(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-04
(45)【発行日】2023-08-15
(54)【発明の名称】無線通信システムにおけるチャネル状態情報報告方法及びその装置
(51)【国際特許分類】
H04W 24/10 20090101AFI20230807BHJP
H04W 72/23 20230101ALI20230807BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20230807BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W72/23
H04W72/0446
(21)【出願番号】P 2022508968
(86)(22)【出願日】2020-08-13
(86)【国際出願番号】 KR2020010775
(87)【国際公開番号】W WO2021029705
(87)【国際公開日】2021-02-18
【審査請求日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】10-2019-0098928
(32)【優先日】2019-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ノ,フンドン
(72)【発明者】
【氏名】オ,ジンヨン
(72)【発明者】
【氏名】ジ,ヒョンジュ
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】Apple,Considerations on NR V2X physical layer procedure,3GPP TSG RAN WG1#97 R1-1907337,フランス,3GPP,2019年05月04日
【文献】ETRI,CSI measurement and report for LAA,3GPP TSG-RAN WG1#82 R1-154392,フランス,3GPP,2015年08月14日
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,HARQ scheduling and feedback for NR-U,3GPP TSG RAN WG1#97 R1-1906644,フランス,3GPP,2019年05月03日
【文献】Spreadtrum Communications,Remaining issues on CSI acquisition,3GPP TSG RAN WG1#94b R1-1811011,フランス,3GPP,2018年09月29日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいて、端末によって実行される方法であって、
基地局から、チャネル状態情報(CSI)資源設
定情報
及びチャネル状態情報(CSI)報
告設定情報を受信する段階と、
前記基地局から、
シンボル情報を含むチャネル占有期間に係わる情報を受信する段階と、
前記チャネル状態情報(CSI)資源設
定情報、及び前記チャネル占有期間に係わる情報に基づき、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)を受信するための
複数のシンボルが、チャネル占有期間内に存在するか否かを
識別する段階と、
前記CSI-RSを受信するための複数のシンボルが前記チャネル占有期間内に存在する場合、前記複数のシンボルで前記CSI-RSを受信し、前記基地局に前記受信したCSI-RS及び前記CSI報告設定情報に基づいてCSI報告を伝送し、
前記CSI-RSを受信するための複数のシンボルが前記チャネル占有期間内に存在しない場合、前記複数のシンボルで前記CSI-RSを受信するのを取り消す段階と、を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記方法は、
前記CSI報
告設定情報、及び前記チャネル占有期間に係わる情報に基づき、前記CSI報告を伝送するための上向きリンクチャネルが、前記チャネル占有期間内にあるか否かを決定する段階と、
前記CSI報告を伝送するための上向きリンクチャネルが、前記チャネル占有期間内にある場合、前記CSI報告を伝送すると決定する段階と、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基地局から、前記
複数のシンボル
でCSI-RSを受信する段階は、
CSI-RS
を受信
するための
複数のシンボルのうちの少なくとも1つのシンボルが、前記チャネル占有期間内にある
場合、
前記CSI-RSを
前記少なくとも1つのシンボルで受信する段
階を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、
前記チャネル占有期間と係わりなく、CSIプロセッシングユニット(CPU)占有時間を決定する段階をさらに含み、
前記CSI報告
を伝送する段階は、
前記CSI報告設定情報及び前記決定されたCPU占有時間に基づいて
前記受信したCSI-RSに係わるCSI報告を伝送
することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
前記チャネル占有期間に係わる情報に基づき、前記CSI報告のためのチャネル非占有期間を識別する段階と、
前記CSI報告のための前記チャネル非占有期間前の最も最近のCSI-RS
資源を決定する段階と、
前記チャネル非占有期間前の最も最近のCSI-RS
資源に基づき、CPU占有時間を決定する段階と、を含み、
前記CSI報告
を伝送する段階は、
前記CSI報告設定情報及び前記決定されたCPU占有時間に基づいて
前記受信したCSI-RSに係わるCSI報告を伝送
することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記チャネル占有期間は、CSI基準資源内に全ての下向きリンクシンボルを含み、
前記CSI-RSは、前記CSI基準資源以前に受信されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
無線通信システムにおいて、端末は、
送受信部と、
前記送受信部と連結された少なくとも1つのプロセッサと、を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
基地局から、チャネル状態情報(CSI)資源設
定情報
及びチャネル状態情報(CSI)報
告設定情報を受信し、
前記基地局から、
シンボル情報を含むチャネル占有期間に係わる情報を受信し、
前記チャネル状態情報(CSI)資源設
定情報、及び前記チャネル占有期間に係わる情報に基づき、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)を受信するための
複数のシンボルが、チャネル占有期間内に存在するか否かを
識別し、
前記CSI-RSを受信するための複数のシンボルが前記チャネル占有期間内に存在する場合、前記複数のシンボルで前記CSI-RSを受信し、前記基地局に前記受信したCSI-RS及び前記CSI報告設定情報に基づいてCSI報告を伝送し、
前記CSI-RSを受信するための複数のシンボルが前記チャネル占有期間内に存在しない場合、前記複数のシンボルで前記CSI-RSを受信するのを取り消すことを特徴とする端末。
【請求項8】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記CSI報
告設定情報、及び前記チャネル占有期間に係わる情報に基づき、前記CSI報告を伝送するための上向きリンクチャネルが、前記チャネル占有期間内にあるか否かを決定し、
前記CSI報告を伝送するための上向きリンクチャネルが、前記チャネル占有期間内にある場合、前記CSI報告を伝送すると決定することを特徴とする請求項
7に記載の端末。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
CSI-RS
を受信
するための
複数のシンボルのうちの少なくとも1つのシンボルが、前記チャネル占有期間内にある
場合、
前記CSI-RSを
前記少なくとも1つのシンボルで受信することを特徴とする請求項
7に記載の端末。
【請求項10】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記チャネル占有期間と係わりなく、CSIプロセッシングユニット(CPU)占有時間を決定し、
前記CSI報告
設定情報及び前記決定されたCPU占有時間に基づいて
前記受信したCSI-RSに係わるCSI報告を伝送
することを特徴とする請求項
7に記載の端末。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記チャネル占有期間に係わる情報に基づき、前記CSI報告のためのチャネル非占有期間を識別し、
前記CSI報告のための前記チャネル非占有期間前の最も最近のCSI-RS
資源を決定し、
前記チャネル非占有期間前の最も最近のCSI-RS
資源に基づき、CPU占有時間を決定し、
前記CSI報告
設定情報及び前記決定されたCPU占有時間に基づいて
前記受信したCSI-RSに係わるCSI報告を伝送
することを特徴とする請求項
7に記載の端末。
【請求項12】
前記チャネル占有期間
は、
CSI基準資源内に全て下向きリンクシンボルを含み、
前
記CSI-R
Sは、前記
CSI基準資源以前に受信されることを特徴とする請求項
7に記載の端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに関し、無線通信システムにおけるチャネル状態情報を報告する方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
4G(4th-generation)通信システムの商用化以後、増加趨勢にある無線データトラフィック需要を充足させるために、改善された5G(5th-generation)通信システムまたはpre-5G通信システムを開発するための努力がなされている。このような理由により、5G通信システムまたはpre-5G通信システムは、4Gネットワーク以後(beyond 4G network)通信システムまたはLTE(登録商標)(long term evolution)システム以後(post LTE)のシステムと呼ばれている。高いデータ伝送率を達成するために、5G通信システムは、超高周波(mmWave)帯域(例えば、60ギガ(60GHz)帯域)での具現が考慮されている。超高周波帯域における電波の伝達経路損失緩和、及び電波の伝達距離を延長させるために、5G通信システムにおいては、ビームフォーミング(beamforming)、巨大配列多重入出力(massive MIMO(multiple-input multiple-output))、全次元多重入出力(FD-MIMO:full dimensional multiple-input multiple-output)、アレイアンテナ(array antenna)、アナログビームフォーミング(analog beamforming)、及び大規模アンテナ(large scale antenna)の技術が論議されている。また、システムのネットワーク改善のために、5G通信システムにおいては、進化した小型セル、改善された小型セル(advanced small cell)、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud RAN(radio access network))、超高密度ネットワーク(ultra-dense network)、機器間通信(D2D:device to device communication)、無線バックホール(wireless backhaul)、移動ネットワーク(moving network)、協力通信(cooperative communication)、CoMP(coordinated multi-points)、及び受信干渉除去(interference cancellation)のような技術開発がなされている。それら以外にも、5Gシステムにおいては、進歩したコーディング変調(ACM:advanced coding modulation)方式である、FQAM(FSK(hybrid frequency shift keying) and QAM(quadrature amplitude modulation))及びSWSC(sliding window superposition coding)、並びに進歩した接続技術であるFBMC(filter bank multi carrier)、NOMA(non-orthogonal multiple access)、及びSCMA(sparse code multiple access)などが開発されている。
【0003】
一方、インターネットは、人々が情報を生成して消費する人間中心の連結網において、事物のような分散された構成要素間において情報をやり取りして処理する物のインターネット(IoT:internet of things)網に進化している。クラウドサーバなどとの連結を介するビッグデータ(big data)処理技術などがIoT技術に結合されたIoE(internet of everything)技術も提起されている。IoTを具現するために、センシング技術、有線/無線通信及びネットワークインフラ、サービスインターフェース技術、並びに保安技術のような技術要素が要求され、最近では、事物間の連結のためのセンサネットワーク(sensor network)、事物通信(M2M:machine-to-machine)、MTC(machine type communication)のような技術が研究されている。IoT環境においては、連結された事物において生成されたデータを収集して分析し、人々の生活に新たな価値を創出する知能型IT(internet technology)サービスが提供されうる。IoTは、既存のIT(information technology)技術と、多様な産業との融合及び複合を介して、スマートホーム、スマートビルディング、スマートシティ、スマートカーあるいはコネックティッドカー、スマートグリッド、ヘルスケア、スマート家電、先端医療サービスのような分野にも応用される。
【0004】
それにより、5G通信システムをIoT網に適用するための多様な試みがなされている。例えば、センサネットワーク、事物通信(M2M)、MTCのような技術が、5G通信技術であるビームフォーミング、MIMO及びアレイアンテナなどの技法によって具現されている。上述のビッグデータ処理技術として、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud RAN)の適用も、3eG技術とIoT技術との融合の一例と言うことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、無線通信システムの発展により、多様なサービスを提供することが可能になることにより、そのようなサービスを円滑に提供するための方法が要求されている。特に、より長時間の間、ユーザにサービスを提供するために、端末の電力を節約する通信方法と、それを考慮したチャネル状態情報報告方法とが要求されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、無線通信システムにおける、端末の電力節約のための通信方法、並びにそれを考慮したチャネル状態情報報告方法及びその装置を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、無線通信システムにおいて、端末が電力節約モードで動作する場合、チャネル状態情報報告方法を、その状況に合わせて最適化することにより、電力節約効果を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態による無線通信システムの資源領域である時間・周波数領域の基本構造を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態による無線通信システムのフレーム、サブフレーム及びスロットの構造について説明するための図である。
【
図3】本発明の一実施形態による無線通信システムにおける帯域幅部分の構成例について説明するための図である。
【
図4】本発明の一実施形態による無線通信システムの下向きリンク制御チャネルの制御領域(CERESET:control resource set)設定について説明するための図である。
【
図5】本発明の一実施形態による無線通信システムの下向きリンク制御チャネルの構造について説明するための図である。
【
図6】本発明の一実施形態による無線通信システムにおけるPDSCH(physical downlink shared channel)周波数軸資源割り当ての一例を示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態による無線通信システムにおけるPDSCHの時間軸資源割り当ての一例を示す図である。
【
図8】本発明の一実施形態による無線通信システムにおけるデータチャネル(data channel)及び制御チャネル(control channel)のサブキャリア間隔による時間軸資源割り当ての一例を示す図である。
【
図9】一部実施形態による、CSI 報告に含まれた「report quantity」が「none」に設定されていないCSI報告のためのCPU占有時間の一例を示す図である。
【
図10】一部実施形態による、CSI報告に含まれた「report quantity」が「none」に設定されたCSI報告のためのCPU占有時間の一例を示す図である。
【
図11】本発明の多様な実施形態による無線通信システムにおけるLBTサブバンドを区分する一例を示す図である。
【
図12】一部実施形態による、下向きリンクスロット内上位レイヤに設定された下向きリンクシンボル及びフレキシブルシンボルとチャネル占有区間との相関関係に基づく「有効な下向きリンクスロット(valid downlink slot)」判断の一例を示す図である。
【
図13】一部実施形態による、有効な下向きリンクスロット判断の他の例を示す図である。
【
図14】一部実施形態によるCPU占有計算の一例を示す図である。
【
図15】一部実施形態によるCPU占有計算の他の例を示す図である。
【
図16】一部実施形態による、基地局及び端末の動作順序の一例を示す図である。
【
図17】一部実施形態による、端末の構造を示すブロック図である。
【
図18】一部実施形態による、基地局の構造を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、無線通信システムにおいて、端末の電力節約のための通信方法、並びにそれを考慮したチャネル状態情報報告方法及びその装置を提供する。
【0010】
さらなる態様は、以下の説明で部分的に説明され、部分的には、説明から明白であり、あるいは本明細書に提示された実施態様の実施によって学習される。
【0011】
本発明の一実施形態によれば、無線通信システムにおいて、端末によって実行される方法は、チャネル状態情報(CSI:channel state information)資源設定(resource setting)に係わる少なくとも1つの情報を含むチャネル状態情報(CSI)報告に係わる設定情報(configuration information)を基地局から受信する段階と、チャネル占有期間に係わる情報を基地局から受信する段階と、前記チャネル占有期間に係わる情報、及び前記少なくとも1つのチャネル状態情報資源設定に係わる情報を含むチャネル状態情報に係わる設定情報に基づき、チャネル状態情報基準信号を受信するための少なくとも1つのシンボルが、チャネル占有期間内にあるか否かを決定する段階と、前記決定した結果に基づき、前記少なくとも1つのシンボルにおいて、少なくとも1つのチャネル状態情報基準信号(CSI-RS:channel state information reference signal)を基地局から受信する段階と、前記チャネル状態情報報告が伝送されると決定された場合、前記基地局に、前記チャネル状態情報報告に係わる設定情報、及び前記少なくとも1つのチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)に基づき、前記チャネル状態情報報告を伝送する段階と、を含む。
【0012】
前記CSI-RSを受信するための少なくとも1つのシンボルが、前記チャネル占有期間内にないと決定された場合、前記少なくとも1つのCSI-RSは、前記少なくとも1つのシンボル上において、前記端末によって受信されず、前記CSI-RSを受信するための少なくとも1つのシンボルが、前記チャネル占有期間内にあると決定された場合、前記少なくとも1つのCSI-RSは、前記少なくとも1つのシンボルに基づき、前記端末によって受信される。
【0013】
前記方法は、前記チャネル状態情報報告に係わる設定情報、及び前記チャネル占有期間に係わる情報に基づき、チャネル状態情報報告を伝送するための上向きリンクチャネルが、前記チャネル占有期間内にあるか否かを決定する段階と、前記チャネル状態情報報告を伝送するための上向きリンクチャネルが、前記チャネル占有期間内にある場合、前記チャネル状態情報報告を伝送すると決定する段階と、をさらに含んでもよい。
【0014】
前記決定した結果に基づき、少なくとも1つのシンボルを介して少なくとも1つのCSI-RSを受信する段階は、CSI-RS受信のための全てのシンボルが、チャネル占有期間内にあると決定する段階と、CSI-RS受信のための全てのシンボルが、チャネル占有期間内にあるCSI-RSを受信する段階と、を含んでもよい。
【0015】
前記決定した結果に基づき、少なくとも1つのシンボルを介して少なくとも1つのCSI-RSを受信する段階は、CSI-RS受信のための少なくとも1つのシンボルが、チャネル占有期間内にあると決定する段階と、CSI-RS受信のための少なくとも1つのシンボルが、チャネル占有期間内にあるCSI-RSを受信する段階と、を含んでもよい。
【0016】
前記方法は、前記チャネル占有期間に係わらず、CSIプロセッシングユニット(CPU)占有時間を決定する段階をさらに含んでもよく、ここで、CSI報告は、決定されたCPU占有時間に基づいて送信される。
【0017】
前記方法は、チャネル占有期間に係わる情報に基づき、CSI報告に係わるチャネル非占有期間を識別する段階と、CSI報告に係わるチャネル非占有期間以前の最も最近のCSI-RSを決定する段階と、CSI報告に係わるチャネル非占有期間以前の最も最近のCSI-RSに基づき、CPU占有時間を決定する段階と、を含み、前記CSI報告は、決定されたCPU占有時間に基づいて伝送される。
【0018】
前記方法は、チャネル占有期間に係わる情報に基づき、CSI報告に係わるチャネル非占有期間を識別する段階と、CSI報告に係わるチャネル非占有期間以前の最も最近のCSI-RSを決定する段階と、を含み、前記CSI報告は、最も最近のCSI-RSに基づいて伝送される。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、無線通信システムであって、基地局によって実行される方法において、前記方法は、前記端末に、CSI資源設定に係わる少なくとも1つの情報を含むCSI報告に係わる設定情報を伝送する段階と、チャネル占有期間に係わる情報を前記端末に伝送する段階と、少なくとも1つのCSI-RSを、前記端末に伝送する段階と、前記端末から、前記CSI報告に係わる設定情報に基づき、CSI報告を受信する段階と、を含み、前記CSI報告は、前記少なくとも1つのCSI-RSの一部、及び前記CSI資源設定に係わる少なくとも1つの情報に基づいて伝送され、前記少なくとも1つのCSI-RSの一部は、前記チャネル占有期間内の少なくとも1つのCSI-RSを含んでもよい。
【0020】
