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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-03
(45)【発行日】2023-08-14
(54)【発明の名称】画像表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20230804BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20230804BHJP
   G02F 1/1335 20060101ALI20230804BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALI20230804BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20230804BHJP
【FI】
G09F9/00 324
G02F1/1333
G02F1/1335
G02F1/13357
G09F9/00 336J
H04N5/64 571Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019541821
(86)(22)【出願日】2019-05-22
(86)【国際出願番号】 JP2019020223
(87)【国際公開番号】W WO2019230515
(87)【国際公開日】2019-12-05
【審査請求日】2022-01-21
(31)【優先権主張番号】P 2018105221
(32)【優先日】2018-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】大西 正朗
(72)【発明者】
【氏名】礒野 貴充
(72)【発明者】
【氏名】浪越 光弘
【審査官】村上 遼太
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2014-0058991(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0219943(US,A1)
【文献】特開2010-186170(JP,A)
【文献】特開2000-098379(JP,A)
【文献】特開2002-279814(JP,A)
【文献】特開2014-095792(JP,A)
【文献】特開2017-120432(JP,A)
【文献】特開2018-005074(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0277029(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0266302(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0066481(KR,A)
【文献】国際公開第2014/069405(WO,A1)
【文献】特開2010-225381(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0294038(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/133-1/1334
1/1339-1/1341
1/1347
G09F 9/00-9/46
H05B33/00-33/28
44/00
45/60
H10K50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面に画像を表示する表示パネルと、
前記表示パネルの背面に配置される導光板と、
前記導光板を支持し、前方から前記導光板を見た場合に、前記導光板の側面から張り出す支持板と、
前記導光板の側面のうちの一部の面である前記導光板の端面に入射させる光を出射する発光モジュールと、
前記発光モジュールが出射した光が入射する前記導光板の端面を除いた前記導光板の側面を見た場合に、前記発光モジュールが出射した光が入射する前記導光板の端面を除いた前記導光板の側面と、前記発光モジュールと前記導光板との間とを覆い、かつ、前記表示パネルと前記支持板との間の隙間を埋める遮光部材とを備え、
前記遮光部材は、前記表示パネルと前記導光板とで挟まれておらず、
前記支持板の厚みは、前記導光板の厚みよりも厚く、
前記遮光部材の厚みは、前記支持板の厚みよりも薄い
画像表示装置。
【請求項2】
前面に画像を表示する表示パネルと、
前記表示パネルの背面に配置される導光板と、
前記導光板を支持し、前方から前記導光板を見た場合に、前記導光板の側面から張り出す支持板と、
