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特許7325865ウェブ会議システムを用いた画面合成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-04
(45)【発行日】2023-08-15
(54)【発明の名称】ウェブ会議システムを用いた画面合成方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/15 20060101AFI20230807BHJP
   H04N 21/431 20110101ALI20230807BHJP
【FI】
H04N7/15
H04N21/431
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022099175
(22)【出願日】2022-06-20
【審査請求日】2022-06-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511113970
【氏名又は名称】株式会社インタラクティブソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】100116850
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 隆行
(74)【代理人】
【識別番号】100165847
【弁理士】
【氏名又は名称】関 大祐
(72)【発明者】
【氏名】関根 潔
【審査官】鈴木 順三
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-016424(JP,A)
【文献】特開2010-206745(JP,A)
【文献】特開2020-053741(JP,A)
【文献】特開2014-165565(JP,A)
【文献】特開2018-060513(JP,A)
【文献】特開2011-066745(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/10
H04N 7/14 - 7/173
H04N 21/00 - 21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブ会議システムを用いた画面合成方法であって,
前記ウェブ会議システムが,ウェブ会議に用いる資料を表示部に表示する資料表示工程と,
前記ウェブ会議システムが,前記ウェブ会議に参加する複数の参加者について,それぞれの参加者を撮影した画像を受け取る参加者画像受領工程と,
前記ウェブ会議システムが,前記参加者画像受領工程で前記画像を受け取った前記参加者のうち2以上の参加者が選択されたことを受け取る参加者選択工程と,
前記ウェブ会議システムが,前記参加者選択工程で選択された2以上の参加者について,前記参加者を撮影した画像から前記参加者の画像領域を抽出し,前記資料とともに抽出された前記参加者の画像領域に基づく画像を前記表示部に表示する選択参加者表示工程とを含み,
前記参加者の画像領域に基づく画像は,前記参加者を撮影した画像から前記参加者の顔部分を抽出した画像であり,
前記選択参加者表示工程は,所定の表示パターンに基づいて,前記参加者の画像領域に基づく画像を前記表示部に表示する,ウェブ会議システムを用いた画面合成方法であって、
前記ウェブ会議に参加する参加者は,第1の参加者と第2の参加者とを含み,
前記ウェブ会議システムが,第1の参加者と第2の参加者の対談が行われたと判断した場合,前記選択参加者表示工程は,第1の参加者の画像領域に基づく画像と第2の参加者の画像領域に基づく画像とを前記表示部に表示する,方法
【請求項2】
請求項1に記載のウェブ会議システムを用いた画面合成方法であって,
前記ウェブ会議システムが,前記ウェブ会議に参加する参加者のうち,発言した者を識別する発言者識別工程をさらに含み,
前記参加者選択工程は,識別された前記発言した者に関する情報を用いて,前記参加者のうち2以上の参加者を選択する工程をさらに含む,方法。
【請求項3】
請求項1に記載のウェブ会議システムを用いた画面合成方法であって,
第1の参加者と第2の参加者は、プレゼンテータと質問者とを含み,
前記ウェブ会議システムが,前記プレゼンテータの説明について,前記質問者が質問したと判断した場合,前記選択参加者表示工程は,前記プレゼンテータの映像領域の画像と前記質問者の映像領域に基づく画像とを前記表示部に表示する,方法。
【請求項4】
請求項1に記載のウェブ会議システムを用いた画面合成方法であって,
