(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-03
(45)【発行日】2023-08-14
(54)【発明の名称】決済処理装置、決済処理方法、プログラム、及び決済処理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/22 20120101AFI20230804BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20230804BHJP
【FI】
G06Q20/22 310
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2021204784
(22)【出願日】2021-12-17
【審査請求日】2021-12-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】519387748
【氏名又は名称】auフィナンシャルサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】谷口 和也
(72)【発明者】
【氏名】湊屋 匡章
【審査官】石坂 博明
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-114341(JP,A)
【文献】特開2021-086352(JP,A)
【文献】特開昭58-018658(JP,A)
【文献】特開2020-184350(JP,A)
【文献】特開2020-107217(JP,A)
【文献】特開2020-052805(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが商品を購入する取引において、第1支払い方法による商品金額の第1決済要求を取得する決済要求取得部と、
前記ユーザの過去の所定の期間の取引において前記第1支払い方法で決済された累積金額と、前記商品金額との合計金額が、前記ユーザが前記第1支払い方法により支払い可能な上限額を超えるか否かを判定する判定部と、
前記合計金額が前記上限額を超えた場合、前記合計金額から前記上限額を差し引いた差引金額以上の切替金額の決済を前記第1支払い方法と異なる第2支払い方法で行い、前記合計金額から前記切替金額を減額した第1金額の決済を前記第1支払い方法で行うように処理する決済処理部と
、
前記決済処理部が前記切替金額の決済を前記第2支払い方法で行う処理を実行したこと、又は、前記決済処理部が前記第2支払い方法に対応する請求処理を実行するサーバから前記第2支払い方法による支払いが完了したことを示す通知を受け取ったことに応じて、前記切替金額に対応し、前記第1支払い方法を用いて商品を購入する際に使用できる特典を前記ユーザに付与する特典付与部と
を備える、決済処理装置。
【請求項2】
前記切替金額は、前記商品金額以下の範囲で定められる、請求項1に記載の決済処理装置。
【請求項3】
前記決済処理部は、
前記第1支払い方法に対応する前記第1金額の請求処理を実行する請求処理部と、
前記第2支払い方法に対応する請求処理を実行するサーバに、前記切替金額の情報を前記ユーザの情報に関連付けて送信する切替金額処理部と
を有する、請求項1又は2に記載の決済処理装置。
【請求項4】
当該決済処理装置は、前記第1金額の決済を前記第1支払い方法で行う第1サーバであり、
前記第2支払い方法に対応する請求処理を実行する前記サーバは、当該第1サーバを運営している事業者とは異なる事業者が運営しているサーバである、
請求項3に記載の決済処理装置。
【請求項5】
前記合計金額が前記上限額を超えた場合、前記切替金額を前記第2支払い方法で決済可能であることを前記ユーザに通知する通知部を更に備える、請求項1から
4のいずれか一項に記載の決済処理装置。
【請求項6】
前記決済処理部は、前記ユーザが前記第2支払い方法で決済可能であるか否かの情報を取得し、
前記通知部は、前記ユーザが前記第2支払い方法で決済可能であることを示す情報を前記決済処理部が取得したことに応じて、前記第2支払い方法で決済可能であることを前記ユーザに通知する、
請求項
5に記載の決済処理装置。
【請求項7】
前記決済処理部は、前記差引金額を用いて前記切替金額を算出し、
前記通知部は、前記決済処理部が算出した前記切替金額が前記第2支払い方法で決済可能であることを前記ユーザに通知する、請求項
5又は
6に記載の決済処理装置。
【請求項8】
前記決済要求取得部は、前記ユーザから前記第2支払い方法による前記切替金額の第2決済要求を更に取得し、
前記決済処理部は、前記決済要求取得部が前記第2決済要求を取得したことに基づいて、前記第1金額
の決済を前記第1支払い方法で行う処理及び前記切替金額の
決済を前記第2支払い方法で行う処理を実行する、
請求項
5から
7のいずれか一項に記載の決済処理装置。
【請求項9】
前記決済要求取得部は、前記ユーザが前記切替金額として指定した金額の情報を含む前記第2決済要求を取得し、
前記決済処理部は、
