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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-03
(45)【発行日】2023-08-14
(54)【発明の名称】基板処理システム及び装置
(51)【国際特許分類】
   C23C 16/455 20060101AFI20230804BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20230804BHJP
【FI】
C23C16/455
H01L21/31 C
【請求項の数】 17
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019110244
(22)【出願日】2019-06-13
(62)【分割の表示】P 2017224196の分割
【原出願日】2013-06-24
(65)【公開番号】P2019167631
(43)【公開日】2019-10-03
【審査請求日】2019-07-12
【審判番号】
【審判請求日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】61/663,802
(32)【優先日】2012-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】13/659,231
(32)【優先日】2012-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513014695
【氏名又は名称】ノベラス・システムズ・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】NOVELLUS SYSTEMS INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チュングアーン・シア
(72)【発明者】
【氏名】ラメッシュ・チャンドラセカーラン
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス・カイル
(72)【発明者】
【氏名】エドワード ジェイ・オーガスティニアック
(72)【発明者】
【氏名】カール・リーサー
【合議体】
【審判長】宮澤 尚之
【審判官】河本 充雄
【審判官】立木 林
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-059522(JP,A)
【文献】特開平8-148439(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C16/455
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理システムであって、
上壁を有するチャンバと、
ヘッド部およびステム部を備え、ガスを前記チャンバに供給するように構成されているシャワーヘッドと、
中心に貫通する開口部を備えたプレートと、を備え、
前記ステム部は、前記チャンバの前記上壁から伸びて前記開口部を貫通しており、
前記プレートは、前記ヘッド部の上方に配置されており、
前記プレートは、前記ヘッド部と前記チャンバの前記上壁との間に挟まれており、
前記プレートは、前記チャンバの前記上壁に対向する上面を備え、
前記チャンバは、前記プレートの前記上面と前記チャンバの前記上壁との間の領域に、パージガスが流れるように構成されている、
基板処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記ヘッド部はヘッド部外径を有し、
前記プレートは、前記ヘッド部外径より大きいプレート外径を有する、基板処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記プレートは、前記チャンバの前記上壁と平行である、基板処理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記プレートは、円形の断面を有する、基板処理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記プレートは、さらに、
前記シャワーヘッドの前記ヘッド部に対向する下面と、
前記プレートの前記下面から伸びる1または複数の第1の突起と、
を備える、基板処理システム。
【請求項6】
請求項5に記載の基板処理システムであって、
前記1または複数の第1の突起は、前記シャワーヘッドの前記ヘッド部に接触する、基板処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記プレートは、前記開口部内に半径方向内向きに伸びる1または複数の第2の突起を備える、基板処理システム。
【請求項8】
請求項7に記載の基板処理システムであって、
前記1または複数の第2の突起は、前記シャワーヘッドの前記ステム部に接触する、基板処理システム。
【請求項9】
装置であって、
シャワーヘッドカラーを備え、
