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特許7327463無線リンク検出方法、装置及び通信システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-07
(45)【発行日】2023-08-16
(54)【発明の名称】無線リンク検出方法、装置及び通信システム
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/19 20180101AFI20230808BHJP
   H04W 16/14 20090101ALI20230808BHJP
   H04W 74/08 20090101ALI20230808BHJP
【FI】
H04W76/19
H04W16/14
H04W74/08
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021500306
(86)(22)【出願日】2018-08-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-25
(86)【国際出願番号】 CN2018099699
(87)【国際公開番号】W WO2020029198
(87)【国際公開日】2020-02-13
【審査請求日】2021-01-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】ジア・メイイ
(72)【発明者】
【氏名】ジアン・チンイェヌ
(72)【発明者】
【氏名】リ・グオルゥォン
(72)【発明者】
【氏名】ワン・シヌ
【審査官】桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/246084(WO,A1)
【文献】特開2016-123120(JP,A)
【文献】特開2011-082616(JP,A)
【文献】国際公開第2015/079729(WO,A1)
【文献】Ericsson,RRM framework in NR-U[online],3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2018_07_NR R2-1810404,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2018_07_NR/Docs/R2-1810404.zip>,2018年07月02日
【文献】Ericsson,E133: RRC Configuration and Re-configuration of RLM parameters[online],3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2018_01_NR R2-1800594,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2018_01_NR/Docs/R2-1800594.zip>,2018年01月22日
【文献】vivo,Evaluation of the RLM for NR-U[online],3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2018_07_NR R2-1810758,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2018_07_NR/Docs/R2-1810758.zip>,2018年07月02日,第1節、第2.1節
【文献】Samsung Electronics,RLF timer values[online],3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2018_01_NR R2-1801496,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2018_01_NR/Docs/R2-1801496.zip>,2018年01月22日,第2節
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置に設けられる無線リンク検出装置であって、
無線リンク失敗の検出プロセスに含まれるランダムアクセスプリアンブルの伝送回数のカウンタに対する閾値を、前記端末装置が計測したチャネルのペイロードの第2パラメータに応じて修正する第一調整部と、
前記端末装置の上位層が、前記ランダムアクセスプリアンブルの伝送回数のカウンタが前記修正された閾値を超えてランダムアクセス問題の指示を受信しており、且つ接続再確立を行う際に開始される第二タイマーが動作しないときに、アンライセンスバンドを使用する無線リンクが失敗したと確定する検出部を含み、
前記修正された無線リンク失敗の検出プロセスは、前記ランダムアクセスプリアンブルの伝送回数のカウンタをサスペンドすることを含む、検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の検出装置であって、
前記第一調整部は、さらに、
ランダムアクセスに関する第一タイマーの持続時間、前記第一タイマーを起動するための同期ずれ指示数量、前記第一タイマーを停止するための同期指示数量、及び高速無線リンク失敗(fast RLF)を検出するときの第四タイマーの持続時間
のうちの少なくとも1つを修正するように構成される、検出装置。
【請求項3】
請求項1に記載の検出装置であって、
前記検出部は、
同期ずれ指示数量がランダムアクセスに関する第一タイマーを起動するための同期ずれ指示数量に達したときに、前記第一タイマーを起動せず、引き続き計数を行い、第一指示数量に達したときに、前記第一タイマーを起動し、前記第一指示数量の数値は、ネットワーク装置が提供する、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を示すパラメータに基づいて確定され;
前記第一タイマーが動作しない場合、同期ずれ指示カウンタをサスペンドし、前記同期ずれ指示カウンタとは異なる第一カウンタを使用し、該第一カウンタの計数値が前記第一指示数量に達したときに、前記同期ずれ指示カウンタは計数を回復し、前記第一指示数量の数値は、ネットワーク装置が提供する、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を示すパラメータに基づいて確定され;
ランダムアクセスプリアンブルの伝送回数が閾値プラス1回に達したときに、前記端末装置の媒体アクセス制御(MAC)サブ層が上位層にランダムアクセス問題を報告せず、引き続きランダムアクセスプリアンブルの伝送回数に対して計数を行い、計数値が第一数量(N1)に達したときに、前記上位層にランダムアクセス問題を報告し、該第一数量の数値は、ネットワーク装置が提供する、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を示すパラメータに基づいて確定され;及び
ランダムアクセスプリアンブルの伝送回数のカウンタをサスペンドし、前記ランダムアクセスプリアンブルの伝送回数のカウンタとは異なる第二カウンタを使用し、該第二カウンタの計数値が第二数量(N2)に達したときに、ランダムアクセスプリアンブルの伝送回数のカウンタは計数を回復し、該第二数量の数値は、ネットワーク装置が提供する、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を示すパラメータに基づいて確定されるステップ
のうちの少なくとも1つを行うこと含む、検出装置。
【請求項4】
請求項1に記載の検出装置であって、
前記第2のパラメータとは、チャネル使用状態を示すパラメータを指す、検出装置。
【請求項5】
請求項に記載の検出装置であって、
前記第2のパラメータは、チャネルビジー率、チャネル占有率、及びLBT成功率のうちの少なくとも1つを含む、検出装置。
【請求項6】
請求項に記載の検出装置であって、
前記LBT成功率とは、第三所定期間内のLBTの成功回数が該第三所定期間内のすべてのLBTの回数に占める比率を指す、検出装置。
【請求項7】
請求項1に記載の検出装置であって、
前記接続再確立を実行する制御部;及び
選択部をさらに含み、
前記検出部は、前記端末装置の上位層がランダムアクセス問題の指示を受信しており、且つ前記接続再確立に関する第二タイマーが動作しないときに、アンライセンスバンドを使用する無線リンクが失敗したと確定し、
前記選択部は、前記無線リンクの失敗がプライマリーセル組に発生したときに、セル選択又はセル再選択を行う、検出装置。
【請求項8】
請求項に記載の検出装置であって、
前記選択部がセル選択を行うときに、
セル選択の基準においてアンライセンスバンドが第一閾値を使用し、該第一閾値はライセンスバンドが使用する第二閾値と同じであり又は異なり;
セル選択の基準が、ネットワーク装置が確定するチャネルペイロードに関する偏移値により修正され;
セル選択の基準において、前記ネットワーク装置により確定されるチャネルペイロードに関する測定量を使用し;又は
セル選択の基準において、前記ネットワーク装置により確定されるチャネルペイロードに関する測定量の閾値及び/又は偏移値を使用する、検出装置。
【請求項9】
請求項に記載の検出装置であって、
前記選択部がセル再選択を行うときに、
前記端末装置がアンライセンスバンドの優先度をライセンスバンドの優先度よりも低く設定し;
セル再選択の基準が、ネットワーク装置が確定するチャネルペイロードに関する偏移値により修正され;
セル再選択の基準において、前記ネットワーク装置により確定されるチャネルペイロードに関する測定量を使用し;又は
セル再選択の基準において、前記ネットワーク装置により確定されるチャネルペイロードに関する測定量の閾値及び/又は偏移値を使用する、検出装置。
【請求項10】
請求項1に記載の検出装置であって、
送信部をさらに含み、
無線リンク失敗発生時に、前記送信部は、ネットワーク装置に前記第2のパラメータを送信し、
前記第2のパラメータは、チャネルビジー率、チャネル占有率、及びLBT成功率のうちの少なくとも1つを含む、検出装置。
【請求項11】
請求項1に記載の検出装置であって、
前記第2のパラメータが、
無線リソース制御(RRC)接続再設定完成メッセージ、無線リソース制御(RRC)接続再確立完成メッセージ、無線リソース制御(RRC)接続回復完成メッセージ、無線リソース制御(RRC)接続確立完成メッセージ、測定報告メッセージ、端末装置情報レスポンスメッセージ、及びセコンダリーセル組(SCG)情報報告メッセージ
のうちの少なくとも1つにより送信される、検出装置。
【請求項12】
請求項1に記載の検出装置であって、
第二調整部をさらに含み、
前記第二調整部は、端末装置の物理層が測定量と閾値の組み合わせにおける各閾値のとの関係に基づいて、又は、チャネルペイロードパラメータと閾値との関係に基づいて、前記端末装置の上位層に同期ずれ指示を報告するかを確定するように制御するために用いられ、
前記閾値の組み合わせには少なくとも2つの閾値がある、検出装置。
【請求項13】
ネットワーク装置に設けられる無線リンク検出装置であって、
設定・送信部を含み、
前記設定・送信部は、端末装置がチャネルのペイロードの第2のパラメータに基づいて、無線リンク失敗の検出プロセスに含まれるランダムアクセスプリアンブルの伝送回数のカウンタに対する閾値修正するように設定し、
