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▶ ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッドの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-03
(45)【発行日】2023-08-14
(54)【発明の名称】パッケージ
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/10 20060101AFI20230804BHJP
   B65D 77/04 20060101ALI20230804BHJP
【FI】
B65D85/10
B65D77/04 C
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022509008
(86)(22)【出願日】2020-07-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-18
(86)【国際出願番号】 GB2020051823
(87)【国際公開番号】W WO2021028652
(87)【国際公開日】2021-02-18
【審査請求日】2022-02-22
(31)【優先権主張番号】1911720.9
(32)【優先日】2019-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】500252844
【氏名又は名称】ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BRITISH AMERICAN TOBACCO (INVESTMENTS) LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100183782
【弁理士】
【氏名又は名称】轟木 哲
(72)【発明者】
【氏名】ホッジズ、ポール
【審査官】米村 耕一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/139170(WO,A1)
【文献】欧州特許出願公開第03251971(EP,A1)
【文献】特開平05-213340(JP,A)
【文献】特開平8-318339(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/10
B65D 77/04
B65D 5/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器およびヒンジ線を中心に容器(2)にヒンジ式に接続された蓋と、
容器に収容され、蓋を閉じた際に蓋に収容される容器から延びる部分を有する内方フレームと、を含み、
隆起したシール線が内方フレームの前記部分および/または蓋の内面に形成され、前記隆起したシール線は、蓋を閉じた際に内方フレームの前記部分と蓋の内面の間の隙間を最小限にするように構成され
隆起したシール線は、蓋が閉じた位置にあるとき内方フレームの開口部の周囲に延びて、送出システム収容スペースをパッケージの外側から封鎖されるようにしている、1つ以上の送出システム用パッケージ。
【請求項2】
隆起したシール線は、蓋が閉じた位置にあるとき、内方フレームおよび蓋と接触することを特徴とする請求項1記載のパッケージ。
【請求項3】
容器は、内方フレームの上縁部から間隔が空けられた上縁部を含み、隆起したシール線は、蓋が閉じた位置にあるとき、容器のこの上縁部と内方フレームの上縁部の間で内方フレームと接触することを特徴とする請求項1または2記載のパッケージ。
【請求項4】
隆起したシール線は、容器の内方フレーム上に位置し、蓋がその閉じた位置にあるとき、蓋と当接するように構成されたシール面を含むことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項5】
隆起したシール線は、内方フレームの外面に位置し、蓋が閉じた位置にあるとき、蓋の内面と当接するように構成されていることを特徴とする請求項4記載のパッケージ。
【請求項6】
内方フレームは、前壁外面を形成する前壁と、側壁外面を形成する側壁とを含み、隆起したシール線は、前壁および側壁の外面を完全に横断して延びていることを特徴とする請求項5記載のパッケージ。
【請求項7】
隆起したシール線は、蓋上に位置し、蓋が閉じた位置にあるとき、容器の内面に当接するように構成されたシール面を含むことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項8】
隆起したシール線は、蓋の内面に位置し、蓋が閉じた位置にあるとき、容器の内方フレームの外面と当接するように構成されていることを特徴とする請求項7記載のパッケージ。
【請求項9】
蓋は、前壁内面を形成する内部パネルを有する前壁と、側壁内面を形成する内部パネルを有する側壁とを含み、隆起したシール線は、これら内部パネルの内面を完全に横断して延びていることを特徴とする請求項8記載のパッケージ。
【請求項10】
隆起したシール線は、内方フレームの前記部分および/または蓋の内面の周囲に連続的に延びていることを特徴とする請求項1乃至9いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項11】
