(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-04
(45)【発行日】2023-08-15
(54)【発明の名称】混雑管理及びメンテナンス作業のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230807BHJP
A63G 33/00 20060101ALI20230807BHJP
【FI】
G06Q50/10
A63G33/00
(21)【出願番号】P 2020528428
(86)(22)【出願日】2018-10-22
(86)【国際出願番号】 US2018056922
(87)【国際公開番号】W WO2019108320
(87)【国際公開日】2019-06-06
【審査請求日】2021-10-12
(32)【優先日】2017-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】イエ ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】コセアート トラビス
【審査官】田付 徳雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-034752(JP,A)
【文献】特開2006-202229(JP,A)
【文献】特開2016-042275(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0216547(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
A63G 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
テーマパーク内の個々のアトラクションのアトラクションエリアに関連
付けられた少なくとも1つのローカル制御装置と、
前記少なくとも1つのローカル制御装置の検出範囲内の来客関連装置からの無線信号を通じて来客データを受信するように構成される、前記少なくとも1つのローカル制御装置の送受信機と、
前記個々のアトラクション
の一部を構成し、作動中及び不作動中の対話型機器要素を含み、作動中の対話型機器要素が、
来客との物理的接触をセンサによって検知し、
前記物理的接触中に、前記作動中の対話型機器要素の近くの来客装置の来客識別をRFID読取機によって読み取り、
前記来客装置を前記物理的接触に関連付ける相互作用を示す信号を生成する、
ように構成される、複数の対話型機器要素と、
前記少なくとも1つのローカル制御装置と通信して、
前記少なくとも1つのローカル制御装置から来客データを、及び前記作動中の対話型機器要素から前記物理的接触を示す前記信号を受信し、
前記受信した来客データ、及び前記作動中の対話型機器要素からの前記信号に基づいて、前記個々のアトラクションの1又は2以上の混雑メトリックを決定し、
前記混雑メトリックに基づいて、前記複数の対話型機器要素のうちの1又は2以上の不作動中の対話型機器要素を選択し、
前記複数の対話型機器要素のうちの前記選択された不作動中の対話型機器要素を作動させる、
ように構成される遠隔中央制御装置と、
を備える混雑管理システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのローカル制御装置は、前記個々のアトラクションに近接するエリアに配置され、前記個々のアトラクションは乗物である、請求項1に記載の混雑管理システム。
【請求項3】
前記遠隔中央制御装置は、前記選択された不作動中の対話型機器要素を、前記受信した来客データに応答して動的に作動させる、請求項1に記載の混雑管理システム。
【請求項4】
前記遠隔中央制御装置は、前記1又は2以上の混雑メトリックを使用して前記アトラクションエリア内の来客人数が閾値を超えることを決定するように構成される、請求項1に記載の混雑管理システム。
【請求項5】
前記遠隔中央制御装置は、前記作動中の対話型機器要素と来客との前記物理的接触後に、前記作動中の対話型機器要素を暗くするように構成される、請求項1に記載の混雑管理システム。
【請求項6】
前記遠隔中央制御装置は、個々の来客装置からの1又は2以上の無線周波数信号に基づいて、前記テーマパーク内の前記個々の来客装置の位置を推定するように構成される、請求項1に記載の混雑管理システム。
【請求項7】
前記遠隔中央制御装置は、前記個々の対話型機器要素の照明強度を制御するように構成される、請求項1に記載の混雑管理システム。
【請求項8】
前記遠隔中央制御装置は、前記混雑メトリックに部分的に基づいて、作動させるべき追加の不作動中の対話型機器要素を選択するように構成される、請求項1に記載の混雑管理システム。
【請求項9】
前記遠隔中央制御装置は、特定の作動中の対話型機器要素がメンテナンスを待っていることに応答して、前記特定の作動中の対話型機器要素を不作動にするように構成される、請求項1に記載の混雑管理システム。
【請求項10】
前記来客関連装置はウェラブル装置を含む、請求項1に記載の混雑管理システム。
【請求項11】
テーマパーク内のそれぞれのアトラクションに関連
付けられた複数のローカル制御装置と、
前記それぞれのアトラクションのうちの第1のアトラクション
の一部を構成する第1の複数の対話型機器要素であって、該第1の複数の対話型機器要素の個々の対話型機器要素が、
センサを用いて来客との物理的接触を検知し、
前記物理的接触を示す信号を生成し、
前記個々の対話型機器要素との前記検知された物理的接触に基づいて、前記個々の対話型機器要素のクールダウン・アクティビティコマンドを開始し、
前記クールダウン・アクティビティコマンドに応答して、前記個々の対話型機器要素の出力を低減する、
ように構成される、第1の複数の対話型機器要素と、
前記複数のローカル制御装置と通信して、
前記複数のローカル制御装置から通信情報を、及び前記センサから前記信号を受信し、
前記受信した通信情報及び前記センサからの前記信号に基づいて前記それぞれのアトラクションの1又は2以上の混雑メトリックを決定し、前記混雑メトリックは、前記それぞれのアトラクションに近接する無線来客装置の検出に基づく来客人数情報を含み、
前記1又は2以上の混雑メトリックに基づいて個々の来客に関するアクティビティコマンドを生成し、前記アクティビティコマンドは、第2の複数の対話型機器要素に関連したメッセージ又は通知を含み、
前記個々の来客に関連した来客関連装置に前記アクティビティコマンドを送信する、
ように構成される中央制御装置と、
を備える混雑管理システム。
