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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-04
(45)【発行日】2023-08-15
(54)【発明の名称】無線照明制御システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/195 20200101AFI20230807BHJP
   H05B 47/155 20200101ALI20230807BHJP
   H05B 45/10 20200101ALI20230807BHJP
   H05B 45/20 20200101ALI20230807BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20230807BHJP
【FI】
H05B47/195
H05B47/155
H05B45/10
H05B45/20
H05B47/105
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022012805
(22)【出願日】2022-01-31
(62)【分割の表示】P 2020211901の分割
【原出願日】2016-06-17
(65)【公開番号】P2022050714
(43)【公開日】2022-03-30
【審査請求日】2022-01-31
(31)【優先権主張番号】10-2015-0086769
(32)【優先日】2015-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517418150
【氏名又は名称】ファンライト シーオー., エルティーディー.
【氏名又は名称原語表記】FANLIGHT CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ホリム
【審査官】田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第7697925(US,B1)
【文献】特開2015-22592(JP,A)
【文献】特表2014-529844(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/00
H05B 45/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスタ装置と、
イベントに用いられ、互いに異なるグループにそれぞれ含まれて前記マスタ装置の制御によって前記グループ別に制御される複数のスレーブ照明装置とを含み、
前記マスタ装置は、
既に設定された無線通信方式によって、前記複数のスレーブ照明装置をグループ別に制御するためのグループ別制御情報を前記複数のスレーブ照明装置に伝送し、
前記複数のスレーブ照明装置は、既に設定されたスマート装置により前記グループがそれぞれ設定され、前記グループ別制御情報を前記イベントの進行中に受信し、前記グループ別制御情報に基づいて前記グループ別に前記イベントと関連する視覚的効果を出す該当照明色をそれぞれ出力し、
前記グループ別制御情報は、前記複数のスレーブ照明装置が前記視覚的効果を出すために各グループが特定色に表示されるようにする制御情報を含み、
前記制御情報は、前記グループのそれぞれに設定され、
前記複数のスレーブ照明装置は、
視覚的効果応援効果のために前記グループ別制御情報をイベント場のイベント中に受信し、前記グループ別の制御情報に基づいて前記イベントの進行に対応して各グループが特定色に表示され
前記複数のスレーブ照明装置は、
それぞれ異なる座席情報とマッピングされ、前記複数のスレーブ照明装置がイベントのユーザが所持する複数のスマート装置とそれぞれ接続される場合、前記それぞれ接続されている複数のスマート装置が入力を受けたそれぞれの座席情報と対応するそれぞれの前記複数のスレーブ照明装置をマッピングすることを要請するマッピング要請信号に基づいて前記複数のスレーブ照明装置と前記座席情報がマッピングされ、
前記グループ別の制御情報は、前記複数のスレーブ照明装置のそれぞれがマッピングされた前記座席情報に基づいて設定された特定グループに対応するグループ制御情報であり、
前記マッピング要請信号は、前記ユーザが所持する入場券に含まれている座席情報に基づいて要請されることを特徴とする、無線照明制御システム。
【請求項2】
前記複数のスレーブ照明装置は、前記イベント内の複数のユーザがそれぞれ所持する複数の第2スマート装置とそれぞれ接続され、
前記複数の第2スマート装置は、前記ユーザが所持する入場券のバーコードをスキャンしてイメージを獲得するための撮影部と、前記撮影部で獲得されたイメージからそれぞれの座席と関連するそれぞれの座席情報を決定するバーコード認識プログラムを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の無線照明制御システム。
【請求項3】
前記バーコード認識プログラムは、前記複数の第2スマート装置にインストールされた照明制御アプリケーションに含まれ、
