(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-03
(45)【発行日】2023-08-14
(54)【発明の名称】無線式能動的モニタリングインプラントシステム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20230804BHJP
A61B 5/07 20060101ALI20230804BHJP
【FI】
A61B5/00 102C
A61B5/07 100
(21)【出願番号】P 2020514710
(86)(22)【出願日】2018-09-10
(86)【国際出願番号】 US2018050174
(87)【国際公開番号】W WO2019055336
(87)【国際公開日】2019-03-21
【審査請求日】2021-09-01
(32)【優先日】2017-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】501214292
【氏名又は名称】ホロジック, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Hologic, Inc.
【住所又は居所原語表記】250 Campus Drive, 01752 Marlborough, MA,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】アルバレス, エステファニア
【審査官】外山 未琴
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0256610(US,A1)
【文献】特表2009-505793(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0327989(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0181825(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00
A61B 5/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長期埋込可能な能動的検出システムであって、
乳房生検空洞内における展開のための部位マーカであって、前記部位マーカは、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されるメモリであって、前記メモリは、コンピュータ実行可能命令を備え、前記コンピュータ実行可能命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、
前記乳房生検空洞内に埋め込まれると、前記乳房生検空洞内の人体に関連するデータをリアルタイムで検出することであって、前記データは、1つ以上の生化学パラメータを備える、ことと、
前記データを外部モニタリングデバイスに伝送することと
、
フィードバックを前記外部モニタリングデバイスから受信することであって、前記フィードバックは、前記乳房生検空洞に隣接する乳房の一部に関連する解剖学的測定値および前記伝送されたデータに関し、前記解剖学的測定値は、直径、長さ、表現型、および病変分布のうちの少なくとも1つを含む、ことと、
前記フィードバックに基づいて、修正されるべき生化学パラメータのセットを調節することと、
前記生化学パラメータの調節されたセットをモニタリングし、癌治療を修正することと
を含む方法を実施する、メモリと
を備える、部位マーカ
を備え、
前記部位マーカは、複数の撮像モダリティ下で可視である、長期埋込可能な能動的検出システム。
【請求項2】
前記データを検出することは、アクティブ化信号を前記外部モニタリングデバイスから受信することを含む、請求項1に記載の埋込可能な能動的検出システム。
【請求項3】
前記アクティブ化信号は、モニタリングすべき生化学パラメータのセットを規定するために使用される、請求項2に記載の埋込可能な能動的検出システム。
【請求項4】
前記データを検出することは、前記生化学パラメータを記録することと、前記生化学パラメータにタイムスタンプすることとを含む、請求項1に記載の埋込可能な能動的検出システム。
【請求項5】
前記部位マーカは、前記部位マーカが生体吸収性ではないように恒久的である、請求項1に記載の埋込可能な能動的検出システム。
【請求項6】
モニタリングシステムであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されるメモリであって、前記メモリは、コンピュータ実行可能命令を備え、前記コンピュータ実行可能命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、
リアルタイムで収集されるデータを人体の乳房生検空洞内に埋め込まれる部位マーカに結合される埋込可能センサから受信することであって、前記データは、1つ以上の生化学パラメータおよび個別の値を備える、ことと、
前記データを処理し、前記乳房生検空洞内の1つ以上の傾向を決定することと
、
前記データを乳房の外側に位置する外部モニタリングデバイスに伝送することと、
前記生検空洞に隣接する前記乳房の一部の1つ以上の解剖学的測定値を受信することであって、前記1つ以上の解剖学的測定値は、直径、長さ、表現型、および病変分布のうちの少なくとも1つを含む、ことと、
前記1つ以上の解剖学的測定値を前記1つ以上の生化学パラメータへの検出された変化に対して評価することと、
前記評価に基づいて、閉フィードバックループとして、1つ以上のアクションを実施し、治療の有効性を向上させることと
を含む方法を実施する、メモリと
を備える、モニタリングシステム。
【請求項7】
前記モニタリングシステムは、前記埋込可能センサに無線で結合される、請求項
6に記載のモニタリングシステム。
【請求項8】
前記データを処理することは、前記データを1つ以上の統計的処理モデルに適用することを含み、前記1つ以上の統計的処理モデルは、
前記データと前記埋込可能センサを埋め込んだ後に入手されたベースライン測定値のセットとを比較することと、
前記人体内の前記1つ以上の傾向を識別することと
を行うように動作可能である、請求項
6に記載のモニタリングシステム。
【請求項9】
前記1つ以上の傾向を評価することは、治療の有効性を決定することを含み、前記治療の有効性は、腫瘍性微視的環境の修正に対応する、請求項
6に記載のモニタリングシステム。
【請求項10】
前記1つ以上の傾向を評価することは、傾向データを査定構成要素に適用することを含み、前記査定構成要素は、少なくとも1つの機能を実施するように動作可能であり、前記少なくとも1つの機能は、
腫瘍性微視的環境に適用されるべき1つ以上の治療を決定することと、
前記腫瘍性微視的環境に適用されている治療を修正することと、
通知および警告のうちの少なくとも1つを提供することと、
前記治療に関連する報告を生成することと
から成る群から選択される、請求項
6に記載のモニタリングシステム。
【請求項11】
前記1つ以上の傾向を評価することは、モニタリングすべき生化学パラメータのセットを決定することと、前記決定された生化学パラメータのセットをモニタリングするために前記埋込可能センサに伝送することとを含む、請求項
9に記載のモニタリングシステム。
【請求項12】
能動的モニタリングインプラントシステムであって、
乳房生検空洞内における展開のための部位マーカであって、前記部位マーカは、埋込可能センサに結合され、前記埋込可能センサは、
前記乳房生検空洞内に埋め込まれると、前記乳房生検空洞内のデータをリアルタイムで検出することであって、前記データは、人体に関連する1つ以上の生化学パラメータを備える、こと
を行うように構成される、部位マーカと、
前記乳房生検空洞の外部のモニタリングデバイスであって、前記モニタリングデバイスは、
前記データを前記埋込可能センサから収集することと、
前記データを処理し、処理されたデータを生成することと
、
前記生検空洞に隣接する乳房の一部の1つ以上の解剖学的測定値を備えるユーザ入力を受信することであって、前記1つ以上の解剖学的測定値は、直径、長さ、表現型、および病変分布のうちの少なくとも1つを含む、ことと、
前記1つ以上の解剖学的測定値を前記データに対して評価することと、
前記評価に基づいて、1つ以上のアクションを実施することと
を行うように構成される、モニタリングデバイスと、
データ分析デバイスであって、前記データ分析デバイスは、
前記処理されたデータを受信することと、
前記処理されたデータを使用して、1つ以上の傾向を決定することと、
前記1つ以上の傾向を評価し、前記乳房生検空洞を査定することと
を行うように構成される、データ分析デバイスと
を備える、能動的モニタリングインプラントシステム。
【請求項13】
前記埋込可能センサは、光学的に、音響的に、磁気的に、相互インダクタンスによって、共振誘導エネルギー伝達によって、および無線周波数によってのうちの少なくとも1つにおいて、外部から給電される、請求項
12に記載の能動的モニタリングシステム。
【請求項14】
埋込可能センサは、前記モニタリングデバイスからのアクティブ化信号に応答して、データの検出を開始する、請求項
12に記載の能動的モニタリングシステム。
【請求項15】
前記アクティブ化信号は、前記埋込可能センサによってモニタリングされるべき生化学パラメータのセットを備える、請求項
14に記載の能動的モニタリングシステム。
【請求項16】
前記1つ以上の傾向を評価することは、警告、通知、報告、およびアクションアイテムのうちの少なくとも1つを生成することを含む、請求項
12に記載の能動的モニタリングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2018年9月10日にPCT国際特許出願として出願されており、その開示が、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2017年9月13日に出願された米国仮特許出願第62/558,034号の優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
乳癌の管理における重要な要素は、治療に対する応答をモニタリングすることである。現在、外部撮像および血液試験のみが、治療に対する応答を査定するために使用されている。しかしながら、そのような技法は、種々の理由から不十分である。一実施例として、これらの技法は、乳癌腫瘍の巨視的環境の実際の物理的変化のみを検出することが可能である。別の実施例として、これらの技法は、最近入手された画像およびデータと以前に入手された画像およびデータ(存在しない場合もある)を比較することに依拠する。したがって、現在、乳癌治療の有効性に関するリアルタイム情報をモニタリングまたは評価するための手段は、存在しない。
【0003】