前記シャワーヘッドカラーは、
カラーヘッド部と、
前記カラーヘッド部に接続され、外部円筒形側面を有する円筒形状のカラーステム部と、
前記カラーステム部の中心を通って伸びる中央空洞であって、前記カラーステム部の前記外部円筒形側面に平行な中心軸を有し、シャワーヘッドのステム部を受け入れるように構成されている中央空洞と、
前記カラーステム部の内面から前記外部円筒形側面まで前記カラーステム部を通過して伸びる複数のスロットと、
前記中央空洞の前記中心軸に平行な方向に前記カラーステム部を通って伸びる複数の第1の通路であって、ガスが前記複数の第1の通路から前記複数のスロットを通過して前記カラーステム部の前記外部円筒形側面に流れるよう構成されるように、前記複数のスロットに流体接続している複数の第1の通路と、
を含む、装置。
【請求項10】
請求項9に記載の装置であって、
前記複数の第1の通路は、円形の断面を有する、装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置であって、
前記複数の第1の通路は、前記中央空洞の中心から半径方向にずれている、装置。
【請求項12】
請求項10に記載の装置であって、
前記シャワーヘッドカラーは、さらに、空洞および内壁を備え、
前記空洞は、前記中央空洞および前記内壁の周りに伸び、前記中央空洞から半径方向にずれ、前記内壁によって部分的に規定され、
前記空洞は、ガスが前記空洞から前記複数の第1の通路を通って前記複数のスロットに流れるよう構成されるように、前記複数の第1の通路に流体接続されている、装置。
【請求項13】
請求項12に記載の装置であって、
前記シャワーヘッドカラーは、さらに、第2の通路を備え、
前記第2の通路は、
前記カラーヘッド部の一部を通って伸び、
ガスが、前記第2の通路から前記空洞に、前記空洞から前記複数の第1の通路に、前記複数の第1の通路から前記複数のスロットに流れるよう構成されるように、前記空洞に流体接続されている、装置。
【請求項14】
請求項9に記載の装置であって、
前記中央空洞は、第1の周囲に沿って配置された複数の第1の面によって部分的に規定され、
各第1の通路は、前記中央空洞に流体接続され、半径方向外向きに湾曲するアーチ形の面によって部分的に規定され、
各アーチ形の面は、前記複数の第1の面の2つの間にまたがる、装置。
【請求項15】
請求項9に記載の装置であって、
前記シャワーヘッドカラーは、さらに、前記カラーヘッド部を通って伸びる第2の通路を備え、
前記第2の通路は、ガスが、前記第2の通路から前記複数の第1の通路に、および、前記複数の第1の通路から前記複数のスロットに流れるよう構成されるように、前記複数の第1の通路に流体接続されている、装置。
【請求項16】
請求項9に記載の装置であって、
前記シャワーヘッドカラーは、前記カラーヘッド部が前記カラーステム部よりも直径が大きいT形の断面を有する、装置。
【請求項17】
請求項9に記載の装置であって、さらに、
前記シャワーヘッドの前記ステム部およびシャワーヘッドヘッド部を有する前記シャワーヘッドを備え、
前記シャワーヘッドの前記ステム部は、前記シャワーヘッドカラーの前記中央空洞の内部に配置されている、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2012年6月25日出願の米国仮特許出願第61/663,802号の利益を主張する。上記の仮出願の開示は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は基板処理システムに関し、特に、基板処理システム内での寄生成長の抑制に関する。
【背景技術】
【0003】
本明細書で提供されている背景技術の記載は、本開示の背景を一般的に提示するためのものである。ここに名を挙げられている発明者の業績は、この背景技術に記載された範囲において、出願時に従来技術として通常見なされえない記載の態様と共に、明示的にも黙示的にも本開示に対する従来技術として認められない。
【0004】
プラズマ原子層蒸着(PEALD)およびプラズマ化学蒸着(PECVD)などのプラズマ処理システムが、半導体ウェハなどの基板上に薄膜を蒸着してエッチングするために利用されうる。PEALDおよびPECVDシステムには、処理チャンバに前駆体を供給するシャンデリア型シャワーヘッドを備えるものがある。
【0005】
シャワーヘッドは、通例、処理チャンバ内に伸びるステム部と、ステム部に接続されたヘッド部とを備える。ヘッド部の背後にはヘッド部と処理チャンバの上面との間に、空洞が形成される。換言すると、シャワーヘッドは、その空洞内にデッドボリュームを形成する。
【0006】
PECVDのような連続的な処理については、空洞は、機能的に問題にならない。しかしながら、共形薄膜蒸着(CFD)またはALDなどの一時的な処理については、空洞は、後の工程で除去または交換される化学物質を蓄積する。連続する複数の工程にわたって化学物質が蓄積していると、時間的に変化する環境の汚染を引き起こしうる。空洞を縮小すると、(通常はRF電力を供給されている)シャワーヘッドを(通常は接地されている)チャンバの上面に近づけることになる。これは、チャンバ上面に結合するRFを増大させる。一部の例では、増大したRF結合は、プラズマ化の能力に悪影響を与えうる。空洞領域に停滞した化学物質の存在は、最終的に欠陥を引き起こす薄膜の蒸着にもつながりうる。