【請求項12】
前記複数のローカル制御装置は、前記それぞれのアトラクションと共用設置される、請求項11に記載の混雑管理システム。
【請求項13】
前記中央制御装置は、前記アクティビティコマンドで示された、前記第2の複数の対話型機器要素の対話型機器要素上で実行されるアクティビティの遂行を監視するように構成される、請求項11に記載の混雑管理システム。
【請求項14】
前記中央制御装置は、前記アクティビティコマンドが遂行された場合に前記個々の来客が前記第1のアトラクションに戻ることができるとの通知を前記来客関連装置に対して生成するように構成される、請求項13に記載の混雑管理システム。
【請求項15】
前記中央制御装置は、前記1又は2以上の混雑メトリックに基づいて、前記第2の複数の対話型機器要素の作動を制御するように構成される、請求項11に記載の混雑管理システム。
【請求項16】
前記アクティビティコマンドは、前記第2の複数の対話型機器要素の位置又は識別子の指示を含む、請求項15に記載の混雑管理システム。
【請求項17】
前記アクティビティコマンドの遂行は、前記個々のアトラクションの新たな特徴を作動させる、請求項11に記載の混雑管理システム。
【請求項18】
前記個々の対話型機器要素は、前記クールダウン・アクティビティコマンドに応答してライトアップ又は音を出すことを停止する、請求項11に記載の混雑管理システム。
【請求項19】
カメラを含み、個々のアトラクション
の一部を構成し、動きを検出するように構成されるセンサと、
前記個々のアトラクション
の一部を構成する複数の対話型機器要素であって、該複数の対話型機器要素の個々の対話型機器要素が、
前記センサによって、前記検出された動きに基づいて来客との相互作用を検知し、
前記相互作用中に前記個々の対話型機器要素の近くの来客装置の識別をRFID読取機によって読み取り、
前記来客装置を前記相互作用に関連付ける前記相互作用を示す信号を生成する、
ように構成される、複数の対話型機器要素と、
前記複数の対話型機器要素の前記個々の対話型機器要素から前記相互作用を示す前記信号を受信し、
前記信号に基づいて、前記個々のアトラクションの
1又は2以上の混雑メトリックを決定し、
前記混雑メトリックに基づいて、前記個々の対話型機器要素の対話的反応を変更する命令を生成する、
ように構成される中央制御装置と、
を備える対話型機器要素システム。
【請求項20】
前記センサは、前記検出された動きに基づいて、前記複数の対話型機器要素のうちの少なくとも1つとの前記相互作用の継続時間を検出するように構成され、前記対話的反応は、前記継続時間が閾値を超えることに基づいて音量又は強度が低減される、請求項19に記載の対話型機器要素システム。
【請求項21】
前記中央制御装置は、前記センサからの前記信号に基づいて1又は2以上の混雑メトリックを決定し、前記来客装置に送信されて前記個々のアトラクションのアトラクションエリアから遠くに位置するアクティビティに関する情報を提供する1又は2以上のテキストコマンド又は通知を含むアクティビティコマンドを生成するように構成される、請求項19に記載の対話型機器要素システム。
【請求項22】
前記中央制御装置は、前記アクティビティコマンドで示された1又は2以上のタスクの遂行を監視し、前記アクティビティコマンドで示された前記1又は2以上のタスクが遂行された場合に前記アトラクションエリアに戻る命令を前記来客装置に送信するように構成される、請求項21に記載の対話型機器要素システム。
【請求項23】
前記複数の対話型機器要素の前記個々の対話型機器要素は、前記生成された命令に基づいて、前記対話的反応の光強度又は音響強度を変更するように構成される、請求項19に記載の対話型機器要素システム。
【請求項24】
前記制御装置は、前記検知された相互作用に基づいて、前記来客装置に光又は音を作動させる命令を前記来客装置に送信するように構成される、請求項19に記載の対話型機器要素システム。
【請求項25】
前記来客装置はウェラブル装置である、請求項19に記載の対話型機器要素システム。
【請求項26】
前記RFID読取機は、前記来客装置が送信した信号から前記識別を読み取るよう作動する、請求項19に記載の対話型機器要素システム。
【請求項27】
マイクを含み、個々のアトラクションに関連
の一部を構成し、前記個々のアトラクションと相互作用する来客の音響を検出するように構成されるセンサと、
前記個々のアトラクションに関連
の一部を構成し、作動中及び不作動中の対話型機器要素を含み、作動中の対話型機器要素が、
来客との相互作用中に検出された音響を示す信号を前記センサから受信し、
前記相互作用中に、前記作動中の対話型機器要素の近くの来客装置の識別をRFID読取機によって読み取り、
前記来客装置を前記相互作用に関連付ける、
ように構成される、複数の対話型機器要素と、
前記作動中の対話型機器要素から前記相互作用を示す前記信号を受信し、
前記作動中の対話型機器要素からの前記信号に基づいて、前記個々のアトラクションの1又は2以上の混雑メトリックを決定し、
前記1又は2以上の混雑メトリックに基づいて、前記作動中の対話型機器要素のアクティビティ状態を変更する、
ように構成される中央制御装置と、
を備える混雑管理システム。
【請求項28】
前記中央制御装置は、少なくとも前記混雑メトリックに基づいて作動すべき追加の不作動中の対話型機器要素を選択する、請求項27に記載の混雑管理システム。
【請求項29】
前記中央制御装置は、前記1又は2以上の混雑メトリックに基づいて、前記作動中の対話型機器要素の前記アクティビティ状態を不作動に変更する、請求項27に記載の混雑管理システム。
【請求項30】
前記中央制御装置は、前記1又は2以上の混雑メトリックに基づいて、前記作動中の対話型機器要素の前記アクティビティ状態をメンテナンス状態に変更する、請求項27に記載の混雑管理システム。
【請求項31】
前記中央制御装置は、前記1又は2以上の混雑メトリックに基づいて、前記作動中の対話型機器要素の前記アクティビティ状態を、該作動中の対話型機器要素の光を暗くするように変更する、請求項27に記載の混雑管理システム。
【請求項32】
前記中央制御装置は、前記1又は2以上の混雑メトリックに基づいて、前記作動中の対話型機器要素の前記アクティビティ状態を、物品を放出するのを停止するように変更する、請求項27に記載の混雑管理システム。
【請求項33】
前記来客装置はウェラブル装置である、請求項27に記載の混雑管理システム。
【請求項34】
ウェラブル装置と、
複数の対話型機器要素と、
中央制御装置と、
を備える混雑管理システムであって、
