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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-04
(45)【発行日】2023-08-15
(54)【発明の名称】喫煙治具
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/00 20200101AFI20230807BHJP
   A24F 13/02 20060101ALI20230807BHJP
【FI】
A24F40/00
A24F13/02 A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019050700
(22)【出願日】2019-03-19
(65)【公開番号】P2020150817
(43)【公開日】2020-09-24
【審査請求日】2022-03-14
(73)【特許権者】
【識別番号】519427192
【氏名又は名称】インテレクチュアルディスカバリーシーオー.,エルティーディー
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】230126125
【弁護士】
【氏名又は名称】後藤 未来
(74)【代理人】
【識別番号】230127144
【弁護士】
【氏名又は名称】安田 達士
(74)【代理人】
【識別番号】100148404
【弁理士】
【氏名又は名称】横川 聡子
(72)【発明者】
【氏名】清水 和彦
【審査官】田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】特許第5272200(JP,B2)
【文献】中国特許出願公開第104643285(CN,A)
【文献】特表2016-509879(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00
A24F 13/00
A24F 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
煙草葉が挿入される加熱筒部702と、該加熱筒部702に挿入された煙草葉を加熱するヒーターと、煙を発生する電子タバコ用のアトマイザーを有し、該アトマイザーで発生させた煙を、該煙草葉を該ヒーターで加熱することにより発生するニコチン・煙草風味に添加して、喫煙者が吸引できるようにした喫煙治具において、
煙草保持部93を交換するのみで、違う外径・違う長さのフィルター付き紙巻煙草も使え
該加熱筒部702は、
該加熱筒部702の一方の端に設けられ、該アトマイザーと接続するアトマイザー接続部703と、
挿入された煙草葉の先端部と該アトマイザー接続部703を離間させ、空間を形成するストッパー704と、
該加熱筒部702の他方の端に設けられ、該加熱筒部702の外周面から煙草葉が挿入される内側に向かって突出する挿入部701と
を有し、
該挿入部701は、
挿入された煙草葉を固定し、
該挿入部701の突出高さによって挿入された煙草葉の側面を該加熱筒部702の内面から離間させることにより、該アトマイザー接続部703から、挿入された煙草葉の側面へ煙を導く空間を形成することを特徴とする喫煙治具
【請求項2】
該煙草保持部93は突起部610を有し、該突起部610の内径を変えることにより、違う外径のフィルター付き紙巻煙草も使えるようにしたことを特徴とする、請求項1に記載の喫煙治具
【請求項3】
該煙草保持部93は、
煙草葉が挿入される煙草挿入管605と、
煙草葉の煙が通る煙取入口606と
を有し、
煙草挿入管605には、挿入された煙草の先端部でフタをされない場所に、煙取入口606を有していることを特徴とする、請求項1または2に記載の喫煙治具
