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特許73263862つの流体伝導要素を接続するためのコネクタ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-04
(45)【発行日】2023-08-15
(54)【発明の名称】2つの流体伝導要素を接続するためのコネクタ
(51)【国際特許分類】
   F16L 37/086 20060101AFI20230807BHJP
   G06K 19/06 20060101ALI20230807BHJP
【FI】
F16L37/086
G06K19/06 028
G06K19/06 037
【請求項の数】 15
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021111768
(22)【出願日】2021-07-05
(65)【公開番号】P2022016339
(43)【公開日】2022-01-21
【審査請求日】2021-10-29
(31)【優先権主張番号】20 2020 103 903.2
(32)【優先日】2020-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】518073158
【氏名又は名称】テーイー オートモーティブ(フルダブリュック) ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アイリス バーセル
(72)【発明者】
【氏名】カイ ブべ
(72)【発明者】
【氏名】ライナー ローデ
【審査官】伊藤 紀史
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-519170(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0040982(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0178429(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第102018219440(DE,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0266602(US,A1)
【文献】特開2005-069461(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 37/086
G06K 19/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
つの自動車管路(2、3)を接続するためのコネクタ(1)であって、
雌差込み部(4)と、
前記雌差込み部(4)に差し込むことができる雄差込み部(5)と
を備え、
前記雌差込み部(4)には、リテーナ(6)が繋げられており、
前記リテーナ(6)を使用して、前記雄差込み部(5)を前記雌差込み部(4)に固定することができ、
前記雌差込み部(4)は、
少なくとも1つの検証要素を有し、前記検証要素は、コード(7)の形態をなしており、且つ、前記雄差込み部(5)が固定されていない状態のとき、前記雌差込み部(4)に設けられている少なくとも1つの窓孔(8)により、複数の領域において少なくとも覆われて読取不能であるか、又は、
検証要素の少なくとも一部を有し、前記検証要素は、コード(7)の一部(7a)である形態をなしており、且つ、前記雄差込み部(5)が前記固定されていない状態のとき、前記検証要素又は前記コード(7)は、不完全且つ読取不能であり、且つ、前記検証要素又は前記コード(7)の、少なくとも1つの足される部分又は欠けている部分(7b)は、前記雌差込み部(4)にある前記少なくとも1つの窓孔(8)に配置されているか、又は、
その両方であり、
前記雄差込み部(5)が固定された又は完全に挿入された状態になると前記検証要素又は前記コード(7)が完全になる又は読取可能になる又はその両方となるような態様で、前記雄差込み部(5)を前記雌差込み部(4)へ挿入している間、前記少なくとも1つの窓孔(8)は変位する
ことを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
請求項1に記載のコネクタであって、
前記検証要素又は前記コード(7)は
械読取可能コードであ
コネクタ。
【請求項3】
請求項1又は2のいずれか1項に記載のコネクタであって、
前記検証要素又は前記コード(7)は、前記雌差込み部(4)の外面(9)上に配置されている
コネクタ。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコネクタであって、
前記検証要素又は前記コード(7)は、前記雌差込み部(4)の外面(9)に、不動に又は実質的に不動に配置されている
コネクタ。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のコネクタであって、
前記雄差込み部(5)を前記雌差込み部(4)へ挿入している間、
前記窓孔(8)は、挿入方向において軸方向に変位し、前記挿入方向において前記雌差込み部(4)の外面(9)に沿って軸方向に案内される
コネクタ。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のコネクタであって、
前記窓孔(8)は、小穴として設計されており、
前記雄差込み部(5)が前記固定された又は完全に挿入された状態のとき、前記検証要素又は前記コード(7)は、前記小穴の少なくとも1つの凹部(10)を通して読取可能であ
ネクタ。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のコネクタであって、
前記窓孔(8)は、前記雄差込み部(5)と直接的相互作用するか、又は、間接的相互作用するか、又は、その両方により、変位可能である
コネクタ。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載のコネクタであって、
前記窓孔(8)は、前記雄差込み部(5)と相互作用するための接触延長部(11)を少なくとも1つ有し、
前記接触延長部(11)は
記雌差込み部(4)の接触凹部(12)を通して嵌まり
記雌差込み部(4)の内部空間内に突出する
コネクタ。
【請求項9】
請求項8に記載のコネクタであって、
前記雄差込み部(5)は、少なくとも1つの心出し要素(13)を有し、
前記心出し要素(13)は、前記雄差込み部(5)が固定された又は完全に挿入された状態のときに、前記雌差込み部(4)の形状嵌め凹部(14)内に嵌まるものであり
記窓孔(8)の前記接触延長部(11)は、前記雌差込み部(4)の前記形状嵌め凹部(14)内に突出し、
前記雄差込み部(5)を前記雌差込み部(4)へ挿入している間、前記雄差込み部(5)の前記心出し要素(13)は、前記窓孔(8)が変位するように、前記接触延長部(11)と直接的相互作用する
コネクタ。
【請求項10】
請求項8又は9のいずれか1項に記載のコネクタであって、
前記雄差込み部(5)は、傾斜面(15)を有し、
前記雄差込み部(5)を前記雌差込み部(4)へ挿入している間に、前記傾斜面(15)は、前記窓孔(8)が変位するように、前記窓孔(8)の前記接触延長部(11)と直接的相互作用する