前記複数のスレーブ照明装置及び前記それぞれの座席情報は、前記照明制御アプリケーションによって、サーバによりマッピングされることを特徴とする請求項2に記載の無線照明制御システム。
【請求項4】
前記複数のスレーブ照明装置は、
前記それぞれの座席情報に基づいて座席配置図にマッピングされ、
前記マスタ装置は、
前記複数のスレーブ照明装置のそれぞれがマッピングされた位置に基づいて設定された前記複数のスレーブ照明装置のグループ情報を管理することを特徴とする請求項3に記載の無線照明制御システム。
【請求項5】
前記制御情報は、
前記複数のスレーブ照明装置が、前記設定されたグループ別に互いに異なる照明の明るさ、照明の点灯時刻、照明の消灯時刻及び照明の点滅速度のうち少なくとも1つを有するように設定されることを特徴とする請求項1に記載の無線照明制御システム。
【請求項6】
マスタ装置と、
イベントに用いられ、互いに異なるグループにそれぞれ含まれて前記マスタ装置の制御によって前記グループ別に制御される複数のスレーブ照明装置とを含み、
前記マスタ装置は、
既に設定された無線通信方式によって、前記複数のスレーブ照明装置をグループ別に制御するためのグループ別制御情報を前記複数のスレーブ照明装置に伝送し、
前記複数のスレーブ照明装置は、既に設定されたスマート装置により前記グループがそれぞれ設定され、前記グループ別制御情報を前記イベントの進行中に受信し、前記グループ別制御情報に基づいて前記グループ別に前記イベントと関連する視覚的効果を出す該当照明色をそれぞれ出力し、
前記グループ別制御情報は、前記複数のスレーブ照明装置が前記視覚的効果を出すために、各グループが特定色に表示されるようにする制御情報を含み、
前記制御情報は、前記グループのそれぞれに設定され、
前記既に設定されたスマート装置は、前記マスタ装置と接続されている第1スマート装置であり、
前記第1スマート装置は、
前記複数のスレーブ照明装置をグループ別に制御するための照明制御画面を表示し、
前記少なくとも1つのグループに対する選択入力を受信し、
前記選択されたグループに対する制御情報を設定するための少なくとも1つのメニューを表示し、
前記表示されたメニューに対する入力に基づいて前記選択されたグループに対する制御情報を設定することを特徴とする無線照明制御システム。
【請求項7】
前記照明制御画面は、前記設定されたグループを含む座席配置図を含み、
前記それぞれの制御情報は、前記座席配置図に基づいて前記設定されたグループのそれぞれに設定されることを特徴とする請求項6に記載の無線照明制御システム。
【請求項8】
前記第1スマート装置は、
前記座席配置図に含まれている少なくとも1つのグループの境界内部を選択する選択入力を受信し、前記選択されたグループに対する制御情報を設定することを特徴とする請求項7に記載の無線照明制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線照明制御システムに関し、より詳細には、複数の照明装置を遠隔で制御して照明パターンを生成でき、照明効果を向上させることができる無線照明制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、照明装置とは光源からの光を反射、屈折及び透過させて照明の目的を達成させるものを指す。照明装置は、配光によって間接照明装置、半間接照明装置、全般拡散照明装置、半直接照明装置及び直接照明装置などに分類され得る。
【0003】
技術の発展により照明装置は多様な用途に用いられている。一例として、照明装置はメディアファサード(Media facade)を演出するのに用いられる。メディアファサードとは、建物の外壁などに照明装置を取り付け、メディア機能を実現することをいう。
【0004】
他の例として、照明装置は一定の照度以下の環境で行われるスポーツ競技やコンサートなどで小型の応援グッズとして用いられもする。ところが、このような環境では複数の照明器具が個別に制御されるため、体系的な照明パターンや形状を生成し難いという側面がある。また、照明装置に配置された光源を用いるだけでは期待通りの応援効果を得るのは容易ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、複数の照明装置をグループ別に遠隔で制御して照明パターンを生成でき、照明効果を向上させることができる無線照明制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した課題を解決するために、一実施形態に係る無線照明制御システムは、第1スマート装置と電気的に接続され、マスタとして動作する第1照明装置と、複数の第2スマート装置とそれぞれ電気的に接続され、スレーブとして動作する複数の第2照明装置を含み、前記第1スマート装置で照明の制御のためのグループ及びグループ別制御パターン情報が設定されると、前記第1照明装置は、前記グループ別制御パターン情報を無線通信方式によって前記複数の第2照明装置に伝送し、前記複数の第2照明装置の照明部及び前記複数の第2スマート装置の表示部のうち少なくとも1つは、前記グループ別制御パターン情報に基づいて制御される。
【0007】
前記制御パターン情報は、前記第2照明装置の照明部に関する制御パターン情報及び前記第2スマート装置の表示部に関する制御パターン情報のうち少なくとも1つを含む。
