(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-07
(45)【発行日】2023-08-16
(54)【発明の名称】トレッドミル
(51)【国際特許分類】
A63B 22/02 20060101AFI20230808BHJP
A63B 23/04 20060101ALI20230808BHJP
A61H 1/02 20060101ALI20230808BHJP
H10N 30/30 20230101ALI20230808BHJP
H10N 30/857 20230101ALI20230808BHJP
H10N 35/80 20230101ALI20230808BHJP
【FI】
A63B22/02
A63B23/04 P
A61H1/02 R
H10N30/30
H10N30/857
H10N35/80
(21)【出願番号】P 2019166013
(22)【出願日】2019-09-12
【審査請求日】2022-09-06
(73)【特許権者】
【識別番号】594201630
【氏名又は名称】株式会社大武ルート工業
(74)【代理人】
【識別番号】100103137
【氏名又は名称】稲葉 滋
(74)【代理人】
【識別番号】100145838
【氏名又は名称】畑添 隆人
(72)【発明者】
【氏名】太田 義武
(72)【発明者】
【氏名】高橋 宏
(72)【発明者】
【氏名】松本 学
【審査官】槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第8002672(US,B2)
【文献】中国特許出願公開第108452480(CN,A)
【文献】国際公開第2018/118687(WO,A1)
【文献】特開平9-122269(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 22/02
A63B 23/04
A63B 24/00
A61H 1/02
H10N 30/30
H10N 30/857
H10N 35/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロントローラとリアローラに巻き掛けされたエンドレスベルトと、
前記エンドレスベルトの上側部位の下方に位置して設けられ、その上を前記エンドレスベルトの上側部位が走行する走行板と、
を備えたトレッドミルにおいて、
前記走行板の内部には、前記エンドレスベルトの上側部位から前記走行板に作用した力を検出するように複数の圧電素子が設けてあり、
前記走行板は上側部分と下側部分からなり、前記複数の圧電素子は、前記上側部分と前記下側部分の間に設けてあり、
前記上側部分と下側部分の間には中間シートが設けてあり、前記中間シートには複数の開口が形成されており、各圧電素子は各開口内に収容されている、トレッドミル。
【請求項2】
フロントローラとリアローラに巻き掛けされたエンドレスベルトと、
前記エンドレスベルトの上側部位の下方に位置して設けられ、その上を前記エンドレスベルトの上側部位が走行する走行板と、
を備えたトレッドミルにおいて、
前記走行板の内部には、前記エンドレスベルトの上側部位から前記走行板に作用した力を検出するように複数の圧電素子が設けてあり、
前記走行板は上側部分と下側部分からなり、前記複数の圧電素子は、前記上側部分と前記下側部分の間に設けてあり、前記下側部分の上面に各圧電素子の下面が当接しており、各圧電素子の上面に上側部分の下面が当接しており、各圧電素子は、上側部分の下面、あるいは/および、下側部分の上面に接着されており、
前記上側部分の下面の周縁と前記下側部分の上面の周縁の間にはスペーサが設けてある、トレッドミル。
【請求項3】
フロントローラとリアローラに巻き掛けされたエンドレスベルトと、
前記エンドレスベルトの上側部位の下方に位置して設けられ、その上を前記エンドレスベルトの上側部位が走行する走行板と、
を備えたトレッドミルにおいて、
前記走行板の内部には、前記エンドレスベルトの上側部位から前記走行板に作用した力を検出するように複数の圧電素子が設けてあり、
前記走行板は上側部分と下側部分からなり、前記複数の圧電素子は、前記上側部分と前記下側部分の間に設けてあり、
前記複数の圧電素子の配線は、前記走行板の内部で延びており、
前記下側部分は、複数枚のシートから積層構造となっており、前記下側部分の最上位のシートには、各圧電素子の直下に位置して孔が形成されており、最上位のシートの直下のシートには、前記孔の直下に位置して圧電素子の配線経路の一部となる溝が形成されている、
