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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-07
(45)【発行日】2023-08-16
(54)【発明の名称】装置、方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20230808BHJP
   G06F 3/0346 20130101ALI20230808BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20230808BHJP
   G05B 23/02 20060101ALI20230808BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20230808BHJP
   G09G 5/02 20060101ALI20230808BHJP
   G09G 5/37 20060101ALI20230808BHJP
【FI】
G06F3/01 510
G06F3/0346 423
G06F3/0481
G05B23/02 301X
G09G5/00 510C
G09G5/00 510H
G09G5/00 530H
G09G5/00 530T
G09G5/00 550C
G09G5/00 550D
G09G5/02 B
G09G5/37 320
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2020202638
(22)【出願日】2020-12-07
(65)【公開番号】P2022090311
(43)【公開日】2022-06-17
【審査請求日】2022-03-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】秋定 征世
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 康樹
【審査官】円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-230928(JP,A)
【文献】特開2014-050018(JP,A)
【文献】特開2002-014988(JP,A)
【文献】特開2019-091425(JP,A)
【文献】特開2007-199842(JP,A)
【文献】特開2017-163195(JP,A)
【文献】特開2014-106729(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/0346
G06F 3/048-3/04895
G05B 23/02
G09G 5/00
G09G 5/02
G09G 5/37
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させる表示制御部と、
表示画面内でユーザの見た領域を検出する検出部と、
前記検出部による検出結果に基づいて表示画面内における領域ごとの注目度を決定する決定部と、
前記決定部による決定結果に基づいて、前記デフォルトの表示設定とは異なる更新用の表示設定を生成する生成部と、
ユーザから更新指示が入力されることに応じて、前記デフォルトの表示設定を前記更新用の表示設定に変更し、前記表示制御部に表示画面を更新させる更新部と、
プラントの状態を判定する判定部と、
プラントの状態ごとに前記デフォルトの表示設定を記憶する記憶部と、
を備え、
前記表示制御部は、プラントの状態が変化する毎に、変化後の状態に対応する前記デフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させ、
前記決定部は、プラントの状態ごとに、当該状態に対応する前記デフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度を決定し、
前記生成部は、現在のプラントの状態に対応する前記更新用の表示設定を、当該状態に対応する前記デフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度に基づいて生成し、
前記更新部は、前記更新指示が入力されることに応じて、前記更新用の表示設定を、現在のプラントの状態に対応する前記デフォルトの表示設定とする装置。
【請求項2】
前記判定部は、プラントが正常状態および異常状態の何れであるかを判定し、
前記生成部は、現在のプラントの状態が正常状態である場合に、正常状態に対応する前記更新用の表示設定を、正常状態に対応する前記デフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度と、異常状態に対応する前記デフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度とに基づいて生成する、請求項に記載の装置。
【請求項3】
前記生成部は、異常状態に対応する前記デフォルトの表示設定の表示画面内において注目度が基準より高い領域に表示されるデータの視認性が低下しないように当該データの表示領域の表示位置、表示色、明るさ若しくは表示サイズ、または、テキストの文字修飾、表示色若しくは表示サイズの少なくとも1つを変更して、正常状態に対応する前記更新用の表示設定を生成する、請求項に記載の装置。
【請求項4】
前記判定部は、プラント内でアラート信号が発生したことに応じてプラントを異常状態と判定する、請求項2または3に記載の装置。
【請求項5】
装置であって、
複数のユーザのうち、当該装置を現在使用する現ユーザを識別する識別部と、
ユーザごとにデフォルトの表示設定を記憶する記憶部と、
現ユーザのデフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させる表示制御部と、
表示画面内で前記現ユーザの見た領域を検出する検出部と、
前記検出部による検出結果に基づいて表示画面内における領域ごとの注目度を決定する決定部と、
前記決定部による決定結果に基づいて、前記デフォルトの表示設定とは異なる更新用の表示設定を生成する生成部と、
前記現ユーザから更新指示が入力されることに応じて、前記現ユーザに対応する前記デフォルトの表示設定を前記更新用の表示設定に変更し、前記表示制御部に表示画面を更新させる更新部と、
を備え
前記決定部は、ユーザごとに、当該ユーザに対応する前記デフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度を決定し、
前記生成部は、前記現ユーザが第1ユーザである場合に、当該第1ユーザに対応する前記更新用の表示設定を、当該第1ユーザに対応する前記デフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度と、第2ユーザに対応する前記デフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度とに基づいて生成する装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記現ユーザが変更される毎に、変更後の前記現ユーザに対応する前記デフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させる、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記生成部は、前記現ユーザが前記第1ユーザである場合に、前記第2ユーザに対応する前記デフォルトの表示設定の表示画面内において注目度が基準より高い領域に表示されるデータの視認性が低下しないように当該データの表示領域の表示位置、表示色、明るさ若しくは表示サイズ、または、テキストの文字修飾、表示色若しくは表示サイズの少なくとも1つを変更して、前記第1ユーザに対応する前記更新用の表示設定を生成する、請求項5または6に記載の装置。
【請求項8】
ユーザの目を撮像する撮像部をさらに備え、
前記識別部は、前記撮像部により撮像された目の虹彩認識によって前記現ユーザを識別する、請求項5から7の何れか一項に記載の装置。
【請求項9】
ユーザから認証情報の入力を受ける入力部をさらに備え、
前記識別部は、前記認証情報に基づいて前記現ユーザを識別する、請求項5から7の何れか一項に記載の装置。
【請求項10】
デフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させる表示制御部と、
表示画面内でユーザの見た領域を検出する検出部と、
前記検出部による検出結果に基づいて表示画面内における領域ごとの注目度を決定する決定部と、
前記決定部による決定結果に基づいて、前記デフォルトの表示設定とは異なる更新用の表示設定を生成する生成部と、
ユーザから更新指示が入力されることに応じて、前記デフォルトの表示設定を前記更新用の表示設定に変更し、前記表示制御部に表示画面を更新させる更新部と、
を備え
前記決定部は、前記検出部による検出結果に基づいて表示画面内における領域どうしの関連度をさらに決定し、
前記生成部は、互いに関連度が高い領域どうしで領域の表示色を揃えるか、または、テキストの表示色を揃えて前記更新用の表示設定を生成する装置。