コネクタ。
【請求項11】
請求項8乃至10のいずれか1項に記載のコネクタであって、
前記雌差込み部(4)内に、少なくとも1つのスペーサリング(16)が設けられており、
前記スペーサリング(16)は、前記雄差込み部(5)が前記固定された又は完全に挿入された状態のときに、前記雄差込み部(5)と前記雌差込み部(4)との間に配置され、
前記窓孔(8)は、前記接触延長部(11)によって、前記スペーサリング(16)に係止され、
前記雄差込み部(5)が前記固定されていない状態のとき、前記スペーサリング(16)は、前記雌差込み部(4)内におけるその終了位置にまだ位置しておらず、
前記雄差込み部(5)を前記雌差込み部(4)へ挿入している間、前記スペーサリング(16)は、前記窓孔(8)と共にその終了位置に変位する
コネクタ。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか1項に記載のコネクタであって、
前記コネクタ(1)は、少なくとも1つのばね(17)の形態の少なくとも1つの復元要素を有し、
前記ばね(17)は、前記雌差込み部(4)と前記窓孔(8)との間に配置され、
前記ばね(17)は、前記雄差込み部(5)を前記雌差込み部(4)へ挿入している間、張力が生じ、
これにより、前記雌差込み部(4)から前記雄差込み部(5)が離れたとき、復元力により、前記窓孔(8)はその初期位置に押し戻される
コネクタ。
【請求項13】
請求項12に記載のコネクタであって、
前記復元要素又は前記ばね(17)は、
前記雌差込み部(4)の止め面(19)に第1ばね端(18)でもって当接し、且つ、
前記窓孔(8)の止め面(21)に第2ばね端(20)でもって当接する
コネクタ。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれか1項に記載のコネクタであって、
前記検証要素又は前記コード(7)は、「印刷、レーザマーキング、ラベル付け、エッチング」から選択される少なくとも1つの手順によって、前記雌差込み部(4)に設けられる
コネクタ。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか1項に記載のコネクタであって、
前記検証要素又は前記コード(7)は
記コネクタの、製造者、商品番号、型番、材料、製造日、バッチ番号の少なくとも1つに関する読取可能な情報を含むか、又は、
過誤防止コードを含か、又は、
その両方である
コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つの流体伝導要素を接続するための、特に2つの自動車管路を接続するためのコネクタに関する。コネクタは、雌差込み部と、雌差込み部に差し込むことができる雄差込み部とを備える。雌差込み部には、リテーナが繋げられており、このリテーナを使用して雄差込み部を雌差込み部に固定することができる。本発明によるコネクタが高速コネクタ又はクイックコネクタであることは、本発明の範囲内である。本発明によるコネクタは、好適には、VDA規格に準拠したVDAコネクタ、又は、SAE規格に準拠したSAEコネクタを含む。本発明の好ましい実施形態の一つは、コネクタを使用して、2つの管路を接続する、特に2つの自動車管路を接続することを特徴とする。
【背景技術】
【0002】
前述の種類のコネクタは、様々な実施形態で実用化されていることから、基本的に公知である。しかし、2つの自動車管路等の2つの流体伝導要素を公知のコネクタを用いて接続することは、部分的に過誤を生じやすく、望ましくない漏れが生じることが実証されている。このことは、特に、コネクタ部分が狭い場所で又は設置する場所で組立てられることが原因となり得る。この結果、接続に過誤が生じることがあり、特に、組立てが不完全であることが原因で雄差込み部が雌差込み部に適切且つ正確に固定されていない状態になる。その際、なされた接続は、機能的に信頼に足るものではなく、特に緊密でないため、燃料、冷却液等の流体が流出することがある。極端な事例では、接続が外れることさえある。公知のコネクタの組立て中に散見されるこれらの問題が生じるのは、特に、接続部が正確に製造されたかどうかを明確且つ確実に判断することができないからである。接続過誤の対策として実務から基本的に公知であるものとして、雄差込み部と雌差込み部とが正しく接続されていることを表示するための装置を備えたコネクタがある。ところが、これらの接続部分が適切に接続されていることを表示することは、概して、非常に構造が複雑になったり、製造の費用やコストが高くなったりする。更に、正しく接続されていることを表示する装置を有するコネクタで実務上公知であるもののうち少なくとも幾つかは、雄差込み部と雌差込み部との間が正しく組立てられている又は接続されていることの表示が十分な信頼性のあるものではない、特に、明瞭に表示していないため、接続過誤が相変わらず生じている。この点に関して、改良の必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の事実に対して、本発明の根底にある技術的課題は、冒頭で言及した種類のコネクタであって、雄差込み部と雌差込み部との間が適切に接続されていることが、機能的に信頼性が高く且つ明瞭な態様で表示されるにもかかわらず、単純でさほど複雑でない構造を特徴とし、接続過誤を回避できるコネクタを明らかにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この技術的な問題を解決するために、本発明は、2つの流体伝導要素を接続するための、特に2つの自動車管路を接続するためのコネクタを教示する。本コネクタは、雌差込み部と、雌差込み部に差し込むことができる雄差込み部とを備えており、雌差込み部にはリテーナが繋げられており、このリテーナを使用して、雄差込み部を雌差込み部に固定することができる。
【0005】
本発明によるコネクタは、以下のことを特徴としている。雌差込み部は少なくとも1つの検証要素を有し、この検証要素は、特にコードの形態をなしており、且つ、雄差込み部が固定されていない状態のとき、雌差込み部に設けられている少なくとも1つの窓孔により、複数の領域において少なくとも覆われて読取不能であるか、又は、雌差込み部は、検証要素の少なくとも一部を有し、この検証要素は、特にコードの一部である形態をなしており、且つ、雄差込み部が固定されていない状態のとき、検証要素又はコードは不完全且つ読取不能であり、検証要素又はコードの、少なくとも1つの足される部分又は欠けている部分は、雌差込み部にある少なくとも1つの窓孔に配置されている、又は、その両方である。また、雄差込み部が固定された又は完全に挿入された状態になると検証要素又はコードが完全なものになる又は読取可能になる又はその両方となるような態様で、雄差込み部を雌差込み部へ挿入している間、少なくとも1つの窓孔が変位する。
【0006】
