IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ プラッサー ウント トイラー エクスポート フォン バーンバウマシーネン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングの特許一覧

特許7326338分岐器の領域で軌道をつき固める方法および機械
<>
  • 特許-分岐器の領域で軌道をつき固める方法および機械 図1
  • 特許-分岐器の領域で軌道をつき固める方法および機械 図2
  • 特許-分岐器の領域で軌道をつき固める方法および機械 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-04
(45)【発行日】2023-08-15
(54)【発明の名称】分岐器の領域で軌道をつき固める方法および機械
(51)【国際特許分類】
   E01B 27/20 20060101AFI20230807BHJP
   E01B 35/04 20060101ALI20230807BHJP
【FI】
E01B27/20
E01B35/04
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020562617
(86)(22)【出願日】2019-04-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-09
(86)【国際出願番号】 EP2019059729
(87)【国際公開番号】W WO2019223939
(87)【国際公開日】2019-11-28
【審査請求日】2022-04-15
(31)【優先権主張番号】A148/2018
(32)【優先日】2018-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(73)【特許権者】
【識別番号】514318345
【氏名又は名称】プラッサー ウント トイラー エクスポート フォン バーンバウマシーネン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Plasser & Theurer, Export von Bahnbaumaschinen, Gesellschaft m.b.H.
【住所又は居所原語表記】Johannesgasse 3, A-1010 Wien, Austria
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】マーティン ビュアガー
【審査官】湯本 照基
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-295205(JP,A)
【文献】特開平06-235202(JP,A)
【文献】特開平06-235203(JP,A)
【文献】特開2000-001803(JP,A)
【文献】特開2002-146702(JP,A)
【文献】実開昭54-133503(JP,U)
【文献】特表2019-506550(JP,A)
【文献】特開2016-061630(JP,A)
【文献】特開平07-071002(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01B 27/20
E01B 35/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌道走行可能なタンピング機械(1)によって分岐器(7)の領域で軌道(3)をつき固める方法であって、第1の作業工程で、第1の分岐線(8)を目標位置に移動し、つき固め、その後、前記タンピング機械(1)の後退走行を分岐点手前まで行い、第2の作業工程で、第2の分岐線(9)を目標位置に移動し、つき固める方法において、
前記後退走行中に、センサアッセンブリ(19)によって、前記第2の分岐線(9)の実際位置を、前記第1の分岐線(8)を基準として検出し、この検出された実際位置に基づき、前記第2の分岐線(9)の位置のための補正値(30,31,32)を計算することを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記第2の分岐線(9)の前記実際位置の検出を、分岐後端(28)を越える検出領域(33)において行う、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第1の分岐線(8)の位置によって規定される基準平面(37)を予め規定し、前記第2の分岐線(9)の位置のための補正値(30,31,32)を、前記基準平面(37)に関する偏差として計算する、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記センサアッセンブリ(19)によって、前記両分岐線(8,9)の表面輪郭を検出する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記表面輪郭をポイントクラウドとして検出し、計算ユニット(36)によって評価する、請求項4記載の方法。
【請求項6】
計算された前記補正値(30,31,32)を、前記タンピング機械(1)のいわゆるマスタコンピュータ(29)に伝達する、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