隆起したシール線は、蓋が閉じた位置にあるとき、隆起したシール線が送出システム収容スペースへの内方フレームの開口部の周囲に連続的に延びるように内方フレームの前記部分の一部および蓋の内面の一部に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項12】
複数の隆起したシール線をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至11いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項13】
複数の隆起したシール線は、内方フレームの前記部分に形成されていることを特徴とする請求項12記載のパッケージ。
【請求項14】
複数の隆起したシール線は、蓋の内面に形成されていることを特徴とする請求項12記載のパッケージ。
【請求項15】
複数の隆起したシール線のうちの少なくとも1つは、内方フレームの前記部分に形成され、複数の隆起したシール線のうちの少なくとも1つは、蓋の内面に形成されていることを特徴とする請求項12記載のパッケージ。
【請求項16】
複数の隆起したシール線のうちの少なくとも1つは、内方フレームの前記部分の一部および蓋の内面の一部に形成されていることを特徴とする請求項12記載のパッケージ。
【請求項17】
隆起したシール線のシール面は、隆起したシール線が形成された面から0.1mm~2mm隆起していることを特徴とする請求項1乃至16いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項18】
隆起したシール線は構造化インクによって形成されることを特徴とする請求項1乃至17いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項19】
隆起したシール線は、ワニスによって形成されることを特徴とする請求項1乃至18いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項20】
容器と蓋の外方フレーム用ブランクを形成することと、
容器の内方フレーム用ブランクを形成することと、
容器の内方フレーム用ブランクおよび/または容器と蓋の外方フレーム用のブランクのうちの1つに隆起したシール線を形成することと、
ブランクを組み立てて容器と蓋の構成された外方フレームおよび容器の構成された内方フレームを形成することと、
容器の外方フレームの内側に内方フレームを貼り付け、隆起したシール線は、蓋が閉じた位置にあるとき内方フレームの開口部の周囲に延びて、送出システム収容スペースをパッケージの外側から封鎖されるようにすることとを含む請求項1乃至19いずれか1項記載のパッケージの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1つ以上の送出システム用パッケージに関する。特に本発明は、喫煙品などの送出システム用ヒンジ式蓋付きパッケージに関するがこれに限定されるものではない。
【背景技術】
【0002】
ヒンジ式蓋付きパッケージは、当業者によく知られており、紙巻きタバコが潰れないように紙巻きタバコを保持するためのものとしてタバコ業界で広く使用されている。通常ヒンジ式蓋付きパッケージは、板紙からなるブランクから作製される。
【0003】
しかしながら、従来のヒンジ式蓋付きパッケージは、適切に閉じない傾向があり、パッケージの内容物が水分および/またはゴミなどの混入物質によって汚されてしまう場合がある。パッケージを完全に閉じることを意図して係止機構を使用するという1つの選択肢がある。しかしながら、係止機構それ自体が損傷することがあり、その機能を果たすことができず、またパッケージの製造を複雑にする。
【発明の概要】
【0004】
本発明の実施態様では容器およびヒンジ線を中心に容器にヒンジ式に接続された蓋と、容器に収容され、蓋を閉じた際に蓋に収容される容器から延びる部分を有する内方フレームとを含み、隆起したシール線が内方フレームの前記部分および/または蓋の内面に形成され、前記隆起したシール線は、蓋を閉じた際に内方フレームの前記部分と蓋の内面の間の隙間を最小限にするように構成されている、送出システム用パッケージが提供される。
【0005】
隆起したシール線は、蓋が閉じた位置にあるとき、内方フレームおよび蓋と接触してもよい。
【0006】
容器は、内方フレームの上縁部から間隔が空けられた上縁部を含み、隆起したシール線は、蓋が閉じた位置にあるとき、容器のこの上縁部と内方フレームの上縁部の間で内方フレームと接触してもよい。
【0007】
一部の実施態様では隆起したシール線は、容器の内方フレーム上に位置してもよく、蓋が閉じた位置にあるとき、蓋と当接するように構成されたシール面を含んでもよい。
【0008】
好ましくは隆起したシール線は、内方フレームの外面に位置してもよく、蓋が閉じた位置にあるとき、蓋の内面と当接するように構成されている。
【0009】
内方フレームは、前壁外方面を形成する前壁と、側壁外面を形成する側壁とを含んでもよく、隆起したシール線は、前壁および側壁の外面を完全に横断して延びている。
【0010】
一部の実施態様では隆起したシール線は、蓋上に位置してもよく、蓋が閉じた位置にあるとき、容器の内面に当接するように構成されたシール面を含んでもよい。
【0011】
好ましくは隆起したシール線は、蓋の内面に位置してもよく、蓋が閉じた位置にあるとき、容器の内方フレームの外面と当接するように構成されている。
【0012】
蓋は、前壁内面を形成する内部パネルを有する前壁と、側壁内面を形成する内部パネルを有する側壁とを含んでもよく、隆起したシール線は、これら内部パネルの内面を完全に横断して延びている。
