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特許7326577発射アンテナの切り替え方法及び端末機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-04
(45)【発行日】2023-08-15
(54)【発明の名称】発射アンテナの切り替え方法及び端末機器
(51)【国際特許分類】
   H04W 88/02 20090101AFI20230807BHJP
   H04W 72/21 20230101ALI20230807BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20230807BHJP
   H04W 76/15 20180101ALI20230807BHJP
   H04W 72/1268 20230101ALI20230807BHJP
   H04B 7/06 20060101ALI20230807BHJP
【FI】
H04W88/02 140
H04W72/21
H04W88/06
H04W76/15
H04W72/1268
H04B7/06 040
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022500111
(86)(22)【出願日】2020-07-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-06
(86)【国際出願番号】 CN2020099717
(87)【国際公開番号】W WO2021004350
(87)【国際公開日】2021-01-14
【審査請求日】2022-01-04
(31)【優先権主張番号】201910609648.1
(32)【優先日】2019-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100159329
【弁理士】
【氏名又は名称】三縄 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100204386
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 啓
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 厦
【審査官】青木 健
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109361444(CN,A)
【文献】Huawei, HiSilicon,On support of SRS antenna switching for 1T4R and 2T4R antenna configurations[online],3GPP TSG RAN WG1 #92b R1-1803957,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_92b/Docs/R1-1803957.zip>,2018年04月05日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
H04B 7/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末機器に用いられる発射アンテナの切り替え方法であって、
端末機器がデュアルネットワーク接続状態にある時、制御プレーンデータを伝送するための第一のネットワーク、及びユーザプレーンデータを伝送するためのみの第二のネットワークを決定することと、
前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するサウンディングリファレンス信号SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定することと、
前記第一の発射モードに基づき、第一のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行うこととを含み、
そのうち、前記デュアルネットワーク接続状態は、端末機器が前記第一のネットワークと前記第二のネットワークに同時に接続することであり、
前記第一の発射モードは、前記第二のネットワークが前記SRSアンテナの順番送信を行うアンテナ数を含み、
前記第一のアンテナセットは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナ以外の各アンテナであり、
前述した、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するサウンディングリファレンス信号SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定することは、
前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信に使用される前記第一のアンテナセットを決定することと、
前記第一のアンテナセットに基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定することとを含み、
前記第一のアンテナセットに基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定することは、
第一のアンテナセットのうちのアンテナ情報に基づき、SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定することを含み、
前記第一の発射モードは、前記第二のネットワークがSRSアンテナの順番送信をサポートするかどうか、及び、前記第二のネットワークのサポートするSRSアンテナの順番送信のモードを指示する、
発射アンテナの切り替え方法。
【請求項2】
前述した、前記第一の発射モードに基づき、第一のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行うことは、
前記第一の発射モードに含まれるアンテナ数Nに基づき、前記第一のアンテナセットにおいて2以上の整数であるN本のアンテナを選択して前記SRSアンテナの順番送信を行うことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前述した、前記第一の発射モードに基づき、第一のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行うことの後、
前記第一のネットワークにより使用される制御プレーンデータを伝送するための発射アンテナの性能を示す通信パラメータが、予め設定されるパラメータ閾値よりも小さい場合、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナを第一のアンテナに切り替えることであって、前記第一のアンテナは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のネットワークの切り替え前に使用された発射アンテナ以外のアンテナのうちの一つであることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前述した、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナを第一のアンテナに切り替えることの後、
前記第一のネットワークにより使用される前記第一のアンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するSRSアンテナの順番送信に使用される第二のアンテナセットを決定することであって、前記第二のアンテナセットは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のアンテナ以外の各アンテナであることと、
前記第二のアンテナセットに基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信の第二の発射モードを決定することと、
前記第一の発射モードに含まれるアンテナ数と前記第二の発射モードに含まれるアンテナ数とが異なる場合、前記第二の発射モードを指示するための情報を基地局に送信することと、
前記第二の発射モードに基づき、前記第二のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行うこととをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
端末機器であって、
端末機器がデュアルネットワーク接続状態にある時、制御プレーンデータを伝送するための第一のネットワーク、及びユーザプレーンデータを伝送するためのみの第二のネットワークを決定するための第一の決定モジュールと、
前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するサウンディングリファレンス信号SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定するための第二の決定モジュールと、
前記第一の発射モードに基づき、第一のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行うための第一の順番送信モジュールとを含み、
そのうち、前記デュアルネットワーク接続状態は、端末機器が前記第一のネットワークと前記第二のネットワークに同時に接続することであり、
