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特許7326444ベースファブリック層に組み込まれた絶縁導体のシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-04
(45)【発行日】2023-08-15
(54)【発明の名称】ベースファブリック層に組み込まれた絶縁導体のシステム
(51)【国際特許分類】
   D04B 21/00 20060101AFI20230807BHJP
   A41D 31/00 20190101ALI20230807BHJP
   A41D 31/26 20190101ALI20230807BHJP
   D03D 1/00 20060101ALI20230807BHJP
   D03D 15/67 20210101ALI20230807BHJP
   D04B 1/14 20060101ALI20230807BHJP
【FI】
D04B21/00 B
A41D31/00 503P
A41D31/26
D03D1/00 Z
D03D15/67
D04B1/14
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021525564
(86)(22)【出願日】2018-11-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-10
(86)【国際出願番号】 IB2018058875
(87)【国際公開番号】W WO2020099905
(87)【国際公開日】2020-05-22
【審査請求日】2021-10-20
(73)【特許権者】
【識別番号】519328615
【氏名又は名称】マイアント インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】MYANT INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】チャヒン,トニー
(72)【発明者】
【氏名】エスカンダリアン,ラダン
(72)【発明者】
【氏名】エデルマン,ゴッドフライド
【審査官】鈴木 祐里絵
(56)【参考文献】
【文献】英国特許出願公告第01413024(GB,A)
【文献】国際公開第2015/101759(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/115726(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D1/00
1/18-1/22
31/00-31/32
D03D1/00-27/18
D04B1/00-1/28
21/00-21/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
テキスタイルのベースファブリック層に統合された絶縁導体のシステムであって、当該システムは、以下:
長さに沿って空洞を定義する壁構造を形成するために互いに編まれたか又は織られた壁ファイバのセットであって、壁ファイバの前記セットは、非導電性材料を含むセット;
前記空洞内の長さに沿って走る少なくとも1つの導電性ファイバであって、前記壁構造の壁ファイバの前記セットが、前記空洞の外部の長さに沿った環境から前記少なくとも1つの導電性ファイバを電気的に絶縁するために、前記少なくとも1つの導電性ファイバを取り囲むような、少なくとも1つの導電性ファイバ;及び
前記ベースファブリック層を形成するために互いに編まれたか又は織られたベースファイバのセットであって、前記ベースファブリック層は、前記壁構造への第1のファイバ状相互接続に隣接する第1の側面及び前記壁構造への第2のファイバ状相互接続に隣接する第2の側面を有し、前記第1のファイバ状相互接続は、前記第2のファイバ状相互接続とは反対であり、前記壁構造が前記第1の側面と前記第2の側面との間に挿入されるように、前記第1の側面及び前記第2の側面は、前記ベースファブリック層の表面を形成し、前記第1のファイバ状相互接続及び前記第2のファイバ状相互接続は、壁ファイバの前記セットの構造的完全性及びベースファイバの前記セットの構造的完全性の一部を形成するセット;
を含み、
ここで、前記第1のファイバ状相互接続又は前記第2のファイバ状相互接続の少なくとも1つのうちのファイバへの損傷は、壁ファイバの前記セットの前記構造的完全性及びベースファイバの前記セットの前記構造的完全性の破壊をもたらし、
前記第1のファイバ状相互接続のファイバ及び前記第2のファイバ状相互接続のファイバが、隣接する壁ファイバ及び隣接するベースファイバに関してワープニッティングによって編まれている、システム。
【請求項2】
前記第1のファイバ状相互接続及び前記第2のファイバ状相互接続は、前記第1の側面から前記第2の側面に延在するベースファイバの前記セットのファイバを包含する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1のファイバ状相互接続は、壁ファイバの前記セット及び前記第1の側面のベースファイバの前記セットの両方と編まれたか又は織られた少なくとも1つの第1の接続ファイバを包含し、且つ前記第2のファイバ状相互接続は、壁ファイバの前記セット及び前記第2の側面のベースファイバの前記セットの両方と編まれたか又は織られた少なくとも1つの第2の接続ファイバを包含する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの導電性ファイバの材料が金属である、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの第1の接続ファイバ及び前記少なくとも1つの第2の接続ファイバが非導電性材料である、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記壁構造は、前記空洞を規定する複数の側面を包含し、それにより、前記複数の側面の側面のうちの1つが、主に、ベースファイバの前記セットのベースファイバから形成され、それにより、前記側面のうちの前記1つを形成する前記ベースファイバが、前記側面のうちの前記1つに隣接する前記複数の側面の他の側面において、壁ファイバの前記セットの壁ファイバと編まれているか又は織られている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記壁構造が、前記空洞を規定する複数の側面を含み、それにより、前記複数の側面の側面のすべてが、主に、壁ファイバの前記セットの壁ファイバから形成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記複数の側面のそれぞれは、直線側面及び弧状側面からなる群から選択される、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記複数の側面のそれぞれは、直線側面及び弧状側面からなる群から選択される、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