【0013】
一部の実施態様では隆起したシール面は、内方フレームの前記部分および/または蓋の内面の周囲に連続的に延びてもよい。
【0014】
他の実施態様では隆起したシール線は、蓋が閉じた位置にあるとき、隆起したシール線が送出システム収容スペースへの内方フレームの開口部の周囲に連続的に延びるように内方フレームの前記部分の一部および蓋の内面の一部に形成されてもよい。
【0015】
一部の実施態様では本発明のパッケージは、複数の隆起したシール線を含んでもよい。複数の隆起したシール線は、内方フレームの前記部分に形成してもよい。これとは別に複数の隆起したシール線は、蓋の内面に形成してもよい。
【0016】
1つの実施態様では複数の隆起したシール線のうちの少なくとも1つは、内方フレームの前記部分に形成してもよく、複数の隆起したシール線のうちの少なくとも1つは、蓋の内面に形成してもよい。
【0017】
一部の実施態様では複数の隆起したシール線のうちの少なくとも1つは、内方フレームの前記部分の一部および蓋の内面の一部に形成してもよい。
【0018】
隆起したシール線のシール面は、隆起したシール面が形成された面から0.1mm~2mm隆起してもよい。
【0019】
隆起したシール線は、構造化インクによって形成してもよい。隆起したシール線は、ワニスによって形成してもよい。
【0020】
本発明の別の態様ではパッケージの製造方法が提供され、この方法は、容器および蓋の外方フレーム用のブランクを形成することと、容器の内方フレーム用のブランクを形成することと、容器の内方フレーム用のブランクおよび/または容器および蓋の外方フレーム用ブランクのうちの1つに隆起したシール線を形成することと、ブランクを組み立てて容器と蓋の構成された外方フレームおよび容器の構成された内方フレームを形成することと、容器の外方フレームの内側に内方フレームを貼り付けることとを含む。
【0021】
本発明がさらに充分に理解されるように本発明の実施態様を添付図面を参照してあくまで例示として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】蓋が開いた位置にあるパッケージの第1の実施態様を示している。
図2図1に示したパッケージの内方フレームを形成するためのブランクを示している。
図3図1に示したパッケージの上部の断面を示している。
図4】蓋が開いた位置にあるパッケージの第2の実施態様を示している。
図5図6に示したパッケージの外方フレームを形成するためのブランクを示している。
図6図3に示したパッケージの上部の断面を示しいている。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本明細書中では「送出システム」なる用語はユーザーに物質を送出するシステムを包含することを意図し、
紙巻きタバコ、シガリロ、シガーおよびパイプまたは手巻きまたは自作紙巻きタバコ用タバコ(タバコ、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコ、タバコ代替え品または他の喫煙材をベースにしているかに関係無く)などの燃焼性エアロゾル供給システム、
電子タバコ、タバコ加熱製品、エアロゾル化可能な材料の組み合わせを使用してエアロゾルを発生させるハイブリッドシステムなどのエアロゾル化可能な材料を燃焼させずにエアロゾル化可能な材料から化合物を放出する非燃焼系エアロゾル供給システム、
エアロゾル化可能な材料を含み、これらの非燃焼系エアロゾル供給システムの1つの内部で使用されるように構成された物品および
トローチ、ガム、パッチ、パッチ吸入可能な粉を含む物品などのエアロゾルを含まない供給システムおよびエアロゾルを形成せずにユーザーにニコチンを含むまたは含まない材料を供給するスヌースおよび嗅ぎタバコなどの無煙タバコ製品を含む。
【0024】
本開示では「可燃性」エアロゾル供給システムは、ユーザーへの送出を容易にするために、エアロゾル供給システム(またはその構成要素)の構成エアロゾル化可能な材料を燃焼するシステムである。
【0025】
本開示では「非燃焼系」エアロゾル供給システムは、ユーザーへの送出を容易にするためにエアロゾル供給システム(またはその構成要素)の構成エアロゾル化可能な材料を燃焼するまたは燃焼しないシステムである。
【0026】
図1を参照すると、本発明によるパッケージ1が示されている。パッケージ1は、容器2と、蓋3とを含む。容器2は、喫煙品などの送出システム(束4aに包まれた)を収容可能な送出システム収容スペース4を形成している。蓋3は、図3により明確に示すようにヒンジ線5に沿って容器2に接続されており、パッケージ1を開いたり、閉じたりすることができる。当然のことながら送出システム収容スペース4内の送出システムは、図3に示すように蓋3が開いた位置にあるとき、触れることができ、送出システムは、蓋3が閉じた位置にあるとき送出システム収容スペース4内に保持される。
【0027】
容器2は、容器前壁6と、容器後壁7とを含む。容器前壁および後壁6、7は、互いに平行であるが、間隔を空けて配置されている。容器2は、互いに平行であるが、互いに間隔が空けられて配置された2つの対向する容器側壁8a、8bをさらに含む。2つの容器側壁8a、8bは、容器前壁および後壁6、7の間を延びている。容器2は、容器2の閉鎖された端部を形成する底壁9をさらに含む。底壁9は、容器前壁、後壁および側壁6、7、8a、8bの下方部から延びている。容器2の上端部10は、底壁9の反対に位置し、容器2の開口端部を形成している。容器2の上端部10は、蓋3がその閉じた位置にあるとき、蓋3によって覆われている。本実施態様では蓋3が容器に対してヒンジ式に動く際の中心となるヒンジ線5が容器後壁7の上端部に沿って形成されている。