前記第一の発射モードは、前記第二のネットワークが前記SRSアンテナの順番送信を行うアンテナ数を含み、
前記第一のアンテナセットは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナ以外の各アンテナであり、
前記第二の決定モジュールは、
前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信に使用される前記第一のアンテナセットを決定するための第一の決定サブモジュールと、
前記第一のアンテナセットに基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定するための第二の決定サブモジュールとを含み、
前記第二の決定サブモジュールは、第一のアンテナセットのうちのアンテナ情報に基づき、SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定することにさらに用いられ、
前記第一の発射モードは、前記第二のネットワークがSRSアンテナの順番送信をサポートするかどうか、及び、前記第二のネットワークのサポートするSRSアンテナの順番送信のモードを指示する、端末機器。
【請求項6】
前記第一の順番送信モジュールは、
前記第一の発射モードに含まれるアンテナ数Nに基づき、前記第一のアンテナセットにおいて2以上の整数であるN本のアンテナを選択して前記SRSアンテナの順番送信を行うために用いられる、請求項5に記載の端末機器。
【請求項7】
前記第一のネットワークにより使用される制御プレーンデータを伝送するための発射アンテナの性能を示す通信パラメータが、予め設定されるパラメータ閾値よりも小さい場合、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナを第一のアンテナに切り替えるための切り替えモジュールであって、前記第一のアンテナは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のネットワークの切り替え前に使用された発射アンテナ以外のアンテナのうちの一つである切り替えモジュールをさらに含む、請求項5に記載の端末機器。
【請求項8】
前記第一のネットワークにより使用される前記第一のアンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するSRSアンテナの順番送信に使用される第二のアンテナセットを決定するための第三の決定モジュールであって、前記第二のアンテナセットは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のアンテナ以外の各アンテナである第三の決定モジュールと、
前記第二のアンテナセットに基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信の第二の発射モードを決定するための第四の決定モジュールと、
前記第一の発射モードに含まれるアンテナ数と前記第二の発射モードに含まれるアンテナ数とが異なる場合、前記第二の発射モードを指示するための情報を基地局に送信するための送信モジュールと、
前記第二の発射モードに基づき、前記第二のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行うための第二の順番送信モジュールとをさらに含む、請求項7に記載の端末機器。
【請求項9】
コンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、請求項1~4のいずれか1項に記載の発射アンテナの切り替え方法のステップを実現させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年7月8日に中国で提出された中国特許出願番号No.201910609648.1の優先権を主張しており、同出願の内容の全ては、ここに参照として取り込まれる。
【0002】
本開示は、通信技術分野に関し、特に発射アンテナの切り替え方法及び端末機器に関する。
【背景技術】
【0003】
第5世代(5th generation、5G)通信システムネットワークが発展建設過程において、非独立ネットワーキング(Non-standalone、NSA)と独立ネットワーキング(Standalone、SA)の2つのネットワーキング方式を採用する。端末機器がNSAネットワークで基地局と通信を行う時、端末機器が長期的進化(Long Term Evolution、LTE)と5Gニューラジオ(New Radio、NR)との二重接続の方式を採用して通信を行う場合、LTE周波数バンドとNR周波数バンドが同時に作動する必要がある。
【0004】
端末機器が、LTE周波数バンドシグナリング接続時の信号品質を最適化するためにLTE周波数バンドの発射アンテナの切り替えを行う必要があるため、また、端末機器が、基地局に端末機器のアンテナのチャネル品質を知らせるためにNR周波数バンドのサウンディングリファレンス信号(Sounding Reference Signal、SRS)アンテナの順番送信を行う必要があるため、端末機器は、SRSアンテナの順番送信を行う時にも発射アンテナの切り替えを行う必要がある。そのため、LTE周波数バンドとNR周波数バンドは、発射アンテナの切り替え中に衝突が存在することによって、通信品質に影響を与える問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の実施例は、NR周波数バンドとLTE周波数バンドが発射アンテナの切り替え中に衝突が存在することによって、通信品質に影響を与える問題を解決するための発射アンテナの切り替え方法及び端末機器を提供する。
【0006】
上記技術課題を解決するために、本開示は、以下のように実現される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第一の方面によれば、本開示の実施例は、端末機器に用いられる発射アンテナの切り替え方法を提供した。前記方法は、
端末機器がデュアルネットワーク接続状態にある時、制御プレーンデータを伝送するための第一のネットワーク、及びユーザプレーンデータを伝送するためのみの第二のネットワークを決定することと、
前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するサウンディングリファレンス信号SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定することと、
前記第一の発射モードに基づき、第一のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行うこととを含み、
そのうち、前記デュアルネットワーク接続状態は、端末機器が前記第一のネットワークと前記第二のネットワークに同時に接続することであり、
前記第一の発射モードは、前記第二のネットワークが前記SRSアンテナの順番送信を行うアンテナ数を含み、
前記第一のアンテナセットは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナ以外の各アンテナである。
【0008】
第二の方面によれば、本開示の実施例は、端末機器をさらに提供する。前記端末機器は、
端末機器がデュアルネットワーク接続状態にある時、制御プレーンデータを伝送するための第一のネットワーク、及びユーザプレーンデータを伝送するためのみの第二のネットワークを決定するための第一の決定モジュールと、
前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するサウンディングリファレンス信号SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定するための第二の決定モジュールと、
前記第一の発射モードに基づき、第一のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行うための第一の順番送信モジュールとを含み、
そのうち、前記デュアルネットワーク接続状態は、端末機器が前記第一のネットワークと前記第二のネットワークに同時に接続することであり、
前記第一の発射モードは、前記第二のネットワークが前記SRSアンテナの順番送信を行うアンテナ数を含み、
前記第一のアンテナセットは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナ以外の各アンテナである。
【0009】
第三の方面によれば、本開示の実施例は、端末機器をさらに提供する。前記端末機器は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行される時、上記発射アンテナの切り替え方法のステップを実現させる。
【0010】
第四の方面によれば、本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。前記コンピュータ可読記憶媒体には、コンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上記発射アンテナの切り替え方法のステップを実現させる。
【発明の効果】
【0011】