【発明の概要】
【0007】
基板処理システムが、シャワーヘッドを備え、シャワーヘッドは、ベース部およびステム部を備え、前駆体ガスをチャンバに供給する。カラー(環状部材)が、シャワーヘッドをチャンバの上面に結合する。カラーは、複数のスロットを備え、シャワーヘッドのステム部の周りに配置され、シャワーヘッドのベース部とチャンバの上面との間の領域内に複数のスロットを通してパージガスを方向付ける。
【0008】
別の特徴として、カラーは、ベース部およびステム部を備える。カラーのステム部は、シャワーヘッドのステム部を受け入れる内部空洞を規定する。プレートが、シャワーヘッドのステム部を受け入れる開口部を備える。プレートは、カラーのステム部の下縁とシャワーヘッドのベース部との間に配置される。カラーは、プレートとシャワーヘッドのステム部との間、および、プレートとシャワーヘッドのベース部との間に、パージガスを方向付ける。
【0009】
別の特徴として、プレートの1つの表面が、プレートとシャワーヘッドのベース部との間に均一な間隔を提供するための複数の第1の突起を備える。開口部は、プレートとシャワーヘッドのステム部との間に均一な間隔を提供するための複数の第2の突起を備える。
【0010】
別の特徴として、カラーは、カラーのベース部に配置された第1の通路を備える。カラーは、カラーのステム部の内部空洞の表面とシャワーヘッドのステム部との間に規定された第2の通路を備える。パージガスは、第1の通路を通って第2の通路に流れ、第2の通路からスロットを通って流れる。
【0011】
別の特徴として、カラーのステム部は、円形の断面を有する。第1の通路が、カラーのベース部に配置されている。第2の通路が、カラーのステム部に配置されている。パージガスは、第1の通路を通って第2の通路に流れ、第2の通路からスロットを通って流れる。
【0012】
別の特徴として、N個の誘電体プレートが、シャワーヘッドのベース部とチャンバの上面との間でシャワーヘッドのステム部の周りに配置されている。カラーは、N個の誘電体プレートの上方および下方ならびにN個の誘電体プレートの間の少なくとも一箇所にパージガスを方向付け、Nは、ゼロより大きい整数である。
【0013】
別の特徴として、空洞は、第1の周囲の周りに互いに離間して配置された複数の第1の面と、複数の第1の面の間に配置された複数のアーチ形の面とを規定する。複数のアーチ形の面は、複数の第1の面から半径方向外向きに湾曲している。
【0014】
基板処理システムを動作させるための方法が:ベース部およびステム部を備えたシャワーヘッドを用いて、前駆体ガスをチャンバに供給する工程と;シャワーヘッドのステム部の周りに配置されたカラーを用いて、シャワーヘッドをチャンバの上面に結合する工程と;カラーのスロットを通してシャワーヘッドのベース部とチャンバの上面との間の領域にパージガスを供給する工程と、を備える。
【0015】
別の特徴として、カラーは、ベース部およびステム部を備える。カラーのステム部は、シャワーヘッドのステム部を受け入れる内部空洞を規定する。方法は、シャワーヘッドのステム部を受け入れる開口部を備えたプレートを、カラーのステム部の下縁とシャワーヘッドのベース部との間に配置する工程を備える。
【0016】
別の特徴として、プレートとシャワーヘッドのステム部との間、および、プレートとシャワーヘッドのベース部との間に、パージガスを方向付ける工程を備える。方法は、複数の突起を用いて、シャワーヘッドのベース部およびステム部からプレートを離間する工程を備える。方法は、カラーのベース部に第1の通路を提供すると共に、カラーのステム部の空洞の内面とシャワーヘッドのステム部との間に第2の通路を提供する工程を備える。方法は、第1の通路を通して第2の通路に、次いで、第2の通路からスロットを通して、パージガスを流す工程を備える。
【0017】
別の特徴として、カラーのステム部は、円形の断面を有する。方法は、カラーのベース部に第1の通路を提供すると共に、カラーのステム部に第2の通路を提供する工程と、第1の通路を通して第2の通路に、次いで、第2の通路からスロットを通して、パージガスを流す工程と、を備える。
【0018】
別の特徴として、方法は、シャワーヘッドのベース部とチャンバの表面との間でシャワーヘッドのステム部の周りにN個の誘電体プレートを配置する工程と、カラーを用いて、N個の誘電体プレートの上方および下方ならびにN個の誘電体プレートの間の少なくとも一箇所にパージガスを方向付ける工程と、を備え、Nは、ゼロより大きい整数である。基板処理チャンバは、原子層蒸着を実行する。
【0019】
