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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-03
(45)【発行日】2023-08-14
(54)【発明の名称】メータ検針システム
(51)【国際特許分類】
   G08C 19/00 20060101AFI20230804BHJP
   G08C 19/36 20060101ALI20230804BHJP
【FI】
G08C19/00 301B
G08C19/36
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019181781
(22)【出願日】2019-10-02
(65)【公開番号】P2021056948
(43)【公開日】2021-04-08
【審査請求日】2022-06-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100188514
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 隆裕
(72)【発明者】
【氏名】宮田 博之
【審査官】榮永 雅夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-188049(JP,A)
【文献】特開2005-120751(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08C 13/00 - 25/04
H04Q 9/00
G01D 7/00 - 7/12
G01D 9/00 - 9/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラによって撮影された画像を用いて、前記画像に含まれるメータが示す情報である画像メータ情報を取得する画像メータ情報取得装置と、
マイクに入力された音声を用いて、前記音声に含まれる前記メータが示す情報である音声メータ情報を取得する音声メータ情報取得装置と、
前記画像メータ情報および前記音声メータ情報を用いて、前記メータが示す情報であるメータ情報を導出するメータ情報導出装置と
外部から入力された情報であって前記メータが示す情報である外部メータ情報と、前記メータ情報導出装置によって導出された前記メータ情報とを比較して、前記メータ情報に誤りがあるか否かを判定する判定装置と
を備えたメータ検針システム。
【請求項2】
前記メータ情報導出装置は、前記画像メータ情報に予め設定された位が含まれる場合に、前記画像メータ情報における前記予め設定された位が削除された場合の前記画像メータ情報を用いる請求項1に記載のメータ検針システム。
【請求項3】
前記メータ情報導出装置は、前記画像メータ情報と前記音声メータ情報との間に互いに不一致である位がある場合に、前記画像メータ情報における前記互いに不一致である位に対応する前記メータ情報の位の数字として、前記画像メータ情報における前記互いに不一致である位の数字を用いる請求項1または請求項2に記載のメータ検針システム。
【請求項4】
前記メータ情報導出装置は、前記画像メータ情報と前記音声メータ情報との間に互いに不一致である位がある場合であって、前記画像メータ情報における前記互いに不一致である位のうちで1つの位に2つの数字がある場合に、前記画像メータ情報における前記2つの数字がある前記1つの位に対応する前記メータ情報の位の数字として、前記音声メータ情報における対応する位の数字を用いる請求項1から請求項までの何れか1項に記載のメータ検針システム。
【請求項5】
カメラによって撮影された画像を用いて、前記画像に含まれるメータが示す情報である画像メータ情報を取得する画像メータ情報取得装置と、
マイクに入力された音声を用いて、前記音声に含まれる前記メータが示す情報である音声メータ情報を取得する音声メータ情報取得装置と、
前記画像メータ情報および前記音声メータ情報を用いて、前記メータが示す情報であるメータ情報を導出するメータ情報導出装置と
を備え、
前記メータ情報導出装置は、前記画像メータ情報と前記音声メータ情報との間に互いに不一致である位がある場合であって、前記画像メータ情報における前記互いに不一致である位のうちで1つの位に2つの数字がある場合に、前記画像メータ情報における前記2つの数字がある前記1つの位に対応する前記メータ情報の位の数字として、前記音声メータ情報における対応する位の数字を用いるメータ検針システム。
【請求項6】
