(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-04
(45)【発行日】2023-08-15
(54)【発明の名称】車両間通信および通知
(51)【国際特許分類】
G08G 1/09 20060101AFI20230807BHJP
【FI】
G08G1/09 H
(21)【出願番号】P 2021520133
(86)(22)【出願日】2019-07-16
(86)【国際出願番号】 US2019041999
(87)【国際公開番号】W WO2020086127
(87)【国際公開日】2020-04-30
【審査請求日】2021-04-12
(32)【優先日】2018-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】506151501
【氏名又は名称】イーベイ インク.
【氏名又は名称原語表記】EBAY INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100116322
【氏名又は名称】桑垣 衛
(72)【発明者】
【氏名】バディガナバル、ビジェット シッダリンガ
【審査官】秋山 誠
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第03/001474(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2015/0200957(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0118167(US,A1)
【文献】特開2007-156912(JP,A)
【文献】特開2017-162359(JP,A)
【文献】特開2016-212632(JP,A)
【文献】特開2012-017983(JP,A)
【文献】特開2009-223845(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0070564(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/09
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータで実施される車両通信方法であって、
第1の車両内の第1の車両イベントの通知を受信すること、
前記第1の車両イベントを第1の無線通知に変換すること、
前記第1の無線通知を受信する1つまたは複数のリモート受信デバイスを、前記第1の車両イベントのタイプおよび前記1つまたは複数のリモート受信デバイスの前記第1の車両への近接性に基づいて自動的に判定すること、
前記第1の無線通知を前記1つまたは複数のリモート受信デバイスに送信すること、
第2の車両に配置された別のデバイスから第2の無線通知を受信すること、
前記第2の無線通知を第2の車両イベントに変換すること、
前記第2の車両が前記第1の車両の近くにあることを自動的に判定すること、
前記第1の車両内のユーザインタフェースに前記第2の車両イベントの表現を表示すること
を含み、前記第1の無線通知は、前記第1の車両のための駐車スペースを生成するために他の1つまたは複数の車両が移動することの要求を含む、方法。
【請求項2】
前記第2の無線通知は、前記第2の車両の位置、距離、速度、または方向のうちの少なくとも1つを示している、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の無線通知を受信する1つまたは複数のリモート受信デバイスを、車両イベントのタイプおよび前記1つまたは複数のリモート受信デバイスの前記第1の車両への近接性に基づいて自動的に判定することは、前記第1の車両と前記第2の車両との間のネットワーク信号の強度を判定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の無線通知を受信する1つまたは複数のリモート受信デバイスを、車両イベントのタイプおよび前記1つまたは複数のリモート受信デバイスの前記第1の車両への近接性に基づいて自動的に判定することは、超音波センサの結果またはLIDARセンサの結果のうちの少なくとも1つを受信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の無線通知は、前記第1の車両による前記第2の車両への情報の要求を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記情報の要求は、前記第2の車両が最近訪れた場所に関する情報の要求を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
コンピュータで実施される車両通信方法であって、
第1の車両における第1のセンサ入力イベントを検出すること、
前記第1のセンサ入力イベントに基づいて、第1の無線通知メッセージを生成すること、
前記第1の車両と第2の車両との間に無線通信リンクを確立すること、
前記第1の無線通知メッセージを前記第1の車両から前記第2の車両に送信することを含み、前記第1のセンサ入力イベントは、ドア開放動作および過去の運転パターンに関連する潜在的動作のうちの少なくとも1つを含む、方法。
【請求項8】
前記第2の車両で前記第1の無線通知メッセージを受信すること、
前記第1の無線通知メッセージからの情報を前記第2の車両のユーザインタフェースに表示させるように構成されたインタフェース信号を、前記第1の無線通知メッセージに基づいて生成することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のセンサ入力イベントは、ブレーキ動作、ステアリング動作、および加速動作のうちの少なくとも1つを含み、
前記第2の車両のユーザインタフェースに前記情報を表示させるように構成された前記インタフェース信号は、前記ブレーキ動作、前記ステアリング動作、前記加速動作、前記ドア開放動作、または前記過去の運転パターンに関連する潜在的動作のうちの少なくとも1つに対応する情報を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の車両と前記第2の車両との間に無線通信リンクを確立することは、
前記第1の車両の近くにある1つまたは複数の車両通信デバイスを自動的に判定すること、
前記第2の車両の車両通信デバイスが前記第1の車両の近くにあることを検出すること、
前記第1の車両の前記車両通信デバイスと前記第2の車両の前記車両通信デバイスとの間に前記無線通信リンクを確立することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の車両と前記第2の車両との間に無線通信リンクを確立することは、
前記第1の車両と前記第2の車両との間のネットワーク信号の強度を判定することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の無線通知メッセージは、前記第1の車両の位置、速度、および方向のうちの少なくとも1つに関する情報を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の無線通知メッセージは、第3の車両およびオブジェクトのうちの少なくとも1つに関する前記第1の車両の1つまたは複数のセンサからの情報を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の無線通知メッセージにおける前記第1の車両の1つまたは複数のセンサからの前記情報は、前記第3の車両または前記オブジェクトの距離、位置、速度、および方向のうちの少なくとも1つに関する情報を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
車両通信システムであって、
1つまたは複数のプロセッサと、
コンピュータ実行可能命令が格納されている少なくとも1つのコンピュータ記憶媒体と
を備え、前記コンピュータ実行可能命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記1つまたは複数のプロセッサに、
第1の車両と第2の車両との間に無線通信リンクを確立させ、
前記第1の車両において、前記第2の車両から、前記第2の車両での第1のセンサ入力イベントに基づく第1の無線メッセージを受信させ、
前記第1の無線メッセージに基づく情報を用いて、前記情報を前記第1の車両のユーザインタフェースによって表示させるように構成されたインタフェース信号を生成させ、
前記第1の車両と静止オブジェクトとの間に無線通信リンクを確立させ、
前記静止オブジェクトから、前記静止オブジェクトに関する情報を含む第2の無線メッセージを前記第1の車両で受信させ、
前記静止オブジェクトに関する前記第2の無線メッセージの前記情報は、前記静止オブジェクトで開催されるイベントのイベント情報、前記静止オブジェクトに関する履歴情報、前記静止オブジェクトに車両または人が出入りしている通知、および前記静止オブジェクトでのステータス、商品、またはサービスに関する情報のうちの少なくとも1つを含む、車両通信システム。
【請求項16】
前記第1のセンサ入力イベントは、第3の車両のブレーキ動作、ステアリング動作、加速動作、ドア開放動作、過去の運転パターンに関連する潜在的動作、および位置、方向、または速度のうちの少なくとも1つを含み、
前記第1の車両のユーザインタフェースに前記情報を表示させるように構成された前記インタフェース信号は、前記第3の車両の前記ブレーキ動作、前記ステアリング動作、前記加速動作、前記ドア開放動作、前記過去の運転パターンに関連する潜在的動作、および前記位置、方向、または速度のうちの少なくとも1つに対応する情報を含む、請求項15に記載の車両通信システム。
【請求項17】
前記車両通信システムは、
前記第2の無線メッセージの前記情報を用いて、前記第2の無線メッセージの前記情報を前記第1の車両のユーザインタフェースによって表示させるように構成されたインタフェース信号を生成するようにさらに構成されている、請求項15に記載の車両通信システム。
【請求項18】
前記車両通信システムは、
前記第1の車両から前記第2の車両に、駐車に利用可能なスペースに関する問い合わせを含む第3の無線メッセージを送信し、
前記第2の車両から、駐車に利用可能な前記スペースに関する情報を含む第4の無線メッセージを前記第1の車両で受信し、
前記第4の無線メッセージの前記情報を用いて、前記第4の無線メッセージの駐車に利用可能な前記スペースに関する前記情報を前記第1の車両のユーザインタフェースによって表示させる
ように構成されたインタフェース信号を生成するようにさらに構成されている、請求項17に記載の車両通信システム。
【請求項19】
前記第1の車両と前記第2の車両との間に無線通信リンクを確立する動作は、
前記第1の車両の近くにある1つまたは複数の車両通信デバイスを自動的に判定すること、
前記第2の車両の車両通信デバイスが前記第1の車両の近くにあることを検出すること、
前記第1の車両の前記車両通信デバイスと前記第2の車両の前記車両通信デバイスとの間に前記無線通信リンクを確立することを含む、請求項15に記載の車両通信システム。
【請求項20】
コンピュータで実施される車両通信方法であって、
第1の車両と第2の車両との間に無線通信リンクを確立すること、
前記第1の車両において、前記第2の車両から、前記第2の車両でのセンサ入力イベントに基づく無線メッセージを受信すること、
前記無線メッセージからの情報を用いて、前記無線メッセージからの前記情報を前記第1の車両のユーザインタフェースによって提示させるように構成されたインタフェース信号を生成すること
を含み、前記無線メッセージからの前記情報は、前記第2の車両のドア開放動作および過去の運転パターンのうちの少なくとも1つを示す、方法。
【請求項21】
前記インタフェース信号は、
前記第2の車両の表現を前記第1の車両のユーザインタフェースに表示させ、
前記無線メッセージからの前記情報の少なくとも一部を、前記第2の車両の前記表現に関連して表示させる
ように構成されている、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第2の車両の前記表現に関連して表示される前記情報は、前記第2の車両の位置、距離、速度、または方向のうちの少なくとも1つを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記無線メッセージからの前記情報は、前記第2の車両のブレーキ動作、旋回動作、および加速動作のうちの少なくとも1つを示し、
前記第2の車両の前記表現に関連して表示される前記情報は、前記第2の車両の前記ブレーキ動作、前記旋回動作、前記加速動作、前記ドア開放動作、または前記過去の運転パターンに関連する潜在的動作のうちの少なくとも1つを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記無線メッセージからの前記情報は、前記第2の車両の前記センサ入力イベントが、第3のオブジェクトの位置、方向、または速度のうちの少なくとも1つを含むことを示し、
前記インタフェース信号は、前記第1の車両の前記ユーザインタフェースによって提示される前記情報に、前記第3のオブジェクトの前記位置、前記方向、または前記速度のうちの少なくとも1つを含ませるように構成されている、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記インタフェース信号は、
前記第3のオブジェクトの表現を前記第1の車両の前記ユーザインタフェースによって提示させ、
第1の無線メッセージからの前記情報からの前記第3のオブジェクトの前記位置、前記方向、または前記速度のうちの少なくとも1つを、前記第3のオブジェクトの前記表現に関連して表示させる
