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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-07
(45)【発行日】2023-08-16
(54)【発明の名称】樹脂製面材
(51)【国際特許分類】
   E04F 13/08 20060101AFI20230808BHJP
   E04C 2/20 20060101ALI20230808BHJP
   E04C 2/30 20060101ALI20230808BHJP
   E04B 2/56 20060101ALI20230808BHJP
【FI】
E04F13/08 101D
E04C2/20 F
E04C2/30 V
E04B2/56 601B
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019125266
(22)【出願日】2019-07-04
(65)【公開番号】P2021011701
(43)【公開日】2021-02-04
【審査請求日】2022-06-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000000549
【氏名又は名称】株式会社大林組
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】小川 晴果
(72)【発明者】
【氏名】三谷 一房
(72)【発明者】
【氏名】水上 卓也
(72)【発明者】
【氏名】松永 成雄
(72)【発明者】
【氏名】柴崎 正明
【審査官】山口 敦司
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-120705(JP,A)
【文献】特開昭60-195242(JP,A)
【文献】実開昭63-190406(JP,U)
【文献】特開平09-184268(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 13/08
E04C 2/20
E04C 2/30
E04B 2/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂を含有し、構造部材に乾式工法により固定される樹脂製面材であって、
所定厚さの中央面部と、
前記中央面部の上方に連続し、前記所定厚さより厚い上方面部と、
前記中央面部の下方に連続し、前記所定厚さより厚い下方面部と、
前記上方面部の上側端に設けられた上側固定部と、
前記下方面部の下側端に設けられた下側固定部と、
前記上方面部及び前記下方面部は、前記中央面部と共通して表面を構成し、
前記所定厚さを有する共通表面部と、前記共通表面部の裏面側に増厚された増厚部である桟木と、を有し、
前記増厚部は、前記共通表面部と共通の樹脂を含有する1つ又は複数の樹脂構成面材を重ねて構成され、
前記共通表面部と前記樹脂構成面材とは、前記樹脂で接着されており、
前記上側固定部は、前記上方面部の上側端において、乾式工法による固定に使用される第1のダボ穴を形成可能に構成され、
前記下側固定部は、前記下方面部の下側端において、乾式工法による固定に使用される第2のダボ穴を形成可能に構成されている
樹脂製面材。
【請求項2】
前記第1のダボ穴及び前記第2のダボ穴は、前記複数の樹脂構成面材の中で中間の樹脂構成面材に形成されている請求項1に記載の樹脂製面材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁等に用いる樹脂製面材に関する。
【背景技術】
【0002】
建物外壁等に天然石で構成された面材が仕上げ材として用いられる場合がある。面材を躯体に取り付ける工法として、湿式工法と乾式工法とがある。湿式工法は、面材を引き金で下地に緊結し、面材と躯体との間に裏込めモルタルで充填する工法である。一方、乾式工法は、面材をファスナにより一枚ずつ荷重を受ける方法で躯体に取り付ける工法である。また、天然石の代わりに人工大理石等の樹脂製面材を用いることもある。この樹脂製面材は、天然石に比べて密度が小さく、曲げ強度が大きいことから、板厚を薄くすることができる。そして、軽量化を図ることができるため、同じ重さであれば、一枚あたりの面積を大きくすることができる。このような樹脂製面材の壁面の施工方法についても検討されている(例えば、特許文献1)。この文献に記載された壁面の施工方法では、壁または下地(パネル)に係止部と固着部を備えた止め金具を固定し、所定の大きさにカットした人工大理石壁材の両端または片端に設けた溝を、上記止め金具の係止部に嵌合係止する。
【0003】
また、ダボピンを用いた壁材の固定方法も知られている(例えば、特許文献2)。この文献に記載された施工構造では、上段側壁材の下面及び下段側壁材の上面に穿設されたダボ穴にダボピンが挿入され、躯体壁面に取り付けられた取付金具にダボピンが係止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平8-284366号公報
