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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-03
(45)【発行日】2023-08-14
(54)【発明の名称】光源ユニット、照明具および照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20230804BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20230804BHJP
   F21S 8/04 20060101ALI20230804BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230804BHJP
【FI】
F21S2/00 230
F21V23/00 160
F21S8/04 110
F21Y115:10
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019184240
(22)【出願日】2019-10-07
(65)【公開番号】P2021061150
(43)【公開日】2021-04-15
【審査請求日】2022-03-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂本 哲也
【審査官】當間 庸裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-046047(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 23/00
F21S 8/04
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受電する点灯電力によって光を出射する発光部が設けられた一面および前記一面の反対側の面である他面を有する基板と、前記一面に設けられ、前記点灯電力を前記発光部に供給する受電部とを有する光源部と、
前記光源部に給電される前記点灯電力を生成する電源部と、
前記基板の前記他面に対向する面であって前記光源部を支持する第1面と、前記第1面の反対側の面であって前記電源部を支持する第2面とを有し、前記第1面と前記第2面との間を貫通する支持部貫通孔が形成された支持部と、
前記支持部貫通孔に挿入された状態で、前記電源部から前記光源部に前記点灯電力を供給する経路となる給電線と、
を有し、
前記基板には、前記一面に対して垂直方向において、前記支持部貫通孔と重なる位置に、前記一面と前記他面との間を貫通する基板貫通孔が形成され、
前記給電線は、導体と、前記導体を覆う外装とを有し、
前記給電線の一端部は、前記電源部と電気的に接続され、
前記給電線の他端部は、末端から一定の長さまで前記外装が除去され、前記導体が露出した構成であり、
露出した前記導体は、前記基板貫通孔に挿入されるとともに前記受電部と電気的に接続される、
光源ユニット。
【請求項2】
受電する点灯電力によって光を出射する発光部が設けられた一面および前記一面の反対側の面である他面を有する基板と、前記他面に設けられ、前記点灯電力を前記発光部に供給する受電部とを有する光源部と、
前記光源部に給電される前記点灯電力を生成する電源部と、
前記基板の前記他面に対向する面であって前記光源部を支持する第1面と、前記第1面の反対側の面であって前記電源部を支持する第2面とを有し、前記第1面と前記第2面との間を貫通する支持部貫通孔が形成された支持部と、
前記支持部貫通孔に挿入された状態で、前記電源部から前記光源部に前記点灯電力を供給する経路となる給電線と、
を有し、
前記受電部は、前記他面に対して垂直方向において、前記支持部貫通孔と重なる位置に設けられており、
前記給電線の一端部は、前記電源部と電気的に接続され、
前記給電線の他端部は、前記受電部と電気的に接続される、
光源ユニット。
【請求項3】
前記基板には、前記一面に対して垂直方向において、前記支持部貫通孔の位置と重なる位置に前記受電部が設けられている、
請求項1に記載の光源ユニット。
【請求項4】
前記基板には、前記一面に対して垂直方向において前記支持部貫通孔と重なる位置に、前記一面と前記他面との間を貫通する基板貫通孔が形成され、
前記基板貫通孔には、導電性を有するビアが設けられ、
前記基板の前記一面には、前記ビアと電気的に接続される配線パッドが設けられ、
前記光源部は、前記基板の前記一面に実装される発光素子を含む前記発光部を有し、
前記給電線の前記他端部は、前記受電部、前記ビアおよび前記配線パッドを介して前記発光部と電気的に接続される、
請求項2に記載の光源ユニット。
【請求項5】
受電する点灯電力によって光を出射する発光部が設けられた一面および前記一面の反対側の面である他面を有する基板と、前記一面および前記他面のうち、少なくともいずれかに設けられ、前記点灯電力を前記発光部に供給する受電部とを有する光源部と、
前記光源部に給電される前記点灯電力を生成する電源部と、
前記基板の前記他面に対向する面であって前記光源部を支持する第1面と、前記第1面の反対側の面であって前記電源部を支持する第2面とを有し、前記第1面と前記第2面との間を貫通する支持部貫通孔が形成された支持部と、
前記支持部貫通孔に挿入された状態で、前記電源部から前記光源部に前記点灯電力を供給する経路となる給電線と、
を有し、
前記受電部は、前記基板の前記一面および前記他面のうち、少なくともいずれかに設けられ、前記発光部と電気的に接続される端子部材を有し、
前記電源部は、前記給電線の一端部が前記電源部と電気的に接続され、前記給電線の他端部が前記端子部材と電気的に接続されることによって、前記発光部と電気的に接続さ
前記受電部は、前記給電線の前記他端部と電気的に接続され、前記基板の前記一面または前記他面から垂直方向に離れて配置される接続部を有する、
光源ユニット。
【請求項6】
受電する点灯電力によって光を出射する発光部が設けられた一面および前記一面の反対側の面である他面を有する基板と、前記一面および前記他面のうち、少なくともいずれかに設けられ、前記点灯電力を前記発光部に供給する受電部とを有する光源部と、
前記光源部に給電される前記点灯電力を生成する電源部と、
前記基板の前記他面に対向する面であって前記光源部を支持する第1面と、前記第1面の反対側の面であって前記電源部を支持する第2面とを有し、前記第1面と前記第2面との間を貫通する支持部貫通孔が形成された支持部と、
前記支持部貫通孔に挿入された状態で、前記電源部から前記光源部に前記点灯電力を供給する経路となる給電線と、
