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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-03
(45)【発行日】2023-08-14
(54)【発明の名称】制御装置、制御方法及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/40 20120101AFI20230804BHJP
   G06Q 20/32 20120101ALI20230804BHJP
   G06Q 30/06 20230101ALI20230804BHJP
   G06F 21/31 20130101ALI20230804BHJP
【FI】
G06Q20/40
G06Q20/32 300
G06Q30/06
G06F21/31
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019150629
(22)【出願日】2019-08-20
(65)【公開番号】P2021033477
(43)【公開日】2021-03-01
【審査請求日】2022-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山口 修司
(72)【発明者】
【氏名】坪内 孝太
(72)【発明者】
【氏名】五味 秀仁
【審査官】速水 雄太
(56)【参考文献】
【文献】特許第6542455(JP,B1)
【文献】中国特許出願公開第107563244(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第108510274(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109583894(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0034921(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0066063(US,A1)
【文献】マネ会 編集部,PayPayの個人間送金機能でスマートにやり取り!送受方法・メリット・注意点を徹底解説 [オンライン],2019年08月14日,[検索日2023年4月27日],インターネット:<URL: https://manekai.ameba.jp/cashless/paypay/money-transfer/>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06F 21/31
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が利用する第1端末装置から、当該第1端末装置が読み取ったコードを示すコード情報を取得し、さらに、当該コード情報と対応する対応者が利用する第2端末装置から当該第2端末装置が他の端末装置から取得した当該他の端末装置の識別情報を取得する取得部と、
前記第2端末装置から取得した識別情報と、前記第1端末装置とが対応する場合は、前記第2端末装置に対し、前記第1端末装置を利用する利用者が予め設定した設定情報を送信し、当該設定情報を出力させる出力制御部と
を有することを特徴とする制御装置。
【請求項2】
前記取得部は、
前記第2端末装置が近距離無線通信を用いて他の端末装置から取得した識別情報を取得する
ことを特徴とする請求項に記載の制御装置。
【請求項3】
利用者が利用する第1端末装置から、当該第1端末装置が読み取ったコードを示すコード情報を取得し、さらに、当該第1端末装置から当該第1端末装置が他の端末装置から取得した当該他の端末装置の識別情報を取得する取得部と、
前記コード情報と対応する対応者が利用する第2端末装置と、前記識別情報とが対応する場合は、当該第2端末装置に対し、前記第1端末装置を利用する利用者が予め設定した設定情報を送信し、当該設定情報を出力させる出力制御部と
を有することを特徴とする制御装置。
【請求項4】
前記取得部は、
前記第1端末装置が近距離無線通信を用いて他の端末装置から取得した識別情報を取得する
ことを特徴とする請求項に記載の制御装置。
【請求項5】
利用者が利用する第1端末装置から、当該第1端末装置が読み取ったコードを示すコード情報を取得するとともに、第2端末装置から、当該第2端末装置が他の端末装置から取得した当該他の端末装置の識別情報を取得する取得部と、
前記コード情報と対応する対応者が利用する第2端末装置から取得した識別情報と、前記第1端末装置とが対応する場合は、前記第1端末装置を利用する利用者が予め設定した設定情報を当該第1端末装置に送信し、当該設定情報を出力させる出力制御部と
を有することを特徴とする制御装置。
【請求項6】
前記取得部は、
前記第2端末装置が近距離無線通信を用いて他の端末装置から取得した識別情報を取得する
ことを特徴とする請求項に記載の制御装置。
【請求項7】
前記出力制御部は、
前記設定情報として、前記利用者が予め設定したコンテンツを出力させる
ことを特徴とする請求項1~のうちいずれか1つに記載の制御装置。
【請求項8】
前記出力制御部により前記設定情報が出力された後に、前記第1端末装置から決済内容を示す決済情報を受け付けた場合は、当該決済情報に従って、当該第1端末装置を利用する利用者から前記第2端末装置を利用する対応者への送金を制御する決済制御部
をさらに有することを特徴とする請求項1~のうちいずれか1つに記載の制御装置。
【請求項9】
制御装置が実行する制御方法であって、
利用者が利用する第1端末装置から、当該第1端末装置が読み取ったコードを示すコード情報を取得し、さらに、当該コード情報と対応する対応者が利用する第2端末装置から当該第2端末装置が他の端末装置から取得した当該他の端末装置の識別情報を取得する取得工程と、
前記第2端末装置から取得した識別情報と、前記第1端末装置とが対応する場合は、前記第2端末装置に対し、前記第1端末装置を利用する利用者が予め設定した設定情報を送信し、当該設定情報を出力させる出力制御工程と