前記第2支払い方法に対応する請求処理を実行するサーバに、前記ユーザが前記切替金額を前記第2支払い方法で支払い可能か否かを確認する確認部を更に有し、
前記確認部による前記ユーザが前記切替金額を前記第2支払い方法で支払い可能であるとの確認結果に応じて、前記第1金額
の決済を前記第1支払い方法で行う処理及び前記切替金額の
決済を前記第2支払い方法で行う処理を実行する、
請求項
8に記載の決済処理装置。
【請求項10】
前記決済処理部が前記切替金額の
決済を前記第2支払い方法で行う処理を実行したことに応じて、前記商品を販売した店舗を運営する事業者に対して請求する決済手数料を、前記切替金額に基づいて算出する手数料算出部を更に備える、請求項1から
9のいずれか一項に記載の決済処理装置。
【請求項11】
前記決済手数料は、前記第1金額と所定のレートとを用いて算出される第1手数料と、前記切替金額と所定の前記レートとを用いて算出される第2手数料とを含む、請求項
10に記載の決済処理装置。
【請求項12】
コンピュータが実行する、
ユーザが商品を購入する取引において、第1支払い方法による商品金額の第1決済要求を取得するステップと、
前記ユーザの過去の所定の期間の取引において、前記第1支払い方法で決済された累積金額と、前記商品金額との合計金額が、前記ユーザが前記第1支払い方法により支払い可能な上限額を超えるか否かを判定するステップと、
前記合計金額が前記上限額を超えた場合、前記合計金額から前記上限額を差し引いた差引金額以上の切替金額の決済を前記第1支払い方法と異なる第2支払い方法で行い、前記合計金額から前記切替金額を減額した第1金額の決済を前記第1支払い方法で行うように処理するステップと
、
前記切替金額の決済を前記第2支払い方法で行う処理を実行したこと、又は、前記第2支払い方法に対応する請求処理を実行するサーバから前記第2支払い方法による支払いが完了したことを示す通知を受け取ったことに応じて、前記切替金額に対応し、前記第1支払い方法を用いて商品を購入する際に使用できる特典を前記ユーザに付与するステップと
を有する、決済処理方法。
【請求項13】
コンピュータにより実行されると、前記コンピュータを請求項1から11のいずれか一項に記載の前記決済処理装置として機能させる、プログラム。
【請求項14】
前記ユーザが前記商品を購入するための店舗に設けられており、前記ユーザから前記第1支払い方法による前記商品金額の前記第1決済要求を受け付ける受付装置と、
請求項1から11のいずれか一項に記載の前記決済処理装置と、
前記決済処理装置から前記切替金額の情報を取得して前記第2支払い方法に対応する請求処理を前記ユーザに対して実行するサーバと
を備え、
前記決済要求取得部は、前記受付装置が受け付けた前記第1決済要求を取得し、
前記決済処理部は、
前記第1支払い方法に対応する前記第1金額の請求処理を実行する請求処理部と、
前記サーバに、前記切替金額の情報を前記ユーザの情報に関連付けて送信する切替金額処理部と
を有する、決済処理システム。
【請求項15】
前記決済処理装置は、前記第1金額の決済を前記第1支払い方法で行う第1サーバであり、前記第2支払い方法に対応する請求処理を前記ユーザに対して実行可能な前記サーバと接続されており、
前記サーバは、前記第1サーバを運営している事業者とは異なる事業者が運営しているサーバである、
請求項14に記載の決済処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、決済処理装置、決済処理方法、プログラム、及び決済処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが、実際の店舗、ネットワークにおけるECサイト等において、商品、サービス等を後払いで購入することがある。例えば、特許文献1には、ユーザが店舗において販売されている商品を代金後払いの電子マネー決済で購入する例が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような商品取引において、ユーザが後払い形式を利用する場合、後払い可能な上限金額が予め設定されていることがある。例えば、ユーザが所定の期間内に後払いの取引を複数回継続したり、高額な商品を購入したりすると、商品代金が後払い可能な上限金額を超過してしまい、当該ユーザは後払いで決済できなくなってしまう。この場合、ユーザは、他の支払い方法を検討するか、商品の購入を諦めなければならなかった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、商品代金が後払い可能な上限金額を超過しても、ユーザの取引を円滑に進められるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様においては、ユーザが商品を購入する取引において、第1支払い方法による商品金額の第1決済要求を取得する決済要求取得部と、前記ユーザの過去の所定の期間の取引において前記第1支払い方法で決済された累積金額と、前記商品金額との合計金額が、前記ユーザが前記第1支払い方法により支払い可能な上限額を超えるか否かを判定する判定部と、前記合計金額が前記上限額を超えた場合、前記合計金額から前記上限額を差し引いた差引金額以上の切替金額の決済を前記第1支払い方法と異なる第2支払い方法で行い、前記合計金額から前記切替金額を減額した第1金額の決済を前記第1支払い方法で行うように処理する決済処理部とを備える、決済処理装置を提供する。