ように構成されている、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第1の無線メッセージからの前記情報は、前記第3のオブジェクトが、車両、自転車、静止オブジェクト、および横断歩道のうちの1つを含むことを示し、前記第1の車両の前記ユーザインタフェースによって提示される前記第3のオブジェクトの表現が、前記車両、前記自転車、前記静止オブジェクト、または前記横断歩道を描写する、請求項25に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
現在、自動車には通信機器やセンサ機器が搭載されていることが多い。通常、通信機器は、インターネット通信および電気通信だけでなく、操作者の電話または他のモバイルデバイスとのリンクを提供する。しかしながら、通信機器は、一般に、車両間の直接通信を提供しない。
【0002】
レーダー、カメラ、またはLIDARシステムのような、ますます高度化するセンサ機器は、自動車がオブジェクト、例えば、別の車両、オブジェクト、またはレーンマーカーに近づいたときに操作者に通知する衝突検出を提供する。しかしながら、センサ機器は、センサ範囲内のオブジェクトの検出に限定されており、通常、自動車のすぐ近くまたは非常に近いところに限定される。
【0003】
これらおよび他の考慮事項に関して、本明細書の開示が提示される。
【発明の概要】
【0004】
開示された技術は、通知、メッセージ、センサデータのような情報を車両間で共有することを可能にする車両間通信を提供することを目的としている。
開示された技術の特定の簡略化された例では、車両間通信のための方法、システム、またはコンピュータ可読媒体は、第1の車両と第2の車両との間に無線通信リンクを確立すること、第1の車両で第2の車両から無線メッセージを受信することを含み、無線メッセージは、第2の車両におけるセンサ入力イベントに基づくものである。この例はさらに、無線メッセージからの情報を用いて、無線メッセージからの情報を第1の車両のユーザインタフェースによって提示させるように構成されたインタフェース信号を生成することを含む。
【0005】
いくつかの例では、インタフェース信号は、第2の車両の表現を第1の車両のユーザインタフェースに表示させ、無線メッセージからの情報の少なくとも一部を、第2の車両の表現に関連して表示させるように構成されている。特定の例では、第2の車両の表現に関連して表示される情報は、第2の車両の位置、距離、速度、または方向のうちの少なくとも1つを含む。特定の他の例では、無線メッセージからの情報は、第2の車両のブレーキ動作、旋回動作、加速動作、ドア開放動作、または過去の運転パターンのうちの少なくとも1つを示し、第2の車両の表現に関連して表示される情報は、第2の車両のブレーキ動作、旋回動作、加速動作、ドア開放動作、または過去の運転パターンに関連する潜在的動作のうちの少なくとも1つを含む。
【0006】
さらに、さらなる他の例では、無線メッセージからの情報は、第2の車両のセンサ入力イベントが、第3のオブジェクトの位置、方向、または速度のうちの少なくとも1つを含むことを示し、インタフェース信号は、第1の車両のユーザインタフェースによって提示される情報に、第3のオブジェクトの位置、方向、または速度のうちの少なくとも1つを含ませるように構成されている。
【0007】
さらに他の例では、インタフェース信号は、第3のオブジェクトの表現を第1の車両のユーザインタフェースによって提示させ、第1の無線メッセージからの情報からの第3のオブジェクトの位置、方向、または速度を、第3のオブジェクトの表現に関連して表示させるように構成されている。
【0008】
さらに他の例では、第1の無線メッセージからの情報は、第3のオブジェクトが、車両、自転車、静止オブジェクト、および横断歩道のうちの1つを含むことを示し、第1の車両のユーザインタフェースによって提示される第3のオブジェクトの表現が、車両、自転車、静止オブジェクト、または横断歩道を描写する。
【0009】
特定の例では、インタフェース信号は、グラフィカルユーザインタフェース、ヘッドアップディスプレイユーザインタフェース、音声ユーザインタフェース、および触覚ユーザインタフェースのうちの1つまたは複数を含むユーザインタフェースを制御するように構成されている。いくつかの例では、ユーザインタフェースは、第1の車両に対する第2の車両の位置に対応する知覚位置を有する出力信号を生成するように構成されている。
【0010】
他の例では、センサ入力イベントが一般的な警告であるという判定がなされ、それに応答して、対応する触覚振動、対応する可聴メッセージ、または対応するグラフィック表現が開始される。いくつかの例では、第1の車両のユーザインタフェースは、地図を含み、第2の車両が地図上に重ね合わされる。
【0011】
上記の主題は、コンピュータで制御される装置、コンピュータプロセス、コンピューティングシステムとして、またはコンピュータ可読媒体などの製品としても実装され得ることが理解されるべきである。これらおよび他の様々な特徴は、以下の詳細な説明を読み、関連する図面を確認することで明らかになるであろう。この概要は、以下の詳細な説明でさらに説明される簡略化された形式で概念の選択を紹介するために提供されている。
【0012】
この概要は、請求される主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図しておらず、この概要が、請求される主題の範囲を制限するために使用されることを意図していない。さらに、請求される主題は、本開示のいずれかの部分に記載された不利な点のいくつかまたはすべてを解決する実施に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
詳細な説明は、添付の図を参照して説明される。図では、参照番号の左端の数字は、参照番号が最初に表示される図を特定する。異なる図の同じ参照番号は、類似または同一のアイテムを示す。
【
図1A】車両間通信のための開示された技術の適用に適したアーキテクチャの説明のための例を示すアーキテクチャ図である。
【
図1B】車両間通信のための開示された技術の適用に適したモバイルクライアントのためのクライアントアーキテクチャの説明のための例を示すアーキテクチャ図である。
【
図2A】車両間通信のための開示された技術で使用するためのグラフィカルユーザインタフェースの一例についての概略図である。
【
図2B】車両間通信のための開示された技術で使用するための触覚および音声ユーザインタフェースの一例についての概略図である。
【
図3A】車両間通信のための開示された技術の適用におけるデータ交換の説明のための例を示すデータアーキテクチャ図である。
【
図3B】
図3Aの車両間通信のための開示された技術の適用におけるグラフィカルユーザインタフェースの一例を示す概略図である。
【
図3C】車両間通信のための開示された技術の適用におけるデータ交換の別の説明のための例を示すデータアーキテクチャ図である。
【
図3D】
図3Cの車両間通信のための開示された技術の適用におけるグラフィカルユーザインタフェースの一例を示す概略図である。
【
図3E】車両間通信のための開示された技術の適用における触覚および音声インタフェースの一例を示す概略図である。
【
図4A】開示された技術による車両間通信のプロセスの説明のための例を示す制御フロー図である。
【
図4B】開示された技術による車両間通信のプロセスの説明のための別の例を示す制御フロー図である。
【
図4C】開示された技術に従って、イベントメッセージを受信し、イベントに関連する情報を表示するためのインタフェース信号を生成する第1の車両におけるプロセスの一例を示す制御フロー図である。
【
図4D】開示された技術に従って、静止オブジェクトからイベントメッセージを受信し、イベントに関連する情報を表示するためのインタフェース信号を生成するプロセスの一例を示す制御フロー図である。
【
図4E】開示された技術に従って、ある車両から別の車両に問い合わせを送信し、問い合わせに対する応答を受信および表示するプロセス450の一例を示す制御フロー図である。
【
図4F】近くにいる車両を判定し、近くの車両との無線通信リンクを確立するプロセスの一例を示す制御フロー図である。
【
図5】本明細書に提示される技術および技術の態様を実装することができるコンピューティングシステムのための例示的なコンピュータハードウェアおよびソフトウェアアーキテクチャを示すコンピュータアーキテクチャ図である。
【
図6】本明細書に提示される技術および技術の態様を実装することができる分散コンピューティング環境を示す図である。
【
図7】本明細書に提示される技術および技術の態様を実装することができるコンピューティングデバイスのためのコンピューティングデバイスアーキテクチャを示すコンピュータアーキテクチャ図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の詳細な説明は、ある車両で検出されたセンサ入力などの情報を別の車両に伝達し、車両のドライバーに表示するための技術について説明する。車両の操作者が従来利用できるセンサ情報は、車両のセンサが収集できるデータに限られているが、開示される技術は、別の車両から受信してドライバーに表示されるべきセンサデータを提供する。
【0015】
開示された技術の特定の簡略化された例では、ブレーキ、旋回、加速、またはドア開放のような、ある車両におけるドライバー入力動作のための方法、システム、またはコンピュータ可読媒体を、別の車両に伝達し、他の車両のドライバーに表示することができる。
【0016】
他の例では、レーダー、LIDAR、または光学センサデータのような、ある車両の近接センサデータを別の車両に通信することができる。その結果、他の車両のドライバーは、ドライバーの車両のセンサによっては検出できないが、近くの車両のセンサによって検出できるオブジェクトに関する情報を受信することができる。例えば、ドライバーの車両の前の車両によって検出された障害物に関する情報を、ドライバーの車両のドライバーに伝達し、表示することができる。別の例では、第1の車両は、第1の車両のドライバーおよびセンサが見ることも検出することもできない第3の車両に関する、位置、速度、または方向などのセンサ情報を、第2の車両から受信することができる。
【0017】
さらに他の例では、ある車両からのメッセージまたは問い合わせを別の車両に伝達することができる。例えば、ある車両のドライバーが別の車両に問い合わせて、他の車両のドライバーが出発するかどうかを尋ねることができる。別の例では、ある車両が別の車両にクエリを送信して、他の車両のセンサが検出できる駐車スペースの量を取得できる。さらに別の例では、ある車両は、自動運転機能を備えた1つまたは複数の他の車両に要求を送信して、他の1つまたは複数の車両が追加の駐車スペースを提供するように移動することを要求することができる。
【0018】
さらに他の例では、建物、信号機、横断歩道、または橋などの静止オブジェクトからの情報を車両に伝達し、車両のドライバーに表示することができる。例えば、信号機が赤に変わろうとしている、または橋が上がりそうであるという通知を車両に送信して、ドライバーに表示することができる。別の例では、車両または歩行者が建物を出ているという通知を車両に送信して、ドライバーに表示することができる。他の例では、スポーツアリーナでのゲームに関するチケット情報、または店でのセールなどの建物に関連するイベントに関する情報を、建物から車両に送信して、ドライバーに表示することができる。さらに他の例では、車両が製品またはサービスに関連する場所の近くにあるときに、製品またはサービスに関連する広告、販売促進または同様の情報をドライバーに表示することができる。さらに別の例では、第1の車両のドライバーがオブジェクトを提供しており、例えば、オブジェクトのオンラインオークションを行っており、第2の車両のドライバーが、そのオブジェクトへの関心を示しており、例えば、そのオブジェクトに入札を行っているか、そのオブジェクトを追跡している場合、彼らの車両が互いに近くにあるときに、一方または両方のドライバーに通知を表示することができる。
【0019】
情報は、いくつかの方法でドライバーに表示することができる。例えば、ある車両のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を使用して、別の車両の相対位置を表示することができる。他の車両の速度および方向情報もGUIに表示することができる。他の車両でのドライバー動作に関する通知をGUIに表示することができる。静止オブジェクトに関する情報および通知をGUIに表示することができる。GUIは、ダッシュボード、フロントガラスまたは車内のミラーに表示されるヘッドアップディスプレイを含み得る。
【0020】
追加の例では、情報および通知は、触覚またはオーディオ出力を介してドライバーに示すことができる。例えば、運転席、肘掛け、ブレーキペダル、ハンドルなど、ドライバーと接触している任意のオブジェクトには、振動信号を使用してドライバーに通知する触覚デバイスを装備できる。いくつかの例では、例えば、ドライバーの左肩に隣接する触覚デバイスを作動させて、車両の左リアバンパー付近にあるオブジェクトを示すなど、通知の相対的な位置を伝えるために差動的に(differentially)作動させられる複数の触覚デバイスが座席に備えられている。
【0021】
特定の実装形態では、緊急車両通知のためのパルス振動または隣接車両通知のための連続振動など、異なる触覚信号パターンを利用して、異なる通知を示すことができる。さらに他の例では、触覚デバイスの出力の軌跡をシフトして、ドライバーに通知の動く知覚を提供することができ、例えば、振動の知覚位置は、検出された車両の動きを追跡する。
【0022】
別の例では、車両のオーディオシステムを利用して、音声信号を使用してドライバーに通知することができる。いくつかの例では、車両のオーディオシステムの複数のスピーカーが差動的にアクティブ化されて、通知の相対位置を伝達し、例えば、車両の右側のリアバンパーの近くにあるオブジェクトを示すために、右側のスピーカー、特に右側のリアスピーカーに対して、より高い振幅の音声信号を出力する。