これらおよび他の一般的考慮点に対して、本明細書に開示される側面が、作製されている。また、比較的に具体的な問題が、議論され得るが、実施例は、背景または本開示内のいずれかの場所において識別された具体的問題を解決することに限定されるべきではないことを理解されたい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施例は、無線インプラントの能動的モニタリングのためのシステムおよび方法を説明する。側面では、無線バイオセンサが、乳房生検空洞内に埋め込まれてもよい。バイオセンサは、乳房生検空洞および人体の生化学パラメータデータを検出してもよい。バイオセンサは、検出された生化学パラメータデータをリアルタイムでバイオセンサに無線で結合される監視システムに伝送してもよい。監視システムは、次いで、生化学パラメータデータの評価を促進してもよい。実施例では、評価は、腫瘍の微視的環境内の傾向を検出するステップ、治療の進行度をモニタリングするステップ、または治療を調節し、個人化された治療に合わせるステップを含んでもよい。
【0005】
本開示の側面は、埋込可能な能動的検出システムであって、乳房生検空洞内における展開のための部位マーカであって、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサに結合される、メモリであって、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、乳房生検空洞内に埋め込まれると、乳房生検空洞内の人体に関連するデータをリアルタイムで検出するステップであって、データは、1つ以上の生化学パラメータを備える、ステップと、データを外部モニタリングデバイスに伝送するステップとを含む、方法を実施する、コンピュータ実行可能命令を備える、メモリとを備える、部位マーカを備える、埋込可能な能動的検出システムを提供する。
【0006】
本開示の側面はさらに、モニタリングシステムであって、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサに結合される、メモリであって、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、リアルタイムで収集されるデータを人体の乳房生検空洞内に埋め込まれる部位マーカに結合される埋込可能センサから受信するステップであって、データは、1つ以上の生化学パラメータおよび個別の値を備える、ステップと、データを処理し、乳房生検空洞内の1つ以上の傾向を決定するステップとを含む、方法を実施する、コンピュータ実行可能命令を備える、メモリとを備える、モニタリングシステムを提供する。
【0007】
本開示の側面はさらに、能動的モニタリングインプラントシステムであって、乳房生検空洞内における展開のための部位マーカであって、乳房生検空洞内に埋め込まれると、乳房生検空洞内のデータをリアルタイムで検出し、データは、人体に関連する1つ以上の生化学パラメータを備えるように構成される、埋込可能センサに結合される、部位マーカと、乳房生検空洞の外部のモニタリングデバイスであって、データを埋込可能センサから収集し、データを処理し、処理されたデータを生成するように構成される、モニタリングデバイスとを備える、能動的モニタリングインプラントシステムを提供する。
【0008】
本概要は、下記の詳細な説明にさらに説明される、一連の概念を簡略化された形態において導入するために提供される。本概要は、請求される主題の重要な特徴または不可欠な特徴を識別することを意図するものではなく、請求される主題の範囲を限定するために使用されるように意図されるものでもない。実施例の付加的側面、特徴、および/または利点は、続く説明に部分的に記載されるであろう、部分的に、説明から明白となるであろう、または本開示の実践によって習得され得る。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
長期埋込可能な能動的検出システムであって、
乳房生検空洞内における展開のための部位マーカであって、前記部位マーカは、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されるメモリであって、前記メモリは、コンピュータ実行可能命令を備え、前記コンピュータ実行可能命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、
前記乳房生検空洞内に埋め込まれると、前記乳房生検空洞内の人体に関連するデータをリアルタイムで検出することであって、前記データは、1つ以上の生化学パラメータを備える、ことと、
前記データを外部モニタリングデバイスに伝送することと
を含む方法を実施する、メモリと
を備える、部位マーカ
を備える、能動的検出システム。
(項目2)
前記データを検出することは、アクティブ化信号を前記外部モニタリングデバイスから受信することを含む、項目1に記載の埋込可能な能動的検出システム。
(項目3)
前記アクティブ化信号は、モニタリングすべき生化学パラメータのセットを規定するために使用される、項目2に記載の埋込可能な能動的検出システム。
(項目4)
前記データを検出することは、前記生化学パラメータを記録することと、前記生化学パラメータにタイムスタンプすることと、1つ以上の基準に従って、前記タイムスタンプされた生化学パラメータを編成することとを含む、項目1に記載の埋込可能な能動的検出システム。
(項目5)
前記方法はさらに、
フィードバックを前記外部モニタリングデバイスから受信することであって、前記フィードバックは、前記伝送されたデータに関する、ことと、
前記フィードバックに基づいて、モニタリングされるべき生化学パラメータのセットを調節することと、
前記生化学パラメータの調節されたセットをモニタリングし、癌治療を修正することと
を含む、項目1に記載の埋込可能な能動的検出システム。
(項目6)
前記部位マーカは、前記部位マーカが生体吸収性ではないように恒久的である、項目1に記載の埋込可能な能動的検出システム。
(項目7)
前記部位マーカは、少なくとも1つの撮像モダリティ下で可視である、項目1に記載の埋込可能な能動的検出システム。
(項目8)
モニタリングシステムであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されるメモリであって、前記メモリは、コンピュータ実行可能命令を備え、前記コンピュータ実行可能命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、
リアルタイムで収集されるデータを人体の乳房生検空洞内に埋め込まれる部位マーカに結合される埋込可能センサから受信することであって、前記データは、1つ以上の生化学パラメータおよび個別の値を備える、ことと、
前記データを処理し、前記乳房生検空洞内の1つ以上の傾向を決定することと
を含む方法を実施する、メモリと
を備える、モニタリングシステム。
(項目9)
前記能動的モニタリングシステムは、前記センサに無線で結合される、項目8に記載のモニタリングシステム。
(項目10)
前記方法はさらに、
ユーザインターフェースを介して、腫瘍性環境に関連するユーザ入力を受信することであって、前記ユーザ入力は、1つ以上の解剖学的測定値を備える、ことと、
前記1つ以上の解剖学的測定値を前記1つ以上の生化学パラメータへの検出された変化に対して評価することと、
前記評価に基づいて、閉フィードバックループとして、1つ以上のアクションを実施し、治療の有効性を向上させることと
を含む、項目8に記載のモニタリングシステム。
(項目11)
前記データを処理することは、前記データを1つ以上の統計的処理モデルに適用することを含み、前記1つ以上の統計的処理モデルは、
前記データと前記センサを埋め込んだ後に入手されたベースライン測定値のセットとを比較することと、
前記人体内の1つ以上の傾向を識別することと
を行うように動作可能である、項目8に記載のモニタリングシステム。
(項目12)
前記1つ以上の傾向を評価することは、治療の有効性を決定することを含み、前記治療の有効性は、腫瘍性微視的環境の修正に対応する、項目8に記載のモニタリングシステム。
(項目13)
前記1つ以上の傾向を評価することは、傾向データを査定構成要素に適用することを含み、前記査定構成要素は、少なくとも1つの機能を実施するように動作可能であり、前記少なくとも1つの機能は、
腫瘍性微視的環境に適用されるべき1つ以上の治療を決定することと、
前記腫瘍性微視的環境に適用されている治療を修正することと、
通知および警告のうちの少なくとも1つを提供することと、
前記治療に関連する報告を生成することと
から成る群から選択される、項目8に記載のモニタリングシステム。
(項目14)
前記1つ以上の傾向を評価することは、モニタリングすべき生化学パラメータのセットを決定することと、前記決定された生化学パラメータのセットをモニタリングするために前記センサに伝送することとを含む、項目12に記載のモニタリングシステム。
(項目15)
能動的モニタリングインプラントシステムであって、
乳房生検空洞内における展開のための部位マーカであって、前記部位マーカは、埋込可能センサに結合され、前記埋込可能センサは、
前記乳房生検空洞内に埋め込まれると、前記乳房生検空洞内のデータをリアルタイムで検出することであって、前記データは、人体に関連する1つ以上の生化学パラメータを備える、こと
を行うように構成される、部位マーカと、
前記乳房生検空洞の外部のモニタリングデバイスであって、前記モニタリングデバイスは、
前記データを前記埋込可能センサから収集することと、
前記データを処理し、処理されたデータを生成することと
を行うように構成される、モニタリングデバイスと
を備える、能動的モニタリングシステム。
(項目16)
前記埋込可能センサは、光学的に、音響的に、磁気的に、相互インダクタンスによって、共振誘導エネルギー伝達によって、および無線周波数によってのうちの少なくとも1つにおいて、外部から給電される、項目15に記載の能動的モニタリングシステム。
(項目17)
埋込可能センサは、前記モニタリングデバイスからのアクティブ化信号に応答して、データの検出を開始する、項目15に記載の能動的モニタリングシステム。
(項目18)
前記アクティブ化信号は、前記埋込可能センサによってモニタリングされるべき生化学パラメータのセットを備える、項目17に記載の能動的モニタリングシステム。
(項目19)
データ分析デバイスであって、前記データ分析デバイスは、
前記処理されたデータを受信することと、
前記処理されたデータを使用して、1つ以上の傾向を決定することと、
前記1つ以上の傾向を評価し、前記乳房生検空洞を査定することと
を行うように構成される、データ分析デバイス
をさらに備える、項目15に記載の能動的モニタリングシステム
(項目20)
前記1つ以上の傾向を評価することは、警告、通知、報告、およびアクションアイテムのうちの少なくとも1つを生成することを含む、項目19に記載の能動的モニタリングシステム。
【図面の簡単な説明】
【0009】
非限定的かつ非包括的実施例が、以下の図を参照して説明される。
【0010】
【
図1】
図1は、本明細書に説明されるような無線バイオセンサの能動的モニタリングのための例示的システムの概要を図示する。
【0011】
【
図2A】
図2Aは、本明細書に説明されるような無線生体適合性センサの略図を図示する。
【0012】
【
図2B】
図2Bは、本明細書に説明されるような
図2Aの無線生体適合性センサをモニタリングするための監視システムの略図を図示する。
【0013】
【
図3】