前記修正された無線リンク失敗の検出プロセスは、前記ランダムアクセスプリアンブルの伝送回数のカウンタをサスペンドすることを含み、
前記端末装置の上位層が、前記ランダムアクセスプリアンブルの伝送回数のカウンタが前記修正された閾値を超えてランダムアクセス問題の指示を受信しており、且つ接続再確立を行う際に開始される第二タイマーが動作しないときに、前記端末装置は、アンライセンスバンドを使用する無線リンクが失敗したと確定する、検出装置。
【請求項14】
請求項1に記載の検出装置であって、
前記端末装置に同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を示すパラメータを送信し、前記端末装置に、前記無線リンク失敗の検出用パラメータ及び/又は前記無線リンク失敗の検出プロセスに対して修正を行わせる、検出装置。
【請求項15】
請求項1に記載の検出装置であって、
前記第2のパラメータとは、チャネル使用状態を示すパラメータを指す、検出装置。
【請求項16】
請求項1に記載の検出装置であって、
前記ネットワーク装置が前記端末装置に送信する、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を示すパラメータは、
前記ネットワーク装置と前記端末装置との間の実際送信の同期信号ブロックの情報、実際送信の参照信号及び/又は同期信号ブロック(SSB)の偏移、第四所定期間内でLBTが原因で伝送することができない数量又は回数、及び前記ネットワーク装置が送信するチャネルペイロードパラメータ
というパラメータのうちの少なくとも1つを含む、検出装置。
【請求項17】
請求項1に記載の検出装置であって、
第二設定部をさらに含み、
該第二設定部は、前記端末装置に対して、
セル選択の基準においてアンライセンスバンドが使用する第一閾値であって、該第一閾値はライセンスバンドが使用する第二閾値と同じである又は異なる、もの;
前記ネットワーク装置が確定する、セル選択の基準のためのチャネルペイロードに関する偏移値;
前記ネットワーク装置が確定する、セル選択の基準のためのチャネルペイロードに関する測定量;及び
前記ネットワーク装置が確定する、セル選択の基準における、チャネルペイロードに関する測定量の閾値及び/又は偏移値
というパラメータのうちの1つを設定する、検出装置。
【請求項18】
請求項1に記載の検出装置であって、
第三設定部をさらに含み、
該第三設定部は、前記端末装置がセル再選択を行うときに使用するパラメータとして、
ライセンスバンドの優先度がアンライセンスバンドの優先度よりも高いこと;
前記ネットワーク装置が確定する、セル再選択の基準のためのチャネルペイロードに関する偏移値;
前記ネットワーク装置が確定する、セル再選択の基準のためのチャネルペイロードに関する測定量;又は
前記ネットワーク装置が確定する、セル再選択の基準における、ャネルペイロードに関する測定量の閾値及び/又は偏移値
を設定する、検出装置。
【請求項19】
ネットワーク装置及び端末装置を含む通信システムであって、
前記ネットワーク装置は請求項13-18のうちの任意の一項に記載の無線リンク検出装置を含み、前記端末装置は請求項1-12のうちの任意の一項に記載の無線リンク検出装置を含む、通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信技術分野に関し、特に、無線リンク検出方法、装置及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の無線通信システムでは、特定のトリガー条件が満足される場合、無線リンク失敗(Radio Link Failure、RLF)と判定することができる。
【0003】
該特定のトリガー条件は無線リンク監視(Radio Link Monitoring、RLM)の過程と関係があっても良い。例えば、端末装置がネットワーク装置送信の、特定の信号を監視し、そして、監視の結果に基づいて、無線リンクに失敗したかを判断することができる。
【0004】
該特定のトリガー条件はランダムアクセスの過程と関係があっても良く、例えば、ランダムアクセス問題の指示に基づいて、無線リンクに失敗したかを判断することができる。
【0005】
なお、上述の背景技術についての紹介は、本発明の技術案を明確且つ完全に説明し、また、当業者がそれを理解しやすいためのものである。これらの技術案は、本発明の背景技術に記述されているため、当業者にとって周知であると解釈してはならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の発明者は次のようなことを発見した。即ち、従来技術では、ライセンスバンドを使用する無線リンクについて、該無線リンクに失敗したかを判断することで、端末は接続を回復し又はネットワークに該失敗を通知するが、アンライセンスバンドを用いて通信を行う場合も、端末は接続を回復し又はネットワークに無線リンクの失敗を知らせる必要がある。よって、アンライセンスバンドを使用する無線リンクに対して無線リンク失敗検出を行う必要がある。
【0007】
本発明の実施例は無線リンク検出方法、装置及び通信システムを提供し、無線リンク監視に関する第一タイマーに基づいて、又は、端末装置の上位層がランダムアクセス問題の指示を受信したこと及び再確立に関する第二タイマーに基づいて、アンライセンスバンドを使用する無線リンクの失敗を確定する。これにより、アンライセンスバンドを使用する無線リンクの失敗を検出することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施例の第一側面によれば、端末装置に設けられる無線リンク検出装置が提供され、該検出装置は、検出ユニットを含み、無線リンク監視に関する第一タイマーが切れたときに、該検出ユニットはアンライセンスバンドを使用する無線リンクが失敗したと確定し;又は、端末装置の上位層がランダムアクセス問題の指示を受信しており、且つ再確立に関する第二タイマーが動作しないときに、該検出ユニットはアンライセンスバンドを使用する無線リンクが失敗したと確定する。
【0009】
本発明の実施例の第二側面によれば、ネットワーク装置に設けられる無線リンク検出装置が提供され、該検出装置は設定・送信ユニットを含み、該設定・送信ユニットは、端末装置がチャネルのペイロードのパラメータに基づいて、無線リンク失敗検出用パラメータ及び/又は無線リンク失敗検出過程に対して調整を行うように設定し;又は、前記端末装置に同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を表すパラメータを送信し、前記端末装置に、前記無線リンク失敗検出用パラメータ及び/又は無線リンク失敗検出過程に対して調整を行わせる。
【0010】
本発明の実施例の第三側面によれば、端末装置及びネットワーク装置を含む通信システムが提供され、該端末装置は上述の実施例の第一側面に記載の無線リンク検出装置を含み、該ネットワーク装置は上述の実施例の第二側面に記載の無線リンク検出装置を含む。
【0011】
本発明の実施例の有益な効果は、アンライセンスバンドを使用する無線リンクの失敗を検出し得ることにある。
【0012】
なお、「含む/有する」のような用語は、本明細書に使用されるときに、特徴、要素、ステップ、又はアセンブルの存在を指すが、1つ又は複数の他の特徴、要素、ステップ、又はアセンブリの存在又は付加を排除しないということも指す。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の1つの図面又は1つの実施形態に記載の要素及び特徴は、1つ又は複数の他の図面又は実施形態に示した要素及び特徴と組み合わせることができる。また、図面では、類似した符号は、幾つの図面における対応する部品を示し、複数の実施形態に用いる対応部品を示すためにも用いられる。
【0014】
含まれている図面は、本発明の実施例への更なる理解を提供するために用いられ、これらの図面は、本明細書の一部を構成し、本発明の実施形態を例示し、文字記載とともに本発明の原理を説明するために用いられる。また、明らかのように、以下に記載される図面は、本発明の幾つかの実施例を示すためのも的に過ぎず、当業者は、創造性のある労働をせずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
図1】本発明の通信システムを示す図である。
図2】本発明の実施例1の無線リンク検出方法を示す図である。
図3】本発明の実施例2の無線リンク検出方法を示す図である。
図4】本発明の実施例3の無線リンク検出装置を示す図である。
図5】本発明の実施例4の無線リンク検出装置を示す図である。
図6】本発明の実施例5のネットワーク装置の構成図である。
図7】本発明の実施例6の端末装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
添付した図面及び以下の説明を参照することにより、本発明の前述及び他の特徴が明らかになる。なお、明細書及び図面では、本発明の特定の実施形態を開示するが、それは、本発明の原理を採用し得る一部のみの実施形態を示し、理解すべきは、本発明は、記載される実施形態に限定されず、即ち、本発明は、添付した特許請求の範囲内のすべての変更、変形及び代替によるものも含むということである。
【0016】
本発明の実施例では、用語「通信ネットワーク」又は「無線通信ネットワーク」は、次のような任意の通信規格に準ずるネットワークを指しても良く、例えば、LTE(LTE、Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、WCDMA(登録商標)(Wideband Code Division Multiple Access)、HSPA(High-Speed Packet Access)などである。
【0017】
また、通信システムにおける装置間の通信は、任意の段階の通信プロトコルに従って行われても良く、例えば、次のような通信プロトコルを含んでも良いが、それに限定されず、即ち、1G(generation)、2G、2.5G、2.75G、3G、4G、4.5G及び将来の5G、新無線(NR、New Radio)など、及び/又は、その他の従来の又は将来に開発される通信プロトコルである。
【0018】
本発明の実施例では、用語「ネットワーク装置」は、例えば、通信システムにおける、端末装置を通信ネットワークに接続し、且つ該端末装置にサービスを提供する装置を指す。ネットワーク装置は、次のようなものを含んでも良いが、それに限定されず、即ち、基地局(BS、Base Station)、アクセスポイント(AP、Access Point)、送受信ポイント(TRP、Transmission Reception Point)、ブロードキャスト送信機、モバイル管理エンティティ(MME、Mobile Management Entity)、ネットワークゲートウェイ、サーバー、無線ネットワーク制御器(RNC、Radio Network Controller)、基地局制御器(BSC、Base Station Controller)などである。
【0019】
