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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-04
(45)【発行日】2023-08-15
(54)【発明の名称】飲料製品製造システム
(51)【国際特許分類】
   B67D 1/08 20060101AFI20230807BHJP
   F25B 1/00 20060101ALI20230807BHJP
   F25B 27/02 20060101ALI20230807BHJP
   F25D 13/00 20060101ALI20230807BHJP
   F25D 17/02 20060101ALI20230807BHJP
【FI】
B67D1/08 A
F25B1/00 399Y
F25B27/02 Z
F25D13/00 B
F25D17/02 303
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019166309
(22)【出願日】2019-09-12
(65)【公開番号】P2021041976
(43)【公開日】2021-03-18
【審査請求日】2022-08-05
(73)【特許権者】
【識別番号】516299338
【氏名又は名称】三菱重工サーマルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100140914
【弁理士】
【氏名又は名称】三苫 貴織
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100172524
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】坂井 正頌
(72)【発明者】
【氏名】飛田 善徳
(72)【発明者】
【氏名】山添 耕平
(72)【発明者】
【氏名】崔 林日
(72)【発明者】
【氏名】小坂 和広
【審査官】松浦 久夫
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-130195(JP,A)
【文献】特開平07-167526(JP,A)
【文献】特公昭40-004118(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 1/08
F25B 1/00
F25B 27/02
F25D 13/00
F25D 17/02
A23L 2/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原水から飲料製品を製造する飲料製品製造システムであって、
内部を循環する循環冷媒によって第1冷媒を冷却するとともに排熱によって第2冷媒を加熱する低段冷凍機を有し、前記低段冷凍機で冷却された第1冷媒によって原水を冷却する冷却部と、
前記冷却部で冷却された原水に炭酸ガスを溶解させる炭酸ガス溶解部と、
前記炭酸ガス溶解部で炭酸ガスが溶解した原水を容器に充填する充填部と、
前記低段冷凍機で加熱された第2冷媒の熱を利用して前記充填部で原水を充填された容器を加熱する第1加熱部と、を備える飲料製品製造システム。
【請求項2】
前記冷却部で冷却された原水を冷却する低温側冷却部を備え、
前記炭酸ガス溶解部は、前記低温側冷却部で冷却された原水に炭酸ガスを溶解させる請求項1に記載の飲料製品製造システム。
【請求項3】
高温槽と低温槽とを有し、前記低段冷凍機から排出された第2冷媒を貯留する貯留部と、
前記低段冷凍機からの第2冷媒を、前記高温槽へ導くか前記低温槽へ導くかを切り換える切換手段と、
前記高温槽から排出された第2冷媒を前記第1加熱部へ導く高温冷媒配管と、
前記低温槽から排出された第2冷媒を冷却する冷却塔と、
前記冷却塔で冷却された第2冷媒を前記低段冷凍機へ導く低温冷媒配管と、
前記低段冷凍機の負荷率が所定の値以下の場合に、前記低温槽へ第2冷媒が導かれるように前記切換手段を制御する切換制御部と、を備える請求項1または請求項2に記載の飲料製品製造システム。
【請求項4】
前記冷却塔は、ファンを有し、該ファンによって導入された外気と第2冷媒とを熱交換することで第2冷媒を冷却し、
前記低温冷媒配管には、内部を流通する第2冷媒の温度を検出する第2冷媒温度検出部を有し、
前記第2冷媒温度検出部が検出する第2冷媒の温度が所定の温度範囲となるように、前記ファンの回転数を制御するファン制御部を備える請求項3に記載の飲料製品製造システム。
【請求項5】
前記低段冷凍機で加熱され、前記低段冷凍機から排出された第2冷媒を貯留する貯留部を備え、
前記第1加熱部は、前記充填部で原水を充填された容器を第3冷媒によって加熱するとともに、前記第3冷媒の温度を検出する第3冷媒温度検出部と、前記第2冷媒と前記第3冷媒とを熱交換する熱交換器と、を有し、
前記貯留部は、該貯留部に貯留されている第2冷媒の温度を検出する貯留部温度検出部を有し、
前記貯留部温度検出部が検出する温度が、前記第3冷媒温度検出部が検出する温度よりも、所定の値以上大きい場合に、前記貯留部に貯留されている第2冷媒を前記熱交換器へ導く請求項1または請求項2に記載の飲料製品製造システム。
【請求項6】
前記第1加熱部とは別に設けられた加熱部である第2加熱部と、
前記低段冷凍機で加熱され、前記低段冷凍機から排出された第2冷媒を貯留する貯留部と、を備え、
前記第1加熱部は、前記貯留部から導かれる第2冷媒の熱を利用して前記充填部で原水を充填された容器を加熱し、
前記第2加熱部は、前記貯留部から導かれる第2冷媒の熱を利用して前記充填部で原水を充填された容器を加熱する請求項1または請求項2に記載の飲料製品製造システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、飲料製品製造システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
飲料製品を製造する設備で炭酸ガス入りの飲料製品を製造する場合、飲料製品の元となる原水を炭酸ガスが溶解可能な温度まで冷却する必要がある。このため、炭酸ガス入りの飲料製品を製造する設備では、冷凍機で原水冷却用の冷媒を生成し、この冷媒で原水を冷却している。また、炭酸ガス入りの飲料製品を製造する設備では、炭酸ガスを溶解した原水を、低温の状態のまま容器に充填するため、容器自体も冷却され低温となる。このため、そのまま容器を段ボール等の梱包容器に梱包すると、容器の外表面に発生する結露によって梱包容器が損傷する可能性がある。このため、飲料製品を製造する設備では、製品液を充填された容器を蒸気等によって大気温度程度まで加熱している。
【0003】
特許文献1には、冷却工程と、冷却原水への炭酸ガスを圧入するカーボネーション工程と、瓶詰め(ないし缶詰め)工程と、瓶詰めないし缶詰め後の加熱工程と、包装工程とから、炭酸含飲料を製造する炭酸含飲料製造工場が開示されている。特許文献1では、加熱工程からの加熱排水を導入して冷ブラインを得る冷却器を備え、この冷却器で得られた冷ブラインを利用して冷却工程を行っている。冷却器は、加熱工程での排熱を圧縮機へ導入し蒸発器より冷ブライン(-1~1℃)を得ている。また、工場排熱を導入して得られた高温水を得る加熱器を備え、この加熱器で得られた高温水を利用して加熱工程を行っている。加熱器は、冷却工程の前段の麦汁煮沸時の排熱ないし煮沸麦汁の冷却時の排熱を圧縮器に導入して凝縮器より温水を得るようにし、更に熱交換器を介して工場排熱により加熱して高温水を得ている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平11-130195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、また、冷却工程で原水を冷却する冷ブラインを得る装置と、加熱工程で製品を加熱する高温水を得る装置とが異なる装置となっており、各々が圧縮機を有しているため、工場全体としての動力が増大する可能性がある。また、冷却器で冷ブラインを得る際に生じる排熱の利用については考慮されていないことから、エネルギ効率が低下している可能性があった。
【0006】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、エネルギ効率を向上させることができる飲料製品製造システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示の飲料製品製造システムは以下の手段を採用する。
本開示に係る、飲料製品製造システムは、原水から飲料製品を製造する飲料製品製造システムであって、内部を循環する循環冷媒によって第1冷媒を冷却するとともに排熱によって第2冷媒を加熱する低段冷凍機を有し、前記低段冷凍機で冷却された第1冷媒によって原水を冷却する冷却部と、前記冷却部で冷却された原水に炭酸ガスを溶解させる炭酸ガス溶解部と、前記炭酸ガス溶解部で炭酸ガスが溶解した原水を容器に充填する充填部と、前記低段冷凍機で加熱された第2冷媒の熱を利用して前記充填部で原水を充填された容器を加熱する第1加熱部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、飲料製品製造システム全体のエネルギ効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の一実施形態に係る飲料製品製造設備において炭酸ガス入りの飲料製品を製造する工程を示す図である。
図2】本開示の一実施形態に係る飲料製品製造設備の全体を示す構成図である。
図3図2の飲料製品製造設備の高温側冷却部を示す構成図である。
図4図2の飲料製品製造設備の要部を示す構成図である。
図5図2の飲料製品製造設備の要部を示す構成図である。
図6図2の飲料製品製造設備の要部を示す構成図である。
図7図2の飲料製品製造設備に適用される制御装置を示すブロック図である。
図8図2の飲料製品製造設備に適用されるブライン制御部を示すブロック図である。
図9図2の飲料製品製造設備に適用される温水制御部を示すブロック図である。
図10図2の飲料製品製造設備に適用される冷水制御部を示すブロック図である。
図11】温水温度と低段冷凍機負荷率をの関係を示すグラフである。
図12】第1温度センサ設定温度と、圧縮機の起動後の経過時間との関係を示すグラフである。
図13】第2温度センサ設定温度と、圧縮機の起動後の経過時間との関係を示すグラフである。
図14図2の飲料製品製造設備に適用される制御装置が行うブライン冷凍機運転処理を示すフローチャートである。
図15図2の飲料製品製造設備に適用される制御装置が行う温水タンク及び加熱部の運転処理を示すフローチャートである。
図16図2の飲料製品製造設備に適用される制御装置が行う冷凍機システムの運転処理を示すフローチャートである。
図17図2の飲料製品製造設備に適用される制御装置が行う冷凍機システムの運転処理を示すフローチャートである。
図18図2の飲料製品製造設備に適用される制御装置が行う冷凍機システムの運転処理を示すフローチャートである。
図19図2の飲料製品製造設備に適用される制御装置が行う冷凍機システムの運転処理を示すフローチャートである。
図20】冷水冷凍機の合計負荷と冷水冷凍機の運転台数との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本開示に係る(発明の名称)の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0011】
本実施形態に係る飲料製品製造設備1は、炭酸ガス入りの飲料製品を製造可能とされている。飲料製品製造設備1は、以下の工程によって炭酸ガス入りの飲料製品を製造する。
