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特許7327509参照信号の送信方法、装置及び通信システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-07
(45)【発行日】2023-08-16
(54)【発明の名称】参照信号の送信方法、装置及び通信システム
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/20 20230101AFI20230808BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20230808BHJP
   H04W 72/231 20230101ALI20230808BHJP
   H04W 72/232 20230101ALI20230808BHJP
【FI】
H04W72/20
H04W72/0446
H04W72/231
H04W72/232
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021564409
(86)(22)【出願日】2019-04-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-01
(86)【国際出願番号】 CN2019085365
(87)【国際公開番号】W WO2020220342
(87)【国際公開日】2020-11-05
【審査請求日】2021-11-10
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】ソォン・レイ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン・レイ
(72)【発明者】
【氏名】チェヌ・ジョ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン・シエヌジュヌ
【審査官】伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】Sony,Considerations on PUSCH enhancements for URLLC[online],3GPP TSG RAN WG1 #96,3GPP,2019年03月01日,R1-1902178,検索日[2022.10.18],Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_96/Docs/R1-1902178.zip>
【文献】3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; NR; Physical channel and modulation (Release 15),3GPP TS 38.211,V15.1.0,3GPP,2018年04月03日,pp.55-58
【文献】Panasonic,On PUSCH enhancements for NR URLLC[online],3GPP TSG RAN WG1 #96bis,3GPP,2019年04月12日,R1-1904188,検索日[2022.10.18],Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_96b/Docs/R1-1904188.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信端に配置される参照信号送信装置であって、
前記送信端は端末装置であり、
同じ伝送ブロックに対応する1つ又は複数の信号を生成する生成ユニットであって、前記1つ又は複数の信号はデータチャネル及び参照信号を含む、生成ユニット
1つ又は複数の時間領域リソースセグメントで前記1つ又は複数の信号を送信する送信ユニットであって、前記1つ又は複数の信号における参照信号の位置が前記1つ又は複数の時間領域リソースセグメントに基づいて確定される、送信ユニット;及び
前記送信ユニットが前記信号を送信する前に、ネットワーク装置によって送信される命令を受信する受信ユニットであって、前記命令はデータチャネル又は伝送ブロックの重複伝送を設定又は指示する、受信ユニットを含み、
前記1つ又は複数の時間領域リソースセグメントに基づいて確定されることとは、
前記時間領域リソースセグメントのシンボルの長さ;
前記時間領域リソースセグメントの時間領域リソース割り当て(TDRA)の設定又は指示;
上位層シグナリングの設定;及び
規格の規定
のうちの少なくとも1つによって確定されることを指し、
前記命令はデータチャネル又は伝送ブロックの重複伝送を設定又は指示することは、
前記ネットワーク装置が上位層シグナリング及び下りリンク制御情報によって前記伝送ブロックの重複伝送を設定又は指示し、前記上位層シグナリングは第三パラメータを含み、前記第三パラメータは前記伝送ブロックの重複伝送を設定又は指示し、前記下りリンク制御情報は指示域を含み、前記指示域は前記重複伝送をオンするかを指示し、
前記指示域は、R15重複伝送とR16重複伝送との間の動的切り替えを示す、参照信号送信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の参照信号送信装置であって、
前記送信ユニットは第一時間領域リソースセグメントで第一信号を送信し、第二時間領域リソースセグメントで第二信号を送信し、
前記第一信号及び前記第二信号は同じ伝送ブロックに対応し、前記第一信号及び前記第二信号はそれぞれデータチャネル及び参照信号を含み、
前記第一信号における参照信号の位置が前記第一時間領域リソースセグメントに基づいて確定され、前記第二信号における参照信号の位置が前記第二時間領域リソースセグメントに基づいて確定される、参照信号送信装置。
【請求項3】
請求項2に記載の参照信号送信装置であって、
前記送信ユニットは第三時間領域リソースセグメントで第三信号を送信し、
前記第三信号は前記伝送ブロックに対応し、前記第三信号はデータチャネル及び参照信号を含み、
前記第三信号における参照信号の位置が前記第三時間領域リソースセグメントに基づいて確定され、
前記第三時間領域リソースセグメントは1つ又は複数あり、対応して、前記第三信号も1つ又は複数ある、参照信号送信装置。
【請求項4】
請求項1に記載の参照信号送信装置であって、
ネットワーク装置が1つ又は複数の第一種類の参照信号及び1つ又は複数の第二種類の参照信号を設定し、前記信号におけるデータチャネルが第一種類と設定される場合、前記信号における参照信号の位置は対応する前記時間領域リソースセグメントの1番目のシンボルである、参照信号送信装置。
【請求項5】
請求項1に記載の参照信号送信装置であって、
ネットワーク装置が1つ又は複数の第一種類の参照信号及び1つ又は複数の第二種類の参照信号を設定し、前記信号におけるデータチャネルが第一種類と設定される、参照信号送信装置。
【請求項6】
請求項1に記載の参照信号送信装置であって、
ネットワーク装置が1つ又は複数の第一種類の参照信号及び1つ又は複数の第二種類の参照信号を設定し、前記信号におけるデータチャネルが第一種類と設定され、前記信号における参照信号の位置は、
対応する前記時間領域リソースセグメントの1番目のシンボル;
対応する前記時間領域リソースセグメントの2番目のシンボル;及び
前記第一種類に対応する参照信号の位置
のうちの少なくとも1つである、参照信号送信装置。
【請求項7】
請求項1に記載の参照信号送信装置であって、
ネットワーク装置が1つ又は複数の第一種類の参照信号を設定し、前記信号におけるデータチャネルが第一種類と設定される場合、前記信号における参照信号の位置は、対応する時間領域リソースセグメントの1番目のシンボル及び/又は2番目のシンボルである、参照信号送信装置。
【請求項8】
請求項1に記載の参照信号送信装置であって、
ネットワーク装置が1つ又は複数の第一種類の参照信号を設定し、前記信号におけるデータチャネルが第二種類と設定される場合、前記信号における参照信号の位置は、対応する時間領域リソースセグメントの1番目のシンボル及び/又は2番目のシンボルである、参照信号送信装置。
【請求項9】
請求項に記載の参照信号送信装置であって、
前記指示域は、
ノミナル重複伝送回数の指示用のDCI域;
時間領域リソース割り当ての指示用のDCI域;
重複伝送方式及び/又はノミナル重複伝送回数の指示用の情報域;及び
ノミナル重複伝送回数及び/又は時間領域リソース割り当て方式の指示用の情報域
のうちの少なくとも1つを含む、参照信号送信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信技術の分野に関し、特に、参照信号の送信方法、装置及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
新無線(New Radio、NR)システムでは、幾つかの低遅延・高信頼性の業務(サービス)シナリオ、例えば、拡張現実(Augmented Reality、AR)/仮想現実(Virtual Reality、VR)、工場自動化、遠隔型自動運転を含む交通輸送シナリオ、分散型電力システム制御などをサポートする必要がある。これらの業務は、遅延への要求が0.5ms-1msのレベルに達し、信頼性への要求が1e-6のレベルに達している。よって、第5世代移動通信システム(5G)では、高信頼性及び低遅延性を兼備する伝送技術を、これらの業務シナリオを満たすために研究する必要がある。
【0003】
伝送の信頼性を向上させるために、リリース15(Rel-15)では、データチャネルの重複(repetition)伝送、即ち、同一のデータブロック(Transport Block、TB)の複数の冗長バージョンが複数の連続したスロット(slot)で重複伝送されることがサポートされている。伝送の信頼性を維持し、かつ伝送遅延をさらに減少させるために、複数の重複伝送の時間領域リソースを調整することで、できるだけ短い時間内で複数回の重複送信、例えば、1つのスロット内で複数のrepetitionの送信を完了するようにさせることができる。
【0004】
なお、上述の背景技術についての紹介は、本発明の技術案を明確かつ完全に説明し、また、当業者がそれを理解しやすいためのものである。これらの技術案は、本発明の背景技術に記述されているため、当業者にとって周知であると解釈してはならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
また、伝送の信頼性を向上させるために、3GPPのRAN1の第96回会議(#96)では、3つの物理上りリンクシェア(共有)チャネル又は信号(PUSCH)の伝送方法が提案されており、そのうちの1つの方法が次のとおりであり、即ち、ネットワーク装置が1つのTBを、複数回の重複伝送を行うようにスケジューリングし、複数のrepetitionsは間隙(gap)を有する必要がなく、複数の連続した上りリンクシンボルを占用することができ、スロット境界(slot boundary)又は下りリンク(Downlink、DL)/上りリンク(Uplink、UL)切り替え点に遭遇した場合、追加の処理が必要であり、即ち、1回のrepetitionが複数のrepetitionsにスプリットされることで、各repetitionが1つのslotの1つのUL周期内で伝送されるようにさせる。Rel-15の重複伝送に比べて、このような重複伝送の伝送遅延を大幅に減少させることができる。