【文献】実開昭63-190406号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、板厚が薄いと、ダボピンの固定耐力は十分に得られない。このため、想定される風荷重や地震荷重等の外力に対して、多数のダボピンが必要となる。この場合、取付ファスナの数が増えるためコスト高となる。更に、多くの取付作業が必要になるため施工性も低下する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための樹脂製面材は、樹脂を含有し、構造部材に乾式工法により固定される。そして、所定厚さの中央面部と、前記中央面部の上方に連続し、前記所定厚さより厚い上方面部と、前記中央面部の下方に連続し、前記所定厚さより厚い下方面部と、前記上方面部の上側端に設けられた上側固定部と、前記下方面部の下側端に設けられた下側固定部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、大型樹脂製パネルの薄厚による軽量化と、構造部材との固定部の強化を両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態の壁材の説明図であって、(a)は水平断面図、(b)は正面図。
図2】本実施形態の樹脂製面材の斜視図であって、(a)は直線部に設ける樹脂製面材、(b)は湾曲部に設ける樹脂製面材。
図3】本実施形態の壁材の側面断面図。
図4】本実施形態の壁材の説明図であって、(a)は取付構造の拡大図、(b)はダボピン近傍の拡大図。
図5】本実施形態の壁材の説明図であって、(a)は取付構造の上面図、(b)は斜視図。
図6】本実施形態の樹脂製面材の施工手順の説明図であって、(a)は取付鋼材の取付、(b)はファスナの取付、(c)は1段目の樹脂製面材の取付、(d)はファスナの取付、(e)は2段目の樹脂製面材の取付、(f)は複数段の樹脂製面材の取付の説明図。
図7】本実施形態の樹脂製面材の施工手順の説明図であって、(a)は取付鋼材の設置、ファスナの取付、(b)は1段目の樹脂製面材の取付の説明図。
図8】本実施形態の樹脂製面材の施工手順の説明図であって、(a)はファスナの取付、(b)は2段目の樹脂製面材の取付の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1図8を用いて、本実施形態の樹脂製面材及び壁施工方法を説明する。
本実施形態では、図1(a)に示す水平断面図のように、既設建物の扉D1に隣接する既設外壁BU1の外側に仕上げ材として、樹脂製面材P10,P20を設置する。図1(a)では、扉D1の片側のみを示している。図1(a)では、上方は屋外側、下方は屋内側である。なお、扉D1、既設外壁BU2に接続する領域は、柱状の樹脂製面材P30(抱き石)で覆う。図1(a)において、矢視Aから臨んだ場合、図1(b)に示すように、既設外壁BU1は樹脂製面材P10,P20で覆われる。
【0010】
本実施形態では、中央面部としての樹脂製面材P10,P20に人工大理石を用いる。人工大理石は、例えば、メタクリル酸メチル樹脂等のマトリクス樹脂と、水酸化アルミニウム等のフィラーとを含有している。マトリクス樹脂とフィラーとの重量比の一例は、5:5である。ただし、マトリクス樹脂及びフィラーの種類、それらの重量比は上記例に限定されない。このような人工大理石として、例えば、厚さ12mmのコーリアン(登録商標)を用いる。本実施形態では、直平面部に樹脂製面材P10,曲平面部に樹脂製面材P20を用いる。そして、2枚の樹脂製面材P10を、樹脂製面材P20で繋げている。
図2(a)は、樹脂製面材P10の斜視図、図2(b)は、樹脂製面材P20の斜視図である。樹脂製面材P10は、厚さ12mm、高さ700mm(H1)である。図1に示すように、本実施形態では、幅が異なる2種類の樹脂製面材P10を用いており、それぞれ約1500mm(L1)及び1100mm(L3)である。樹脂製面材P20は、厚さ12mm、高さ700mmで、曲面長約500mm(L2)である。
【0011】
図2に示すように、樹脂製面材P10,P20(共通表面部)に対して、裏面側に、面材と同じ材質からなる桟木20(増厚部)が設けられている。桟木20は、樹脂製面材P10,P20の上端辺及び下端辺の全長に亘って、それぞれ2枚重ねた人工大理石が、共材で面接合されて一体となる。桟木20を構成する各人工大理石は、厚さ12mmで高さ100mmである。上端辺の桟木20は、樹脂構成面材であり、樹脂製面材とともに中央面部の上方に連続した上方面部を構成する。また、下端辺の桟木20は、樹脂構成面材であり、樹脂製面材とともに中央面部の下方に連続した下方面部を構成する。樹脂製面材P10,P20の上端、下端における上方面部、下方面部は、中央面部と面一で共通の表面(小口面)を構成し、所定厚さの中央面部よりも厚くなっている。
【0012】
