(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-07
(45)【発行日】2023-08-16
(54)【発明の名称】振替プログラム、振替方法及び振替サーバ
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/02 20230101AFI20230808BHJP
【FI】
G06Q40/02
(21)【出願番号】P 2019076652
(22)【出願日】2019-04-12
【審査請求日】2022-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲シン▼
(72)【発明者】
【氏名】香田 志帆
(72)【発明者】
【氏名】結城 浩子
(72)【発明者】
【氏名】金 奎植
【審査官】庄司 琴美
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0068943(US,A1)
【文献】特開2016-051280(JP,A)
【文献】特開2017-211914(JP,A)
【文献】特開2012-194817(JP,A)
【文献】特開2016-099823(JP,A)
【文献】特開2015-056107(JP,A)
【文献】特開2017-224223(JP,A)
【文献】特開2018-106613(JP,A)
【文献】特許第6337224(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
第1の口座と対応付けられた決済情報を受信し、
受信した前記決済情報に割引情報が含まれるかを判定し、
前記割引情報が含まれる場合、前記割引情報に対応する割引金額を
示すメッセージとともに振替方法の複数の選択肢を画面に表示し、前記複数の選択肢のうち選択された選択肢に基づき割引金額を前記第1の口座から第2の口座へ振り替える処理を勘定系システムに依頼する、
処理を実行させることを特徴とする振替プログラム。
【請求項2】
前記判定する処理は、受信した前記決済情報にポイントの利用による割引情報が含まれるかを判定し、
前記依頼する処理は、前記ポイントの利用による割引情報が含まれる場合、前記ポイントの数に対応する割引金額を前記第1の口座から前記第2の口座へ振り替える処理を勘定系システムに依頼する、
ことを特徴とする請求項1に記載の振替プログラム。
【請求項3】
前記依頼する処理は、前記決済情報に前記割引情報が含まれ、かつ、ユーザの情報処理端末から要求があった場合に、前記割引金額を前記第1の口座から第2の口座へ振り替える処理を勘定系システムに依頼する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の振替プログラム。
【請求項4】
前記依頼する処理は、割引金額を、前記第1の口座から、複数の口座のうちユーザの情報処理端末によって指定された第2の口座へ振り替える処理を勘定系システムに依頼する、
処理を実行させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の振替プログラム。
【請求項5】
コンピュータが、
第1の口座と対応付けられた決済情報を受信し、
受信した前記決済情報に割引情報が含まれるかを判定し、
前記割引情報が含まれる場合、前記割引情報に対応する割引金額を
示すメッセージとともに振替方法の複数の選択肢を画面に表示し、前記複数の選択肢のうち選択された選択肢に基づき割引金額を前記第1の口座から第2の口座へ振り替える処理を勘定系システムに依頼する、
処理を実行することを特徴とする振替方法。
【請求項6】
第1の口座と対応付けられた決済情報を受信する受信部と、
受信した前記決済情報に割引情報が含まれるかを判定する判定部と、
前記割引情報が含まれる場合、前記割引情報に対応する割引金額を
示すメッセージとともに振替方法の複数の選択肢を画面に表示し、前記複数の選択肢のうち選択された選択肢に基づき割引金額を前記第1の口座から第2の口座へ振り替える処理を勘定系システムに依頼する依頼部と、
を有することを特徴とする振替サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振替プログラム、振替方法、振替サーバ及び情報処理端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、あらかじめ決められた期間ごとに、ユーザの口座から所定の金額を貯蓄に振り替える手法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の手法では、資産形成用の口座への振替を自動的に行うことが難しい場合がある。例えば、決められた期間と異なるタイミングで資産形成用の口座への振り替えを行いたい場合、ユーザは手動で手続きを行うことが必要になる場合がある。
【0005】
1つの側面では、資産形成用の口座への振替を自動的に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの態様において、振替プログラムは、コンピュータに、第1の口座と対応付けられた決済情報を受信する処理を実行させる。振替プログラムは、コンピュータに、受信した決済情報に割引情報が含まれるかを判定する処理を実行させる。振替プログラムは、コンピュータに、割引情報が含まれる場合、割引情報に対応する割引金額を第1の口座から第2の口座へ振り替える処理を勘定系システムに依頼する処理を実行させる。