【0007】
前記切替金額は、前記商品金額以下の範囲で定められてよい。
【0008】
前記決済処理部は、前記第1支払い方法に対応する前記第1金額の請求処理を実行する請求処理部と、前記第2支払い方法に対応する請求処理を実行するサーバに、前記切替金額の情報を前記ユーザの情報に関連付けて送信する切替金額処理部とを有してもよい。
【0009】
前記決済処理装置は、前記合計金額が前記上限額を超えた場合、前記切替金額を前記第2支払い方法で決済可能であることを前記ユーザに通知する通知部を更に備えてもよい。
【0010】
前記決済処理部は、前記ユーザが前記第2支払い方法で決済可能であるか否かの情報を取得し、前記通知部は、前記ユーザが前記第2支払い方法で決済可能であることを示す情報を前記決済処理部が取得したことに応じて、前記第2支払い方法で決済可能であることを前記ユーザに通知してもよい。
【0011】
前記決済処理部は、前記差引金額を用いて前記切替金額を算出し、前記通知部は、前記決済処理部が算出した前記切替金額が前記第2支払い方法で決済可能であることを前記ユーザに通知してもよい。
【0012】
前記決済要求取得部は、前記ユーザから前記第2支払い方法による前記切替金額の第2決済要求を更に取得し、前記決済処理部は、前記決済要求取得部が前記第2決済要求を取得したことに基づいて、前記第1金額及び前記切替金額の処理を実行してもよい。
【0013】
前記決済要求取得部は、前記ユーザが前記切替金額として指定した金額の情報を含む前記第2決済要求を取得し、前記決済処理部は、前記第2支払い方法に対応する請求処理を実行するサーバに、前記ユーザが前記切替金額を前記第2支払い方法で支払い可能か否かを確認する確認部を更に有し、前記確認部による前記ユーザが前記切替金額を前記第2支払い方法で支払い可能であるとの確認結果に応じて、前記第1金額及び前記切替金額の処理を実行してもよい。
【0014】
前記決済処理装置は、前記決済処理部が前記切替金額の処理を実行したことに応じて、前記商品を販売した店舗を運営する事業者に対して請求する決済手数料を、前記切替金額に基づいて算出する手数料算出部を更に備えてもよい。
【0015】
前記決済手数料は、前記第1金額と所定のレートとを用いて算出される第1手数料と、前記切替金額と所定の前記レートとを用いて算出される第2手数料とを含んでもよい。
【0016】
前記決済処理装置は、前記決済処理部が前記切替金額の処理を実行したこと、又は、前記決済処理部が前記第2支払い方法に対応する請求処理を実行するサーバから前記第2支払い方法による支払いが完了したことを示す通知を受け取ったことに応じて、前記切替金額に対応する特典を前記ユーザに付与する特典付与部を更に備えてもよい。
【0017】
本発明の第2の態様においては、コンピュータが実行する、ユーザが商品を購入する取引において、第1支払い方法による商品金額の第1決済要求を取得するステップと、前記ユーザの過去の所定の期間の取引において、前記第1支払い方法で決済された累積金額と、前記商品金額との合計金額が、前記ユーザが前記第1支払い方法により支払い可能な上限額を超えるか否かを判定するステップと、前記合計金額が前記上限額を超えた場合、前記合計金額から前記上限額を差し引いた差引金額以上の切替金額の決済を前記第1支払い方法と異なる第2支払い方法で行い、前記合計金額から前記切替金額を減額した第1金額の決済を前記第1支払い方法で行うように処理するステップとを有する、決済処理方法を提供する。
【0018】
本発明の第3の態様においては、コンピュータにより実行されると、前記コンピュータを第1の態様の前記決済処理装置として機能させる、プログラムを提供する。
【0019】
本発明の第4の態様においては、前記ユーザが前記商品を購入するための店舗に設けられており、前記ユーザから前記第1支払い方法による前記商品金額の前記第1決済要求を受け付ける受付装置と、第1の態様の前記決済処理装置と、前記決済処理装置から前記切替金額の情報を取得して前記第2支払い方法に対応する請求処理を前記ユーザに対して実行するサーバとを備え、前記決済要求取得部は、前記受付装置が受け付けた前記第1決済要求を取得し、前記決済処理部は、前記第1支払い方法に対応する前記第1金額の請求処理を実行する請求処理部と、前記サーバに、前記切替金額の情報を前記ユーザの情報に関連付けて送信する切替金額処理部とを有する、決済処理システムを提供する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、商品代金が後払い可能な上限金額を超過しても、ユーザの取引を円滑に進められるようにできるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本実施形態に係る決済処理システムSの概要を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る決済処理装置20の構成例を示す。