を有し、
前記受電部は、前記基板の前記一面および前記他面のうち、少なくともいずれかに設けられ、前記発光部と電気的に接続される端子部材を有し、
前記電源部は、前記給電線の一端部が前記電源部と電気的に接続され、前記給電線の他端部が前記端子部材と電気的に接続されることによって、前記発光部と電気的に接続され、
前記受電部は、前記給電線の前記他端部と電気的に接続される接続部を有し、
前記接続部には、前記基板の前記一面に対して垂直方向において前記支持部貫通孔と重なる位置に接続部貫通孔が形成され、
前記給電線の前記他端部は、前記接続部貫通孔に挿入されることによって、前記接続部と電気的に接続される、
源ユニット。
【請求項7】
前記接続部は、前記接続部貫通孔の周縁部から前記接続部貫通孔の中央部に向かって張り出す接続片を有し、
前記接続部貫通孔に挿入された前記給電線の前記他端部は、前記接続片によって前記接続部と電気的に接続される状態が維持されるとともに、挿入された方向に対して反対方向への移動が規制される、
請求項に記載の光源ユニット。
【請求項8】
請求項1~のいずれか1項に記載の光源ユニットと、
透光性を有し、前記光源部を内包するカバーと、
を有する照明具。
【請求項9】
天井を含む造営部に設置される器具と、
前記器具に対して着脱自在に装着される、請求項に記載の照明具と、
を有する照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光を放射する光源ユニット、照明具および照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、基板の一面側にLED(Light Emitting Diode)が実装された光源ユニットと、基板の他面側に配置された点灯装置とを備えた照明器具が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示された照明器具の基板には、基板の一面側と基板の他面側とを連通する貫通孔に端子台が実装されている。端子台は、基板の一面側ではんだ付けによりLEDの配線パターンと接続される第一接続部と、基板の他面側で一端が点灯装置に接続されたリード線の他端が接続される第二接続部とを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6446330号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に開示された照明器具においては、端子台を基板に実装するために、端子台の大きさに対応して開口面積の大きい貫通孔が基板に形成されている。開口面積の大きな貫通孔が基板に形成されることにより、基板に設けられる配線パターンを自由にレイアウトすることができない。したがって、基板に設けられる配線パターンのレイアウトの自由度が阻害される。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、基板に設けられる配線パターンのレイアウトの自由度を向上させた光源ユニット、照明具および照明装置を得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る光源ユニットは、受電する点灯電力によって光を出射する発光部が設けられた一面および前記一面の反対側の面である他面を有する基板と、前記一面に設けられ、前記点灯電力を前記発光部に供給する受電部とを有する光源部と、前記光源部に給電される前記点灯電力を生成する電源部と、前記基板の前記他面に対向する面であって前記光源部を支持する第1面と、前記第1面の反対側の面であって前記電源部を支持する第2面とを有し、前記第1面と前記第2面との間を貫通する支持部貫通孔が形成された支持部と、記支持部貫通孔に挿入された状態で、前記電源部から前記光源部に前記点灯電力を供給する経路となる給電線と、を有し、前記基板には、前記一面に対して垂直方向において、前記支持部貫通孔と重なる位置に、前記一面と前記他面との間を貫通する基板貫通孔が形成され、前記給電線は、導体と、前記導体を覆う外装とを有し、前記給電線の一端部は、前記電源部と電気的に接続され、前記給電線の他端部は、末端から一定の長さまで前記外装が除去され、前記導体が露出した構成であり、露出した前記導体は、前記基板貫通孔に挿入されるとともに前記受電部と電気的に接続されるものである。
【0007】
本発明に係る照明具は、上記の光源ユニットと、透光性を有し、前記光源部を内包するカバーと、を有するものである。
【0008】
本発明に係る照明装置は、天井を含む造営部に設置される器具と、前記器具に対して着脱自在に装着される、上記の照明具と、を有するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電源部と接続される給電線は、基板の一面および他面のうち、少なくともいずれかに設けられた受電部と、支持部貫通孔を介して電気的に接続される。電源部と光源部とが給電線を介して電気的に接続されるため、基板に端子台を設ける必要がなく、端子台に対応する大きな貫通孔を基板に設ける必要もない。そのため、基板に設けられる配線パターンのレイアウトの自由度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1に係る照明装置の一構成例を示す斜視図である。
図2図1に示した照明装置の分解斜視図である。
図3図2に示した照明具を造営部側から見たときの斜視図である。
図4図3に示した照明具の分解斜視図である。
図5図3に示したA部を拡大した状態を示す斜視図である。
図6図3に示したA部において、保護カバーを取り外して拡大した状態を示す斜視図である。
図7図3に示したA部を拡大した状態を示す上面図である。
図8図7に示した保護カバーの側面図である。
図9図7に示した保護カバーの上面図である。
図10図7に示した保護カバーについて、図8が示す側面の反対方向から見たときの側面図である。
図11図7に示した保護カバーについて、図8および図10が示す側面とは異なる方向から見たときの側面図である。
図12図7に示した保護カバーについて、図9に示したD-D部の断面を示す模式図である。
図13図7に示した保護カバーについて、図9に示したE-E部の断面を示す模式図である。
図14図7に示したB-B部の断面を示す模式図である。
図15図7に示したC-C部の断面を示す模式図である。
図16図15に示したF部を拡大した状態を示す模式図である。
図17】変形例1に係る照明具の要部の断面を拡大した状態を示す模式図である。
図18】変形例2に係る照明具の要部の断面を拡大した状態を示す模式図である。