本開示の実施例の発射アンテナの切り替え方法として、端末機器がデュアルネットワーク接続状態にある時、制御プレーンデータを伝送するための第一のネットワーク、及びユーザプレーンデータを伝送するためのみの第二のネットワークを決定し、そのうち、前記デュアルネットワーク接続状態は、端末機器が前記第一のネットワークと前記第二のネットワークに同時に接続することであり、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するSRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定し、前記第一の発射モードに基づき、第一のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行い、前記第一の発射モードは、前記第二のネットワークが前記SRSアンテナの順番送信を行うアンテナ数を含み、前記第一のアンテナセットは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナ以外の各アンテナである。このように、第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき第二のネットワークの第一の発射モードを決定し、そして第一の発射モードに基づきSRSアンテナの順番送信を行うことで、SRSアンテナの順番送信を行う時、第一のネットワークにより使用されている最中となる発射アンテナに影響を与えることを回避し、それによって第一のネットワークと第二のネットワークが発射アンテナの切り替え中にもたらすアンテナリソースの奪い合いの衝突を回避し、通信品質を改善する。
【0012】
本開示の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、本開示の実施例の記述において使用される必要がある添付図面を簡単に紹介する。自明なことに、以下の記述における添付図面は、ただ本開示のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、これらの添付図面に基づき他の添付図面も得られる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示の実施例による発射アンテナの切り替え方法のフローチャートのその一である。
図2】本開示の実施例によるNSAモードにおける発射アンテナの構造概略図である。
図3】本開示の実施例による発射アンテナの切り替え方法のフローチャートのその二である。
図4】本開示の実施例による発射アンテナの切り替え方法のフローチャートのその三である。
図5】本開示の実施例による端末機器の構造図である。
図6】本開示の別の実施例による端末機器の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下は、本開示の実施例における添付図面を結び付けながら、本開示の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述する。明らかに、記述された実施例は、本開示の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本開示における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属する。
【0015】
図1を参照すると、図1は、本開示の実施例による発射アンテナの切り替え方法のフローチャートのその一つである。図1に示すように、本開示の実施例は、端末機器に用いられる発射アンテナの切り替え方法を提供する。以下のステップを含む。
【0016】
ステップ101、端末機器がデュアルネットワーク接続状態にある時、制御プレーンデータを伝送するための第一のネットワーク、及びユーザプレーンデータを伝送するためのみの第二のネットワークを決定し、そのうち、前記デュアルネットワーク接続状態は、端末機器が前記第一のネットワークと前記第二のネットワークに同時に接続することである。
【0017】
端末機器は、第一のネットワークと第二のネットワークに同時に接続し、第一のネットワークは、制御プレーンデータを伝送するために用いられ、制御プレーンデータは、端末機器と基地局との安定的な接続を確保することに用いられ、第一のネットワークはさらに、ユーザプレーンデータを伝送するために用いられる。第二のネットワークは、ユーザプレーンデータを伝送するためにのみ用いられる。例えば、第一のネットワークは、LTEネットワークであり、第二のネットワークは、NRネットワークである。
【0018】
本実施例は、NSAモードにおけるネットワークアーキテクチャオプション3/3A/3Xに用いられてもよく、このネットワークアーキテクチャオプションでは、端末機器とLTEネットワーク(即ち第一のネットワーク)との間には、制御プレーンとユーザプレーンのデータ伝送があり、端末機器とNRネットワーク(即ち第二のネットワーク)との間には、ユーザプレーンのデータ伝送のみがある。
【0019】
ステップ102、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するサウンディングリファレンス信号SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定する。
【0020】
端末機器がSRSの順番送信要求を受信すると、端末機器は、SRSアンテナの順番送信を行う必要があり、SRSアンテナの順番送信は、基地局が端末機器のアンテナ(具体的には第二のネットワークをサポートする発射アンテナである)のチャネル品質を知ることを容易にするためであり、SRSアンテナの順番送信を行う時、順番送信のアンテナは、いずれも基地局にSRSを送信する。SRSアンテナの順番送信を行う時、第二のネットワークの発射アンテナの順番送信のSRSによって、第二のネットワークの受信アンテナ性能(受信と発射が同一周波数である)を受信する。即ち、第二のネットワークの発射アンテナによってその受信アンテナのチャネル品質を取得する。第一の発射モードは、第二のネットワークのSRSアンテナの順番送信の関連情報を指示するために用いられ、例えば、第一の発射モードは、第二のネットワークがSRSアンテナの順番送信をサポートするかどうか、第二のネットワークがどのようなモードのSRSアンテナの順番送信、例えば、1T(発射)4R(受信)SRSアンテナの順番送信、それとも1T2R SRSアンテナの順番送信などをサポートするかを指示することができ、第一の発射モードは、前記SRSアンテナの順番送信のアンテナ数を含む。
【0021】
端末機器は、第一の発射モードを決定した後、第一の発射モードを指示するための情報を基地局に送信することで、基地局に端末機器のSRSアンテナの順番送信能力を知らせ、第一の発射モードに基づきSRSアンテナの順番送信能力を決定することができる。
【0022】
ステップ103、前記第一の発射モードに基づき、第一のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行い、前記第一のアンテナセットは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナ以外の各アンテナである。
【0023】
第一の発射モードに基づき、第一のアンテナセットに対してSRSアンテナの順番送信を行う。第一のアンテナセットには、第一のネットワークにより使用される発射アンテナが含まれないので、SRSアンテナの順番送信を行う時、第一のアンテナセットのうちのアンテナを切り替える時、第一のネットワークにより使用されている最中となる発射アンテナに影響を与えず、第一のネットワークと第二のネットワークが発射アンテナの切り替え中にもたらすアンテナリソースの奪い合いの衝突を効果的に回避し、それによって通信品質を改善することができる。
【0024】
本開示の実施例では、上記端末機器は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device、MID)又はウェアラブルデバイス(Wearable Device)などであってもよい。
【0025】
本開示の実施例の発射アンテナの切り替え方法として、端末機器がデュアルネットワーク接続状態にある時、制御プレーンデータを伝送するための第一のネットワーク、及びユーザプレーンデータを伝送するためのみの第二のネットワークを決定し、そのうち、前記デュアルネットワーク接続状態は、端末機器が前記第一のネットワークと前記第二のネットワークに同時に接続することであり、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するSRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定し、前記第一の発射モードに基づき、第一のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行い、前記第一のアンテナセットは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナ以外の各アンテナである。このように、第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき第二のネットワークの第一の発射モードを決定し、そして第一の発射モードに基づきSRSアンテナの順番送信を行うことで、SRSアンテナの順番送信を行う時、第一のネットワークにより使用されている最中となる発射アンテナに影響を与えることを回避し、それによって第一のネットワークと第二のネットワークが発射アンテナの切り替え中にもたらすアンテナリソースの奪い合いの衝突を回避し、通信品質を改善する。
