(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-03
(45)【発行日】2023-08-14
(54)【発明の名称】文書情報提示装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/332 20190101AFI20230804BHJP
G06Q 10/20 20230101ALI20230804BHJP
G06F 16/93 20190101ALI20230804BHJP
【FI】
G06F16/332
G06Q10/20
G06F16/93
(21)【出願番号】P 2019128519
(22)【出願日】2019-07-10
【審査請求日】2022-06-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】成井 智祐
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 康次
(72)【発明者】
【氏名】長廣 憲幸
(72)【発明者】
【氏名】川▲崎▼ 仁
【審査官】木村 大吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-123682(JP,A)
【文献】特開2004-192355(JP,A)
【文献】特開2008-123189(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物件を識別する物件識別情報と当該物件に設置されている機器を特定する機器特定情報とを対応付ける機器管理情報を記憶する機器管理情報記憶手段と、
文書を表す文書情報と当該文書に関連付けされる機器の前記機器特定情報と
当該文書を必要とする作業内容とを対応付ける文書管理情報を記憶する文書管理情報記憶手段と、
ユーザにより入力された物件識別情報に対応する機器特定情報を前記機器管理情報記憶手段から抽出し、抽出した機器特定情報で前記文書管理情報記憶手段を検索する検索処理手段と、
前記検索処理手段による検索により抽出された文書情報をユーザに提示する提示手段と、
を有
し、
前記検索処理手段は、ユーザにより絞込条件として作業内容が指定された場合、前記機器管理情報及び前記絞込条件として指定された作業内容で前記文書管理情報記憶手段を検索することを特徴とする文書情報提示装置。
【請求項2】
前記文書管理情報には、前記文書情報、前記機器特定情報及び前記作業内容に、当該文書において当該作業内容の記載箇所を特定する情報が対応付けされており、
前記提示手段は、前記検索処理手段による検索により抽出された文書情報に対応する文書における当該作業内容の記載箇所をユーザに提示することを特徴とする請求項
1に記載の文書情報提示装置。
【請求項3】
物件を識別する物件識別情報と当該物件に設置されている機器を特定する機器特定情報とを対応付ける機器管理情報を記憶する機器管理情報記憶手段と、文書を表す文書情報と当該文書に関連付けされる機器の前記機器特定情報と
当該文書を必要とする作業内容とを対応付ける文書管理情報を記憶する文書管理情報記憶手段と、にアクセス可能なコンピュータを、
ユーザにより入力された物件識別情報に対応する機器特定情報を前記機器管理情報記憶手段から抽出し、抽出した機器特定情報で前記文書管理情報記憶手段を検索する検索処理手段、
前記検索処理手段による検索により抽出された文書情報をユーザに提示する提示手段、
として機能させ
、
前記検索処理手段は、ユーザにより絞込条件として作業内容が指定された場合、前記機器管理情報及び前記絞込条件として指定された作業内容で前記文書管理情報記憶手段を検索することを特徴とするプログラム。
【請求項4】
前記文書管理情報には、前記文書情報、前記機器特定情報及び前記作業内容に、当該文書において当該作業内容の記載箇所を特定する情報が対応付けされており、
前記提示手段は、前記検索処理手段による検索により抽出された文書情報に対応する文書における当該作業内容の記載箇所をユーザに提示することを特徴とする請求項3に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書情報提示装置及びプログラム、特に物件に設置されている機器に関連する文書の抽出に関する。
【背景技術】
【0002】
ビルに設置されているビル監視装置等の機器に対して保守作業を行う際に機器や当該機器に対する保守作業に関する説明書や資料等の文書を参照する場合がある。この場合、作業員は、文書が格納されているデータベースにアクセスして、所望の文書を取得し、画面に表示し参照する。
【0003】
所望の文書を取得する際、文書を特定するための語句、例えば機器の名称や文書の種類や名称、あるいは保守作業の内容を特定する語句をキーワードに指定して検索する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2002-133086号公報
【文献】特開2005-242623号公報
【文献】特開平08-048091号公報
【文献】特開平07-146898号公報
