(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-04
(45)【発行日】2023-08-15
(54)【発明の名称】研修仲介装置、研修仲介方法、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/20 20120101AFI20230807BHJP
【FI】
G06Q50/20
(21)【出願番号】P 2023019706
(22)【出願日】2023-02-13
【審査請求日】2023-02-13
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513025598
【氏名又は名称】株式会社フレアリンク
(74)【代理人】
【識別番号】100103872
【氏名又は名称】粕川 敏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100149456
【氏名又は名称】清水 喜幹
(74)【代理人】
【識別番号】100194238
【氏名又は名称】狩生 咲
(74)【代理人】
【識別番号】100205648
【氏名又は名称】森田 真一
(72)【発明者】
【氏名】中山 清喬
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-109282(JP,A)
【文献】特開2008-129081(JP,A)
【文献】国際公開第2006/095693(WO,A1)
【文献】特開2004-279727(JP,A)
【文献】特開2013-105279(JP,A)
【文献】特表2022-518096(JP,A)
【文献】特表2000-511304(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2022/0292593(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第113129114(CN,A)
【文献】特開2018-084971(JP,A)
【文献】特開2003-076793(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0208664(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも講師端末および受講希望者端末とネットワークを通じて接続される、研修仲介装置であって、
前記講師端末を介して、前記講師が指導可能な研修に関する研修可能条件を取得する研修可能条件取得部と、
前記受講希望者端末を介して、前記受講希望者が受講を希望する前記研修の受講希望条件を取得する希望条件取得部と、
1の前記講師に複数の研修内容が紐づけ可能であり、1の前記講師の前記研修可能条件に含まれる複数の
前記研修内容と、それぞれの前記研修内容において前記研修を開催した場合
の利益に関する利益情報とが対応付けられて記憶される記憶部と、
前記記憶部を参照し、前記研修可能条件と、前記受講希望条件と、に基づいて、前記利益が最大となるように、開催する研修態様を決定する研修態様決定部と、
を備える、
研修仲介装置。
【請求項2】
前記希望条件取得部は、複数の前記受講希望者から、それぞれの前記受講希望条件を取得し、
前記研修態様決定部は、前記受講希望条件に含まれる希望価格が比較的高い前記受講希望条件に応じた研修態様で研修を実施することを決定する、
請求項1記載の研修仲介装置。
【請求項3】
前記利益情報は、前記講師の売上額又は利益額を含む、
請求項
2記載の研修仲介装置。
【請求項4】
少なくとも講師端末および受講希望者端末とネットワークを通じて接続される、研修仲介装置であって、
前記講師端末を介して、前記講師が指導可能な研修に関する研修可能条件を取得する研修可能条件取得部と、
前記受講希望者端末を介して、前記受講希望者が受講を希望する前記研修の受講希望条件を取得する希望条件取得部と、
前記研修可能条件に含まれる複数の研修内容と、それぞれの前記研修内容において前記研修を開催した場合の利益に関する利益情報とが対応付けられて記憶される記憶部と、
前記記憶部を参照し、前記研修可能条件と、前記受講希望条件と、に基づいて、前記利益が最大となるように、開催する研修態様を決定する研修態様決定部と、
を備え、
前記研修仲介装置は、複数の前記受講希望者に同時に1の前記研修を受講させるものであり、
前記研修の開催は、所定人数の前記受講希望者が当該1の前記研修への参加を決定した場合に確定し、
前記研修態様決定部は、前記受講希望者が参加することで当該研修の開催が確定する場合に前記利益が大きいものとして、前記利益が最大となるように前記研修態様を決定する、
研修仲介装置。
【請求項5】
前記研修仲介装置は、複数の前記受講希望者に同時に1の前記研修を受講させるものであり、
前記希望条件取得部は、複数の前記受講希望条件と、前記受講希望条件を送信したそれぞれの前記受講希望者のスキルレベルを前記受講希望条件に対応付けて取得し、
前記研修態様決定部は、前記スキルレベルに基づいて前記受講希望者を抽出し、抽出された前記受講希望者の前記受講希望条件と、前記研修可能条件と、に基づいて、開催する前記研修態様を決定する、
請求項1記載の研修仲介装置。
【請求項6】
少なくとも講師端末および受講希望者端末とネットワークを通じて接続される、研修仲介装置であって、
前記講師端末を介して、前記講師が指導可能な研修に関する研修可能条件を取得する研修可能条件取得部と、
前記受講希望者端末を介して、前記受講希望者が受講を希望する前記研修の受講希望条件を取得する希望条件取得部と、
前記研修可能条件に含まれる複数の研修内容と、それぞれの前記研修内容において前記研修を開催した場合に前記講師が得る利益に関する利益情報とが対応付けられて記憶される記憶部と、
前記記憶部を参照し、前記研修可能条件と、前記受講希望条件と、に基づいて、前記利益が最大となるように、開催する研修態様を決定する研修態様決定部と、
を備え、
前記研修仲介装置は、複数の前記受講希望者に同時に1の前記研修を受講させるものであり、
前記受講希望者のスキルレベルを推定する第1スキル推定部をさらに備え、
前記希望条件取得部は、前記受講希望条件を送信した前記受講希望者の識別情報を取得し、
前記記憶部は、前記受講希望者の識別情報と、前記受講希望者のスキルに関する情報とを対応付けて記憶し、
前記第1スキル推定部は、前記記憶部を参照して、前記受講希望者のスキルに関する情報に基づいて前記複数の前記受講希望者のスキルレベルをそれぞれ推定し、
前記研修態様決定部は、前記スキルレベルに基づいて前記受講希望者を抽出し、抽出された前記受講希望者の前記受講希望条件と、前記研修可能条件と、に基づいて、開催する前記研修の研修態様を決定する、
研修仲介装置。
【請求項7】
少なくとも講師端末および受講希望者端末とネットワークを通じて接続される、研修仲介装置であって、
前記講師端末を介して、前記講師が指導可能な研修に関する研修可能条件を取得する研修可能条件取得部と、
前記受講希望者端末を介して、前記受講希望者が受講を希望する前記研修の受講希望条件を取得する希望条件取得部と、
前記研修可能条件に含まれる複数の研修内容と、それぞれの前記研修内容において前記研修を開催した場合の利益に関する利益情報とが対応付けられて記憶される記憶部と、
前記記憶部を参照し、前記研修可能条件と、前記受講希望条件と、に基づいて、前記利益が最大となるように、開催する研修態様を決定する研修態様決定部と、
前記受講希望者のスキルレベルを推定する第1スキル推定部と、
