関係人同一人であると判断した場合、その根拠として関係人と認証要請者との関係情報および証拠データを含む関係人確認データを受信して保存し管理する関係人確認データ管理モジュール1400と;前記関係人確認データ管理モジュール1400が前記関係人グループ端末機600から受信した関係人確認データを前記人工知能コンピュータ200に伝送して認証要請者の同一性確認を要請し管理する同一性確認要請情報管理モジュール1500と;前記人工知能コンピュータ200から伝送されてきた認証要請者の同一性確認情報などを受信して保存し管理する認証情報管理モジュール1600と;前記関係人グループ端末機600から受信された関係人の情報データおよび個人情報を暗号化および復号化を遂行して管理する関係人確認データセキュリティ管理モジュール1700と;前記関係人などの情報を提供しながら認証要請者に対する同一人の有無の確認要請に同意した関係人に付与したポイントなどを含む特典情報を保存し管理する関係人特典情報管理モジュール1800と;前記認証要請者または関係人が不正の目的で偽情報を提供した場合、これをフィルタリングし不正行為者にペナルティなどを付与し管理するための不正防止情報管理モジュール1900を含む構成である。
【0124】
前記関係人グループ管理モジュール1300は認証要請者の関係人を例えば、家族、親戚、友達、職場、学校、親睦、趣味などのカテゴリーでグループ化して関係グループを生成して管理することができる。
【0125】
前記関係人確認データセキュリティ管理モジュール1700での関係人の情報データおよび個人情報のセキュリティは、通信内訳およびその内容を保護するために暗号化して保存し、通信内訳およびその内容を分析しようとする場合に復号化して分析処理し、分析処理後再び暗号化して保存させることができる。また、同形暗号技術などによって暗号化された通信内訳およびその内容の復号化なしに分析処理が可能である。
【0126】
また、前記不正防止情報管理モジュール1900は、例えば認証要請者と関係人が知らない関係にもかかわらず、否定な目的のために認証要請者の本人認証ではなく本人以外の者による本人認証が遂行される場合を防止するために、認証要請者の名義で開設された銀行口座を通じて名義を確認したり、パスワード確認を通じての使用中の認証要請者の携帯電話の名義の有効性を確認する方法を使うことができる。
【0127】
不正使用者には強力なペナルティを付与したり信頼度点数指標を差し引くなどの措置をすることによって、本発明の同一性認証システムの不正使用の動機を遮断させることができる。
【0128】
図8は、発明の同一性認証システムの運営コンピュータの実施例のうち、主要部である認証要請管理モジュールの実施例に関する概略的な構成図である。
【0129】
図8に図示した通り、本発明の認証要請者データ管理モジュール1200は、本人認証を要請した認証要請者が認証要請者端末機500に入力して伝送した名前および顔写真、または名前および携帯電話電話番号、および認証要請者が使用中の携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートパソコン、個人用コンピュータを含む外部通信媒体と通信が可能な電子機器に保存された認証要請者を知っている知人などの関係人の情報に関連したデータを受信して保存し管理する認証要請者データ管理部1210と;前記関係人の情報のうち関係人情報と関係人の携帯電話電話番号、電子メールアドレス、多様なソーシャルネットワークサービス接続アドレスなどのデータを保存し管理する関係人データ管理部1220を含む構成である。
【0130】
前記認証要請者データ管理部1210が管理する認証要請者端末機500で入力された顔写真または携帯電話電話番号が既に管理していたものと差がある場合は、その変更ヒストリーを前記運営コンピュータ100が保存し管理することができる。
【0131】
図9は、発明の同一性認証システムの運営コンピュータの実施例のうち、主要部である認証情報管理モジュールの実施例に関する概略的な構成図である。
【0132】
図9に図示した通り、本発明の認証情報管理モジュール1600は、前記人工知能コンピュータ200から伝送されてきた認証要請者に対して関係人が同一人であると提供した情報に基づいて分析して導き出された同一性確認情報を受信して保存し管理する同一性確認情報管理部1610と;前記同一性確認情報に基づいて本人認証承認情報を生成して本人認証要請者の認証要請者端末機に伝送し管理する本人認証承認情報管理部1620と;本人認証承認を得た者への信頼度付与および信頼度アップグレード情報を保存し管理する本認認証者信頼度情報管理部1630を含む構成である。