図1に示すように、まず、飲料製品の原料となる原水を第1冷却工程で冷却する。次に、脱気工程で冷却した原水を脱気する。次に、調合工程で、脱気した原水にシロップ等を調合する。次に、第2冷却工程で、シロップ等を調合した原水を冷却する。次に、炭酸注入工程で、冷却されたシロップ等を含んだ原水に炭酸ガスを注入し、製品液を生成する。次に、充填工程で、製品液を瓶等の容器に充填する。次に、加熱工程で、容器に充填された製品液(以下、「飲料製品」と称する。)を加熱する。次に、箱詰め工程で、加熱した飲料製品を段ボール等の梱包容器に梱包する。そして、出荷工程で、梱包された飲料製品を出荷する。
【0012】
飲料製品製造設備1は、炭酸ガス入りの飲料製品を製造するラインを2つ備えている。以下の説明では、2つのラインを第1ライン及び第2ラインと称する。また、飲料製品製造設備1は、第1ライン及び第2ライン以外の他のラインを備えている。他のラインとは、例えば、原料の抽出や調合や液処理を行う無菌充填ラインが挙げられる。
【0013】
第1ラインと第2ラインとは、大部分で独立した並列のラインとなっているが、一部の装置を共有している。詳細には、第1ラインと第2ラインとは、後述する高温側冷却部10に設けられた冷凍機(高段冷凍機11及び低段冷凍機12)、冷水タンク13、低温側冷却部60のブライン冷凍機61、ブラインタンク62及び加熱部80の温水タンク81を共有している。第1ライン及び第2ラインの独立している構造は、略同一であるので、以下では、主に第1ラインの説明をし、第2ラインの説明を適宜省略する。
【0014】
飲料製品製造設備1の第1ラインは、図2に示すように、第1冷却工程(P1)で原水を冷却する高温側冷却部10と、脱気工程(P2)、調合工程(P3)及び炭酸注入工程(P5)を行うDBS装置40と、第2冷却工程(P4)で原水を冷却する低温側冷却部60と、充填工程(P6)で容器に製品液を充填する充填機(図示省略)と、加熱工程(P7)で飲料製品を加熱する加熱部80と、箱詰工程(P8)で飲料製品を梱包容器に梱包する箱詰機(図示省略)と、を備える。また、飲料製品製造設備1は、原水を貯留する原水タンク2を備えている(図4参照)。原水タンク2は、所定の処理が施された原水を貯留している。原水タンク2内に貯留されている原水の温度は、大気の温度と略同一となっている。なお、梱包容器に梱包された飲料製品は、出荷工程(P9)で出荷される。
【0015】
高温側冷却部(冷却部)10は、原水タンク2から送水されてきた原水を冷水(第1冷媒)によって冷却する。高温側冷却部10で冷却された原水は、配管を介してDBS装置40へ送られる(図3参照)。
高温側冷却部10は、図2に示すように、冷水を生成する2台の高段冷凍機11と、冷水を生成する2台の低段冷凍機(冷凍機)12と、高段冷凍機11及び低段冷凍機12で生成された冷水を貯留する冷水タンク13と、冷水タンク13からの冷水で原水を冷却する高温側熱交換器14と、を有している。なお、2台の高段冷凍機11は、並列に配置されており略同一の機能を有しているので、以下の説明ではまとめて高段冷凍機11として説明する。また、図2以外の図面では、2台の高段冷凍機11をまとめて図示している。また、2台の低段冷凍機12も同様に、低段冷凍機12としてまとめて説明する。また、図2以外の図面では、2台の低段冷凍機12をまとめて図示している。
【0016】
高段冷凍機11及び低段冷凍機12は、ターボ式の冷凍機であって、負荷率が30%以下でも停止せずに運転を継続する超低負荷に対応可能な冷凍機である。詳細には、負荷率0%近傍でも停止せずに運転可能な冷凍機である。また、高段冷凍機11及び低段冷凍機12、各々、圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器(すべて図示省略)を有していて、各装置を接続する循環配管内を冷媒が循環している。高段冷凍機11及び低段冷凍機12は、圧縮機を駆動する電動機がインバータで制御されており、圧縮機の回転数を制御可能とされている。
高段冷凍機11及び低段冷凍機12は、蒸発器で冷媒と冷水とを熱交換することで冷水を冷却している。蒸発器で冷却された冷水は、高段冷凍機11及び低段冷凍機12から排出され、図2及び図3に示すように、冷水タンク13へ導かれる。高段冷凍機11及び低段冷凍機12は、凝縮器で冷媒と水とを熱交換することで、冷媒を冷却するとともに、水を加熱する。高段冷凍機11の凝縮器で加熱された水(以下、各冷凍機で加熱された水を「温水」と称する)は、第1冷却塔51へ送られ冷却される。第1冷却塔51で冷却された温水(第2冷媒)は高段冷凍機11へ戻される。また、低段冷凍機12の凝縮器で加熱された温水は、加熱部80及び第2冷却塔52を経て、低段冷凍機12へ戻される。加熱部80及び第2冷却塔52の詳細については後述する。
【0017】
冷水タンク13は、図3に示すように、高段冷凍機11及び低段冷凍機12から供給される冷水を貯留するとともに、貯留している冷水を第1ライン及び第2ラインに設けられた高温側熱交換器214へ供給する。冷水タンク13は、低温の冷水が貯留される低温槽15と、中温の冷水が貯留される中温槽16と、高温の冷水が貯留される高温槽17とを有している。低温槽15と中温槽16とは第1冷水隔壁18で隔てられている。また、中温槽16と高温槽17とは、第2冷水隔壁19で隔てられている。第1冷水隔壁18には、低温槽15と中温槽16とを連通する第1堰部18aが形成されている。第1堰部18aは、第1冷水隔壁18を貫通する貫通孔であり、弁などは設けられていない。第1堰部18aは、第1冷水隔壁18の上部に形成されている。第2冷水隔壁19には、中温槽16と高温槽17とを連通する第2堰部19aが形成されている。第2堰部19aは、第2冷水隔壁19を貫通する貫通孔であり、弁などは設けられていない。第2堰部19aは、第2冷水隔壁19の上部に形成されている。各堰部の流路面積は、各槽から冷水が排出されない状態において、冷凍機から冷水が供給され続けたとしても、堰部を介して隣接する槽へ冷水を移動させることで、各槽から冷水が溢れない面積とされている。また、中温槽16には、中温槽16に貯留されている冷水の温度を計測する中温槽温度センサ16aが設けられている。
【0018】
次に、高段冷凍機11及び低段冷凍機12と、冷水タンク13との接続について、図3から図5を用いて説明する。なお、図4及び図5では、図示の関係上、低段冷凍機12及び高段冷凍機11をまとめて図示し、冷凍機と冷水タンク13とを接続する配管の一部を省略して図示している。
図3に示すように、高段冷凍機11と高温槽17とは、高温槽排出配管20によって接続されている。高温槽排出配管20は、高温槽17から排出された冷水を高段冷凍機11へ導く。また、中温槽16と高温槽排出配管20の途中位置とは、第1中温槽排出配管21が接続されている。中温槽16から排出された冷水は、第1中温槽排出配管21を流通した後に高温槽排出配管20に合流し、高温槽排出配管20を介して高段冷凍機11へ導かれる。また、高温槽排出配管20には、第1中温槽排出配管21との合流地点よりも上流側(高温槽17側)に、高温槽排出配管弁20aが設けられている。また、第1中温槽排出配管21との合流地点よりも下流側(高段冷凍機11側)には、内部を流通する冷水の温度を計測する第1温度センサ20b及び高段側ポンプ20cが設けられている。第1温度センサ20bは、高段側ポンプ20cの上流側に設けられている。第1中温槽排出配管21には、第1中温槽排出配管弁21aが設けられている。高温槽排出配管弁20a及び第1中温槽排出配管弁21aは、開度を調整することで、高温槽排出配管20及び第1中温槽排出配管21を流通する冷水の流量を調整可能な流量調整弁である。また、高段冷凍機11と中温槽16とは、中温槽供給配管22が接続されている。中温槽供給配管22は、高段冷凍機11で冷却され、高段冷凍機11から排出された冷水を中温槽16へ導く。
【0019】
低段冷凍機12と中温槽16とは、第2中温槽排出配管23によって接続されている。第2中温槽排出配管23は、中温槽16から排出された冷水を低段冷凍機12へ導く。また、低温槽15と第2中温槽排出配管23の途中位置とは、低温槽排出配管24が接続されている。低温槽15から排出された冷水は、低温槽排出配管24を流通した後に第2中温槽排出配管23に合流し、第2中温槽排出配管23を介して低段冷凍機12へ導かれる。また、第2中温槽排出配管23には、低温槽排出配管24との合流地点よりも上流側(中温槽16側)に、第2中温槽排出配管弁23aが設けられている。また、低温槽排出配管24との合流地点よりも下流側(低段冷凍機12側)には、内部を流通する冷水の温度を計測する第2温度センサ23b及び低段側ポンプ23cが設けられている。第2温度センサ23bは、低段側ポンプ23cの上流側に設けられている。低温槽排出配管24には、低温槽排出配管弁24aが設けられている。第2中温槽排出配管弁23a及び低温槽排出配管弁24aは、開度を調整することで、第2中温槽排出配管23及び低温槽排出配管24を流通する冷水の流量を調整可能な流量調整弁である。また、低段冷凍機12と低温槽15とは、低温槽供給配管25が接続されている。低温槽供給配管25は、低段冷凍機12で冷却され、低段冷凍機12から排出された冷水を低温槽15へ導く。
【0020】
高温側熱交換器14は、図4に示すように、原水タンク2から第1原水配管26を介して導かれた原水と、冷水タンク13から導かれた冷水とを熱交換させるプレート熱交換器である。高温側熱交換器14は、原水と冷水とを熱交換することで、原水を冷却するとともに、冷水を加熱する。高温側熱交換器14で冷却された原水は、第2原水配管27を介して後述するディアレータ41に導かれる。第2原水配管27には、内部を流通する原水の温度を計測する原水温度センサ27aが設けられている。
【0021】
次に、冷水タンク13と高温側熱交換器14との接続について、図3から図5を用いて説明する。なお、図4では、図示の関係上、第1ラインを図示し、第2ラインの図示を省略している。また、図5では、図示の関係上、後述の第1冷水バイパス配管33及び第2冷水バイパス配管34の図示を省略している。
図3に示すように、低温槽15と第1ラインに設けられた高温側熱交換器14とは、第1冷水供給配管28によって接続されている。第1冷水供給配管28は、低温槽15から排出された冷水を第1ラインの高温側熱交換器14へ導く。第1冷水供給配管28には、上流側から順番に、第1冷水供給ポンプ28a、第1冷水供給配管開閉弁28b及び第1冷水供給配管調整弁28cが設けられている。また、低温槽15と第2ラインに設けられている高温側熱交換器214とは、第2冷水供給配管29によって接続されている。第2冷水供給配管29は、低温槽15から排出された冷水を第2ラインの高温側熱交換器214へ導く。第2冷水供給配管29には、上流側から順番に第2冷水供給ポンプ29a、第2冷水供給配管開閉弁29b及び第2冷水供給配管調整弁29cが設けられている。また、低温槽15には、他のラインへと接続される第3冷水供給配管30が接続されている。第3冷水供給配管30を介して他のラインへ導かれた冷水は、他のラインで利用される。
【0022】
第1ラインの高温側熱交換器14と高温槽17とは第1高温槽供給配管31によって接続されている。第1高温槽供給配管31は、第1ラインの高温側熱交換器14で熱交換を終えた冷水を高温槽17へ導く。また、第2ラインの高温側熱交換器214と第1高温槽供給配管31の途中位置とは、第2高温槽供給配管32によって接続されている。第2ラインの高温側熱交換器214から排出された冷水は、第2高温槽供給配管32を流通した後に第1高温槽供給配管31に合流し、第1高温槽供給配管31を介して高温槽17へ導かれる。また、第1高温槽供給配管31には、他のラインで利用された冷水が合流する。すなわち、他のラインで利用された冷水は、第1高温槽供給配管31を介して冷水タンク13へ戻される。
【0023】