前記受講希望条件に含まれる研修レベルを補正する第1レベル補正部と、
を
備え、
前記希望条件取得部は、前記受講希望条件とともに、前記受講希望条件を送信した前記受講希望者の識別情報を取得し、
前記記憶部は、前記受講希望者の識別情報と、前記受講希望者のスキルに関する情報とを対応付けて記憶し、
前記第1スキル推定部は、前記記憶部を参照して、前記受講希望者のスキルに関する情報に基づいて前記受講希望者のスキルレベルを推定し、
前記第1レベル補正部は、前記受講希望条件に含まれる前記研修レベルを、前記スキルレベルに合うように補正する、
研修仲介装置。
【請求項8】
前記スキルに関する情報は、少なくとも前記受講希望者における前記研修の受講履歴、又は前記受講希望者が受験したテストの結果を含む、
請求項
6又は
7記載の研修仲介装置。
【請求項9】
少なくとも講師端末および受講希望者端末とネットワークを通じて接続される、研修仲介装置であって、
前記講師端末を介して、前記講師が指導可能な研修に関する研修可能条件を取得する研修可能条件取得部と、
前記受講希望者端末を介して、前記受講希望者が受講を希望する前記研修の受講希望条件を取得する希望条件取得部と、
前記研修可能条件に含まれる複数の研修内容と、それぞれの前記研修内容において前記研修を開催した場合に前記講師が得る利益に関する利益情報とが対応付けられて記憶される記憶部と、
前記記憶部を参照し、前記研修可能条件と、前記受講希望条件と、に基づいて、前記利益が最大となるように、開催する研修態様を決定する研修態様決定部と、
前記講師の指導レベルを推定する第2スキル推定部と、
前記講師の指導レベルを補正する第2レベル補正部と、
を
備え、
前記記憶部は、前記講師の識別情報と、前記講師の指導スキルに関する情報とを対応付けて記憶し、
前記第2スキル推定部は、前記記憶部を参照し、前記講師の指導スキルに関する情報に基づいて前記講師の指導レベルを推定し、
前記研修可能条件には、前記研修の難易度を示す研修レベルを含み、
前記第2レベル補正部は、前記研修レベルを、前記指導レベルに合うように補正する、
研修仲介装置。
【請求項10】
少なくとも講師端末および受講希望者端末とネットワークを通じて接続される研修仲介装置により実行される、研修を仲介する方法であって、
前記講師端末を介して、前記講師が指導可能な研修に関する研修可能条件を取得する研修可能条件取得ステップと、
前記受講希望者端末を介して、前記受講希望者が受講を希望する前記研修の受講希望条件を取得する受講希望条件取得ステップと、
1の前記講師に複数の研修内容が紐づけ可能であり、1の前記講師の前記研修可能条件に含まれる複数の
前記研修内容と、それぞれの前記研修内容において前記研修を開催した場合に前記講師が得る利益に関する利益情報とを対応付けられて記憶する記憶ステップと、
前記記憶ステップにおいて記憶される情報を参照し、前記研修可能条件と、前記受講希望条件と、に基づいて、前記利益が最大となるように、開催する研修態様を決定する研修態様決定ステップと、
を実行する、
研修仲介方法。
【請求項11】
少なくとも講師端末および受講希望者端末とネットワークを通じて接続される研修仲介装置により実行される、研修を仲介する方法であって、
前記講師端末を介して、前記講師が指導可能な研修に関する研修可能条件を取得する研修可能条件取得ステップと、
前記受講希望者端末を介して、前記受講希望者が受講を希望する前記研修の受講希望条件を取得する受講希望条件取得ステップと、
前記研修可能条件に含まれる複数の研修内容と、それぞれの前記研修内容において前記研修を開催した場合に前記講師が得る利益に関する利益情報とを対応付けられて記憶する記憶ステップと、
前記記憶ステップにおいて記憶される情報を参照し、前記研修可能条件と、前記受講希望条件と、に基づいて、前記利益が最大となるように、開催する研修態様を決定する研修態様決定ステップと、
を実行し、
前記研修仲介装置は、複数の前記受講希望者に同時に1の前記研修を受講させるものであり、
前記研修の開催は、所定人数の前記受講希望者が当該1の前記研修への参加を決定した場合に確定し、
前記研修態様決定ステップでは、前記受講希望者が参加することで当該研修の開催が確定する場合に前記利益が大きいものとして、前記利益が最大となるように前記研修態様を決定する、
研修仲介方法。
【請求項12】
少なくとも講師端末および受講希望者端末とネットワークを通じて接続される研修仲介装置により実行される、研修を仲介する方法であって、
前記講師端末を介して、前記講師が指導可能な研修に関する研修可能条件を取得する研修可能条件取得ステップと、
前記受講希望者端末を介して、前記受講希望者が受講を希望する前記研修の受講希望条件を取得する受講希望条件取得ステップと、
前記研修可能条件に含まれる複数の研修内容と、それぞれの前記研修内容において前記研修を開催した場合に前記講師が得る利益に関する利益情報とを対応付けられて記憶する記憶ステップと、
前記記憶ステップにおいて記憶される情報を参照し、前記研修可能条件と、前記受講希望条件と、に基づいて、前記利益が最大となるように、開催する研修態様を決定する研修態様決定ステップと、
を実行し、
前記研修仲介装置は、複数の前記受講希望者に同時に1の前記研修を受講させるものであり、
前記受講希望者のスキルレベルを推定する第1スキル推定ステップをさらに実行し、
前記受講希望条件取得ステップでは、前記受講希望条件を送信した前記受講希望者の識別情報を取得し、
前記記憶ステップでは、前記受講希望者の識別情報と、前記受講希望者のスキルに関する情報とを対応付けて記憶し、
前記第1スキル推定ステップでは、前記記憶ステップで記憶された情報を参照して、前記受講希望者のスキルに関する情報に基づいて前記複数の前記受講希望者のスキルレベルをそれぞれ推定し、
前記研修態様決定ステップでは、前記スキルレベルに基づいて前記受講希望者を抽出し、抽出された前記受講希望者の前記受講希望条件と、前記研修可能条件と、に基づいて、開催する前記研修の研修態様を決定する、
研修仲介方法。
【請求項13】
少なくとも講師端末および受講希望者端末とネットワークを通じて接続される研修仲介装置により実行される、研修を仲介する方法であって、
前記講師端末を介して、前記講師が指導可能な研修に関する研修可能条件を取得する研修可能条件取得ステップと、
前記受講希望者端末を介して、前記受講希望者が受講を希望する前記研修の受講希望条件を取得する受講希望条件取得ステップと、
前記研修可能条件に含まれる複数の研修内容と、それぞれの前記研修内容において前記研修を開催した場合の利益に関する利益情報とを対応付けられて記憶する記憶ステップと、
前記記憶ステップにおいて記憶される情報を参照し、前記研修可能条件と、前記受講希望条件と、に基づいて、前記利益が最大となるように、開催する研修態様を決定する研修態様決定ステップと、
前記受講希望者のスキルレベルを推定する第1スキル推定ステップと、
前記受講希望条件に含まれる研修レベルを補正する第1レベル補正ステップと、
を実行し、
前記受講希望条件取得ステップでは、前記受講希望条件とともに、前記受講希望条件を送信した前記受講希望者の識別情報を取得し、
前記記憶ステップでは、前記受講希望者の識別情報と、前記受講希望者のスキルに関する情報とを対応付けて記憶し、
前記第1スキル推定ステップでは、前記記憶ステップにより記憶される情報を参照して、前記受講希望者のスキルに関する情報に基づいて前記受講希望者のスキルレベルを推定し、
前記第1レベル補正ステップでは、前記受講希望条件に含まれる前記研修レベルを、前記スキルレベルに合うように補正する、