図3は、本明細書に説明されるような無線生体適合性センサを使用して生化学パラメータデータを検出するための例示的方法を図示する。
【0014】
【
図4】
図4は、生化学パラメータデータを本明細書に説明されるような無線生体適合性センサから収集するための例示的方法を図示する。
【0015】
【
図5】
図5は、その中に本実施形態のうちの1つ以上のものが実装され得る、好適な動作環境の一実施例を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
2017年の時点で、米国では、約8人中1人の女性が、その寿命中に浸潤性乳癌を発症するであろう。これは、年間、浸潤性乳癌の約225,000例の新しい症例が診断される結果をもたらす。これらの症例のうち、腫瘍のタイプおよびサイズに応じて、患者の約20~25%が、腫瘍サイズを低減させ、および/または結節性疾患を病期後退させるために、術前補助化学療法を受ける。概して、術前補助化学療法は、3~9ヶ月の周期にわたって実施される。本周期の間、医師は、外部静止画像および血液試験に依拠して、腫瘍の治療を評価する。しかしながら、これらの技法は、いくつかの理由から不十分である。例えば、乳癌監視または腫瘍モニタリングのための外部で機能する撮像モダリティ(例えば、超音波、コンピュータ断層撮影(CT)、陽電子放射断層撮影(PET)、磁気共鳴画像診断(MRI)、マンモグラム等)の有効性を評価するための無作為化臨床試験は、存在しない。したがって、そのような撮像モダリティの使用を監視および治療応答のための一次手段として支持する決定的証拠は、存在しない。さらに、そのような撮像モダリティは、巨視的レベルにおける突発的モニタリングを提供する。そのような巨視的モニタリングは、病変の寸法等の実際の構造組織変化を評価することによって腫瘍への物理的および解剖学的変化を識別するためには十分であり得る。しかしながら、そのような変化は、細胞レベルで生じる原位置変化より検出するために著しく長くかかる。したがって、巨視的モニタリングは、腫瘍性微視的環境の連続モニタリングを提供する(例えば、腫瘍部位内の細胞レベルにおいて)ために不十分であるため、そのようなモニタリングは、病理学的応答の正確な計算を非侵襲性に行うことを可能にしない。
【0017】
外部静止画像および血液試験への医師の依拠の結果、患者は、治療の有効性に関する更新を受け取るために、その医師との経過観察予約を待機することを強いられる。本待機は、多くの場合、治療の間、患者にとって、ストレス、不安、憂鬱、および経済的コストにつながる。そのような要因の心理的影響は、乳癌患者の約1/3が苦痛を被るため、治療全体を通して重要な側面である。これらの患者のうち、約70%は、癌支援専門家への紹介を検討する。したがって、そのような患者に治療の有効性を評価するより迅速な手段を提供することが必須である。さらに、乳癌を診断される高リスクを有する、または以前に乳癌を患っていた女性は、診断のために1年または半年毎のマンモグラフィに依拠する。これらの女性はまた、その乳房の微視的環境内の変化および異常の迅速かつ信頼性がある検出から利点を享受するであろう。
【0018】
故に、本開示は、無線バイオセンサの能動的モニタリングのためのシステムおよび方法を説明する。側面では、無線生体適合性センサ(バイオセンサ)が、経皮的に、または低侵襲性様式において、乳房生検空洞の隣に、またはその中に埋め込まれてもよい。バイオセンサは、恒久的(または長期)部位マーカを備える、その中に構成される、またはそれに結合されてもよい。部位マーカまたは乳房生検マーカは、1980年代以降、介入放射線の分野において使用されている。そのようなマーカは、トロカールまたは針を使用して展開される、人工のミリメートルサイズの金属、ポリマー、またはセラミックインプラントである。概して、これらのマーカは、「スマート」構成要素またはセンサ構成要素を含有しない。本明細書で使用されるような「スマート」構成要素は、ある程度、双方向的および/または自律的に動作することが可能な構成要素を指し得る。材料、形状、形態、および組成等の属性が、マーカを、例えば、乳房生検部位の場所を地理的にマークする、非解剖学的構造として定義する。マーカの組成および形状は、マーカが、X線撮影、MRI、超音波、断層撮影、核医学、光音響撮像、近赤外線(NIR)分光法、触覚撮像等の種々の外部撮像モダリティにおいて可視化されることを可能にする。そのような可視化は、とりわけ、マーカ、マーカの周囲の腫瘍、および病変の外科手術除去を促進する。実施例では、埋め込まれると、バイオセンサは、乳房生検空洞の生化学パラメータに関連するデータを検出し得る。バイオセンサはまた、人体全体を通して生化学パラメータに関連するデータを検出し得る。生化学パラメータの非包括的実施例は、循環腫瘍細胞、循環腫瘍DNA、タンパク質、血清可溶性ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)/neu癌遺伝子、ウロキナーゼ型プラスミノゲン活性化因子(UPA)およびプラスミノゲン活性化因子阻害薬-1(PAI-1)バイオマーカ、酸素レベル、pHレベル、一酸化窒素、および間質液圧を含む。現在の文献では、これらは、癌の病期および可能性として考えられる治療を理解するために分析および測定されている、最も公知のバイオマーカである。いくつかの実施例では、バイオセンサは、内部から給電されてもよい。他の実施例では、バイオセンサは、1つ以上の無線電力伝達技法を使用して、外部から給電されてもよい。
【0019】
側面では、バイオセンサは、監視システムに無線で結合されてもよい。監視システムは、モバイルデバイスであってもよい、またはその中に実装されてもよい。監視システムは、生化学パラメータデータをバイオセンサから受信または収集してもよい。実施例では、生化学パラメータデータは、センサが、外部から給電または照会され得るため、リアルタイムで、周期的に、要望に応じて、または1つ以上の基準の充足に応答して、受信/収集されてもよい。監視システムはまた、データおよび/または設定をバイオセンサに伝送してもよい。例えば、監視システムは、バイオセンサによってモニタリングされるべき生化学パラメータを規定または修正する、またはアクティブ化信号をバイオセンサに伝送してもよい。いくつかの側面では、監視システムは、監視システムにアクセス可能なデータ処理構成要素を使用して、生化学パラメータデータを処理してもよい。他の側面では、監視システムは、生化学パラメータデータを外部処理システムに伝送してもよい。いずれの側面でも、処理された生化学パラメータデータは、乳房生検空洞内の傾向を検出する、治療の進行度をモニタリングする、または治療を調節し、個人化された治療に合わせるために使用されてもよい。
【0020】
故に、本開示は、限定ではないが、長期生化学パラメータセンサを低侵襲性様式において埋め込むこと、生検空洞内の生化学パラメータデータを非侵襲的にモニタリングすること、生物学的生命体全体を通して生化学パラメータデータを非侵襲的にモニタリングすること、生化学パラメータのセットに関するリアルタイムデータを収集すること、腫瘍の治療に対する応答を示す傾向を動的に検出すること、腫瘍性環境への変化を細胞レベルにおいて評価すること、治療をリアルタイムで個人化すること、動的に収集されるバイオセンサデータを使用して、癌患者に及ぼす心理的影響を低減させることを含む、複数の技術的利点を提供する。
【0021】
図1は、本明細書に説明されるような無線バイオセンサの能動的モニタリングのための例示的システムの概要を図示する。提示される例示的システム100は、現場検出システムのための統合された完全体を形成するように相互作用する、相互依存構成要素の組み合わせである。システムの構成要素は、ハードウェア構成要素、またはシステムのハードウェア構成要素上に実装され、および/またはそれによって実行される、ソフトウェアであってもよい。実施例では、システム100は、ハードウェア構成要素(例えば、オペレーティングシステム(OS)を実行/起動するために使用される)およびハードウェア上で起動するソフトウェア構成要素(例えば、アプリケーション、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)、モジュール、仮想機械、ランタイムライブラリ等)のいずれかを含んでもよい。一実施例では、例示的システム100は、ソフトウェア構成要素が、起動し、動作のための制約セットに従い、システム100のリソースまたは設備を利用するための環境を提供してもよく、構成要素は、1つ以上の処理デバイス上で起動するソフトウェア(例えば、アプリケーション、プログラム、モジュール等)であってもよい。例えば、ソフトウェア(例えば、アプリケーション、動作命令、モジュール等)は、コンピュータ、モバイルデバイス(例えば、スマートフォン/電話、タブレット、ラップトップ、携帯情報端末(PDA)等)、および/または任意の他の電子デバイス等の処理デバイス上で起動されてもよい。処理デバイスの実施例として、動作環境は、
図5に描写される例示的動作環境を指す。他の実施例では、本明細書に開示されるシステムの構成要素は、複数のデバイスを横断して拡散されてもよい。例えば、入力は、クライアントデバイス上で打ち込まれてもよく、情報は、1つ以上のサーバデバイス等のネットワーク内の他のデバイスから処理またはアクセスされてもよい。
【0022】
一実施例として、システム100は、センサ102と、監視システム104と、入力処理システム106とを備える。当業者は、システム100等のシステムのスケールが、変動してもよく、
図1に説明されるものより多いまたはより少ない構成要素を含んでもよいことを理解するであろう。いくつかの実施例では、システム100の構成要素間のインターフェースは、遠隔で生じてもよく、例えば、システム100の構成要素は、分散型ネットワークの1つ以上のデバイスを横断して拡散されてもよい。他の実施例では、システム100の構成要素間のインターフェースは、ローカルで生じてもよく、例えば、システム100の構成要素は、同一デバイス内に位置してもよい。
【0023】
センサ102は、人体の1つ以上の面積の生化学パラメータに関連するデータを検出するように構成されてもよい。側面では、センサ102は、無線生体適合性センサデバイス(バイオセンサ)であってもよい。センサ102は、経皮的に、または低侵襲性様式において、乳房生検空洞または癌腫瘍の隣に、またはその中に埋め込まれるように動作可能である、多層式の生化学的に敏感なデバイスまたは構造であってもよい。例示的センサの非包括的リストは、量子ドット、金属ナノ粒子、カーボンナノチューブ、シリカナノ粒子、ナノシェル、金ナノメートルカンチレバー、および生物学的微小電気機械システム(バイオMEMS)、ナノロッド、化学的に敏感な造影剤で充填される複合材構造、造影剤または材料中の変化を判別することに役立つオンボード回路を伴う、NMR/MRI応答性作用物質を含む。実施例では、センサ102は、低侵襲性様式において埋め込まれることを促進するサイズであってもよい。例えば、センサ102は、センサ102が、経皮的に埋め込まれ得、生検空洞内の特定の場所に係留され得るように、ナノメートルまたはセンチメートルのスケールでサイズ決めされてもよい。特定の実施例では、センサ102は、200nm~2cmの長さにサイズ決めされてもよい。
【0024】