少なくとも前記壁構造に隣接して、前記ベースファブリック層から離間されたカバー層をさらに含み、前記壁構造が前記ベースファブリック層と前記カバー層との間に挿入されるように、前記カバー層を含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項11】
少なくとも前記壁構造に隣接して、前記ベースファブリック層から離間されたカバー層及び第2のカバー層をさらに含み、前記壁構造が前記カバー層と前記第2のカバー層との間に挿入されるように、前記カバー層及び前記第2のカバー層を含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項12】
前記少なくとも1つの導電性ファイバの一部が、前記環境に曝され、且つ前記ベースファブリック層の前記ベースファイバに固定されている電気接触ノードに電気的に接続されており、それにより、前記一部が前記空洞の外部にある、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの導電性ファイバの一部が、前記環境に曝されている、且つさらに、導電性の編まれたか又は織られたセンサ又は導電性の編まれたか又は織られたアクチュエータを形成するために、ベースファイバの前記セットの隣接するベースファイバと編まれるか又は織られ、それにより、前記一部が前記空洞の外部にあり、ここで、前記導電性の編まれたか又は織られたセンサ又は前記導電性の編まれたか又は織られたアクチュエータは、互いに編まれたか又は織られた前記一部のセグメントを包含する、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
壁ファイバの前記セットが、親水性でもある非導電性材料から構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記表面が、厚さの平坦な又は湾曲した表面である、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの導電性ファイバが、前記壁構造の長さを横切る方向に1つ以上の交互の折り目を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
テキスタイルのベースファブリック層に統合された絶縁導体を製造するための方法であって、当該方法は、以下のステップ:
長さに沿って空洞を定義する壁構造を形成するため、壁ファイバのセットを互いに編むか又は織るステップであり、壁ファイバの前記セットは、非導電性材料を含む、ステップ;
前記空洞内の長さに沿って走る少なくとも1つの導電性ファイバを位置決めするステップであり、前記壁構造の壁ファイバの前記セットが、前記空洞の外部の長さに沿った環境から前記少なくとも1つの導電性ファイバを電気的に絶縁するために、前記少なくとも1つの導電性ファイバを取り囲むように、前記少なくとも1つの導電性ファイバを位置決めするステップ;
前記ベースファブリック層を形成するため、ベースファイバのセットを互いに編むか又は織るステップ;及び
前記ベースファブリック層と前記壁構造との間の第1のファイバ状相互接続及び第2のファイバ状相互接続を編むか又は織るステップであり、前記ベースファブリック層は、前記壁構造への前記第1のファイバ状相互接続に隣接する第1の側面と、前記壁構造への前記第2のファイバ状相互接続に隣接する第2の側面とを有し、前記第1のファイバ状相互接続は、前記第2のファイバ状相互接続とは反対であり、前記壁構造が前記第1の側面と前記第2の側面との間に挿入されるように、前記第1の側面及び前記第2の側面は、前記ベースファブリック層の表面を形成し、前記第1のファイバ状相互接続及び前記第2のファイバ状相互接続は、壁ファイバの前記セットの構造的完全性及びベースファイバの前記セットの構造的完全性の一部を形成する、ステップ;
を含み、
ここで、前記第1のファイバ状相互接続又は前記第2のファイバ状相互接続の少なくとも1つのうちのファイバへの損傷は、壁ファイバの前記セットの前記構造的完全性及びベースファイバの前記セットの前記構造的完全性の破壊をもたらし、
前記第1のファイバ状相互接続のファイバ及び前記第2のファイバ状相互接続のファイバが、隣接する壁ファイバ及び隣接するベースファイバに関してワープニッティングによって編まれる、方法。
【請求項18】
前記壁ファイバの前記編むか又は織ることは、前記ベースファイバの前記編むか又は織ることの後も継続する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記壁ファイバの前記編むか又は織ることは、前記第1のファイバ状相互接続又は前記第2のファイバ状相互接続のうちの少なくとも1つの前記編むか又は織ることの後も継続する、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記ベースファイバの前記編むか又は織ることは、前記第1のファイバ状相互接続又は前記第2のファイバ状相互接続のうちの少なくとも1つの前記編むか又は織ることの後も継続する、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
本開示は、スマート衣服用の絶縁導体に関する。
【背景技術】
【0002】
バックグラウンド
スマートテクノロジーテキスタイルに存在する導電性ファイバの保護は、電気絶縁、熱保護、並びにトレイン(train)及びストレッチ保護のために問題になる可能性がある。テキスタイル本体のファイバのインターレースされた(interlaced)セットに存在する導電性ファイバは、隣接する導電性ファイバならびにテキスタイルの外部の導電性物体(例えば、テキスタイルの着用者によって取り扱われる金属物体)からの不注意な接触からのシールドすることを必要とすることが認められる。特に、導電性ファイバ(例えば金属線)は、テキスタイルの外部の要素との短絡、ひずみ(strain)、伸び、及び直接接触から選択的にシールドする必要がある。
【0003】
特に、スマートテキスタイルの製造と組み立てに関連するコストを削減することが望ましく、特に、ここで、テキスタイルファイバのセットが製造されているため、導電性ファイバがテキスタイルの本体に直接インターレースされている。例えば、オンデマンドでインターレースする(例えば、編まれる(knitted))とも呼ばれる。
【0004】
「スマート」衣服は、導電性ファイバの複数の経路を利用して、衣服のテキスタイル本体のさまざまな場所に電力と信号を伝達するため、テキスタイルの導電性ファイバの保護は特に重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
概要
本発明の目的は、上記の不利な点の少なくとも1つを回避又は軽減するために絶縁導体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
提供される第1の態様は、テキスタイルのベースファブリック層に統合された絶縁導体のシステムである。当該システムは、以下を含む:
長さに沿って空洞を定義する壁構造を形成するために互いにインターレースされた壁ファイバのセット、壁ファイバの前記セットは、非導電性材料を含む;
前記空洞内の長さに沿って走る少なくとも1つの導電性ファイバであって、前記壁構造の壁ファイバの前記セットが、前記空洞の外部の長さに沿った環境から前記少なくとも1つの導電性ファイバを電気的に絶縁するために、前記少なくとも1つの導電性ファイバを取り囲むような、少なくとも1つの導電性ファイバ;及び