を含むことを特徴とする制御方法。
【請求項10】
利用者が利用する第1端末装置から、当該第1端末装置が読み取ったコードを示すコード情報を取得し、さらに、当該コード情報と対応する対応者が利用する第2端末装置から当該第2端末装置が他の端末装置から取得した当該他の端末装置の識別情報を取得する取得手順と、
前記第2端末装置から取得した識別情報と、前記第1端末装置とが対応する場合は、前記第2端末装置に対し、前記第1端末装置を利用する利用者が予め設定した設定情報を送信し、当該設定情報を出力させる出力制御手順と
をコンピュータに実行させるための制御プログラム。
【請求項11】
制御装置が実行する制御方法であって、
利用者が利用する第1端末装置から、当該第1端末装置が読み取ったコードを示すコード情報を取得するとともに、第2端末装置から、当該第2端末装置が他の端末装置から取得した当該他の端末装置の識別情報を取得する取得工程と、
前記コード情報と対応する対応者が利用する第2端末装置から取得した識別情報と、前記第1端末装置とが対応する場合は、前記第1端末装置を利用する利用者が予め設定した設定情報を当該第1端末装置に送信し、当該設定情報を出力させる出力制御工程と
を含むことを特徴とする制御方法。
【請求項12】
利用者が利用する第1端末装置から、当該第1端末装置が読み取ったコードを示すコード情報を取得するとともに、第2端末装置から、当該第2端末装置が他の端末装置から取得した当該他の端末装置の識別情報を取得する取得手順と、
前記コード情報と対応する対応者が利用する第2端末装置から取得した識別情報と、前記第1端末装置とが対応する場合は、前記第1端末装置を利用する利用者が予め設定した設定情報を当該第1端末装置に送信し、当該設定情報を出力させる出力制御手順と
をコンピュータに実行させるための制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、制御装置、制御方法及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スマートフォンやタブレット端末、ウェアラブル装置等といった端末装置を用いて、各種の決済処理を行う技術が知られている。このような技術の一例として、端末装置を用いて、店舗用のQRコード(登録商標)(Quick Response Code)等の2次元コードを読み取ると、読み取った2次元コードと対応する店舗への支払いを端末装置を介して受付ける技術が知られている。
【0003】
ここで、第1店舗に対して第2店舗用の2次元コードが誤って提供された場合や、紙等に印刷された第1店舗の2次元コードに不正な2次元コードを付した場合には、第1店舗に対する支払が適切に行われなくなる。そこで、端末装置が撮像した2次元コードが存在する位置と、端末装置が2次元コードを撮像した位置とが一致するか否かを判断することにより、撮像された2次元コードを認証する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-046052号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した技術では、2次元コードを用いた決済の安全性を担保出来ない場合がある。
【0006】
例えば、上述した技術では、第1店舗の位置と不正な2次元コードとの組が登録されてしまった場合、認証が成功してしまい、不正な決済が行われる恐れがある。
【0007】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、2次元コードを用いた決済の安全性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願にかかる制御装置は、利用者が利用する第1端末装置から、当該第1端末装置が読み取ったコードを示すコード情報を取得する取得部と、前記コード情報と対応する対応者が利用する第2端末装置に対し、前記第1端末装置を利用する利用者が予め設定した設定情報を送信し、当該設定情報を出力させる出力制御部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
実施形態の一態様によれば、2次元コードを用いた決済の安全性を向上させることができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、第1の実施形態に係る制御処理の一例を示す図である。
図2図2は、第2の実施形態に係る制御処理の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る情報提供システムの構成例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る対応データベースの一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係るログインシールデータベースの一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る制御処理の手順の一例を示すフローチャート(1)である。
図8図8は、実施形態に係る制御処理の手順の一例を示すフローチャート(2)である。
図9図9は、情報提供装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本願に係る制御装置、制御方法及び制御プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ説明する。なお、この実施形態により本願にかかる制御装置、制御方法及び制御プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0012】
〔1.実施形態〕
〔1-1.第1の実施形態における制御処理の一例〕