【0008】
前記第2照明装置の照明部に関する制御パターン情報は、照明の色、照明の明るさ、照明の点灯時刻、照明の消灯時刻及び照明の点滅速度のうち少なくとも1つを含み、前記第2スマート装置の表示部に関する制御パターン情報は、画面の色、画面の明るさ、画面表示開始時間、画面表示終了時間、画面の点滅間隔及び画面を通じて表示するコンテンツの識別情報のうち少なくとも1つを含む。
【0009】
前記複数の第2スマート装置からそれぞれ受信したマッピング要請信号に基づいて、前記複数の第2照明装置の識別情報、前記複数の第2スマート装置の識別情報及び前記複数の第2スマート装置のユーザが位置している座席情報を座席配置図にそれぞれマッピングし、マッピング完了信号を前記第1スマート装置に伝送するサーバを更に含む。
【0010】
前記第2スマート装置は、前記第2スマート装置のユーザから前記座席情報の入力を直接受けるか、入場券に印刷されたバーコードから前記座席情報を獲得するか、座席に付着されている無線通信タグから獲得する。
【0011】
前記第2スマート装置は、前記制御パターン情報に前記表示部を通じて表示するコンテンツ識別情報が含まれている場合、コンテンツ要請信号を前記サーバに伝送し、前記サーバからコンテンツを受信する。
【0012】
前記第1照明装置は、前記第1スマート装置との電気的接続が検知される場合、照明制御アプリケーションがインストールされているか否かを確認する確認要請信号を前記第1スマート装置に伝送し、前記第1スマート装置は、アプリケーション要請信号をサーバに伝送し、前記サーバから前記照明制御アプリケーションを受信する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複数の照明装置をグループ別に制御でき、スポーツ競技やコンサートなどで多様な照明パターンを生成でき、多様な照明パターンによる応援効果を向上させることができるという効果を奏する。
【0014】
照明装置のリソース及び照明装置と連動しているスマート装置のリソースを活用して照明パターンを生成できるので、照明効果を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】一実施形態に係る無線照明制御システムの構成を示す図である。
図2図1に示した第1照明装置の構成を示す図である。
図3図1に示した第1スマート装置の構成を示す図である。
図4】一実施形態に係る無線照明制御システムの動作を示すフローチャートである。
図5】一実施形態に係る無線照明制御システムの動作を示すフローチャートである。
図6図4のS455段階及びS460段階で第2スマート装置を通じて表示される照明制御画面を例示した図である。
図7図5のS485~S495段階で第1スマート装置を通じて表示される照明制御画面を例示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すれば明確になる。しかし、本発明は以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる他の多様な形態で実現されることができる。但し、本実施形態は本発明の開示を完全なものにし、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に理解させるために提供されるものであり、本発明は請求請求の範疇により定義されるに過ぎない。
【0017】
他の定義がなければ、本明細書において用いられる全ての用語(技術及び科学的用語を含む)は、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者に共通して理解され得る意味として使用されることができる。また、一般に用いられる辞典に定義されている用語は、明白に特に定義されていない限り、理想的に又は過度に解釈されない。
【0018】
本明細書において用いられた用語は、実施形態を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は特に言及しない限り複数形も含む。明細書において用いられる「含む(comprises)」及び/又は「含んでいる(comprising)」は、言及された構成要素以外に1つ以上の他の構成要素の存在又は追加を排除しない。
【0019】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図面において同一の図面符号は、同一の構成要素を示す。
【0020】
図1は、一実施形態に係る無線照明制御システム1の構成を示す図である。
【0021】
図1を参照すれば、一実施形態に係る無線照明制御システム1は、複数の照明装置100A、100B、100C、100D、複数のスマート装置200A、200B、200C、200D、ネットワーク300及びサーバ400を含む。複数の照明装置100A、100B、100C、100Dは、マスタとして動作する第1照明装置100Aとスレーブとして動作する第2照明装置100B、100C、100Dを含む。第1照明装置100Aは、第1スマート装置200Aと電気的に接続され、第2照明装置100B、100C、100Dは、第2スマート装置200B、200C、200Dと電気的に接続される。以下、説明の便宜上、第1照明装置100A及び第2照明装置100B、100C、100Dを「照明装置100」と通称して説明し、第1スマート装置200A及び第2スマート装置200B、200C、200Dを「スマート装置200」と通称して説明する。