研修仲介方法。
【請求項14】
少なくとも講師端末および受講希望者端末とネットワークを通じて接続される研修仲介装置により実行される、研修を仲介する方法であって、
前記講師端末を介して、前記講師が指導可能な研修に関する研修可能条件を取得する研修可能条件取得ステップと、
前記受講希望者端末を介して、前記受講希望者が受講を希望する前記研修の受講希望条件を取得する受講希望条件取得ステップと、
前記研修可能条件に含まれる複数の研修内容と、それぞれの前記研修内容において前記研修を開催した場合の利益に関する利益情報とを対応付けられて記憶する記憶ステップと、
前記記憶ステップにおいて記憶される情報を参照し、前記研修可能条件と、前記受講希望条件と、に基づいて、前記利益が最大となるように、開催する研修態様を決定する研修態様決定ステップと、
前記講師の指導レベルを推定する第2スキル推定ステップと、
前記講師の指導レベルを補正する第2レベル補正ステップと、
を実行し、
前記記憶ステップは、前記講師の識別情報と、前記講師の指導スキルに関する情報とを対応付けて記憶し、
前記第2スキル推定ステップでは、前記記憶ステップにより記憶される情報を参照し、前記講師の指導スキルに関する情報に基づいて前記講師の指導レベルを推定し、
前記研修可能条件には、前記研修の難易度を示す研修レベルを含み、
前記第2レベル補正ステップでは、前記研修レベルを、前記指導レベルに合うように補正する、
研修仲介方法。
【請求項15】
少なくとも講師端末および受講希望者端末とネットワークを通じて接続されるコンピュータにより実行される、研修を仲介するコンピュータプログラムであって、
コンピュータに対し、
前記講師端末を介して、前記講師が指導可能な研修に関する研修可能条件を取得する研修可能条件取得命令と、
前記受講希望者端末を介して、前記受講希望者が受講を希望する前記研修の受講希望条件を取得する受講希望条件取得命令と、
1の前記講師に複数の研修内容が紐づけ可能であり、1の前記講師の前記研修可能条件に含まれる複数の
前記研修内容と、それぞれの前記研修内容において前記研修を開催した場合
の利益に関する利益情報とを対応付けられて記憶する記憶命令と、
前記記憶命令において記憶される情報を参照し、前記研修可能条件と、前記受講希望条件と、に基づいて、前記利益が最大となるように、開催する研修態様を決定する研修態様決定命令と、
を実行する、
コンピュータプログラム。
【請求項16】
少なくとも講師端末および受講希望者端末とネットワークを通じて接続されるコンピュータにより実行される、研修を仲介するコンピュータプログラムであって、
コンピュータに対し、
前記講師端末を介して、前記講師が指導可能な研修に関する研修可能条件を取得する研修可能条件取得命令と、
前記受講希望者端末を介して、前記受講希望者が受講を希望する前記研修の受講希望条件を取得する受講希望条件取得命令と、
前記研修可能条件に含まれる複数の前記研修内容と、それぞれの前記研修内容において前記研修を開催した場合の利益に関する利益情報とを対応付けられて記憶する記憶命令と、
前記記憶命令において記憶される情報を参照し、前記研修可能条件と、前記受講希望条件と、に基づいて、前記利益が最大となるように、開催する研修態様を決定する研修態様決定命令と、
を実行し、
前記コンピュータプログラムは、複数の前記受講希望者に同時に1の前記研修を受講させるものであり、
前記研修の開催は、所定人数の前記受講希望者が当該1の前記研修への参加を決定した場合に確定し、
前記研修態様決定命令では、前記受講希望者が参加することで当該研修の開催が確定する場合に前記利益が大きいものとして、前記利益が最大となるように前記研修態様を決定する、
コンピュータプログラム。
【請求項17】
少なくとも講師端末および受講希望者端末とネットワークを通じて接続されるコンピュータにより実行される、研修を仲介するコンピュータプログラムであって、
コンピュータに対し、
前記講師端末を介して、前記講師が指導可能な研修に関する研修可能条件を取得する研修可能条件取得命令と、
前記受講希望者端末を介して、前記受講希望者が受講を希望する前記研修の受講希望条件を取得する受講希望条件取得命令と、
前記研修可能条件に含まれる複数の前記研修内容と、それぞれの前記研修内容において前記研修を開催した場合の利益に関する利益情報とを対応付けられて記憶する記憶命令と、
前記記憶命令において記憶される情報を参照し、前記研修可能条件と、前記受講希望条件と、に基づいて、前記利益が最大となるように、開催する研修態様を決定する研修態様決定命令と、
を実行し、
前記コンピュータプログラムは、複数の前記受講希望者に同時に1の前記研修を受講させるものであり、
前記受講希望者のスキルレベルを推定する第1スキル推定命令をさらに実行し、
前記受講希望条件取得命令では、前記受講希望条件を送信した前記受講希望者の識別情報を取得し、
前記記憶命令では、前記受講希望者の識別情報と、前記受講希望者のスキルに関する情報とを対応付けて記憶し、
前記第1スキル推定命令では、前記記憶命令で記憶された情報を参照して、前記受講希望者のスキルに関する情報に基づいて前記複数の前記受講希望者のスキルレベルをそれぞれ推定し、
前記研修態様決定命令では、前記スキルレベルに基づいて前記受講希望者を抽出し、抽出された前記受講希望者の前記受講希望条件と、前記研修可能条件と、に基づいて、開催する前記研修の研修態様を決定する、
コンピュータプログラム。
【請求項18】
少なくとも講師端末および受講希望者端末とネットワークを通じて接続されるコンピュータにより実行される、研修を仲介するコンピュータプログラムであって、
コンピュータに対し、
前記講師端末を介して、前記講師が指導可能な研修に関する研修可能条件を取得する研修可能条件取得命令と、
前記受講希望者端末を介して、前記受講希望者が受講を希望する前記研修の受講希望条件を取得する受講希望条件取得命令と、
前記研修可能条件に含まれる複数の前記研修内容と、それぞれの前記研修内容において前記研修を開催した場合の利益に関する利益情報とを対応付けられて記憶する記憶命令と、
前記記憶命令において記憶される情報を参照し、前記研修可能条件と、前記受講希望条件と、に基づいて、前記利益が最大となるように、開催する研修態様を決定する研修態様決定命令と、
前記受講希望者のスキルレベルを推定する第1スキル推定命令と、
前記受講希望条件に含まれる研修レベルを補正する第1レベル補正命令と、
を実行し、
前記受講希望条件取得命令では、前記受講希望条件とともに、前記受講希望条件を送信した前記受講希望者の識別情報を取得し、
前記記憶命令では、前記受講希望者の識別情報と、前記受講希望者のスキルに関する情報とを対応付けて記憶し、
前記第1スキル推定命令では、前記記憶命令により記憶される情報を参照して、前記受講希望者のスキルに関する情報に基づいて前記受講希望者のスキルレベルを推定し、
前記第1レベル補正命令では、前記受講希望条件に含まれる前記研修レベルを、前記スキルレベルに合うように補正する、
コンピュータプログラム。
【請求項19】
少なくとも講師端末および受講希望者端末とネットワークを通じて接続されるコンピュータにより実行される、研修を仲介するコンピュータプログラムであって、
コンピュータに対し、
前記講師端末を介して、前記講師が指導可能な研修に関する研修可能条件を取得する研修可能条件取得命令と、
前記受講希望者端末を介して、前記受講希望者が受講を希望する前記研修の受講希望条件を取得する受講希望条件取得命令と、