【0133】
前記本認認証者信頼度情報管理部1630で管理する本人認証承認を得た者の信頼度は、最初に本人認証承認された場合、例えば80点の信頼度指標点数を付与することができ、今後通信内訳などが増加して人工知能コンピュータによってデータが追加分析および認証される場合、所定の基準によって信頼度指標点数を追加で付与することができる。信頼度の指標点数を追加する所定の基準は例えば、同一性確認に参加した関係人の数字、関係人グループの総数、メッセージが送受信された総期間などに比例して定めることができ、各項目の利用者平均に対比して比例または反比例する数値を基準として決定することができる。
【0134】
前記認証要請者情報管理部1100が本人認証を受けようとする使用者が入力した少なくとも一つのパスワードは、本人認証要請の誤用と乱用、盗用などの不正使用および非自発的な使用を防止するための手段である。例えば、パスワードは日常用と非常用2個に設定できるが、日常用パスワードは本人認証を正常に受けるために使うものであり、非常用パスワードは拉致などの非正常な状況で強圧などによる非自発的に受ける場合のものであって、日常用パスワードと非常用パスワードはそれぞれ異なるように設定され、日常用パスワードと非常用パスワードは認証要請時に前述した手順を踏んで同一に処理される。ただし、非常用パスワードの設定は使用者が選択的にすることができる。
【0135】
また、本人認証要請を非常用パスワードを入力して遂行した時に運営コンピュータで取る措置に内容は使用者が設定するか選択することができる。例えば、運営コンピュータが直系家族、恋人または友達などに使用者が非常状況に置かれていることを知らせるメッセージを位置情報とともに伝送するように設定することができる。また、警察署などの捜査機関に直接メッセージを送出して助けを要請するように設定してもよい。
【0136】
また、パスワード変更と関連して、日常用パスワードの変更は運営コンピュータに接続して通常の方法で遂行でき、非常用パスワードの変更は本発明の同一性認証システムと提携された金融機関、住民センターなどの特定の場所で対面でのみ可能なように設定することができる。
【0137】
また、認証要請者端末機500で本人認証を要請する時、前記認証要請者端末機500の申請画面に名前および顔写真、または名前および携帯電話電話番号とともに前記パスワードを入力するように入力欄が構成され得る。この場合、入力欄に入力される項目の入力順序を任意に入力するようにしてもよいが、項目別入力順序を一貫して設定しておくと、入力順序の変更により不正使用の有無を確認する手続きを遂行してもよい。
【0138】
図10は、本発明の同一性認証システムの実施例のうち、主要部である人工知能コンピュータの実施例に関する概略的な構成図である。
【0139】
図10に図示した通り、本発明の人工知能コンピュータ200または人工知能コンピュータ200で実行されるコンピュータプログラムなどで構成された人工知能同一性確認管理手段2000は、認証要請者の関係グループで該当関係で使われる単語、語彙、文章、表現などのデータを収集して管理する分析関連データ収集管理モジュール2100と;分析関連データ収集管理モジュール2100が収集したデータをビックデータで管理しビックデータのアップデートを管理する分析関連ビッグデータ管理モジュール2200と;前記運営コンピュータから伝送されてきた認証要請者の関係人などの情報に基づいて関係グループの該当関係別データを分析して管理する関係人確認データ分析管理モジュール2300と;分析された該当関係別データとビックデータの整合性を判断して同一性の有無を判定する同一性確認遂行管理モジュール2400と;前記人工知能コンピュータ200の作動にエラーが発生した場合、エラー判定方法、前記人工知能コンピュータ200の作動を手動で設定しなければならない場合のその方法および人工知能の急激な発達によるその問題点解決方法などを管理する人工知能エラー情報管理モジュール2500を含む構成である。
【0140】
前記人工知能エラー情報管理モジュール2500での人工知能作動エラーの判定、作動手動設定および強い人工知能による問題点の解決は、それぞれ集団知性収束システム(本出願人の登録特許第10-1804960号)を活用して人工知能を統制することができる。
【0141】
図11は、本発明の同一性認証システムの人工知能コンピュータの主要部である同一性確認遂行管理モジュールの実施例に関する概略的な構成図である。
【0142】