前記メータ情報導出装置は、前記画像メータ情報において前記1つの位にある前記2つの数字に9および0の両方が含まれる場合に、前記画像メータ情報における前記2つの数字がある前記1つの位に対して一桁だけ上位の位に対応する前記メータ情報の位の数字として、前記音声メータ情報における対応する位の数字を用いる請求項4または請求項5に記載のメータ検針システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、メータ検針システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、メータの表示部を撮影するカメラと、カメラによって撮影された画像を用いて、画像に含まれるメータが示す情報を取得するメータ情報取得装置とを備えたメータ検針システムが知られている。メータ情報取得装置が取得した情報がメータの表示部が表示する情報となる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-182288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、メータの表示部において、1つの位の数字が、例えば、1から2に切り換わる時に、1つの位に2つの数字が配置される。この場合に、画像メータ情報取得装置が取得する情報では、2つの数字が1つの位に含まれる。メータ検針システムの検針の精度が低くなるという問題点があった。
【0005】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、メータ検針システムの検針の精度を向上させることができるメータ検針システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るメータ検針システムは、カメラによって撮影された画像を用いて、画像に含まれるメータが示す情報である画像メータ情報を取得する画像メータ情報取得装置と、マイクに入力された音声を用いて、音声に含まれるメータが示す情報である音声メータ情報を取得する音声メータ情報取得装置と、画像メータ情報および音声メータ情報を用いて、メータが示す情報であるメータ情報を導出するメータ情報導出装置と、外部から入力された情報であってメータが示す情報である外部メータ情報と、メータ情報導出装置によって導出されたメータ情報とを比較して、メータ情報に誤りがあるか否かを判定する判定装置とを備えている。
この発明に係るメータ検針システムは、カメラによって撮影された画像を用いて、画像に含まれるメータが示す情報である画像メータ情報を取得する画像メータ情報取得装置と、マイクに入力された音声を用いて、音声に含まれるメータが示す情報である音声メータ情報を取得する音声メータ情報取得装置と、画像メータ情報および音声メータ情報を用いて、メータが示す情報であるメータ情報を導出するメータ情報導出装置とを備え、メータ情報導出装置は、画像メータ情報と音声メータ情報との間に互いに不一致である位がある場合であって、画像メータ情報における互いに不一致である位のうちで1つの位に2つの数字がある場合に、画像メータ情報における2つの数字がある1つの位に対応するメータ情報の位の数字として、音声メータ情報における対応する位の数字を用いる。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係るメータ検針システムによれば、画像メータ情報と音声メータ情報とが用いられて、メータ情報が導出される。これにより、メータ検針システムの検針の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】この発明の実施の形態1に係るメータ検針システムを示す構成図である。
図2図1のメータ検針システムによって検針されるメータを示す図である。
図3図2のメータの表示装置に表示された数字の変形例を示す図である。
図4図1のメータ検針装置を示すブロック図である。
図5図2のメータ情報導出装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るメータ検針システムを示す構成図である。実施の形態1のメータ検針システムは、カメラ1と、マイク2と、メータ検針装置3とを備えている。実施の形態1では、メータ検針システムによって検針されるメータとして、電気メータが用いられている。なお、メータ検針システムによって検針されるメータとして、電気メータに限らず、例えば、水道メータ、ガスメータが用いられてもよい。
【0010】
カメラ1は、作業者が所持可能となっている。言い換えれば、カメラ1は、携帯型のカメラ1となっている。作業者がカメラ1を操作することによって、カメラ1がメータを撮影する。カメラ1によって撮影された画像は、メータ検針装置3に入力される。
【0011】
図1では、カメラ1がメータ検針装置3に接続されている。しかしながら、カメラ1によって撮影された画像がメータ検針装置3に入力される時に、カメラ1がメータ検針装置3に接続されていればよい。なお、カメラ1およびメータ検針装置3が、互いに無線通信が可能である場合には、カメラ1とメータ検針装置3とが接続される必要がない。
【0012】
マイク2は、作業者が所持可能となっている。言い換えれば、マイク2は、携帯型のマイク2となっている。作業者がメータに表示された文字を読み上げることによって、マイク2には、作業者が読み上げたメータに表示された文字を示す音声が入力される。マイク2に入力された音声は、メータ検針装置3に入力される。
【0013】
図1では、マイク2がメータ検針装置3に接続されている。しかしながら、マイク2に入力された音声がメータ検針装置3に入力される時に、マイク2がメータ検針装置3に接続されていればよい。なお、マイク2およびメータ検針装置3が、互いに無線通信が可能である場合には、マイク2とメータ検針装置3とが接続される必要がない。
【0014】
カメラ1およびマイク2は、スマートフォンから構成されている。なお、カメラ1およびマイク2は、スマートフォンに限らず、その他の携帯端末から構成されてもよい。