前記研修可能条件に含まれる複数の前記研修内容と、それぞれの前記研修内容において前記研修を開催した場合の利益に関する利益情報とを対応付けられて記憶する記憶命令と、
前記記憶命令において記憶される情報を参照し、前記研修可能条件と、前記受講希望条件と、に基づいて、前記利益が最大となるように、開催する研修態様を決定する研修態様決定命令と、
前記講師の指導レベルを推定する第2スキル推定命令と、
前記講師の指導レベルを補正する第2レベル補正命令と、
を実行し、
前記記憶命令は、前記講師の識別情報と、前記講師の指導スキルに関する情報とを対応付けて記憶し、
前記第2スキル推定命令では、前記記憶命令により記憶される情報を参照し、前記講師の指導スキルに関する情報に基づいて前記講師の指導レベルを推定し、
前記研修可能条件には、前記研修の難易度を示す研修レベルを含み、
前記第2レベル補正命令では、前記研修レベルを、前記指導レベルに合うように補正する、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、研修仲介装置、研修仲介方法、及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
講師が受講者に対し研修を行うことが、通常行われている。通常、講師又は研修を管理する研修企業等はあらかじめ研修の内容、場所および開催日程等といった研修可能条件を設定し、受講者はこの研修可能条件を確認して、受講したい内容の研修が希望日時に開催される場合に、研修への申込を行っている。しかしながら、開催日程が少ない場合には、受講者は希望日時に受講できない場合があった。また、講師にとっては、どのような研修内容、場所および開催日程で受講者に求められているか不明であるので、最適な研修計画を立案するのは困難であった。その結果、適切な研修が開催できず、受講者および講師の双方にとって機会損失のおそれがあった。
【0003】
特許文献1には、コンピュータネットワークを介して、講師志望者を研修したい内容別の分野別に登録し、研修要約、自己紹介、講師志望者の研修に足を運べる会場の地域、日時を登録し公開するシステムが開示されている。本システムでは、受講希望者に対して検索を促し、受講希望者は、それらの内容を検索、参照した上で、所望の講師志望者に対して、研修希望日時、場所等の必要事項を入力し、講師志望者に、その内容を転送し予約登録できるようになっている。特許文献2には、教室データベース及び講師データベースを参照して、塾生の希望する場所、時間帯及び希望学科を条件として、本部又は支局に該当する講師及び教室を検索し、結果を提示するプログラムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2002-183500号
【文献】特開2005-078602号
【0005】
しかしながら、いずれの文献においても講師が一方的に研修可能条件を設定するものであり、受講者および講師にとって適切な条件で研修を開催できるとはいえなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、受講者および講師にとって適切な条件で研修を開催することができる研修仲介装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一の観点に係る研修仲介装置は、少なくとも講師端末および受講希望者端末とネットワークを通じて接続される、研修仲介装置であって、前記講師端末を介して、前記講師が指導可能な研修に関する研修可能条件を取得する研修可能条件取得部と、前記受講希望者端末を介して、前記受講希望者が受講を希望する前記研修の受講希望条件を取得する希望条件取得部と、前記研修可能条件に含まれる複数の研修内容と、それぞれの前記研修内容において前記研修を開催した場合に前記講師が得る利益に関する利益情報とが対応付けられて記憶される記憶部と、前記記憶部を参照し、前記研修可能条件と、前記受講希望条件と、に基づいて、前記利益が最大となるように、開催する研修態様を決定する研修態様決定部と、を備える。
【0008】
前記利益情報は、前記講師の売上額又は利益額を含むものとしてもよい。
【0009】
前記研修仲介装置は、複数の前記受講希望者に同時に1の前記研修を受講させるものであり、前記研修の開催は、所定人数の前記受講希望者が当該1の前記研修への参加を決定した場合に確定し、前記研修態様決定部は、前記受講希望者が参加することで当該研修の開催が確定する場合に前記利益が大きいものとして、前記利益が最大となるように前記研修態様を決定するものとしてもよい。
【0010】
前記研修仲介装置は、複数の前記受講希望者に同時に1の前記研修を受講させるものであり、前記希望条件取得部は、複数の前記受講希望条件と、前記受講希望条件を送信したそれぞれの前記受講希望者のスキルレベルを前記受講希望条件に対応付けて取得し、前記研修態様決定部は、前記スキルレベルに基づいて前記受講希望者を抽出し、抽出された前記受講希望者の前記受講希望条件と、前記研修可能条件と、に基づいて、開催する前記研修態様を決定するものとしてもよい。
【0011】
前記研修仲介装置は、複数の前記受講希望者に同時に1の前記研修を受講させるものであり、前記受講希望者のスキルレベルを推定する第1スキル推定部をさらに備え、前記希望条件取得部は、前記受講希望条件を送信した前記受講希望者の識別情報を取得し、前記記憶部は、前記受講希望者の識別情報と、前記受講希望者のスキルに関する情報とを対応付けて記憶し、前記第1スキル推定部は、前記記憶部を参照して、前記受講希望者のスキルに関する情報に基づいて前記複数の前記受講希望者のスキルレベルをそれぞれ推定し、前記研修態様決定部は、前記スキルレベルに基づいて前記受講希望者を抽出し、抽出された前記受講希望者の前記受講希望条件と、前記研修可能条件と、に基づいて、開催する前記研修の研修態様を決定するものとしてもよい。
【0012】
前記受講希望者のスキルレベルを推定する第1スキル推定部と、前記受講希望条件に含まれる研修レベルを補正する第1レベル補正部と、をさらに備え、前記希望条件取得部は、前記受講希望条件とともに、前記受講希望条件を送信した前記受講希望者の識別情報を取得し、前記記憶部は、前記受講希望者の識別情報と、前記受講希望者のスキルに関する情報とを対応付けて記憶し、前記第1スキル推定部は、前記記憶部を参照して、前記受講希望者のスキルに関する情報に基づいて前記受講希望者のスキルレベルを推定し、前記第1レベル補正部は、前記受講希望条件に含まれる前記研修レベルを、前記スキルレベルに合うように補正するものとしてもよい。
【0013】
前記スキルに関する情報は、少なくとも前記受講希望者における前記研修の受講履歴、又は前記受講希望者が受験したテストの結果を含むものとしてもよい。
【0014】
前記講師の指導レベルを推定する第2スキル推定部と、前記講師の指導レベルを補正する第2レベル補正部と、をさらに備え、前記記憶部は、前記講師の識別情報と、前記講師の指導スキルに関する情報とを対応付けて記憶し、前記第2スキル推定部は、前記記憶部を参照し、前記講師の指導スキルに関する情報に基づいて前記講師の指導レベルを推定し、前記研修可能条件には、前記研修の難易度を示す研修レベルを含み、前記第2レベル補正部は、前記研修レベルを、前記指導レベルに合うように補正するものとしてもよい。
【0015】