図1を用いて、本願に係る制御装置等により実現される第1の実施形態に係る制御処理について説明する。図1は、第1の実施形態に係る制御処理の一例を示す図である。なお、図1では、本願に係る制御装置の一例である情報提供装置10によって、実施形態に係る制御処理などが実現されるものとする。
【0013】
図1の説明に先立って、図3を用いて、第1の実施形態に係る情報提供システム1について説明する。図3は、実施形態に係る情報提供システムの構成例を示す図である。図3に示すように、実施形態に係る情報提供システム1は、情報提供装置10と、端末装置100と、店舗端末200と、決済サーバ300とを含む。情報提供装置10、端末装置100、店舗端末200及び決済サーバ300は、ネットワークNを介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。なお、図4に示した情報提供システム1には、複数台の情報提供装置10、複数台の端末装置100、複数台の店舗端末200及び複数台の決済サーバ300が含まれていてもよい。
【0014】
情報提供装置10は、利用者が利用する端末装置100、若しくは、店舗の管理者が利用する店舗端末200に、利用者が予め設定した設定情報(ログインシール)を出力させる情報処理装置である。例えば、情報提供装置10は、店舗の管理者に対応する2次元コードを示すコード情報と、当該コード情報に対応する管理者が利用する店舗端末200とを対応付けて管理する。また、情報提供装置10は、ログインシールと、当該ログインシールを設定した利用者が利用する端末装置を識別する識別情報とを対応付けて管理する。
【0015】
端末装置100は、利用者によって利用される情報処理装置である。端末装置100は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。また、端末装置100は、決済サーバ300等によって配信される、2次元コードを用いた決済(以下、「コード決済」と記載する場合がある)に関する情報(例えば、コード決済を行う際に端末装置100の画面に表示される情報)を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。
【0016】
店舗端末200は、店舗の管理者によって利用される情報処理装置である。店舗端末200は、例えば、POS(Point of Sales system)端末や、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等により実現される。また、店舗端末200は、店舗端末200の利用者(管理者)に対応する2次元コードであって、コード決済を行う際に端末装置100により読み取られる2次元コードを、決済サーバ300等から受け付ける。
【0017】
決済サーバ300は、コード決済の処理を制御する情報処理装置である。例えば、決済サーバ300は、利用者から店舗への決済を示す決済情報に基づいて、当該決済情報に対応する店舗の管理者に対し決済処理(振込)を行う。
【0018】
以下、図1を用いて、情報提供装置10が行う制御処理について説明する。なお、以下の説明において、端末装置100は、利用者Uにより利用される、撮像部を備えたスマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであるものとする。すなわち、以下では、利用者Uを端末装置100と読み替えることもできる。また、以下の説明において、店舗端末200は、管理者Sにより利用されるスマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであるものとする。すなわち、以下では、管理者Sを店舗端末200と読み替えることもできる。また、以下の説明では、利用者Uが、管理者Sが管理する店舗R(実店舗)に来店し、管理者Sに対するコード決済を行う例を示す。
【0019】
また、以下の説明では、管理者Sと、管理者Sが利用する店舗端末200とに対応する2次元コードCが決済サーバ300等から店舗端末200に通知され、2次元コードCが印刷された所定の媒体(例えば、印刷用紙)が店舗Rに設置されているものとする。また、以下の説明において、情報提供装置10は、利用者Uが予め設定したログインシールを、端末装置100を識別する識別情報#1に対応付けて管理しているものとする。
【0020】
まず、端末装置100は、利用者Uの操作に応じて、2次元コードCを撮影する(ステップS1)。続いて、端末装置100は、コード情報を情報提供装置10に送信する(ステップS2)。例えば、図1の例において、端末装置100は、撮影した2次元コードCを示すコード情報、並びに、識別情報#1を情報提供装置10に送信する。
【0021】
続いて、情報提供装置10は、コード情報と対応する端末装置に、ログインシールを出力させる(ステップS3)。例えば、図1の例において、情報提供装置10は、端末装置100から送信された識別情報#1に基づいて、利用者Uが予め設定したログインシールを特定する。そして、情報提供装置10は、端末装置100から送信されたコード情報に対応する店舗端末200に対し、特定したログインシールを出力(表示)させる制御情報を送信する。
【0022】
続いて、利用者Uは、店舗端末200に表示されたログインシールが、利用者Uが予め設定したログインシールと一致するか否かを確認する(ステップS4)。続いて、端末装置100は、決済認証を行う(ステップS5)。例えば、図1の例において、店舗端末200に表示されたログインシールが、利用者Uが予め設定したログインシールと一致する場合、端末装置100は、利用者Uの操作に応じて、利用者Uから店舗Rへの決済を示す決済情報と、当該決済を認証する認証情報とを情報提供装置10に送信する。
【0023】
続いて、情報提供装置10は、利用者Uから店舗Rへの決済を示す決済情報を決済サーバ300に送信する(ステップS6)。
【0024】