【0022】
照明装置100とは、光源の光を反射、屈折、透過させて光源を固定したり、保護する器具のことをいう。このような照明装置100は、多様な形状を有することができる。一例として、照明装置100は、ユーザが把持できるように棒状を有することができる。他の例として、照明装置100は、ユーザの身体の一部に着用可能な形状を有することもできる。
【0023】
実施形態によれば、照明装置100は、スマート装置200との電気的接続を検知できる。スマート装置200との電気的接続が検知されると、照明装置100はスマート装置200とデータ及び/又は信号を送受信する。例えば、照明装置100は、スマート装置200に照明制御アプリケーションがインストールされているかを確認する確認要請信号をスマート装置200に伝送する。
【0024】
他の例を挙げると、照明装置100は、スレーブとして動作する照明装置に関するグループ別制御パターン情報をスマート装置200から受信する。照明装置100の構成に関するより具体的な説明は、図2を参照して後述する。
【0025】
スマート装置200は、照明装置100と電気的に接続されることができる。照明装置100と電気的に接続されているスマート装置200は、照明装置100とデータ及び/又は信号を送受信する。例えば、スマート装置200は、照明制御アプリケーションがインストールされているか否かを確認する確認要請信号を照明装置100から受信し、スレーブとして動作する照明装置に関するグループ別制御パターン情報を照明装置100に伝送する。
【0026】
スマート装置200は、ネットワーク300を介してサーバ400と通信を行うこともできる。一実施形態によれば、スマート装置200は、照明制御アプリケーションを要請するアプリケーション要請信号、マッピング要請信号及びコンテンツ要請信号のうち少なくとも1つをサーバ400に伝送し、サーバ400から照明制御アプリケーション、マッピング完了信号、及び要請されたコンテンツのうち少なくとも1つを受信する。
【0027】
一方、サーバ400から受信した照明制御アプリケーションのインストールが完了すれば、スマート装置200は照明制御画面を構成して表示する。照明制御画面が表示されると、ユーザはスレーブとして動作する照明装置に対してグループを設定したり、グループ別制御パターンを設定したり、照明の制御と関連する各種命令や情報を入力できる。
【0028】
前述したようなスマート装置200は、スマートフォン及びタブレットなどの通信装置を含むことができる。しかし、スマート装置200が例示されているような通信装置に必ずしも限定されるものではなく、無線通信機能及び表示機能を有する通信装置であれば、スマート装置200に含まれることができる。スマート装置200の構成に関するより具体的な説明は、図3を参照して後述する。
【0029】
サーバ400は、ネットワーク300を介して照明装置100及びスマート装置200と通信を行う。一例として、サーバ400はスマート装置200からアプリケーション要請信号を受信し、それに対する応答として照明制御アプリケーションをスマート装置200に伝送する。他の例として、サーバ200はスマート装置200からマッピング要請信号を受信し、マッピング完了信号をスマート装置200に伝送する。マッピング要請信号は、照明装置100の識別情報、スマート装置の識別情報200及びユーザの座席情報をマッピングすることを要請する信号である。更に他の例として、サーバ400はスマート装置200からコンテンツ要請信号を受信し、要請されたコンテンツをスマート装置200に伝送する。コンテンツとしては、テキスト、イメージ及び動画が挙げられる。
【0030】
以上、図1を参照して一実施形態に係る無線照明制御システム1の構成について説明した。図1では、照明制御アプリケーションがサーバ400によりスマート装置200に配布される場合を例として説明した。他の実施形態によれば、照明制御アプリケーションは照明装置100によりスマート装置200に配布されることもできる。
【0031】
図2は、図1に示した照明装置100の構成を示す図である。
【0032】
図2を参照すれば、照明装置100は照明部110、有線通信部120、制御部130及び無線通信部140を含む。
【0033】
照明部110は、1つ以上の光源を含む。光源としては、発光ダイオード(Light Emitting Diode、LED)が挙げられる。照明部110は、互いに異なる色のLEDを含むことができる。例えば、赤色LED、緑色LED、青色LED及び白色LEDのうち少なくとも1つを含むことができる。これらのLEDからそれぞれ放出される光を混合すると、広い範囲の色を作り出すことができる。混合された色は、各LEDから放出される光の強度の比に基づいて決定されるが、各LEDから放出される光の強度は各LEDの駆動電流に比例する。即ち、各LEDの駆動電流を制御することによって、照明部110から出力される光の色を制御できる。複数のLEDは、ドット状に配列され得るが、これらを選択的に点灯させることによって特定文句やイメージを表示することもできる。