【0023】
特定の例では、緊急車両通知のための音声メッセージ(spoken audio message)または隣接車両通知のための特定の音声トーンなど、異なる音声信号を利用して、異なる通知を示すことができる。さらに他の例では、スピーカーの出力の軌跡をシフトして、ドライバーに通知の動く知覚を提供することができ、例えば、音声信号の知覚位置は、検出された車両の動きを追跡する。
【0024】
開示された技術の車両通信の別の例は、第1の車両における第1のセンサ入力イベントを検出すること、第1のセンサ入力イベントに基づいて、第1の無線通知メッセージを生成すること、第1の車両と第2の車両との間に無線通信リンクを確立すること、第1の無線通知メッセージを第1の車両から第2の車両に送信することを含む。
【0025】
特定の実装形態では、開示された技術は、第2の車両で第1の無線通知メッセージを受信すること、第1の無線通知メッセージからの情報を第2の車両のユーザインタフェースに表示させるように構成されたインタフェース信号を、第1の無線通知メッセージに基づいて生成することを含む。これらの実装のいくつかでは、第1のセンサ入力イベントは、ブレーキ動作、ステアリング動作、加速動作、ドア開放動作、または過去の運転パターンに関連する潜在的動作のうちの少なくとも1つを含み、第2の車両のユーザインタフェースに情報を表示させるように構成された信号は、ブレーキ動作、ステアリング動作、加速動作、ドア開放動作、または過去の運転パターンに関連する潜在的動作のうちの少なくとも1つに対応する情報を含む。
【0026】
開示された技術のこの例のいくつかの態様では、第1の車両と第2の車両との間に無線通信リンクを確立する動作は、第1の車両の近くにある1つまたは複数の車両通信デバイスを自動的に判定すること、第2の車両の車両通信デバイスが第1の車両の近くにあることを検出すること、第1の車両の車両通信デバイスと第2の車両の車両通信デバイスとの間に通信リンクを確立することを含む。
【0027】
この例の他の態様では、第1の車両と第2の車両との間に無線通信リンクを確立する動作は、第1の車両と第2の車両との間のネットワーク信号の強度を判定することを含む。この例のさらに他の態様では、第1の無線通知メッセージは、第1の車両の位置、速度、および方向のうちの少なくとも1つに関する情報を含む。
【0028】
この例のさらに別の態様では、第1の無線通知メッセージは、第3の車両およびオブジェクトのうちの少なくとも1つに関する第1の車両の1つまたは複数のセンサからの情報を含む。第1の無線通知メッセージにおける第1の車両の1つまたは複数のセンサからの情報は、第3の車両またはオブジェクトの距離、位置、速度、および方向のうちの少なくとも1つに関する情報を含むことができる。
【0029】
コンピュータで実施される車両通信方法のさらに別の例は、第1の車両と第2の車両との間に無線通信リンクを確立すること、第1の車両において、第2の車両から、第2の車両での第1のセンサ入力イベントに基づく第1の無線メッセージを受信すること、第1の無線メッセージに基づく情報を用いて、情報を第1の車両のユーザインタフェースによって表示させるように構成されたインタフェース信号を生成することを含む。
【0030】
この例のいくつかの態様では、第1のセンサ入力イベントは、ブレーキ動作、ステアリング動作、加速動作、またはドア開放動作のうちの1つまたは複数であってよく、情報を第1の車両のユーザインタフェースに表示させるように構成された信号は、第1のセンサ入力イベントのブレーキ動作、ステアリング動作、加速動作、またはドア開放動作に対応する情報を含む。
【0031】
この例の他の態様では、第1のセンサ入力イベントは、第3の車両の位置、方向、または速度のうちの1つまたは複数を含んでもよく、情報を第1の車両のユーザインタフェースに表示させるように構成された信号は、第3の車両の位置、方向、または速度に対応する情報を含む。ユーザインタフェースの例は、グラフィカルユーザインタフェース、ヘッドアップディスプレイユーザインタフェース、触覚ユーザインタフェース、および音声ユーザインタフェースを含む。
【0032】
この例のさらに別の態様は、第1の車両と静止オブジェクトとの間に無線通信リンクを確立すること、第1の車両において、静止オブジェクトから、静止オブジェクトに関する情報を含む第2の無線メッセージを受信すること、第2の無線メッセージの情報を用いて、第2の無線メッセージの情報を第1の車両のユーザインタフェースによって表示させるように構成されたインタフェース信号を生成することを含む。
【0033】
静止オブジェクトに関する第2の無線メッセージの情報は、静止オブジェクトで開催されるイベントのイベント情報、静止オブジェクトに関する履歴情報、静止オブジェクトに車両または人が出入りしている通知、および静止オブジェクトでのステータス、商品、またはサービスに関する情報を含むことができる。
【0034】
開示された技術の一態様は、第1の車両から第2の車両へ、駐車に利用可能なスペースに関する問い合わせを含む第3の無線メッセージを送信すること、第1の車両において、第2の車両から、駐車に利用可能なスペースに関する情報を含む第4の無線メッセージを受信すること、第4の無線メッセージの情報を用いて、第4の無線メッセージの駐車に利用可能なスペースに関する情報を第1の車両のユーザインタフェースによって表示させるように構成されたインタフェース信号を生成することを含むことができる。
【0035】
開示された技術は、第1の車両から第2の車両に第5の無線メッセージを送信することをさらに含んでもよく、第5の無線メッセージは、駐車のために利用可能なスペースを作るために第2の車両が移動する要求を含む。
【0036】
いくつかの実装形態では、第1の車両と第2の車両との間に無線通信リンクを確立する動作は、第1の車両の近くにある1つまたは複数の車両通信デバイスを自動的に判定すること、第2の車両の車両通信デバイスが第1の車両の近くにあることを検出すること、第1の車両の車両通信デバイスと第2の車両の車両通信デバイスとの間に通信リンクを確立することを含む。
【0037】
特定の実装形態は、第2の車両に対する第1の車両の位置を判定すること、第2の車両に対する第1の車両の位置を第1の車両のユーザインタフェースによって表示させるように構成されたインタフェース信号を生成することを含む。いくつかの例では、ユーザインタフェースは、第2の車両に対する第1の車両の位置に対応する知覚位置を有する出力信号を生成するように構成されている。これらは単純化された例であり、以下でより詳細に議論されるように、ある車両から別の車両に情報を伝達するためのシステムまたは方法において多くのファクターが考慮され得る。
【0038】
本明細書でより詳細に説明するように、本明細書で説明する技法および技術の実装は、ソリッドステート回路、デジタル論理回路、コンピュータコンポーネント、および/または1つまたは複数の入力デバイス上で実行されるソフトウェアの使用を含み得ることが理解できる。本明細書に記載の信号は、データファイルの変更された状態またはデータファイルに関連する他の情報を通信するためのアナログおよび/またはデジタル信号を含み得る。
【0039】
本明細書に記載の主題は、オペレーティングシステムおよびコンピュータシステム上のアプリケーションプログラムの実行と併せて実行するプログラムモジュールの一般的なコンテキストで提示されるが、当業者は、他の実装が、他のタイプのプログラムモジュールと組み合わせて実行され得ることを認識するであろう。一般に、プログラムモジュールは、ルーチン、プログラム、コンポーネント、データ構造、および特定のタスクを実行し、または特定の抽象データ型を実装する他のタイプの構造を含む。さらに、当業者は、本明細書に記載の主題が、マルチプロセッサシステム、メインフレームコンピュータ、マイクロプロセッサベースまたはプログラム可能な家庭用電化製品、ミニコンピュータ、ハンドヘルドデバイスなどを含む他のコンピュータシステム構成で実施できることを理解するであろう。
【0040】
本明細書に記載の技術を使用することにより、車両間で情報を共有することを可能にする車両間通信が提供される。共有される情報は、別の車両では感知できない、ある車両からのセンサデータを含むことができる。共有される情報は、第2の車両で受信され、第2の車両から第3の車両に中継される、ある車両からのセンサデータも含むことができる。共有される情報の他の例は、ドライバーの行動情報、メッセージ、音楽、またはゲームのインタラクションを含むことができる。本明細書で言及されたもの以外の他の技術的効果も、本明細書に開示された技術の実施から実現することができる。
【0041】
以下の詳細な説明では、本明細書の一部を構成する添付図面を参照し、その中で特定の構成または例が図示される。ここで、いくつかの図にわたり同様の数字が同様の要素を表す図面を参照して、車両間通信のためのコンピューティングシステム、コンピュータ可読記憶媒体、およびコンピュータで実施される方法の態様を説明する。図に関して以下でより詳細に説明されるように、本明細書で説明される機能および技術を具体化することができる複数のアプリケーションおよびサービスが存在する。
【0042】
図1Aは、車両間通信のための開示された技術の適用に適したアーキテクチャ100の説明のための例を示すアーキテクチャ図である。
図1Aの例では、モバイルクライアント120A~Cは、ネットワーク102と通信することができる。モバイルクライアント120A~Cは、ネットワーク102、ならびにナビゲーションおよび交通データなどの情報を提供することができるサーバ110を介して互いに通信することができる。この例では、モバイルクライアント120A~Cは、各クライアントで無線ホットスポット機能を使用するなどして、互いに直接通信することもできる。モバイルクライアント120は、スマートカーまたは車両、および、ボート、オートバイ運転者、自転車運転者、または歩行者によって運ばれるクライアントデバイスを含むことができる。
【0043】
図1Bは、車両間通信のための開示された技術の適用に適したモバイルクライアント120のためのクライアントアーキテクチャの説明のための例を示すアーキテクチャ図である。この例では、モバイルクライアント120は、感知および通信のためのプロセスを実行することができるオンボードコンピュータ130を含む。オンボードコンピュータ130は、ローカルネットワークまたはバス131を介して様々なセンサおよび入力/出力(I/O)デバイスと通信する。
【0044】
ドライバー入力センサ132は、ブレーキ、加速、またはステアリング、ならびにドア開放動作または警告フラッシャーの作動など、モバイルクライアント120が搭載されている車両へのドライバー入力動作を検出する。いくつかの実装形態では、車両の現在の速度も検出することができる。
【0045】
車両への搭載が進んでいる近接センサのいくつかの例が、
図1Bの例に示されている。レーザーセンサ136A、例えばLIDARセンサは、レーザービームを利用して、近くのオブジェクトまたは車両を検出する。レーダーセンサ136Bは、オブジェクトを検出するためにマイクロ波ビームを利用する。カメラ136Cは、オブジェクトを識別するために処理できるビデオまたは写真データをキャプチャする。光学センサ136Dは、オブジェクトを検出するために、赤外光などの光を利用する。これらのセンサは、通常、他のオブジェクトによって隠されたオブジェクトを検出することができない視線型センサであることに留意されたい。言い換えると、センサは、通常、遮られていない経路を有するオブジェクトのみを検出できる。
【0046】
無線トランシーバ134は、イベント通知または要求などの無線メッセージを送受信するために使用することができる通信デバイスである。この例では、無線トランシーバ134は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)デバイスなどの比較的短距離の通信デバイスであり、別の車両またはオブジェクトの無線トランシーバで直接メッセージを送受信するために使用することができる。他の短距離通信技術も利用することができる。2台の車両間の通信リンクの信号強度は、車両間の近接性を判定する際に利用されるファクターであってよい。
【0047】
車両に搭載することができるユーザインタフェースデバイスのいくつかの例が、
図1Bの例に示されている。ディスプレイデバイス140Aの例は、
図2Aに示されるディスプレイなどのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)、または車両に設置されたヘッドアップディスプレイ、ならびに衝突灯またはダッシュボードインジケータなどの他の視覚出力デバイスを含むことができる。オーディオ出力140Bの例は、車両内のステレオシステムまたは他のオーディオスピーカーであってよい。触覚出力140Bの例は、運転席、肘掛け、ペダル、またはステアリングホイールの振動デバイスを含んでいてよい。
【0048】
図2Aは、車両間通信のための開示された技術で使用するためのGUI200の一例についての概略図である。この例では、GUI200は、GUIが車両に取り付けられるシャシー202を含む。表示画面204は、表示領域206などに、グラフィックデータおよび情報を表示することができる。表示画面204は、ドライバーまたは乗客からのユーザ入力を可能にするタッチスクリーンであってよい。一例では、表示領域208Aおよび208Bは、ユーザが要求などの動作をアクティブにするためにタッチするユーザ入力ゾーンであってよい。他の例では、表示領域208Aおよび208Bは、ドライバーへのメッセージを表示するためなど、専用のステータス領域または通知領域であってよい。
【0049】