前記複数の対話型機器要素の個々の対話型機器要素は、
前記個々の対話型機器要素との来客との相互作用をセンサによって検知し、
前記相互作用中に前記個々の対話型機器要素の近くの前記ウェラブル装置の識別を読み取り、
前記ウェラブル装置を前記相互作用に関連付ける前記相互作用を示す信号を生成する、
ように構成され、前記中央制御装置は、
前記相互作用を示す前記信号を受信し、
前記信号に基づいて1又は2以上の混雑メトリックを決定し、
前記1又は2以上の混雑メトリックに基づいて、前記複数の対話型機器要素、又は該複数の対話型機器要素のエリア内の来客関連装置に命令を送信する、
ように構成される、混雑管理システム。
【請求項35】
前記来客関連装置に送信される前記命令は、前記1又は2以上の混雑メトリックが閾値を超えることに基づいて前記複数の対話型機器要素から遠くに位置するアクティビティに関する情報を提供する1又は2以上のテキストコマンド又は通知を含む、請求項34に記載の混雑管理システム。
【請求項36】
前記閾値は、前記複数の対話型機器要素を有するアトラクションの待ち時間である、請求項35に記載の混雑管理システム。
【請求項37】
前記複数の対話型機器要素への前記命令は、前記複数の対話型機器要素のサブセットの不作動を引き起こす、請求項34に記載の混雑管理システム。
【請求項38】
前記複数の対話型機器要素への前記命令は、前記複数の対話型機器要素のそれまで不作動であるサブセットの作動を引き起こす、請求項34に記載の混雑管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に遊園地の分野に関する。より詳細には、本開示の実施形態は、混雑制御及び遊園地体験に関連する機器のメンテナンスを管理するための方法及び機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テーマパーク及び遊園地はより人気で利用しやすくなっており、その結果、毎日テーマパークを訪れるお客の平均数が増えている。追加のより複雑なアトラクション(例えば、乗物、レストラン、店、及びショー)を伴う遊園地の拡張は、一般に、遊園地に多数の来客に対処するための追加の収容能力を提供する。しかしながら、追加のアトラクションは、典型的に潜在的な来客に遊園地を訪れようとする動機を与える。従って、特定の遊園地は追加の収容能力を加えるが、追加の収容能力は、来客が遊園地エンターテインメント(例えば、買い物、ショー鑑賞、乗物乗車)に参加することに関する高い能力又はアトラクションの待ち時間の短縮を常にもたらすものではない。その理由は、多くの場合、付随して入場者が増加するからである。一方で、来客は、大型でより優れた複雑なアトラクションを望んでおり、来客は望ましい総合的体験も期待する。遊園地の来客のための望ましい総合的体験は、混雑及び特定のアトラクションに関連する待ち時間を制御することに関する特定の問題に対処することを必要とする。実際には、現在、遊園地の来客は、大混雑、結果として生じる長い待ち時間による望ましくない体験に起因して、特定の遊園地に戻ることが阻まれる可能性があることが認識される。従って、改善された遊園地混雑制御システム及び方法が望ましいことが認識される。さらに、来客通行量の増加は、アトラクションに関連する機器が通常よりも頻繁にサービスを必要とする原因になる。従って、遊園地のメンテナンスシステム及び方法を改善することは好都合であろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
当初クレームに記載された主題に相当する特定の実施形態は以下に要約される。これらの実施形態は、本開示の範囲を限定することが意図されておらす、むしろこれらの実施形態は、特定の開示された実施形態の概要を提示することのみが意図されている。実際には、本開示は、以下に記載の実施形態に類似する又はそれとは異なる場合がある種々の形態を包含することができる。
【0004】
1つの実施形態によれば、混雑管理システムは、テーマパーク内の個々のアトラクションのアトラクションエリアに関連した少なくとも1つのローカル制御装置を含む。混雑管理システムは、少なくとも1つのローカル制御装置の送受信機を含み、送受信機は、少なくとも1つのローカル制御装置の検出範囲内の来客関連装置からの無線信号を通じて来客データを受信する。混雑管理システムは、少なくとも1つのローカル制御装置と通信する遠隔中央制御装置を含む。遠隔中央制御装置は、少なくとも1つのローカル制御装置から来客データを受信し、受信した来客データに基づいて個々のアトラクションの1又は2以上の混雑メトリックを決定する。遠隔中央制御装置は、決定した1又は2以上の混雑メトリックに基づいてアクティビティコマンドを生成する。遠隔中央制御装置は、来客関連装置のうちの少なくとも1つの来客関連装置にアクティビティコマンドを送信する。
【0005】
一実施形態によれば、混雑管理システムは、テーマパーク内のそれぞれのアトラクションに関連した複数のローカル制御装置を含む。システムは、複数のローカル制御装置と通信する中央制御装置を含み、中央制御装置は、複数のローカル制御装置から通信情報を受信し、通信情報は、それぞれのアトラクションに近接する無線来客装置の検出に基づく来客人数情報を含む。中央制御装置は、受信した通信情報に基づいてそれぞれのアトラクションの1又は2以上の混雑メトリックを決定し、混雑メトリックは、それぞれのアトラクションに近接する無線来客装置の検出に基づく来客人数情報を含む。中央制御装置は、1又は2以上の混雑メトリックに基づいて個々の来客のためのアクティビティコマンドを生成し、個々の来客関連装置に対してアクティビティコマンドを送信する。
【0006】
1つの実施形態によれば、システムは、テーマパーク内の個々のアトラクションの対話型機器要素を含む。対話型機器要素は、1又は2以上のセンサ、及び該1又は2以上のセンサセンサからデータを受け取る制御装置を含む。データは、対話型機器要素と相互作用する来客を示す情報を含む。制御装置は、受信したデータに基づいて対話型機器要素の1又は2以上のメンテナンス関連メトリックを決定する。制御装置は、1又は2以上のメンテナンス関連メトリックに基づいて対話型機器要素に関するメンテナンスコマンドを生成し、メンテナンスコマンドに基づいて対話型機器要素を不作動にさせる。制御装置は、対話型機器要素を不作動にさせると別の対話型機器要素を作動させることができる。
【0007】
本開示の上記及び他の特徴、態様、利点は、同じ符号が同じ要素を表す添付図面を参照して以下の詳細な説明を読むことでより良く理解できることになる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態による混雑管理システムを使用する方法のフローチャートである