【文献】特開2008-310582号公報
【文献】特開2002-063296号公報
【文献】特開2009-145953号公報
【文献】特開2011-081472号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
所望の文書を取得するには、その文書を特定する情報をキーワードとして正確に指定する必要がある。そのためには、キーワードとして指定すべき情報を正確に把握していなければならない。しかしながら、機器に関連する文書の数は多いため、必要な文書を漏らすことなく取得することは必ずしも簡単ではない。また、取得すべき文書の数が多い場合、数多くのキーワードを入力する必要が生じてくる。
【0006】
本発明は、機器に関連する必要な文書を簡単に漏れなく取得できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る文書情報提示装置は、物件を識別する物件識別情報と当該物件に設置されている機器を特定する機器特定情報とを対応付ける機器管理情報を記憶する機器管理情報記憶手段と、文書を表す文書情報と当該文書に関連付けされる機器の前記機器特定情報と当該文書を必要とする作業内容とを対応付ける文書管理情報を記憶する文書管理情報記憶手段と、ユーザにより入力された物件識別情報に対応する機器特定情報を前記機器管理情報記憶手段から抽出し、抽出した機器特定情報で前記文書管理情報記憶手段を検索する検索処理手段と、前記検索処理手段による検索により抽出された文書情報をユーザに提示する提示手段と、を有し、前記検索処理手段は、ユーザにより絞込条件として作業内容が指定された場合、前記機器管理情報及び前記絞込条件として指定された作業内容で前記文書管理情報記憶手段を検索するものである。
【0012】
また、前記文書管理情報には、前記文書情報、前記機器特定情報及び前記作業内容に、当該文書において当該作業内容の記載箇所を特定する情報が対応付けされており、前記提示手段は、前記検索処理手段による検索により抽出された文書情報に対応する文書における当該作業内容の記載箇所をユーザに提示するものである。
【0013】
本発明に係るプログラムは、物件を識別する物件識別情報と当該物件に設置されている機器を特定する機器特定情報とを対応付ける機器管理情報を記憶する機器管理情報記憶手段と、文書を表す文書情報と当該文書に関連付けされる機器の前記機器特定情報と当該文書を必要とする作業内容とを対応付ける文書管理情報を記憶する文書管理情報記憶手段と、にアクセス可能なコンピュータを、ユーザにより入力された物件識別情報に対応する機器特定情報を前記機器管理情報記憶手段から抽出し、抽出した機器特定情報で前記文書管理情報記憶手段を検索する検索処理手段、前記検索処理手段による検索により抽出された文書情報をユーザに提示する提示手段、として機能させ、前記検索処理手段は、ユーザにより絞込条件として作業内容が指定された場合、前記機器管理情報及び前記絞込条件として指定された作業内容で前記文書管理情報記憶手段を検索するものである。
また、前記文書管理情報には、前記文書情報、前記機器特定情報及び前記作業内容に、当該文書において当該作業内容の記載箇所を特定する情報が対応付けされており、
前記提示手段は、前記検索処理手段による検索により抽出された文書情報に対応する文書における当該作業内容の記載箇所をユーザに提示するものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、物件識別情報をユーザに指定させるだけで、当該物件に設置されている機器に関連する文書を漏れなく取得することが可能となる。
【0015】
また、ユーザに絞込条件を指定させることで、ユーザに提示する文書を絞り込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施の形態1における文書情報提示装置を示すブロック構成図である。
【
図2】実施の形態1における機器管理情報記憶部に記憶される機器管理情報のデータ構成例を示す図である。
【
図3】実施の形態1における文書管理情報記憶部に記憶される文書管理情報のデータ構成例を示す図である。
【
図4】実施の形態1における文書リスト提示処理を示すフローチャートである。
【
図5】実施の形態2における文書情報提示装置を示すブロック構成図である。
【
図6】実施の形態2における検索処理を示すフローチャートである。
【
図7】実施の形態3における文書管理情報記憶部に記憶される文書管理情報のデータ構成例を示す図である。
【
図8】実施の形態3における検索処理を示すフローチャートである。
【
図9】実施の形態4における文書管理情報記憶部に記憶される文書管理情報のデータ構成例を示す図である。
【
図10】実施の形態4における検索処理を示すフローチャートである。
【
図11】実施の形態5における文書管理情報記憶部に記憶される文書管理情報のデータ構成例を示す図である。
【
図12】実施の形態5における検索処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0018】
実施の形態1.