【0006】
しかしながら、発明者が次のようなことを発見しており、即ち、Rel-15の規格によれば、復調参照信号(Demodulation Reference Sgnal、DMRS)の伝送がデータチャネル又は信号の伝送と関連付けられるが、1回のrepetitionを複数のrepetitionにスプリットするときに、DMRSをもスプリットする必要があるか、及び、如何にスプリットするかについては、解決策が未だに存在しない。
【0007】
上述の問題のうちの少なくとも1つ又は他の類似した問題を解決するために、本発明の実施例は参照信号の送信方法、装置及び通信システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施例の第一側面によれば、送信端に応用される参照信号送信方法が提供され、、そのうち、前記方法は、
送信端が同一の伝送ブロックに対応する1つ又は複数の信号を生成し、前記1つ又は複数の信号はデータチャネル及び参照信号を含み;及び
上述の送信端が1つ又は複数の時間領域リソースセグメントで前記1つ又は複数の信号を送信し、前記1つ又は複数の信号における参照信号の位置が前記1つ又は複数の時間領域リソースセグメントに基づいて確定されることを含む。
【0009】
本発明の実施例の第二側面によれば、ネットワーク装置に応用される重複伝送指示方法が提供され、そのうち、前記方法は、
ネットワーク装置が下りリンク制御情報を生成し、前記下りリンク制御情報は情報域を含み、前記情報域は重複伝送方式を指示し、又は、重複伝送方式及び対応するノミナル重複伝送回数を指示するために用いられ;及び
前記ネットワーク装置が前記下りリンク制御情報を送信することを含む。
【0010】
本発明の実施例の第三側面によれば、送信端に構成される参照信号送信装置が提供され、そのうち、前記装置は、
同一の伝送ブロックに対応する1つ又は複数の信号を生成する生成ユニットであって、前記1つ又は複数の信号はデータチャネル及び参照信号を含む、生成ユニット;及び
1つ又は複数の時間領域リソースセグメントで前記1つ又は複数の信号を送信する送信ユニットであって、前記1つ又は複数の信号における参照信号の位置が前記1つ又は複数の時間領域リソースセグメントに基づいて確定される、送信ユニットを含む。
【0011】
本発明の実施例の第四側面によれば、ネットワーク装置に構成される重複伝送指示装置が提供され、そのうち、前記装置は、
下りリンク制御情報を生成する生成ユニットであって、前記下りリンク制御情報は情報域を含み、前記情報域は、重複伝送方式を指示し、又は、重複伝送方式及び対応するノミナル重複伝送回数を指示するために用いられる、生成ユニット;及び
前記下りリンク制御情報を送信する送信ユニットを含む。
【0012】
本発明の実施例の第五側面によれば、端末装置が提供され、そのうち、前記端末装置は前述の第三側面に記載の装置を含む。
【0013】
本発明の実施例の第六側面によれば、ネットワーク装置が提供され、そのうち、前記ネットワーク装置は前述の第三側面又は第四側面に記載の装置を含む。
【0014】
本発明の実施例の第七側面によれば、通信システムが提供され、前記通信システムは前述の第五側面に記載の端末装置及び前述の第六側面に記載のネットワーク装置を含む。
【0015】
本発明の実施例の他の側面によれば、コンピュータ可読プログラムが提供され、そのうち、端末装置中で前記プログラムを実行するときに、前記プログラムはコンピュータに、前記端末装置中で前述の第一側面に記載の方法を実行させる。
【0016】
本発明の実施例の他の側面によれば、コンピュータ可読プログラムを記憶している記憶媒体が提供され、そのうち、前記コンピュータ可読プログラムはコンピュータに、端末装置中で前述の第一側面に記載の方法を実行させる。
【0017】
本発明の実施例の他の側面によれば、コンピュータ可読プログラムが提供され、そのうち、ネットワーク装置中で前記プログラムを実行するときに、前記プログラムはコンピュータに、前記ネットワーク装置中で前述の第一側面又は第二側面に記載の方法を実行させる。
【0018】
本発明の実施例の他の側面によれば、コンピュータ可読プログラムを記憶している記憶媒体が提供され、そのうち、前記コンピュータ可読プログラムはコンピュータに、ネットワーク装置中で前述の第一側面又は第二側面に記載の方法を実行させる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の有利な効果が次のとおりである。即ち、本発明の実施例の少なくとも1つの側面により、参照信号の伝送についてネットワーク装置及び端末装置の両方の理解が一致しているため、参照信号の伝送の信頼性を向上させることができる。
【0020】
後述の説明及び図面を参照することで、本発明の特定の実施形態を詳しく開示し、本発明の原理を採用し得る態様を示す。なお、本発明の実施形態は、範囲上ではこれらにより限定されない。添付した特許請求の範囲内であれば、本発明の実施形態は、様々な変更、修正及び代替によるものを含んでも良い。
【0021】
また、1つの実施方式について説明した及び/又は示した特徴は、同じ又は類似した方式で1つ又は複数の他の実施形態に用い、他の実施形態における特徴と組み合わせ、又は、他の実施形態における特徴を置換することもできる。
【0022】
なお、「含む/有する」のような用語は、本明細書に使用されるときに、特徴、要素、ステップ、又はアセンブルの存在を指すが、1つ又は複数の他の特徴、要素、ステップ、又はアセンブリの存在又は付加を排除しないということも指す。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明の1つの図面又は1つの実施形態に記載の要素及び特徴は、1つ又は複数の他の図面又は実施形態に示した要素及び特徴と組み合わせることができる。また、図面では、類似した符号は、幾つの図面における対応する部品を示し、複数の実施形態に用いる対応部品を示すためにも用いられる。
【0024】
含まれている図面は、本発明の実施例への更なる理解を提供するために用いられ、これらの図面は、本明細書の一部を構成し、本発明の実施形態を例示し、文字記載とともに本発明の原理を説明するために用いられる。また、明らかのように、以下に記載される図面は、本発明の幾つかの実施例を示すためのものに過ぎず、当業者は、創造性のある労働をせずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
図1】本発明の実施例における通信システムを示す図である。
図2】PUSCH repetitionの3つの例を示す図である。
図3】1つのrepetitionの参照信号の位置を示す図である。
図4】実施例1における参照信号送信方法を示す図である。
図5】実施例2における重複伝送回数設定方法を示す図である。
図6】実施例3における重複伝送指示方法を示す図である。
図7】実施例4における参照信号送信装置を示す図である。
図8】実施例4におけるもう1つの参照信号送信装置を示す図である。
図9】実施例5における重複伝送回数設定装置を示す図である。
図10】実施例6における重複伝送指示装置を示す図である。
図11】実施例7における端末装置を示す図である。
図12】実施例8におけるネットワーク装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
添付した図面及び以下の説明を参照することにより、本発明の前述及び他の特徴が明らかになる。なお、明細書及び図面では、本発明の特定の実施形態を開示するが、それは、本発明の原理を採用し得る一部のみの実施形態を示し、理解すべきは、本発明は、記載されている実施形態に限定されず、即ち、本発明は、添付した特許請求の範囲内のすべての変更、変形及び代替によるものも含むということである。
【0026】
本発明の実施例では、用語「通信ネットワーク」又は「無線通信ネットワーク」は、次のような任意の通信規格に準ずるネットワークを指しても良く、例えば、LTE(LTE、Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、WCDMA(登録商標)(Wideband Code Division Multiple Access)、HSPA(High-Speed Packet Access)などである。
【0027】
また、通信システムにおける装置間の通信は、任意の段階の通信プロトコルに従って行われても良く、例えば、次のような通信プロトコルを含んでも良いが、それに限定されず、即ち、1G(generation)、2G、2.5G、2.75G、3G、4G、4.5G及び将来の5G、新無線(NR、New Radio)など、及び/又は、その他の従来又は将来開発される通信プロトコルである。
【0028】
本発明の実施例では、用語「ネットワーク装置」は、例えば、通信システムにおける、端末装置を通信ネットワークに接続し、かつ該端末装置にサービスを提供する装置を指す。ネットワーク装置は、次のようなものを含んでも良いが、それに限定されず、即ち、基地局(BS、Base Station)、アクセスポイント(AP、Access Point)、送受信ポイント(TRP、Transmission Reception Point)、ブロードキャスト送信機、モバイル管理エンティティ(MME、Mobile Management Entity)、ネットワークゲートウェイ、サーバー、無線ネットワーク制御器(RNC、Radio Network Controller)、基地局制御器(BSC、Base Station Controller)などである。
【0029】
そのうち、基地局は、次のようなものを含んでも良いが、それに限定されず、即ち、ノードB(NodeB又はNB)、進化ノードB(eNodeB又はeNB)及び5G基地局(gNB)などであり、さらにRRH(Remote Radio Head)、RRU(Remote Radio Unit)、リレー(relay)又は低パワーノード(例えば、femto、picoなど)を含んでも良い。また、用語「基地局」は、それらの一部又はすべての機能を含んでも良く、各基地局は、特定の地理的領域に対して通信カバレッジを提供することができる。用語「セル」が指すのは、基地局及び/又はそのカバーする領域であっても良く、これは、該用語のコンテキストによるものである。
【0030】
本発明の実施例では、用語「ユーザ装置」(UE、User Equipment)又は「端末装置」(TE、Terminal Equipment)は、例えば、ネットワーク装置により通信ネットワークにアクセスし、かつネットワークからのサービスを受ける装置を指す。ユーザ装置は、固定したもの又は移動するものであっても良く、また、移動ステーション(MS、Mobile Station)、端末、加入者ステーション(SS、Subscriber Station)、アクセス端末(AT、Access Terminal)、ステーションなどとも称される。
【0031】
そのうち、ユーザ装置は、次のようなものを含んでも良いが、それに限定されず、例えば、セルラーフォン(Cellular Phone)、PDA(Personal Digital Assistant)、無線モデム、無線通信装置、キャリー装置、マシンタイプ通信装置、ラップトップコンピュータ、コードレス電話機、スマートフォン、スマートウォッチ、デジタルカメラなどである。
【0032】