前記少なくとも1つのCSI-RSを伝送するための少なくとも1つのシンボルが、チャネル占有期間内にないと決定された場合、少なくとも1つのCSI-RSは、少なくとも1つのシンボルに基づき、端末によって受信されず、少なくとも1つのCSI-RSを伝送するための少なくとも1つのシンボルが、チャネル占有期間内にあると決定されると、少なくとも1つのCSI-RSは、少なくとも1つのシンボルに基づき、端末によって受信される。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、無線通信システムにおいて、端末は、送受信部、及び前記送受信部に連結された少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのチャネル状態情報(CSI)資源設定に係わる情報を含むチャネル状態情報に係わる設定情報を基地局から受信し、チャネル占有期間に係わる情報を基地局から受信し、前記チャネル占有期間に係わる情報、及び前記少なくとも1つのチャネル状態情報資源設定に係わる情報を含むチャネル状態情報に係わる設定情報に基づき、チャネル状態情報基準信号を受信するための少なくとも1つのシンボルが、チャネル占有期間内にあるか否かを決定し、前記決定の結果に基づき、前記少なくとも1つのシンボルにおいて、少なくとも1つのチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)を基地局から受信し、前記チャネル状態情報報告が伝送されると決定された場合、前記基地局に、前記チャネル状態情報報告に係わる設定情報、及び前記少なくとも1つのチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)に基づき、前記チャネル状態情報報告を伝送することができる。
【0022】
前記CSI-RSを受信するための少なくとも1つのシンボルが、チャネル占有期間内にないと決定された場合、少なくとも1つのCSI-RSは、少なくとも1つのシンボルに基づき、端末によって受信されず、CSI-RSを受信するための1つのシンボルが、チャネル占有期間内にあると決定されると、少なくとも1つのCSI-RSは、少なくとも1つのシンボルに基づき、端末によって受信される。
【0023】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記CSI報告に係わる構成情報及びチャネル占有期間に係わる情報に基づき、CSI報告を伝送するための上向きリンクチャネルがチャネル占有期間内にあるか否かを決定し、CSI報告を伝送するチャネルがチャネル占有期間内にある場合に伝送するCSI報告を決定することができる。
【0024】
前記少なくとも1つのプロセッサは、CSI-RS受信のための全てのシンボルが、チャネル占有期間内にあると決定し、CSI-RS受信のための全てのシンボルが、チャネル占有期間内にあるCSI-RSを受信するようにさらに構成される。
【0025】
前記少なくとも1つのプロセッサは、CSI-RS受信のための少なくとも1つのシンボルが、チャネル占有期間内にあると決定し、CSI-RS受信のための少なくとも1つのシンボルが、チャネル占有期間内にあるCSI-RSを受信することができる。
【0026】
前記少なくとも1つのプロセッサは、チャネル占有期間に係わらず、CSIプロセッシングユニット(CPU)占有時間を決定するようにさらに構成され、ここで、CSI報告は、決定されたCPU占有時間に基づいて送信される。
【0027】
前記少なくとも1つのプロセッサは、チャネル占有期間に係わる情報に基づき、CSI報告に係わるチャネル非占有期間を識別し、CSI報告に係わるチャネル非占有期間以前の最も最近のCSI-RSを決定するように追加して構成される。CSI報告に係わるチャネル非占有期間以前の最も最近のCSI-RSに基づき、CPU占有時間を決定し、ここで、前記CSI報告は、決定されたCPU占有時間に基づいて送信される。
【0028】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記チャネル占有期間に係わる情報に基づき、CSI報告に係わるチャネル非占有期間を識別し、CSI報告に係わるチャネル非占有期間以前の最も最近のCSI-RSを決定し、ここで、前記CSI報告は、最も最近のCSI-RSに基づいて送信される。
【0029】
本発明の一実施形態によれば、無線通信システムにおいて、基地局は、送受信部、及び前記送受信部に連結された少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記端末に、CSI資源設定に係わる少なくとも1つの情報を含むCSI報告に係わる設定情報を伝送し、チャネル占有期間に係わる情報を前記端末に伝送し、少なくとも1つのCSI-RSを前記端末に伝送し、前記端末から、前記CSI報告に係わる設定情報に基づき、CSI報告を受信し、前記CSI報告は、前記少なくとも1つのCSI-RSの一部、及び前記CSI資源設定に係わる少なくとも1つの情報に基づいて伝送され、前記少なくとも1つのCSI-RSの一部は、前記チャネル占有期間内の少なくとも1つのCSI-RSを含んでもよい。
【0030】
前記少なくとも1つのCSI-RSを伝送するための少なくとも1つのシンボルが、チャネル占有期間内にないと決定された場合、少なくとも1つのCSI-RSは、少なくとも1つのシンボルに基づき、端末によって受信されず、少なくとも1つのCSI-RSを伝送するための少なくとも1つのシンボルが、チャネル占有期間内にあると決定されると、少なくとも1つのCSI-RSは、少なくとも1つのシンボルに基づき、端末によって受信される。
【0031】
以下の、発明を実施するための具体的な内容の説明に先立ち、本明細書の全体にわたって使用される特定の単語及び文言の定義を説明する。「連結」という用語と、その派生語は、2以上のエレメントが互いに物理的に接触していても接触していなくとも、それらエレメント間の任意の直接通信または間接通信を言う。「送信する」、「受信する」、及び「通信する」という用語だけではなく、その派生語は、直接通信及び間接通信のいずれをも含む。「具備する」及び「含む」という用語だけではなく、その派生語は、制限のない包含を意味する。「または」という用語は、包含的(inclusive)であり、「及び/または」を意味する。「~に関連した」という文言だけでなく、その派生語は、「~を含む」、「~内に含まれる」、「~と相互連結する」、「~を入れている」、「~内に込められる」、「~に、または~と連結する」、「~に、または~とカップリングする」、「~と通信可能である」、「~と協力する」、「~をインターリーブする」、「~を並置する」、「~に近接する」、「~に、または~と結び付けれれる」、「~を有する」、「~の特性を有する」、「~に、または~と関係を有する」というようなことを意味する。「制御部」という用語は、少なくとも1つの動作を制御する任意のデバイス、システムまたはその部分を意味する。そのような制御部は、ハードウェアまたはハードウェア及びソフトウェア、並びに/またはファームウェアの組み合わせによっても具現される。任意の特定制御部に関連した機能は、局所的でもあり遠隔でもあり、集中型または分散型でもある。
【0032】
さらに、下記で説明する多様な機能は、1以上のコンピュータプログラムによって具現または支援され、そのようなコンピュータプログラムのそれぞれは、コンピュータで読み取り可能なプログラムコードから形成され、コンピュータで読み取り可能な媒体に収録される。「アプリケーション」及び「プログラム」という用語は、適するコンピュータで読み取り可能なプログラムコードにおける具現に適する1以上のコンピュータプログラム、ソフトウェアコンポーネント、命令セット、プロシージャ、関数、個体(object)、クラス、インスタンス、関連データ、またはその部分を称する。「コンピュータで読み取り可能なプログラムコード」という文言は、ソースコード、目的コード及び実行可能コードを含む任意類型のコンピュータコードを含む。「コンピュータで読み取り可能な媒体」という文言は、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)、ハードディスクドライブ、CD(compact disc)、DVD(digital versatile disc)、または任意の他類型のメモリのような、コンピュータによってアクセスされうる任意類型の媒体を含む。「非一時的」コンピュータで読み取り可能な媒体は、一時的な電気的または他の信号を伝送する有線、無線、光学的または他の通信リンクを排除する。非一時的コンピュータで読み取り可能な媒体は、データが永久的に保存されうる媒体と、データが保存され、後で上書き保存されうる媒体、言わば、書き換え可能な光ディスク、または消去可能メモリデバイスを含む。
【0033】
他の特定の単語及び文言に係わる定義は、本明細書の全体にわたって提供される。本発明の技術分野の当業者であるならば、大部分ではないにしても、多くの場合において、そのような定義が、そのように定義された単語及び文言の以前及び将来の使用に適用されるということが理解される。
【0034】
以下で説明する、
図1~
図18、及び本明細書において、本発明の原理の説明に使用される多様な実施形態は、単に例示であり、いかようにも、本発明の範囲を限定すると解釈されるものではない。本発明の技術分野の当業者であるならば、本発明の原理が任意の適切に配列されたシステムまたはデバイスによっても具現されるということを理解するであろう。
【0035】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0036】
実施形態の説明において、本発明が属する技術分野において周知されており、本発明と直接的に関連がない内容については、説明を省略する。それは、不必要な説明を省略することにより、本発明の要旨を曖昧にせず、より明確に伝達するためである。
【0037】
同じ理由により、図面において、一部構成要素は、誇張されたり省略されたりして概略的に図示している。また、各構成要素の大きさは、実際サイズを全面的に反映させるものではない。各図面において、同一であるか、あるいは対応する構成要素には、同一の参照番号を付した。
【0038】
本発明の利点、特徴、及びそれらを達成する方法は、図面と共に詳細に後述している実施形態を参照すれば、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下に開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態でも具現される。ただし、本発明の実施形態は、本開示を完全にものにし、本発明が属する技術分野における当業者に、発明の技術範囲を完全に知らせために提供される。明細書全体にわたって同一の参照符号は、同一の構成要素を称する。
【0039】
本明細書全体において、「A、B、及びCのうちの少なくとも一つ」は、次の組み合わせのうち任意のものを含む:A、B、C、A及びB、A及びC、B及びC、並びにA、B及びC。
端末の例は、ユーザ端末(UE)、モバイルステーション(MS:mobile station)、セルラフォン、スマートフォン、コンピュータ、通信機能を実行するためのマルチメディアシステムなどを含んでもよい。
【0040】
本明細書において制御部は、プロセッサと称しうる。
【0041】
本明細書全体において、レイヤ(または、レイヤ装置)は、エンティティと称しうる。
【0042】
処理フローチャート図の各ブロックと、フローチャート図との組み合わせは、コンピュータプログラムインストラクションによって実行されるということが理解されるであろう。それらのコンピュータプログラムインストラクションは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、またはその他のプログラム可能なデータプロセッシング装置のプロセッサにも搭載されるので、コンピュータ、またはその他のプログラム可能なデータプロセッシング装置のプロセッサを介して実行されるそのようなインストラクションが、フローチャートブロックで説明された機能を実行する手段を生成することになる。それらのコンピュータプログラムインストラクションは、特定の方式で機能を具現するために、コンピュータ、またはその他のプログラム可能なデータプロセッシング装置を指示することができるコンピュータ利用可能な、またはコンピュータ読み取り可能なメモリに保存されることも可能であるので、そのコンピュータ利用可能な、またはコンピュータ読み取り可能なメモリに保存されたインストラクションは、フローチャートブロックで説明された機能を実行するインストラクション手段を内包する製造品目を生産することもできる。コンピュータプログラムインストラクションは、コンピュータ、またはその他のプログラム可能なデータプロセッシング装置に搭載されることも可能であるので、コンピュータ、またはその他のプログラム可能なデータプロセッシング装置において、一連の動作段階が実行され、コンピュータで実行されるプロセスを生成し、コンピュータ、またはその他のプログラム可能なデータプロセッシング装置を実行するインストラクションは、フローチャートブロックで説明された機能を実行するための段階を提供する。
【0043】
また、各ブロックは、特定された論理的機能を実行するための1以上の実行可能なインストラクションを含むモジュール、セグメントまたはコードの一部を示す。また、いくつかの代替実行例においては、ブロックに記載された機能が、示された順序を外れることも可能であるということに注目しなければならない。例えば、続けて図示されている2つのブロックは、実は実質的に同時に実行されることも可能であり、あるいはそのブロックが、当該機能により、逆順に実行される。
【0044】
このとき、本実施形態で使用される「~部」という用語は、ソフトウェア、あるいはFPGA(field programmable gate array)またはASIC(application specific integrated cI rcuit)のようなハードウェア構成要素を意味し、「~部」は、ある役割を実行する。しかしながら、「~部」は、ソフトウェアまたはハードウェアに限定されない。「~部」は、アドレシングすることができる記録媒体に在るように構成され、1またはそれ以上のプロセッサを再生させるように構成される。従って、一部実施形態によれば、「~部」は、ソフトウェア構成要素、客体(object)志向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素及びタスク構成要素のような構成要素、並びにプロセス、関数、属性、プロシージャ、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバ、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイ、及び変数を含む。構成要素及び「~部」において提供される機能は、より少数の構成要素及び「~部」に結合されるか、あるいはさらなる構成要素と「~部」とにさらに分離されうる。それだけではなく、構成要素及び「~部」は、デバイスまたは保安マルチメディアカード内の、1またはそれ以上のCPU(central processing unit)を再生させるようにも具現される。また、一部実施形態によれば、「~部」は、1以上のプロセッサを含んでもよい。
【0045】
以下、図面を参照しながら、本発明の動作原理について詳細に説明する。下記において、本発明の説明で、関連する公知機能または構成に係わる具体的な説明が、本発明の要旨を不要にぼやかしてしまうと判断される場合には、その詳細な説明を省略する。そして、後述の用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語であり、それは、ユーザ、運用者の意図または慣例などによって異なる。従って、その定義は、本明細書全般にわたる内容を基に下されなければならない。以下、基地局は、端末の資源割り当てを行う主体であり、gNodeB、eNodeB、NodeB、BS(base station)、無線接続ユニット、基地局制御器、またはネットワーク上のノードのうちの少なくとも1つである。端末は、UE(user equipment)、MS(mobile station)、セルラフォン、スマートフォン、コンピュータ、または通信機能を実行するマルチメディアシステムを含んでもよい。しかしながら、上記の例示に限定されるものではないことは、言うまでもない。以下、本明細書では、無線通信システムにおいて、端末が基地局から放送情報を受信するための技術について説明する。本発明は、4G(4th-generation)システム以後、さらに高いデータ伝送率を支援するための5G(5th-generation)通信システムを、物のインターネット(IoT:internet of things)技術と融合する通信技法及びそのシステムに係わるものである。本発明は、5G通信技術及びIoT関連技術を基に、知能型サービス(例えば、スマートホーム、スマートビルディング、スマートシティ、スマートカーまたはコネクティッドカー、ヘルスケア、デジタル教育、小売り業、保安関連及び安全関連のサービスなど)にも適用される。
【0046】
以下の説明で使用される放送情報を示す用語、制御情報を示す用語、通信カバレージ(coverage)に係わる用語、状態変化を示す用語(例:イベント(event))、網客体(network entity)を称する用語、メッセージを称する用語、装置の構成要素を示す用語は、説明の便宜のために例示されたものである。従って、本発明は、後述する用語に限定されるものではなく、同等な技術的意味を有する他の用語も使用されうる。
【0047】
以下、説明の便宜のために、3GPP LTE(3rd generation partnership project long term evolution)規格で定義している用語及び名称が一部使用される。しかし、本発明は、上述の用語及び名称によって限定されるものではなく、他規格によるシステムにも、同一に適用されうる。
【0048】
無線通信システムは、初期の音声中心のサービスを提供したところから脱し、例えば、3GPPのHSPA(high speed packet access)、LTE(登録商標)(long term evolution)またはE-UTRA(evolved universal terrestrial radio access)、LTE-A(LTE-advanced)、LTE-Pro、3GPP2のHRPD(high rate packet data)、UMB(ultra mobile broadband)、及びIEEEの802.16eのような通信標準のように、高速、高品質のパケットデータサービスを提供する広帯域無線通信システムに発展している。
【0049】
広帯域無線通信システムの代表的な例として、LTE(登録商標)システムにおいては、下向きリンク(DL:downlink)ではOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)方式を採用しており、上向きリンク(UL:uplink)においては、SC-FDMA(single carrier frequency division multiple access)方式を採用している。上向きリンクは、端末(UE(user equipment)またはMS(mobile station))が基地局(eNodeBまたはBS(base station))から、データまたは制御信号を伝送する無線リンクを意味し、下向きリンクは、基地局が端末に、データまたは制御信号を伝送する無線リンクを意味する。上述のような多重接続方式は、各ユーザ別に、データまたは制御情報を伝送する時間・周波数資源が互いに重ならないように、すなわち、直交性(Orthogonality)がなされるように、割り当てて運用することにより、各ユーザのデータまたは制御情報を区分する。
【0050】
LTE(登録商標)以後の今後の通信システムとして、すなわち、5G通信システムは、ユーザ及びサービス提供者の多様な要求事項を自由に反映させなければならないために、多様な要求事項を満足するサービスが支援されなければならない。5G通信システムのために考慮されるサービスとしては、増大されたモバイル広帯域通信(eMBB:enhanced mobile broadband)、大規模機械型通信(mMTC:massive machine type communication)、超信頼低遅延通信(URLLC:ultra reliability low latency communication)などがある。
【0051】
一部実施形態によれば、eMBBは、既存のLTE(登録商標)、LTE-A、またはLTE-Proが支援するデータ伝送速度よりもさらに向上したデータ伝送速度を提供することを目標にする。例えば、5G通信システムにおいてeMBBは、1つの基地局観点において、下向きリンクにおいては、20Gbpsの最大伝送速度(peak data rate)、上向きリンクにおいては、10Gbpsの最大伝送速度を提供しなければならない。同時に、増大された端末の実際体感伝送速度(user perceived data rate)を提供しなければならない。そのような要求事項を満足させるために、さらに向上した多重入力多重出力(MIMO:multi input multi output)伝送技術を含み、送受信技術の向上を要求する。また、現在のLTE(登録商標)が使用する2GHz帯域の代わりに、3~6GHzまたは6GHz以上の周波数帯域において、20MHzよりも広い周波数帯域幅を使用することにより、5G通信システムで要求するデータ伝送速度を満足させることができる。
【0052】
同時に、5G通信システムにおいて、物のインターネット(IoT)のような応用サービスを支援するために、mMTCが考慮されている。mMTCは、効率的に物のインターネットを提供するために、セル内において、大規模端末の接続支援、端末のカバレージ向上、向上されたバッテリ時間、端末のコスト低減などが要求されうる。物のインターネットは、さまざまなセンサ、及び多様な機器に付着されて通信機能を提供するので、セル内において、多数の端末(例えば、1,000,000端末/km2)を支援しなければならない。また、mMTCを支援する端末は、サービス特性上、建物の地下のように、セルがカバーすることができない陰影地域(shadow area)に位置する可能性が高いので、5G通信システムで提供する他のサービス対比で、さらに広いカバレージを要求しうる。mMTCを支援する端末は、低価格の端末によって構成されなければならず、端末のバッテリを頻繁に交換し難いために、非常に長いバッテリ寿命時間(battery life time)が要求される。
【0053】
最後に、URLLCの場合、特定目的(mission-critical)に使用されるセルラ基盤無線通信サービスであり、ロボット(robot)または機械装置(machinery)に対する遠隔制御(remote control)、産業自動化(industrial automation)、無人飛行装置(unmanned aerial vehicle)、遠隔健康制御(remote health care)、緊急通知(emergency alert)などに使用されるサービスであり、超低遅延及び超信頼度を提供する通信を提供しなければならない。例えば、URLLCを支援するサービスは、0.5ミリ秒よりも短い無線接続遅延時間(air interface latency)を満足しなければならず、同時に、10-5以下のパケットエラー率(packet error rate)の要求事項を有する。従って、URLLCを支援するサービスのために、5Gシステムは、他のサービスよりも短い伝送時間区間(TTI:transmit time interval)を提供しなければならず、同時に、周波数帯域において、広いリソースを割り当てなければならない設計事項が要求される。ただし、上述のmMTC、URLLC、eMBBは、互いに異なるサービス類型の一例であり、本発明の適用対象になるサービス類型は、上述の例に限定されるものではない。
【0054】
上述の5G通信システムで考慮されるサービスは、1つのフレームワーク(framework)基盤に基づいて、互いに融合されて提供されなければならない。すなわち、効率的なリソース管理及び制御のために、各サービスが独立して運用されるよりも、1つのシステムに統合されて制御されて伝送されることが望ましい。
【0055】
また、以下において、LTE(登録商標)、LTE-A、LTE-Pro、またはNRシステムを一例として、本発明の実施形態について説明するが、類似した技術的背景またはチャネル形態を有するそれら以外の通信システムにも、本発明の実施形態が適用されうる。また、本発明の実施形態は、熟練した技術的知識を有する者の判断でもって、本発明の技術範囲を大きく外れない範囲において、一部変形を介し、他の通信システムにも適用される。
【0056】
本発明は、無線通信システムにおいて、端末の電力節約効率を高めるためのチャネル状態情報報告方法及びその装置に係わるものである。
【0057】
本発明によれば、無線通信システムにおいて、端末が電力節約モードで動作する場合、チャネル状態情報報告方法を、その状況に合わせて最適化することにより、電力節約効果がさらに向上されうる。
【0058】
以下、5Gシステムのフレーム構造について、図面を参照しながらさらに具体的に説明する。