本発明によれば、雌差込み部は、少なくとも1つの検証要素、又は、検証要素の少なくとも一部、又はその両方を有する。本発明の構成の範囲内では、検証要素とは、特に、適切に接続されていることを明瞭に表示又は検証するために使用可能な要素を意味し、適切に接続されていることとは、雄差込み部が雌差込み部に完全に挿入されておりリテーナにより雌差込み部に固定されている状態を意味する。特に、検証要素は、コードであってもよい。雄差込み部が固定されていない状態のときは、本発明においては、コードは覆われるか又は不完全であるか又はその両方であるため、コードは読取不能である。本発明の構成の範囲内では、読取可能であるとは、特に、検証要素又はコードを完全且つ正確に読取ることができることを意味する。特に、読取可能であることは、視覚的に完全且つ正確に読取可能であること、又は、コンピュータにより完全且つ正確に読取可能であること、又はその両方とに関係し得る。コードの覆われていない部分や不完全コードを原則として読取ることができるとすることも、基本的に可能である。しかしながら、本発明においては、適切に接続されていることは完全なコードにより検証され、完全なコードは、雄差込み部が雌差込み部に適切に固定されたときのみ、正確に読取ることができる。
【0007】
本発明の構成の範囲内では、「窓孔」という語は、特に、検証要素又はコードの複数の領域を少なくとも覆う要素か、又は、検証要素の一部又は検証要素の欠けている部分を有する又は担持する要素、又は、その両方を指す。よって、本発明における窓孔は、必ずしも検証要素の一部を覆う必要はない。むしろ、本発明による雄差込み部の挿入中に本発明による窓孔が変位することにより、雄差込み部が固定された又は完全に挿入された状態になったときに少なくとも1つの検証要素又は少なくとも1つのコードが完全なものになる又は読取可能になる又はその両方となる。本発明の構成の範囲内においては、雄差込み部の固定された状態とは、雄差込み部が雌差込み部に完全に挿入されてリテーナにより雌差込み部に固定されている状態を指す。対照的に、本発明の構成の範囲内における固定されていない状態という語は、特に、雄差込み部が雌差込み部にまだ挿入されていない又は雌差込み部にまだ完全には挿入されていない状態を指す。
【0008】
本発明によれば、窓孔は、検証要素又はコードの複数の領域を少なくとも覆うか、又は、窓孔は、検証要素又はコードの一部又はその欠けている部分を有するか、又は、その両方である。窓孔が変位することにより、検証要素又はコードの前もって覆われた部分が解放されるか又は覆われなくなり、読取可能になる。又は、窓孔が変位することにより、検証要素又はコードの様々な部分が組み合わせられてコードが完成され読取可能になる。本発明は、検証要素又はコードが完全且つ正確に読取可能になることにより、雄差込み部が雌差込み部に適切に固定された状態が、機能的に信頼性が高く且つ明瞭な態様で表示されるという知見に基づいている。このようにして、雄差込み部が雌差込み部に適切に固定された状態になると初めてコードが読取可能になる又は正確に読取可能になることから、接続が正確に確立されたかどうかを明瞭に判断することができる。
【0009】
本発明によれば、検証要素又はコードの一部又は欠けている部分が、雌差込み部に設けられた窓孔に配置されている場合において、足されるコード部分又は欠けているコード部分が、窓孔にある少なくとも1つの透明膜に設けられることは本発明の範囲内である。その際、雄差込み部を雌差込み部に差し込むと、窓孔は、好適には、透明膜と共に変位する。これにより、雄差込み部が固定された又は完全に挿入された状態になると、透明膜上のコード部分が、雌差込み部のコード部分と共に、完全且つ読取可能なコードを形成する。コードの一部又はコードの欠けている部分が窓孔に直接設けられており、そして、好適には、雄差込み部を挿入しつつ窓孔を変位させた後に、このコードの一部又はコードの欠けている部分が、雌差込み部のコードの一部と共に完全且つ読取可能なコードになることも、基本的に可能である。
【0010】
本発明において、雄差込み部が固定されていない状態のとき、少なくとも1つの検証要素又は少なくとも1つのコードが、雌差込み部に設けられている窓孔により、複数の領域において少なくとも覆われて読取不能である場合、この検証要素又はコードが、窓孔により、完全に又は実質的に完全に覆われるということは本発明の範囲内である。雄差込み部が固定されていない状態のとき、検証要素又はコードの複数の領域又は複数の部分のみが窓孔により覆われて、その際、コードが依然として読取可能でない又は完全且つ正確には読取可能でないとすることも可能である。
【0011】
本発明の非常に好ましい実施形態の一つによれば、検証要素は、コードのように設計されている。このコードは、特に好ましくは読取可能コードを含み、非常に特に好ましくは機械読取可能コードを含む。この実施形態は、以下のような知見、即ち、雄差込み部と雌差込み部との間で適切な接続が確立された場合にのみ、読取可能コード、特に機械読取可能コードが正確に読取可能になるという知見に基づいている。その際、読取可能コード又は機械読取可能コードは、特に読出し装置により読取可能であり、これにより、適切に接続されていることが検証される。本発明の非常に好ましい実施形態の変形の一つによれば、検証要素又はコードは、QRコード(登録商標)又はバーコード又はデータマトリックスコード又はこれらを組み合わせたものである。コードは、単色又は多色のカラーコードでもよい。検証要素又はコードは、RFID回路又はRFIDシステムの一部であることも可能である。
【0012】
検証要素又はコードは、雌差込み部の外面上に又は外面に向かい合う位置に配置されていることが推奨される。このように、コードは、雄差込み部が固定された状態のとき、コネクタの外からアクセスし、読出し装置等により読み出すことが可能である。検証要素又はコードを読取るための読出し装置は、好適には、スキャナ、携帯電話、RFIDリーダ等を使うことができる。雌差込み部が、本発明による検証要素の一部又はコードの一部のみを有する場合は、コードのこの一部は雌差込み部の外面上に配置されていることが推奨される。
【0013】
本発明の非常に好ましい実施形態の一つによれば、検証要素又はコードは、雌差込み部に、例えば雌差込み部の外面上に又は外面に向かい合う位置に、不動に又は実質的に不動に配置されている。この実施形態の範囲内では、雌差込み部に、特にその外面上に又は外面に向かい合う位置に配置されている検証要素又はコードは、雌差込み部に対して移動可能ではない。
【0014】
本発明によれば、検証要素の一部のみ又はコードの一部のみが、雌差込み部に、特に雌差込み部の外面上に又は外面に向かい合う位置に配置されている場合、検証要素のこの一部又はコードのこの一部は、不動に又は実質的に不動に、雌差込み部に配置されていることが好ましい。また、窓孔に設けられている検証要素又はコードの、別の部分又は欠けている部分は、雌差込み部に対して移動可能である。これにより、雄差込み部を雌差込み部に挿入すると、コードが完成されて、コードが読取可能になる又は正確に読取可能な状態になる。
【0015】
本発明の特に推奨される実施形態の一つにおいては、雄差込み部を雌差込み部へ挿入している間、窓孔は、挿入方向において軸方向に変位する。好ましくは、雄差込み部を雌差込み部へ挿入している間、窓孔は、挿入方向において雌差込み部の外面に沿って軸方向に案内される。コード又はコードの一部は、雌差込み部の外面上に又は外面に向かい合う位置に配置されており、且つ、窓孔も雌差込み部の外面上に配置されていることが推奨される。適には、雄差込み部を雌差込み部へ挿入している間、窓孔は、挿入方向において、特に、挿入方向において雌差込み部の外面に沿って、軸方向に変位する又は軸方向に案内される。