前記ベースファブリック層を形成するために互いにインターレースされたベースファイバのセット、前記ベースファブリック層は、前記壁構造への第1のファイバ状相互接続に隣接する第1の側面及び前記壁構造への第2のファイバ状相互接続に隣接する第2の側面を有する、前記第1のファイバ状相互接続は、前記第2のファイバ状相互接続とは反対である、前記壁構造が前記第1の側面と前記第2の側面との間に挿入されるように、前記第1の側面及び前記第2の側面は、前記ベースファブリック層の表面を形成する、前記第1のファイバ状相互接続及び前記第2のファイバ状相互接続は、壁ファイバの前記セットの構造的ファブリックの完全性及びベースファイバの前記セットの構造的ファブリックの完全性の一部を形成する;
ここで、前記第1のファイバ状相互接続及び前記第2のファイバ状相互接続の少なくとも1つのうちファイバへの損傷は、壁ファイバの前記セットの前記構造的ファブリックの完全性及びベースファイバの前記セットの前記構造的ファブリックの完全性の破壊をもたらす。
【0007】
提供されるさらなる態様は、テキスタイルのベースファブリック層に統合された絶縁導体を製造するための方法である。当該方法は、以下のステップを含む:
長さに沿って空洞を定義する壁構造を形成するため、壁ファイバのセットを互いにインターレースするステップ、壁ファイバの前記セットは、非導電性材料を含む、ステップ;
前記壁構造の壁ファイバの前記セットが、前記空洞の外部の長さに沿った環境から後記少なくとも1つの導電性ファイバを電気的に絶縁するために、前記少なくとも1つの導電性ファイバを取り囲むように、前記空洞内の長さに沿って走る少なくとも1つの導電性ファイバを位置決めするステップ;
前記ベースファブリック層を形成するため、ベースファイバのセットを互いにインターレースするステップ;及び
前記ベースファブリック層と前記壁構造との間の第1のファイバ状相互接続及び第2のファイバ状相互接続をインターレースするステップ、前記ベースファブリック層は、前記壁構造への前記第1のファイバ状相互接続に隣接する第1の側面と、前記壁構造への前記第2のファイバ状相互接続に隣接する第2の側面とを有し、前記第1のファイバ状相互接続は、前記第2のファイバ状相互接続とは反対であり、前記壁構造が前記第1の側面と前記第2の側面との間に挿入されるように、前記第1の側面及び前記第2の側面は、前記ベースファブリック層の表面を形成し、前記第1のファイバ状相互接続及び前記第2のファイバ状相互接続は、壁ファイバの前記セットの構造的ファブリックの完全性及びベースファイバの前記セットの構造的ファブリックの完全性の一部を形成する、ステップ;
ここで、前記第1のファイバ状相互接続又は前記第2のファイバ状相互接続の少なくとも1つのうちファイバへのその後の損傷は、壁ファイバの前記セットの前記構造的ファブリックの完全性及びベースファイバの前記セットの前記構造的ファブリックの完全性の破壊をもたらす。
【0008】
図面の簡単な説明
ここで、前述及び他の態様は、添付の図面を参照してのみ例として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、着用者の身体に着用するための衣服の例のシステムビューである。
図2図2は、様々なセンサ/アクチュエータ及び導電性経路を包含する衣料品に組み込まれた、図1の衣服のテキスタイルコンピューティングプラットフォームの例示的なビューである。
図3図3は、図2に示されるテキスタイルコンピューティングプラットフォームの本体を構成するファイバのインターレース(interlacing)に直接統合された絶縁導電性ファイバの実施形態を示す。
図4図4は、図3の絶縁導電性ファイバのさらなる例示的な用途を示す。
図5図5は、図3の絶縁導電性ファイバの実施形態の正面斜視図を示す。
図6図6は、図3の絶縁導電性ファイバのさらなる実施形態の断面図を示す。
図7図7は、図3の絶縁導電性ファイバのさらなる実施形態の断面図を示す。
図8図8は、図3の絶縁導電性ファイバのさらなる実施形態の断面図を示す。
図9図9は、図3のテキスタイルの本体のファイバに接続された絶縁された導電性ファイバのファイバをインターレースする(interlacing)技術の例を示している。
図10図10は、図3のテキスタイルのためにファイバをインターレースするさらなる例示的な技術を示している。
図11図11は、図3のテキスタイルの本体内のファイバに接続された絶縁導電性ファイバのファイバをインターレースするさらなる例示的な技術を示す。
図12図12は、図3の絶縁された導電性ファイバの代替の実施形態である。
図13図13は、図3の絶縁導電性ファイバの例示的製造方法である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1を参照すると、身体8の1つ以上の領域(例えば、膝、足首、肘、手首、腰(hip)、肩、首など)の周りに配置された1つ以上のテキスタイルベースのコンピューティングプラットフォーム9を着用するための、着用者の身体8が示されている。簡単にするために、テキスタイルベースのコンピューティングプラットフォーム9は、テキスタイルコンピューティングプラットフォーム9と呼ばれることもある。例えば、テキスタイルコンピューティングプラットフォーム9は、手首スリーブ9、膝スリーブ9、肩スリーブ9、足首スリーブ9、股関節(hip)スリーブ9、首スリーブ9などと呼ばれることもある。テキスタイルコンピューティングプラットフォーム9は、より大きな衣服11の一部として組み込むことができることも認識されている(例えば、デモンストレーション目的でのみゴーストビューに表示されているブリーフ11のペア)。衣服11は、必要に応じて、シャツ、ズボン、ボディスーツでもあり得ることが認識されている。したがって、身体8の選択された領域に対してテキスタイルコンピューティングプラットフォーム9を位置決めするのに、衣服11のファブリック/テキスタイル本体13を使用することができる。言い換えれば、テキスタイルコンピューティングプラットフォーム9は、いくつかのテキスタイルコンピューティングコンポーネント、例えばセンサ/アクチュエータ18、電子回路17、コントローラ14、を包含する、図2を参照、これらはすべて、衣服11のファブリック/テキスタイル本体13に組み込まれているか、そうでなければ取り付けられている。テキスタイルコンピューティングプラットフォーム9は、身体8によって着用されず、むしろ身体8に隣接して配置されるテキスタイル9(例えば、ファブリックシート、カバー、又は他のファブリック構造)に組み込むことができることも認識されている。テキスタイル9の例は、ベッドシーツ、シート(seat)カバー(例えば、カーシート(seat))などを包含し得る。
【0011】