また、例えば、IoT(Internet of Things)などのシナリオにおいて、ユーザ装置は、さらに、監視又は測定を行う機器又は装置であっても良く、例えば、次のようなものを含んでも良いが、それに限定されず、即ち、マシンタイプ通信(MTC、Machine Type Communication)端末、車載通信端末、D2D(Device to Device)端末、M2M(Machine to Machine)端末などである。
【0033】
また、用語「ネットワーク側」又は「ネットワーク装置側」とはネットワークの側を指し、又は基地局であって良く、このような1つ又は複数のネットワーク装置を含んでも良い。用語「ユーザ側」又は「端末側」又は「端末装置側」とはユーザ又は端末の側を指し、又はるUEであっても良く、このような1つ又は複数の端末装置を含んでも良い。
【0034】
以下、実例によって本発明の実施例に係るシナリオについて説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0035】
図1は本発明の実施例における通信システムを示す図であり、ユーザ装置及びネットワーク装置を例とするケースを例示的に説明する。図1に示すように、通信システム100はネットワーク装置101及びユーザ装置102を含んでも良い。なお、便宜のため、図1では1つのみの端末装置を例にとって説明を行うが、本発明の実施例はこれに限定されない。ネットワーク装置101は例えば、NRシステムにおけるネットワーク装置gNBである。
【0036】
本発明の実施例では、ネットワーク装置101とユーザ装置102の間は従来のトラフィック(サービス)又は将来実施し得るトラフィックを行うことができる。これらのトラフィックは、例えば、eMBB(enhanced Mobile Broadband)、mMTC(massive Machine Type Communication)、URLLC(Ultra-Reliable and Low-Latency Communication)などを含んでも良いが、これに限られない。
【0037】
本発明の実施例において、端末装置102はネットワーク装置101にデータを送信することができ、例えば、グラントフリーの伝送方式を用いても良い。ネットワーク装置101は1つ又は複数の端末装置102によって送信されるデータを受信し、また、端末装置102に情報、例えば、ACK情報又はNACK情報をフィードバックすることができる。端末装置102はフィードバック情報に基づいて、伝送プロセスの終了を確認し、新しいデータの伝送を行い、又は、データの再送を行うことができる。
【0038】
説明の便宜のため、以下、本発明の実施例に係る幾つかの概念について説明する。
【0039】
本発明の実施例において、DMRSが2種類を有し、即ち、front-loaded DMRS及びadditional DMRSであり、front-loaded DMRSは常に存在し、即ち、常に伝送されるが、additional DMRSが存在するか、及びその存在する位置は、上位層シグナリングの設定及び規格の規定によって決定される。
【0040】
本発明の実施例において、PUSCHの伝送が2種類を有し、即ち、PUSCH mapping type A(type A PUSCHと略称される)及びPUSCH mapping type B(type B PUSCHと略称される)であり、この2種類の伝送に対応するDMRS伝送フォーマットは異なる。type A PUSCHについて、front-loaded DMRSは常にslotの3番目又は3番目のシンボル、例えば、symbol 2又はsymbol 3に出現し、ここではsymbolの順番号が0から始まる。type B PUSCHについて、front-loaded DMRSは常に、スケジューリングされるPUSCHの1番目のシンボルにある。
【0041】
本発明の実施例において、PUSCHの上りリンク伝送グラント(UL grant)がDCIの形式であっても良く、RRCシグナリングによって設定されるスケジューリンググラントであっても良く、それは1番目のrepetitionの時間領域リソース割り当て(Time Domain Resource Assignment、TDRA)を含んでも良く、他のrepetitionsの時間領域リソースが1番目のrepetitionのTDRA及びシンボルの上り下りリンク伝送方向に基づいてさらに確定されても良い。
【0042】
図2はPUSCHのrepetitionのスプリットの3つの例を示す図である。図2の(a)では、ネットワーク装置により、各repetitionが4つのシンボルを占用することを指示し、トータルで2つのrepetitionがあり、図2の(b)では、ネットワーク装置により、各repetitionが4つのシンボルを占用することを指示し、トータルで4つのrepetitionがあり、図2の(c)では、ネットワーク装置により、各repetitionが14個のシンボルを占用することを指示し、トータルで1つのrepetitionがあり、かつ、図2の(c)の例では、S+L>14が必要であり、Sはシンボルの開始位置であり、Lはシンボルの持続長さであり、その定義については既存の規格を参照することができる。
【0043】
図2から分かるように、スプリットと言っても、伝送されるTBが1つのrepetition内で伝送完了される必要がある。図2の(b)を例にとり、1回のrepetitionが4つのsymbolsを占用し、トータルで4回のrepetitionがあるが、slotの境界で、PUSCHが前の1つのslotで伝送完了される必要があり、後の1つのslotで1回のrepetitionが再送されると、5回のrepetitionになり、かつ3回目のrepetition及び4回目のrepetitionがそれぞれ2つのシンボルを占用するようになる。しかしながら、slotの境界の前のrepetitionがDMRSを含む場合、該repetitionに対して如何にスプリットを行うか、及び、その中のDMRSをもスプリットする必要があるかについては、現在の技方案において規定されていない。
【0044】
図3に示すrepetitionを例にとり、該repetitionが7つのシンボルを占用し、かつ1番目のシンボルがfront-loaded DMRSを伝送するために用いられ、5番目のシンボルがadditional DMRSを伝送するために用いられ、他のシンボルがデータチャネル又は信号、例えば、PDSCH又はPUSCHを伝送するために用いられる。この場合、現在のslotに4つのみのシンボルが残る場合、そのうちの、DMRSを伝送するための1つ又は複数のシンボルを規定する必要があり、これにより、ネットワーク装置及び端末装置は一致した理解を有するようになり、例えば、1つの可能性として、4つのシンボルのうち、依然として、2つのシンボルがDMRSの伝送のために用いられ、もう1つの可能性として、4つのシンボルのうち、1つのみのシンボルがDMRSの伝送のために用いられる。なお、DMRSの所在するシンボルの一部のREもデータチャネル又は信号の伝送のために用いられる可能性がある。
【0045】
本発明の実施例では、参照信号がDMRSであり、データチャネル又は信号が上りリンクデータチャネル又は信号(例えば、PUSCH)であることを例にとって説明を行うが、本発明の実施例はこれに限定されない。例えば、本発明の実施例では、参照信号はデータチャネル又は信号と関連付けられる他の参照信号であっても良く、データチャネル又は信号は下りリンクデータチャネル又は信号、例えば、PDSCHであっても良い。
【0046】
以下、図面を参照しながら、様々な実施例について説明を行う。なお、これらの実施例は例示的なものに過ぎず、本発明を限定するものではない。
【実施例1】
【0047】
本実施例では参照信号送信方法が提供され、該方法は送信端に応用され、該送信端は端末装置であっても、ネットワーク装置であっても良い。図4は本実施例の参照信号送信方法を示す図である。図4に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0048】
ステップ401:送信端が同一の伝送ブロックに対応する1つ又は複数の信号を生成し、前記1つ又は複数の信号はデータチャネル及び参照信号を含み;及び
ステップ402:前記送信端が1つ又は複数の時間領域リソースセグメントで前記1つ又は複数の信号を送信し、前記参照信号の位置が前記1つ又は複数の時間領域リソースセグメントに基づいて確定される。
【0049】
本実施例において、送信端は、ネットワーク装置が設定又は指示する重複伝送回数及び参照信号種類のみに基づいて参照信号の位置を確定するのでなく、実際のrepetition(上述の送信される1つ又は複数の信号)が占用する時間領域リソースセグメントに基づいて参照信号の位置を確定するのである。これにより、ネットワーク装置及び端末装置が参照信号の送信について一致した理解を有するため、参照信号伝送の信頼性を向上させることができる。なお、ネットワーク装置が設定又は指示する重複伝送回数については後述する。
【0050】
本実施例において、上述の1つ又は複数の信号のうち、1つ又は複数の信号がデータチャネル及び参照信号の両方を含んでも良く、又は、1つ又は複数の信号が参照信号を含まず、データチャネルのみを含んでも良い。本実施例では、該1つ又は複数の信号のうちの各々がデータチャネル及び参照信号の両方を含むことを例にとるが、本実施例はこれに限られない。
【0051】
1つの実施方式において、上述の1つ又は複数の信号は第一信号及び第二信号を含んでも良く、該第一信号及び該第二信号は同一の伝送ブロックに対応し、例えば、1つの伝送ブロックの2回のrepetitionであり、かつ、該第一信号及び該第二信号はそれぞれデータチャネル及び参照信号を含み、送信端は第一時間領域リソースセグメントで第一信号を送信し、また、第二時間領域リソースセグメントで第二信号を送信することができ、そのうち、第一信号における参照信号の位置が該第一時間領域リソースセグメントに基づいて確定され、第二信号における参照信号の位置が該第二時間領域リソースセグメントに基づいて確定され得る。
【0052】
もう1つの実施方式において、上述の1つ又は複数の信号は上述の第一信号、上述の第二信号、及び第三信号を含んでも良く、該第三信号も前述の伝送ブロックに対応し、即ち、第一信号、第二信号、及び第三信号は上述の伝送ブロックのrepetitionであり、該第三信号もデータ信号及び参照信号を含んでも良く、送信端は第三時間領域リソースセグメントで第三信号を送信することができ、そのうち、該第三信号における参照信号の位置が該第三時間領域リソースセグメントに基づいて確定され得る。
【0053】
本実施方式において、上述の第三時間領域リソースセグメントは1つ又は複数あっても良く、対応して、上述の第三信号も1つ又は複数あり得る。
【0054】
本実施例において、上述の伝送ブロックの重複伝送回数、即ち、上述のrepetitionの回数は、ネットワーク装置が設定又は指示するのでなく、実際に発生するのであり、毎回のrepetitionにおける参照信号の位置が該repetitionによって占用される時間領域リソースセグメントに基づいて確定され、これにより、ネットワーク装置及び端末装置が参照信号の送信について不一致の理解を有することを避け、参照信号の伝送の信頼性を向上させることができる。
【0055】
本実施例において、該参照信号の位置は以下の少なくとも1つに基づいて確定することができ、即ち、