【請求項11】
前記決定部は、前記検出部による検出結果に基づいて表示画面内における2つの領域が連続して見られた回数を、当該2つの領域どうしの関連度として決定する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記生成部は、注目度が高い領域に表示されるデータほど視認性が高くなるように当該データの表示領域の表示位置、表示色、明るさ若しくは表示サイズ、または、テキストの文字修飾、表示色若しくは表示サイズの少なくとも1つを変更して前記更新用の表示設定を生成する、請求項1から11の何れか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記更新部は、前記更新用の表示設定に基づく表示画面と、表示画面の更新を行うか否かを選択させるメッセージとを表示させ、
更新を行う旨が選択されることに応じて前記デフォルトの表示設定を前記更新用の表示設定に変更し、前記表示制御部に表示画面を更新させる、請求項1から1の何れか一項に記載の装置。
【請求項14】
プラントの状態ごとにデフォルトの表示設定を記憶する記憶段階と、
前記デフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させる表示制御段階と、
表示画面内でユーザの見た領域を検出する検出段階と、
前記検出段階による検出結果に基づいて表示画面内における領域ごとの注目度を決定する決定段階と、
前記決定段階による決定結果に基づいて、前記デフォルトの表示設定とは異なる更新用の表示設定を生成する生成段階と、
ユーザから更新指示が入力されることに応じて、前記デフォルトの表示設定を前記更新用の表示設定に変更し、前記表示制御段階に表示画面を更新させる更新段階と、
プラントの状態を判定する判定段階と、
を備え、
前記表示制御段階では、プラントの状態が変化する毎に、変化後の状態に対応する前記デフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させ、
前記決定段階では、プラントの状態ごとに、当該状態に対応する前記デフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度を決定し、
前記生成段階では、現在のプラントの状態に対応する前記更新用の表示設定を、当該状態に対応する前記デフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度に基づいて生成し、
前記更新段階では、前記更新指示が入力されることに応じて、前記更新用の表示設定を、現在のプラントの状態に対応する前記デフォルトの表示設定とする方法。
【請求項15】
装置で実行される方法であって、
ユーザごとにデフォルトの表示設定を記憶する記憶段階と、
複数のユーザのうち、当該装置を現在使用する現ユーザを識別する識別段階と、
現ユーザのデフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させる表示制御段階と、
表示画面内で前記現ユーザの見た領域を検出する検出段階と、
前記検出段階による検出結果に基づいて表示画面内における領域ごとの注目度を決定する決定段階と、
前記決定段階による決定結果に基づいて、前記デフォルトの表示設定とは異なる更新用の表示設定を生成する生成段階と、
前記現ユーザから更新指示が入力されることに応じて、前記現ユーザに対応する前記デフォルトの表示設定を前記更新用の表示設定に変更し、前記表示制御段階に表示画面を更新させる更新段階と、
を備え
前記決定段階では、ユーザごとに、当該ユーザに対応する前記デフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度を決定し、
前記生成段階では、前記現ユーザが第1ユーザである場合に、当該第1ユーザに対応する前記更新用の表示設定を、当該第1ユーザに対応する前記デフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度と、第2ユーザに対応する前記デフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度とに基づいて生成する方法。
【請求項16】
デフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させる表示制御段階と、
表示画面内でユーザの見た領域を検出する検出段階と、
前記検出段階による検出結果に基づいて表示画面内における領域ごとの注目度を決定する決定段階と、
前記決定段階による決定結果に基づいて、前記デフォルトの表示設定とは異なる更新用の表示設定を生成する生成段階と、
ユーザから更新指示が入力されることに応じて、前記デフォルトの表示設定を前記更新用の表示設定に変更し、前記表示制御段階に表示画面を更新させる更新段階と、
を備え
前記決定段階では、前記検出段階による検出結果に基づいて表示画面内における領域どうしの関連度をさらに決定し、
前記生成段階では、互いに関連度が高い領域どうしで領域の表示色を揃えるか、または、テキストの表示色を揃えて前記更新用の表示設定を生成する方法。
【請求項17】
コンピュータを、
デフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させる表示制御部と、
表示画面内でユーザの見た領域を検出する検出部と、
前記検出部による検出結果に基づいて表示画面内における領域ごとの注目度を決定する決定部と、
前記決定部による決定結果に基づいて、前記デフォルトの表示設定とは異なる更新用の表示設定を生成する生成部と、
ユーザから更新指示が入力されることに応じて、前記デフォルトの表示設定を前記更新用の表示設定に変更し、前記表示制御部に表示画面を更新させる更新部と、
プラントの状態を判定する判定部と、
プラントの状態ごとに前記デフォルトの表示設定を記憶する記憶部
として機能させ
前記表示制御部は、プラントの状態が変化する毎に、変化後の状態に対応する前記デフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させ、
前記決定部は、プラントの状態ごとに、当該状態に対応する前記デフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度を決定し、
前記生成部は、現在のプラントの状態に対応する前記更新用の表示設定を、当該状態に対応する前記デフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度に基づいて生成し、
前記更新部は、前記更新指示が入力されることに応じて、前記更新用の表示設定を、現在のプラントの状態に対応する前記デフォルトの表示設定とするプログラム。
【請求項18】
コンピュータを、
複数のユーザのうち、当該コンピュータを現在使用する現ユーザを識別する識別部と、
ユーザごとにデフォルトの表示設定を記憶する記憶部と、
現ユーザのデフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させる表示制御部と、
表示画面内で前記現ユーザの見た領域を検出する検出部と、
前記検出部による検出結果に基づいて表示画面内における領域ごとの注目度を決定する決定部と、
前記決定部による決定結果に基づいて、前記デフォルトの表示設定とは異なる更新用の表示設定を生成する生成部と、
前記現ユーザから更新指示が入力されることに応じて、前記現ユーザに対応する前記デフォルトの表示設定を前記更新用の表示設定に変更し、前記表示制御部に表示画面を更新させる更新部
として機能させ、
前記決定部は、ユーザごとに、当該ユーザに対応する前記デフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度を決定し、
前記生成部は、前記現ユーザが第1ユーザである場合に、当該第1ユーザに対応する前記更新用の表示設定を、当該第1ユーザに対応する前記デフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度と、第2ユーザに対応する前記デフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度とに基づいて生成するプログラム。
【請求項19】
コンピュータを、
デフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させる表示制御部と、
表示画面内でユーザの見た領域を検出する検出部と、
前記検出部による検出結果に基づいて表示画面内における領域ごとの注目度を決定する決定部と、
前記決定部による決定結果に基づいて、前記デフォルトの表示設定とは異なる更新用の表示設定を生成する生成部と、
ユーザから更新指示が入力されることに応じて、前記デフォルトの表示設定を前記更新用の表示設定に変更し、前記表示制御部に表示画面を更新させる更新部
として機能させ
前記決定部は、前記検出部による検出結果に基づいて表示画面内における領域どうしの関連度をさらに決定し、