方法が:基板処理システムのチャンバ内で、カラーを用いて基板処理システムの上面に取り付けられたシャワーヘッドの下方に基板を配置する工程と;第1の所定の期間にわたって基板を第1の前駆体に暴露させる工程と;第1の所定の期間後に、主パージ路および補助パージ路を通してパージガスを流す工程と、を備える。主パージ路は、シャワーヘッドを通してパージガスを流す。補助パージ路は、カラーのスロットを通してシャワーヘッドのベース部と上面との間にパージガスを流す。補助パージ路は、第1の前駆体を除去する。方法は、第2の所定の期間にわたって基板を第2の前駆体に暴露させる工程を備える。
【0020】
別の特徴として、方法は、第2の所定の期間後に、主パージ路および補助パージ路を通してパージガスを流す工程を備える。補助パージ路は、シャワーヘッドのベース部とチャンバの上面との間の第2の前駆体を除去する。方法は、第1の所定の期間中に補助パージ路を通してパージガスを流す工程を備える。方法は、第2の所定の期間中に補助パージ路を通してパージガスを流す工程を備える。
【0021】
さらに、以下の詳細な説明から、本開示を適用可能な領域が明らかになる。詳細な説明および具体的な例は、単に例示を目的としており、本開示の範囲を限定するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本開示は、詳細な説明および以下に説明する添付図面から、より十分に理解できる。
【0023】
図1】本開示に従って、シャワーヘッドと主パージ流路および補助パージ流路とを備えた処理チャンバの一例を示す断面図。
【0024】
図2】本開示に従って、カラーの一例を示す斜視図。
【0025】
図3】本開示に従って、図2のカラーのための流体コネクタを示す斜視図。
【0026】
図4A】本開示に従って、プレートの例を示す上面図。
図4B】本開示に従って、プレートの例を示す下面図。
【0027】
図5】本開示に従って、図1の処理チャンバの流れモデルを示す図。
【0028】
図6】本開示に従って、シャワーヘッドと補助パージ流路とを備えた処理チャンバの別の例を示す断面図。
【0029】
図7】本開示に従って、カラーの別の例を示す斜視図。
【0030】
図8】本開示に従って、カラーの別の例を示す斜視図。
【0031】
図9】本開示に従って、シャワーヘッドと補助パージ流路とを備えた処理チャンバのさらに別の例を示す断面図。
【0032】
図10】本開示に従って、補助パージシステムを利用する方法の例を示すフローチャート。
図11】本開示に従って、補助パージシステムを利用する方法の例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本開示は、処理チャンバから過剰な前駆体を除去すると共に、シャワーヘッドの背後の特定の領域(空洞など)への前駆体の流入を防止するためのシステムおよび方法について記載している。本開示は、さらに、高価な薄膜前駆体の代わりに不活性ガスを用いてチャンバ圧を上げる。より高いチャンバ圧は、前駆体に対するエアカーテンとして機能するため、基板領域内での前駆体の分圧を増大させつつ、他の領域の圧力を減少させる。より高いチャンバ圧は、より高い圧力レジームにより寄生プラズマの生じる可能性を低減する。
【0034】
本開示は、シャワーヘッドの背面側から軸対称の不活性ガス流を導入する。いくつかの例では、空洞内のパージガスの流れは、空洞への前駆体の逆拡散(すなわち逆流)を防ぐために、ペクレ条件(通例、ペクレ数が1より大きいという条件)を満たす。結果として、空洞内の望ましくない堆積物(洗浄が困難でありうる)を最小限に抑えつつ、チャンバの体積を小さくすることができる。背面側の流れをRF分離/抑制装置と組み合わせることにより、さらなる改善が達成されうる。RF分離/抑制装置は、空洞内の電界を低減して、寄生プラズマの生じる可能性を低減しうる。
【0035】
あるいは、PEALD処理において、前駆体は、反応チャンバ内に存在した後に排出される必要がある。寄生成長を防ぐために、処理チャンバ内の過剰な前駆体は、次の前駆体を導入する前に、処理チャンバおよび共通の前駆体通路(シャワーヘッドのステムなど)から除去される。過剰な前駆体の除去は、通常、供給路およびチャンバを不活性ガスでパージすることによって行われる。
【0036】
シャンデリア型シャワーヘッドを用いる場合、シャワーヘッドからのパージガスは、シャワーヘッドの背後に捕捉された過剰な前駆体を効果的に除去することができない。したがって、前駆体は、シャワーヘッドの背面、上部プレート、および、処理チャンバ壁の上に大量の寄生成長を引き起こす。RFが接地に結合する問題を引き起こす可能性が高いので、中実の誘電体でデッドスペースを満たすことはできない。
【0037】
いくつかの例において、空洞は、セラミックおよび/または一連の離間された積層ディスクで部分的に満たされてよい。積層ディスクは、直列に接続された一連のコンデンサとして振る舞う。離間された積層ディスクを用いる場合、(個々のディスクの各々の静電容量と比べて)静電容量が純減する。静電容量が減少することにより、チャンバ壁に結合されるRFも減少する。いくつかの例において、ディスクの間隔は、ディスク間でのプラズマ形成を防止するよう選択される。ディスク間のガス流は、中性前駆体がディスク間の空間に拡散して蒸着(寄生成長)するのを防止するのに望ましい。
【0038】