図1(a)に示すように、樹脂製面材P10,P20の設置場所(施工現場)に、H形鋼からなる複数の下地鋼材PL1(構造部材)を立設させる。そして、下地鋼材PL1に、水平方向に取付鋼材11を配置する。この取付鋼材11は、建物躯体の外側に立設された下地鋼材PL1に対して、樹脂製面材P10,P20の高さに応じて固定される。本実施形態では、取付鋼材11として、リップ溝形鋼(C形鋼)を用いる。そして、樹脂製面材P10,P20は、固定材10を介して、水平方向に配置された取付鋼材11に固定される。
【0013】
図3は、上下の樹脂製面材P10の取付時の側部断面図、図4(a)は取付部分の要部拡大図、図4(b)はダボピン近傍の拡大図である。
図3に示すように、樹脂製面材P10は、床f1と軒裏e1との間に配置される。図3図4は、樹脂製面材P10について例示しているが、樹脂製面材P20についても同じ方法で固定される。
取付鋼材11には、取付プレート122を固定する。この取付プレート122に対して、水平面と垂直面とを有するL字形状の鋼材からなるファスナ13を固定する。床f1に載置された最下部のファスナ13aは、配置場所に応じて、L字形状から変形されている。
【0014】
本実施形態では、図4(a)に示すように、樹脂製面材P10を構造部材(下地鋼材PL1)を固定する固定材10として、取付プレート121,122、ファスナ13、嵌合具15、ダボピン30を用いる。
ファスナ13は、ボルト及びナットからなる嵌合具15により、取付鋼材11に固定される。本実施形態では、取付鋼材11のフランジ部に、嵌合具15で取付プレート121,122を挟持させ、更に、嵌合具15でファスナ13を固定する。取付プレート122とファスナ13の鉛直面との間にモルタルM1を挿入して接合部の固定をより強固にする。このファスナ13の水平面には、貫通孔131が設けられており、この貫通孔131にはダボピン30を貫通させる。この貫通孔131は、直径8mmの丸孔であり、ダボピン30は直径6mmの円筒形状を有する。
【0015】
図4(b)に示すように、樹脂製面材P10、桟木20の上面及び下面の小口面には、それぞれ直径8mmの第1のダボ穴211、第2のダボ穴212を設ける。この第1のダボ穴211、第2のダボ穴212は、2枚の人工大理石からなる桟木20と樹脂製面材P10において、中間の人工大理石に設けられる。そして、第1のダボ穴211、第2のダボ穴212の径を人工大理石の厚みより小さすることにより、第1のダボ穴211、第2のダボ穴212が樹脂製面材の接合面に露出せず、樹脂製面材間の接着面積を広く確保することができる。この第1のダボ穴211には、エポキシ系接着剤を充填し、ダボピン30を挿入して固定する。そして、ファスナ13に設けられた貫通孔131に、ダボピン30を貫通させる。ファスナ13を貫通したダボピン30を、上段に配置される樹脂製面材P10の桟木20の第2のダボ穴212に挿入する。このダボピン30によって、下段の樹脂製面材P10と上段の樹脂製面材P10とが、ファスナ13を介して、取付鋼材11、下地鋼材PL1に固定される。ここで、下段の樹脂製面材P10の上端辺の桟木20の第1のダボ穴211が形成される場所が上側固定部を構成し、下端辺の桟木20の第2のダボ穴212が形成される場所が下側固定部を構成する。なお、下段の樹脂製面材P10と下段の樹脂製面材P10との間の隙間には、シール材S1を埋め込む。
【0016】
図5(a)は、下段の樹脂製面材P10,P20を取り付け、ファスナ13を貫通したダボピン30を固定した状態の上面図、(b)は斜視図である。図5(b)に示すように、隣接する樹脂製面材P10、P20の間には、隙間GA1が生じる。この隙間GA1も、図5(a)に示すように、シール材S1で埋める。
第1のダボ穴211に、エポキシ系接着剤でダボピン30を固定し、樹脂製面材P10,P20に桟木20を共材で接着した試験体での固定耐力試験において、母材破壊の破壊荷重(約940N)を測定した。そして、破壊荷重の平均値の所定割合(70%)で、単位面積当たりの風圧力(180Kgf/m^2)と樹脂製面材の面積から算出される総圧力の3倍値の耐力を維持するために必要なダボ本数を算出する。
【0017】
(施工方法)
図6図8を用いて、樹脂製面材を用いた壁の施工方法を説明する。
図6(a)に示すように、施工現場で下地鋼材PL1を立設する。そして、下地鋼材PL1に取付鋼材11を取り付ける。この場合、樹脂製面材を取り付ける位置に応じて、下地鋼材PL1を立設させ、樹脂製面材の下端辺の高さ位置に応じて取付鋼材11を取り付ける。
【0018】
次に、図6(b)に示すように、取付鋼材11に取付プレート122(121)を固定し、更にファスナ13aを取り付ける。この場合、図7(a)に示すように、配置される樹脂製面材P10の両端部近傍にファスナ13aを固定する。なお、最下層の位置では、ファスナ13aに、ダボピン30が溶接されている。