また、第1冷水供給配管28の途中位置(詳細には、第1冷水供給ポンプ28aと第1冷水供給配管開閉弁28bとの間の位置)からは、第1冷水バイパス配管33が分岐している。第1冷水バイパス配管33は、第1冷水供給配管28と第1高温槽供給配管31とを接続している。すなわち、第1ラインの高温側熱交換器14をバイパスするように設けられている。第1冷水バイパス配管33には、第1冷水バイパス配管開閉弁33aが設けられている。また、第2冷水供給配管29の途中位置(詳細には、第2冷水供給ポンプ29aと第2冷水供給配管開閉弁29bとの間の位置)からは、第2冷水バイパス配管34が分岐している。第2冷水バイパス配管34は、第2冷水供給配管29と第2高温槽供給配管32とを接続している。すなわち、第2ラインの高温側熱交換器214をバイパスするように設けられている。第2冷水バイパス配管34には、第2冷水バイパス配管開閉弁34aが設けられている。
【0024】
DBS装置40は、脱気工程を行うディアレータ41と、調合工程を行うブレンダ42と、炭酸注入工程を行うサチュレータ(炭酸ガス溶解部)43と、を備えている。
ディアレータ41は、高温側熱交換器14で冷却された原水を容器内で散布するとともに、真空ポンプ44によって容器内を真空引きすることで、原水を脱気する。ディアレータ41で脱気された原水は、第3原水配管45を介してブレンダ42に導かれる。第3原水配管45には、原水ポンプ45aが設けられている。ブレンダ42は、原水とシロップとを混合する装置である。詳細には、ブレンダ42は、ディアレータ41で脱気された原水に対して、シロップ配管46を介して供給されるシロップを調合する。ブレンダ42でシロップを調合された原水は、第4原水配管47を介して低温側熱交換器63へ導かれる。サチュレータ43は、低温側熱交換器63で冷却された原水が第5原水配管48を介して供給される。サチュレータ43は、低温側熱交換器63で冷却された原水に対して、炭酸ガス配管49を介して供給される炭酸ガスを注入する。サチュレータ43で炭酸ガスを注入された原水は、製品液として製品液配管50を介して充填機へ導かれる。
【0025】
ディアレータ41、ブレンダ42、サチュレータ43及び後述する低温側熱交換器63は、各装置を接続する配管を含めてDBSユニットとしてユニット化されている。すなわち、各装置同士が近接するようにコンパクトにまとめられており、各装置を接続する配管も短い。
【0026】
低温側冷却部60は、ブレンダ42から送水されてきた原水をブラインによって冷却する。低温側冷却部60で冷却された原水は、上述のようにサチュレータ43へ送られる。
低温側冷却部60は、図4及び図5に示すように、ブラインを冷却するブライン冷凍機61と、ブライン冷凍機61で生成されたブラインを貯留するブラインタンク62と、ブラインタンク62からのブラインで原水を冷却する低温側熱交換器63と、を有している。
【0027】
ブライン冷凍機61は、ターボ式の冷凍機であって、負荷率が30%以下でも停止せずに運転を継続する超低負荷に対応可能な冷凍機である。詳細には、負荷率0%近傍でも停止せずに運転可能な冷凍機である。また、ブライン冷凍機61、各々、圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器(すべて図示省略)を有していて、各装置を接続する循環配管内を冷媒が循環している。ブライン冷凍機61は、圧縮機を駆動する電動機がインバータで制御されており、圧縮機の回転数を制御可能とされている。
ブライン冷凍機61は、蒸発器で冷媒とブラインとを熱交換することでブラインを冷却している。蒸発器で冷却されたブラインは、ブライン冷凍機61から排出され、図4及び図5に示すように、ブラインタンク62へ導かれる。ブライン冷凍機61は、凝縮器で冷媒とブラインとを熱交換することで、冷媒を冷却するとともに、ブラインを加熱する。ブライン冷凍機61の凝縮器で加熱されたブラインは、ブライン冷却塔へ送られ冷却される。ブライン冷却塔で冷却されたブラインはブライン冷凍機61へ戻される。なお、図2では、図示の関係上、第1冷却塔51とブライン冷却塔とをまとめて図示している。
【0028】
ブラインタンク62は、ブラン冷凍機から供給されるブラインを貯留するとともに、貯留しているブラインを第1ライン及び第2ラインに設けられた低温側熱交換器263へ供給する。ブラインタンク62は、低温のブラインが貯留される低温ブライン槽64と、高温の冷水が貯留される高温ブライン槽65とを有している。低温ブライン槽64と高温ブライン槽65とはブライン隔壁66で隔てられている。ブライン隔壁66には、低温ブライン槽64と高温ブライン槽65とを連通する堰部(図示省略)が形成されている。堰部は、ブライン隔壁66を貫通する貫通孔であり、弁などは設けられていない。堰部は、ブライン隔壁66の上部に形成されている。堰部の流路面積は、各槽からブラインが排出されない状態において、冷凍機からブラインが供給され続けたとしても、堰部を介して隣接する槽へブラインを移動させることで、各槽からブラインが溢れない面積とされている。
【0029】
ブライン冷凍機61と高温ブライン槽65とは、冷凍機供給側配管67によって接続されている。冷凍機供給側配管67は、高温ブライン槽65から排出されたブラインをブライン冷凍機61へ導く。冷凍機供給側配管67には第3ブラインポンプ67aが設けられている。また、ブライン冷凍機61と低温槽15とは、冷凍機排出側配管68が接続されている。冷凍機排出側配管68は、ブライン冷凍機61で冷却され、ブライン冷凍機61から排出されたブラインを低温槽15へ導く。
【0030】
低温側熱交換器63は、ブレンダ42から第4原水配管47を介して導かれた原水と、ブラインタンク62から導かれたブラインとを熱交換させるプレート熱交換器である。低温側熱交換器63は、原水とブラインとを熱交換することで、原水を冷却するとともに、ブラインを加熱する。
【0031】
次に、ブラインタンク62と低温側熱交換器63との接続について、図4及び図5を用いて説明する。なお、図4では、図示の関係上、第1ラインを図示し、第2ラインの図示を省略している。また、図5では、図示の関係上、後述のブラインバイパス配管の図示を省略している。
図4及び図5に示すように、低温ブライン槽64と第1ラインに設けられている低温側熱交換器63とは、第1ブライン供給配管69によって接続されている。第1ブライン供給配管69は、低温ブライン槽64から排出されたブラインを第1ラインの低温側熱交換器63へ導く。第1ブライン供給配管69には、上流側から順番に、第1ブライン温度センサ69a及び第1ブラインポンプ69bが設けられている。また、低温ブライン槽64と第2ラインに設けられている低温側熱交換器263とは、第2ブライン供給配管70によって接続されている。第2ブライン供給配管70は、低温ブライン槽64から排出されたブラインを第2ラインの低温側熱交換器263へ導く。第2ブライン供給配管70には、上流側から順番に第2ブライン温度センサ70a及び第2ブラインポンプ70bが設けられている。
【0032】
第1ラインの低温側熱交換器63と高温ブライン槽65とは第1ブライン排出配管71によって接続されている。第1ブライン排出配管71は、第1ラインの低温側熱交換器63で熱交換を終えたブラインを高温槽17へ導く。第1ブライン排出配管71には、内部を流通するブラインの流量を調整する第1ブライン排出配管弁71aが設けられている。また、第2ラインの低温側熱交換器263と第1ブライン排出配管71の途中位置とは、第2ブライン排出配管72によって接続されている。第2ラインの低温側熱交換器263から排出されたブラインは、第2ブライン排出配管72を流通した後に第1ブライン排出配管71に合流し、第1ブライン排出配管71を介して高温ブライン槽65へ導かれる。第2ブライン排出配管72には、内部を流通するブラインの流量を調整する第2ブライン排出配管弁72aが設けられている。
【0033】
また、第1ブライン排出配管71の途中位置(詳細には、第1ブライン排出配管71流量調整弁よりも上流側の位置)からは、第1ブラインバイパス配管73が分岐している。第1ブラインバイパス配管73は、第1ブライン排出配管71と第1ブライン供給配管69とを接続している。すなわち、ブラインタンク62をバイパスするように設けられている。第1ブラインバイパス配管73には、内部を流通するブラインの流量を調整する第1ブラインバイパス配管弁73aが設けられている。また、第2ブライン排出配管72の途中位置(詳細には、第2ブライン排出配管72流量調整弁よりも上流側の位置)からは、第2ブラインバイパス配管(図示省略)が分岐している。第2ブラインバイパス配管には、内部を流通するブラインの流量を調整する第2ブラインバイパス配管弁74aが設けられている。
【0034】
図5に示すように、第2ラインにおいても、第1ラインと同様に、高温側熱交換器14で熱交換された原水は、ディアレータ41に導かれ、ディアレータ41で脱気される。また、ディアレータ41で脱気された原水は、ブレンダ42に導かれ、ブレンダ42でシロップを調合される。その後、低温側熱交換器63で再度冷却された原水は、サチュレータ43に導かれる。
このように、第1ラインと第2ラインとは、高段冷凍機11及び低段冷凍機12、冷水タンク13、ブライン冷凍機61及びブラインタンク62を共有している。
【0035】
加熱部80は、低段冷凍機12からの排熱を利用して飲料製品を加熱する。加熱部80は、低段冷凍機12の凝縮部で加熱された温水を貯留する温水タンク(貯留部)81と、温水タンク81からの温水と加熱水とを熱交換するウォーマ熱交換器(熱交換器)82と、加熱水によって飲料製品を加熱する加熱槽83と、を備えている。ウォーマ熱交換器82で熱交換した温水は、第2冷却塔52で冷却されてから、低段冷凍機12へ戻される。第2冷却塔52は、冷却塔熱交換器53と、ファン54とを有している。
【0036】
温水タンク81は、低段冷凍機12から供給される温水を貯留するとともに、貯留している温水を第1ライン及び第2ラインに設けられたウォーマ熱交換器(図示省略)へ供給する。温水タンク81は、低温の温水が貯留される低温温水槽(低温槽)84と、高温の温水が貯留される高温温水槽(高温槽)85とを有している。低温温水槽84と高温温水槽85とは温水隔壁86で隔てられている。温水隔壁86には、低温温水槽84と高温温水槽85とを連通する堰部(図示省略)が形成されている。堰部は、温水隔壁86を貫通する貫通孔であり、弁などは設けられていない。堰部は、温水隔壁86の上部に形成されている。堰部の流路面積は、各槽から温水が排出されない状態において、冷凍機から温水が供給され続けたとしても、堰部を介して隣接する槽へ温水を移動させることで、各槽から温水が溢れない面積とされている。また、高温温水槽85には、高温温水槽85に貯留されている温水の温度を計測する第1温水温度センサ(貯留部温度検出部)85aが設けられている。
【0037】
低段冷凍機12と高温温水槽85とは、高温温水槽供給配管87によって接続されている。高温温水槽供給配管87には、高温温水槽供給配管弁(切換手段)87aが設けられている。高温温水槽供給配管87の途中位置からは、低温温水槽供給配管88が分岐している。詳細には、高温温水槽供給配管弁87aの上流側で、低温温水槽供給配管88が分岐している。低温温水槽供給配管88は、高温温水槽供給配管87と低温温水槽84とを接続している。低温温水槽供給配管88には、低温温水槽供給配管弁(切換手段)88aが設けられている。
【0038】
また、低段冷凍機12と冷却塔熱交換器53とは第1温水戻り配管89によって接続されている。第1温水戻り配管89には、温水排出ポンプ89aが設けられている。冷却塔熱交換器53は、温水と第2冷却塔52に設けられたファン54によって送られてくる外気とを熱交換することで温水を冷却する。また、冷却塔熱交換器53と低段冷凍機12とは、第2温水戻り配管(低温冷媒配管)90によって接続されている。第2温水戻り配管90には内部を流通する温水の温度を計測する第2温水温度センサ(第2冷媒温度検出部)90aが設けられている。
【0039】