【0026】
さらに、前述した、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するサウンディングリファレンス信号SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定することは、
前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信に使用される前記第一のアンテナセットを決定することと、
前記第一のアンテナセットに基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定することであって、前記第一の発射モードが前記SRSアンテナの順番送信のアンテナ数を含むこととを含む。
【0027】
具体的に、第一のアンテナセットのうちのアンテナは、即ち第二のネットワークのSRSアンテナの順番送信時に利用可能なアンテナであり、第一のアンテナセットのうちのアンテナ情報に基づき、SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定する。アンテナ情報は、アンテナが第二のネットワークの発射アンテナとすることができるかどうかを含む。
【0028】
例えば、端末機器は、ANT0、ANT1、ANT2、ANT3、ANT4の合計5本のアンテナを含み、ANT0は、LTE周波数バンドをサポートし(即ち、ANT0は、第一のネットワークに用いられる発射アンテナであり)、ANT1は、NR周波数バンドをサポートし(即ち、ANT1は、第二のネットワークに用いられる発射アンテナであり)、ANT2/ANT3/ANT4は、いずれもLTEとNR周波数バンドをサポートする(即ち、ANT2/ANT3/ANT4は、第一のネットワークに用いられる発射アンテナであってもよく、第二のネットワークに用いられる発射アンテナであってもよい)。
【0029】
LTE周波数バンドがANT0を発射アンテナとして選択する時、第一のアンテナセットは、ANT1、ANT2、ANT3、ANT4を含む。NR周波数バンドがANT1、ANT2、ANT3又はANT4を使用して発射することができるので、この時、端末機器は、NR周波数バンドの1T4R SRSアンテナの順番送信を実現することができ、第一の発射モードは、前記SRSアンテナの順番送信のアンテナ数が4であることを指示する。
【0030】
しかし、第一のアンテナセットのうち、全てのアンテナがSRSアンテナの順番送信に使用できるわけではない可能性がある。前記第一のアンテナセットに基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定する時、具体的には、第一のアンテナセットのうち、SRSアンテナの順番送信に利用可能なアンテナ数に基づき、端末機器SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定する。
【0031】
LTE周波数バンドがANT2を発射アンテナとして選択する時、第一のアンテナセットは、ANT0、ANT1、ANT3、ANT4を含み、NR周波数バンドがANT0上で発射できないので、この時、第一のアンテナセットのうち、SRSアンテナの順番送信に利用可能なアンテナは、ANT1、ANT3、ANT4のみを含む。3GPPプロトコル要求に基づき、NR周波数バンドは、この時、最大で1T2R SRSアンテナの順番送信のみを実現することができ、この時、第一の発射モードは、前記SRSアンテナの順番送信のアンテナ数が2であることを指示する。
【0032】
図2は、本開示の実施例によるNSAモードにおけるハードウェア設計アーキテクチャである。図2に示すように、無線周波数送受信器と、無線周波数フロントエンドモジュールと、スイッチモジュールと、アンテナとを含み、そのうち、
アンテナは、ANT0、ANT1、ANT2、ANT3、ANT4の合計5本のアンテナに分け、ANT0は、LTE周波数バンドをサポートし、ANT1は、NR周波数バンドをサポートし、ANT2/ANT3/ANT4は、いずれもLTE周波数バンドとNR周波数バンドをサポートする。
【0033】
スイッチモジュールは、それぞれ5パス入力と5パス出力、即ち、LTE送受信0、NR受信2、LTE受信1/NR受信3、LTE受信2/NR送受信0、LTE受信3/NR受信1があり、スイッチモジュールを介してANT0、ANT1、ANT2、ANT3、ANT4にそれぞれ接続されてもよい。
【0034】
LTE送受信0がANT0に接続することにする時、NR周波数バンドの発射は、ANT1、ANT2、ANT3、ANT4の間で切り替えることができ、即ち、NR周波数バンドの1T4R SRSアンテナの順番送信を実現することができる。
【0035】
LTE送受信0がANT2に接続することにする時、LTEがNRより更に高い優先度を持つため、NR周波数バンドの発射は、ANT1、ANT3、ANT4の間でのみ切り替えることができ、3GPPプロトコルの要求によれば、NR周波数バンドは、この時、最大で1T2R SRSアンテナの順番送信のみを実現することができ、即ち、ANT1、ANT3、ANT4のうちのいずれかの二本のアンテナ間でSRSアンテナの順番送信を行う。
【0036】
端末機器のLTE周波数バンドに使用される発射アンテナが異なる時、NR周波数バンドは、異なるSRSアンテナの順番送信能力を有する可能性があり、即ち、端末機器は、LTE周波数バンドに使用される発射アンテナに基づき、NR周波数バンドのSRSアンテナの順番送信能力を決定することで、SRSアンテナの順番送信を行う時、第一のネットワークにより使用されている最中となる発射アンテナに影響を与えることを回避することができる。SRSアンテナの順番送信能力は、SRSアンテナの順番送信に使用される発射アンテナ数によって表されてもよく、SRSアンテナの順番送信に使用される発射アンテナ数が多いほど、SRSアンテナの順番送信能力は強くなる。
【0037】
本実施例では、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するサウンディングリファレンス信号SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定する時、具体的には、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信に使用される前記第一のアンテナセットを決定し、前記第一のアンテナセットに基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定し、そのうち、前記第一の発射モードが前記SRSアンテナの順番送信のアンテナ数を含む。このように、第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき第二のネットワークのSRSアンテナの順番送信時の発射モードを決定することができ、SRSアンテナの順番送信を行う時、第一のネットワークにより使用されている最中となる発射アンテナに影響を与えることを回避し、それによって第一のネットワークと第二のネットワークが発射アンテナの切り替え中にもたらすアンテナリソースの奪い合いの衝突を回避し、通信品質を改善する。
【0038】
さらに、前述した、前記第一の発射モードに基づき、第一のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行うことは、
前記第一の発射モードに含まれるアンテナ数Nに基づき、前記第一のアンテナセットにおいて2以上の整数であるN本のアンテナを選択して前記SRSアンテナの順番送信を行うことを含む。
【0039】
具体的に、第一の発射モードに含まれるアンテナ数Nが第一のアンテナセットのうちのアンテナ数以下である。例えば、端末機器は、ANT0、ANT1、ANT2、ANT3、ANT4の合計5本のアンテナを含み、ANT0は、LTE周波数バンドをサポートし(即ち、ANT0は、第一のネットワークに用いられる発射アンテナであり)、ANT1は、NR周波数バンドをサポートし(即ち、ANT1は、第二のネットワークに用いられる発射アンテナであり)、ANT2/ANT3/ANT4は、いずれもLTEとNR周波数バンドをサポートする(即ち、ANT2/ANT3/ANT4は、第一のネットワークに用いられる発射アンテナであってもよく、第二のネットワークに用いられる発射アンテナであってもよい)。
【0040】
LTE周波数バンドがANT0を発射アンテナとして選択する時、第一のアンテナセットは、ANT1、ANT2、ANT3、ANT4を含む。NR周波数バンドがANT1、ANT2、ANT3又はANT4を使用して発射することができるので、この時、端末機器は、NR周波数バンドの1T4R SRSアンテナの順番送信を実現することができ、第一の発射モードは、前記SRSアンテナの順番送信のアンテナ数が4であることを指示し、第一の発射モードにより指示されるアンテナ数Nは、第一のアンテナセットのうちのアンテナ数に等しい。端末機器は、ANT1、ANT2、ANT3、ANT4の間で切り替えることで、SRSアンテナの順番送信を実現することができる。
【0041】