再び図1及び2を参照すると、テキスタイルコンピューティングプラットフォーム9は、テキスタイル/ファブリック本体13と統合されている(例えば、必要に応じて、織られた及び/又は編まれたようにインターレースされた複数のファイバ/スレッド/ヤーン)。テキスタイルコンピューティングプラットフォーム9は、身体13の周りに分散された1つ以上のセンサ/アクチュエータ18に信号を送受信するためのコントローラ14を有する。センサ/アクチュエータ18の形状は、細長くすることができ(例えば、好ましい方向に延在するストリップとして)、又はパッチとして複数の方向に延在することができる(例えば、側面から側面まで、及び端から端まで延在する)。信号は、コントローラ14を各センサ/アクチュエータ18に接続する1つ以上の電子回路17を介して、センサ/アクチュエータ18とコントローラ14との間で送信される。電子回路17はまた、必要に応じて、センサ/アクチュエータ18の個々のペアの間にあり得ることも認識されている。以下でさらに説明するように、センサ/アクチュエータ18は、テキスタイルベースであり得、すなわち、本体13の ファブリック層の材料構造の完全性に不可欠なものとして、インターレース(例えば、ニッティング(knitting)、ウィービング(weaving))を介して組み込まれる(導電性及びオプションで非導電性の特性の複数のインターレースされたスレッドとして形成される)。さらに、電子回路17(例えば、導電性スレッド)はまた、本体13の隣接するファブリック層(また、複数のインターレースされたスレッド/ファイバを含む)に組み込まれる/インターレースされることができる(例えば、ニッティング、ウィービング等)。以下でさらに説明するコントローラ14は、ネットワーク25を介してコンピューティングデバイス23(例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、デスクトップなど)と通信するためのネットワークインターフェース(例えば、無線又は有線)を包含することができる。
【0012】
図3に示されるように、本体13のファブリック層は、第1の側面10及び第2の側面12を有し、その結果、側面10、12は、介在する絶縁導体20に関して互いに対向している。好ましくは、本体13のファブリック層の側面10及び側面12は、衣服11のテキスタイルコンピューティングプラットフォーム9の構成において、同じ平面(例えば、厚さTの平らな又は湾曲した布表面、均一又は変化する)に位置している(図2を参照)。テキスタイルベースのコンピューティングプラットフォーム9のセンサ/アクチュエータ18は、本体13を構成するファイバのインターレースの不可欠な構成要素として形成することができることが認識されている。本体13のファブリックは、インターレースされた弾性ファイバ24bから構成することができる(例えば、センサ/アクチュエータ18を構成するファイバの少なくともいくつかは導電性、すなわち金属であると認識して、伸縮性のある天然及び/又は合成材料、及び/又は伸縮性のある素材と伸縮性のない素材の組み合わせ)。
【0013】
図3を参照すると、1つ以上の導電性ファイバ22(例えば、スレッド(複数可)、ヤーン(複数可)など)のための例示的な絶縁導体20が示されている。導電性ファイバ(複数可)22は、例えば、図2を参照して説明したような電子回路17であり得る。絶縁導体20は、壁構造28内の複数の絶縁性(すなわち、非導電性)インターレースされたファイバ24a(例えば、互いに関して織られた、及び/又は編まれたファイバ24a)から構成され、その結果、インターレースされたファイバ24aは、本体13のファブリック層を構成する1つ以上のファイバ24bに関して接続されている26。ファイバ24aは、導電性ファイバ(複数可)22を取り囲む壁構造28(例えば、チューブ)(例えば、その少なくとも一部)として形成される。ファイバ(複数可)24aは、壁ファイバ(複数可)24aと呼ばれることがあり、ファイバ(複数可)24bは、ベースファイバ(複数可)24aと呼ばれることがあり、且つオプションの個々のファイバ24cは、接続ファイバ(複数可)24cと呼ばれることがある。
【0014】
接続されている26に関して、これは、例えば、ファイバ24aのセットが、ファイバ24bの1つ以上を含有するか、そうでなければ、ファイバ24bの1つ以上とインターレースすることができることを意味し得る(例えば、ファイバ24bは、壁構造28のいずれかの側10、12上の本体13のファブリック層、及び壁構造28の両方と一体である/共通である(以下で説明する1つ以上の側面30、32、34)、図3を参照)。あるいは、介在するファイバ(複数可)24cは、それぞれ側面10、12の一方にあるが、両方ではないように、ファイバ(複数可)24aは、ファイバ(複数可)24aをファイバ(複数可)24bとインターレースする1つ以上の介在するファイバ(複数可)24cを介してファイバ(複数可)24bにインターレースされ(すなわち、接続される26)ことができる、図5を参照。これは、壁構造28を介して一方の側10から他方の側12に延在する接続機構として、ファイバ24aのセット内のファイバ(複数可)24bと比較される。さらに、接続された用語26は、ファイバ24b及びファイバ24cの両方の存在を組み合わせて包含することができることが認識されている。したがって、接続ファイバ24cを含む接続26に関して、ファイバ24a、b、c間のインターレースのパターンは、例えば、ニッティング又はウェービング(waving)であることができる。したがって、接続26は、ファイバ24cを、ベースファブリック層13内の隣接するファイバ24bと、壁構造28内の隣接するファイバ24aとの両方とインターレースすることによって形成することができる。したがって、接続26は、ベースファブリック層13内のファイバ(複数可)24b(例えば、一方の側10から他方の側12まで延在する)を壁構造28内の隣接するファイバ24aとインターレースすることによって形成することができる。
【0015】
いずれにせよ、壁構造28内のファイバ24b及び/又は壁構造28内のファイバ24cの少なくとも一部が、本体13のファブリック層の構造的完全性を提供するインターレース構成要素として含まれることが認識される。ファイバ24b及び/又は24cは、衣服11のテキスタイルコンピューティングプラットフォーム9のインターレース(例えば、織り、編み物)と同時に、壁構造28及び本体13のファブリック層に組み込まれる(すなわち、インターレースされる)ためである。換言すれば、ファイバ24aを本体13のファブリック層に接続するファイバ(複数可)24b、24cを除去することは、本体13のファブリック層におけるファイバ24bの相互のインターレースの構造的完全性を破壊するであろう。本体13のベースファブリック層と壁構造28の両方に共通のファイバ(複数可)24b、24cがあるためである。
【0016】
独立したニット構造29をベースファブリック層13に接続するファイバ25aが、本体13のファブリック層のインターレースファイバ24bのファイバ及び独立したニット構造29を構成するインターレースファイバ24aのファイバに単純に含まれる/分離されるように(例えば、側面30、32、34のうち少なくとも)、独立したニット構造29と本体13のファブリック層との間からファイバ25(例えば、刺繍技術を介して適用される)aを除去(例えば、切断-すなわち、接続25aの切断)しても、側面30、32、34のファイバ24aのそれぞれのセット間のインターレースの構造的完全性が破壊/損なわれないようにするように、同様に本体13のファブリック層におけるファイバ24bのそれぞれのセットにおけるファイバ間のインターレースの構造的完全性を破壊/妥協しないように、ファイバ24b、cの図3に示されている接続された26の例は、図4に示されているとみなされる従来技術の刺繍の例とは区別されている。刺繍に関して、図4のファイバ25aを適用するプロセスは、本体13のファブリック層及び独立したニット構造29の両方を個別に製造するプロセス(例えば、ウィービング、ニッティング)の後に(例えば、別々に)行うことができることが認識される。図4に示されるように、刺繍のこの別個のプロセスは、図3に示される相互接続26及び導電性ファイバ(複数可)22を含む壁構造28と共に本体13のファブリック層を形成する同時インターレースプロセスと比較される。