【0059】
図1は、本発明の一実施形態による無線通信システムの資源領域である時間・周波数領域の基本構造を示す図である。
【0060】
図1を参照すれば、
図1において、横軸は、時間(time)領域を、縦軸は、周波数(frequency)領域を示す。時間領域及び周波数領域において、資源の基本単位は、資源要素(RE(resource element)1-01であり、時間軸において、1つのOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボル1-02、及び周波数軸において1つの副搬送波(subcarrier)1-03で定義される。周波数領域において、
の連続したREは、1つの資源ブロック(RB)1-04を構成する。一実施形態において、複数個のOFDMシンボルは、1つのサブフレーム(one subframe)1-10を構成する。
【0061】
図2は、本発明の一実施形態による無線通信システムのフレーム、サブフレーム、及びスロットの構造について説明するための図である。
【0062】
図2を参照すれば、1つのフレーム(frame)2-00は、1以上のサブフレーム(subframe)2-01によって構成され、1つのサブフレームは、1以上のスロット(slot)2-02によって構成される。一例として、1フレーム2-00は、10msと定義される。1サブフレーム2-01は、1msと定義され、その場合、1フレーム2-00は、総10個のサブフレーム2-01によって構成される。1スロット(2-02、2-03)は、14個のOFDMシンボルと定義される
サブフレーム2-01は、1または多数個のスロット(2-02、2-03)によって構成され、1サブフレーム2-01当たりのスロット(2-02、2-03)の個数は、副搬送波間隔に係わる設定値μ(2-04、2-05)によって異なる。
図2の一例においては、副搬送波間隔の設定値として、μ=0である場合(2-04)と、μ=1である場合(2-05)とが図示されている。μ=0である場合(2-04)、1サブフレーム2-01は、1個のスロット2-02によって構成され、μ=1である場合(2-05)、1サブフレーム2-01は、2個のスロット2-03によって構成される。すなわち、副搬送波間隔の設定値μにより、
【0063】
【0064】
NRにおいて、1つのコンポーネントキャリア(CC:component carrier)あるいはサービングセル(serving cell)は、最大250個以上のRBによって構成される。従って、端末が、LTE(登録商標)のように、常時全体サービングセル帯域幅(serving cell bandwidth)を受信する場合、端末の電力消費が甚だしくなり、それを解決するために、基地局は、端末に、1以上の帯域幅部分(BWP:bandwidth part)を設定し、端末がセル(cell)内の受信領域を変更するように支援する。NRにおいて、基地局は、CORESET#0(または、CSS(common search space))の帯域幅である「初期(initial)BWP」を、MIBを介して端末に設定する。その後、基地局は、RRCシグナリングを介して、端末の第1のBWP(first BWP)を設定し、今後の下向きリンク制御情報(DCI:downlink control information)を介して指示される少なくとも1以上のBWP設定情報を通知する。その後、基地局は、DCIを介して、BWP IDを公知することにより、端末がどの帯域を使用するかということを指示する。もし端末が特定時間以上の間、現在割り当てられたBWPでDCIを受信できない場合、端末は、「デフォルト(default)BWP」に回帰し、DCI受信を試みる。
【0065】
図3は、本発明の一実施形態による無線通信システムにおいて、帯域幅部分の構成例について説明するための図である。
【0066】
図3を参照すれば、端末帯域幅3-00は、2つの帯域幅部分、すなわち、帯域幅部分#1(3-05)と帯域幅部分#2(3-10)とを含む。基地局は、端末に、1または多数個の帯域幅部分を設定し、各帯域幅部分につき、下記[表2]のような情報を設定する。
【0067】
【0068】
ここで、上述した例に限定されるものではなく、上述した設定情報以外にも、帯域幅部分に係わる多様なパラメータが端末に設定されうる。上述の情報は、上位階層シグナリング、例えば、RRCシグナリングを介して、基地局が端末に伝達する。設定された1または多数個の帯域幅部分のうちの少なくとも1つの帯域幅部分が活性化(activation)される。設定された帯域幅部分に対する活性化いかんは、基地局から端末に、RRCシグナリングを介して、準静的(semi-static)に伝達するか、あるいはMAC CE(control element)またはDCIを介して、動的に伝達する。
【0069】
一実施形態によれば、RRC(radio resource control)連結前の端末は、初期接続のための初期帯域幅部分(initial BWP)をMIB(master information block)を介して、基地局から設定される。より具体的には、端末は、初期接続段階において、MIBを介して、初期接続に必要なシステム情報(RMSI(remaining system information)またはSIB1:system information block 1)に該当する)を受信するために、PDCCHが伝送される制御領域(CORESET:control resource set)と、探索空間(search space)に係わる設定情報を受信する。MIBを介して設定される制御領域と探索空間は、それぞれ識別子(ID:identity)0と見なされる。
【0070】
基地局は、端末に、MIBを介して、制御領域#0に係わる周波数割り当て情報、時間割り当て情報、ヌメロロジー(numerology)のような設定情報を通知する。また、基地局は、端末に、MIBを介して、制御領域#0に係わるモニタリング周期及びオケージョン(occasion)に係わる設定情報、すなわち、探索空間#0に係わる設定情報を通知する。端末は、MIBから獲得した制御領域#0に設定された周波数領域を、初期接続のための初期帯域幅部分と見なす。このとき、初期帯域幅部分の識別子(ID)は、0と見なされる。
【0071】
上述の無線通信システム(5GまたはNRシステム)で支援する帯域幅部分に係わる設定は、多様な目的に使用される。
【0072】
一例として、システム帯域幅よりも端末が支援する帯域幅が狭い場合、帯域幅部分に係わる設定を介して、端末が支援する帯域幅が支援される。例えば、[表2]において、帯域幅部分の周波数位置(設定情報2)が端末に設定されることにより、システム帯域幅内の特定周波数位置において、端末がデータを送受信する。
【0073】
他の一例として、互いに異なるヌメロロジーを支援する目的で、基地局が端末に、多数個の帯域幅部分を設定する。例えば、任意の端末につき、15kHzの副搬送波間隔と、30kHzの副搬送波間隔とを利用したデータ送受信をいずれも支援するために、2つの帯域幅部分が、それぞれ15kHzと30kHzとの副搬送波間隔を利用するように設定される。互いに異なる帯域幅部分は、FDM(frequency division multiplexing)になり、特定副搬送波間隔でデータを送受信する場合、当該副搬送波間隔で設定されている帯域幅部分が活性化される。
【0074】
さらに他の一例として、端末の電力消費低減を目的として、基地局が端末に、互いに異なる大きさの帯域幅を有する帯域幅部分を設定する。例えば、端末が、非常に大きい帯域幅、例えば、100MHzの帯域幅を支援し、当該帯域幅において、常時データを送受信する場合、非常に大きい電力消費を引き起こしてしまう。特に、トラフィック(traffic)がない状況において、端末が、100MHzの大きい帯域幅に係わる不要な下向きリンク制御チャネルに対するモニタリングを行うことは、電力消費観点において、非常に非効率的である。従って、端末の電力消費を減らすために、基地局は、端末に、相対的に小さい帯域幅の帯域幅部分、例えば、20MHzの帯域幅部分を設定する。トラフィックがない状況において、端末は、20MHz帯域幅部分でモニタリング動作を実行し、データが発生した場合、基地局の指示により、100MHzの帯域幅部分を利用して、データを送受信する。
【0075】
上述の帯域幅部分を設定する方法において、RRC連結(connected)前の端末は、初期接続段階において、MIB(master information block)を介して、初期帯域幅部分(initial bandwidth part)に係わる設定情報を受信する。より具体的には、端末は、PBCH(physical broadcast channel)のMIBから、SIB(system information block)をスケジューリングするDCI(downlink control information)が伝送される下向きリンク制御チャネルのための制御領域(CORESET:control resource set)を設定される。MIBに設定された制御領域の帯域幅が、初期帯域幅部分と見なされ、設定された初期帯域幅部分を介して端末は、SIBが伝送されるPDSCHを受信する。初期帯域幅部分は、SIBを受信する用途以外にも、他のシステム情報(OSI:other system information)、ページング(paging)、ランダムアクセス(random access)のために活用される。
【0076】
以下においては、一実施形態による無線通信システム(5GまたはNRシステム)のSS(synchronization signal)/PBCHブロックについて説明する。
【0077】
SS/PBCHブロックは、PSS(primary SS)、SSS(secondary SS)、及びPBCHによって構成された物理階層チャネルブロックを意味する。より具体的には、SS/PBCHブロックは、クは下記のように定義される。
【0078】
-PSS:下向きリンク時間/周波数同期の基準になる信号として、セルIDの一部情報を提供する。
-SSS:下向きリンク時間/周波数同期の基準になり、PSSが提供しない残りセルID情報を提供する。さらには、PBCHの復調のための基準信号(reference signal)の役割を行う。
-PBCH:端末のデータチャネル及び制御チャネル送受信に必要な必須システム情報を提供する。必須システム情報は、制御チャネルの無線資源マッピング情報を示す探索空間関連制御情報、システム情報を伝送する別途のデータチャネルに係わるスケジューリング制御情報などを含む。
-SS/PBCHブロック:SS/PBCHブロックは、PSS、SSS、及びPBCHの組み合わせによってなる。SS/PBCHブロックは、5ms時間内において、1または複数個が伝送され、伝送されるそれぞれのSS/PBCHブロックは、インデックスによって区別される。
【0079】
端末は、初期接続段階において、PSS及びSSSを検出し、PBCHをデコーディングする。端末は、PBCHからMIBを獲得し、MIBを介して、制御領域#0を設定する。端末は、選択したSS/PBCHブロックと、制御領域#0で伝送されるDMRS(demodulation RS(reference signal)とがQCL(quasi-co-location)されていると仮定し、制御領域#0に対するモニタリングを行う。端末は、制御領域#0で伝送された下向きリンク制御情報でもって、システム情報を受信する。端末は、受信したシステム情報から、初期接続に必要なRACH(random access channel)関連設定情報を獲得する。端末は、選択したSS/PBCHインデックスを考慮し、PRACH(physical RACH)を基地局に伝送し、PRACHを受信した基地局は、端末が選択したSS/PBCHブロックインデックスに係わる情報を獲得する。基地局は、端末がそれぞれのSS/PBCHブロックのうちのどのブロックを選択し、端末が選択したSS/PBCHブロックに対応する(あるいは、関連する)制御領域#0をモニタリングしていることを知る。
【0080】
以下においては、無線通信システム(例えば、5GまたはNRシステム)における下向きリンク制御情報(DCI:downlink control information)について、さらに具体的に説明する。
【0081】
無線通信システム(例えば、5GまたはNRシステム)において、上向きリンクデータ(または、物理上向きリンクデータチャネル(PUSCH:physical uplink shared channel)または下向きリンクデータ(または、物理下向きリンクデータチャネル(PDSCH:physical downlink shared channel)に係わるスケジューリング情報は、DCIを介して、基地局から端末に伝達される。端末は、PUSCHまたはPDSCHに対して、フォールバック(fallback)用DCIフォーマットと、ノンフォールバック(non-fallback)用DCIフォーマットとをモニタリング(monitoring)する。フォールバック用DCIフォーマットは、基地局と端末との間で事前定義された固定されたフィールドとして構成され、ノンフォールバック用DCIフォーマットは、設定可能なフィールドを含む。
【0082】
DCIは、チャネルコーディング及び変調過程を経て、物理下向きリンク制御チャネルであるPDCCH(physical downlink control channel)を介して伝送される。DCIメッセージのペイロード(payload)には、CRC(cyclic redundancy check)が付着され、CRCは、端末のアイデンティティ(identity)に該当するRNTI(radio network temporary identifier)によってスクランブリング(scrambling)される。DCIメッージの目的、例えば、端末特定スクランブリング-特定(UE-specific)のデータ伝送、電力制御命令またはランダムアクセス応答などにより、互いに異なるRNTIが、DCIメッセージのペイロードに付着されるCRCのスクランブリングのために使用される。すなわち、RNTIは、明示的に伝送されず、CRC計算過程に含まれて伝送される。PDCCH上で伝送されるDCIメッセージが受信されると、端末は、割り当られたRNTIを使用し、CRCを確認する。CRC確認結果が合えば、端末は、当該メッセージが端末に伝送されたことを知る。
【0083】
例えば、システム情報(SI:system information)に係わるPDSCHをスケジューリングするDCIは、SI-RNTIによってスクランブリングされる。RAR(random access response)メッセージに係わるPDSCHをスケジューリングするDCIは、RA-RNTIによってスクランブリングされる。ページングメッセージに係わるPDSCHをスケジューリングするDCIは、P-RNTIによってスクランブリングされる。SFI(slot format indicator)を通知するDCIは、SFI-RNTIによってスクランブリングされる。TPC(transmit power control)を通知するDCIは、TPC-RNTIによってスクランブリングされる。端末特定のPDSCHまたはPUSCHをスケジューリングするDCIは、C-RNTI(cell RNTI)によってスクランブリングされる。
【0084】
DCIフォーマット0_0は、PUSCHをスケジューリングするフォールバックDCIとして使用され、このとき、CRCは、C-RNTIによってスクランブリングされるIでスクランブリングドエルことがある。一実施形態において、C-RNTIによってCRCがスクランブリングされたDCIフォーマット0_0は、下記[表3]のような情報を含む。
【0085】
【0086】
DCIフォーマット0_1は、PUSCHをスケジューリングするノンフォールバックDCIとして使用され、このとき、CRCは、C-RNTIによってスクランブリングされる。一実施形態において、C-RNTIによってCRCがスクランブリングされたDCIフォーマット0_1は、下記[表4]のような情報を含む。
【0087】
【0088】
DCIフォーマット1_0は、PDSCHをスケジューリングするフォールバックDCIとして使用され、このとき、CRCは、C-RNTIによってスクランブリングされる。一実施形態において、C-RNTIによってCRCがスクランブリングされたDCIフォーマット1_0は、下記[表5]のような情報を含む。
【0089】
【0090】
DCIフォーマット1_1は、PDSCHをスケジューリングするノンフォールバックDCIとして使用され、このとき、CRCは、C-RNTIによってスクランブリングされる。一実施形態において、C-RNTIによってCRCがスクランブリングされたDCIフォーマット1_1は、下記[表6]のような情報を含む。
【0091】
【0092】
図4は、本発明の一実施形態による無線通信システムの下向きリンク制御チャネルの制御領域(CORESET:control resource set)の設定について説明するための図である。
【0093】
図4を参照すれば、周波数軸に、端末の帯域幅部分(UE bandwidth part)4-10が設定され、時間軸に、1スロット4-20内において、2個の制御領域(制御領域#1(4-01)、制御領域#2(4-02))が設定されていることが確認される。制御領域(4-01、4-02)は、周波数軸上の、端末の帯域幅部分4-10の全体内において、特定周波数資源4-03において設定される。制御領域(4-01、4-02)は、時間軸上には、1または複数個のOFDMシンボルでもって設定され、それは、制御領域長(control resource set duration)4-04と定義される。
図4を参照すれば、制御領域#1(4-01)は、2シンボルの制御領域長に設定され、制御領域#2(4-02)は、1シンボルの制御領域長に設定される。
【0094】
上述の無線通信システム(例えば、5GまたはNRシステム)における制御領域は、基地局が端末に、上位階層シグナリング(例えば、システム情報(system information)、MIB(master information block)シグナリング、RRC(radio resource control)シグナリング)を介して設定する。端末に制御領域を設定するということは、制御領域の識別子(identity)、制御領域の周波数位置、制御領域のシンボル長のような情報を提供することを意味する。例えば、制御領域の設定は、下記[表7]のような情報を含む。
【0095】
【0096】
[表7]において、「tci-StatesPDCCH(以下、「TCI state」とする)」設定情報は、当該制御領域で伝送されるDMRS(demodulation reference signal)とQCL(quasi-co-located)関係にある1または多数個のSS(synchronization signal)/PBCH(physical broadcast channel)ブロック(block)インデックスまたはCSI-RS(channel state information reference signal)インデックスの情報を含む。
【0097】
図5は、本発明の一実施形態による無線通信システムの下向きリンク制御チャネルの構造について説明するための図である。
【0098】
図5には、本発明の一実施形態による5Gで使用される下向きリンク制御チャネルを構成する時間資源及び周波数資源の基本単位の例が図示されている。
【0099】
図5を参照すれば、制御チャネルを構成する時間資源及び周波数資源の基本単位は、REG(resource element group)5-03と定義される。REG5-03は、時間軸において、1つのOFDMシンボル(5-01)と定義され、周波数軸において、1つのPRB(physical resource block)(5-02)、すなわち、12個のサブキャリア(subcarrier)と定義される。基地局は、REG5-03を連接して、下向きリンク制御チャネル割り当て単位を構成する。
【0100】
図5に図示されているように、5Gにおいて、下向きリンク制御チャネルが割り当てられる基本単位を、CCE(control channel element)(5-04)とする場合、1つのCCE(5-04)は、複数のREG(5-03)によって構成される。例えば、
図5に図示されたREG(5-03)は、12個のREによって構成され、1つのCCE(5-04)が6個のREG(5-03)によって構成されるならば、1つのCCE(5-04)は、72個のREによって構成される。下向きリンク制御領域が設定されると、当該領域は、複数のCCE(5-04)によって構成され、特定下向きリンク制御チャネルは、制御領域内の集成レベル(AL:aggregation level)により、1または複数のCCE(5-04)にマッピングされて伝送される。制御領域内のCCE(5-04)は、番号によって区分され、このとき、CCE(5-04)の番号は、論理的なマッピング方式によって付与される。
【0101】
図5に図示された下向きリンク制御チャネルの基本単位、すなわち、REG(5-03)には、DCIがマッピングされるREと、それをデコーディングするためのレファレンス信号であるDMRS(5-05)がマッピングされる領域とがいずれも含まれる。
図5のように、1つのREG(5-03)内において、3個のDMRS(5-05)が伝送される。PDCCHを伝送するのに必要なCCEの個数は、集成レベル(AL)により、1個、2個、4個、8個、16個になり、互いに異なるCCEの個数は、下向きリンク制御チャネルのリンク適応(link adaptation)を具現するために使用される。例えば、AL=Lである場合、1つの下向きリンク制御チャネルがL個のCCEを介して伝送される。
【0102】
端末は、下向きリンク制御チャネルに係わる情報を知らない状態で信号を検出しなければならないが、ブラインドデコーディングのために、CCEの集合を示す探索空間(search space)が定義される。探索空間は、与えられた集成レベル上において、端末がデコーディングを試みなければならないCCEによってなる下向きリンク制御チャネル候補群(candidate)の集合である。1個、2個、4個、8個、16個のCCEでもって1つのまとまりを作るさまざまな集成レベルがあるので、端末は、複数個の探索空間を有する。探索空間セットは、設定された全ての集成レベルにおける探索空間の集合と定義される。
【0103】
探索空間は、共通(common)探索空間と端末特定(UE-specific)探索空間とに分類される。本発明の一実施形態によれば、一定グループの端末、または全ての端末は、システム情報に係わる動的なスケジューリングや、ページングメッセージのようなセル共通の制御情報を受信するために、PDCCHの共通探索空間を調査する。
【0104】
例えば、端末は、セルの事業者情報などを含むSIBの伝送のためのPDSCHスケジューリング割り当て情報を、PDCCHの共通探索空間を調査して受信する。共通探索空間の場合、一定グループの端末、または全ての端末がPDCCHを受信しなければならないので、共通探索空間は、事前に指定されたCCEの集合として定義される。一方、端末は、端末特定的なPDSCHまたはPUSCHに係わるスケジューリング割り当て情報を、PDCCHの端末特定探索空間を調査することによって受信する。端末特定探索空間は、端末のアイデンティティ(identity)、及び多様なシステムパラメータの関数として、端末特定的に定義される。
【0105】
5Gにおいては、PDCCHに係わる探索空間に係わるパラメータは、上位階層シグナリング(例えば、SIBシグナリング、MIBシグナリング、RRCシグナリング)でもって、基地局から端末に設定される。例えば、基地局は、各集成レベルLにおけるPDCCH候補群数、探索空間に係わるモニタリング周期、探索空間に係わるスロット内シンボル単位のモニタリングオケージョン(occasion)、探索空間タイプ(共通探索空間または端末特定探索空間)、当該探索空間でモニタリングするDCIフォーマットとRNTIとの組み合わせ、探索空間をモニタリングする制御領域インデックスなどを端末に設定する。例えば、上述の設定は、下記[表8]のような情報を含んでもよい。
【0106】
【0107】
設定情報に基づき、基地局は、端末に、1または複数個の探索空間セットを設定する。本発明の一実施形態によれば、基地局は、端末に、探索空間セット1と探索空間セット2とを設定し、探索空間セット1において、X-RNTIでスクランブリングされたDCIフォーマットAを、共通探索空間でモニタリングするように設定し、探索空間セット2において、Y-RNTIでスクランブリングされたDCIフォーマットBを、端末特定探索空間でモニタリングするように設定する。
