(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-04
(45)【発行日】2023-08-15
(54)【発明の名称】フリップチップ発光ダイオード
(51)【国際特許分類】
H01L 33/46 20100101AFI20230807BHJP
【FI】
H01L33/46
(21)【出願番号】P 2021541674
(86)(22)【出願日】2020-03-06
(86)【国際出願番号】 CN2020078272
(87)【国際公開番号】W WO2021174548
(87)【国際公開日】2021-09-10
【審査請求日】2021-10-04
(73)【特許権者】
【識別番号】520163407
【氏名又は名称】天津三安光電有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】熊 偉平
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲シン▼
(72)【発明者】
【氏名】呉 志偉
(72)【発明者】
【氏名】高 迪
(72)【発明者】
【氏名】彭 ▲ユー▼仁
(72)【発明者】
【氏名】郭 桓邵
【審査官】佐竹 政彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0351754(US,A1)
【文献】特開2013-021175(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0186917(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下から上へ、プラス、マイナス溶接電極、DBR、第1の透明誘電層、第2の透明誘電層、第1の導電タイプ半導体層、発光層、第2の導電タイプ半導体層とを有するフリップチップ発光ダイオードであって、前記第1の透明誘電層は低屈折率n
1材料で厚さはλ/2n
1より大である任意の厚さで、λは発光層の発光波長であり、前記第2の透明誘電層の屈折率はn
2で、n
2はn
1より大であり、厚さはλ/4n
2もしくはその奇数倍であ
り、
前記第2の透明誘電層は、前記第1の透明誘電層と前記第1の導電タイプ半導体層との間に直接的に形成されることを特徴とするフリップチップ発光ダイオード。
【請求項2】
前記第1の導電タイプ半導体層と発光層との一部は、前記第2の導電タイプ半導体層を露出させるようにエッチングされていて、
前記第1の透明誘電層及び第2の透明誘電層は、エッチングにより露出した第1の導電タイプ半導体層及び発光層の側壁を含め、上記第1の導電タイプ半導体層、発光層及び第2の導電タイプ半導体層を完全に被覆していることを特徴とする請求項1に記載のフリップチップ発光ダイオード。
【請求項3】
前記第1の透明誘電層の材料はSiO
2もしくはSiN
xO
yであることを特徴とする請求項1に記載のフリップチップ発光ダイオード。
【請求項4】
前記第2の透明誘電層の材料の屈折率は、第1の導電タイプ半導体層より小であることを特徴とする請求項1に記載のフリップチップ発光ダイオード。
【請求項5】
前記第2の透明誘電層の材料はSiN
x、TiO
2、もしくはTa
2O
5であることを特徴とする請求項1に記載のフリップチップ発光ダイオード。
【請求項6】
前記第1の透明誘電層と第2の透明誘電層は、PECVD法により形成され、前記DBRは電子ビーム蒸着もしくは磁気制御スパッタリング技術により作成されたことを特徴とする請求項1に記載のフリップチップ発光ダイオード。
【請求項7】
前記DBRと第1の透明誘電層と第2の透明誘電層はそれぞれスルーホールを有し、プラス、マイナス溶接電極はそれぞれスルーホールを介して第1の導電タイプ半導体層、第2の導電タイプ半導体層に電気的接続することを特徴とする請求項1に記載のフリップチップ発光ダイオード。
【請求項8】
前記DBRは高屈折率と低屈折率の透明誘電層が入れ替わるように積層する構造であり、低屈折率材料はSiO
2、MgF
2、もしくはAl
2O
3であり、高屈折率材料はTiO
2もしくはTa
2O
5であることを特徴とする請求項1に記載のフリップチップ発光ダイオード。
【請求項9】
前記DBRの高、低屈折率材料の積層するペア数は3~10ペアであることを特徴とする請求項1に記載のフリップチップ発光ダイオード。
【請求項10】
前記DBRの前記第1の透明誘電層に接する層の屈折率は第1の透明誘電層より高く、前記第1の透明誘電層に接する層の材料はTiO
2もしくはTa
2O
5であることを特徴とする請求項1に記載のフリップチップ発光ダイオード。
【請求項11】
第3の透明誘電層を更に有し、前記第3の透明誘電層はDBRの第1の導電タイプ半導体層から離れた最外層に位置し、屈折率はn
3であり、その屈折率n
3はそれが接触するDBRの第1の導電タイプ半導体層から離れた最外層の屈折率より高いことを特徴とする請求項1に記載のフリップチップ発光ダイオード。