図2Bは、車両間通信のための開示された技術で使用するための触覚および音声ユーザインタフェースの一例についての概略図である。この例では、シートバック252およびシートベース254を備えた運転席250に、バック252およびベース254の縁に沿った位置に配置された複数の触覚デバイス260A~Iが搭載されている。この例では、複数の触覚デバイス260A~Iが、差動的に起動または駆動されて、例えばオブジェクトの相対位置を表す、触覚信号を生成することができる。
【0050】
例えば、座席250が設置されている車両の左後部クォーターパネルに隣接してオブジェクトまたは車両が検出されると、触覚デバイス260Eが作動して、オブジェクトの存在および位置をドライバーに伝えることができる。同様に、座席250が設置されている車両の右前クォーターパネルに隣接してオブジェクトまたは車両が検出されると、触覚デバイス260Dが作動して、オブジェクトの存在および位置をドライバーに伝えることができる。
【0051】
図2Bは、ドライバーに4チャンネル(quadrophonic)音出力を提供するように配置されたオーディオスピーカー262A~Dも示している。この例では、触覚デバイスと同様に、スピーカー262A~Dが差動的に駆動されて、オブジェクトの相対位置を表す音声信号を生成することができる。例えば、車両の右後部クォーターパネルに隣接してオブジェクトまたは車両が検出されると、スピーカー262A~Dが駆動されて、オブジェクトの位置に対応する知覚位置で音声信号を生成することができる。
【0052】
図3Aは、車両間通信のための開示された技術の適用におけるデータ交換の説明のための例示的なシナリオ300を示すデータアーキテクチャ図であり、
図3Bは、
図3Aの例におけるモバイルクライアント車両120BのGUI310の一例を示す概略図である。シナリオ300では、モバイルクライアント車両120Aのセンサが、オブジェクト302を検出し、モバイルクライアント車両120Aは、障害物302の存在を示すセンサデータからの情報と共に、メッセージ304Aをモバイルクライアント車両120Bに送信し、メッセージ304Bをモバイルクライアント車両120Cに送信する。
【0053】
メッセージ304Aからの情報は、モバイルクライアント120BのGUI310に表示される。この例では、モバイルクライアント120Bは、表示領域206のグラフィックシンボル320によって表され、モバイルクライアント車両120Aは、グラフィックシンボル314によって表され、モバイルクライアント車両120Cは、グラフィックシンボル316によって表され、オブジェクト302は、グラフィックシンボル312によって表されている。
【0054】
モバイルクライアント車両120A~Cおよびオブジェクト302の相対位置が表示領域206に示されていることに留意されたい。相対位置または近接データ(proximity data)は、センサデータ、無線通信リンク信号強度、マッピングデータ、GPS情報、またはこれらの方法の組み合わせなど、複数の方法で取得することができる。例えば、GUI310に表示されるような近接データは、モバイルクライアント車両120A~Cの間で交換されるセンサおよびGPSデータから導出することができる。
【0055】
障害物302の存在は、メッセージ304Aおよび304Bに含めることができ、その結果、障害物が存在するというテキスト通知を表示領域208Bに表示することができる。追加的に、または代替的に、モバイルクライアント車両120Aがオブジェクト302に接近している間にブレーキをかける場合、ブレーキ動作イベント情報をメッセージ304Aおよび304Bに含めることができる。この例では、ブレーキ動作イベント情報は、表示領域208Bにテキストとして、またはグラフィックシンボル314に重ねられたグラフィック情報の形で表示することができる。いくつかの例では、ドライバーの過去の行動、例えば、ドライバーの通勤経路に関する情報も、メッセージ304Aおよび304Bに含めることができる。
【0056】
GUI310がモバイルクライアント車両120Cのディスプレイを表し、モバイルクライアント車両120Aおよび120Bが駐車車両である別の例示的なシナリオでは、駐車スペース要求グラフィカルボタンをタッチインタフェースゾーン208Aに提供することができる。この例では、タッチインタフェースボタン208Aの起動により、モバイルクライアント車両120Cからモバイルクライアント車両120Aへのメッセージ306A、またはモバイルクライアント車両120Cからモバイルクライアント車両120Bへのメッセージ306Bを開始して、駐車スペースについて問い合わせることができる。
【0057】
メッセージ306Aおよび306Bは、車両120Aおよび120Bのドライバーに、彼らがそれぞれの駐車スペースを離れるかどうかを尋ねる問い合わせであってよい。代替的に、メッセージ306Aおよび306Bは、利用可能な駐車スペースの量、例えば、モバイルクライアント車両120Aとオブジェクト302との間の距離、またはモバイルクライアント車両120Aと120Bとの間の距離を示すセンサデータを提供するための、モバイルクライアント車両120Aおよび120Bへの問い合わせであってよい。別の代替案では、メッセージ306Aおよび306Bは、モバイルクライアント車両120Cのための駐車スペースを生成するために自律的に移動するようにモバイルクライアント車両120Aおよび120Bに要求することができる。
【0058】
図3Cは、車両間通信のための開示された技術の適用におけるデータ交換の説明のための例示的な例示的なシナリオ330を示すデータアーキテクチャ図であり、
図3Dは、
図3Cの例におけるモバイルクライアント車両120BのGUI340の一例を示す概略図である。
【0059】
シナリオ330では、構造物332は、モバイルクライアント120A~Cのセンサを使用して、あるいは、マップデータまたはセンサとマップデータとの組み合わせを使用して検出することができる。モバイルクライアント車両120Bは、グラフィックシンボル342によって表され、モバイルクライアント車両120Aは、グラフィックシンボル344によって表され、構造物332は、グラフィックシンボル346によって表されている。モバイルクライアント車両120Aのセンサは、接近するモバイルクライアント車両120Cを検出し、これは、グラフィックシンボル348によって表されている。
【0060】
モバイルクライアント車両120Bのセンサがモバイルクライアント車両120Cを検出できる可能性は低いことに留意されたい。モバイルクライアント車両120Cに関する情報、例えばセンサデータは、モバイルクライアント車両120Aからモバイルクライアント車両120Bへのメッセージ336で提供することができる。追加的に、または代替的に、モバイルクライアント車両120Cは、情報、例えば、速度またはGPSデータを、モバイルクライアント車両120Cからモバイルクライアント車両120Bへのメッセージ334で提供することができる。また、いくつかの例では、構造物332は、構造物332からモバイルクライアント車両120Bへのメッセージ336で、モバイルクライアント車両120Cに関する情報、例えば、モバイルクライアント車両120Cが構造物332の駐車場を離れるという通知を提供することができる。
【0061】
モバイルクライアント120Cがモバイルクライアント120Aの通信範囲内にあるが、モバイルクライアント120Bの通信範囲外にある場合など、いくつかの例では、モバイルクライアント120Aは、センサおよびGPS情報などの情報を、モバイルクライアントデバイス120Cからモバイルクライアントデバイス120Bに中継することができる。モバイルクライアントデバイスが互いに範囲外にある場合でも、モバイルクライアントデバイス間でデータを中継および共有することにより、センサデータおよび他の有用な情報を取得してドライバーに表示することができる。例えば、霧の中での運転などの視界の悪い状況では、ドライバーの車両の前にあるが通信範囲外の車両に関するデータが他の車両から取得され、GUI206に表示され得る。
【0062】
この例では、モバイルクライアント車両120Aのセンサデータ、またはモバイルクライアント車両120CからのGPSデータから導出することができる、モバイルクライアント車両120Cの位置、速度、および方向に関する情報を、GUI340に表示することができる。一例では、車速および方向データは、表示領域208Bにテキストで表示される。代替的に、モバイルクライアント車両120Cの車速および方向データは、例えば、方向および速度を示すグラフィックシンボル348上の矢印として、モバイルクライアント車両120Cを表すグラフィックシンボル348に重ね合わされる。
【0063】
特定の例では、構造物332は、表示領域208Aに表示されるモバイルクライアント車両120Bにイベント情報を提供することができる。例えば、構造物332でのスポーツまたはパフォーマンスイベントのチケットの入手可能性は、208Aに表示することができる。特定の例では、表示領域208Aがタッチ起動ボタンである場合、モバイルクライアント車両120Bの乗員による表示領域の起動により、イベントのチケットの購入を開始することができる。
【0064】
他の例では、車両が構造物332などの製品またはサービスに関連する場所の近くにあるときに、製品またはサービスに関連する広告、販売促進または同様の情報をドライバーに表示することができる。さらに別の例では、第1の車両のドライバーがオブジェクトを提供しており、例えば、オブジェクトのオンラインオークションを行っており、第2の車両のドライバーが、そのオブジェクトへの関心を示しており、例えば、そのオブジェクトに入札を行っているか、そのオークションを追跡している場合、彼らの車両が互いに近くにあるときに、一方または両方のドライバーに通知を表示することができる。
【0065】
上記のように、車両およびオブジェクトに関する情報は、触覚または音声インタフェースを使用して、モバイルクライアント車両のドライバーに提供することができる。
図3Eは、
図2Bに示されるデバイスに基づく触覚および音声インタフェース350の組み合わせの例を示す概略図である。上記のように、触覚デバイス260またはオーディオスピーカー262、あるいはその両方を、オブジェクトまたはモバイルクライアント車両120Cなどの車両の存在および位置に関する情報をドライバーに提供するために、差動的に駆動することができる。
【0066】
この例では、モバイルクライアント車両120Cの存在および位置は、触覚デバイス260Bを作動させて、モバイルクライアント車両120Cの位置に対応するシートバック252の位置に振動を生成することによって、ドライバーに通知される。モバイルクライアント車両120Cがドライバーに対して移動するとき、触覚デバイス260Bの振動を減少させることができ、他の触覚デバイス260の振動を増加させて、位置の変化を示すことができる。例えば、モバイルクライアント車両120Cがドライバーの車両を追い越して通過している場合、触覚デバイス260Bの振動は減少し、触覚デバイス260Cおよび260Dの振動は増加する。
【0067】
同様に、モバイルクライアント車両120Cの存在および位置は、オーディオスピーカー262を差動的に駆動することによってドライバーに通知され得る。この例では、オーディオスピーカー262Aおよび262Bは、知覚位置352でモバイルクライアント車両120Cを表す音声信号を出力するように差動的に駆動される。知覚位置352は、オーディオスピーカー262Aおよび262Bによって生成されたステレオ効果により、ドライバーが知覚位置352から発せられるものとして信号を知覚するように生成することができる。モバイルクライアント車両120Cがドライバーの車両を追い越して通過している場合、オーディオスピーカー262Aおよび262Bは、モバイルクライアント車両120Cの相対位置と一致するように知覚位置352をシフトするように差動的に駆動される。
【0068】
異なる種類の車両またはオブジェクトを表すために、異なる触覚または音声信号を利用できることに留意されたい。例えば、安定した中音域の振動またはオーディオトーンを利用して乗用車を表すことができ、安定した低周波数の振動またはオーディオトーンを利用してより大きな車両を表すことができ、別のオーディオトーン値を利用して歩行者または自転車運転者を表すことができ、パルス状の高周波振動またはオーディオトーンを利用して緊急車両を表すことができる。また、音声信号は、ドライバーに情報を伝える音声メッセージ、例えば、「緊急車両が接近しています」または「自転車が右から接近しています」を含むことができる。
【0069】
開示された技術と矛盾しない範囲で様々なアプローチが利用され得ることに留意されたい。例えば、複数の車両からのセンサデータを組み合わせたり、複数の車両からのGPSデータを利用したりするなど、様々な手法を利用して、オブジェクトまたは車両の相対的な位置および速度を判定することができる。さらに、緊急車両に関する通知を提供するための触覚振動、音声出力信号、およびグラフィックテキストの組み合わせなど、ドライバーに情報を表示または出力するために様々なアプローチを利用することができる。開示された技術と矛盾しない多種多様なアプローチを利用することができる。
【0070】
図4Aは、開示された技術による車両間通信のプロセス400の説明のための例を示す制御フロー図である。402において、第1の車両における車両イベント、例えば、ブレーキイベントの通知が受信される。404において、車両イベントは、車両イベントを示す第1の無線通知に変換される。
【0071】
406において、リモート受信機、例えば、第1の車両の近くにあり、通知のタイプに基づいて通知を受信すべきモバイルクライアント車両120の受信機の自動判定が行われる。408において、第1の無線通知が、通知を受信すると判定されたリモート受信機に送信される。
【0072】