前記ウェブ会議システムが,前記選択参加者表示工程で前記表示部に表示された前記資料及び前記参加者の画像領域に基づく画像を含む表示画像を記憶する表示画像記憶工程をさらに含む,方法。
【請求項5】
請求項4に記載のウェブ会議システムを用いた画面合成方法であって,
前記資料が修正された場合,前記表示画像記憶工程で記憶された表示画像のうち前記資料に関する画像を修正して記憶する,記録情報修正工程をさらに含む,方法。
【請求項6】
請求項1に記載のウェブ会議システムを用いた画面合成方法であって,
前記ウェブ会議システムが,コード情報を前記表示部に表示するコード情報表示工程をさらに含む,方法。
【請求項7】
請求項6に記載のウェブ会議システムを用いた画面合成方法であって,
前記資料は複数のページを含み,前記コード情報表示工程は,前記表示部に表示されるページ毎に,前記表示部に前記ページに対応したコード情報を表示する,方法。
【請求項8】
請求項6に記載のウェブ会議システムを用いた画面合成方法であって,
前記ウェブ会議が進行すると,前記ウェブ会議システムが,前記コード情報を更新して更新後のコード情報を得て,前記ウェブ会議システムが,前記更新後のコード情報を前記表示部に表示する,方法。
【請求項9】
コンピュータに,
ウェブ会議システムを用いた画面合成方法であって,
前記ウェブ会議システムが,ウェブ会議に用いる資料を表示部に表示する資料表示工程と,
前記ウェブ会議システムが,前記ウェブ会議に参加する複数の参加者について,それぞれの参加者を撮影した画像を受け取る参加者画像受領工程と,
前記ウェブ会議システムが,前記参加者画像受領工程で受け取った前記参加者のうち2以上の参加者が選択されたことを受け取る参加者選択工程と,
前記ウェブ会議システムが,前記参加者選択工程で選択された2以上の参加者について,前記参加者を撮影した画像から前記参加者の画像領域を抽出し,前記資料とともに抽出された前記参加者の画像領域に基づく画像を前記表示部に表示する選択参加者表示工程とを含み,
前記参加者の画像領域に基づく画像は,前記参加者を撮影した画像から前記参加者の顔部分を抽出した画像であり,
前記選択参加者表示工程は,所定の表示パターンに基づいて,前記参加者の画像領域に基づく画像を前記表示部に表示する,ウェブ会議システムを用いた画面合成方法であって、
前記ウェブ会議に参加する参加者は,第1の参加者と第2の参加者とを含み,
前記ウェブ会議システムが,第1の参加者と第2の参加者の対談が行われたと判断した場合,前記選択参加者表示工程は,第1の参加者の画像領域に基づく画像と第2の参加者の画像領域に基づく画像とを前記表示部に表示する,方法
を実行させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムを記憶したコンピュータが読み取ることができる非一時的情報記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は,ウェブ会議システムを用いた画面合成方法などに関する。
【背景技術】
【0002】
特許第7062126号公報には,アバターを用いたウェブ会議システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第7062126号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は,ウェブ会議システムにおいて,特定の参加者を抽出して表示できるウェブ会議システムを用いた画面合成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の発明は,ウェブ会議システム1を用いた画面合成方法に関する。この方法は,資料表示工程(S110)と,参加者画像受領工程(S120)と,参加者選択工程(S130)と,選択参加者表示工程(S140)とを含む。
資料表示工程(S110)は,ウェブ会議システム1が,ウェブ会議に用いる資料を表示部3に表示するための工程である。
参加者画像受領工程(S120)は,ウェブ会議システム1が,ウェブ会議に参加する複数の参加者について,それぞれの参加者を撮影した画像を受け取る工程である。
参加者選択工程(S130)は,ウェブ会議システム1が,参加者画像受領工程で受け取った参加者のうち2以上の参加者が選択されたことを受け取る工程である。
選択参加者表示工程(S140)は,ウェブ会議システム1が,参加者選択工程で選択された2以上の参加者について,参加者を撮影した画像から参加者の画像領域を抽出し,資料とともに抽出された参加者の画像領域に基づく画像を表示部3に表示する工程である。