以上のように、第1の実施形態に係る情報提供装置10は、端末装置が読み取ったコード情報に対応する店舗端末に、当該端末装置の利用者が予め設定したログインシールを出力させる。したがって、例えば、利用者が来店した店舗の2次元コードに対し、他店舗の2次元コードが重ね貼りされている場合、利用者が来店した店舗の端末装置にはログインシールが表示されない。これにより、情報提供装置10は、利用者のログインシールが店舗の端末装置に表示されているか否か、言い換えると、店舗の2次元コードに対し不正が行われているか否かを利用者若しくは店舗の管理者が確認し、当該店舗に対する決済の認証を行うことを可能とするため、2次元コードを用いた決済の安全性を向上させることができる。
【0025】
〔1-2.第2の実施形態における出力処理の一例〕
次に、図2を用いて、本願に係る制御装置等により実現される第2の実施形態に係る制御処理について説明する。図2は、第2の実施形態に係る制御処理の一例を示す図である。なお、図2に示す第2の実施形態に係る情報提供システム1の構成は、第1の実施形態に係る情報提供システム1と同様の構成であるため、説明を省略する。
【0026】
以下、図2を用いて、情報提供装置10が行う制御処理について説明する。なお、以下の説明において、端末装置100は、利用者Uにより利用される、撮像部を備えたスマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであるものとする。すなわち、以下では、利用者Uを端末装置100と読み替えることもできる。また、以下の説明において、店舗端末200は、管理者Sにより利用されるスマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであるものとする。すなわち、以下では、管理者Sを店舗端末200と読み替えることもできる。また、以下の説明では、利用者Uが、管理者Sが管理する店舗R(実店舗)に来店し、管理者Sに対するコード決済を行う例を示す。
【0027】
また、以下の説明では、管理者Sと、管理者Sが利用する店舗端末200とに対応する2次元コードCが決済サーバ300等から店舗端末200に通知され、2次元コードCが印刷された所定の媒体が店舗Rに設置されているものとする。また、以下の説明において、端末装置100及び店舗端末200は、近距離無線通信技術により、他の端末装置との間で近接通信を行う。例えば、端末装置100及び店舗端末200は、NFC(Near Field Communication)に関する種々の従来技術を適宜用いて近接通信を行う機能を有する。
【0028】
また、以下の説明において、情報提供装置10は、利用者Uが予め設定したログインシールを、端末装置100を識別する識別情報#1に対応付けて管理しているものとする。
【0029】
まず、端末装置100は、利用者Uの操作に応じて、2次元コードCを撮影する(ステップS11)。続いて、端末装置100は、端末装置100の識別情報#1を店舗端末200に送信する(ステップS12)。例えば、図2の例において、端末装置100は、近距離無線通信技術により、識別情報#1を店舗端末200に送信する。
【0030】
なお、管理者Sは、NFCなどの近距離無線通信に対応したIC(Integrated Circuit)チップが搭載された媒体に2次元コードCを添付し、当該媒体と店舗端末200との間で情報の送受信を可能としてもよい。そして、端末装置100は、2次元コードCを撮影する際、識別情報#1を2次元コードCが添付された媒体に読み取らせることにより、識別情報#1を店舗端末200に送信してもよい。
【0031】
続いて、端末装置100は、撮影した2次元コードCを示すコード情報と、識別情報#1とを情報提供装置10に送信する(ステップS13)。続いて、店舗端末200は、端末装置100から送信された識別情報#1を情報提供装置10に送信する(ステップS14)。
【0032】
続いて、情報提供装置10は、コード情報と対応する店舗端末からの識別情報と、端末装置の識別情報とが一致するか否かを判定する(ステップS15)。ここで、図2の例において、端末装置100から送信されたコード情報と対応する店舗端末200から送信された識別情報#1が、端末装置100から送信されるものと一致するため、情報提供装置10は、利用者Uが予め設定したログインシールを端末装置100に出力させる(ステップS16)。なお、コード情報と対応する店舗端末からの識別情報と、端末装置の識別情報とが一致しない場合、情報提供装置10は、当該端末装置に決済に関する処理が適切に行われていない旨の通知を端末装置100に出力させる。
【0033】
続いて、利用者Uは、端末装置100に表示されたログインシールが、利用者Uが予め設定したログインシールと一致するか否かを確認し、決済認証を行う(ステップS17)。例えば、図2の例において、端末装置100は、利用者Uの操作に応じて、利用者Uから店舗Rへの決済を示す決済情報と、当該決済を認証する認証情報とを情報提供装置10に送信する。
【0034】
続いて、情報提供装置10は、利用者Uから店舗Rへの決済を示す決済情報を決済サーバ300に送信する(ステップS18)。
【0035】
以上のように、コード情報と対応する店舗端末から送信される識別情報と、利用者が利用する端末装置の識別情報とが一致する場合、第2の実施形態に係る情報提供装置10は、当該端末装置に利用者が予め設定したログインシールを出力させることにより、利用者と店舗との間の決済に関する処理が適切に行われている旨を通知する。一方、利用者が来店した店舗の2次元コードに対し他店舗の2次元コードが重ね貼りされている場合、利用者が利用する端末装置の識別情報が、当該他店舗の店舗端末から送信されることはないため、第2の実施形態に係る情報提供装置10は、ログインシールに替えて、決済に関する処理が適切に行われていない旨の通知を端末装置に出力させる。すなわち、第2の実施形態に係る情報提供装置10は、2次元コードに対する不正が行われているか否かに応じた情報を端末装置に出力させることができるため、2次元コードを用いた決済の安全性を向上させることができる。
【0036】
〔2.情報提供装置の構成〕