そのうち、基地局は、次のようなものを含んでも良いが、それに限定されず、即ち、ノードB(NodeB又はNB)、進化ノードB(eNodeB又はeNB)及び5G基地局(gNB)などであり、さらにRRH(Remote Radio Head)、RRU(Remote Radio Unit)、リレー(relay)又は低パワーノード(例えば、femto、picoなど)を含んでも良い。また、用語「基地局」は、それらの一部又はすべての機能を含んでも良く、各基地局は、特定の地理的領域に対して通信カバレッジを提供することができる。用語「セル」が指すのは、基地局及び/又はそのカバーする領域であっても良い、これは、該用語のコンテキストによるものである。
【0020】
本発明の実施例では、用語「ユーザ装置」(UE、User Equipment)又は「端末装置」(TE、Terminal Equipment)は、例えば、ネットワーク装置により通信ネットワークにアクセスし、且つネットワークからのサービスを受ける装置を指す。ユーザ装置は、固定したもの又は移動するものであっても良く、また、移動ステーション(MS、Mobile Station)、端末、加入者ステーション(SS、Subscriber Station)、アクセス端末(AT、Access Terminal)、ステーションなどとも称される。
【0021】
そのうち、ユーザ装置は、次のようなものを含んでも良いが、それに限定されず、例えば、携帯電話(Cellular Phone)、PDA(Personal Digital Assistant)、無線モデム、無線通信装置、携帯装置、マシンタイプ通信装置、ラップトップコンピュータ、コードレス電話機、スマートフォン、スマートウォッチ、デジタルカメラなどである。
【0022】
また、例えば、IoT(Internet of Things)などのシナリオでは、ユーザ装置は、さらに、監視又は測定を行う機器又は装置であっても良く、例えば、次のようなものを含んでも良いが、それに限定されず、即ち、マシンタイプ通信(MTC、Machine Type Communication)端末、車載通信端末、D2D(Device to Device)端末、M2M(Machine to Machine)端末などである。
【0023】
また、用語「ネットワーク側」又は「ネットワーク装置側」とは、ネットワークの側を指し、又はる基地局であっても良く、上述のような1つ又は複数のネットワーク装置を含んでも良い。用語「ユーザ側」又は「端末側」又は「端末装置側」とは、ユーザ又は端末の側を指し、又はるUEであっても良く、上述のような1つ又は複数の端末装置を含んでも良い。
【0024】
以下、例を挙げて本発明の実施例におけるシナリオについて説明を行うが、本発明は、これに限られない。
【0025】
図1は、本発明の実施例における通信システムを示す図であり、端末装置及びネットワーク装置を例にとる場合を例示的に示している。図1に示すように、通信システム100は、ネットワーク装置101及び端末装置102を含んでも良い。便宜のため、図1では、1つのみの端末装置を例にとって説明を行っているが、本発明の実施例はこれに限定されない。
【0026】
本発明の実施例では、ネットワーク装置101と端末装置102との間は、従来のトラフィック又は将来実施可能なトラフィックが行われても良い。例えば、これらのトラフィックは、eMBB(enhanced Mobile Broadband)、mMTC(massive Machine Type Communication)、URLLC(Ultra-Reliable and Low-Latency Communication)などを含んでも良いが、これに限定されない。
【0027】
そのうち、端末装置102はネットワーク装置101にデータを、例えば、グラント又はグラントフリーの伝送方式により送信することができる。端末装置101は1つ又は複数の端末装置102が送信するデータを受信し、そして、端末装置102に情報、例えば、確認ACK/非確認NACK情報などをフィードバックすることができ、端末装置102はフィードバック情報に基づいて伝送過程の終了を確定することができ、或いは、さらに新しいデータの伝送を行い、又は、データの再送を行うこともできる。
【0028】
また、端末装置102がネットワーク装置101にアクセスする前に、ネットワーク装置101は端末装置102にシステム情報に関する情報を送信し、端末装置102は受信した情報に対して検出を行うことで、下りリンク同期を実現し、そして、ネットワーク装置101と接続を確立することができる。
【0029】
以下、通信システムにおけるネットワーク装置を送信端とし、端末装置を受信端とすることを例にとって説明を行うが、本発明はこれに限定されず、送信端及び/又は受信端は他の装置であっても良い。例えば、本発明はネットワーク装置と端末装置との間の信号伝送に用いることができるだけでなく、2つの端末装置の間の信号伝送に適用することもできる。
【実施例1】
【0030】
本発明の実施例1は無線リンク検出方法を提供し、該方法は端末装置により実行される。
【0031】
図2は本実施例の無線リンク検出方法を図であり、図2に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0032】
ステップ201:無線リンク監視に関する第一タイマーが切れたときに、端末装置はアンライセンスバンドを使用する無線リンクが失敗したと確定し;又は、端末装置の上位層がランダムアクセス問題の指示を受信しており、且つ再確立に関する第二タイマーが動作しないときに、該端末装置はアンライセンスバンドを使用する無線リンクが失敗したと確定する。
【0033】
本実施例によれば、アンライセンスバンドを使用する無線リンクに対して無線リンク失敗検出を行うことができる。
【0034】
本実施例のステップ201では、端末装置は2つの条件が満足されるときに、アンライセンスバンドを使用する無線リンクが失敗したと確定することができる。1番目の条件は、無線リンク監視に関する第一タイマーが切れたことであり、2番目の条件は、端末装置の上位層がランダムアクセス問題の指示を受信しており、且つ再確立に関する第二タイマーが作動(ワーキング)しないことである。
【0035】
本実施例では、端末装置が1番目の条件に基づいて、アンライセンスバンドを使用する無線リンクの失敗を検出する過程は例えば以下の通りである。
【0036】
端末装置の無線リソース制御(RRC)層が下位層により指示される1つの特殊セル(該特殊セルは例えば、プライマリーセル(PCell)又はプライマリー・セカンダリー・セル(PSCell)である)の一定数量(例えば、連続したN310、即ち、同期ずれ指示数量)の同期ずれ(Out Of Sync)指示を受信したときに、1つのタイマー(例えば第一タイマーT310)を起動し、該第一タイマーが切れた(即ち、該第一タイマーのワーキング時間が閾値としての持続時間を超えた)ときに、RRCは無線リンクが失敗したと確定する。
【0037】
また、該第一タイマーT310の動作期間において、RRC層が該特殊セルの一定数量(例えば、連続したN311、即ち、同期指示数量)個の同期(In Sync)指示を受信したときに、該第一タイマーを停止することができる。
【0038】
本実施例では、同期指示及び同期ずれ指示は物理層無線リンク監視の結果である。1つの特殊セルのすべての設定される無線リンク監視(RLM)リソース上の無線リンク品質が閾値Qoutよりも悪いときに、物理層は無線リンク品質の評価を行うフレーム内で上位層に同期ずれ指示を報告する。1つの特殊セルの任意の1つの設定されるRLMリソース上の無線リンク品質が閾値Qinよりも良いときに、物理層は無線リンク品質の評価を行うフレーム内で上位層に同期指示を報告する。
【0039】
該1番目の条件に基づいて、アンライセンスバンドを使用する無線リンクの失敗を検出する過程について、本発明の発明者は次のようなことを発見した。即ち、アンライセンスバンドを使用する無線リンクに対して失敗検出を行うときに、アンライセンスバンドに関する特殊メカニズムが無線リンク失敗検出に影響する可能性がある。例えば、アンライセンスバンドを用いて端末装置にサービスを提供するときに、ネットワーク装置及び端末装置は通信を行う前に、監視、即ち、LBT(Listen Before Talk)を行うことで、チャネルがアイドル状態にあるかを確定する必要があり、チャネルがアイドル状態にあるときにのみ、ネットワーク装置は同期ブロック、参照信号、下りリンク制御情報、下りリンクデータなどを送信することができるので、アンライセンスバンドのチャネルがビジー状態にあるときは、無線リンク失敗検出に干渉を与えることがあり、同様に、アンライセンスバンドのチャネルがビジー状態にあるときは、端末装置が無線リンク失敗検出及び処理を行う過程で影響を受けることもある。
【0040】
本実施例では、端末装置が上述の2番目の条件に基づいて、アンライセンスバンドを使用する無線リンクの失敗を検出する過程は例えば以下の通りである。
【0041】
端末装置の上位層がランダムアクセスレスポンスを受信せず、又は、競合解決未成功時に、計数器PREAMBLE_TRANSMISSION_COUNTERの計数値に1をプラスし、且つ、計数器PREAMBLE_TRANSMISSION_COUNTERの値がpreambleTransMax+1であるときに、上位層にランダムアクセスの問題を指示する。上位層がランダムアクセス問題の指示を受信し、且つ再確立に関する第二タイマー(例えば、T311)が動作しないときに、該端末装置はアンライセンスバンドを使用する無線リンクが失敗したと確定する。
【0042】
そのうち、端末装置の上位層がランダムアクセスレスポンスを受信しないことは、例えば、ランダムアクセスレスポンスに関するウィンドウのウィンドウ長内で正確なランダムアクセスレスポンス(RAR)を受信しないことなどであり;競合解決未成功は、例えば、ランダムアクセス競合解決に関する第三タイマーのワーキング時間が所定の持続時間を超えていることなどであり;preambleTransMaxは、前記端末装置の上位層にランダムアクセス問題の指示を送信するランダムアクセスプリアンブルを制御するための伝送回数閾値である。
【0043】
該2番目の条件に基づいて、アンライセンスバンドを使用する無線リンクの失敗を検出する過程について、本発明の発明者は次のようなことを発見した。即ち、アンライセンスバンドを使用する無線リンクに対して失敗検出を行うときに、アンライセンスバンドに関する特殊メカニズムが無線リンク失敗検出に影響する可能性がある。例えば、アンライセンスバンドを用いて端末装置にサービスを提供するときに、ネットワーク装置及び端末装置は通信を行う前に、監視、即ち、LBT(Listen Before Talk、LBT)を行うことで、チャネルがアイドル状態にあるかを確定する必要があり、チャネルがアイドル状態にあるときにのみ、ネットワーク装置はランダムアクセスレスポンス又は競合解決のためのメッセージ4を送信することができるから、アンライセンスバンドのチャネルがビジー状態にあるときは、無線リンク失敗検出に干渉を与えることがあり、同様に、アンライセンスバンドのチャネルがビジー状態にあるときは、端末装置が無線リンク失敗検出及び処理を行う過程で影響を受けることもある。
【0044】
本実施例では、図2に示すように、該方法はさらに次のようなステップを含んでも良い。
【0045】
ステップ202:端末装置が計測したチャネルのペイロードのパラメータに基づいて、又は、ネットワーク装置提供の、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況のためのパラメータに基づいて、無線リンク失敗検出用パラメータ及び/又は無線リンク失敗検出過程に対して調整を行う。