【
図2】本実施形態による混雑管理システムを含むテーマパークの概略図である。
【
図3】本実施形態による混雑管理システムを利用するテーマパークの混雑エリアの概略図である。
【
図4】本実施形態による混雑管理システムを利用するテーマパークの非混雑エリアの概略図である。
【
図5】本実施形態による動的作動対話型機器要素を含むアトラクションの概略図である。
【
図6】本実施形態によるアクティブウェラブルの概略図である。
【
図7】本実施形態による、テーマパーク内の混雑及び/又はテーマパーク内の機器のメンテナンスを管理するために実施することができる制御システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の実施形態は、テーマパーク内の仮想混雑管理を助長する。本明細書で提示する場合、仮想混雑管理システムは、テーマパークの種々のアトラクションの間及びその中の来客人数を管理して、乗物などの所定のアトラクションにおいて、大群集が一列になって待つのを又は特徴部にアクセスするのを待つのを制限又はなくす。例えば、特定の乗物又は遊園地の領域が非常に混雑する場合、混雑エリアの全ての又は一部の来客は、遊園地の他のセクションで新しい報酬又は特徴部が利用可能であるとの通知を受けることができる。これらのメッセージは、ユーザに、遊園地内で再配置され、混雑エリアの来客人数を低減して大きな楽しみを与えるための動機を与える。さらに、開示された技術は、遊園地内の対話型機器要素を管理するために使用することができる。1つの実施形態において、対話型機器要素は、来客を遊園地内の及び/又は特定のアトラクション内の新しい場所に移動させるための動機として動的に作動させることができる。さらに、対話型機器要素は、混雑エリアにある場合、あまり作動しないように又はあまり応答しないように制御することができる。このように、周辺エリアが混雑状態になると、来客は特定の対話型機器要素への興味を失うので、対話型要素の周りの混雑を局所的に低減させるためのフィードバックループをもたらす。
【0010】
特定の実施形態において、開示された技術は、来客人数及び分布のメトリック(例えば、混雑メトリック)を評価して、来客に対して所望の来客分布を動機付けるメッセージ又は他の通知を送る制御装置(例えば、遠隔中央制御装置)を含み、例えば、通知は、来客が実行することになる、来客に混雑したアトラクションから離れるように動機付けるアクティビティシーケンスに関する。システムは、アトラクション及び/又は来客に関連したローカル制御装置から、群集及び/又は対話型機器を動的に管理するために使用される種々の入力を受信する。特定の実施形態において、混雑管理は、部分的に、アクティブウェラブル(例えば、ブレスレット、装着タグ、ネックレス、又はバッジ)などの来客装置によって管理することができ、来客装置は、来客が保持するか又は来客に関連し、種々のアトラクションと相互作用し、来客にアトラクションから離れて別のアトラクションエリア又は遊園地の別のアリアに行くよう伝える。別の実施形態において、混雑管理は、来客のモバイル装置上のアプリケーションによって管理することができる。
【0011】
信号は、制御装置が用いることもでき、所定のアトラクションに関連した機器のメンテナンスに関するデータを収集し、機器のサービスが必要な場合に表示装置又はオペレータにメンテナンスリクエストを出力する。制御装置は、メンテナンス制御装置と通信するよう構成することができ、又は制御装置は、機器のメンテナンスを監視及び制御することができる。例えば、機器のメンテナンスは、インパクトセンサ、加速度計、動作時間センサ、圧電センサ、光学センサ、又はアトラクション(例えば、対話型機器要素)と関連した機器を監視するための何らかの他の適切なセンサなどのセンサによって監視することができる。センサは、アトラクションの一部の摩耗を示すために、どれくらいの時間アトラクションが相互作用していたか、どれくらいの時間アトラクションが使用状態又は使用中かなどを示す信号を出力することができる。遠隔中央制御装置が、機器がメンテナンス閾値に達していること決定すると(例えば、作動上限値、サービスが長すぎる)、遠隔中央制御装置は、オペレータに警告を出すこと、又は表示装置にサービス又はメンテナンス作業を行う必要があるとのメッセージを出すことができる。
【0012】
図1は、本技術による混雑管理システムを使用する方法のフローチャートである。方法10は、来客に関するユーザ識別情報を受け取るステップ(ブロック12)と、来客が遊園地に入るとすぐの来客の入園を検出するステップ(ブロック14)で始まる。遊園地で一度、方法10は、来客と関連して、資格証明書情報の一部として収集又は提供されたデータなどの、来客に関する1又は2以上の信号を受け取るステップ(ブロック16)を含む。データは、ローカル制御装置及び/又は来客関連装置(例えば、アクティブウェラブル)を経由して提供することができ、このデータは来客の位置又は所在地などの情報を含むことができる。方法10は、アトラクション待ち時間が閾値を超える場合などの、個別アトラクションの又はその中の混雑メトリックを決定するステップ(ブロック18)を含むことができる。方法10は、1又は2以上の混雑メトリックに基づいてアクティビティコマンドを発生するステップ(ブロック20)を含む。一部の実施形態において、アクティビティコマンドは、個々の来客に対してそれぞれのアトラクションのうちの異なるアトラクションに行くべきとのメッセージ又は通知を含むことができる。方法10は、アクティビティコマンドを来客関連装置又は来客のモバイル装置上のアプリケーションに送るステップ(ブロック22)を含むことができる。方法10の詳細な態様は、関連のシステム特徴部に関して以下に詳細に説明する。
【0013】
図2は、本技術による混雑管理システムを含むテーマパークの概略図である。システム100は、遠隔中央制御システム102、監視センサ104、無線通信システム106、ローカル制御システム107、システム表示装置108、アクティブウェラブル110(例えば、アクセス可能データ及び通信特徴部を含むブレスレット)、及び以下に詳細に説明するように本実施形態に従って作動する他の構成要素を含む。システム100の特定の態様は、