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、煙草葉を、ヒーターで加熱して、該煙草葉から蒸発してくるニコチンを吸引できるようにした喫煙治具に、電子タバコのアトマイザーを組み込んで、喫煙者が該治具に挿入された加熱式たばこ用のフィルター付き紙巻煙草のフィルターから、あるいは、煙草葉を入れた煙草葉挿入管に付けられたドロップチップから吸引した時に、該煙草葉加熱により発生したニコチン・煙草風味と、該アトマイザーで発生させた蒸気(煙)を同時に吸引できるようにした喫煙治具に関するものである。ここで電子タバコのアトマイザーとは、グリセリンやプロピレングリコール等を主成分とするリキッドを入れて、該アトマイザーの中にあるヒーターで、該リキッドを加熱して蒸気(煙)を発生させる物である。以後、本願中では、この蒸気(煙)を、電子タバコの煙 と表現する。
【背景技術】
【0002】
加熱式たばことは、2014年に、フィリップ・モリス社が、日本で発売開始したアイコスや、2016年に、BAT社が仙台市でテスト販売を開始したグローや、2019年にJTが発売開始したプルームエスと言われる商品である。これらは、専用のフィルター付き紙巻煙草を、専用の喫煙治具に挿入して、該治具の中にあるヒーターで、該煙草葉を該ヒーターで加熱することにより、ニコチンと煙草風味と煙が出るようにした商品である。火を点けて喫煙する通常のフィルター付き紙巻煙草の煙草葉部をヒーターで加熱した場合、ニコチンと煙草風味はそれなりに出るが、煙はほとんど出ない。該専用のフィルター付き紙巻煙草の煙草葉には、ヒーターで加熱されると煙が出るような特殊な化学処理を施した煙草葉が使われている。アイコス用のフィルター付き紙巻煙草は、約300℃で加熱され、「ヒートスティック」といわれ、約7.2φ 長さ45mm位、グロー用のフィルター付き紙巻煙草は、約300℃で加熱され、「ネオスティック」といわれ、約5.2φ 長さ83mm位、プルームエス用のフィルター付き紙巻煙草は、約200℃で加熱され、「たばこスティック」といわれ、約7.0φ、長さ55mm位である。このように、各社の加熱式たばこ用のフィルター付き紙巻煙草は、加熱温度や、フィルター付き紙巻煙草の径・長さがそれぞれ違っているために、一つの加熱用治具で、喫煙することは出来ない。ただ、これらのフィルター付き紙巻煙草のフィルター部は、どれも、煙草葉加熱により発生したニコチンや煙草風味や煙を吸収することなく喫煙者の口に運ぶために、スカスカに作られている。なを、火を点けて喫煙する通常のフィルター付き紙巻煙草は、約8.0φのものが多く販売されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特願2018-246902号公報
【文献】特願2017-171743号公報
【文献】特願2017-079479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明は、特許文献1に記載の喫煙治具のさらなる改良に関するものである。本願発明者は、該喫煙治具を試作し、喫煙者に使っていただき、問題点を調査した。その結果、該喫煙治具を使って、通常のフィルター付き紙巻煙草の煙草葉を利用したり、「ヒートスティック」を利用したりする時に、煙草保持部を交換するときに、加熱筒部も外れてしまい、使用する煙草が変わるたびに、再組立が必要であることがわかり、使用にあたって非常に使いづらい治具であることがわかった。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】本願発明による喫煙治具に使われる下外管の外径図
図2】本願発明による喫煙治具の加熱筒部、煙草保持部の無い状態の軸方向断面図(電源部、コントロール部は省略)
図3】本願発明による喫煙治具の加熱筒部の軸方向断面図
図4】本願発明による喫煙治具の煙草保持部の軸方向断面図
図5】本願発明による喫煙治具の煙草保持部の無い状態の軸方向断面図(電源部、コントロール部は省略)
図6】本願発明による喫煙治具の軸方向断面図(電源部、コントロール部は省略)
図7】特許文献2で、図3として開示された「ヒートスティック」を挿入した状態の無煙喫煙治具の軸方向断面図
図8】本願発明による喫煙治具の別の形態の加熱筒部に、ヒートスティックを挿入した状態の軸方向断面図
図9】本願発明による煙草挿入管の先端部に使われるブッシュの外観図
【発明を実施するための形態】
【0006】