LTE周波数バンドがANT2を発射アンテナとして選択する時、第一のアンテナセットは、ANT0、ANT1、ANT3、ANT4を含み、NR周波数バンドがANT0上で発射できないので、この時、第一のアンテナセットのうち、SRSアンテナの順番送信に利用可能なアンテナは、ANT1、ANT3、ANT4のみを含む。3GPPプロトコル要求に基づき、NR周波数バンドは、この時、最大で1T2R SRSアンテナの順番送信のみを実現することができ、この時、第一の発射モードは、前記SRSアンテナの順番送信のアンテナ数が2であることを指示し、第一の発射モードにより指示されるアンテナ数Nは、第一のアンテナセットのうちのアンテナ数よりも小さい。端末機器は、ANT1、ANT3、ANT4のうちのいずれかの二本のアンテナを選択して発射を行うことで、SRSアンテナの順番送信を実現することができる。
【0042】
本実施例では、前記第一の発射モードに基づき、第一のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行う時、具体的には、前記第一の発射モードに含まれるアンテナ数Nに基づき、前記第一のアンテナセットにおいて2以上の整数であるN本のアンテナを選択して前記SRSアンテナの順番送信を行う。第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき第二のネットワークのSRSアンテナの順番送信時の発射モードを決定することができ、SRSアンテナの順番送信を行う時、第一のネットワークにより使用されている最中となる発射アンテナに影響を与えることを回避し、それによって第一のネットワークと第二のネットワークが発射アンテナの切り替え中にもたらすアンテナリソースの奪い合いの衝突を回避し、通信品質を改善する。
【0043】
さらに、本開示の一実施例では、前記第一の発射モードに基づき、第一のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行うステップ103の後、以下のステップをさらに含む。
【0044】
ステップ104、前記第一のネットワークにより使用される制御プレーンデータを伝送するための発射アンテナの性能を示す通信パラメータが、予め設定されるパラメータ閾値よりも小さい場合、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナを第一のアンテナに切り替え、前記第一のアンテナは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のネットワークの切り替え前に使用された発射アンテナ以外のアンテナのうちの一つである。
【0045】
具体的に、第一のネットワークにより現在で使用される制御プレーンデータを伝送するための発射アンテナの性能を示す通信パラメータが予め設定されるパラメータ閾値よりも小さい時、この時に端末機器と基地局との間の接続が不安定であることを示し、端末機器は、第一のネットワークにより現在で使用される発射アンテナを第一のアンテナに切り替えて、端末機器と基地局との間の安定的な接続を確保する。通信パラメータは、伝送レート又は信号品質であってもよい。第一のネットワークは、発射アンテナの切り替えを行う時、現在で使用されるアンテナを端末機器の任意のアンテナに切り替えることができ、つまり、発射アンテナの切り替えを行う時、第一のネットワークの切り替え優先度は、第二のネットワークの切り替え優先度よりも大きく、第一のネットワークは、発射アンテナを第二のネットワークにより使用されている最中となる発射アンテナに切り替えることができる。
【0046】
さらに、図3に示すように、前述した、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナを第一のアンテナに切り替えるステップの後、以下のステップをさらに含む。
【0047】
ステップ105、前記第一のネットワークにより使用される前記第一のアンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するSRSアンテナの順番送信に使用される第二のアンテナセットを決定し、そのうち、前記第二のアンテナセットは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のアンテナ以外の各アンテナである。
【0048】
第一のネットワークが発射アンテナを第一のアンテナに切り替えた後、第二のネットワークがSRSアンテナの順番送信を行う時に利用可能なアンテナを再決定する必要がある。本ステップでは、前記第一のネットワークにより使用される前記第一のアンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するSRSアンテナの順番送信に使用される第二のアンテナセットを決定する。
【0049】
ステップ106、前記第二のアンテナセットに基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信の第二の発射モードを決定し、前記第二の発射モードが前記SRSアンテナの順番送信のアンテナ数を含む。
【0050】
本ステップでは、前記第二のアンテナセットのうちのアンテナ数に基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信の第二の発射モードを決定し、第二の発射モードが前記SRSアンテナの順番送信のアンテナ数を含む。第二の発射モードに含まれるアンテナ数は、第二のアンテナセットのうちのアンテナ数以下である。
【0051】
ステップ107、前記第一の発射モードに含まれるアンテナ数と前記第二の発射モードに含まれるアンテナ数とが異なる場合、第二の発射モードを指示するための情報を基地局に送信する。
【0052】
端末機器においてSRSアンテナの順番送信を行うためのアンテナ数が変化すると、第二の発射モードを指示するための情報を基地局に送信することで、基地局に端末機器のSRSアンテナの順番送信能力を知らせ、それによって基地局は、第二の発射モードに従って端末機器のSRSアンテナの順番送信とデータ通信を行うことができる。
【0053】
ステップ108、前記第二の発射モードに基づき、第二のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行う。
【0054】
端末機器が第二の発射モードに基づきSRSアンテナの順番送信を行うことで、SRSアンテナの順番送信を行う時、第一のネットワークにより使用されている最中となる発射アンテナに影響を与えることを回避し、それによって第一のネットワークと第二のネットワークが発射アンテナの切り替え中にもたらすアンテナリソースの奪い合いの衝突を回避し、通信品質を改善する。
【0055】
例えば、端末機器は、ANT0、ANT1、ANT2、ANT3、ANT4の合計5本のアンテナを含み、ANT0は、LTE周波数バンドをサポートし(即ち、ANT0は、第一のネットワークに用いられる発射アンテナであり)、ANT1は、NR周波数バンドをサポートし(即ち、ANT1は、第二のネットワークに用いられる発射アンテナであり)、ANT2/ANT3/ANT4は、いずれもLTEとNR周波数バンドをサポートする(即ち、ANT2/ANT3/ANT4は、第一のネットワークに用いられる発射アンテナであってもよく、第二のネットワークに用いられる発射アンテナであってもよい)。
【0056】
現在のLTE周波数バンドがANT0を発射アンテナとして選択する場合、第一のアンテナセットは、ANT1、ANT2、ANT3、ANT4を含む。NR周波数バンドがANT1、ANT2、ANT3又はANT4を使用して発射することができるので、この時、端末機器は、NR周波数バンドの1T4R SRSアンテナの順番送信を実現することができ、第一の発射モードは、前記SRSアンテナの順番送信のアンテナ数が4であることを指示し、この時、端末機器は、ANT1、ANT2、ANT3、ANT4の間で切り替えることで、SRSアンテナの順番送信を実現することができる。
【0057】
その後、LTE周波数バンドが発射アンテナを切り替え、ANT2を発射アンテナとする(即ち、ANT2は第一のアンテナである)と、第二のアンテナセットは、ANT0、ANT1、ANT3、ANT4を含む。NR周波数バンドがANT0上で発射できないので、この時、第二のアンテナセットのうち、SRSアンテナの順番送信に利用可能なアンテナは、ANT1、ANT3、ANT4のみを含む。3GPPプロトコル要求によれば、NR周波数バンドは、この時、最大で1T2R SRSアンテナの順番送信のみを実現することができ、この時、第二の発射モードは、前記SRSアンテナの順番送信のアンテナ数が2であることを指示し、端末機器は、ANT1、ANT3、ANT4のうちのいずれかの二本を選択して切り替えることで、SRSアンテナの順番送信を実現することができる。
【0058】
LTE周波数バンドとNR周波数バンドが発射アンテナリソースを奪い合う時、NR周波数バンドSRSアンテナの順番送信能力を低減して、LTE周波数バンドの通常の通信需要を確保することができる。SRSアンテナの順番送信能力は、SRSアンテナの順番送信に使用される発射アンテナ数によって表されてもよく、SRSアンテナの順番送信に使用される発射アンテナ数は多く、SRSアンテナの順番送信能力は強く、SRSアンテナの順番送信に使用される発射アンテナ数は少なく、SRSアンテナの順番送信能力は弱い。
【0059】