いくつかの側面では、センサ102は、部位マーカである、それを備える、またはそれに結合されてもよい。上記に説明されるように、部位マーカの組成および形状は、部位マーカおよび/またはセンサ102が種々の外部撮像モダリティにおいて可視化されることを可能にし得る。部位マーカと同様に、センサ102は、種々の特性(例えば、密度、化学物質等)の種々の構成要素を備える、またはそれから成ってもよい。実施例では、これらの特性は、いくつかの利点を提供し得る。例えば、そのような特性は、設置がセンサの非意図的または恣意的変位を防止するように、生検空洞内へのセンサ102の設置を向上させることと、外部撮像モダリティまたは他の方法を通して、センサの可視化および局所化を向上させることと、具体的バイオマーカを捕捉する、結合させる、および/または標的化させるために、センサの感度および特異性を最適化することと、生検空洞組織内を照明するセンサの能力(および照明されたセンサが検出され得る深度)を向上させることとを提供し得る。別の実施例として、そのような特性は、センサの生体適合性を向上させることと、センサへの異物応答(組織炎症性応答)を低減させ、センサの感度および長期機能性を限定し得る、過剰な瘢痕/包嚢形成を回避することとを提供し得る。例えば、センサ102は、1つ以上の抗炎症性層でコーティングされ、センサへのタンパク質付着を防止してもよい。天然、合成、および半合成材料(例えば、アルギン酸、キトサン、コラーゲン、デキストラン、ヒアルロン酸、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリ乳酸-グリコール酸共重合体(PLGA)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリウレタン、それらの組み合わせ)を含むインプラントのために、酸素浸透性である、酵素ベースである、またはポリマー複合体を使用して作製される、コーティングが、組織とセンサ表面との間の生物付着/組織応答を低減させるために使用されてもよい。そのような実施例では、異物応答は、形状、サイズ、表面積、表面化学的性質、粗度、形態、多孔率、組成、無菌状態、接触持続時間、および劣化等のセンサ102の1つ以上の性質を操作することによって低減され得る。
【0025】
側面では、センサ102は、1つ以上の材料を備える、またはそれから成ってもよい。例えば、センサ102は、軟質かつ可撓性、剛性、またはそれらのある組み合わせであってもよい。いくつかの側面では、センサ102は、1つ以上の区分および/または構成要素を備えてもよい。例えば、センサ102は、組織/センサインターフェースとしての役割を果たす、外部ケースを含んでもよい。外部ケースは、具体的バイオマーカまたは分子(O2)に浸透性の1つ以上の膜および/またはコーティングから成ってもよい。いくつかの実施例では、外部ケースは、バイオマーカの具体的結合(最強結合を向上させるための抗体/リガンドと標的との間の共有結合等)のために、1つ以上の抗体を装填されてもよい。そのような実施例では、ポリマーコーティング(PEG、デキストラン等)は、具体的標的に結合し、その標的の性質に関する測定可能信号特性を生産し得る。他の実施例では、外部ケースは、例えば、化学的に活性の造影剤を伴う核磁気共鳴(NMR)センサ、近赤外線(NIR)励起および放出スペクトル内の色素、電気コイル(相互インダクタンスのため)、無線周波数検出のための相補的金属酸化物半導体集積回路(CMOSIC)、具体的バイオマーカを検出するための蛍光性化学物質を含有する、ヒドロゲル足場、またはそれらのある組み合わせを装填されてもよい。
【0026】
いくつかの側面では、センサ102は、薬物分注機構および/または薬物溶出機構(図示せず)を備えてもよい。例えば、センサ102は、少なくとも、薬物リザーバと、酸素センサと、カテーテルとを備える、薬物送達システムを備えてもよい。薬物送達システムは、微視的環境内の酸素レベルへの変化を検出することに応じて、薬物送達システムが、1つ以上の薬物を微視的環境の中に解放し得るように、閉フィードバックループとして実装されてもよい。実施例では、薬物送達システムは、高スループットインビボ薬物感度試験を実施するように動作可能であってもよい。そのような実施例では、薬物送達システムは、画定された暴露領域内の薬物感度および有効性を評価および/または予測するために、微小用量で腫瘍性環境に直接解放される、種々の化学療法薬物を備えてもよい。本アプローチは、薬物を全身投与し、より長い時間周期を要求する、従来のアプローチに優る改良である。いくつかの側面では、センサ102は、酸素発生および/または分散機構を備えてもよい。例えば、センサ102は、微小酸素発生器等の超音波受信機を備えてもよい。監視システム104等の外部デバイスからの超音波トリガを受信することに応じて、超音波受信機は、水電解を使用して、原位置腫瘍または微視的環境の酸素化を引き起こし得る。センサ102の具体的実装が、本明細書に列挙されたが、当業者は、センサ102が、本技術の範囲内のより多いまたはより少ない材料、区分、および/または構成要素を備える、またはそれから成ってもよいことを理解するであろう。
【0027】
側面では、部位マーカは、人体内の潜在的癌性病変をマークするように動作可能であってもよい。例えば、部位マーカは、後続画像走査を患者上で実施するために、患者の乳房内の癌性病変の場所を識別する役割を果たし得る。部位マーカは、X線撮影、MRI、超音波、断層撮影等の撮像モダリティを使用して取得される画像上で視覚的に識別可能であり得る。いくつかの側面では、センサ102は、インプラント部位の生化学パラメータに関連するデータを検出するように動作可能であってもよい。例えば、センサ102は、生化学パラメータのトレースのために、インプラント部位およびインプラント部位の周囲面積をモニタリングするための回路を備えてもよい。モニタリングは、生理化学的検出器を使用して、具体的酵素または抗体の存在(または不在)を決定するステップを含んでもよい。特定の実施例として、モニタリングは、具体的バイオマーカ/タンパク質と結合する1つ以上の抗体を使用した表面検出の層を含む、多層組成の使用を含んでもよい。
【0028】
1つ以上の生化学パラメータ(または関連付けられた生物学的応答)の検出に応じて、センサ102は、生化学パラメータデータを収集し、それにタイムスタンプしてもよい。生化学パラメータデータは、次いで、監視システムに提供されてもよい(またはアクセス可能にされる)。例えば、センサ102は、生化学パラメータデータをローカルデータ記憶装置内に記憶してもよい。代替として、または加えて、センサ102は、例えば、トランスデューサおよび対応する回路を使用して、生化学パラメータデータを電気信号のセットに変換してもよい。電気信号は、監視システムに提供されてもよい。そのような実施例では、モニタリングは、リアルタイムで、周期的に、要望に応じて、または1つ以上の基準の充足に応答して、生じてもよい。他の側面では、センサ102は、インプラント部位の生化学パラメータに関連するデータを直接検出および/または収集するように動作可能ではなくてもよい。例えば、センサ102は、モニタリング/検出回路を備えていなくてもよい。代わりに、センサ102は、インプラント部位または外部刺激の条件に基づいて修正可能な構造を有する、デバイスであってもよい。そのような実施例では、監視システムは、電磁波を構造に(またはそれを通して)発してもよい。代替として、監視システムは、構造を励起させ得る、NIR波長等の公知の励起波長を放出してもよい。NIR波長の使用は、異種組織を通して、深在穿通(例えば、約2センチメートル以上の)を可能にし、増加された吸収帯域(例えば、約650~900nm)を提供し得る。さらに、NIR波長は、高信号対雑音比および低散乱損失を提供し得る。励起された構造は、センサ102によって捕捉された、それによって測定された、またはそれに結合された具体的バイオマーカの存在に比例する、蛍光を発する、または信号を放出してもよい。監視システムは、センサによって放出される電磁波または蛍光放出と関連付けられたデータを測定、収集、および/または処理し、微視的環境内のバイオマーカの存在の動的連続モニタリングを可能にし得る。
【0029】
側面では、センサ102は、内部または外部から給電されてもよい。例えば、センサ102は、内部電源を備えてもよい。内部電源は、常時オン状態であってもよい、または上記に議論されるモニタリングオプションのうちの1つ以上のものに従ってアクティブ化されてもよい。別の実施例では、センサ102は、外部からアクティブ化され、および/または非放射性(近距離)電力伝達および放射性(遠距離)電力伝達等の1つ以上の無線電力伝達技法を介して、外部から給電されてもよい。本明細書で使用されるような非放射性電力伝達は、磁場(ワイヤのコイル間の誘導結合を使用する)による、または電場(金属電極間の容量結合を使用する)による、電力の伝達を指し得る。本明細書で使用されるような放射性電力伝達は、電磁放射線(マイクロ波、レーザビーム、または赤外線等)のビームによる、または無線超音波電力による、電力の伝達を指し得る。
【0030】
監視システム104は、生化学パラメータデータをセンサ102から受信するように構成されてもよい。実施例では、監視システム104は、1つ以上のデバイスであってもよい、またはその中に実装されてもよい。例えば、監視システム104は、携帯電話、ウェアラブルデバイス、タブレット、ラップトップコンピュータ、または同等物内に実装されてもよい。代替として、監視システム104の1つ以上の特徴は、1つ以上のそのようなデバイスを横断して分散されてもよい。側面では、監視システム104は、センサ102およびその上に記憶される情報へのアクセスを有してもよい。監視システム104は、リアルタイムで、周期的に、要望に応じて、または1つ以上の基準の充足に応答して、生化学パラメータデータをセンサ102から受信または収集してもよい。受信/収集された生化学パラメータデータは、処理され、および/または監視システム104にアクセス可能なデータ記憶装置内に記憶されてもよい。実施例では、生化学パラメータデータの処理は、1つ以上の基準に従ってデータを解析するステップと、解析されたデータを評価し、1つ以上の傾向を識別するステップとを含んでもよい。未加工生化学パラメータデータおよび/または評価された生化学パラメータデータは、次いで、監視システム104のディスプレイ面積上に表示されてもよい。いくつかの側面では、監視システム104は、生化学パラメータデータを処理ユニット106等の外部入力処理システムに伝送してもよい(または別様に利用可能にされる)。
【0031】
監視システム104はさらに、生化学パラメータデータをセンサ102に伝送するように構成されてもよい。側面では、監視システム104は、生化学パラメータのセットへのアクセスを有してもよい。監視システム104は、生化学パラメータのセットから1つ以上のパラメータを選択する、または、1つ以上のパラメータの選択を受信してもよい。選択された生化学パラメータは、センサ102によってモニタリングされるべきパラメータを表し得る。実施例では、生化学パラメータは、処方された治療、治療への反応、または手動選択に基づいて、選択されてもよい。生化学パラメータの選択は、次いで、センサ102に伝送され、それによって実装されてもよい。
【0032】