時間領域リソースセグメントのシンボルの長さ(symbol length);
時間領域リソースセグメントのTDRAの設定又は指示;
上位層シグナリングの設定;及び
規格における規定
である。
【0056】
例えば、参照信号の位置は時間領域リソースセグメントのシンボルの長さに基づいて確定され得る。例えば、送信端はUL grantにおいて指示されるTDRAに基づいて各repetitionの占用する時間領域リソースセグメントを確定し、その後、各repetitionの時間領域リソースセグメントのシンボルの長さに基づいて参照信号の位置を確定することができる。ここで、「位置」とは、上述の参照信号が占用するシンボルの位置を指すので、参照信号の個数も暗黙的に(implicitly)含まれる。本実施例において、別段の説明がない限り、同じ記述は同じ意味を有する。上述のUL grantはDCIシグナリングによって設定されても良く、RRCシグナリングによって設定されても良いが、本実施例はこれに限定されず、それは単独のシグナリング又はパラメータ又は指示されるものであっても良い。
【0057】
実際に伝送するrepetitionの回数がNであり、各repetitionの時間領域リソースセグメントのシンボルの長さがそれぞれK1、K2、…、KNであるとする。これにより、規格において1つのDMRS位置の表(テーブル)を定義し、時間領域リソースセグメントのシンボルの長さ(K1、K2、…、KN)に基づいてDMRS位置を確定することができる。あるいは、既存の規格TS38.211における表6.4.1.1.3-3をそのまま使用し、この表におけるlを時間領域リソースセグメントのシンボルの長さ(K1、K2、…、KN)に置き換えることができ、又は、lを時間領域リソースセグメントのシンボルの長さ(K1、K2、…、KN)と解釈することもでき、即ち、lは時間領域リソースセグメントのシンボルの長さ(K1、K2、…、KN)である。既存の規格TS38.211における表6.4.1.1.3-3は以下のとおりである。
【0058】
【表1】
【0059】
また、例えば、参照信号の位置は時間領域リソースセグメントのTDRAの設定又は指示に基づいて確定され得る。例えば、UL grantにおけるTDRAがS+L≦14を設定又は指示する場合、第一種類の参照信号以外に、各repetition(上述の信号)にはさらに第二種類の参照信号が含まれても良く、S+L>14の場合、各repetition(上述の信号)には第一種類のみの参照信号が含まれる。Sは時間領域リソースセグメントのシンボル開始位置であり、Lは指示される時間領域リソースセグメントのシンボルの長さである。ここで、第一種類の参照信号は例えば、前述のfront-loaded DMRSであり、第二種類の参照信号は例えば、前述のadditional MDRSであるが、本実施例はこれに限定されず、以下の説明では、別段の説明がない限り、同じ記述(表現)は同じ意味を有し、重複説明が省略される。
【0060】
また、例えば、参照信号の位置は、実際の時間領域リソースセグメントのシンボルの長さと、TDRAによって設定又は指示される時間領域リソースセグメントのシンボルの長さとに基づいてジョイント確定されても良い。例えば、実際の時間領域リソースセグメントのシンボルの長さ(例えば、実際の可用の(利用可能な)上りリンクシンボル数)がKであり、TDRAによって設定又は指示される時間領域リソースセグメントのシンボルの長さがLであり、L>Kの場合、実際の時間領域リソースセグメントのシンボルの長さ(K)に基づいて参照信号の位置を確定しても良く、例えば、L=7であり、参照信号がDMRSであるときに、その位置が図3に示すものであることを例にとり、この場合、K=4のときに、DMRSのシンボル数を2つから1つに減少させることができ、また、K=5のときに、DMRSのシンボル数を2つと設定することができ、また、L=Kの場合、上述の設定又は指示される時間領域リソースセグメントのシンボルの長さ(L)に基づいてDMRSの位置を確定することができる。また、規格では、1つのDMRS位置表を定義し、実際の時間領域リソースセグメントのシンボルの長さ(K)及びTDRAによって設定又は指示される時間領域リソースセグメントのシンボルの長さ(L)に基づいてDMRS位置をLookupすることもできる。
【0061】
また、例えば、送信端は規格の規定に基づいて参照信号の位置を確定することができる。送信端が端末装置であることを例にとり、ネットワーク装置により、端末装置が重複伝送を行うことを設定するときに、端末装置は規格の規定に基づいて参照信号の位置を確定することができ、即ち、端末装置は、ネットワーク装置が第二種類の参照信号を設定しないことを期待し、即ち、上述の第二種類の参照信号の位置が常に‘pos0’であることを望む。依然として、送信端が端末装置であることを例にとり、ネットワーク装置により、端末装置が重複伝送を行うことを設定するときに、ネットワーク装置が1つ又は複数の第二種類の参照信号を設定した場合、端末装置は規格の規定に基づいて参照信号の位置を確定し、即ち、それは、ネットワーク装置が第二種類の参照信号を設定しないと見なすことができる。
【0062】
上述の実施方式は、上述の信号におけるデータチャネルが第二種類と設定され、かつネットワーク装置が第二種類の参照信号を設定したシナリオに適しているが、本実施例はこれに限定されない。上述の実施方式は、上述の信号におけるデータチャネルが第一種類と設定され、又は、ネットワーク装置が第二種類の参照信号を設定せず、第一種類の参照信号のみを設定したシナリオにも適用され得る。例えば、データチャネルが第一種類と設定され、ネットワーク装置が第一種類の参照信号及び/又は第二種類の参照信号を設定しており、あるいは、例えば、データチャネルが第二種類と設定され、ネットワーク装置が第一種類の参照信号及び/又は第二種類の参照信号を設定している。ここで、第一種類は例えば、前述のtype Aであり、第二種類は例えば、前述のtype Bであるが、本実施例はこれに限定されず、以下の説明では、別段の説明がない限り、同じ記述(表現)は同じ意味を有し、重複説明が省略される。
【0063】
本実施例の1つの実施方式において、ネットワーク装置が第二種類の参照信号を設定しており、例えば、ネットワーク装置が1つ又は複数の第一種類の参照信号及び1つ又は複数の第二種類の参照信号を設定し、かつ上述の信号におけるデータチャネルが第一種類と設定されている場合、上述の信号における参照信号の位置は、データチャネルが第二種類と設定され、かつネットワーク装置が第二種類の参照信号を設定しない場合と同様に確定されても良く、データチャネルが第二種類と設定され、かつネットワーク装置が第二種類の参照信号を設定した場合と同様に確定されても良く、さらに、固定の時間領域位置に基づいて確定されても良く、さらに、R15においてデータチャネルが第一種類と設定される場合、及びデータチャネルが第二種類と設定され、かつネットワーク装置が第二種類の参照信号を設定した場合と同様に確定されても良い。
【0064】
例えば、データチャネルが第二種類と設定され、かつネットワーク装置が第二種類の参照信号を設定しない場合、第一種類の参照信号は常に、スケジューリングされるデータチャネルが占用する時間領域リソースの1番目のシンボルにある。この場合、ネットワーク装置が第二種類の参照信号を設定し、かつ上述の信号におけるデータチャネルが第一種類と設定されれば、上述の信号における参照信号の位置は、対応する時間領域リソースセグメントの1番目のシンボルであっても良く、即ち、各時間領域リソースセグメントの1番目のシンボルは参照信号の伝送のために用いられる。
【0065】
また、例えば、データチャネルが第二種類と設定され、かつネットワーク装置が第二種類の参照信号を設定した場合、信号における参照信号の位置は次の少なくとも1つに基づいて確定されても良く、即ち、対応する前記時間領域リソースセグメントのシンボルの長さ、対応する前記時間領域リソースセグメントの時間領域リソース割り当ての設定又は指示、上位層シグナリングの設定、及び規格の規定である。この場合、ネットワーク装置が第二種類の参照信号を設定し、かつ上述の信号におけるデータチャネルが第一種類と設定されれば、上述の信号における参照信号の位置も前述の少なくとも1つに基づいて確定され得る。
【0066】
また、例えば、ネットワーク装置が第二種類の参照信号を設定し、かつ上述の信号におけるデータチャネルが第一種類と設定される場合、上述の信号における参照信号の位置は固定の時間領域位置であっても良く、例えば、対応する時間領域リソースセグメントの1番目のシンボル、又は、対応する時間領域リソースセグメントの2番目のシンボル、又は、上述の第一種類に対応する参照信号の位置である。
【0067】
また、例えば、ネットワーク装置が第二種類の参照信号を設定し、かつ上述の信号におけるデータチャネルが第一種類と設定される場合、上述の信号における参照信号の位置は、R15においてデータチャネルが第一種類と設定される場合、及びデータチャネルが第二種類と設定され、かつネットワーク装置が第二種類の参照信号を設定した場合と同様に確定されても良く、例えば、R15においてデータチャネルが第一種類と設定される場合に基づいて該信号の中の参照信号の位置を確定し、1つ又は複数の時間領域リソースセグメントに参照信号のシンボルが含まれない場合、前記時間領域リソースセグメントに対応する信号における参照信号の位置は、対応する時間領域リソースセグメントの1番目のシンボル、又は、対応する時間領域リソースセグメントの2番目のシンボルであっても良い。
【0068】
本実施例のもう1つの実施方式において、ネットワーク装置が第一種類のみの参照信号を設定しており、例えば、ネットワーク装置が1つ又は複数の第一種類の参照信号を設定した場合、上述の信号における参照信号の位置は固定の時間領域位置であっても良く、例えば、対応する時間領域リソースセグメントの1番目のシンボル、又は、対応する時間領域リソースセグメントの2番目のシンボル、又は、対応する時間領域リソースセグメントの1番目のシンボル及び2番目のシンボルである。本実施方式において、上述の信号におけるデータチャネルは第一種類と設定されても良く、第二種類と設定されても良く、即ち、上述の信号におけるデータチャネルが第一種類又は第二種類と設定されることにも関わらず、ネットワーク装置が第一種類のみの参照信号を設定した場合、上述の信号における参照信号の位置は上述の固定の時間領域位置であっても良い。
【0069】
本実施方式において、ネットワーク装置が第一種類のみの参照信号を設定した場合、現在の規格に従って、1つ又は複数のrepetition(例えば、2番目のrepetition)が参照信号を有せず、周波数領域ホッピング(frequency hopping)を行うと、該repetitionには可用の参照信号がない恐れがあり、本実施方式の方法によれば、対応する時間領域リソースセグメントの固定の時間領域位置(1番目のシンボル及び/又は2番目のシンボル)で参照信号を送信することで、このような問題を解決することができる。
【0070】
例えば、TDRAにより、データチャネルが第一種類であることを設定又は指示しても、2番目及びその後の実際のrepetitionをR15のtype Bとして処理することができ、即ち、各repetitionが占用する時間領域リソースセグメントの1番目のシンボルで参照信号を送信する。あるいは、1つ又は複数のrepetitionをR15のtype Bとして処理しても良く、即ち、各repetitionが占用する時間領域リソースセグメントの1番目のシンボルで参照信号を送信する。