リモート受信機の判定は、受信機との通信リンクの信号強度などの様々なファクターに基づいて、またはモバイルクライアント車両120の位置を示すセンサまたはGPSデータによって行うことができる。判定は、通知のタイプに基づいて行うこともでき、近接度を通知のタイプに基づいて判定することもできる。例えば、ブレーキイベントは、第1の車両から半径100フィート以内のモバイルクライアント車両120にのみ送信される。別の例では、緊急車両イベントは、第1の車両から半径1000フィート以内のモバイルクライアント車両120に送信される。
【0073】
また、近接度は、例えば、100フィートになるように選択されるなど、実装設計で事前に決めておくことができ、または、例えば、近接度の値および事故率に基づくベイズ決定など、アルゴリズムによって決定してもよい。
【0074】
410において、第2の無線通知メッセージが第2の車両から受信され、412において、第2の無線通知メッセージが第2の車両イベントに変換される。414において、第2の車両が第1の車両に対して特定の相対的に近い範囲内にあるかが判定される。例えば、第2の車両イベントがブレーキイベントであり、第2の車両が第1の車両の前に配置されている場合である。
【0075】
416において、第2の車両イベントは、第2の車両の表現とともに、第1の車両内のユーザインタフェースに表示される。いくつかの例では、
図3A~
図3Dに関して上で論じたように、表現は、GUIまたはヘッドアップディスプレイ上のグラフィックシンボルであってよい。また、いくつかの例では、
図2Bおよび
図3Eに関して上で論じたように、表現は、触覚信号または音声信号であってもよい。
【0076】
図4Bは、開示された技術による車両間通信のプロセス420の説明のための別の例を示す制御フロー図である。422において、第1のセンサ入力イベントが第1の車両で検出される。入力イベントの例は、ドライバーのブレーキ、ステアリング、または加速イベント、ドアの開放、オブジェクトまたは車両の検出、またはユーザ入力の検出を含む。424において、第1の無線通知メッセージが、第1のセンサイベントに基づいて生成される。
【0077】
426において、無線通信リンクが、第1の車両と第2の車両との間に確立される。例えば、第1の車両のモバイルクライアントのWLANデバイスは、第2の車両のモバイルクライアントのWLANデバイスとの無線通信チャネルを確立する。428において、第1の無線通知メッセージは、無線通信リンクを介して第2の車両に送信される。
【0078】
430において、第1の無線通知メッセージが、第2の車両で受信される。432において、インタフェース信号が生成されて、GUI、触覚デバイス、またはオーディオデバイスなどの第2の車両のユーザインタフェース上に第1の無線通知メッセージからの情報を提示する。
【0079】
例えば、第1の車両のステアリングイベントが検出され、無線通知メッセージで第2の車両に送信される。無線通知メッセージが第2の車両で受信されると、ステアリングイベントの視覚的表示がGUIに表示され、触覚デバイスが駆動されて振動し、音声信号が生成される。
【0080】
図4Cは、イベントメッセージを受信し、イベントに関連する情報を表示するためのインタフェース信号を生成する第1の車両におけるプロセス430の一例を示す制御フロー図である。432において、WLANなどの無線通信リンクが、第1の車両と第2の車両との間に確立される。
【0081】
434において、第2の車両からの第1の無線メッセージが第1の車両で受信され、第1のメッセージは、第2の車両の第1のセンサ入力イベントに基づくものである。436において、第1のメッセージからの情報が、GUI、触覚デバイス、またはオーディオシステムなどの第1の車両上の1つまたは複数のユーザインタフェースデバイス上に表示または出力されるようにするために、インタフェース信号が生成される。
【0082】
図4Dは、建物などの静止オブジェクトからイベントメッセージを受信し、イベントに関連する情報を表示するためのインタフェース信号を生成するプロセス440の一例を示す制御フロー図である。442において、WLANなどの無線通信リンクが、第1の車両と、スポーツアリーナ、小売店、または信号機などの静止オブジェクトとの間に確立される。
【0083】
444において、静止オブジェクトからの第1の無線メッセージが第1の車両で受信され、第1のメッセージは、静止オブジェクトに関連するイベントに基づくものである。例えば、イベントメッセージは、スポーツアリーナでの今後のゲームで利用可能なチケットに関連している。別の例では、イベントメッセージは、店舗の駐車場を離れる車両に関連している。さらに別の例では、イベントメッセージは、信号機が赤信号に変化することに関連している。
【0084】
446において、イベントメッセージからの情報が、GUI、触覚デバイス、またはオーディオシステムなどの第1の車両上の1つまたは複数のユーザインタフェースデバイス上に表示または出力されるようにするために、インタフェース信号が生成される。例えば、店舗の駐車場を離れる車両は、通知をGUIに表示させ、振動を運転席またはハンドルに発生させ、建物から道路に進入する車両を知らせる音声メッセージが出力される。
【0085】
図4Eは、ある車両から別の車両に問い合わせを送信し、問い合わせに対する応答を受信および表示するプロセス450の一例を示す制御フロー図である。452において、問い合わせを伴う無線メッセージが、無線通信リンクを使用して、第1の車両から第2の車両に送信される。問い合わせの一例は、第2の車両のドライバーが駐車場を空けているかどうかを尋ねることである。問い合わせの別の例は、第2の車両と第3の車両または静止オブジェクトとの間のスペースの量に関する第2の車両のセンサからの情報を要求することである。
【0086】
454において、第1の車両は、問い合わせに関する情報を有する応答無線メッセージを第2の車両から受信する。例えば、第2の車両のドライバーは、まもなく駐車スペースを離れることを示す。別の例では、応答メッセージは、第2の車両と第3の車両または静止オブジェクトとの間の距離に関する情報を含む。456において、応答メッセージからの情報が、第1の車両のユーザインタフェースデバイスに表示されるようにするために、インタフェース信号が生成される。例えば、第2の車両のドライバーからの応答が、GUIに表示され、オーディオシステムを使用して音声で述べられ得る。別の例では、第2の車両と第3の車両との間の距離が、第1の車両が利用可能なスペースに収まることができるかどうかについての表示とともにGUIに表示される。
【0087】
図4Fは、近くにいる車両を判定し、近くの車両との無線通信リンクを確立するプロセス460の一例を示す制御フロー図である。462において、第1の車両の近くにある車両が判定される。例えば、第1の車両のWLANデバイスは、その送信範囲内の他の車両のすべてのWLANデバイスを識別する。
【0088】
464において、第1の車両の近くにある第2の車両が検出される。例えば、第2の車両のWLANデバイスは、第1の車両のWLANデバイスの送信範囲内のデバイスのうちの1つとして識別された。466において、無線通信リンクが、第1の車両と第2の車両との間に確立される。例えば、ピアツーピアまたはアドホック接続が、第1の車両のWLANデバイスと第2の車両のWLANデバイスとの間に確立される。メッセージおよびセンサデータは、無線通信リンクを使用して車両間で交換され得る。
【0089】
開示された技術の教示から逸脱することなく、無線通信を確立し、センサおよびメッセージデータを収集、交換、および表示するために、様々な異なる手段および方法を利用できることを理解されたい。開示された技術は、本開示の教示から逸脱することなく、実装の構成において高度な柔軟性および変化を提供する。
【0090】
本技術は、1つまたは複数の機械で発生する動作を含み得る。本明細書で使用される場合、「機械(machine)」は、特殊なコンピューティング動作を実行するための命令でプログラムされた物理データストレージおよび処理ハードウェアを意味する。2つ以上の異なる機械がハードウェアコンポーネントを共有し得ることが理解されるべきである。例えば、同じ集積回路が、2つ以上の異なる機械の一部であり得る。
【0091】
当業者は、多種多様なアプローチが利用され、車両間通信に対する本アプローチと組み合わされ得ることを認識するであろう。本明細書で説明される車両間通信の異なる側面の特定の例は、説明のためのものであり、示される技術の範囲を制限することを意図するものではない。
【0092】
車間通信のためのコンピュータアーキテクチャ
図4A、
図4B、
図4C、
図4D、
図4E、および
図4Fのプロセス400、420、430、440、450、および460の少なくとも一部、ならびに本明細書に記載の車両間通信に関連する他のプロセスおよび動作は、
図6のコンピューティング環境600などの1つまたは複数のサーバ、またはクラウドで実施でき、本明細書で説明するように変換または解釈されたユーザ制御入力信号の結果を定義するデータは、表示のためにユーザデバイスに通信され得ることに留意されたい。代替的に、車両間通信プロセスは、クライアントデバイスで実施され得る。さらに他の例では、いくつかの動作は、サーバなどのコンピューティングリソースのあるセットで実施され、他のステップは、クライアントデバイスなどの他のコンピューティングリソースで実施され得る。
【0093】
本明細書に記載の方法は、任意の時点で終了することができ、それらの全体を実行する必要はないことを理解されたい。本明細書に記載の方法の一部またはすべての動作、および/または実質的に同等の動作は、以下に定義されるように、コンピュータ記憶媒体に含まれるコンピュータ可読命令の実行によって実施することができる。説明および特許請求の範囲で使用される「コンピュータ可読命令」という用語、およびその変形は、本明細書では、ルーチン、アプリケーション、アプリケーションモジュール、プログラムモジュール、プログラム、コンポーネント、データ構造、アルゴリズムなどを含むように広範に使用される。コンピュータ可読命令は、シングルプロセッサまたはマルチプロセッサシステム、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、パーソナルコンピュータ、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、マイクロプロセッサベースのプログラム可能な民生用電子機器、それらの組み合わせなどを含む様々なシステム構成に実装することができる。
【0094】
したがって、本明細書に記載の論理演算は、(1)コンピューティングシステム上で実行される一連のコンピュータで実施される行為またはプログラムモジュールとして、および/または(2)コンピューティングシステム内の相互接続された機械論理回路または回路モジュールとして実装されることを理解されたい。実装は、コンピューティングシステムのパフォーマンスおよび他の要件に依存する選択の問題である。したがって、本明細書で説明される論理演算は、状態、動作、構造デバイス、行為、またはモジュールと様々に呼ばれる。これらの動作、構造デバイス、行為、およびモジュールは、ソフトウェア、ファームウェア、特殊目的デジタルロジック、およびそれらの任意の組み合わせで実装され得る。
【0095】
本明細書で説明するように、本明細書で説明される図と併せて、ルーチンの動作(例えば、
図4A、
図4B、
図4C、
図4D、
図4Eおよび
図4Fのプロセス400、420、430、440、450、および460)は、アプリケーション、コンポーネント、および/または回路によって、少なくとも部分的に実装されるものとして本明細書で説明されている。以下の説明は、
図4A~
図4Fのコンポーネントを参照しているが、ルーチンの動作は多くの他の方法でも実施され得ることが理解できる。例えば、ルーチンは、少なくとも部分的に、コンピュータプロセッサまたは別のコンピュータのプロセッサまたは複数のプロセッサによって実施され得る。加えて、ルーチンの動作のうちの1つまたは複数は、代替的または追加的に、単独で、または他のソフトウェアモジュールと連携して動作するコンピュータによって、少なくとも部分的に実施され得る。
【0096】
例えば、ルーチンの動作は、本明細書では一般にモジュールと呼ばれるアプリケーション、コンポーネントおよび/または回路によって少なくとも部分的に実装されるものとして本明細書で説明されている。一部の構成では、モジュールは、動的にリンクされたライブラリ(DLL)、静的にリンクされたライブラリ、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)によって生成される機能、コンパイルされたプログラム、解釈されたプログラム、スクリプト、または任意の他の実行可能な命令のセットであってよい。本明細書に開示されるデータおよびモジュールのような、データおよび/またはモジュールは、1つまたは複数のメモリコンポーネントのデータ構造に格納することができる。データ構造へのリンクまたは参照をアドレス指定することにより、データ構造からデータを取得できる。
【0097】
以下の説明は、上述の図のコンポーネントに言及しているが、ルーチンの動作(例えば、
図4A、
図4B、
図4C、
図4D、
図4E、および
図4Fのプロセス400、420、430、440、450、および460)は、多くの他の方法でも実施され得ることが理解できる。例えば、ルーチンは、少なくとも部分的に、別のリモートコンピュータまたはローカルコンピュータのプロセッサまたは回路によって実施され得る。加えて、ルーチンの動作のうちの1つまたは複数は、代替的または追加的に、単独で、または他のソフトウェアモジュールと連携して動作するチップセットによって、少なくとも部分的に実施され得る。本明細書に開示される技術を提供するのに適した任意のサービス、回路、またはアプリケーションを、本明細書に記載の動作で使用することができる。
【0098】
図5は、本明細書に記載のプログラムコンポーネントを実行することができるデバイス110および120A~C(