【0017】
図4に示される従来技術の例と比較して、図3に示されるファイバ24a、b、cのセットは、壁構造28におけるインターレースの構造的完全性の共有を有利に提供する。言い換えると、ファイバのタイプのペア24a、b、cのファイバ(壁構造28及び/又は壁構造28に隣接するベースファブリック層13内)を切断するか、さもなければ破壊するか、又は除去しようとすると、壁構造28及び/又は隣接するベースファブリック層13を構成するインターレースされたファイバの構造的完全性を損なうか、さもなければ有害な影響を与える結果となるであろう。
【0018】
例えば、一実施形態では、壁構造28を構成するファイバ24a、bのインターレースネットワークの構造的完全性を協調的に提供するように、ベースファイバ(複数可)24bは、壁構造28内で互いにインターレースされたファイバタイプのペアとして、壁ファイバ(複数可)24aに含まれている。したがって、壁構造28に存在する(及び/又は隣接する)ファイバ24a及び/又は24bの破壊/切断は、構造的完全性を損なう(例えば、壁構造28及び/又は壁構造28に隣接するベースファブリック層13の解きほぐし)。これは、テキスタイルコンピューティングプラットフォーム9(すなわち、ベースファブリック層13及び壁構造(複数可)28を含有する)のその後の「摩耗(wear and tear)」(衣服/テキスタイル11の摩耗及び/又は洗浄)において望ましくないほど促進されるであろう。壁構造28のベースファブリック層13への所望の継続的な完全性/取り付けが重要であると考えられるので(例えば、導電性ファイバ22に所望の絶縁特性を提供するために)、並びにベースファブリック層13の所望の完全性が(例えば、完全な衣服/テキスタイルのコンテキスト構造を提供する11)重要であると考えられるため、ファイバ24a、bタイプの選択されたペアが協力して、壁構造28とベースファブリック層13の近くのベースファブリック層13の両方の構造的完全性を維持する能力が重要である。
【0019】
さらなる例えば、別の実施形態では、壁構造28を構成するファイバ24a、cのインターレースネットワークの構造的完全性を協調的に提供するように、接続ファイバ(複数可)24cは、壁構造28内で互いにインターレースされたファイバタイプのペアとして、壁ファイバ(複数可)24aに含まれている。また、接続ファイバ(複数可)24cは、同時に、ベースファイバ(複数可)24bともインターレースされており、及びしたがって、ベースファブリック層13を構成するファイバインターレースの構造的完全性にも寄与すると見なされる。したがって、壁構造28に存在する(及び/又は隣接する)ファイバ(複数可)24a及び/又は24cの破壊/切断は、構造的完全性を損なうであろうことが認識されている(例えば、壁構造28及び/又は壁構造28に隣接するベースファブリック層13の解きほぐし)。これは、テキスタイルコンピューティングプラットフォーム9のその後の「摩耗(wear and tear)」で望ましくないほど促進される(すなわち、ベースファブリック層13及び壁構造(複数可)28を含有する)。壁構造28のベースファブリック層13への所望の継続的な完全性/取り付けが重要であると考えられるため(例えば、導電性ファイバ22に所望の絶縁特性を提供するために)、並びにベースファブリック層13の望ましい完全性(例えば、完全な衣服/テキスタイルのコンテキスト構造を提供する11)が重要であると考えられるため、ファイバ24a、cタイプの選択されたペアが協力して、壁構造28とベースファブリック層13の近くのベースファブリック層13の両方の構造的完全性を維持する能力が重要である。
【0020】
さらに例えば、別の実施形態では、壁構造28を構成するファイバ24a、b、cのインターレースネットワークの構造的完全性を協調的に提供するように、接続ファイバ(複数可)24c及びベースファイバ(複数可)24bは、壁構造(複数可)28内で互いにインターレースされたファイバタイプのペアとして、壁ファイバ24aに含まれている。また、接続ファイバ(複数可)24cは、同時に、ベースファイバ(複数可)24bともインターレースされており、及びしたがって、ベースファブリック層13を構成するファイバインターレースの構造的完全性にも寄与すると見なされる。したがって、壁構造28に存在する(及び/又は隣接する)ファイバ(複数可)24a、24b及び/又は24cの破壊/切断は、構造的完全性を損なうであろうことが認識されている(例えば、壁構造28及び/又は壁構造28に隣接するベースファブリック層13の解きほぐし)。これは、テキスタイルコンピューティングプラットフォーム9のその後の「摩耗(wear and tear)」(衣服/テキスタイルの着用及び/又はクリーニング11)で望ましくないほど促進されるだろう(すなわち、ベースファブリック層13及び壁構造28を含有する)。ベースファブリック層13への壁構造28の所望の継続的な完全性/取り付けが重要であると考えられるため(例えば、導電性ファイバ22に所望の絶縁特性を提供するために)、並びにベースファブリック層13の所望の完全性(例えば、完全な衣服/テキスタイル11のコンテキスト構造を提供すること)は重要であると考えられるため、ファイバ24a、b、cタイプの選択されたペアが協力して、壁構造28とベースファブリック層13の近くのベースファブリック層13の両方の構造的完全性を維持する能力が重要である。
【0021】
再び図3及び5を参照すると、例示的な実施形態が示される。ここで、壁構造28は、主に、導電性ファイバ(複数可)22を部分的に取り囲むように、第1の側面30、第2の側面32、及び第3の側面34を構成するインターレースされたファイバ24aを含む。壁構造28の第4の側面36は、主に又は完全にファイバ24bを包含する本体13のファブリック層から形成することができ、したがって、ファイバ(複数可)22の長さLに沿って導電性ファイバ(複数可)22を完全にカプセル化するために、4つの側面30、32、34、36を有する絶縁構造20を提供する。あるいは、図6に示されるように、壁構造28のさらなる例示的な実施形態は、導電性ファイバ(複数可)22を完全に取り囲むように、主に第1の側面30、第2の側面32、第3の側面34、及び第4の側面36を構成するインターレースファイバ24aを含む。次に、壁構造28の1つ又は複数の側面30、32、34、36(例えば2つ)は、主に又は完全にファイバ24bを包含する本体13のファブリック層に接続することができ26、したがって、導電性ファイバ22(複数可)の長さLに沿って導電性ファイバ(複数可)22を完全にカプセル化するために、4つの側面30、32、34、36を有する絶縁構造20を提供する。この例では、本体13のファブリック層のファイバ24bは、壁構造28の本体13のファブリック層への接続26に(オプションで)使用される場合を除いて、側面30、32、34、36のうちの1つを構成していない。図3又は図6のいずれの場合でも、壁構造28の断面形状(空洞46内の導電性ファイバ(複数可)22を囲む)は、直線である側面30、32、34、36(例えば、四辺形の形状)から構成され得ることが認識される。図3又は図7のいずれの場合でも、壁構造28(空洞46内の導電性ファイバ(複数可)22を囲む)の断面形状は、弧状(例えば、円形)である側面30、32、34、36から構成され得ることが認識される。図3又は図6のいずれの場合でも、壁構造28(空洞46内の導電性ファイバ(複数可)22を囲む)の断面形状は、弧状及び直線状の組み合わせである側面30、32、34、36から構成され得ることが認識される。