図7は、特許文献2 及び 特許文献3中で開示された無煙喫煙治具100の軸方向断面図で、台座33、P板B11、P板C12,内管5、P板D13、及び、ヒーター部92(ピンC58、ピンD59,P板A10、ヒーター131からなる)からなる加熱筒部91と、先端部品A109、P板F17、バネ20、ビス74、先端部品B110からなる煙草保持部93と、リチウムイオン充電池7、充電池ホルダー9、P板D16、電源SW28、外部からDC5Vの供給を受けて、該充電池を充電する回路、コントロール部に電力を供給するコネクターからなる電源部、メインP板31、ブザー201、スライドSW121、スライドSW222、ボタンSW6、ピンA18、ピンB19,からなるコントロール回路部、止め部8を有する終端部品102、下外管105、空気取り入れ穴1を有する上外管107、等から構成されている。なを、P板C12と、P板B11は、接着されているか、一枚のP板で、作る場合もある。さらに、P板D13と、P板B11の間には、2から4本のピンを使って、両者の位置関係が動かないようにする場合も有る。
【0007】
図3は、本願発明に使われる加熱筒部91の軸方向断面図である。加熱筒部91は、特許文献2 及び 特許文献3中で説明されているものとほぼ同じような物であるが、本願発明に使用されている加熱筒部91について、図3を使い、説明を行う。加熱筒部91を構成するヒーター部92は、ヒーター131と、P板A10、P板B11,P板C12,P板D13、P板E14と、ピンD59と、ピンC58から構成されている。P板A10には、配線C60,配線D61、穴62が有る。ヒーター131の2本の足は、P板B11上で半田され、配線C60,配線D61を使ってP板A10に配線され、さらに、ピンC58、ピンD59に配線されている。この配線により、ヒーター131への電力供給は、ピンC58、ピンD59の右側で、電源に繋ぐことにより、行えることは自明である。但し、本願発明で使われているヒーター131は、セラミックの棒の表面に抵抗材料を印刷で作ったもので、特許文献2 及び、特許文献3中で開示された物と構造は違っているが、働きは同じである。しかしながら、本願では、P板B11、P板C12,P板D13の径は、内管5の内径より少し小さく作られており、穴62から入ってくる電子タバコの煙が、P板A10と、P板B11が作る空間を通り、内管5の内径とP板B11,P板C12,P板D13の外径との隙間、あるいは、これらの3枚のP板にもおけられた穴、を通るように作られている。加熱筒部91は、ヒーター部92に、薄肉のAL管5 を、挿入したもので、AL管5の左側は、P板A10上に円形の溝が掘られており、該溝と、勘合するように作られる。さらに、この勘合部分から空気は漏れないように、Oリングを入れたり、あるいは、耐熱性接着剤で、固定する時もある。
【0008】
特許文献2、あるいは、特許文献3で開示された無煙喫煙具100は、アイコス用のフィルター付き紙巻煙草「ヒートスティック」68を使う物で、アイコスでは出来ないが、スライドSW121、スライドSW222を使って、挿入された煙草葉の加熱温度や、加熱時間を、 喫煙者が好みの温度や時間に設定できるように作られている。
【0009】
特許文献1で開示された喫煙治具を、使用する場合、煙草保持部、ヒーター部を、組み込まないと使用できない。しかしながら、煙草保持部を交換する場合でも、ヒーター部まで外れてしまう。実際に使用する場合、ヒーター部も外れてしまうのは、不便であり、実際に使ったモニターから、煙草保持部のみ交換できる構造にならないか要望された。
【0010】
そこで、本願発明者は、図1に示すように、下外管105の右側先端部に、垂直部611を設け、該垂直部611に、図2に示すように、ボタンSW6と、2個のコネクター202を有し、センターには挿入される煙草が通るように穴を有するP板602を貼り付けた。ボタンSW6、及び、コネクター202は、コントロール回路と配線されている。(図示せず)。なを、特許文献1中では、ブッシュ230として表示されている部分は、本願では、穴付きシリコン230に変えている。変えた理由は、ブッシュ付きアトマイザー94を、装着する時に、ブッシュ230の先端部を、正確にP板A10の穴62に、入れることは、少し難しい。穴付きシリコンであれば、穴62に関係なく、平面で、P板Aに接触させればよいだけであり、容易に入れられるからである。