ウォーマ熱交換器82は、高温温水槽85からの温水と加熱水とを熱交換するプレート熱交換器である。ウォーマ熱交換器82は、温水と加熱水とを熱交換することで、温水を冷却するとともに、加熱水を加熱している。
高温温水槽85と第1ラインに設けられているウォーマ熱交換器82とは、第1温水供給配管(高温冷媒配管)91によって接続されている。第1温水供給配管91には温水供給ポンプ91aが設けられている。ウォーマ熱交換器82と低温温水槽84とは温水排出配管93によって接続されている。また、高温温水槽85と第2ラインに設けられているウォーマ熱交換器(図示省略)とは、第2温水供給配管92によって接続されている。
【0040】
加熱槽83は、複数の槽(第1槽から第n槽)を有している。複数の槽には、各々、加熱水が貯留されている。加熱部80は、各槽に貯留されている加熱水を、充填機で製品液を充填された容器(飲料製品)へ散布することで、飲料製品を加熱する。複数の槽のうち、第3槽83cのみがウォーマ熱交換器82と接続されている。具体的には、ウォーマ熱交換器82と第3槽83cとは、加熱水供給配管94及び加熱水排出配管95によって接続されている。加熱水排出配管95には加熱水ポンプ95aが設けられている。また、第3槽83cには、第3槽83cに貯留されている加熱水の温度を計測する加熱水温度センサ(第3冷媒温度検出部)97が設けられている。また、第3槽83cには、蒸気供給配管96を介して蒸気が供給される。
【0041】
また、飲料製品製造設備1は、制御装置100が設けられている。制御装置100は、各温度センサが計測した計測結果を受信するとともに、各冷凍機、各ポンプ及び各弁等を制御する。
制御装置100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
【0042】
制御装置100は、図7に示すように、ブライン制御部101と、原水温度制御部108と、温水制御部110と、冷水制御部120と、を備えている。
【0043】
ブライン制御部101は、図8に示すように、第1温度決定部102と、第2温度決定部103と、冷凍機温度決定部104と、第1ブライン温度制御部105と、第2ブライン温度制御部106と、冷凍機制御部107と、を有している。
第1温度決定部102は、第1ラインの低温側熱交換器63に供給されるブラインの温度を決定する。第2温度決定部103は、第2ラインの低温側熱交換器263に供給されるブラインの温度を決定する。冷凍機温度決定部104は、第1温度決定部102が決定した温度と第2温度決定部103が決定した温度とに基づいて、ブライン冷凍機61から排出されるブラインの温度を決定する。第1ブライン温度制御部105は、ブラインタンク62から第1ラインの低温側熱交換器63へ導かれるブラインの温度が、第1温度決定部102が決定した温度となるように、第1ブライン排出配管弁71a及び第1ブラインバイパス配管弁73aの開度を制御する。第2ブライン温度制御部106は、ブラインタンク62から第2ラインの低温側熱交換器263へ導かれるブラインの温度が、第2温度決定部103が決定した温度となるように、第2ブライン排出配管弁72a及び第2ブラインバイパス配管弁74aの開度を制御する。冷凍機制御部107は、ブライン冷凍機61から排出されるブラインの温度が、冷凍機温度決定部104が決定した温度となるように、ブライン冷凍機61を制御する。
【0044】
ブライン制御部101は、以下のように作動する。第1温度決定部102は、第1ラインに設けられたDBS装置40からの要求に基づいて、第1ラインの低温側熱交換器63に供給されるブラインの温度を決定する。また、第2温度決定部103は、第2ラインに設けられたDBS装置(図5に示すディアレータ241やブレンダ242等)からの要求に基づいて、第1ラインの低温側熱交換器63に供給されるブラインの温度を決定する。また、冷凍機温度決定部104は、第1温度決定部102が決定した温度と、第2温度決定部103が決定した温度と比較して、低い方の温度をブライン冷凍機61から排出されるブラインの温度(以下、「ブライン冷凍機61出口温度」と称する。)として決定する。このとき、ブライン制御部101は、ブライン冷凍機61出口温度の設定温度の判定を行う。具体的には、現状のブライン冷凍機61出口温度と、新たに決定したブライン冷凍機61出口温度とを比較する。新たに決定したブライン冷凍機61温度が、現状のブライン冷凍機61出口温度と同じ場合には、現状のまま何も行わない。一方、新たに決定したブライン冷凍機61温度が現状のブライン冷凍機61出口温度と異なる場合には、ブライン冷凍機61出口温度の設定を変更する。そして、冷凍機制御部107が、ブライン冷凍機61から排出されるブラインの温度が、冷凍機温度決定部104が決定した温度となるように、ブライン冷凍機61を制御する。詳細には、ブライン冷凍機61に設けられた圧縮機の回転数を調整する。このように、ブライン冷凍機61出口温度は一定とされているので、ハンチングを防止することができる。
【0045】
また、第1ブライン温度制御部105は、ブラインタンク62から第1ラインの低温側熱交換器63へ導かれるブラインの温度が、第1温度決定部102が決定した温度(本実施形態では、一例として-1℃)となるように、第1ブライン排出配管弁71a及び第1ブラインバイパス配管弁73aの開度を制御する。すなわち、第1ブライン排出配管71を流通する低温槽15からの低温のブラインと、第1ブラインバイパス配管73を流通する熱交換器から排出された高温のブラインとの混合比率を調整することで、第1ラインの低温側熱交換器63へ導かれるブラインの温度を調整する。第1ブライン温度制御部105は、第1ブライン排出配管弁71aの開度と、第1ブラインバイパス配管弁73aの開度とを足した開度が100%なるように制御してもよい。
また、第2ブライン温度制御部106は、ブラインタンク62から第2ラインの低温側熱交換器263へ導かれるブラインの温度が、第2温度決定部103が決定した温度となるように、第2ブライン排出配管弁72a及び第2ブラインバイパス配管弁74aの開度を制御する。第2ブライン温度制御部106がブラインの温度を調整する方法は、第1ブライン温度制御部105と略同様なので、詳細な説明は省略する。
【0046】
また、原水温度制御部108は、原水温度センサ27aが計測した温度に基づいて、第1冷水供給配管28流量調整弁の開度を調整する。詳細には、原水温度センサ27aが計測した温度が原水温度制御部108に送信され、原水温度制御部108は、原水温度センサ27aが計測する温度が所定の温度(本実施形態では、一例として10℃)となるように、第1冷水供給配管28流量調整弁の開度を調整する。なお、所定の温度は、上記例に限定されない。10℃から20℃の間であれば好適である。
【0047】
また、温水制御部110は、図9に示すように、切換制御部111と、ファン制御部112と、温水供給ポンプ制御部113と、を有している。温水制御部110は、加熱部80で飲料製品の加熱を行う加熱モードと、低段冷凍機12に供給されるブラインの温度を低下させる冷却モードとを有している。低段冷凍機12の負荷率が30%以上の場合には、加熱モードで運転する。また、低段冷凍機12の負荷率が30%より低い場合(超低負荷運転時の場合)には、冷却モードで運転する。
【0048】
切換制御部111は、低温温水槽84へ温水が導かれるように高温温水槽供給配管弁87a及び低温温水槽供給配管弁88aの開度を制御することで、温水の行き先を切り換える。詳細には、加熱モードでは、高温温水槽85へ温水が供給されるようにし、冷却モードでは低温温水槽84へ温水が供給されるようにする。
【0049】
冷却モードでは、切換制御部111は、高温温水槽供給配管弁87aを全閉状態とし、低温温水槽供給配管弁88aを全開状態とする。また、冷却モードでは、ファン制御部112は、第2温水温度センサ90aが計測する温水の温度(換言すれば、低段冷凍機12の入口温度)が所定の温水温度(25℃程度)となるように、第2冷却塔52のファン54の回転数を調整する。なお、冷却モードでは、温水供給ポンプ91aは停止している。
【0050】
加熱モードでは、切換制御部111は、高温温水槽供給配管弁87aを全開状態とし、低温温水槽供給配管弁88aを全閉状態とする。また、冷却モードでは、ファン制御部112は、第2温水温度センサ90aが計測する温水の温度が所定の温水温度(33℃程度)となるように、第2冷却塔52のファン54の回転数を調整する。また、加熱モードでは、温水供給ポンプ制御部113は、高温温水槽85に設けられた第1温水センサが計測する温度が、加熱水温度センサ97が計測する温度よりも、所定の値以上大きい場合(本実施形態では、例えば、1.5℃以上高い場合)に、高温温水槽85に貯留されている温水をウォーマ熱交換器82へ導くために温水供給ポンプ91aを駆動させる。
温水温度の設定値は、図11の実線で示すように、低段冷凍機12の負荷率が30%となると25℃(冷却モード)または33℃(加熱モード)へ変更される。ただし、実際の温水温度は、図11の破線で示すように、毎分0.5℃のペースで上昇または下降するように、ファン制御部112が冷却塔のファン54の回転数を調整する。
【0051】
また、冷水制御部120は、図10に示すように、高段冷凍機入口温度制御部121と、低段冷凍機入口温度制御部122と、第1温度範囲変更部123と、第2温度範囲変更部124と、出口温度制御部125と、を有している。
高段冷凍機入口温度制御部121は、第1温度センサ20bの計測した温度が所定の第1温度範囲となるように、高温槽排出配管弁20a及び第1中温槽排出配管弁21aの開度を制御する。低段冷凍機入口温度制御部122は、第2温度センサ23bの計測した温度が所定の第2温度範囲となるように、第2中温槽排出配管弁23a及び低温槽排出配管弁24aの開度を制御する。第1温度範囲変更部123は、第1温度範囲を高段冷凍機11の負荷率に応じて変更する。また、第2温度範囲変更部124は、第2温度範囲を低段冷凍機12の負荷率に応じて変更する。出口温度制御部125は、高段冷凍機11から排出される冷水の温度が、中温槽温度センサ16aが検出した温度に基づいた温度となるように、高段冷凍機11を制御する。
【0052】
冷水制御部120は以下のように作動する。高段冷凍機入口温度制御部121は、第1温度センサ20bが計測した温度(以下、「高段冷凍機11入口温度」と称する。)が所定の第1温度範囲(本実施形態では、一例として17℃程度)となるように、高温槽排出配管弁20a及び第1中温槽排出配管弁21aの開度を制御する。すなわち、高温槽17からの冷水と、中温槽16からの冷水との混合比率を調整することで、高段冷凍機11へ導かれる冷水の温度を調整する。なお、高段冷凍機入口温度制御部121は、高温槽排出配管弁20aの開度と、第1中温槽排出配管弁21aの開度とを足した開度が100%なるように制御してもよい。
【0053】
また、低段冷凍機入口温度制御部122は、第2温度センサ23bが計測した温度(以下、「低段冷凍機12入口温度」と称する。)が所定の第2温度範囲(本実施形態では、一例として11.5℃程度)となるように、第2中温槽排出配管弁23a及び低温槽排出配管弁24aの開度を制御する。すなわち、中温槽16からの冷水と、低温槽15からの冷水との混合比率を調整することで、低段冷凍機12へ導かれる冷水の温度を調整する。なお、低段冷凍機入口温度制御部122は、第2中温槽排出配管弁23aの開度と、低温槽排出配管弁24aの開度とを足した開度が100%なるように制御してもよい。また、第1温度範囲及び第2温度範囲は、自動で設定されてもよく、オペレータにより手動で設定してもよい。
【0054】