本実施の形態における文書情報提示装置10は、物件に設置されている機器に関連する文書を作業員等のユーザに提示する情報処理装置である。本実施の形態でいう「物件」というのは、保守契約を締結している顧客が所有しているビル等の施設を想定している。「機器」は、物件に設置され保守作業の対象となる機器であり、本実施の形態では、ビルに設置されている空調設備や照明設備等の設備の監視に用いるビル監視装置を想定している。もちろん、これに限らず、例えば保守契約している設備を機器としてもよい。また、本実施の形態におけるユーザは、文書を取得し参照する保守作業の作業員を想定しているが、ユーザを作業員に限定する必要はない。
【0019】
機器に対して保守作業を行う際、作業員は、保守作業の対象となる機器に関する文書や当該機器に対する保守作業に関する文書を参照する場合がある。本実施の形態では、これらの文書を「機器に関連する文書」と総称している。作業員が参照すべき文書の内容を提示してもよいが、本実施の形態における文書情報提示装置10は、作業員が参照すべき文書の文書名等の文書情報のリストを提示するものである。以降の説明において、特に断らない限り、「文書を提示」という表現は、文書の内容を提示するのではなく、当該文書を特定する文書情報を提示することを意味する。本実施の形態では、文書情報として文書名を用いるため、「文書を提示」というのは、文書名(のリスト)を提示することと同義である。「文書を取得」という場合も同様に、特に断らない限り、文書名を取得することと同義である。
【0020】
本実施の形態における文書情報提示装置10は、パーソナルコンピュータ(PC)やモバイル端末等の従前から存在する汎用的なハードウェア構成で実現できる。すなわち、文書情報提示装置10は、CPU、ROM、RAM、ハードディスクドライブ(HDD)、ユーザインタフェース、通信手段として設けられたネットワークインタフェースを内部バスに接続して構成される。ユーザインタフェースは、入力手段としてマウスとキーボード、出力手段としてディスプレイを設けてもよいし、入力手段及び出力手段を兼用するタッチパネル等で構成してもよい。
【0021】
図1は、本実施の形態における文書情報提示装置10を示すブロック構成図である。
図1に示すように、本実施の形態における文書情報提示装置10は、検索処理部11、提示部12、機器管理情報記憶部13及び文書管理情報記憶部14を有している。なお、本実施の形態の説明に用いない構成要素については、図から省略している。
【0022】
図2は、本実施の形態における機器管理情報記憶部13に予め記憶されている機器管理情報のデータ構成例を示す図である。機器管理情報は、物件を識別する物件識別情報(「物件ID」)と、当該物件に設置されている機器を特定する機器特定情報(「機器」)とを対応付けして構成される。
図2に例示するように、各物件には、複数の機器が設置される場合がある。
【0023】
図3は、本実施の形態における文書管理情報記憶部14に記憶される文書管理情報のデータ構成例を示す図である。文書管理情報は、物件に設置されている機器に関連する文書を個々に識別する文書識別情報(「文書ID」)と、当該文書を表す文書情報(「文書名」)と、当該文書に関連付けされる機器の機器特定情報(「対応機器」)とを対応付けして構成される。本実施の形態では、文書IDと同様に文書情報も文書毎に異なる情報であることが好ましいが、文書IDとは異なり、必ずしもユニークである必要はない。
図3に例示するように、1台の機器(例えば、“FCP11”)に対して複数の文書(例えば、文書IDが“D002”,“D003”)が対応付けられる場合がある。
【0024】
検索処理部11は、作業員により入力された情報に応じて検索処理を実行し、その検索処理の実行結果として文書情報のリストを出力する。検索処理部11は、機器特定部111及び文書検索部112を有している。機器特定部111は、作業員により物件IDが入力されると、その物件IDを受け付け、その受け付けた物件IDで機器管理情報記憶部13を検索することで機器の機器特定情報を抽出する。文書検索部112は、機器特定部111により抽出された機器特定情報で文書管理情報記憶部14を検索する。検索処理部11は、この検索結果として得られる文書情報のリスト(以下、「文書リスト」という)を出力する。提示部12は、検索処理部11から出力された文書リストを、物件IDを入力した作業員に提示する。
【0025】
文書情報提示装置10における各構成要素11,12は、文書情報提示装置10を形成するコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPUで動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、各記憶部13,14は、文書情報提示装置10に搭載されたHDDにて実現される。あるいは、RAM又は外部にある記憶手段をネットワーク経由で利用してもよい。
【0026】
また、本実施の形態で用いるプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD-ROMやUSBメモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能である。通信手段や記録媒体から提供されたプログラムはコンピュータにインストールされ、コンピュータのCPUがプログラムを順次実行することで各種処理が実現される。