【0108】
設定情報によれば、共通探索空間または端末特定探索空間に、1または複数個の探索空間セットが存在する。例えば、探索空間セット#1と探索空間セット#2とが、共通探索空間に設定され、探索空間セット#3と探索空間セット#4とが、端末特定探索空間に設定される。
【0109】
共通探索空間においては、下記のDCIフォーマットとRNTIとの組み合わせがモニタリングされる。但し、下記の例に限定されるものではない。
【0110】
-DCI format 0_0/1_0 with CRC scrambled by C-RNTI, CS-RNTI, SP-CSI-RNTI, RA-RNTI, TC-RNTI, P-RNTI, SI-RNTI
-DCI format 2_0 with CRC scrambled by SFI-RNTI
-DCI format 2_1 with CRC scrambled by INT-RNTI
-DCI format 2_2 with CRC scrambled by TPC-PUSCH-RNTI, TPC-PUCCH-RNTI
-DCI format 2_3 with CRC scrambled by TPC-SRS-RNTI
【0111】
端末特定探索空間においては、下記のDCIフォーマットとRNTIとの組み合わせがモニタリングされる。但し、下記の例に限定されるものではない。
【0112】
-DCI format 0_0/1_0 with CRC scrambled by C-RNTI, CS-RNTI, TC-RNTI
-DCI format 1_0/1_1 with CRC scrambled by C-RNTI, CS-RNTI, TC-RNTI
【0113】
明示されているRNTIは、下記のような定義及び用途による。
【0114】
C-RNTI(cell RNTI):端末特定PDSCHスケジューリング用途
TC-RNTI(temporary cell RNTI):端末特定PDSCHスケジューリング用途
CS-RNTI(configured scheduling RNTI):準静的に設定された端末特定PDSCHスケジューリング用途
RA-RNTI(random access RNTI):ランダムアクセス段階におけるPDSCHスケジューリング用途
P-RNTI(paging RNTI):ページングが伝送されるPDSCHスケジューリング用途
SI-RNTI(system information RNTI):システム情報が伝送されるPDSCHスケジューリング用途
INT-RNTI(interruption RNTI):PDSCHに係わるパンクチャリング(puncturing)いかんを知らせるための用途
TPC-PUSCH-RNTI(transmit power control for PUSCH RNTI):PUSCHに対する電力調節命令指示用途
TPC-PUCCH-RNTI(transmit power control for PUCCHRNTI):PUCCHに対する電力調節命令指示用途
TPC-SRS-RNTI(transmit power control for SRSRNTI):SRSに対する電力調節命令指示用途
【0115】
一実施形態において、上述のDCIフォーマットは、下記[表9]のように定義される。
【0116】
【0117】
本発明の一実施形態によれば、5Gにおいて、複数個の探索空間セットが、互いに異なるパラメータ(例えば、[表8]のパラメータ)によって設定される。従って、毎時点において、端末がモニタリングする探索空間セットの集合が異なる。例えば、探索空間セット#1がXスロット周期に設定されており、探索空間セット#2がYスロット周期に設定されており、XとYとが異なる場合、端末は、特定スロットにおいては、探索空間セット#1と探索空間セット#2とをいずれもモニタリングし、特定スロットにおいては、探索空間セット#1と探索空間セット#2とのうちの一つをモニタリングする。
【0118】
複数個の探索空間セットが端末に設定された場合、端末がモニタリングしなければならない探索空間セットを決定するために、下記のような条件が考慮される。
【0119】
[条件1:最大PDCCH候補群数制限]
スロット当たりモニタリングされるPDCCH候補群の数は、Mμを超えない。Mμは、サブキャリア間隔15・2μkHzに設定されたセルにおけるスロット当たり最大PDCCH候補群数と定義され、下記[表10]のように定義される。
【0120】
【0121】
[条件2:最大CCE数制限]
スロット当たり全体探索空間(ここで、全体探索空間という複数個の探索空間セットのunion領域に該当する全体CCE集合を意味する)を構成するCCEの個数は、Cμを超えない。Cμは、サブキャリア間隔15・2μkHzに設定されたセルにおけるスロット当たり最大CCEの数と定義され、下記[表11]のように定義される。
【0122】
【0123】
説明の便宜のために、特定時点において、条件1、2をいずれも満足させる状況は、例示的には、「条件A」と定義される。従って、条件Aを満足させないということは、上述の条件1、2のうちの少なくとも1つの条件を満足させないということを意味する。
【0124】
基地局の探索空間セットの設定によっては、特定時点において、条件Aが満足されない場合が生じうる。特定時点において、条件Aが満足されない場合、端末は、当該時点において条件Aを満足するように設定された探索空間セットのうちの一部のみを選択してモニタリングし、基地局は、選択された探索空間セットでもってPDCCHを伝送する。
【0125】
本発明の一実施形態によれば、全体設定された探索空間セットのうちの一部探索空間を選択する方法として、下記の方法もある。
【0126】
[方法1]
特定時点(スロット)において、PDCCHに係わる条件Aを満足させることができない場合、
【0127】
端末(または、基地局)は、当該時点に存在する探索空間セットにおいて、探索空間タイプが共通探索空間に設定されている探索空間セットを、端末特定探索空間に設定された探索空間セットより優先して選択する。
【0128】
共通探索空間に設定されている探索空間セットがいずれも選択された場合(すなわち、共通探索空間に設定されている全ての探索空間を選択した後にも、条件Aを満足する場合)、端末(または、基地局)は、端末特定探索空間に設定されている探索空間セットを選択する。このとき、端末特定探索空間に設定されている探索空間セットが複数個である場合、優先順位を考慮し、端末あるいは基地局は、端末特定探索空間セットを、条件Aが満足される範囲内で選択する。例えば、探索空間セットインデックス(index)の低い探索空間セットがさらに高い優先順位を有する。
【0129】
下記においては、NRにおいて、データ伝送のための時間資源及び周波数資源の割り当て方法が説明される。
【0130】
NRにおいては、BWP指示(indication)を介する周波数軸資源候補割り当てに加え、次のような細部的な周波数軸資源割り当て(FD-RA:frequency domain resource allocation)方法が提供される。
【0131】
図6は、本発明の一実施形態による無線通信システムにおいて、PDSCH周波数軸資源割り当ての一例を示す図である。
【0132】
図6には、NRにおいて、上位レイヤを介して設定可能なタイプ(type)0(6-00)、タイプ1(6-05)、及び動的変更(dynamic switch)6-10の3種の周波数軸資源割り当て方法が図示されている。
【0133】
図6を参照すれば、もし上位レイヤシグナリングを介して、端末が資源タイプ(resource type)0(6-00)のみを使用するように設定された場合、当該端末にPDSCHを割り当てる一部下向きリンク制御情報(DCI:downlink control information)は、NRBG個のビットによって構成されるビットマップを有する。そのための条件は、追ってさらに説明する。このとき、NRBGは、BWP指示子(indicator)が割り当てるBWPサイズ及び上位レイヤパラメータ(rbg-size)により、下記[表12]のように決定されるRBG(resource block group)の数を意味し、ビットマップによって1と示されるRBGにデータが伝送される。
【0134】
【0135】
もし上位レイヤシグナリングを介し、端末が資源タイプ1(6-05)のみを使用するように設定された場合、当該端末にPDSCHを割り当てる一部DCIは、
個のビットによって構成される周波数軸資源割り当て情報を有する。そのための条件は、追ってさらに説明される。基地局は、それを介して、開始(starting)VRB(6-20)と、そこから連続して割り当てられる周波数軸資源の長さ(6-25)を設定する。
【0136】
もし上位レイヤシグナリングを介し、端末が資源タイプ0及び資源タイプ1(6-10)をいずれも使用するように設定された場合、当該端末にPDSCHを割り当てる一部DCIは、資源タイプ0を設定するためのペイロード(payload)6-15と、資源タイプ1を設定するためのペイロード(6-20、6-25)とのうちの大きい値(6-35)のビットによって構成される周波数軸資源割り当て情報を有する。そのための条件は、追ってさらに説明される。このとき、DCI内の周波数軸資源割り当て情報の最も前部分(MSB)に、1ビットが追加され、当該ビットが0である場合、資源タイプ0が使用されることが指示され、それが1である場合、資源タイプ1が使用されることが指示される。
【0137】
図7は、本発明の一実施形態による無線通信システムにおいて、PDSCH(physical downlink shared channel)の時間軸資源割り当ての例を示す図である。
【0138】
以下においては、無線通信システム(例えば、5GまたはNRシステム)におけるデータチャネルに係わる時間ドメイン資源割り当て方法が説明される。
【0139】
基地局は、端末に、下向きリンクデータチャネル(PDSCH)及び上向きリンクデータチャネル(PUSCH)に係わる時間ドメイン資源割り当て情報に係わるテーブルを、上位階層シグナリング(例えば、RRCシグナリング)でもって設定する。PDSCHについては、最大maxNrofDL-Allocations=16個のエントリーで構成されたテーブルが設定され、PUSCHについては、最大maxNrofUL-Allocations=16個のエントリーで構成されたテーブルが設定される。一実施形態において、時間ドメイン資源割り当て情報には、PDCCH-to-PDSCHスロットタイミング(PDCCHを受信した時点と、受信したPDCCHがスケジューリングするPDSCHが伝送される時点とのスロット単位の時間間隔に相当し、K0と表記する)、PDCCH-to-PUSCHスロットタイミング(PDCCHを受信した時点と、受信したPDCCHがスケジューリングするPUSCHが伝送される時点とのスロット単位の時間間隔に相当し、K2と表記する)、スロット内において、PDSCHまたはPUSCHがスケジューリングされた開始シンボルの位置及び長さに係わる情報、PDSCHまたはPUSCHのマッピングタイプなどが含まれる。例えば、下記の[表13]または[表14]のような情報が、基地局から端末に通知されうる。
【0140】
【0141】
【0142】
基地局は、上述の時間ドメイン資源割り当て情報に係わるテーブルのエントリーのうちの1つを、L1シグナリング(例えば、DCI)を介して、端末に通知する(例えば、時間ドメイン資源割り当て情報は、DCI内の「時間ドメイン資源割り当て」フィールドによって指示される)。端末は、基地局から受信したDCIに基づき、PDSCHまたはPUSCHに係わる時間ドメイン資源割り当て情報を獲得する。
【0143】
図7は、NRの時間軸資源割り当ての一例を示す図である。
【0144】
図7を参照すれば、基地局は、上位レイヤを利用して設定されるデータチャネル(data channel)及び制御チャネル(control channel)のサブキャリア間隔(SCS:subcarrier spacing)
スケジューリングオフセット(scheduling offset)K
0値、そしてDCIを介して動的に指示される1スロット内のOFDMシンボルの開始位置(7-00)と、長さ(7-05)とにより、PDSCH資源の時間軸位置を指示する。
【0145】
図8は、本発明の一実施形態による無線通信システムにおいて、データチャネル(data channel)及び制御チャネル(control channel)のサブキャリア間隔による時間軸資源割り当ての一例を示す図である。
【0146】
図8を参照すれば、データチャネル及び制御チャネルのサブキャリア間隔が同じである場合(8-00);
、データと制御とのためのスロット番号(slot number)が同じであるので、基地局及び端末は、既定のスロットオフセット(slot offset)K
0に合わせ、スケジューリングオフセット(scheduling offset)が生じるということが分かる。一方、データチャネル及び制御チャネルのサブキャリア間隔が異なる場合(8-05);
、データと制御とのためのスロット番号(slot number)が異なるので、基地局及び端末は、PDCCHのサブキャリア間隔を基準にし、既定のスロットオフセット(slot offset)K
0に合わせ、スケジューリングオフセット(scheduling offset)が生じるということが分かる。
【0147】
LTE(登録商標)及びNRにおいて、端末は、サービング基地局に連結した状態で、当該基地局に端末が支援する能力(capability)を報告する手続きを有する。下記の説明において、それをUE能力(報告)と称する。基地局は、連結状態の端末に能力報告を要請するUE能力照会(capability enquiry)メッセージを伝達する。UE能力照会メッセージには、基地局のRAT(radio access technology)タイプ別端末能力要請が含まれる。RATタイプ別要請には、要請する周波数バンド情報が含まれる。また、UE能力照会メッセージを介し、1つのRRCメッセージコンテナ(container)において、複数のRATタイプが要請され、あるいは各RATタイプ別要請を含むUE能力照会メッセージが複数回含まれ、端末にも伝達される。すなわち、UE能力照会が複数回反復され、端末は、それに該当するUE能力情報(capability information)メッセージを構成し、複数回報告する。無線通信システムにおいては、NR、LTE(登録商標)、EN-DCを含むMR-DCに係わる端末能力要請が行われる。参照として、UE能力照会メッセージは、端末が連結を行った後、初期に送ることが一般的であるが、基地局は、必要時、いかなる条件においても、それを伝送することができる。
【0148】
上記段階において、基地局からUE能力報告要請を受けた端末は、基地局から要請されたRATタイプ及びバンド情報により、端末能力を構成する。NRシステムにおいて、端末がUE能力を構成する方法は、次の通りである。
【0149】
1.もし端末が基地局から、UE能力要請として、LTE(登録商標)及び/あるいはNRバンドに係わるリストを提供されると、端末は、EN-DCとNR SA(stand alone)とに係わるBC(band combination)を構成する。すなわち、基地局に、FreqBandListとして要請したバンドを基に、端末は、EN-DCとNR SAとに係わるBCの候補リストを構成する。また、バンドは、FreqBandListに記載された順に優先順位を有する。
【0150】
2.もし基地局が「eutra-nr-only」フラグあるいは「eutra」フラグを設定し、UE能力報告を要請した場合、端末は、上述の構成されたBCの候補リストのうち、NR SA BCに係わるものは、完全に除去する。そのような動作は、LTE(登録商標)基地局(eNB)が「eutra」能力を要請する場合にだけ起こる。
【0151】
3.その後、端末は、上記段階で構成されたBCの候補リストから、フォールバック(fallback)BCを除去する。ここで、フォールバックBCは、あるスーパーセット(super set)BCにおいて、最小1つのSCellに該当するバンドを除去した場合に該当し、スーパーセットBCが、すでにフォールバックBCをカバーするために、省略が可能である。この段階は、MR-DCでも適用され、すなわち、LTEバンドも適用されうる。この段階後に残っているBCは、最終「候補BCリスト」である。
【0152】
4.端末は、上述の最終「候補BCリスト」によって要請されたRATタイプに合うBCを選択し、報告するBCを選択する。本段階においては、定められた順に、端末が「supportedBandCombinationList」を構成する。すなわち、端末は、あらかじめ設定されたRATタイプの順序に合わせて報告するBC及びUE能力を構成することになる。(nr→eutra-nr→eutra)。また、構成された「supportedBandCombinationList」に係わる「featureSetCombination」を構成し、フォールバックBC(同じであるか、あるいはそれよりも低い段階の能力を含む)に係わるリストが除去された候補BCリストにおいて、「候補feature set combination」のリストを構成する。上述の「候補feature set combination」は、NR及びEUTRA-NR BCに係わる「feature set combination」をいずれも含み、UE-NR-能力コンテナとUE-MRDC-能力コンテナとの「feature set combination」から獲得される。
【0153】
5.また、もし要請されたRATタイプが「eutra-nr」であり、影響を与えるならば、「featureSetCombinations」は、UE-MRDC-能力とUE-NR-能力との2つのコンテナに全部含まれる。しかし、NRの「feature set」は、UE-NR-能力だけ含んでもよい。
【0154】
端末能力が構成された後、端末は、UE能力が含まれたUE能力情報メッセージを基地局に伝達する。基地局は、端末から受信したUE能力を基に、その後、当該端末に適するスケジューリング及び送受信管理を行う。
【0155】
NRは、基地局において、端末のチャネル状態情報(CSI:channel state information)の測定及び報告を指示するためのCSIフレームワーク(framework)を有する。NRのCSIフレームワークは、少なくとも資源設定(resource setting)と報告設定(report setting)との2つの要素によって構成され、報告設定は、資源設定のIDを少なくとも1以上参照し、互いの連結関係を有する。
【0156】
本発明の一実施形態によれば、資源設定は、端末がチャネル状態情報を測定するための基準信号(RS:reference signal)に係わる情報を含んでもよい。基地局は、端末に、少なくとも1以上の資源設定を設定する。一例として、基地局と端末は、資源設定に係わる情報を伝達するために、[表15]のようなシグナリング情報を送受信する。
【0157】
【0158】
[表15]において、シグナリング情報「CSI-ResourceConfig」は、それぞれの資源設定に係わる情報を含むものである。シグナリング情報によれば、それぞれの資源設定は、資源設定インデックス(csi-ResourceConfigId)、BWPインデックス(bwp-ID)、資源の時間軸伝送設定(resourceType)、または少なくとも1つの資源セット(resource set)を含む資源セットリスト(csi-RS-ResourceSetList)を含んでもよい。資源の時間軸伝送設定は、非周期的(aperiodic)伝送、半持続的(semi-persistent)伝送、または周期的(periodic)伝送に設定される。資源セットリストは、チャネル測定のための資源セットを含む集合であり、干渉測定のための資源セットを含む集合である。資源セットリストがチャネル測定のための資源セットを含む集合である場合、それぞれの資源セットは、少なくとも1つの資源(resource)を含んでもよく、それは、CSI基準信号(CSI-RS)資源または同期/ブロードキャストチャネルブロック(SSB:SS/PBCH block)のインデックスである。資源セットリストが干渉測定のための資源セットを含む集合である場合、それぞれの資源セットは、少なくとも1つの干渉測定資源(CSI-IM:CSI interference measurement)を含んでもよい。
【0159】
一例として、資源セットがCSI-RSを含む場合、基地局と端末は、資源セットに係わる情報を伝達するために、[表16]のようなシグナリング情報をやり取りする。
【0160】
【0161】
[表16]において、シグナリング情報(NZP-CSI-RS-ResourceSet)は、それぞれの資源セットに係わる情報を含んでいる。上記シグナリング情報によれば、それぞれの資源セットは、少なくとも資源セットインデックス(nzp-CSI-ResourceSetId)、または含まれるCSI-RSのインデックス集合(nzp-CSI-RS-Resources)に係わる情報を含み、含まれるCSI-RS資源の空間ドメイン伝送フィルタに係わる情報(repetition)、または含まれるCSI-RS資源のトラッキング(tracking)用途いかん(trs-Info)の一部を含んでもよい。
【0162】
CSI-RSは、資源セットに含まれる最も代表的な基準信号である。基地局と端末は、CSI-RS資源に係わる情報を伝達するために、[表17]のようなシグナリング情報をやり取りする。
【0163】
【0164】
[表17]において、シグナリング情報「NZP-CSI-RS-Resource」は、各CSI-RSに係わる情報を含んでもよい。シグナリング情報「NZP-CSI-RS-Resource」に含まれた情報は、下記のような意味を有する。
【0165】
-nzp-CSI-RS-ResourceId:CSI-RS資源インデックス
-resourceMapping:CSI-RS資源の資源マッピング情報
-powerControlOffset:PDSCH EPRE(Energy Per RE)とCSI-RS EPREとの比率
-powerControlOffsetSS:SS/PBCH block EPREとCSI-RS EPREとの比率
-scramblingID:CSI-RSシーケンスのスクランブリングインデックス
-periodicityAndOffset:CSI-RS資源の伝送周期及びスロットオフセット(slot offset)
-qcl-InfoPeriodicCSI-RS:当該CSI-RSが周期的なCSI-RSである場合、TCI-state情報
【0166】
シグナリング情報「NZP-CSI-RS-Resource」に含まれた「resourceMapping」は、CSI-RS資源の資源マッピング情報を示し、周波数資源RE(resource element)マッピング、ポート数、シンボルマッピング、CDMタイプ、周波数資源密度、周波数帯域マッピング情報を含んでもよい。それを介して設定されるポート数、周波数資源密度(density)、CDMタイプ、時間・周波数軸REマッピングは、下記[表18]の行(row)のうちの1つに定められた値を有する。
【0167】
【0168】
[表18]は、CSI-RSポート数Xによって設定される周波数資源密度(density)、CDMタイプ、CSI-RS構成(component)REパターン(pattern)の周波数軸及び時間軸の開始位置
、CSI-RS構成(component)REパターン(pattern)の周波数軸RE個数(k’)及び時間軸RE個数(l’)を示す。上述のCSI-RS構成REパターンは、CSI-RS資源を構成する基本単位である。周波数軸のY=1+max(k’)個のREと、時間軸のZ=1+max(l’)個のREとを介し、CSI-RS component RE patternは、YZ個のREによって構成される。CSI-RSポート数が1ポートである場合、PRB(physical resource block)内サブキャリアの制限なしに、CSI-RS RE位置が指定され、12ビットのビットマップにより、CSI-RS RE位置が指定される。CSI-RSポート数が{2,4,8,12,16,24,32}ポートであり、Y=2である場合、PRB内の2つのサブキャリアごとに、CSI-RS RE位置が指定され、6ビットのビットマップにより、CSI-RS RE位置が指定される。CSI-RSポート数が4ポートであり、Y=4である場合、PRB内の4つのサブキャリアごとに、CSI-RS RE位置が指定され、3ビットのビットマップにより、CSI-RS RE位置が指定される。それと類似して、時間軸RE位置は、総14ビットのビットマップによって指定される。このとき、[表18]のZ値により、周波数位置指定のように、ビットマップの長さが変わることが可能であるが、その原理は、上述の説明と類似しているので、以下においては、重複説明は、省略する。