入力処理システム106は、生化学パラメータデータを処理するように構成されてもよい。側面では、入力処理システム106は、センサ102および/または監視システム104によって収集および/または生成されたデータへのアクセスを有してもよい。入力処理システム106は、データを分析し、インプラント部位内の傾向を検出する、治療の進行度をモニタリングする、または治療を調節し、個人化された治療に合わせてもよい。代替として、入力処理システム106は、無、最小限、または部分的分析機能性を提供してもよい。そのような実施例では、入力処理システム106は、センサ102および/または監視システム104によって収集されるデータを別個の処理システム、サービス、または環境に提供してもよい。例えば、入力処理システム106は、収集されたデータをクラウドベースの環境等の分散型ネットワーク環境(図示せず)に提供してもよい。分散型ネットワーク環境は、例えば、人口統計情報(例えば、年齢、性別、教育、居住地情報、収入、職業等)、挙動情報(例えば、予約履歴、処方箋事象、健康関連事象/パターン等)、心理学的属性情報(例えば、価値感、関心、意見、態度、性格等)、リスク要因、家族既往歴、乳房密度、遺伝子キャリア(BRCA1、BRCA2)、腫瘍受容体キャリア(ER、HER2等)等を組み込む、膨大な量の患者データを分析するために活用されてもよい。分析された患者データは、類似患者データ、以前に受信された患者データ、理論的データセット等と比較されてもよい。代替として、分析された(および/または分析されていない)患者データは、1つ以上の統計的、予測、または診断モデルまたはアルゴリズムを使用して評価されるされてもよい。例えば、患者データのセットは、入力として、分散型ネットワーク環境上に実装される、またはそれによってアクセス可能な診断モデルに提供されてもよい。実施例では、診断モデルは、シミュレートされた、および/または実際の患者データの標識された、および/または標識されていないデータセットを使用して訓練されてもよい。訓練の結果、診断モデルは、患者または患者母集団のための1つ以上の治療実践を決定することが可能であり得る。少なくとも一実施例では、診断モデルは、患者または患者母集団のための最適または最も効果的な治療実践を決定するための基準のセットに従って、治療実践をランク付けするように動作可能であってもよい。ランク付けは、患者データの側面を使用して、治療実践のためのスコアまたは信頼度計測量のセットを生成し、スコア/計測量に基づいて、治療実践を順序付けるステップを含んでもよい。
【0033】
側面では、分析されたデータおよび/または治療実践は、ユーザインターフェース上に提示され、および/または対応するアプリケーションまたは命令のセットを使用して操作されてもよい。例えば、医師の多分野的チームは、分析された生化学パラメータデータへのアクセスを有してもよい。医師のうちの少なくとも1人は、生化学パラメータデータと以前に収集された生化学パラメータデータを比較し、患者のための術前補助または補助化学療法の進行度をモニタリングしてもよい。比較に基づいて、医師は、リアルタイムで、または外部撮像モダリティを使用することによって与えられるものより著しく短い時間周期内に、治療の有効性を決定することが可能であり得る。医師は、次いで、適宜、治療を調節する、または治療を合わせてもよい。別の実施例では、治療実践は、ユーザインターフェースを介して、1人以上の医師に提示されてもよい。ユーザインターフェースは、処方された薬剤および関連付けられた情報(例えば、推奨される投与量、薬剤スケジュール、供給業者等)、関連医療設備、有用なリソース(例えば、ウェブサイト、医療雑誌/記事、研究、FAQ、他の医療従事者/専門家に関する連絡先情報等)、治療計画表等の個々の治療実践に関連する医療情報を備えてもよい。代替として、ユーザインターフェースは、治療実践またはそれと関連付けられた事象のうちの1つ以上のものの作動を可能にする1つ以上の作用可能制御または要素を備えてもよい。例えば、センサ102は、双方向無線回路を備えてもよい。ユーザインターフェースは、ユーザが、双方向無線回路を介して、命令のセットをセンサ102に提供することを可能にする、制御/要素を提供してもよい。命令のセットを受信することに応答して、センサ102は、命令のセットによって規定されるような1つ以上のアクションを実施してもよい。
【0034】
図2Aおよび2Bは、それぞれ、本明細書に説明されるような無線バイオセンサの能動的モニタリングのためのバイオセンサ210および監視システム220の略図を図示する。バイオセンサ210および監視システム220によって実装される能動的モニタリング技法は、
図1に説明される能動的モニタリング技法および内容を備えてもよい。代替実施例では、単一システム(プロセッサおよび/またはメモリ等の1つ以上の構成要素を備える)は、それぞれ、システム210および220に説明される処理を実施してもよい。
【0035】
図2Aに関して、部位マーカ200は、バイオセンサ210を備えてもよい。部位マーカ200は、恒久的(または長期)であって、生体適合性材料から成り、生物学的生命体内の着目部位をマークするように構成されてもよい。実施例では、部位マーカ200は、X線撮影、MRI、超音波、断層撮影等の1つ以上の撮像モダリティを使用して、識別可能であってもよい。バイオセンサ210は、ひいては、アクティブ化エンジン212と、収集エンジン214と、データ記憶装置216と、バッテリ源218とを備えてもよい。アクティブ化エンジン212は、バイオセンサ210をアクティブ化するように構成されてもよい。側面では、アクティブ化エンジン212は、アクティブ化信号をバイオセンサ210または監視システム220等の外部デバイスから受信してもよい。アクティブ化信号は、バイオセンサ210(またはそのデータ収集/転送機能性)を一時停止またはオフ状態から再開または開始させ得る。例えば、アクティブ化信号を受信することに応じて、アクティブ化エンジン212は、収集エンジン214をアクティブ化してもよい。実施例では、アクティブ化信号は、周期的スケジュールに従って、要望による要求に応じて、または1つ以上の基準の充足に応答して、受信されてもよい。アクティブ化エンジン212はさらに、生化学パラメータのセットを更新するように構成されてもよい。側面では、アクティブ化エンジン212によって受信されるアクティブ化信号は、生化学パラメータのセットを備えてもよい。アクティブ化エンジン212は、生化学パラメータのセットを使用して、生化学パラメータの既存のセットを設定または更新してもよい。例えば、データ記憶装置216は、それに関してデータがバイオセンサ210によって収集される、生化学パラメータの第1のセットを記憶してもよい。第2の生化学パラメータのセットが、受信されると、アクティブ化エンジン212は、適宜、生化学パラメータの第1のセットを更新してもよい。
【0036】
収集エンジン214は、生化学データを生物学的生命体から収集するように構成されてもよい。側面では、収集エンジン214は、生化学パラメータのセットを識別してもよい。生化学パラメータのセットの識別は、構成設定、生化学プロファイル、生化学パラメータの記憶されたセット、または同等物を評価するステップを含んでもよい。例えば、収集エンジン214は、患者に関する生化学プロファイルを識別してもよい。生化学プロファイルは、バイオセンサ210によって記憶される、または外部サービスまたはデバイスから受信されてもよい。生化学プロファイルは、次のデータ収集サイクルの間の患者に関するモニタリングされるべき生化学パラメータのセットを規定してもよい。収集エンジン214は、次いで、モニタリング回路を使用して、識別された生化学パラメータのトレースのために、インプラント部位および周囲面積をモニタリングしてもよい。モニタリングされる生化学パラメータの検出に応じて、収集エンジン214は、モニタリングされる生化学パラメータのうちの1つ以上のものに関するデータを収集してもよい。いくつかの実施例では、収集されたデータは、データ記憶装置216内に記憶され、および/または外部サービスまたはデバイスに伝送されてもよい。収集されたデータの伝送は、生化学パラメータデータを電気信号のセットに変換し、電気信号のセットを外部サービスまたはデバイスに提供するステップを含んでもよい。他の実施例では、収集されたデータは、外部サービスまたはデバイスに伝送されなくてもよい。代わりに、収集されたデータのインジケーションが、伝送されてもよい。例えば、完了インジケータ(例えば、フラグ、ポインタ、成功コード等)が、データ収集サイクルの正常完了後に生成されてもよい。完了インジケータは、データ収集サイクルの間に生成されたデータのセットと相関される、またはそれに割り当てられてもよい。収集エンジン214は、完了インジケータを外部サービスまたはデバイスに伝送してもよい。外部サービスまたはデバイスは、続いて、完了インジケータを使用して、データの対応するセットにアクセスしてもよい。
【0037】
バッテリ源218は、電力を部位マーカ200および/またはバイオセンサ210に提供するように構成されてもよい。いくつかの側面では、バッテリ源218は、内部電源によって給電されてもよい。内部電源は、常時オン状態であってもよい、または1つ以上の条件に従ってアクティブ化されてもよい。他の側面では、バッテリ源218は、外部電源によって、1つ以上の無線電力伝達技法を介して給電されてもよい。そのような無線電力伝達技法は、誘導結合、共振誘導結合、容量結合、磁気流動学的結合、マイクロ波、光波等を含んでもよい。少なくとも1つの側面では、部位マーカ200および/またはバイオセンサ210は、圧電材料から作製される、またはそれを備えてもよい。そのような側面では、バッテリ源218は、例えば、超音波および圧電電気を使用して、外部から給電されてもよい。
【0038】
図2Bに関して、監視システム220は、部位マーカ200および/またはバイオセンサ210の外部のサービスまたはデバイスを表し得る。監視システム220は、給電源222と、アクティブ化エンジン224と、データ処理エンジン226と、ユーザインターフェース228とを備えてもよい。給電源222は、電力をバイオセンサ210に提供するように構成されてもよい。側面では、給電源222は、バッテリ源218に関して説明されるような1つ以上の無線電力伝達技法を使用して、バイオセンサ210を外部から給電してもよい。給電源222は、1つ以上の条件に従って、無線電力伝達技法を提供してもよい。例えば、給電源222は、データをバイオセンサ210に提供する、またはデータをそこから要求することに先立って、電力をバイオセンサ210に提供してもよい。代替として、給電源222は、設定間隔(例えば、1時間に1回、1日に2回等)において、電力をバイオセンサ210に提供してもよい。アクティブ化エンジン224は、アクティブ化信号をバイオセンサ210に送信するように構成されてもよい。側面では、アクティブ化エンジン224は、バイオセンサ210をアクティブ化するために使用される、アクティブ化信号を生成してもよい。アクティブ化信号は、収集エンジン214に、生物学的生命体からの生化学データの収集を開始させ得る。実施例では、アクティブ化信号は、命令のセットを備えてもよい(またはそれに付随する)。命令のセットは、バイオセンサ210の状態を改変すること、データをバイオセンサ210から読み出すこと、および/またはデータをバイオセンサ210に提供することを提供してもよい。例えば、アクティブ化エンジン224は、生化学パラメータのセットを備える、アクティブ化信号を生成してもよい。生化学パラメータのセットは、バイオセンサ210によってモニタリングされるべき1つ以上の生化学パラメータを規定してもよい。側面では、アクティブ化エンジン224は、アクティブ化信号(および/または命令の付随のセット)をバイオセンサ210に伝送してもよい。