前記導光板の側面のうちの一部の面である前記導光板の端面に入射させる光を出射する発光モジュールと、
前記発光モジュールが出射した光が入射する前記導光板の端面を除いた前記導光板の側面を見た場合に、前記発光モジュールが出射した光が入射する前記導光板の端面を除いた前記導光板の側面と、前記発光モジュールと前記導光板との間とを覆い、かつ、前記表示パネルと前記支持板との間の隙間を埋める遮光部材と、
前記導光板の端面に光を入射させる姿勢で前記発光モジュールを支持する支持部材と、
前記発光モジュールが出射する光の内の前方に出射する光を遮る姿勢で、前記支持部材に固定されるライトガイドパネルとを備え、
前記遮光部材は、前記表示パネルと前記導光板とで挟まれておらず、
前記遮光部材は、前記ライトガイドパネルと前記導光板との間を出射する光を遮っている
画像表示装置。
【請求項3】
前記遮光部材は、前記表示パネルと前記支持板との間の隙間を埋めるように、前記画像表示装置の側面に配置されている
請求項1又は2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
さらに、
前記導光板の周囲に配置される導電性部材と、
前記導光板の端面に光を入射させる姿勢で前記発光モジュールを支持する支持部材とを備え、
前記導電性部材は、前記導光板と前記支持部材とを直接的又は間接的に接続している
請求項1~3の何れか1項に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前方から前記画像表示装置を見た場合に、前記導電性部材及び前記遮光部材は、前記表示パネルに隠れ、
前記発光モジュールが出射した光が入射する前記導光板の端面を除いた前記導光板の側面及び前記発光モジュールを見た場合に、前記遮光部材は、前記導光板の端面よりも前記発光モジュール側に延びて、前記発光モジュールと前記導光板との間、かつ、前記発光モジュールを覆うように配置されている
請求項に記載の画像表示装置。
【請求項6】
さらに、前記発光モジュールが出射する光の内の前方に出射する光を遮る姿勢で、前記支持部材に固定されるライトガイドパネルを備え、
前記遮光部材は、前記ライトガイドパネルと前記導光板との間を出射する光を遮っており、
前記ライトガイドパネルは、前記表示パネルと重ならない
請求項に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記遮光部材は、前記表示パネルと前記支持板との間の隙間を埋めるように、前記発光モジュールが出射した光が入射する前記導光板の端面を除いた前記導光板の側面全体を覆っている
請求項1~の何れか1項に記載の画像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像を表示する表示パネルを備える画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、発光モジュールが発した光が入射する導光板と、導光板を収容する皿状の収容体と、収容体の開口から放出される光によって照明される表示パネルとを備える画像表示装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-45197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、画像表示装置の端縁からの光漏れを抑制することができる画像表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示における画像表示装置は、前面に画像を表示する表示パネルと、前記表示パネルの背面に配置される導光板と、前記導光板を支持し、前方から前記導光板を見た場合に、前記導光板の側面から張り出す支持板と、前記導光板の側面のうちの一部の面である前記導光板の端面に入射させる光を出射する発光モジュールと、前記発光モジュールが出射した光が入射する前記導光板の端面を除いた前記導光板の側面を見た場合に、前記発光モジュールが出射した光が入射する前記導光板の端面を除いた前記導光板の側面と、前記発光モジュールと前記導光板との間とを覆い、かつ、前記表示パネルと前記支持板との間の隙間を埋める遮光部材とを備え、前記遮光部材は、前記表示パネルと前記導光板とで挟まれておらず、前記支持板の厚みは、前記導光板の厚みよりも厚く、前記遮光部材の厚みは、前記支持板の厚みよりも薄い