請求項1から6までのいずれか1項記載の方法を実施するためのタンピング機械(1)であって、
前記タンピング機械(1)に、後退走行中に第2の分岐線(9)の実際位置を検出するように設定されたセンサ装置(19)が配置されていることを特徴とする、タンピング機械(1)。
【請求項8】
前記センサ装置(19)はレーザスキャナ(20)を含む、請求項7記載のタンピング機械(1)。
【請求項9】
前記センサ装置(19)は光切断センサ(21)を含む、請求項7または8記載のタンピング機械(1)。
【請求項10】
計算ユニット(36)が、検出されたポイントクラウドに基づき分岐線(9)の位置のための補正値(30,31,32)を計算するように設定されている、請求項7から9までのいずれか1項記載のタンピング機械(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軌道走行可能なタンピング機械によって分岐器の領域で軌道をつき固める方法であって、第1の作業工程で、第1の分岐線を目標位置に移動し、つき固め、その後、タンピング機械の後退走行を分岐点手前まで行い、第2の作業工程で、第2の分岐線を目標位置に移動し、つき固める方法に関する。さらに本発明は、この方法を実施するためのタンピング機械に関する。
【背景技術】
【0002】
軌道区間および分岐区分をつき固めるための、軌道走行可能なタンピング機械は長年公知である。例えば、欧州特許出願公開第1143069号明細書にはこのような機械が開示されている。この機械は、本線(主線)を均し、整正するためのこう上整正装置と、本線から分岐した分岐線(分岐器の分岐セクション)を持ち上げるための付加的なこう上装置とを含む。この場合、第1の作業工程で本線の走行中に、付加的なこう上装置の作用領域で分岐線が共に持ち上げられ、1つの共通の測定システムによって、分岐器の制御されたこう上が保証される。
【0003】
このようにして、分岐線の実際位置は、分岐器の領域で変化し、場合によっては予め行われた測定は、引き続き行われる分岐線のこう上または整正およびつき固めのための基準値を提供するためには、もはや使用できない。したがって、従来技術によれば、分岐線を走行して、つき固める第2の作業工程の前に、第1の作業工程の結果の手動測定を行わなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の根底を成す課題は、冒頭で述べた形式の方法およびタンピング機械を、従来技術に対して改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、この課題は、独立請求項1および7の特徴の組み合わせによって解決される。本発明の好適な別の構成は従属請求項に記載されている。
【0006】
この場合、後退走行中に、センサアッセンブリによって、第2の分岐線の実際位置を、特に第1の分岐線の位置に関して検出し、この検出された実際位置に基づき、第2の分岐線の位置のための補正値を計算する。このようにして、いずれにせよ必要な後退走行を、第1の作業工程において変化した第2の分岐線の位置を求めるために利用する。これにより、手間のかかる手動の中間測定を省いて、第2の作業工程を開始することができる。この場合、第1の分岐線とは、本線であるかまたは分岐線であるかに関わらず、第1の作業工程中に、こう上および整正される軌道を意味する。
【0007】
好適には、第2の分岐線の実際位置の検出を、分岐後端を越える検出領域において行う。この場合、分岐後端として、通常、本線と分岐線との最後の一貫した共通の枕木が規定される。したがって、後退走行中には、第1の作業工程後に第2の分岐線が新しい位置を有する領域全体が検出される。
【0008】
さらなる改善によれば、第1の分岐線の位置によって規定される基準平面を予め規定し、第2の分岐線の位置のための補正値を、この基準平面に関する偏差として計算する。このようにして、第2の作業工程で行われる第2の分岐線の補正は、既につき固められた第1の分岐線に関して行われる。これに対して代替的に、第2の分岐線の補正は、予め規定された別の目標位置に関して行われてもよい。
【0009】
実際位置の検出のために、好適には、センサアッセンブリによって、両分岐線の表面輪郭を検出する。特にレールの表面輪郭に基づいて、簡単に、軌道中心の実際位置を計算することができ、その後、補正値を予め規定することができる。
【0010】
この場合、表面輪郭をポイントクラウドとして検出し、計算ユニットによって評価すると好適である。相応のデータを処理するために、軌道中心を迅速かつ正確に求めることができる効率のよいアルゴリズムが知られている。さらに、データ量を減らすために、フィルタリング法を使用することができる。例えば、レールの表面点のみがさらに処理される。公知のアルゴリズムによって、画像化エラー、歪みエラー、またはその他の検出エラーも確実に検知され、排除される。
【0011】
方法のさらなる構成では、計算された補正値を、タンピング機械のいわゆるマスタコンピュータに伝達することが規定されている。マスタコンピュータは、軌道の位置補正を実施するための計算ユニットであり、軌道の予め規定された目標ジオメトリに応じてタンピング機械をガイドする。この場合、マスタコンピュータは、タンピング機械の制御装置に、相応のパラメータを規定する。
【0012】