【0039】
データ処理エンジン226は、バイオセンサ210から受信されるデータを処理するように構成されてもよい。側面では、データ処理エンジン226は、バイオセンサ210によって収集されるデータおよび/または他のデータ源から収集されるデータへのアクセスを有してもよい。例えば、データ処理エンジン226は、1つ以上の付加的センサ、監視システム、撮像システム、他のデータ処理システム、またはユーザ上に位置する、またはそれによって生成されたデータへのアクセスを有してもよい。データは、現在および/または履歴生化学パラメータデータ、患者データ、撮像走査、またはユーザ入力を備えてもよい。一実施例として、データ処理エンジン226は、サイズおよび/または組成の周期的変化、術前補助化学療法の間の腫瘍の信号強化を測定する、超音波またはMRIデータを備える、データ記憶装置へのアクセスを有してもよい。別の実施例として、データ処理エンジン226は、ユーザインターフェース228等のユーザインターフェースへのアクセスを有してもよい。ユーザインターフェースは、処理エンジン226に、患者または治療実践に関連するユーザ入力へのアクセスを提供してもよい。例えば、ユーザインターフェースは、ユーザ(例えば、医師、医師アシスタント等)が、センサ実装時に超音波によって測定されるような、またはMRI画像を使用することによって、腫瘍に関するサイズ情報(例えば、直径、長さ、エコー輝度、辺縁、信号強化、表現型、病変分布病巣または多病巣等)を打ち込むことを可能にし得る。本打ち込まれた入力は、次いで、腫瘍のベースラインの解剖学的基準としての役割を果たし得る。側面では、処理エンジン226にアクセス可能なデータは、微視的環境生化学データおよび/または巨視的環境解剖学的データを備えてもよい。微視的環境データおよび巨視的環境データの使用は、データ処理エンジン226が、非侵襲性撮像データを用いて、非侵襲性(または低侵襲性)モニタリングデータを評価することを可能にする。
【0040】
データにアクセスすることに応じて、データ処理エンジン226は、1つ以上の処理ステップを実施してもよい。実施例では、処理は、データを解析し、例えば、生化学パラメータデータを識別するステップと、基準のセットに従って、解析されたデータを編成するステップとを含んでもよい。いくつかの実施例では、処理はさらに、解析されたデータを評価し、インプラント部位内の1つ以上の傾向を識別し、病理学的完全応答のための所望の予後に至らせるステップ、患者母集団内の傾向を識別するステップ、治療の進行度をモニタリングするステップ、治療を調節し、個人化された治療に合わせるステップ、通知または警告を提供するステップ、テキストまたはグラフィカル報告を生成するステップ等を含んでもよい。そのような実施例では、評価は、1つ以上のルールセット、アルゴリズム、またはモデルの使用を備えてもよい。本明細書で使用されるようなモデルは、生化学パラメータまたはバイオマーカと具体的微視的環境(腫瘍性環境、腫瘍、または生検部位等)内の傾向または治療応答を相関させるために使用され得る、統計的、予測、または診断モデルを指し得る。そのようなモデルは、ルールベースのモデル、機械学習された独立変数、機械学習された分類子、または同等物であってもよい。側面では、データ処理エンジン226は、処理された生化学パラメータデータおよび/または未処理生化学パラメータデータを入力処理システム106等の1つ以上の外部処理システムに伝送してもよい。代替として、データ処理エンジン226は、ユーザインターフェース228等のディスプレイ構成要素を使用して、処理済みおよび/または未処理生化学パラメータデータのいくつかの部分を提示してもよい。ユーザインターフェース228は、処理された生化学パラメータデータおよび/または1つ以上の治療実践のナビゲーションまたはそれとの相互作用を可能にするように構成されてもよい。上記に説明されるように、ユーザ/患者が、生化学パラメータデータ(およびそれへの変化)をリアルタイムで閲覧することを可能にすることは、患者のストレス、不安、憂鬱、および経済的コストを緩和させ得る。いくつかの側面では、ユーザインターフェース228は、構成設定のセットへのアクセスを提供してもよい。構成設定は、ユーザが、モニタリングすべき生化学パラメータ、電力状態および設定、モニタリングスケジュールまたは事象、提示オプション、および同等物を規定することを可能にし得る。
【0041】
本明細書に開示される側面によって採用され得る、種々のシステムを説明してきたが、本開示は、ここで、本開示の種々の側面によって実施され得る、1つ以上の方法を説明するであろう。側面では、方法300および400は、
図1のシステム100または
図2の部位マーカ200等の例示的システムによって実行されてもよい。実施例では、方法300および400は、動作、プログラム、または命令を記憶および実行するように構成される、少なくとも1つのプロセッサを備える、デバイス上で実行されてもよい。しかしながら、方法300および400は、そのような実施例に限定されない。他の実施例では、方法300および400は、無線バイオセンサの能動的モニタリングを実施するためのアプリケーションまたはサービス上で実施されてもよい。少なくとも一実施例では、方法300および400は、ウェブサービス/分散型ネットワークサービス(例えば、クラウドサービス)等の分散型ネットワークの1つ以上の構成要素によって実行されてもよい(例えば、コンピュータ実装動作)。
【0042】
図3は、本明細書に説明されるような無線バイオセンサを使用して生化学パラメータデータを検出するための例示的方法300を図示する。例示的方法300は、動作302から開始し、バイオセンサが、生物学的生命体に関連するデータを検出し得る。側面では、部位マーカ200等の部位マーカが、生物学的生命体内の着目部位の隣に、またはその中に埋め込まれてもよい。部位マーカは、インプラント面積が1つ以上の撮像モダリティを使用して識別可能であり得るように、インプラント面積をマークし得る。部位マーカは、バイオセンサ210等の無線生体適合性センサデバイス(バイオセンサ)を備える、またはそれに結合されてもよい。バイオセンサは、1つ以上のアクティブ化信号を部位マーカまたは外部監視システム等のデバイスから受信するように動作可能であってもよい。実施例では、アクティブ化信号は、バイオセンサの状態を改変する、データをバイオセンサから読み出す、および/またはデータをバイオセンサに提供するための命令のセットを備えてもよい(またはそれに付随する)。そのような信号を受信することに応答して、バイオセンサは、生化学パラメータのトレースのために、生物学的生命体のインプラント部位および周囲面積のリアルタイムモニタリングを開始してもよい。例えば、バイオセンサを備える、部位マーカは、経皮的に、または低侵襲性様式において、乳房生検空洞内に埋め込まれてもよい。
【0043】
側面では、バイオセンサは、乳癌腫瘍の微視的環境に連結されることが既知である、またはそのように疑われる、生化学パラメータに関するデータをリアルタイムで収集するように構成されてもよい。そのような生化学パラメータは、循環腫瘍細胞、循環腫瘍DNA、タンパク質、血清可溶性ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)/neu癌遺伝子、ウロキナーゼ型プラスミノゲン活性化因子(UPA)およびプラスミノゲン活性化因子阻害薬-1(PAI-1)バイオマーカ、酸素レベル、pHレベル、一酸化窒素、および間質液圧を含んでもよい。例えば、バイオセンサは、以下の動作範囲に関する生化学パラメータデータを収集するように構成されてもよい。
・ 7.5mlの血液中の循環腫瘍DNA>1細胞
・ 0~100%の循環腫瘍DNA細胞パーセンテージ(または細胞数)
・ 0~100ng/mgのウロキナーゼ型プラスミノゲン活性化因子(UPA)およびプラスミノゲン活性化因子阻害薬-1(PAI-1)
・ -7~+7のpHレベル
・ 酸素レベル:0.01mmHg~100mmHg
・ -1~+50mmHgの間質液圧
・ 一酸化窒素:0~100%
・ 乳酸およびATP:0~100%
【0044】
監視システム220等の外部監視デバイスからアクティブ化信号を受信することに応じて、バイオセンサは、その中にバイオセンサが埋め込まれる、生物学的生命体に関連する具体的酵素または抗体の存在(または不在)に関して、乳房生検空洞のモニタリングを開始し得る。実施例では、モニタリング周期は、事前に定義される、ローカル構成設定に規定される、またはアクティブ化信号に規定されてもよい。1つ以上の生化学パラメータ(または関連付けられた生物学的応答)を検出することに応じて、バイオセンサは、検出された生化学パラメータデータを収集し、それにタイムスタンプしてもよい。検出は、生化学パラメータデータがある値の範囲内にあるかどうか、または基準のセットが満たされているかどうかを決定するステップを含んでもよい。一実施例では、決定は、生化学パラメータデータと1つ以上の閾値を比較するステップ、または生化学パラメータデータをルールセットまたは決定論理に対して評価するステップを含んでもよい。
【0045】
動作304では、収集されたデータは、外部モニタリングデバイスに伝送されてもよい。側面では、バイオセンサは、収集された生化学パラメータデータをデータ記憶装置216等の記憶場所内に記憶してもよい。代替として、または加えて、バイオセンサは、収集された生化学パラメータデータを外部監視デバイスに伝送してもよい。収集された生化学パラメータデータの伝送は、データにタイムスタンプするステップおよび/または1つ以上の注釈をデータの中に挿入するステップを含んでもよい。生化学パラメータデータの伝送はまた、データを電気信号のセットに変換するステップと、電気信号のセットを外部監視デバイスに提供するステップとを含んでもよい。例えば、バイオセンサは、蛍光性放出を放出し、1つ以上のバイオマーカの存在(または不在)を伝達してもよい。外部監視デバイスは、蛍光性放出を電気信号のセットに変換し、電気信号のセットを解釈してもよい。代替として、バイオセンサは、蛍光性放出を電気信号のセットに変換し、電気信号のセットを外部監視デバイスに伝送してもよい。
【0046】
