(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-07
(45)【発行日】2023-08-16
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 13/18 20060101AFI20230808BHJP
【FI】
G09F13/18 N
(21)【出願番号】P 2019142496
(22)【出願日】2019-08-01
【審査請求日】2022-07-19
(73)【特許権者】
【識別番号】591044614
【氏名又は名称】株式会社足立ライト工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100129676
【氏名又は名称】▲高▼荒 新一
(74)【代理人】
【識別番号】100158067
【氏名又は名称】江口 基
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼木 康一
【審査官】山下 清隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-107048(JP,A)
【文献】特開2009-025666(JP,A)
【文献】特開2019-028325(JP,A)
【文献】特開2006-003431(JP,A)
【文献】特開2008-203633(JP,A)
【文献】特開2008-164963(JP,A)
【文献】特開2002-287671(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 13/00-13/46
G08B 1/00- 9/20
F21S 2/00
F21V 8/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の凹部によって表示情報が表示される表示パターンを複数有する導光板と、
前記導光板の側面に配置された光源と、を備え、
複数の前記凹部は、それぞれの前記表示パターン内における入射光に対する直角方向のピッチが同一に形成されてなり、
少なくとも1つの前記表示パターンの前記凹部は、入射光に対する直角方向の幅が他の前記表示パターンの前記凹部と異なる幅であり、
かつ前記凹部は、正面視で三日月形の溝に形成されてなり、かつ前記凹部の光入射方向の断面は、前記光源に近い側の斜面は前記導光板の表面との角度が40°±15°に形成され、前記光源に遠い側の斜面は前記導光板の表面との角度が75°±15°に形成されていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
複数の凹部によって表示情報が表示される表示パターンを有する導光板と、
前記導光板の側面に配置された光源と、を備え、
複数の前記凹部は、前記表示パターン内における入射光に対する直角方向のピッチが同一に形成されてなり、
前記表示パターン内の複数の前記凹部は、入射光に対する直角方向の幅が異なる幅の凹部を有し、かつ
前記凹部は、正面視で三日月形の溝に形成されてなり、かつ前記凹部の光入射方向の断面は、前記光源に近い側の斜面は前記導光板との表面との角度が40°±15°に形成され、前記光源に遠い側の斜面は前記導光板との表面との角度が75°±15°に形成されていることを特徴とする表示装置。
【請求項3】
前記凹部は、明るさを変更するために入射光に対する直角方向の凹部の幅を変更した際に、溝の幅及び溝の深さは同一の長さとなるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
入射光に対する直角方向の前記凹部の幅は、30μm~120μmであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示パターン内における前記凹部が、前記光源から遠くなるにしたがって入射光に対する直角方向の幅が広くなるように形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記導光板に対してそれぞれの入射された光が直交するように配置されてなる2つの第1光源及び第2光源を有してなり、
前記導光板には、複数の前記表示パターンが設けられており、少なくとも1つの前記表示パターンは、前記第1光源に対して三日月状の凸側が対向するように配置されており、
残りの前記表示パターンは、前記第2光源に対して三日月状の凸側が対向するように配置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の微細な凹部によって点、線、文字、数字、模様又は図柄等の表示パターンが形成された導光板に対して、導光板の側面から光を入射することによって正面側に表示パターンを光らせて表示することができる表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、透光性基板の少なくとも片面に設けた微小な凹部で表示パターンを形成するとともに、透光性基板の側面に少なくとも1つの光源を配置して表示パターンに入光する表示装置であって、表示パターンを形成する微小な凹部の面積密度が20%以下であり、1個の凹部の開口面積が0.03mm2以下であることを特徴とする表示装置が提案されている。