また、第1温度範囲変更部123は、第1温度範囲を高段冷凍機11の負荷率に応じて変更する。具体的には、高段冷凍機11の起動時(第1ライン全体を起動する際や、高段冷凍機11を1台から2台へ増段する際)に、図12に示すように、圧縮機が起動してから所定時間経過後に、第1温度範囲を11.5℃程度から17℃程度まで変化させる。高段冷凍機11は、起動してすぐに所定の負荷率とはならず、負荷率が時間とともに上昇していく。このため、起動時において、高段冷凍機11入口温度が中温槽16に貯留している冷水の温度よりも高い場合には、高段冷凍機11で冷水を冷却できずに、高い温度のまま中温槽16へ導かれる可能性がある。このような事態を抑制するため、高段冷凍機11の起動時には、高段冷凍機11の負荷率の上昇に応じるように、第1温度範囲を上昇させている。なお、第1温度範囲を上昇させる際には、毎分0.5℃のペースで上昇させる。
また、第2温度範囲変更部124は、第2温度範囲を低段冷凍機12の負荷率に応じて変更する。具体的には、低段冷凍機12の起動時に、図13に示すように、圧縮機が起動してから所定時間経過後に、第2温度範囲を5℃程度から11.5℃程度まで変化させる。なお、第2温度範囲の上昇を上昇させる際には、毎分0.5℃のペースで上昇させる。
【0055】
出口温度制御部125は、中温槽温度センサ16aが送信する計測結果を受信し、高段冷凍機11から排出される冷水の温度(以下、「高段冷凍機11出口温度」と称する。)が、中槽温度センサが計測した温度となるように、高段冷凍機11を制御する。具体的には、圧縮機の回転数を調整する。
【0056】
次に、制御装置100が行うブライン冷凍機61運転処理について図14のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS1でブライン冷凍機61運転ボタンが「OFF」から「ON」に変更されると、ステップS2で制御装置100はブライン冷凍機61を起動する。次に制御装置100は、ステップS3で、ブライン冷凍機61が立ち上がるまで所定時間(t2)待機する。次に制御装置100は、ステップS4でブライン冷凍機61の制御判定周期の所定時間(t1)待機する。
次に制御装置100は、ステップS5で冷凍機設定温度判定を行う。具体的には、冷凍機温度決定部104が、第1温度決定部102が決定した温度と、第2温度決定部103が決定した温度と比較して、低い方の温度をブライン冷凍機61出口温度として決定する。このとき、ブライン制御部101は、ブライン冷凍機61出口の設定温度が変更されているか否かを判定する。具体的には、現状のブライン冷凍機61出口温度と、新たに決定したブライン冷凍機61出口温度とが同じ温度の場合には、設定温度が変更されていないと判断する。また、現状のブライン冷凍機61出口温度と、新たに決定したブライン冷凍機61出口温度とが異なる温度の場合には、設定温度が変更されていると判断する。
ステップS5で、設定温度が変更されていないと判断すると、制御装置100はステップS6に進む。一方、設定温度が変更されていないと判断すると、制御装置100はステップS8に進む。ステップS8では、ブライン冷凍機61出口温度の設定を、新たに決定した温度に変更する。そして、冷凍機制御部107が、ブライン冷凍機61から排出されるブラインの温度が、冷凍機温度決定部104が決定した温度となるように、ブライン冷凍機61を制御する。次に、制御装置100はステップS9に進み、設定温度の変更が反映されるまで所定時間(t2)待機し、ステップS6に進む。
ステップS6では、ブライン冷凍機61運転ボタンが「ON」から「OFF」に変更されているかを判断する。「ON」から「OFF」に変更されていないと判断した場合には、ステップS5に戻る。「ON」から「OFF」に変更されていると判断した場合には、ステップS7に進み、ブライン冷凍機61を停止させて本処理を終了する。
【0057】
次に、制御装置100が行う温水タンク81及び加熱部80の運転処理について図15のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS11で温水制御部110が、温水タンク81及び加熱部80の運転を自動モードとする。自動モードとは、低段冷凍機12の負荷率に応じて、冷却モードと加熱モードとを自動的に切り替えるモードである。次に、ステップS12で低段冷凍機12の負荷率が30%以上か否かを判断する。負荷率が30%以上ではないと判断した場合には、ステップS17へ進み冷却モードでの運転を開始する。冷却モードでの運転を開始した後は、ステップS12へ戻る。
【0058】
ステップS12で負荷率が30%以上であると判断した場合には、ステップS13へ進み、加熱モードでの運転を開始する。次に、制御装置100はステップS14へ進み、DBS装置40に運転指令を送る。次にステップS15へ進み、高温温水槽85に貯留されている温水の温度が、加熱水の温度よりも1.5℃以上高いか否かを判断する。1.5℃以上高いと判断した場合には、ステップS16に進み、温水供給ポンプ91aを運転し、ウォーマ熱交換器82へ温水を導く。1.5℃以上高くないと判断した場合には、ステップS18に進み、温水供給ポンプ91aを停止、もしくは、停止状態を維持する。
【0059】
次に、制御装置100が行う冷凍機システムの運転処理について図16から図19のフローチャートを用いて説明する。冷凍機システムとは、冷温冷却部、高温冷却部及び加熱部80合わせたシステムを示している。
【0060】
まず、図16に示すように、本処理を開始すると、ステップS21で冷凍機システムを起動する。次に、ステップS23で低段冷凍機12に運転指令を送る。また、平行して、ステップS22で、高段冷凍機11の出口温度の設定を開始する。具体的には、高段冷凍機11の出口温度を中槽温度センサが計測した温度に設定する。次に、ステップS24で、低段側ポンプ23c、温水供給ポンプ91a等を駆動する。次に、ステップS25で低段冷凍機12を運転開始する。このとき、平行してステップS26で、低段冷凍機12の入口温度の制御を開始する。次に、ステップS27で冷凍機システム停止指令が出ているか否かを判断する。停止指令が出ていないと判断した場合には、ステップS28へ進み台数制御判定を行う。
【0061】
ステップS28の台数制御判定は、図20に示すように、冷水冷凍機(低段冷凍機12及び高段冷凍機11)の合計負荷の値によって行う。なお、図20のハッチング部は、高段冷凍機11を意味している。また、網掛け部分は、低段冷凍機12の超低負荷運転を示している。図20に示すように、合計負荷が0kWから1000kWまでは低段冷凍機12を1台で運転する。合計負荷が1000kW以上となると増段し、低段冷凍機12を2台で運転する。合計負荷が2000kW以上となるとさらに増段し、低段冷凍機12を2台及び高段冷凍機11を1台(すなわち、合計3台)で運転する。合計負荷が3000kW以上となるとさらに増段し、低段冷凍機12を2台及び高段冷凍機11を2台(すなわち、合計4台)で運転する。反対に、合計負荷が低減し、2700kW以下となった場合には、低段冷凍機12を2台及び高段冷凍機11を1台(すなわち、合計3台)に減段する。合計負荷が、1700kW以下となった場合には、低段冷凍機12を2台に減段する。合計負荷が、800kW以下となった場合には、低段冷凍機12を1台に減段する。各閾値を跨がない場合には、現状維持と判断する。
なお、冷凍機の合計負荷の閾値は例示であって、上記説明の数値に限定されない。合計負荷の閾値は、冷凍機の容量等に応じて設定される。上記の例は、例えば、1100kWの冷凍機の場合の一例を説明したものである。
【0062】
図16に示すように、ステップS28で、増段すると判断した場合には、ステップS29へ進む。また、ステップS28で、減段すると判断した場合には、ステップS30へ進む。また、ステップS28で、現状維持と判断した場合には、ステップS31に進む。ステップS31に進むと、ステップS27へ戻る。
【0063】
ステップS29に進むと、図17に示すように、次にステップS32に進む。ステップS32では、増段する冷凍機(高段冷凍機11及び/又は低段冷凍機12)に運転指令を送る。次に、ステップS33で、増段する冷凍機に付随する各種ポンプの運転を開始する。次に、ステップS34で、増段する冷凍機の運転を開始する。このとき、平行して、ステップS35で増段する冷凍機の入口温度の制御を開始する。次に、ステップS27へ戻る。
【0064】
ステップS30に進むと、図18に示すように、次にステップS36に進む。ステップS36では、減段する冷凍機(高段冷凍機11及び/又は低段冷凍機12)に停止指令を送る。次に、ステップS37で、減段する冷凍機に付随する各種ポンプの運転を停止する。次に、ステップS38で、増段する冷凍機の運転を停止する。このとき、平行して、ステップS39で減段する冷凍機の入口温度の制御を停止する。次に、ステップS27へ戻る。
【0065】
ステップS27で、停止指令が出ていると判断した場合には、図19に示すように、ステップS40に進む。ステップS40では、全ての冷凍機(高段冷凍機11及び/又は低段冷凍機12)に停止指令を送る。次に、ステップS41で、全ての冷凍機に付随する各種ポンプの運転を停止する。次に、ステップS42で、全ての冷凍機の運転を停止する。このとき、平行して、ステップS43で全ての冷凍機の入口温度の制御を停止する。全ての冷凍機の運転を停止すると本処理を終了する。
【0066】
次に、本実施形態に係る飲料製品製造設備1における流体等の流れについて説明する。以下の説明では、各流体の温度について述べているが、以下の説明で挙げている温度は一例であり他の温度であってもよい。
【0067】
[原水、製品液及び飲料製品]
原水タンク2に貯留されている原水は、大気の温度と同程度の温度(本実施形態では、一例として30℃程度)で貯留されている。原水タンク2に貯留されている原水は、図4に示すように、第1原水配管26を介して高温側熱交換器14へ導かれる。高温側熱交換器14で原水は、冷水と熱交換することで10℃程度まで冷却される。高温側熱交換器14で冷却された原水は、第2原水配管27を介してディアレータ41へ導かれ脱気される。脱気された原水は、第3原水配管45を介してブレンダ42に導かれ、ブレンダ42でシロップ液を調合される。シロップ液を調合された原水は、ブレンダ42から排出され、第4原水配管47を介して低温側熱交換器63へ導かれる。低温側熱交換器63で原水は、ブラインと熱交換することで3℃程度まで冷却される。低温側熱交換器63で冷却された原水は、第5原水配管48を介してサチュレータ43へ導かれ炭酸ガスを注入され製品液となる。サチュレータ43から排出された製品液は、製品液配管50を介して充填機へ導かれ容器に充填され飲料製品となる。飲料製品は、加熱槽83(図6参照)に導かれ、加熱槽83で30℃程度まで加熱される。加熱された箱詰機で梱包容器に梱包される。梱包された飲料製品は、その後出荷される。
【0068】
[冷水]
冷水タンク13に貯留されている冷水は、各槽によって温度が異なっている。具体的には、低温槽15には5℃程度の冷水が貯留され、中温槽16には11.5℃程度の冷水が貯留され、高温槽17には17.5℃程度の冷水が貯留されている。図2及び図3に示すように、高段冷凍機11へは、冷水タンク13の高温槽17及び/又は中温槽16に貯留されている冷水が導かれる。高段冷凍機11へ導かれた冷水は、高段冷凍機11内を循環する冷媒と熱交換することで、11.5℃程度まで冷却される。高段冷凍機11で冷却された冷水は、高段冷凍機11から排出され、中温槽供給配管22を介して中温槽16へ導かれる。低段冷凍機12へは、中温槽16及び/又は低温槽15に貯留されている冷水が導かれる。低段冷凍機12へ導かれた冷水は、低段冷凍機12内を循環する冷媒と熱交換することで、5℃程度まで冷却される。低段冷凍機12で冷却された冷水は、低段冷凍機12から排出され、低温槽供給配管25を介して低温槽15へ導かれる。
【0069】