【請求項12】
前記第3の透明誘電層の材料はSiN
x、TiO
2もしくはTa
2O
5であることを特徴とする請求項
11に記載のフリップチップ発光ダイオード。
【請求項13】
第3の透明誘電層の厚さはkλ/4n
3から(k+1)λ/4n
3までの間にあり、n
3は第3の透明誘電層の屈折率であり、kは奇数であることを特徴とする請求項
12に記載のフリップチップ発光ダイオード。
【請求項14】
透明導電層を更に有し,前記透明導電層は、プラス、マイナス溶接電極とDBRの第1の導電タイプ半導体層から離れた最外層との間
に存在し、前記透明導電層の屈折率は、前記DBRの第1の導電タイプ半導体層から離れた最外層の屈折率より低いことを特徴とする請求項1に記載のフリップチップ発光ダイオード。
【請求項15】
前記透明導電層材料はIZO、ITOもしくはAZOであり、前記透明導電層材料の厚さはkλ/4nであり、nは該透明導電層の屈折率であり、kは奇数であ
り、前記透明導電層は、更に前記第1の導電タイプ半導体層と前記プラス溶接電極との間に直接的に接続されていることを特徴とする請求項
14に記載のフリップチップ発光ダイオード。
【請求項16】
第3の透明誘電層を更に有し、前記第3の透明誘電層はプラス、マイナス溶接電極とDBRの第1の導電タイプ半導体層から離れた最外層との間に存在し、その屈折率はそれが接触するDBRの第1の導電タイプ半導体層から離れた最外層の屈折率より低
く、
前記プラス溶接電極は、前記第1の透明誘電層、前記第2の透明誘電層、前記DBR及び前記第3の透明誘電層を貫通して前記第1の導電タイプ半導体層に導通し、前記マイナス溶接電極は、前記第1の透明誘電層、前記第2の透明誘電層及び前記DBRを貫通して前記第2の導電タイプ半導体層に導通することを特徴とする請求項1に記載のフリップチップ発光ダイオード。
【請求項17】
前記第3の
透明誘電層の材料はSiO
2、MgF
2もしくはAl
2O
3であることを特徴とする請求項
16に記載のフリップチップ発光ダイオード。
【請求項18】
前記第3の透明誘電層の厚さはkλ/4n
3であり、kは奇数であることを特徴とする請求項
17に記載のフリップチップ発光ダイオード。
【請求項19】
前記プラス、マイナス溶接電極のDBR積層に接触する面は反射鏡面であることを特徴とする請求項1に記載のフリップチップ発光ダイオード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はフリップチップ発光ダイオードに関し、半導体光電子デバイスの技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
現在のフリップチップ発光ダイオードは通常まずPECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition、プラズマ体強化化学気相成長法)技術を用いて、半導体エピタキシャル成長構造の表面に一定の厚さを有する絶縁層を形成してから、電子ビーム蒸着もしくは磁気制御スパッタリング成膜技術を用いて、DBR構造として絶縁層に高、低屈折率の中間材料層を形成する。従来の電子ビーム蒸着、磁気制御スパッタリング成膜は段差のコーナー部分に隙間を生じやすく、そしてPECVD蒸着技術は優れた段差被覆性を持つので、絶縁層で発光半導体を全面的に被覆することを確保し、パッケージの途中におけるソルダペーストが半導体材料に接触することによるショートの発生を防止できる。しかしPECVD蒸着では通常はSiO2(屈折率1.45)とSiNx(屈折率1.96)を使用するが、これらの材料の屈折率の差は小さいので、形成したDBRの反射率は低い上、反射バンド幅も狭いので、理想的なDBR構造を形成することが難しく、従って2段階の蒸着法を用いることにより、段差に対する優れた被覆とDBR構造の高反射率を確保できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来の技術では、PECVDにより形成された膜は一定の厚さを有する必要があるが、このため形成した膜の厚さの誤差がλ/4nより大きくなる可能性があり、フリップチップ発光ダイオード構造の反射率の大きなバラツキに繋がる。
図4に示されるように、PECVDにより形成された比較的に厚めの膜層(第1の透明誘電層)の厚さがそれぞれ1.9μm、2.0μmである際、発光波長620nmに対応する箇所における反射率に10%近くの差が生じる。
【0004】
フリップチップ発光ダイオードにはもう1つの問題が存在する。それは溶接電極が発光ダイオードの両端に形成され、その間に広い間隔が存在し、これによってフリップチップ発光ダイオードの一部のエリアが溶接電極に形成され、他の部分が空気に直面する。空気と溶接電極との2種類の界面はDBRの設計に対する要求が異なり、これが矛盾して両者の反射率を同時に満足することが難しい。