選択参加者表示工程は,所定の表示パターンに基づいて,参加者の画像領域に基づく画像を表示部3に表示する。
【0006】
この画面合成方法のうち好ましい例は,発言者識別工程(S131)をさらに含むものである。発言者識別工程(S131)は,ウェブ会議システム1が,ウェブ会議に参加する参加者のうち,発言した者を識別する工程である。そして,参加者選択工程(S130)は,識別された発言した者に関する情報を用いて,参加者のうち2以上の参加者を選択する。
【0007】
この画面合成方法のうち好ましい例は,ウェブ会議システム1が,第1の参加者と第2の参加者の対談が行われたと判断した場合,選択参加者表示工程(S130)は,第1の参加者の画像領域に基づく画像と第2の参加者の画像領域に基づく画像とを表示部3に表示する。
【0008】
この画面合成方法のうち好ましい例は,ウェブ会議システム1が,プレゼンテータの説明について,質問者が質問したと判断した場合,選択参加者表示工程(S130)は,プレゼンテータの映像領域に基づく画像と質問者の映像領域に基づく画像とを表示部3に表示する。
【0009】
この画面合成方法のうち好ましい例は,表示画像記憶工程(S150)をさらに含む。
表示画像記憶工程(S150)は,ウェブ会議システム1が,選択参加者表示工程(S140)で表示部3に表示された資料及び参加者の画像領域に基づく画像を含む表示画像を記憶する工程である。
【0010】
この画面合成方法のうち好ましい例は,記録情報修正工程(S160)をさらに含む。
記録情報修正工程(S160)は,資料が修正された場合,表示画像記憶工程(S150)で記憶された表示画像のうち資料に関する画像を修正して記憶する工程である。
【0011】
画面合成方法の例は,ウェブ会議システム1が,コード情報表示工程(S210)を含む。コード情報表示工程(S210)は,コード情報を表示部3に表示する工程である。コード情報表示工程(S210)は,例えば,資料のページ毎に,表示部3に,ページに対応したコード情報を表示する。この工程の好ましい例は,ウェブ会議が進行すると,ウェブ会議システム1が,コード情報を更新して更新後のコード情報を得て,ウェブ会議システム1が,更新後のコード情報を表示部3に表示する。
【0012】
次の発明は,プログラムやプログラムを記憶した非一時的情報記録媒体に関する。このプログラムは,コンピュータに,上記したいずれかの画面合成方法を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
ウェブ会議システムにおいて,特定の参加者を抽出して表示できるウェブ会議システムを用いた画面合成方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は,画面合成方法を説明するためのフローチャートである。
図2図2は,ウェブ会議システムを示す概要図である。
図3図3は,ウェブ会議システムを示すブロック図である。
図4図4は,管理者画面に,資料と参加者画像が表示された例を示す概念図である。
図5図5は,管理者が参加者を選択する様子を示す図である。
図6図6は,参加者の画像領域に基づく画像が表示された例を示す図である。
図7図7は,参加者の画像領域に基づく画像が表示された例を示す上記とは別の図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。
【0016】
図1は,画面合成方法を説明するためのフローチャートである。図1に示されるように,この方法は,資料表示工程(S110)と,参加者画像受領工程(S120)と,参加者選択工程(S130)と,選択参加者表示工程(S140)とを含む。また,図1に示すように,この方法は,発言者識別工程(S131),表示画像記憶工程(S150),及び記録情報修正工程(S160)のいずれか1つ以上をさらに含んでもよい。なお,図1の例は,工程の例であり,順番は適宜変えてもよいし,各工程が同時に行われてもよい。例えば,資料表示工程(S110)の後に参加者画像受領工程(S120)が行われてもよいし,参加者画像受領工程(S120)の後に資料表示工程(S110)が行われてもよい。また,図1に示すように,この方法は,コード情報表示工程(S210)を含んでもよい。なお,この方法に限らず,コード情報表示工程(S210)により,表示部に表示された表示画像を記憶し,読み出すことができるようにしてもよい。この方法は,コンピュータやプロセッサにより実行される。
【0017】