低温槽15に貯留されている冷水は、第1冷水供給配管28、第2冷水供給配管29及び第3冷水供給配管30を介して、各ラインに送水され利用される。第1冷水供給配管28を介して送水される冷水は、第1ラインの高温側熱交換器14へ導かれる。高温側熱交換器14へ導かれた冷水は、原水と熱交換することで原水を冷却するとともに、原水によって25℃程度まで加熱される。高温側熱交換器14で加熱された冷水は、第1高温槽供給配管31を介して高温槽17へ導かれる。第2ラインの高温側熱交換器214へ導かれる冷水も、第1ラインと略同様に、高温側熱交換器14で加熱され第2高温槽供給配管32を介して高温槽17へ導かれる。また、第3冷水供給配管30を介して他のラインへ送水され、他のラインで利用される。他のラインで利用された冷水も高温槽17へ導かれる。他のラインとは、例えば、原料の抽出や調合や液処理を行う無菌充填ラインが挙げられる。このようにして、飲料製品製造設備1では、冷水が循環している。
【0070】
また、各槽を隔てる隔壁には堰部が設けられているので、特定の槽に冷水が偏って供給された場合であっても、堰部によって冷水が隣接する他の槽へ導かれるため、各槽の貯留量が平均化される。
【0071】
[ブライン]
ブラインタンク62に貯留されている冷水は、各槽によって温度が異なっている。具体的には、低温ブライン槽64には-2℃程度のブラインが貯留され、高温ブライン槽65には6℃程度のブラインが貯留されている。図4及び図5に示すように、高温ブライン槽65に貯留されているブラインは、冷凍機供給側配管67を介して、ブライン冷凍機61へ導かれる。ブライン冷凍機61へ導かれたブラインは、ブライン冷凍機61内を循環する冷媒と熱交換することで、-2℃程度まで冷却される。ブライン冷凍機61で冷却されたブラインは、ブライン冷凍機61から排出され、冷凍機排出側配管68を介して低温ブライン槽64へ導かれる。
【0072】
低温ブライン槽64に貯留されているブラインは、第1ブライン供給配管69及び第2ブライン供給配管70を介して、各ラインに送水される。第1ブライン供給配管69を介して送水されるブラインは、第1ラインの低温側熱交換器63へ導かれる。低温側熱交換器63へ導かれたブラインは、原水と熱交換することで原水を冷却するとともに、原水によって6℃程度まで加熱される。低温側熱交換器63で加熱されたブラインは、第1ブライン排出配管71を介して高温ブライン槽65へ導かれる。第2ラインの低温側熱交換器263へ導かれるブラインも、第1ラインと略同様に、低温側熱交換器63で加熱され第2ブライン排出配管72を介して高温ブライン槽65へ導かれる。このようにして、飲料製品製造設備1では、ブラインが循環している。
【0073】
[温水]
温水タンク81に貯留されている温水は、各槽によって温度が異なっている。具体的には、低温温水槽84には33℃程度の温水が貯留され、高温温水槽85には38℃程度の温水が貯留されている。
低段冷凍機12において、温水は低段冷凍機12内を循環する冷媒と熱交換することで、38℃程度まで加熱される。低段冷凍機12で加熱された温水は、図6に示すように、低段冷凍機12から排出され、高温温水槽供給配管87及び/又は低温温水槽供給配管88を介して、高温温水槽85又は低温温水槽84へ導かれる。詳細には、加熱部80で飲料製品の加熱を行う加熱モードでは、高温温水槽85へ導かれる。また、低段冷凍機12に供給されるブラインの温度を低下させる冷却モードでは、低温温水槽84へ導かれる。
【0074】
まず、加熱モードについて説明する。
加熱モードでは、高温温水槽85に貯留されている温水が、温水供給配管を介してウォーマ熱交換器82へ導かれる。ウォーマ熱交換器82へ導かれた温水は、加熱水と熱交換することで加熱水を加熱するとともに、加熱水によって33℃程度まで冷却される。ウォーマ熱交換器82で冷却された温水は、温水排出配管93を介して低温温水槽84へ導かれる。第2ラインのウォーマ熱交換器へ導かれる温水も、第1ラインと略同様に、ウォーマ熱交換器82で冷却され低温温水槽84へ導かれる。
低温温水槽84へ導かれた温水は、第1温水戻り配管89を介して冷却塔熱交換器53へ導かれる。冷却塔熱交換器53へ導かれた温水は、温水と第2冷却塔52に設けられたファン54によって送られてくる外気とを熱交換することで33℃程度まで冷却される。冷却塔熱交換器53で冷却された温水は、第2温水戻り配管90を介して低段冷凍機12へ導かれる。
【0075】
次に、冷却モードについて説明する。
冷却モードでは、低温槽15に貯留されている温水が、第1温水戻り配管89を介して冷却塔熱交換器53へ導かれる。冷却塔熱交換器53へ導かれた温水は、温水と第2冷却塔52に設けられたファン54によって送られてくる外気とを熱交換することで25℃程度まで冷却される。冷却塔熱交換器53で冷却された温水は、第2温水戻り配管90を介して低段冷凍機12へ導かれる。
このようにして、飲料製品製造設備1では、温水が循環している。
【0076】
[加熱水]
ウォーマ熱交換器82において加熱水は、温水と熱交換することで、35℃程度まで加熱される。ウォーマ熱交換器82で加熱された加熱水は、加熱水供給配管94を介して加熱槽83(詳細には第3槽83c)へ導かれる。加熱槽83では、飲料製品を加熱する。飲料製品を加熱することで、加熱水は30℃程度まで冷却される。飲料製品を加熱した加熱水は加熱槽83から排出され、加熱水排出配管95を介して、ウォーマ熱交換器82へ導かれる。このようにして、飲料製品製造設備1では、加熱水が循環している。
【0077】
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、サチュレータ43へ導かれる原水を、高温側冷却部10で冷却した後に低温側冷却部60で冷却している。すなわち、原水を2段階に分けて冷却している。このように、2つの冷却部によって原水を冷却することで、1つの冷却部で原水を冷却する場合と比較して、各冷却部で冷却する熱量を小さくすることができる。これにより、各冷却部で必要とされる動力を少なくすることができるので、各冷却部で効率よく原水を冷却することができる。したがって、飲料製品製造設備1全体のエネルギ効率を向上させることができる。
【0078】
本実施形態では、サチュレータ43、ブレンダ42及びディアレータ41は、ユニット化されている。ディアレータ41とサチュレータ43とが近接しているので、ディアレータ41とサチュレータ43との間に新たな冷却部を設けることは難しい。本実施形態では、ディアレータ41よりも原水流れにおける上流側に高温側冷却部10を設けている。すなわち、ユニットの外である上流側に高温側冷却部10を設けているので、高温側冷却部10を設置する際に該ユニットの影響を受けない。したがって、容易に高温側冷却部10を設けることができる。
【0079】
ディアレータ41では、供給される原水の温度が高いほど好適に脱気をすることができる。本実施形態では、原水を、高温側冷却部10で10℃以上であって20℃以下に冷却している。このように、ディアレータ41に供給される原水を10℃以上としている。したがって、ディアレータ41に供給される原水の温度が低くなりすぎないので、ディアレータ41で好適に脱気することができる。
また、原水を高温側冷却部10で20℃以下まで冷却している。これにより、高温側冷却部10において好適に原水を冷却しているため、高温側冷却部10の下流側に設けられている低温側冷却部60で冷却する熱量が過度に増大しない。したがって、低温側冷却部60で必要とされる動力の増大を抑制することができるので、飲料製品製造設備1全体のエネルギ効率を向上させることができる。
また、ディアレータ41の前で、原水の温度を所定の温度範囲としているので、ディアレータ41及びディアレータ41の下流側の装置(例えば低温側冷却部60やサチュレータ43等)において安定して運転を行うことができる。
【0080】
本実施形態では、ブライン冷凍機61で冷却されたブラインが、ブラインタンク62を介して第1ラインの低温側熱交換器63及び第2ラインの低温側熱交換器263へ導かれる。これにより、第1ラインの低温側熱交換器63又は第2ラインの低温側熱交換器263において供給される原水の量や温度が変化した場合であっても、ブラインタンク62がバッファとしての機能を果たすので、各熱交換器で生じた変化が直接ブライン冷凍機61に影響を及ばない。したがって、各熱交換器で生じた変化の影響がブライン冷凍機61へ及び難くすることができるので、ブライン冷凍機61の運転効率を向上させることができる。
また、本実施形態では、第1ラインの低温側熱交換器63と第2ラインの低温側熱交換器263とは、異なるサチュレータ43へ原水を供給している。また、ブラインが、1つのブラインタンク62から第1ラインの低温側熱交換器63及び第2ラインの低温側熱交換器263へ導かれている。これにより、すなわち、第1ラインの低温側熱交換器63と第2ラインの低温側熱交換器263との熱源を統合することができる。
例えば、第1ラインのサチュレータ43及び/又は第2ラインのサチュレータ(図示省略)で製造する製品が変更された場合、当該サチュレータ43へ供給される原水の量が長期的に変更される。このような場合には、当該サチュレータ43へ供給する原水を冷却する熱交換器に導かれる原水の量も長期的に変更される。
このような場合において、第1ラインの低温側熱交換器63で利用するブラインを冷却するブライン冷凍機61と、第2ラインの低温側熱交換器263で利用するブラインを冷却するブライン冷凍機61とが異なっている場合(すなわち、熱源が統合されていない場合)には、各熱交換器に導かれる原水の量に応じてブライン冷凍機61の負荷を変動させる必要がある。
一方、本実施形態では、上述のように第1ラインの低温側熱交換器63と第2ラインの低温側熱交換器263との熱源を統合しているので、第1ラインの低温側熱交換器63又は第2ラインの低温側熱交換器263において供給される原水の量が変化した場合であっても、各熱交換器に供給される原水の量に応じた量のブラインを、ブラインタンク62から各熱交換器へ導くことができる。これにより、各熱交換器で生じた変化の影響がブライン冷凍機61へ及び難くすることができるので、ブライン冷凍機61の運転効率を向上させることができる。
【0081】
本実施形態では、ブラインタンク62から第1ラインの低温側熱交換器63へ導かれるブラインの温度が、第1温度決定部102が決定した温度となるように、第1ブライン排出配管弁71a及び第1ブラインバイパス配管弁73aの開度を制御している。また、ブラインタンク62から第2ラインの低温側熱交換器263へ導かれるブラインの温度が、第2温度決定部103が決定した温度となるように、第2ブライン排出配管弁72a及び第2ブラインバイパス配管弁74aの開度を制御している。これにより、第1ラインの低温側熱交換器63及び第2ラインの低温側熱交換器263へ導かれるブラインの温度を所望の温度とすることができる。したがって、第1ラインのサチュレータ43及び第2ラインのサチュレータに導かれる原水の温度を所望の温度とすることができる。
また、本実施形態では、第1温度決定部102が決定した温度と第2温度決定部103が決定した温度とに基づいて、ブライン冷凍機61から排出されるブラインの温度を決定する。これにより、例えば、冷凍機温度決定部104が決定した温度が、第1温度決定部102が決定した温度及び第2温度決定部103が決定した温度と近い場合には、各ラインの低温側熱交換器63へ導かれるブラインの温度の調整幅が小さくなる。したがって、調整に必要なエネルギの低減または調整に必要なエネルギ損失を抑制することができる。よって、飲料製品製造設備1全体のエネルギ効率を向上させることができる。
【0082】
本実施形態では、低段冷凍機12の排熱によって加熱された温水の熱を利用して、充填部で原水を充填された容器(以下、「飲料製品」と称する。)を加熱している。これにより、低段冷凍機12の排熱を利用して、飲料製品を加熱することができる。したがって、飲料製品を加熱するための独立した装置を設ける場合と比較して、飲料製品製造設備1全体のエネルギ効率を向上させることができる。