本開示によると、ツールのスループットおよび薄膜の品質に影響を与えることなく寄生成長を防ぐために、補助パージが用いられる。また、補助パージシステムは、領域の洗浄を困難にするそれ自体のデッドボリュームをその自体の中に導入することがない。
【0039】
図1によると、シャワーヘッド70を有する処理チャンバ60を備えた基板処理システム50の一例が示されている。シャワーヘッド70は、ステム部72およびヘッド部74を備える。ヘッド部74は、内部空洞75を規定している。前駆体またはパージガスなどの流体が、ステム部72を通って拡散プレート76上に流れ、内部空洞75内へと流入する。次いで、流体は、ヘッド部74の下面にある離間された複数の孔78を通って処理チャンバ内に入る。
【0040】
シャワーヘッド70のステム部72は、カラー(環状部材)80によって処理チャンバ60の上壁に結合されている。カラー80は、略「T」形の断面を有しており、ベース部81およびステム部83を備える。カラー80は、シャワーヘッド70のステム部72を受け入れる円筒形の内部空洞84を規定している。パージガスなどの流体が内部空洞84からステム部83の外面へと流れることができるように、複数のスロット86がステム部83に形成されている。
【0041】
流体コネクタ90が、カラー80のベース部81の縁部に結合されてよく、パージガスなどの流体を供給するために用いられる。流体コネクタ90は、1または複数の導管および/またはコネクタ(全体として符号92で示されている)を備える。カラー80のベース部81は、同様に、カラー80の内部空洞84に流体の流れを方向付けるために、導管および/またはコネクタ(全体として符号93で示されている)を備える。
【0042】
プレート100が、シャワーヘッド70のヘッド部とカラー80との間に配置されている。プレート100は、上面104、中心開口部すなわち中心孔110、および、下面114を備える。いくつかの例において、プレート100は、セラミック製である。プレート100の厚さは、材料と、接地への容量結合すなわち寄生プラズマとを最小化するように選択されてよい。プレート100の上面104は、カラー80の下縁部から離間されており、流体がそれらの間を通過できるようになっている。中心孔110も、ステム部72から離間されており、流体がそれらの間を通過できるようになっている。プレートの下面114は、シャワーヘッド70の上面から離間されており、流体がそれらの間を通過できるようになっている。いくつかの例において、プレート100は省かれてもよく、処理チャンバはプレート100なしで作動されてよい。
【0043】
カラーを通してパージガスを流すことにより、プロセス蒸着化学物質が空洞内の領域に入るのを防いで、それらの領域への望ましくない薄膜の蒸着を防止する。スロットおよびその他のギャップの寸法は、その中でのプラズマ点火を防止すると共に、所望のガス流量に対して逆拡散を防ぐためにペクレ条件を満たすことができるように選択されてよい。
【0044】
ここで、図2によると、カラー80の一例が示されている。カラー80は、ベース部81およびステム部83を備える。スロット86は、アーチ形であってよく、ステム部83の周りに配置されてよい。スロット86は、流体がスロット86を通って内部空洞84から流れ出ることを可能にする。ベース部81は、流体コネクタ90上の対応するはめ合い部とはめ合うはめ合い部118を備えてよい。結合されると、カラー80の導管93は、流体コネクタ90の導管92と整列される。
【0045】
図3によると、カラー80用の流体コネクタ90の一例が示されている。流体コネクタ90は、図に示すように、第2のはめ合い部120、導管130、コネクタ132、導管134、および、コネクタ136を備えているが、流体コネクタについては他の構成も可能である。
【0046】
ここで、図4Aおよび図4Bによると、プレート100の例が示されている。図4Aにおいては、プレート100の上面104は、図に示すように、略円形の断面と、プレート100の中心に配置された中心孔140とを有する。中心孔110は、中心孔110から半径方向内向きに伸びる1または複数の突起140を備える。突起140は、プレート100とステム部72との間に均一な間隔を提供する。図4Bにおいて、プレート100の下面114は、図に示すように、処理チャンバの上部に対して下方に伸びる突起144を備えている。突起144は、プレート100の下面114とシャワーヘッド70のヘッド部74の上面との間に均一な間隔を提供する。突起140および144は、寄生プラズマを防ぐために十分近い間隔を提供しうる。単に例示として、約3mm以下の間隔が、典型的な処理条件下で寄生プラズマを防止するのに適しうる。典型的な処理条件に対してこの間隔を用いると、プラズマシースと共にプラズマが形成されるには空間が不十分である(2つのプラズマシース長よりも小さい)。プラズマの形成は、プラズマ密度、プラズマ電子温度、および、シースの電圧から影響を受けうる。
【0047】
図5によると、図1の処理チャンバに対する流れモデルが示されている。流れモデルは、パージガスなどの流体がシャワーヘッドの縁部付近で再循環を起こすことなく流れる様子を示している。