【0071】
この例では、C-RNTI、CS-RNTI又はMCS-C-RNTIによってスクランブルされるDCI format、又は新しいDCIフォーマット(例えば、DCI format 0-2、1-2など)を採用するときに、あるいは、上位層シグナリングによって端末装置がR16 PUSCH repetitionを行うように設定されるときに、UL grantにおけるTDRA域又はRRC設定のPUSCH TDRAにより、PUSCHの類型がtype Aであると指示しても、端末装置は、すべてのrepetitionが占用する時間領域リソースセグメント、又は、1番目のrepetitionが占用する時間領域リソースセグメント以外の時間領域リソースセグメントがR15のtype B参照信号の伝送方式を採用することを期待する。これにより、PUSCH repetition及び他の業務をサポートするときに、1つのPUSCH TDRA table、又は同じPUSCH TDRA設定を使用することができ、URLLC業務をサポートするときに、RRC再設定を必要としない。
【0072】
上述のすべての実施方式はすべてのDMRS設定に適用することができ、例えば、データチャネルが第一種類と設定され、かつネットワーク装置が第一種類の参照信号及び/又は第二種類の参照信号を設定しており、あるいは、例えば、データチャネルが第二種類と設定され、ネットワーク装置が第一種類の参照信号及び/又は第二種類の参照信号を設定している。
【0073】
本実施例において、前述のように、ネットワーク装置はさらに、データチャネル又は伝送ブロックの重複伝送、例えば、R15におけるslotレベルの重複伝送、又は、R16における低遅延重複伝送を設定又は指示することができ。
【0074】
本実施例において、ネットワーク装置について、それは端末装置に命令を送信し、該命令により、データチャネル又は伝送ブロック重複伝送を設定又は指示することができ、端末装置について、それは該命令を受信し、該命令に基づいて、ネットワーク装置設定又は指示の重複伝送を確定することができる。
【0075】
本実施例において、ネットワーク装置はRRCシグナリングのみによって上述のデータチャネル又は伝送ブロックの重複伝送を設定又は指示しても良く、RRCシグナリングとDCIシグナリングの組み合わせの方式で上述のデータチャネル又は伝送ブロックの重複伝送を設定又は指示しても良い。以下、それぞれ説明する。本実施例において、説明の便宜のため、データチャネル又は伝送ブロックの重複伝送を重複伝送と略称する。
【0076】
1つの実施方式において、ネットワーク装置は上位層シグナリング(上述のRRCシグナリング)のみによって上述の重複伝送を設定又は指示し、該上位層シグナリングは第一パラメータを含み、該第一パラメータは上述の重複伝送を指示し、又は、該第一パラメータは上述の重複伝送及び重複伝送の回数を指示する。
【0077】
例えば、RRCシグナリングに重複伝送の指示用のパラメータ(第一パラメータと略称する)、例えば、pusch-AggregationFactor-r16を追加することで、端末装置に、前述の低遅延高信頼性重複伝送を行うように指示することができ、即ち、1つのUL grantにより、1つのTBの2つ又は2つ以上の重複伝送をスケジューリングし、かつこの2つ又は2つ以上の重複伝送は1つのスロット(slot)内にあっても良く、又は、スロット境界を跨ぐ複数の連続したスロット内にあっても良い。また、該パラメータはさらに、後続の重複回数、例えば、1、2、4、6、8回などを通知するために用いられても良い。該重複回数がノミナル上の伝送回数のみであり、実際に伝送するときに、1回の重複伝送がスロット境界又は上り下りリンク(DL/UL)切り替え点に遭遇して複数回の重複伝送にスプリットされる場合もある。
【0078】
上述の第一パラメータのフォーマットは、例えば、
pdsch-AggregationFactor-r16 ENUMERATED{nA,nB,nC,…} OPTIONAL
であっても良い。そのうち、nA、nB、nCは重複回数を表し、値が自然数であり、設定される重複回数の個数も自然数である。pdsch-AggregationFactor-r16が設定されないときに、ネットワーク装置によって端末装置が低遅延高信頼性重複伝送を行うことを設定しないこと、又は、重複伝送の回数が1であること、又は、ネットワーク側でDCIシグナリングによりノミナル上の重複伝送回数を動的に指示しないことを表す。
【0079】
もう1つの実施方式において、ネットワーク装置は上位層シグナリング(上述のRRCシグナリング)のみにより上述の重複伝送を設定又は指示し、該上位層シグナリングは第二パラメータを含み、該第二パラメータは「動的ノミナル重複伝送回数」をオン又はオフするために用いられ、「動的ノミナル重複伝送回数」のオンは、ネットワーク装置がDCIシグナリングにおける或る域によってノミナル重複伝送回数を動的に指示し得ることを表し、「動的ノミナル重複伝送回数」のオフは、ネットワーク装置のDCIにおいてノミナル重複伝送回数を指示する関連シグナリング域がないことを表す。該「動的ノミナル重複伝送回数」が第二パラメータによりオンされるときに、上述の重複伝送も対応してオンされ、該「動的ノミナル重複伝送回数」が第二パラメータによりオフされるときに、上述の重複伝送も対応してオフされる。
【0080】
本実施方式において、さらに、上述の重複伝送がオン又はオフされる条件を追加しても良く、例えば、上述の「動的ノミナル重複伝送回数」が第二パラメータによりオンされ、かつ動的ノミナル重複伝送回数が第一数値以上のときに、上述の重複伝送はオンされ、上述の「動的ノミナル重複伝送回数」が第二パラメータによりオフされ、又は、動的ノミナル重複伝送回数が第二パラメータによりオンされるが、動的ノミナル重複伝送回数が第二数値以下のときに、上述の重複伝送はオフされる。
【0081】
本実施方式において、上述の「動的ノミナル重複伝送回数」はDCIシグナリングにより指示されても良く、該域のオン又はオフは上述の第二パラメータによって実現される。
【0082】
例えば、「動的ノミナル重複伝送回数」の指示が上述の第二パラメータによってenabledと設定されるときに、重複伝送も同時にオンされ、逆に、「動的ノミナル重複伝送回数」の指示が上述の第二パラメータによりdisabledと設定されるときに、重複伝送も同時にオフされる。
【0083】
また、例えば、「動的ノミナル重複伝送回数」の指示が上述の第二パラメータによってenabledと設定され、かつ候補のノミナル重複伝送回数が第一数値(例えば、0、1、2など)以上のときに、重複伝送も同時にオンされ、逆に、「動的ノミナル重複伝送回数」の指示が上述の第二パラメータによってdisabledと設定されるときに、又は、上述の第二パラメータによってenabledと設定され、かつ候補のノミナル重複伝送回数が第二数値(例えば0、1、2など)以下のときに、重複伝送も同時にオフされる。
【0084】
本実施方式において、さらに、上位層シグナリングによって設定される時間領域リソース割り当てに重複伝送回数が含まれるかにより、上述の重複伝送を設定又は指示するかを確定することができ、例えば、時間領域リソース割り当てに関連するパラメータが「PUSCH-TimeDomainResourceAllocation-16」であり、該パラメータに重複伝送回数パラメータが含まれる場合、重複伝送が設定されていることを意味し、そうでない場合、重複伝送が設定されないことを表す。
【0085】
もう1つの実施方式において、ネットワーク装置は上位層シグナリング及び下りリンク制御情報によって上述の重複伝送を設定又は指示し、該上位層シグナリングは第三パラメータを含み、該第三パラメータは上述の重複伝送を設定又は指示し、該下りリンク制御情報は指示域を含み、該指示域は上述の重複伝送をオンするかを指示する。
【0086】
本実施方式において、上述の指示域は以下の任意の1つ又は任意の組み合わせであっても良く、即ち、該指示域は以下の少なくとも1つを含み、即ち、
ノミナル重複伝送回数の指示用のDCI域;
時間領域リソース割り当ての指示用のDCI域;
重複伝送方式及び/又はノミナル重複伝送回数の指示用の情報域;及び
ノミナル重複伝送回数及び/又は時間領域リソース割り当て方式の指示用情報域
である。
【0087】
上述のノミナル重複伝送回数の指示用のDCI域について、例えば、それは1つの単独のDCI域であっても良く、ノミナル上の伝送回数を指示するためだけに用いられる。上述の上位層シグナリングにより該DCI域がオンされることを指示し、かつ該DCI域により重複伝送回数が或る数値(例えば、0、1、2など)以上であることを指示するときに、端末装置が重複伝送を行うように指示する。該単独のDCI域は1ビット又は2ビットであっても良く、ノミナル上の伝送回数は上位層シグナリングによって設定される数値であっても良く、前記上位層シグナリングはRRCシグナリングであっても良く、RRCシグナリング及びMAC-CEシグナリングであっても良く、即ち、RRCシグナリングは1つ又は複数の重複伝送回数の候補数値を設定し、MAC-CEシグナリングはそのうちから1つ又は複数の数値を選択し得る。
【0088】
上述の時間領域リソース割り当ての指示用のDCI域について、例えば、該DCI域がS+L>14を指示するときに、端末装置に重複伝送を行うように通知することを表す。
【0089】
上述の重複伝送方式及び/又はノミナル重複伝送回数の指示用の情報域の場合、例えば、R15ではslotレベルの重複伝送をサポートし、R16では低遅延高信頼性の重複伝送(R16重複伝送と略称する)が含まれる。本実施方式において、1つの情報域を使用してR15及びR16重複の動的切り替え及び/又は重複回数の指示を表す。
【0090】
本実施方式において、1ビット又は2ビット又は3ビット又は他のビット値の情報域を用いて重複伝送方式及び/又はノミナル重複伝送回数を指示しても良く、例えば、該情報域の異なるビット値により、異なる重複伝送方式を指示し、又は、異なる重複伝送方式及び重複伝送回数を指示し得る。
【0091】
例えば、該情報域は2ビットであっても良く、その異なるビット値は、次の表に示すように、異なる重複伝送方式及び/又はノミナル重複伝送回数を指示するために用いられる。
【0092】
【表2】
【0093】
即ち、情報域のビット値が‘00’のときに、‘R15重複伝送である’を指示し、情報域のビット値が‘01’のときに、‘R16重複伝送であり、かつノミナル重複伝送回数が上位層シグナリングにより設定される数値1である’を指示し、情報域のビット値が‘10’のときに、‘R16重複伝送であり、かつノミナル重複伝送回数が上位層シグナリングにより設定される数値2である’を指示し、情報域のビット値が‘11’のときに、‘R16重複伝送であり、かつノミナル重複伝送回数が上位層シグナリングにより設定される数値3である’を指示する。なお、これらのノミナル重複伝送回数の数値は例示に過ぎず、DCI域の情報域ビットと指示内容との対応関係も例示に過ぎない。また、上述の上位層シグナリングはRRCシグナリングであっても良く、RRCシグナリング及びMAC-CEシグナリングであっても良く、即ち、RRCシグナリングは1つ又は複数の重複伝送回数の候補数値を設定し、MAC-CEシグナリングはそのうちから1つ又は複数の数値を選択し得る。
【0094】