上記目的を達成するため、本発明の別の観点に係る研修仲介方法は、少なくとも講師端末および受講希望者端末とネットワークを通じて接続される研修仲介装置により実行される、研修を仲介する方法であって、前記講師端末を介して、前記講師が指導可能な研修に関する研修可能条件を取得する研修可能条件取得ステップと、前記受講希望者端末を介して、前記受講希望者が受講を希望する前記研修の受講希望条件を取得する受講希望条件取得ステップと、前記研修可能条件に含まれる複数の研修内容と、それぞれの前記研修内容において前記研修を開催した場合に前記講師が得る利益に関する利益情報とを対応付けられて記憶する記憶ステップと、前記記憶ステップにおいて記憶される情報を参照し、前記研修可能条件と、前記受講希望条件と、に基づいて、前記利益が最大となるように、開催する研修態様を決定する研修態様決定ステップと、を実行する。
【0016】
上記目的を達成するため、本発明のさらに別の観点に係るコンピュータプログラムは、少なくとも講師端末および受講希望者端末とネットワークを通じて接続されるコンピュータにより実行される、研修を仲介するコンピュータプログラムであって、コンピュータに対し、前記講師端末を介して、前記講師が指導可能な研修に関する研修可能条件を取得する研修可能条件取得命令と、前記受講希望者端末を介して、前記受講希望者が受講を希望する前記研修の受講希望条件を取得する受講希望条件取得命令と、前記研修可能条件に含まれる複数の研修内容と、それぞれの前記研修内容において前記研修を開催した場合に前記講師が得る利益に関する利益情報とを対応付けられて記憶する記憶命令と、前記記憶命令において記憶される情報を参照し、前記研修可能条件と、前記受講希望条件と、に基づいて、前記利益が最大となるように、開催する研修態様を決定する研修態様決定命令と、を実行する。
【0017】
なお、コンピュータプログラムは、インターネット等のネットワークを介したダウンロードによって提供したり、コンピュータ読み取り可能な各種の記録媒体に記録して提供したりすることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、受講者および講師にとって適切な条件で研修を開催することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の第1実施形態にかかる研修仲介装置、研修仲介装置およびネットワークを通じて接続される各構成が備える機能を示す機能ブロック図である。
【
図2】上記研修仲介装置に記憶されるデータテーブルの例であって、(a)講師が研修可能な研修内容に関する情報を格納する研修可能条件テーブルT1、(b)講師が研修可能な場所および日程を格納する日程テーブルT2、を示す図である。
【
図3】上記研修仲介装置に接続される受講希望者端末から入力される受講希望条件を格納する受講希望条件テーブルT3、の例を示す図である。
【
図4】上記研修仲介装置に記憶されるデータテーブルの例であって、(a)講師のスキルに関する情報を格納する講師スキルテーブルT4、(b)受講希望者のスキルに関する情報を格納する受講希望者スキルテーブルT5を示す図である。
【
図5】上記研修仲介装置に接続される端末を介して研修態様が決定される処理の流れの第1例を示すシーケンス図である。
【
図6】上記研修仲介装置に接続される端末を介して研修態様が決定される処理の流れの第2例を示すシーケンス図である。
【
図7】上記研修仲介装置において受講希望者のレベルを推定する処理の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明にかかる研修仲介装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。研修仲介装置は、講師と受講希望者の情報を参照し、適切な条件で研修を行うことを可能にする装置である。研修仲介装置は、複数の受講希望者に同時に1の研修を受講させるものであり、複数の受講希望者から研修の受講希望条件を収集し、複数の受講希望者の受講希望条件と、講師の研修可能な研修可能条件と、を参照して、研修内容、場所および日時等の研修態様を決定する。
【0021】
図1に示すように、研修仲介装置1は、ネットワークNWを介して複数の端末2と通信可能に構成されている。研修仲介装置1および各端末2の相互の通信は、本実施形態においては無線であるが、一部または全部の接続が有線であってもよい。なお、
図1において端末2は2個であるが、端末2の個数は任意である。研修仲介装置1と1又は複数の端末2により、研修仲介システム100を構成してもよい。
【0022】
●端末2
端末2は、研修を行う講師、および研修をうける受講希望者に関する情報の入力を受け付ける端末である。講師端末2aおよび受講希望者端末2bは、端末2の一例であり、講師端末2aと受講希望者端末2bとを区別することなく説明する場合には、これらをまとめて単に端末2と呼ぶことがある。なお、以降の説明においては、一例として、講師端末2aは、研修を開催し、指導を行うことを希望する講師が操作する端末である。受講希望者端末2bは、研修の受講を希望する受講希望者が操作する端末であるものとして説明する。講師端末2aおよび受講希望者端末2bは、便宜上機能を分けて説明しているに過ぎず、講師端末2aから研修の受講希望を送信することもできるし、受講希望者端末2bから講師に関する情報を送信することもできる。
【0023】
端末2は、例えばスマートホンやタブレット端末、又はコンピュータである。端末2は、CPU(Central Processing Unit)、CPUが実行するコンピュータプログラム、コンピュータプログラムや所定のデータを記憶するRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などにより、入力部21、表示部22および通信処理部23からなる機能ブロックを構成する。入力部21aおよび21b、表示部22aおよび22b、通信処理部23aおよび23bは、それぞれ、入力部21、表示部22および通信処理部23の一例であり、それぞれ区別することなく説明する場合には、これらをそれぞれまとめて単に入力部21、表示部22および通信処理部23と呼ぶことがある。
【0024】
入力部21は、データを入力するためのタッチパネル等によって実現される他、キーボード等の物理キーを有していてもよい。また、講師端末2aにおいては、例えば講師から、講師が実行可能な研修の条件(以下、「研修可能条件」ともいう。)の入力を受け付ける。受講希望者端末2bにおいては、例えば受講を希望する研修の条件(以下、「受講希望条件」ともいう。)に関する情報を受け付ける。
【0025】
表示部22は、研修に関する情報等を表示するものであり、入力部21と共にタッチパネルディスプレイにより構成されていてもよい。表示部22は例えば、開催が確定した研修情報を表示したり、講師または受講希望者に対するメッセージを表示する。
【0026】
通信処理部23は、インターネット等のネットワークNWを介し、研修仲介装置1と所定のプロトコルに従ったデータの送受信処理を実行可能とする処理部であって、アプリまたは、Webブラウザ等により実現される。講師端末2aの通信処理部23aは、講師端末2aに入力された研修可能条件を研修仲介装置1に送信する。受講希望者端末2bの通信処理部23は、受講希望者端末2bに入力された受講希望条件を研修仲介装置1に送信する。また、通信処理部23a、23bは、研修仲介装置1から、開催が確定した研修情報を受信する。
【0027】
●研修仲介装置1
図1に示すように、研修仲介装置1は、例えばスマートホンやタブレット端末、又はコンピュータである。端末2は、CPU(Central Processing Unit)、CPUが実行するコンピュータプログラム、コンピュータプログラムや所定のデータを記憶するRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などにより、主として、記憶部50、研修可能条件取得部11、希望条件取得部12、研修態様決定部13、スキル推定部14、レベル補正部15、メッセージ送信部16、および通信処理部17、からなる各機能ブロックを構成する。