図6に示されるように、空気に対する要求に従ってDBRを設計する、即ち空気に接する層を高い屈折率を持つ材料にする場合、溶接電極エリアの反射スペクトルは620nmの辺りに大きな谷間が示されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記問題の少なくとも1つを解決すべく、本発明は、フリップチップ発光ダイオードを提供する。前記フリップチップ発光ダイオード構造は、下から上へ、プラス、マイナス溶接電極、DBR、第1の透明誘電層、第2の透明誘電層、第1の導電タイプ半導体層、発光層、第2の導電タイプ半導体層とを有し、第1の透明誘電層は低屈折率n1材料で厚さはλ/2n1より大である任意の厚さで、λは発光層の発光波長であり、第2の透明誘電層の屈折率はn2で、n2はn1より大であり、厚さはλ/4n2もしくはその奇数倍であることを特徴とする。
【0006】
前記第1の導電タイプ半導体層と発光層との一部は、前記第2の導電タイプ半導体層を露出させるようにエッチングされたことが好ましい。
【0007】
前記第1の透明誘電層及び第2の透明誘電層は、エッチングにより露出した第1の導電タイプ半導体層及び発光層の側壁を含め、上記第1の導電タイプ半導体層、発光層及び第2の導電タイプ半導体層を完全に被覆することが好ましい。
【0008】
前記第1の透明誘電層の材料はSiO2もしくはSiNxOyであることが好ましい。
【0009】
前記第2の透明誘電層の材料の屈折率は、第1の導電タイプ半導体層より小であることが好ましい。
【0010】
前記第2の透明誘電層の材料はSiNx、TiO2、もしくはTa2O5であることが好ましい。
【0011】
前記第1の透明誘電層と第2の透明誘電層の緻密性はDBRの緻密性より高いことが好ましい。
【0012】
前記第1の透明誘電層と第2の透明誘電層は、PECVD法により形成され、前記DBRは電子ビーム蒸着もしくは磁気制御スパッタリング技術により作成されたことが好ましい。
【0013】
前記DBRと第1の透明誘電層と第2の透明誘電層はそれぞれスルーホールを有し、プラス、マイナス溶接電極はそれぞれスルーホールを介して第1の導電タイプ半導体層、第2の導電タイプ半導体層に電気的接続することが好ましい。
【0014】
前記DBRは高屈折率と低屈折率の透明誘電層が入れ替わるように積層する構造であり、低屈折率材料はSiO2、MgF2、もしくはAl2O3であり、高屈折率材料はTiO2もしくはTa2O5であることが好ましい。
【0015】
前記DBRの高、低屈折率材料の積層するペア数は3~10ペアであることが好ましい。
【0016】
前記DBRの前記第1の透明誘電層に接する層の屈折率は第1の透明誘電層より高く、前記第1の透明誘電層に接する層の材料はTiO2もしくはTa2O5であることが好ましい。
【0017】
第3の透明誘電層を更に有し、前記第3の透明誘電層はDBRの第1の導電タイプ半導体層から離れた最外層に位置し、屈折率はn3であり、その屈折率n3はそれが接触するDBRの第1の導電タイプ半導体層から離れた最外層の屈折率より高いことが好ましい。前記第3の透明誘電層の材料はSiNx、TiO2もしくはTa2O5であることが更に好ましい。
【0018】
第3の透明誘電層の厚さはkλ/4n3から(k+1)λ/4n3までの間にあり、n3は第3の透明誘電層の屈折率であり、kは奇数であることが好ましい。
【0019】
本発明の他の1つの実施形態として、透明導電層を更に有し,前記透明導電層は、プラス、マイナス溶接電極とDBRの第1の導電タイプ半導体層から離れた最外層との間にのみ存在し、前記透明導電層の屈折率は、前記DBRの第1の導電タイプ半導体層から離れた最外層の屈折率より低いことが好ましい。前記透明導電層材料はIZO、ITOもしくはAZOであることが更に好ましい。
【0020】
前記透明導電層材料の厚さはkλ/4nであり、nは該透明導電層の屈折率であり、kは奇数であることが好ましい。
【0021】
本発明の他の1つの実施形態として、第3の透明誘電層を更に有し、前記第3の透明誘電層はプラス、マイナス溶接電極とDBRの第1の導電タイプ半導体層から離れた最外層との間に存在し、その屈折率はそれが接触するDBRの第1の導電タイプ半導体層から離れた最外層の屈折率より低いことが好ましい。前記第3の誘電層の材料はSiO2、MgF2もしくはAl2O3であることが更に好ましい。
【0022】
前記第3の透明誘電層の厚さはkλ/4n3であり、kは奇数であることが好ましい。
【0023】
前記プラス、マイナス溶接電極のDBR積層に接触する面は反射鏡面であることが好ましい。
【発明の効果】
【0024】
本発明の有利な効果は少なくとも以下の4つの視点から説明できる。
【0025】
(1)第1、第2の透明誘電層は優れた段差被覆を実現でき、パッケージ途中におけるソルダペーストが半導体材料に接触することによるショートの発生を防止できる。
【0026】