【0034】
以上の説明では照明部110の光源としてLEDを例に説明したが、光源の種類がLEDに限定されるものではない。他の実施形態によれば、光源としては、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode、OLED)が用いられることもできる。
【0035】
有線通信部120は、照明装置100とスマート装置200間の有線通信を担う。図には示していないが、有線通信部120は、有線通信ポート(例えば、USBポート)を含むことができる。照明装置100の有線通信部120に備えられた有線通信ポートは、スマート装置200の有線通信部250に備えられた有線通信ポートに電気的に接続される。照明装置100の有線通信ポートがスマート装置200の有線通信ポートに結合されると、照明装置100とスマート装置200との間では、信号及び/又はデータの送受信が行われる。例えば、照明制御アプリケーションがインストールされているか否かを確認する確認要請信号がスマート装置200に送信され、それに対する応答信号がスマート装置200から受信される。
【0036】
無線通信部140は、照明装置100と他の照明装置間の無線通信を担う。このために、無線通信部140は無線通信方式をサポートできる。無線通信方式としては、ジグビー(ZigBee)を例として挙げられる。
【0037】
ジグビー(ZigBee)は、868MHz、902-928MHz及び2.4GHzで動作する周辺装置の接続が無線で行われる個人領域通信網である無線個人領域通信網規格である。ジグビーは、IEEE-SAにより承認されたIEEE802.15標準を基盤とする。ジグビーを用いると、無線個人領域通信網内で通常50m以内の距離に離れている周辺装置間で最高250Kbpsの速度でデータをやり取りすることができる。
【0038】
以上の説明では無線通信部140がサポートする無線通信方式として、ジグビー(ZigBee)を例に挙げたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、無線通信部140は例示されているもの以外にも他の無線通信方式を1つ以上サポートすることもできる。
【0039】
制御部130は、照明装置100の各構成要素を接続して制御する。例えば、制御部130は、照明装置100とスマート装置200間で電気的に接続されているか否かを検知する。スマート装置200との接続が検知された場合、制御部130は、照明制御アプリケーションがインストールされているか否かを確認する確認要請信号をスマート装置200に伝送する。
【0040】
また、制御部130は、制御パターン情報に基づいて照明部110の照明パターンを制御する。制御パターン情報は、照明の色、照明の明るさ、照明の点灯時刻、照明の消灯時刻及び照明の点滅速度のうち少なくとも1つを含むことができる。例示されているような制御パターン情報は、事前に予め定義されてもよく、ユーザにより直接設定されてもよい。
【0041】
以上、図2を参照して図1に示した照明装置100の構成を説明した。図2に示すように、照明装置100では電源部が省略され得る。この場合、照明装置100はスマート装置200に電気的に接続された後、スマート装置200から電源の供給を受けて動作する。他の例として、照明装置100には、電源部(乾電池)が更に備えられることもできる。このような電源部は、照明装置100から分離された後に他の電源部に交換されるか、外部から供給される電力により充電されることできる。
【0042】
図3は、図1に示したスマート装置200の構成を示す図である。
【0043】
図3を参照すれば、スマート装置200は入力部210、表示部220、格納部230、制御部240、有線通信部250及び無線通信部260を含む。
【0044】
入力部210は、ユーザから各種情報及び/又は命令の入力を受ける。例えば、照明部110及び/又は表示部220に関する制御パターン情報、動作待機命令、照明の制御を開始する照明制御実行命令、及び実行中の照明制御を終了する照明制御終了命令などの入力を受けることができる。このために、入力部210はジョイスチック、マウス、キーパッド及びキーボードのうち少なくとも1つを含むことができる。このとき、キーボードはハードウェア的に実現してもよく、ソフトウェア的に実現してもよい。
【0045】
表示部220は照明制御アプリケーションが駆動される場合、照明制御画面を表示できる。実施形態によれば、照明制御画面には多様な情報及び/又はアイコンが配置されることができる。例えば、ユーザが位置している場所の座席配置図、ユーザの座席情報を選択できるアイコン、第2照明装置及び第2スマート装置に対してグループを設定できるグループ設定アイコン、予め設定された照明制御パターンに対応するアイコン、照明制御実行命令を入力するためのアイコン、照明制御終了命令を入力するためのアイコンなどが配置されることができる。しかし、照明制御画面に配置されるアイコンが例示されたものに限定されるものではなく、照明制御画面に含まれるアイコンの種類及び配置位置は、ユーザにより設定可能に実現されることができる。