図1A、
図3A、および
図3C)などのコンピュータのための例示的なコンピュータアーキテクチャ500の追加の詳細を示す。したがって、
図5に示されるコンピュータアーキテクチャ500は、オンボード車両コンピュータ、サーバコンピュータ、携帯電話、PDA、スマートフォン、デスクトップコンピュータ、ネットブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、オンボードコンピュータ、ゲームコンソール、および/またはラップトップコンピュータのためのアーキテクチャを示す。コンピュータアーキテクチャ500は、本明細書に提示されるソフトウェアコンポーネントの任意の態様を実行するために利用され得る。
【0099】
図5に示されるコンピュータアーキテクチャ500は、中央処理ユニット502(「CPU」)、ランダムアクセスメモリ506(「RAM」)および読み取り専用メモリ(「ROM」)508を含むシステムメモリ504、およびメモリ504をCPU502に結合するシステムバス510を含む。起動中など、コンピュータアーキテクチャ500内のサブ要素間で情報を転送するのを助ける基本的なルーチンを含む基本的な入力/出力システムは、ROM508に格納されている。コンピュータアーキテクチャ500は、オペレーティングシステム507、データ(通知情報520、位置情報522、表示情報524、およびセンサ情報526など)、および1つまたは複数のアプリケーションプログラムを格納するための大容量ストレージデバイス512をさらに含む。
【0100】
大容量ストレージデバイス512は、バス510に接続された大容量ストレージコントローラ(図示せず)を介してCPU502に接続されている。大容量ストレージデバイス512およびそれに関連するコンピュータ可読媒体は、コンピュータアーキテクチャ500に不揮発性ストレージを提供する。本明細書に含まれるコンピュータ可読媒体の説明は、ソリッドステートドライブ、ハードディスクまたはCD-ROMドライブなどの大容量ストレージデバイスに言及しているが、コンピュータ可読媒体は、コンピュータアーキテクチャ500によってアクセスすることができる任意の利用可能なコンピュータ記憶媒体または通信媒体であってよいことは当業者によって理解されるだろう。
【0101】
通信媒体は、搬送波などの変調されたデータ信号または他の輸送メカニズム内のコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータを含み、任意の配信媒体を含む。「変調されたデータ信号」という用語は、信号内の情報を符号化するような方法でその特性の1つまたは複数が変更または設定されている信号を意味する。限定ではなく例として、通信媒体は、有線ネットワークまたは直接有線接続などの有線媒体、および音響、RF、赤外線および他の無線媒体などの無線媒体を含む。上記のうちの任意のものの組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲に含まれるべきである。
【0102】
限定ではなく例として、コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータのような情報を格納するための任意の方法または技術で実装された揮発性および不揮発性、取り外し可能および取り外し不可能な媒体を含み得る。例えば、コンピュータ媒体は、これらに限定されないが、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリまたは他のソリッドステートメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(「DVD」)、HD-DVD、BLU-RAY(登録商標)、または他の光学ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、または所望の情報を格納するために使用でき、かつコンピュータアーキテクチャ500によってアクセスできる任意の他の媒体を含む。特許請求の範囲において、「コンピュータ記憶媒体」、「コンピュータ可読記憶媒体」、およびそれらの変形は、波、信号、および/または他の一時的および/または無形の通信媒体を、それ自体には含まない。
【0103】
様々な構成によれば、コンピュータアーキテクチャ500は、ネットワーク556および/または別のネットワーク(図示せず)を介したリモートコンピュータへの論理接続を使用して、ネットワーク化された環境で動作することができる。コンピュータアーキテクチャ500は、バス510に接続されたネットワークインタフェースユニット514を介してネットワーク556に接続することができる。ネットワークインタフェースユニット514は、他のタイプのネットワークおよびリモートコンピュータシステムに接続するために利用されてもよいことが理解されるべきである。コンピュータアーキテクチャ500は、キーボード、マウス、ゲームコントローラ、テレビリモートまたは電子スタイラス(
図5には示されていない)を含む複数の他のデバイスからの入力を受信および処理するための入力/出力コントローラ516を含んでもよい。同様に、入力/出力コントローラ516は、表示画面、プリンタ、または他のタイプの出力デバイス(
図5には示されていない)に出力を提供することができる。
【0104】
本明細書に記載のソフトウェアコンポーネントは、CPU502にロードされて実行されると、CPU502および全体的なコンピュータアーキテクチャ500を、汎用コンピューティングシステムから、本明細書に提示された機能を容易にするようにカスタマイズされた専用コンピューティングシステムに変換し得ることを理解されたい。CPU502は、任意の数のトランジスタまたは他の個別の回路要素から構築することができ、これらは、個別にまたは集合的に、任意の数の状態をとることができる。より具体的には、CPU502は、本明細書に開示されるソフトウェアモジュール内に含まれる実行可能命令に応答して、有限状態機械として動作することができる。これらのコンピュータ実行可能命令は、CPU502が状態間でどのように遷移するかを指定することによってCPU502を変換し、それによって、CPU502を構成するトランジスタまたは他の個別のハードウェア要素を変換し得る。
【0105】
本明細書に提示されるソフトウェアモジュールを符号化することも、本明細書に提示されるコンピュータ可読媒体の物理的構造を変換し得る。物理的構造の特定の変換は、この説明の異なる実装において、様々なファクターに依存する可能性がある。そのようなファクターの例には、コンピュータ可読媒体を実装するために使用される技術、コンピュータ可読媒体がプライマリまたはセカンダリストレージとして特徴付けられるかどうかなどが含まれ得るが、これらに限定されない。例えば、コンピュータ可読媒体が半導体ベースのメモリとして実装される場合、本明細書に開示されるソフトウェアは、半導体メモリの物理的状態を変換することによって、コンピュータ可読媒体上に符号化され得る。例えば、ソフトウェアは、半導体メモリを構成するトランジスタ、キャパシタ、または他の個別の回路要素の状態を変換することができる。ソフトウェアは、そのようなコンポーネントの物理的状態を、その上にデータを格納するために変換することもできる。
【0106】
別の例として、本明細書に開示されるコンピュータ可読媒体は、磁気または光学技術を使用して実装され得る。そのような実装において、本明細書に提示されるソフトウェアは、ソフトウェアがその中に符号化されるとき、磁気または光学媒体の物理的状態を変換することができる。これらの変換は、所与の磁気媒体内の特定の場所の磁気特性の変更を含み得る。これらの変換は、所与の光メディア内の特定の場所の物理的特徴または特性を変更して、それらの場所の光学的特性を変更することも含み得る。物理メディアの他の変換は、本説明の範囲および思想から逸脱することなく可能であり、前述の例は、この議論を容易にするためにのみ提供されている。
【0107】
上記に照らして、本明細書に提示されるソフトウェアコンポーネントを格納および実行するために、コンピュータアーキテクチャ500において多くのタイプの物理的変換が行われることを理解されたい。コンピュータアーキテクチャ500は、ハンドヘルドコンピュータ、組み込みコンピュータシステム、携帯情報端末、および当業者に知られている他のタイプのコンピューティングデバイスを含む、他のタイプのコンピューティングデバイスを含み得ることも理解されたい。コンピュータアーキテクチャ500は、
図5に示されるコンポーネントのすべてを含まない場合があり、
図5に明示的に示されない他のコンポーネントを含む場合があり、または
図5に示されるものとは完全に異なるアーキテクチャを利用する場合があることも企図されている。
【0108】
図6は、車両間通信のための本明細書に記載のソフトウェアコンポーネントを実行することができる例示的な分散コンピューティング環境600を示している。したがって、
図6に示される分散コンピューティング環境600は、本明細書に提示されるソフトウェアコンポーネントの多くの態様を実行するために利用することができる。例えば、分散コンピューティング環境600は、本明細書で説明されるソフトウェアコンポーネントの1つまたは複数の態様を実行するために利用することができる。
【0109】
様々な実装によれば、分散コンピューティング環境600は、ネットワーク604上で、ネットワーク604と通信して、またはネットワーク604の一部として動作するコンピューティング環境602を含む。ネットワーク604は、上述のネットワーク556であるか、またはそれを含み得る。ネットワーク604は、様々なアクセスネットワークを含んでもよい。1つまたは複数のクライアントデバイス606A~806N(以下、集合的に、および/または総称して「クライアント606」と呼ぶ)は、ネットワーク604および/または他の接続(
図6には示されていない)を介してコンピューティング環境602と通信することができる。図示される一構成では、クライアント606は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、または他のコンピューティングデバイスなどのコンピューティングデバイス606A、スレートまたはタブレットコンピューティングデバイス(「タブレットコンピューティングデバイス」)606B、携帯電話、スマートフォン、オンボードコンピュータ、または他のモバイルコンピューティングデバイスなどのモバイルコンピューティングデバイス606C、サーバコンピュータ606D、および/またはハードウェアセキュリティモジュールを含むことができる他のデバイス606Nを含む。任意の数のデバイス606が、コンピューティング環境602と通信できることを理解されたい。デバイス606のための2つの例示的なコンピューティングアーキテクチャが、
図5および
図7を参照して本明細書に示され、説明されている。本明細書に示され、説明された図示のデバイス606およびコンピューティングアーキテクチャは、例示にすぎず、いかなる方法でも限定されると解釈されるべきではないことを理解されたい。
【0110】
図示の構成では、コンピューティング環境602は、アプリケーションサーバ608、データストレージ610、および1つまたは複数のネットワークインタフェース612を含む。様々な実装によれば、アプリケーションサーバ608の機能は、ネットワーク604の一部として、またはネットワーク604と通信して実行されている1つまたは複数のサーバコンピュータによって提供され得る。アプリケーションサーバ608は、様々なサービス、仮想機械、ポータル、および/または他のリソースをホストすることができる。図示の構成では、アプリケーションサーバ608は、アプリケーションまたは他の機能をホストするために1つまたは複数の仮想機械614をホストする。様々な実装によれば、仮想機械614は、車両間通信のための1つまたは複数のアプリケーションおよび/またはソフトウェアモジュールをホストする。この構成は例示にすぎず、いかなる方法でも限定されると解釈されるべきではないことを理解されたい。
【0111】
様々な実装によれば、アプリケーションサーバ608は、1つまたは複数の通知サービス620、位置サービス622、表示サービス624、およびセンササービス626も含む。通知サービス620は、モバイルクライアント車両に送信される通知を管理するためのサービスを含むことができる。位置サービス622は、地図、GPSまたはセンサベースのデータなどのモバイルクライアント車両に関する位置データを収集および配信するためのサービスを含むことができる。表示サービス624は、モバイルクライアント車両に表示するために送信されるデータを管理するためのサービスを含むことができる。センササービス626は、複数のモバイルクライアント車両からのセンサデータを収集および配信するためのサービスを含むことができる。
【0112】
図6に示されるように、アプリケーションサーバ608は、他のサービス、アプリケーション、ポータル、および/または他のリソース(「他のリソース」)624をホストすることもできる。他のリソース624は、データ暗号化、データ共有、または任意の他の機能を含むことができるが、これらに限定されない。
【0113】
上述のように、コンピューティング環境602は、データストレージ610を含むことができる。様々な実装によれば、データストレージ610の機能は、ネットワーク604上で動作するか、またはネットワーク604と通信する1つまたは複数のデータベースまたはデータストアによって提供される。データストレージ610の機能は、コンピューティング環境602のためにデータをホストするように構成された1つまたは複数のサーバコンピュータによって提供されてもよい。データストレージ610は、1つまたは複数の実データストアまたは仮想データストア626A~826N(以下、集合的に、および/または総称して「データストア626」と呼ぶ)を含み、ホストし、または提供することができる。データストア626は、アプリケーションサーバ608によって使用または作成されたデータおよび/または他のデータをホストするように構成されている。データストア626の態様は、車両間通信のためのサービスに関連付けられ得る。