(2)DBRのペア数が少ない現状において、その反射スペクトルは各単一の層から受ける影響が大きいので、比較的厚い第1の透明誘電層の厚さの誤差がDBRの反射率に与える影響も大きい。本発明は第2の透明誘電層を導入することにより、第1、第2の透明誘電層は第1の導電タイプ半導体層と共に反射防止膜構造を形成し、発光層から射出される光は、第1の透明誘電層から射出されDBRに入るのと同様であり、この際発光ダイオードの反射率は第1の透明誘電層の厚さに影響されないので、プロセスウィンドウを増大し、バッチ生産の安定性に寄与する。
【0027】
(3)本発明は第3の透明誘電層を導入してDBRの設計が空気との界面の要求に満足すること、即ち、空気に接触する層が高屈折率材料であることを確保する。一方、第3の透明誘電層が接触するDBRの第1の導電タイプ半導体層から離れた最外層の屈折率が第3の透明誘電層より低く、第3の透明誘電層及び金属鏡面層と共に反射防止膜構造を形成するため、これは溶接電極領域の反射に不利な影響を与える。本発明の一部の実施形態では、第3の透明誘電層の厚さを増やす(λ/4n3より大にする)ことによってこの反射防止膜構造を破壊し、発光ダイオードのプラス、マイナス溶接電極領域と空気界面領域の両方に高い反射率を確保することができる。
【0028】
(4)本発明の他の一部の実施形態では、DBRの設計が空気との界面の要求に満足すること、即ち、空気に接触する層が高屈折率材料であることを確保する。DBRの第1の導電タイプ半導体層から離れた最外層と溶接電極との間に透明導電層を設置するように透明導電層を導入し、その屈折率はDBRの第1の導電タイプ半導体層から離れた最外層の屈折率より低いので、DBRの第1の導電タイプ半導体層から離れた最外層と透明導電層と金属鏡面とからなる反射構造を形成する。該構造は溶接電極領域に限定されているので空気界面領域の反射に影響せず、これにより発光ダイオードのプラス、マイナス溶接電極領域と空気界面領域の両方に高い反射率を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明が提案する第1の実施形態に適用されるフリップチップ発光ダイオードの断面図である。
【
図2】本発明が提案する第2の実施形態に適用されるフリップチップ発光ダイオードの断面図である。
【
図3】本発明が提案する第3の実施形態に適用されるフリップチップ発光ダイオードの断面図である。
【
図4】第2の透明誘電層の有無を対比するべく、第1の透明誘電層の厚さの反射スペクトルに対する影響を示す反射率グラフである。
【
図5】第2の透明誘電層の有無を対比するべく、第1の透明誘電層の厚さの反射スペクトルに対する影響を示す反射率グラフである。
【
図6】空気界面に基づいてDBRを設計する際、フリップチップ発光ダイオードの溶接電極領域及び空気界面領域における反射スペクトルが示されるグラフである。
【
図7】
図6の基礎の上に更に第3の透明誘電層を追加した後の、フリップチップ発光ダイオードの溶接電極領域及び空気界面領域における反射スペクトルが示されるグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下は特定の具体的実施形態に基づいて本発明の実施方法を説明するが、当該領域の技術者は当明細書に開示される内容から本発明の他の利点及び効果を容易に理解できる。本発明は更に異なる他の具体的実施形態により実施もしくは応用することが可能であり、この明細書に記載される細かい点についても異なる観点に基づいて応用でき、本発明の精神に反しない限り様々な修飾や改変を行うことが可能である。
【0031】
注意すべきは、この実施形態において提示される図面は本発明の基本的概念を説明するために用いられたものであり、図面に示される本発明に関する構成要素は実際に実施する際に用いる数量、形状、及びサイズを正確に表すものではなく、実際に実施する際においては、各要素の構成、数量、比例などについては需要によって変更することは可能であり、そしてその具体的構成についても更に複雑であり得る。
【0032】
第1の実施形態
図1に示されるフリップチップ発光ダイオードは、透明基板001と、透明ボンディング層002と、第2の導電タイプ半導体003と、を備えている。透明ボンディング層002は透明基板001と第2の導電タイプ半導体層003とを一体にボンディングし、そして第2の導電タイプ半導体層003の透明ボンディング層002に反対する面において発光層004と第1の導電タイプ半導体層005とが順番に形成されている。
【0033】