前記生成部は、互いに関連度が高い領域どうしで領域の表示色を揃えるか、または、テキストの表示色を揃えて前記更新用の表示設定を生成するプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「使用者がウィンドウAを所定時間以上注視した場合、図3に示すように、ウィンドウAを拡大して表示させる」と記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2010-23788号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様においては、装置が提供される。装置は、デフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させる表示制御部を備えてよい。装置は、表示画面内でユーザの見た領域を検出する検出部を備えてよい。装置は、検出部による検出結果に基づいて表示画面内における領域ごとの注目度を決定する決定部を備えてよい。装置は、決定部による決定結果に基づいて、デフォルトの表示設定とは異なる更新用の表示設定を生成する生成部を備えてよい。装置は、ユーザから更新指示が入力されることに応じて、デフォルトの表示設定を更新用の表示設定に変更し、表示制御部に表示画面を更新させる更新部を備えてよい。
【0004】
装置は、プラントの状態を判定する判定部を備えてよい。装置は、プラントの状態ごとにデフォルトの表示設定を記憶する記憶部を備えてよい。表示制御部は、プラントの状態が変化する毎に、変化後の状態に対応するデフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させてよい。
【0005】
決定部は、プラントの状態ごとに、当該状態に対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度を決定してよい。生成部は、現在のプラントの状態に対応する更新用の表示設定を、当該状態に対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度に基づいて生成してよい。更新部は、更新指示が入力されることに応じて、更新用の表示設定を、現在のプラントの状態に対応するデフォルトの表示設定としてよい。
【0006】
判定部は、プラントが正常状態および異常状態の何れであるかを判定してよい。生成部は、現在のプラントの状態が正常状態である場合に、正常状態に対応する更新用の表示設定を、正常状態に対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度と、異常状態に対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度とに基づいて生成してよい。
【0007】
生成部は、異常状態に対応するデフォルトの表示設定の表示画面内において注目度が基準より高い領域に表示されるデータの視認性が低下しないように当該データの表示領域の表示位置、表示色、明るさ若しくは表示サイズ、または、テキストの文字修飾、表示色若しくは表示サイズの少なくとも1つを変更して、正常状態に対応する更新用の表示設定を生成してよい。
【0008】
判定部は、プラント内でアラート信号が発生したことに応じてプラントを異常状態と判定してよい。
【0009】
装置は、複数のユーザのうち、当該装置を現在使用する現ユーザを識別する識別部を備えてよい。装置は、ユーザごとにデフォルトの表示設定を記憶する記憶部を備えてよい。表示制御部は、現ユーザが変更される毎に、変更後の現ユーザに対応するデフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させてよい。
【0010】
決定部は、ユーザごとに、当該ユーザに対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度を決定してよい。生成部は、現ユーザに対応する更新用の表示設定を、当該現ユーザに対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度に基づいて生成してよい。更新部は、更新指示が入力されることに応じて、更新用の表示設定を、現ユーザに対応するデフォルトの表示設定としてよい。
【0011】
生成部は、現ユーザが第1ユーザである場合に、当該第1ユーザに対応する更新用の表示設定を、当該第1ユーザに対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度と、第2ユーザに対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度とに基づいて生成してよい。
【0012】
生成部は、現ユーザが第1ユーザである場合に、第2ユーザに対応するデフォルトの表示設定の表示画面内において注目度が基準より高い領域に表示されるデータの視認性が低下しないように当該データの表示領域の表示位置、表示色、明るさ若しくは表示サイズ、または、テキストの文字修飾、表示色若しくは表示サイズの少なくとも1つを変更して、第1ユーザに対応する更新用の表示設定を生成してよい。
【0013】
装置は、ユーザの目を撮像する撮像部を備えてよい。識別部は、撮像部により撮像された目の虹彩認識によって現ユーザを識別してよい。
【0014】
装置は、ユーザから認証情報の入力を受ける入力部を備えてよい。識別部は、認証情報に基づいて現ユーザを識別してよい。
【0015】
生成部は、注目度が高い領域に表示されるデータほど視認性が高くなるように当該データの表示領域の表示位置、表示色、明るさ若しくは表示サイズ、または、テキストの文字修飾、表示色若しくは表示サイズの少なくとも1つを変更して更新用の表示設定を生成してよい。
【0016】
決定部は、検出部による検出結果に基づいて表示画面内における領域どうしの関連度をさらに決定してよい。生成部は、互いに関連度が高い領域どうしを関連付けて更新用の表示設定を生成してよい。
【0017】
更新部は、更新用の表示設定に基づく表示画面と、表示画面の更新を行うか否かを選択させるメッセージとを表示させてよい。更新部は、更新を行う旨が選択されることに応じてデフォルトの表示設定を更新用の表示設定に変更し、表示制御部に表示画面を更新させてよい。
【0018】
本発明の第2の態様においては、方法が提供される。方法は、デフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させる表示制御段階を備えてよい。方法は、表示画面内でユーザの見た領域を検出する検出段階を備えてよい。方法は、検出段階による検出結果に基づいて表示画面内における領域ごとの注目度を決定する決定段階を備えてよい。方法は、決定段階による決定結果に基づいて、デフォルトの表示設定とは異なる更新用の表示設定を生成する生成段階を備えてよい。方法は、ユーザから更新指示が入力されることに応じて、デフォルトの表示設定を更新用の表示設定に変更し、表示制御段階に表示画面を更新させる更新段階を備えてよい。
【0019】
本発明の第3の態様においては、プログラムが提供される。プログラムは、コンピュータを、デフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させる表示制御部として機能させてよい。プログラムは、コンピュータを、表示画面内でユーザの見た領域を検出する検出部として機能させてよい。プログラムは、コンピュータを、検出部による検出結果に基づいて表示画面内における領域ごとの注目度を決定する決定部として機能させてよい。プログラムは、コンピュータを、決定部による決定結果に基づいて、デフォルトの表示設定とは異なる更新用の表示設定を生成する生成部として機能させてよい。プログラムは、コンピュータを、ユーザから更新指示が入力されることに応じて、デフォルトの表示設定を更新用の表示設定に変更し、表示制御部に表示画面を更新させる更新部として機能させてよい。
【0020】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本実施形態に係る保全管理システム1を示す。
図2】インタフェース装置5を示す。
図3】記憶部506のデータ構造を示す。
図4】決定部510により格納されるデータのデータ構造を示す。
図5】インタフェース装置5の動作を示す。
図6】本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0023】
[1.保全管理システム1の構成]
図1は、本実施形態に係る保全管理システム1を示す。保全管理システム1は、プラントの保全管理を行うものであり、複数の機器2と、保全用端末3と、運転制御装置4と、インタフェース装置5と、資源管理装置6とを備える。
【0024】
ここで、プラントとしては、化学等の工業プラントの他、ガス田や油田等の井戸元やその周辺を管理制御するプラント、水力・火力・原子力等の発電を管理制御するプラント、太陽光や風力等の環境発電を管理制御するプラント、上下水やダム等を管理制御するプラント等がある。各機器2と、保全用端末3は、プラントにおいてプロセスが実行される現場に配置されてよい。例えば、現場には、被測定流体を流す配管及び配管に設置されて流体の流量を測定する流量計などが存在する。運転制御装置4と、インタフェース装置5と、資源管理装置6とは、プラントの管理センタに配置されてよい。