また、本開示における画像表示装置は、前面に画像を表示する表示パネルと、前記表示パネルの背面に配置される導光板と、前記導光板を支持し、前方から前記導光板を見た場合に、前記導光板の側面から張り出す支持板と、前記導光板の側面のうちの一部の面である前記導光板の端面に入射させる光を出射する発光モジュールと、前記発光モジュールが出射した光が入射する前記導光板の端面を除いた前記導光板の側面を見た場合に、前記発光モジュールが出射した光が入射する前記導光板の端面を除いた前記導光板の側面と、前記発光モジュールと前記導光板との間とを覆い、かつ、前記表示パネルと前記支持板との間の隙間を埋める遮光部材と、前記導光板の端面に光を入射させる姿勢で前記発光モジュールを支持する支持部材と、前記発光モジュールが出射する光の内の前方に出射する光を遮る姿勢で、前記支持部材に固定されるライトガイドパネルとを備え、前記遮光部材は、前記表示パネルと前記導光板とで挟まれておらず、前記遮光部材は、前記ライトガイドパネルと前記導光板との間を出射する光を遮っている。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、画像表示装置の端縁からの光漏れを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施の形態に係る画像表示装置の正面側を示す斜視図である。
図2図2は、実施の形態に係る画像表示装置の背面側を示す斜視図である。
図3図3は、図1のIII-III線における画像表示装置の断面を示す断面図である。
図4図4は、実施の形態に係る画像表示装置の分解斜視図である。
図5図5は、図2のV-V線における画像表示装置の断面を示す断面図である。
図6図6は、実施の形態に係り、遮光部材を配置する前の状態の表示ユニットを示す斜視図、及び遮光部材を配置する前の状態の表示ユニットの一部分を拡大した部分拡大斜視図である。
図7図7は、遮光部材を配置する前の表示ユニットの側面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本願発明者らは、従来の画像表示装置に関し、以下の問題が生じることを見出した。従来、液晶テレビジョン受像機等の画像表示装置では、例えば液晶パネルである表示パネルの外周を覆うベゼルが備えられている。画像表示装置が備えるベゼルとしては、例えば特許文献1における側板及びカバーのように、矩形環状に配置される。
【0009】
しかしながら、近年では、画像表示装置に対して薄型化が求められており、本願発明者らは、その要求に応えるために、表示パネルの周囲を囲む枠部材を持たない画像表示装置の構造についての検討を進めた。
【0010】
具体的には、画像表示装置に表示パネルの周囲を囲む枠部材を配置しない場合、表示パネルを外周から支えることができないため、例えば、表示パネルを背面側から支持する構造が採用される。つまり、表示パネルの背面側に例えば金属板を配置することで表示ユニットを構成し、その金属板に、例えばスタンドを直接的又は間接的にネジで固定する。つまり、表示ユニットの背面を形成する金属板に、スタンドが複数のネジで締結される。これにより、表示パネルの周囲が枠で囲まれていない構造の画像表示装置が実現される。
【0011】
この画像表示装置の組み立てにおいて、導光板と表示パネルとを粘着テープを用いて貼り合わせる際に、通常、予め所定の長さに切断した粘着テープを用意しておき、粘着テープを導光板に貼り付ける際に導光板を冶具で固定した状態にしてからこの粘着テープを貼り付ける。この際、粘着テープの一方端側を導光板に固定しながら導光板の側面に沿って貼り付けるが、貼り合わせのズレによって、粘着テープの他方端側で長さが足りなくなったりずれたりすることがある。このずれにより隙間が形成されてしまい、発光モジュールの光源が発した光が、画像表示装置の端縁から漏れてしまうことがある。表示パネルの端縁から光漏れが発生しないように、粘着テープを導光板の端縁に精度よく貼り付けることは困難であり、画像表示装置の端縁からの光漏れを抑制し難い。
【0012】
そこで本開示は、このような知見に基づいてなされたものであり、画像表示装置の端縁からの光漏れを抑制することができる画像表示装置を提供する。
【0013】
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0014】
なお、本願発明者らは、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面及び以下の説明を提供するのであって、これらによって請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
【0015】