前記透明基板001として、サファイア材料、ガラスもしくはGaP基板を採用することができ、この実施形態において、透明基板001はサファイア材料が好ましく選択され、その厚さは30~100μmであり、該透明基板001の両面に粗い面もしくは平坦面を有する。前記透明ボンディング層002の材料はSiO2であり、厚さは1~5μmであり、電子ビーム蒸着方法により第2の導電タイプ半導体003の表面に蒸着されている。前記透明基板001の表面が平坦面である際、その表面にボンディング層002を蒸着する必要はなく、前記透明基板001の表面が粗い面である際、その表面は同様にボンディング層を蒸着しなければならない。上記透明ボンディング層002には粗度が1nm未満に研磨する処理が必要であり、研磨後のボンディング層002が活性化処理を経ることによって、透明基板001もしくは透明基板001の上に研磨、活性化処理を経たボンディング層に貼り付けて、高温、高圧でボンディングを形成する。
【0034】
この実施形態において、発光層004の発光波長λは630nmであり、第2の導電タイプ半導体003の材料はGaPであり、第1の導電タイプ半導体005の材料はAlGaInPである。
【0035】
第2の導電タイプ半導体003の一側において、発光層004及び第1の導電タイプ半導体005は、該領域の第2の導電タイプ半導体003が露出するまでエッチングされることで、該領域とプラス溶接電極011との電気的接続を形成する。
【0036】
上記フリップチップ発光ダイオードの下に向いている一面に、PECVD法を用いて第2の透明誘電層006と第1の透明誘電層007とを順番に蒸着する。前記第2の透明層の材料はSiNx、TiO2もしくはTa2O5を使用することができる。この実施形態において、第2の透明誘電層006はSiNxが好ましい。第1の透明誘電層の材料としてはSiO2もしくはSiNxOyを採用することが出来、この実施形態では第1の透明誘電層007はSiO2が好ましく採用される。前記第2の透明誘電層と第1の透明誘電層との屈折率はそれぞれ1.96と1.45であり、前記第2の透明誘電層006の屈折率は第1の透明誘電層007と第1の導電タイプ半導体層005(屈折率は3.29)との間に介在する。前記第2の透明誘電層006の厚さはλ/4n2もしくはその奇数倍であり、ここでn2は第2の透明誘電層の屈折率であり、この実施形態では第2の透明誘電層の厚さは78nmが好ましい。第1の透明誘電層007の厚さは1.8~2.2μmであり、前記第1の透明誘電層007の厚さは比較的厚く、実際の生産においての±10%の誤差制御標準に従う場合、その誤差の範囲は約200nmになり、λ/4n1(本実施形態では108nm)より大きいので、DBR008の反射率に対して大きな影響を与え、生産の安定性に対して不利である。
【0037】
従って、この実施形態では、第2の透明誘電層006を導入し、これにより第1の透明誘電層007及び第2の透明誘電層006は第1の導電タイプ半導体005と共に反射防止膜構造を形成するので、光は第1の透明誘電層007から射出されてDBR008に進入するのと同じようになり、
図5に示されるように、これにより第1の透明誘電層007の厚さ誤差のDBR008の反射率に対する影響を抑えることができる。上記第2の透明誘電層006及び第1の透明誘電層007は前記第1の導電タイプ半導体005、発光層004、第2の導電タイプ半導体003を、エッチングにより露出する第1の導電タイプ半導体層及び発光層の側壁を含めて完全に被覆し、半導体材料の外部との絶縁を実現する。
【0038】
上記フリップチップ発光ダイオードの下に向いている面に、プラズマサポート電子ビーム蒸着法もしくは磁気制御スパッタリング法を用いて、DBR008と第3の透明誘電層009とを順番に蒸着して成膜する。前記DBR構造は、高屈折率と低屈折率の透明誘電層が交互に積層された構造であり、その内低屈折率材料はSiO2とMgF2とAl2O3とのいずれか1つもしくはそれらの組み合わせであり、高屈折率材料はTiO2もしくはTa2O5であり、これらを3~10ペア積層してなる構造が形成されている。この実施形態では、DBR008としてTiO2/SiO2の交互積層蒸着複合構造が好ましく選択され、TiO2/SiO2の単層の厚さはそれぞれ68nmと108nmであり、積層するペア数は5ペアである。この実施形態において、第3の透明誘電層009の材料はTiO2であり、その屈折率は2.28であり、厚さは95nmである。前記DBR008の上記第1の透明誘電層007に接触する層はTiO2であり、上記第3の透明誘電層009に接触する層はSiO2である。
【0039】
この実施形態においては、第3の透明誘電層009を導入してDBR設計が空気界面の要求条件、即ち空気に接触する層が高屈折率材料であることを満足することを確保するが、第3の透明誘電層009に接触する層のDBR積層は屈折率が第3の透明誘電層009より低いので、該層は第3の透明誘電層009及び金属鏡面層と共に反射防止膜構造を形成するため、これは溶接電極領域における反射に不利な影響を与えるが、第3の透明誘電層009を厚くする(λ/4n
3より大にする)ことで、この反射防止膜構造を破壊し、
図7に示されるように、発光ダイオードのプラス、マイナス溶接電極領域及び空気界面領域がいずれもより高い反射率を持つという目的を達成する。
【0040】