【0027】
次に、本実施の形態における動作について説明する。本実施の形態における文書情報提示装置10は、作業員からの入力に応じて文書リストを提示することになる。以下、本実施の形態における文書リスト提示処理について
図4に示すフローチャートを用いて説明する。
【0028】
作業員は、例えば物件(ビル)に文書情報提示装置10を持ち込み、必要な文書を参照する際に文書情報提示装置10に対して所定の操作を行うことで文書リスト提示処理を実行するアプリケーションを起動する。作業員は、アプリケーションが起動されることで表示される検索画面から物件IDを入力する。
【0029】
あるいは、物件IDの入力方法としては、上記方法に限らず、作業員に物件IDを選択させるようにしてもよい。例えば、アプリケーションが起動されることに伴い検索処理部11は処理を開始する。そして、検索処理部11における機器特定部111は、機器管理情報記憶部13に登録されている物件IDを取得し、検索画面にリスト表示する。作業員は、リスト表示された物件IDの中から所望の物件ID、実際には、現在いるビルの物件IDを選択する。
【0030】
以上のようにして、作業員に物件IDが指定されると、機器特定部111は、その指定された物件IDを受け付ける(ステップ100)。続いて、機器特定部111は、受け付けた物件IDをキーワードとして機器管理情報記憶部13を検索することによって機器(機器特定情報)を取得する(ステップ200)。なお、文書リスト提示処理において「機器を取得」という場合、実際には当該機器を特定する機器特定情報を取得することになるが、説明の便宜上、「機器を取得」という表現する場合がある。
【0031】
続いて、文書検索部112は、取得された機器特定情報をキーワードとして文書管理情報記憶部14を検索することで該当する文書名を取得する(ステップ300)。
【0032】
提示部12は、以上のようにして取得された文書名から成る文書リストを作業員に提示する(ステップ400)。
【0033】
本実施の形態では、以上のようにして作業員により物件IDが指定されると、その物件IDに基づき当該物件に設置されている機器を特定し、その特定した機器に対応する文書のリストを取得する。本実施の形態によれば、作業員は物件IDを指定するだけで、当該物件に設置されている機器に関連する文書のリストを漏れなく取得することができる。従って、作業員は、物件IDさえ把握していれば、機器の保守作業に必要とする全ての文書の文書名や文書名の検索に適切なキーワード等を覚えておく必要がない。
【0034】
この後、作業員により文書リストの中から参照したい文書が選択されると、図示しない文書取得部が、文書データ(文書の実体)が格納されている文書データベースにアクセスして文書を取得し、その文書の内容を画面表示するように処理してもよい。
【0035】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、作業員が文書リストを取得する際に物件IDを指定していたが、以降に説明する実施の形態では、取得する文書を絞り込むための絞込条件を指定できるようにした。そして、本実施の形態では、絞込条件として機器特定情報を作業員に入力指定できるようにしたことを特徴としている。
【0036】
図5は、本実施の形態における文書情報提示装置10を示すブロック構成図である。なお、
図1に示した実施の形態1の構成と同じ構成には同じ符号を付け、説明を適宜省略する。
図5に示すように、本実施の形態における文書情報提示装置10は、実施の形態1に示す検索処理部11に、絞込条件設定部113を追加した構成を有している。絞込条件設定部113は、絞込条件を作業員に入力指定させ、その入力指定された絞込条件に従って文書管理情報記憶部14から抽出する文書情報(文書名)の絞込検索を行う。なお、本実施の形態における文書情報提示装置10のハードウェア構成は、実施の形態1と同じでよい。
【0037】
次に、本実施の形態における文書リスト提示処理について説明するが、基本的な処理は、実施の形態1において
図4を用いて説明した処理と同じでよい。本実施の形態は、検索処理(ステップ300)に含まれる処理の詳細が実施の形態1と異なる。以下、本実施の形態における検索処理について
図6に示すフローチャートを用いて説明する。
【0038】
作業員により指定された物件IDに基づき機器(機器特定情報)を取得するまでの処理(ステップ100,200)は、実施の形態1と同じでよい。続いて、絞込条件設定部113は、機器特定部111により取得された機器特定情報を検索画面にリスト表示する(ステップ301)。なお、物件IDを指定させる検索画面とは別の画面としてもよいし、同じ画面としてもよい。作業員がリスト表示された機器特定情報の中から所望の機器特定情報を選択すると、文書検索部112は、選択された機器特定情報をキーワードとして文書管理情報記憶部14を検索することで文書名を取得する(ステップ302)。
【0039】
実施の形態1では、機器管理情報記憶部13から、指定された物件IDに対応付けられている全ての機器に関連する文書を取得するようにしたが、本実施の形態では、指定された物件IDに対応付けられている機器の中から参照したい文書に関連付けられている機器を作業員に絞り込ませることができるようにした。
【0040】
実施の形態3.