トレッドミル。
【請求項4】
各圧電素子の上面と前記
走行板の前記上側部分の下面の間にはプッシャが設けてあり、各圧電素子の上面と前記上側部分の下面は前記プッシャを介して当接している、請求項1~3いずれか1項に記載のトレッドミル。
【請求項5】
フロントローラとリアローラに巻き掛けされたエンドレスベルトと、
前記エンドレスベルトの上側部位の下方に位置して設けられ、その上を前記エンドレスベルトの上側部位が走行する走行板と、
を備えたトレッドミルにおいて、
前記
走行板の表面は、前記エンドレスベルトの上側部位に対向する部位と、前記エンドレスベルトの上側部位に対向しない非対向部位と、を備え、
複数の圧電素子が、前記
走行板の表面にのみ接触した状態で前記非対向部位に設けられており、
前記圧電素子は、前記エンドレスベルトの上側部位から前記走行板に作用した力を当該走行板の振動として検出する、
トレッドミル。
【請求項6】
前記走行板の上面の幅は、前記エンドレスベルトの幅よりも大きく、前記上面は、前記非対向部位を備えており、前記圧電素子は、前記上面の前記非対向部位に設けてある、
請求項5に記載のトレッドミル。
【請求項7】
前記非対向部位は、前記走行板の下面及び端面を含み、前記圧電素子は、前記下面、あるいは/および、前記端面に設けてある、請求項5、6いずれか1項に記載のトレッドミル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トレッドミルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
トレッドミルは、走行するエンドレスベルト(走行ベルト)の上側部位に対象が載って走行動作や歩行動作を行うことで、室内でのランニングやウォーキングを可能とする装置であり、例えば、トレーニングやリハビリテーションに用いられる。トレッドミルは、本来的に、ベルトの走行速度の調整等を含む走行機能を備えているが、走行機能に加えて、計測機能を備えたものも存在する。
【0003】
計測機能として、トレッドミルの走行ベルト上で歩行ないし走行する対象の床反力を計測することは有用である。フォースプレートが内蔵されたトレッドミルは、以下に例示するように存在する。特許文献1~4には、歪みゲージを用いたフォースプレートを備えたトレッドミルが開示されている。特許文献5~6には、静電容量式センサを用いたフォースプレートを備えたトレッドミルが開示されている。特許文献7には、3方向検出可能な水晶振動子力センサを備えたトレッドミルが開示されている。
【0004】
本出願人は、床から走行ベルトの上側部位(歩行面ないし走行面)までの高さが低いロープロファイルすなわち薄型のトレッドミル(例えば、床面から走行ベルトまでの高さが35mm程度)を開発した(特許文献8~10)。このようなロープロファイルのトレッドミルは、走行ベルトの上側部位に対して、対象(特にリハビリ中の患者や高齢者等)が容易に乗り降りすることを可能とし、また、歩行中に走行ベルトから床面に落ちた場合にも衝撃が少なくて済むという利点を備えている。
【0005】
このようなロープロファイルのトレッドミルでは、走行ベルトの上側部位の下方空間の高さが制限される。上記の従来のフォースプレートを備えたトレッドミルにおいて、走行ベルトの上側部位の下方には十分な空間が確保されており、極めて制限された高さの空間にフォースプレートを納めようという課題や着想はない。特に、ロードセル(歪みゲージ)を用いたフォースプレートは下方から荷重が作用するプレートを支持する構造となるため、その分高さ寸法が大きくなる。
【文献】米国特許第4830021号
【文献】特許第5930389号
【文献】特許第6187208号
【文献】特開2018-139975
【文献】米国特許第6010465号
【文献】米国特許第8002672号
【文献】米国特許第6173608号
【文献】特開2002-85586
【文献】特開2005-245900
【文献】特開2018-121962
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、エンドレスベルトの上側部位の下方空間の高さが制限されているトレッドミルであっても、前記上側部位上の対象から当該上側部位に作用した力を検出することを可能とする手段を備えたトレッドミルを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明が採用した技術手段は、