コンピュータやプロセッサは,入力部,出力部,制御部,演算部及び記憶部を有しており,各要素は,バスなどによって接続され,情報の授受を行うことができるようにされている。例えば,記憶部には,プログラムが記憶されていてもよいし,各種情報が記憶されていてもよい。入力部から所定の情報が入力された場合,制御部は,記憶部に記憶されるプログラムを読み出す。そして,制御部は,記憶部に記憶された情報を適宜読み出し,演算部へ伝える。また,制御部は,入力された情報を適宜演算部へ伝える。演算部は,受け取った各種情報を用いて演算処理を行い,記憶部に記憶する。制御部は,記憶部に記憶された演算結果を読み出して,出力部から出力する。このようにして,各種処理や各工程が実行される。この各種処理を実行するものが,各部や各手段である。コンピュータは,プロセッサを有し,プロセッサが各種機能や各種工程を実現するものであってもよい。
【0018】
図2は,ウェブ会議システムを示す概要図である。図2に示される例では,サーバ25と,複数の端末(クライアント)27とが,ネット(イントラネット,又はインターネット)を介して接続されている。ウェブ会議システム1は,複数の端末を接続し,ウェブ会議を行うためのシステムである。各端末に,ウェブ会議システム用のプログラムがインストールされていてもよいし,サーバにウェブ会議システム用のプログラムがインストールされていてもよい。
【0019】
図3は,ウェブ会議システムを示すブロック図である。図3に示されるように,ウェブ会議システム1は,資料表示部5と,参加者画像受領部7と,参加者選択部9と,選択参加者表示部11とを含む。また,図3に示すように,このシステム1は,発言者識別部13,表示画像記憶部15,及び記録情報修正部17のいずれか1つ以上をさらに含んでもよい。また,図3に示すように,この方法は,コード情報表示部21を有してもよい。
資料表示部5は,ウェブ会議に用いる資料を表示部3に表示するための要素である。参加者画像受領部7は,ウェブ会議に参加する複数の参加者について,それぞれの参加者を撮影した画像を受け取る要素である。参加者選択部9は,参加者画像受領要素で受け取った参加者のうち2以上の参加者が選択されたことを受け取る要素である。選択参加者表示部11は,ウェブ会議システム1が,参加者選択要素で選択された2以上の参加者について,参加者を撮影した画像から参加者の画像領域を抽出し,資料とともに抽出された参加者の画像領域に基づく画像を表示部3に表示する要素である。選択参加者表示部11は,所定の表示パターンに基づいて,参加者の画像領域に基づく画像を表示部3に表示する。各部は,各手段と読み替えてもよく,対応する各工程を行う。
【0020】
資料表示工程(S110)は,ウェブ会議システム1が,ウェブ会議に用いる資料を表示部3に表示するための工程である。表示部3は,サーバの表示部(モニタなど)であってもよいし,各端末の表示部(モニタなど)であってもよい。サーバの表示部と,各端末の表示部には,同じ情報に基づく画像が表示されてもよいし,異なる情報に基づく画像が表示されてもよい。ウェブ会議システムは,ネットワーク(インターネットやイントラネット)を介して,複数の端末が同時に会合できるシステムである。ウェブ会議システム自体は,公知である。ウェブ会議システムの例は,ZOOM(登録商標),チームス(登録商標),ミーツ(登録商標),WebEX(登録商標),スカイプ(登録商標),及びLINE(登録商標)ミーティングなどがある。例えば,あるウェブ会議に複数の者が参加するとする。そして,ある話者(プレゼンテータ)が,ある資料を共有しようとする。すると,例えば,話者のクライアントコンピュータは,資料を読みとる指令を受け取り,記憶部からその資料を読み出す。クライアントは,パーソナルコンピュータ(PC)であってもよいし,スマートフォンなどの携帯端末であってもよい。そして,そのクライアントは,読み出した資料を共有指示とともに,システムへ出力する。共有指示と,その資料とを受け取ったシステムは,システムの表示部に,その資料を表示する。また,システムは,ウェブ会議に参加している参加者のクライアントに対し,各クライアントの表示部に,その資料を表示するための情報を出力する。資料の例は,プレゼンテーション資料や,参加者に共有するための各種資料である。資料表示工程(S110)と同時又は資料表示工程(S110)の後に,後述するコード情報表示工程(S210)が行われてもよい。
【0021】