【0025】
[1-1.機器2]
複数の機器2は器具、機械または装置であり、例えば、プラントのプロセスにおける圧力、温度、pH、速度、流量などの物理量を測定するセンサでもよいし、いずれかの物理量を制御するバルブ、流用制御弁、開閉弁、ポンプ、ファン、モータ、加熱装置、冷却装置等のアクチュエータでもよいし、プラント内の異音等を収集したり警報音等を発したりするマイク、スピーカ等の音響機器でもよいし、各機器の位置情報を出力する位置検出機器でもよいし、流体を流す配管であってもよいし、その他の機器でもよい。複数の機器2における各機器2は互いに異種でもよいし、少なくとも一部の2以上の機器2が同種でもよい。
【0026】
各機器2は、制御用ネットワーク100を介して有線または無線で運転制御装置4に接続されてよい。制御用ネットワーク100内の通信はデジタル通信でもよいし、アナログ信号(4~20mA信号等)にデジタル信号を重畳したハイブリッド通信でもよく、1000bps~10000bps程度(一例として1200bps、2400bps)の速度でよい。制御用ネットワーク100内の通信は、例えばISA(International Society of Automation:国際計測制御学会)の無線通信プロトコルで行われてよく、一例としてISA100、HART(Highway Addressable Remote Transducer)(登録商標)、BRAIN(登録商標)、FOUNDATION Fieldbus、PROFIBUS等で行われてよい。
【0027】
各機器2は固有の識別情報(機器固有情報とも称する)を有してよい。機器固有情報は、機器を一意に識別するための情報であり、本実施形態では一例として、通信プロトコル(一例としてHART)によって機器2に付与されたシリアル番号、機器2の製造業者により設定されたシリアル番号、および機器IDの少なくとも1つでよい。
【0028】
[1-2.保全用端末3]
保全用端末3は、機器2の設定パラメータにアクセスし、設定パラメータの値の参照、設定および変更などを行う。保全用端末3は、現場作業者が携帯するハンドヘルドターミナル(HHT)(一例としてスマートフォンまたはタブレットPC)でもよいし、据え置き型のPCでもよい。保全用端末3がハンドヘルドターミナルである場合には、保全用端末3は機器2に対して着脱可能に接続されてよい。
【0029】
[1-3.運転制御装置4]
運転制御装置4は、各機器2と通信してプロセスを制御する。例えば、運転制御装置4は、センサである機器2から測定データであるプロセス値を取得し、アクチュエータである機器2を駆動させる。そして、運転制御装置4は、プロセス値をインタフェース装置5に供給し、インタフェース装置5からプロセス値の目標値を受信してよい。運転制御装置4は、プロセス値が許容範囲外となることに応じて、インタフェース装置5や資源管理装置6にアラート信号を出力してよい。なお、本実施形態では一例として保全管理システム1には運転制御装置4が1つ具備されて全ての機器2を制御することとして説明するが、運転制御装置4が複数具備されて、それぞれ一部の機器2を分散制御してもよい。運転制御装置4は、一例としてFCS(Field Control Station)でよい。
【0030】
[1-4.インタフェース装置5]
インタフェース装置5は、装置の一例であり、プラントにおける種々のデータを表示画面に表示して、管理者とプラントとのインタフェースを行う。インタフェース装置5は、管理者による操作に応じ、運転制御装置4を介してプラントのプロセスを制御してよい。例えば、インタフェース装置5は、運転制御装置4からプロセス値を受信し、プロセス値の目標値を運転制御装置4に供給してよい。また、インタフェース装置5は、運転制御装置4を介して機器2の設定パラメータの値を変更してよい。また、インタフェース装置5は、少なくとも一部の機器2に対応付けて当該機器2の設定パラメータの値を記憶してよい。インタフェース装置5は、一例としてHIS(Human Interface Station)でよく、PCなどで構成されてよい。
【0031】
[1-5.資源管理装置6]
資源管理装置6は、プラントのオンライン監視および集中管理を行う。例えば、資源管理装置6は、運転制御装置4が取得した機器2の情報(一例として設定パラメータの値やプロセス値)などを管理してよい。資源管理装置6は、プロセス値が許容範囲外となることに応じて、インタフェース装置5にアラート信号を出力してよい。資源管理装置6は、一例としてPCなどで構成されてよい。
【0032】
[2.インタフェース装置5]
図2は、インタフェース装置5を示す。インタフェース装置5は、入力部501と、通信部502と、判定部503と、撮像部504と、識別部505と、記憶部506と、表示部507と、表示制御部508と、検出部509と、決定部510と、生成部511と、更新部512とを有する。
【0033】
[2-1.入力部501]
入力部501は、ユーザから入力を受ける。例えば、入力部501には、プロセス値の目標値等が入力されてよい。入力部501は、入力内容を表示制御部508や通信部502に供給してよい。
【0034】
[2-2.通信部502]
通信部502は、運転制御装置4や、資源管理装置6等と無線通信する。通信部502は、受信したデータ(一例としてプロセス値や設定パラメータ値)を表示制御部508に供給して表示部507に表示させてよい。また、通信部502は、プラント内で発生するアラート信号を、運転制御装置4や資源管理装置6から受信して、判定部503に供給してよい。また、通信部502は、入力部501による入力内容を運転制御装置4や資源管理装置6に送信してもよい。
【0035】
[2-3.判定部503]
判定部503は、プラントの状態を判定する。判定部503は、プラントを複数の状態の何れかとして判定してよく、本実施形態においては一例として正常状態および異常状態のいずれであるかを判定する。
【0036】
判定部503は、プラント内でアラート信号が発生したことに応じてプラントを異常状態と判定してよい。本実施形態においては一例として、判定部503は、通信部502を介して運転制御装置4や資源管理装置6からアラート信号を受信したことに応じて、プラントを異常状態と判定してよい。なお、判定部503は、通信部502を介して受信したプロセス値が許容範囲外となるか否かを判定し、許容範囲外となることに応じてプラントを異常状態と判定してもよい。判定部503は、判定結果を表示制御部508に供給してよい。
【0037】
[2-4.撮像部504]
撮像部504は、ユーザの目を撮像する。撮像部504は、撮像した目の画像を識別部505および検出部509に供給してよい。なお、本実施形態においては一例として、撮像部504は、表示部507の表示画面の外周部に設けられるが、他の位置に設けられてもよい。
【0038】
[2-5.識別部505]
識別部505は、複数のユーザのうち、インタフェース装置5を現在使用する現ユーザを識別する。現ユーザは、表示画面に対向するユーザであってよく、識別部505は、撮像部504により撮像された目の虹彩認識によって現ユーザを識別してよい。本実施形態では一例として、撮像された画像内の虹彩のパターンと、識別部505が予め記憶した各ユーザの識別用データの虹彩パターンとを照合して、現ユーザを識別してよい。識別部505は、識別された現ユーザの識別情報(ユーザIDとも称する)を表示制御部508に供給してよい。
【0039】
[2-6.記憶部506]
記憶部506は、表示部507のデフォルトの表示設定を記憶する。記憶部506は、プラントの状態ごとに(本実施形態においては一例として正常状態および異常状態のそれぞれに対して)デフォルトの表示設定を記憶してよい。また、記憶部506は、ユーザごとにデフォルトの表示設定を記憶してよい。プラントの別々の状態に対応するデフォルトの表示設定は、互いに異なってもよいし、同じであってもよい。また、別々のユーザに対応するデフォルトの表示設定は、互いに異なってもよいし、同じであってもよい。
【0040】
ここで、表示設定は、表示画面内に設けられる各表示領域の表示位置、表示色、明るさ若しくは表示サイズ、または、表示領域内に表示されるデータの種類、テキストの文字修飾、表示色若しくは表示サイズの少なくとも1つに関する設定であってよい。領域の表示色は、背景色であってもよいし、領域を囲む枠の色であってもよい。テキストの文字修飾は、太字や下線、マーカ(ハイライトとも称する)、網掛けなどであってよい。
【0041】
デフォルトの表示設定は、装置の動作前に予め設定されている表示設定であってよい。一例として、デフォルトの表示設定は、ユーザのログイン後に適用される表示設定であってよい。記憶部506にデフォルトの表示設定が複数記憶される場合には、これら複数のデフォルトの表示設定はそれぞれ、互いに異なる表示画面を表示させてよい。
【0042】
[2-7.表示部507]
表示部507は、表示設定に応じた表示画面を表示する。表示画面には、互いに異なる複数種類のデータが表示される複数の表示領域(一例としてウィンドウ)が設けられてよい。表示部507は、表示制御部508により制御されてよく、例えば、表示制御部508を介して供給される、プラント内の種々のデータ(一例としてプロセス値や設定パラメータ値)を表示画面内に表示してよい。