【0028】
蓋3は、蓋前壁12と蓋後壁13とを含む。蓋前壁および後壁12、13は、互いに平行であるが、間隔を空けて配置されている。蓋3は、互いに平行であるが、間隔を空けて配置されている2つの対向する蓋側壁14a、14bをさらに含む。2つの蓋側壁14a、14bは、蓋前壁および後壁12、13の間を延びている。蓋3は、蓋2の閉じた端部を形成する上壁15をさらに含む。上壁15は、蓋前壁、後壁および側壁12、13、14a、14bの上方部から延びている。蓋3の下方端部16は、上壁15の反対に位置し、蓋3の開口端部を形成している。
【0029】
蓋3を閉じると、容器前壁6の上縁部18は、蓋前壁12の下縁部19と当接し、容器側壁8a、8bの上縁部20a、20bは、蓋側壁14a、14bの下縁部21a、21bと当接する。蓋3の下縁部22は、蓋前壁12の下縁部19および蓋側壁14a、14bの下縁部21a、21bによって形成されている。ヒンジ線5は、容器後壁7と蓋後壁13が合わさる所に形成されている。
【0030】
上述のパッケージ1の容器2は、外方フレーム23を形成している。外方フレーム23は、蓋3がその閉じた位置にあるときに見えるパッケージ1の容器2の壁を含む。パッケージ1は、内方フレーム24をさらに含む。内方フレーム24も容器2の一部を形成する。即ち、容器2は、上述の外方フレーム23と、以下に詳しく説明する内方フレーム24とを含む。容器前壁6の上縁部18および容器側壁8a、8bの上縁部20は、容器2の外方フレーム23の上縁部25を形成する。
【0031】
内方フレーム24は、容器前壁6の内面近くまたは内面に接して収容スペース4の内側に設置されるように構成されている。図に示すように内方フレーム24は、容器2から延びた部分を有する。即ち、内方フレーム24の一部は、容器2の外方フレーム23の開口上端部10から延びている。内方フレーム24は、送出システム収容スペース4に収容された送出システムを保護するために外方フレーム23の一部に強度を加えるように構成されている。
【0032】
容器2の内方フレーム24は、内方前壁26を含む。内方前壁26は、容器前壁6の上縁部18から容器前壁6が延びている面に平行な面に延びている。容器2の内方フレーム24は、2つの内方側壁27a、27bをさらに含む。内方側壁27a、27bは、容器側壁8a、8bの上縁部20a、20bからそして容器側壁8a、8bが延びている面に平行な面に延びている。即ち、内方前壁26は、容器前壁6に平行に延びており、内方側壁27a、27bは、容器側壁8a、8bに平行に延びている。
【0033】
蓋3が閉じた位置にあるとき、蓋前壁12は、図3に示すように容器2の内方前壁26に実質的に隣接して位置し、これと重なり、これら2つの蓋側壁14a、14bは、容器2の対応する内方側壁27a、27bに隣接して位置し、これと重なる。したがって、蓋3は、蓋3が閉じた位置にあるとき、内方フレーム24上にぴったりと嵌まる。
【0034】
内方フレーム24の内方前壁26は、容器2の外方フレーム23の容器前壁6の上縁部18から間隔が空けられている上縁部28を含む。同様に内方フレーム24の内方側壁27a、27bは、容器2の外方フレーム23の容器側壁8a、8bの上縁部20から間隔が空けられている上縁部29a、29bを含む。内方前壁26の上縁部28および内方側壁27a、27bの上縁部29a、29bは、内方フレーム24の上縁部30を形成している。
【0035】
図1に示した本実施態様では内方フレーム24の内方前壁26の上縁部28は、容器2の外方フレーム23の容器前壁6の上縁部に平行に延びている。さらに内方フレーム24の内方側壁27a、27bの上縁部29a、29bは、内方前壁26の上縁部28から容器2の外方フレーム23の後壁7の方へと容器2の底壁9に平行に延びている。
【0036】
本実施態様では内方フレーム24の上縁部28、29a、29bは、容器2の外方フレーム23の底壁9から同じ垂直距離を離れて位置している。さらに上縁部28、29a、29bは、蓋3を容器2に接続するヒンジ線5の上に全て位置している。しかしながら、別の実施態様では内方フレーム24の上縁部は、異なる構造を有してもよい。例えば、内方側壁27a、27bの上縁部29a、29bは、内方側壁27a、27bの上縁部29a、29bの少なくとも一部が内方前壁26の上縁部26の上になるように容器2の外方フレーム23の容器側壁8a、8bの上縁部20a、20bに平行延びてもよい。1つの実施態様では上縁部のそれぞれは、パッケージ1のヒンジ線5より完全に下にあってもよく、および/またはこれらの縁部は湾曲等させてもよい。
【0037】
1つの実施態様では内方フレーム24の前壁26の上縁部28が内方フレーム24の側壁27a、27bの上縁部29a、29bの少なくとも一部より下になるように切り欠き(図示せず)を内方フレーム24の内方前壁26に形成してもよい。
【0038】
内方フレーム24の内方前壁26は、凹部32も含む。凹部32は、容器2の内方フレーム24の内方前壁26を延びている。凹部32は、内方前壁26の上縁部28から延びている。凹部32は、下縁部34および内方前壁26の上縁部26と凹部32の下縁部34の間を延びている側縁部35a、35bを有する。本実施態様では凹部32の下縁部34は、内方フレーム24の内方前壁26の上縁部28に平行に延びているが、これから離れており、凹部32の側縁部35は、下縁部34を横手方向に延びている。縁部34、35a、35bは、送出システム収容スペース4への内方フレーム24の開口部36を画定する。送出システムは、ユーザーによって内方フレーム24の縁部34、35a、35bによって画定された開口部36を介して挿入され、除去される。