図11に図示した通り、本発明の同一性確認遂行管理モジュール2400は、本人認証関連公認認証書、携帯電話確認などの既存の多様な手段で認証された人とその関係人間の通信内訳を分析して管理する本人認証手段分析管理部2410と;関係人グループ別に、各何人以上の関係人によって確認されなければならないかに対する基準を設定して管理するための基準設定情報管理部2420と;本人認証手段分析管理部2410での通信内訳分析内容と基準設定情報管理部2420で設定された基準により本人認証された者とその関係人間の通信内訳の送受信上の特徴を分析して統計を出し管理する通信内訳特徴統計管理部2430と;関係人グループ別送受信項目の本人認証された者または会員全体の平均データを算出して管理する関係人グループ別平均データ管理部2440と;認証要請者の認証要請件に対して前記平均データとの類似性および差異点を比較分析して同一性の有無を判断してその結果を管理する同一性判断情報管理部2450を含む構成である。
【0143】
前記基準設定情報管理部2420では例えば、関係人グループを家族、友達および職場に区分し、家族の数を少なくとも3人、友達の数を少なくとも7人、会社員の数を少なくとも10人にその基準を設定することができる。
【0144】
また、前記通信内訳特徴統計管理部2430では例えば、送受信の特徴は関係人グループ別関係人の数、送受信した総期間、送受信周期、送受信回数、送信と受信間の反応時間、呼称、主題、単語、語彙、文章、尊称、謙譲語、顔文字使用の有無、話し方、文章符号、略語またはタメ語使用の有無、内容上の特異点が挙げられる。このような送受信特徴関連各項目の平均と標準偏差、最大値、最小値等の数学的主要値を計算するか、頻繁に使われる表現を前記分析データ保存コンピュータ400に保存することができる。
【0145】
前記関係人グループ別平均データ管理部2440では例えば、関係人グループ別送受信項目の平均データを算出するために下記の表2のように作成することができる。
【0146】
【0147】
前記同一性判断情報管理部2450での同一性判断は例えば、関係人数等の特定項目の数値が平均に未達時に他の項目基準を平均より強化して判断することができる。例えば、送受信期間をさらに増やす、送受信周期をさらに減らす、送受信回数をさらに多く要求する、送受信間の反応時間はさらに短縮させるか、主題、単語、文章の一致度を向上させ得る。反面、関係人数等の特定項目の数値が平均より多い場合、他の項目基準を平均より緩和して同一性を判断することができる。
【0148】
前記人工知能コンピュータ200の分析関連ビッグデータ管理モジュール2200は、システム運営者が認証要請者の関係グループ別に該当関係で使われる代表的な単語、語彙、文章、表現などの事前入力したデータと、本発明の同一性認証システムの使用に同意した者が提供したデータを受信して該当関係で使われる代表的な単語、語彙、文章、表現などのデータをアップデートして蓄積させ、人工知能コンピュータが多様なソーシャルネットワークサービス(SNS)およびインターネット媒体に接続して特定関係で使われる表現などを収集して、これらデータをビックデータで前記分析データ保存部400に保存し管理することができる。
【0149】
図12は、本発明の同一性認証システムの実施例のうち、主要部であるデータ保存コンピュータの実施例に関する概略的な構成図である。
【0150】
図12に図示した通り、本発明のデータ保存コンピュータ300に含まれたデータ保存手段3000は、前記運営コンピュータ100で受信した本人認証を受けようとする者の個人情報および少なくとも一つのパスワードなどを保存する認証要請者情報保存モジュール3100と;前記運営コンピュータ100が受信した認証要請者の名前および顔写真、または名前および携帯電話電話番号、関係人の情報などを保存する認証要請情報保存モジュール3200と;認証要請者が提供した関係人をグループ化して関係人グループデータを保存する関係人グループ情報保存モジュール3300と;前記運営コンピュータ100が受信した関係人グループの関係グループ別通信内訳データなどを保存する関係人確認データ保存モジュール3400と;関係グループ別通信内訳データの分析結果とビックデータの整合性を判断して決定された同一性確認情報を保存する同一性確認情報保存モジュール3500と;前記運営コンピュータ100に認証要請者との通信内訳などを提供した関係人に付与される特典情報を保存する関係人特典情報保存モジュール3600を含む構成である。
【0151】