【0022】
図7を参照すると、壁構造28(本体13の布層の一部を利用する)、導電性ファイバ(複数可)22、及びカバーファブリック層40を有する;絶縁導体20を組み込んだ、衣服11の断面のさらなる例が示されている。カバー層40は、壁構造28を衣服着用者の観察から視覚的に隠すために、衣服11に使用することができる。図9を参照すると、壁構造28(本体13の布層の一部を利用する)、導電性ファイバ(複数可)22、ファブリックカバー層40、及び第2のファブリックカバー層42を有する;絶縁導体20を組み込んだ衣服11の断面のさらなる例が示されている。カバー層40、42は、壁構造28を衣服着用者の観察から視覚的に隠すために、衣服11に使用することができる。
【0023】
カバー層(複数可)に関して40、42、これらの層(複数可)40、42は接続されていない可能性があり、すなわち、カバー層(複数可)40、42と壁構造28及び/又は本体13のファブリック層との間の相対的な動きを容易にする。あるいは、これらの層(複数可)40、42は、接着剤を使用することによって、及び/又はファイバ44を接続することによってなど、接続されていないことができる、すなわち、カバー層(複数可)40、42と壁構造28及び/又は本体13の布層との間の相対的な動きを抑制する。さらに、導電性ファイバ(複数可)22に関して、導電性ファイバ(複数可)22は、壁構造28を構成するファイバ24a、b、cのいずれにも接続解除することができ、それにより、壁構造28の側面30、32、34、36と導電性ファイバ(複数可)22との間の相対的な動きを容易にする。さらに、導電性ファイバ(複数可)22に関して、導電性ファイバ(複数可)22は、壁構造28を構成するファイバ24a、b、cのいずれかに(例えば、ファイバタイプ24a、24b、24cのいずれか1つ又はすべてを介して)接続することができ、それにより、壁構造28の側面30、32、34、36と導電性ファイバ(複数可)22との間の相対的な動きを阻害する。
【0024】
主に壁構造28を構成するファイバ24aは、導電性ファイバ(複数可)22を含む壁構造28の空洞46への水分の浸透を阻害するために、親水性材料又は親水性コーティングされた材料から構成することができる。さらに、主に壁構造28を構成するファイバ24aは、導電性ファイバ(複数可)22と壁構造28(例えば、本体13のファブリック層内)の外部(すなわち、空洞46の外側)のファイバ24bとの間の望ましくない電荷の移動を抑制するために、電気的に絶縁性の材料から構成され得ることが認識される。導電性ファイバ(複数可)22の材料は、導電性ファイバ(複数可)22を通る電流(又は電流の生成)の印加を介して熱/電気を生成/伝導する能力を有する導電性材料から含むことができる。すなわち、デバイス14,23の対応するアプリケーションによって実装される着用者/ユーザの感覚出力/入力として。例えば、導電性ファイバ(複数可)22は、例えば、銀、ステンレス鋼、銅、及び/又はアルミニウムなどの金属で作ることができる。導電性回路17/センサ/アクチュエータ18)のセグメントではない非導電性ファイバを含む本体13のそれらの部分を作る非導電性ファイバ24a、24b、24cは、衣服11又はテキスタイル構造9の最終的な特性に必要に応じて、利用可能な合成ファイバ及びヤーン、例えばポリエステル、ナイロン、ポリプロピレンなど、及びそれらのいずれの同等物)、例えば、天然ファイバ及びヤーン(綿、羊毛など、及びそれらの同等物など)、その組み合わせ及び/又は並び替え(permutation)、及びそれぞれから選択することができる。
【0025】
図2、9、10及び11を参照すると、一実施形態では、テキスタイルの異なるセクション(すなわち、センサ/アクチュエータ18のファイバを組み込んだ本体13のファイバ24b)を共通の層(例えば、導電性経路(複数可)17及び非導電性セクションを有する)に統合するのに、ニッティングを使用することができる。ニッティングは、ライン又はチューブに、ステッチと呼ばれるファイバ又はヤーンの複数のループを作成することを含む。このようにして、ニットのファブリックのファイバ又はヤーンは、曲がりくねった経路(例えば、コース)をたどり、ヤーンの平均経路の上下にループを形成する。これらの曲がりくねったループは、さまざまな方向に簡単に伸ばすことができる。ループの連続した列は、ファイバ又はヤーンのインターロッキングループを使用して取り付けることができる。各列が進むにつれて、新しく作成されたファイバ又はヤーンのループが、前の列からのファイバ又はヤーンの1つ以上のループを通って引っ張られる。例えば、図9に示されるように、テキスタイルの異なるセクション(すなわち、センサ/アクチュエータ18のファイバを組み込んだ本体13のファイバ24b)を共通の層(例えば、導電性経路(複数可)及び非導電性セクションを有する)に統合するのに、ワープニッティング(warp knitting)技術を使用することができる。図11に示されるように、ウィービングは、テキスタイルを形成するためのさらなるインターレース方法である可能性があり、ここで、2つの異なるヤーン又はファイバのセットが互いに横方向に(例えば直角に)インターレースされてテキスタイルを形成する。
【0026】
例えば、図10は、例えば、導電性回路17及び/又はセンサ/アクチュエータ18のセグメントにおける導電性ファイバ3505のネットワークの例示的なニット構成を示す(図1を参照)。この実施形態では、電気信号(例えば、電流)は、コントローラ3508(例えば、コントローラ14)によって制御されるように、第1のコネクタ3505を介して、電源(図示せず)から導電性ファイバ3502に送信される。電気信号は、接合点3510で非導電性ファイバ3501を通過して導電性ファイバ3502に沿って電気経路に沿って伝達される。非導電性ファイバ3501は電気を伝導することができないので、電気信号は、接合点3510で非導電性ファイバ3501に伝播されない。接合点3510は、隣接する導電性ファイバと非導電性ファイバが互いに接触している(例えば、タッチしている)いずれの点を指すことができる。図10に示される実施形態では、非導電性ファイバ3501及び導電性ファイバ3502は、一緒にニット編みされることによってインターレースされているものとして示されている。ニッティングは、隣接する導電性ファイバと非導電性ファイバをインターレースする一例に過ぎない実施形態である。非導電性ネットワーク3506を形成する非導電性ファイバは、(例えば、ニッティングなどによって)インターレースすることができることに留意されたい。非導電性ネットワーク3506は、非導電性ファイバ(例えば、3501)及び導電性ファイバ(例えば、3514)を含むことができ、導電性ファイバ3514は、電気信号(例えば、3502)を伝達する導電性ファイバに電気的に接続される。例えば、図10の繊維のインターレース方法は、ウェフトニッティングと呼ぶことができる。