【0028】
なお、研修仲介装置1は、複数のハードウェア構成により実現していてもよいし、一部または全部がクラウドコンピューティングにより構成されていてもよい。また、研修仲介装置1が備える機能部の一部は講師端末2a又は受講希望者端末2bが備えていてもよい。
【0029】
記憶部50は、研修に関する情報を格納する機能部である。
図2~
図4は、記憶部50に格納されるテーブルの例である。
【0030】
図2(a)は、講師が研修可能な研修内容に関する情報を格納する研修可能条件テーブルT1である。研修可能条件テーブルT1は、例えば、講師の識別情報と対応付けて、研修内容、研修レベル、最低開催人数、指導可能人数の上限値、売上額、および利益額等が格納されている。各研修の開催は、最低開催人数以上の受講希望者が当該研修への参加を決定した場合に確定する。売上額および利益額は、特許請求の範囲における利益情報の例である。すなわち、研修可能条件テーブルT1には、研修可能条件に含まれる複数の研修内容と、それぞれの研修内容において研修を開催した場合に講師が得る利益に関する利益情報と、が対応付けられて記憶されている。
【0031】
また、研修可能条件テーブルT1には、研修の難易度を示す研修レベルを含む。研修可能条件テーブルT1では、講師は1の研修内容に対して指導可能な研修レベルが複数格納されている。
【0032】
図2(b)は、講師が研修可能な場所および日程を格納する日程テーブルT2である。研修可能な日程は、所定の範囲をもった情報であってよい。また、研修可能場所は、複数の場所の情報が含まれていてもよいし、範囲で指定される情報であってもよい。講師が研修可能な場所および日程の情報は、指導可能な研修内容とは独立して記憶されている。その結果、研修は、受講希望者が希望する研修内容、日程、場所に応じてカスタマイズされる。このような構成によれば、受講希望者が希望する研修態様で柔軟に研修を開催できる。
【0033】
図3は、受講希望者端末から入力される受講希望条件を格納する受講希望条件テーブルT3である。受講希望条件テーブルT3は、例えば、受講希望条件の識別情報、希望研修内容、希望研修レベル、希望日時範囲、希望場所、希望価格、希望クラスの人数条件、および希望講師に関する情報、例えば希望講師名又は講師ランク等を格納している。研修仲介装置1は、受講希望者から受講希望条件を受信すると、受講希望条件テーブルT3に当該受講希望条件を格納する。
【0034】
図4(a)は、講師のスキルに関する情報を格納する講師スキルテーブルT4である。講師スキルテーブルT4には、講師の識別情報と、当該講師の指導履歴を示す指導記録、能力診断テストの成績、および当該講師の職歴に関する情報等が格納されている。講師の指導履歴を示す指導記録、能力診断テストの成績、および当該講師の職歴に関する情報は、講師のスキルに関する情報の1例である。
【0035】
図4(b)は、受講希望者の識別情報と、受講希望者のスキルに関する情報を対応付けて格納する受講希望者スキルテーブルT5である。受講希望者スキルテーブルT5には、受講希望者の識別情報と、研修の受講履歴、当該研修において受験したテストの成績、および職歴に関する情報等が格納されている。
【0036】
また、記憶部50は、受講希望者のスキルに関する情報として、受講希望者の過去の成績の推移を格納してもよい。成績の変化度合いは、受講希望者の成長率を示す指標であり、スキルに関する情報の別の例である。
【0037】
図1に戻る。研修可能条件取得部11は、講師端末2aを介して、講師が指導可能な研修に関する研修可能条件を取得する機能部である。研修可能条件情報は、例えば講師の識別情報と、講師が研修可能な研修内容に関する情報を含んでいる。また、研修可能条件情報は、講師が研修可能な日時および場所に関する情報、研修レベル、最低開催人数、売上額および利益額を含んでいてもよい。講師は、講師端末2aを介して、複数の研修可能条件を登録することができる。講師は、研修可能条件ごとに、異なる価格、すなわち売上額を設定してもよい。すなわち、講師は、研修内容ごとに異なる価格を設定することはもちろん、日時や場所に応じて異なる価格を設定してもよい。
【0038】
また、講師は、研修の条件ごとに研修可能な場所の範囲、日時の範囲または価格すなわち売上額の範囲を登録できる。さらに、講師は、後述する研修態様決定部13により受講希望者と講師をマッチングする時点に応じて、価格が変動するように研修可能条件を設定してもよい。すなわち例えば、マッチングが研修開催の直前であるほど価格が安くなるように、又は高くなるように登録することができる。研修可能条件取得部11は、研修可能条件を、記憶部50の研修可能条件テーブルT1(
図2(a)参照)および日程テーブルT2(
図2(b)参照)に格納する。
【0039】
希望条件取得部12は、受講希望者端末2bを介して、受講希望者が受講を希望する研修の受講希望条件を取得する機能部である。希望条件取得部12は、例えば、受講希望者が受講を希望する研修の研修内容、研修レベル、希望価格、受講希望場所および受講希望日時等の情報を取得する。また、希望条件取得部12は、受講希望条件とともに、受講希望条件を送信した受講希望者の識別情報を取得する。
【0040】
なお、希望条件取得部12は、研修内容、研修レベル、受講希望場所および受講希望日時等の情報に応じて、希望価格案を提示する構成を有していてもよい。例えば、受講希望日時が希望条件の入力時点より先であるほど、希望価格案が安く提示されるようになっていてもよい。また、受講希望日時の範囲や希望場所の範囲が広いほど、希望価格案が安く提示され、受講希望日時の範囲や希望場所の範囲が狭いほど、希望価格案が高く提示されるようになっていてもよい。また、所定の日時は希望価格案が高くなるなど、いわゆるダイナミックプライスでの価格案提示が適宜採用できる。
【0041】
また、希望条件取得部12は、複数の受講希望者端末2bから受講希望条件を取得してもよい。希望条件取得部12は、複数の受講希望条件と、受講希望条件を送信したそれぞれの受講希望者のスキルレベルを受講希望条件に対応付けて取得する。
【0042】
研修態様決定部13は、開催する研修態様を決定する機能部である。研修態様とは、研修開催において必要な諸条件であり、例えば研修内容、研修レベル、日時、場所、価格、および講師を含む情報である。研修態様決定部13は、例えば希望条件取得部12により受講希望者端末2bを介して受講希望条件を取得したのを契機に、研修可能条件を参照し、受講希望者の条件と、講師の可能条件とを照合し、受講希望者と講師とをマッチングし、研修態様を決定する。研修態様決定部13は、研修可能条件と、受講希望条件と、に基づいて、講師の利益が最大となるように、開催する研修態様を決定する。すなわち、研修態様決定部13は、例えば、売上額又は利益額が最大となるように、研修態様を決定する。
【0043】
上述のように、複数の研修可能条件が登録可能になっていて、研修可能条件と受講希望条件とに鑑みて開催する研修を決定する構成によれば、受講希望者にとっては希望する態様で研修を受講することができるので、利便性が高い。特に、あらかじめ研修の日時、場所又は内容などが定められている研修を選択して参加する形式に比べて、研修への参加しやすさが向上する。また、録画されたビデオを視聴する形式の研修と比較して、講師や他の受講者と双方向にやり取りができるので、高い学習効果を得られる。