本実施例では、前記第一のネットワークにより使用される制御プレーンデータを伝送するための発射アンテナの性能を示す通信パラメータが、予め設定されるパラメータ閾値よりも小さい場合、前記第一のネットワークにより現在で使用される発射アンテナを第一のアンテナに切り替えた後、前記第一のネットワークにより使用される前記第一のアンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するSRSアンテナの順番送信に使用される第二のアンテナセットを決定し、前記第二のアンテナセットに基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信の第二の発射モードを決定し、前記第一の発射モードに含まれるアンテナ数と前記第二の発射モードに含まれるアンテナ数とが異なる場合、第二の発射モードを指示するための情報を基地局に送信し、前記第二の発射モードに基づき、第二のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行う。このように、第一のネットワークが発射アンテナの切り替えを行った後、端末機器は、第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき第二のネットワークのSRSアンテナの順番送信の発射モードを再決定し、新たに決定された発射モードに基づきSRSアンテナの順番送信を行うことで、SRSアンテナの順番送信を行う時、第一のネットワークにより使用される発射アンテナに影響を与えることを回避し、それによって第一のネットワークと第二のネットワークが発射アンテナの切り替え中にもたらすアンテナリソースの奪い合いの衝突を回避し、通信品質を改善する。
【0060】
図4に示すように、端末機器のアンテナの切り替えフローは、以下の通りである。
【0061】
ステップ11、基地局との通信接続を確立する。
【0062】
ステップ12、端末機器の作動モードを検出して、端末機器がLTEネットワークとNRネットワークのデュアルネットワークモードで作動するかどうかを決定する。
【0063】
ステップ13、端末機器は、NSAモードで作動する。
【0064】
ステップ14、現在のNSAモードのネットワークアーキテクチャオプションを検出し、ネットワークアーキテクチャは、Option3/3A/3Xである。
【0065】
ステップ15、端末機器は、基地局に自体のSRSアンテナの順番送信能力を報告し、このSRSアンテナの順番送信能力は、LTEネットワークにより現在で使用される発射アンテナに基づいて決定される。
【0066】
ステップ16、LTE周波数バンドが発射アンテナの切り替えをサポートし、そして行う必要があることが検出されると、ステップ17を実行し、そうでなければ、ステップ19を実行する。
【0067】
ステップ17、LTE周波数バンドの発射アンテナの切り替えを行う。
【0068】
ステップ18、この時のSRSアンテナの順番送信能力が変化するかどうかを判断し、SRSアンテナの順番送信能力は、LTEネットワークの切り替え後の発射アンテナによって決定され、変化した場合、ステップ15を実行し、変化していない場合、ステップ19を実行する。
【0069】
ステップ19、SRSアンテナの順番送信を行う。
【0070】
図5を参照すると、図5は、本開示の実施例による端末機器の構造図である。図5に示すように、本実施例は、端末機器400を提供する。この端末機器400は、
端末機器がデュアルネットワーク接続状態にある時、制御プレーンデータを伝送するための第一のネットワーク、及びユーザプレーンデータを伝送するためのみの第二のネットワークを決定するための第一の決定モジュール401と、
前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するサウンディングリファレンス信号SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定するための第二の決定モジュール402と、
前記第一の発射モードに基づき、第一のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行うための第一の順番送信モジュール403とを含む。
【0071】
そのうち、前記デュアルネットワーク接続状態は、端末機器が前記第一のネットワークと前記第二のネットワークに同時に接続することであり、
前記第一の発射モードは、前記第二のネットワークが前記SRSアンテナの順番送信を行うアンテナ数を含み、
前記第一のアンテナセットは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナ以外の各アンテナである。
【0072】
さらに、前記第二の決定モジュール402は、
前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信に使用される前記第一のアンテナセットを決定するための第一の決定サブモジュールと、
前記第一のアンテナセットに基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定するための第二の決定サブモジュールとを含む。
【0073】
さらに、前記第一の順番送信モジュール403は、
前記第一の発射モードにより指示されるアンテナ数Nに基づき、前記第一のアンテナセットにおいて2以上の整数であるN本のアンテナを選択して前記SRSアンテナの順番送信を行うために用いられる。
【0074】
さらに、端末機器400は、
前記第一のネットワークにより使用される制御プレーンデータを伝送するための発射アンテナの性能を示す通信パラメータが、予め設定されるパラメータ閾値よりも小さい場合、前記第一のネットワークにより現在で使用される発射アンテナを第一のアンテナに切り替えるための切り替えモジュールであって、前記第一のアンテナは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のネットワークの切り替え前に使用された発射アンテナ以外のアンテナのうちの一つである切り替えモジュールをさらに含む。
【0075】
さらに、端末機器400は、
前記第一のネットワークにより使用される前記第一のアンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するSRSアンテナの順番送信に使用される第二のアンテナセットを決定するための第三の決定モジュールであって、前記第二のアンテナセットは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のアンテナ以外の各アンテナである第三の決定モジュールと、
前記第二のアンテナセットに基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信の第二の発射モードを決定するための第四の決定モジュールと、
前記第一の発射モードに含まれるアンテナ数と前記第二の発射モードに含まれるアンテナ数とが異なる場合、第二の発射モードを指示するための情報を基地局に送信する送信モジュールと、
前記第二の発射モードに基づき、第二のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行うための第二の順番送信モジュールとをさらに含む。
【0076】
端末機器400は、図1図2に示される方法の実施例において端末機器によって実現された各プロセスを実現することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここで説明の繰り返しを省略する。
【0077】
本開示の実施例の端末機器400は、端末機器がデュアルネットワーク接続状態にある時、制御プレーンデータを伝送するための第一のネットワーク、及びユーザプレーンデータを伝送するためのみの第二のネットワークを決定し、そのうち、前記デュアルネットワーク接続状態は、端末機器が前記第一のネットワークと前記第二のネットワークに同時に接続することであり、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するSRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定し、前記第一の発射モードに基づき、第一のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行い、前記第一のアンテナセットは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナ以外の各アンテナである。このように、第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき第二のネットワークの第一の発射モードを決定し、そして第一の発射モードに基づきSRSアンテナの順番送信を行うことで、SRSアンテナの順番送信を行う時、第一のネットワークにより使用されている最中となる発射アンテナに影響を与えることを回避し、それによって第一のネットワークと第二のネットワークが発射アンテナの切り替え中にもたらすアンテナリソースの奪い合いの衝突を回避し、通信品質を改善する。
【0078】
図6は、本開示の各実施例を実現する端末機器のハードウェア構造概略図である。図6に示すように、この端末機器600は、無線周波数ユニット601、ネットワークモジュール602、オーディオ出力ユニット603、入力ユニット604、センサ605、表示ユニット606、ユーザ入力ユニット607、インターフェースユニット608、メモリ609、プロセッサ610、及び電源611などの部品を含むが、それらに限らない。当業者であれば理解できるように、図6に示す端末機器構造は、端末機器に対する限定を構成しなく、端末機器には、図示された部品の数よりも多く又は少ない部品、又はなんらかの部品の組み合わせ、又は異なる部品の配置が含まれてもよい。本開示の実施例では、端末機器は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、パームトップコンピュータ、車載端末、ウェアラブルデバイス、及び歩数計などを含むが、それらに限らない。