【0043】
[2-8.表示制御部508]
表示制御部508は、デフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させる。表示制御部508は、判定部503によるプラントの状態の判定結果と、識別部505により識別された現ユーザのユーザIDとに対応するデフォルトの表示設定を記憶部506から読み出して、表示画面を表示させてよい。例えば、表示制御部508は、プラントの状態が変化する毎に、変化後の状態に対応するデフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させてよい。また、表示制御部508は、現ユーザが変更される毎に、変更後の現ユーザに対応するデフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させてよい。
【0044】
また、表示制御部508は、表示対象の種々のデータを入力部501や通信部502から取得して表示部507に供給してよい。また、表示制御部508は、記憶部506から読み出したデフォルトの表示設定を決定部510に供給してよい。
【0045】
[2-9.検出部509]
検出部509は、表示画面内でユーザの見た領域(視認領域とも称する)を検出する。例えば、検出部509は、ユーザの視線を検出してよい。本実施形態においては一例として、検出部509は、撮像部504から供給される眼球の画像を解析することによって視線を検出してよい。検出部509は、眼球の画像から両目の注視位置を検出し、両目の中間点と、ユーザの注視位置とを結ぶ直線をユーザの視線として検出してよい。そして、検出部509は、ユーザの視線と表示画面との交差点を、表示画面内でユーザが見ている位置として検出し、この位置を含む領域を視認領域として検出してよい。検出部509は、視認領域を示す領域データを決定部510に逐次供給してよい。
【0046】
ここで、視認領域は、表示画面内の座標範囲で囲まれる領域であってよい。この場合には、視認領域の領域データは、表示画面内での座標範囲を示してよい。また、表示画面内に複数のウィンドウが表示される場合には、視認領域は何れかのウィンドウであってもよい。この場合には、視認領域の領域データは、表示画面内での座標範囲を示してもよいし、何れかのウィンドウを示してもよい。本実施形態では一例として、視認領域は、表示画面に設けられるデータごとの表示領域の何れかであってよい。
【0047】
[2-10.決定部510]
決定部510は、検出部509による検出結果に基づいて表示画面内における領域ごとの注目度を決定する。注目度は、視認領域として検出された時間の積算時間であってもよいし、表示画面の通算表示時間に対する積算時間の割合であってもよいし、基準時間(一例として5秒)以上、継続して見られた回数であってもよい。
【0048】
決定部510は、デフォルトの表示設定ごとに注目度を決定してよい。例えば、決定部510は、プラントの状態ごとに、当該状態に対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度を決定してよい。また、決定部510は、ユーザごとに、当該ユーザに対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度を決定してよい。本実施形態においては一例として、決定部510は、現ユーザと、プラントの状態との組み合わせ毎に表示領域ごとの注目度を決定してよい。決定部510は、現時点の表示設定が適用された期間全体での検出部509による検出結果に基づいて注目度を決定してよい。
【0049】
決定部510は、検出部509による検出結果に基づいて、表示画面内における領域どうしの関連度をさらに決定してよい。決定部510は、視認の順序に応じて領域どうしの関連度を決定してよい。例えば、決定部510は、連続して視認される領域どうしの関連度を高く決定してよい。本実施形態では一例として、決定部510は、2つの領域が連続して見られた回数を、当該2つの領域どうしの関連度として決定してよい。なお、2つの領域が連続して見られたとは、一方の領域が基準時間(一例として5秒)以上、継続して見られた後、他方の領域が基準時間以上、継続して見られたことであってよい。
【0050】
決定部510は、表示制御部508から供給されたデフォルトの表示設定、適用中の表示設定とともに、領域ごとの注目度を生成部511に供給してよい。また、決定部510は、決定した関連度をさらに生成部511に供給してよい。
【0051】
[2-11.生成部511]
生成部511は、決定部510による決定結果に基づいて、デフォルトの表示設定とは異なる更新用の表示設定を生成する。生成部511は、適用中の表示設定に対する更新用の表示設定を生成してよい。
【0052】
生成部511は、適用中の表示設定を用いて更新用の表示設定を生成してよい。例えば、生成部511は、現在のプラントの状態に対応する更新用の表示設定を、当該状態に対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度に基づいて生成してよい。また、生成部511は、現ユーザに対応する更新用の表示設定を、当該現ユーザに対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度に基づいて生成してよい。
【0053】
生成部511は、注目度が高い領域に表示されるデータほど視認性が高くなるように当該データに関する表示設定(本実施形態においては一例として、表示領域の表示位置、表示色、明るさ若しくは表示サイズ、または、テキストの文字修飾、表示色若しくは表示サイズ)の少なくとも1つを変更して更新用の表示設定を生成してよい。
【0054】
データの視認性が高くなるとは、現状と比較して当該データの視認性が高くなることであってよい。視認性が高くなるように表示領域の位置を変更するとは、表示位置を画面の中央側や、ユーザの正面に移動することであってよい。視認性が高くなるように表示領域やテキストの表示色を変更するとは、背景色とテキストの色との明度差を大きくすることであってよい。視認性が高くなるように表示領域の明るさを変更するとは、輝度を高くすることであってよい。視認性が高くなるように表示領域の表示サイズを変更するとは、表示領域を大きくすることであってよい。視認性が高くなるようにテキストの文字修飾を変更するとは、文字修飾を付けること(一例として太字化すること)であってよい。視認性が高くなるようにテキストの表示サイズを変更するとは、フォントサイズを大きくすることであってよい。
【0055】
また、生成部511は、互いに関連度が高い領域どうしを関連付けて更新用の表示設定を生成してよい。領域どうしを関連付けるとは、領域どうしを隣接させることであってもよいし、領域や、領域内のテキストの表示色を揃えることであってもよい。
生成部511は、生成した更新用の表示設定を更新部512に供給してよい。
【0056】
[2-12.更新部512]
更新部512は、ユーザから更新指示が入力されることに応じて、記憶部506におけるデフォルトの表示設定を更新用の表示設定に変更し、表示制御部508に表示画面を更新させる。表示制御部508に表示画面を更新させるとは、更新用の表示設定に応じた表示画面を表示させることであってよい。
【0057】
更新部512は、更新指示が入力されることに応じて、更新用の表示設定を、適用中のデフォルトの表示設定と変更してよい。例えば、更新部512は、更新用の表示設定を、現在のプラントの状態に対応するデフォルトの表示設定としてよい。また、更新部512は、更新用の表示設定を、現ユーザに対応するデフォルトの表示設定としてよい。本実施形態においては一例として、更新部512は、更新用の表示設定を現ユーザと、プラントの状態との組み合わせに対応するデフォルトの表示設定としてよい。
【0058】
以上のインタフェース装置5によれば、デフォルトの表示設定に基づく表示画面内でのユーザによる領域ごとの注目度に基づいて更新用の表示設定が生成され、更新指示が入力されることに応じてデフォルトの表示設定が更新用の表示設定に変更され、表示画面が更新される。従って、各領域の注目度に応じてデフォルトの表示設定と共に表示画面を変更することができる。
【0059】
また、プラントの状態ごとにデフォルトの表示設定が記憶され、プラントの状態が変化する毎に、変化後の状態に対応するデフォルトの表示設定に基づいて表示画面が表示されるので、プラントの状態に応じた表示設定で表示画面を表示することができる。
【0060】
また、現在のプラントの状態に対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度に基づいて、当該状態に対応する更新用の表示設定が生成され、更新用の表示設定が当該状態のデフォルトの表示設定とされるので、プラントの状態に応じたデフォルトの表示設定を、当該状態のデフォルトの表示設定の表示画面内における各領域の注目度に応じて変更することができる。
【0061】