図13は、本発明の同一性認証システムの実施例のうち、主要部である分析データ保存コンピュータの実施例に関する概略的な構成図である。
【0152】
図13に図示した通り、本発明の分析データ保存装置400に含まれた分析データ保存手段4000は、前記人工知能コンピュータ200が多様なルートで収集した認証要請者の同一性確認関連データを保存する収集データ保存モジュール4100と;収集された同一性確認関連データをビックデータで保存してアップデートを管理するビックデータ保存モジュール4200と;分析された関係人確認データを保存する関係人確認データ保存モジュール4300と;前記人工知能コンピュータ200が分析して判断した認証要請者が同一人であるかどうかに関する同一性確認情報を保存する同一性確認情報保存モジュール部4400と;前記人工知能コンピュータが本人認証が承認された者の関係人の情報の分析情報と本人認証が承認された者と関係人の通信内訳の送受信上の特徴を分析して導き出された統計情報を保存する分析および統計情報保存モジュール4500を含む構成である。
【0153】
前記データ保存手段3000および分析データ保存手段400は前記実施例に限定されるものではない。その他の前記運営コンピュータ100および人工知能コンピュータ200の実行結果物を保存するように構成され得る。
【0154】
本発明の実施例で認証要請者が個人ではなく法人(企業)の同一性確認の場合、法人は個人情報漏出の心配がなく、法人の同一性確認方法が既存制度にもよく設けられているという点を勘案して例えば写真の代わりに法人の住所を活用するなどの基準を別途に定めるか同一性確認方法を個人の場合より緩和して適用され得る。
【0155】
例えば、認証要請者が法人(企業)の場合、関係人グループは少なくとも1人の職員、取引先および顧客に設定でき、不正使用防止のための補助手段として、法人(企業)の取引銀行を通じての確認、法人登録番号照会を通じての確認または事業者登録番号を通じての確認方法を使うことができる。
【0156】
本発明の金融取引システムの同一性認証は、運営コンピュータが本人認証を受けようとする認証要請者の認証要請者端末機から認証要請者情報および少なくとも一つのパスワードを受信して会員として保存させ;前記運営コンピュータが前記認証要請者端末機から伝送されてきた認証要請者の名前および写真、または名前および携帯電話電話番号、およびパスワード、認証要請者の通信可能端末機に保存された関係人の情報および関係人の情報使用同意意思を含んだ本人認証承認要請データを受信し;前記運営コンピュータが認証要請者の関係人の関係人グループ端末機に認証要請者の名前および写真、または認証要請者の名前および携帯電話電話番号を含む認証要請者情報を含む認証要請者の同一性確認要請メッセージを伝送し;前記運営コンピュータが前記関係人グループ端末機から伝送されてきた認証要請者との関係および認証要請者との通信内訳と認証要請者の同一性の有無判断に必要な同一性確認データを含む関係人の情報を受信し;前記運営コンピュータが前記関係人グループ端末機から伝送されてきた認証要請者との通信内訳を含む関係人の情報を人工知能コンピュータに伝送して同一性確認判定要請をし;前記人工知能コンピュータが前記運営コンピュータから伝送されてきた認証要請者と関係人の通信内訳を含む関係人の情報を分析して自体保有している知人間の日常的な対話および対話中に使われる単語、表現などの情報を分析してデータベースが管理しているビックデータと比較してその整合性が一定の比率を超過する場合、同一性確認情報を生成させて前記運営コンピュータに伝送し;前記運営コンピュータが前記人工知能コンピュータから伝送されてきた認証要請者の関係人の同一性確認情報を受信して保存し、これに基づいて本人認証承認情報を前記認証要請者端末機に伝送することを特徴とする。
【0157】
また、本発明の金融取引システムの同一性認証の他の方式は、運営コンピュータが本人認証を受けようとする認証要請者の認証要請者端末機から認証要請者情報および少なくとも一つのパスワードを受信して会員として保存させ;前記運営コンピュータが前記認証要請者端末機から伝送されてきた認証要請者の名前および写真、または名前および携帯電話電話番号、およびパスワード、認証要請者の通信可能端末機に保存された関係人の情報および関係人の情報使用同意意思を含んだ本人認証承認要請データを受信し;前記運営コンピュータが認証要請者の関係人の関係人グループ端末機に認証要請者の名前および写真、または認証要請者の名前および携帯電話電話番号を含む認証要請者情報を含む認証要請者の同一性確認要請メッセージを伝送し;前記運営コンピュータが前記関係人グループ端末