フォトレジスト、ドライエッチングなどの手法を用いて、上記第3の透明誘電層009、DBR008、第1の透明誘電層007、第2の透明誘電層006に、少なくとも第1の導電タイプ半導体層005及び第2の導電タイプ半導体層003の表面にそれぞれ位置する2つのスルーホールを形成する。
【0041】
フォトレジストや蒸着などの手法を用いて上記フリップチップ発光ダイオードの下に向いている面に、プラス溶接電極011とマイナス溶接電極010とを形成して、上記スルーホールによりそれぞれ第2の導電タイプ半導体003と第1の導電タイプ半導体005とに電気的接続する。ここでのプラス、マイナス溶接電極は多層金属構造を有し、第3の透明誘電層009に接触する層としてAl、Au、Pt、Agなどの高反射率材料を用いることにより、鏡面反射層を形成する。
【0042】
第2の実施形態
図2に示されるフリップチップ発光ダイオードは、透明基板001と、透明ボンディング層002と、第2の導電タイプ半導体003と、を備えている。透明ボンディング層002は透明基板001と第2の導電タイプ半導体層003とを一体にボンディングし、そして第2の導電タイプ半導体層003の透明ボンディング層002に反対する面において発光層004と第1の導電タイプ半導体層005とが順番に形成されている。
【0043】
前記透明基板001として、サファイア材料、ガラスもしくはGaP基板を採用することができ、この実施形態において、透明基板001はサファイア材料が好ましく選択され、その厚さは30~100μmであり、該透明基板001の両面に粗い面もしくは平坦面を有する。前記透明ボンディング層002の材料はSiO2であり、厚さは1~5μmであり、電子ビーム蒸着方法により第2の導電タイプ半導体003の表面に蒸着されている。当前記透明基板001の表面が平坦面である際、その表面にボンディング層002を蒸着する必要はなく、前記透明基板001の表面が粗い面である際、その表面は同様にボンディング層を蒸着しなければならない。上記透明ボンディング層002には粗度が1nm未満に研磨する処理が必要であり、研磨後のボンディング層002が活性化処理を経ることによって、透明基板001もしくは透明基板001の上に研磨、活性化処理を経たボンディング層に貼り付けて、高温、高圧でボンディングを形成する。
【0044】
この実施形態において、発光層004の発光波長λは630nmであり、第2の導電タイプ半導体003の材料はGaPであり、第1の導電タイプ半導体005の材料はAlGaInPである。
【0045】
第2の導電タイプ半導体003の一側において、発光層004及び第1の導電タイプ半導体005は、該領域の第2の導電タイプ半導体003が露出するまでエッチングされることで、該領域とプラス溶接電極011との電気的接続を形成する。
【0046】
上記フリップチップ発光ダイオードの下に向いている一面に、PECVD法を用いて第2の透明誘電層006と第1の透明誘電層007とを順番に蒸着する。前記第2の透明層の材料はSiNx、TiO2もしくはTa2O5を使用することができる。この実施形態において、第2の透明誘電層006はSiNxが好ましい。第1の透明誘電層の材料としてはSiO2もしくはSiNxOyを採用することが出来、この実施形態では第1の透明誘電層007はSiO2が好ましくて採用される。前記第2の透明誘電層と第1の透明誘電層との屈折率はそれぞれ1.96と1.45であり、前記第2の透明誘電層006の屈折率は第1の透明誘電層007と第1の導電タイプ半導体層005(屈折率は3.29)との間に介在する。前記第2の透明誘電層006の厚さはλ/4n2もしくはその奇数倍であり、ここでn2は第2の透明誘電層の屈折率であり、この実施形態では第2の透明誘電層の厚さは78nmが好ましい。第1の透明誘電層007の厚さは1.8~2.2μmであり、前記第1の透明誘電層007の厚さは比較的厚く、実際の生産においての±10%の誤差制御標準に従う場合、その誤差の範囲は約200nmになり、λ/4n1(本実施形態では108nm)より大きいので、DBR008の反射率に対して大きな影響を与え、生産の安定性に対して不利である。
【0047】
従って、この実施形態では、第2の透明誘電層006を導入し、これにより第1の透明誘電層007及び第2の透明誘電層006は第1の導電タイプ半導体005と共に反射防止膜構造を形成するので、光は第1の透明誘電層007から射出されてDBR008に進入するのと同じようになり、これにより第1の透明誘電層007の厚さ誤差のDBR008の反射率に対する影響を抑えることができる。上記第2の透明誘電層006及び第1の透明誘電層007は前記第1の導電タイプ半導体005、発光層004、第2の導電タイプ半導体003を、エッチングにより露出する第1の導電タイプ半導体層及び発光層の側壁を含めて完全に被覆し、半導体材料の外部との絶縁を実現する。
【0048】