【0046】
表示部220は、制御パターン情報によって制御され得る。制御パターン情報は、予め定義された制御パターン情報の中から選択されるか、ユーザにより直接設定されることができる。
【0047】
格納部230は、ハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、光磁気ディスクドライブ、不揮発性メモリ、揮発性メモリ、又はこれらの組み合わせを含むことができる。このような格納部230は、スマート装置200が動作するのに必要なデータを格納する。例えば、格納部230は、照明制御アプリケーションを格納する。照明制御アプリケーションは、スマート装置200の表示部220及び照明装置100の照明部110のうち少なくとも1つを制御できるアプリケーションである。
【0048】
照明制御アプリケーションは、モバイルアプリケーションで実現されることができ、ネットワーク300を介してサーバ400により配布されるか、照明装置100により配布されることができる。
【0049】
有線通信部250は、スマート装置200と照明装置100間の有線通信を担う。図には示していないが、有線通信部250は有線通信ポートを含むことができる。スマート装置200の有線通信部250に備えられた有線通信ポートは照明装置100の有線通信部120に備えられた有線通信ポートに電気的に接続される。スマート装置200の有線通信ポートが照明装置100の有線通信ポートに結合されると、スマート装置200と照明装置100との間では、信号及び/又はデータの送受信が行われる。例えば、照明制御アプリケーションがインストールされているか否かを確認する確認要請信号が照明装置100から受信され、それに対する応答信号が照明装置100に伝送される。
【0050】
無線通信部260は、スマート装置200とサーバ400間の無線通信を担う。このために、無線通信部260は1つ以上の無線通信方式をサポートできる。無線通信方式としては、ウルトラワイドバンド(Ultra Wide Band、UWB)、ワイファイ(Wi-Fi)、ブルートゥース(Bluetooth)、低消費電力ブルートゥース(Bluetooth Low Energy、BLE)、ジグビー(ZigBee)、無線周波数通信(Radio Frequency、RF)及び赤外線通信(Infrared Data Association、IrDA)が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0051】
制御部240は、スマート装置200内の各構成要素を接続して制御する。例えば、照明装置100から照明制御アプリケーションがインストールされているか否かを確認する確認要請信号が受信されると、スマート装置200内に該当アプリケーションがインストールされている状態であるかを確認する。確認の結果、照明制御アプリケーションがインストールされていなければ、制御部240はアプリケーション要請信号をサーバ400に伝送する。その後、サーバ400から照明制御アプリケーションが受信されると、制御部240は受信した照明制御アプリケーションをインストールする。
【0052】
照明制御アプリケーションのインストールが完了した後、照明制御アプリケーションが実行されると、制御部240は照明制御画面を構成する。ユーザは、照明制御画面を通じて照明の制御に必要な情報やデータを入力でき、照明の制御のためのグループを設定したり、照明の制御のための命令を入力できる。
【0053】
図4及び図5は、一実施形態に係る無線照明制御システム1の動作に対する一実施形態を示す図である。
【0054】
説明に先立ち、マスタとして動作する第1照明装置100A及びスレーブとして動作する第2照明装置100Bは、第1照明装置100Aの無線制御範囲内に位置している状態であることを仮定する。
【0055】
まず、第1照明装置100Aは、第1スマート装置200Aとの電気的接続を検知する(S400)。その後、第1照明装置100Aは、照明制御アプリケーションがインストールされているか否かを確認する確認要請信号を第1スマート装置200Aに伝送する(S405)。
【0056】
第1スマート装置200Aは、第1スマート装置200A内に照明制御アプリケーションがインストールされている状態であるかを確認する。確認の結果、照明制御アプリケーションがインストールされていない状態であったり、更新が必要な状態であれば、照明制御アプリケーションを要請するアプリケーション要請信号や照明制御アプリケーションの更新を要請する更新要請信号をサーバ400に伝送する(S410)。
【0057】
サーバ400は、要請を受けた照明制御アプリケーションをネットワーク300を介して第1スマート装置200Aに伝送する(S415)。
【0058】
照明制御アプリケーションが第1スマート装置200Aにインストールされた後に実行されると、照明制御画面が構成される。照明制御画面は、第1スマート装置200Aの表示部220を通じて表示される。
【0059】
その後、ユーザが照明制御画面を通じて動作待機命令を入力すると、入力された動作待機命令は有線通信部250を通じて第1照明装置100Aに伝送される(S420)。
【0060】