次に、図4を用いて、情報提供装置10の構成について説明する。図4は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。図4に示すように、情報提供装置10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。
【0037】
(通信部20について)
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100、店舗端末200、決済サーバ300等との間で情報の送受信を行う。
【0038】
(記憶部30について)
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図4に示すように、記憶部30は、対応データベース31と、ログインシールデータベース32とを有する。
【0039】
(対応データベース31について)
対応データベース31は、2次元コードを示すコード情報と、店舗端末との対応関係に関する対応情報を記憶する。ここで、図5を用いて、対応データベース31が記憶する対応情報の一例を説明する。図5は、実施形態に係る対応データベースの一例を示す図である。図5の例において、対応データベース31は、「対応情報ID」、「コード情報」、「店舗端末」といった項目を有する。
【0040】
「対応情報ID」は、対応情報を識別するための識別情報を示す。「コード情報」は、2次元コードを示すコード情報を示す。「店舗端末」は、コード情報に対応する対応者が利用する店舗端末を示す。
【0041】
すなわち、図5では、コード情報「コード#1」と、店舗端末「店舗端末#1」との対応関係が対応情報ID「SID#1」によって識別される例を示す。
【0042】
(ログインシールデータベース32について)
ログインシールデータベース32は、利用者が予め設定したログインシールに関する情報を記憶する。ここで、図6を用いて、ログインシールデータベース32が記憶する情報の一例を説明する。図6は、実施形態に係るログインシールデータベースの一例を示す図である。図6の例において、ログインシールデータベース32は、「ログインシールID」、「ログインシールデータ」、「識別情報」といった項目を有する。
【0043】
「ログインシールID」は、ログインシールに関する情報を識別するための識別情報を示す。「ログインシールデータ」は、ログインシールであるコンテンツ(例えば、静止画像)を示す。「識別情報」は、ログインシールを設定した利用者が利用する端末装置を識別するための識別情報を示す。
【0044】
すなわち、図6では、識別情報「端末装置#1」によって識別される端末装置を利用する利用者が設定したログインシール「コンテンツ#1」が、これらのログインシールID「LID#1」によって識別される例を示す。
【0045】
(制御部40について)
制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報提供装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部40は、図4に示すように、取得部41と、出力制御部42と、決済制御部43とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0046】
(取得部41について)
取得部41は、利用者が利用する第1端末装置から、当該第1端末装置が読み取ったコードを示すコード情報を取得する。例えば、図1の例において、取得部41は、利用者Uの操作に応じて、端末装置100が撮影した2次元コードCを示すコード情報を端末装置100から取得する。
【0047】
また、取得部41は、さらに、第2端末装置から当該第2端末装置が他の端末装置から取得した当該他の端末装置の識別情報を取得してもよい。例えば、取得部41は、店舗端末200が端末装置100から取得した当該端末装置100を識別する識別情報を、店舗端末200から取得する。
【0048】
また、取得部41は、第2端末装置が近距離無線通信を用いて他の端末装置から取得した識別情報を取得してもよい。例えば、取得部41は、近距離無線通信技術により店舗端末200が端末装置100から取得した当該端末装置100を識別する識別情報を、店舗端末200から取得する。
【0049】
また、取得部41は、さらに、第1端末装置から当該第1端末装置が他の端末装置から取得した当該他の端末装置の識別情報を取得してもよい。例えば、取得部41は、端末装置100が店舗端末200から取得した当該店舗端末200を識別する識別情報を、端末装置100から取得する。
【0050】
また、取得部41は、第1端末装置が近距離無線通信を用いて他の端末装置から取得した識別情報を取得してもよい。例えば、取得部41は、近距離無線通信技術により端末装置100が店舗端末200から取得した当該店舗端末200を識別する識別情報を、端末装置100から取得する。
【0051】
また、取得部41は、利用者が利用する第1端末装置から、当該第1端末装置が読み取ったコードを示すコード情報を取得するとともに、第2端末装置から、当該第2端末装置が他の端末装置から取得した当該他の端末装置の識別情報を取得してもよい。例えば、図2の例において、取得部41は、端末装置100が撮影した2次元コードCを示すコード情報を端末装置100から取得する。そして、取得部41は、店舗端末200が端末装置100から取得した識別情報#1を店舗端末200から取得する。
【0052】
また、取得部41は、第2端末装置が近距離無線通信を用いて他の端末装置から取得した識別情報を取得してもよい。例えば、図2の例において、取得部41は、店舗端末200が近距離無線通信技術により端末装置100から取得した識別情報#1を店舗端末200から取得する。
【0053】
(出力制御部42について)