また、以下の実施の形態において、説明の便宜上、上下方向をY軸方向と一致させ、前後方向をZ軸方向と一致させ、左右方向(横方向)をX軸方向と一致させているが、これら対応付けは、本開示に係る画像表示装置の製造時又は使用時における姿勢を限定するものではない。また、以下の説明において、例えば、X軸プラス側とは、X軸の矢印方向側を示し、X軸マイナス側とは、X軸プラス側とは反対側を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。
【0016】
以下、本開示の実施の形態に係る画像表示装置について説明する。
【0017】
(実施の形態)
[画像表示装置の全体構成]
図1は、実施の形態に係る画像表示装置10の正面側を示す斜視図である。
【0018】
図1に示すように、画像表示装置10は、例えばフラットパネルディスプレイ型の液晶テレビジョン受像機である。画像表示装置10は、表示ユニット100と、表示ユニット100を支持するスタンド200とを備えている。
【0019】
表示ユニット100は、前面(Z軸プラス側の面)に画像を表示する表示パネル102と、表示パネル102に光を出射する導光板103と、表示パネル102の背面側(Z軸マイナス側)に配置された、後述する導光板103を介して表示パネル102を支持する支持板101とを有する。
【0020】
図2は、実施の形態に係る画像表示装置10の背面側を示す斜視図である。表示ユニット100の背面側には、図2に示すように、例えば樹脂成型品であるバックカバー190が配置されている。バックカバー190は、支持板101の背面の一部のみを覆い、他の部分を露出させている。なお、バックカバー190は本体及び蓋板等の複数の部材で構成されているが、本実施の形態では、これら複数の部材群をバックカバー190として扱う。
【0021】
本実施の形態では、表示ユニット100が備える表示パネル102は、液晶セルであり、光学シートユニット105を透過した光によって、前面に画像を表示する。表示ユニット100は、図3に示すように、表示パネル102と支持板101との間に、光学シートユニット105、導光板103、及び反射板104を有している。図3は、図1のIII-III線における実施の形態に係る表示ユニット100の構成概要を示す側面図である。図3では、バックカバー190と、スタンド200とを省略している。
【0022】
図示は省略するが、表示パネル102と導光板103とを後方から見た場合に、表示パネル102は、導光板103の右側側面、上側側面及び左側側面から張り出している。
【0023】
また、表示パネル102、光学シートユニット105、導光板103、及び反射板104は、周縁部に配置された粘着テープ161b等によって一体的な構造物として構成され、この構造物は、支持板101に固定されている。つまり、表示パネル102、光学シートユニット105、導光板103、反射板104、及び、支持板101のこの順で重ねられた表示ユニット100は、画像表示装置10の組み立て工程において、1つの構造物として扱われる。なお、粘着テープ161bの代わりに接着剤等を用いてもよい。
【0024】
光学シートユニット105は、光を拡散及び集光する機能を備えた、透光性を有する部材である。光学シートユニット105は、表示パネル102の背面に配置されている。光学シートユニット105は、導光板103から出射した光が背面から入射され、入射された光を拡散及び集光して表示パネル102に入射させる。光学シートユニット105は、表示パネル102の背面に、ラミネート加工により直接的に積層されている。光学シートユニット105は、拡散シート又は集光シート等の光学シートを1以上有している。
【0025】
導光板103は、LEDユニット150から出射した光が入射面103aから入射し、この光を導光させて、導光板103の前面側から表示パネル102に向けて光を出射する。導光板103が出射した光は、光学シートユニット105の背面に向けて出射される。入射面103aは、端面の一例である。
【0026】
図1図3及び図4に示すように、導光板103には、LEDユニット150を出射した光が入射する入射面103aを除いた3辺に、遮光テープ172がそれぞれ貼り付けられている。図4は、実施の形態に係る画像表示装置10の分解斜視図である。
【0027】
具体的には、遮光テープ172は、導光板103の端縁における前面、側面及び背面の三箇所に跨って貼り付けられている。遮光テープ172は、導光板103を導光する光が、導光板103の端面から出射されることを抑制している。遮光テープ172は、例えば光の出射を抑制する機能を有するだけでなく、光を反射する機能を有していてもよい。また、遮光テープ172は、導電性の機能を有していてもよい。
【0028】