図1に例示した方法10において作動する要素に関連して参照されることになる。詳細には、本実施形態は混雑管理を助長し、遊園地来客120を、遊園地内の特定の領域又はアトラクションに入るよう案内するか又は動機付けすることができることに留意されたい。本実施形態は、遊園地の他の領域の食事、買い物、及び他のエンターテインメント会場(例えば、乗物、ショー)といった、遊園地の他のエリアへの参加を促すよう機能することができる。
【0014】
方法10のブロック14に概略的に示されるように、来客120が発券場所(例えば、来客サービスカウンター、遊園入口)に到着すると、来客120には、遊園地マップなどの他の物品に加えて入園資格証明書(例えば、チケット又はアクティブウェラブル110)が与えられる。情報媒体(例えば、オーディオ、ビデオ)及び教示標識は、この全ての発券場所に存在し得る。特定の開示された実施形態は、アクティブウェラブル110などの来客関連装置との関連で説明されるが、来客関連装置は、来客モバイル装置(例えば、スマートフォン)を含み得ることを理解されたい。いくつかの例では、来客120は、到着前に取得した入園資格証明書をもつことができ、発券場所での当該資格証明書の取得をスキップすることができる。入園資格証明書は、各来客が提供したユーザ識別情報(ブロック12で示した)又は来客プロフィールに関係することができる。
【0015】
方法10のブロック16に概略的に示されるように、遠隔中央制御装置102は、ユーザ関連装置(例えば、アクティブウェラブル110)から来客120に関する信号を受け取るよう作動する。この信号は、来客識別情報及び/又はユーザ関連装置(例えば、アクティブウェラブル110)から出力された信号によって決定された来客120の所在地に関する情報を含むことができる。来客の1又は2以上の対話型機器要素との相互作用によって決定されるような、遊園地のあるエリアでの来客120の待ち時間、来客120がアトラクションとの相互作用を試みた回数などを含む、来客120に関する他の情報は、アトラクション148から出力することができる。特定の実施例として、来客120が、例えばアトラクション148の対話型機器要素と物理的接触を繰り返して行うことによって特定のアトラクション148との相互作用を試みている場合、アクティブウェラブル110及び/又は対話型機器要素は、ローカル制御装置107に信号を提供することができ、次に、このことを示すために遠隔中央制御装置にこの信号を伝える。
【0016】
方法10のブロック18に概略的に示されるように、方法10は、アトラクション148に関する来客120の人数及び/又は予想される待ち時間が閾値を超えた場合を決定することを含むことができる。例えば、アクティブウェラブル110は、遠隔中央制御装置102に対して、来客120がアトラクションのエリア内で閾値時間以上(例えば、30分以上)待っていることを示す信号を出力することができる。待ち時間は、アトラクションに位置して範囲内の各アクティブウェラブル110から識別信号を受信するよう構成された1又は2以上のアクティブウェラブルセンサ109(例えば、読取機、無線通信ビーコン)からの信号によって決定されるような、来客位置情報及び来客識別情報から決定することができる。例えば、特定の来客識別番号を有するアクティブウェラブル110が、特定のアクティブウェラブルセンサ109の範囲内にあると判定された場合、平均待ち時間を推定することができる。1つの実施例において、平均待ち時間は、来客120がアトラクション148の近くの位置にどのくらいの時間とどまっているかを決定するために、来客120の以前の位置と来客120の新たな位置とを比較することで決定することができる。
【0017】
ブロック20に概略的に示されるように、方法10は、アトラクションの待ち時間又は他の混雑管理メトリックが閾値を超えた場合にアクティビティコマンドを発生することを含むことができる。ブロック22に概略的に示されるように、方法10は、来客装置(例えば、アクティブウェラブル110)にアクティビティコマンドを送信することを含むことができる。本実施形態は、来客120を遊園地の他のエリアに参加するのを促すよう機能することができる。例えば、アクティビティコマンドは、来客120が列をなして待っている乗物から離れて遊園地の他のエリアに行き、アクティビティ(例えば、別の乗物に乗る)を遂行することを要求することができる。アクティビティコマンド(例えば、1又は2以上のタスク)を遂行すると、来客120は、来客120が最初に待っていた乗物に戻った場合に強化されたユーザ体験を提供されることによる報酬を受けることができる。来客120がアクティビティコマンドに関連するタスクを遂行した時点で、来客120は、アクティブウェラブルの表示装置と相互作用することで、アクティブウェラブル110上にタスク遂行のマーク付けすることができる(タスク遂行をマーキングする)。来客120がタスク遂行をマーク付けすると、遠隔中央制御装置102は、アクティブウェラブル110から来客120がタスクを遂行したという信号を受信する。このようにして、遠隔中央制御装置102は、来客120が最初のアトラクションに戻る準備ができている可能性が喚起される。一部の実施形態において、遠隔中央制御装置102は、第1のアトラクション148(すなわち、池アトラクション148)での混雑が依然として非常に激しく関連する待ち時間が非常に長いことを決定することができる。これに応じて、遠隔中央制御装置102は、他のアクティビティコマンド(例えば、他のタスク)を出力して、来客120が他のタスクを遂行するのを促すことができる。アクティビティコマンドは、
図3-4を参照してさらに理解することができる。
【0018】
図3は、本技術による混雑管理システム100を利用するテーマパークの混雑エリアの概略図である。上述のように、テーマパークは種々のアトラクション(例えば、乗物)を含む。特定のアトラクション又は乗物は、一時に非常に注目される場合がある。例示した実施例において、アトラクション148は、遊園地のエリア149に多数の来客120を引き付けている。各来客120が装着したアクティブウェラブル110は、遠隔中央制御装置102にそれぞれの信号を出力するが、遠隔中央制御装置102は、各信号からの情報を集めて、エリア内の来客人数、エリア内で来客が過ごす時間の長さなどを示す。同様に遠隔中央制御装置102は他の信号を受信することができる。
【0019】