【0169】
本発明の一実施形態によれば、報告設定は、資源設定のIDを少なくとも1以上参照し、互いの連結関係を有し、報告設定と連結関係を有する資源設定は、チャネル情報測定のための基準信号に係わる情報を含む設定情報を提供する。報告設定と連結関係を有する資源設定がチャネル情報測定のために使用される場合、測定されたチャネル情報は、連結関係を有する報告設定で設定された報告方法によるチャネル情報報告に使用される。
【0170】
本発明の一実施形態によれば、報告設定は、CSI報告方法に係わる設定情報を含んでもよい。一例として、基地局と端末は、報告設定に係わる情報を伝達するために、[表19]のようなシグナリング情報をやり取りする。
【0171】
【0172】
[表19]において、シグナリング情報「CSI-ReportConfig」は、各報告設定に係わる情報を含んでもよい。シグナリング情報「CSI-ReportConfig」に含まれた情報は、下記のような意味を有する。
【0173】
-reportConfigId:報告設定インデックス
-carrier:サービングセルインデックス
-resourcesForChannelMeasurement:報告設定と連結関係を有するchannel measurementのための資源設定インデックス
-csi-IM-ResourcesForInterference:報告設定と連結関係を有するinterference measurementのためのCSI-IM資源を有する資源設定インデックス
-nzp-CSI-RS-ResourcesForInterference:報告設定と連結関係を有するinterference measurementのためのCSI-RS資源を有する資源設定インデックス
-reportConfigType:チャネル報告の時間軸伝送設定と伝送チャネルとを示し、非周期的伝送、半周期的PUCCH(physical uplink control channel)伝送、半周期的PUSCH伝送または周期的伝送設定を有する
-reportQuantity:報告するチャネル情報の種類を示し、チャネル報告を伝送しない場合(「none」)と、チャネル報告を伝送する場合とのチャネル情報の種類(「cri-RI-PMI-CQI」、「cri-RI-i1」、「cri-RI-i1-CQI」、「cri-RI-CQI」、「cri-RSRP」、「ssb-Index-RSRP」、「cri-RI-LI-PMI-CQI」)を有する。ここで、チャネル情報の種類に含まれるelementは、CQI(channel quality indicator)、PMI(precoding matric indicator)、CRI(CSI-RS resource indicator)、SSBRI(SS/PBCH block resource indicator)、LI(layer indicator)、RI(rank indicator)及び/またはL1-RSRP(reference signal received power)を意味する。
-reportFreqConfiguration:報告するチャネル情報が全体帯域(wideband)に係わる情報だけを含むか、あるいはそれぞれの副帯域(subband)に係わる情報を含むかということを示し、それぞれの副帯域に係わる情報を含む場合、チャネル情報が含まれたsubbandに係わる設定情報を有する
-timeRestrictionForChannelMeasurements:報告するチャネル情報が参照する基準信号のうちchannel measurementのための基準信号に係わる時間軸制約いかん
-timeRestrictionForInterferenceMeasurements:報告するチャネル情報が参照する基準信号のうちinterference measurementのための基準信号に係わる時間軸制約いかん
-codebookConfig:報告するチャネル情報が参照するコードブック情報
-groupBasedBeamReporting:チャネル報告のビームグルーピングいかん
-cqi-Table:報告するチャネル情報が参照するCQIテーブルインデックス
-subbandSize:チャネル情報の副帯域サイズを示すインデックス
-non-PMI-PortIndication:non-PMIチャネル情報を報告するときに参照するポートマッピング情報
【0174】
基地局が、上位レイヤシグナリングまたはL1シグナリングを介して、チャネル情報報告を指示する場合、端末は、指示された報告設定に含まれた上述のような設定情報を参照し、チャネル情報報告を行う。
【0175】
基地局は、RRC(radio resource control)シグナリングまたはMAC(medium access control) CE(control element)シグナリングを含む上位レイヤシグナリング、あるいはL1シグナリング(例えば、共通DCI、グループ共通DCI、端末特定DCI)を介し、端末にチャネル状態情報(CSI:channel state information)報告を指示する。
【0176】
例えば、基地局は、上位レイヤシグナリング、またはDCIフォーマット(0_1)を使用するDCIを介して、端末に非周期的であるチャネル情報報告(CSI report)を指示する。基地局は、上位レイヤシグナリングを介して、端末の非周期的CSI報告のためのパラメータ、またはCSI報告のためのパラメータを含む多数のCSI報告トリガ状態(CSI report trigger state)を設定する。CSI報告のためのパラメータまたはCSI報告トリガ状態は、DCIを含むPDCCHと、CSI報告を含むPUCCH(physical uplink control channel)またはPUSCHとのスロット間隔、あるいは可能なスロット間隔を含む集合、チャネル状態測定のための基準信号ID、含まれるチャネル情報の種類などを含んでもよい。基地局が、DCIを介して端末に、多数のCSI報告トリガ状態のうちの一部を指示すれば、端末は、指示されたCSI報告トリガ状態に設定された報告設定のCSI報告設定により、チャネル情報を報告する。端末のCSI報告を含むPUCCHまたはPUSCHの時間軸資源割り当ては、DCIを介して指示されたPDCCHとのスロット間隔、PUSCHの時間軸資源割り当てのためのスロット内における開始シンボル及びシンボル長の指示、PUCCH資源指示の一部または全体を介して指示される。例えば、端末のCSI報告を含むPUSCHが伝送されるスロットの位置は、DCIを介して指示されたPDCCHとのスロット間隔を介して指示され、スロット内における開始シンボル及びシンボル長は、上述のDCIのtime domain resource assignmentフィールドを介して指示される。
【0177】
例えば、基地局は、上位レイヤシグナリング、またはDCIフォーマット(0_1)を使用するDCIを介して、端末に半持続的であるCSI報告を指示する。基地局は、MAC CEシグナリングを含む上位レイヤシグナリング、またはSP-CSI-RNTIでスクランブリングされたDCIを介し、半持続的CSI報告を活性化(activation)させたり非活性化(deactivation)させたりする。半持続的CSI報告が活性化されると、端末は、設定されたスロット間隔により、周期的にチャネル情報を報告する。半持続的CSI報告が非活性化されると、端末は、活性化された周期的なチャネル情報報告を中止する。基地局は、上位レイヤシグナリングを介し、端末の半持続的CSI報告のためのパラメータ、または半持続的CSI報告のためのパラメータを含む多数のCSI報告トリガ状態(CSI report trigger state)を設定する。
【0178】
CSI報告のためのパラメータ、またはCSI報告トリガ状態は、CSI報告を指示するDCIを含むPDCCHと、CSI報告を含むPUCCHまたはPUSCHとのスロット間隔、あるいは可能なスロット間隔を含む集合、CSI報告を指示する上位レイヤシグナリングが活性化されるスロットと、CSI報告を含むPUCCHまたはPUSCHとのスロット間隔、CSI報告のスロット間隔周期、含まれるチャネル情報の種類などを含んでもよい。基地局が、上位レイヤシグナリングまたはDCIを介して、端末に多数のCSI報告トリガ状態のうちの一部または多数の報告設定のうちの一部を活性化すれば、端末は、指示されたCSI報告トリガ状態に含まれた報告設定、または活性化された報告設定に設定されたCSI報告設定により、チャネル情報を報告する。端末のCSI報告を含むPUCCHまたはPUSCHの時間軸資源割り当ては、CSI報告のスロット間隔周期、上位レイヤシグナリングが活性化されるスロットとのスロット間隔、またはDCIを介して指示されたPDCCHとのスロット間隔、PUSCHの時間軸資源割り当てのためのスロット内における開始シンボル及びシンボル長の指示、PUCCH資源指示の一部または全体を介して指示される。例えば、端末のCSI報告を含むPUSCHが伝送されるスロットの位置は、DCIを介して指示されたPDCCHとのスロット間隔を介して指示され、スロット内における開始シンボル及びシンボル長は、上述のDCIフォーマット(0_1)のtime domain resource assignmentフィールドを介して指示されることが可能である。例えば、端末のCSI報告を含むPUCCHが伝送されるスロットの位置は、上位レイヤシグナリングを介して設定されたCSI報告のスロット間隔周期、及び上位レイヤシグナリングが活性化されるスロットと、CSI報告を含むPUCCHとのスロット間隔を介して指示され、スロット内における開始シンボル及びシンボル長は、上位レイヤシグナリングを介して設定されたPUCCH資源が割り当てられた開始シンボル及びシンボル長を介して指示される。
【0179】
例えば、基地局は、上位レイヤシグナリングを介し、端末に、周期的CSI報告を指示する。基地局は、RRCシグナリングを含む上位レイヤシグナリングを介して、周期的CSI報告を活性化させたり非活性化させたりする。周期的CSI報告が活性化されると、端末は、設定されたスロット間隔により、周期的にチャネル情報を報告する。周期的CSI報告が非活性化されると、端末は、活性化された周期的なチャネル情報報告を中止する。基地局は、上位レイヤシグナリングを介して、端末の周期的CSI報告のためのパラメータを含む報告設定を設定する。CSI報告のためのパラメータは、CSI報告を指示する上位レイヤシグナリングが活性化されるスロットと、CSI報告を含むPUCCHまたはPUSCHとのスロット間隔、CSI報告のスロット間隔周期、チャネル状態測定のための基準信号ID、含まれるチャネル情報の種類などを含んでもよい。端末のCSI報告を含むPUCCHまたはPUSCHの時間軸資源割り当ては、CSI報告のスロット間隔周期、上位レイヤシグナリングが活性化されるスロットとのスロット間隔、またはDCIを介して指示されたPDCCHとのスロット間隔、PUSCHの時間軸資源割り当てのためのスロット内における開始シンボル及びシンボル長の指示、PUCCH資源指示の一部または全体を介しても指示される。例えば、端末のCSI報告を含むPUCCHが伝送されるスロットの位置は、上位レイヤシグナリングを介して設定されたCSI報告のスロット間隔周期、上位レイヤシグナリングが活性化されるスロットと、CSI報告を含むPUCCHとのスロット間隔を介して指示され、スロット内での開始シンボル及びシンボル長は、上位レイヤシグナリングを介して設定されたPUCCH資源が割り当てられた開始シンボル及びシンボル長を介して指示される。
【0180】
基地局が、DCIを介して端末に、非周期的CSI報告または半持続的CSI報告を指示する場合、端末が、CSI報告のために必要なCSI計算時間(CSI computation time)を考慮し、指示されたCSI報告を介し、有効な(valid)チャネル報告を行うか否かを判別する。DCIを介して指示された非周期的CSI報告または半持続的CSI報告につき、端末は、CSI報告を指示するDCIを含むPDCCHが含む最後のシンボルが終わった後、Zシンボル以後の上向きリンクシンボルから有効なCSI報告を行い、上述のZシンボルは、CSI報告を指示するDCIを含むPDCCHが該当する下向きリンク帯域幅部分のヌメロロジー、CSI報告を伝送するPUSCHが該当する上向きリンク帯域幅部分のヌメロロジー、CSI報告で報告するチャネル情報の種類または特性(report quantity、周波数帯域granularity、基準信号のポート数、コードブック種類など)によっても異なる。言い替えれば、あるCSI報告が有効なCSI報告と判断されるためには(当該CSI報告が有効なCSI報告であるならば)、当該CSI報告の上向きリンク伝送がtiming advanceを含み、Zrefシンボルよりも先に実行されてはならない。このとき、Zrefシンボルは、上記トリガリング(triggering)PDCCHの最後のシンボルが終わる瞬間から、時間
以後、循環前置(CP:cyclic prefix)を始める上向きリンクシンボルである。ここで、Zの詳細値は、下記の説明により、
は、ヌメロロジーである。このとき、
今後の説明の便宜のために、上述の条件を満足することを、CSI報告有効性条件1を満足することと命名する。
【0181】
また、DCIを介して端末に指示した非周期的CSI報告に係わるチャネル測定のための基準信号が非周期的基準信号である場合、基準信号が含まれた最後のシンボルが終わった以後、Z’シンボル以後の上向きリンクシンボルから、有効なCSI報告を行い、上述のZ’シンボルは、CSI報告を指示するDCIを含むPDCCHが該当する下向きリンク帯域幅部分のヌメロロジー、CSI報告に係わるチャネル測定のための基準信号が該当する帯域幅のヌメロロジー、CSI報告を伝送するPUSCHが該当する上向きリンク帯域幅部分のヌメロロジー、CSI報告で報告するチャネル情報の種類または特性(report quantity、周波数帯域granularity、基準信号のポート数、コードブック種類など)によっても異なる。言い替えれば、あるCSI報告が有効なCSI報告と判断されるためには(当該CSI報告が有効なCSI報告であるとするならば)、当該CSI報告の上向きリンク伝送がtiming advanceを含み、Zref’シンボルより先に実行されてはならない。このとき、Zref’シンボルは、上記トリガリングPDCCHがトリガー(trigger)する非周期CSI-RSあるいは非周期CSI-IMの最後のシンボルが終わる瞬間から、時間
以後、循環前置(CP:cyclic prefix)を始める上向きリンクシンボルである。ここで、Z’の詳細値は、上述のところにより、
は、ヌメロロジーである。このとき、
を引き起こすものを使用するように約束され、
は、トリガリング(triggering)PDCCH伝送に使用される副搬送波間隔を意味し、
は、CSI-RS伝送に使用される副搬送波間隔を意味し、
は、CSI報告のためのUCI(uplink control information)伝送に使用される上向きリンクチャネルの副搬送波間隔を意味する。さらに他の例として、
を引き起こすものを使用するように約束される。このとき、
は、上述の説明を参照する。今後の説明の便宜のために、上述の条件を満足することをCSI報告有効性条件2を満足すると命名する。
【0182】
もし基地局が、DCIを介して端末に、非周期的基準信号に係わる非周期的CSI報告を指示する場合、端末は、CSI報告を指示するDCIを含むPDCCHに含まれる最後のシンボルが終わった以後からZシンボル以後の時点と、基準信号が含まれた最後のシンボルが終わった以後からZ’シンボル以後の時点とをいずれも満足する最初の上向きリンクシンボルから、有効なCSI報告を行う。すなわち、非周期的(aperiodic)基準信号に基づく非周期的CSI報告の場合、CSI報告有効性条件1とCSI報告有効性条件2とをいずれも満足してこそ、有効なCSI報告と判断される。
【0183】
基地局が指示したCSI報告時点が、CSI計算時間要求事項を満足することができない場合、端末は、当該CSI報告が有効ではないと判断し、CSI報告のためのチャネル情報状態のアップデートを考慮しない。
【0184】
上述のCSI計算時間計算のためのZ、Z’シンボルは、下記[表20]及び[表21]による。例えば、CSI報告で報告するチャネル情報が、全体帯域(wideband)情報のみを含み、基準信号のポート数が4以下であり、基準信号資源が1つであり、コードブック種類が「type I-SinglePanel」であるか、あるいは報告するチャネル情報の種類(report quantity)が「cri-RI-CQI」である場合、Z、Z’シンボルは、[表21]のZ1、Z1’値による。今後、それを遅延要求条件2(delay requirement 2)と命名する。それに加え、CSI報告を含むPUSCHが、TBまたはHARQ-ACKを含まず、端末のCPU占有(occupation)が0である場合、Z、Z’シンボルは、[表20]のZ1、Z1’値により、それを遅延要求条件1(delay requirement 1)と命名する。上述のCPU占有(occupation)に係わる説明は、以下で詳細に記載する。また、「report quantity」が「cri-RSRP」または「ssb-Index-RSRP」である場合、Z、Z’シンボルは、[表21]のZ2、Z2’値による。[表21]のX1、X2、X3、X4は、ビーム報告時間に係わる端末の能力(UE capability)を意味し、[表21]のKB1、KB2は、ビーム変更時間に係わる端末の能力を意味する。上述のCSI報告で報告するチャネル情報の種類または特性に該当しない場合、Z、Z’シンボルは、[表21]のZ2、Z2’値による。
【0185】
【0186】
【0187】
基地局は、端末に、非周期的(aperiodic)/半持続的(semi-persistent)/周期的(periodic)CSI報告を指示するとき、CSI報告で報告するチャネル情報測定のための基準信号の基準時間を決定するために、CSI基準資源(CSI reference resource)をスロット単位で設定する。例えば、上向きリンクスロットn’でCSI 報告#Xを伝送するように指示される場合、上向きリンクスロットn’に伝送するCSI報告#XのCSI基準資源は、下向きリンクスロットn-n
CSI-refと定義される。下向きリンクスロットnは、下向きリンクと上向きリンクとのヌメロロジー(μ
DL、μ
UL)を考慮し、
と計算される。下向きリンクスロットnとCSI基準資源とのスロット間隔であるn
CSI-refは、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#0が半持続的CSI報告または周期的CSI報告である場合、チャネル測定のためのCSI-RS資源の数により、もし当該CSI報告に、単一CSI-RS資源が連結された場合、
により、当該CSI報告に、多重CSI-RS資源が連結された場合、
による。上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#0が非周期的CSI報告である場合、チャネル測定のためのCSI計算時間Z’を考慮し、
と計算される。上述の
は、1スロットに含まれたシンボルの個数であり、NRにおいては、
を仮定する。
【0188】
基地局が端末に、上位レイヤシグナリングまたはDCIを介し、上向きリンクスロットn’において、あるCSI報告を伝送するように指示する場合、端末は、当該CSI報告に連結(associate)されたCSI-RS資源、CSI-IM資源またはSSB資源のうち、上向きリンクスロットn’で伝送されるCSI報告のCSI基準資源スロットよりも遅れずに伝送されたCSI-RS資源、CSI-IM資源、SSB資源につき、チャネル測定あるいは干渉測定を行い、CSIを報告する。当該CSI報告に連結されたCSI-RS資源、CSI-IM資源あるいはSSB資源は、上位レイヤシグナリングを介して設定された端末のCSI報告のための報告設定が参照する資源設定に設定された資源セットに含まれたCSI-RS資源、CSI-IM資源、SSB資源であるか、当該CSI報告のためのパラメータを含むCSI報告トリガ状態(CSI report trigger state)が参照するCSI-RS資源、CSI-IM資源、SSB資源、あるいは基準信号(RS)集合のIDが示すCSI-RS資源、CSI-IM資源、SSB資源を意味する。
【0189】
本発明の実施形態において、CSI-RS/CSI-IM/SSBオケージョン(occasion)は、上位レイヤ設定あるいは上位レイヤ設定と、DCIトリガリングとの組み合わせによって決定されるCSI-RS/CSI-IM/SSB資源の伝送時点を意味する。一例として、半持続的CSI-RS資源あるいは周期的CSI-RS資源は、上位レイヤシグナリングに設定されたスロット周期及びスロットオフセットによって伝送されるスロットが決定され、資源マッピング情報(resourceMapping)により、[表18]のスロット内資源マッピング方法のうちの1つを参照し、スロット内伝送シンボルが決定される。他の例として、非周期的CSI-RS資源は、上位レイヤシグナリングに設定されたチャネル報告を指示するDCIが含まれたPDCCHとのスロットオフセットによって伝送されるスロットが決定され、資源マッピング情報(resourceMapping)により、[表18]のスロット内資源マッピング方法のうちの1つを参照し、スロット内伝送シンボルが決定される。
【0190】
上述のCSI-RSオケージョン(occasion)は、各CSI-RS資源の伝送時点を独立して考慮するか、あるいは資源セットに含まれた1以上のCSI-RS資源の伝送時点を総合的に考慮して決定され、それにより、それぞれの資源セット設定によるCSI-RSオケージョンにつき、下記のような2つの解釈が可能である。
【0191】
-解釈1-1:CSI報告のために設定された報告設定が参照する資源設定に設定された資源セットに含まれた1以上のCSI-RS資源のうち1つの特定資源が伝送される最も早いシンボルの開始時点から、最も遅れたシンボルの終了時点
-解釈1-2:CSI 報告のために設定された報告設定が参照する資源設定に設定された資源セットに含まれた全てのCSI-RS資源のうち、最も早い時点に伝送されるCSI-RS資源が伝送される最も早いシンボルの開始時点から、最も遅れた時点に伝送されるCSI-RS資源が伝送される最も遅れたシンボルの終了時点
【0192】
以下、本発明の実施形態において、CSI-RSオケージョンに係わる2つの解釈をいずれも考慮し、個別的に適用されることが可能である。また、CSI-IMオケージョンとSSBオケージョンとにつき、CSI-RSオケージョンのように、2つの解釈をいずれも考慮することが可能であるが、その原理は、上述の説明と類似しているので、以下においては、重複説明は、省略する。
【0193】
本発明の実施形態において、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#XのためのCSI-RS/CSI-IM/SSBオケージョンは、CSI報告#Xのために設定された報告設定が参照する資源設定に設定された資源セットに含まれたCSI-RS資源、CSI-IM資源、SSB資源のCSI-RSオケージョン、CSI-IMオケージョン、SSBオケージョンにおいて、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#XのCSI基準資源よりも遅くないCSI-RSオケージョン、CSI-IMオケージョン、SSBオケージョンの集合を意味する。
【0194】
本発明の実施形態において、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#XのためのCSI-RS/CSI-IM/SSBオケージョンのうち、最も遅いCSI-RS/CSI-IM/SSBオケージョンは、下記のような2つの解釈が可能である。
【0195】
-解釈2-1:上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#XのためのCSI-RSオケージョンのうち、最も遅いCSI-RSオケージョンと、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#XのためのCSI-RSオケージョンのうち、最も遅いCSI-IMオケージョンと、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#0のためのSSBオケージョンのうち、最も遅いSSBオケージョンと、を含むオケージョンの集合