図7は、本実施の形態における文書管理情報記憶部14に記憶される文書管理情報のデータ構成例を示す図である。本実施の形態における文書管理情報は、実施の形態1で説明した文書ID、文書名及び機器特定情報(対応機器)に、更に当該文書の文書種別を対応付けして構成される。そして、本実施の形態では、絞込条件として文書種別を作業員に入力指定できるようにしたことを特徴としている。
【0041】
本実施の形態における文書情報提示装置10のブロック構成及びハードウェア構成は、実施の形態2と同じでよい。但し、本実施の形態における絞込条件設定部113は、絞込条件として文書種別を作業員に入力指定させ、その入力指定された文書種別で文書管理情報記憶部14から抽出する文書情報(文書名)の絞込検索を行う。
【0042】
次に、本実施の形態における文書リスト提示処理について説明するが、基本的な処理は、実施の形態1において
図4を用いて説明した処理と同じでよい。本実施の形態は、検索処理(ステップ300)に含まれる処理の詳細が実施の形態1,2と異なる。以下、本実施の形態における検索処理ついて
図8に示すフローチャートを用いて説明する。
【0043】
作業員により指定された物件IDに基づき機器を取得するまでの処理(ステップ100,200)は、実施の形態1と同じでよい。続いて、絞込条件設定部113は、機器特定部111により取得された機器特定情報を検索画面にリスト表示する(ステップ301)。作業員がリスト表示された機器特定情報の中から所望の機器特定情報を選択すると、絞込条件設定部113は、文書管理情報記憶部14の中から作業員に選択された機器特定情報に対応する文書種別を取得し、検索画面にリスト表示する(ステップ303)。作業員がリスト表示された文書種別の中から所望の文書種別を選択すると、文書検索部112は、選択された機器特定情報及び選択された文書種別をキーワードとして文書管理情報記憶部14を検索することで文書名を取得する(ステップ304)。
【0044】
実施の形態2では、指定された物件IDに対応付けられている機器の中から作業員により選択された機器に絞り込んでから文書リストを取得するようにしたが、本実施の形態では、更に参照したい文書に関連付けられている機器と当該文書の文書種別を作業員に絞り込ませることができるようにした。
【0045】
なお、本実施の形態では、実施の形態2と同様に機器を絞り込み、そして文書種別で更に絞り込むようにしたが、機器を絞り込まないで文書種別のみで絞り込むように処理してもよい。
【0046】
実施の形態4.
図9は、本実施の形態における文書管理情報記憶部14に記憶される文書管理情報のデータ構成例を示す図である。本実施の形態における文書管理情報は、実施の形態3で説明した文書ID、文書名、機器特定情報(対応機器)及び文書種別に、更に当該文書に記載されている作業内容を対応付けして構成される。そして、本実施の形態では、絞込条件として作業内容を作業員に入力指定できるようにしたことを特徴としている。
【0047】
本実施の形態における文書情報提示装置10のブロック構成及びハードウェア構成は、実施の形態3と同じでよい。但し、本実施の形態における絞込条件設定部113は、絞込条件として作業内容を作業員に入力指定させ、その入力指定された作業内容で文書管理情報記憶部14から抽出する文書情報(文書名)の絞込検索を行う。
【0048】
次に、本実施の形態における文書リスト提示処理について説明するが、基本的な処理は、実施の形態1において
図4を用いて説明した処理と同じでよい。本実施の形態は、検索処理(ステップ300)に含まれる処理の詳細が実施の形態1乃至3と異なる。以下、本実施の形態における検索処理ついて
図10に示すフローチャートを用いて説明する。
【0049】
作業員により指定された物件IDに基づき機器を取得するまでの処理(ステップ100,200)は、実施の形態1と同じでよい。続いて、絞込条件設定部113は、機器特定部111により取得された機器特定情報を検索画面にリスト表示する(ステップ301)。作業員がリスト表示された機器特定情報の中から所望の機器特定情報を選択すると、絞込条件設定部113は、文書管理情報記憶部14の中から作業員に選択された機器特定情報に対応する文書種別を取得し、検索画面にリスト表示する(ステップ303)。作業員がリスト表示された文書種別の中から所望の文書種別を選択すると、絞込条件設定部113は、文書管理情報記憶部14の中から作業員に選択された機器特定情報及び文書種別に対応する作業内容を取得し、検索画面にリスト表示する(ステップ305)。作業員がリスト表示された作業内容の中から所望の作業内容を選択すると、文書検索部112は、選択された機器特定情報、文書種別及び作業内容をキーワードとして文書管理情報記憶部14を検索することで文書名を取得する(ステップ306)。
【0050】
実施の形態3では、機器及び文書種別で絞り込んでから文書リストを取得するようにしたが、本実施の形態では、更に参照したい文書に記載されている作業内容を更に作業員に絞り込ませることができるようにした。
【0051】
なお、本実施の形態では、機器、文書種別、そして作業内容と、検索画面に絞り込み候補となる情報を表示させて3段階に絞り込むように処理する例で説明した。この処理を、例えば、機器が選択されるとその機器に対応する文書種別をプルダウンメニューにて表示し、そのプルダウンメニューの中から文書種別が選択されると、その文書種別に対応する作業内容をプルダウンメニューにて表示するようにして、機器、文書種別、及び作業内容を絞り込ませるようなユーザインタフェースとしてもよい。
【0052】
また、本実施の形態では、実施の形態3と同様に機器、文書種別で絞り込み、そして更に作業内容で絞り込むようにしたが、機器あるいは文書種別、又は双方での絞り込みを行わないで作業内容のみで絞り込むように処理してもよい。
【0053】
実施の形態5.