図6には示されていないが、データストア626は、ウェブページドキュメント、ワードドキュメント、プレゼンテーションドキュメント、データ構造、推奨エンジンによって実行するためのアルゴリズム、および/または任意のアプリケーションプログラムまたは別のモジュールによって利用される他のデータをホストまたは格納することもできる。
【0114】
コンピューティング環境602は、ネットワークインタフェース612と通信するか、またはネットワークインタフェース612によってアクセスすることができる。ネットワークインタフェース612は、モバイルクライアント車両、クライアント606、およびアプリケーションサーバ608を含むがこれらに限定されない、2つ以上のコンピューティングデバイス間の通信をサポートするための様々なタイプのネットワークハードウェアおよびソフトウェアを含むことができる。ネットワークインタフェース612は、他のタイプのネットワークおよび/またはコンピュータシステムに接続するために利用されてもよいことが理解されるべきである。
【0115】
本明細書に記載の分散コンピューティング環境600は、本明細書に開示されるソフトウェアコンポーネントの任意の態様を実行するように構成できる任意の数の仮想コンピューティングリソースおよび/または他の分散コンピューティング機能を本明細書に記載されるソフトウェア要素の任意の態様に提供できることを理解されたい。本明細書に開示される概念および技術の様々な実装によれば、分散コンピューティング環境600は、デバイス606を使用するクライアントへのサービスとして本明細書に記載されるソフトウェア機能を提供することができる。デバイス606は、サーバコンピュータ、ウェブサーバ、パーソナルコンピュータ、モバイルコンピューティングデバイス、スマートフォン、および/またはユーザ入力デバイスを含むことができる他のデバイスを含むがこれらに限定されない実機械または仮想機械を含むことができることを理解されたい。したがって、本明細書に開示される概念および技術の様々な構成は、分散コンピューティング環境600にアクセスするように構成された任意のデバイスが、他の態様の中でもとりわけ、車両間通信のための本明細書に記載の機能を利用することを可能にする。
【0116】
ここで
図7に目を向けると、様々なソフトウェアコンポーネントを実行することができるコンピューティングデバイスのための例示的なコンピューティングデバイスアーキテクチャ700が、本明細書では車両間通信のために説明される。コンピューティングデバイスアーキテクチャ700は、車両内のモバイルクライアントなどのコンピューティングデバイスに適用可能である。一部の構成では、コンピューティングデバイスは、携帯電話、オンボードコンピュータ、タブレットデバイス、スレートデバイス、ポータブルビデオゲームデバイス、従来のデスクトップコンピュータ、ポータブルコンピュータ(例えば、ラップトップ、ノートブック、ウルトラポータブル、およびネットブック)、サーバコンピュータ、ゲームコンソール、および他のコンピュータシステムを含むが、これらに限定されない。コンピューティングデバイスアーキテクチャ700は、
図1に示されるファイル所有者デバイス110およびクライアント/サーバ120A~C、ならびに
図6に示されるコンピューティングデバイス606A~Nに適用可能である。
【0117】
図7に示されるコンピューティングデバイスアーキテクチャ700は、プロセッサ702、メモリコンポーネント704、ネットワーク接続コンポーネント706、センサコンポーネント708、入力/出力コンポーネント710、および電力コンポーネント712を含む。図示の構成では、プロセッサ702は、メモリコンポーネント704、ネットワーク接続コンポーネント706、センサコンポーネント708、入力/出力(「I/O」)コンポーネント710、および電力コンポーネント712と通信している。
図7に示されている個々のコンポーネント間の接続は示されていないが、コンポーネントは、デバイス機能を実行するために相互作用することができる。いくつかの構成では、コンポーネントは、1つまたは複数のバス(図示せず)を介して通信するように配置されている。
【0118】
プロセッサ702は、データを処理し、1つまたは複数のアプリケーションプログラムのコンピュータ実行可能命令を実行し、本明細書で説明する様々な機能を実行するためにコンピューティングデバイスアーキテクチャ700の他のコンポーネントと通信するように構成された中央処理ユニット(「CPU」)を含む。プロセッサ702は、本明細書に提示されるソフトウェアコンポーネントの態様、特に、少なくとも部分的にセキュアデータを利用するものを実行するために利用され得る。
【0119】
いくつかの構成では、プロセッサ702は、安全なコンピューティングアプリケーション、汎用科学および/または工学コンピューティングアプリケーション、ならびに高解像度ビデオ(例えば、620P、1080P、およびより高い解像度)、ビデオゲーム、3次元(「3D」)モデリングアプリケーションなどのグラフィックス集約型コンピューティングアプリケーションを実行することによって実施される動作を含むがこれらに限定されない、CPUによって実施される動作を高速化するように構成されたグラフィクス処理ユニット(「GPU」)を含む。いくつかの構成では、プロセッサ702は、ディスクリートGPU(図示せず)と通信するように構成されている。いずれの場合も、CPUおよびGPUは、同時処理CPU/GPUコンピューティングモデルに従って構成することができ、アプリケーションのシーケンシャル部分がCPUで実行され、計算量の多い部分がGPUによって高速化される。
【0120】
いくつかの構成では、プロセッサ702は、本明細書で以下に説明する他のコンポーネントの1つまたは複数とともにシステムオンチップ(「SoC」)であるか、またはシステムオンチップ(「SoC」)に含まれる。例えば、SoCは、プロセッサ702、GPU、ネットワーク接続コンポーネント706のうちの1つまたは複数、およびセンサコンポーネント708のうちの1つまたは複数を含み得る。いくつかの構成では、プロセッサ702は、部分的に、パッケージオンパッケージ(「PoP」)集積回路パッケージング技術を利用して製造される。プロセッサ702は、シングルコアまたはマルチコアプロセッサであってよい。
【0121】
プロセッサ702は、英国ケンブリッジのARMホールディングスからライセンスを受けて利用可能なARMアーキテクチャに従って作成することができる。代替的に、プロセッサ702は、カリフォルニア州マウンテンビューのインテル株式会社などから入手可能なx86アーキテクチャに従って作成することができる。いくつかの構成では、プロセッサ702は、カリフォルニア州サンディエゴのクアルコムから入手可能なSNAPDRAGON SOC、カリフォルニア州サンタクララのNVIDIAから入手可能なTEGRA SOC、韓国ソウルのSAMSUNGから入手可能なHUMMINGBIRD SOC、テキサス州ダラスのTEXAS INSTRUMENTSから入手可能なオープンマルチメディアアプリケーションプラットフォーム(「OMAP」)SoC、上記のSoCのうちの任意のもののカスタマイズされたバージョン、または独自のSoCである。
【0122】
メモリコンポーネント704は、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)714、読み取り専用メモリ(「ROM」)716、集積ストレージメモリ(「集積ストレージ」)718、およびリムーバブルストレージメモリ(「リムーバブルストレージ」)720を含む。いくつかの構成では、RAM714またはその一部、ROM716またはその一部、および/またはRAM714およびROM716のある組み合わせが、プロセッサ702に集積されている。いくつかの構成では、ROM716は、ファームウェア、オペレーティングシステムまたはその一部(例えば、オペレーティングシステムカーネル)、および/または集積ストレージ718および/またはリムーバブルストレージ720からオペレーティングシステムカーネルをロードするためのブートローダーを格納するように構成されている。
【0123】
集積ストレージ718は、ソリッドステートメモリ、ハードディスク、またはソリッドステートメモリおよびハードディスクの組み合わせを含むことができる。集積ストレージ718は、プロセッサ702および本明細書に記載の他のコンポーネントも接続され得るロジックボードに、はんだ付けされるか、または他の方法で接続され得る。したがって、集積ストレージ718は、コンピューティングデバイスに集積されている。集積ストレージ718は、オペレーティングシステムまたはその一部、アプリケーションプログラム、データ、および本明細書に記載の他のソフトウェアコンポーネントを格納するように構成されている。
【0124】
リムーバブルストレージ720は、ソリッドステートメモリ、ハードディスク、またはソリッドステートメモリおよびハードディスクの組み合わせを含むことができる。いくつかの構成では、集積ストレージ718の代わりにリムーバブルストレージ720が提供される。他の構成では、リムーバブルストレージ720は、追加の任意選択のストレージとして提供される。いくつかの構成では、リムーバブルストレージ720は、集積ストレージ718と論理的に組み合わされて、利用可能なストレージの合計が、組み合わされた合計ストレージ容量として利用可能となる。いくつかの構成では、集積ストレージ718およびリムーバブルストレージ720の別個のストレージ容量の代わりに、集積ストレージ718およびリムーバブルストレージ720の組み合わされた合計容量がユーザに示される。
【0125】
リムーバブルストレージ720は、リムーバブルストレージメモリスロット(図示せず)またはリムーバブルストレージ720が挿入されて固定される他のメカニズムに挿入されるように構成されて、リムーバブルストレージ720が、プロセッサ702などのコンピューティングデバイスの他のコンポーネントと通信できる接続を容易にする。リムーバブルストレージ720は、PCカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(「SD」)、ミニSD、マイクロSD、ユニバーサル集積回路カード(「UICC」)(例えば、加入者識別モジュール(「SIM」)またはユニバーサルSIM(「USIM」))、独自のフォーマットなどを含むが、これらに限定されない様々なメモリカードフォーマットで具体化することができる。
【0126】
メモリコンポーネント704のうちの1つまたは複数は、オペレーティングシステムを格納できることを理解することができる。様々な構成に応じて、オペレーティングシステムは、The Open Groupによって認証された様々な形式のUNIX(登録商標)、およびFree Software Foundationによって認証されたLINUX(登録商標)などのサーバオペレーティングシステム、またはワシントン州レドモンドのMicrosoft Corporationが提供するMICROSFT AZURE、またはワシントン州シアトルのAmazon Corporationが提供するAWSなどのSaaS(Software-as-a-Service)アーキテクチャの態様を含み得るが、これらに限定されない。オペレーティングシステムは、ワシントン州レドモンドのMicrosoft CorporationのWINDOWS MOBILE OS、Microsoft CorporationのWINDOWS PHONE OS、Microsoft CorporationのWINDOWS(登録商標)、カリフォルニア州クパチーノのApple Inc.のMAC OSまたはIOS、カリフォルニア州マウンテンビューのGoogle Inc.のANDROID(登録商標)OSを含んでもよい。他のオペレーティングシステムも想定される。
【0127】
ネットワーク接続コンポーネント706は、無線広域ネットワークコンポーネント(「WWANコンポーネント」)722、無線ローカルエリアネットワークコンポーネント(「WLANコンポーネント」)724、および無線パーソナルエリアネットワークコンポーネント(「WPANコンポーネント」)726を含む。ネットワーク接続コンポーネント706は、ネットワーク756、またはWWAN、WLAN、またはWPANであり得る別のネットワークとの間の通信を容易にする。ネットワーク756のみが示されているが、ネットワーク接続コンポーネント706は、
図7のネットワーク756を含む複数のネットワークとの同時通信を容易にすることができる。例えば、ネットワーク接続コンポーネント706は、WWAN、WLAN、またはWPANのうちの1つまたは複数を介した複数のネットワークとの同時通信を容易にすることができる。
【0128】