参加者画像受領工程(S120)は,ウェブ会議システム1が,ウェブ会議に参加する複数の参加者について,それぞれの参加者を撮影した画像を受け取る工程である。なお,この工程は,ウェブ会議に参加する複数の参加者のすべての者についての撮影画像を受け取る必要はない。つまり,ウェブ会議には,カメラをオフにしたままの者もいるので,そのような者については,撮影画像がなくてもよい。例えば,各参加者のクライアントの撮影部(カメラ)23が各撮影者を撮影し,撮影した画像をシステム1に送信してもよい。そのようにして,ウェブ会議システム1が,ウェブ会議に参加する複数の参加者について,それぞれの参加者を撮影した画像を受け取ることができる。ウェブ会議では,カメラをオンにすると,カメラが参加者を撮影し,ウェブ会議システムに送信する。そして,ウェブ会議システムは,カメラがオンとなった者の映像(連続した画像を含む)を共有する。このため,通常のウェブ会議システムは,ウェブ会議に参加する複数の参加者について,それぞれの参加者を撮影した画像を受け取ることができる。また,システム1の記憶部に,あらかじめ参加者の撮影画像を記憶しておき,参加者に関する情報をシステム1が受け取ると,記憶部から参加者の撮影画像を読み出してもよい。
【0022】
図4は,管理者画面に,資料と参加者画像が表示された例を示す概念図である。この例では,管理者画面31に,資料に関する画像33が表示されるとともに,参加者の撮影画像35が表示される。また,この例では,管理者画面31にコード情報37が表示されている。このコード情報37は,管理者以外の参加者の端末の表示部においても表示されてもよい。システム1は,例えば,このコード情報37と関連して,表示されている資料や参加者の情報を記憶する。すると,このコード情報を用いることで,参加者は資料や参加者の情報,又は表示画面を復元できることとなる。
【0023】
参加者選択工程(S130)は,ウェブ会議システム1が,参加者画像受領工程で画像を受け取った参加者のうち2以上の参加者が選択されたことを受け取る工程である。例えば,話者や管理者が,表示部に表示されている画像に含まれる参加者のうち,2以上の者を指定する。すると,システムは,参加者画像受領工程で画像を受け取った参加者のうち1又は2以上の参加者が選択されたことを受け取ってもよい。この工程は,システムが自動的に行ってもよいし,サーバや端末からの入力に基づいて,行ってもよい。サーバが自動的に行う例は,後述するもののほか,参加者からランダムに2以上の参加者を選択するものである。なお,ある例は,2以上の参加者を選択した。しかしながら,一人の参加者を選択するものであってもよい。
【0024】
図5は,管理者が参加者を選択する様子を示す図である。この例では,管理者の端末の表示部が参加者管理画面となっており,その画面に,複数の参加者が表示されている。そして,参加者の撮影画像を指で選択すると,システムは,指による入力を受けて,参加者が選択されたように処理を行う。また,システムは,参加者をマウスや声で指定して選択してもよい。例えば,記憶部には,参加者情報(例えば,参加者のID)と関連して参加者名が記憶されている。システムは,入力された音声を解析し,人名を分析して,適宜記憶部に記憶する。そして,システムは,記憶した人名(入力された音声に含まれた人名)と,記憶した参加者名とを読み出し,照合演算を行う。その結果,システムは,記憶した人名に一致した参加者名を見出す。そして,システムは,そのようにして一致した参加者名の情報を用いて,記憶部に記憶されたその参加者に関する情報を読み出し,参加者を選択することができる。このようにすれば,例えば,司会者が,参加者名を呼ぶだけで,よばれた参加者が選択され,参加者と関連する画像が表示画面に表示されることとなる。
【0025】
参加者選択工程(S130)は,発言者識別工程(S131)を含んでもよい。発言者識別工程(S131)は,ウェブ会議システム1が,ウェブ会議に参加する参加者のうち,発言した者を識別する工程である。例えば,2以上の参加者が連続して発言したとする。この場合,参加者のクライアントに音声が入力される。そして,クライアントに入力された音声は,クライアント情報(参加者の情報)とともに,システムに送信される。すると,システムは,クライアントに入力された音声とクライアント情報(参加者の情報)とを受け取る。システムは,受け取ったクライアントに入力された音声とクライアント情報(参加者の情報)とを記憶部に記憶する。このようにして,システムは,ウェブ会議に参加する参加者のうち,発言した者を識別できる。そして,参加者選択工程(S130)は,識別された発言した者に関する情報を用いて,参加者を選択する。システムは,記憶部に記憶されたクライアント情報(参加者の情報)を読み出し,読み出したクライアント情報(参加者の情報)を用いて,複数の参加者を選択する。この際,例えば,続けて発言がなされた2以上の参加者を選択してもよい。
【0026】