【0011】
図4は、本願発明による煙草保持部93の軸方向断面図である。煙取入口606と、ヒーターが通る穴607を有する煙草挿入管605と、煙草挿入口608を有する先端部品A109と、P板F17、バネ20、ビス穴74、先端部品B110から構成される。なを、先端部品B110は、突起部610を有している。この突起部610には、煙草挿入管605や、内管5との密封性を向上するために、シリコン製のOリング400がはめられている。P板F17を、下に押しながら、フィルター付き紙巻煙草を煙草挿入口608から奥まで挿入して、P板F17を押し下げるのを止めると、バネ20の力により、P板F17は、上方に押し上げられ、挿入されたフィルター付き紙巻煙草葉、抜けないようになる。この時、突起部610の内径は、ほぼ挿入されるフィルター付き紙巻煙草の外径とほぼ同じ位の内径に作られており、この部分からの空気の取り込みはほとんど無いように作られる。挿入される煙草の径、長さが違う場合、突起部610の内径と、煙草挿入管605の長さを変えれば、対応できることは自明である。なを、突起部610は、AL管で作られる場合もある。その理由は、突起部610の肉厚を薄くすることが出来ることと、突起部以外の部分を共通部品として、使うことが出来る為である。すなわち、突起部をAL管にすることにより、該AL管の肉厚を変えることにより、挿入されるフィルター付き紙巻煙草の径が違っても、対応することが可能になる。煙草挿入管605は、断面図に示すような形状になるように、切削加工や、成型で作られる。その材質は、ALやPTFE が使われる。なを、煙草挿入管605にもおけられている煙取入口606は、アトマイザー94で発生した煙を効率よく喫煙者の口に運ぶための物である。この煙取入口606が無い場合、該煙は、穴607から煙草挿入管605の中に取り込まれこまれ、喫煙者の口に運ばれるが、この時、該煙は、煙草挿入管の中に有る煙草葉の中を通過することになり、この時、かなりの煙粒子が、煙草葉に吸収されることになり、結果として発生した煙の1/3 位が、喫煙者の口に到達しないことがわかった。そこで、煙が通るバイパス(穴606→紙巻煙草の巻紙→フィルター部→喫煙者の口)として煙取入口606を、もおける事により、発生したほとんどの煙が、喫煙者の口に運ばれることがわかった。
【0012】
煙草挿入管605を、安く作るために、本願発明者は、AL管を所要の寸法に切断し、図9に示す PTFE製のブッシュ710を先端部にはめ込んで造った。こうすることにより、高価な成型金型が不要になるし、高価な切削加工を使う必要がなく、非常に安価な煙草挿入管605を作ることが出来た。なを、AL管を切断する場合、必要な寸法の2倍の長さのAL管をまず作成し、其の中央を、回転刃を有するチューブカッターで切断する。この時、回転刃の切れ味を少し悪くすることにより、切断箇所は少し内部に変形され、切断後、端面に絞りをいれた状態の切断面になり、挿入されたブッシュが抜けにくくなるということがわかった。なを、ブッシュ710の一部切り欠き部711は、図4に示す煙取入口606と同じ働きをする。さらに、ブッシュ710の突起部712にも切り欠き部をもおけるときもある。この切り欠き部は、挿入された煙草の先端部が、穴607を塞いで、煙を通らなくすることを防ぐ役目が出来ることになる。なを、ブッシュ710は、突起部が無いワッシャーでも、同じ働きをすることは自明である。さらに、AL管を所要の寸法に切断して、ブッシュ あるいは ワッシャーを使う場合、AL管の長さを一定にして、ブッシュ あるいは ワッシャーの挿入位置を変えることにより、長さの違うフィルター付き紙巻煙草にも対応できるという利点もある。
【0013】
図5は、本願発明による喫煙治具の煙草保持部の無い状態の軸方向断面図(電源部、コントロール部は省略)である。図2に示す構造物に、図3に示す加熱筒部91を、組みこんだものである。この状態で、喫煙治具として動作する。すなわち、加熱筒部91が有するピンC58,ピンD59は、P板602上に有るコネクター202に挿入され、コントロール回路部と、結線されている。
【0014】