また、プラント内でアラート信号が発生したことに応じてプラントが異常状態と判定されるので、プラントが正常状態および異常状態の何れであるかを正確に判定し、プラントの状態に応じた表示設定で表示画面を表示することができる。
【0062】
また、ユーザごとにデフォルトの表示設定が記憶され、現ユーザが変更される毎に、変更後の現ユーザに対応するデフォルトの表示設定に基づいて表示画面が表示されるので、ユーザに応じた表示設定で表示画面を表示することができる。
【0063】
また、現ユーザに対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度に基づいて現ユーザに対応する更新用の表示設定が生成され、更新用の表示設定が当該現ユーザのデフォルトの表示設定とされるので、ユーザに応じたデフォルトの表示設定を、当該ユーザのデフォルトの表示設定の表示画面内における各領域の注目度に応じて変更することができる。
【0064】
また、撮像部504により撮像された目の虹彩認識によって現ユーザが識別されるので、現ユーザを正確に識別し、現ユーザに応じた表示設定で表示画面を表示することができる。
【0065】
また、注目度が高い領域に表示されるデータほど視認性が高くなるように当該データに関する表示設定の少なくとも1つを変更して更新用の表示設定が生成される。従って、注目度が高い領域の視認性を高めるように新たな表示設定を生成することができる。
【0066】
また、ユーザの見た領域の検出結果に基づいて表示画面内における領域どうしの関連度がさらに決定され、互いに関連度が高い領域どうしを関連付けて更新用の表示設定が生成される。従って、関連度の高いデータどうしを相互に参照しやすくすることができる。
【0067】
[3.記憶部506のデータ構造]
図3は、記憶部506のデータ構造を示す。記憶部506は、ユーザIDと、プラントの状態(本実施形態においては一例として、正常状態または異常状態)とに対応付けてデフォルトの表示設定を記憶してよい。
【0068】
[4.決定部510により格納されるデータのデータ構造]
図4は、決定部510により格納されるデータのデータ構造を示す。
【0069】
決定部510は、表示画面内に設けられる表示領域ごとに、当該領域の識別情報(領域IDとも称する。一例として「R1」,「R2」など)と、表示画面内で当該領域が占める座標範囲、当該領域に表示されるデータの種類(一例として「D1」,「D2」など)と、当該領域について決定された注目度と、他の領域との間の関連度とを対応付けて格納してよい。なお、データの種類は機器2の機器IDであってよい。また、本図では、注目度は、検出部509により視認領域として検出された時間の積算時間(一例として「80(秒)」など)となっている。また、関連度は、他の領域と連続して見られた回数であり、一例として「R1」の領域の関連度は、「R2」の領域との間で「2(回)」、「R3」の領域との間で「50(回)」となっている。
【0070】
決定部510は、以上のようなデータ構造のデータを、デフォルトの表示設定ごと、つまり、ユーザと、プラントの状態との組み合わせ毎に格納してよい。本実施形態においては一例として、このデータ構造のデータは決定部510の内部に記憶されるが、記憶部506などに記憶されてもよい。
【0071】
[5.インタフェース装置5の動作]
図5は、インタフェース装置5の動作を示す。インタフェース装置5は、ステップS11~S45の処理を行うことにより、表示設定を変更する。なお、この動作はインタフェース装置5が起動されたことに応じて開始されてもよいし、ユーザがインタフェース装置5にログイン操作を行ったことに応じて開始されてもよい。
【0072】
ステップS11において識別部505は、複数のユーザのうち、インタフェース装置5を現在使用する現ユーザを識別する。識別部505は、撮像部504により撮像された目の虹彩認識により、表示画面に対向するユーザを現ユーザとして識別してよい。
【0073】
ステップS13において判定部503は、プラントの状態を判定する。判定部503は、プラント内でアラート信号が発生したことに応じてプラントを異常状態と判定し、アラート信号が発声していないことに応じてプラントを正常状態と判定してよい。
【0074】
ステップS15において表示制御部508は、現ユーザ、または、プラントの状態の少なくとも一方が前回のステップS15の処理タイミングから変化したか否かを判定する。表示制御部508は、識別部505から供給されるユーザIDと、判定部503から供給されるプラントの状態の判定結果との組み合わせが変化したか否かを判定してよい。ステップS15の処理が最初に行われる場合には、表示制御部508は、現ユーザ、または、プラントの状態の少なくとも一方が変化したと判定してよい。
【0075】
現ユーザ、または、プラントの状態の少なくとも一方が変化したと判定した場合(ステップS15;Y)には、ステップS21に処理が移行してよい。現ユーザ、または、プラントの状態の何れも変化していないと判定した場合(ステップS15;N)には、ステップS31に処理が移行してよい。
【0076】
ステップS21において表示制御部508は、現時点での現ユーザと、プラントの状態との組み合わせに対応するデフォルトの表示設定を記憶部506から読み出す。
【0077】
ステップS23において表示制御部508は、読み出したデフォルトの表示設定に基づいて表示画面を表示させる。なお、ステップS21~S23の処理は、現ユーザ、または、プラントの状態の少なくとも一方が変化する毎に行われる。これにより、プラントの状態が変化する毎に、変化後の状態に対応するデフォルトの表示設定に基づいて表示画面が表示させる。また、現ユーザが変更される毎に、変更後の現ユーザに対応するデフォルトの表示設定に基づいて表示画面が表示される。
【0078】
ステップS25において表示制御部508は、ステップS21で読み出したデフォルトの表示設定について、適用時間の積算を開始する。表示制御部508は、他のデフォルトの表示設定について適用時間の積算を行っていた場合には、当該表示設定に対応付けて、これまでに積算した時間(通算適用時間とも称する)を記憶してよい。表示制御部508は、同じ表示設定が以前にも適用されていた場合には、当該表示設定に対応付けて記憶された通算適用時間を用いて、積算を再開してよい。
【0079】
ステップS31において検出部509は、表示画面内でユーザによる視認領域を検出する。この検出結果に基づいて決定部510により格納される注目度や関連度のデータ(図4参照)が更新されてよい。
【0080】
ステップS33において表示制御部508は、ステップS25の処理から基準時間が経過したか否か、つまり、表示設定の通算適用時間が基準時間に達したか否かを判定する。基準時間は1時間や1日、1週間など、任意の時間であってよい。また、基準時間はデフォルトの表示設定ごと、別言すれば、現ユーザとプラントの状態との組み合わせ毎に異なる時間であってもよい。一例として、正常状態に対応する基準時間は、異常状態に対応する基準時間よりも長く設定されてもよいし、短く設定されてもよい。また、新人のユーザに対応する基準時間は、ベテランのユーザに対応する基準時間よりも長く設定されてもよいし、短く設定されてもよい。
【0081】
基準時間が経過していないと判定された場合(ステップS33;N)には、上述のステップS11に処理が移行してよい。基準時間が経過したと判定された場合(ステップS33;Y)には、ステップS35に処理が移行してよい。
【0082】
ステップS35において決定部510は、検出部509による検出結果に基づいて表示画面内における領域ごとの注目度を決定する。決定部510は、表示画面内における領域どうしの関連度をさらに決定してよい。決定部510は、適用中のデフォルトの表示設定に対応付けて現時点で記憶されている領域ごとの注目度や関連度を読み出して、決定の対象の注目度や関連度としてよい。
【0083】
ステップS37において生成部511は、決定部510による決定結果に基づいて、デフォルトの表示設定とは異なる更新用の表示設定を生成する。生成部511は、適用中のデフォルトの表示設定とは異なる表示設定に対応する領域ごとの注目度をさらに用いて、更新用の表示設定を生成してよい。
【0084】
例えば、生成部511は、現在のプラントの状態が正常状態である場合に、正常状態に対応する更新用の表示設定を、正常状態に対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度と、異常状態に対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度とに基づいて生成してよい。この場合には、ステップS35において決定部510は、現ユーザと、異常状態との組み合わせに対応するデフォルトの表示設定に対応付けて現時点で記憶されている領域ごとの注目度をさらに読み出してよい。そして、生成部511は、異常状態に対応するデフォルトの表示設定の表示画面内において注目度が基準より高い領域に表示されるデータの視認性が低下しないように当該データに関する表示設定(本実施形態においては一例として、表示領域の表示位置、表示色、明るさ若しくは表示サイズ、または、テキストの文字修飾、表示色若しくは表示サイズ)の少なくとも1つを変更して、正常状態に対応する更新用の表示設定を生成してよい。