図19】実施の形態2に係る照明装置における照明具の一構成例を示す外観斜視図である。
図20図19に示した照明具の要部の断面を示す模式図である。
図21図20に示したG部を拡大した状態を示す模式図である。
図22】変形例3に係る照明具の要部の断面を拡大した状態を示す模式図である。
図23】変形例4に係る照明具の要部の断面を拡大した状態を示す模式図である。
図24】実施の形態3に係る照明装置における照明具の要部の断面を拡大した状態を示す模式図である。
図25】変形例6に係る照明具の要部の断面を拡大した状態を示す模式図である。
図26】変形例7に係る照明具の要部の断面を拡大した状態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
本実施の形態1の照明装置の構成を、図1図16を参照して説明する。図1は、実施の形態1に係る照明装置の一構成例を示す斜視図である。図2は、図1に示した照明装置の分解斜視図である。照明装置1は、図1に示すように、長尺状の照明装置である。照明装置1は、天井等の造営部9に取付けられる器具2と、器具2に対して着脱自在に装着される照明具3とを有する。
【0012】
図1および図2を含む各図において、説明の便宜上、器具2の長手方向をX軸方向とし、器具2の短手方向をY軸方向とし、X軸方向およびY軸方向に垂直な方向をZ軸方向とする。図1に示すZ2の矢印方向は重力方向である。
【0013】
器具2は、長尺状の長手方向に伸びる器具本体部20と、器具本体部20の両端に取り付けられる器具端部21とを有する。器具本体部20の長手方向の側面には、天井等の水平面に対して傾斜した器具外面部202が設けられている。器具端部21には、ノックアウト部210が設けられている。ノックアウト部210は、造営部9側から器具2に挿入される電力線(不図示)の挿入口を選択できるようにしたものである。図2に示すように、器具2には、照明具3を収容する空間である装着部22が形成されている。装着部22には、バネ23と、端子台24と、電力供給線および制御信号線を含む器具側電線25とが設けられている。
【0014】
図3は、図2に示した照明具を造営部側から見たときの斜視図である。図4は、図3に示した照明具の分解斜視図である。照明具3は、光源ユニット30と、透光性のある外郭部39と、保護カバー50と、バネ受具60と、電力供給線および制御信号線を含む照明具側電線70と、照明具側電線70を保持する電線保持具80とを有する。照明具3の照明具側電線70と器具2の器具側電線25とが電気的に接続される。器具2のバネ23と照明具3のバネ受具60とが連結されることで、照明具3が器具2に固定される。バネ23は器具側連結具であり、バネ受具60は照明具側連結具である。
【0015】
光源ユニット30は、点灯電力を生成する電源部40と、光源部31と、光源部31が配置される台座となる支持部34と、電源部40から光源部31に点灯電力を供給する給電線38とを有する。光源部31は、受電する点灯電力によって光を出射する発光部33が設けられた基板32と、点灯電力を発光部33に供給する受電部300とを有する。基板32は、発光部33が配置された一面322と、一面322の反対側の面である他面323とを有する。
【0016】
発光部33は、電源部40から給電線38を介して供給される点灯電力を受けて光を出射する。発光部33は、例えば、LED等の発光素子である。本実施の形態1においては、発光部33が発光素子の場合で説明するが、発光部33は発光素子に限らない。図4に示す構成例では、基板32の一面322に複数の発光部33が設けられている。発光部33は、発光素子と他の光源とが組み合わされたものであってもよい。受電部300は、基板32の一面322および他面323のうち、少なくともいずれかに設けられている。受電部300は、電源部40から供給される点灯電力を光源部31に中継する電極の役目を果たす。
【0017】
支持部34は、基板32の他面323に対向する面であって光源部31を支持する第1面101と、第1面101の反対側の面であって電源部40を支持する第2面102とを有する。光源部31は、支持部34の第1面101に取り付けられる。支持部34は、光源部31を支持する第1面101および電源部40を支持する第2面102を備えた基部35と、外郭部39と組み合わされる側部36とを有する。図4に示すように、支持部34には、支持部34の基部35を貫通する支持部貫通孔37が形成されている。基板32には、一面322に対して垂直方向(Z軸方向)において支持部貫通孔37と重なる位置に、基板32を貫通する基板貫通孔321が形成されている。電源部40は固定具85で基板32に固定される。
【0018】
外郭部39は、照明具3の長手方向に伸びるカバー主部390と、カバー主部390の両端に設けられたカバー端部391とを有する。カバー主部390は、光源ユニット30から出射される光を透過する透光部3900と、光源ユニット30と連結される固定部3901とを有する。外郭部39は、支持部34の第1面101に取り付けられた状態の光源部31を覆う。
【0019】
図5は、図3に示したA部を拡大した状態を示す斜視図である。図6は、図3に示したA部において、保護カバーを取り外して拡大した状態を示す斜視図である。図7は、図3に示したA部を拡大した状態を示す上面図である。支持部貫通孔37および基板貫通孔321と、給電線38のうち、支持部貫通孔37および基板貫通孔321に挿入される部分とが、保護カバー50によって覆われる。支持部貫通孔37は、給電線38と絶縁性を確保し得る形状、寸法、および配置であることが望ましい。
【0020】
実施の形態1においては、2つの支持部貫通孔37どうし、および基板貫通孔321どうしは、X軸方向の異なる位置に形成されており、支持部34の剛性が高く、基板貫通孔321に加え、発光部33、発光部33と受電部300とを電気接続する回路パターン等が、絶縁性を確保したうえで配置可能である。
【0021】
なお、Y軸方向における基板の寸法が充分大きく、支持部34の剛性が確保される場合は、例えば、X軸方向の同じ位置に形成されてもよい。このように形成することによって、保護カバー50を小型化することができる。ここで、充分大きい基板の寸法とは、基板貫通孔321に加え、発光部33、発光部33と受電部300とを電気接続する回路パターン等が、絶縁性を確保したうえで配置可能である寸法を意味する。
【0022】