【0003】
かかる表示装置は、凹部の面積密度を徐々に変えることにより、ぼかしを表現したり、面積密度を少しずつ高くすることによって、輝度を徐々に変化させて表示パターンの中央部が最も明るくなるようにしたりすることができる(特許文献1)。
【0004】
しかし、表示パターンの明るさを調整するに際して、凹部の面積密度で調整を行うという手段を採用した場合、例えば、表示パターンを暗くしたい場合には、凹部の面積密度を低くする必要がある。しかし、凹部の面積密度が低くなると、表示パターンの表示がぼけてしまい、模様、図柄等の表示パターンが崩れてしまうという問題がある。特に輪郭に与える影響が大きく、輪郭がぼやけてしまい何を表現しているのかわからなくなる可能性もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、点、線、文字、数字、模様又は図柄等の表示パターンの明るさを調整するにあたって、表示パターンを暗くする場合においても、表示パターンがぼやけることなく、かつ表示パターンが崩れることを防止することができる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0008】
本発明にかかる表示装置は、
複数の凹部によって表示情報が表示される表示パターンを複数有する導光板と、
前記導光板の側面に配置された光源と、を備え、
複数の前記凹部は、それぞれの前記表示パターン内における入射光に対する直角方向のピッチが同一に形成されてなり、
少なくとも1つの前記表示パターンの前記凹部は、入射光に対する直角方向の幅が他の前記表示パターンの前記凹部と異なる幅であることを特徴とする。
【0009】
本発明にかかる表示装置は、複数の凹部によって表示情報が表示される表示パターンの明るさを凹部の数や密度を変更することによって達成するのではなく、入射光に対する直角方向のピッチは同一に保ったまま、入射光に対する直角方向の凹部の幅を変更することによって明るさを変更するという手段を採用したものである。すなわち、凹部の幅を広くすることによって明るくすることができ、凹部の幅を狭くすることによって暗くすることができる。このような手段により明るさを調整することで、明るさを暗くした場合であっても、凹部の数や密度によって変更させた場合のように、表示パターンがぼやけたり、輪郭が不明瞭になったりすることを防止することができる。
【0010】
また、本発明にかかる表示装置は、
複数の凹部によって表示情報が表示される表示パターンを有する導光板と、
前記導光板の側面に配置された光源と、を備え、
複数の前記凹部は、前記表示パターン内における入射光に対する直角方向のピッチが同一に形成されてなり、
前記表示パターン内の複数の前記凹部は、入射光に対する直角方向の幅が異なる幅の凹部であることを特徴とする。
【0011】
本発明にかかる表示装置は、1つの表示パターン内において、入射光に対する直角方向の凹部の幅が異なる凹部を形成したものである。かかる構成を採用することによって、1つの表示パターン内で明るさの異なる部位を設けることができ、かつ暗くした部分の表示パターンがぼやけたり、輪郭が不明瞭になったりすることを防止することができる。
【0012】
また、本発明にかかる表示装置において、前記凹部は、円錐形、円錐台形、四角錐形、四角錐台形、半球形及び溝形から選択される1又は2つ以上の組み合わせであることを特徴とするものであってもよい。
【0013】
凹部自体の形態は、特に限定するものではなく、上述した形態を任意に選択して採用することができる。
【0014】
さらに、本発明にかかる表示装置において、前記凹部は、正面視で三日月形に形成されてなり、かつ前記凹部の光入射方向の断面は、前記光源に近い側の斜面は溝表面との角度が40°±15°に形成され、前記光源に遠い側の斜面は溝表面との角度が75°±15°に形成されていることを特徴とするものであってもよい。
【0015】
三日月形の凹部を採用することによって、表示パターンの明るさの均一性が高くなり、また、凹部の幅に応じて比例的に明るさを調整することができる。
【0016】
さらに、本発明にかかる表示装置において、入射光に対する直角方向の前記凹部の幅は、30μm~120μmであることを特徴とするものであってもよい。
【0017】
かかる範囲は、特に、凹部の幅に応じて比例的に明るさを調整することができ、より簡易に表示パターンの明るさを調整することができる。