出力制御部42は、コード情報と対応する対応者が利用する第2端末装置に対し、第1端末装置を利用する利用者が予め設定した設定情報を送信し、当該設定情報を出力させる。例えば、図1の例において、出力制御部42は、端末装置100から取得した識別情報#1に基づいて、利用者Uが予め設定したログインシールをログインシールデータベース32から特定する。そして、出力制御部42は、端末装置100から取得したコード情報に対応する店舗端末200(管理者S)に対し、特定したログインシールを出力させる制御情報を送信する。
【0054】
また、出力制御部42は、コード情報と対応する対応者が利用する第2端末装置から取得した識別情報と、第1端末装置とが対応する場合は、設定情報を第2端末装置に出力させてもよい。例えば、出力制御部42は、端末装置100から取得したコード情報に基づいて、当該コード情報に対応する店舗端末200(管理者S)を対応データベース31から特定する。そして、出力制御部42は、特定した店舗端末200から取得した識別情報が、コード情報を取得した端末装置100を示す場合、当該店舗端末200に対し、ログインシールを出力させる制御情報を送信する。
【0055】
また、出力制御部42は、コード情報と対応する対応者が利用する第2端末装置と、識別情報とが対応する場合は、設定情報を第2端末装置に出力させてもよい。例えば、端末装置100から取得した識別情報が、当該端末装置100から取得したコード情報に対応する店舗端末200(管理者S)を示す場合、出力制御部42は、当該店舗端末200に対し、ログインシールを出力させる制御情報を送信する。
【0056】
また、出力制御部42は、コード情報と対応する対応者が利用する第2端末装置から取得した識別情報と、第1端末装置とが対応する場合は、第1端末装置を利用する利用者が予め設定した設定情報を当該第1端末装置に送信し、当該設定情報を出力させてもよい。例えば、図2の例において、出力制御部42は、端末装置100から取得したコード情報と対応する管理者Sが利用する店舗端末200から取得した識別情報と、当該端末装置100から取得した識別情報とが一致するか否か判定し、一致すると判定した場合、当該端末装置100に対し、ログインシールを出力させる制御情報を送信する。
【0057】
また、出力制御部42は、設定情報として、利用者が予め設定したコンテンツを出力させてもよい。例えば、出力制御部42は、設定情報として、利用者が予め設定したコンテンツ(例えば、静止画像、動画像など)を、端末装置100若しくは店舗端末200に出力させる。
【0058】
(決済制御部43について)
決済制御部43は、出力制御部42により設定情報が出力された後に、第1端末装置から決済内容を示す決済情報を受け付けた場合は、当該決済情報に従って、当該第1端末装置を利用する利用者から第2端末装置を利用する対応者への送金を制御する。例えば、図1の例において、店舗端末200に表示されたログインシールが、利用者Uが予め設定したログインシールと一致する場合、決済制御部43は、利用者Uから店舗Rへの決済を示す決済情報と、当該決済を認証する認証情報とを端末装置100から受け付ける。そして、決済制御部43は、受け付けた決済情報を決済サーバ300に送信する。
【0059】
また、図2の例において、端末装置100に表示されたログインシールが、利用者Uが予め設定したログインシールと一致する場合、決済制御部43は、利用者Uから店舗Rへの決済を示す決済情報と、当該決済を認証する認証情報とを端末装置100から受け付ける。そして、決済制御部43は、受け付けた決済情報を決済サーバ300に送信する。
【0060】
〔3.制御処理のフロー〕
ここで、図7を用いて、実施形態に係る情報提供装置10の店舗端末200に対する制御処理の手順について説明する。図7は、実施形態に係る制御処理の手順の一例を示すフローチャート(1)である。
【0061】
図7に示すように、情報提供装置10は、利用者から店舗への決済要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS101)。ここで、決済要求を受け付けていない場合(ステップS101;No)、情報提供装置10は、決済要求を受け付けるまで待機する。一方、決済要求を受け付けた場合(ステップS101;Yes)、情報提供装置10は、店舗に設置された2次元コードを示すコード情報及び利用者が利用する端末装置を示す識別情報を当該端末装置から取得する(ステップS102)。
【0062】
続いて、情報提供装置10は、コード情報と対応する店舗端末に、識別情報と対応するログインシールを出力させ(ステップS103)、処理を終了する。
【0063】
次に、図8を用いて、実施形態に係る情報提供装置10の端末装置100に対する制御処理の手順について説明する。図8は、実施形態に係る制御処理の手順の一例を示すフローチャート(2)である。
【0064】
図8に示すように、情報提供装置10は、利用者から店舗への決済要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS201)。ここで、決済要求を受け付けていない場合(ステップS201;No)、情報提供装置10は、決済要求を受け付けるまで待機する。一方、決済要求を受け付けた場合(ステップS201;Yes)、情報提供装置10は、店舗に設置された2次元コードを示すコード情報及び利用者が利用する端末装置を示す識別情報を当該端末装置から取得する(ステップS202)。
【0065】
続いて、情報提供装置10は、コード情報と対応する店舗端末から、端末装置を示す識別情報を取得する(ステップS203)。続いて情報提供装置10は、端末装置から取得した識別情報と、店舗端末から取得した識別情報とが一致するか否かを判定する(ステップS204)。ここで、識別情報が一致する場合(ステップS204;Yes)、情報提供装置10は、端末装置にログインシールを出力させ(ステップS205)、処理を終了する。
【0066】
一方、識別情報が一致しない場合(ステップS204;No)、情報提供装置10は、端末装置に決済の認証失敗を通知し(ステップS206)、処理を終了する。
【0067】
〔4.変形例〕