【0039】
凹部32の下縁部34は、容器2の外方フレーム23の容器前壁6の上縁部18から間隔が空けられている。凹部32の下縁部34は、蓋3がその閉じた位置にあるとき、蓋3の前壁12が容器2の内方前壁26とその全幅に沿って重なるように容器前壁6の上縁部18から間隔が空けられている。これによりパッケージ1の外側から送出システム収容スペース4内に混入物質が入る際に通過する隙間を小さくする。
【0040】
当然のことながら別の実施態様では凹部32の形、大きさおよび容器2の内方フレーム24内での位置は変わってもよい。例えば凹部32は、矩形以外の形状であってもよく、内方フレーム24の異なる壁または2つ以上の壁に延びてもよい。
【0041】
容器2の内方フレーム24は、容器2の外方フレーム23とはパッケージ1の別個の部品であってもよい。内方フレーム24は、容器2の外方フレーム23内の所定の位置に例えばのりによって保持されるが、これに限定されない。これとは別に外方および内方フレーム23、24は、一体に形成してもよい。
【0042】
パッケージ1は、隆起したシール線38をさらに含む。隆起したシール線38は、蓋がその閉じた位置にあるとき、内方フレーム24の部分と蓋3の内面の間の隙間を最小限にするように構成されている。一部の実施態様では隆起したシール線38は、図3に示すように蓋3が閉じた位置にあるとき、容器2の内方フレーム24と蓋3の内面が接触するように構成してもよい。したがって、隆起したシール線38は、蓋3がその閉じた位置にあるとき、混入物質がパッケージ1の外側から送出システム収容スペース4内に移動するように通過できる隙間が送出システム収容スペース4とパッケージ1の間に確実に生じないように構成されている。
【0043】
隆起したシール線38は、蓋3がその閉じた位置にあるとき、内方フレーム24の開口部36と容器2の外方フレーム23の上端部10の間を延びている。好ましくは隆起したシール線38は、蓋3がその閉じた位置にあるとき内方フレーム24の開口部36の周囲に延びて、送出システム収容スペース4が以下に詳しく説明するようにパッケージ1の外側から封鎖され、混入物質および水分がパッケージ1に入るのを防ぐ。
【0044】
しかしながら、一部の実施態様では隆起したシール線38は、蓋3がその閉じた位置にあるとき、内方フレーム24の開口部36の一部の周りのみを延びてもよい。例えば、隆起したシール線38は、蓋3がその閉じた位置にあるとき、容器2の外方フレーム23の容器前壁6の上縁部18と容器2の内方フレーム24の前壁26の凹部32の下縁部34の間だけを延びてもよい。
【0045】
隆起したシール線38は、例えばワニスからなる線、構造化インクからなる線またはエンボス線によって形成されてもよいが、これらに限定されない。ワニスまたは構造化インクからなる線は、容器2の内方フレーム24または蓋3に印刷、スプレー、ペイントまたはそうでなければ堆積させてもよい。ワニスからなる線は、例えば触覚を供するワニスまたはオーバープリントワニスであってもよいが、これらに限定されない。構造化インクからなる線は、例えば触覚インクまたはソフトタッチインクであってもよいが、これらに限定されない。使用可能な触覚インクの例としては10-602335-1 WB TOB PVがあり、使用可能なソフトタッチインクの例としては10-604644-4 WB TOB OPVがある。好ましくは隆起した線38は、それを堆積させるまたは形成する面から0.1mm~2mm離れて延びている。隆起したシール線38は、パッケージ1が組み立てられる前、即ち以下により詳しく説明するような内方フレーム24または蓋3がパッケージ1に構成されていないブランクのときに容器2の内方フレーム24または蓋3に堆積またはインプリントしてもよい。
【0046】
図1に示した実施態様では隆起したシール線38は、容器2の内方フレーム24に形成されている。即ち、隆起したシール線38は、容器2の外方フレーム23から突出している内方フレーム24の部分に形成されている。隆起したシール線38は、容器2の外方フレーム23の上端部10と容器2の内方フレーム24の開口部36の間に位置する。
【0047】
隆起したシール線38は、図3に示すシール面39を含む。シール面39は、パッケージ1の外気から送出システム収容スペース4を密閉するために蓋3が閉じた位置にあるとき、蓋3と当接するように構成されている。本実施態様ではシール面39は、内方フレーム24の内方前壁26に平行に延びている平坦な面である。しかしながら、当然のことながら別の実施態様では隆起したシール線38は、シール面39が例えば非限定的に湾曲または尖ったりするように異なる形状を有してもよい。
【0048】
図2を参照すると容器2の内方フレーム24を形成するためのブランク40が示されている。隆起したシール線38は、図1および図2の両方に示すように内方フレーム24の内方前壁26の外面41に形成されている。隆起したシール線38は、蓋3がその閉じた位置にあるとき、内方フレーム24のその部分と蓋3の内面の間の隙間を最小限にするように構成されている。
【0049】
図1および2を参照すると内方前壁26の外面41上の隆起したシール線38は、内方前壁26の凹部32の下縁部34と容器2の外方フレーム23の容器前壁6の上縁部18の間に位置している。内方前壁26の外面41上の隆起したシール線38は、1つの内方側壁27aから対向する内方側壁27bへと外面41の全幅に亘って延びている。