図11は、本実施の形態における文書管理情報記憶部14に記憶される文書管理情報のデータ構成例を示す図である。本実施の形態における文書管理情報は、実施の形態4で説明した文書ID、文書名、機器特定情報(対応機器)、文書種別及び作業内容に、更に当該作業内容が記載されている文書上の記載箇所を対応付けして構成される。なお、本実施の形態では、記載箇所をページ番号で示すようにしたが、範囲で指定可能としたり、章、節等で示したりするなど、これ以外の形式や情報にて示すようにしてもよい。
【0054】
本実施の形態における文書情報提示装置10のブロック構成及びハードウェア構成は、実施の形態4と同じでよい。但し、本実施の形態における提示部12は、検索処理部11による検索により抽出された文書リストの提示に留まらず、文書リストに含まれる文書情報に対応する文書における当該作業内容の記載箇所をユーザに提示することを特徴としている。
【0055】
本実施の形態における文書情報提示装置10のブロック構成及びハードウェア構成は、実施の形態3と同じでよい。但し、前述したように、提示部12における処理内容が追加されている。
【0056】
次に、本実施の形態における文書リスト提示処理について説明するが、基本的な処理は、実施の形態1において
図4を用いて説明した処理と同じでよい。但し、提示処理(ステップ400)が若干異なる。また、本実施の形態は、検索処理(ステップ300)に含まれる処理の詳細が実施の形態1乃至4と異なる。以下、本実施の形態における検索処理ついて
図12に示すフローチャートを用いて説明する。なお、実施の形態4と同じ処理には同じステップ番号を付け、説明を適宜省略する。
【0057】
図12に示すように、絞込条件設定部113が文書管理情報記憶部14の中から作業員に選択された機器特定情報及び文書種別に対応する作業内容を取得し、検索画面にリスト表示する処理(ステップ301,303,305)までは、実施の形態4と同じでよい。そして、作業員がリスト表示された作業内容の中から所望の作業内容を選択すると、文書検索部112は、実施の形態4と同様に、選択された機器特定情報、文書種別及び作業内容をキーワードとして文書管理情報記憶部14を検索することで文書名を取得するが、本実施の形態では、更に文書名に加えて当該文書に対応して設定されている記載箇所を合わせて取得する(ステップ307)。
【0058】
提示部12は、以上のようにして取得された文書名から成る文書リストを作業員に提示するが(ステップ400)、本実施の形態では、文書名に前述した記載箇所を付加して作業員に提示する。
【0059】
この後、作業員により文書リストの中から参照したい文書が選択されると、図示しない文書取得部が、文書データベースから当該文書を取得して、その文書の内容を画面表示する。この際、参照したい作業内容の記載箇所がわかっているので、作業員は、文書の中からその作業内容の記載箇所を簡単に見つけ出すことができる。これにより、作業員は、記載箇所を作業開始までの時間を削減することができる。あるいは、文書取得部は、文書を表示する際に記載箇所のページを表示するようにしてもよいし、記載箇所のみを表示するように処理してもよい。
【符号の説明】
【0060】
10 文書情報提示装置、11 検索処理部、12 提示部、13 機器管理情報記憶部、14 文書管理情報記憶部、111 機器特定部、112 文書検索部、113 絞込条件設定部。