保護カバー50は、支持部貫通孔37、基板貫通孔321および給電線38を保護する保護部52と、保護部52を支持するベース部51と、保護カバー50を支持部34に固定する取付片53と、閉塞端部54と、開口端部55とを有する。閉塞端部54および開口端部55は互いに対向する位置に設けられている。開口端部55には、電源部40から伸びる給電線38の挿入口となる開口が設けられているが、閉塞端部54には開口が設けられていない。塵埃等の異物が閉塞端部54側から保護カバー50の内部に入り込むことを防ぐことができる。
【0023】
保護カバー50は、支持部34に対して、スライド装着およびスナップフィット装着などの方法で取り付けられる。保護カバー50をより強固に支持部34に取り付けるために、ネジおよびリベットなどの固定具を用いてもよい。給電線38のうち、保護カバー50によって覆われる部分は、照明具3の輸送および施工の際、何か固い物が光源ユニット30の上に落下してきても保護カバー50によって損傷を免れることができる。
【0024】
また、図示を省略するが、作業者が器具2を天井等の造営部9に取り付ける際、造営部9から垂直下方に吊り下げられる吊りボルトを使用することがある。この場合、保護カバー50は、給電線38が吊りボルトに接触したり引っ掛かったりすることを防止する役目を果たす。
【0025】
このように、支持部貫通孔37および基板貫通孔321と、基板貫通孔321の周辺の基板32の露出部分とが保護カバー50によって覆われる。そのため、作業者が誤って電流が流れているところに触れて感電してしまうことを防げる。また、保護カバー50内への塵埃等の異物の付着が抑制される。そのため、給電線38と電気的に接続される受電部300の電気絶縁性が長期に渡って確保され、照明装置1の安全性が向上する。
【0026】
図8図13は、図7に示した保護カバーの一構成例を示す図である。図8は、図7に示した保護カバーの側面図である。図9は、図7に示した保護カバーの上面図である。図10は、図7に示した保護カバーについて、図8が示す側面の反対方向から見たときの側面図である。図11は、図7に示した保護カバーについて、図8および図10が示す側面とは異なる方向から見たときの側面図である。図12は、図7に示した保護カバーについて、図9に示したD-D部の断面を示す模式図である。図13は、図7に示した保護カバーについて、図9に示したE-E部の断面を示す模式図である。
【0027】
図8および図13に示すように、保護カバー50は、中央部が膨らんだ保護部52を備えた構成である。保護カバー50の中央部が膨らんでいるので、図6に示したように、保護カバー50内において、給電線38は基板32に対して垂直方向(Z2の矢印方向)に挿入される。図10に示すように、開口端部55には、2本の給電線38を挿入するための開口が設けられている。開口の面積は、2本の給電線38の断面積を合計した面積よりも大きいが、2本の給電線38を通す必要最低限の面積になっている。そのため、塵埃等の異物が保護カバー50内に入り込むことを抑制できる。
【0028】
また、保護部52は、給電線38が接触しないような形状と寸法であることが望ましい。すなわち、給電線38は、保護カバー50に接触しないように覆われることが望ましい。このようにすることによって、後述する給電線38の他端部381の、光源部31に接続される部分に応力が加わらないため、長期に渡って接続の品質が維持される。
【0029】
図14は、図7に示したB-B部の断面を示す模式図である。図15は、図7に示したC-C部の断面を示す模式図である。図16は、図15に示したF部を拡大した状態を示す模式図である。給電線38は、中心部の導体382と、導体382の絶縁性を確保する被覆膜となる外装383とを有する。図15に示すように、給電線38の一端部380は電源部40に対して電気的に接続される。図16に示すように、給電線38の他端部381は光源部31に対して電気的に接続される。給電線38は、支持部34を貫通して、電源部40と光源部31とを電気的に接続する役目を果たす。
【0030】
図16に示すように、給電線38の少なくとも他端部381は、末端から一定の長さまで外装383が除去され、導体382が露出している。導体382は、例えば、単線である。導体382は単線でなくてもよい。導体382が撚線または編組線である場合、導体382を基板貫通孔321に挿入し易くするために、給電線38の他端部381の導体382が予めはんだで被覆されてもよい。はんだによって導体382の剛性が向上し、導体382が基板貫通孔321に挿入され易くなる。
【0031】
図16に示すように、基板32には、一面322に対して垂直方向(Z軸方向)において支持部34の支持部貫通孔37と重なる位置に基板貫通孔321が形成されている。支持部貫通孔37は、基板32と絶縁性を確保し得る形状および寸法であることが望ましい。基板32の一面322に対して垂直方向において支持部貫通孔37と重なる位置に基板貫通孔321が形成されているため、支持部34を貫通した給電線38が基板貫通孔321において受電部300と電気的に接続されやすい。
【0032】
基板貫通孔321は、給電線38の導体382を挿入できる形状および寸法である。本実施の形態1においては、基板貫通孔321の形状は円である。基板貫通孔321の直径は給電線38の外装383の直径よりも小さい。そのため、基板貫通孔321に導体382を挿入できても、外装383まで含む給電線38を挿入できない。基板貫通孔321の形状と給電線38の断面形状との関係が、基板貫通孔321に給電線38を挿入できない関係になっていてもよい。基板貫通孔321の形状および寸法は、給電線38の導体382を挿入できる形状および寸法である。給電線38が必要以上に基板32の一面322側に出ないようにすることで、給電線38が光源部31から出射される光を遮ったり、吸収したりしないようにしている。
【0033】
図14および図16に示すように、基板32の一面322には、基板貫通孔321の周囲を囲むように受電部300として配線パッドが設けられている。本実施の形態1においては、受電部300の形状は矩形であるが、矩形に限らない。受電部300の形状は円形状であってもよい。受電部300は、発光部33を発光させる光源回路(不図示)に設けられた配線パターン(不図示)と電気的に接続される。受電部300と給電線38の導体382とを電気的に接続するために、受電部300の表面のうち、少なくとも一部は、絶縁性を有するレジストに覆われず、露出している。図16に示す例においては、受電部300と導体382とは、はんだによって電気的に接続されている。受電部300と導体382との電気的接続方法は、はんだ付けに限らない。電気的接続方法は、ろう付けであってもよく、溶接であってもよい。
【0034】