【0085】
また、生成部511は、現ユーザが第1ユーザである場合に、当該第1ユーザに対応する更新用の表示設定を、当該第1ユーザに対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度と、第2ユーザに対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度とに基づいて生成してよい。この場合には、ステップS35において決定部510は、現在のプラントの状態と、第2ユーザとの組み合わせに対応するデフォルトの表示設定に対応付けて現時点で記憶されている領域ごとの注目度をさらに読み出してよい。そして、生成部511は、現ユーザが第1ユーザである場合に、第2ユーザに対応するデフォルトの表示設定の表示画面内において注目度が基準より高い領域に表示されるデータの視認性が低下しないように当該データに関する表示設定の少なくとも1つを変更して、第1ユーザに対応する更新用の表示設定を生成してよい。なお、第1ユーザは新人のユーザ、第2ユーザはベテランのユーザであってよいが、第1ユーザがベテランのユーザ、第2ユーザが新人のユーザであってもよい。第1ユーザ、第2ユーザの設定は任意に行われてよい。
【0086】
また、生成部511は、現在のプラントの状態が正常状態であり、現ユーザが第1ユーザである場合に、正常状態および第1ユーザの組み合わせに対応する更新用の表示設定を、正常状態および第1ユーザの組み合わせに対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度と、異常状態および第2ユーザに対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度とに基づいて生成してよい。この場合には、ステップS35において決定部510は、第2ユーザと、異常状態との組み合わせに対応するデフォルトの表示設定に対応付けて現時点で記憶されている領域ごとの注目度をさらに読み出してよい。そして、生成部511は、異常状態および第2ユーザの組み合わせに対応するデフォルトの表示設定の表示画面内において注目度が基準より高い領域に表示されるデータの視認性が低下しないように当該データに関する表示設定の少なくとも1つを変更して、正常状態に対応する更新用の表示設定を生成してよい。
【0087】
ここで、注目度が基準より高い領域は、一例として注目度が平均より高い領域であってもよいし、注目度が最も高い領域であってもよい。データの視認性が低下しないとは、現状と比較して当該データの視認性が低下しないことであってよい。視認性が低下しないように表示位置を変更するとは、表示位置と画面の中央との間の距離が大きくならないように表示位置を変更することであってよい。視認性が低下しないように表示色を変更するとは、背景色とテキストの色との明度差が小さくならないように表示色を変更することであってよい。視認性が低下しないように明るさを変更するとは、輝度が低下しないように明るさを変更することであってよい。視認性が低下しないように表示領域の表示サイズを変更するとは、表示領域が小さくならないように表示領域の表示サイズを変更することであってよい。視認性が低下しないようにテキストの表示サイズを変更するとは、フォントサイズが小さくならないようにテキストの表示サイズを変更することであってよい。視認性が低下しないようにテキストの文字修飾を変更するとは、文字修飾を維持するか、または文字修飾を付けること(一例として太字化すること)であってよい。
【0088】
ステップS39において更新部512は、表示制御部508を介して表示部507に対し、更新用の表示設定に基づく表示画面と、表示画面の更新を行うか否かを選択させるメッセージとを表示させる。
【0089】
ステップS41において更新部512は、更新を行う旨が選択されたか否かを判定する。更新部512は、入力部501からの入力信号に基づいて判定を行ってよい。更新を行う旨が選択されないと判定された場合(ステップS41;N)には、ステップS11に処理が移行してよい。この場合には、デフォルトの表示設定の表示画面が維持されることとなる。更新を行う旨が選択されたと判定された場合(ステップS41;Y)には、ステップS43に処理が移行してよい。
【0090】
ステップS43において更新部512は、記憶部506におけるデフォルトの表示設定を更新用の表示設定に変更し、表示制御部508に表示画面を更新させる。
【0091】
ステップS45において決定部510は、更新前のデフォルトの表示設定に対応付けて格納していた注目度をリセットする。決定部510は、更新前のデフォルトの表示設定に対応付けて格納していた関連度をさらにリセットしてもよい。ステップS45の処理が完了したら、上述のステップS21に処理が移行してよい。
【0092】
以上の動作によれば、更新用の表示設定に基づく表示画面と、表示画面の更新を行うか否かを選択させるメッセージとが表示され、更新を行う旨が選択されることに応じてデフォルトの表示設定が更新用の表示設定に変更され、表示画面が更新される。従って、勝手に表示設定が変更されてしまうのを防止することができる。
【0093】
また、現在のプラントの状態が正常状態である場合には、正常状態に対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度と、異常状態に対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度とに基づいて、正常状態に対応する更新用の表示設定が生成される。従って、異常時の表示画面内での注目度を考慮に入れて正常時の表示設定を変更することができる。例えば、異常時に注目されるべき領域を正常時にも注目されやすいように表示設定を変更することができる。また、異常時に注目されるべき領域とは異なる領域を正常時に注目されやすいように表示設定を変更することができる。
【0094】
また、異常状態に対応するデフォルトの表示設定の表示画面内において注目度が基準より高い領域に表示されるデータの視認性が低下しないように当該データに関する表示設定の少なくとも1つを変更して更新用の表示設定が生成される。従って、異常状態で基準より注目度が高い領域の視認性を低下させずに、正常状態に対応する新たな表示設定を生成することができる。
【0095】
また、現ユーザが第1ユーザである場合に、当該第1ユーザに対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度と、第2ユーザに対応するデフォルトの表示設定の表示画面内における領域ごとの注目度とに基づいて、当該第1ユーザに対応する更新用の表示設定が生成される。従って、第2ユーザのデフォルトの表示設定の表示画面内での注目度を考慮に入れて、第1ユーザの表示設定を変更することができる。例えば、第2ユーザにより注目される領域を第1ユーザにも注目されやすいように表示設定を変更することができる。また、第2ユーザに注目される領域とは異なる領域を第1ユーザに注目されやすいように表示設定を変更することができる。
【0096】
また、第2ユーザに対応するデフォルトの表示設定の表示画面内において注目度が基準より高い領域に表示されるデータの視認性が低下しないように当該データに関する表示設定の少なくとも1つを変更して、第1ユーザに対応する更新用の表示設定が生成される。従って、第2ユーザにおいて基準より注目度が高い領域の視認性を低下させずに、第1ユーザに対応する新たな表示設定を生成することができる。
【0097】
[6.変形例]
上記の実施形態においては、インタフェース装置5が入力部501と、通信部502と、判定部503と、撮像部504と、識別部505と、記憶部506と、表示部507とを有することとして説明したが、これらの何れか1つを有しなくてもよい。例えば、インタフェース装置5が通信部502や入力部501を有しない場合には、表示部507は記憶部506に記憶された内容を表示してよい。また、インタフェース装置5が判定部503や識別部505を有しない場合には、プラントの状態や、現ユーザとは無関係に表示画面内の領域ごとの注目度を決定して更新用の表示設定を生成してよい。
【0098】
また、識別部505は撮像部504により撮像された目の虹彩パターンを用いて現ユーザを識別することとして説明したが、他の手法によって現ユーザを識別してもよい。例えば、識別部505は、入力部501を介してユーザから入力される認証情報に基づいて現ユーザを識別してもよい。この場合には、記憶部506には、ユーザ毎の識別用データとして、ユーザIDと、パスワードとを含む認証情報が記憶されてよい。また、識別部505は、撮像部504により撮像されたユーザの顔認証によって現ユーザを識別してもよい。この場合には、記憶部506には、ユーザ毎の識別用データとして、顔の特徴(一例として目や鼻、口の相対位置や大きさ)を示す特徴データが記憶されてよい。
【0099】
また、本実施形態に係る装置をインタフェース装置5として説明したが、資源管理装置6や保全用端末3であってもよい。また、ユーザに対して表示を行う限りにおいて、装置は他の任意の装置であってもよく、一例としてヘッドマウントディスプレイでもよい。
【0100】