例えば、遠隔中央制御装置102は、アトラクション148(例えば、アトラクション148に関連したセンサ104)から信号を受信することができる。センサ104は、インパクトセンサ、加速度計、動作時間センサ、圧電センサ、光学センサ、カメラ、マイク、又はアトラクションを監視する他の適切なセンサを含むことができる。センサ104は、対話型機器要素147(ここではアヒルの餌分配ステーションで示される)と関連することができ、以下のことを示す信号を出力することができる、すなわち、信号は、アトラクションの一部の摩耗を示すために、どれくらいの時間アトラクションが相互作用しているか、どれくらいの時間アトラクションが使用状態又は使用中か、いくつの作動を各対話型機器要素147が経験したかを示す。遠隔中央制御装置102が、個々の対話型機器要素147が作動上限値に達していること、使用時間が長すぎることなどを決定すると、遠隔中央制御装置102は、オペレータ128(
図2参照)に警告を出すこと、又は表示装置108にサービス又はンテナンス作業を行う必要があるとのメッセージを出力ことができる。図示の対話型機器要素147は、アヒルの餌分配器(例えば、来客120がボタンを作動させると餌の一部を分配する)として示されているが、対話型機器要素147は、アトラクション物語に従って構成すること、及び物品を放出し、特殊効果を提供し、来客報酬(例えば、結果として来客プロフィールと関連付けられる)を発生させるよう構成することができる。さらに、対話型機器要素147の作動又はそれとの相互作用は、物理的接触、検知されたスタイレットの動き、検知された可聴又は可視来客アクションなどとすることができる。1つの実施形態において、1又は2以上のセンサ104は、対話型機器要素147に接近する来客を検知するRFID読取機を含むことができ、これにより遠隔中央制御装置102及び/又はローカル制御装置104は、良好な来客相互作用として近接度を記録する。しかしながら、来客の没頭及び楽しみを高めるために、対話型機器要素147は、良好な相互作用のための機械的又は電気的反応を含むことができる。このように、様々な体力又は身体能力の来客120は、それにも関わらず、対話型機器要素147と良好な相互作用を達成することができる。
【0020】
遠隔中央制御装置102は、各ローカル制御装置107及びアクティブウェラブル110にプッシュダウンされた特定のアトラクションの構成を動的に調節することができる。アトラクションに関する構成を調節することで、遠隔中央制御装置102は、来客往来の流れを制御してこのエリアの混雑を低減することができる。同様に、遠隔中央制御装置102は、来客往来の流れを制御して、アトラクションが望まれる以上に相互作用されている場合に、アトラクションと相互作用するユーザの数を低減することができる。例えば、単一のユーザが望まれるよりも長く特定の対話型機器要素147に物理的接触を行った場合、遠隔中央制御装置102は、クールダウン・アクティビティコマンドを発生することができる。クールダウン・アクティビティコマンドは、ローカル制御装置107が受信することができ、影響を受けたアトラクションの出力を低減するようになっている。これに応じて、対話型機器要素147は、来客120との相互作用を低減するために応答出力を停止することができる。例えば、対話型機器要素147は、ライトアップ、音を出すこと、ポイントを与えること、又は来客との相互作用に応えて反応を生成することを停止することができる。換言すると、アトラクションは、来客120に対する所望の反応を制限して、来客120がアトラクション148の対話型機器要素147との相互作用を終了するよう促すことができる。
【0021】
他の実施例において、遠隔中央制御装置102が、所定のアトラクション148の混雑メトリックが望ましくない混雑を示すと判定した場合、遠隔中央制御装置102は、アクティビティコマンドを発生することができる。このアクティビティコマンドは、来客120がアクティビティを遂行する要求、来客120がタスクリストからの所定数のタスクを遂行する、所定のタスクを逐次的に遂行する要求などを含むことができる。例示の実施例において、遠隔中央制御装置102は、来客に関連したアクティブウェラブル110から収集した混雑メトリックによって、アトラクション148(例えば、アヒルに餌を与える池アトラクション)に集まった群集が多すぎることを決定することができる。すなわち、1つの実施形態において、混雑メトリックは、特定のエリア149又はアトラクション148における来客密度であり、これは、特定の時期にエリア149又はアトラクション148の中で生じた個々の来客120に関するアクティブウェラブルの検出信号の数を特定し、この数を閾値と比較することに基づいて評価することができる。エリア149内の来客120の推定数が閾値を超える場合、混雑メトリックは、望ましくない混雑を示すことができる。このような実施形態において、アクティビティコマンドは、混雑エリア149又はアトラクション148の中に居ると特定された1又は2以上の来客装置(例えば、アクティブウェラブル110)に送ることができ、それぞれの来客120がそこを離れて他のエリア149又はアトラクション148に行くことを促すようになっている。逆に、人の少ないエリア149又はアトラクション148は、来客の低密度を示す混雑メトリックに基づいてアクティビティコマンドをトリガすることができる。このようなアクティビティコマンドは、人の少ないエリア149又はアトラクション148に居ないが遊園地内の他の場所に位置する来客120に送ることができる。他の混雑メトリックは、アトラクション148の待ち時間、特定の対話型機器要素147の周りの群集密度などとすることができる。換言すると、遠隔中央制御装置102は、概して高い群集密度のアトラクション148及び人の少ないエリア149を同時に監視して、テーマパークのどのエリアに来客120を移動させることができるかを決定する。
【0022】
来客120を人の少ないエリア149に移動させるために、遠隔中央制御装置102は、混雑メトリックに基づいてアクティビティコマンドを引き起こし、個々のアトラクション148、例えば池アトラクションに関連するゲーム構成を変更することができる。
図4を参照してさらに説明するように、来客往来の流れを制御して池アトラクションの往来を低減するために、アクティビティコマンドは、アクティビティコマンドを来客関連装置(例えば、アクティブウェラブル110)に送信して、来客が他のアトラクション(例えば、馬アトラクション)に移動するのを促すことを含むことができる。
【0023】
図4は、本技術による混雑管理システムを利用するテーマパークの非混雑エリア151の概略図である。例示の実施例において、アクティビティコマンドは、遠隔中央制御装置102からローカル制御装置107に、従って来客120に関連するアクティブウェラブル110にプッシュダウンされている。上述のように、アクティビティコマンドは、来客120がアクティビティを遂行する要求、来客120がタスクリストからの所定数のタスクを遂行する、所定のタスクを逐次的に遂行する要求などを含むことができる。例示の実施形態において、池アトラクション148の混雑を緩和するために、アクティビティコマンドは、来客120が池アトラクション(