次に、給電線38を介して電源部40と光源部31とを電気的に接続する作業の手順を説明する。基板貫通孔321の位置と支持部貫通孔37の位置とが重なっているだけでなく、図16に示すように、支持部貫通孔37の開口面積の方が基板貫通孔321の開口面積よりも大きい。また、基板貫通孔321は、基板32の一面322と他面323とに対して直交する方向(Z軸方向)に沿って形成されている。そのため、給電線38を基板貫通孔321に挿入する作業は、支持部貫通孔37の範囲内で行われる。
【0035】
一端部380が電源部40に接続される給電線38の他端部381を、基板32の一面322と他面323とに対して直交する方向(Z軸方向)に沿って基板32を貫通させる。これにより、給電線38の他端部381における導体382が、受電部300を貫通する。つまり、導体382は、基板32の他面323側から一面322側に向かって基板貫通孔321に挿入される。その後、導体382と受電部300とがはんだ付けされることで、電源部40と光源部31とが給電線38を介して電気的に接続される。
【0036】
本実施の形態1の光源ユニット30は、光源部31と、電源部40と、支持部34と、給電線38とを有する。光源部31は、光を出射する発光部33が設けられた一面322および一面322の反対側の面である他面323を有する基板32と、一面322および他面323のうち、少なくともいずれかに設けられ、点灯電力を発光部33に供給する受電部300とを有する。電源部40は、光源部31に給電される点灯電力を生成する。支持部34は、基板32の他面323に対向する面であって光源部31を支持する第1面101と、第1面101の反対側の面であって電源部40を支持する第2面102とを有する。支持部34には、第1面101と第2面102との間を貫通する支持部貫通孔37が形成されている。給電線38は、電源部40から支持部貫通孔37を介して光源部31に点灯電力を供給する。給電線38の一端部380は、電源部40と電気的に接続され、給電線38の他端部381は、受電部300と電気的に接続される。
【0037】
本実施の形態1によれば、電源部40と接続される給電線38は、基板32の一面322に受電部300として設けられた配線パッドと、支持部貫通孔37を介して電気的に接続される。電源部40と光源部31とが給電線38を介して電気的に接続されるため、基板32に端子台を設ける必要がなく、端子台に対応する大きな貫通孔を基板32に設ける必要もない。そのため、基板32に設けられる配線パターンのレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0038】
また、本実施の形態1において、給電線38は、基板32の一面322と他面323とに対して直交する方向(Z軸方向)に挿入され、受電部300と電気的に接続される。そのため、給電線38を基板32の他面323に対して傾斜させて基板32を貫通させる必要がない。その結果、給電線38が長くなってしまうことを抑制できる。
【0039】
(変形例1)
変形例1の照明具の構成を説明する。図17は、変形例1に係る照明具の要部の断面を拡大した状態を示す模式図である。変形例1の照明具3aは、光源部31aを含む光源ユニット30aを有する。光源部31aは、基板32aと、発光部33とを有する。
【0040】
基板32aには、受電部300aが設けられている。受電部300aは、配線パッド320と、スルーホール320aとを有する。配線パッド320は図16に示した受電部300と同じ位置に設けられている。スルーホール320aは、基板32aにおいて、図16に示した基板貫通孔321の位置に設けられている。スルーホール320aは、基板貫通孔321の側壁に導体の材料を堆積して形成されたものである。スルーホール320aは、給電線38の導体382を挿入できる直径を有し、導体382を配線パターン(不図示)と電気的に接続する中継電極としての役目を果たす。図17に示す構成例においては、スルーホール320aが配線パッド320と電気的に接続されている場合を示しているが、スルーホール320aが配線パッド320を介さずに配線パターン(不図示)と電気的に接続されていてもよい。この場合、配線パッド320を設ける必要がない。
【0041】
変形例1の照明具3aによれば、基板32aの実装面に配線パッドを設ける必要がない。そのため、基板32aに設けられる配線パターンのレイアウトの自由度がさらに向上し、基板32aの小型化を図ることができる。
【0042】
(変形例2)
変形例2の照明具の構成を説明する。図18は、変形例2に係る照明具の要部の断面を拡大した状態を示す模式図である。変形例2の照明具3bは、光源部31bを含む光源ユニット30bを有する。光源部31bは、基板32bと、発光部33とを有する。
【0043】
基板32bには、受電部300bが設けられている。受電部300bは、配線パッド320および320bと、ビア324とを有する。配線パッド320bは、図18に示すように、基板32bの他面323に設けられている。配線パッド320bは、基板32bの他面323に対して垂直方向(Z軸方向)において支持部貫通孔37と重なる位置に設けられている。ビア324は、導電性を有するものであり、図16に示した基板貫通孔321の位置に設けられている。配線パッド320bは、基板32bの一面322に形成された配線パターン(不図示)と、ビア324を介して電気的に接続される。給電線38の導体382は、はんだ付けによって、配線パッド320bと電気的に接続されている。図18は、配線パターン(不図示)と接続される配線パッド320が一面322に設けられている場合を示しているが、ビア324が直接、配線パターン(不図示)と接続されてもよい。
【0044】
なお、変形例2においては、図16に示した基板貫通孔321の代わりに、ビア324が設けられる場合を説明したが、ビア324が設けられていなくてもよい。例えば、基板32bの側面を経由する配線パターン(不図示)が設けられ、基板32bの側面を経由する配線パターン(不図示)を介して、導体382と配線パッド320とが電気的に接続されてもよい。
【0045】
変形例2の照明具3bによれば、給電線38と基板32bの他面323の配線パッド320bとを電気的に接続することによって、基板32bの一面322に配線パッドを設ける必要がない。そのため、基板32bの一面322に設けられる配線パターンのレイアウトの自由度がさらに向上し、基板32bの小型化をさらに図ることができる。また、給電線38の導体382が一面322側に出ないので、光源部31bから出射される光を導体382が遮ったり、吸収したりすることがない。
【0046】
実施の形態2.