【0015】
図2は、図1のメータ検針システムによって検針されるメータを示す図である。メータ4は、筐体41と、筐体41の内部に設けられた回転運動体42と、筐体41に設けられ、消費電力量を示す表示装置43とを備えている。回転運動体42は、消費電力量に応じて回転する。表示装置43は、回転運動体42の回転量に基づいて、消費電力量を示す。
【0016】
表示装置43には、千の位、百の位、十の位、一の位および小数第一位のそれぞれに対応する数字が表示されている。表示装置43において、千の位の数字を表示する部分を千の位表示部431とし、百の位の数字を表示する部分を百の位表示部432とし、十の位の数字を表示する部分を十の位表示部433とする。また、表示装置43において、一の位の数字を表示する部分を一の位表示部434とし、小数第一位を表示する部分を小数第一位表示部435とする。
【0017】
メータ検針システムによるメータの検針では、予め設定された位である小数第一位の数字が削除される。言い換えれば、メータ検針システムによるメータ4の検針では、小数第一位表示部435に示される数字が削除される。なお、予め設定された位としては、小数第一位に限らず、その他の位であってもよい。
【0018】
図3は、図2のメータ4の表示装置43に表示された数字の変形例を示す図である。図3では、一の位表示部434において、2つの数字である9と0とが表示されている。この場合に、作業者は、9と0との何れかを決定する。
【0019】
なお、図3では、一の位表示部434において、9と0とが表示されているが、他の位の表示部において、9と0とが表示されている場合にも、作業者が同様に決定する。また、図3では、一の位表示部434において、9と0とが表示されているが、一の位表示部434において、9と0との組み合わせ以外の2つの数字が表示されている場合にも、作業者が同様に決定する。
【0020】
一の位表示部434において、9と0とが表示されている場合であって、作業者が一の位表示部434に表示された数字を0と決定した場合には、十の位表示部433に表示された数字は、誤った数字となる。作業者が一の位表示部434に示された数字を0と決定した場合には、十の位表示部433に表示された数字に対して、1を加えた値を作業者が読み上げる。
【0021】
なお、図3では、一の位表示部434において9と0とが表示されている。しかしながら、他の位の表示部において、9と0とが表示されている場合であって、作業者が数字を0と決定した場合にも、9と0とが表示された位に対して一桁だけ上位の位の表示部に表示された数字についても、同様に誤った数字となる。この場合に、作業者は、9と0とが表示された位に対して一桁だけ上位の位の表示部に表示された数字に対して、1を加えた値を作業者が読み上げる。
【0022】
図4は、図1のメータ検針装置3を示すブロック図である。メータ検針装置3は、カメラ1によって撮影された画像が入力される画像メータ情報取得装置31と、マイク2に入力された音声が入力される音声メータ情報取得装置32とを備えている。
【0023】
画像メータ情報取得装置31は、画像メータ情報取得装置31に入力された画像を用いて、画像メータ情報を取得する。画像メータ情報とは、画像に含まれるメータ4が示す情報である。具体的には、画像メータ情報とは、画像に含まれるメータ4が示す消費電力量を示す数字である。なお、画像メータ情報には、複数のメータ4のそれぞれを特定する識別番号が含まれてもよい。画像メータ情報取得装置31は、カメラ1によって撮影された画像の中から表示装置43が表示する数字を抽出する。
【0024】
画像メータ情報には、千の位、百の位、十の位、一の位および小数第一位のそれぞれに対応する数字が含まれる。画像メータ情報に含まれる千の位の数字は、千の位表示部431に表示された数字である。画像メータ情報に含まれる百の位の数字は、百の位表示部432に表示された数字である。画像メータ情報に含まれる十の位の数字は、十の位表示部433に表示された数字である。画像メータ情報に含まれる一の位の数字は、一の位表示部434に表示された数字である。画像メータ情報に含まれる小数第一位の数字は、小数第一位表示部435に表示された数字である。1つ位の表示部に2つの数字が表示されている場合には、画像メータ情報では、2つの数字が1つの位に含まれる。
【0025】
音声メータ情報取得装置32は、音声メータ情報取得装置32に入力された音声を用いて、音声メータ情報を取得する。音声メータ情報とは、音声に含まれるメータ4が示す情報である。具体的には、音声メータ情報とは、音声に含まれるメータ4が示す消費電力量を示す数字である。なお、音声メータ情報には、複数のメータ4のそれぞれを特定する識別番号が含まれてもよい。音声メータ情報取得装置32は、マイク2に入力された音声の中から作業者が読み上げた、表示装置43が表示する数字を抽出する。
【0026】
音声メータ情報には、千の位、百の位、十の位および一の位のそれぞれに対応する数字が含まれる。音声メータ情報に含まれる千の位の数字は、作業者が読み上げた、千の位表示部431に表示された数字である。音声メータ情報に含まれる百の位の数字は、作業者が読み上げた、百の位表示部432に表示された数字である。音声メータ情報に含まれる十の位の数字は、作業者が読み上げた、十の位表示部433に表示された数字である。音声メータ情報に含まれる一の位の数字は、作業者が読み上げた、一の位表示部434に表示された数字である。