図4は、生化学パラメータデータを本明細書に説明されるような無線バイオセンサから収集するための例示的方法400を図示する。例示的方法400は、動作402から開始し、生物学的生命体に関連するデータが、バイオセンサから収集される。側面では、監視システム220等のモニタリングシステムは、バイオセンサ210等のバイオセンサによって収集された生化学パラメータデータへのアクセスを有してもよい。いくつかの実施例では、アクセスは、モニタリングシステムが、データを受動的に収集することを可能にし得る。例えば、バイオセンサは、データの伝送を開始してもよく、モニタリングシステムは、単に、伝送されたデータを受信してもよい。他の実施例では、アクセスは、モニタリングシステムが、データを能動的に収集することを可能にし得る。例えば、モニタリングシステムは、データ回収プロセスを開始し、データをバイオセンサまたはデータ記憶装置216等のデータを備える記憶場所から読み出してもよい。さらに他の実施例では、モニタリングシステムは、ユーザ入力の形態でデータを収集してもよい。例えば、ユーザインターフェースは、患者または治療実践に関連する生化学パラメータデータを備えるユーザ入力を打ち込むために使用されてもよい。具体的実施例では、ユーザ入力は、腫瘍に関するベースラインの解剖学的基準を表す測定値に対応してもよい。
【0047】
動作404では、収集されたデータは、処理され、1つ以上の傾向を決定してもよい。側面では、データ処理エンジン226等のデータ処理構成要素は、バイオセンサから受信されるデータへのアクセスを有してもよい。データにアクセスすることに応じて、データ処理構成要素は、1つ以上の処理ステップを実施してもよい。処理は、データを解析するステップと、基準のセットに従って、解析されたデータを編成するステップとを含んでもよい。例えば、解析動作は、データに適用され、生化学パラメータおよび関連付けられたデータを識別してもよい。生化学パラメータデータは、次いで、例えば、個々の生化学パラメータ別に時系列順に、生化学パラメータ名/標識別に英数字順に、生化学パラメータの決定または知覚された重要性/関連性に従って、または最も非典型的または範囲外の生化学パラメータ値に従って、編成されてもよい。処理はさらに、生化学パラメータデータを使用して、1つ以上の特徴ベクトルを生成するステップを含んでもよい。本明細書で使用されるような特徴ベクトルは、1つ以上のオブジェクトを表す、数値特徴のn次元ベクトルを指し得る。特徴ベクトルの生成は、生化学パラメータデータ内の1つ以上の特徴を識別するステップと、識別された特徴に関する特徴スコアを計算するステップと、特徴および対応する特徴スコアを特徴ベクトルに追加するステップとを含んでもよい。少なくとも1つの側面では、特徴スコアの計算は、加重または乗数を1つ以上の生化学パラメータに適用し、生化学パラメータの重要性/関連性を反映させるステップを含んでもよい。例えば、ある生化学パラメータは、疾患/病態を高度に示すと識別されてもよい。その結果、データ処理構成要素は、x2.0等の乗数を生化学パラメータ値または対応する特徴スコアに適用してもよい。代替として、1つ以上の生化学パラメータの相対的重要性が、生化学パラメータのセット全体に対して決定されてもよい。例えば、若干上昇した加重/乗数を有する、大量の生化学パラメータ(疾患/病態を若干示す、生化学パラメータを表す)は、集合的に、大幅に上昇した加重/乗数を有する、単一生化学パラメータ(または少量の生化学パラメータ)より重要な/関連性があると見なされ得る。
【0048】
いくつかの側面では、収集されたデータの処理は、生化学パラメータデータをユーザ入力および/または1つ以上の撮像モダリティによって生成されたデータに対してマッチングさせ、評価するステップを含んでもよい。例えば、腫瘍に関してユーザが提供した解剖学的測定値は、バイオセンサから収集された生化学パラメータデータおよび/または1つ以上の撮像モダリティを使用して生成された画像に対して検証または評価されてもよい。非侵襲性(または低侵襲性)モニタリング技法のそのようなマッチング/評価は、生化学パラメータ特徴スコアを使用して、治療の進行度または有効性を検証するステップを提供し得る。例えば、生化学パラメータデータの第1のセットは、例えば、腫瘍の超音波画像の第1のセットに対応してもよい。1つ以上の治療が腫瘍に適用された後、生化学パラメータデータの第2のセットおよび腫瘍の対応する超音波画像の第2のセットが、生成/収集されてもよい。超音波画像の第1および第2のセットは、腫瘍のサイズが減少したことを示し得る。生化学パラメータデータの第1および第2のセットは、次いで、評価/比較され、生化学パラメータの変化を識別し、生化学パラメータの変化と腫瘍のサイズ/寸法の変化との間の相関を決定してもよい。少なくとも一実施例では、変化した生化学パラメータはさらに、1つ以上のアルゴリズム/モデルを使用して評価され、生化学パラメータ(または生化学パラメータのセット/組み合わせ)と腫瘍の変化との関連性を表す加重/スコアを決定してもよい。例えば、循環腫瘍細胞の検出された増加および微視的環境内の酸素の減少は、対応する個々の生化学パラメータへの大加重/スコアの割当をもたらし得る。しかしながら、セット(例えば、2パラメータサブセット)としての循環腫瘍細胞および酸素レベル生化学パラメータは、個々の生化学パラメータに割り当てられる加重/スコアよりさらに大きい加重/スコアを割り当てられてもよい。割り当てられた加重/スコアの本増加は、2パラメータサブセットが、個々の生化学パラメータのいずれかより腫瘍の変化に関連することを反映させ得る。
【0049】
いくつかの側面では、処理はさらに、解析されたデータを評価し、インプラント部位内の1つ以上の傾向を識別するステップを含んでもよい。実施例として、解析されたデータ、未加工生化学パラメータデータ、および/または特徴ベクトルは、診断モデルまたは診断モデル化ユーティリティへの入力として提供されてもよい。診断モデルは、バイオセンサインプラント部位に関する1つ以上の傾向を決定し、および/または傾向と治療への微視的環境の応答との間の相関を決定するために使用されてもよい。例えば、診断モデルは、生化学パラメータと乳癌等の1つ以上の病態/疾患との間の以下の相関を決定するために使用されてもよい。
・ 増加した循環腫瘍細胞または循環腫瘍DNAは、進行性癌病期および/または腫瘍攻撃性を示す
・ 増加した循環タンパク質(血清HER2/neuまたはエストロゲン受容体ER)は、より大きい腫瘍サイズおよびより高速の発症との相関を示す
・ 増加したUPAおよびPAI-1は、不良な転帰を誘発する(例えば、UPAに関する<3ng/mgのタンパク質は、癌浸潤性を示す一方、PAI-1に関する<14ng/mgのタンパク質は、加速した癌進行度および血管新生を示す)
・ 微視的環境内の減少した酸素は、遺伝子発現およびタンパク質生合成に影響を及ぼし、癌細胞生存率を増加させ、攻撃性かつ転移性の拡散を示す(例えば、血液中の<45mmHgの酸素は、腫瘍が低酸素であることを示す)
・ 微視的環境内の減少したpHは、腫瘍攻撃性かつ転移性の影響を示す(例えば、低酸素レベルは、腫瘍細胞に、解糖系を生産させ、乳酸を蓄積させ、陽子を細胞外空間に押し出させる)
・ 増加した一酸化窒素は、化学療法抵抗、転移、および血管新生に影響を及ぼし、腫瘍進行および進行性癌病期を示す
・ 増加した間質液圧は、固形腫瘍および潜在的に低減された化学療法送達を示す(例えば、固形腫瘍は、低減された血流を有し、これは、部位への化学療法作用物質の送達に影響を及ぼし得る)。
【0050】
具体的実施例として、診断モデルは、インプラント部位の微視的環境内の循環腫瘍細胞の一貫して上昇したレベルを識別し得る。診断モデルは、以前に収集されたデータおよび転帰のリポジトリ、画像分類子、予測モデル、人間の主題の専門家等の1つ以上のデータソースまたはユーティリティを使用して、識別されたデータを分析してもよい。分析されたデータまたは具体的バイオマーカに基づいて、診断モデルは、循環腫瘍細胞の上昇したレベルと癌の進行期および/または腫瘍攻撃性とを相関させてもよい。そのような実施例では、診断モデルからの出力は、治療を決定する、または治療への微視的環境の応答を査定するために使用されてもよい。
【0051】
いくつかの側面では、データ処理構成要素は、処理されたデータおよび/または生化学パラメータデータをユーザおよび/または外部システムにアクセス可能にしてもよい。例えば、処理されたデータは、ユーザインターフェース228等のモニタリングシステムにアクセス可能なディスプレイインターフェースを使用して提示されてもよい。ディスプレイインターフェースは、処理された(および/または未加工)生化学パラメータデータと相互作用すること、バイオセンサと相互作用すること、モニタリング周期を管理すること、モニタリングすべき生化学パラメータを修正すること、警告/アラームを生成すること、データを遠隔サービス/デバイスに伝送すること、モニタリングシステムのための構成設定を閲覧/設定すること等を提供してもよい。別の実施例として、データ処理構成要素は、処理されたデータおよび/または生化学パラメータデータを入力処理システム106等のデータ分析プラットフォームに提供してもよい。データ分析プラットフォームは、データ処理構成要素に関して上記に説明されるデータ処理ステップ(例えば、傾向検出、治療モニタリング、治療調整/個人化等)のうちの1つ以上のものを実施してもよい。加えて、データ分析プラットフォームは、データおよび/または生化学パラメータデータを匿名化および/または記憶することを提供してもよい。匿名化/記憶されたデータは、続いて、ユーザプロファイルまたはデータプロファイルと比較され、1つ以上の傾向を決定または評価してもよい。例えば、処理された患者データのセットは、匿名化された患者母集団に関するデータを備える、データプロファイルと比較されてもよい。比較に基づいて、1つ以上の傾向または治療オプションが、決定されてもよい。
【0052】
いくつかの側面では、データ分析プラットフォームは、1つ以上の保健医療設備内にインストールされてもよい(または別様にそれによってアクセス可能である)。医師の多分野的チームは、保健医療設備のうちの1つ以上のものからデータ分析プラットフォームへのアクセスを有してもよい。データ分析プラットフォームは、上記に説明される機能性を有する、ディスプレイインターフェースを備えてもよい。側面では、ディスプレイインターフェースは、警告、通知、報告、および/またはアクションアイテム等の治療関連情報を生成および/または提示してもよい。例えば、データ分析プラットフォームは、1つ以上の生化学パラメータに関して収集されたデータが許容可能境界を超えることを決定してもよい。その結果、データ分析プラットフォームは、アラートを生成し、患者のモニタリングシステム、医師のモバイルデバイス、保健医療設備デバイスのセット等の複数のデバイスに伝送してもよい。それに応答して、アラートを受信するデバイスのうちの1つ以上のものは、患者のための「予約スケジュール」アクションアイテムを自動的に生成してもよい。
【0053】
側面では、医師のチームは、個々に、または協働して、1人以上の患者に関する生化学パラメータデータを評価してもよい。そのような評価は、生化学パラメータデータと以前に収集される生化学パラメータデータを比較し、着目微視的環境または術前補助または補助化学療法の進行度をモニタリングしてもよい。少なくとも一実施例では、以前に収集された生化学パラメータデータは、ベースラインの生化学測定値に対応してもよい。ベースラインの生化学測定は、バイオセンサの埋込時における微視的環境の1つ以上の側面に関して記録されてもよい。微視的環境に関して続いて収集された生化学パラメータデータは、ベースラインの生化学測定値(および/または他の以前に収集された生化学パラメータデータ)と比較され、微視的環境をモニタリングし、および/またはアクションの1つ以上の過程の有効性を評価してもよい。いくつかの側面では、生化学パラメータデータの比較に基づいて、医師のうちの1人以上のものは、リアルタイムで、または外部撮像モダリティを使用することによって与えられる時間周期から短縮された時間周期内において、治療の有効性を決定することが可能であり得る。医師のチームは、次いで、治療オプションを評価し、および/または適宜、治療を調節してもよい。