上記フリップチップ発光ダイオードの下に向いている面に、プラズマサポート電子ビーム蒸着法もしくは磁気制御スパッタリング法を用いて、DBR008を順番に蒸着して成膜する。前記DBR008は、高屈折率と低屈折率の透明誘電層が交互に積層された構造であり、その内低屈折率材料はSiO2とMgF2とAl2O3とのいずれか1つもしくはそれらの組み合わせであり、高屈折率材料はTiO2もしくはTa2O5であり、これらを3~10ペア積層してなる構造が形成されている。この実施形態では、DBR008としてTiO2/SiO2の交互積層蒸着複合構造が好ましく選択され、TiO2/SiO2の単層の厚さはそれぞれ68nmと108nmであり、積層するペア数は5ペアである。この実施形態において、前記DBR008の上記第1の透明誘電層007に接触する層はTiO2であり、厚さはいずれもλ/4nである。前記DBRの第1の導電タイプ半導体層から離れた最外層は高屈折率材料TiO2である。
【0049】
フォトレジスト、ドライエッチングなどの手法を用いて、上記DBR008、第1の透明誘電層007、第2の透明誘電層006に、少なくとも第1の導電タイプ半導体層005及び第2の導電タイプ半導体層003の表面にそれぞれ位置する2つのスルーホールを形成する。
【0050】
フォトレジストや蒸着などの手法を用いて上記フリップチップ発光ダイオードの下に向いている面に、プラス溶接電極011とマイナス溶接電極010とを形成して、上記スルーホールによりそれぞれ第2の導電タイプ半導体003と第1の導電タイプ半導体005とに電気的接続する。ここでのプラス、マイナス溶接電極は多層金属構造を有し、DBRに接触する層としてAl、Au、Pt、Agなどの高反射率材料を用いることにより、鏡面反射層を形成する。
【0051】
この実施形態においては、プラス、マイナス溶接電極010、011を蒸着する前に、まずは低屈折率透明導電層201を蒸着する。これは上記DBR008、第1の透明誘電層007、第2の透明誘電層006の上に少なくとも2つのスルーホールを形成した後に蒸着するので、その材料は導電材料である必要がある。この実施形態において、その材料はITO、IZOとAZOのいずれか1つであり、その屈折率は2.0で、厚さは79nmである。
【0052】
この実施形態では、溶接電極領域に透明導電層201を設置し、その屈折率はそれが接触するDBRの第1の導電タイプ半導体層から離れた最外層より低いので、DBRの第1の導電タイプ半導体層から離れた最外層と透明導電層201と金属鏡面層との反射構造構造を形成し、そして溶接電極以外の領域では、空気と接するのに適するDBR構造が形成される。このような設計は金属鏡面領域及びそれ以外の領域のDBR設計の要求条件を満足するので、各領域はいずれもより高い反射率を有する。
【0053】
第3の実施形態
図3に示されるフリップチップ発光ダイオードは、透明基板001と、透明ボンディング層002と、第2の導電タイプ半導体003と、を備えている。透明ボンディング層002は透明基板001と第2の導電タイプ半導体層003とを一体にボンディングし、そして第2の導電タイプ半導体層003の透明ボンディング層002に反対する面において発光層004と第1の導電タイプ半導体層005とが順番に形成されている。
【0054】
前記透明基板001として、サファイア材料、ガラスもしくはGaP基板を採用することができ、この実施形態において、透明基板001はサファイア材料が好ましく選択され、その厚さは30~100μmであり、該透明基板001の両面に粗い面もしくは平坦面を有する。前記透明ボンディング層002の材料はSiO2であり、厚さは1~5μmであり、電子ビーム蒸着方法により第2の導電タイプ半導体003の表面に蒸着されている。前記透明基板001の表面が平坦面である際、その表面にボンディング層002を蒸着する必要はなく、前記透明基板001の表面が粗い面である際、その表面は同様にボンディング層を蒸着しなければならない。上記透明ボンディング層002には粗度が1nm未満に研磨する処理が必要であり、研磨後のボンディング層002が活性化処理を経ることによって、透明基板001もしくは透明基板001の上に研磨、活性化処理を経たボンディング層に貼り付けて、高温、高圧でボンディングを形成する。
【0055】
この実施形態において、発光層004の発光波長λは630nmであり、第2の導電タイプ半導体003の材料はGaPであり、第1の導電タイプ半導体005の材料はAlGaInPである。
【0056】
第2の導電タイプ半導体003の一側において、発光層004及び第1の導電タイプ半導体005は、該領域の第2の導電タイプ半導体003が露出するまでエッチングされることで、該領域とプラス溶接電極011との電気的接続を形成する。
【0057】