ネットワーク756は、WWANコンポーネント722を介してコンピューティングデバイスアーキテクチャ700を利用するコンピューティングデバイスに、音声および/またはデータサービスを提供するために、1つまたは複数のモバイル通信技術を利用するモバイル通信ネットワークなどのWWANであってよく、またはそれを含むことができる。モバイル通信技術は、モバイル通信用グローバルシステム(「GSM(登録商標)」)、符号分割多元接続(「CDMA」)ONE、CDMA7000、ユニバーサルモバイル通信システム(「UMTS」)、ロングタームエボリューション(「LTE」)、およびマイクロ波アクセスの世界的な相互運用性(「WiMAX」)を含むことができるが、これらに限定されない。さらに、ネットワーク756は、時間分割多元接続(「TDMA」)、周波数分割多元接続(「FDMA」)、CDMA、広帯域CDMA(「W-CDMA」)、直交周波数分割多元接続(「OFDM」)、空間分割多元接続(「SDMA」)などを含むがこれらに限定されない様々なチャネルアクセス方法(前述の規格によって使用されてもされなくてもよい)を利用し得る。データ通信は、General Packet Radio Service(「GPRS」)と、Enhanced Data rate for Global Evolution(「EDGE」)と、高速ダウンリンクパケットアクセス(「HSDPA」)、Enhanced Uplink(「EUL」)、または高速アップリンクパケットアクセス(「HSUPA」)を含む高速パケットアクセス(「HSPA」)プロトコルファミリーと、Evolved HSPA(「HSPA +」)と、LTEと、様々な他の現在および将来の無線データアクセス標準とを使用して提供され得る。ネットワーク756は、上記の技術の任意の組み合わせで音声および/またはデータ通信を提供するように構成され得る。ネットワーク756は、将来の世代の技術に従って音声および/またはデータ通信を提供するように構成または適合させることができる。
【0129】
いくつかの構成では、WWANコンポーネント722は、ネットワーク756へのデュアルマルチモード接続を提供するように構成されている。例えば、WWANコンポーネント722は、ネットワーク756への接続を提供するように構成されてよく、ネットワーク756は、GSMおよびUMTS技術を介して、または技術のいくつかの他の組み合わせを介してサービスを提供する。代替的に、複数のWWANコンポーネント722を利用して、そのような機能を実行し、および/または他の互換性のない(すなわち、単一のWWANコンポーネントによってサポートすることができない)技術をサポートするための追加の機能を提供することができる。WWANコンポーネント722は、複数のネットワーク(例えば、UMTSネットワークおよびLTEネットワーク)への同様の接続を容易にすることができる。
【0130】
ネットワーク756は、IEEE 602.11a、602.11b、602.11g、602.11n、および/または将来の602.11規格(本明細書ではまとめてWI-FIと呼ぶ)のような、1つまたは複数の電気電子技術者協会(「IEEE」)602.11規格に従って動作するWLANであってもよい。ドラフト602.11標準も想定される。いくつかの構成では、WLANは、1つまたは複数の無線WI-FIアクセスポイントを利用して実装される。いくつかの構成では、無線WI-FIアクセスポイントのうちの1つまたは複数は、WI-FIホットスポットとして機能しているWWANに接続できる別のコンピューティングデバイスである。WLANコンポーネント724は、WI-FIアクセスポイントを介してネットワーク756に接続するように構成されている。このような接続は、WI-FI Protected Access(「WPA」)、WPA2、Wired Equivalent Privacy(「WEP」)などを含むがこれらに限定されない、様々な暗号化技術を介して保護され得る。
【0131】
ネットワーク756は、赤外線データ協会(「IrDA」)、BLUETOOTH(登録商標)、無線ユニバーサルシリアルバス(「USB」)、Z-Wave、ZIGBEE(登録商標)、またはいくつかの他の短距離無線技術に従って動作するWPANであってよい。いくつかの構成では、WPANコンポーネント726は、周辺機器、コンピュータ、またはWPANを介した他のコンピューティングデバイスなどの他のデバイスとの通信を容易にするように構成されている。
【0132】
センサコンポーネント708は、磁力計728、周囲光センサ730、近接センサ732、加速度計734、ジャイロスコープ736、および全地球測位システムセンサ(「GPSセンサ」)738を含む。温度センサまたは衝撃検出センサなどであるがこれらに限定されない他のセンサも、コンピューティングデバイスアーキテクチャ700に組み込まれ得ることが企図される。
【0133】
I/Oコンポーネント710は、ディスプレイ740、タッチスクリーン742、データI/Oインタフェースコンポーネント(「データI/O」)744、オーディオI/Oインタフェースコンポーネント(「オーディオI/O」)746、ビデオI/Oインタフェースコンポーネント(「ビデオI/O」)748、およびカメラ750を含む。いくつかの構成では、ディスプレイ740およびタッチスクリーン742が組み合わされている。いくつかの構成では、データI/Oコンポーネント744、オーディオI/Oコンポーネント746、およびビデオI/Oコンポーネント748のうちの2つ以上が組み合わされている。I/Oコンポーネント710は、以下に説明される様々なインタフェースをサポートするように構成されたディスクリートプロセッサを含んでもよく、またはプロセッサ702に組み込まれた処理機能を含んでいてもよい。
【0134】
図示の電力コンポーネント712は、バッテリーゲージ754に接続することができる1つまたは複数のバッテリー752を含む。バッテリー752は、再充電可能または使い捨てであり得る。充電式バッテリーの種類は、リチウムポリマー、リチウムイオン、ニッケルカドミウム、ニッケル金属水素化物を含むが、これらに限定されない。バッテリー752の各々は、1つまたは複数のセルでできていてもよい。
【0135】
電力コンポーネント712は、前述のI/Oコンポーネント710のうちの1つまたは複数と組み合わせることができる電源コネクタを含むこともできる。電力コンポーネント712は、I/Oコンポーネントを介して外部電力システムまたは充電装置とインタフェースすることができる。
【0136】
最後に、様々な構成が構造的特徴および/または方法的行為に特有の言語で説明されてきたが、添付の表現で定義される主題は必ずしも説明された特定の特徴または行為に限定されないことを理解されたい。むしろ、特定の特徴および行為は、請求された主題を実施するための例示的な形態として開示されている。
【0137】
本開示は、以下の条項を考慮してなされている。
[条項1]コンピュータで実施される車両通信方法であって、第1の車両と第2の車両との間に無線通信リンクを確立すること、前記第1の車両において、前記第2の車両から、前記第2の車両でのセンサ入力イベントに基づく無線メッセージを受信すること、前記無線メッセージからの情報を用いて、前記無線メッセージからの前記情報を前記第1の車両のユーザインタフェースによって提示させるように構成されたインタフェース信号を生成することを含む、方法。
【0138】
[条項2]前記インタフェース信号は、前記第2の車両の表現を前記第1の車両のユーザインタフェースに表示させ、前記無線メッセージからの前記情報の少なくとも一部を、前記第2の車両の前記表現に関連して表示させるように構成されている、条項1に記載の方法。
【0139】
[条項3]前記第2の車両の前記表現に関連して表示される前記情報は、前記第2の車両の位置、距離、速度、または方向のうちの少なくとも1つを含む、条項2に記載の方法。
【0140】
[条項4]前記無線メッセージからの前記情報は、前記第2の車両のブレーキ動作、旋回動作、加速動作、ドア開放動作、または過去の運転パターンのうちの少なくとも1つを示し、前記第2の車両の前記表現に関連して表示される前記情報は、前記第2の車両の前記ブレーキ動作、前記旋回動作、前記加速動作、前記ドア開放動作、または前記過去の運転パターンに関連する潜在的動作のうちの少なくとも1つを含む、条項2に記載の方法。
【0141】
[条項5]前記無線メッセージからの前記情報は、前記第2の車両の前記センサ入力イベントが、第3のオブジェクトの位置、方向、または速度のうちの少なくとも1つを含むことを示し、前記インタフェース信号は、前記第1の車両の前記ユーザインタフェースによって提示される前記情報に、前記第3のオブジェクトの前記位置、前記方向、または前記速度のうちの少なくとも1つを含ませるように構成されている、条項2に記載の方法。
【0142】
[条項6]前記インタフェース信号は、前記第3のオブジェクトの表現を前記第1の車両の前記ユーザインタフェースによって提示させ、前記第1の無線メッセージからの前記情報からの前記第3のオブジェクトの前記位置、前記方向、または前記速度のうちの少なくとも1つを、前記第3のオブジェクトの前記表現に関連して表示させるように構成されている、条項5に記載の方法。
【0143】
[条項7]前記第1の無線メッセージからの前記情報は、前記第3のオブジェクトが、車両、自転車、静止オブジェクト、および横断歩道のうちの1つを含むことを示し、前記第1の車両の前記ユーザインタフェースによって提示される前記第3のオブジェクトの表現が、前記車両、前記自転車、前記静止オブジェクト、または前記横断歩道を描写する、条項6に記載の方法。
【0144】
[条項8]車両通信システムであって、1つまたは複数のプロセッサと、コンピュータ実行可能命令が格納されている少なくとも1つのコンピュータ記憶媒体とを備え、前記コンピュータ実行可能命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記1つまたは複数のプロセッサに、第1の車両と第2の車両との間に無線通信リンクを確立させ、前記第1の車両において、前記第2の車両から、前記第2の車両でのセンサ入力イベントに基づく無線メッセージを受信させ、前記無線メッセージからの情報を用いて、前記情報を前記第1の車両のユーザインタフェースによって提示させるように構成されたインタフェース信号を生成させる、車両通信システム。
【0145】
[条項9]前記インタフェース信号は、前記第2の車両の表現を前記第1の車両のユーザインタフェースに表示させ、第1の無線メッセージからの前記情報の少なくとも一部を、前記第2の車両の前記表現に関連して表示させるように構成されている、条項8に記載の車両通信システム。
【0146】
[条項10]前記インタフェース信号は、グラフィカルユーザインタフェース、ヘッドアップディスプレイユーザインタフェース、音声ユーザインタフェース、および触覚ユーザインタフェースのうちの1つまたは複数を含むユーザインタフェースを制御するように構成されている、条項8に記載の車両通信システム。
【0147】
[条項11]前記ユーザインタフェースは、前記第1の車両に対する前記第2の車両の位置に対応する知覚位置を有する出力信号を生成するように構成されている、条項10に記載の車両通信システム。
【0148】
[条項12]前記システムは、前記センサ入力イベントが一般的な警告であると判定し、それに応答して、対応する触覚振動、対応する可聴メッセージ、および対応するグラフィック表現のうちの1つまたは複数を開始するように構成されている、条項8に記載の車両通信システム。
【0149】
[条項13]前記第1の車両の前記ユーザインタフェースは、地図を含み、前記第2の車両が前記地図上に重ね合わされる、条項8に記載の車両通信システム。
[条項14]1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記プロセッサに車両通信方法を実行させるコンピュータ実行可能命令が格納されている1つまたは複数のコンピュータ記憶媒体であって、前記方法は、第1の車両と第2の車両との間に無線通信リンクを確立すること、前記第1の車両において、前記第2の車両から、前記第2の車両でのセンサ入力イベントに基づく無線メッセージを受信すること、前記無線メッセージからの情報を用いて、前記無線メッセージからの前記情報を前記第1の車両のユーザインタフェースによって提示させるように構成されたインタフェース信号を生成することを含む、コンピュータ記憶媒体。
【0150】
[条項15]前記インタフェース信号は、前記第2の車両の表現を前記第1の車両のユーザインタフェースに表示させ、前記無線メッセージからの前記情報の少なくとも一部を、前記第2の車両の前記表現に関連して表示させるように構成されている、条項14に記載のコンピュータ記憶媒体。
【0151】
[条項16]前記第2の車両の前記表現に関連して表示される前記情報は、前記第2の車両の位置、距離、速度、または方向のうちの少なくとも1つを含む、条項15に記載のコンピュータ記憶媒体。
【0152】
[条項17]前記無線メッセージからの前記情報は、前記第2の車両のブレーキ動作、旋回動作、加速動作、ドア開放動作、または過去の運転パターンのうちの少なくとも1つを示し、前記第2の車両の前記表現に関連して表示される前記情報は、前記第2の車両の前記ブレーキ動作、前記旋回動作、前記加速動作、前記ドア開放動作、または前記過去の運転パターンに関連する潜在的動作のうちの少なくとも1つを含む、条項15に記載のコンピュータ記憶媒体。
【0153】
[条項18]前記無線メッセージからの前記情報は、前記第2の車両の前記センサ入力イベントが、第3のオブジェクトの位置、方向、または速度のうちの少なくとも1つを含むことを示し、前記インタフェース信号は、前記第1の車両の前記ユーザインタフェースによって提示される前記情報に、前記第3のオブジェクトの前記位置、前記方向、または前記速度のうちの少なくとも1つを含ませるように構成されている、条項15に記載のコンピュータ記憶媒体。
【0154】
[条項19]前記インタフェース信号は、前記第3のオブジェクトの表現を前記第1の車両の前記ユーザインタフェースによって提示させ、前記第1の無線メッセージからの前記情報からの前記第3のオブジェクトの前記位置、前記方向、または前記速度のうちの少なくとも1つを、前記第3のオブジェクトの前記表現に関連して表示させるように構成されている、条項18に記載のコンピュータ記憶媒体。
【0155】
[条項20]前記第1の無線メッセージからの前記情報は、前記第3のオブジェクトが、車両、自転車、静止オブジェクト、および横断歩道のうちの1つを含むことを示し、前記第1の車両の前記ユーザインタフェースによって提示される前記第3のオブジェクトの表現が、前記車両、前記自転車、前記静止オブジェクト、または前記横断歩道を描写する、条項19に記載のコンピュータ記憶媒体。