【0046】
本実施例では、ステップ202において検出用パラメータ及び/又は検出過程に対して調整を行った場合、ステップ201において端末装置は調整後の検出用の該パラメータ及び/又は調整後の検出過程に基づいて、該アンライセンスバンドを使用する無線リンクの失敗を確定することができる。
【0047】
本実施例のステップ202では、該チャネルのペイロードのパラメータとは、チャネル使用状態を記述するパラメータを指す。そのうち、チャネルのペイロードのパラメータは次のパラメータのうちの少なくとも1つを含み、即ち、チャネルビジー率(Channel busy ratio、CBR)、チャネル占有率(Channel occupancy ratio、CR)、及びLBT成功率である。
【0048】
本実施例では、チャネルビジー率とは、第一所定期間内で所定チャネルが使用される時間が該第一所定期間に占める比率を指す。例えば、チャネルビジー率は、設定される伝送プールにおけるリソースの或る測定量に対して測定を行うことで得られた結果がその対応する閾値よりも高いリソースが総設定リソースに占める比率であっても良い。そのうち、該測定量は例えば受信信号の強度指示(RSSI)であっても良く。チャネルビジー率はLTEにおける機器通信及び/又は車載通信のためのパラメータであっても良く、新無線(NR)においてアンライセンスバンドのために導入される新しいパラメータであっても良い。
【0049】
本実施例では、チャネル占有率とは、第二所定期間(例えば、現在のサブフレームの前後の計1000個のサブフレームの時間)において所定チャネルで伝送した又はグラントしたリソース数が伝送プールに設定されるリソース総数に占める比率を指す。チャネル占有率はLTEにおけるアンライセンスバンドのためのパラメータであっても良く、NRにおいてアンライセンスバンドのために導入される新しいパラメータであっても良い。
【0050】
本実施例では、LBT成功率とは、第三所定期間内でLBTの成功回数が該第三所定期間におけるすべてのLBTの回数に占める比率を指す。
【0051】
本実施例のステップ202では、ネットワーク装置が伝送し得るときに、ネットワーク装置提供の、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を表すパラメータは以下のパラメータのうちの少なくとも1つを含んでも良い。
【0052】
(1)ネットワーク装置と端末設置との間の実際送信の同期信号ブロックの情報であり、例えば、同期信号ブロックの周期、持続時間、ウィンドウ内の偏移量(オフセット量)などであり;
(2)実際送信の参照信号及び/又は同期信号ブロック(SSB)の偏移(オフセット)であり、例えば、RMTC、発見信号測定タイミング設定(DMTC)又はSMTCウィンドウ外の伝送をサポートする場合、その前に設定されるRMTC、DMTC又はSMTCに対して実際送信の参照信号及び/又はSSBに発生した偏移であり;
(3)第四所定期間内でLBTがもたらす、伝送することができない数量又は回数であり、該第四所定期間は例えば1つ前の通知から現在の時刻までの期間であり;
(4)ネットワーク装置により送信されるチャネルのペイロードのパラメータであり、該チャネルのペイロードのパラメータの定義は前述と同じであり、例えば、チャネルビジー率(Channel busy ratio、CBR)、チャネル占有率(Channel occupancy ratio、CR)、及びLBT成功率のうちの少なくとも1つを含んでも良く、また、該チャネルのペイロードのパラメータは例えば、他の端末装置が計測することで取得してから該ネットワーク装置に送信し、そして、該ネットワーク装置が該端末装置に送信することができ;又は、該チャネルのペイロードのパラメータは該ネットワーク装置自体により得ることができ、例えば、ネットワーク装置が測定により取得し、そして、該ネットワーク装置が該端末装置に送信することができる。
【0053】
本実施例のステップ202では、調整される前記無線リンク失敗検出用パラメータは、上述の1番目の条件に基づいて無線リンク失敗を検出する過程で使用するパラメータであっても良く、例えば、次のパラメータのうちの少なくとも1つを含み、即ち、第一タイマー(T310)の持続時間、第一タイマー(T310)を起動するための同期ずれ指示数量(N310)、前記第一タイマー(T310)を停止するための同期指示数量(N311)、及び高速無線リンク失敗(fast RLF)を検出するための第四タイマー(T312)の持続時間である。
【0054】
この実施例では、上述の1番目の条件に基づいて無線リンク失敗を検出する過程で使用するパラメータを調整するので、ネットワークによってチャネルがビジー状態にあると監視したときにでも、無線リンクの失敗を正確に検出することができ、また、測定結果が報告指示に達する限り、物理層は常に同期ずれ指示を報告し、物理の変動が比較的小さい。
【0055】
以下、例を挙げて、チャネルのペイロードのパラメータに基づいて上述のT310の持続時間、N310、N311、及びT312の持続時間を調整する方式について説明する。
【0056】
第一実施方式において、同期ずれ指示数量をN310/(1-チャネルビジー率)に調整し、即ち、連続したN310/(1-チャネルビジー率)個の同期ずれ指示を受信したときに、第一タイマーT310を起動する。
【0057】
第二実施方式において、タイマーT310の持続時間を設定値/(1-チャネルビジー率)に調整する。
【0058】
第三実施方式において、高速無線リンク失敗(fast RLF)をサポートする場合、タイマーT312の持続時間を設定値/(1-チャネルビジー率)に調整し、そのうち、T310がワーキングしており、且つ対応する測定対象の測定報告がトリガーされるときにT312を起動し、一旦T312が切れたら、直ぐに接続再確立プロシージャを開始する。
【0059】
第四実施方式において、同期指示数量をN311*(1-チャネルビジー率)に調整し、即ち、連続したN311*(1-チャネルビジー率)個の同期ずれ指示を受信したときに、タイマーT310を停止する。
【0060】
上述の例では、N310/(1-チャネルビジー率)、設定値/(1-チャネルビジー率)又はN311*(1-チャネルビジー率)及び他の調整されるパラメータのパラメータ値は、調整後に整数でない場合、整数を取る。
【0061】
上述の例では、チャネルのペイロードのパラメータは、チャネルビジー率を例にとっているが、これに限定されず、例えば、チャネル占有率又はLBTの成功率であっても良い。チャネル占有率又はLBTの成功率を使用して調整を行うときに、方法は逆であり、即ち、乗算*により上述の除算/を置換し、除算/により上述の乗算*を置換し、チャネル占有率又はLBTの成功率により上述の(1-チャネルビジー率)を置換する。
【0062】
上述の例では、パラメータの調整を行うステップは強制(mandatory)であっても良く、オプション(optional)であっても良い。例えば、ネットワーク装置により設定されても良く、又は、端末装置自体により決定されても良い。そのうち、ネットワーク装置により設定されることは、ネットワーク装置がその応用を直接設定し;又は、ネットワーク装置が応用条件を設定し、端末が条件満足判断後に応用を行い;又は、ネットワーク装置が暗示的に設定することなどを含んでも良い。
【0063】
本実施例では、ネットワーク装置が直接設定することは、上位層シグナリング、MAC CE、及び物理層制御シグナリングのうちの少なくとも1つを使用しても良く;ネットワーク装置が応用条件を設定する方法は、例えば、或る測定量(例えば、RSRP/RSRQ/SINR/チャネル占用比例など)の閾値を端末に指示し、該装置が、測定した結果が該閾値よりも高い又は低いときに、該方法を使ってパラメータ調整を行うことであっても良く;ネットワーク装置が暗示的に設定することは、例えば、ネットワーク装置によって、端末装置がアンライセンスバンドを使用することを設定することで、暗示的に、端末装置がチャネルのペイロードのパラメータに基づいて前記無線リンク失敗検出用パラメータを調整することを設定することであっても良い。
【0064】
上述の例では、チャネルのペイロードのパラメータに基づく調整方法を説明した。ネットワーク装置提供の、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を表すパラメータに基づく調整方法は、上述の例を参照することができる。
【0065】
本実施例のステップ202において、調整される前記無線リンク失敗検出用パラメータは、上述の2番目の条件に基づいて無線リンク失敗を検出する過程で使用するパラメータであっても良く、例えば、次のパラメータのうちの少なくとも1つを含み、即ち、前記端末装置の上位層にランダムアクセス問題の指示を送信するランダムアクセスプリアンブルを制御するための伝送回数閾値preambleTransMax、ランダムアクセスレスポンスに関するウィンドウの長さ、及びランダムアクセス競合解決に関する第三タイマーの持続時間である。これらのパラメータに対する具体的な調整方法については、上述の例を参照することができる。
【0066】
本実施例では、上述の2番目の条件に基づいて無線リンク失敗を検出する過程で使用するパラメータを調整することで、ランダムアクセス過程における無線リンク失敗の検出の正確性を向上させることができる。
【0067】
本実施例のステップ202において、無線リンク失敗検出過程に対して調整を行っても良い。調整後の無線リンク失敗検出過程は、以下のステップのうちの少なくとも1つを含んでも良い。
【0068】
(1)同期ずれ指示数量が前記第一タイマー(T310)を起動するための同期ずれ指示数量(N310)に達したときに、前記第一タイマー(T310)を起動せず、継続して計数を行い、第一指示数量(N313)に達したときに、前記第一タイマー(T310)を起動し、そのうち、前記第一指示数量(N313)の数値は、前記のネットワーク装置提供の、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を表すためのパラメータに基づいて確定され;
(2)前記第一タイマー(T310)が作動しない場合、同期ずれ指示計数器をサスペンドし、前記同期ずれ指示計数器とは異なる第一計数器を使用し、該第一計数器の計数値が前記第一指示数量(N313)に達したときに、前記同期ずれ指示計数器は計数を回復し、そのうち、前記第一指示数量(N313)の数値は、前記のネットワーク装置提供の、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を表すためのパラメータに基づいて確定され;
(3)ランダムアクセスプリアンブルの伝送回数が閾値+1回に達したときに、前記端末装置の媒体訪問制御(MAC)サブ層は上位層にランダムアクセス問題を報告せず、継続してランダムアクセスプリアンブルの伝送回数を計数し、計数値が第一数量N1に達したときに、前記上位層にランダムアクセス問題を報告し、該第一数量N1の数値は、前記のネットワーク装置提供の、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を表すためのパラメータに基づいて確定され;