-解釈2-2:上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#XのためのCSI-RSオケージョン、CSI-IMオケージョン、SSBオケージョン全体のうち、最も遅いオケージョン
【0196】
以下、本発明の実施形態において、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#XのためのCSI-RS/CSI-IM/SSBオケージョンのうち、最も遅いCSI-RS/CSI-IM/SSBオケージョンに係わる2つの解釈をいずれも考慮し、個別的に適用されることが可能である。また、CSI-RSオケージョン、CSI-IMオケージョン、SSBオケージョンにつき、上述の2つの解釈(解釈1-1、解釈1-2)を考慮したとき、本発明の実施形態において、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI 報告#XのためのCSI-RS/CSI-IM/SSBオケージョンのうち、最も遅いCSI-RS/CSI-IM/SSBオケージョンは、互いに異なる4種類の解釈(解釈1-1と解釈2-1とを適用する;解釈1-1と解釈2-2とを適用する;解釈1-2と解釈2-1とを適用する;解釈1-2と解釈2-2を適用する)をいずれも考慮し、個別的に適用されることが可能である。
【0197】
基地局は、端末が、CSI報告のために同時に計算するチャネル情報の量、すなわち、端末のチャネル情報計算ユニット(CPU:CSI processing unit)の数を考慮して、CSI報告を指示する。端末が同時に計算することができるチャネル情報計算ユニットの数を、NCPUとすれば、端末は、NCPUよりも多くのチャネル情報計算を必要とする基地局のCSI報告指示を期待しないか、あるいはNCPUよりも多くのチャネル情報計算を必要とするチャネル情報のアップデートを考慮しない。NCPUは、端末が基地局に上位レイヤシグナリングを介して報告するか、あるいは基地局が上位レイヤシグナリングを介して設定する。
【0198】
基地局が端末に指示したCSI報告は、端末が同時に計算することができるチャネル情報の全体数N
CPUにおいて、チャネル情報計算のための一部あるいは全体のCPUを占めると仮定する。それぞれのCSI報告につき、例えば、CSI報告n(n=0、1、…、N-1)のために必要なチャネル情報計算ユニットの数を
とすれば、総N個のCSI報告のために必要なチャネル情報計算ユニットの数は、
である。特定時点において、端末が多数のCSI報告のために必要とするチャネル情報計算の数が、端末が同時に計算することができるチャネル情報計算ユニットの数N
CPUよりも多い場合、端末は、一部CSI報告のためのチャネル情報のアップデートを考慮しない。多数の指示されたCSI報告のうち、チャネル情報のアップデートを考慮しないCSI報告は、少なくともCSI報告のために必要とするチャネル情報計算が、CPUを占める時間、報告するチャネル情報の重要度、または優先順位を考慮して決定される。例えば、CSI報告のために必要とするチャネル情報計算が、CPUを占める時間が最も遅れた時点で始まるCSI報告に係わるチャネル情報のアップデートを考慮せず、チャネル情報の優先順位が低いCSI報告につき、優先してチャネル情報のアップデートを考慮しないことが可能である。
【0199】
上記CSI優先順位は、下記[表22]を参照して決定される。
【0200】
【0201】
CSI報告に係わるCSI優先順位は、[表22]の優先順位値「PriiCSI(y,k,c,s)」を介して決定される。[表22]を参照すれば、CSI優先順位値は、CSI報告が含むチャネル情報の種類、CSI報告の時間軸報告特性(非周期的、半持続的、周期的)、CSI報告が伝送されるチャネル(PUSCH、PUCCH)、サービングセルインデックス(Serving Cell Index)、CSI報告構成インデックス(CSI Report Configuration Index)を介して決定される。CSI報告に係わるCSI優先順位は、優先順位値「PriiCSI(y,k,c,s)」を比較し、優先順位値が小さいCSI報告に対し、CSI優先順位が高いと判断される。
【0202】
基地局が端末に指示したCSI報告のために必要とするチャネル情報計算がCPUに占める時間をCPU占有時間(occupation time)とすれば、CPU占有時間は、CSI報告に含まれたチャネル情報の種類(report quantity)、CSI報告の時間軸特性(非周期的、半持続的、周期的)、CSI報告を指示する上位レイヤシグナリングまたはDCIが占めるスロットまたはシンボル、チャネル状態測定のための基準信号が占めるスロット、あるいはシンボルの一部または全体を考慮して決定される。
【0203】
図9は、一部実施形態による、CSI報告に含まれた「report quantity」が「none」に設定されていないCSI報告のためのCPU占有時間の例を示す図である。
【0204】
図9の9-00は、一部実施形態による、CSI報告に含まれた「report quantity」が「none」に設定されていない非周期的CSI報告のためのCPU占有時間を示す図である。基地局が、DCIフォーマット0_1を使用するDCIを介して、非周期的CSI報告#Xを上向きリンクスロットn’で伝送するように指示する場合、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#XのためのCPU占有時間(9-05)は、非周期的CSI報告#0を指示するDCIが含まれたPDCCH(9-10)が占める最後のシンボルの次のシンボルから、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#Xを含むPUSCH(9-15)が占める最後のシンボルまでと定義される。
【0205】
図9の9-20は、一部実施形態による、CSI報告に含まれた「report quantity」が「none」に設定されていない周期的CSI報告または半持続的CSI報告のためのCPU占有時間を示す図である。基地局が、上位レイヤシグナリングまたはSP-CSI-RNTIでスクランブリングされたDCIフォーマット0_1を使用するDCIを介して、周期的CSI報告#Xまたは半持続的CSI報告#Xを、上向きリンクスロットn’で伝送するように指示する場合、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#XのためのCPU占有時間(9-25)は、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#XのためのCSI-RS/CSI-IM/SSBオケージョンのうち、最も遅いCSI-RS/CSI-IM/SSBオケージョン(9-35)に該当する最も先に伝送されたCSI-RS/CSI-IM/SSB資源の最初シンボルから、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#Xを含むPUCCHまたはPUSCH(9-35)が占める最後のシンボルまでと定義される。例外として、基地局がDCIを介して半持続的CSI報告を指示し、端末が半持続的CSI報告#Xの最初CSI報告を行う場合、最初CSI報告のためのCPU占有時間は、半持続的CSI報告#Xを指示するDCIが含まれたPDCCHが占める最後のシンボルの次のシンボルから、最初CSI報告を含むPUSCHが占める最後のシンボルまでと定義される。それを介して、CSI報告が指示される時点と、CPU占有時間が始める時点とを考慮し、端末の時間軸上の動作因果関係(causality)を保証する。
【0206】
一例として、CPU占有時間は、下記[表23]のような規則によるものである。
【0207】
【0208】
図10は、一部実施形態による、CSI報告に含まれた「report quantity」が「none」に設定されたCSI報告のためのCPU占有時間の一例を示す図である。
【0209】
図10の10-00は、一部実施形態による、CSI報告に含まれた「report quantity」が「none」に設定された非同期的CSI報告のためのCPU占有時間を示す図である。基地局が、DCIフォーマット0_1を使用するDCIを介して、非周期的CSI報告#Xを、上向きリンクスロットn’で伝送するように指示する場合、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#XのためのCPU占有時間(10-05)は、非周期的CSI報告#0を指示するDCIが含まれたPDCCH(10-10)が占める最後のシンボルの次のシンボルから、CSI計算(computation)を終えるシンボルまでと定義される。上述のCSI計算を終えるシンボルは、CSI報告#0を指示するDCIが含まれたPDCCHが占める最後のシンボルのCSI計算時間Z(10-15)以後のシンボルと、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#0のための最も最近のCSI-RS/CSI-IM/SSBオケージョン(10-20)の最後のシンボルのCSI計算時間Z’(10-25)以後のシンボルと、のうち、最も遅いシンボルを意味する。
【0210】
図10の10-30は、一部実施形態による、CSI報告に含まれた「report quantity」が「none」に設定された周期的CSI報告または半持続的CSI報告のためのCPU占有時間を示す図である。基地局が、上位レイヤシグナリング、またはSP-CSI-RNTIでスクランブリングされたDCIフォーマット0_1を使用するDCIを介して、周期的CSI報告#Xまたは半持続的CSI報告#Xを上向きリンクスロットn’で伝送するように指示する場合、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#XのためのCPU占有時間(10-35)は、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#XのためのそれぞれのCSI-RS/CSI-IM/SSBオケージョン(10-40)に該当する最も先に伝送されたCSI-RS/CSI-IM/SSB資源の最初シンボルから最も遅れるように伝送されたCSI-RS/CSI-IM/SSB資源の最後のシンボルのCSI占有時間Z’(10-45)以後のシンボルまでと定義される。
【0211】
一例として、CPU占有時間は、下記[表24]のような規則による。
【0212】
【0213】
免許不要帯域(例えば、5GHz)において、通信を行う通信装置(基地局または端末)は、信号を伝送する以前、チャネル接続手続き(channel access procedure)またはLBT(listen before talk)を行い、チャネル接続手続きの結果によって信号伝送を行う。例えば、もしチャネル接続手続きの結果として、免許不要帯域が遊休状態であると判断された場合には、信号を伝送するが、遊休状態ではないと判断された場合、信号を伝送することができなくなる。
【0214】
チャネル接続手続きは、通信装置により、設定されるか、あるいは事前に定義された規則によって計算された時間の間、免許不要帯域を介して受信される信号の強度を測定し、それを、事前に定義された臨界値や、チャネル帯域幅、伝送する信号が、伝送される信号の帯域幅、及び/または伝送電力の強度のうちの少なくとも1以上の変数によって構成された関数によって計算された臨界値と比較することにより、免許不要帯域の遊休状態を決定する手続きを含んでもよい。
【0215】
例えば、通信装置は、信号を伝送する時点直前(immediately before)Xμs(例えば、16μsまたは25μs)の間、受信された信号の強度を測定し、測定された信号の強度が、事前に定義されるか、あるいは計算された臨界値T(例えば、-72dBm)よりも小さい場合、通信装置は、免許不要帯域が遊休状態であると決定し、信号を伝送する。このとき、チャネル接続手続き後、チャネルを占有し、信号伝送が可能な最大時間は、それぞれの免許不要帯域により、国家別、地域別、周波数帯域別に定義された最大チャネル占有時間(MCOT:maximum channel occupancy time)によって制限される。また、上述の最大時間は、通信装置の種類(例えば、基地局または端末、またはマスター(master)機器またはスレーブ(slave)機器)によっても制限される。例えば、日本の場合、5GHz免許不要帯域において、基地局または端末は、チャネル接続手続きの実行後、遊休状態であると決定された免許不要帯域につき、最大4ms時間の間、さらなるチャネル接続手続きの実行なしに、チャネルを占有し、信号を伝送する。
【0216】
より具体的には、NRシステムにおいて、基地局または端末のチャネル接続手続きは、大きく見て、4種のカテゴリーに区分することができる。例えば、チャネル接続手続きを実行しない方式である第1カテゴリー、ランダムバックオフ(backoff)なしに、チャネル接続手続きを実行する方式である第2カテゴリー、固定された大きさの競争ウィンドウでランダムバックオフを介して、チャネル接続手続きを実行する方式である第3カテゴリー、可変サイズの競争ウィンドウにおいて、ランダムバックオフを介して、チャネル接続手続きを実行する方式である第4カテゴリーである。チャネル接続手続きカテゴリーは、次のようなチャネル接続手続き類型に区分される。
【0217】
-類型1(Type 1):可変時間の間、チャネル接続手続きを実行した後、上向き/下向きリンク信号または上向き/下向きリンクチャネルの伝送
-類型2(Type 2):固定時間の間、チャネル接続手続きを実行した後、上向き/下向きリンク信号または上向き/下向きリンクチャネルの伝送
-類型3(Type 3):チャネル接続手続き実行なしに、下向きリンクまたは上向きリンク信号、または下向きリンクまたは上向きリンク信号チャネルの伝送
【0218】
一実施形態により、類型1の場合、第3カテゴリー及び第4カテゴリーを例示し、類型2の場合、第2カテゴリーを例示し、類型3の場合、第1カテゴリーを例示する。このとき、固定時間の間、チャネル接続手続きを実行する類型2または第2カテゴリーの場合、チャネル接続手続きを実行する固定時間により、1以上の類型に区分される。例えば、類型2は、Aμsの固定時間(例えば、25μs)の間、チャネル接続手続きを実行する類型(類型2-1)と、Bμsの固定時間(例えば、16μs)の間、チャネル接続手続きを実行する類型(類型2-2)に区分される。
【0219】
免許不要帯域において、信号伝送を行う基地局または端末は、伝送する信号またはチャネルの種類により、チャネル接続手続き類型(または、方式)を決定する。例えば、基地局が、免許不要帯域において、下向きリンクデータチャネルを含む下向きリンク信号を伝送する場合、基地局は、類型1方式のチャネル接続手続きを実行する。そして、基地局が、免許不要帯域において、下向きリンクデータチャネルを含まない下向きリンク信号またはチャネルを伝送する場合、例えば、同期信号または下向きリンク制御チャネルを伝送する場合、基地局は、類型2方式のチャネル接続手続きを実行し、上述の信号またはチャネルを伝送する。
【0220】
このとき、免許不要帯域で伝送する信号またはチャネルの伝送長、または免許不要帯域を占有して使用する時間または区間の長さにより、チャネル接続手続きの方式が決定される。一般的に、類型1方式においては、類型2方式でチャネル接続手続きを実行するよりも長い時間の間、チャネル接続手続き実行が必要である。従って、基地局または端末は、短い時間区間、または基準時間(例えば、XmsまたはYシンボル)以下の時間の間、信号を伝送する場合には、類型2方式のチャネル接続手続きを実行する。一方、基地局または端末が、長い時間区間、または基準時間(例えば、XmsまたはYシンボル)を超えるか、あるいはそれ以上の時間の間、信号を伝送する場合には、類型1方式のチャネル接続手続きを実行する。言い換えれば、免許不要帯域のチャネル接続手続き類型により、免許不要帯域を占有して使用することができる時間が異なる。
【0221】
多様な実施形態において、チャネル接続優先順位種類に係わるパラメータ値(例:決定されたチャネル接続優先順位pによる遅延区間(defer duration)、競争区間(contention window)値または大きさの集合CWp及び競争区間の最小値CWmin,p及び最大値CWmax,p、最大チャネル占有可能区間Tmcot,p)は、表25にように決定される。表25は、下向きリンクの場合、チャネル接続優先順位種類に係わるパラメータ値の一例を示す。
【0222】
例えば、免許不要帯域において、下向きリンク信号を伝送する基地局は、最小Tf+mp*Tsl時間(一例として、遅延区間)の間、免許不要帯域に係わるチャネル接続手続きを実行する。もし基地局がチャネル接続優先順位種類3(p=3)でチャネル接続手続きを実行する場合、チャネル接続手続きを実行するのに必要な遅延区間の大きさTf+mp*Tslにつき、mp=3を利用し、Tf+mp*Tslの大きさが設定される。ここで、Tfは、16μsに固定された値であり、そのうち、最初Tsl時間は、遊休状態ではなければならず、Tf時間において、Tsl時間後の残り時間Tf-Tslにおいて、基地局は、チャネル接続手続きを実行しない。このとき、基地局が、残り時間Tf-Tslにおいて、チャネル接続手続きを実行したとしても、チャネル接続手続きの結果は、使用されない。言い換えれば、Tf-Tsl時間は、基地局において、チャネル接続手続き実行を遅延する時間である。
【0223】
もしmp*Tsl時間のいずれにおいても、免許不要帯域が遊休状態であると決定された場合、N=N-1になる。このとき、Nは、0と、チャネル接続手続きを実行する時点とにおいて、競争区間の値CWpにおいて、任意の整数値として選択される。チャネル接続優先順位種類3の場合、最小競争区間値及び最大競争区間値は、それぞれ15、63である。もし遅延区間、及びチャネル接続手続きを実行するさらなる区間において、免許不要帯域が遊休状態であると決定された場合、基地局は、Tmcot,p時間(8ms)の間、免許不要帯域を介して信号を送信する。本明細書においては、説明の便宜のために、下向きリンクチャネル接続優先順位クラスに基づいて説明したが、上向きリンクの場合、表25のチャネル接続優先順位クラスが同一に使用されるか、あるいは上向きリンク伝送に係わる別途のチャネル接続優先順位クラスが使用される。
【0224】
【0225】
NRシステムにおいて、7GHz周波数帯域またはそれ以下の周波数帯域においては、1つのキャリア(carrier)が最大100MHz周波数帯域を使用する。このとき、7GHz以上の周波数帯域または超高周波(mmWave)周波数帯域においては、1つのキャリア(carrier)が最大400MHz周波数帯域を使用する。一部免許不要帯域(例えば、5GHz周辺の免許不要帯域)の場合、20MHz単位のチャネルに区分されており、上述の20MHz単位に区分された各チャネルを利用し、多様な通信装置がチャネル接続手続きを実行する。従って、広帯域(例えば、20MHz帯域幅より大きい帯域幅)を使用し、免許不要帯域を介して通信を行うNRシステムの場合、20MHz単位で、チャネル接続手続きを実行することにより、免許不要帯域を、他の機器及び/またはシステムと公正に使用することができるようになる。言い換えれば、免許不要帯域キャリアまたは免許不要帯域セル、または上述のキャリアまたはセルの帯域幅部分を利用して通信を行う基地局と端末との場合、キャリアまたはセルの帯域幅、あるいは上述の帯域幅部分の帯域幅が20MHzよりも大きい場合、上述の帯域幅または帯域幅部分(以下、帯域幅部分と称する)を1以上のサブバンドに区分し、それぞれのサブバンド単位またはサブバンドグループ単位で、チャネル接続手続きを実行する。このとき、サブバンドは、キャリア帯域幅または帯域幅部分の大きさを基準に区分される。
【0226】
例えば、基地局は、端末に設定した帯域幅部分の大きさにより、帯域幅部分を複数個のLBTサブバンドに区分する。言い換えれば、80MHz帯域幅部分は、20MHz単位のLBTサブバンド4個に区分される。LBTサブバンドの大きさは、免許不要帯域のチャネル大きさと同じであるか、あるいは免許不要帯域のチャネルサイズの倍数である。LBTサブバンドの大きさが、上位信号を介して設定されることも可能である。このとき、LBTサブバンドの大きさは、帯域幅サイズ、またはPRB数と定義される。言い換えれば、LBTサブバンドの大きさは、5GHz免許不要帯域のチャネルサイズである20MHzであるか、あるいは5GHz免許不要帯域のチャネルサイズの倍数である40MHzまたは80MHzである。他の例として、LBTサブバンドの大きさは、X個のPRBと定義され、ここで、X個のPRBに該当する帯域幅は、免許不要帯域のチャネルサイズである20MHz帯域幅と同じであるか、あるいはそれよりも小さい。類似して、LBTサブバンドの大きさは、40MHz帯域幅または80MHz帯域幅と同じであるか、あるいはそれよりも小さい帯域幅に該当するY個及び/またはZ個のPRBと定義される。このとき、各帯域幅に係わるX値、Y値、及びZ値は、基地局と端末との間において、事前に定義される。このとき、LBTサブバンドのうちの少なくとも1つのLBTサブバンドの大きさは、残りLBTサブバンドの大きさと異なる。例えば、キャリア帯域幅または帯域幅部分の大きさが50MHzである場合、3個のLBTサブバンドに区分される。このとき、区分されたLBTサブバンドそれぞれの大きさは、20MHz、20MHz、10MHz、または10MHz、20MHz、20MHzである。上述のLBTサブバンドの数、及び/またはLBTサブバンドの大きさは、例示的なものであり、多様な変形が可能である。言い替えれば、50MHzサイズのキャリア帯域幅または帯域幅部分は、40MHzサイズのLBTサブバンド、及び10MHzのLBTサブバンドに区分される。また、上述の例において、各LBTサブバンドの大きさは、PRBの数と表現される。
【0227】
図11を利用し、さらに具体的に説明すると、次の通りである。
図11は、本発明の多様な実施形態による無線通信システムにおいて、LBTサブバンドを区分する一例を示す図である。
【0228】
図11は、端末が2つの免許不要帯域キャリアまたは免許不要帯域セル11-00、11-60(以下、セル#0、セル#1と称する)を介して、基地局と通信を行う場合を示す図である。このとき、セル#0とセル#1とのキャリア帯域幅11-05及び11-65の大きさは、同じであるか、あるいは異なっている。それだけではなく、端末は、セル#0とセル#1との帯域幅11-05及び11-65と同じであるか、あるいはそれよりも小さい帯域幅部分(11-10、11-70)がそれぞれ設定される。このとき、帯域幅部分(11-10、11-70)の設定情報(例えば、帯域幅部分の大きさ)は、同じであるか、あるいは異なっている。基地局は、
図11のように、セル#0のキャリア帯域幅11-05を、N個のLBTサブバンドに区分し、セル#1のキャリア帯域幅11-65または帯域幅部分11-70は、別途のLBTサブバンド区分なしに、または1つのLBTサブバンドに区分し、チャネル接続手続きを実行する。このとき、基地局は、セル#0において、上述の端末の帯域幅部分11-10を基準に、M個のLBTサブバンドに区分することも可能である。基地局は、セル#0(11-00)において、LBTサブバンドにつき、チャネル接続手続き(11-25、11-35、11-45、11-55)を実行し、セル#1(11-60)において、サブバンド#0、あるいはキャリアまたは帯域幅部分11-70につき、チャネル接続手続き11-75を実行し、遊休状態と判断されたLBTサブバンドを介して通信を行う。従って、端末は、基地局の各LBTサブバンドに係わるチャネル接続手続きの結果により、送受信することができる資源領域が変わりうるので、端末は、基地局が実行した各サブバンドに係わるチャネル接続手続きの結果を受信することが必要であり、それを介して端末は、上向き/下向きリンクデータチャネル送受信のための周波数資源領域を正しく決定する。
【0229】
そのために、基地局は、下向きリンク制御チャネルを介し、端末にチャネル接続手続き結果を伝送する。基地局のチャネル接続手続きの結果は、LBTサブバンドを含む帯域幅部分を設定された端末のいずれにも共通して適用される情報であるので、セル共通またはグループ共通のDCI(GC(group-common)DCI)を介して、基地局が各サブバンドに係わるチャネル接続手続きの結果を伝送することにより、端末に、上述の情報を伝送するために必要なシグナリングを最小化させる。このとき、基地局のチャネル接続手続き結果は、UE-specific DCIを介して、端末にも伝送される。