上記フリップチップ発光ダイオードの下に向いている一面に、PECVD法を用いて第2の透明誘電層006と第1の透明誘電層007とを順番に蒸着する。前記第2の透明層の材料はSiNx、TiO2もしくはTa2O5を使用することができる。この実施形態において、第2の透明誘電層006はSiNxが好ましい。第1の透明誘電層の材料としてはSiO2もしくはSiNxOyを採用することが出来、この実施形態では第1の透明誘電層007はSiO2が好ましく採用される。前記第2の透明誘電層と第1の透明誘電層との屈折率はそれぞれ1.96と1.45であり、前記第2の透明誘電層006の屈折率は第1の透明誘電層007と第1の導電タイプ半導体層005(屈折率は3.29)との間に介在する。前記第2の透明誘電層006の厚さはλ/4n2もしくはその奇数倍であり、ここでn2は第2の透明誘電層の屈折率であり、この実施形態では第2の透明誘電層の厚さは78nmが好ましい。第1の透明誘電層007の厚さは1.8~2.2μmであり、前記第1の透明誘電層007の厚さは比較的厚く、実際の生産においての±10%の誤差制御標準に従う場合、その誤差の範囲は約200nmになり、λ/4n1(本実施形態では108nm)より大きいので、DBR008の反射率に対して大きな影響を与え、生産の安定性に対して不利である。
【0058】
従って、この実施形態では、第2の透明誘電層006を導入し、これにより第1の透明誘電層007及び第2の透明誘電層006は第1の導電タイプ半導体005と共に反射防止膜構造を形成するので、光は第1の透明誘電層007から射出されてDBR008に進入するのと同じようになり、これにより第1の透明誘電層007の厚さ誤差のDBR008の反射率に対する影響を抑えることができる。上記第2の透明誘電層006及び第1の透明誘電層007は前記第1の導電タイプ半導体005、発光層004、第2の導電タイプ半導体003を、エッチングにより露出する第1の導電タイプ半導体層及び発光層の側壁を含めて完全に被覆し、半導体材料の外部との絶縁を実現する。
【0059】
上記フリップチップ発光ダイオードの下に向いている面に、プラズマサポート電子ビーム蒸着法もしくは磁気制御スパッタリング法を用いて、DBR008と第3の透明誘電層009とを順番に蒸着して成膜する。この内DBR008はTiO2/SiO2の交互積層蒸着複合構造であり、この実施形態において、第3の透明誘電層009の材料はSiO2であり、その屈折率は1.45であり、厚さはλ/4n3で、この実施形態では108nmである。前記DBR008の上記第1の透明誘電層007に接触する層はTiO2であり、上記第3の透明誘電層009に接触する層はTiO2である。
【0060】
上記第3の透明誘電層009に接触する層であるTiO2は300℃以上の高温条件により蒸着される上、蒸着した後に350~500秒の焼なまし処理を行うことで、それと前記第3の透明誘電層009(SiO2)はエッチング選択特性を有するようになる。
【0061】
フォトレジスト、ドライエッチングなどの手法を用いて、上記第3の透明誘電層009、DBR008、第1の透明誘電層007、第2の透明誘電層006に、少なくとも第1の導電タイプ半導体層005及び第2の導電タイプ半導体層003の表面にそれぞれ位置する2つのスルーホールを形成する。
【0062】
フォトレジストや蒸着などの手法を用いて上記フリップチップ発光ダイオードの下に向いている面に、プラス溶接電極011とマイナス溶接電極010とを形成して、上記スルーホールによりそれぞれ第2の導電タイプ半導体003と第1の導電タイプ半導体005とに電気的接続する。ここでのプラス、マイナス溶接電極は多層金属構造を有し、第3の透明誘電層009に接触する層としてAl、Au、Pt、Agなどの高反射率材料を用いることにより、鏡面反射層を形成する。
【0063】
上記プラス、マイナス溶接電極011、010をマスクとして、前記DBR008の第3の透明誘電層009に接触する層が露出するまで第3の透明誘電層009に対してエッチングを行う。
【0064】
この実施形態において、第3の透明誘電層009は溶接電極領域にのみ存在し、その屈折率はそれが接触するDBRの第1の導電タイプ半導体層から離れた最外層の屈折率より低いので、金属鏡面層に適するDBR構造を形成し、そして溶接電極以外の領域では、DBR積層の空気に接触する層は高屈折率材料であり、空気と接触するのに適するDBR構造を形成する。このような設計は金属鏡面領域及びそれ以外の領域のDBR設計の要求条件を満足するので、各領域はいずれもより高い反射率を有する。
【0065】
以上の実施形態は本発明の原理及びその効果を例示的に説明したものであり、本発明はこれらに限定されるものではなく、最も広い解釈の精神および範囲内に含まれる様々な構成として、全ての修飾および均等な構成を包含するものとする。
【符号の説明】
【0066】
001 透明基板
002 透明ボンディング層
003 第2の導電タイプ半導体
004 発光層
005 第1の導電タイプ半導体
006 第2の透明誘電層
007 第1の透明誘電層
008 DBR
009 第3の透明誘電層
010 マイナス溶接電極
011 プラス溶接電極
201 透明導電層