【0079】
そのうち、プロセッサ610は、端末機器がデュアルネットワーク接続状態にある時、制御プレーンデータを伝送するための第一のネットワーク、及びユーザプレーンデータを伝送するためのみの第二のネットワークを決定すること、
前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するサウンディングリファレンス信号SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定すること、
前記第一の発射モードに基づき、第一のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行うことに用いられる。
【0080】
そのうち、前記デュアルネットワーク接続状態は、端末機器が前記第一のネットワークと前記第二のネットワークに同時に接続することであり、
前記第一の発射モードは、前記第二のネットワークが前記SRSアンテナの順番送信を行うアンテナ数を含み、
前記第一のアンテナセットは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナ以外の各アンテナである。
【0081】
さらに、プロセッサ610はさらに、
前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信に使用される前記第一のアンテナセットを決定すること、
前記第一のアンテナセットに基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定することに用いられる。
【0082】
さらに、プロセッサ610はさらに、
前記第一の発射モードにより指示されるアンテナ数Nに基づき、前記第一のアンテナセットにおいて2以上の整数であるN本のアンテナを選択して前記SRSアンテナの順番送信を行うために用いられる。
【0083】
さらに、プロセッサ610はさらに、
前記第一のネットワークにより使用される制御プレーンデータを伝送するための発射アンテナの性能を示す通信パラメータが、予め設定されるパラメータ閾値よりも小さい場合、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナを第一のアンテナに切り替えるために用いられ、前記第一のアンテナは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のネットワークの切り替え前に使用された発射アンテナ以外のアンテナのうちの一つである。
【0084】
さらに、プロセッサ610はさらに、
前記第一のネットワークにより使用される前記第一のアンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するSRSアンテナの順番送信に使用される第二のアンテナセットを決定することであって、前記第二のアンテナセットは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のアンテナ以外の各アンテナであること、
前記第二のアンテナセットに基づき、前記端末機器SRSアンテナの順番送信の第二の発射モードを決定すること、
前記第一の発射モードにより指示されるアンテナ数と前記第二の発射モードにより指示されるアンテナ数とが異なる場合、第二の発射モードを指示するための情報を基地局に送信すること、
前記第二の発射モードに基づき、第二のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行うことに用いられる。
【0085】
端末機器600は、前述の実施例において端末機器によって実現された各プロセスを実現することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここで説明の繰り返しを省略する。
【0086】
本開示の実施例の端末機器600は、端末機器がデュアルネットワーク接続状態にある時、制御プレーンデータを伝送するための第一のネットワーク、及びユーザプレーンデータを伝送するためのみの第二のネットワークを決定し、そのうち、前記デュアルネットワーク接続状態は、端末機器が前記第一のネットワークと前記第二のネットワークに同時に接続することであり、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき、前記第二のネットワークで作動するSRSアンテナの順番送信の第一の発射モードを決定し、前記第一の発射モードに基づき、第一のアンテナセットを利用して前記SRSアンテナの順番送信を行い、前記第一のアンテナセットは、前記端末機器に含まれる前記デュアルネットワーク接続状態に使用されるアンテナのうち、前記第一のネットワークにより使用される発射アンテナ以外の各アンテナである。このように、第一のネットワークにより使用される発射アンテナに基づき第二のネットワークの第一の発射モードを決定し、そして第一の発射モードに基づきSRSアンテナの順番送信を行うことで、SRSアンテナの順番送信を行う時、第一のネットワークにより使用されている最中となる発射アンテナに影響を与えることを回避し、それによって第一のネットワークと第二のネットワークが発射アンテナの切り替え中にもたらすアンテナリソースの奪い合いの衝突を回避し、通信品質を改善する。
【0087】
なお、本開示の実施例では、無線周波数ユニット601は、情報の送受信又は通話中の信号の伝送に用いられてもよい。具体的には、基地局からの下りリンクデータを伝送してから、プロセッサ610に処理させてもよい。また、上りリンクのデータを基地局に伝送する。一般的には、無線周波数ユニット601は、アンテナ、少なくとも一つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。なお、無線周波数ユニット601は、無線通信システムやネットワークを介して他の機器との通信を行ってもよい。
【0088】
端末機器は、ネットワークモジュール602によってユーザに無線のブロードバンドインターネットアクセスを提供し、例えば、ユーザへの電子メールの送受信、ウェブページの閲覧、ストリーミングメディアへのアクセスなどを支援する。
【0089】
オーディオ出力ユニット603は、無線周波数ユニット601又はネットワークモジュール602によって伝送された又はメモリ609に記憶されたオーディオデータをオーディオ信号に変換して、音声として出力することができる。そして、オーディオ出力ユニット603はさらに、端末機器600によって実行された特定の機能に関連するオーディオ出力(例えば、呼び信号伝送音声、メッセージ伝送音声など)を提供することができる。オーディオ出力ユニット603は、スピーカ、ブザー及び受話器などを含む。
【0090】
入力ユニット604は、オーディオ又はビデオ信号の伝送に用いられる。入力ユニット604は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)6041とマイクロホン6042を含んでもよい。グラフィックスプロセッサ6041は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像又はビデオの画像データを処理する。処理された画像フレームは、表示ユニット606に表示されてもよい。グラフィックスプロセッサ6041によって処理された画像フレームは、メモリ609(又は他の記憶媒体)に記憶されてもよく、又は無線周波数ユニット601又はネットワークモジュール602を介して伝送されてもよい。マイクロホン6042は、音声を伝送することができるとともに、このような音声をオーディオデータとして処理することができる。処理されたオーディオデータは、電話の通話モードにおいて、無線周波数ユニット601を介して移動通信基地局に伝送することが可能なフォーマットに変換して出力されてもよい。
【0091】
端末機器600は、少なくとも一つのセンサ605、例えば光センサ、モーションセンサ及び他のセンサをさらに含む。具体的には、光センサは、環境光センサ及び接近センサを含み、そのうち、環境光センサは、環境光の明暗に応じて、表示パネル6061の輝度を調整することができる、接近センサは、端末機器600が耳元に移動した時、表示パネル6061及び/又はバックライトをオフすることができる。モーションセンサの一種として、加速度計センサは、各方向(一般的には、三軸)での加速度の大きさを検出することができ、静止時、重力の大きさ及び方向を検出することができ、端末機器の姿勢(例えば、縦横スクリーン切り替え、関連ゲーム、磁力計姿勢校正)の識別、振動識別関連機能(例えば、歩数計、タップ)などに用いることができる。センサ605はさらに、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサなどを含んでもよい。ここでは説明の繰り返しを省略する。
【0092】
表示ユニット606は、ユーザによって入力された情報又はユーザに提供される情報を表示するために用いられている。表示ユニット606は、表示パネル6061を含んでもよく、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)などの形式で表示パネル6061を配置してもよい。
【0093】