【発明の効果】
【0007】
1つの側面では、資産形成用口座への振替を自動的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施例に係る振替システムの機能構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施例に係る情報処理端末の機能構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施例に係る振替サーバの機能構成の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、決済に関する情報を表示する画面の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、決済が完了したことを示す画面の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、振替に関する選択を受け付ける画面の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、振替が完了したことを示す画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、情報処理端末の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、振替サーバの処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明に係る振替プログラム、振替方法、振替サーバ及び情報処理端末の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。また、各実施例は、矛盾のない範囲内で適宜組み合わせることができる。
【実施例1】
【0010】
[機能構成]
図1を用いて、実施例に係る振替システムの機能構成を説明する。
図1は、実施例に係る振替システムの機能構成の一例を示す図である。ここで、
図1に示すように、振替システム1は、情報処理端末10及び振替サーバ20を有する。
【0011】
振替サーバ20と接続された勘定系システム30は、第1の口座31及び第2の口座32を管理する。勘定系システム30は、管理している口座の入出金及び振替等の処理を行う。また、振替サーバ20は、勘定系システム30に対して振替を依頼することができる。
【0012】
ここで、第1の口座31及び第2の口座32は、いずれも情報処理端末10のユーザの口座であるものとする。例えば、第1の口座31は、クレジットカード等の引き落とし用の口座であるものとする。一方、第2の口座32は、貯蓄口座又は証券用口座等の資産形成のための口座であるものとする。
【0013】
ユーザは、情報処理端末10を用いて、Web上のショッピングサイトや実店舗における決済を行うことができる。情報処理端末10は、決済に関する情報を勘定系システム30等に送信する。そして、決済金額は、第1の口座31から引き落とされる。なお、振替サーバ20は、勘定系システム30の一部であってもよい。
【0014】
ユーザが情報処理端末10を用いて決済を行う場合、決済金額から所定の金額が割引される場合がある。割引は、例えば、ポイント及びクーポンの利用、及び決済対象の商品又はサービスの提供者による値引き等によって生じる場合がある。
【0015】
割引された金額で決済が行われた場合、情報処理端末10は、割引金額を含む割引情報を決済に関する決済情報とともに振替サーバ20に送信する。決済情報には、引き落とし用口座の口座番号、購入した商品、割引前の金額、割引金額等が含まれる。また、情報処理端末10は、割引情報を含む決済情報を勘定系システム30に送信してもよい。その場合、振替サーバ20は、勘定系システム30を経由して決済情報を受信することができる。
【0016】
振替サーバ20は、割引情報を含む決済情報を受け取ると、割引情報に対応する割引金額の第1の口座31から第2の口座32への振替を勘定系システム30に依頼する。
【0017】
図2を用いて、情報処理端末10の機能構成を説明する。
図2は、実施例に係る情報処理端末の機能構成の一例を示す図である。
図2に示すように、情報処理端末10は、通信部11、入出力部12、記憶部13及び制御部14を有する。
【0018】
通信部11は、他の装置との間でデータ通信を行うためのインタフェースである。例えば、通信部11は、NIC(Network Interface Card)である。入出力部12は、キーボードやマウス等の入力装置及びディスプレイやスピーカ等の出力装置である。また、例えば、情報処理端末10がスマートフォンである場合、入出力部12はタッチパネルディスプレイであってもよい。
【0019】
記憶部13は、データや制御部14が実行するプログラム等を記憶する記憶装置の一例であり、例えばハードディスクやメモリ等である。
【0020】
制御部14は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等によって、内部の記憶装置に記憶されているプログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部14は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されるようにしてもよい。制御部14は、送信部141及び表示制御部142を有する。