【0054】
実施例では、生化学パラメータ傾向を査定および可視化する多分野的医師の能力に基づく、効果的治療修正は、非効果的全身性化学療法治療の低減をもたらし得る。そのような低減は、ひいては、患者にとって、毒性、副作用、および保健医療コストを低減させ得る。同様に、これらの生化学パラメータを多分野的医師(例えば、外科医、放射線科医、腫瘍医等)に提供することはまた、医師が、生化学パラメータと1つ以上の外部画像を比較することによって、協働して、治療有効性を査定することを可能にし得る。そのような協働は、医師が、患者に、総意に添って、統一された治療応答を提供することを可能にし、したがって、医師が、団結し、経過観察訪問の回数を低減させることを可能にし得る。具体的実施例として、病変が、患者の乳房内に検出され得る。病変を検出することに応答して、病変は、生検され得、部位マーカが、生検部位に埋め込まれ得る。部位マーカは、センサ102等のバイオセンサであってもよく、それを備えてもよく、またはそれに結合されてもよい。部位マーカ(および対応するバイオセンサ)を埋め込むことに応じて、1つ以上の生化学パラメータに関するベースラインの測定値が、バイオセンサを使用して記録され得る。ベースラインの測定値は、例えば、微視的環境内で検出された循環腫瘍細胞および血清HER2/neuタンパク質の量が、低く、微視的環境内で検出された酸素の量が、高いことを示し得る。ベースラインの測定値は、記録され、将来的評価のために、データ記憶装置内に記憶されてもよい。埋込が完了した後、監視システム104等の、部位マーカに通信可能に結合され得る、監視デバイスが、患者に提供されてもよく、経過観察予約がスケジュールされてもよい。
【0055】
周期的に、部位マーカ/バイオセンサは、生化学パラメータデータを検出し、監視デバイスにリアルタイムで伝送してもよい。監視デバイスは、受信された生化学パラメータデータを評価してもよい。代替として、監視デバイスは、評価されるために、生化学パラメータデータを入力処理システム106等のデータ処理システムに伝送してもよい。生化学パラメータデータの評価は、受信された生化学パラメータデータと以前に記録されたベースラインの測定値を比較するステップを含んでもよい。本実施例では、受信された生化学パラメータデータは、微視的環境内で検出された循環腫瘍細胞および血清HER2/neuタンパク質の量が増加し、微視的環境内で検出されて酸素の量が減少したことを示し得る。その結果、監視グデバイスは、生化学パラメータデータの変化を示す通知または警告を生成してもよい。監視デバイスは、監視デバイスにアクセス可能なユーザインターフェースを介して、通知/警告をユーザに提示し、および/または通知/警告を患者の医師(または医師によってアクセス可能なデータ分析プラットフォーム)に伝送してもよい。通知/警告に基づいて、即座の経過観察予約が、患者のためにスケジュールされてもよい。本実施例では、即座の経過観察予約は、元々の経過観察予約にかなり先立った日付にスケジュールされてもよい。
【0056】
即座の経過観察予約は、1つ以上の病変が再発したことを明らかにし得る。それに応答して、患者の医師は、病変を治療するために、放射線療法を推奨してもよい。放射線療法治療を進めることを決定することに応じて、病変の微視的環境の更新されたベースラインの生化学測定値が、記録されてもよい。経時的に、前述のように、部位マーカ/バイオセンサは、周期的に、生化学パラメータデータを検出し、リアルタイムで、または照会によって、監視デバイスに伝送してもよい。本実施例では、受信された生化学パラメータデータは、病変が放射線療法治療に応答していない(例えば、病変の微視的環境内で検出された循環腫瘍細胞および血清HER2/neuタンパク質の量が、増加しているかまたは著しくは減少しておらず、微視的環境内で検出された酸素の量が、減少しているかまたは著しくは増加していない)ことを示し得る。それに応答して、患者の医師は、放射線療法または代替治療の代替投与量を推奨してもよい。代替治療アプローチを進めることを決定することに応じて、病変の微視的環境の更新されたベースラインの生化学測定値が、再び、記録されてもよい。経時的に、部位マーカ/バイオセンサは、再び、周期的に、代替治療と関連付けられた生化学パラメータデータを検出し、監視デバイスにリアルタイムで伝送してもよい。本実施例では、受信された生化学パラメータデータは、病変が、代替治療に良好に応答している(例えば、病変の微視的環境内で検出された循環腫瘍細胞および血清HER2/neuタンパク質の量が、減少しているかまたはさらに増加しておらず、微視的環境内で検出された酸素の量が、増加しているかまたはさらに減少していない)ことを示し得る。
【0057】
いくつかの経過観察予約の過程にわたって、生化学パラメータデータおよび/または対応する画像が、病変が治療に継続して応答していることを確実にするために評価されるされてもよい。本実施例では、生化学パラメータデータおよび/または対応する画像は、最終的に、病変が寛解したことを示し得る。本転帰は、概して、そのような治療と密接に関連する、患者が深刻な心理的影響(例えば、ストレス、不安、憂鬱等)および長期に及ぶ待機周期に耐える必要なく達成される。さらに、患者は、病変(または微視的環境内の類似問題)が将来的に生じる場合、部位マーカ/バイオセンサが、それを検出し、医師にアラートするであろうことを確信する。
【0058】
図5は、
図1に説明される無線バイオセンサを使用して生化学パラメータデータを検出するための例示的な好適な動作環境を図示する。その最も基本的な構成では、動作環境500は、典型的には、少なくとも1つの処理ユニット502と、メモリ504とを含む。コンピューティングデバイスの正確な構成およびタイプに応じて、メモリ504(本明細書に開示される能動的モニタリング実施形態を実施するための命令を記憶する)は、揮発性(RAM等)、不揮発性(ROM、フラッシュメモリ等)、またはその2つのある組み合わせであってもよい。この最も基本的な構成は、破線506によって、
図5に図示される。さらに、環境500はまた、限定ではないが、磁気または光ディスクまたはテープを含む、記憶デバイス(リムーバブル508および/または非リムーバブル510)を含んでもよい。同様に、環境500はまた、キーボード、マウス、ペン、音声入力等の入力デバイス514、および/またはディスプレイ、スピーカ、プリンタ等の出力デバイス516を有してもよい。また、環境内には、LAN、WAN、ポイントツーポイント等の1つ以上の通信接続512が含まれてもよい。実施形態では、接続は、ポイントツーポイント通信、コネクション型通信、コネクションレス型通信等を促進するように動作可能であってもよい。
【0059】
動作環境500は、典型的には、少なくともある形態のコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、処理ユニット502または動作環境を備える他のデバイスによってアクセスされ得る、任意の利用可能な媒体であることができる。限定ではなく、一例として、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を備えてもよい。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータ等の情報の記憶のために任意の方法または技術において実装される、揮発性および不揮発性のリムーバブルおよび非リムーバブル媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)または他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶デバイス、または所望の情報を記憶するために使用され得る、任意の他の非一過性媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、通信媒体を含まない。
【0060】
通信媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータを搬送波または他の転送機構等の変調されたデータ信号内に具現化し、任意の情報送達媒体を含む。用語「変調されたデータ信号」は、情報を信号内にエンコードするような様式において、その特性のうちの1つ以上のものを設定または変更させた信号を意味する。限定ではなく、一例として、通信媒体は、有線ネットワークまたは直接有線接続等の有線媒体と、音響、RF、赤外線、マイクロ波、および他の無線媒体等の無線媒体とを含む。上記のいずれかの組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0061】
動作環境500は、1つ以上の遠隔コンピュータとの論理接続を使用してネットワーク化された環境内で動作する、単一コンピュータであってもよい。遠隔コンピュータは、パーソナルコンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークPC、ピアデバイス、または他の共通ネットワークノードであって、典型的には、上記に説明される要素およびそのように述べられていないその他のうちの多くまたは全てを含んでもよい。論理接続は、利用可能な通信媒体によってサポートされる、任意の方法を含んでもよい。そのようなネットワーキング環境は、オフィス、企業全体のコンピュータネットワーク、イントラネット、およびインターネットにおいて一般的である。
【0062】
本明細書に説明される実施形態は、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせを使用して、本明細書に開示されるシステムおよび方法を実装および実施するために採用されてもよい。具体的デバイスが、具体的機能を実施するように本開示全体を通して列挙されたが、当業者は、これらのデバイスが、例証的目的のために提供され、他のデバイスも、本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書に開示される機能性を実施するために採用されてもよいことを理解するであろう。
【0063】
本開示は、その中に可能性として考えられる実施形態のうちのいくつかのみが示される、付随の図面を参照して、本技術のいくつかの実施形態を説明する。しかしながら、他の側面も、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が、徹底的かつ完全であって、可能性として考えられる実施形態の範囲を当業者に全体として伝達するように提供されている。
【0064】
具体的実施形態が、本明細書に説明されるが、本技術の範囲は、それらの具体的実施形態に限定されない。当業者は、本技術の範囲および精神内の他の実施形態または改良を認識するであろう。したがって、具体的構造、作用、または媒体は、例証的実施形態としてのみ開示される。本技術の範囲は、以下の請求項およびその中の任意の均等物によって定義される。