【
図3】本実施形態に係る決済処理装置20の動作フローの一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
<決済処理システムSの概要>
図1は、本実施形態に係る決済処理システムSの概要を示す図である。決済処理システムSは、ユーザが複数の種類の支払い方法で商品、サービス等を購入できるようにするシステムである。決済処理システムSは、受付装置10と、決済処理装置20と、サーバ30とを備える。
【0023】
受付装置10は、ユーザが商品を購入するための店舗が管理し、ユーザから第1支払い方法による商品金額の第1決済要求を受け付ける。受付装置10は、例えば、商品を販売している店舗に設けられているPOS端末である。これに代えて、受付装置10は、タブレットやスマートフォン等の携帯端末であってもよい。また、受付装置10は、商品のオンライン購入を受けつけるECサイトを運営する事業者が管理するサーバやECサイト上の店舗における商品の購入を受け付ける店舗が管理するサーバであってもよい。なお、以下の説明において、商品及びサービスをまとめて商品と呼ぶ。
【0024】
決済処理装置20は、第1支払い方法による商品の決済に係る処理を行うサーバである。第1支払い方法は、例えば、クレジットカード、ポストペイド型の電子マネー等である。また、第1支払い方法は、決済処理装置20を保有している事業者が運用している決済サービスであってもよい。決済処理装置20は、インターネット回線や携帯電話網等の通信ネットワークを介して受付装置10と、サーバ30とにそれぞれ通信可能に接続されている。
【0025】
サーバ30は、ユーザが選択した第1支払い方法とは異なる第2支払い方法に対応する請求処理をユーザに対して実行可能なサーバである。サーバ30は、例えば、決済処理装置20を運営している事業者とは異なる事業者が運営しているサーバである。第2支払い方法は、サーバ30を保有している事業者がサーバ30を運用することにより、後払いの決済処理をする決済サービスである。
【0026】
本実施形態において、受付装置10は、ユーザから受け付けた第1決済要求を決済処理装置20に送信する(
図1の(1))。決済処理装置20は、ユーザが第1支払い方法により支払い可能か否かを判定する。決済処理装置20は、ユーザが第1支払い方法で支払い可能の場合、商品代金の請求処理をして決済する。決済処理装置20は、ユーザが第1支払い方法で支払い可能ではない場合、サーバ30にユーザが第2支払い方法で支払い可能か否かを問い合わせる(
図1の(2))。
【0027】
決済処理装置20は、サーバ30から第2支払い方法で支払い可能であると回答を得た場合、例えば、商品代金の一部を第2支払い方法で決済可能であることをユーザに受付装置10を介して通知する(
図1の(3))。なお、決済処理装置20は、商品代金の一部を第2支払い方法で決済可能であることを、受付装置10を介さずにユーザの端末等に直接通知してもよい。受付装置10は、ユーザから第2支払い方法を利用する第2決済要求を受け付けた場合、ユーザから受け付けた第2決済要求を決済処理装置20に送信する(
図1の(4))。
【0028】
決済処理装置20は、ユーザが第1支払い方法で支払う金額の請求処理を実行し、また、ユーザが第2支払い方法で支払う決済金額の情報をサーバ30に送信する(
図1の(5))。なお、決済処理装置20は、(2)の問い合わせの段階において、第2支払い方法で支払い可能か否かの判断材料として決済金額の情報をサーバ30に送信してもよい。そして、サーバ30は、ユーザが第2支払い方法で支払う金額の請求処理を実行する。
【0029】
以上のように、本実施形態に係る決済処理装置20は、商品代金が後払い可能な第1支払い方法の上限金額を超過しても、第1支払い方法とは異なる第2支払い方法の支払い方法と組み合わせることをユーザに提案し、ユーザが了承した場合は第2支払い方法の決済に関する請求情報を外部のサーバ30に送信する。このような決済処理装置20を備える決済処理システムSは、ユーザが商品購入の取引を中断して他の支払い方法を検討したり、商品の購入を諦めたりすることなく、取引を円滑に進められるようにできる。このような決済処理装置20について次に説明する。
【0030】
<決済処理装置20の概要>
図2は、本実施形態に係る決済処理装置20の構成例を示す。決済処理装置20は、例えば、サーバ等のコンピュータである。決済処理装置20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを備える。
【0031】