【0048】
図6によると、別の例の処理チャンバ200が示されている。シャワーヘッド70のステム部72は、カラー210によって処理チャンバ60の上壁に結合されている。カラー210は、略「T」形の断面を有しており、ベース部218およびステム部222を備える。カラー210は、カラー210の内壁225によってシャワーヘッド70のステム部72から離間された空洞224を規定する。通路227が、空洞224に接続されている。パージガスなどの流体が空洞224から通路227を通ってステム部222の外面へと流れることができるように、複数のスロット226がステム部222に形成されている。
【0049】
スロット、通路、および、その他のギャップの大きさは、その中でのプラズマ点火を防止すると共に、所望のガス流量に対して逆拡散を防ぐためにペクレ条件を満たすことができるほど十分に小さい寸法に選択されてよい。
【0050】
ここで、図7によると、カラー210の一例が示されている。空洞224は、ステム部222の内壁225および外壁の間に配置された通路227に接続される。通路227は、スロット226と流体連通しており、流体が空洞224から通路227を通ってスロット226へと流れることを可能にする。1または複数の孔238が、カラー210への接続を可能にするために提供されてよい。カラー210は、ステム部72がカラー210と同軸でない場合に、より対称なパージの流れを有する。したがって、カラー210は、シャワーヘッドの水平化にあまり敏感ではない。
【0051】
ここで、図8によると、別の例のカラー300が示されている。カラー300は、ベース部310と、複数のスロット314を備えたステム部312とを備える。中央空洞318が、シャワーヘッド70のステム部72を受け入れる。中央空洞318は、実質的に第1の直径に沿って配置された第1の複数の面320を備える。半径方向外向きに湾曲した複数のアーチ形の面322が、第1の複数の面322の間に配置されており、より広い面積で流体を受け入れるようになっている。
【0052】
図9によると、別の例の処理チャンバ400が示されている。処理チャンバ60の上面とシャワーヘッドのヘッド部との間の空洞の一部が、処理体積を減少させるために材料402で満たされている。1または複数のプレート404が、シャワーヘッド70のステム部72の周囲かつヘッド部74の上方に配置されている。プレートは、誘電材料製であってよい。
【0053】
それでも誘電体スタック内のRF電界は非常に高いので、プラズマ形成(プラズマ点火)が、プレート404の間で起こりうる。いくつかの例では、「バルク」プラズマの形成を防止するのに十分に小さくなるように、プレート404の間のギャップが選択される。スペーサ408を用いて、ヘッド部74の上面の上方に均一な間隔を提供することができる。別のプレート410が、空洞内に配置されてよい。プレート410は、導電材料または誘電材料で形成されてよく、処理チャンバ60の上面に結合されてよく、プレート404と略平行に広がってよい。
【0054】
例えば、ギャップが約3mm以下の場合にのみ、典型的に用いられる圧力および電力レベルでプラズマの形成が防止される。しかしながら、ギャップのサイズは、異なるプレート数、異なる圧力、および/または、RF電力レベルに応じて他の値に設定されてもよい。ギャップのサイズと、誘電体層または誘電体プレートの数は、選択された種ならびに選択された処理条件(温度、圧力、RF電力、および、周波数など)で、半導体処理中に誘電体層の間でのプラズマ形成を防止するように選択されうる。
【0055】
カラー420が、ベース部422と、複数のスロット428を備えたステム部424とを備える。中央空洞426が、シャワーヘッド70のステム部72を受け入れ、流体が流れるさらなる空間を提供する。中央空洞426内の流体が、スロット428を通ってプレート404および410の間に流れる。プレート404は、プラズマを抑制すると共に、プレート、カラーなどの間の様々な位置でプラズマが維持される可能性を低減する。
【0056】
ここで、図10および図11によると、補助パージを用いた方法の例を示すフローチャートが図示されている。図10には、第1の方法460が示されている。工程464で、基板が、第1の所定の期間にわたって第1の前駆体に暴露される。工程468で、第1の所定の期間が終了すると、主パージおよび補助パージが実行される。主パージおよび補助パージが完了すると、基板は、工程472で第2の所定の期間にわたって第2の前駆体に暴露される。工程476で、第2の所定の期間が終了した時に、主パージおよび補助パージが実行されてよい。必要に応じて、さらなる処理が実行されてもよい。
【0057】
図11には、方法460と同様の方法500が示されている。ただし、補助流体流路が、前駆体暴露の一方または両方の間にも作動される。理解されるように、補助パージは、一方または両方の前駆体暴露の間のみ作動されてもよい。工程504で、基板が第1の所定の期間にわたって第1の前駆体に暴露される間に、流体が補助パージ路を通して流れる。工程508で、第1の所定の期間が終了すると、主パージおよび補助パージが実行される。主パージおよび補助パージが完了すると、工程512で、基板が第2の所定の期間にわたって第2の前駆体に暴露される間に、流体が補助パージ路を通して流れる。工程516で、第2の所定の期間が終了した時に、主パージおよび補助パージが実行されてよい。必要に応じて、さらなる処理が実行されてもよい。