【0018】
さらに、本発明にかかる表示装置において、
前記表示パターン内における前記凹部が、前記光源から遠くなるにしたがって入射光に対する直角方向の幅が広くなるように形成されていることを特徴とするものであってもよい。
【0019】
かかる構成を採用することによって、光源から近い表示パターンの幅を広く形成し、光が弱くなる光源から遠い表示パターンの幅を狭く形成することによって、全体の明るさを均一にしやすくすることができる。
【0020】
さらに、本発明にかかる表示装置において、
前記導光板に対してそれぞれの入射された光が直交するように配置されてなる2つの第1光源及び第2光源を有してなり、
前記導光板には、複数の前記表示パターンが設けられており、少なくとも1つの前記表示パターンは、前記第1光源に対して三日月状の凸側が対向するように配置されており、残りの前記表示パターンは、前記第2光源に対して三日月状の凸側が対向するように配置されていることを特徴とするものであってもよい。
【0021】
かかる構成を採用することによって、第1光源から入射された光では、第1光源側に三日月状の凸側が対向するように配置されている表示パターンが表示され、第2光源に対して三日月状の凸側が対向するように配置されている表示パターンは、ほとんど表示されない。一方、第2光源から入射された光では、第2光源側に三日月状の凸側が対向するように配置されている表示パターンが表示され、第1光源に対して三日月状の凸側が対向するように配置されている表示パターンは、ほとんど表示されない。このように、本発明に係る表示装置によれば、第1光源と第2光源とで光の出射を切り替えることによって、表示内容を変更させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、第1実施形態にかかる表示装置100の斜視図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態にかかる表示装置100の導光板50を示す正面図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態にかかる表示装置100の導光板50の凹部60のバリエーションを示す斜視図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態にかかる導光板50の表示パターン65を示す概略図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態にかかる導光板50の表示パターン65内の凹部60の幅を変更した状態を示す模式図である。
【
図6】
図6は、第2実施形態にかかる凹部60を示す模式図である。
【
図7】
図7は、第2実施形態にかかる凹部60の断面図である。
【
図8】
図8は、第2実施形態にかかる凹部60の幅を変化させた場合の模式図である。
【
図9】
図9は、第3実施形態にかかる表示装置110の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(第1実施形態)
以下、本発明にかかる表示装置100について、図面に沿って詳細に説明する。
図1は、第1実施形態にかかる表示装置100の斜視図である。
図2は、表示パターン65の例を示す図である。
図3は、凹部60の形態のバリーションを示す図である。
【0024】
本発明にかかる表示装置100は、
図1に示すように、主として、光源10と、光源10からの光を正面側に出射して表示パターン65の表示情報を表示する導光板50と、を備えている。
【0025】
光源10は、導光板50の側面51から光を入射して後述する凹部60(
図2参照)で反射、屈折させて光らせるための部材であり、導光板50の側面51から光を入射可能なものであれば、LED、蛍光灯等特に限定するものではない。好ましくは、指向性の高いLEDを使用することが好ましい。本実施形態においては、表面実装型LED(チップLED)が並列に配置された基板15をC型チャンネル11に取付けて側面51に設置してある。
【0026】
導光板50は、透光性を有するプラスチック又はガラスからなる板状体であり、
図2に示すように、表示パターン65を表すように、正面又は裏面もしくはその両方に複数の凹部60が設けられている。この複数の凹部60によって導光板50の側面51から入射された光を反射又は屈曲させて正面側へ出射し、凹部60を有する表示パターン65を正面から視認させることができる。好ましくは、導光板50の裏面に凹部60を設けるとよい。なお、導光板の側面から光を入射していない状態においては、表示パターンを表す凹部を視認することは困難であり、したがって、光を入射した際には、突然表示パターンが表示されることとなるため、インパクトのある表示装置として利用することが可能である。
【0027】