通信部21は、受付装置10及びサーバ30と通信ネットワークを介して接続されている。通信部21は、インターネット回線や携帯電話網等の通信ネットワークに接続するためのインターフェースである。通信部21は、ユーザが保有するユーザ端末と通信するために接続していてもよく、これに代えて、接続可能であってもよい。
【0032】
記憶部22は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を含む記憶媒体である。また、記憶部22は、HDD(Hard Disk Drive)及び/又はSSD(Solid State Drive)等の大容量記憶装置を含んでもよい。例えば、コンピュータが決済処理装置20として機能する場合、コンピュータを機能させるOS(Operating System)、及びプログラム等の情報を格納してもよい。また、記憶部22は、プログラムの実行時に参照されるデータベースを含む種々の情報を格納してもよい。
【0033】
また、記憶部22は、決済処理装置20が動作の過程で生成する(又は利用する)中間データ、算出結果、閾値、基準値、及びパラメータ等をそれぞれ記憶してもよい。また、記憶部22は、決済処理装置20内の各部の要求に応じて、記憶したデータを要求元に供給してもよい。
【0034】
記憶部22は、ユーザの取引に関する情報を記憶する。記憶部22は、例えば、ユーザが第1支払い方法で商品を購入した履歴を記憶する。また、記憶部22は、所定の期間において、ユーザが第1支払い方法で商品を購入できる限度額の情報を記憶する。所定の期間は、例えば、1ヶ月程度の期間である。第1支払い方法で商品を購入できる限度額は、例えば、決済処理装置20を運営している事業者が予め定めた金額である。また、当該限度額は、ユーザの支払い実績や支払い能力に応じて更新されてもよい。
【0035】
制御部23は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部23は、決済要求取得部41、判定部42、決済処理部43、通知部44、手数料算出部45、及び特典付与部46を有する。言い換えると、CPUは、記憶部22に記憶されたプログラムを実行することにより、決済要求取得部41、判定部42、決済処理部43、通知部44、手数料算出部45、及び特典付与部46を有する制御部23として機能する。
【0036】
判定部42は、所定の期間におけるユーザの過去の取引において第1支払い方法で決済された累積金額と、商品金額との合計金額が、ユーザが第1支払い方法により支払い可能な上限額を超えるか否かを判定する。判定部42は、例えば、所定の期間にユーザが第1支払い方法で購入した商品の累積金額が8万円で、第1決済要求の商品金額が5万円であり、ユーザの第1支払い方法の上限額が10万円の場合、合計金額が上限額を超えると判定する。
【0037】
決済処理部43は、判定部42が累積金額と第1決済要求の商品金額の合計金額が上限額以下と判定した場合、第1決済要求の商品金額を第1金額とし、第1金額を第1支払い方法で行うように処理する。判定部42は、例えば、累積金額が8万円で、第1決済要求の商品金額が1万円であり、ユーザの第1支払い方法の上限額が10万円の場合、合計金額が上限額以下と判定する。そして、決済処理部43は、1万円の決済を第1支払い方法で行うように処理する。
【0038】
また、決済処理部43は、合計金額が上限額を超えた場合、合計金額から上限額を差し引いた差引金額以上の切替金額の決済を第1支払い方法と異なる第2支払い方法で行い、合計金額から切替金額を減額した第1金額の決済を第1支払い方法で行うように処理する。ここで、切替金額は、商品金額以下の範囲で定められることが望ましい。決済処理部43は、請求処理部431と、切替金額処理部432と、確認部433とを有する。
【0039】
請求処理部431は、第1支払い方法に対応する第1金額の請求処理を実行する。請求処理部431は、例えば、第1金額の情報を記憶部22に記憶させる。また、請求処理部431は、所定の期間に記憶した第1金額の合計金額を、ユーザの銀行口座等に請求する処理を行ってよい。なお、請求処理を実行する請求サーバ等が別個に存在する場合、請求処理部431は、通信部21を制御して、当該請求サーバ等に請求金額の情報を送信してもよい。
【0040】
また、請求処理部431は、クレジットカード、ポストペイド型の電子マネー等を運用する事業者に対して、これらの支払い方法に対応する請求処理を実行してもよい。請求処理部431は、例えば、通信部21を制御して、第1支払い方法の決済サービスを提供している事業者の事業者サーバ等に請求金額の情報を送信する。これに代えて、請求処理部431は、通信部21を制御して、第1金額の合計金額に対する後払いの請求書、請求の通知等をユーザに送ってもよい。
【0041】
切替金額処理部432は、通信部21を制御して、第2支払い方法に対応する請求処理を実行するサーバ30に、切替金額の情報をユーザの情報に関連付けて送信する。また、切替金額処理部432は、通信部21を制御して、サーバ30が取り扱う第2支払い方法をユーザが利用するために必要なユーザの情報を送信してもよい。
【0042】