第1照明装置100Aは、第1スマート装置200Aから受信した動作待機命令を無線通信方式によって第2照明装置100Bに伝送する(S425)。
【0061】
第2照明装置100Bは、第1照明装置100Aから受信した動作待機命令に基づいて照明部110を制御することによってユーザに動作待機命令が受信されたことを通知する(S430)。例えば、照明部110の光源を一定時間一定間隔で点滅させて第2照明装置100Bを所持しているユーザに動作待機命令が受信されたことを通知する。
【0062】
動作待機命令が受信されたことを確認したユーザは、第2照明装置100Bを第2スマート装置200Bに結合させる。その結果、第2照明装置100Bでは第2スマート装置200Bとの電気的接続が検知される(S435)。
【0063】
このように第2スマート装置200Bとの電気的接続が検知されると、第2照明装置100Bは、照明制御アプリケーションがインストールされているか否かを確認する確認要請信号を第2スマート装置200Bに伝送する(S440)。
【0064】
その後、第2スマート装置200Bは、照明制御アプリケーションがインストールされているか否かを確認する。確認の結果、照明制御アプリケーションがインストールされていなかったり、更新が必要な場合、第2スマート装置200Bは照明制御アプリケーションを要請するアプリケーション要請信号や照明制御アプリケーションの更新を要請する更新要請信号をサーバ400に伝送する(S445)。
【0065】
サーバ400は、要請を受けた照明制御アプリケーションをネットワーク300を介して第2スマート装置200Bに伝送する(S450)。
【0066】
照明制御アプリケーションが第2スマート装置200Bにインストールされた後に実行されると、照明制御画面が構成される。第2スマート装置200Bのユーザが照明制御画面を通じて自身が位置している場所情報を入力すると、図6に示すように、該当場所に対する座席配置図が検索されて表示されることができる(S455)。例えば、ユーザが位置しているスポーツ競技場やコンサート場の座席配置図が検索されて表示される。このとき、座席配置図は第2スマート装置200Bの格納部230で検索されたものであり得る。他の例として、座席配置図はサーバ300で検索され、第2スマート装置200Bに提供されたものであり得る。
【0067】
図6の照明制御画面において、第2スマート装置200Bのユーザは自身の座席を選択することによって、自身の座席情報を直接入力できる(S460)。
【0068】
一方、座席情報は自動で入力されることもできる。一例として、第2スマート装置200Bのユーザが所持している入場券には座席情報を含むバーコード(2次元バーコード、3次元バーコード)が印刷されていることができるが、ユーザが第2スマート装置200Bを用いて入場券のバーコードをスキャンすると、第2スマート装置200Bはバーコードを認識して座席情報を獲得できる。このために、第2スマート装置200Bにはバーコードをスキャンしてイメージを獲得するための撮影部(図示せず)を更に含むことができる。また、第2スマート装置200Bは、撮影部で獲得したイメージから座席情報を認識するバーコード認識プログラムを更に含むことができる。このとき、バーコード認識プログラムは、照明制御アプリケーションに含まれるように実現されることもできる。
【0069】
他の例として、座席毎に該当座席の座席情報が記録されたNFCタグが付着されていることができるが、ユーザが自身の座席に着席して第2スマート装置200BをNFCタグに近接させると、第2スマート装置200BはNFCタグから座席情報を獲得できる。このように、第2スマート装置200Bが座席情報を自動で獲得する場合、座席配置図を表示する段階であるS455は省略され得る。
【0070】
その後、図6の照明制御画面において「座席選択済み」アイコン22が選択されると、第2スマート装置200Bの制御部240はマッピング要請信号をサーバ400に伝送する(S470)。マッピング要請信号は、第2照明装置100Bの識別情報(例えば、シリアル番号)、第2スマート装置200Bの識別情報及び座席情報を含むことができる。
【0071】
サーバ400は、マッピング要請信号に含まれている情報を座席配置図の各座席にマッピングする(S475)。座席配置図の全ての座席に対して識別情報がマッピングされると、サーバ400はマスタとして動作する第1スマート装置200Aにマッピング完了信号を伝送する(S480)。
【0072】
その後、第1スマート装置200Aの表示部220には座席配置図を含む照明制御画面が表示される(S485)。第1スマート装置200Aのユーザは座席配置図を参照して照明の制御のためのグループを設定できる(S490)。例えば、ユーザは、図7に示すように、座席配置図の特定領域をドラッグして境界24を描くことによって照明の制御のためのグループを設定できる。
【0073】