凹部60の形態は、特に限定するものではなく、
図3に示すように、円錐形(
図3A)、円錐台形(
図3B)、四角錐形(
図3C)、四角錐台形(
図3D)、半球状(
図3E)、溝形状等種々の形態を採用することができる。凹部60の大きさは、直径が200μm以下、特に100μm以下であることが好ましい。また、凹部60の面積密度は20%以下、より好ましくは10%以下であることが好ましい。面積密度が20%を超えると、透明性の確保が難しくなるからである。なお、面積密度とは、単位面積における凹部60の開口面積の総和との比率をいう。凹部60と凹部60のピッチは、100μm以上であることが好ましい。より好ましくは、200μm以上である。
【0028】
凹部60は、複数の凹部60によって、点、線、文字、数字、模様又は図柄等の表示パターン65が形成されている。導光板50には、こうした表示パターン65が複数設けられる。これら表示パターン65内の凹部60は、
図4Aに示すように、光源10からの光が導光板50の側面51から入射された場合に、光の入射方向に対して直交する方向のピッチαは、すべて同じピッチとなるように配置される。本発明にかかる表示装置100は、複数の表示パターン65のうち少なくとも1つの表示パターン65の明るさが異なるように作製される。この明るさの違いを表現するために、光源10から入射される光に直交するそれぞれの凹部60の幅が異なるように作製される。例えば、
図4Aに示すように、基準の明るさを有する表示パターン65の凹部60の光源10から入射される光に対する幅をβとした場合に、表示パターン65の明るさを基準より暗くしたい場合には、
図4Bに示すように、凹部60の光源10から入射される光に直交する幅γはγ<βとなるように形成する。この場合に各凹部60間の光の入射方向に対して直交する方向のピッチαの長さは変更することはない。そのため、入射される光源10からの光を反射又は屈折させる領域が小さくなるため、正面側へ出射される光が少なくなり、全体的に暗くなる。一方、表示パターン65の明るさを基準より明るくしたい場合には、光源10から入射される光に直交する幅γはγ>βとなるように形成する(図示しない。)。この場合も各凹部60間の光の入射方向に対して直交する方向のピッチの長さは変更することはない。そのため、光源10からの入射される光を反射又は屈折させる領域が大きくなるため、正面側へ出射される光が多くなり、全体的に明るくなる。
【0029】
このように、異なる明るさを表現する場合において、従来のように、凹部60のサイズを同一にした状態で、密度を変更するという手段を採用した場合、表示パターン66の明るさを暗くしようとするには、
図4Cに示すように、凹部66aの密度を低くする必要がある。しかしながら密度を低くして明るさを暗くすると、表示パターン66内の凹部66aの数が減ってしまうため、図柄、絵柄が荒くなり、崩れてしまうという問題がある。特に輪郭に与える影響が大きく、輪郭がぼやけてしまい何を表現しているのかわからなくなる可能性もある。これに対して、
図4Bに示すように、凹部60の密度(ピッチ)を変えることなく、光源10から入射される光に直交する幅を変化することによって、図柄、絵柄等を維持した状態のまま明るさを暗くすることができる。
【0030】
上述した実施形態においては、一つの表示パターン65内の凹部60の光源10から入射される光に直交する幅はすべて同じ幅であるものとしたが、一つの表示パターン67内にある凹部60の幅を変更してもよい。例えば、
図5に示すように、中央付近は、幅の広い凹部60aとし、左右にいくほど凹部60b、凹部60cと幅を狭く形成することによって、中央が明るく、左右にいくほど暗く見えるグラデーションのように表示することができる。
【0031】
(第2実施形態)
第2実施形態にかかる導光板50の凹部60の一部拡大図が
図6に示されている。第2実施形態にかかる表示装置(図示しない。)は、凹部60の形態が異なるのみであり、その他の構成は同一である。
【0032】
第2実施形態にかかる凹部60は、
図6の導光板50の表面から見た図に示すように、導光板50の表面から視認した場合に三日月状であって、導光板50の側面から見た図に示すように、端部が最も浅く、中央近傍が深くなるような溝に形成されている。また、入射方向に切断したA-A断面図に示すように、断面が三角形となるような溝状に形成されている。三日月のカーブ62、63は2次曲線で形成することが好ましい。三日月のカーブ62、63の凸側が光源10側に対向するように配置される。また、溝を形成するそれぞれの斜面の角度は、
図7に示すように、光源10側の斜面62aは、溝表面との溝角度δが40°±15°、光源10から遠い方の側の斜面62bは、溝表面との角度εが75°±15°となるように形成するとよい。かかる構成を有する凹部60を採用することによって、表示パターン65の明るさの均一性を高くすることができ、また、凹部60の幅に応じて明るさの比率を比例的に変化させやすくなる。