また、例えば、該情報域は1ビットであっても良く、その異なるビット値は、次の表に示すように、異なる重複伝送方式及び/又はノミナル重複伝送回数を指示するために用いられる。
【0095】
【表3】
【0096】
即ち、情報域のビット値が‘0’のときに、‘R15重複伝送である’を指示し、情報域のビット値が‘1’のときに、‘R16重複伝送であり、かつノミナル重複伝送回数が上位層シグナリングにより設定される回数である’を指示する。なお、上述のノミナル重複伝送回数の数値は例示に過ぎず、DCI域の情報域ビットと指示内容との対応関係も例示に過ぎない。また、上述の上位層シグナリングはRRCシグナリングであっても良く、RRCシグナリング及びMAC-CEシグナリングであっても良く、即ち、RRCシグナリングは1つ又は複数の重複伝送回数の候補数値を設定し、MAC-CEシグナリングはそのうちから1つの数値を選択し得る。
【0097】
また、例えば、該情報域はさらに2ビットであっても良く、その異なるビット値は、次の表に示すように、異なる重複伝送方式及び/又は重複伝送回数を指示するために用いられ、該重複伝送回数はノミナルであって良い。
【0098】
【表4】
【0099】
即ち、情報域のビット値が‘00’のときに、‘R15重複伝送であり、かつ重複伝送回数が上位層シグナリングにより設定される数値1である’を指示し、情報域のビット値が‘01’のときに、‘R15重複伝送であり、かつ重複伝送回数が上位層シグナリングにより設定される数値2である’を指示し、情報域のビット値が‘10’のときに、’R16重複伝送であり、かつノミナル重複伝送回数が上位層シグナリングにより設定される数値1である’を指示し、情報域のビット値が‘11’のときに、‘R16重複伝送であり、かつノミナル重複伝送回数が上位層シグナリングにより設定される数値2である’を指示する。なお、上述のノミナル重複伝送回数の数値は例示に過ぎず、DCI域の情報域ビットと指示内容との対応関係も例示に過ぎず、さらに、R15重複伝送又はR16重複伝送の指示用の情報域のビット個数も例示に過ぎない。また、上述の上位層シグナリングはRRCシグナリングであっても良く、RRCシグナリング及びMAC-CEシグナリングであっても良く、即ち、RRCシグナリングは1つ又は複数の重複伝送回数の候補数値を設定し、MAC-CEシグナリングはそのうちから1つ又は複数の数値を選択し得る。R15重複伝送及びR16重複伝送の上位層シグナリング設定も同一のパラメータであっても良く、異なるパラメータであっても良いが、本実施例はこれに限られない。
【0100】
また、例えば、該情報域はさらに3ビットであっても良い、その異なるビット値は、次の表に示すように、異なる重複伝送方式及び/又は重複伝送回数を指示するために用いられ、該重複伝送回数はノミナルであっても良い。
【0101】
【表5】
【0102】
即ち、情報域のビット値が‘000’のときに、‘R15重複伝送であり、かつ重複伝送回数が上位層シグナリングにより設定される数値1である’を指示し、情報域のビット値が‘001’のときに、‘R15重複伝送であり、かつ重複伝送回数が上位層シグナリングにより設定される数値2である’を指示し;情報域のビット値が‘010’のときに、‘R16重複伝送であり、かつノミナル重複伝送回数が上位層シグナリングにより設定される数値1である’を指示し、情報域のビット値が‘011’のときに、‘R16重複伝送であり、かつノミナル重複伝送回数が上位層シグナリングにより設定される数値2である’を指示し、情報域のビット値が‘100’のときに、‘R16重複伝送であり、かつノミナル重複伝送回数が上位層シグナリングにより設定される数値3である’を指示し、情報域のビット値が‘101’のときに、‘R16重複伝送であり、かつノミナル重複伝送回数が上位層シグナリングにより設定される数値4である’を指示し、情報域のビット値が‘110’のときに、‘R16重複伝送であり、かつノミナル重複伝送回数が上位層シグナリングにより設定される数値5である’を指示し、情報域のビット値が‘111’のときに、‘R16重複伝送であり、かつノミナル重複伝送回数が上位層シグナリングにより設定される数値6である’を指示する。なお、上述のノミナル重複伝送回数の数値は例示に過ぎず、DCI域の情報域ビットと指示内容との対応関係も例示に過ぎず、さらに、R15重複伝送又はR16重複伝送の指示用の情報域のビット個数も例示に過ぎない。例えば、R15及びR16重複の関連指示用の情報域のビット個数はさらに1及び7、3及び5、4及び4、5及び3、6及び2、7及び1であっても良い。また、上述の上位層シグナリングはRRCシグナリングであっても良く、RRCシグナリング及びMAC-CEシグナリングであっても良く、即ち、RRCシグナリングは1つ又は複数の重複伝送回数の候補数値を設定し、MAC-CEシグナリングはそのうちから1つ又は複数の数値を選択し得る。また、R15重複伝送及びR16重複伝送の上位層シグナリング設定は同一のパラメータであっても良い、異なるパラメータであっても良いが、本実施例はこれについて限定しない。
【0103】
上述のノミナル重複伝送回数及び/又は時間領域リソース割り当て方式の指示用の情報域について、例えば、それはノミナル重複伝送回数及びTDRA域のジョイントエンコーディングであっても良く、ノミナル重複伝送回数が或る数値(例えば、0、1、2など)以上であり、かつTDRA域が或る種のリソース割り当て方式(例えば、S+L>14)を指示する場合、端末装置に重複伝送を行うように通知することを表す。
【0104】
もう1つの実施方式において、ネットワーク装置は上位層シグナリング及び下りリンク制御情報により上述の重複伝送を設定又は指示し、該上位層シグナリングは第四パラメータを含み、該第四パラメータは上述の重複伝送を設定又は指示し、上述の下りリンク制御情報のフォーマットが、前記重複伝送をオンするかどうかと関連付けられる。
【0105】
例えば、端末装置が1種のDCI formatを検出し、それは端末装置にURLLC関連伝送を行うように指示するために用いられるときに、設定された上位層シグナリング及び検出されたDCI format及び/又は具体的なDCIシグナリング域によって、端末装置が重複伝送を行うように指示する。
【0106】
本実施例において、“ネットワーク装置が設定又は指示する”のみを例として説明したが、具体的な実施にあたって、“ネットワーク装置が設定又は指示する”は、ネットワーク装置が端末装置に設定情報又は指示情報を送信し、端末装置に対して上述の設定又は指示を行っても良く、又は、端末装置がネットワーク装置送信の設定情報又は指示情報を受信し、ネットワーク装置から上述の設定又は指示を得ても良い。
【0107】
本発明の実施例では、ネットワーク装置及び端末装置が参照信号の伝送について一致した理解を有するため、参照信号の伝送の信頼性を保証することができる。
【実施例2】
【0108】
本実施例では重複伝送回数設定方法が提供され、それはネットワーク装置に応用される。図5は本実施例の重複伝送回数設定方法を示す図である。図5に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0109】
ステップ501:ネットワーク装置が時間領域リソース割り当て情報を設定し、前記時間領域リソース割り当て情報はデータチャネル類型を含まず、又は、前記時間領域リソース割り当て情報はノミナル重複伝送回数を含み、又は、前記時間領域リソース割り当て情報はデータチャネル類型とノミナル重複伝送回数のジョイントエンコーディングを含み;及び
ステップ502:前記ネットワーク装置が前記時間領域リソース割り当て情報を送信する。
【0110】
本実施例において、上述の時間領域リソース割り当て情報はRRCシグナリングにより設定されても良いが、本実施例はこれに限定されず、さらに他の上位層シグナリングにより設定されても良い。
【0111】
本実施例において、幾つかの場合、データチャネルが第一種類及び第二種類と設定されるときに、参照信号の伝送方式は同じであり、本実施例において、ネットワーク装置はTDRA域においてデータチャネル類型を指示せず、ノミナル重複伝送回数の指示を追加しても良く、又は、データチャネル類型とノミナル重複伝送回数の指示用のジョイントエンコーディングを追加しても良い。
【0112】
例えば、R15では、TDRA指示の一例が次の表6.1.2.1.1-2である。
【0113】
【表6】
【0114】
本実施例において、上述の第二列の‘PUSCH mapping type’を除去し、その代わりに上位層シグナリング設定のノミナル重複伝送回数の数値を追加しても良く、さらに上述の第一種類(即ち、‘typeA’)を除去し、その代わりに上位層シグナリング設定のノミナル重複伝送回数の数値を追加しても良く、さらに第二種類(即ち、‘typeB’)を除去し、その代わりに上位層シグナリング設定のノミナル重複伝送回数の数値を追加しても良く、さらに上述の第二列を‘データチャネル類型とノミナル重複伝送回数’のジョイント指示に変更して良い。例えば、以下の2つの表に示すようになる。
【0115】
【表7】
【0116】
【表8】
【0117】
上述の数値A、B、C、Dはすべて例示に過ぎず、値が自然数である。
【0118】
変更後の表は上述の表6.1.2.1.1-2と同時に存在しても良く、上位層シグナリングによりデータチャネル重複伝送を行うように設定するときに、変更後の表は有効になり、上位層シグナリングによりデータチャネル重複伝送を行うように設定しないときに、上述の表6.1.2.1.1-2は有効になる。
【0119】
本実施例において、TDRAが上位層シグナリングにより設定され得るので、例えば、R15における時間領域リソース割り当てシグナリングは次の表に示すとおりである。
【0120】
【表9】
【0121】
この場合、R16では、次の表に示すように、TDRAにノミナル重複伝送回数配置‘nrofrepetition’を追加することができる。
【0122】
【表10】
【0123】
上述の例では、‘PUSCH-TimeDomainResourceAllocation’は、R16に新たに追加される同じ機能ありのパラメータ、例えば、‘PUSCH-TimeDomainResourceAllocation-16’などであっても良い。なお、本例では、ノミナル重複伝送回数‘nrofrepetition’の設定可能な値が例示に過ぎない。さらに、‘PUSCH-TimeDomainResourceAllocation-16’のうちから‘mappingType’の設定を除去しても良い。
【0124】
本実施例の方法により、TDRAと重複伝送回数のジョイントエンコーディングを実現することができる。
【実施例3】
【0125】
本実施例では重複伝送指示方法が提供され、それはネットワーク装置に応用される。図6は本実施例の重複伝送指示方法を示す図であり、図6に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0126】
ステップ601:ネットワーク装置が下りリンク制御情報を生成し、前記下りリンク制御情報は情報域を含み、前記情報域は、重複伝送方式を指示し、又は、重複伝送方式及び対応するノミナル重複伝送回数を指示し、又は、時間領域リソース割り当て及びノミナル重複伝送回数を指示するために用いられ;及び
ステップ602:前記ネットワーク装置が前記下りリンク制御情報を送信する。
【0127】