(4)ランダムアクセスプリアンブルの伝送回数の計数器をサスペンドし、前記ランダムアクセスプリアンブルの伝送回数の計数器とは異なる第二計数器を使用し、該第二計数器が第二数量(N2)に達したときに、ランダムアクセスプリアンブルの伝送回数の計数器は計数を回復し、該第二数量の数値は、前記のネットワーク装置提供の、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を表すためのパラメータに基づいて確定される。
【0069】
そのうち、上述の過程での計数器は、ハードウェアとしての計数器により実現されても良く、ソフトウェアとしてのプログラムにより実現されても良い。
【0070】
本実施例では、無線リンク失敗検出過程を調整することにより、物理層の問題によりトリガーされる無線リンク失敗検出の正確性を向上させることができ、及び/又は、ランダムアクセス過程での無線リンク失敗検出の正確性を向上させることができる。
【0071】
本実施例では、図2に示すように、該方法では、ステップ202aによりステップ202を置換しても良い。
【0072】
該ステップ202aでは、端末装置の物理層が上位層に、同期ずれ指示のトリガー条件が調整され得ることを報告し、これにより、端末装置の物理層は調整後のトリガー条件に基づいて上位層に同期ずれ指示を報告し、上位層は受信した同期ずれ指示に応じて、無線リンク失敗検出用パラメータに基づいて、アンライセンスバンドを使用する無線リンクの失敗を確定することができる。これにより、物理層の行為を変えるだけで良く、上位層の協議(プロトコル)及び実現を変える必要がない。
【0073】
1つの実施方式において、端末装置の物理層が上位層に、同期ずれ指示のトリガー条件が調整され得ることを報告することは、物理層が測定量と、閾値の組み合わせにおける各閾値との関係に基づいて、前記端末装置の上位層に同期ずれ指示を報告するかを確定することであり、そのうち、該閾値の組み合わせには少なくとも2つの閾値があっても良い。例えば、同一の測定量、例えば、PDCCH BLER、SSBのRSRP/RSRQ/SINR/REEI、又はCSI-RSのRSRP/RSRQ/SINR/RSSIについて、2つの閾値を使用しても良く、測定結果が第一閾値よりも高く又は低く、且つ第二閾値よりも低い又は高いときに、上位層に同期ずれ指示を報告する。
【0074】
もう1つの実施方式において、端末装置の物理層が上位層に、同期ずれ指示のトリガー条件が調整され得ることを報告することは、チャネルのペイロードのパラメータと閾値との関係に基づいて、端末装置の上位層に同期ずれ指示を報告するかを確定し、そのうち、該チャネルのペイロードのパラメータはチャネルビジー率、チャネル占有率、及びLBT成功率のうちの少なくとも1つであっても良い。該チャネルのペイロードのパラメータの説明については前述の説明を参照することができる。該実施方式では、例えば、同期信号ブロック及び/又は参照信号の品質が閾値1よりも高く又は低く、且つチャネルビジー率が閾値2よりも低いときに、上位層に同期ずれ指示を報告し;また、例えば、同期信号ブロック及び/又は参照信号の品質が閾値1よりも高く又は低く、且つチャネル占有率又はLBT成功率が閾値3よりも高いときに、上位層に同期ずれ指示を報告する。
【0075】
また、ステップ202aによりステップ202を置換しなくても良く、これにより、パラメータ及び/又は過程の調整を行うと同時に、トリガー条件の調整を行うこともできる。
【0076】
本発明の発明者はさらに次のことを発見した。即ち、アンライセンスバンドを使用する無線リンクの失敗を確定したときに、現在のメカニズム(例えば、セル選択、セル再選択、失敗報告など)を使用して処理を行う場合、アンライセンスバンドの特有の処理、例えば、LBTなどが原因で、接続が新しく確立された、アンライセンスバンドを使用するセル上で依然として無線リンクの失敗が生じることがある。よって、現在のメカニズムを調整する必要がある。
【0077】
以下、アンライセンスバンドを使用する無線リンクの失敗を検出したときの処理について説明する。
【0078】
本実施例では、図2に示すように、該方法はさらに以下のステップを含んでも良い。
【0079】
ステップ203:アンライセンスバンド上の無線リンク失敗がプライマリーセル組に発生したと確定したときに、端末装置はセル選択又はセル再選択を行う。
【0080】
本実施例では、端末装置にデュアル接続(Dual Connectivity、DC)が設定されない場合、又は、端末装置にDCが設定されており且つ無線リンク失敗がプライマリーセル組(MCG)に発生した場合、無線リンク失敗がプライマリーセル組に発生したと見なすことができる。このような場合、端末装置は接続状態に留まり、1つの適切なセルを選択して接続の再確立を行っても良く、即ち、セル選択又はセル選択後にセル再選択を行う。無線リンク失敗確定後の一定の時間内で適切なセルを見つけることができない場合、UEはアイドル状態に入る。
【0081】
ステップ203において、端末装置がセル選択を行うときに、以下の方式のうちの少なくとも1つを採用しても良い。
【0082】
(1)セル選択の基準、例えば、基準Sにおいて、アンライセンスバンドが第一閾値を使用し、該第一閾値はライセンスバンドが使用する第二閾値と同じであり又は異なり、例えば、ネットワーク装置はシステム情報(例えば、SIB1)により、アンライセンスバンドに特定の最小値を提供し、該特定の最小値は該第一閾値の1つの例であり、該特定の最小値は例えば、Qrxlevmin及び/又はQqualminであっても良く、そのうち、Qrxlevminは受信レベルの最小値であり、即ち、RSRPの最小受信値であり、Qqualminは受信品質の最小値であり、即ち、RSRQの最小値である。
【0083】
(2)セル選択の基準(例えば、基準S)が、チャネルペイロードに関する偏移値により調整され、該チャネルペイロードは例えば、ネットワーク装置確定のチャネルペイロードであり、例えば、ネットワーク装置はシステム情報(例えば、SIB1)により該偏移値Qoffsetloadを提供し、該偏移値に基づいて、基準Sは例えば以下のように調整することができる。
【0084】
Srxlev=Qrxlevmeas-(Qrxlevmin+Qrxlevoffset)-Pcompensation-Qoffsettemp-Qoffsetload
Squal=Qqualmeas-(Qqualmin+Qqualoffset)-Qoffsettemp-Qoffsetload
(3)セル選択の基準(例えば、基準S)において、該チャネルペイロードに関する測定量を使用し、該チャネルペイロードは、例えば、ネットワーク装置確定のチャネルペイロードであり、該チャネルペイロードに関する測定量がSloadと表れる場合、該測定量Sloadに基づいて、基準Sは、例えば、Srxlev>0且つSqual>0且つSload<0であっても良い。
【0085】
1つの実施方式において、該測定量Sloadは以下の式により得ることができる。
【0086】
Sload=Qloadmeas-(Qloadmax+Qloadmaxoffset)-Qoffsettemp1
そのうち、Qloadmeasは或るセルの測定量のうちRSSI値が閾値よりも高い測定量の比率であっても良く;Qloadは設定される最大値であっても良く;Qloadmaxoffset及びQoffsettemp1は2つの調整値であっても良い。Qloadmeas、Qloadmax、Qloadmaxoffset、及びQoffsettemp1はすべて比率であり、単位がない。
【0087】
(4)セル選択の基準において、ネットワーク装置確定の、チャネルペイロードに関する測定量の閾値及び/又は偏移値を使用する。
【0088】
ステップ203では、端末装置がセル再選択を行うときに以下の方式のうちの少なくとも1つを採用しても良い。
【0089】
(1)端末装置が、アンライセンスバンドの優先度を、ライセンスバンドの優先度よりも低く設定し;
(2)セル再選択の基準が、チャネルペイロードに関する偏移値により調整され、該チャネルペイロードはネットワーク装置により確定されても良く、該セル再選択の基準は例えば、同じ周波数のセル及び優先度が同じある異なる周波数のセルのセル並べ替えR基準であり、例えば、チャネルペイロードに関する偏移値がQoffsetloadと表れる場合、R基準の隣接セル並べ替え基準RnはRn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsetloadと調整されても良く;
(3)セル再選択の基準(例えば、R基準)において、ネットワーク装置確定のチャネルペイロードに関する測定量を使用し、該R基準に使用する該測定量の説明については、上述の端末装置がセル選択を行うときの(3)の説明を参照することができ;
(4)セル再選択の基準において、ネットワーク装置確定の、チャネルペイロードに関する測定量の閾値及び/又は偏移値を使用する。
【0090】
本実施例では、図2に示すように、該方法はさらに次のようなステップを含んでも良い。
【0091】
ステップ204;無線リンク失敗発生時に、端末装置がネットワーク装置にチャネルのペイロードのパラメータを送信し、前記チャネルのペイロードのパラメータはチャネルビジー率、チャネル占有率、及びLBT成功率のうちの少なくとも1つを含む。
【0092】
該チャネルのペイロードのパラメータは、1つ前のサービングセルの最後のペイロードの測定結果、及び/又は、リストされているセルのペイロード測定結果を含んでも良い。
【0093】
そのうち、1つ前のサービングセルとは、無線リンク失敗が発生したセル又はプライマリーセルを指し、該ペイロードの測定結果はセルレベルのペイロードに関する測定結果及び/又はSSB/CSI-RSレベルのペイロードに関する測定結果であっても良い。
【0094】
該チャネルのペイロードのパラメータの具体的なパラメータはチャネルビジー率、チャネル占有率、及びLBT成功率のうちの少なくとも1つであっても良く、該該チャネルのペイロードのパラメータの説明については、上述のステップ202の中のチャネルのペイロードのパラメータについての説明を参照することができる。
【0095】
本実施例のステップ204の1つの実施方式において、アンライセンスバンドを使用する無線リンクの失敗が発生したときに、セル選択又はセル再選択により接続を再確立した後に、端末装置がその前の失敗セルのチャネルのペイロードのパラメータを有する場合、端末装置はネットワーク側にその前の失敗セルの該チャネルのペイロードのパラメータを報告することができる。そのうち、該チャネルのペイロードのパラメータは、次のメッセージのうちの少なくとも1つにより送信されても良く、即ち、無線リソース制御(RRC)接続再設定完成メッセージ(complete message)、無線リソース制御(RRC)接続再確立完成メッセージ、無線リソース制御(RRC)接続回復完成メッセージ、無線リソース制御(RRC)接続確立完成メッセージ、測定報告メッセージ、及び端末装置情報レスポンスメッセージである。
【0096】
本実施例のステップ204のもう1つの実施方式において、アンライセンスバンドを使用する無線リンクの失敗が発生したときに、端末が接続を再確立する必要がない場合、端末装置はネットワーク装置に失敗報告を送信して該無線リンク失敗を報告することができる。そのうち、端末が接続を再確立する必要がない場合は、例えば、端末装置にDCが設定されており且つ無線リンク失敗がセコンダリーセル組に発生し;又は、端末装置が重複(duplication)伝送を行い、且つduplication伝送を行う複数のセルのうちの1つのセルにリンク失敗が発生したことである。
【0097】