【0016】
窓孔が小穴として設計されていることは、本発明の範囲内である。雄差込み部が固定された又は完全に挿入された状態のとき、検証要素又はコードは、好ましくは、小穴の少なくとも1つの凹部により読取可能である。また、窓孔は、板状の要素として設計されていることが好適である。好適な実施形態における窓孔が小穴として設計されている場合は、窓孔は、少なくとも1つの凹部又は少なくとも1つの穴を備えた板状の要素であり、雄差込み部が固定された状態のとき、この穴を使用して検証要素又はコードを読取ることができることは本発明の範囲内である。雄差込み部が固定されていない状態のときは、検証要素又はコードは、好適には、小穴の少なくとも1つの凹部を取り囲む縁域により複数の領域が少なくとも覆われ、特に、雄差込み部の挿入方向において凹部の後方に位置する、小穴の縁域によって複数の領域が少なくとも覆われる。
【0017】
本発明に関連して推奨される実施形態の一つにおいては、雄差込み部又は雌差込み部又はその両方は、少なくとも1種類のプラスチックをベースとして設計される。雄差込み部又は雌差込み部又はその両方は、好ましくは、少なくとも1種類のプラスチックからなる又は実質的に少なくとも1種類のプラスチックからなる。雄差込み部又は雌差込み部又はその両方は、「脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリフェニレンスルファイド(PPS)」からなる群から選択される少なくとも1種類のプラスチックからなる又は実質的に少なくとも1種類のプラスチックからなることが特に好ましい。雄差込み部又は雌差込み部又はその両方の材料として、ポリウレタンやポリオレフィン等、特にポリプロピレン等のその他のプラスチックも、基本的に本発明の範囲内である。実施形態の一つにおいては、雄差込み部及び雌差込み部は、異なるプラスチックから製造されている。雄差込み部及び雌差込み部は、同じプラスチックをベースとして設計され、特に、同じプラスチックからなる又は実質的に同じプラスチックからなることが可能である。更に、雄差込み部は、少なくとも1種類の金属をベースとして設計される、特に、金属からなる又は実質的に金属からなることが可能である。
【0018】
本発明の好ましい実施形態の一つにおいては、本発明によるリテーナは、少なくとも1種類の金属からなる又は実質的に少なくとも1種類の金属からなる。リテーナは、好ましくは、鋼からなる又は実質的に鋼からなる。本発明の、別のある実施形態の範囲において、リテーナは、少なくとも1種類のプラスチックからなる又は実質的に少なくとも1種類のプラスチックからなることが可能であり、例えば、ポリアミド及びポリフェニレンスルフィドの少なくとも一方からなる又は実質的にポリアミド及びポリフェニレンスルフィドの少なくとも一方からなることが可能である。
【0019】
窓孔は、少なくとも1種類の金属からなる又は実質的に少なくとも1種類の金属からなることが好ましい。窓孔は、特に好ましくは、板状の要素として設計されており、この板状の要素は、少なくとも1種類の金属からなる又は実質的に少なくとも1種類の金属からなる。窓孔は、金属シート、例えば金属小穴であることが非常に特に好ましい。別のある実施形態においては、窓孔は、少なくとも1種類のプラスチックをベースとして設計されており、好適には、少なくとも1種類のプラスチックからなる。
【0020】
雌差込み部はリテーナ凹部を少なくとも1つ有し、雄差込み部が固定された状態のとき、リテーナが、少なくとも1つのリテーナ凹部を通して嵌まる又は少なくとも1つのリテーナ凹部を通して完全に嵌まることは本発明の範囲内である。好適には、雌差込み部は、好ましくはリテーナ用スリットとして設計されている、対向する2つのリテーナ凹部を有する。雄差込み部が完全に挿入された又は固定された状態のとき、リテーナは、雄差込み部の止めフランジの後方に係合することが推奨される。雄差込み部が完全に挿入された又は固定された状態のとき、リテーナは、特に好ましくは、雄差込み部の固定溝に嵌まる。固定溝は、好ましくは、雄差込み部の周囲を、少なくとも90%、特に好ましくは少なくとも95%を取り囲んで延在している。特に好ましい実施形態の一つにおいては、固定溝は、雄差込み部の周囲を完全に又は実質的に完全に取り囲んで延在している。
【0021】
リテーナは、好適には、設計においてU字型であり、U字ブラケットと、このU字ブラケットに連結された2つのU字脚とを備えている。雄差込み部が完全に挿入された又は固定された状態のとき、U字脚はそれぞれ、雌差込み部のリテーナ凹部を通して嵌まる、又は、このリテーナ凹部を通して完全に嵌まることが好ましい。ここで、U字脚は、非常に好ましくは、雄差込み部の止めフランジの後方に係合し、非常に特に好ましくは、U字脚は、雄差込み部の固定溝に嵌まる。2つのU字脚がU字ブラケットに、ばねの弾性による態様で連結されることが推奨される。
【0022】
本発明の好適な実施形態変形の一つにおいては、窓孔は、雄差込み部と直接的相互作用するか、又は、雄差込み部と間接的相互作用するか、又は、その両方により、変位可能であることを特徴としている。これに関連して、直接的相互作用とは、特に、雄差込み部を雌差込み部へ挿入している間に、窓孔に直接に相互作用する又はこの窓孔に接することを意味する。これに関連して、間接的相互作用とは、特に、雄差込み部を雌差込み部へ挿入している間に、窓孔と直接に相互作用するのではなく又は窓孔に接するのではなく、窓孔が変位するようコネクタの別の要素によって窓孔と相互作用することを意味する。
【0023】
本発明の特に好ましい実施形態の一つにおいては、窓孔は、雄差込み部と相互作用するための接触延長部を少なくとも1つ有する。接触延長部は、好ましくは、雌差込み部の接触凹部を通して嵌まり、好ましくは、雌差込み部の内部空間内に突出する。雌差込み部は、好適には、差込み凹部を有し、この差込み凹部に、挿入工程中に、雄差込み部を挿入することができる。窓孔の接触延長部は、好適には、雌差込み部の接触凹部を通して嵌まり、好ましくは、雌差込み部の内部空間内の差込み凹部内に突出する。このようにして、雄差込み部は、窓孔が変位するよう、挿入工程中に直接的又は間接的又はその両方で接触延長部と相互作用することができる。これに関連して、接触凹部とは、特に、窓孔の接触延長部が、好適には、雌差込み部の外面から貫通して嵌まり、このように雌差込み部の内部空間内又は差込み凹部内に突出する凹部を意味する。
【0024】
雄差込み部は、少なくとも1つの心出し要素を有し、この心出し要素は、雄差込み部が固定された又は完全に挿入された状態のときに、雌差込み部の形状嵌め凹部に嵌まるものであり、形状嵌め凹部は、好ましくは雌差込み部の内面上に配置されていることは本発明の範囲内である。少なくとも1つの心出し要素は、好適には、雄差込み部の外面から突き出しており、雌差込み部の差込み凹部の内面上にある形状嵌め凹部に嵌まる。本発明の好ましい実施形態の一つによれば、雄差込み部の外面は、2つの心出し要素を有し、これらの心出し要素は、好ましくは、雄差込み部の外面上で互いに反対となる位置に配置されており、且つ、好ましくは、雌差込み部の差込み凹部の内面上にある相補的な2つの形状嵌め凹部に嵌まる。
【0025】