導光板103は、透光性を有する部材である。導光板103は、粘着テープ161aによって光学シートユニット105の背面に固定される。この粘着テープ161aは、遮光テープ172に重ねた状態で、遮光テープ172の前方側に貼り付けられている。なお、粘着テープ161aの代わりに接着剤等を用いてもよい。導光板103には、背面の上端縁、左端縁及び右端縁の3辺に粘着テープが貼り付けられることによって、導光板103が支持板101に固定されている。
【0029】
支持板101は、強化ガラスなどのガラス板である。支持板101の前面には、粘着テープ161bを介して導光板103が固定されている。支持板101の背面には、複数の取付部材110が接着されている。この粘着テープ161bは、導光板103の遮光テープ172と重なる状態で、遮光テープ172の後方側に貼り付けられている。
【0030】
支持板101は、導光板103を支持し、前方から導光板103を見た場合に、導光板103の側面から張り出している。つまり、支持板101の前面の面積は、導光板103の前面の面積よりも大きい。
【0031】
上述したように、表示パネル102、導光板103及び支持板101の関係から、図5に示すように、表示パネル102と支持板101との間であって、隙間Sが導光板103の周囲に形成される。図5は、図2のV-V線における画像表示装置10の断面を示す断面図である。
【0032】
図3に示すように、反射板104は、光を反射する鏡等である。反射板104は、支持板101の前面に固定されている。つまり、反射板104は、支持板101と導光板103との間に配置され、導光板103の背面から出射した光を導光板103に戻す役割を果たしている。
【0033】
図3及び図4に示すように、導光板103の入射面103aに対向する位置には、導光板103の入射面103aに入射させる光を出射するLED(light emitting diode)ユニット150が配置されている。LEDユニット150は、LEDユニット150から発せられた光が、導光板103の入射面103aから導光板103の内部に入射し、導光板103の前面に配置された光学シートユニット105を介して表示パネル102に入射する。光学シートユニット105は、拡散シート又は集光シート等の光学シートを1以上有している。つまり、本実施の形態では、エッジライト方式のバックライトによって、液晶セルである表示パネル102に、画像表示のための光が供給される。LEDユニット150は、発光モジュールの一例である。
【0034】
LEDユニット150は、導光板103の入射面103aに沿った長尺状の基板152と、長尺状の基板152の上面において並んで配置された複数のLED素子151とを有する。なお、LEDユニット150では、一枚の基板152に複数のLED素子151が配置されているが、LEDユニット150は、導光板103の入射面103aに沿って並んで配置された、それぞれが1以上のLED素子151を有する複数枚の基板で構成されてもよい。つまり、LEDユニット150は、互いに別体の複数のLEDモジュールによって構成されてもよい。
【0035】
また、本実施の形態では、LEDユニット150は、下方から光源支持部材155によって支持されている。光源支持部材155は、例えばアルミニウム等の金属製の部材であり、LEDユニット150から発せられる熱を放出するための放熱部材(ヒートシンク)としても機能する。光源支持部材155は、支持部材の一例である。
【0036】
光源支持部材155の下端縁には、LEDユニット150が出射する光が前方に出射する光を遮る姿勢で、光源支持部材155にライトガイドパネル153が固定されている。ライトガイドパネル153は、金属製の金具であり、X軸方向の長尺なL字型のパネルである。ライトガイドパネル153の一面が導光板103側の下端縁と接触し、ライトガイドパネル153の他の一面が光源支持部材155の下端縁に配置され、ビスなどの固定部材により固定されている。
【0037】
表示ユニット100は、導光板103の周囲に配置した導電性部材181a及び遮光部材182aをさらに備える。
【0038】
導電性部材181aは、長尺なテープ状又はシート状の部材であり、本実施の形態では0.2mm程度の厚みである。本実施の形態では、導電性部材181aは、黒色であり、ポリエチレンテレフタラート等の部材である。導電性部材181aは、表示パネル102と支持板101との間の隙間Sを埋めるように、導光板103の周囲に配置されている。導電性部材181aは、具体的には表示ユニット100の下側端縁を除いて、表示ユニット100を構成する導光板103の3辺に配置されている。つまり、導電性部材181aは、表示ユニット100の左側面、上側面及び右側面を覆っている。これにより、導光板103等を覆い隠すことができるため、画像表示装置10の美観が損なわれ難くなる。