図3)から離れて馬アトラクション150を訪問するのを要求することを含む。以下にさらに説明するように、このアクティビティコマンドに従うことで、来客120は、最初のアトラクション(すなわち、池アトラクション148)に戻った際に強化されたユーザ体験を受けることができる。
【0024】
アクティビティコマンドの説明に戻ると、来客120は、アクティブウェラブル110の出力されたアクティビティコマンドを通じて、馬アトラクション150と相互作用するよう通知を受けることができる。例示の実施例において、来客120は、リンゴを与えるタスクを遂行するよう指示される。来客120がこのアクティビティコマンドのタスクを遂行した時点で、来客120は、アクティブウェラブルの表示装置と相互作用することで、アクティブウェラブル110上にタスク遂行のマーク付けすることができる(タスク遂行をマーキングする)。来客120がタスク遂行をマーク付けすると、遠隔中央制御装置102は、アクティブウェラブル110から来客120がタスクを遂行したという信号を受信する。このようにして、遠隔中央制御装置102は、来客120が最初のアトラクション(すなわち、池アトラクション148)に戻ることができる可能性が喚起される。一部の実施形態において、遠隔中央制御装置102は、第1のアトラクション148(すなわち、池アトラクション148)での混雑が依然として非常に激しく関連する待ち時間が非常に長いことを決定することができる。これに応じて、遠隔中央制御装置102は、来客120が他のタスクを遂行するのを促すことができる。例えば、遠隔中央制御装置102は、来客120が陣取ったままとして最初のアトラクション(すなわち、池アトラクション148)のエリア内の混雑を低減するために、来客120に他のタスクを遂行するよう指示する他のアクティビティコマンドを出力することができる。一部の実施形態において、アクティビティコマンドは、来客120が遂行する1つのタスクのみを含むことができる。他の実施形態において、アクティビティシーケンスは、来客120がタスクリストからの所定数のタスクを遂行する、所定のタスクを逐次的に遂行するのを要求することができる。アクティビティシーケンスを遂行すると、来客120は、最初のアトラクション(すなわち、池アトラクション148)に戻るように指示されることになる。アクティビティシーケンスを遂行することで、来客120は、強化されたユーザ体験(例えば、アトラクションの特異な仮想態様を可能にすることができる)を受けることができる。例えば、来客120は、池152の秘密エリアへのアクセスを行うこと、アヒルにより多くの餌を与えることなどが可能になる。アクティビティシーケンスを遂行することで、来客120は、最初のアトラクション(すなわち、池アトラクション148)のエリア内の混雑低減に貢献することになる。
【0025】
図5は、対話型機器要素147aの作動サブセット及び対話型機器要素147bの不作動サブセットを含むアトラクションを概略的に示す。図示の実施形態において、対話型機器要素147は概して同じタイプとすることができ、例えば、対話型パネル302を含む壁300として構成され、対話型パネル302は、作動時、アトラクション148の卵収集特徴のためのニワトリの卵304を表示する。対話型パネル302は、来客120が表示された卵304を仮想的に収集するのを可能にするために押せるように構成することができる。本明細書で定められているように、収集は、個々の対話型パネル302の近くの来客装置の来客識別に記録すること又は関連することができる。例えば、対話型パネル302は、来客装置(例えば、アクティブウェラブル110)の識別情報を読み取るRFID読取機を含むことができる。良好に相互作用すると、アクティブウェラブル110は、点灯すること又は他の方法で相互作用が完了していることを示すこともでき、来客120が先に進むのを促し、他の来客120が壁300と相互作用するのを可能にする。1つの実施形態において、一度作動すると、対話型パネル302は、消えること又はもはや卵304を表示いないことになり、卵が収集されたことを示す。それに応じて、次に、制御装置302は、対話型機器要素147bの不作動サブセットのうちの1つに作動命令を出すことができ、これは次に動的に作動サブセットの一部になることができ、卵304の表示を開始することができる。このように、作動サブセット及び不作動サブセットは、動的に来客アクションに応答してメンバーを変えることができる。さらに、動的調整は、新しい卵304をいつでも無作為に表示することができるので、来客が壁300に沿って広がることを促して混雑を低減することができる。加えて、動的再配置は、来客120に交互の選択肢を提示することで、何らかの機能しない又はメンテナンス待ちの対話型機器要素147を隠すことができる。
【0026】
図6は本実施形態によるアクティブウェラブル110で構成された来客装置を概略的に示す。例示の実施形態において、アクティブウェラブル110は、ブレスレット形態のハウジング400を含む。しかしながら、他の実施形態において、ネックレス、ヘッドバンド、リング、又は他の好都合に装着できる物品を含むことができる。装置402は、ハウジング400内に組み込むことができる。装置402は、特定の機能を果たす複数の別々の又は統合された構成要素を含むことができる。例示の実施形態において、装置402は、メモリ/識別手段404、電力モジュール406、表示装置408、インジケータ410、送信機412、及び受信機414を含む。一部の実施形態において、メモリ/識別手段404は、遠隔中央制御装置102を来客120と関連付ける単純な識別手段(例えば、RFIDタグ)を含むことができる。作動時、装置402は、少なくとも遠隔中央制御装置102から情報を受信するよう作動して来客120に情報(例えば、アクティビティコマンド)を提供することができる。詳細には、装置402は、通信情報システム106を経由して遠隔中央制御装置102と通信することができる。一部の実施形態において、これは装置402から遠隔中央制御装置102への通信情報を含むことができる。しかしながら、他の実施形態において、監視センサ104(例えば、近接センサ)を用いて遊園地エリアのいずれかの場所においても装置402を検出し、このデータを遠隔中央制御装置102で分析することは、装置402に関する情報をもたらすことができる(例えば、アトラクションの近くのユーザ120の数、装置402に関連したユーザ120が経験する待ち時間)。アクティブウェラブル110は、対話型機器要素147との良好な相互作用に応答して、例えば、制御装置102からの良好な相互作用を示す無線信号に応答して点滅又は点灯することができる1又は2以上のライト又は他のインジケータを含むことができる。