この画面合成方法のうち好ましい例は,ウェブ会議システム1が,第1の参加者と第2の参加者の対談が行われたと判断した場合,選択参加者表示工程(S130)は,第1の参加者の画像領域に基づく画像と第2の参加者の画像領域に基づく画像とを表示部3に表示してもよい。システム1は,音声が入力された端末を分析し,一定期間に所定の人数の者の音声が入力された場合に,第1の参加者と第2の参加者の対談が行われたと判断する。そのようにして,システムは,第1の参加者の画像領域に基づく画像と第2の参加者の画像領域に基づく画像とを表示部3に表示してもよい。
【0027】
この画面合成方法のうち好ましい例は,ウェブ会議システム1が,プレゼンテータの説明について,質問者が質問したと判断した場合,ウェブ会議システム1は,選択参加者表示工程(S130)において,プレゼンテータの映像領域に基づく画像と質問者の映像領域に基づく画像とを表示部3に表示する。
【0028】
選択参加者表示工程(S140)は,ウェブ会議システム1が,参加者選択工程で選択された2以上の参加者について,参加者を撮影した画像から参加者の画像領域を抽出し,資料とともに抽出された参加者の画像領域に基づく画像を表示部3に表示する工程である。この場合の資料は,表示部に表示された資料(ある資料のあるページや,ある資料のある部分)であってもよい。選択参加者表示工程は,所定の表示パターンに基づいて,参加者の画像領域に基づく画像を表示部3に表示する。所定の表示パターンの例は,撮影画像をそのまま表示するものである。また,所定の表示パターンの別の例は,参加者の画像領域に基づく画像のみを表示部に表示するものである。通常のウェブ会議では,参加者の撮影画像がそのまま(又は背景を調整した画像が)表示部に表示される。この例では,参加者の画像領域に基づく画像のみが表示部に表示される。すると,あたかも選択された参加者によりディスカッションが行われているかのような表示を行うことができる。
【0029】
参加者の画像領域に基づく画像の例は,参加者の端末が撮影した撮影画像から背景部分を除去したものであってもよい。参加者の画像領域に基づく画像の例は,参加者の端末が撮影した撮影画像から参加者の顔部分を抽出した画像であってもよい。参加者の端末が撮影した撮影画像から参加者の画像領域を抽出し,そのうえで,所定の加工を施したものであってもよい。所定の加工の例は,参加者の顔領域を体領域に比べて大きく加工したり,参加者の口を所定の頻度又は発言に合わせて開閉制御したり,参加者の瞳を所定の頻度で開閉させるものである。画像処理を行うためのプログラムを記憶部に記憶させ,制御部の指令によりプログラムを読み出して,演算部に所定の演算を行わせることで,このような画像を得ることができる。
【0030】
図6は,参加者の画像領域に基づく画像が表示された例を示す図である。図6では,管理者画面に表示されていた一番上の参加者と真ん中の参加者が選択され,画像処理により,参加者の画像領域に基づく画像(背景を取り除いた部分の画像)39が抽出されて,画面の左右に表示されている。このようにすることで,あたかも資料に関する画像33について,二人の参加者が議論や討論しているように表示することができることとなる。
【0031】
選択参加者表示工程(S140)の別の態様は,ウェブ会議システム1が,参加者選択工程で選択された1又は2以上の参加者について,選択された参加者に関連する画像を表示部3に表示する。例えば,システム1は,参加者と関連したアバターを記憶部に記憶しておく。そして,参加者選択工程で選択された1又は2以上の参加者に関する情報に基づいて,記憶部から参加者に対応したアバターを読み出す。そのうえで,システム1は,読み出したアバターを適宜操作して,あたかも参加者のアバターが発言や会話をしているように表示してもよい。
【0032】
図7は,参加者の画像領域に基づく画像が表示された例を示す図である。この例では,管理者画面に表示されていた真ん中の参加者の髪の色が変化し,顔部分が拡大された誇張画像41が表示されている。この例では,管理者画面に表示されていた一番上の参加者について,アバター情報が記憶部から読み出されて,画面にその参加者に対応したアバター43が表示されている。このように,このシステムは,参加者を誇張表示したり,アバター表示してもよい。このような表示の工夫を行うことで,見るものの注目をひくことができる。
【0033】
この画面合成方法のうち好ましい例は,表示画像記憶工程(S150)をさらに含む。