【0039】
導電性部材181aは、導光板103と光源支持部材155とを直接的又は間接的に電気的に接続している。これにより、導電性部材181aは、導光板103に生じた静電気を直接的又は間接的に光源支持部材155に放電させる。ここで、光源支持部材155が導光板103と直接的又は間接的に電気的に接続とは、光源支持部材155と導光板103とが直接に電気的に接続しているだけでなく、ビスなどの金属製の部材を介して光源支持部材155が導光板103に間接的に電気的に接続していることをも含む意味である。本実施の形態では、導電性部材181aは、ライトガイドパネル153まで貼り付けられており、ライトガイドパネル153が間接的に導光板103の静電気を放電させる。
【0040】
遮光部材182aは、長尺なテープ状又はシート状の部材であり、本実施の形態では0.2mm程度の厚みである。本実施の形態では、遮光部材182aは、黒色であり、ポリエチレンテレフタラート等の部材である。遮光部材182aの短手方向の幅は、導電性部材181aの短手方向の幅と同等であり、隙間Sの幅とも同等である。
【0041】
遮光部材182aは、導電性部材181aの内周側又は外周側に配置される。本実施の形態では、遮光部材182aは、導電性部材181aの外周側に配置されている。遮光部材182aは、LEDユニット150と導光板103との間を覆い、かつ、表示パネル102と支持板101との間の隙間Sを埋めている。これにより、遮光部材182aは、後述する図7で示すように、導光板103及びLEDユニット150を側方から見た場合に、LEDユニット150と導光板103との間を通過する光が外部に出射されないように遮光する。
【0042】
また、遮光部材182aは、導光板103とLEDユニット150との間を通過する光を遮るように配置されている。具体的には、遮光部材182aは、表示ユニット100を側方から見て導電性部材181aと重なり、導光板103と光源支持部材155との間、本実施の形態では導光板103と光源支持部材155との間を塞ぐ状態で、導光板103の下端縁からさらに光源支持部材155まで延び、その先端部分が光源支持部材155と接触している。
【0043】
このように、導光板103とLEDユニット150又は光源支持部材155との間、かつ、導光板103と表示パネル102との間から出射する光を遮光部材182aが遮っているため、表示ユニット100の外側に光が出射しない。この表示ユニット100では、光漏れが生じていない。
【0044】
また、画像表示装置10を見た場合に、図5に示すように、導電性部材181a及び遮光部材182aは、表示パネル102に隠れている、つまり仮想線Vよりも左側に飛び出ていない。また、図示は省略するが画像表示装置10の右側においても導電性部材181a及び遮光部材182aは、表示パネル102に隠れている、つまり仮想線Vよりも右側に飛び出ていない。このため、導電性部材181a又は遮光部材182aが表示パネル102から出っ張ることもないため、画像表示装置10の外観性を損ね難い。ここでいう仮想線Vは、表示パネル102の端縁を通過する、Z軸方向に平行な直線である。
【0045】
また、本実施の形態では、図1及び図3に示すように、画像表示装置10には、表示パネル102の前面の下端部を覆うベゼル140が備えられている。より詳細には、ベゼル140は、表示パネル102の前面の下端縁を覆う部分と、光源支持部材155の下方に配置される部分とを有している。これらベゼル140及び光源支持部材155は、後述するベースプレート120と直接的又は間接的に接続されることで、画像表示装置10において固定されている。
【0046】
図2に示すように、スタンド200は、画像表示装置10を自立させる脚部であり、平板状のスタンドベース201と、スタンドベース201から立設されたネック部204とを有する。ネック部204は、表示ユニット100と機械的に接続されており、これにより、スタンド200が表示ユニット100に固定される。なお、本実施の形態では、画像表示装置10を設置するための部材としてスタンド200を例示したが、画像表示装置10は、スタンド200に換えて、例えば、画像表示装置10を壁面に設置するための壁掛ユニットを備えてもよい。
【0047】
このような画像表示装置10において、例えば、図6及び図7に示すように、遮光部材182aを配置する前の状態の表示ユニット100の一部分を拡大した部分拡大斜視図では、隙間Tが形成されてしまうことで、LEDユニット150を出射した光が隙間Tから漏れてしまう。図6は、実施の形態に係り、遮光部材182aを配置する前の状態の表示ユニット100を示す斜視図、及び遮光部材182aを配置する前の状態の表示ユニット100の一部分を拡大した部分拡大斜視図である。図6では、表示パネル102を省略し、遮光部材182aを2点鎖線で示している。図7は、遮光部材182aを配置する前の表示ユニット100の側面を示す図である。