【0083】
本実施形態では、低段冷凍機12の負荷率が所定の値以下の場合に、低段冷凍機12から排出された温水が低温温水槽84へ導かれる。また、低温温水槽84に導かれた温水は、低温温水槽84から排出され、第2冷却塔52で冷却される。そして、第2冷却塔52で冷却された温水は、第2温水戻り配管90を介して低段冷凍機12へ戻される。このようにして、温水が循環するので、低段冷凍機12へ導かれる温水の温度を低減することができる。
低段冷凍機12は、負荷率が低くなると、低段冷凍機12に備えられている圧縮機の回転数が下がる等の要因からサージングが発生し易くなる。本実施形態では、上述のように、負荷率が所定の値以下の場合に、低段冷凍機12へ導かれる温水の温度を低減することができる。これにより、負荷率が低い場合であっても、温水の温度を低減することで循環冷媒の圧力差を小さくできるので、サージングを抑制することができる。
また、第2冷却塔52で冷却された温水は、低段冷凍機12を通過して温水タンク81の低温温水槽84に導かれる。すなわち、温水が高温温水槽85を介することなく、循環している。これにより、加熱部80へ導く温水が貯留されている高温温水槽85には、冷却された温水が供給されない。したがって、高温温水槽85に貯留されている温水の温度の低下を抑制することができる。
また、本実施形態では、低段冷凍機12から排出される温水を高温温水槽85へ導くか低温温水槽84へ導くかによって、加熱部80において低段冷凍機12の排熱を利用可能な状態と、低段冷凍機12の排熱を利用しない状態とを切り換えている。したがって、低段冷凍機12を停止することなく、加熱部80において排熱を利用するか否かを切り換えることができる。
【0084】
本実施形態では、第2温水温度センサ90aが検出する温水の温度が所定の温度範囲となるように、第2冷却塔52のファン54の回転数を制御している。これにより、低段冷凍機12に供給される温水の温度を所定の温度範囲とすることができる。したがって、より正確に、低段冷凍機12へ導かれる温水の温度を低減することができる。よって、負荷率が低い場合であっても、より確実に、温水の温度を低減することで循環冷媒の圧力差を小さくできるので、サージングを抑制することができる。
【0085】
本実施形態では、温水タンク81に貯留されている温水の温度が、加熱部80で加熱に供される加熱水の温度よりも、所定の値以上大きい場合に、温水を熱交換器へ導いている。これにより、温水が加熱水よりも温度が低い状態で熱交換を行い、加熱水を冷却する事態の発生を抑制することができる。したがって、より確実に、低段冷凍機12の排熱を利用して、飲料製品を加熱することができるので、飲料製品製造設備1全体のエネルギ効率を向上させることができる。
【0086】
本実施形態では、低段冷凍機12の排熱で加熱された温水が、温水タンク81を介して第1ラインの加熱部80及び第2ラインの加熱部へ別々に導かれる。これにより、低段冷凍機12の負荷が変化して温水の温度等が変化した場合であっても、温水タンク81がバッファとしての機能を果たすので、低段冷凍機12で生じた変化が直接加熱部80へ影響を及ばない。したがって、各加熱部80で好適に飲料製品を加熱することができる。
また、本実施形態では、温水が、1つの温水タンク81から第1ラインの加熱部80及び第2ラインの加熱部へ導かれている。これにより、第1ラインの加熱部80と第2ラインの加熱部との熱源を統合することができる。
例えば、第1ラインの加熱部80及び/又は第2ラインの加熱部で加熱する製品が変更された場合、当該加熱部80で加熱する熱量が長期的に変更される。このような場合には、加熱部80へ供給する温水の量も長期的に変更される。
このような場合において、第1ラインの加熱部80で加熱に利用する温水を加熱する低段冷凍機12と、第2ラインの加熱部で加熱に利用する温水を加熱する低段冷凍機12とが異なっている場合(すなわち、熱源が統合されていない場合)には、各加熱部80へ導く温水の量に応じて低段冷凍機12の負荷を変動させる必要がある。
一方、本実施形態では、上述のように第1ラインの加熱部80と第2ラインの加熱部との熱源を統合しているので、第1ラインの加熱部80又は第2ラインの加熱部において必要とする温水の量が変化した場合であっても、各加熱部80で必要とされる量の温水を、温水タンク81から各加熱部80へ導くことができる。これにより、各加熱部80で生じた変化の影響が低段冷凍機12へ及び難くすることができるので、低段冷凍機12の運転効率を向上させることができる。
【0087】
本実施形態では、高温側熱交換器14から戻ってきた冷水が高温槽17を介してから高段冷凍機11へ導かれる。これにより、高温側熱交換器14での負荷が変動することで高温槽17へ戻される冷水の温度が変化した場合であっても、高温槽17がバッファ機能を果たすため、高温側熱交換器14での負荷変動の影響を高段冷凍機11に及び難くすることができる。したがって、高段冷凍機11へ導かれる冷水の温度を安定させることができる。また、本実施形態では、高段冷凍機11から排出された冷水は、中温槽16を介して低段冷凍機12へ導かれる。したがって、高温側熱交換器14での負荷が変動することで高温槽17へ戻される冷水の温度が変化した場合に、低段冷凍機12にも影響が及ぶ場合がある。このような場合であっても、中温槽16がバッファ機能を果たすため、高温側熱交換器14での負荷変動の影響を低段冷凍機12に及び難くすることができる。したがって、低段冷凍機12へ導かれる冷水の温度を安定させることができる。
また、本実施形態では、高温槽17及び中温槽16から高段冷凍機11へ冷水が導かれる。このように、高温側熱交換器14での負荷が変動した場合に影響を大きく受ける高温槽17と、高温槽17よりも影響が小さい中温槽16とから高段冷凍機11へ冷水を導いている。これにより、高温槽17からのみ高段冷凍機11へ冷水を導く構成と比較して、高段冷凍機11へ導かれる冷水の温度を安定させ易くすることができる。また、本実施形態では、中温槽16及び低温槽15から低段冷凍機12へ冷水が導かれる。このように、高温側熱交換器14での負荷が変動した場合に影響を受け易い中温槽16と、中温槽16よりも影響が小さい低温槽15とから低段冷凍機12へ冷水を導いている。これにより、中温槽16からのみ低段冷凍機12へ冷水を導く構成と比較して、低段冷凍機12へ導かれる冷水の温度を安定させ易くすることができる。
高温側熱交換器14での負荷が変動すると、高段冷凍機11へ戻ってくる冷水の温度が変化する。これに対して、高温槽17を介することで、冷凍機への戻り温度を徐々に変化させることができる。
【0088】
本実施形態では、第1温度センサ20bの検出した温度が所定の温度範囲となるように、高温槽排出配管弁20a及び第1中温槽排出配管弁21aの開度を制御している。換言すれば、温度の異なる冷水の混合比を変えることで、第1温度センサ20bの検出した温度が所定の温度範囲となるようにしている。これにより、高段側冷凍機へ供給される冷水の温度を所定の温度範囲とすることができる。また、同様に、低段冷凍機12へ供給される冷水の温度を所定の温度範囲とすることができる。したがって、各冷凍機の運転効率を向上させることができる。
【0089】
本実施形態では、第1温度範囲を高段冷凍機11の負荷に応じて変更するとともに、第2温度範囲を低段冷凍機12の負荷に応じて変更している。これにより、高段冷凍機11及び低段冷凍機12から排出される冷水の温度を安定化させることができる。特に、例えば高段冷凍機11及び低段冷凍機12の起動時など、各冷凍機の負荷が変動し易い状態であっても、高段冷凍機11及び低段冷凍機12から排出される冷水の温度を安定化させることができる。
【0090】
高段冷凍機11から排出される冷水の温度が変化すると、それに応じて、中温槽16に貯留されている冷水の温度も変化する。また、中温槽16の冷水の温度が変化すると、中温槽16の下流側においても温度が変化してしまい、ひいては高温側熱交換器14へ供給される冷水の温度も変化してしまう可能性がある。
本実施形態では、高段冷凍機11から排出される冷水の温度が、中温槽温度センサ16aが検出した温度に基づいた温度となるように、高段冷凍機11を制御している。これにより、中温槽16に貯留される冷水の温度を所定の温度に維持することができる。したがって、中温槽16の下流側においても冷水の温度を安定させることができる。
【0091】
本実施形態では、低温槽15と中温槽16とが第1堰部18aで連通している。これにより、例えば、低温槽15または中温槽16に偏って冷水が供給された場合であっても、第1堰部18aを介して冷水を受け渡しできるので、低温槽15及び中温槽16に貯留される冷水の量の偏りを抑制することができる。
【0092】
本実施形態では、中温槽16と低温槽15とが第2堰部19aで連通している。これにより、例えば、中温槽16または低温槽15に偏って冷水が供給された場合であっても、第2堰部19aを介して冷水を受け渡しできるので、中温槽16及び低温槽15に貯留される冷水の量の偏りを抑制することができる。
【0093】
本実施形態では、各高温側熱交換器14へ1つの低温槽15から冷水が導かれている。すなわち、各高温側熱交換器14へ供給する冷水を冷却する冷凍機が共通している。
例えば、各高温側熱交換器14で利用する冷水の量が変更された場合において、各高温側熱交換器14で利用する冷水を冷却する冷凍機が異なっている場合(すなわち、熱源が統合されていない場合)には、各高温側熱交換器14に導かれる冷水の量に応じて冷凍機の負荷を変動させる必要がある。
一方、本実施形態では、各高温側熱交換器14へ供給する冷水を冷却する冷凍機が共通しているので、各高温側熱交換器14において利用される冷水の量が変化した場合であっても、各高温側熱交換器14で利用される冷水の量を、低温槽15から各高温側熱交換器14へ導くことができる。これにより、各高温側熱交換器14で利用する冷水の量の変化の影響が低段冷凍機12及び高段冷凍機11へ及び難くすることができるので、低段冷凍機12及び高段冷凍機11の運転効率を向上させることができる。
【0094】
なお、本開示は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、炭酸ガスを含んだ飲料製品を製造するラインが2つの例について説明したが、本開示はこれに限定されない。炭酸ガスを含んだ飲料製品を製造するラインは、1つであってもよく、また3つ以上の複数であってもよい。
【0095】
以上説明した本実施形態に記載の空気調和機の室内機は例えば以下のように把握される。
本開示の一態様に係る飲料製品製造システム(1)は、原水から飲料製品を製造する飲料製品製造システム(1)であって、内部を循環する循環冷媒によって第1冷媒を冷却するとともに排熱によって第2冷媒を加熱する低段冷凍機(12)を有し、前記低段冷凍機(12)で冷却された第1冷媒によって原水を冷却する冷却部(10)と、前記冷却部(10)で冷却された原水に炭酸ガスを溶解させる炭酸ガス溶解部(43)と、前記炭酸ガス溶解部(43)で炭酸ガスが溶解した原水を容器に充填する充填部と、前記低段冷凍機(12)で加熱された第2冷媒の熱を利用して前記充填部で原水を充填された容器を加熱する第1加熱部(80)と、を備える。
【0096】
上記構成では、冷凍機の排熱によって加熱された第2冷媒の熱を利用して、充填部で原水を充填された容器(以下、「飲料製品」と称する。)を加熱している。これにより、冷凍機の排熱を利用して、飲料製品を加熱することができる。したがって、飲料製品を加熱するための独立した装置を設ける場合と比較して、飲料製品製造システム全体のエネルギ効率を向上させることができる。
【0097】
また、本開示の一態様に係る飲料製品製造システム(1)は、前記冷却部(10)で冷却された原水を冷却する低温側冷却部(60)を備え、前記炭酸ガス溶解部(43)は、前記低温側冷却部(60)で冷却された原水に炭酸ガスを溶解させる。