本実施の形態2の照明装置の構成を、図19図21を参照して説明する。本実施の形態2においては、実施の形態1において説明した構成と同一の構成については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。図19は、実施の形態2に係る照明装置における照明具の一構成例を示す外観斜視図である。図20は、図19に示した照明具の要部の断面を示す模式図である。図21は、図20に示したG部を拡大した状態を示す模式図である。
【0047】
本実施の形態2の照明具3cは光源ユニット30cを有する。光源ユニット30cは光源部31cを有する。光源部31cは、基板32cと、発光部33とを有する。基板32cには、支持部貫通孔37に対応する位置に、基板貫通孔321cが形成されている。基板貫通孔321cの開口面積は少なくとも給電線38を挿入できる大きさ以上あればよい。基板32cの一面322に対して垂直方向(Z軸方向)において、基板貫通孔321cは、支持部貫通孔37と重なる位置に設けられている。
【0048】
また、基板32cの一面322には、基板貫通孔321cを含む領域に、受電部300cとして接続部材が設けられている。受電部300cは、基板32cの一面322に実装される面実装端子部材である。基板32cの一面322には、発光部33を発光させる光源回路(不図示)に設けられた配線パターン(不図示)と電気的に接続されるように実装された電極パッドである実装パッド325が設けられている。受電部300cは、実装パッド325と電気的に接続される実装部311と、給電線38と電気的に接続される接続部312と、実装部311と接続部312とを連結する連結部313とを有する。実装パッド325は、基板32cの一面322において、支持部貫通孔37に対応する領域の外側に配置されている。
【0049】
接続部312は、給電線38の導体382が挿入される接続部貫通孔3120と、接続部貫通孔3120の周縁部から接続部貫通孔3120の中心部に向かって張り出す接続片3121とを有する。接続片3121は、導電性および弾性を有する材料で構成される。本実施の形態2では、2つの接続片3121が、接続部貫通孔3120を挟んで、対向して配置されている。本実施の形態2の接続部貫通孔3120は矩形状である。導体382が接続部貫通孔3120に挿入されていない状態においては、2つの接続片3121が矩形の接続部貫通孔3120を塞ぐ。各接続片3121は、導体382が接続部貫通孔3120に差し込まれる方向(図21に示すZ2の矢印方向)に、導体382と接触したまま湾曲または屈曲することで、導体382を挿入し易く、導体382を抜けにくくする役目を果たす。本実施の形態2においては、接続片3121の数が2つの場合で説明するが、接続片3121の数は2つに限らない。
【0050】
本実施の形態2の受電部300cによる作用を説明する。導体382が接続部貫通孔3120に差し込まれ、導体382が2つの接続片3121の間を広げるように挿入されると、各接続片3121は導体382との接触を維持したまま湾曲または屈曲する。各接続片3121は、導体382に押されて湾曲または屈曲することで、元の形状に戻ろうとする力が生じて導体382と強い力で接触する。導体382は各接続片3121から強い圧力を受けながら各接続片3121と接触することで、接続部312と導体382とが電気的に接続される。この電気的接続方法によれば、給電線38は、はんだ付けしなくても、光源部31cと電気的に接続される。
【0051】
次に、導体382に対して、接続部貫通孔3120に差し込まれた状態から引き抜く方向(図21に示すZ1の矢印方向)に力がかかった場合を説明する。この場合、各接続片3121が強い圧力で導体382に接しているため、導体382は、引き抜かれる力に対して、各接続片3121との摩擦抵抗による抗力を受ける。その結果、導体382は、接続部貫通孔3120から抜けにくくなる。さらに、受電部300cは、導体382が引き抜かれる方向(図21に示すZ1の矢印方向)に対しては、基板32cおよび支持部34によって移動が規制され、基板32cから剥離することが抑制される。
【0052】
本実施の形態2によれば、導体382と受電部300cとのはんだ付けが不要になるため、光源ユニット30cおよび照明具3cの組み立て作業の簡素化を図ることができ、これらの製造にかかる時間を短縮できる。また、はんだ等の副資材の費用を削減できるため、光源ユニット30cおよび照明具3cの組み立て加工費の削減等の効果が期待できる。
【0053】
(変形例3)