【0050】
本実施態様では内方前壁26の外面41上の隆起したシール線38は、容器2の外方フレーム23の容器前壁6の上縁部18に平行に延びている。しかしながら、別の実施態様では隆起したシール線38は、内方フレーム24の前壁26の開口部36を形成している縁部28、34、35a、35bの輪郭を辿ってもよい。別の実施態様では容器2の内方フレーム24の内方前壁26上の隆起したシール線38の輪郭または形は、あらゆる他の形状であってもよく、パッケージ1の縁部から独立してもよい。
【0051】
また隆起したシール線38は、内方フレーム24の内方側壁27a、27bの外面42a、42bにも形成されている。内方側壁27a、27bの外面42a、42b上の隆起したシール線38は、内方フレーム24の内方側壁27a、27bの上縁部29a、29bと容器2の外方フレーム23の側壁8a、8bの上縁部20a、20bの間に位置する。外面42a、42b上の隆起したシール線38は、内方前壁26から容器2の後壁7の方に外面42a、42bの全幅に亘って延びている。
【0052】
本実施態様では内方側壁27a、27bの外面42a、42b上の隆起したシール線38は、容器2の内方フレームの内方側壁27a、27bの上縁部29a、29bに平行に延びている。しかしながら、別の実施態様では内方側壁27a、27bの外面42a、42b上の隆起したシール線38は、容器2の外方フレーム23の側壁8a、8bの上縁部20a、20bに平行に延びている。別の実施態様では容器2の内方フレーム24の側壁27a、27b上の隆起したシール線38は、他の輪郭または形状であってもよく、パッケージ1の縁部から独立してもよい。
【0053】
好ましくは内方フレーム24上の隆起したシール線38は、連続している。即ち、内方フレーム24の内方前壁26の外面41上の隆起したシール線38は、内方フレーム24の内方側壁27a、27bの外面42a、42b上の隆起したシール線38に接合している。したがって、隆起したシール線38は、内方フレーム24の全体を横断して延び、内方フレーム24の開口部36を囲んでいる。図1に示した直角の角の代わりに丸みを帯びた縁部を有するパッケージ1にも同じことが言える。
【0054】
蓋3の前壁12は、内面43aを含む。内方フレーム24の内方前壁26の外面41上の隆起したシール線38は、蓋3がその閉じた位置にあるとき、蓋3の前壁12の内面43aと当接するように構成されている。さらに蓋3の側壁14a、14bは、内面43b、43cを含む。内方フレーム24の内方側壁27a、27bの外面42a、42b上の隆起したシール線38は、蓋3がその閉じた位置にあるとき、蓋3の側壁14a、14bの内面43b、43cと当接するように構成されている。したがって、蓋3がその閉じた位置にあるとき、混入物質がパッケージ1の外側から収容スペース4に入るのを妨げる。
【0055】
1つの実施態様では内方フレーム24上に複数の隆起したシール線38があってもよい。複数の隆起したシール線38のそれぞれは、同じであってもよく、それらが内方フレーム24の内方前壁26および内方側壁27a、27bのそれぞれの上で互いに平行に延びるように間隔が空けられてもよい。一部の実施態様では各隆起したシール線38は、隆起したシール線38が内方フレーム24の全体を横断して平行に延びないようにそれ自体の経路または輪郭を辿ってもよい。さらに別の実施態様では複数の隆起したシール線38のうちの少なくとも1つは、内方フレーム24の全体を横断して延びていなくてもよく、あるいは内方フレーム24の全体を横断して連続的に延びていなくてもよい。
【0056】
図4~6を参照すると、本発明によるパッケージ44の別の実施態様が示されている。図4乃至6に示すパッケージ44は、図1および2に関連して上述したパッケージ1の第1の実施態様とほぼ同じであり、したがって、詳細な説明はここでは省略する。さらに上述のパッケージ1の特徴および部材と同じパッケージ44の特徴および部材は同じ用語および参照番号のままである。しかしながら、第2の実施態様のパッケージ44は、隆起したシール線38が容器2の内方フレーム24の代わりに蓋3に位置している点で第1の実施態様のパッケージ1と異なる。
【0057】
図4に示すように別の実施態様では隆起したシール線38は、容器2の内方フレーム24の代わりにパッケージ44の蓋3上に位置してもよい。簡単に図5を参照すると図4に示したパッケージ44の外方フレーム23を形成するために使用されるブランク45が示されている。ブランク45は、隆起したシール線38が追加されていること以外、図1のパッケージ1の外方フレーム用に使用されるブランクと同一である。
【0058】
図4から明らかなように隆起したシール線38は、蓋3の前壁12の内面46および蓋3の側壁14a、14bの内面48a、48b上に位置している。しかしながら、それでも隆起したシール線38は、図6に示すように蓋3がその閉じた位置にあるとき、内方フレーム24の開口部36および容器2の外方フレーム23の上端部10の間を延びている。
【0059】
図4~6を参照すると、蓋前壁12の内面47上の隆起したシール線38は、蓋3が閉じているとき、隆起したシール線38のシール面39が内方前壁26の凹部32の下縁部34と容器2の外方フレーム23の容器前壁6の上縁部18の間で容器2の内方フレーム24の内方前壁26の外面と当接する、あるいは蓋3が閉じた位置にあるとき、少なくとも内方フレーム24と蓋3の内面47の間の隙間を最小限にするように、蓋3の下端部16と蓋3の上壁15の間に位置する。蓋前壁12の内面47上の隆起したシール線38は、1つの側壁14aから対向する側壁14bへと内面47の全幅を横断して延びている。