次に、図6(c)に示すように、樹脂製面材P10において、ファスナ13aの設置位置に合わせて、施工現場でダボ穴を穿孔する。そして、ファスナ13aのダボピン30を、穿孔したダボ穴に挿入して、樹脂製面材P10を立設させる。
【0019】
次に、図6(d)に示すように、樹脂製面材P10の上端部において、ダボ穴を、施工現場で穿孔し、エポキシ系接着剤を流し込み、ダボピン30を挿入する。更に、ファスナ13の貫通孔にダボピン30を貫通させる。そして、ファスナ13を、取付プレート122を介して取付鋼材11に固定する。
【0020】
図7(b)に示すように、樹脂製面材P10,P20の第1のダボ穴211を施工現場で穿孔する。
そして、図8(a)に示すように、ダボ穴(第1のダボ穴211)にエポキシ系接着剤を流し込み、ダボピン30を挿入する。更に、ダボピン30を貫通させたファスナ13を取付鋼材11に固定する。
【0021】
次に、図6(e)に示すように、2段目の樹脂製面材P10において、ファスナ13のダボピン30の位置に合わせて、ダボ穴(第2のダボ穴212)を、施工現場で穿孔する。そして、ダボ穴にエポキシ系接着剤を流し込み、ダボピン30をダボ穴に挿入して、ファスナ13で取付鋼材11に固定することにより、2段目の樹脂製面材P10を立設させる。
図8(b)に示すように、1段目の樹脂製面材P10,P20と2段目の樹脂製面材P10,P20は、このダボピン30により密着して、壁面を構成する。
次に、図6(f)に示すように、樹脂製面材P10におけるダボ穴の穿孔、ダボピン30を用いた固定を繰り返すことにより、複数段の樹脂製面材P10を立設させる。そして、樹脂製面材間の隙間には、シール材S1を充填することにより、壁を完成する。
【0022】
(作用)
上下段の樹脂製面材の上側固定部、下側固定部は、中央面部より肉厚であるため、この上側固定部、下側固定部に設けたダボ穴に挿入したダボピンにより樹脂製面材を強固に固定することができる。
【0023】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、樹脂製面材P10,P20には、面材と同じ材質からなる桟木20が設けられている。これにより、薄い樹脂製面材P10,P20において、ダボピン30を取り付ける第1のダボ穴211、第2のダボ穴212を設けることができる。桟木20を設けた樹脂製面材P10,P20の全体重量を軽量にできるので、大面積の樹脂製面材を用いて施工性を向上させることができる。
【0024】
(2)本実施形態では、桟木20は、樹脂製面材P10,P20と同じ材質で構成され、共材で面接合される。これにより、厚い樹脂製面材と同様の耐力を確保することができる。
(3)本実施形態では、ダボピン30が貫通したファスナ13a、13は、取付プレート122を介して、取付鋼材11に固定される。これにより、樹脂製面材P10,P20を取付鋼材11で支持することができる。
(4)本実施形態では、この第1のダボ穴211、第2のダボ穴212には、エポキシ系接着剤を充填し、ダボピン30を挿入して固定する。エポキシ系接着剤は速硬化型であるため、作業効率を上げることができる。更に、高い強度を確保できる。
【0025】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態における樹脂製面材、ダボピン、ダボ穴等の寸法は例示であり、これらに限定されるものではない。
・上記実施形態では、桟木20の第1のダボ穴211、第2のダボ穴212に挿入したダボピン30を用いて、上下段の樹脂製面材を固定した。ダボピン30を用いる領域に桟木を設ければ、上下段に限定されるものではない。また、固定方法も、ダボピン30を用いる方法に限定されない。例えば、上下段の桟木の裏面(下側固定部及び上側固定部)に固定された固定材で橋渡しして、この固定材を構造部材で支持させてもよい。
【0026】
・上記実施形態では、既設建物の外壁の仕上げ材として、樹脂製面材を設置する。樹脂製面材の適用場所は、既設建物の外壁に限定されるものではない。
【0027】
・上記実施形態では、桟木20を、樹脂製面材P10,P20の上端辺及び下端辺に、2枚重ねて接着する。上端辺及び下端辺に限定されるものではない。樹脂製面材の端辺全体に連続して設けたり、端辺の一部に設けたりしてもよい。
また、桟木20の構成は、樹脂製面材P10,P20を2枚重ねて接着する構成に限定されるものではない。
・上記実施形態では、樹脂製面材において、ファスナの設置位置に合わせて、施工現場でダボ穴を穿孔する。ダボ穴の穿孔は、現場で行なう場合に限定されるものではない。例えば、工場等において、樹脂製面材にダボ穴を予め穿孔しておいてもよい。
【符号の説明】
【0028】
P10,P20,P30…樹脂製面材、PL1…下地鋼材、10…固定材、11…取付鋼材、121,122…取付プレート、13,13a…ファスナ、131…貫通孔、15…嵌合具、20…桟木、211…第1のダボ穴、212…第2のダボ穴、30…ダボピン。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8