本発明によれば、上記方法のうちの1つを実施するためのタンピング機械に、後退走行中に第2の分岐線の実際位置を検出するように設定されたセンサ装置が配置されている。したがって、センサ装置は、タンピング機械の両側の相応の検出領域をカバーするセンサを含む。
【0013】
この場合、センサ装置がレーザスキャナを含んでいると好適である。このようなレーザスキャナは、精密な軌道の位置補正のための十分に正確なデータを送り、タンピング機械周囲の広い領域をカバーする。
【0014】
さらに、センサ装置が光切断センサを含んでいると有利である。これにより、高い精度で、レール延在の目的に適した検出が実施可能である。
【0015】
好適には、タンピング機械は、検出されたポイントクラウドに基づき分岐線の位置のための補正値を算出するように設定されている計算ユニットを含んでいる。この補正値により、相応の軌道の位置補正が行われる。
【0016】
以下に本発明を、例として添付の図面を参照して説明する。図面は概略図で示されている。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】タンピング機械を示す側面図である。
図2】分岐区間を示す平面図である。
図3】本線と分岐線とを示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1に示されたタンピング機械1は、駆動されるレール台車2によって軌道3に沿って走行可能である。軌道3は枕木4を含み、枕木は、その上に固定されるレール5と共に軌きょうを形成し、軌きょうは道床6に支持される。分岐器7は、軌道3を2つの分岐線8,9に分岐させている。図2のような片開き分岐器の場合は、本線と分岐線とが存在する。さらに、曲線分岐器、三枝分岐器、および十字型分岐器が区別される。このような分岐区間の位置補正のためには、特別な方法および特別な分岐部タンピング機械が使用される。
【0019】
軌道の位置補正を実施するために、タンピング機械1は、タンピングユニット10、こう上整正装置11、および測定車両13と測定弦14とを含む測定装置12を備えている。測定弦14は、例えば、張設された鋼弦材、または投光エレメントと光センサとの間に延びる光学弦である。こう上整正装置11は、主こう上整正装置15のほかに、側方に移動可能な2つの副こう上整正装置16を有している。各副こう上整正装置16によって、分岐する分岐線9は、最大側方処理境界17に達するまでこう上されて、整正される。
【0020】
作業方向18で前方の端面に、センサアッセンブリ19が取り付けられている。センサアッセンブリは、レーザスキャナ20および/または光切断センサ21ならびにポイントクラウドを算出するための評価装置22を含む。カメラ23によってさらなる情報を検出することができる。例えばポイントクラウドを色情報で補うことができる。
【0021】
片開き分岐器7を含む処理すべき分岐区間は、分岐クロッシング部24、トングレール25、ガードレール26、ならびに1つの分岐前端27および2つの分岐後端28を含む。本線と分岐線とは、分岐後端28までは一貫した枕木4を有しているので、一方の分岐線のこう上または整正は必然的に、他方の分岐線にも作用する。
【0022】
分岐区間における軌道位置補正では、まず、第1の作業工程で、第1の分岐線8を予め規定された目標位置へと移動する。この際に、こう上整正装置11が、軌きょうをこう上および整正し、測定装置12によって継続的にその瞬間の軌道位置を検出し、予め規定された目標位置と比較して調整する。目標位置に達したら、タンピングユニット10による道床6の締固めにより、軌きょうをその位置で安定化させる。
【0023】
この場合、タンピング機械1は、軌道3の既知の目標ジオメトリに相応に、いわゆるマスタコンピュータ29によってガイドされる。これに対して代替的に、既知ではない目標ジオメトリによってタンピング機械1をガイドすることもできる。このために、軌道の位置補正前に、タンピング機械1による測定走行を行い、軌道3の測定された実際位置から電子矢高補正によって、目標位置を相応の補正値によって決定する。
【0024】
センサアッセンブリ19は、本発明によれば、分岐点前までのタンピング機械1の後退走行中に、第2の分岐線9の実際位置が検出されるように設定されている。この場合、タンピング機械1は、第1の分岐線8を走行するので、第1の分岐線は、第2の分岐線9の実際位置検出のための基準ベースを成す。これにより、第2の分岐線9の位置のための補正値30,31,32が算出される。第2の分岐線9の位置検出は、この場合、第1の作業工程中、第2の分岐線9の実際位置が変更された検出領域33で行われる。この検出領域33は、少なくとも処理境界17を越えて、好適には分岐後端28を越えて延びている。比較的大きな検出領域33により、第1の作業工程中に変更された第2の分岐線9の全区間の確実な検出が可能である。
【0025】
好適には、タンピング機械1の前端面の真ん中上方領域にはレーザスキャナ20が配置されていて、これによりタンピング機械1の両側で、広い範囲が検出される。タンピング機械1の縦軸線を中心として回転するレーザビームは、軌道3およびその周囲の表面に放射され、照射された表面の点までの距離を、クロック間隔で測定する。このようにして、表面のグリッド状の検出が行われる。具体的には、レーザビームの回転ごとに、周囲と共に軌道の横方向プロファイルが測定され、この場合、前方または後方への走行中、測定点の螺線状の並置が行われる。全ての測定点の合計は、軌道およびその周囲のポイントクラウドに送られる。