【0021】
送信部141は、決済を確定する操作を受け付けた場合、割引金額の情報を含む決済情報を振替サーバ20に送信することにより、割引金額を第1の口座31から第2の口座32へ振り替える処理を勘定系システム30に依頼する。
【0022】
表示制御部142は、第1の口座31と対応付けられた決済に関する情報を割引金額とともに表示する。その他にも、表示制御部142は、ユーザの操作や勘定系システム30での処理の結果に応じた各種画面を表示する。なお、第1の口座31と対応付けられた決済とは、例えば引き落とし先として第1の口座31が指定された決済である。
【0023】
図3を用いて、振替サーバ20の機能構成を説明する。
図3は、実施例に係る振替サーバの機能構成の一例を示す図である。
図3に示すように、振替サーバ20は、通信部21、記憶部23及び制御部24を有する。
【0024】
通信部21は、他の装置との間でデータ通信を行うためのインタフェースである。例えば、通信部21は、NICである。
【0025】
記憶部23は、データや制御部24が実行するプログラム等を記憶する記憶装置の一例であり、例えばハードディスクやメモリ等である。記憶部23は、口座情報231を有する。
【0026】
口座情報231は、ユーザごとの第1の口座の情報及び第2の口座の情報を対応付けた情報である。
図4は、口座情報の一例を示す図である。
図4に示すように、口座情報231には、ユーザごとの引き落とし用口座の口座番号、貯蓄用口座の口座番号、及び証券用口座の口座番号が含まれる。ここで、引き落とし用口座は、第1の口座の一例である。また、貯蓄用口座及び証券用口座は、第2の口座の一例である。
【0027】
例えば、
図4の1行目には、ユーザ「Hanako」の引き落とし用口座の口座番号が「001-1111111」であり、貯蓄用口座の口座番号が「002-2222222」であり、証券用口座の口座番号が「003-3333333」であることが示されている。
【0028】
制御部24は、例えば、CPU、MPU、GPU等によって、内部の記憶装置に記憶されているプログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部24は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されるようにしてもよい。制御部24は、受信部241、判定部242及び依頼部243を有する。
【0029】
受信部241は、第1の口座31と対応付けられた決済情報を受信する。受信部241は、情報処理端末10から決済情報を受信してもよいし、勘定系システム30を経由して決済情報を受信してもよい。
【0030】
判定部242は、受信した決済情報に割引情報が含まれるかを判定する。例えば、判定部242は、受信した決済情報にポイントの利用による割引情報が含まれるかを判定する。
【0031】
また、決済情報に明示的な割引情報が含まれていない場合であっても、判定部242は割引が行われたと判定することができる場合がある。例えば、決済された商品又はサービスの定価の情報を入手可能な場合、判定部242は、定価よりも決済金額の方が低い場合、割引が行われたと判定し、さらに差額を割引金額とみなしてもよい。このように、判定部242によって割引が行われたと判定された場合、依頼部243は決済情報に割引情報が含まれていると判定された場合と同様の処理を行う。
【0032】
依頼部243は、割引情報が含まれる場合、割引情報に対応する割引金額を第1の口座31から第2の口座32へ振り替える処理を勘定系システム30に依頼する。例えば、依頼部243は、ポイントの利用による割引情報が含まれる場合、ポイントの数に対応する割引金額を第1の口座31から第2の口座32へ振り替える処理を勘定系システム30に依頼する。また、依頼部243は、ポイントの数に対応する割引金額に限られず、クーポンによる割引金額、商品又はサービスの提供者による値引き金額、判定部242によって割引金額とみなされた金額等を振り替えるように依頼してもよい。
【0033】
[振替処理の例]
情報処理端末10によって表示される画面の例を示しつつ、振替システム1全体の処理の流れを説明する。まず、ユーザが情報処理端末10を使って、商品又はサービスの決済を行う場合、
図5に示すような決済に関する情報を表示する画面が表示される。
図5は、決済に関する情報を表示する画面の一例を示す図である。
【0034】
図5は、ユーザが、「150,000円」で販売されている「本革ソファー(3人掛け)」を購入しようとした場合に表示される画面の例である。また、
図5は、ユーザが保有している「5,000pt」のポイントを使って割引を受けた結果、税抜きの小計が「145,000円」になったことを示している。ここで、「1pt」は「1円」に相当するものとする。
【0035】
さらに、
図5には、商品点数が「1点」であること、税込みの小計が「156,600円」であること、支払い区分が「1回」であることが表示されている。ユーザが「購入」ボタンを押し決済を確定させると、情報処理端末10は、決済情報を勘定系システム30と振替サーバ20へ送信する。このとき、情報処理端末10は、決済情報に、利用ポイントが「5,000pt」であるという割引情報を含める。