確認部433は、通信部21を制御して、ユーザが第2支払い方法を利用できるか否かをサーバ30に問い合わせる。確認部433は、サーバ30からの問い合わせの回答を受信することで、ユーザが第2支払い方法を利用できるか否かを確認する。また、確認部433は、第2支払い方法に対応する請求処理を実行するサーバ30に、ユーザが切替金額を第2支払い方法で支払い可能か否かを確認してもよい。
【0043】
通知部44は、合計金額が上限額を超えた場合、切替金額を第2支払い方法で決済可能であることをユーザに通知する。通知部44は、例えば、ユーザが第2支払い方法を利用できると確認部433が確認したことに応じて、ユーザへの通知を受付装置10に送信する。通知部44は、例えば、通信部21を制御して、ユーザへの通知を受付装置10に送信する。また、通知部44は、通信部21を制御して、ユーザが保有するユーザ端末に切替金額が第2支払い方法で決済可能であることを示す通知を直接送信してもよい。
【0044】
手数料算出部45は、第1決済要求に応じて決済処理部43が決済処理を実行したことに応じて、商品を販売した店舗を運営する事業者に対して請求する決済手数料を算出する。手数料算出部45は、例えば、第1金額と所定のレートとを用いて算出した第1手数料を決済手数料とする。第1手数料は、一例として、第1金額と所定のレートとの乗算により算出される。
【0045】
また、手数料算出部45は、決済処理部43が切替金額の処理を実行したことに応じて、商品を販売した店舗を運営する事業者に対して請求する決済手数料を、切替金額に基づいて算出する。手数料算出部45は、例えば、切替金額と所定のレートとを用いて第2手数料を算出する。第2手数料は、一例として、切替金額と第1手数料の算出に用いたレートと同じレートとの乗算により算出される。手数料算出部45は、第1手数料及び第2手数料を含む手数料を、決済手数料とする。
【0046】
手数料算出部45は、算出した決済手数料の情報を記憶部22に記憶する。通知部44は、通信部21を制御して、決済手数料の情報を受付装置10に通知してもよい。また、決済処理部43は、受付装置10に対して、決済手数料の請求処理を実行してもよい。
【0047】
特典付与部46は、決済処理部43が切替金額の処理を実行したこと、又は、決済処理部43が第2支払い方法に対応する請求処理を実行するサーバ30から第2支払い方法による支払いが完了したことを示す通知を受け取ったことに応じて、切替金額に対応する特典をユーザに付与する。特典付与部46は、ユーザに付与した特典の情報を記憶部22に記憶する。また、特典付与部46は、通信部21を制御して、ユーザ端末に付与した特典の情報を送信してもよい。
【0048】
特典は、例えば、ユーザが商品を購入する際に使用できるクーポン、ポイント等である。特典は、第1支払い方法を用いて商品を購入する際に使用できる特典であってもよい。また、特典は、商品と交換可能なクーポン等であってもよい。これにより、ユーザが第1支払い方法で決済を希望する金額の少なくとも一部を第2支払い方法による決済に切り換えて決済することを、促進させることができる。
【0049】
<決済処理装置20の動作フローの一例>
図3は、本実施形態に係る決済処理装置20の動作フローの一例を示す。本実施形態において、ユーザが第1支払い方法による限度額を超えて商品を購入する例を説明する。具体的には、所定の期間にユーザが第1支払い方法で購入した商品の累積金額が8万円で、第1決済要求の商品金額が5万円であり、ユーザの第1支払い方法の上限額が10万円の例を考える。
【0050】
まず、受付装置10は、ユーザが商品を購入するための第1決済要求を決済処理装置20に送信する(S51)。決済要求取得部41は、通信部21を介して第1決済要求を取得する。第1決済要求は、ユーザを特定するための情報及び商品金額(例えば5万円)の商品を第1支払い方法で決済することを示す情報を含む。
【0051】
次に、判定部42は、ユーザを特定するための情報に基づき、ユーザが第1支払い方法により支払い可能か否かを判定する(S52)。判定部42は、ユーザを特定するための情報に基づき、記憶部22から過去の所定の期間におけるユーザの取引の情報と、ユーザの第1支払い方法の上限額の情報とを読み出す。例えば、判定部42は、ユーザが第1支払い方法で購入した商品の累積金額(8万円)と、第1決済要求の商品金額(5万円)との合計金額(13万円)が、ユーザの第1支払い方法の上限額(10万円)を超えていると判断する。
【0052】
この場合、本実施形態における決済処理装置20は、上限額を超えている金額(3万円)以上の切替金額を第2支払い方法による決済に切り替えるように動作する。例えば、決済処理部43は、合計金額(13万円)から上限額(10万円)を差し引いた差引金額(3万円)を用いて、第2支払い方法に切り替える切替金額を算出する(S53)。決済処理部43は、例えば、差引金額を切替金額にする。これに代えて、決済処理部43は、差引金額に1以上の所定の係数を乗算した金額、又は、差引金額に所定の金額を加算した金額を切替金額としてもよい。例えば、決済処理部43は、切替金額を4万5千円とする。