該実施方式では、端末装置が該失敗セルのチャネルのペイロードのパラメータを有する場合、該失敗報告は該失敗セルのチャネルのペイロードのパラメータを含んでも良い。該失敗報告はセコンダリーセル組(SCG)情報報告メッセージにキャリー(carry)されて送信することができる。
【0098】
本実施例では、ステップ203、ステップ204、及びステップ201は組み合わせることで、無線リンク失敗の検出及び処理を行うことができる。ステップ202を採用しなくても良いため、物理層の協議及び実現に影響することがなく、上位層の協議及実現への影響が比較的小さいので、開発コストを節約することができる。また、セル選択及びセル再選択を行うときに、信号ペイロードのパラメータに基づいて選択を行うことができ、これにより、選択されるセルはより適切である。また、端末装置がネットワーク装置にチャネルのペイロードのパラメータを提供することにより、ネットワーク装置の情報の収集を助けることができ、これにより、移動性パラメータの調整に便利であり、端末装置のために、より良くサービングすることができる。
【0099】
本実施例では、ステップ203、ステップ204、ステップ201、及びステップ202を組み合わせることで、無線リンク失敗の検出及び処理を行うこともでき、これにより、無線リンク失敗の検出の正確性を向上させることができるとともに、無線リンク失敗を検出した場合に、より適切なセルを選択することもできる。
【実施例2】
【0100】
本実施例2は無線リンク検出方法を提供し、該方法由はネットワーク装置により実行される。
【0101】
図3は本発明の実施例2における無線リンク検出方法を示す図であり、図3に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0102】
ステップ301:ネットワーク装置が、端末装置を、チャネルのペイロードのパラメータに基づいて、前記無線リンク失敗検出用パラメータ及び/又は無線リンク失敗検出過程に対して調整を行うように設定し、又は、前記ネットワーク装置が、前記端末装置に同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を表すパラメータを送信し、前記端末装置に、前記無線リンク失敗検出用パラメータ及び/又は無線リンク失敗検出過程に対して調整を行わせる。
【0103】
本実施例のステップ301では、チャネルのペイロードのパラメータとは、チャネル使用状態を記述するパラメータを指す。該チャネルのペイロードのパラメータは次のパラメータのうちの少なくとも1つを含み、即ち、チャネルビジー率、チャネル占有率及びLBT成功率である。
【0104】
本実施例では、前記チャネルビジー率とは、第一所定期間内で所定チャネルが使用される時間が該第一所定期間に占める比率を指し;前記チャネル占有率とは、第二所定期間内で所定チャネルにおいて伝送した又はグラントしたリソース数が伝送プールに設定のリソース総数に占める比率を指し;前記LBT成功率とは、第三所定期間内でLBTの成功回数が該第三所定期間における全部のLBTの回数に占める比率を指す。
【0105】
本実施のステップ301では、ネットワーク装置が前記端末装置に送信する、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を表すパラメータは次のパラメータのうちの少なくとも1つを含み、即ち、前記ネットワーク装置と前記端末設置との間の実際送信の同期信号ブロックの情報、実際送信の参照信号及び/又は同期信号ブロック(SSB)の偏移、第四所定期間でLBTが原因で伝送することができない数量又は回数、及びネットワーク装置送信の、チャネルのペイロードのパラメータである。
【0106】
なお、無線リンク失敗検出用パラメータ及び/又は無線リンク失敗検出過程の説明については実施例1を参照することができる。
【0107】
本実施例では、図3に示すように、該方法はさらに以下のステップを含んでも良い。
【0108】
ステップ302:ネットワーク装置が端末装置送信の、チャネルのペイロードのパラメータを受信し、前記チャネルのペイロードのパラメータはチャネルビジー率、チャネル占有率、及びLBT成功率のうちの少なくとも1つを含む。
【0109】
ステップ302では、前記チャネルのペイロードのパラメータは以下のメッセージのうちの少なくとも1つにより送信され、即ち、無線リソース制御(RRC)接続再設定完成メッセージ、無線リソース制御(RRC)接続再確立完成メッセージ、無線リソース制御(RRC)接続回復完成メッセージ、無線リソース制御(RRC)接続確立完成メッセージ、測定報告メッセージ、端末装置情報レスポンスメッセージ、及びセコンダリーセル組(SCG)情報報告メッセージである。
【0110】
本実施例では、図3に示すように、該方法はさらに以下のステップを含んでも良い。
【0111】
ステップ303:ネットワーク装置が端末装置に対して、セル選択に関するパラメータ及び/又はセル再選択に関するパラメータを設定する。
【0112】
1つの実施方式において、ネットワーク装置が端末装置に対して設定する、セル選択に関するパラメータは次の少なくとも1つであり、即ち、セル選択の基準においてアンライセンスバンドが使用する第一閾値、該第一閾値はライセンスバンドが使用する第二閾値と同じであり又は異なり;ネットワーク装置が確定するセル選択の基準のためのチャネルペイロードに関する偏移値;ネットワーク装置が確定するセル選択の基準のためのチャネルペイロードに関する測定量;及び、前記ネットワーク装置が確定するセル選択の基準におけるチャネルペイロードに関する測定量の閾値及び/又は偏移値である。
【0113】
もう1つの実施方式において、ネットワーク装置が端末装置に対して設定する、セル再選択に関するパラメータは次の少なくとも1つであり、即ち、ライセンスバンドの優先度がアンライセンスバンドの優先度よりも高いこと;ネットワーク装置が確定するセル再選択の基準のためのチャネルペイロードに関する偏移値;ネットワーク装置が確定するセル再選択の基準のためのチャネルペイロードに関する測定量;及び、前記ネットワーク装置が確定するセル再選択の基準におけるチャネルペイロードに関する測定量の閾値及び/又は偏移値である。
【0114】
本実施例では、ステップ303により、無線リンク失敗が発生しており、端末装置がセルを再び選択する必要があるときに、端末装置はステップ303で設定されるパラメータに基づいて、セル選択又はセル再選択を行うことができる。
【0115】
本実施例の方法では、ステップ301のみがあっても良く、これにより、端末装置が無線リンク失敗検出を行う正確性を向上させることができる。本実施例の方法では、ステップ302又はステップ303のみがあっても良く、これにより、無線リンク失敗発生時に、ネットワーク装置の情報の収集を助けることができ、又は、端末装置がより適切なセルを選択することに便利である。また、本実施例の方法では、ステップ301、ステップ302及びステップ303のうちの任意の2つ又は3つがあっても良く、これにより、該方法は各ステップの利点を有することができる。
【実施例3】
【0116】
本実施例3は無線リンク検出装置を提供し、それは端末装置に設けられる。該装置が問題を解決する原理が実施例1の方法と類似しているから、その具体的な実施については実施例1の方法の実施を参照することができ、ここでは内容が同じである重複説明を省略する。
【0117】
図4は本実施例3における無線リンク検出装置を示す図である。図4に示すように、装置400は検出ユニット401を含む。
【0118】
本実施例では、無線リンク監視に関する第一タイマーが切れたときに、該検出ユニット401はアンライセンスバンドを使用する無線リンクが失敗したと確定し;又は、端末装置の上位層がランダムアクセス問題の指示を受信しており、且つ再確立に関する第二タイマーが動作しないときに、該検出ユニット401はアンライセンスバンドを使用する無線リンクが失敗したと確定する。
【0119】
本実施例では、図4に示すように、該装置400はさらに第一調整ユニット402を含んでも良い。第一調整ユニット402は前記端末装置が計測したチャネルのペイロードのパラメータに基づいて、又は、ネットワーク装置提供の、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を表すためのパラメータに基づいて、無線リンク失敗検出用パラメータ及び/又は無線リンク失敗検出過程を調整する。これにより、上述の検出ユニット401は調整後の前記パラメータ及び/又は前記過程に基づいて、前記アンライセンスバンドを使用する無線リンクの失敗を検出する。
【0120】
本実施例では、図4に示すように、該装置400はさらに第一受信ユニット403を有しも良い。第一受信ユニット403はネットワーク装置の設定を受信し、そのうち、前記第一調整ユニット402は前記ネットワーク装置の設定に基づいて、前記無線リンク失敗検出用パラメータを調整する。
【0121】
本実施例では、図4に示すように、該装置400はさらに第二調整ユニット404を含んでも良く、それは、端末装置の物理層が測定量と閾値の組み合わせにおける各閾値との関係に基づいて、又は、チャネルのペイロードのパラメータと閾値との関係に基づいて、前記端末装置の上位層に同期ずれ指示を報告するかを確定するように制御するために用いられる。そのうち、前記閾値の組み合わせには少なくとも2つの閾値があり、前記検出ユニット401は受信した前記同期ずれ指示に応じて、無線リンク失敗検出用パラメータに基づいて、前記アンライセンスバンドを使用する無線リンクの失敗を検出する。
【0122】
本実施例では、図4に示すように、該装置400はさらに選択ユニット405を有しても良い。前記無線リンクの失敗がプライマリーセル組に発生したときに、前記選択ユニット404はセル選択又はセル再選択を行う。
【0123】
本実施例では、各ユニットの説明については実施例1の中の各ステップに関する説明を参照することができる。
【0124】
本実施例によれば、アンライセンスバンドの無線リンクの失敗を検出することができ、また、無線リンク失敗の検出の正確性を向上させることができ、さらに、無線リンク失敗を検出したときに、より適切なセルを選択することができる。
【実施例4】
【0125】
本実施例4は無線リンク検出装置を提供し、それはネットワーク装置に設置される。該装置が問題を解決する原理が実施例2の方法と類似しているので、その具体的な実施については実施例2の方法の実施を参照することができ、ここでは内容が同じである重複説明が省略される。
【0126】
図5は本実施例4における無線リンク検出装置を示す図である。図5に示すように、装置500は設定・送信ユニット501を含む。該設定・送信ユニット501は、端末装置を、チャネルのペイロードのパラメータに基づいて、前記無線リンク失敗検出用パラメータ及び/又は無線リンク失敗検出過程に対して調整を行うように設定し;又は、前記端末装置に同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を表すパラメータを送信し、前記端末装置に、前記無線リンク失敗検出用パラメータ及び/又は無線リンク失敗検出過程に対して調整を行わせる。
【0127】
図5に示すように、該装置500はさらに第二受信ユニット502を含む。無線リンク失敗発生時に、該第二受信ユニット502は端末装置送信の、チャネルのペイロードのパラメータを受信し、前記チャネルのペイロードのパラメータはチャネルビジー率、チャネル占有率、及びLBT成功率のうちの少なくとも1つを含む。