【0036】
そして、決済が完了すると、情報処理端末10には決済が完了したことを示す画面が表示される。
図6は、決済が完了したことを示す画面の一例を示す図である。
図6には、税込みの小計、送料、手数料等が表示され、さらに、利用するポイントが「5,000pt」であることが表示される。ここで、ユーザが「OK」ボタンを押すと、情報処理端末10は、振替に関する選択を受け付ける画面を表示する。
【0037】
図7は、振替に関する選択を受け付ける画面の一例を示す図である。
図7に示すように、情報処理端末10は、割引金額が「5,000円」であった旨のメッセージとともに、振替方法の選択肢を表示する。例えば、情報処理端末10は、「貯蓄します」とのラベルが付されたボタン121a、「証券を購入します」とのラベルが付されたボタン122b、及び、「何もしません」とのラベルが付されたボタン123c、を表示する。
【0038】
ボタン121aが押された場合、情報処理端末10は、引き落とし用口座から貯蓄用口座に「5,000円」を振り替えることを要求するメッセージを振替サーバ20に送信する。
【0039】
このとき、振替サーバ20は、情報処理端末10からの要求を受けて、引き落とし用口座から貯蓄用口座に「5,000円」を振り替えることを勘定系システム30に依頼する。つまり、振替サーバ20の依頼部243は、決済情報に割引情報が含まれ、かつ、ユーザの情報処理端末から要求があった場合に、割引金額を第1の口座31から第2の口座32へ振り替える処理を勘定系システム30に依頼する。
【0040】
ボタン122bが押された場合、情報処理端末10は、引き落とし用口座から証券用口座に「5,000円」を振り替えることを要求するメッセージを振替サーバ20に送信する。
【0041】
この場合、貯蓄用口座と証券用口座の両方が振替先の第2の口座32になり得る。このため、依頼部243は、割引金額を、第1の口座31から、複数の口座のうちユーザの情報処理端末によって指定された第2の口座32へ振り替える処理を勘定系システム30に依頼する。
【0042】
また、依頼部243は、口座情報231を参照することで各口座の口座番号を取得することができる。ここで、
図4の例によれば、ユーザ「Hanako」の引き落とし用口座の口座番号は「001-1111111」であり、貯蓄用口座の口座番号は「002-2222222」である。このため、例えば、情報処理端末10のユーザが「Hanako」であり、ボタン121aが押された場合、依頼部243は、「5,000円」を口座番号が「001-1111111」である口座から口座番号が「002-22222222」である口座に振り替えることを依頼する。
【0043】
また、ボタン123cが押された場合、情報処理端末10は、振替を要求するメッセージを振替サーバ20に送信することなく処理を終了する。
【0044】
振替サーバ20による振替の依頼が完了すると、情報処理端末10は振替が完了したことを示す画面を表示する。
図8は、振替が完了したことを示す画面の一例を示す図である。
図8の例では、情報処理端末10は、振替先の口座が貯蓄口座であること、及び、振替金額が「5,000円」であったことを表示している。
【0045】
[処理の流れ]
図9を用いて、情報処理端末10の処理の流れを説明する。
図9は、情報処理端末の処理の流れを示すフローチャートである。
図9に示すように、まず、情報処理端末10は、所定のアプリケーションを起動する(ステップS101)。次に、情報処理端末10は、決済に関する情報を表示する(ステップS102)。
【0046】
そして、情報処理端末10は、決済を確定させる操作を受け付けると(ステップS103)、決済において割引があったか否かを判定する(ステップS104)。割引がなかった場合(ステップS104、No)、情報処理端末10は、決済情報を振替サーバ20へ送信する(ステップS105)。
【0047】
一方、割引があった場合(ステップS104、Yes)、情報処理端末10は、割引情報を決済情報に含める(ステップS106)。さらに、情報処理端末10は、ユーザから振替方法を指定する入力を受け付ける(ステップS107)。そして、情報処理端末10は、割引情報を含む決済情報及び振替要求を振替サーバ20へ送信する(ステップS108)。
【0048】
図10を用いて、振替サーバ20の処理の流れを説明する。
図10は、振替サーバの処理の流れを示すフローチャートである。
図10に示すように、まず、振替サーバ20は、決済情報を受信する(ステップS201)。次に、振替サーバ20は、決済情報に割引情報が含まれるか否かを判定する(ステップS202)。決済情報に割引情報が含まれない場合(ステップS202、No)、振替サーバ20は処理を終了する。一方、決済情報に割引情報が含まれる場合(ステップS202、Yes)、振替サーバ20は勘定系システム30に、振替を依頼する(ステップS203)。
【0049】
[効果]
上述したように、振替サーバ20は、第1の口座31と対応付けられた決済情報を受信する。振替サーバ20は、受信した決済情報に割引情報が含まれるかを判定する。振替サーバ20は、割引情報が含まれる場合、割引情報に対応する割引金額を第1の口座31から第2の口座32へ振り替える処理を勘定系システム30に依頼する。このように、振替サーバ20は、決済の発生に合わせて、自動的に振替を依頼する。このため、実施例によれば、資産形成用口座への振替を自動的に行うことが可能になる。また、出費の発生と同時に資産形成口座への入金が発生するため、実施例によれば、ユーザの出費への心理的負担を抑制することができる。