機から伝送されてきた認証要請者との関係および認証要請者との通信内訳と認証要請者の同一性の有無判断に必要な同一性確認データを含む関係人の情報を受信し;前記運営コンピュータが前記前記関係人グループ端末機から伝送されてきた認証要請者との通信内訳を含む関係人の情報を人工知能コンピュータに伝送して同一性確認判定要請をし;前記人工知能コンピュータが前記運営コンピュータから伝送されてきた認証要請者と関係人の通信内訳を含む関係人の情報を分析して自体保有している知人間の日常的な対話および対話中に使われる単語、表現などの情報を分析してデータベースが管理しているビックデータと比較してその整合性が一定の比率を超過する場合、同一性確認情報を生成させて前記運営コンピュータに伝送し;前記運営コンピュータが前記人工知能コンピュータから伝送されてきた認証要請者の関係人の同一性確認情報を受信して保存を遂行した後、前記運営コンピュータが前記認証要請者の認証要請者端末機から伝送されてきた認証要請者の名前および顔写真、または名前および携帯電話電話番号および認証要請者の携帯電話電話番号およびパスワードを含んだ本人認証承認要請データを受信し;前記運営コンピュータが前記認証要請者端末機から伝送されてきた本人認証承認要請データと保存されている前記認証要請者の名前および顔写真、または名前および携帯電話電話番号およびパスワードの一致有無を判断し;一致する場合、前記運営コンピュータが前記認証要請者端末機に保存されている前記認証要請者の前記同一性確認情報に基づいて本人認証承認情報を伝送することを特徴とする。
【0158】
また、本発明の金融取引システムの同一性認証システムで人工知能コンピュータの同一性確認は、人工知能コンピュータが本人認証関連公認認証書、携帯電話確認などの既存の多様な手段で本人認証された者とその関係人間の通信内訳を分析して管理し;前記人工知能コンピュータが認証要請者の関係人グループ別に、各何人以上の関係人によって確認されなければならないかに対する基準を設定して管理し;前記人工知能コンピュータが前記本人認証された者とその関係人間の通信内訳を分析した内容と設定された前記基準によって本人認証された者とその関係人間の通信内訳の送受信上の特徴を分析して統計を出して管理し;前記送受信上の特徴点分析を通じて算出された統計を利用して関係人グループ別送受信項目の本人認証された者または会員全体の平均データを算出して管理し;前記認証要請者の認証要請件に対して前記平均データとの類似性および差異点を比較分析して同一性の有無を判断して同一性確認情報を導き出すことを特徴とする。
【0159】
本発明の金融取引システムの同一性認証システムで同一性確認対象が人(または法人)ではなく事物である場合、インターネットなどの通信手段に連結された事物間で送受信される各種情報(通信内訳)を利用して事物の同一性確認を遂行することができる。
【0160】
以上の本発明の実施例で使った用語および表現はそれに限定されるものではない。この技術分野の通常の知識を有する者が予測できる多様な単語および表現で代替され得ることは言うまでもない。
【0161】
また、以上で説明した本発明の実施例は本発明の多様な実施例のうち一部に過ぎない。
【0162】
同一性認証システムが金融取引者が提供する個人情報および関係人情報を受信して、金融取引者の関係人間の通信内訳などを人工知能コンピュータが分析して人工知能コンピュータで自体収集された関連ビックデータとの整合性を判断して金融取引者が同一人であることを確認した後に金融取引者の本人認証承認をし、金融取引者が金融取引管理コンピュータを媒介として金融取引を遂行すると人工知能コンピュータが前記金融取引者と関係がない多数の非関係人の情報を金融取引管理コンピュータに提供し、金融取引管理コンピュータが非関係人に金融取引者の金融取引内訳の承認を要請して多数の非関係人から金融取引者の金融取引内訳を承認情報を受信して前記金融取引者の金融取引を完了させ、金融取引管理コンピュータが完了した金融取引情報に基づいて取引帳簿を生成して保存し、金融取引当事者端末機、金融取引承認に参加した非関係人の端末機などに分散保存させる本発明の技術的思想、また、金融取引当事者の端末機にクラウドコンピューティングシステムで関連プログラムを提供して金融取引を遂行するようにし、金融取引情報の取引帳簿をクラウドコンピューティングシステムで提供する仮想空間に分散保存させる本発明の技術的思想に含まれる多様な実施例が本発明の保護範囲に該当することは言うまでもない。
【産業上利用の可能性】
【0163】
本発明は金融取引関連産業に利用することができる。