本発明の、好ましい実施形態の一つによれば、窓孔は、雄差込み部の少なくとも1つの心出し要素と直接的又は間接的又はその両方で相互作用することにより、変位することができる。窓孔の接触延長部は、雌差込み部の形状嵌め凹部内に突出していることが特に好ましく、雄差込み部を雌差込み部へ挿入している間、雄差込み部の心出し要素は、窓孔が変位するように、窓孔の接触延長部と相互作用する、特に直接的相互作用することが特に好ましい。雄差込み部の心出し要素は、雄差込み部を形状嵌め凹部内に挿入する工程中に、窓孔の接触延長部に直接接触し、このように窓孔を変位させることが推奨される。
【0026】
本発明によるコネクタの、好ましい実施形態の一つにおいては、雄差込み部は傾斜面を有する。傾斜面は、好適には、雄差込み部の外側に配置されており、好ましくは、雄差込み部上に一体に成形されている。雄差込み部の傾斜面は、雄差込み部の軸方向において高くなっている、好ましくは、雄差込み部の挿入方向とは反対向きに高くなっていることが推奨される。これに関連して、雄差込み部の軸方向は、特に、雄差込み部の長手方向軸の方向を意味する。雄差込み部の傾斜面は、雄差込み部の長手方向軸又は長手方向中心軸に対して10°~60°の角度で、好ましくは15°~50°の角度で、優先的には20°~45°の角度で高くなっていることが推奨される。ここでは、傾斜面が雄差込み部の周囲を延在していることは本発明の範囲内である。傾斜面が、雄差込み部の周囲を少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、優先的には少なくとも75%、特に優先的には少なくとも90%を取り囲んで延在していることが推奨される。傾斜面は、非常に特に好ましくは、雄差込み部の周囲を完全に取り囲んで延在している。傾斜面は、好適には、雄差込み部の軸方向において雄差込み部の挿入方向とは反対向きに高くなっているランプとして設計されている。雄差込み部の傾斜面が連続的に、特に段差なしに高くなっていることが有用であることが判っている。好ましい実施形態の一つによれば、雄差込み部の傾斜面は、リテーナ用の止めフランジをも有する、又は、傾斜面の後側には、リテーナ用の止めフランジが形成されている。止めフランジは、好適には、雄差込み部の挿入方向において傾斜面の後方に配置されている。
【0027】
本発明によるコネクタ、特に好ましい実施形態の一つは、雄差込み部を雌差込み部へ挿入している間に、雄差込み部の傾斜面は、窓孔が変位するように、窓孔の接触延長部と相互作用する、特に直接的相互作用することを特徴としている。本発明のある実施形態によれば、雄差込み部の傾斜面及び雄差込み部の少なくとも1つの心出し要素はいずれも、雄差込み部を雌差込み部へ挿入している間に、窓孔の接触延長部と相互作用し、特に直接的相互作用する。このようなある実施形態の範囲内において、接触延長部は、好適には、雌差込み部の接触凹部及び形状嵌め凹部の両方を通して嵌まり、且つ、接触延長部は、差込み凹部内に又は雌差込み部の内部空間内に突出するが、この突出は、挿入工程中に雄差込み部の傾斜面がまず接触延長部と相互作用し、好ましくは直接的相互作用をし、その後、心出し要素が接触延長部と相互作用する、特に直接的相互作用するような態様でなされる。
【0028】
雌差込み部内に少なくとも1つのスペーサリングが設けられており、このスペーサリングは、雄差込み部が固定された又は完全に挿入された状態のときに、雄差込み部と雌差込み部との間に配置されることは本発明の範囲内である。コネクタは、好ましくはコネクタ内でスペーサリングにより保持される封止要素を有すること、特に封止リングを有することが更に好適である。封止要素は、好適には、雄差込み部の周囲を取り囲む封止リング又は封止Oリングである。この封止リングは、雌差込み部内に配置されることが好ましく、雄差込み部が固定された又は完全に挿入された状態のとき、雌差込み部と雄差込み部との間に設けられることが好ましい。スペーサリングは、好適には、雄差込み部の挿入方向において、少なくとも1つの封止要素の後方に配置されており、好ましくは少なくとも1つの封止リングの後方に配置されている。
【0029】
窓孔は、好ましくは接触延長部によって、スペーサリングに係止されることが推奨される。雄差込み部が固定されていない状態のとき、スペーサリングは、特に好ましくは、雌差込み部内におけるその終了位置にまだ位置せず、非常に特に好ましくは、スペーサリングは、雄差込み部を雌差込み部へ挿入している間に窓孔と共にその終了位置に変位する。終了位置に位置するとき、スペーサリングは、コネクタ内又は雌差込み部内で封止要素又は封止リングを保持することが好ましい。スペーサリングは、その終了位置に位置するとき、雌差込み部に掛止されることが推奨される。接触延長部によって窓孔がスペーサリングへ好ましく係止されることは、接触延長部が雌差込み部の接触凹部を通って雌差込み部の差込み凹部内に又は内部空間内に突出してそこでスペーサリングの対応する係止凹部内に嵌まり且つこの係止凹部内で固定されるような態様で、設計されていることが推奨される。雄差込み部を雌差込み部へ挿入している間、雄差込み部は、好適には、スペーサリングと、好ましくは特に傾斜面によって、相互作用する。雄差込み部は、その傾斜面によってスペーサリングに直接接触しており、このようにして、窓孔が変位するように、スペーサリングに係止されていることが好ましい接触延長部と間接的相互作用することが好適である。
【0030】
本発明の構成の範囲内において非常に特別に重要とされる実施形態の一つは、コネクタが少なくとも1つの復元要素、特に少なくとも1つのばねを有することを特徴としている。復元要素又はばねは、好適には、雌差込み部と窓孔との間に配置され、好ましくは、雄差込み部を雌差込み部へ挿入している間に張力が生じ、雌差込み部から雄差込み部が取り外されると復元力により窓孔がその初期位置に押し戻される。復元要素又はばねは、好ましくは、ねじりばねや曲げばねである。復元要素又はばねは、特に好ましくは、螺旋ばねとすることができる。実施形態の一つにおいては、復元要素又はばねは、板ばね、渦巻ばね等である。雄差込み部を雌差込み部へ挿入している間、ばね又は螺旋ばねは、収縮又は伸長のいずれかにより張力が生じる。雄差込み部が雌差込み部に適切に固定されている状態が解放されて繋がりが切れると、復元力により窓孔がその初期位置に押し戻される。これにより、検証工程は可逆的となり、特に、雄差込み部が雌差込み部に適切に固定されていることを明瞭に表示することは可逆的となり、差込み部同士を再び接続する際に、この検証工程は再度利用可能である。この実施形態の構成の範囲内では、その際、いったん雌差込み部から雄差込み部が取り外されて固定されていない状態に復元されると、検証要素又はコードは、複数の領域において少なくとも再び覆われて不完全且つ読取不能になるか、又は、正確には読取れないか、又はその両方である。特に、窓孔の接触延長部が雌差込み部の形状嵌め凹部内に突出した状態となっており、且つ、雄差込み部の心出し要素と接触延長部との相互作用、特に直接的相互作用により、雄差込み部の挿入工程中に窓孔が変位する場合において、少なくとも1つの復元要素、特に少なくとも1つのばねを備えた本発明の実施形態が重要となる。その際、雌差込み部から雄差込み部を取り外す間に、接触延長部を、窓孔と共に、雌差込み部の接触凹部内及び形状嵌め凹部内にある初期位置に復帰可能であることが好適である。これは、復元力により引き起こされる。