【0026】
これに対して代替的にまたは補足的に、各レールの上方に光切断センサ21が配置されている。光切断センサもレーザビームを放出し、照射した表面点までの距離を検出器によって、三角測量の原理で測定する。この場合も結果は、軌道およびその周囲のポイントクラウドに送られる。複数のセンサ20,21,23を同時に使用した場合、評価装置22によって、センサ融合によって全ての測定データがまとめられる。生じるポイントクラウドは、正確な位置情報と、場合によっては軌道3とその周囲の表面点の色情報とを含む。
【0027】
共通の基準系として、好適には、軌道延在に則した直交座標系x,y,zを規定する(図3)。この場合、座標の原点は、好適には、両レール5の間の軌間の半分のところに延在するいわゆる軌道中心34(軌道中央)上に位置している。座標系のx軸は、走行方向に向けられ、y軸は軌道横方向に向けられている。z軸の値は、x-y平面に関して検出された表面点の高さの偏差を示す。
【0028】
座標系に関する位置検出に加えて付加的に、例えば走行距離計によって、軌道に沿って固定された1つの基準点に対する距離sが継続的に検出される(走行キロ数)。これに対して代替的にまたは補足的に、実際の測定位置を決定するためにGNSS装置を使用することができる。これにより、軌道位置にとって重要なy座標とz座標とが、軌道3における正確な位置に対応する。固定座標系または慣性座標系を共通の基準系として規定した場合も同じことが当てはまる。
【0029】
通常、検出されたポイントクラウドはまず、例えばセンサ装置19と共に動かされる別の座標系に関連付けられる。座標変換のために、まず、軌道中心34の位置を、走行された軌道3のレール5の内縁における表面点35の座標から計算する。この場合、これらの表面点35は、パターン認識の既知の方法によって求められる。続いて、全ての点の座標またはポイントクラウドの事前にフィルタリングされた点集合が、軌道延在に則した座標系x,y,zに変換される。変換プロセスは、好適には、パターン認識および座標変換のためのソフトウェアが設定されている、タンピング機械1の計算ユニット36内で行われる。
【0030】
このようにして、第1の作業工程が行われた後、タンピング機械1の後退走行中に、第2の分岐線9の表面点が、第1の分岐線8を基準として検出される。計算ユニット36内に設定されたソフトウェアによって、次の方法ステップで、第2の分岐線9のレール5の内縁上の表面点35ならびに対応する軌道中心34の座標を求める。これは、検出された表面点を、各レール内縁に対応させることができない場合は、パターン認識によって、および場合によっては補間によって行われる。
【0031】
このデータをもとに、計算ユニット36が第2の作業工程で、第2の分岐線9に沿った距離sに応じて、両レール5または軌道中心34のための補正値30,31,32を計算する。具体的には、両分岐線8,9に沿ったポイントクラウドの全ての関連する点を使用して、補正値30,31,32を計算する。この場合、レーザスキャナ20による測定中に、第1の分岐線8において検出された軌道3の横方向プロファイルが、第2の分岐線9に関しては、軌道3の斜めに延びるプロファイルをもたらすことは重要ではない。スキャンされた全ての表面プロファイルが、空間的なポイントクラウドを成すようにまとめられると、検出された両分岐線8,9の実際のジオメトリ全体が、1つの共通の基準系で認識される。
【0032】
第2の分岐線9は通常、既に処理された第1の分岐線8の高さレベルにまで引き上げられる。ポイントクラウドの検出のために第1の分岐線が基準系として予め規定されているので、補正値は容易に決定可能である。最も簡単な場合には、第1の分岐線8の位置により予め規定された基準平面37を規定し、この基準平面37からの偏差が補正値30,31,32として計算される。換言すると、補正値30,31,32は、z軸の方向で検出された偏差に相当する。第1の作業工程で、第1の分岐線8の予め規定された目標位置が達成されなかった場合には、この達成されなかった目標位置が、補正値30,31,32の計算のために基準系として考慮される。したがって、エラーの連鎖は生じない。
【0033】
例外的なケースで、第2の分岐線9のために、固有の縦方向の傾きが予め規定されている場合には、補正値30,31,32の相応に適合された計算が行われる。タンピング機械1が、第2の分岐線9において、第1の作業工程によって影響を受けないように形成されている領域に到達すると、補正作業は通常通りに続けられる。このような移行は、後退走行中に検出された第2の分岐線9の実際位置が、相応の軌道個所における事前に測定された実際位置に一致することにより、認識可能である。
【0034】
補正値30,31,32がマスタコンピュータ29に転送された後、マスタコンピュータは、タンピング機械1をガイドするために必要な作業および調整パラメータを計算する。これに対して代替的に、第2の分岐線9の実際位置を、特に、矢高の延在としてマスタコンピュータ29に伝達することもできる。この場合、補正値30,31,32の計算は、対応する軌道区間の記憶されている目標位置と比較して調整することによりマスタコンピュータ29によって行われる。作業工程中は、予め規定された補正の達成を保証するために、測定装置12が使用される。
図1
図2
図3