【0098】
上記構成では、炭酸ガス溶解部へ導かれる原水を、冷却部で冷却した後に低温側冷却部で冷却している。すなわち、原水を2段階に分けて冷却している。このように、2つの冷却部によって原水を冷却することで、1つの冷却部で原水を冷却する場合と比較して、各冷却部で冷却する熱量を小さくすることができる。これにより、各冷却部で必要とされる動力を少なくすることができるので、各冷却部で効率よく原水を冷却することができる。したがって、飲料製品製造システム全体のエネルギ効率を向上させることができる。
【0099】
また、本開示の一態様に係る飲料製品製造システム(1)は、高温槽(85)と低温槽(84)とを有し、前記低段冷凍機(12)から排出された第2冷媒を貯留する貯留部(81)と、前記低段冷凍機(12)からの第2冷媒を、前記高温槽(85)へ導くか前記低温槽(86)へ導くかを切り換える切換手段(87a、88a)と、前記高温槽(85)から排出された第2冷媒を前記第1加熱部へ導く高温冷媒配管(91)と、前記低温槽(84)から排出された第2冷媒を冷却する冷却塔(52)と、前記冷却塔(52)で冷却された第2冷媒を前記低段冷凍機(12)へ導く低温冷媒配管(90)と、前記低段冷凍機(12)の負荷率が所定の値以下の場合に、前記低温槽(84)へ第2冷媒が導かれるように前記切換手段(87a、88a)を制御する切換制御部(111)と、を備える。
【0100】
上記構成では、冷凍機の負荷率が所定の値以下の場合に、冷凍機から排出された第2冷媒が低温槽へ導かれる。また、低温槽に導かれた第2冷媒は、低温槽から排出され、冷却塔で冷却される。そして、冷却塔で冷却された第2冷媒は、低温冷媒配管を介して冷凍機へ戻される。このようにして、第2冷媒が循環するので、冷凍機へ導かれる第2冷媒の温度を低減することができる。
冷凍機は、負荷率が低くなると、冷凍機に備えられている圧縮機の回転数が下がる等の要因からサージングが発生し易くなる。上記構成では、上述のように、負荷率が所定の値以下の場合に、冷凍機へ導かれる第2冷媒の温度を低減することができる。これにより、負荷率が低い場合であっても、第2冷媒の温度を低減することで循環冷媒の圧力差を小さくできるので、サージングを抑制することができる。
また、冷却塔で冷却された第2冷媒は、冷凍機を通過して貯留部の低温槽に導かれる。すなわち、第2冷媒が高温槽を介することなく、循環している。これにより、第1加熱部へ導く第2冷媒が貯留されている高温槽には、冷却された第2冷媒が供給されない。したがって、高温槽に貯留されている第2冷媒の温度の低下を抑制することができる。
また、上記構成では、冷凍機から排出される第2冷媒を高温槽へ導くか低温槽へ導くかによって、第1加熱部において冷凍機の排熱を利用可能な状態と、冷凍機の排熱を利用しない状態とを切り換えている。したがって、冷凍機を停止することなく、第1加熱部において排熱を利用するか否かを切り換えることができる。
なお、所定の値とは、例えば、冷凍機においてサージングが発生し易くなる負荷率が挙げられる。サージングが発生し易くなる負荷率とは、例えば30%以下であって、特に10%以下である。
【0101】
また、本開示の一態様に係る飲料製品製造システム(1)は、前記冷却塔(52)は、ファン(54)を有し、該ファン(54)によって導入された外気と第2冷媒とを熱交換することで第2冷媒を冷却し、前記低温冷媒配管(90)には、内部を流通する第2冷媒の温度を検出する第2冷媒温度検出部(90a)を有し、前記第2冷媒温度検出部(90a)が検出する第2冷媒の温度が所定の温度範囲となるように、前記ファン(54)の回転数を制御するファン制御部(112)を備える。
【0102】
上記構成では、第2冷媒温度検出部が検出する第2冷媒の温度が所定の温度範囲となるように、冷却塔のファンの回転数を制御している。これにより、冷凍機に供給される第2冷媒の温度を所定の温度範囲とすることができる。したがって、より正確に、冷凍機へ導かれる第2冷媒の温度を低減することができる。よって、負荷率が低い場合であっても、より確実に、第2冷媒の温度を低減することで循環冷媒の圧力差を小さくできるので、サージングを抑制することができる。
【0103】
また、本開示の一態様に係る飲料製品製造システム(1)は、前記低段冷凍機(12)で加熱され、前記低段冷凍機(12)から排出された第2冷媒を貯留する貯留部(81)を備え、前記第1加熱部(80)は、前記充填部で原水を充填された容器を第3冷媒によって加熱するとともに、前記第3冷媒の温度を検出する第3冷媒温度検出部(97)と、前記第2冷媒と前記第3冷媒とを熱交換する熱交換器(82)と、を有し、前記貯留部(81)は、該貯留部(81)に貯留されている第2冷媒の温度を検出する貯留部温度検出部(85a)を有し、前記貯留部温度検出部(85a)が検出する温度が、前記第3冷媒温度検出部(97)が検出する温度よりも、所定の値以上大きい場合に、前記貯留部(81)に貯留されている第2冷媒を前記熱交換器(82)へ導く。
【0104】
上記構成では、貯留部に貯留されている第2冷媒の温度が、第1加熱部で加熱に供される第3冷媒の温度よりも、所定の値以上大きい場合に、第2冷媒を熱交換器へ導いている。これにより、第2冷媒が流体よりも温度が低い状態で熱交換を行い、第3冷媒を冷却する事態の発生を抑制することができる。したがって、より確実に、冷凍機の排熱を利用して、飲料製品を加熱することができるので、飲料製品製造システム全体のエネルギ効率を向上させることができる。
【0105】
また、本開示の一態様に係る飲料製品製造システム(1)は、前記第1加熱部(80)とは異なる加熱部である第2加熱部と、前記低段冷凍機(12)で加熱され、前記低段冷凍機(12)から排出された第2冷媒を貯留する貯留部(81)と、を備え、前記第1加熱部(80)は、前記貯留部(81)から導かれる第2冷媒の熱を利用して前記充填部で原水を充填された容器を加熱し、前記第2加熱部は、前記貯留部(81)から導かれる第2冷媒の熱を利用して充填部で原水を充填された容器を加熱する。
【0106】
上記構成では、冷凍機の排熱で加熱された第2冷媒が、貯留部を介して第1加熱部及び第2加熱部へ別々に導かれる。これにより、冷凍機の負荷が変化して第2冷媒の温度等が変化した場合であっても、貯留部がバッファとしての機能を果たすので、冷凍機で生じた変化が直接加熱部へ影響を及ばない。したがって、各加熱部で好適に飲料製品を加熱することができる。
また、上記構成では、第2冷媒が、1つの貯留部から第1加熱部及び第2加熱部へ導かれている。これにより、すなわち、第1加熱部と第2加熱部との熱源を統合することができる。
例えば、第1加熱部及び/又は第2加熱部で加熱する製品が変更された場合、当該加熱部で加熱する熱量が長期的に変更される。このような場合には、加熱部へ供給する第2冷媒の量も長期的に変更される。
このような場合において、第1加熱部で加熱に利用する第2冷媒を加熱する冷凍機と、第2加熱部で加熱に利用する第2冷媒を加熱する冷凍機とが異なっている場合(すなわち、熱源が統合されていない場合)には、各加熱部へ導く第2冷媒の量に応じて冷凍機の負荷を変動させる必要がある。
一方、上記構成では、上述のように第1加熱部と第2加熱部との熱源を統合しているので、第1加熱部又は第2加熱部において必要とする第2冷媒の量が変化した場合であっても、各加熱部で必要とされる量の第2冷媒を、貯留部から各加熱部へ導くことができる。これにより、各加熱部で生じた変化の影響が冷凍機へ及び難くすることができるので、冷凍機の運転効率を向上させることができる。
【符号の説明】
【0107】
1 :飲料製品製造設備(飲料製品製造システム)
2 :原水タンク
10 :高温側冷却部(冷却部)
11 :高段冷凍機
12 :低段冷凍機(冷凍機)
13 :冷水タンク
14 :高温側熱交換器
15 :低温槽
16 :中温槽
16a :中温槽温度センサ
17 :高温槽
18 :第1冷水隔壁
19 :第2冷水隔壁
19a :第2堰部
20 :高温槽排出配管
20a :高温槽排出配管弁
20b :第1温度センサ
20c :高段側ポンプ
21 :第1中温槽排出配管
21a :第1中温槽排出配管弁
22 :中温槽供給配管
23 :第2中温槽排出配管
23a :第2中温槽排出配管弁
23b :第2温度センサ
23c :低段側ポンプ
24 :低温槽排出配管
24a :低温槽排出配管弁
25 :低温槽供給配管
26 :第1原水配管
27 :第2原水配管
27a :原水温度センサ
28 :第1冷水供給配管
28a :第1冷水供給ポンプ
28b :第1冷水供給配管開閉弁
28c :第1冷水供給配管調整弁
29 :第2冷水供給配管
29a :第2冷水供給ポンプ
29b :第2冷水供給配管開閉弁
29c :第2冷水供給配管調整弁
30 :第3冷水供給配管
31 :第1高温槽供給配管
32 :第2高温槽供給配管
33 :第1冷水バイパス配管
33a :第1冷水バイパス配管開閉弁
34 :第2冷水バイパス配管
34a :第2冷水バイパス配管開閉弁
40 :DBS装置
41 :ディアレータ
42 :ブレンダ
43 :サチュレータ(炭酸ガス溶解部)
44 :真空ポンプ
45 :第3原水配管
45a :原水ポンプ
46 :シロップ配管
47 :第4原水配管
48 :第5原水配管
49 :炭酸ガス配管
50 :製品液配管
51 :第1冷却塔
52 :第2冷却塔(冷却塔)
53 :冷却塔熱交換器
54 :ファン
60 :低温側冷却部
61 :ブライン冷凍機
62 :ブラインタンク
63 :低温側熱交換器
64 :低温ブライン槽
65 :高温ブライン槽
66 :ブライン隔壁
67 :冷凍機供給側配管
67a :第3ブラインポンプ
68 :冷凍機排出側配管
69 :第1ブライン供給配管
69a :第1ブライン温度センサ
69b :第1ブラインポンプ
70 :第2ブライン供給配管
70a :第2ブライン温度センサ
70b :第2ブラインポンプ
71 :第1ブライン排出配管
71a :第1ブライン排出配管弁
72 :第2ブライン排出配管
72a :第2ブライン排出配管弁
73 :第1ブラインバイパス配管
73a :第1ブラインバイパス配管弁
74a :第2ブラインバイパス配管弁
80 :加熱部(第1加熱部)
81 :温水タンク(貯留部)
82 :ウォーマ熱交換器(熱交換器)
83 :加熱槽
83c :第3槽
84 :低温温水槽(低温槽)
85 :高温温水槽(高温槽)
85a :第1温水温度センサ(第1温度センサ)
86 :温水隔壁
87 :高温温水槽供給配管
87a :高温温水槽供給配管弁(切換手段)
88 :低温温水槽供給配管
88a :低温温水槽供給配管弁(切換手段)
89 :第1温水戻り配管
89a :温水排出ポンプ
90 :第2温水戻り配管(低温冷媒配管)
90a :第2温水温度センサ(第2冷媒温度検出部)
91 :第1温水供給配管(高温冷媒配管)
91a :温水供給ポンプ
92 :第2温水供給配管
93 :温水排出配管
94 :加熱水供給配管
95 :加熱水排出配管
95a :加熱水ポンプ
96 :蒸気供給配管
97 :加熱水温度センサ(第3冷媒温度検出部)
100 :制御装置
101 :ブライン制御部
102 :第1温度決定部
103 :第2温度決定部
104 :冷凍機温度決定部
105 :第1ブライン温度制御部
106 :第2ブライン温度制御部
107 :冷凍機制御部
108 :原水温度制御部
110 :温水制御部
111 :切換制御部
112 :ファン制御部
113 :温水供給ポンプ制御部
120 :冷水制御部
121 :高段冷凍機入口温度制御部
122 :低段冷凍機入口温度制御部
123 :第1温度範囲変更部
124 :第2温度範囲変更部
125 :出口温度制御部
214 :第2ラインの高温側熱交換器
263 :第2ラインの低温側熱交換器
図1
図2
図3
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