【0230】
本発明の多様な実施形態においては、基地局のチャネル接続手続きの結果を指示する情報を、「LBT結果情報」と称する。このとき、LBT結果情報は、それぞれのLBTサブバンドについて定義され、それぞれのLBTサブバンドに係わるチャネル接続手続きの結果を指示する情報を含んでもよい。また、LBT結果情報は、各キャリアまたはセルについて定義され、各キャリアまたはセルに係わるチャネル接続手続きの結果を指示する情報を含んでもよい。また、キャリアまたはセルが、複数のサブバンドを含む場合、LBT結果情報は、各キャリアまたは各セル、及び各LBTサブバンドについて定義され、各キャリアまたは各セル、及び各LBTサブバンドに係わるチャネル接続手続きの結果を指示する情報を含んでもよい。
【0231】
このとき、基地局は、それぞれのLBTサブバンドに係わるチャネル接続手続きの結果を、ビットマップを利用して端末に伝送する。例えば、4個のLBTサブバンドによって構成されたセル#0(11-00)に係わるチャネル接続手続きの結果は、4ビットビットマップを介して端末に伝送され、このとき、該ビットマップは、LBTサブバンドインデックスが低いLBTサブバンド11-20から、LBTサブバンドインデックスが高いLBTサブバンド11-50の順に構成される。それぞれのビットは、それぞれのLBTサブバンドに係わる基地局によるチャネル接続手続きの結果を示す。例えば、ビット0は、LBTサブバンドが遊休状態ではないことを意味し、ビット1は、LBTサブバンドが遊休状態であることを意味する。上述のビット値は、例示的なものであり、該ビット値は、反対にも設定される。このとき、それぞれのLBTサブバンドに係わるチャネル接続手続きの結果を端末に伝送することは、基地局が、LBTサブバンドを占有したかということ(ビット1)、または占有していないかということ(ビット0)を端末に伝送する動作、または基地局が、LBTサブバンドを介して、下向きリンク信号を伝送したかということ(ビット1)、または伝送していないかということ(ビット0)を端末に伝送することと表現される。このとき、それぞれのLBTサブバンドに係わるチャネル接続手続きの結果を端末に伝送するということは、基地局が、LBTサブバンドを介して、下向きリンク信号が伝送されたが、穿孔されているかということ(ビット0)、または下向きリンク信号が、LBTサブバンドにレートマッチングされているかということ(または、伝送されていないということ)(ビット1)を端末に伝送することと表現される。言い換えれば、基地局が、それぞれのLBTサブバンドに係わるチャネル接続手続きの結果を端末に伝送することは、基地局が、チャネル接続に失敗したLBTサブバンドにおいて、端末が、制御信号、あるいは制御チャネルまたはデータチャネルを受信しないようにするための情報を端末に提供することを意味する。一方、それぞれのLBTサブバンドに係わるチャネル接続手続きの結果を、ビットマップを介して端末に伝送することは、例示的なものであり、基地局は、それぞれのLBTサブバンドに係わるチャネル接続手続きの結果の組み合わせをビット列で表現し、そのうちの1つの結果値を端末に伝送する。もし連続したLBTサブバンドのチャネル接続だけが許容される場合、例えば、LBTサブバンド#0、#2のように、非連続的なLBTサブバンドを使用したチャネル接続が許容されない場合、それぞれのLBTサブバンドに係わるチャネル接続手続きの結果の組み合わせを、ビット列で端末に伝送することが、ビットマップを介し、チャネル接続手続きの結果を端末に伝送することよりも、情報伝送に必要なビットが最小化されうる。
【0232】
基地局は、下向きリンク制御チャネルを介し、端末に、チャネル接続手続き結果と共に、基地局のチャネル占有時間(11-90、11-95)に係わる情報を伝達する。ここで、チャネル占有時間は、基地局が、チャネル接続手続きを実行した後、占有を開始した免許不要帯域につき、さらなるチャネル接続手続き実行なしに占有することができる時間である。チャネル占有時間情報は、基地局のチャネル占有開始時間及び/またはチャネル占有終了時間、あるいはそれに対応するスロット数及び/またはシンボルの数;チャネル占有開始時間及び/またはチャネル占有終了時間に対応するスロットインデックス及び/またはシンボルインデックス;あるいはチャネル占有時間情報を伝送する下向きリンク制御チャネルが伝送されたスロットまたはシンボルから、チャネル占有終了スロットまたはシンボルまでのスロットまたはシンボルの数などと表現される。一方、基地局は、少なくとも、上述のチャネル占有時間以内、スロットに係わるスロットフォーマット指示子情報を端末に伝送し、スロットフォーマット指示子情報を介して、端末が、上述の基地局のチャネル占有時間情報を暗黙的に判断することも可能である。一方、チャネル占有時間情報とLBT結果情報は、同一の下向きリンク制御チャネルを介して伝達するか、あるいは互いに異なる下向きリンク制御チャネルを介して伝達する。
【0233】
なお、第1類型のチャネル接続手続きの実行後、チャネル占有を開始した基地局のチャネル占有時間以内に伝送される上向きリンク信号またはチャネルの場合には、第2類型または第3類型のチャネル接続手続きを実行し、上述の信号またはチャネルの伝送を行う。
【0234】
以下、本明細書においては、上述のチャネル接続手続きなどを介し、基地局あるいは端末が、無線信号を送受信するように許容される時間区間を、「チャネル占有区間」と定義するが、それは、実際の適用時、「non-empty symbol(slot/duration)」、「occupied duration」のような類似した他の用語に代替される。一方、上述のチャネル接続手続きなどを介して、基地局あるいは端末が、無線信号を送受信することができないように禁止される時間区間を、「チャネル非占有区間」と定義するが、それは、実際の適用時、「empty symbol(slot/duration)」、「non-occupied duration」のような類似した他の用語に代替される。チャネル占有区間とチャネル非占有区間は、少なくとも同じ単位の周波数資源内において(一例として、1つのLBTあるいはサブバンドLBTのための1つのチャネル接続手続きのための単位周波数資源内において)、互いに排他的であり、それは、少なくとも、上述の単位周波数資源内において、チャネル占有区間ではない資源は、チャネル非占有区間と理解され、チャネル非占有区間ではない資源は、チャネル占有区間と理解されるということを意味する。
【0235】
本発明においては、基地局あるいは端末のチャネル占有いかんによる有効なCSI報告いかんを判断するか、CSI基準資源(reference resource)を決定するか、あるいはCPU占有時間を決定するというような方法を提供し、基地局と端末とのCSI報告のための指示及びチャネル状態測定の効率を向上させる。
【0236】
以下、本発明の実施形態について、図面と共に詳細に説明する。また、本発明についての説明において、関連する機能あるいは構成に係わる具体的な説明が、本発明の、要旨を不要にぼやかしてしまうと判断された場合、その詳細な説明は、省略する。そして、後述される用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語であり、それは、ユーザ、運用者の意図または慣例などによっても異なりうる。従って、その定義は、本明細書全般にわたる内容を基になされなければならない。
【0237】
以下、本明細書においては、多数の実施形態を介して、後述の例について説明するが、それは、独立したものではなく、1以上の実施形態が、同時または複合的に適用されることが可能である。
【0238】
[第1実施形態:チャネル占有いかんによる「有効な下向きリンクスロット(valid downlink slot)」及びCSI基準資源(reference resource)の判断方法]
【0239】
以下の第1実施形態においては、チャネル占有いかんによる有効な下向きリンクスロット及びCSI基準資源の判断方法について説明する。
【0240】
上述のように、免許帯域における、緊急通信のためのプリエンプション(preemption)を考慮しない場合、基地局は、自らの決定により、上向き/下向きリンク占有を常時保証する。その場合、基地局及び端末は、上向きリンクスロットn’で行われるCSI報告につき、下向きリンクスロットn-nCSI-refを、CSI基準資源と仮定する。このとき、基地局及び端末は、下記の条件により、CSI基準資源の有効性を判断し、当該下向きリンクスロットが、有効な下向きリンクスロットであるか否かということを決定する。すなわち、本例において、下記の条件1と条件2とをいずれも満足するスロットだけが、「有効な下向きリンクスロット」と判断される。もし当該下向きリンクスロットが、有効な下向きリンクスロットではないと判断されれば、それより以前の下向きリンクスロットのうち、最も最近の有効な下向きリンクスロットを、CSI基準資源と仮定する。
【0241】
条件1)有効な下向きリンクスロットは、少なくとも1つの上位レイヤに設定された下向きシンボルあるいはフレキシブル(flexible)シンボルを含まなければならない。すなわち、あるスロット内において、全てのシンボルが上向きシンボルに設定される場合、当該スロットは、有効な下向きリンクスロットになることができない。
【0242】
条件2)有効な下向きリンクスロットは、ハンドオーバーなどのための測定(measurement)実行のために、ある端末に設定される測定ギャップ(measurement gap)と重なることがあってはならない。すなわち、端末は、自体に設定された測定ギャップが含むOFDMシンボルのうちの少なくとも1つを含むスロットは、有効な下向きリンクスロットと判断しない。
【0243】
一方、上述の免許不要帯域におけるチャネル接続手続きにより、チャネル占有が常時保証されないか、あるいは免許帯域において、緊急通信のためのプリエンプションを考慮する場合には、上向き/下向きリンク占有が常時保証されない。その場合、また、基地局及び端末は、上向きリンクスロットn’で行われるCSI報告につき、下向きリンクスロットn-nCSI-refを、CSI基準資源と仮定する。一方、その場合、基地局及び端末は、上述のチャネル占有に係わる不確実性を考慮して、CSI基準資源の有効性を判断し、当該下向きリンクスロットが、有効な下向きリンクスロットであるか否かということを決定する場合、条件1ないし条件2以外に、さらなる条件を考慮する必要がある。
【0244】
チャネル占有不確実性による「有効な下向きリンクスロット」追加判断条件のうちの1つは、下向きリンクスロット内において、上位レイヤに設定された下向きシンボル及びフレキシブルシンボルと、チャネル占有区間との相関関係である。
【0245】
図12は、一部実施形態による、下向きリンクスロット内において、上位レイヤに設定された下向き(DL)シンボル及びフレキシブルシンボルと、チャネル占有区間との相関関係に基づく「有効な下向きリンクスロット」判断の一例を示す図である。
図12を参照し、1スロット内において、上位レイヤに設定された下向きOFDMシンボル(12-05、12-55)とフレキシブルOFDMシンボル(12-10、12-60)とチャネル占有区間(12-20、12-70)(または、チャネル非占有区間)との関係を、下記の条件3あるいは条件4として定義し、そのうちの1方法により、当該スロットに係わるCSI報告有効性検討を実行することが可能である。
【0246】
条件3)端末は、1スロット内において、上位レイヤに設定された下向きOFDMシンボル(12-05)(あるいは、それに加え、フレキシブルOFDMシンボル(12-10))が、チャネル占有区間12-20内にいずれも含まれる場合、当該スロットは、有効な下向きリンクスロットと判断され、もし上位レイヤに設定された下向きOFDMシンボル(12-05)(あるいは、それに加え、フレキシブルOFDMシンボル(12-10))のうちの少なくとも1つのシンボルが、チャネル非占有区間に含まれる場合、当該スロットを有効な下向きリンクスロットと判断しない。それは、上述の場合、当該スロットにおいて、基地局が計画した下向きリンク伝送の一部あるいは全部が実行されなくなったので、上記スロットに係わるCSI報告も行わないようにするためである。
【0247】
条件4)端末は、1スロット内において、上位レイヤに設定された下向きOFDMシンボル(12-55)(あるいは、それに加え、フレキシブルOFDMシンボル(12-60))のうちの少なくとも1つが、チャネル占有区間12-70内に含まれる場合、当該スロットを有効な下向きリンクスロットと判断し、もし上位レイヤに設定された全ての下向きOFDMシンボル(12-55)(あるいは、それに加え、全てのフレキシブルOFDMシンボル12-70)が、チャネル非占有区間に含まれる場合、当該スロットを有効な下向きリンクスロットと判断しない。それは、上述の場合、当該スロットにおいて、基地局が計画した下向きリンク伝送が不可能になったので、上記スロットに係わるCSI報告も、行わないようにするためである。
【0248】
チャネル占有不確実性による「有効な下向きリンクスロット」追加判断条件のうち、さらに他の1つは、CSI報告のために参照されるCSI-RS資源あるいはCSI-IM資源の送受信時点とチャネル占有区間との相関関係である。
【0249】
図13は、一部実施形態による有効な下向きリンクスロット判断の他の例を示す図である。
【0250】
図13を参照すれば、上向きリンクスロットn’で行われるCSI報告(13-00)につき、上述の規則により、13-00よりも早いある時点において、CSI基準資源(13-30)を決定すると仮定する。端末は、当該CSI報告13-00が参照する少なくとも1つの資源設定(13-05)が指示するCSI-RSまたはCSI-RSと、CSI-IM対(pair)(13-10、13-15、13-20、13-25、13-35)とのうち、上記CSI基準資源以前に伝送される最も最近のCSI-RSあるいはCSI-RSと、CSI-IM対(13-10、13-15、13-20、13-25)とを測定し、CSI報告13-00のためのCSIを生成する。このとき、基地局及び端末は、上述のチャネル占有に係わる不確実性を考慮し、CSI基準資源の有効性を判断し、当該下向きリンクスロットが有効な下向きリンクスロットであるか否かということの決定において、CSI-RSあるいはCSI-RSと、CSI-IM対(13-10、13-15、13-20、13-25)との伝送タイミングと、チャネル占有区間(または、チャネル非占有区間)との関係を、下記の条件5あるいは条件6として定義し、そのうちの1方法により、当該スロットに係わるCSI報告有効性検討を実行する。
【0251】
条件5)端末は、1スロット内において、CSI報告13-00が参照する全ての資源設定(13-05)が指示するCSI-RSあるいはCSI-RSと、CSI-IM対(13-10、13-15、13-20、13-25、13-35)とのうち、上記CSI基準資源以前に伝送される最も最近のCSI-RSあるいはCSI-RSと、CSI-IM対(13-10、13-15、13-20、13-25)とがいずれも伝送される場合、当該スロットを有効な下向きリンクスロットと判断する。このとき、条件3または条件4が共に考慮され、CSI-RSあるいはCSI-RSと、CSI-IM対(13-10、13-15、13-20、13-25)とがチャネル占有区間で実際に伝送される場合にだけ、当該スロットが有効な下向きリンクスロットと判断される。それは、一時的にチャネルを占有する免許不要帯域の特性を考慮し、端末が特定時間区間内において、チャネル及び干渉測定を完了するように保証するためである。
【0252】
条件6)端末は、1スロット内において、CSI報告(13-00)が参照する全ての資源設定(13-05)が指示するCSI基準資源以前に伝送される最も最近のCSI-RSあるいはCSI-RSと、CSI-IM対(13-10、13-15、13-20、13-25)とのうちの少なくとも1つのCSI-RS、あるいは少なくとも1つのCSI-RS/CSI-IM対が伝送される場合、当該スロットを有効な下向きリンクスロットと判断する。このとき、条件3または条件4が共に考慮され、上記少なくとも1つのCSI-RSあるいは少なくとも1つのCSI-RS/CSI-IM対がチャネル占有区間で実際に伝送される場合にだけ、当該スロットが有効な下向きリンクスロットと判断される。それは、それぞれのCSI-RS資源に係わるRSRP報告を行うために、CRIが1つのCSI-RS資源を示す場合と、1対のチャネル測定と干渉測定とに基づくCSI報告のために、CRIが、1対のCSI-RS資源とCSI-IM資源とを示す場合を考慮するためである。また、それは、一時的にチャネルを占有する免許不要帯域の特性を考慮し、最小限のCSI報告要件がなされる場合、当該場合に係わるCSI報告を行うようにするためである。
【0253】
本発明の説明において、上位レイヤに設定されたフレキシブルOFDMシンボルは、今後のDCI内SFI(slot format indicator)により、下向きOFDMシンボル、上向きOFDMシンボルあるいはギャップのうちの1つによって指示されるOFDMシンボルを意味する。一方、本発明の説明においては、上位レイヤに設定された下向きシンボルあるいはフレキシブルシンボルを利用し、CSI基準資源及び/またはCSI報告の有効性を判断したが、免許不要帯域の場合、チャネル接続手続き実行により、上位レイヤを介する下向きシンボル、フレキシブルシンボルまたは上向きシンボルに係わる固定された設定がない。言い換えれば、端末は、上位レイヤを介する下向きシンボル、フレキシブルシンボルあるいは上向きシンボルに係わる設定情報を受信しないが、その場合にも、本発明の有効な下向きリンクスロットと判断する方法を適用することができる。例えば、端末は、全てのシンボルがフレキシブルシンボルであると設定したり判断したりし、それを介して、上述の条件のうち、1または複数の組み合わせを介し、CSI基準資源及び/またはCSI報告の有効性を判断する。
【0254】
上述の例において条件3ないし条件6は、1以上の条件が組み合わされて使用される。すなわち、本例において、基地局及び端末は、条件1及び条件2をいずれも満足し、条件3ないし条件6のうちの少なくとも1つ(または、条件3と条件5とを同時に満足するというように、特定部分集合)を追加して満足するスロットを有効な下向きリンクスロットと仮定する。
【0255】
もし1つのサービングセル(serving cell)内において、CSI報告設定につき、当該CSI基準資源のための有効な下向きリンクスロットが存在しない場合、端末は、当該CSI報告(上向きリンクスロットn’において、上記サービングセルのために行われるCSI報告)を省略する。
【0256】
上述のように、上向きリンクスロットn’で伝送されるCSI報告につき、下向きリンクスロットn-nCSI_refまたはその以前のスロットのうち、最も最近の有効な下向きリンクスロット(valid downlink slot)がCSI基準資源と定義される。このとき、端末及び基地局は、下記のようないくつかの規則により、上記CSI基準資源に係わるCSI報告を省略することができる。本発明の実施形態において、CSI報告を省略するということは、CSI報告を「omit or drop or do not update」するというように、多様な表現で代替されることが可能であるが、説明の要旨を曖昧にしないように、追って反復して説明しない。
【0257】
規則1)CSI報告の設定または再設定、あるいはSCell活性化(activation)、BWP変更/活性化、または半持続的CSI活性化のようなイベント後、端末は、CSI基準資源よりも遅くない時点において、少なくとも1つのCSI-RS、または1対のCSI-RS及びCSI-IM送受信オケージョンが存在する場合にのみ、CSI報告を行い、そうではない場合、CSI報告を省略する。それは、多くの設定、または環境変化により、無意味なCSI報告が発行される場合、それに係わる動作を実行しないことにより、端末の負担を減らすためである。
【0258】
規則2)DRX(discontinuous reception)が設定され、端末がDRX活性時間(active time)においてのみ受信を行う場合、端末は、DRX活性時間内において、少なくとも1つのCSI-RSまたは1対のCSI-RS及びCSI-IMの送受信オケージョンが存在する場合にのみCSI報告を行い、そうではない場合、CSI報告を省略する。それは、DRX非活性時間(non-active time)内において、CSI 報告に係わりなく、端末の遊休時間を保証するためである。
【0259】
規則3)端末は、CSIフィードバック計算時、チャネル測定のためのNZP(non-zero power)CSI-RS資源と、干渉測定のためのCSI-IM、または干渉測定のためのNZP CSI-RSとが重ならないことを保証される。それは、CSI報告のための端末のチャネル及び干渉測定の複雑度を均一に維持するためである。
【0260】
規則4)端末は、あるCSI 報告と連繋されたCSI-RSあるいはCSI-IMを伝送するOFDMシンボルのうちの一部が、チャネル非占有区間に含まれる場合、当該CSI 報告を省略する(あるいは、チャネル非占有区間に含まれるCSI-RSあるいはCSI-IMを指示するCRIを選択しないか、あるいは当該CRI関連CSIをアップデート(update)しない)。それは、上述のチャネル接続手続きなどにより、CSI-RSあるいはCSI-IMが伝送されなければならない間、チャネル占有区間を確保することができなかった場合、連繋されたCSI報告も、実行しないようにし、端末の負担を減らすためである。
【0261】
規則5)端末は、あるCSI報告と連繋されたCSI-RSあるいはCSI-IMを伝送するOFDMシンボルのいずれもチャネル非占有区間に含まれ、当該CSI報告のCSI基準資源以前、可用のCSI-RS及びCSI-IMがない場合、当該CSI報告を省略する(あるいは、当該CSI報告のCSI基準資源以前、CSI基準資源を含むチャネル占有区間内において、可用のCSI-RS及びCSI-IMがない場合、当該CSI 報告を省略する)。それは、上述のチャネル接続手続きなどにより、CSI-RSまたはCSI-IMが伝送されなければならない間、チャネル占有区間を確保することができず、CSI獲得が不可能になった場合、連繋されたCSI 報告も、実行しないようにし、端末の負担を減らすためである。
【0262】
規則6)端末は、あるCSI報告のCSI基準資源が、チャネル占有区間内に含まれない場合、当該CSI報告を省略する。それは、上述のチャネル接続手続きなどにより、チャネル占有区間として確定されていない資源に係わるCSI報告を実行しないようにし、端末の負担を減らすためである。
【0263】
規則1ないし規則6の適用において、基地局及び端末は、一部規則の組み合わせにより、CSI報告省略いかん(省略するか否か)を決定する。一例として、端末は、CSI報告の設定または再設定、SCell活性化、BWP変更/活性化、半持続的CSI活性化、あるいはDRX設定いかんというような独立した条件により、規則1ないし規則3を常時適用する。また、端末は、チャネル占有区間あるいはチャネル非占有区間の決定いかんにより、規則4ないし規則6のうちの少なくとも1つを追加して適用する。特に、規則4ないし規則6は、相互関係を有して共に適用されることが可能である。一例として、規則5と規則6とが同時に適用され、端末は、あるCSI 報告(13-00)のCSI基準資源(13-30)、及びCSI基準資源よりも先に伝送されるCSI-RS/CSI-IM資源(13-10、13-15、13-20、13-25)が、X個以内(または、Xms/シンボル/スロット以内)のチャネル占有区間内にいずれも含まれない場合、当該CSI報告を省略するように約束する。それは、端末が、あるCSI報告(13-00)のCSI基準資源(13-30)、及びCSI基準資源よりも先に伝送されるCSI-RS/CSI-IM資源(13-10、13-15、13-20、13-25)が、X個以内(または、Xms/シンボル/スロット以内)のチャネル占有区間内にいずれも含まれる場合にのみ(13-70)、当該CSI報告を行うと理解される。本例において、Xは、1または2のように、既決定であるか、あるいは上位レイヤに設定される定数である。それは、上述のチャネル接続手続きなどにより、チャネル占有区間として確定されていない資源に係わるCSI報告を行わないないようにし、端末の負担を減らすためである。それ以外の多様な方法として、規則4ないし規則6の組み合わせを構成することが可能であるが、説明の要旨を曖昧にしないように、全ての可能な例を並べない。
【0264】