【0031】
復元要素又はばねは、雌差込み部の止め面に第1ばね端でもって当接し、窓孔の止め面に第2ばね端でもって当接することが好適である。復元要素又はばねは、好適には、雄差込み部及び雌差込み部の少なくとも一方の軸方向に延在する。復元要素又はばねは、雄差込み部の挿入方向において、検証要素又はコードの前方に配置されることが好適である。好ましい実施形態の一つにおいては、窓孔は小穴として設計されている場合であって、且つ、好適には、窓孔は少なくとも1つの凹部を有し、この凹部を通して、雄差込み部が固定された状態のときに検証要素又はコードを読取可能な場合、復元要素又はばねは、雄差込み部の挿入方向において、窓孔の凹部の前方に位置することが好ましい。
【0032】
少なくとも1つの復元要素を備えた、本発明によるコネクタの実施形態は、更に、以下のような知見に基づいている。即ち、検証工程が繰り返し実施可能であり且つそのため可逆的であるだけでなく、窓孔が組立て中などに偶然に変位したとしても復元ばね力により自動的に戻されるようになっており、これは、窓孔がその初期位置に復帰できなくなるのは、雄差込み部が雌差込み部にリテーナにより適切に固定された後のみであることによるという知見である。
【0033】
本発明によるコネクタの別の実施形態によれば、少なくとも1つの復元要素又は少なくとも1つのばねは、雄差込み部が固定されていない状態のとき、既に張力がかかっているか又はあらかじめ張力がかけられている。雄差込み部が雌差込み部に完全に挿入されてリテーナにより雌差込み部に固定され、これにより2つの差込み部同士が正確且つ適切に接続されている場合、ばね要素は、好ましくは、この工程において解放されるか又は取り外され、これにより、検証要素又はコードが完全なものになるか又は読取可能になる又はその両方となるような態様で、ばねの復元力により窓孔が変位する。この実施形態の構成の範囲内において、雄差込み部が固定されていない状態のとき、検証要素又はコードは、覆われて読取不能であるか、又は、不完全且つ読取不能であるか、又はその両方であり、復元要素又はばねは、好ましくは、張力がかかっているか又はあらかじめ張力がかけられている。雄差込み部を雌差込み部に挿入する工程の間、及び、特に雄差込み部を雌差込み部に正確に又は適切に固定する間に、復元要素又はばねが解放され又は取り外され、検証要素又はコードが完全なものになるか又は読取可能になる又はその両方となるような態様で、復元力により窓孔が変位することが推奨される。
【0034】
検証要素又はコードは、「印刷、レーザマーキング、ラベル付け、エッチング」から選択される少なくとも1つの手順によって、雌差込み部に設けられることは本発明の範囲内である。
【0035】
本発明の好ましい実施形態の一つにおいては、検証要素又はコードは、コネクタに関する読取可能な情報を含み、特に、コネクタの、製造者、商品番号、型番、材料、製造日、バッチ番号の少なくとも1つに関する読取可能な情報を含む。この実施形態は、以下のような知見に基づいている。即ち、雄差込み部と雌差込み部との間の接続が適切に確立されると直ちに、検証要素又はコードを読取ることで接続が正確になされたことを明確に判断可能であるだけでなく、読取り工程中にコネクタに関する付加的な情報をも読み出し可能であるという知見である。コネクタの組立てや保守の工程中におけるこの種類の情報は、非常に優位性があり、本発明は、正しく接続されていることの検証と、コネクタ固有の情報の読出しとを組み合わせている。本発明の別の好適な実施形態によれば、検証要素又はコードは、過誤防止コードを含む。過誤防止コードは、雄差込み部と雌差込み部との間の接続が正確になされたことを明示的に示すコードを含む。
【0036】
本発明は、雄差込み部と雌差込み部とが適切に接続されていることが、本発明によるコネクタでもって確実且つ明瞭に表示されるという知見に基づいている。本発明によれば、雄差込み部が固定されていない状態のとき、少なくとも1つの検証要素又は少なくとも1つのコードは、読取可能ではない又は正確に読取可能ではない。少なくとも1つの検証要素又は少なくとも1つのコードは、雄差込み部が雌差込み部に正確に固定された後のみ読取可能となるものであり、このようにして、適切に接続されていることを明確に検証することができる。この目的のために、本発明では、雄差込み部を挿入する工程中に変位する窓孔を使用しており、窓孔は、このようにしてコードを解放するか又は完全なものにするか又はその両方を行い、これにより、コードは読取可能であるか又は読取可能となる。本発明によれば、差込み部同士が適切に接続されていることを明確に表示すること、又は、適切に接続されていることを検証することが、非常に単純な手段により達成されるため、コネクタはさほど複雑でない構造を有し、この点で製造コスト又は生産コストを下げられることも特徴としている。更に、2つの差込み部同士が正しく接続されていることを検証すること又は表示することを単純且つなお非常に機能的に信頼性が高く実現することにより、接続工程中の過誤への感受性が著しく低減され、接続過誤は大いに削減することができる。好ましい実施形態の一つによれば、検証要素は、少なくともコード、特にバーコード、QRコード(登録商標)、データマトリックスコードの少なくとも1つである場合、このコードは、雄差込み部が雌差込み部に固定された後に例えば読出し装置を用いて読み出すことができ、コードはコネクタに関する情報を含むことができる点で有利である。その際、この情報は、読出し工程中にも読取ることができる。好適には、雄差込み部と雌差込み部との接続が適切になされた場合にのみ、この情報を読み出すことが可能である。更に、本発明によるコネクタは、これらの種類のコネクタに関係する規格に何ら問題なく対応していることを強調せねばならない。
【0037】
以下で、本発明を、例示的実施形態の一つを表す図面を基に、より詳細に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明によるコネクタの第1実施形態における全体図である。
図2A】雄差込み部が固定されていない状態のときの、第1実施形態における本発明によるコネクタを通る縦断面斜視図である。
図2B図2Aに記載した主題において、雄差込み部が固定された状態のときを示したものである。
図3A】雄差込み部が固定されていない状態のときの、第2実施形態における本発明によるコネクタを通る縦断面斜視図である。
図3B図3Aに記載した主題において、雄差込み部が固定された状態のときを示したものである。
図4A】雄差込み部が固定されていない状態のときの、第3実施形態における本発明によるコネクタを通る縦断面斜視図である。
図4B図4Aに記載した主題において、雄差込み部が固定された状態のときを示したものである。
図5A】雄差込み部が固定されていない状態のときの、第4実施形態における本発明によるコネクタを通る縦断面斜視図である。
図5B図5Aに記載した主題において、雄差込み部が固定された状態のときを示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0039】