【0050】
振替サーバ20は、受信した決済情報にポイントの利用による割引情報が含まれるかを判定する。振替サーバ20は、ポイントの利用による割引情報が含まれる場合、ポイントの数に対応する割引金額を第1の口座31から第2の口座32へ振り替える処理を勘定系システム30に依頼する。このように、振替サーバ20は、ポイントの利用に合わせて、自動的に振替を依頼する。このため、実施例によれば、ポイント利用のタイミングで資産形成用口座への振替を自動的に行うことが可能になる。
【0051】
振替サーバ20は、決済情報に割引情報が含まれ、かつ、ユーザの情報処理端末から要求があった場合に、割引金額を第1の口座31から第2の口座32へ振り替える処理を勘定系システム30に依頼する。これにより、ユーザの希望に合わせて振替を行うことができ、利便性を向上させることができる。
【0052】
振替サーバ20は、割引金額を、第1の口座31から、複数の口座のうちユーザの情報処理端末によって指定された第2の口座32へ振り替える処理を勘定系システム30に依頼する。これにより、ユーザに複数の選択肢を提示することが可能になり、利便性を向上させることができる。
【0053】
情報処理端末10は、第1の口座と対応付けられた決済に関する情報を割引金額とともに表示する。情報処理端末10は、決済を確定する操作を受け付けた場合、割引金額の情報を含む決済情報をサーバに送信することにより、割引金額を第1の口座31から第2の口座32へ振り替える処理を勘定系システム30に依頼する。このように、情報処理端末10は、決済の発生に合わせて、自動的に振替を依頼するトリガを発生させることができる。このため、実施例によれば、資産形成用口座への振替を自動的に行うことが可能になる。
【0054】
なお、上記の実施例では、勘定系システム30への振替の依頼を振替サーバ20が行うものとしたが、振替の依頼は情報処理端末10によって行われてもよい。また、上記の実施例では、振替サーバ20は、割引金額をそのまま振替金額としていたが、振替サーバ20は、割引金額のうち、ユーザが指定した金額を振替金額としてもよい。
【0055】
[システム]
上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。また、実施例で説明した具体例、分布、数値等は、あくまで一例であり、任意に変更することができる。
【0056】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られない。つまり、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行われる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0057】
[ハードウェア]
図11は、ハードウェア構成例を説明する図である。
図11に示すように、振替サーバ20は、通信インタフェース20a、HDD(Hard Disk Drive)20b、メモリ20c、プロセッサ20dを有する。また、
図11に示した各部は、バス等で相互に接続される。
【0058】
通信インタフェース20aは、ネットワークインタフェースカード等であり、他のサーバとの通信を行う。HDD20bは、
図3に示した機能を動作させるプログラムやDBを記憶する。
【0059】
プロセッサ20dは、
図3に示した各処理部と同様の処理を実行するプログラムをHDD20b等から読み出してメモリ20cに展開することで、
図1等で説明した各機能を実行するプロセスを動作させる。すなわち、このプロセスは、振替サーバ20が有する各処理部と同様の機能を実行する。具体的には、プロセッサ20dは、受信部241、判定部242及び依頼部243と同様の機能を有するプログラムをHDD20b等から読み出す。そして、プロセッサ20dは、受信部241、判定部242及び依頼部243等と同様の処理を実行するプロセスを実行する。プロセッサ20dは、例えば、CPU、MPU、ASIC等のハードウェア回路である。
【0060】
このように振替サーバ20は、プログラムを読み出して実行することで分類方法を実行する情報処理装置として動作する。また、振替サーバ20は、媒体読取装置によって記録媒体から上記プログラムを読み出し、読み出された上記プログラムを実行することで上記した実施例と同様の機能を実現することもできる。なお、この他の実施例でいうプログラムは、振替サーバ20によって実行されることに限定されるものではない。例えば、他のコンピュータ又はサーバがプログラムを実行する場合や、これらが協働してプログラムを実行するような場合にも、本発明を同様に適用することができる。
【0061】
このプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することができる。
【符号の説明】
【0062】
1 振替システム
10 情報処理端末
11、21 通信部
12 入出力部
13、23 記憶部
14、24 制御部
20 振替サーバ
141 送信部
142 表示制御部
231 口座情報
241 受信部
242 判定部
243 依頼部