【0053】
確認部433は、通信部21を制御して、ユーザが第2支払い方法を利用できるか否かを、ユーザを特定するための情報及び算出した切替金額を通知して、サーバ30に問い合わせる(S54)。サーバ30は、ユーザを特定する情報に基づいて、ユーザが第2支払い方法を利用できるか否かを審査する。サーバ30は、例えば、通常のローン審査と同様に、切替金額(ローン金額)、ユーザの支払実績、ローン残高、収入、資産、属性等から審査する。なお、決済処理装置20は、第2支払い方法に切り替えることについて、事前の承認をユーザから受け付けていることを条件に、サーバ30への問い合わせを実行してもよい。これにより、ユーザの個人情報が容易に流出することを防止できる。
【0054】
サーバ30は、例えば、決済処理装置20の問い合わせに対して、切替金額についてユーザが第2支払い方法で支払い可能であると回答する(S55)。確認部433は、通信部21を介してこのような回答を受信し、ユーザが第2支払い方法を利用できると確認する。ここで、ユーザが第2支払い方法で切替金額を支払い可能ではない場合、通知部44は第1決済要求に対応する決済ができないことをユーザに通知し、決済処理装置20は第1決済要求に対応する処理を停止してよい。
【0055】
なお、S53において、決済処理部43が切替金額を算出したが、これに限定されることはない。例えば、確認部433がS54において、ユーザが第2支払い方法を利用できる上限額をサーバ30に更に問い合わせ、S55において上限額の回答を得た後に、決済処理部43は、第2支払い方法の上限額と、第1決済要求の商品金額とのうち、小さい方の金額を切替金額としてもよい。また、決済処理部43は、例えば、第2支払い方法の上限額と、第1決済要求の商品金額とのうち、小さい方の金額に1未満の所定の係数を乗算した金額を切替金額としてもよい。
【0056】
次に、通知部44は、ユーザが第2支払い方法で決済可能であることを示す情報を決済処理部43が取得したことに応じて、第2支払い方法で決済可能であることをユーザに通知する(S56)。また、通知部44は、決済処理部43が算出した切替金額が第2支払い方法で決済可能であることをユーザに通知する。これに代えて、又は、これに加えて、通知部44は、第2支払い方法を利用できる上限額をユーザに通知してもよい。
【0057】
受付装置10は、ユーザから第2支払い方法を利用する第2決済要求を受け付けた場合、ユーザから受け付けた第2決済要求を決済処理装置20に送信する(S57)。決済処理部43は、決済要求取得部41が第2決済要求を取得したことに基づいて、第1金額及び切替金額の処理を実行する。
【0058】
例えば、請求処理部431は、合計金額(13万円)から切替金額(4万5千円)を減額した第1金額(8万5千円)の決済を第1支払い方法で行うように処理する(S58)。この場合、決済処理装置20は、例えば、切替金額(4万5千円)を含めた合計金額(13万円)を店舗に支払う。そして、決済処理装置20は、第1金額について第1支払い方法請求処理をして決済し、切替金額についてはサーバ30に債権を譲渡する。この場合、切替金額処理部432は、切替金額(4万5千円)の情報をユーザの情報に関連付けてサーバ30に送信する(S59)。これにより、サーバ30は、ユーザが第2支払い方法で支払う切替金額の請求処理を実行できる。
【0059】
なお、決済処理装置20は、合計金額に代えて、第1金額を店舗に支払ってもよい。この場合、切替金額処理部432が切替金額の情報をサーバ30に送信した後に、サーバ30を保有している事業者が切替金額を店舗に支払う。そして、サーバ30は、ユーザに対して切替金額の請求処理を実行する。
【0060】
次に、手数料算出部45は、決済処理部43が第1決済要求に基づく決済処理をしたことに対する決済手数料を算出する(S60)。手数料算出部45は、例えば、所定の期間に第1支払い方法で決済した第1金額(8万5千円)に、所定のレートを乗じた金額を第1手数料として算出する。また、手数料算出部45は、第2支払い方法に切り替えた切替金額(4万5千円)に所定のレートを乗じた金額を第2手数料として算出する。そして、手数料算出部45は、第1手数料及び第2手数料の和を決済手数料とする。
【0061】
手数料算出部45は、算出した決済手数料の情報を受付装置10に送信する(S61)。これに代えて、手数料算出部45は、商品を販売した店舗を運営する事業者が保有する事業者端末に決済手数料の情報を送信してもよい。なお、第1手数料及び第2手数料を算出するための所定のレートは、異なる値でもよいが、同じ値であることが望ましい。
【0062】
所定のレートを同じ値にすることで、商品を販売した店舗を運営する事業者は、ユーザが商品金額の少なくとも一部の金額を第2支払い方法に切り替えたことを決済手数料から推定できなくなる。言い換えると、商品を販売した店舗には、あくまでも第1支払い方法で商品を購入した記録しか残らないようにすることができる。これにより、ユーザの個人情報を保護することができる。