【0044】
また、講師にとっても、事前に研修内容や場所、日時といった研修態様をあらかじめ決めて集客する方法と比べて、受講希望者のニーズをとらえた研修を開催できる。すなわち例えば、あらかじめ企画した研修が、受講希望者が集まらずキャンセルになるといった損害の発生を防止できる。また、講師および複数の受講者が同時に研修を遂行する、いわゆるリアルタイムの研修が実施できるので、受講者同士を議論させる研修も実施可能である。
【0045】
また、講師は、各研修可能条件に異なる売上額又は利益額の範囲を設定可能である。したがって、研修態様決定部13により売上額又は利益額が比較的大きい研修態様を決定する構成によれば、講師の利益を確保することができる。また、受講希望者は、各受講希望条件に希望価格を設定して送信する。したがって、希望価格が比較的高い受講希望条件の受講希望を成立させることで、講師の利益を大きくすることができる。
【0046】
研修態様決定部13は、受講希望者の希望条件を取得した場合に、当該受講希望者が参加することで当該研修の開催が確定する場合に利益が大きいものとして、利益が最大となるように研修態様を決定する。すなわち、研修の開催が確定することは、特許請求の範囲における利益の別の例である。研修が開催できることで、講師に売上および収入が発生するためである。なお、研修が開催されることで、受講者は学習機会を得ることができるので、受講者にとっても利益となることはもちろんである。このような構成によれば、複数の受講者が同時に受講することを前提として、最低開催人数が定められている研修であっても、受講希望者の希望と講師の都合を加味しつつ開催を確定できる。
【0047】
なお、研修態様決定部13は、講師の利益を、上述した売上額、利益額、研修の開催確定の他、場所や日時等適宜の条件に基づいて算出してよい。また、研修態様決定部13は、複数の条件に基づいて講師の利益を算出してよい。講師は、いずれの条件を利益の算出条件に組み入れるか選択可能であってよく、利益に含める各条件の重みづけを入力可能になっていてよい。研修態様決定部13は、例えば研修可能条件取得部11を介して取得した利益の算出条件に組み入れる条件、および重みづけの情報を参照し、講師の所望の利益が最大化するような研修態様を決定する。
【0048】
スキル推定部14は、受講希望者のスキルレベルを推定する機能部である。スキル推定部14は、記憶部50に格納される受講希望者スキルテーブルT5を参照して、受講希望者のスキルに関する情報に基づいて受講希望者のスキルレベルを推定する。すなわち、スキル推定部14は、例えば、受講希望者における研修の受講履歴、又は受講希望者が受験したテストの結果に基づいて受講希望者のスキルレベルを推定する。また、スキル推定部14は、受講希望者の成績の変化度合いを参照して、受講希望者の成長率をスキルレベルとして推定してもよい。
【0049】
スキルレベルは、1又は複数の項目が含まれてよく、スキル推定部14は、各項目に対して、スキルレベルを示す値を推定してよい。スキル推定部14が推定するスキルレベルは、例えば受講希望者が受講を希望する研修の分野に関するスキルのレベルである。また、スキルレベルは、研修の直接の分野とは異なるスキルであってもよい。スキルレベルは、例えばコミュニケーションレベルのように、複数人数が参加する集合研修において生かされるスキルであってもよい。また、スキルレベルは、向上心のように、研修に対する姿勢に関するスキルであってもよい。スキルレベルは、高低が比較できる内容に限らず、人間性の特徴を示す情報であってもよい。
【0050】
研修態様決定部13は、受講希望者のスキルレベルに基づいて受講希望者を抽出し、抽出された受講希望者の受講希望条件と、研修可能条件と、に基づいて、開催する研修態様を決定するものとしてもよい。研修態様決定部13は、例えば、受講希望者のスキルレベルが互いに同水準となる受講希望者を抽出し、同一の研修に参加させるようにしてもよい。この構成によれば、開催される研修に参加する複数の受講希望者を、互いに同水準に統一することができる。その結果、講師が当該水準を考慮して指導することで、受講希望者は効果的な指導を受けることができる。また、研修態様決定部13は例えば、受講希望者の成長率に基づいて受講希望者を抽出し、抽出された受講希望者を同一の研修に参加させるようにしてもよい。このような構成によっても、受講者のスキルが同程度の速度で向上していくので、研修時間にわたって受講者のスキルの水準を同質に保つことができる。
【0051】
なお、研修態様決定部13は、受講希望者のスキルレベルのばらつきが所定以上となるように受講希望者を抽出してもよい。また、研修態様決定部13は、上述の態様に限らず、所定人数のスキルレベルを所定以上とし、その他の受講希望者のスキルレベルを所定未満とするなど、適宜の態様で受講希望者を抽出してよい。このような構成によれば、同時に研修を受講する受講者のスキルレベルを、所望の状態に調整することができる。例えば、向上心の低い受講希望者のグループに向上心の高い受講希望者を含めることによって相乗効果を発揮し、研修全体の向上心を引き上げ、研修の効果を大きくすることができる。スキルレベルの抽出態様は、研修仲介装置1にあらかじめ設定されていてもよいし、講師端末2aから送信される研修可能条件情報に含まれていてもよい。
【0052】
また、スキル推定部14は、受講希望者が記載したアンケートの結果、例えば研修に対する評価に基づいて受講希望者のスキルを推定してもよい。スキル推定部14は、例えば、受講希望者が記載した過去に受講した研修に対するアンケートを参照する。アンケートは、選択式の他、記述式であってもよい。また、スキル推定部14は、当該過去の研修を担当した講師が受講希望者に対して記載したアンケート結果、又は受講希望者の評価結果に基づいて、受講希望者のスキルを推定してもよい。すなわち例えば、スキル推定部14は、受講希望者から研修に対する評価、および講師から受講希望者に対する評価を参照して、スキルに対する受講希望者の自己認識を推定してもよい。例えば、スキル推定部14は、受講希望者が自身のスキルを適切に評価しているか、又は実際よりも高めあるいは低めに評価しているかを判定する。この場合、後述するレベル補正部15は、推定される受講希望者の自己認識に応じて、受講希望者の希望条件にかかる研修レベルを補正する。
【0053】
さらに、スキル推定部14は、講師の指導レベルを推定してもよい。スキル推定部14は、記憶部50に格納される講師スキルテーブルT4を参照し、講師の指導スキルに関する情報に基づいて講師の指導レベルを推定する。スキル推定部14は、例えば研修の指導履歴、又は講師が受験したテストの結果に基づいて講師の指導レベルを推定してもよい。また、スキル推定部14は、講師の成績の変化度合いを参照して、講師の指導レベルを推定してもよい。
スキル推定部14は、特許請求の範囲における第1スキル推定部および第2スキル推定部の例である。
【0054】
レベル補正部15は、受講希望条件に含まれる研修レベルを補正する機能部である。レベル補正部15は、受講希望者のスキルレベルと、受講希望条件に含まれる研修レベルとを比較し、受講希望条件に含まれる研修レベルを、スキルレベルに合うように補正する。このような構成によれば、受講希望者による自己申告のスキルと、実際のスキルとに齟齬があった場合にも、適切な研修を受講させることができる。なお、レベル補正部15は、自動的に研修レベルを補正する構成に限らず、推定される研修レベルを、受講希望者端末2bを介して受講希望者に提示し、受講希望者の承認が入力された場合に研修レベルを補正する構成としてもよい。