【0060】
本実施態様では蓋3の前壁12の内面47上の隆起したシール線38は、蓋3の前壁12の下縁部19および容器2の外方フレーム23の容器前壁6の上縁部18に平行に延びている。しかしながら、別の実施態様では隆起したシール線38は、蓋3の下縁部19へ異なる経路を辿ってもよい。例えば、隆起したシール線38は、内方フレーム24の前壁26の開口部36を形成する縁部28、34、35a、35bの外形を辿ってもよい。別の実施態様では蓋3の前壁12の内面47上の隆起したシール線38の輪郭または形状は、他の形状であってもよく、パッケージ1の縁部から独立してもよい。
【0061】
隆起したシール線38は、蓋3の側壁14a、14bの内面48a、48bにも形成されている。側壁14a、14bの内面48a、48b上の隆起したシール線38は、蓋3の側壁14a、14bの下縁部21a、21bと蓋3の上壁15の間に位置する。内面48a、48b上の隆起したシール線38は、内面48a、48の蓋3の前壁12の内面47から蓋3の後壁13の方への全幅を横断して延びている。
【0062】
本実施態様では側壁14a、14bの内面48a、48b上の隆起したシール線38は、蓋3の側壁14a、14bの下縁部21a、21bに平行に延びている。しかしながら、別の実施態様では側壁14a、14bの内面48a、48b上の隆起したシール線38は、容器2の内方フレーム24の側壁27a、27bの上縁部29a、29bに平行に延びてもよい。別の実施態様では蓋3の側壁14a、14b上隆起したシール線38の輪郭または形状は、他の形状であってもよく、パッケージ1の縁部から独立してもよい。
【0063】
好ましくは蓋3の隆起したシール線38は、連続している。即ち、蓋3の前壁12の内面47上の隆起したシール線38に接合している蓋3の側壁14a、14bの内面48a、48b上の隆起したシール線38。したがって、隆起したシール線38は、蓋が閉じた位置にあるとき、蓋3全体を横断して延び、内方フレーム24の開口部36を囲む。図4に示した直角の角の代わりに丸みを帯びた縁部を有するパッケージ1にも同じことが言える。
【0064】
蓋3の内方前壁12の内面47上の隆起したシール線38は、蓋3がその閉じた位置にあるとき、容器2の内方フレーム24の内方前壁26の外面41と当接するように構成されている。さらに蓋3の側壁14a、14bの内面48a、48b上の隆起したシール線38は、蓋3がその閉じた位置にあるとき、容器2の内方フレーム24の内方側壁27a、27bの外面42a、42bと当接するように構成されている。したがって、蓋3がその閉じた位置にあるとき、混入物質がパッケージ44の外側から収容スペース4に入るのを妨げる。
【0065】
図5を参照すると、パッケージ44の外方フレーム23用のブランク45が示されている。これは蓋3に隆起したシール線38が加えられていること以外、上述の実施態様のパッケージ1の外方フレーム23のブランク(図示せず)と同じである。
【0066】
図5から隆起したシール線38がブランク45をパッケージに折り曲げる前にブランク45に設けられる際に隆起したシール線38は、ブランク45を横断して連続線を形成しないことが図5からわかる。しかしながら、パッケージ44の製造時の折り曲げ工程によりパッケージ44が完成すると、隆起したシール線38は連続した線を形成する。
【0067】
ブランク45は、ヒンジ線5を中心に接続された容器2と蓋3とを含み、ヒンジ線は、容器2の後壁7と蓋3の後壁13の間を延びている。蓋3の後壁13は、折り曲げ線51によって蓋3の上壁15に接続され、上壁15の対向する側部の折り曲げ線52は、蓋3の前壁12に接続されている。
【0068】
蓋3の前壁12は、折り曲げ線57によって連結された外部パネル54および内部パネル55を含む。ブランクの折り曲げ線は、図において破線で示されている。内部パネル55は、折り曲げ線57に沿って折り曲げられ、外部パネル54の内面(図示せず)に取り付けられている。したがって、蓋3の前壁12の内部パネル55の面47は、隆起したシール線38が形成された蓋3の内面47を形成している。
【0069】
蓋3の側壁14a、14bは、外部パネル58a、58bおよび内部パネル59a、59bを含む。側壁14a、14bの外部パネル58a、58bは、前壁12の対向する側部の折り曲げ線60a、60bによって蓋3の前壁12の外部パネル54に接続されている。側壁14a、14bの内部パネル59a、59bは、蓋3の後壁13から延び、折り曲げ線61a、61bによって後壁13に接続されている。
【0070】
パッケージ44がブランク45から形成される際、内部パネル59a、59bの外面62a、62bが外部パネル58a、58bの内面(図示せず)に貼り付けられる。本実施態様では内部パネル59a、59bは、内面48a、48bが側壁14a、14bの内部パネル59a、59bの内面63a、63bだけによって形成されるように外部パネル58a、58bの内面と同じ大きさである。したがって、蓋3の側壁14a、14bの内部パネル59a、59bの内面63a、63bおよび外部パネル58a、58bの内面は、隆起したシール線38が形成された内面48a、48bを形成する。
【0071】