図6は、図5の状態の喫煙治具に、図4に示す煙草保持部93を、右側から挿入した状態の軸方向の断面図である。この状態で。ビス穴74にビス(図示せず)をいれて、固定して使われる。この煙草保持部93を、「ヒートスティック」用、あるいは 「たばこスティック」用、あるいは、煙草葉用と3種類作っておくことにより、使用する煙草により、煙草保持部93のみの交換で使えるようになった。
【0015】
図8は、本願発明の別の形態の加熱筒部702である。ヒーター131は、加熱筒部702の外側にあり、筒全体を加熱する。挿入部701、加熱筒部702、アトマイザー接続部703、ストッパー704は、PTFE等の耐熱樹脂で、切削あるいは成型で造られる。あるいは、アトマイザー接続部に、アトマイザーを作りこんでしまうことも出来る。この形状の特徴は、ストッパー704が作られていることである。ストッパー704の役目は、挿入されたヒートスティック68を、これ以上挿入させないことと、アトマイザー接続部703を通ってくる煙を、空間705を経由して、ヒートスティック68の側面に導くことである。このストッパー704が無いと、挿入されたヒートスティック68の先端部が、アトマイザー接続部703の穴を塞いでしまい、アトマイザーからの煙が充分に喫煙者の口に届けられなくなる。
【0016】
なを、本願発明の喫煙治具は、顧客により、カスタマイズが出来るように、内蔵ソフトが作られている。其の一つ目は、ボタンSWを押しながら、電源ONすると、スライドSW1、スライドSW2の設定値を読込むように内蔵ソフトは作られている。スライドSWは、1回路3接点の物が使われているので、スライドSW1=1設定で、スライドSW2=1,2,3設定すると、アトマイザーの煙発生時間を、3秒、3.5秒、4秒、とカスタマイズできる。スライドSW1=2設定で、スライドSW2=1,2,3設定すると、内蔵ブザーを鳴らす、鳴らさない、電子タバコとしてのみ使う、とカスタマイズできる。スライドSW1=3設定で、スライドSW2=1,2,3設定すると、喫煙時間を、4.5分、5.5分、6.5分、とカスタマイズできる。
【0017】
さらに、煙草葉加熱の加熱温度は、電源ON直後は、リチウムイオン充電池の出力電圧で、DC駆動して、急激にヒーターの温度を上昇させ、喫煙開始までの待ち時間を短くする。さらに、喫煙終了1分位前から、ヒーター加熱温度を少し高い目になるように電圧を印加して、煙草葉に残っているニコチンを追い出すような工夫もされている。
【0018】
さらに、アトマイザーのヒーターと、ヒーター131の抵抗値は、約1.0~約2.0Ωと非常に低い値であるので、同時に通電すると、リチウムイオン充電池の内部インピーダンスで、出力電圧が大きく低下してしまうために、同時にONすることは出来ない。そこで、煙発生中の数秒間は、煙草葉加熱用のヒーターには、電力を供給できないために、煙発生中に、煙草葉加熱温度が低下するという問題点も発生した。本願発明者は、この問題を解決するために、煙発生時間と比例した時間、ヒーターに、リチウムイオン充電地の出力電圧を直接印加して、急激にヒーター温度を回復させるという手法で、煙発生させても、煙草葉加熱用のヒーター温度を一定に保つことが出来るようになった。なを、通常のヒーターへの電力供給は、リチウムイオン充電池の電圧を直接印加するのではなく、一旦、矩形波出力に変えて供給されている。
【産業上の利用可能性】
【0019】
喫煙治具内に、電子タバコ用のアトマイザーと、煙草葉加熱筒を入れ、両者を空気が漏れないような構造にし、アトマイザーヒーターに供給する電力・印加時間と、煙草葉加熱用ヒーターに供給する電力・時間を別々にコントロールすることにより、好みの量の煙と、好みのニコチン・煙草風味に設定することが可能になり、色々な喫煙方法が楽しめる喫煙治具が、開発された。さらに、煙草葉挿入管に、煙草葉を入れての喫煙も可能になり、喫煙コストが大幅に低下させることが可能になった。さらに、挿入するフィルター付き紙巻煙草の種類が違っても、煙草保持部93の交換のみで、対応できるようになった。
【符号の説明】
【0020】
93 煙草保持部
605 煙草導入管
606 煙取入口
610 突起部
702 加熱筒部
705 空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9