規則4ないし規則6において、免許不要帯域のチャネル接続手続き結果によるチャネル占有区間あるいはチャネル非占有区間を、適用条件として説明したが、それは、類似して、GC(group-common)PDCCHによるチャネル不使用、または緊急通信のためのプリエンプションによるチャネル不使用のような多様なケースに拡張適用される。
【0265】
本明細書の説明において、「端末が条件Aを保証される」というのは、「条件Aが満足しないことを期待しない」、「条件Aが満足しない場合、条件Aに係わる動作を実行しない」、あるいは「条件Aが満足しない場合、条件Aに係わる基地局指示を無視する」というような多様な意味に解釈される。また、今後の説明の要旨を曖昧にしないように、上記説明を反復しない。
【0266】
[第2実施形態:チャネル占有いかんによるCPU占有計算方法]
【0267】
第2実施形態においては、チャネル占有いかんによるCPU占有方法を提供する。
【0268】
図14は、一部実施形態によるCPU占有計算例を示す図である。
【0269】
図14においては、CSI報告#Xに含まれた「report quantity」が「none」に設定されていない非周期的CSI報告のためのCPU占有時間を示す図である。基地局が、DCIフォーマット0_1を使用するDCI(14-05)を介して、非周期的CSI報告#Xを、上向きリンクスロットn’で伝送するように指示する場合、CSI報告#Xに関連するPUSCHあるいはCSI-RS/CSI-IMが伝送される上向き/下向きリンクが、免許帯域であるか免許不要帯域であるかということ、あるいはチャネル占有が、常時可能であるか、あるいは条件付きチャネル占有が可能であるか(すなわち、ある周波数/時間資源が、チャネル占有区間でもあり、チャネル非占有区間でもある場合)ということにより、下記のような多様なCPU占有時間計算方法のうちの1つが適用される。
【0270】
方法1)免許帯域内において、上向き/下向きリンクに係わるチャネル占有が常時可能である場合、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#X(14-10)のためのCPU占有時間(CPU occupation time #1(14-20))は、非周期的CSI報告#Xを指示するDCIが含まれたPDCCH(14-05)が占める最後のシンボルの次のシンボルから、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#Xを含むPUSCH(14-15)が占める最後のシンボルまでと定義される。
【0271】
方法2)方法2は、「reportQuantity」が「none」に設定されていない非周期的CSI報告のための上向きリンク資源一部が、チャネル非占有区間と重なる場合に係わるCPU占有時間計算方法である。チャネル接続手続きなどにより、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#XのためのPUSCH資源14-10の一部あるいは全部が、チャネル非占有区間14-15と重なる場合、CSI報告#XのためのCPU占有時間(CPU occupation time #2(14-30))は、非周期的CSI報告#Xを指示するDCIが含まれたPDCCH(14-05)が占める最後のシンボルの次のシンボルから、チャネル非占有区間の開始シンボルの前まで(あるいは、チャネル非占有区間が、PUSCH資源14-10と重なるということが確定された以後、最初シンボルの前まで)と定義される。それは、チャネル非占有により、あるCSI報告が行われないということ確定されれば、その後、当該CSI報告のCPU占有を取り消し、他のCSI報告実行のためのCPU余裕を確保するためである。他の例として、チャネル接続手続きなどにより、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#XのためのPUSCH資源14-10の一部あるいは全部が、チャネル非占有区間14-15と重なる場合、CSI報告#XのためのCPU占有時間(CPU occupation time #3(14-40))は、非周期的CSI報告#Xを指示するDCIが含まれたPDCCH(14-05)が占める最後のシンボルの次のシンボルから、PUSCH資源14-10の最初シンボルの前までと定義される。それは、チャネル非占有により、あるCSI 報告が行われないことが確定されれば、その後、当該CSI 報告のPUSCH伝送以前、CPU占有を取り消し、他のCSI報告実行のためのCPU余裕を確保するためである。さらに他の例として、チャネル接続手続きなどにより、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#XのためのPUSCH資源14-10の一部あるいは全部が、チャネル非占有区間14-15と重なる場合、CSI報告#XのためのCPU占有時間(CPU occupation time #4(14-50))は、既存のCPU占有全体14-20を取り消すと定義される。それは、チャネル非占有により、あるCSI報告が行われないということが確定されれば、当該CSI報告のCPU占有全区間をリリースし、他のCSI報告実行のためのCPU余裕を確保するためである。
【0272】
方法3)方法3は、「reportQuantity」が「none」に設定されていない周期的CSI報告あるいは半持続的CSI報告のための上向きリンク資源一部が、チャネル非占有区間と重なる場合に係わるCPU占有時間計算方法である。方法3の場合、方法2と具体的な方法が非常に類似しているが、CPU占有の開始地点を、「非周期的CSI報告#Xを指示するDCIが含まれたPDCCHが占める最後のシンボル」から「CSI報告#XのためのCSI-RS/CSI-IM/SSBオケージョンのうち、最も遅いCSI-RS/CSI-IM/SSBオケージョン(15-10)に該当する最も先に伝送されたCSI-RS/CSI-IM/SSB資源の最初シンボル」に変えて適用する。説明の要旨を曖昧にしないように、全ての方法に係わる具体的な例示は、省略する。
【0273】
図15は、一部実施形態によるCPU占有計算のさらに他の例を示す図である。
【0274】
図15を参照すれば、CSI報告に含まれた「report quantity」が「none」に設定されていない周期的CSI報告または半持続的CSI報告のためのCPU占有時間を確認する。基地局が、上位レイヤシグナリング、またはSP-CSI-RNTIでスクランブリングされたDCIフォーマット0_1を使用するDCIを介し、周期的CSI報告#Xまたは半持続的CSI報告#X(15-00)を、上向きリンクスロットn’で伝送するように指示する場合、CSI報告#Xに関連するPUSCHあるいはCSI-RS/CSI-IMが伝送される上向き/下向きリンクが、免許帯域であるか免許不要帯域であるかということ、あるいはチャネル占有が常時可能であるか、あるいは条件付きチャネル占有が可能であるか(すなわち、ある周波数/時間資源が、チャネル占有区間であり、チャネル非占有区間である場合)ということにより、下記のような多様なCPU占有時間計算方法のうちの1つが適用される。
【0275】
方法4)免許帯域内において、上向き/下向きリンクに係わるチャネル占有が常時可能である場合、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#XのためのCPU占有時間(15-30)は、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#XのためのCSI-RS/CSI-IM/SSBオケージョンのうち、最も遅いCSI-RS/CSI-IM/SSBオケージョンに該当する最も先に伝送されたCSI-RS/CSI-IM/SSB資源(15-10)の最初シンボルから、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#Xを含むPUCCHまたはPUSCH(15-00)が占める最後のシンボルまでと定義される。
【0276】
本発明の以下説明においては、便宜のために、上述の「CSI報告#XのためのCSI-RS/CSI-IM/SSBオケージョンのうち、最も遅いCSI-RS/CSI-IM/SSBオケージョンに該当する最も先に伝送されたCSI-RS/CSI-IM/SSB資源」を「CSI報告#Xのための最も最近のCSI-RS/CSI-IM/SSB資源」と説明する。例外として、基地局が、DCIを介し、半持続的CSI報告を指示し、端末が半持続的CSI報告#Xの最初CSI報告を行う場合、最初CSI報告のためのCPU占有時間は、半持続的CSI報告#Xを指示するDCIが含まれたPDCCHが占める最後のシンボルの次のシンボルから、最初CSI 報告を含むPUSCHが占める最後のシンボルまでと定義される。それを介して、CSI報告が指示される時点と、CPU占有時間が始まる時点とを考慮し、端末の時間軸上の動作因果関係(causality)が保証される。
【0277】
方法5)方法5は、「reportQuantity」が「none」に設定されていない周期的CSI報告または半持続的CSI報告のためのCSI-RS/CSI-IM資源の一部が、チャネル非占有区間と重なる場合に係わるCPU占有時間計算方法である。チャネル接続手続きなどにより、「CSI報告#Xのための最も最近のCSI-RS/CSI-IM/SSB資源15-10」の一部あるいは全部が、チャネル非占有区間15-20と重なる場合、CSI報告#XのためのCPU占有時間(CPU occupation time #2(15-40))は、「CSI報告 #Xのためのチャネル非占有区間以前の最も最近のCSI-RS/CSI-IM/SSB資源15-20」の最初シンボルから、上向きリンクスロットn’で伝送するCSI報告#Xを含むPUCCHまたはPUSCH(15-00)が占める最後のシンボルまでと定義される。それは、チャネル非占有により、CSI報告のための基準信号送受信が行われない場合、それより以前に伝送された基準信号を参照し、CSI報告を行わなければならないことを勘案し、端末のCPU占有に係わる余裕をさらに確保するためである。他の例として、チャネル接続手続きなどにより、「CSI報告#Xのための最も最近のCSI-RS/CSI-IM/SSB資源15-10」の一部あるいは全部が、チャネル非占有区間15-20と重なる場合、CSI報告#XのためのCPU占有時間(CPU occupation time #3(15-50))は、既存のCPU占有全体15-30を取り消すと定義される。それは、チャネル非占有により、CSI報告のための基準信号送受信が行われない場合、それより以前に伝送された基準信号を参照し、CSI報告を行わなければならないことを勘案し、以前に伝送された基準信号に基づくCSI生成は、すでに完了していることを考慮したものである。
【0278】
CRI報告を行う場合、すなわち、1つの資源設定に、多数のNZP CSI-RS資源あるいはCSI-IM資源が設定された場合、1つのNZP CSI-RS資源は、1つのCSI-IM資源と対をなし、CSI計算に利用される。すなわち、ある資源設定に、総N個のCSI-RS資源が設定され、他の資源設定に総N個のCSI-IM資源が設定され、CRIが0からN-1までの値のうちの1つを指示するとき、CRI=0は、当該CSI計算に、上記資源設定に設定されたCSI-RS資源及びCSI-IM資源のうち、最初CSI-RS資源と最初CSI-IM資源とからのチャネル及び干渉測定値が使用されたことを意味し、CRI=N-1は、当該CSI計算に、上記資源設定に設定されたCSI-RS資源及びCSI-IM資源のうち、N-1番目CSI-RS資源と、N-1番目CSI-IM資源とからのチャネル及び干渉測定値が使用されたことを意味する。このとき、もしn番目{CSI-RS資源、CSI-IM資源}対のうち1つのCSI-RS資源またはCSI-IM資源がチャネル非占有区間と重なる場合、端末は、チャネル非占有区間と重ならない残り資源も、チャネル非占有区間と重なると仮定する。それは、あるCRI値が示すCSI-RS資源あるいはCSI-IM資源のうちの少なくとも1つの資源が、チャネル非占有区間と重なる場合、端末は、当該CRI値を基地局に報告しないことを意味する。
【0279】
一方、上述のチャネル非占有区間が、PUSCH資源と重なるということが確定される時間は、端末が、基地局から少なくともチャネル占有区間情報を含むDCIが含まれたPDCCHが占める最後のシンボル直後から、端末がDCIを処理し、チャネル占有区間情報を獲得するのに必要な最小処理時間(processing time)以後の最初シンボルでもある。本明細書の説明において、「端末が条件Aを保証される」というのは、「条件Aが満足しないことを期待しない」、「条件Aが満足しない場合、条件Aと係わる動作を実行しない」、あるいは「条件Aが満足しない場合、条件Aと係わる基地局指示を無視する」というような多様な意味に解釈される。また、今後の説明の要旨を曖昧にしないように、上記説明を反復しない。
【0280】
[第3実施形態:チャネル占有いかんによるCSI-RS活性化区間判断方法]
【0281】
第3実施形態においては、チャネル占有いかんによるCSI-RS活性区間(active duration)判断方法を提供する。
【0282】
NZP CSI-RS資源(あるいは、CSI-IM資源またはSSB)につき、下記のような活性区間(active duration)が定義される。まず、端末は、あるスロット内において、端末能力報告(UE capability signaling)で報告した値よりも大きい数の活性activeCSI-RSポートまたは活性CSI-RS資源を測定しなくてもよいように保証される。このとき、もし1つのCSI-RS資源が、N個のCSI報告設定によって参照される場合(すなわち、1つのCSI-RS資源が、N個のCSI生成に関与する場合)、CSI-RS資源は、N個の活性CSI-RS資源として数えられる。CSI-RSの時間領域動作(time domain behavior)により、CSI-RS資源、またはポートの活性区間が互いに異なるように定義される。まず、非周期的CSI-RSの場合、トリガリングPDCCHが終わるシンボルから始まり、関連したCSI報告を含むPUSCH伝送が終わる時点までを、活性区間と定義する。Sp(semi-persistent)CSI-RSの場合、Sp CSI-RSの活性化コマンド(activation command)が適用される時点(MAC CE基盤活性化(activation)の場合、当該MAC CEに係わるHARQ-ACKを報告した時点から3ms以後の時点、そしてDCI基盤活性化(activation)の場合、当該DCIを含むPDCCHの最後のシンボルが終わる時点)から始まり、Sp CSI-RSの非活性化コマンド(deactivation command)が適用される時点(同上)までを、活性区間と定義する。P(periodic)CSI-RSの場合、P CSI-RSが上位レイヤに設定される時点から始まり、PCSI-RSの上位レイヤ設定がリリースされる時点までを、活性区間と定義する。SSBの活性区間の場合、P CSI-RSのための活性区間定義が参照される。
【0283】
一方、チャネル占有区間またはチャネル非占有区間による基準信号伝送いかんを考慮し、CSI-RS(あるいは、CSI-IMないしSSB)資源、及びポートに係わる活性区間(active duration)は、下記の方法のうちの1つを参照して修正される。
【0284】
方法1)最初の方法は、もしあるSp資源またはPCSI-RS資源がチャネル非占有区間と重なる場合、チャネル非占有区間が始まる(あるいは、終わる)時点から、チャネル非占有区間以後に伝送される上述のSp資源またはPCSI-RS資源のうち、最も早い伝送時点までの区間の間、Spポートまたは資源、あるいはPCSI-RSポートまたは資源は、活性CSI-RSポートまたは活性CSI-RS資源と考慮しない。それは、あるSp資源またはPCSI-RS資源がチャネル非占有によって伝送されない場合、その次回の伝送まで、当該資源で伝送されるCSI-RS資源またはCSI-RSポートに係わる活性区間を取り消すと理解される。それは、Sp CSI-RSまたはP CSI-RSの伝送時点において、チャネル非占有区間発生時、Sp CSI-RSまたはP CSI-RSの次の伝送時点まで待たず、さらなるAp CSI-RS伝送を行うようにするという長所がある。Sp CSI-RSまたはP CSI-RSの活性区間に係わる取り消し(cancellation)が終わる時点は、さらなるAp CSI-RS伝送が、Sp CSI-RSまたはP CSI-RSの次の伝送時点以前に生じた場合、上述のさらなるAp CSI-RS伝送に基づくCSI報告のためのPUSCH伝送終了時点まで延長される。すなわち、上述の「Sp CSI-RSまたはP CSI-RSの活性区間に係わる取り消しが終わる時点」は、「上述のSp CSI-RSまたはP CSI-RSの次の伝送時点」と、「上述のさらなるAp CSI-RS伝送に基づくCSI 報告のためのPUSCH伝送終了時点」とのうち、さらに後にやってくる時点による。それを介して、端末及び基地局は、上述のさらなるAp CSI-RS伝送により、最大活性CSI-RSポートまたは活性CSI-RS資源に係わる端末能力報告値を侵害しない。
【0285】
方法2)2番目の方法は、あるAp CSI-RSがチャネル非占有区間と重なる場合、重なる区間内において、Ap CSI-RSポートまたはAp CSI-RS資源を活性CSI-RSポートまたは活性CSI-RS資源で考慮しない。このとき、「チャネル非占有区間と重なるAp CSI-RSポートまたはAp CSI-RS資源を、活性CSI-RSポートまたは活性CSI-RS資源と考慮しない時点」は、チャネル非占有区間の開始シンボルと約束されるか、あるいは他の例として、チャネル非占有区間の開始時点を知ることになる時点と、Ap CSI-RSのトリガリングDCIを含むPDCCHの最後のシンボルとのうち、さらに遅い時点として約束される。2番目の方法を介して、基地局及び端末は、有効ではないCSI報告に係わるAp CSI-RS活性区間を維持しないことにより、有用な他のCSI報告を行うための余裕を確保することができる。
【0286】
方法1ないし方法2において、端末は、活性CSI-RSではないCSI-RSを参照するCSI報告を、無視するか、省略するか、あるいはそれに係わるアップデートを行わない。それを介して、CSI報告設定あるいはトリガーに係わる柔軟性を高め、データ伝送効率を向上させる。
【0287】
図16は、一部実施形態による、基地局及び端末の動作順序の例を示す図である。
【0288】
図16を参照すれば、基地局は、端末に、CSI報告関連設定を通知するか、あるいはそれに基づき、非周期的/半持続的CSI報告を指示したりトリガーしたりすることができる(16-00)。その後、基地局及び端末は、第1実施形態ないし第3実施形態の方法のうちの少なくとも1つを使用し、基準信号受信のための下向きリンクチャネル占有いかんを判断する(16-05)。その後、基地局及び端末は、第1実施形態ないし第3実施形態の方法のうちの少なくとも1つを使用し、CSI報告のための上向きリンクチャネル占有いかんを判断する(16-15)。その後、基地局及び端末は、第1実施形態ないし第3実施形態の方法のうちの少なくとも1つを使用し、CSI報告の有効性を判断し、それにより、CSI報告を行う(16-20)。
【0289】
図17は、一部実施形態による、端末の構造を示すブロック図である。
【0290】
図17を参照すれば、端末は、端末機受信部17-00、端末機送信部17-10、及び端末機処理部17-05を含む。端末機受信部17-00と端末機送信部17-10は、共に送受信部と称される。上述の端末通信方法により、端末の端末機受信部17-00、端末機送信部17-10、及び端末機処理部17-05が動作する。ただし、端末の構成要素は、上述の例に限定されるものではない。例えば、端末は、上述の構成要素よりもさらに多くの構成要素(例えば、メモリなど)を含んでもよく、さらに少ない構成要素を含んでもよい。それだけではなく、端末機受信部17-00、端末機送信部17-10、及び端末機処理部17-05が、1つのチップ(chip)形態に具現される。
【0291】
端末機受信部17-00及び端末機送信部17-10(または、送受信部)は、基地局と信号を送受信する。ここで、信号は、制御情報及びデータを含んでもよい。そのために、送受信部は、伝送される信号の周波数を上昇変換して増幅するRF送信機と、受信される信号を低ノイズ増幅し、周波数を下降変換するRF受信機とによって構成される。ただし、それは、送受信部の一実施形態であり、送受信部の構成要素は、上記RF送信機及びRF受信機に限定されるものではない。
【0292】
また、送受信部は、無線チャネルを介して信号を受信し、端末機処理部17-05に出力し、端末機処理部17-05から出力される信号を無線チャネルを介して伝送する。
【0293】
メモリ(図示せず)は、端末の動作に必要なプログラム及びデータを保存する。また、メモリは、端末で獲得される信号に含まれた制御情報またはデータを保存する。メモリは、ROM、RAM、ハードディスク、CD-ROM(compact disc read only memory)、及びDVD(digital versatile disc)のような記録媒体、または記録媒体の組み合わせによって構成される。
【0294】
端末機処理部17-05は、上述の本発明の実施形態によって端末が動作するように、一連の過程を制御する。端末機処理部17-05は、制御部や、1以上のプロセッサによって具現される。
【0295】
図18は、一部実施形態による、基地局の構造を示すブロック図である。
【0296】
図18を参照すれば、基地局は、基地局受信部18-00、基地局送信部18-10、基地局処理部18-05を含む。基地局受信部18-00と基地局送信部18-10は、共に送受信部と称される。上述の基地局の通信方法により、基地局の基地局受信部18-00、基地局送信部18-10、基地局処理部18-05が動作する。ただし、基地局の構成要素は、上述の例に限定されるものではない。例えば、基地局は、上述の構成要素よりさらに多くの構成要素(例えば、メモリなど)を含んでもよく、少ない構成要素を含んでもよい。それだけではなく、基地局受信部18-00、基地局送信部18-10、基地局処理部18-05が1つのチップ(chip)形態に具現される。
【0297】
基地局受信部18-00及び基地局送信部18-10(または、送受信部)は、端末と信号を送受信する。ここで、信号は、制御情報及びデータを含んでもよい。そのために、送受信部は、伝送される信号の周波数を上昇変換して増幅するRF送信機と、受信される信号を低ノイズ増幅し、周波数を下降変換するRF受信機によって構成される。ただし、それは、送受信部の一実施形態であり、送受信部の構成要素は、上記RF送信機及びRF受信機に限定されるものではない。
【0298】
また、送受信部は、無線チャネルを介して信号を受信し、基地局処理部18-05に出力し、基地局処理部18-05から出力された信号を無線チャネルを介して伝送する。
【0299】
メモリ(図示せず)は、基地局の動作に必要なプログラム及びデータを保存する。また、メモリは、基地局で獲得される信号に含まれた制御情報またはデータを保存する。メモリは、ROM、RAM、ハードディスク、CD-ROM及びDVDのような記録媒体、または記録媒体の組み合わせによって構成される。
【0300】
基地局処理部18-05は、上述の本発明の実施形態によって基地局が動作するように、一連の過程を制御する。基地局処理部18-05は、制御部や、1以上のプロセッサによって具現される。
【0301】
なお、本明細書と図面とに開示された本発明の実施形態は、本発明の記述内容を容易に説明し、本発明の理解の一助とするために特定例を提示したものであり、本発明の技術範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の技術的思想に基づく他の変形例が実施可能であるということは、本発明の属する技術分野の当業者に自明なものである。また、上述のそれぞれの実施形態は、必要により、互いに組み合わされて運用される。例えば、本発明の第1実施形態ないし第3実施形態の一部分が互いに組み合わされ、基地局と端末とが運用されうる。
【符号の説明】
【0302】
1-01 資源要素
1-02 OFDMシンボル
1-03 副搬送波
2-00 フレーム
2-01 サブフレーム
2-02、2-03 スロット
3-00 端末帯域幅
4-01 制御リソースセット#1
4-02 制御リソースセット#2
4-03 特定周波数資源
4-04 制御リソースセット長
4-10 端末の帯域幅部分
5-01 OFDMシンボル
5-02 PRB
5-03 REG
5-04 CCE
5-05 DMRS