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
【0068】
〔4-1.コードについて〕
上述の実施形態において、コードが2次元コード(例えば、QRコード(登録商標)、バーコードなど)である例を示したが、コードはこのような例に限定されず、利用者が利用する端末装置が読み取り可能な情報であれば、どのような情報であってもよい。例えば、コードは、暗証番号や文字列(パスワード)などであってもよい。
【0069】
〔4-2.端末装置及び店舗端末について〕
上述の実施形態において、端末装置100及び店舗端末200が、スマートフォンやタブレット等のスマートデバイスである例を示したが、端末装置100及び店舗端末200はこのような例に限定されず、任意の装置であってもよい。例えば、端末装置100及び店舗端末200は、スマートウォッチなどのウェアラブル端末であってもよい。
【0070】
〔4-3.出力させる設定情報について〕
上述の実施形態において、出力制御部42が、静止画像や、動画像などを設定情報として出力させる例を示したが、出力制御部42の機能はこのような構成に限定されず、任意の態様の設定情報を出力させてもよい。例えば、出力制御部42は、設定情報として、所定の音声や、所定のパターンのバイブレーション、所定のパターンの発光部の点滅などを設定情報として出力させてもよい。
【0071】
〔4-4.端末装置100に出力させる情報について〕
上述の第1の実施形態において、出力制御部42が、利用者が設定した設定情報を店舗端末200に出力させる例を示したが、出力制御部42は、コード情報に対応付けられた所定の情報を端末装置100に出力させてもよい。例えば、情報提供装置10は、コード情報に対応する対応者が、当該コード情報に対して設定したURL(例えば、対応者が管理する店舗のURL)を管理する。そして、端末装置100からコード情報を取得部41が取得した場合、出力制御部42は、当該コード情報に対応する対応者に対して行われた過去の決済の履歴に応じた信頼性に基づいて、当該コード情報に設定されたURLへの端末装置100のリダイレクトを制御する。具体的には、取得部41が取得したコード情報に対応する対応者と利用者との間で、当該コード情報を用いた決済が適切に行われた回数が所定の閾値以上である場合、出力制御部42は、当該対応者の信頼性が高いとして、当該コード情報に設定されたURLへ端末装置100をリダイレクトさせるよう制御する。一方、取得部41が取得したコード情報が、過去に不正に用いられた場合、出力制御部42は、当該コード情報に対応する対応者の信頼性が低いとして、当該コード情報に設定されたURLへリダイレクトさせる替わりに、所定の警告を端末装置100に出力させる。
【0072】
このように出力制御部42が端末装置100を制御することにより、店舗端末200に表示された設定情報に対する利用者の目視による確認が必ずしも必要ではなくなるため、より簡便に信頼性を担保した決済を行うことができる。
【0073】
〔4-5.設定情報の設定について〕
上述の実施形態において、出力制御部42が、利用者が予め設定した設定情報を端末装置100、若しくは、店舗端末200に出力させる例を示したが、設定情報の設定は任意のタイミングで行われてよい。例えば、図1の例において、取得部41は、端末装置100からコード情報を取得する際(ステップS2)、設定情報の設定に関する情報をさらに取得し、当該設定情報を利用者に対応付けてログインシールデータベース32に格納する。また、例えば、図2の例において、取得部41は、端末装置100からコード情報及び識別情報を取得する際(ステップS13)、設定情報の設定に関する情報をさらに取得し、当該設定情報を利用者に対応付けてログインシールデータベース32に格納する。
【0074】
〔4-6.設定情報の出力制御について〕
上述の第2の実施形態において、出力制御部42が、端末装置100から取得されたコード情報及び識別情報と、当該コード情報と対応する店舗端末200から取得された識別情報とに基づいて、端末装置100に対する設定情報の出力を制御する例を示した。しかしながら、出力制御部42の処理には必ずしも店舗端末200から取得される識別情報を要さない。出力制御部42は、取得部41が端末装置100から取得したコード情報と、店舗に関する情報に基づいて、端末装置100に対する設定情報の出力を制御してもよい。
【0075】
例えば、取得部41は、端末装置100が撮影した2次元コードが示すコード情報と、2次元コードの撮影時に端末装置100が取得可能な店舗に関する店舗情報(例えば、端末装置100が2次元コードを撮影するために起動したアプリケーションの機能により取得される情報)とを取得する。そして、出力制御部42は、取得された店舗情報が、コード情報に予め対応付けられた情報と対応する場合、端末装置100に設定情報を出力させる。
【0076】
具体的には、取得部41は、2次元コードを撮影する際、端末装置100がマイク等により収集し他店舗内の音声や、BGMなどの環境音を含む音情報をコード情報と共に取得する。そして、出力制御部42は、取得部41が取得した音情報が、コード情報に対応付けられたもの(例えば、コード情報に対応する店舗内で予め集音されたもの)と一致するか否かを判定し、一致する場合、端末装置100に設定情報を出力させる。
【0077】
また、取得部41は、2次元コードを撮影する際、端末装置100が受信したビーコン情報(例えば、店舗に設置された発信器から発信されるビーコン情報)をコード情報と共に取得する。そして、出力制御部42は、取得部41が取得したビーコン情報が、コード情報に対応する店舗において発信されるビーコン情報と一致するか否かを判定し、一致する場合、端末装置100に設定情報を出力させる。
【0078】