【0027】
図10に示される実施形態では、電気信号は、接続点3511に到達するまで、接合点3510から導電性ファイバ3502に沿って送信され続ける。ここで、導電性ファイバ3509は電気を伝導することができるので、電気信号は、導電性ファイバ3502から導電性ファイバ3509にラテラルに(例えば、横断する)伝播する。接続点3511は、隣接する導電性ファイバ(例えば、3502及び3509)が互いに接触している(例えば、タッチしている)いずれの点を指すことができる。図10に示される実施形態では、導電性ファイバ3502及び導電性ファイバ3509は、一緒にニット編みされることによってインターレースされているものとして示されている。この場合も、ニッティングは、隣接する導電性ファイバをインターレースする一例の実施形態にすぎない。電気信号は、接続点3511から電気経路に沿ってコネクタ3504に送信され続ける。ネットワーク3505の少なくとも1つのファイバは、電気経路(例えば、ネットワーク3505)からコネクタ3504に電気信号を送信するために、コネクタ3504に接続されている。コネクタ3504を電源(図示せず)に接続して、電気回路を完成させる。
【0028】
図11は、導電性ファイバ3555のネットワークの例示的な織り構成を示している。この実施形態では、電気信号(例えば、電流)は、コントローラ3558(例えば、コントローラ14)によって制御されるように、第1のコネクタ3555を介して電源(図示せず)から導電性ファイバ3552に送信される。電気信号は、接合点3560で非導電性ファイバ3551を通過して導電性ファイバ3552に沿って電気経路に沿って伝達される。非導電性ファイバ3551は電気を伝導することができないので、電気信号は接合点3560で非導電性ファイバ3551に伝播されない。接合点3560は、隣接する導電性ファイバと非導電性ファイバが互いに接触している(例えば、タッチしている)いずれの点を指すことができる。図20に示される実施形態では、非導電性ファイバ3551及び導電性ファイバ3502は、一緒に織られることによってインターレースされるものとして示されている。ウィービングは、隣接する導電性ファイバと非導電性ファイバをインターレースする一例に過ぎない実施形態である。非導電性ネットワーク3556を形成する非導電性ファイバもまたインターレースされていることに留意されたい(例えば、ウィービングなどによって)。非導電性ネットワーク3556は、非導電性ファイバ(例えば、3551及び3564)を含むことができ、電気信号を送信する導電性ファイバに電気的に接続されていない導電性ファイバを含むこともできる。電気信号は、接続点3561に到達するまで、接合点3560から導電性ファイバ3502に沿って送信され続ける。ここで、導電性ファイバ3559は電気を伝導することができるので、電気信号は、導電性ファイバ3552から導電性ファイバ3559にラテラルに(例えば、横断する)伝播する。接続点3561は、隣接する導電性繊ファイバ(例えば、3552及び3559)が互いに接触している(例えば、タッチしている)いずれの点を指すことができる。図11に示される実施形態では、導電性ファイバ3552及び導電性ファイバ3559は、一緒に織られることによってインターレースされるものとして示されている。電気信号は、接続点3561から電気経路に沿って複数の接続点3561を通ってコネクタ3554に送信され続ける。ネットワーク3555の少なくとも1つの導電性ファイバがコネクタ3554に取り付けられて、電気経路(例えば、ネットワーク3555)からコネクタ3554に電気信号を送信する。コネクタ3554は、電気回路を完成させるために電源(図示せず)に接続されている。接続ファイバ24cを介して本体13のファイバ24bに接続されたファイバ24aを含む導管20をウィービングするインターレース技術を示すことに示されているように、この場合も、ウィービングは、ファイバ24a、b、cなどの隣接する導電性ファイバをインターレースする一例の実施形態にすぎない。
【0029】
一般に、ニットファブリックは、垂直方向及び水平方向に相互接続されたステッチの行及び列を作成する一連のループに形成された1つ以上のファイバで構成されていることが認識されている。縦のステッチのカラムはウェール(wale)と呼ばれ、ステッチの水平な列はコース(course)と呼ばれる。
【0030】
図3及び9を考慮して、本体13のファブリック層と組み合わせて絶縁導体20を作るファイバ24a、24b、24c(オプション)のインターレース(interlacing)は、ワープニッティング(ファブリックが製造される方向を説明する)を介したインターレース方法として編みを使用して提供することができ、フラットニットとも呼ばれ、これは、ファイバ24a、24b、24cがファブリックの長さに沿ってジグザグになっているニッティング方法のファミリーである(壁構造28と本体13の組み合わせ)。つまり、単一の列ではなく、ニッティングの隣接する列又はウェールズをたどる(ウェフトニッティングとも呼ばれる)。ワープニットみは、複数の平行なファイバで作られ、同時に垂直に(同時に)ループしてファブリックを形成する。ワープニットは、典型的には、フラットヤードを提供する、フラットベッド編み機で製造される。例えば、「フラット」又はV型ベッド編み機は、逆さまの「V」字型に配置された2つのフラットニードルベッドで構成できる。これらのニードルベッドの幅は最大2.5メートルであり得る。キャリッジは、カムボックス又はヘッドとも呼ばれ、これらの針床を前後に移動し、針を操作して、ステッチを選択的にニット、タック、又は転送する。平編み機は、複雑なステッチデザイン、成形ニッティング、正確な幅調整を提供できる。再び名前が推測するように、フラットベッドは、フィーダー内のV字型の(vee shaped)ニードルベッドを横切ってヤーンが移動する水平ニードルベッドである。
【0031】
比較のために、ファブリックの幅を横切るニッティングはウェフトニッティングと呼ばれる(丸編みとも呼ばれる)。例えば、図10を参照。ワープニッティングとは異なり、ウェフトニッティング(ファブリックが生産される方向を説明する)は、各列が前の列の上に構築された、水平の列又はコースを作成するためにループされた単一のヤーンで作られたそのようなファブリックである。ウェフトニットは典型的には、ファブリックのチューブを製造する円形の編み機で行われる。例えば、名前が示すように、円形(circular)は円形の(in the round)ニッティングである。ここでは、ヤーンが直接[最大32本の別々のヤーン]で針床に供給され、針床は一方向に回転し、中央を通ってファブリックにチューブを作成する。本体13のファブリック層と組み合わせた、所望の壁構造28の同時構築は、丸編み技術を使用して所望通りに実行することはできない。したがって、ニッティングとして行われるインターレースの場合、本体13のファブリック層と組み合わせて所望の壁構造28を同時に構築するためにワープニッティングが必要である。