【0048】
画像表示装置10を側方から見た場合に、LEDユニット150と導光板103との間、かつ、表示パネル102と支持板101との間から出射した光が隙間Tから出射する。本実施の形態では、少なくともライトガイドパネル153、光源支持部材155及び粘着テープ161aで囲まれる隙間Tから光が出射する。
【0049】
図7に示すように、さらに、遮光部材182aは、隙間Sを埋め、かつ、表示パネル102と支持板101との間に配置されることで、隙間Tを塞ぐ。このため、LEDユニット150を出射した光が遮光部材182aによって遮光されることで、画像表示装置10の光漏れを抑制することができる。
【0050】
また、この画像表示装置10において、表示ユニット100の背面を形成する支持板101はガラス板であり、図2に示すように、表示ユニット100を背面側から見た場合、支持板101の上縁側及び左右の端縁側が、バックカバー190から露出した状態となっている。したがって、画像表示装置10を見た場合、画像を表示する部分の周縁部が薄く認識され、かつ、背面側にガラス特有の光沢感が生じる。つまり、画像表示装置10の薄型化が図られ、かつ、画像表示装置10に美観を生じさせることができる。
【0051】
しかしながら、ガラス板である支持板101に、ベースプレート120を固定するためのネジ孔を形成することは困難である。そこで、本実施の形態に係る画像表示装置10では、図3に示すように、支持板101の背面101aに複数の取付部材110を接着し、取付部材110を介してベースプレート120を支持板101に固定する手法が採用されている。
【0052】
[効果等]
以上説明したように、本実施の形態に係る画像表示装置10は、前面に画像を表示する表示パネル102と、表示パネル102の背面に配置される導光板103と、導光板103を支持し、前方から導光板103を見た場合に、導光板103の側面から張り出す支持板101と、導光板103の入射面103aに入射させる光を出射するLEDユニット150と、導光板103及びLEDユニット150の側方から見た場合に、LEDユニット150と導光板103との間を覆い、かつ、表示パネル102と支持板101との間の隙間Sを埋める遮光部材182aとを備える。
【0053】
上述したように、図6及び図7で示すように、導光板103とLEDユニット150との間、導光板103と表示パネル102との間に隙間Tが生じてしまうことがある。このため、画像表示装置10を側面から見た場合に、導光板103とLEDユニット150との間の隙間Tから光が出射することによって、光漏れが発生する。本実施の形態では、例えばベゼルを表示ユニット100の下端側に配置することで光漏れが抑制されているが、ベゼル内面で反射した光がベゼル140と表示ユニット100との隙間等から漏れてしまう。
【0054】
しかしながら、遮光部材182aは、LEDユニット150と導光板103との間を覆い、かつ、表示パネル102と支持板101との間の隙間Sを埋めているため、導光板103とLEDユニット150との間を通過する光が外部に出射されないように遮っている。これにより、表示パネル102と導光板103とを貼り合わせた際に、LEDユニット150と導光板10との間に隙間Tが形成されたとしても、遮光部材182aは、隙間Tを通過する光を遮光することができる。
【0055】
したがって、この画像表示装置10では、画像表示装置10の端縁からの光漏れを抑制することができる。このため、画像表示装置10から出射した光によって、人に違和感を与えることもないため、使用時における画像表示装置10の美観を損ねることもない。
【0056】
特に、遮光部材182aを導光板10の周囲に配置するため、画像表示装置10の外観が損なわれ難い。
【0057】
また、本実施の形態に係る画像表示装置10において、遮光部材182aは、表示パネル102と支持板101との間の隙間Sを埋めるように、画像表示装置10の側面(左側面、上側面及び右側面)に配置されている。
【0058】
この構成によれば、表示パネル102の端縁に導光板103に向かう力が加わったとしても、表示パネル102と支持板101との間の隙間Sを埋めた遮光部材182aが、表示パネル102を後側から支持することができる。このため、表示パネル102の端縁に過度の力が加わった場合でも、表示パネル102の破損を抑制することができる。
【0059】