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報提供装置10は、取得部41と、出力制御部42と、決済制御部43とを有する。取得部41は、利用者が利用する第1端末装置から、当該第1端末装置が読み取ったコードを示すコード情報を取得する。出力制御部42は、コード情報と対応する対応者が利用する第2端末装置に対し、第1端末装置を利用する利用者が予め設定した設定情報を送信し、当該設定情報を出力させる。また、出力制御部42は、設定情報として、利用者が予め設定したコンテンツを出力させる。決済制御部43は、出力制御部42により設定情報が出力された後に、第1端末装置から決済内容を示す決済情報を受け付けた場合は、当該決済情報に従って、当該第1端末装置を利用する利用者から第2端末装置を利用する対応者への送金を制御する。
【0079】
これにより、実施形態に係る情報提供装置10は、利用者が来店した店舗の端末装置には設定情報が表示されない場合、当該店舗の2次元コードに対し不正が行われていると判断できるため、2次元コードを用いた決済の安全性を向上させることができる。
【0080】
また、実施形態に係る情報提供装置10において、例えば、取得部41は、さらに、第2端末装置から当該第2端末装置が他の端末装置から取得した当該他の端末装置の識別情報を取得する。そして、出力制御部42は、コード情報と対応する対応者が利用する第2端末装置から取得した識別情報と、第1端末装置とが対応する場合は、設定情報を第2端末装置に出力させる。また、取得部41は、第2端末装置が近距離無線通信を用いて他の端末装置から取得した識別情報を取得する。また、取得部41は、さらに、第1端末装置から当該第1端末装置が他の端末装置から取得した当該他の端末装置の識別情報を取得する。そして、出力制御部42は、コード情報と対応する対応者が利用する第2端末装置と、識別情報とが対応する場合は、設定情報を第2端末装置に出力させる。また、取得部41は、記第1端末装置が近距離無線通信を用いて他の端末装置から取得した識別情報を取得する。
【0081】
これにより、実施形態に係る情報提供装置10は、種々の情報に基づいて設定情報を出力させるため、店舗の2次元コードに対し不正が行われているか否かを精度よく検出できる。
【0082】
また、実施形態に係る情報提供装置10において、例えば、取得部41は、利用者が利用する第1端末装置から、当該第1端末装置が読み取ったコードを示すコード情報を取得するとともに、第2端末装置から、当該第2端末装置が他の端末装置から取得した当該他の端末装置の識別情報を取得する。そして、出力制御部42は、コード情報と対応する対応者が利用する第2端末装置から取得した識別情報と、第1端末装置とが対応する場合は、第1端末装置を利用する利用者が予め設定した設定情報を当該第1端末装置に送信し、当該設定情報を出力させる。また、取得部41は、第2端末装置が近距離無線通信を用いて他の端末装置から取得した識別情報を取得する。
【0083】
これにより、実施形態に係る情報提供装置10は、利用者が利用する端末装置に設定情報が出力されない場合、店舗の2次元コードに対し不正が行われていると判断できるため、2次元コードを用いた決済の安全性を向上させることができる。
【0084】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた各実施形態に係る情報提供装置10は、例えば、図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報提供装置10を例に挙げて説明する。図9は、情報提供装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、ROM1200、RAM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0085】
CPU1100は、ROM1200又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1200は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0086】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態のネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0087】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0088】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1300を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1300上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0089】
例えば、コンピュータ1000が情報提供装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1300上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。また、HDD1400には、情報提供装置10の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0090】
〔7.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0091】
また、上述した情報提供装置10は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0092】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0093】
10 情報提供装置
20 通信部
30 記憶部
31 対応データベース
32 ログインシールデータベース
40 制御部
41 取得部
42 出力制御部
43 決済制御部
100 端末装置
200 店舗端末
300 決済サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9