【0128】
図5に示すように、該装置500はさらに第二設定ユニット503又は第三設定ユニット504を含む。そのうち、第二設定ユニット503は前記端末装置に対してセル選択に関するパラメータを設定し、第三設定ユニット504は前記端末装置に対してセル再選択に関するパラメータを設定する。
【0129】
本実施例では、各ユニットの説明については実施例2の中の各ステップに関する説明を参照することができる。
【0130】
本実施例によれば、端末装置が無線リンク失敗検出を行う正確性を向上させることができ、無線リンク失敗発生時に、ネットワーク装置の情報の収集を助けることができ、又は、端末装置がより適切なセルを選択することに便利である。
【実施例5】
【0131】
本実施例5はネットワーク装置を提供する。該装置が問題を解決する原理が実施例2の方法と類似したので、その具体的な実施については実施例2の方法の実施を参照することができ、ここでは内容が同じである重複説明を省略する。
【0132】
図6は本発明の実施例におけるネットワーク装置の構成図である。図6に示すように、ネットワーク装置600は中央処理器(CPU)601及び記憶器602を含んでも良く、記憶器602は中央処理器601に接続される。そのうち、該記憶器602は各種のデータを記憶することができ、また、データ処理用のプログラムを記憶し、且つ中央処理器601の制御下で該プログラムを実行することができる。
【0133】
1つの実施方式において、装置500の機能が中央処理器601に統合されても良い。そのうち、中央処理器601は実施例2の無線リンク検出方法を実現するように構成されても良い。
【0134】
例えば、中央処理器601は制御を行って、ネットワーク装置600に、実施例2の方法を実行させるように構成されても良い。
【0135】
また、該中央処理器601の他の設定方式については実施例2を参照することができるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0136】
もう1つの実施方式において、上述の装置500は中央処理器601と別々で設置されても良く、例えば、装置500を、中央処理器601に接続されるチップとして配置し、図6に示すユニットのように、中央処理器601の制御により装置500の機能を実現しても良い。
【0137】
また、図6に示すように、ネットワーク装置600はさらに送受信機603、アンテナ604などを含んでも良い。そのうち、これらの部品の機能が従来技術と同様であるから、ここではその詳しい説明を省略する。なお、ネットワーク装置600は図6に示すすべての部品を含む必要がない。また、ネットワーク装置600はさらに図6に無い部品を含んでも良い。これについては従来技術を参照することができる。
【0138】
本実施例によれば、端末装置が無線リンク失敗検出を行う正確性を向上させることができ、無線リンク失敗発生時に、ネットワーク装置の情報の収集を助けることができ、又は、端末装置のより適切なセルの選択に便利である。
【実施例6】
【0139】
本実施例6は端末装置を提供する。該装置が問題を解決する原理が実施例1の方法と類似しているから、その具体的な実施については実施例1の方法の実施を参照することができ、ここでは内容が同じである重複説明を省略する。
【0140】
図7は本発明の実施例における端末装置の構成図である。図7に示すように、端末装置700は中央処理器(CPU)701及び記憶器702を含んでも良く、記憶器702は中央処理器701に接続される。そのうち、該記憶器702は各種のデータを記憶することができ、また、データ処理用のプログラムを記憶し、且つ中央処理器701の制御下で該プログラムを実行することで、受信したシグナリングに基づいて端末装置に対して指示を行っても良い。
【0141】
1つの実施方式において、実施例3の装置400の機能が端末装置700の中央処理器701に集積されても良い。そのうち、中央処理器701は実施例1に記載の無線リンク検出方法を実行するように構成されても良い。
【0142】
例えば、中央処理器701は制御を行うことで、端末装置700に、実施例1の方法を実行させるように構成されても良い。
【0143】
また、該中央処理器701の他の設定方式については実施例1を参照することができるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0144】
もう1つの実施方式において、上述の装置400は中央処理器701と別々で設置されても良く、例えば、装置400を、中央処理器701に接続されるチップとして構成し、図7に示すユニットのように、中央処理器701の制御により装置400の機能を実現しても良い。
【0145】
本実施例によれば、アンライセンスバンドの無線リンクの失敗を検出することができ、また、無線リンク失敗の検出の正確性を向上させることができ、さらに、無線リンク失敗を検出した場合、より適切なセルを選択することができる。
【実施例7】
【0146】
本実施例7は通信システムを提供し、それは少なくとも実施例5のネットワーク装置600及び実施例6の端末装置700を含む。実施例5及び実施例6の内容はここに合併され、ここでの記載が省略される。
【0147】
本発明の実施例はさらに、コンピュータ可読プログラムを記憶した記憶媒体を提供し、そのうち、該コンピュータ可読プログラムは、無線リンク検出装置又は端末装置に、実施例1に記載の無線リンク検出方法を実行させる。
【0148】
本発明の実施例はさらに、コンピュータ可読プログラムを提供し、そのうち、無線リンク検出装置又は端末装置の中で該プログラムを実行するときに、該プログラムは、該無線リンク検出装置又は端末装置に、実施例1の無線リンク検出方法を実行させる。
【0149】
本発明の実施例はさらに、コンピュータ可読プログラムを記憶した記憶媒体を提供し、そのうち、該コンピュータ可読プログラムは、無線リンク検出装置又はネットワーク装置に、実施例2の無線リンク検出方法を実行させる。
【0150】
本発明の実施例はさらに、コンピュータ可読プログラムを提供し、そのうち、無線リンク検出装置又はネットワーク装置の中で該プログラムを実行するときに、該プログラムは、無線リンク検出装置又はネットワーク装置に実施例2に記載の無線リンク検出方法を実行させる。
【0151】
また、上述の装置及び方法は、ソフトウェア又はハードウェアにより実現されても良く、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより実現されても良い。本発明は、さらに、下記のようなコンピュータ読み取り可能なプログラムに関し、即ち、該プログラムは、ロジック部品により実行されるときに、該ロジック部品に、上述の装置又は構成部品を実現させ、又は、該ロジック部品に、上述の各種の方法又はステップを実現させる。ロジック部品は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)、マイクロプロセッサ、コンピュータに用いる処理器などであっても良い。本発明は、さらに、上述のプログラムを記憶した記憶媒体、例えば、ハードディスク、磁気ディスク、光ハードディスク、DVD、フラッシュメモリなどにも関する。
【0152】
さらに、図面に記載の機能ブロックのうちの1つ又は複数の組み合わせ及び/又は機能ブロックの1つ又は複数の組み合わせは、本明細書に記載の機能を実行するための汎用処理器、デジタル信号処理器(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラム可能な論理部品、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理部品、ディスクリートハードウェアアセンブリ又は他の任意の適切な組む合わせとして実現されても良い。また、図面に記載の機能ブロックのうちの1つ又は複数の組み合わせ及び/又は機能ブロックの1つ又は複数の組み合わせは、さらに、計算装置の組み合わせ、例えば、DSP及びマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPと通信により接続される1つ又は複数のマイクロプロセッサ又は他の任意の構成の組み合わせとして構成されても良い。
【0153】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されず、本発明の趣旨を離脱しない限り、本発明に対するあらゆる変更は本発明の技術的範囲に属する。
【0154】
また、上述の実施例などに関し、さらに以下の付記を開示する。
【0155】
(付記1)
端末装置に設置される無線リンク検出装置であって、
検出ユニットを含み、
無線リンク監視に関する第一タイマーが切れたときに、該検出ユニットはアンライセンスバンドを使用する無線リンクが失敗したと確定し;又は
端末装置の上位層がランダムアクセス問題の指示を受信しており、且つ再確立に関する第二タイマーが動作しないときに、該検出ユニットはアンライセンスバンドを使用する無線リンクが失敗したと確定する、検出装置。
【0156】
(付記2)
付記1に記載の装置であって、
前記装置はさらに第一調整ユニットを含み、
前記第一調整ユニットは、前記端末装置が計測したチャネルのペイロードのパラメータに基づいて、又は、ネットワーク装置提供の、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況のためのパラメータに基づいて、無線リンク失敗検出用パラメータ及び/又は無線リンク失敗検出過程を調整し、
そのうち、前記検出ユニットは調整後の前記パラメータ及び/又は前記過程に基づいて、前記アンライセンスバンドを使用する無線リンクの失敗を確定する、装置。
【0157】
(付記3)
付記2に記載の装置であって、
調整される前記無線リンク失敗検出用パラメータは、以下のパラメータのうちの少なくとも1つを含み、即ち、
前記第一タイマー(T310)の持続時間、前記第一タイマー(T310)を起動させるための同期ずれ指示数量(N310)前記第一タイマー(T310)を停止させるための同期指示数量(N311)、及び高速無線リンク失敗(fast RLF)検出時の第四タイマー(T312)の持続時間であり、
或る以、調整される前記無線リンク失敗検出用パラメータは、以下のパラメータのうちの少なくとも1つを含み、即ち、
前記端末装置の上位層にランダムアクセス問題の指示を送信するランダムアクセスプリアンブルを制御するための伝送回数閾値、ランダムアクセスレスポンスに関するウィンドウの長さ、及びランダムアクセス競合解決に関する第三タイマーの持続時間である、装置。
【0158】
(付記4)
付記2に記載の装置であって、
調整後の無線リンク失敗検出過程は、以下のステップのうちの少なくとも1つを含み、即ち、
同期ずれ指示数量が前記第一タイマー(T310)を起動するための同期ずれ指示数量(N310)に達したときに、前記第一タイマー(T310)を起動せず、継続して計数し、第一指示数量(N313)に達したときに、前記第一タイマー(T310)を起動し、そのうち、前記第一指示数量(N313)の数値は前記のネットワーク装置提供の、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を示すパラメータに基づいて確定され;