別の実施態様では内部パネル59a、59bは、内面48a、48bが側壁14a、14bの内部パネル59a、59bの内面63a、63bおよび側部壁14a、14bの外部パネル58a、58bの内面の一部によって形成されるように外部パネル58a、58bの内面より僅かに小さくてもよい。したがって、蓋3の側壁14a、14bの内部パネル59a、59bの内面63a、63bおよび外部パネル58a、58bの内面は、隆起したシール線38が形成された内面48a、48bを形成する。
【0072】
したがって、パッケージ44の上述の実施態様のそれぞれではブランク45がパッケージ44の外方フレーム23に組み立てられ、蓋3が閉じた位置にあるとき、隆起したシール線38は、パッケージ44の外側から収容スペース4に入る混入物質に対するバリアを形成するために送出システム収容スペース4への開口部36の周囲に連続したラインを形成する。
【0073】
1つの実施態様では蓋3の内面上に複数の隆起したシール線があってもよい。複数の隆起したシール線38のそれぞれは、同一または実質的に同一であってもよく、それらが内方前壁12の内面47および蓋3の側壁14a、14bの内面48a、48bのそれぞれの上で互いに平行に延びるように間隔が空けられてもよい。一部の実施態様では各隆起したシール線38が隆起したシール線38が蓋3の全体を横断して平行に延びないようにそれ自体の経路または輪郭を辿ってもよい。さらに別の実施態様では複数の隆起したシール線38のうちの少なくとも1つは、蓋3の前壁および側壁12、14a、14bの内面47、48a、48bの全体を横断して延びていなくてもよく、あるいは蓋3の内面の全体を横断して連続して延びていなくてもよい。
【0074】
送出システム用パッケージの別の実施態様ではパッケージは、内方フレーム24および蓋3の内面47の両方の上に隆起したシール線38を含んでもよい。隆起したシール線38は、蓋3がその閉じた位置にあるとき、内方フレーム24の部分と蓋3の内面47の間の隙間を最小限にするように構成されている2つの隆起したシール線38が存在するように蓋3がその閉じた位置にあるとき、蓋3の内面47隆起したシール線38が内方フレーム24上の隆起したシール線38からオフセットするように構成してもよい。
【0075】
これとは別に隆起したシール線38は、蓋3がその閉じた位置にあるとき、蓋3の内面47上の隆起したシール線38が内方フレーム24上の隆起したシール線38と接触するように構成されてもよい。一部の実施態様では蓋3上の隆起したシール線38は、蓋3をその閉じた位置に移動させる際、内方フレーム24上の隆起したシール線38に亘って位置しなければならない。一部の実施態様では内方フレーム24および蓋3の内面47の両方またはどちらか一方だけが複数の隆起したシール線38を含んでもよい。
【0076】
送出システム用パッケージの別の実施態様では隆起したシール線38は、容器部2から延びた内方フレームの部分上に部分的に形成され、蓋3の内面上に部分的に形成されてもよい。内方フレーム24および蓋3の内面上の隆起したシール線38のそれらの部分は、蓋3がその閉じた位置にあるとき、隆起したシール線38が送出システム用の収容スペース4への内方フレーム24の開口部36の周囲に連続的に延びるように構成されている。
【0077】
例えばパッケージは、蓋3の内方前壁12の内面47上の隆起したシール線38の一部および内方フレーム24の内方側壁27a、27bの外面42a、42b上の隆起したシール線38の一部を含んでもよい。蓋3の内面47および内方フレーム24の外面42a、42b上の隆起したシール線38の部分は、それらが蓋3がその閉じた位置にあるとき、互いに接触して連続した隆起したシール線38を形成するようにそれらが蓋3および内方フレーム24上に位置するように構成されている。
【0078】
パッケージのこれらの実施態様は、図示していないが、当業界でよく知られている一対の耳部を含んでもよい。その対の耳部は容器側壁8a、8bから横方向外方に延びている。各耳部は、容器側壁8a、8bから垂直にそして容器前壁6に平行にそしてこれから延びている。各耳部は、容器側壁8a、8bに形成された切れ込み線によって形成される。隆起したシール線38は、一部の実施態様では耳部に沿って延びてもよい。耳部を有するパッケージの利点は、耳部を容器側壁から延びるように配置し、蓋3を閉じた位置に保持しやすくできるということである。
【0079】
本発明の実施態様が例えば紙巻きタバコなどの送出システムを参照して説明されている。しかしながら、当然のことながら本発明のパッケージはこれとは別に非タバコ産業関連製品に使用してもよい。
【0080】
本明細書に記載の種々の実施態様は、特許請求された特徴の理解と教示の単なる補助に提供されている。これらの実施態様は単なる代表的な具体例であり、包括的でも排他的でもない。当然だが、本開示の利点、実施形態、具体例、機能、特徴、構造、および/または他の側面は本開示を特許請求の範囲に規定されたとおりに限定するあるいは特許請求の範囲の均等物に限定すると考えるべきではなく、本開示の範囲および/または思想から乖離することなく他の実施形態を利用しても改変してもよいと考えるべきである。種々の実施形態は、開示された構成要素、成分、特徴、部品、工程、手段他の組合せを適切に備えても、これらで構成されても、基本的にこれらで構成されてもよい。また本開示は、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性がある他の発明を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6