本実施例において、上述の情報域は例えば、1ビット又は2ビット又は3ビット又は他のビットであっても良く、異なるビット値により、異なる重複伝送方式を指示し、又は、異なる重複伝送方式及び対応する重複伝送回数を指示しても良い。なお、詳細については実施例1の表2~表5を参照することができるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0128】
また、本実施例において、上述の情報域の異なるビット値は、異なる時間領域リソース割り当て及び重複伝送方式を指示しても良く、例えば、実施例2の表7~表8の例のようであり、ここではその詳しい説明を省略する。これにより、TDRAと重複伝送回数のジョイントエンコーディングを実現することができる。
【0129】
本発明の実施例により、下りリンク制御情報により重複伝送方式を指示することができ、さらに重複伝送回数を指示することができ、端末装置はこれに基づいて送信の信号における参照信号の所在する位置を確定することができ、具体的には実施例1に記載されているようであるので、ここではその詳しい説明を省略し、また、ネットワーク装置もこれに基づいて送信の信号における参照信号の所在する位置を確定することができる。これにより、ネットワーク装置及び端末装置が参照信号の伝送について一致した理解を持つことができるため、参照信号の伝送の信頼性を保証することができる。
【実施例4】
【0130】
本実施例では参照信号送信装置が提供され、該装置は送信端に構成され、該送信端は例えば、端末装置又はネットワーク装置である。該装置が問題を解決する原理は実施例1の方法と類似しているので、その具体的な実施は実施例1の方法の実施を参照することができ、ここでは内容が同じである重複説明が省略される。
【0131】
図7は本実施例の参照信号送信装置を示す図である。この実施例では、該参照信号送信装置は端末装置に配置される。図7に示すように、該参照信号送信装置700は生成ユニット701及び送信ユニット702を含む。生成ユニット701は同一の伝送ブロックに対応する1つ又は複数の信号を生成し、該1つ又は複数の信号はデータチャネル及び参照信号を含み、送信ユニット702は1つ又は複数の時間領域リソースセグメントで前記1つ又は複数の信号を送信し、該1つ又は複数の信号における参照信号の位置が上述の1つ又は複数の時間領域リソースセグメントに基づいて確定される。
【0132】
本実施例において、送信ユニット701は第一時間領域リソースセグメントで第一信号を送信し、第二時間領域リソースセグメントで第二信号を送信しても良く、該第一信号及び前記第二信号は同一の伝送ブロックに対応し、かつ、該第一信号及び前記第二信号はそれぞれデータチャネル及び参照信号を含み、そのうち、該第一信号における参照信号の位置が第一時間領域リソースセグメントに基づいて確定され、該第二信号における参照信号の位置が第二時間領域リソースセグメントに基づいて確定される。
【0133】
本実施例において、送信ユニット701はさらに第三時間領域リソースセグメントで第三信号を送信しても良く、該第三信号は前述の伝送ブロックに対応し、該第三信号はデータチャネル及び参照信号を含み、そのうち、該第三信号における参照信号の位置が第三時間領域リソースセグメントに基づいて確定される。この例では、第三時間領域リソースセグメントは1つ又は複数あっても良く、対応して、第三信号も1つ又は複数あっても良い。
【0134】
本実施例において、上述の1つ又は複数の信号における参照信号の位置は以下の少なくとも1つに基づいて確定することができ、即ち、
前記時間領域リソースセグメントのシンボルの長さ;
前記時間領域リソースセグメントの時間領域リソース割り当て(TDRA)の設定又は指示;
上位層シグナリングの設定;及び
規格の規定
である。
【0135】
1つの実施方式において、ネットワーク装置は第二種類の参照信号を設定せず、又は、ネットワーク装置は1つ又は複数の第二種類の参照信号を設定する。この場合、送信ユニット701は、ネットワーク装置が前記第二種類の参照信号を設定しないと見なし、上述の規格の規定に基づいて上述の1つ又は複数の信号の中の参照信号の位置を確定する。
【0136】
1つの実施方式において、ネットワーク装置が1つ又は複数の第一種類の参照信号及び1つ又は複数の第二種類の参照信号を設定し、上述の信号におけるデータチャネルが第一種類と設定される場合、上述の信号における参照信号の位置は対応する時間領域リソースセグメントの1番目のシンボルである。
【0137】
1つの実施方式において、ネットワーク装置が1つ又は複数の第一種類の参照信号及び1つ又は複数の第二種類の参照信号を設定し、上述の信号におけるデータチャネルが第一種類と設定される場合、上述の信号の中の参照信号の位置は次の少なくとも1つに基づいて確定される位置であり、即ち、対応する時間領域リソースセグメントのシンボルの長さ、対応する時間領域リソースセグメントの時間領域リソース割り当ての設定又は指示、上位層シグナリングの設定、及び規格の規定である。
【0138】
1つの実施方式において、ネットワーク装置が1つ又は複数の第一種類の参照信号及び1つ又は複数の第二種類の参照信号を設定し、上述の信号におけるデータチャネルが第一種類と設定される場合、上述の信号における参照信号の位置は次の少なくとも1つであり、即ち、対応する前記時間領域リソースセグメントの1番目のシンボル、対応する前記時間領域リソースセグメントの2番目のシンボル、及び前記第一種類に対応する参照信号の位置である。
【0139】
1つの実施方式において、ネットワーク装置が1つ又は複数の第一種類の参照信号を設定し、上述の信号の中のデータチャネルが第一種類又は第二種類と設定される場合、上述の信号中の参照信号の位置は対応する時間領域リソースセグメントの1番目のシンボル及び/又は2番目のシンボルである。
【0140】
本実施例において、図7に示すように、該参照信号送信装置700はさらに以下のようなものを含む。
【0141】
受信ユニット703:ネットワーク装置送信の命令を受信し、該命令はデータチャネル又は伝送ブロックの重複伝送を設定又は指示する。また、該受信ユニット703はさらにネットワーク装置送信の他の設定情報を受信しても良いが、これについては前述のとおりであるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0142】
1つの実施方式において、ネットワーク装置は上位層シグナリングのみにより上述の伝送ブロックの重複伝送を設定又は指示し、該上位層シグナリングは第一パラメータを含み、該第一パラメータは上述の伝送ブロックの重複伝送を指示し、又は、該第一パラメータは上述の伝送ブロックの重複伝送及び重複伝送の回数を指示する。
【0143】
1つの実施方式において、ネットワーク装置は上位層シグナリングのみにより上述の伝送ブロックの重複伝送を設定又は指示し、該上位層シグナリングは第二パラメータを含み、該第二パラメータは動的ノミナル重複伝送回数をオン又はオフし、該動的ノミナル重複伝送回数が上述の第二パラメータによりオンされるときに、上述の伝送ブロックの重複伝送はオンされ、該動的ノミナル重複伝送回数が上述の第二パラメータによりオフされるときに、上述の伝送ブロックの重複伝送はオフされる。
【0144】
本実施方式において、次のようであっても良く、即ち、動的ノミナル重複伝送回数が前記第二パラメータによりオンされ、かつ動的ノミナル重複伝送回数が第一数値以上のときに、上述の伝送ブロックの重複伝送はオンされ、動的ノミナル重複伝送回数が上述の第二パラメータによりオフされ、又は、動的ノミナル重複伝送回数が上述の第二パラメータによりオンされるが、動的ノミナル重複伝送回数が第二数値以下のときに、上述の伝送ブロックの重複伝送はオフされる。
【0145】
1つの実施方式において、ネットワーク装置は上位層シグナリング及び下りリンク制御情報により上述の伝送ブロックの重複伝送を設定又は指示し、該上位層シグナリングは第三パラメータを含み、該第三パラメータは上述の伝送ブロックの重複伝送を設定又は指示し、上述の下りリンク制御情報は指示域を含み、該指示域は上述の重複伝送をオンするかを指示する。
【0146】
本実施方式において、上述の指示域は次の少なくとも1つを含み、即ち、ノミナル重複伝送回数の指示用のDCI域;時間領域リソース割り当ての指示用のDCI域;重複伝送方式及び/又はノミナル重複伝送回数の指示用の情報域;及び、ノミナル重複伝送回数及び/又は時間領域リソース割り当て方式の指示用の情報域である。
【0147】
1つの実施方式において、ネットワーク装置は上位層シグナリング及び下りリンク制御情報により上述の伝送ブロックの重複伝送を設定又は指示し、該上位層シグナリングは第四パラメータを含み、該第四パラメータは上述の伝送ブロックの重複伝送を設定又は指示し、上述の下りリンク制御情報のフォーマットが、上述の重複伝送をオンするかどうかと関連付けられる。
【0148】
図8は本実施例のもう1つの参照信号送信装置を示す図である。この実施例では、該参照信号送信装置はネットワーク装置に配置される。図8に示すように、該参照信号送信装置800は生成ユニット801及び送信ユニット802を含み、該生成ユニット801及び送信ユニット802の実施方式は図7に示す参照信号送信装置700の生成ユニット701及び送信ユニット702と同であるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0149】
図8に示すように、該参照信号送信装置800はさらに以下のようなものを含む。
【0150】
設定ユニット803:端末装置に命令を送信し、該命令により、データチャネル又は伝送ブロックの重複伝送を設定又は指示する。
【0151】
本実施例において、上述の重複伝送の設定方式については図7に示す参照信号送信装置700の説明において詳細に記載されているため、その内容はここに合併され、ここではその詳しい説明を省略する。
【0152】
本実施例において、上述の送信ユニット802はさらに端末装置に他の設定情報を送信しても良いが、これは前述と同様であるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0153】
本発明の実施例により、ネットワーク装置及び端末装置が参照信号の伝送について一致した理解を有するため、参照信号の伝送の信頼性を保証することができる。
【実施例5】
【0154】
本実施例では重複伝送回数設定装置が提供され、該装置はネットワーク装置に構成される。該装置が問題を解決する原理は実施例2の方法と類似しているため、その具体的な実施については実施例2の方法の実施を参照することができ、ここでは内容が同じである重複説明が省略される。
【0155】
図9は本実施例の重複伝送回数設定装置を示す図である。図9に示すように、該装置900は設定ユニット901及び送信ユニット902を含む。
【0156】
設定ユニット901は時間領域リソース割り当て情報を設定し、前記時間領域リソース割り当て情報はデータチャネル類型を含まず、又は、前記時間領域リソース割り当て情報はノミナル重複伝送回数を含み、又は、前記時間領域リソース割り当て情報はデータチャネル類型及びノミナル重複伝送回数のジョイントエンコーディングを含み、送信ユニット902は前記時間領域リソース割り当て情報を送信する。
【0157】
本実施例の装置により、TDRAと重複伝送回数のジョイントエンコーディングを実現することができる。
【実施例6】
【0158】
本実施例では重複伝送指示装置が提供され、該装置はネットワーク装置に配置される。該装置が問題を解決する原理は実施例3の方法と類似したので、その具体的な実施については実施例3の方法の実施を参照することができ、ここでは内容が同じである重複説明が省略される。