前記第一タイマー(T310)が動作しない場合、同期ずれ指示計数器をサスペンドし、前記同期ずれ指示計数器とは異なる第一計数器を使用し、該第一計数器の計数値が前記第一指示数量(N313)に達したときに、前記同期ずれ指示計数器が計数を回復し、そのうち、前記第一指示数量(N313)の数値は前記のネットワーク装置提供の、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を示すパラメータに達した確定され;
ランダムアクセスプリアンブルの伝送回数が閾値+1回に達したときに、前記端末装置の媒体アクセス制御(MAC)サブ層が上位層にランダムアクセス問題を報告せず、継続してランダムアクセスプリアンブルの伝送回数を計数し、計数値が第一数量(N1)に達したときに、前記上位層にランダムアクセス問題を報告し、該第一数量の数値は前記のネットワーク装置提供の、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を示すパラメータに基づいて確定され;及び
ランダムアクセスプリアンブルの伝送回数の計数器をサスペンドし、前記ランダムアクセスプリアンブルの伝送回数の計数器とは異なる第二計数器を使用し、該第二計数器が第二数量(N2)に達したときに、ランダムアクセスプリアンブルの伝送回数計数器は係数を回復し、該第二数量の数値は前記のネットワーク装置提供の、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を示すパラメータに基づいて確定されるステップである、装置。
【0159】
(付記5)
付記2に記載の装置であって、
前記チャネルのペイロードのパラメータとは、チャネル使用状態を記述するパラメータを指す、装置。
【0160】
(付記6)
付記5に記載の装置であって、
前記チャネルのペイロードのパラメータは次のパラメータのうちの少なくとも1つを含み、即ち、チャネルビジー率、チャネル占有率、及びLBT成功率である、装置。
【0161】
(付記7)
付記6に記載の装置であって、
前記チャネルビジー率とは、第一所定期間内で所定チャネルが使用される時間が該第一所定期間に占める比率を指す、装置。
【0162】
(付記8)
付記6に記載の装置であって、
前記チャネル占有率とは、第二所定期間内で所定チャネルに伝送した又はグラントしたリソース数が伝送プールに設定のリソース総数に占める比率を指す、装置。
【0163】
(付記9)
付記6に記載の装置であって、
前記LBT成功率とは、第三所定期間内でLBTの成功の回数が該第三所定期間内の全部のLBTの回数に占める比率を指す、装置。
【0164】
(付記10)
付記2-10のうちの任意の一項に記載の装置であって、
前記装置はさらに第一受信ユニットを含み、
前記第一受信ユニットはネットワーク装置の設定を受信し、
そのうち、前記第一調整ユニットは前記ネットワーク装置の設定に基づいて、前記無線リンク失敗検出用パラメータを調整する、装置。
【0165】
(付記11)
付記2に記載の装置であって、
ネットワーク装置提供の、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を表すパラメータは以下のパラメータのうちの少なくとも1つを含み、即ち、
前記ネットワーク装置と前記端末装置との間の実際送信の同期信号ブロックの情報、実際送信の参照信号及び/又は同期信号ブロック(SSB)の偏移、第四所定期間内でLBTが原因で伝送できない数量又は回数、及びネットワーク装置送信の、チャネルのペイロードのパラメータである、装置。
【0166】
(付記12)
付記1-11のうちの任意の1項に記載の装置であって、
前記装置はさらに選択ユニットを含み、
前記選択ユニットは、現在の無線リンク失敗がプライマリーセル組に発生したときに、セル選択又はセル再選択を行う、装置。
【0167】
(付記13)
付記12に記載の装置であって、
前記選択ユニットがセル選択を行うときに、
セル選択の基準においてアンライセンスバンドが第一閾値を使用し、該第一閾値はライセンスバンドが使用する第二閾値と同じであり又は異なり;又は
セル選択の基準が、ネットワーク装置確定のチャネルペイロードに関する偏移値により調整され;又は
セル選択の基準において前記ネットワーク装置確定のチャネルペイロードに関する測定量を使用し;又は
セル選択の基準において前記ネットワーク装置確定のチャネルペイロードに関する測定量の閾値及び/又は偏移値を使用する、装置。
【0168】
(付記14)
付記12に記載の装置であって、
前記選択ユニットがセル再選択を行うときに、
端末装置がアンライセンスバンドの優先度をライセンスバンドの優先度よりも低く設定し;又は
セル再選択の基準が前記ネットワーク装置確定のチャネルペイロードに関する偏移値により調整され;又は
セル再選択の基準において前記ネットワーク装置確定のチャネルペイロードに関する測定量を使用し;又は
セル再選択の基準において前記ネットワーク装置確定のチャネルペイロードに関する測定量の閾値及び/又は偏移値を使用する、装置。
【0169】
(付記15)
付記1-12のうちの任意の一項に記載の装置であって、
前記装置はさらに、第一送信ユニットを含み、
無線リンク失敗発生時に、前記第一送信ユニットはネットワーク装置にチャネルのペイロードのパラメータを送信し、前記チャネルのペイロードのパラメータはチャネルビジー率、チャネル占有率、及びLBT成功率のうちの少なくとも1つを含む、装置。
【0170】
(付記16)
付記15に記載の装置であって、
前記チャネルのペイロードのパラメータは以下のメッセージのうちの少なくとも1つにより送信され、即ち、
無線リソース制御(RRC)接続再設定完成メッセージ、無線リソース制御(RRC)接続再確立完成メッセージ、無線リソース制御(RRC)接続回復完成メッセージ、無線リソース制御(RRC)接続確立完成メッセージ、測定報告メッセージ、端末装置情報レスポンスメッセージ、及びセコンダリーセル組(SCG)情報報告メッセージである、装置。
【0171】
(付記17)
付記1に記載の装置であって、
第二調整ユニットをさらに含み、それは、端末装置の物理層が測定量と閾値の組み合わせのうちの閾値との関係に基づいて、又は、チャネルのペイロードのパラメータと閾値との関係に基づいて、前記端末装置の上位層に同期ずれ指示を報告するかを確定するように制御するために用いられ、
そのうち、前記閾値の組み合わせには少なくとも2つの閾値があり、
前記検出ユニットは、受信した前記同期ずれ指示に応じて、無線リンク失敗検出用パラメータに基づいて、前記アンライセンスバンドを使用する無線リンクの失敗を確定する、装置。
【0172】
(付記18)
ネットワーク装置に設置される無線リンク検出装置であって、
該装置は設定・送信ユニットを含み、該設定・送信ユニットは、
端末装置を、チャネルのペイロードのパラメータに基づいて、前記無線リンク失敗検出用パラメータ及び/又は無線リンク失敗検出過程に対して調整を行うように設定し;又は
前記端末装置に同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を表すパラメータを送信し、前記端末装置に、前記無線リンク失敗検出用パラメータ及び/又は無線リンク失敗検出過程に対して調整を行わせる、装置。
【0173】
(付記19)
付記18に記載の装置であって、
前記チャネルのペイロードのパラメータとはチャネル使用状態を記述するパラメータを指す、装置。
【0174】
(付記20)
付記19に記載の装置であって、
前記チャネルのペイロードのパラメータは次のパラメータのうちの少なくとも1つを含み、即ち、チャネルビジー率、チャネル占有率、及びLBT成功率である、装置。
【0175】
(付記21)
付記20に記載の装置であって、
前記チャネルビジー率とは、第一所定期間内で所定チャネルが使用される時間が該第一所定期間に占める比率を指す、装置。
【0176】
(付記22)
付記20に記載の装置であって、
前記チャネル占有率とは、第二所定期間内で所定チャネルにおいて伝送した又はグラントしたリソース数が伝送プールに設定のリソース総数に占める比率を指す、装置。
【0177】
(付記23)
付記20に記載の装置であって、
前記LBT成功率とは、第三所定期間内のLBTの成功回数が該第三所定期間内の全部のLBTの回数に占める比率を指す、装置。
【0178】
(付記24)
付記18に記載の装置であって、
ネットワーク装置が前記端末装置に送信する、同期信号ブロック及び/又は参照信号の送信状況を表すパラメータは以下のパラメータのうちの少なくとも1つを含み、即ち、
前記ネットワーク装置と前記端末設置との間の実際送信の同期信号ブロックの情報、実際送信の参照信号及び/又は同期信号ブロック(SSB)の偏移、第四所定期間内でLBTが原因で伝送できない数量又は回数、及びネットワーク装置送信の、チャネルのペイロードのパラメータである、装置。
【0179】
(付記25)
付記18-24のうちの任意の一項に記載の装置であって、
前記装置はさらに第二受信ユニットを含み、該第二受信ユニットは端末装置送信の、チャネルのペイロードのパラメータを受信し、前記チャネルのペイロードのパラメータはチャネルビジー率、チャネル占有率、及びLBT成功率のうちの少なくとも1つを含む、装置。
【0180】
(付記26)
付記25に記載の装置であって、
前記チャネルのペイロードのパラメータは以下メッセージのうちの少なくとも1つにより送信され、即ち、
無線リソース制御(RRC)接続再設定完成メッセージ、無線リソース制御(RRC)接続再確立完成メッセージ、無線リソース制御(RRC)接続回復完成メッセージ、無線リソース制御(RRC)接続確立完成メッセージ、測定報告メッセージ、端末装置情報レスポンスメッセージ、及びセコンダリーセル組(SCG)情報報告メッセージである、装置。
【0181】
(付記27)
付記18-26のうちの任意の一項に記載の装置であって、
前記装置はさらに第二設定ユニットを含み、それは前記端末装置に対して以下のパラメータのうちの1つを設定し、即ち、
セル選択の基準においてアンライセンスバンドが使用する第一閾値であって、該第一閾値はライセンスバンドが使用する第二閾値と同じであり又は異なる、もの;又は
ネットワーク装置が確定する、セル選択の基準のためのチャネルペイロードに関する偏移値;又は
ネットワーク装置が確定する、セル選択の基準のチャネルペイロードに関する測定量;又は
前記ネットワーク装置が確定する、セル選択の基準におけるチャネルペイロードに関する測定量の閾値及び/又は偏移値である、装置。
【0182】
(付記28)
付記18-26のうちの任意の一項に記載の装置であって、
前記装置はさらに第三設定ユニットを含み、それは前記端末装置がセル再選択を行うときに以下のパラメータのうちの1つを設定し、即ち、
ライセンスバンドの優先度がアンライセンスバンドの優先度よりも高いこと;又は
ネットワーク装置確定の、セル再選択の基準のためのチャネルペイロードに関する偏移値;又は
ネットワーク装置確定の、セル再選択の基準のためのチャネルペイロードに関する測定量;又は
前記ネットワーク装置確定の、セル再選択の基準におけりチャネルペイロードに関する測定量の閾値及び/又は偏移値である、装置。
【0183】
(付記29)
ネットワーク装置及び端末装置を含む通信システムであって、
前記ネットワーク装置は付記18-28のうちの任意の一項に記載の無線リンク検出装置を含み、前記ネットワーク装置は付記1-17のうちの任意の一項に記載の無線リンク検出装置を有する、通信システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7