表示画像記憶工程(S150)は,ウェブ会議システム1が,選択参加者表示工程(S140)で表示部3に表示された資料及び参加者の画像領域に基づく画像を含む表示画像を記憶する工程である。表示画像記憶工程を有するので,後日,参加者又は第三者は,表示部に表示された画像を得ることができる。また,この際に,所定の画像が表示されていた際の音声も併せて記憶部に記憶されていてもよい。参加者又は第三者は,表示部に表示された表示画像や音声を再現できる。なお,この際に,後述するコード情報が表示部に表示されており,そのコード情報に基づいて,表示画面が再現されてもよい。
【0034】
この画面合成方法のうち好ましい例は,記録情報修正工程(S160)をさらに含む。
記録情報修正工程(S160)は,資料が修正された場合,表示画像記憶工程(S150)で記憶された表示画像のうち資料に関する画像を修正して記憶する工程である。システム1の記憶部は,表示画像と関連して,表示部に表示されていた資料の頁や部分に関する情報を記憶している。そして,システム1は,その表示された資料の頁や資料の部分が修正されたという情報を受け取った場合,記憶部に記憶されていた表示画像における資料の頁や資料の部分の情報を,修正後のものに置き換えて,修正後の表示画像として記憶部に記憶する。すると,参加者又は第三者が,後日,表示画像を入手しようとした場合,修正された画像を入手することができる。このため,例えば,講演で誤ったことを話してしまった場合や,法改正により情報が変わった場合,制度が変わった場合など,最新の情報に関する表示画像を提供できることとなる。なお,それとあわせて,記憶部に記憶されている音声データも修正すれば,発言自体も更新されたものを,参加者や第三者に提供できることとなる。さらに,画面に表示された参加者のうち,後日表示を取りやめたいものがいる場合は,別の参加者に関する情報(例えば,別の参加者の識別情報)を用いて,その別の参加者の画像やアバターを読み出し,表示を取りやめたいものの画像と取り換えることで,コンテンツ自体を損なうことなく,提供可能な映像情報を提供し続けることができることとなる。
【0035】
画面合成方法の例は,ウェブ会議システム1が,コード情報表示工程(S210)を含む。コード情報表示工程(S210)は,コード情報を表示部3に表示する工程である。コード情報表示工程(S210)は,例えば,資料のページ毎に,表示部3に,ページに対応したコード情報を表示する。この工程の好ましい例は,ウェブ会議が進行すると,ウェブ会議システム1が,コード情報を更新して更新後のコード情報を得て,ウェブ会議システム1が,更新後のコード情報を表示部3に表示する。このコード情報は,表示部に表示されている資料と関連してシステム1の記憶部に記憶される。このため,参加者又は第三者は,このコード情報を参照することで,資料を入手できる。また,先に説明した通り,例えば,コード情報と関連して記憶部には資料のページや資料の部分のほかにそのページや部分が表示されていた際の音声データも記憶される。この例では,コード情報を参照することで,資料のページや部分のみならず,それが表示されていた際の音声も併せて入手できる。
【0036】
次の発明は,プログラムやプログラムを記憶したコンピュータが読み取ることができる非一時的情報記録媒体に関する。このプログラムは,コンピュータに,上記したいずれかの画面合成方法を実行させるためのプログラムである。
【産業上の利用可能性】
【0037】
この方法は,ウェブ会議システムなどに利用されうる。
【符号の説明】
【0038】
1 ウェブ会議システム
5 資料表示部
7 参加者画像受領部
9 参加者選択部
11 選択参加者表示部
13 発言者識別部
15 表示画像記憶部
17 記録情報修正部
21 コード情報表示部
【要約】      (修正有)
【課題】特定の参加者を抽出して表示できるウェブ会議システムを用いた画面合成方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】ウェブ会議システムを用いた画面合成方法において、ウェブ会議システムは、ウェブ会議に用いる資料を表示部に表示する資料表示工程S110と、ウェブ会議に参加する複数の参加者について、それぞれの参加者を撮影した画像を受け取る参加者画像受領工程S120と、参加者画像受領工程で画像を受け取った参加者のうち2以上の参加者が選択されたことを受け取る参加者選択工程S130と、参加者選択工程で選択された2以上の参加者について、参加者を撮影した画像から参加者の画像領域を抽出し、資料とともに抽出された参加者の画像領域に基づく画像を表示部に表示する選択参加者表示工程S140とを含む。選択参加者表示工程S140は、所定の表示パターンに基づいて、参加者の画像領域に基づく画像を表示部に表示する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7