また、本発明の様々な実施形態は、フローチャートおよびブロック図を参照して記載されてよく、ここにおいてブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置のセクションを表わしてよい。特定の段階およびセクションが、専用回路、コンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、および/またはコンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタルおよび/またはアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)および/またはディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、および他の論理操作、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0101】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0102】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0103】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0104】
図6は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。コンピュータ2200にインストールされたプログラムは、コンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられる操作または当該装置の1または複数のセクションとして機能させることができ、または当該操作または当該1または複数のセクションを実行させることができ、および/またはコンピュータ2200に、本発明の実施形態に係るプロセスまたは当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ2200に、本明細書に記載のフローチャートおよびブロック図のブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定の操作を実行させるべく、CPU2212によって実行されてよい。
【0105】
本実施形態によるコンピュータ2200は、CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216、およびディスプレイデバイス2218を含み、それらはホストコントローラ2210によって相互に接続されている。コンピュータ2200はまた、通信インタフェース2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226、およびICカードドライブのような入/出力ユニットを含み、それらは入/出力コントローラ2220を介してホストコントローラ2210に接続されている。コンピュータはまた、ROM2230およびキーボード2242のようなレガシの入/出力ユニットを含み、それらは入/出力チップ2240を介して入/出力コントローラ2220に接続されている。
【0106】
CPU2212は、ROM2230およびRAM2214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ2216は、RAM2214内に提供されるフレームバッファ等またはそれ自体の中にCPU2212によって生成されたイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス2218上に表示されるようにする。
【0107】
通信インタフェース2222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ2224は、コンピュータ2200内のCPU2212によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVD-ROMドライブ2226は、プログラムまたはデータをDVD-ROM2201から読み取り、ハードディスクドライブ2224にRAM2214を介してプログラムまたはデータを提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取り、および/またはプログラムおよびデータをICカードに書き込む。
【0108】
ROM2230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ2200によって実行されるブートプログラム等、および/またはコンピュータ2200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入/出力チップ2240はまた、様々な入/出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入/出力コントローラ2220に接続してよい。
【0109】
プログラムが、DVD-ROM2201またはICカードのようなコンピュータ可読媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読媒体から読み取られ、コンピュータ可読媒体の例でもあるハードディスクドライブ2224、RAM2214、またはROM2230にインストールされ、CPU2212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ2200の使用に従い情報の操作または処理を実現することによって構成されてよい。
【0110】
例えば、通信がコンピュータ2200および外部デバイス間で実行される場合、CPU2212は、RAM2214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース2222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース2222は、CPU2212の制御下、RAM2214、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROM2201、またはICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信された受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
【0111】
また、CPU2212は、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226(DVD-ROM2201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM2214に読み取られるようにし、RAM2214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックする。
【0112】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、およびデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU2212は、RAM2214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプの操作、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM2214に対しライトバックする。また、CPU2212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0113】
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ2200上またはコンピュータ2200近傍のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ2200に提供する。
【0114】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0115】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0116】
1 保全管理システム
2 機器
3 保全用端末
4 運転制御装置
5 インタフェース装置
6 資源管理装置
100 制御用ネットワーク
501 入力部
502 通信部
503 判定部
504 撮像部
505 識別部
506 記憶部
507 表示部
508 表示制御部
509 検出部
510 決定部
511 生成部
512 更新部
2200 コンピュータ
2201 DVD-ROM
2210 ホストコントローラ
2212 CPU
2214 RAM
2216 グラフィックコントローラ
2218 ディスプレイデバイス
2220 入/出力コントローラ
2222 通信インタフェース
2224 ハードディスクドライブ
2226 DVD-ROMドライブ
2230 ROM
2240 入/出力チップ
2242 キーボード
図1
図2
図3
図4
図5
図6