変形例3の照明具の構成を説明する。図22は、変形例3に係る照明具の要部の断面を拡大した状態を示す模式図である。変形例3の照明具3dは光源ユニット30dを有する。光源ユニット30dは光源部31dを有する。光源部31dは、基板32dと、発光部33とを有する。支持部34dには、支持部貫通孔37dが形成されている。
【0054】
基板32dの一面322には、基板貫通孔321dを含む領域に、受電部300dとして接続部材が設けられている。受電部300dは、基板32dの一面322に実装される面実装端子部材である。基板32dの一面322には、発光部33を発光させる光源回路(不図示)に設けられた配線パターン(不図示)と電気的に接続される実装パッド325dが設けられている。受電部300dは、実装パッド325dと電気的に接続される実装部311dと、給電線38と電気的に接続される接続部312dとを有する。接続部312dは、給電線38の導体382が挿入される接続部貫通孔3120dと、接続部貫通孔3120dに挿入される導体382と接触する接続片3121dとを有する。図22に示すように、受電部300dは、図21に示した連結部313が設けられていない。そのため、受電部300dの高さ(Z軸方向の長さ)は、図21に示した受電部300cの高さよりも低い。
【0055】
変形例3によれば、受電部300dに連結部313が設けられていないため、光源部31dに設けられる部品全体の小型化を図ることができる。光源部31dの小型化によって、光源ユニット30dの製造費用を削減できるだけでなく、光源ユニット30dを軽量化できる。また、受電部300dの高さを抑制することで、給電線38の導体382が一面322側に露出する部分の長さを短くすることができる。その結果、導体382が光源部31bから出射される光を遮ったり、吸収したりする影響が小さくなる。
【0056】
(変形例4)
変形例4の照明具の構成を説明する。図23は、変形例4に係る照明具の要部の断面を拡大した状態を示す模式図である。変形例4の照明具3eは光源ユニット30eを有する。光源ユニット30eは光源部31eを有する。光源部31eは、基板32eと、発光部33とを有する。
【0057】
基板32eの一面322には、基板貫通孔321eを含む領域に、受電部300eとして接続部材が設けられている。受電部300eは、基板32eの一面322に実装される面実装端子部材である。基板32eの一面322には、発光部33を発光させる光源回路(不図示)に設けられた配線パターン(不図示)と電気的に接続される実装パッド325eが設けられている。受電部300eは、実装パッド325eと電気的に接続される実装部311eと、給電線38と電気的に接続される接続部312eと、実装部311eと接続部312eとを連結する連結部313eとを有する。接続部312eは、給電線38の導体382が挿入される接続部貫通孔3120eと、接続部貫通孔3120eに挿入される導体382と接触する接続片3121eとを有する。支持部34eにおいて、受電部300eの対応する位置には、受電部300eが占める設置面積よりも大きい開口面積の支持部貫通孔37eが形成されている。
【0058】
図23に示すように、受電部300eの少なくとも一部が基板貫通孔321eに設けられている。そのため、接続片3121eは、基板32eの一面322よりも電源部40に近い位置で、導体382と電気的に接続される。変形例4の受電部300eは、図21および図22に示した構成に比べて、電源部40により近い位置で導体382と電気的に接続される。
【0059】
変形例4によれば、支持部34eに開口面積の大きい支持部貫通孔37eを設けることによって、基板32eにおいて、支持部貫通孔37eに対応する位置に、開口面積の大きな基板貫通孔321eを設けることができる。そのため、受電部300eの少なくとも一部を基板貫通孔321eに設けることにより、受電部300eが基板32eによって強固に保持される。
【0060】
(変形例5)
変形例5の照明具の構成を説明する。図19図23を参照して、受電部300c~300eが面実装部品の場合で説明したが、変形例5においては、受電部300c~300eは基板を貫通する端子を有する部品であってもよい。この場合、受電部300c~300eはラジアルタイプおよびアキシャルタイプのうち、いずれのタイプであってもよい。端子と導体382との電気的接続方法は、はんだ付けであってもよく、はんだ付け以外の方法であってもよい。はんだ付け以外の方法の一例として、例えば、弾性変形する端子を用いて、端子を導体382に強い圧力で接触させる方法がある。
【0061】
実施の形態3.