これらの図は、2つの流体伝導要素を接続するための、特に2つの自動車管路2、3を接続するためのコネクタ1を示す。コネクタ1は、雌差込み部4と、雌差込み部4に差し込むことができる雄差込み部5とを備える。本発明によるコネクタ1には、リテーナ6が繋げられており、このリテーナを使用して雄差込み部5を雌差込み部4に固定することができる。これらの図に示すコネクタ1は、いわゆるVDAコネクタである。雌差込み部4及び雄差込み部5は少なくとも1種類のプラスチックから製造されることが推奨され、また、雄差込み部5及び雌差込み部4は、好ましくはポリフェニレンスルファイドからなる又は実質的にポリフェニレンスルファイドからなることが推奨される。リテーナ6は、好ましくは、鋼からなる又は実質的に鋼からなる。
【0040】
例示的実施形態においては、雌差込み部4は、好適には、互いに向かい合わせに設けられた2つのリテーナ凹部22を有し、これらのリテーナ凹部はリテーナ用スリットとして設計されている。このことは、特に図1で確認することができる。例示的実施形態においては、雄差込み部5は傾斜面15を有し、この傾斜面15は、雄差込み部5の軸方向において雄差込み部5の挿入方向と反対向きに高くなっていることが推奨される。ここで、雄差込み部5の軸方向というのは、特に、雄差込み部5の長手方向軸Lの方向を意味する。これらの図による例示的実施形態においては、傾斜面15は、雄差込み部5の挿入方向とは反対向きに約30°の角度で高くなっている。雄差込み部5は、固定された又は完全に挿入された状態のとき、リテーナ6を介して雌差込み部4に固定されている。例示的実施形態においては、リテーナ6は、好ましくは、U字型リテーナを有する。雄差込み部5が固定された又は完全に挿入された状態のとき、U字型リテーナ6は、好ましくは、雄差込み部5の止めフランジ23の後方に係合し、例示的実施形態においては、好ましくは、雄差込み部5の固定溝24に嵌まる。
【0041】
例示的実施形態においては、U字型リテーナ6は、U字ブラケット25と、U字ブラケット25に連結された2つのU字脚26とを備えるように設計されていることが推奨される(図1)。例示的実施形態において、雄差込み部5が完全に挿入された又は固定された状態のとき、U字脚26はそれぞれ、雌差込み部4のリテーナ凹部22を通して嵌まる、又は、このリテーナ凹部22を通して完全に嵌まることが好適である。ここで、U字脚26は、好適には、雄差込み部5の止めフランジ23の後方に係合し、特に、雄差込み部5の固定溝24に嵌まる。この状態(図2B図3B図4B、及び図5B)のとき、雄差込み部5は、雌差込み部4に完全且つ適切に固定される。
【0042】
本発明の構成の範囲内では且つ例示的実施形態においては、止めフランジ23は、雄差込み部5の挿入方向において雄差込み部5の傾斜面15の後方に配置されており、特に、傾斜面の後側に止めフランジ23を有する又は止めフランジ23が形成されている(図1)。
【0043】
本発明の構成の範囲内では且つ例示的実施形態においては、雄差込み部5は、2つの心出し要素13を有し、これらの心出し要素13はそれぞれ、雄差込み部5が固定された又は完全に挿入された状態のときに、雌差込み部4の形状嵌め凹部14に嵌まる。これらの図による例示的実施形態において、各心出し要素13は、雄差込み部5の外面から突き出しており、心出し要素13はそれぞれ、雌差込み部4の差込み凹部27の内面上にある形状嵌め凹部14に嵌まる。ここで、例示的実施形態において、これらの心出し要素13は、好適には、雄差込み部5の外面上で互いに反対となる位置に配置されており、且つ、好ましくは、雌差込み部4の差込み凹部27の内面上にある相補的な2つの形状嵌め凹部14に嵌まる。
【0044】
本発明の構成の範囲内では及び設計例においては、コネクタ1は、封止要素としての封止リング28を有し、この封止リング28は、雄差込み部5が固定された状態のとき、コネクタ1内でスペーサリング16により保持される。例示的実施形態において、雄差込み部5が固定された状態のとき、スペーサリング16は、雌差込み部4に掛止されることが好ましい。
【0045】
本発明によれば、雌差込み部4は少なくとも1つの検証要素を有する。図1図4Bにおける例示的実施形態において、検証要素は、コード7の形態に設計されておる。このコードは、雄差込み部5が固定されていない状態のとき、雌差込み部4に設けられている窓孔8により、複数の領域において覆われ、且つ、読取不能である。このことを、図2A図3A、及び図4Aに示す。本発明によれば、雄差込み部5が固定された又は完全に挿入された状態になると検証要素又はコード7が完全になる又は読取可能になる又はその両方となるような態様で、雄差込み部5を雌差込み部4へ挿入している間、窓孔8は変位する。図2B図3B、及び図4Bにおける例示的実施形態において、雄差込み部5が完全に挿入された状態になると、コード7は窓孔により覆われなくなり、解放され読取可能になる。本発明の構成の範囲内では、読取可能であるとは、特に、検証要素又はコード7を完全且つ正確に読み出すことができるということを意味する。
【0046】
上記に加えて又は上記の代わりに、本発明によれば、雌差込み部は、検証要素の少なくとも一部を有し、特に、図5A図5Bにおける例示的実施形態においては、コード7の一部7aである形態をなしており、雄差込み部5が固定されていない状態のとき、検証要素は、不完全且つ読取不能である。このことを図5Aに示す。本発明によれば、検証要素又はコード7の、足される部分又は欠けている部分7bは、雌差込み部4に設けられた窓孔8に配置されている。本発明の構成の範囲内では、且つ、図5A及び図5Bにおける例示的実施形態においては、検証要素又はコード7の欠けている部分7bは、窓孔8の透明膜29に設けられる。本発明によれば、雄差込み部5が固定された又は完全に挿入された状態になると検証要素又はコード7が完全なものになる又は読取可能になる又はその両方となるような態様で、雄差込み部5を雌差込み部4へ挿入している間、窓孔8は変位する。このため、図5A及び図5Bにおける例示的実施形態においては、窓孔8を変位させることにより、検証要素又はコード7の別個の部分(7a、7b)が合体し、コード7が完全且つ読取可能になる。このことは図5Bで確認することができる。
【0047】
本発明の構成の範囲内では且つこれらの図における例示的実施形態においては、検証要素は、コード7の形態で設計されている。このコードは、好ましくは読取可能コードを含み、非常に特に好ましくは機械読取可能コード7を含む。例示的実施形態においては、コード7はバーコードとすることができる。雄差込み部5と雌差込み部4との間に正しい接続が確立された場合、コード7又はバーコードは、例えばスキャナ又は携帯電話のような読出し装置により読取ることができる。上記のように、適切に接続されていることは検証される。コード7がコネクタ1に関する読取可能な情報を含み、この読取可能な情報は、2つの差込み部4、5が適切に接続された後に読取可能になるか、又は、読取り工程においても読取可能であることは、本発明の範囲内である。
【0048】
例示的実施形態において、コード7は、雌差込み部4の外面9上に又は外面に向かい合う位置に配置されていることが推奨される。図5A及び図5Bにおける例示的実施形態においては、コード7の一部7aは、雌差込み部4の外面9上に配置されている。図における設計例においては、コード7は、好適には、雌差込み部4の外面9上に又は外面9に向かい合う位置に、不動に又は実質的に不動に配置されている。図5A及び図5Bにおける例示的実施形態においては、これは、雌差込み部4の外面9上に配置されるコード7の一部7aに該当する。よって、本発明の構成の範囲内では、且つ、例示的実施形態においては、雌差込み部4の外面9上に又は外面9に向かい合う位置に配置されているコード7又はコード7の一部7aは、雌差込み部4に対して移動可能ではない。