また、本実施の形態に係る画像表示装置10は、さらに、導光板103の周囲に配置される導電性部材181aと、導光板103の入射面103aに光を入射させる姿勢でLEDユニット150を支持する光源支持部材155とを備える。そして、導電性部材181aは、導光板103と光源支持部材155とを接続している。
【0060】
画像表示装置10を使用すると、導光板103が帯電して静電気が蓄積するが、この構成によれば、導電性部材181aは、導光板103に帯電している静電気を光源支持部材155に放電させることができる。このため、静電気放電による導光板103の破壊を抑制することができる。
【0061】
また、本実施の形態に係る画像表示装置10において、前方から画像表示装置10を見た場合に、導電性部材181a及び遮光部材182aは、表示パネル102に隠れている。
【0062】
この構成によれば、前面から画像表示装置10を見た場合に、導電性部材181a及び遮光部材182aが表示パネル102からはみ出しておらず、表示パネル102と表示パネル102等を支持する支持板101とが見えるだけとなる。このため、画像表示装置10の端縁側を正面から見た場合に、表示パネル102と支持板101との境界近傍で、導電性部材181a及び遮光部材182aが見えなくなるため、人は、画像表示装置10をより簡素な構成として認識することができる。その結果、画像表示装置10の美観を損ね難くなる。
【0063】
また、本実施の形態に係る画像表示装置10において、さらに、LEDユニット150が出射する光が前方に出射する光を遮る姿勢で、光源支持部材155に固定されるライトガイドパネル153を備える。そして、遮光部材182aは、ライトガイドパネル153と導光板103との間を出射する光を遮っている。
【0064】
これによれば、遮光部材182aは、ライトガイドパネル153と導光板103との間を出射する光を遮ることで、より確実に、画像表示装置10の端縁からの光漏れを抑制することができる。
【0065】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
【0066】
本開示の画像表示装置10において、遮光部材182aは、表示ユニット100の左右2辺に配置されているが、さらに表示ユニット100の上方に配置されていてもよい。この場合に、1本の遮光部材182aを導光板103の3つの端縁に貼り付けてもよい。また、本実施の形態では、遮光部材182aは、表示ユニット100の左右2辺の長さと同等の長さであるが、隙間を覆うことができるのであればよく、表示ユニット100の左右2辺の長さと同等の長さにする必要はない。
【0067】
また、本開示の画像表示装置10において、本実施の形態では、3本の遮光テープ172を導光板103の3つの端縁に一対一で貼り付けているが、1本の遮光テープ172を導光板103の3つの端縁に貼り付けてもよい。
【0068】
また、本開示の画像表示装置10において、本実施の形態では、1本の導電性部材181aによって導光板103の3つの端縁に貼り付けてもよく、導電性部材181aをそれぞれ導光板103の3辺に配置してもよい。
【0069】
また、本開示の画像表示装置10において、導光板103の入射面103aと支持板101との間に、LEDユニット150の発した光が支持板101に入射しないように光を遮る遮光性の部材を配置してもよい。この場合、遮光性の部材は、LEDユニット150の発した光の一部がガラス板である支持板101を導光して、支持板101の下端のエッジが光るといった、光漏れを抑制することができる。
【0070】
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面及び詳細な説明を提供した。
【0071】
したがって、添付図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0072】
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、請求の範囲又はその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本開示は、画像を表示するための画像表示装置に適用可能である。具体的には、テレビジョン受像機、モニタディスプレイ、及びデジタルサイネージなどに、本開示は適用可能である。
【符号の説明】
【0074】
10 画像表示装置
101 支持板
102 表示パネル
103 導光板
103a 入射面(端面)
150 LEDユニット(発光モジュール)
153 ライトガイドパネル
155 光源支持部材(支持部材)
181a 導電性部材
182a 遮光部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7