【0058】
本開示に従ったシステムおよび方法は、RF要素および流れ要素の組み合わせを用いて、多面的に寄生成長に対処する。本開示に従ったシステムおよび方法は、さらに、カラー周囲にさらなる寄生プラズマを発生させることなしに、ほぼ対称な流れを提供する。本開示に従ったシステムおよび方法は、薄膜のスループットおよび不均一性に悪影響を与えない。
【0059】
プラズマ抑制キットと組み合わせると、本開示に従ったシステムおよび方法は、有効チャンバ容量を減少させることにより、前駆体消費を実質的に減らし、動作コストおよびパージ時間を削減する。セラミックプレートは、プラズマ生成の可能性を低減すると共に、プレート、カラーなどの間の様々な位置でプラズマが維持される可能性を低減する助けになる。図9の例について、プレート100および上部プレートの間の空間は、プラズマを抑制するプレートで満たされる。
【0060】
本開示に従ったシステムおよび方法は、さらに、時間的に変化する環境の汚染を排除し、シャワーヘッドの背後での化学反応を防止する。
【0061】
上述の記載は、本質的に例示に過ぎず、本開示、応用例、または、利用法を限定する意図はない。本開示の広範な教示は、様々な形態で実施されうる。したがって、本開示には特定の例が含まれるが、図面、明細書、および、以下の特許請求の範囲を研究すれば他の変形例が明らかになるため、本開示の真の範囲は、それらの例には限定されない。わかりやすいように、図面では、同様の要素を特定する際には同じ符号を用いている。本明細書で用いられているように、「A、B、および、Cの少なくとも1つ」という表現は、非排他的な論理和ORを用いて、論理(AまたはBまたはC)を意味すると解釈されるべきである。方法に含まれる1または複数の工程が、本開示の原理を改変することなく、異なる順序で(または同時に)実行されてもよいことを理解されたい。
また、本発明は、以下の適用例としても実現可能である。
[適用例1]
基板処理システムであって、
ベース部およびステム部を備え、前駆体ガスをチャンバに供給するシャワーヘッドと、
前記シャワーヘッドを前記チャンバの上面に結合するカラーと、
を備え、
前記カラーは、複数のスロットを備え、前記シャワーヘッドの前記ステム部の周りに配置され、前記シャワーヘッドの前記ベース部と前記チャンバの前記上面との間の領域内に前記複数のスロットを通してパージガスを方向付ける、基板処理システム。
[適用例2]
適用例1に記載の基板処理システムであって、
前記カラーは、ベース部およびステム部を備え、
前記カラーの前記ステム部は、前記シャワーヘッドの前記ステム部を受け入れる内部空洞を規定する、基板処理システム。
[適用例3]
適用例2に記載の基板処理システムであって、さらに、
前記シャワーヘッドの前記ステム部を受け入れる開口部を備えたプレートを備え、
前記プレートは、前記カラーの前記ステム部の下縁と前記シャワーヘッドの前記ベース部との間に配置される、基板処理システム。
[適用例4]
適用例3に記載の基板処理システムであって、前記カラーは、前記プレートと前記シャワーヘッドの前記ステム部との間、および、前記プレートと前記シャワーヘッドの前記ベース部との間に、前記パージガスを方向付ける、基板処理システム。
[適用例5]
適用例3に記載の基板処理システムであって、前記プレートの1つの表面が、前記プレートと前記シャワーヘッドの前記ベース部との間に均一な間隔を提供するための複数の第1の突起を備え、前記開口部は、前記プレートと前記シャワーヘッドの前記ステム部との間に均一な間隔を提供するための複数の第2の突起を備える、基板処理システム。
[適用例6]
適用例2に記載の基板処理システムであって、
前記カラーは、前記カラーの前記ベース部に配置された第1の通路を備え、
前記カラーは、前記カラーの前記ステム部の前記内部空洞の表面と前記シャワーヘッドの前記ステム部との間に規定された第2の通路を備え、
前記パージガスは、前記第1の通路を通って前記第2の通路に流れ、前記第2の通路から前記スロットを通って流れる、基板処理システム。
[適用例7]
適用例2に記載の基板処理システムであって、前記カラーの前記ステム部は、円形の断面を有する、基板処理システム。
[適用例8]
適用例2に記載の基板処理システムであって、
前記カラーは、前記カラーの前記ベース部に配置された第1の通路を備え、
前記カラーは、前記カラーの前記ステム部に配置された第2の通路を備え、
前記パージガスは、前記第1の通路を通って前記第2の通路に流れ、前記第2の通路から前記スロットを通って流れる、基板処理システム。
[適用例9]
適用例1に記載の基板処理システムであって、さらに、
前記シャワーヘッドの前記ベース部と前記チャンバの前記上面との間で前記シャワーヘッドの前記ステム部の周りに配置されたN個の誘電体プレートを備え、