【0049】
例示的実施形態においては、雄差込み部5を雌差込み部4へ挿入している間、窓孔8は、挿入方向において軸方向に変位することが好適であり、例示的実施形態においては、窓孔が、挿入方向において雌差込み部4の外面9に沿って軸方向に案内される又は変位することが推奨される。図1図4Bにおける例示的実施形態においては、窓孔8は、好ましくは、小穴として設計されており、好適には、雄差込み部5が固定された又は完全に挿入された状態のとき、コード7は、窓孔8又は小穴の凹部10を通して読取可能である。このことを、図2B図3B、及び図4Bに示す。これらの図による例示的実施形態において、窓孔8は、好ましくは、板状の要素として設計されている。 例示的実施形態においては、窓孔8が、少なくとも1種類の金属からなり又は実質的に少なくとも1種類の金属からなり、特に金属シートとして設けられることが推奨される。窓孔8が、好ましい実施形態の一つにおいて及び図1図4Bに示すように小穴として設計されている場合は、雄差込み部5が固定されていない状態のときは、小穴の凹部10を取り囲む縁域30によってコード7の複数の領域が少なくとも覆われることが好適である。例示的実施形態において、コード7を覆う、窓孔8又は小穴の縁域30は、好適には、雄差込み部5の挿入方向において凹部10の後方に位置する。このことは、図2A図4Bで確認することができる。
【0050】
本発明の構成の範囲内では且つ例示的実施形態においては、窓孔8は、雄差込み部5との直接的相互作用する(図1図2A図2B図4A図4B図5A図5B)ことにより、又は、雄差込み部5と間接的相互作用する(図3A図3B)ことにより、変位可能である。これに関連して、直接的相互作用とは、特に、雄差込み部5を雌差込み部4へ挿入している間に、窓孔8に直接に相互作用する又はこの窓孔に作用することを意味する。これに関連して、間接的相互作用とは、特に、雄差込み部5を雌差込み部4へ挿入している間に、もはや窓孔8と直接に相互作用せず又は窓孔に作用することなく、コネクタ1の別の要素によって窓孔8と相互作用することを意味する。
【0051】
例示的実施形態においては、窓孔8は、雄差込み部5と相互作用するための接触延長部11を有し、この接触延長部は、好ましくは、雌差込み部4の接触凹部12を通して嵌まり、好ましくは、雌差込み部4の内部空間内に嵌まることが推奨される。
【0052】
図1図2A図2B図4A図4B図5A図5Bにおける例示的実施形態において、窓孔8の接触延長部11は、好適には、雌差込み部4の形状嵌め凹部14内に突出する。図1図2A図2B図4A図4B図5A図5Bにおける例示的実施形態において、雄差込み部5を雌差込み部4へ挿入している間、雄差込み部5の心出し要素13は、窓孔8が変位するように、接触延長部11と直接的相互作用することが好ましい。
【0053】
図3A図3Bによる例示的実施形態において、窓孔8は、接触延長部11によってスペーサリング16に係止される。このため、接触延長部11は、雌差込み部4の接触凹部12を通って雌差込み部4の差込み凹部27内に突出し、スペーサリング16の係止凹部31内に嵌まる又は係止凹部内に固定される。この実施形態の枠組内において、雄差込み部5が固定されていない状態のとき、スペーサリング16は、雌差込み部4内におけるその終了位置にまだ位置しないことが好適である(図3A)。図3A及び図3Bにおける例示的実施形態においては、雄差込み部5を雌差込み部4へ挿入している間、スペーサリング16は、好適には、窓孔8と共にその終了位置に変位し、好ましくはそこで雌差込み部4に掛止される(図3B)。本発明の構成の範囲内では、且つ、図3A及び図3Bにおける例示的実施形態においては、雄差込み部5は、雄差込み部5を挿入している間に窓孔8が変位するように、雄差込み部5の傾斜面15によってスペーサリング16に直接接触しており、このようにして、窓孔8の接触延長部11と間接的に相互作用する。
【0054】
図4A及び図4Bは、本発明の別の好適な実施形態を示しており、そこでは、コネクタ1は、復元要素としてのばね17を有し、このばね17は、例示的実施形態において、好適には、雌差込み部4と窓孔8との間に配置される。例示的実施形態において、ばね17は、雄差込み部5を雌差込み部4へ挿入している間に、張力が生じることが推奨される。図4A及び図4Bにおける例示的実施形態において、ばね17は螺旋ばねであり、雄差込み部5を雌差込み部4へ挿入している間、螺旋ばねは伸ばされ、これによって張力が生じる。雄差込み部5が雌差込み部4から取り外されると、復元力により、窓孔8がその初期位置に押し戻されることが推奨される。これにより、検証工程は可逆的となり、特に、雄差込み部5が雌差込み部4に適切に固定されていることを明瞭に表示することは可逆的となり、差込み部4、5を再び接続する際に、検証工程は再度実施可能である。その際、雄差込み部5が雌差込み部4から取り外された後は、窓孔8により、少なくともコード7の複数の領域が再び覆われる。本発明の構成の範囲内では、且つ、図4A及び図4Bにおける例示的実施形態においては、雌差込み部4から雄差込み部5を取り外す間に、接触延長部11を窓孔8と共に、雌差込み部4の接触凹部12内及び形状嵌め凹部14内にある窓孔8の初期位置に復帰させることができる。
【0055】
図4A及び図4Bにおける例示的実施形態において、ばね17は、雌差込み部4の止め面19に第1ばね端18でもって当接し、好適には、窓孔8の止め面21に第2ばね端20でもって当接することが推奨される。本発明の構成の範囲内では、且つ、図4A及び図4Bにおける例示的実施形態においては、ばね17は、雄差込み部5の挿入方向においてコード7の前方に配置される。更に、本発明の構成の範囲内では且つ例示的実施形態においては、ばね17は、雄差込み部5及び雌差込み部4の軸方向に延在する。
【0056】
検証要素又はコード7は、「印刷、レーザマーキング、ラベル付け、エッチング」から選択される少なくとも1つの手順によって、雌差込み部4に設けられることが好適である。これらの図における例示的実施形態においては、コード7(図1図4B)又はコード7の一部7a(図5A図5B)は、雌差込み部4に又は雌差込み部4の外面9に、印刷により設けることができる。
【符号の説明】
【0057】
1 コネクタ、2 自動車管路、3 自動車管路、4 雌差込み部、5 雄差込み部、6 リテーナ、7 コード、7a コード7の一部、7b コード7の欠けている部分、8 窓孔、9 雌差込み部4の外面、10 窓孔8又は小穴の凹部、11 接触延長部、12 接触凹部、13 心出し要素、14 形状嵌め凹部、15 傾斜面、16 スペーサリング、17 ばね、18 第1ばね端、19 雌差込み部4の止め面、20 第2ばね端、21 、22 リテーナ凹部、23 止めフランジ、24 雄差込み部5の固定溝、25 U字ブラケット、26 U字脚、27 差込み凹部、28 封止リング、29 透明膜、30 窓孔8又は小穴の縁域、31 係止凹部、Ls 長手方向軸
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B