【0027】
作業者は、小数第一位表示部435に表示された数字を読み上げない。したがって、音声メータ情報には、小数第一位表示部435に表示された数字に対応する数字が含まれない。なお、音声メータ情報には、小数第一位表示部435に表示された数字に対応する数字が含まれてもよい。
【0028】
作業者がメータ4の表示装置43に表示された数字を誤って読み上げた場合には、音声メータ情報には、誤った数字が含まれる。
【0029】
メータ検針装置3は、画像メータ情報および音声メータ情報を用いて、メータ情報を導出するメータ情報導出装置33と、メータ情報に誤りがあるか否かを判定する判定装置34とをさらに備えている。
【0030】
メータ情報とは、メータ4が示す情報である。具体的には、メータ情報とは、メータ4が示す電力量を示す数字である。なお、メータ情報には、複数のメータ4のそれぞれを特定する識別番号が含まれてもよい。
【0031】
判定装置34は、外部から入力された情報であってメータ4が示す情報である外部メータ情報と、メータ情報導出装置33によって導出されたメータ情報とを比較して、メータ情報に誤りがあるか否かを判定する。外部メータ情報としては、例えば、作業者が目視によってメータ4が示す消費電力量を示す数字を読み取り、読み取られた数字を作業者が携帯端末に入力した数字が挙げられる。
【0032】
外部メータ情報は、作業者によって入力された情報である。したがって、入力時に誤りが発生した場合には、外部メータ情報には、誤った情報が含まれる。
【0033】
次に、メータ情報導出装置33の動作について説明する。図5は、図2のメータ情報導出装置33の動作を示すフローチャートである。まず、ステップS101において、メータ情報導出装置33は、画像メータ情報と音声メータ情報とを比較して、画像メータ情報と音声メータ情報とが互いに一致するか否かを判定する。ステップS101では、千の位、百の位、十の位および一の位のそれぞれの数字について、画像メータ情報と音声メータ情報とが互いに一致するか否かを判定する。
【0034】
ステップS101において、千の位、百の位、十の位および一の位の全ての位について、画像メータ情報と音声メータ情報とが一致すると判定された場合に、ステップS102において、メータ情報導出装置33は、第1メータ情報導出工程を行う。
【0035】
第1メータ情報導出工程では、メータ情報導出装置33は、画像メータ情報をメータ情報として用いる。なお、この場合に、メータ情報導出装置33は、音声メータ情報をメータ情報として用いてもよい。
【0036】
一方、ステップS101において、千の位、百の位、十の位および一の位の少なくとも1つの位について、画像メータ情報と音声メータ情報との間において互いに不一致である位があると判定された場合に、ステップS103において、メータ情報導出装置33は、画像メータ情報において、1つ位に2つの数字があるか否かを判定する。ステップS103では、千の位、百の位、十の位および一の位のそれぞれの数字について、画像メータ情報において1つの位に2つの数字があるか否かが判定される。
【0037】
ステップS103において、画像メータ情報において1つの位に2つの数字があると判定された場合に、ステップS104において、メータ情報導出装置33は、画像メータ情報において1つの位に9および0の両方があるか否かを判定する。ステップS104では、1つの位に2つの数字があると判定された位のそれぞれについて、画像メータ情報において1つの位に9および0の両方があるか否かが判定される。
【0038】
ステップS104において、画像メータ情報において1つの位に9および0の両方があると判定された場合に、ステップS105において、メータ情報導出装置33は、第2メータ情報導出工程を行う。
【0039】
第2メータ情報導出工程では、メータ情報導出装置33は、画像メータ情報において1つの位に2つの数字があると判定された位に対応するメータ情報の位の数字として、音声メータ情報における対応する位の数字を用いる。
【0040】
また、第2メータ情報導出工程では、メータ情報導出装置33は、画像メータ情報において1つの位に9および0の両方があると判定された位に対して一桁だけ上位の位に対応するメータ情報の位の数字として、音声メータ情報における対応する位の数字を用いる。
【0041】
また、第2メータ情報導出工程では、メータ情報導出装置33は、画像メータ情報において1つの位に2つの数字がなく、かつ、画像メータ情報と音声メータ情報との間における互いに不一致である位に対応するメータ情報の位の数字として、画像メータ情報における対応する位の数字を用いる。
【0042】
また、第2メータ情報導出工程では、メータ情報導出装置33は、画像メータ情報および音声メータ情報が互いに一致する位に対応するメータ情報の位の数字として、画像メータ情報における対応する位の数字を用いる。なお、この場合には、音声メータ情報における対応する位の数字が用いられてもよい。
【0043】
一方、ステップS104において、画像メータ情報において1つの位に9および0の両方がないと判定された場合には、メータ情報導出装置33は、ステップS106において、第3メータ情報導出工程を行う。