グループを設定した後、ユーザは各グループ別に制御パターン情報を設定できる(S495)。制御パターン情報は、照明部110に関する制御パターン情報及び表示部220に関する制御パターン情報のうち少なくとも1つを含むことができる。照明部110に関する制御パターン情報としては、照明の色、照明の明るさ、照明の点灯時刻、照明の消灯時刻及び照明の点滅速度などが挙げられる。表示部220に関する制御パターン情報としては、画面の色、画面の明るさ、画面表示開始時間、画面の点滅間隔、画面表示終了時間、画面を通じて表示するコンテンツの識別情報などが挙げられる。ユーザは各グループを選択して制御パターン情報を設定できる。具体的に、ユーザが所定グループの境界24内部を選択すると、該当グループに関する制御パターン情報を設定するためのメニューが表示され、ユーザは表示されたメニューを用いて該当グループに関する制御パターン情報を設定できる。
【0074】
各グループ別に制御パターン情報を設定した後、「設定済み」アイコン23が選択されると、第1スマート装置200Aはグループ別制御パターン情報を第1照明装置100Aに伝送する(S500)。
【0075】
第1照明装置100Aは、グループ別制御パターン情報を無線通信方式によって第2照明装置100Bに伝送する(S505)。
【0076】
第2照明装置100Bは、第1照明装置100Aから受信したグループ別制御パターン情報を第2スマート装置200Bに伝送する。第2スマート装置200Bは、グループ別制御パターン情報の内容を確認した後、サーバ400との通信が必要であるかを判断する(S515)。例えば、制御パターン情報のうち表示部220の制御パターン情報を確認した結果、コンテンツ識別情報が含まれている場合、第2スマート装置200Bは該当コンテンツを要請するコンテンツ要請信号をサーバ400に伝送する(S520)。
【0077】
サーバ400は、第2スマート装置200Bが要請したコンテンツを検索し、第2スマート装置200Bに伝送する(S525)。その後、サーバ400は、コンテンツの伝送が完了したことを通知する伝送完了信号を第1スマート装置200Aに伝送する(S530)。
【0078】
その後、第1スマート装置200Aは、ユーザから照明制御実行命令が入力されると、入力を受けた照明制御実行命令を第1照明装置100Aに伝送する(S535)。
【0079】
第1照明制御装置100Aは、照明制御実行命令を第2照明装置100Bに伝送する(S540)。
【0080】
第2照明装置100Bは、第1照明装置100Aから受信した照明制御実行命令を第2スマート装置200Bに伝送する(S545)。
【0081】
その後、第2照明装置100Bの照明部110と第2スマート装置200Bの表示部220は、以前の段階(S505、S510)で受信したグループ別制御パターン情報によって制御される(S550、S555)。
【0082】
以上、図4図7を参照して、一実施形態に係る無線照明制御システム1の動作及び照明制御画面について説明した。図4及び図5に示す段階のうち幾つかの段階は省略されることもできる。例えば、複数の第2照明装置が識別情報(例えば、シリアル番号)の順序通りに各座席に配置されているとすれば、第2スマート装置200Bに座席配置図を表示する段階(S455)とユーザが自身の座席情報を入力する段階(S460)は省略されることができる。
【0083】
前述した方法によれば、グループ別に第2照明装置100B、100C、100Dの照明部110と第2スマート装置200B、200C、200Dの表示部220が同時に制御できるので、複数の第2照明装置100B、100C、100Dの照明部110のみを制御する場合に比べて、視覚的な応援効果を向上させることができる。また、複数の第2スマート装置200B、200C、200Dを通じてテキスト、イメージ、又は動画などの多様なコンテンツを一括して表示できるので、多様な方式の視覚的な応援が可能である。
【0084】
以上、本発明の実施形態を説明した。前述した実施形態に加えて、本発明の実施形態は前述した実施形態の少なくとも1つの処理要素を制御するためのコンピュータ読み取り可能なコード/命令を含む媒体、例えば、コンピュータ読み取り可能な媒体を通じて実現されることもできる。前記媒体は、前記コンピュータ読み取り可能なコードの格納及び/又は伝送を可能にする媒体/各媒体に対応できる。
【0085】
前記コンピュータ読み取り可能なコードは、媒体に記録され得るだけでなく、インターネットを介して伝送されることもできるが、前記媒体は例えば、マグネチック格納媒体(例えば、ROM、フロッピーディスク、ハードディスクなど)及び光学記録媒体(例えば、CD-ROM、Blu-Ray、DVD)のような記録媒体、搬送波(carrier wave)のような伝送媒体を含むことができる。前記媒体は分散ネットワークであることもできるので、コンピュータで読み取れるコードは分散方式で格納/伝送され、実行されることができる。更に、単なる一例として、処理要素はプロセッサ又はコンピュータプロセッサを含むことができ、前記処理要素は1つのデバイス内に分散及び/又は含まれることができる。
【0086】
以上のように例示された図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須な特徴を変更することなく、他の具体的な形態で実施され得るということが理解できるはずである。従って、前述した実施形態はあらゆる面で例示的なものであり、限定的ではないものとして理解すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7