【0063】
次に、特典付与部46は、決済処理部43が切替金額の処理を実行したこと、又は、サーバ30から第2支払い方法による支払いが完了したことを示す通知を受け取ったことに応じて、切替金額に対応する特典をユーザに付与する。
図3は、サーバ30が第2支払い方法による支払いが完了したことを示す通知を送信し(S62)、当該通知に基づいて、特典付与部46が切替金額に対応する特典をユーザに付与する(S63)例を示す。
【0064】
以上のように、本実施形態に係る決済処理装置20は、ユーザが商品を購入している最中に、第2支払い方法による決済を提案してユーザの取引を円滑に進められるようにできる。これにより、ユーザは、第1支払い方法の限度額を超えた商品の購入に対して、他の支払い方法を検討したり、諦めたりすることなく、第1支払い方法と第2支払い方法とを組み合わせた決済を速やかに要求することができる。
【0065】
以上の本実施形態に係る決済処理装置20において、決済処理部43が第2支払い方法に切り替える切替金額を算出し、通知部44がユーザに算出結果を通知する例を説明したが、これに限定されることはない。これに代えて、決済処理装置20は、ユーザが指定した切替金額を取得してもよい。例えば、
図3のS56において、通知部44が第2支払い方法で決済可能であることをユーザに通知した後に、ユーザは、第2支払い方法を利用することと共に、切替金額を受付装置10に入力する。
【0066】
受付装置10は、S57において、このような切替金額を含む第2決済要求を受け付けて、受け付けた第2決済要求を決済処理装置20に送信する。これにより、決済要求取得部41は、ユーザが切替金額として指定した金額の情報を含む第2決済要求を取得できる。そして、決済処理部43は、S58以降の説明と同様に、合計金額から切替金額を減額した第1金額の決済を第1支払い方法で行い、切替金額の決済を第2支払い方法で行うように処理できる。
【0067】
なお、決済処理装置20は、ユーザが切替金額を指定した場合、ユーザが第2支払い方法で指定した切替金額を利用できるか否かをサーバ30に更に確認してもよい。この場合、S58の第1金額の決裁処理の動作の前に、確認部433は、第2支払い方法に対応する請求処理を実行するサーバ30に、ユーザが切替金額を第2支払い方法で支払い可能か否かを確認する。
【0068】
そして、決済処理部43は、確認部433によるユーザが切替金額を第2支払い方法で支払い可能であるとの確認結果に応じて、第1金額及び切替金額の処理を実行する。これにより、決済処理装置20がユーザに提供する第1支払い方法と第2支払い方法とを組み合わせた決済において、切換金額をユーザに指定させることができ、決済の自由度を向上させることができる。なお、ユーザに切替金額を指定させる場合、
図3のS55で説明した決済処理部43が切替金額を算出する動作は、省略してもよい。
【0069】
以上の本実施形態に係る決済処理装置20において、確認部433によりユーザが第2支払い方法を利用できるか否かをサーバ30に問い合わせる例を説明したが、これに限定されることはない。例えば、過去の取引等により、ユーザが第2支払い方法を利用できることを確認部433がサーバ30に既に確認している場合、
図3のS53及びS54で説明したサーバ30に問い合わせる動作を省略してもよい。この場合、記憶部22は、ユーザが第2支払い方法を利用できることを示す情報を記憶していることが望ましい。
【0070】
また、決済処理装置20は、ユーザから第2支払い方法を利用することの指示を予め取得していてもよい。この場合、記憶部22は、第2支払い方法を利用する情報をユーザに関連付けて記憶する。これにより、S56において通知部44が第2支払い方法で決済可能であることを通知した後、決済処理部43は、直ちに第1金額及び切替金額の処理を実行する。これにより、ユーザは複数回の入力をすることなく、第1支払い方法と第2支払い方法とを組み合わせて速やかに商品を購入できる。
【0071】
以上の本実施形態に係る決済処理装置20は、第1支払い方法と第2支払い方法とを組み合わせた決済処理を実行する例を説明したが、これに限定されることはない。決済処理装置20は、3以上の支払い方法を組み合わせてもよい。この場合、決済処理装置20は、2以上の他の支払い方法に対応するサーバと接続され、複数の切替金額の情報を対応するサーバに送信する。また、決済処理装置20自身が、複数の支払い方法に対応する複数の決済サービスを運用可能であってもよい。
【0072】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0073】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0074】
10 受付装置
20 決済処理装置
21 通信部
22 記憶部
23 制御部
30 サーバ
41 決済要求取得部
42 判定部
43 決済処理部
431 請求処理部
432 切替金額処理部
433 確認部
44 通知部
45 手数料算出部
46 特典付与部