ユーザ入力ユニット607は、入力された数字又はキャラクタ情報の伝送、及び端末機器のユーザによる設置及び機能制御に関するキー信号入力の発生に用いられてもよい。具体的には、ユーザ入力ユニット607は、タッチパネル6071及び他の入力機器6072を含む。タッチパネル6071は、タッチスクリーンとも呼ばれ、その上又は付近でのユーザによるタッチ操作(例えばユーザが指、タッチペンなどの任意の適切な物体又は付属品を使用してタッチパネル6071上又はタッチパネル6071付近で行う操作)を収集することができる。タッチパネル6071は、タッチ検出装置とタッチコントローラという二つの部分を含んでもよい。そのうち、タッチ検出装置は、ユーザによるタッチ方位を検出し、タッチ操作による信号を検出し、信号をタッチコントローラに伝送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を伝送し、それをタッチポイント座標に変換してから、プロセッサ610に送信し、プロセッサ610から送信されたコマンドを伝送して実行する。なお、抵抗式、静電容量式、赤外線及び表面音波などの様々なタイプを用いてタッチパネル6071を実現してもよい。タッチパネル6071以外、ユーザ入力ユニット607は、他の入力機器6072を含んでもよい。具体的に、他の入力機器6072は、物理的なキーボード、機能キー(例えば、ボリューム制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らない。ここでは説明の繰り返しを省略する。
【0094】
さらに、タッチパネル6071は、表示パネル6061上に覆われてもよい。タッチパネル6071は、その上又は付近でのユーザによるタッチ操作を検出すると、プロセッサ610に伝送して、タッチイベントのタイプを特定し、その後、プロセッサ610は、タッチイベントのタイプに応じて表示パネル6061上で相応な視覚出力を提供する。図6では、タッチパネル6071と表示パネル6061は、二つの独立した部品として端末機器の入力と出力機能を実現するものであるが、なんらかの実施例では、タッチパネル6071と表示パネル6061を集積して端末機器の入力と出力機能を実現してもよい。具体的には、ここでは限定しない。
【0095】
インターフェースユニット608は、外部装置と端末機器600との接続のためのインターフェースである。例えば、外部装置は、有線又は無線ヘッドフォンポート、外部電源(又は電池充電器)ポート、有線又は無線データポート、メモリカードポート、識別モジュールを有する装置への接続用のポート、オーディオ入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポートなどを含んでもよい。インターフェースユニット608は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力など)を伝送するとともに、伝送した入力を端末機器600内の一つ又は複数の素子に伝送するために用いられてもよく、又は端末機器600と外部装置との間でデータを伝送するために用いられてもよい。
【0096】
メモリ609は、ソフトウェアプログラム及び様々なデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ609は、主にプログラム記憶領域及びデータ記憶領域を含んでもよい。そのうち、プログラム記憶領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができ、データ記憶領域は、携帯電話の使用によって作成されるデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳など)などを記憶することができる。なお、メモリ609は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、不揮発性メモリ、例えば少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の揮発性ソリッドステートメモリデバイスをさらに含んでもよい。
【0097】
プロセッサ610は、端末機器の制御センターであり、様々なインターフェースと線路によって端末機器全体の各部分に接続され、メモリ609に記憶されたソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを運行又は実行し、メモリ609に記憶されるデータを呼び出し、端末機器の様々な機能を実行し、データを処理することで、端末機器全体をモニタリングする。プロセッサ610は、一つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ610は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを集積してもよい。そのうち、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインターフェース及びアプリケーションプログラムなどを処理するためのものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するためのものである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ610に集積されなくてもよい。
【0098】
端末機器600はさらに、各部品に電力を供給する電源611(例えば電池)を含んでもよい。選択的に、電源611は、電源管理システムによってプロセッサ610にロジック的に接続されてもよい。それにより、電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。
【0099】
また、端末機器600は、いくつかの示されていない機能モジュールを含む。ここでは説明の繰り返しを省略する。
【0100】
選択的に、本開示の実施例は、端末機器をさらに提供する。プロセッサ610と、メモリ609と、メモリ609に記憶され、且つ前記プロセッサ610上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、このコンピュータプログラムがプロセッサ610によって実行される時、上記発射アンテナの切り替え方法の実施例の各プロセスを実現させ、且つ同じ技術的効果を達することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここで説明の繰り返しを省略する。
【0101】
本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体には、コンピュータプログラムが記憶されており、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上記発射アンテナの切り替え方法の実施例の各プロセスを実現させ、且つ同じ技術的効果を達することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここで説明の繰り返しを省略する。そのうち、前記コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどである。
【0102】
説明すべきことは、本明細書では、「含む」、「包含」という用語又はその他の任意の変形は、非排他的な「包含」を意図的にカバーするものであり、それにより、一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「......を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。
【0103】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されてもよい。無論、ハードウェアによっても実現されるが、多くの場合、前者は、好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本開示の技術案は、実質には又は従来の技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって表われてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい)に本開示の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の命令を含む。
【0104】
以上は、添付図面を結び付けながら、本開示の実施例を記述していたが、本開示は、上記した具体的な実施の形態に限らない。上記した具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本開示による示唆を基にして、本開示の趣旨や請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式の変更を行うこともでき、それらはいずれも本開示の保護範囲に入っている。
【符号の説明】
【0105】
400 端末機器
401 第一の決定モジュール
402 第二の決定モジュール
403 第一の順番送信モジュール
600 端末機器
601 無線周波数ユニット
602 ネットワークモジュール
603 オーディオ出力ユニット
604 入力ユニット
605 センサ
606 表示ユニット
607 ユーザ入力ユニット
608 インターフェースユニット
609 メモリ
610 プロセッサ
611 電源
図1
図2
図3
図4
図5
図6