【0032】
さらに、本体13のファブリック層と組み合わせて絶縁導体20を構成するファイバ24a、24b、24c(オプション)のインターレースは、ウィービングをインターレース方法として使用して提供することができる。これは、一連のウェフト(横方向)ファイバとインターレースされた一連のワープ(縦方向)ファイバで構成される。このように、織布では、ワープとウェフトという用語は、ファブリックを構成するファイバの2セットの方向を指す。
【0033】
したがって、図を参照して上記で説明したように、絶縁導体20のシステムは、衣服11のベースファブリック層13に統合されている。当該システムは以下を含む:
長さLに沿って空洞46を規定する壁構造18を形成するために互いにインターレースされた壁ファイバ24aのセット、壁繊維24aの前記セットは、非導電性材料を含む;
前記壁構造18の壁ファイバ24aの前記セットが、前記空洞46の外部の長さLに沿って環境5から後記少なくとも1つの導電性ファイバ22を電気的に絶縁するために、少なくとも1つの導電性ファイバ22を取り囲むように、前記空洞46内の長さLに沿って走る少なくとも1つの導電性ファイバ22;及び
前記ベースファブリック層13を形成するために互いにインターレースされたベースファイバ24bのセット、前記ベースファブリック層13は、前記壁構造18への第1のファイバ状相互接続26に隣接する第1の側面10、及び前記壁構造18への第2のファイバ状相互接続26に隣接する第2の側面12を有する、前記第1のファイバ状相互接続26は、前記第2のファイバ状相互接続26とは反対である、前記第1の側面10及び前記第2の側面10は、前記壁構造18が前記第1の側面10と前記第2の12の側面との間に挿入されるように、前記ベースファブリック層13の表面を形成する、前記第1のファイバ状相互接続26及び前記第2のファイバ状相互接続26は、壁繊維24aの前記セットの構造的ファブリックの完全性及びベースファイバ24bの前記セットの構造的ファブリックの完全性の一部を形成する;
ここで、前記第1のファイバ状相互接続26及び前記第2のファイバ状相互接続26の少なくとも1つのファイバへの損傷は、壁ファイバ24aの前記セットの前記構造ファブリックの完全性及びベースファイバ24bの前記セットの前記構造的ファブリックの完全性の破壊をもたらす。
【0034】
図12を参照すると、上記のように、すなわち、壁構造28インターレースとベースファブリック層13インターレースの両方の共有された構造的完全性を含み、壁構造28のインターレースに組み込まれた ファイバタイプの1つ以上のペア、例えばファイバ24a、bのタイプのペア、ファイバ24a、cのタイプのペア、又はファイバ24a、b及び24a、cのタイプの2つのペア(図3を参照)、を使用する、ベースファブリック層13に組み込まれた壁構造28が示されている。壁構造28の長さに沿って配置された導電性ファイバ(複数可)22は、曲がりくねった様式で配向することができる、すなわち、壁構造28内の導電性ファイバ(複数可)22の長さは、壁構造28自体の長さよりも長い。例えば、導電性ファイバ(複数可)22は、壁構造28の長さLに対してTを横切る方向に交互の折り目22aを含むことができる。衣服/テキスタイル11は、ユーザ/着用者によって利用されるため、これらの交互の折り目22aは、長さL方向及び/又は長さL方向と横方向T方向の両方で、ベースファブリック層13が経験するストレッチングを有利に提供することができる。
【0035】
図13を参照すると、テキスタイル11のベースファブリック層13に統合された絶縁導体22を製造するための方法100が示されている。当該方法は、以下のステップを含む:
長さLに沿って空洞46を定義する壁構造28を形成するため、壁ファイバ24aのセットを互いにインターレースするステップ102、壁ファイバ24aの前記セットは、非導電性材料を含む、ステップ;
前記壁構造28の壁ファイバの前記セットが、前記空洞46の外部の長さLに沿った環境から後記少なくとも1つの導電性ファイバ22を電気的に絶縁するために、前記少なくとも1つの導電性ファイバ22を取り囲むように、前記空洞46内の長さLに沿って走る少なくとも1つの導電性ファイバ22を位置決めするステップ104;
前記ベースファブリック層13を形成するため、ベースファイバ24bのセットを互いにインターレースするステップ106;及び
前記ベースファブリック層と前記壁構造との間の第1のファイバ状相互接続26及び第2のファイバ状相互接続26をインターレースするステップ108、前記ベースファブリック層13は、前記壁構造28への前記第1のファイバ状相互接続26に隣接する第1の側面10と、前記壁構造への前記第2のファイバ状相互接続に隣接する第2の側面とを有し、前記第1のファイバ状相互接続26は、前記第2のファイバ状相互接続26とは反対であり、前記壁構造28が前記第1の側面10と前記第2の側面12との間に挿入されるように、前記第1の側面及び前記第2の側面は、前記ベースファブリック層13の表面を形成し、前記第1のファイバ状相互接続26及び前記第2のファイバ状相互接続26は、壁ファイバ24aの前記セットの構造的ファブリックの完全性及びベースファイバ24bの前記セットの構造的ファブリックの完全性の一部を形成する、ステップ;
ここで、前記第1のファイバ状相互接続26又は前記第2のファイバ状相互接続26の少なくとも1つのうちファイバへのその後の損傷は、壁ファイバ24aの前記セットの前記構造的ファブリックの完全性及びベースファイバ24bの前記セットの前記構造的ファブリックの完全性の破壊をもたらす。
【0036】
ここで、前記壁ファイバ24aの前記インターレースすることは、前記ベースファイバ24bの前記インターレース104の後に継続する103、方法100。
【0037】
ここで、前記壁ファイバ24aの前記インターレースすること102は、前記第1のファイバ状相互接続26又は前記第2のファイバ状相互接続26のうちの少なくとも1つの前記インターレースすること106の後に継続する105、方法100。
【0038】
ここで、前記ベースファイバ24bの前記インターレースすること104は、前記第1のファイバ状相互接続26又は前記第2のファイバ状相互接続26の少なくとも1つの前記インターレースすること106の後に継続する107、方法100。
【符号の説明】
【0039】
5 環境
10 第1の側面10、第2の側面
11 衣服
13 本体、ベースファブリック層
18 壁構造
20 絶縁導体
24a、24b、24c ファイバ
26 第1のファイバ状相互接続、第2のファイバ状相互接続
46 空洞46
L 長さ

図1
図2
図3
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図5
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図13