前記カラーは、前記N個の誘電体プレートの上方および下方ならびに前記N個の誘電体プレートの間の内の少なくとも一箇所に前記パージガスを方向付け、
Nはゼロより大きい整数である、基板処理システム。
[適用例10]
適用例2に記載の基板処理システムであって、前記空洞は、第1の周囲の周りに互いに離間して配置された複数の第1の面と、前記複数の第1の面の間に配置された複数のアーチ形の面とを規定し、
前記複数のアーチ形の面は、前記複数の第1の面から半径方向外向きに湾曲している、基板処理システム。
[適用例11]
適用例1に記載の基板処理システムを備える原子層蒸着システム。
[適用例12]
基板処理システムを動作させるための方法であって、
ベース部およびステム部を備えたシャワーヘッドを用いて、前駆体ガスをチャンバに供給する工程と、
前記シャワーヘッドの前記ステム部の周りに配置されたカラーを用いて、前記シャワーヘッドを前記チャンバの上面に結合する工程と、
前記カラーのスロットを通して前記シャワーヘッドの前記ベース部と前記チャンバの前記上面との間の領域にパージガスを供給する工程と、
を備える、方法。
[適用例13]
適用例12に記載の方法であって、
前記カラーは、ベース部およびステム部を備え、
前記カラーの前記ステム部は、前記シャワーヘッドの前記ステム部を受け入れる内部空洞を規定する、方法。
[適用例14]
適用例13に記載の方法であって、さらに、
前記シャワーヘッドの前記ステム部を受け入れる開口部を備えたプレートを、前記カラーの前記ステム部の下縁と前記シャワーヘッドの前記ベース部との間に配置する工程を備える、方法。
[適用例15]
適用例14に記載の方法であって、さらに、前記プレートと前記シャワーヘッドの前記ステム部との間、および、前記プレートと前記シャワーヘッドの前記ベース部との間に、前記パージガスを方向付ける工程を備える、方法。
[適用例16]
適用例14に記載の方法であって、さらに、
複数の突起を用いて、前記シャワーヘッドの前記ベース部および前記ステム部から前記プレートを離間する工程を備える、方法。
[適用例17]
適用例13に記載の方法であって、さらに、
前記カラーの前記ベース部に第1の通路を提供すると共に、前記カラーの前記ステム部の前記空洞の内面と前記シャワーヘッドの前記ステム部との間に第2の通路を提供する工程と、
前記第1の通路を通して前記第2の通路に、次いで、前記第2の通路から前記スロットを通して、前記パージガスを流す工程と、
を備える、方法。
[適用例18]
適用例13に記載の方法であって、前記カラーの前記ステム部は、円形の断面を有する、方法。
[適用例19]
適用例13に記載の方法であって、さらに、
前記カラーの前記ベース部に第1の通路を提供すると共に、前記カラーの前記ステム部に第2の通路を提供する工程と、
前記第1の通路を通して前記第2の通路に、次いで、前記第2の通路から前記スロットを通して、前記パージガスを流す工程と、
を備える、方法。
[適用例20]
適用例12に記載の方法であって、さらに、
前記シャワーヘッドの前記ベース部と前記チャンバの表面との間で前記シャワーヘッドの前記ステム部の周りにN個の誘電体プレートを配置する工程と、
前記カラーを用いて、前記N個の誘電体プレートの上方および下方ならびに前記N個の誘電体プレートの間の内の少なくとも一箇所に前記パージガスを方向付ける工程と、
を備え、
Nはゼロより大きい整数である、方法。
[適用例21]
適用例12に記載の方法であって、前記基板処理チャンバは原子層蒸着を実行する、方法。
[適用例22]
方法であって、
基板処理システムのチャンバ内に基板を配置する工程であって、
前記基板処理システムは、カラーを用いて前記基板処理システムの上面に取り付けられたシャワーヘッドを備える、工程と、
第1の所定の期間にわたって前記基板を第1の前駆体に暴露させる工程と、
前記第1の所定の期間後に、主パージ路および補助パージ路を通してパージガスを流す工程であって、
前記主パージ路は、前記シャワーヘッドを通して前記パージガスを流し、
前記補助パージ路は、前記カラーのスロットを通して前記シャワーヘッドのベース部と前記上面との間に前記パージガスを流し、
前記補助パージ路は、前記第1の前駆体を除去する、工程と、
第2の所定の期間にわたって前記基板を第2の前駆体に暴露させる工程と、
を備える、方法。
[適用例23]
適用例22に記載の方法であって、さらに、
前記第2の所定の期間後に、前記主パージ路および前記補助パージ路を通して前記パージガスを流す工程を備え、
前記補助パージ路は、前記シャワーヘッドの前記ベース部と前記チャンバの前記上面との間の前記第2の前駆体を除去する、方法。
[適用例24]
適用例22に記載の方法であって、さらに、前記第1の所定の期間中に前記補助パージ路を通して前記パージガスを流す工程を備える、方法。
[適用例25]
適用例23に記載の方法であって、さらに、前記第2の所定の期間中に前記補助パージ路を通して前記パージガスを流す工程を備える、方法。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11