【0159】
図10は本実施例の重複伝送指示装置1000を示す図である。図10に示すように、該装置1000は生成ユニット1001及び送信ユニット1002を含む。生成ユニット1001は下りリンク制御情報を生成し、前記下りリンク制御情報は情報域を含み、前記情報域は、重複伝送方式を指示し、又は、重複伝送方式及び対応するノミナル重複伝送回数を指示し、又は、時間領域リソース割り当て及びノミナル重複伝送回数を指示するために用いられ、送信ユニット1002は前記下りリンク制御情報を送信する。
【0160】
本実施例において、前記情報域は1ビット又は2ビット又は3ビット又は他のビットであっても良く、各ビット値は重複伝送方式を指示することができ、重複伝送方式及び重複伝送回数を指示することもでき、詳細については実施例1の表2~表5の例を参照することができ、さらに時間領域リソース割り当て及び重複伝送回数を指示することもでき、詳細については実施例2の表7及び表8の例を参照することができ、ここではその詳しい説明を省略する。
【0161】
本発明の実施例により、ネットワーク装置及び端末装置が参照信号の伝送について一致した理解を有するため、参照信号の伝送の信頼性を保証することができる。
【実施例7】
【0162】
本実施例では端末装置が提供され、該端末装置は実施例4に記載の装置を含む。
【0163】
図11は本発明の実施例の端末装置を示す図である。図11に示すように、該端末装置1100は中央処理器1101及び記憶器1102を含んでも良く、記憶器1102は中央処理器1101に接続される。なお、該図は例示に過ぎず、さらに他の類型の構造を用いてこの構造に対して補充又は代替を行うことで、電気通信機能又は他の機能を実現することもできる。
【0164】
1つの実施方式において、実施例4に記載の装置の機能は中央処理器1101に統合することができ、中央処理器1101により実施例4に記載の装置の機能を実現することができ、そのうち、実施例4に記載の装置の機能はここに合併され、ここではその詳しい説明を省略する。
【0165】
もう1つの実施方式において、実施例4に記載の装置は中央処理器1101と別々で配置されても良く、例えば、該実施例4に記載の装置を、中央処理器1101に接続されるチップとして構成し、中央処理器1101の制御により該実施例4に記載の装置の機能を実現しても良い。
【0166】
図11に示すように、該端末装置1100はさらに、通信モジュール1103、入力ユニット1104、音声処理ユニット1105、表示器1106、電源1107などを含んでも良い。なお、端末装置1100は図11におけるすべての部品を含む必要がない。また、端末装置1100はさらに図11に無い部品を含んでも良いが、これについては従来技術を参照することができる。
【0167】
図11に示すように、中央処理器1101は制御器又は操作コントロールと称される場合があり、マイクロプロセッサ又は他の処理器装置及び/又は論理装置を含んでも良く、該中央処理器1101は入力を受信して端末装置1100の各部品の操作を制御することができる。
【0168】
そのうち、記憶器1102は例えば、バッファ、フレッシュメモリ、HDD、可移動媒体、揮発性記憶器、不揮発記憶器又は他の適切な装置のうちの1つ又は複数であっても良く、各種の情報を記憶することができ、また、さらに情報処理用のプログラムを記憶することもできる。中央処理器1101は該記憶器1102に記憶の該プログラムを実行することで、情報の記憶、処理などを実現することができる。他の部品の機能が従来と類似したので、ここではその詳しい説明を省略する。なお、端末装置1100の各部品は専用ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はその組み合わせにより実現されても良いが、そのすべては本発明の範囲内に属する。
【0169】
本実施例の端末装置により、ネットワーク装置及び端末装置が参照信号の伝送について一致した理解を有するため、参照信号の伝送の信頼性を保証することができる。
【実施例8】
【0170】
本発明の実施例ではさらにネットワーク装置が提供され、該ネットワーク装置は実施例5又は実施例6に記載の装置を含む。
【0171】
図12は本発明の実施例のネットワーク装置の1つの実施方式の構成図である。図12に示すように、ネットワーク装置1200は中央処理器(CPU)1201及び記憶器1202を含んでも良く、記憶器1202は中央処理器1201に接続される。そのうち、該記憶器1202は各種のデータを記憶することができ、また、さらに情報処理用のプログラムを記憶することができ、かつ中央処理器1201の制御下で該プログラムを実行することで、端末装置送信の各種情報を受信したり、端末装置に各種の情報を送信したりすることができる。
【0172】
1つの実施方式において、実施例5又は実施例6に記載の装置の機能は中央処理器1201に集積することができ、中央処理器1201により実施例5又は実施例6に記載の装置の機能を実現することができる。なお、実施例5又は実施例6に記載の装置の機能はここに合併され、ここではその詳しい説明を省略する。
【0173】
もう1つの実施方式において、実施例5又は実施例6に記載の装置は中央処理器1201と別々で配置されても良く、例えば、該実施例5又は実施例6に記載の装置を、中央処理器1201に接続されるチップとして構成し、中央処理器1201の制御により該実施例5又は実施例6に記載の装置の機能を実現しても良い。
【0174】
また、図12に示すように、ネットワーク装置1200はさらに送受信機1203、アンテナ1204などを含んでも良い。そのうち、これらの部品の機能が従来技術と類似したので、ここではその詳しい説明を省略する。なお、ネットワーク装置1200は図12に示すすべての部品を含む必要がない。また、ネットワーク装置1200はさらに図12に無い部品を含んでも良いが、これについては従来技術を参照することができる。
【0175】
本実施例のネットワーク装置により、ネットワーク装置及び端末装置が参照信号の伝送について一致した理解を有するため、参照信号の伝送の信頼性を保証することができる。
【実施例9】
【0176】
本発明の実施例ではさらに通信システムが提供され、該通信システムはネットワーク装置及び端末装置を含み、ネットワーク装置は例えば実施例8に記載のネットワーク装置1200であり、端末装置は例えば実施例7に記載の端末装置1100である。
【0177】
本実施例において、該端末装置は例えばgNBがサービングするUEであり、それは実施例4に記載の装置の機能以外に、さらに実施例7に記載のように、端末装置の通常の構成及び機能を含んでも良いが、ここではその詳しい説明を省略する。
【0178】
本実施例において、該ネットワーク装置は例えばNRにおけるgNBであり、それは実施例5又は実施例6に記載の装置の機能以外に、さらに実施例8に記載のように、ネットワーク装置の通常の構成及び機能を含んでも良いが、ここではその詳しい説明を省略する。
【0179】
本実施例の通信システムにより、ネットワーク装置及び端末装置が参照信号の伝送について一致した理解を有するため、参照信号の伝送の信頼性を保証することができる。
【0180】
本発明の実施例ではさらにコンピュータ可読プログラムが提供され、そのうち、端末装置中で前記プログラムを実行するときに、前記プログラムはコンピュータに、前記端末装置中で実施例1に記載の方法を実行させる。
【0181】
本発明の実施例ではさらにコンピュータ可読プログラムを記憶している記憶媒体が提供され、そのうち、前記コンピュータ可読プログラムはコンピュータに、端末装置中で実施例1に記載の方法を実行させる。
【0182】
本発明の実施例ではさらにコンピュータ可読プログラムが提供され、そのうち、ネットワーク装置中で前記プログラムを実行するときに、前記プログラムはコンピュータに、前記ネットワーク装置中で実施例1又は実施例2又は実施例3に記載の方法を実行させる。
【0183】
本発明の実施例ではさらにコンピュータ可読プログラムを記憶している記憶媒体が提供され、そのうち、前記コンピュータ可読プログラムはコンピュータに、ネットワーク装置中で実施例1又は実施例2又は実施例3に記載の方法を実行させる。
【0184】
また、上述の装置及び方法は、ソフトウェア又はハードウェアにより実現されても良く、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより実現されても良い。本発明はさらに、下記のようなコンピュータ読み取り可能なプログラムに関し、即ち、該プログラムは、ロジック部品により実行されるときに、該ロジック部品に上述の装置又は構成部品を実現させ、又は、該ロジック部品に上述の各種の方法又はステップを実現させる。ロジック部品は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)、マイクロプロセッサ、コンピュータに用いる処理器などであっても良い。本発明は、さらに、上述のプログラムを記憶した記憶媒体、例えば、ハードディスク、磁気ディスク、光ハードディスク、DVD、フラッシュメモリなどにも関する。
【0185】
さらに、図面に記載の機能ブロックのうちの1つ又は複数の組み合わせ及び/又は機能ブロックの1つ又は複数の組み合わせは、本明細書に記載の機能を実行するための汎用処理器、デジタル信号処理器(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラム可能な論理部品、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理部品、ディスクリートハードウェアアセンブリ又は他の任意の適切な組み合わせとして実現されても良い。また、図面に記載の機能ブロックのうちの1つ又は複数の組み合わせ及び/又は機能ブロックの1つ又は複数の組み合わせは、さらに、計算装置の組み合わせ、例えば、DSP及びマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPと通信により接続される1つ又は複数のマイクロプロセッサ又は他の任意のからなる組み合わせとして構成されても良い。
【0186】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されず、本発明の趣旨を離脱しない限り、本発明に対するあらゆる変更は本発明の技術的範囲に属する。
【0187】
また、上述の実施例などに関し、さらに以下のような付記を開示する。
【0188】
(付記1)
ネットワーク装置に配置される重複伝送指示装置であって、
下りリンク制御情報を生成する生成ユニットであって、前記下りリンク制御情報は情報域を含み、前記情報域は、重複伝送方式を指示し、又は、重複伝送方式及び対応するノミナル重複伝送回数を指示し、又は、時間領域リソース割り当て及びノミナル重複伝送回数を指示するために用いられる、生成ユニット;及び
前記下りリンク制御情報を送信する送信ユニットを含む、装置。
【0189】
(付記2)
付記1に記載の装置であって、
前記情報域は1ビット又は2ビット又は3ビットであり、異なるビット値により、異なる重複伝送方式を指示し、又は、異なる重複伝送方式及びノミナル重複伝送回数を指示し、又は、異なる時間領域リソース割り当て及びノミナル重複伝送回数を指示する、装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12