【0044】
第3メータ情報導出工程では、メータ情報導出装置33は、画像メータ情報において1つの位に2つの数字があると判定された位に対応するメータ情報の位の数字として、音声メータ情報における対応する位の数字を用いる。
【0045】
また、第3メータ情報導出工程では、メータ情報導出装置33は、画像メータ情報において1つの位に2つの数字がなく、かつ、画像メータ情報と音声メータ情報との間における互いに不一致である位に対応するメータ情報の位の数字として、画像メータ情報における対応する位の数字を用いる。
【0046】
また、第3メータ情報導出工程では、メータ情報導出装置33は、画像メータ情報および音声メータ情報が互いに一致する位に対応するメータ情報の位の数字として、画像メータ情報における対応する位の数字を用いる。なお、この場合には、音声メータ情報における対応する位の数字が用いられてもよい。
【0047】
一方、ステップS103において、画像メータ情報において1つの位に2つの数字がないと判定された場合には、メータ情報導出装置33は、ステップS107において、第4メータ情報導出工程を行う。
【0048】
第4メータ情報導出工程では、メータ情報導出装置33は、画像メータ情報と音声メータ情報との間における互いに不一致である位に対応するメータ情報の位の数字として、画像メータ情報における対応する位の数字を用いる。
【0049】
また、第4メータ情報導出工程では、メータ情報導出装置33は、画像メータ情報および音声メータ情報が互いに一致する位に対応するメータ情報の位の数字として、画像メータ情報における対応する位の数字を用いる。なお、この場合には、音声メータ情報における対応する位の数字が用いられてもよい。以上により、メータ情報導出装置33の動作が終了する。
【0050】
次に、判定装置34の動作について説明する。判定装置34は、メータ情報導出装置33によって導出されたメータ情報と外部メータ情報とを比較する。メータ情報と外部メータ情報とが互いに一致する場合に、判定装置34は、メータ情報が正しいと判定する。一方、メータ情報と外部メータ情報とが互いに不一致である場合に、判定装置34は、メータ情報または外部メータ情報の少なくとも一方に誤りがあると判定する。
【0051】
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係るメータ検針システムによれば、メータ情報導出装置33は、画像メータ情報および音声メータ情報を用いて、メータ情報を導出する。これにより、例えば、画像メータ情報に誤りが含まれている場合であっても、メータ情報導出装置33は、音声メータ情報を用いて、正確なメータ情報を導出する。その結果、メータ検針システムの検針の精度を向上させることができる。
【0052】
また、メータ検針システムは、外部メータ情報とメータ情報とを比較して、メータ情報に誤りがあるか否かを判定する判定装置34をさらに備えている。これにより、メータ検針システムの検針の精度をさらに向上させることができる。
【0053】
また、メータ情報導出装置33は、画像メータ情報に予め設定された位である小数第一位が含まれる場合に、画像メータ情報における小数第一位が削除された場合の画像メータ情報を用いる。これにより、画像メータ情報と音声メータ情報との比較を容易に行うことができる。
【0054】
また、メータ情報導出装置33は、画像メータ情報と音声メータ情報との間に互いに不一致である位がある場合に、画像メータ情報における互いに不一致である位に対応するメータ情報の位の数字として、画像メータ情報における対応する位の数字を用いる。これにより、メータ検針システムの検針の精度を向上させることができる。
【0055】
また、メータ情報導出装置33は、画像メータ情報と音声メータ情報との間に互いに不一致である位がある場合であって、画像メータ情報における互いに不一致である位のうちで1つの位に2つの数字がある場合に、画像メータ情報における2つの数字がある1つの位に対応するメータ情報の位の数字として、音声メータ情報における対応する位の数字を用いる。これにより、メータ検針システムの検針の精度を向上させることができる。
【0056】
また、メータ情報導出装置33は、画像メータ情報において1つの位にある2つの数字に9および0の両方が含まれる場合に、画像メータ情報における2つの数字がある1つの位よりも一桁だけ上位の位に対応するメータ情報の位の数字として、音声メータ情報における対応する位の数字を用いる。これにより、メータ検針システムの検針の精度を向上させることができる。
【0057】
なお、実施の形態1では、千の位、百の位、十の位および一の位についてのメータ情報を導出するメータ検針システムについて説明した。しかしながら、これ以外のメータ情報を導出するメータ検針システムであってもよい。
【符号の説明】
【0058】
1 カメラ、2 マイク、3 メータ検針装置、4 メータ、31 画像メータ情報取得装置、32 音声メータ情報取得装置、33 メータ情報導出装置、34 判定装置、41 筐体、42 回転運動体、43 表示装置、431 千の位表示部、432 百の位表示部、433 十の位表示部、434 一の位表示部、435 小数第一位表示部。
図1
図2
図3
図4
図5