【0055】
また、レベル補正部15は、講師の指導レベルを補正する構成であってもよい。レベル補正部15は、講師の指導レベルと、研修レベルとを比較し、講師の指導レベルと研修レベルが同等でない場合、研修レベルを、指導レベルに合うように補正する。
レベル補正部15は、特許請求の範囲における第1レベル補正部および第2レベル補正部の例である。
【0056】
なお、上述の実施形態においては、受講希望者が受講希望条件として研修レベルを入力することを前提に、当該入力された研修レベルをレベル補正部15が補正するものとして説明した。しかしながら、本発明の技術的思想はこれに限らず、受講希望者が希望の研修レベルを入力することなしに、スキル推定部14が推定したスキルレベルを受講希望者に提示する構成であってもよい。また、推定したスキルレベルを提示するか否かに関わらず、研修態様決定部13は、スキル推定部14が推定したスキルレベルに基づいて、受講希望者に受講させる研修態様を決定してもよい。
【0057】
メッセージ送信部16は、講師端末2aおよび受講希望者端末2bにメッセージを送信する機能部である。メッセージ送信部16は、例えば研修の受講希望条件を送信した受講希望者端末2bに対して、当該研修に関するメッセージを送信する。このメッセージは、例えば研修の開催又は不開催が決定した旨のメッセージであってもよい。また、メッセージは、研修の開催が確定する前の状況において、開催見込みに関するメッセージであってもよい。より具体的には例えば、当該研修への申込人数が開催人数の下限値を下回っている場合に、「あとX人申込があると、研修が開催されます」、といったメッセージでもよい。また、「あなたに似た状況のお知り合いが1名申し込むと成立します」といったように、受講希望者に集客を促すメッセージであってもよい。
【0058】
メッセージ送信部16は、研修の開催が確定した後の状況において、当該研修に参加が確定している受講希望者に対し、当該研修に関するメッセージを送信してもよい。メッセージ送信部16は、この受講希望者に対し当該研修に対する集客を促すメッセージを送信してもよい。メッセージは、例えば「あなたに似た状況のお知り合いを1名誘うと、あなたもY円安くなります」といったメッセージであってもよい。複数人で研修を受講する場合には、講師への費用を参加者で負担し合うため、参加人数が増えると1人あたりの受講費が安くなるためである。なお、この態様に関わらず、知人を研修に集客することで受講費を減額する態様であってもよい。
【0059】
通信処理部17は、インターネット等のネットワークNWを介し、研修仲介装置1と所定のプロトコルに従ったデータの送受信処理を実行可能とする処理部であって、アプリまたは、Webブラウザ等により実現される。通信処理部17は特に、講師の研修レベルおよび研修可能条件を講師端末2aから受信する。また、通信処理部17は、受講希望者の受講希望条件を受講希望者端末2bから受信する。さらに、通信処理部17は、受講希望者端末2bに対し、決定した研修態様を講師端末2aおよび受講希望者端末2bに送信する。さらにまた、通信処理部17は、開催が決定した研修について、講師の売上額と、受講希望者数に応じて受講希望者1人当たりの費用を算出し、受講希望者端末2bに送信してもよい。
【0060】
●研修仲介装置1および各端末2の処理にかかるシーケンス図
図5を用いて、研修仲介における研修仲介装置1および各端末2の情報の流れについて説明する。
図5に示すように、まず、講師端末2aは、開催可能な研修の研修可能条件に関する情報、すなわち研修可能条件の入力を受け付け、研修仲介装置1に送信する(ステップS101)。研修仲介装置1は、これを受信し、格納する(ステップS102)。次いで、受講希望者端末2bは、受講希望者が受講を希望する研修の受講希望条件の入力を受け付け、研修仲介装置1に送信する(ステップS103)。
【0061】
次いで、研修仲介装置1は、研修可能条件と、受講希望条件とを参照し、研修可能条件を決定する(ステップS104)。次いで、研修仲介装置1は、決定した研修態様を、講師端末2aおよび受講希望者端末2bに送信する(ステップS105)。
【0062】
●受講希望者のスキルレベルを揃えて研修可能条件を決定する処理にかかるシーケンス図
図6に示すように、複数の受講希望者端末2b、2cは、それぞれ、受講を希望する研修の受講希望条件の入力を受け付け、当該希望する研修の分野における受講希望者のスキルに関する情報と共に研修仲介装置1に送信する(ステップS103)。次いで、研修仲介装置1は、互いに異なる受講希望者から送信された各スキルに関する情報を参照し、各受講希望者のスキルレベルを推定した上で、互いに同レベルの受講希望者を抽出する(ステップS104)。研修仲介装置1は、スキルレベルが同等の受講希望者の受講希望条件と、研修可能条件と、に基づいて、研修可能条件を決定する(ステップS112)。次いで、受講希望者端末2bは、受講希望者が受講を希望する研修の受講希望条件の入力を受け付け、研修仲介装置1に送信する(ステップS105)。
【0063】
●受講希望者のスキルレベルを推定する処理にかかるフローチャート
図7に示すように、まず、研修仲介装置1の希望条件取得部12は、受講希望者端末2bから、受講希望者の受講希望条件を取得する(ステップS201)。次いで、スキル推定部14は、受講希望者スキルテーブルT5を参照し(ステップS202)、受講希望条件を送信した受講希望者のスキルレベルを推定する(ステップS203)。次いで、レベル補正部15は、受講希望条件に含まれる研修のレベルと、推定された受講希望者のスキルレベルを比較し、研修のレベルとスキルレベルが同等であるか、すなわち研修のレベルが適切であるか否かを判定する(ステップS204)。研修のレベルが適切である場合(ステップS204でY)、処理を終了する。受講希望条件に含まれる研修のレベルと、推定された受講希望者のスキルレベルを比較し、研修のレベルが適切でない場合(ステップS204でN)、レベル補正部15は、受講希望条件に含まれる研修のレベルを、推定されるスキルレベルに修正する(ステップS205)。
【0064】
上述の通り、本発明にかかる研修仲介装置によれば、受講者および講師にとって適切な条件で研修を開催することができる。
【0065】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0066】
1 研修仲介装置
11 研修可能条件取得部
12 希望条件取得部
13 研修態様決定部
14 スキル推定部
15 レベル補正部
16 メッセージ送信部
17 通信処理部
50 記憶部
2 端末
2a 講師端末
2b 受講希望者端末
【要約】
【課題】 受講者および講師にとって適切な条件で研修を開催することができる。
【解決手段】 少なくとも講師端末2aおよび受講希望者端末2bとネットワークNWを通じて接続される、研修仲介装置1であって、講師端末を介して、講師が指導可能な研修に関する研修可能条件を取得する研修可能条件取得部11と、受講希望者端末を介して、受講希望者が受講を希望する研修の受講希望条件を取得する希望条件取得部12と、研修可能条件に含まれる複数の研修内容と、それぞれの研修内容において研修を開催した場合に講師が得る利益に関する利益情報とが対応付けられて記憶される記憶部50と、記憶部を参照し、研修可能条件と、受講希望条件と、に基づいて、利益が最大となるように、開催する研修態様を決定する研修態様決定部13と、を備える、研修仲介装置。
【選択図】
図1