【0027】
図7は、テーマパーク内の混雑及び/又はテーマパーク内の機器メンテナンスを管理するために実装することができる、制御システム600のブロック図である。システム600は、1又は2以上のローカル制御装置107と通信する遠隔中央制御装置102を含む。ローカル制御装置107は、所定のアトラクションと共用設置すること、又はアトラクションの所定の半径範囲内に配置することができる。各ローカル制御装置107は、それぞれの来客120に関連したアクティブウェラブル110からの信号を受信することができる。すなわち、特定の実施形態において、各ローカル制御装置107は、アトラクションの近くの来客人数を監視することができる。遠隔中央制御装置102及びローカル制御装置107の一方又は両方は、アンテナ、無線送受信機回路、及び信号処理ハードウェア及び/又はソフトウェア(例えば、ハードウェア又はソフトウェアフィルタ、A/Dコンバータ、マルチプレクサ、増幅器)、又はこれらの組み合わせなどの通信回路(例えば、通信回路604又は606)を含むことができ、通信回路は、IR無線通信、衛星通信、同報無線、マイクロ波無線、ブルートゥース、ジグビー、ワイファイ、UHF、NFCなどによる、有線又は無線通信経路上で通信するように構成することができる。このような通信は、無線塔などの介在通信装置を含むこともできる。1つの実施形態において、遠隔中央制御装置102とローカル制御装置107との間の通信は有線式である。また、システム600は、対話型機器要素147を含むことができ、対話型機器要素147は、本明細書に提示されるような通信回路602及び1又は2以上のセンサ104を含むこともできる。対話型機器要素147とローカル制御装置107との間の通信は、有線式又は無線式とすることができる。加えて、ローカル制御装置107は、来客位置及び識別を監視して混雑メトリックを決定する追加的な読取機又は他の来客装置検出器609と通信することができる。このような検出器は、本明細書で提示されるような情報回路611を含むことができる。
【0028】
加えて、遠隔中央制御装置102及びローカル制御装置107の一方又は両方は、表示装置615、及び本明細書に記載の方法及び制御アクションを実行するためにプロセッサ(例えば、プロセッサ612又は614)で実行可能な命令を格納するためのメモリ素子(例えば、メモリ素子608又は610)を含むことができる。例えば、プロセッサ612は、ローカル制御装置107からの入力、並びに来客が乗物に参加すること及び来客が遊園地から出ることに関するデータに基づいて、混雑管理に関する命令を実行することができる。追加の入力としては、遊園地内の来客の位置、来客がアトラクションの近くに居る時間を挙げることができる。例えば、アクティビティコマンドは、少なくとも部分的に、無線信号によって又は来客アクティブウェラブルからのグローバルポジショニングシステム(GPS)情報によって決定された、アトラクションに対する来客の位置に基づいて生成してユーザのアクティブウェラブルに出力することができる。システム600は、遊園地訪問時に来客位置を記憶し、遊園地内の来客位置のアクセス可能なログを生成することができ、このログは、どの来客が、強化されたユーザ体験のためにアトラクションを離れその後に戻ってくるよう動機付けされるかを決定するのに利用される。来客が、第1の期間にアトラクションに対して第1の距離内に位置すると推定されると、来客の待ち時間の状況に関するメッセージがアクティブウェラブルに送られ(例えば、「アヒルの餌やりまで20分」)、これはユーザがアトラクションに到着する最初の来客のうちの1人であることに対処する。来客がそうしないで、群集が許容閾値上限よりも多いときにアトラクションに遅れて到着すると、アトラクション148の近くの混雑及び長い待ち時間に対処するために、アクティビティコマンド(例えば、「戻ってきたときに良好なアヒル餌やり体験を受けるために乗馬アトラクションで馬に餌を与えなさい」)を生成することができる。このように、アトラクションに遅れて到着した来客は、群集が分散した又は群集が許容人数に低減した後でアトラクションに戻るよう動機付けすることができる。
【0029】
プロセッサは、1又は2以上の処理装置を含むことができ、メモリは、1又は2以上の有形の非一時的機械可読媒体を含むことができる。例示的に、このような機械可読媒体は、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、又は光学ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置又は他の磁気記憶装置、又は機械可読命令又はデータ構造の形態でありかつプロセッサによって又は他のプロセッサベースの装置(例えば、モバイル装置)によってアクセス可能な所望のプログラムコードを保持又は記憶することができる、何らかの他の媒体を含むことができる。例えば、遠隔中央制御装置102及びローカル制御装置107は、オペレータインタフェース620、例えばコンピュータベースのワークステーション又はモバイル装置でアクセス可能であり、及び/又は入力/出力インタフェース616を含むことができる。
【0030】
特定の実施形態において、遠隔中央制御装置102は、アクティブウェラブル110を通じて来客に対して乗物オプションを動的に示し、来客120が最初に歴史的に非混雑アトラクションにアクセスするよう促すことができ、これによりユーザは、より混雑したアトラクションにアクセスする際に強化された体験を受けることができる。
【0031】
本発明の開示のある一定の特徴のみを本明細書に図示して説明したが、当業者には多くの修正及び変更が想起されるであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、全てのそのような修正及び変更を本発明の開示の真の精神に該当するとして網羅するように意図していることを理解されたい。さらに、開示された実施形態の特定の各要素は、互いに組み合わせること又は交換することができることを理解されたい。
【符号の説明】
【0032】
100 混雑管理システム
102 遠隔中央制御装置
107 ローカル制御装置
110 来客関連装置
148 アトラクション
149 アトラクションエリア
606 送受信機