【0033】
凹部60の大きさは、入射光に対する直角方向の凹部60の幅βが30μm~200μmであることが好ましい。溝の幅ζは15μm~25μmであることが好ましい。この範囲であると特に、凹部60の幅に応じて明るさの比率を比例的に変化させることができる。
【0034】
以上のように作製された凹部60によって形成された表示パターン65の明るさを変更する場合には、
図8に示すように、入射光に対する直角方向の凹部60の幅βを変更し、溝の幅ζ及び溝の深さηは、同一の長さとなるようにするとよい。このように入射光に対する直角方向の凹部60の幅を変化させた場合、凹部60の幅が60μm以上の場合は、概ね明るさは長さに比例しており、30μm~60μmの場合は、0.0233×L-0.4(Lは、凹部60の幅)の比で明るさが変化する。したがって、明るさの調整を凹部60の幅の長さだけで調整しやすくすることができる。
【0035】
(第3実施形態)
第3実施形態にかかる表示装置110が
図9に示されている。第3実施形態にかかる表示装置110は、第1光源10a及び第2光源10bからなる2つの光源10と、導光板50を備えている。
【0036】
第2実施形態にかかる導光板50は、矩形に形成されており、第1光源10a及び第2光源10bの2つの光源10が導光板50の隣り合う側面51、52にそれぞれ配置されており、それぞれの第1光源10aからの光と、第2光源10bからの光が直交するように導光板50に入射される。
【0037】
導光板50には、複数の表示パターン65が複数の凹部60(一部のみ記載)によって形成されている。これら複数の表示パターン65は、第1光源10aによって表示される第1表示パターン65a(太陽の図柄)と、第2光源10bによって表示される第2表示パターン65b(星の図柄)とを有している。第1表示パターン65aの凹部60は、第2実施形態と同様の三日月状の凹部60によって形成されており、三日月状のすべての凹部60は、第1光源10a側に三日月のカーブの凸曲線側が対向するように配置される。第2表示パターン65bの凹部60は、第2実施形態と同様の三日月状の凹部60によって形成されており、三日月状のすべての凹部60は、第2光源10b側に三日月のカーブ62、63の凸曲線側が対向するように配置される。
【0038】
三日月状の凹部60は、三日月の凸曲線側から光が入射された場合は、正面から表示パターン65をよく視認させることができるが、三日月の凸部側に対して直交する方向から光が入射された場合には、ほとんど正面側からは視認されない。したがって、第1光源10aからのみ光を照射して、第2光源10bから光を照射しなかった場合、第1光源10aから入射された光では、第1光源10a側に三日月の凸側が対向するように配置されている第1表示パターン65aが表示され、第2光源10bに対して三日月の凸側が対向するように配置されている第2表示パターン65bは、ほとんど表示されない(
図9A)。一方、第2光源10bからのみ光を照射して、第1光源10aから光を照射しなかった場合、第2光源10bから入射された光では、第2光源10b側に三日月の凸側が対向するように配置されている第2表示パターン65bが表示され、第1光源10aに対して三日月の凸側が対向するように配置されている第1表示パターン65aは、ほとんど表示されない(
図9B)。したがって、第1光源10aと第2光源10bとで光の照射を切り替えることにより、重なるように表示パターン65を形成した場合でも、それぞれの表示パターンを切り替えて表示させることができる。
【0039】
なお、上述した実施形態において、表示パターン65内の入射光に対する直角方向の凹部60の幅は、すべて同じ幅に形成したが、表示パターン65内における凹部60が光源10から遠くなるにしたがって入射光に対する直角方向の幅が広くなるように形成してもよい。かかる構成を採用することによって、光源10から近い表示パターン65の幅を広く形成し、光が弱くなる光源10から遠い表示パターン65の幅を狭く形成することによって、全体の明るさを均一にしやすくすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
上述した実施の形態で示すように、遊技機の演出用の表示装置など各種表示装置として産業上利用することができる。
【符号の説明】
【0041】
10…光源、10a…第1光源、10b…第2光源、11…C型チャンネル、15…基板、50…導光板、51,52…側面、60,60a,60b,60c…凹部、62,63…カーブ、62a…斜面、62b…斜面、65,67…表示パターン、65a…第1表示パターン、65b…第2表示パターン、66…表示パターン、66a…凹部、100…表示装置、110…表示装置