本実施の形態3の照明装置の構成を、図24を参照して説明する。本実施の形態3においては、実施の形態1および2において説明した構成と同一の構成については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。図24は、実施の形態3に係る照明装置における照明具の要部の断面を拡大した状態を示す模式図である。
【0062】
本実施の形態3の照明具3fは光源ユニット30fを有する。光源ユニット30fは光源部31fを有する。光源部31fは、基板32fと、発光部33とを有する。支持部34fには、支持部貫通孔37fが形成されている。基板32fには、一面322に対して垂直方向(Z軸方向)において、支持部貫通孔37fと重なる位置に基板貫通孔321fが形成されている。
【0063】
支持部貫通孔37fと対向する、基板32fの他面323には、受電部300fとして接続部材が設けられている。受電部300fは、基板32fの他面323に実装される面実装端子部材である。基板32fの一面322には、発光部33を発光させる光源回路(不図示)に設けられた配線パターン(不図示)と電気的に接続される配線パッド320fが設けられている。基板32fの他面323には、実装パッド326が設けられている。基板32fには、一面322と他面323との間を貫通するビア324fが設けられている。ビア324fは、配線パッド320fと実装パッド326とを電気的に接続する役目を果たす。
【0064】
受電部300fは、実装パッド326と電気的に接続される実装部311fと、給電線38と電気的に接続される接続部312fと、実装部311fと接続部312fとを連結する連結部313fとを有する。接続部312fは、給電線38の導体382が挿入される接続部貫通孔3120fと、接続部貫通孔3120fに挿入される導体382と接触する接続片3121fとを有する。本実施の形態3においては、図24に示すように、受電部300fは、基板32fの他面323に設けられた実装パッド326と接続されるように他面323に実装される。実装パッド326は、一面322に設けられた配線パターン(不図示)とビア324fを介して電気的に接続される。
【0065】
本実施の形態3によれば、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、接続部貫通孔3120fが基板32fの他面323よりも電源部40側に形成される。そのため、作業者は、導体382を接続部貫通孔3120fに挿入する際、接続部貫通孔3120fの視認性が向上し、導体382を接続部貫通孔3120fに挿入しやすくなる。
【0066】
(変形例6)
変形例6の照明具の構成を説明する。図25は、変形例6に係る照明具の要部の断面を拡大した状態を示す模式図である。変形例6の照明具3gは、光源部31gを含む光源ユニット30gを有する。光源部31gは、基板32gと、発光部33とを有する。支持部34gには、支持部貫通孔37gが形成されている。基板32gには、一面322に対して垂直方向(Z軸方向)において支持部貫通孔37gと重なる位置に基板貫通孔321gが形成されている。
【0067】
基板32gの他面323には、受電部300gとして接続部材が設けられている。受電部300gは、基板32gの他面323に実装される面実装端子部材である。基板32gの一面322には、発光部33を発光させる光源回路(不図示)に設けられた配線パターン(不図示)と電気的に接続される配線パッド320gが設けられている。基板32gの他面323には、実装パッド326gが設けられている。基板32gには、一面322と他面323との間を貫通するビア324gが設けられている。ビア324gは、配線パッド320gと実装パッド326gとを電気的に接続する。
【0068】
受電部300gは、実装パッド326gと電気的に接続される実装部311gと、給電線38と電気的に接続される接続部312gとを有する。接続部312gは、給電線38の導体382が挿入される接続部貫通孔3120gと、接続部貫通孔3120gに挿入される導体382と接触する接続片3121gとを有する。図25に示すように、受電部300gは、図24に示した連結部313fが設けられていない。そのため、受電部300gの高さ(Z軸方向の長さ)は、図24に示した受電部300fの高さよりも低い。
【0069】
変形例6によれば、図24に示した構成と同様な効果が得られるとともに、変形例3を参照して説明した構成と同様な効果を得ることができる。
【0070】
(変形例7)
変形例7の照明具の構成を説明する。図26は、変形例7に係る照明具の要部の断面を拡大した状態を示す模式図である。変形例7の照明具3hは、光源部31hを含む光源ユニット30hを有する。光源部31hは、基板32hと、発光部33とを有する。支持部34hには、支持部貫通孔37hが形成されている。基板32hには、一面322に対して垂直方向(Z軸方向)において支持部貫通孔37hと重なる位置に基板貫通孔321hが形成されている。
【0071】
基板32hの他面323には、受電部300hとして接続部材が設けられている。受電部300hは、基板32hの他面323に実装される面実装端子部材である。基板32hの一面322には、発光部33を発光させる光源回路(不図示)に設けられた配線パターン(不図示)と電気的に接続される配線パッド320hが設けられている。基板32hの他面323には、実装パッド326hが設けられている。基板32hには、一面322と他面323との間を貫通するビア324hが設けられている。ビア324hは、配線パッド320hと実装パッド326hとを電気的に接続する。
【0072】
受電部300hは、実装パッド326hと電気的に接続される実装部311hと、給電線38と電気的に接続される接続部312hと、実装部311hと接続部312hとを連結する連結部313hとを有する。接続部312hは、給電線38の導体382が挿入される接続部貫通孔3120hと、接続部貫通孔3120hに挿入される導体382と接触する接続片3121hとを有する。支持部貫通孔37hは、支持部34hにおいて、受電部300hの対応する位置に形成されている。支持部貫通孔37hの開口面積は受電部300hが占める設置面積よりも大きい。
【0073】
図26に示すように、受電部300hの少なくとも一部が基板貫通孔321hに設けられている。そのため、受電部300hが基板32hの他面323側に設けられる構成であっても、受電部300hが基板32hによって強固に保持される。
【0074】
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0075】
1 照明装置、2 器具、3、3a~3h 照明具、9 造営部、20 器具本体部、21 器具端部、22 装着部、23 バネ、24 端子台、25 器具側電線、30、30a~30h 光源ユニット、31、31a~31h 光源部、32、32a~32h 基板、33 発光部、34、34d~34h 支持部、35 基部、36 側部、37、37d~37h 支持部貫通孔、38 給電線、39 外郭部、40 電源部、50 保護カバー、51 ベース部、52 保護部、53 取付片、54 閉塞端部、55 開口端部、60 バネ受具、70 照明具側電線、80 電線保持具、85 固定具、101 第1面、102 第2面、202 器具外面部、210 ノックアウト部、300、300a~300h 受電部、311、311d~311h 実装部、312、312d~312h 接続部、313、313e、313f、313h 連結部、320 配線パッド、320a スルーホール、320b、320f、320g、320h 配線パッド、321、321c~321h 基板貫通孔、322 一面、323 他面、324、324f、324g、324h ビア、325、325d、325e、326、326g、326h 実装パッド、380 一端部、381 他端部、382 導体、383 外装、390 カバー主部、391 カバー端部、3120、3120d~3120h 接続部貫通孔、3121、3121d~3121h 接続片、3900 透光部、3901 固定部。
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