フロントローラとリアローラに巻き掛けされたエンドレスベルトと、
前記エンドレスベルトの上側部位の下方に位置して設けられ、その上を前記エンドレスベルトの上側部位が走行する走行板と、
を備えたトレッドミルにおいて、
前記走行板の内部あるいは/および表面には、前記エンドレスベルトの上側部位から前記走行板に作用した力を検出するように複数の圧電素子が設けてある、
トレッドミル、である。
【0008】
1つの態様では、圧電素子としては、圧電振動板(圧電素子を黄銅やニッケル等の金属板に接着したもの)、圧電セラミック、水晶圧電素子、軟磁性材料と磁歪材料を接合した要素(WO2018/230154参照)を例示することができる。好ましくは、圧電素子の厚さは、1mm以下であり、例えば、0.6mm以下である。圧電素子を走行板内に設ける場合において、走行板の板厚に影響を与えないためには、より薄い圧電素子を採用することが望ましい。
【0009】
1つの態様では、前記走行板は上側部分と下側部分からなり、前記複数の圧電素子は、前記上側部分と前記下側部分の間に設けてある。
走行板の上側部分は、1枚ないし複数枚のシートから形成されている。
1つの態様では、走行板の上側部分は、上側の木製シートと、下側の金属製(例えば、鉄製ないしスチール製)シートとを貼り合わせてなる。
走行板の下側部分は、1枚ないし複数枚のシートから形成されている。
1つの態様では、走行板の下側部分は、最上位の金属製(例えば、鉄製ないしスチール製)シート、中間の1枚ないし複数枚の木製シート(例えば、べニア板)、最下位の金属製シート(例えば、鉄製ないしスチール製)から形成されている。
圧電素子は、走行板に上方から作用した力を検出できるような態様で走行板内に設けられる。具体的には、圧電素子の下面は、前記下側部分の上面に直接あるいは間接的(例えば、後述するプッシャのような要素を介して)に当接しており、圧電素子の上面は、前記上側部分の下面に直接あるいは間接的(例えば、後述するプッシャのような要素を介して)に当接している。
走行板の上側部分と下側部分は、上側部分の下面と下側部分の上面の間にスペーサを設けて一体化するようにしてもよい。
【0010】
1つの態様では、前記上側部分と下側部分の間には中間シートが設けてあり、前記中間シートには複数の開口が形成されており、各圧電素子は各開口内に収容されている。
1つの態様では、前記中間シートは金属製(例えば、鉄製、スチール製、アルミ製)である。
1つの態様では、各開口に収容された圧電素子の下面は、走行板の前記下側部分の上面に当接ないし固定(接着)されている。
1つの態様では、圧電素子の上面と走行板の上側部分の下面の間にはプッシャが設けてある。
1つの態様では、前記上側部分の下面及び前記中間シートは金属製であり、前記プッシャは絶縁体(例えば、樹脂製)から形成されている。
1つの態様では、前記中間シートの厚さ(開口の深さ)は、前記圧電素子の高さ(厚さ)よりも大きく、前記プッシャの下側の部分は前記開口内に位置しており、残りの上側の部分は前記中間シートの上面よりも上方に位置している。
1つの態様では、前記上側部分と前記中間シートは、前記上側部分の下面と前記中間シートの上面の間にスペーサを設けて固定されている。
1つの態様では、前記中間シートには、多数の開口が形成されており、一部の開口に圧電素子が収容されており、残りの他の開口にはダミープレートが収容される。1つの態様では、ダミープレートは、圧電素子と略同じ高さ寸法を備えている。
1つの態様では、ダミープレートは、中間シートと同じ材質から形成されており、例えば、中間シートが鉄製であれば、ダミープレートは鉄製である。
1つの態様では、前記中間シートには、走行板の前後方向及び左右方向に間隔を存して多数の開口が形成されている。
【0011】
1つの態様では、前記複数の圧電素子の配線は、前記走行板の内部あるいは前記走行板の下面に沿って延びている。
1つの態様では、前記配線は、走行板の上側部分と下側部分の間、あるいは、下側部分内、あるいは、下側部分の下面に沿って延びている。
1つの態様では、走行板の下側部分は、複数枚のシートから積層構造となっており、最上位のシートには、圧電素子(中間シートに形成された開口)の直下に位置して孔が形成されており、最上位のシートの直下のシートには、前記孔の直下に位置して溝が形成されている。
圧電素子の配線は、フレキシブル基板から形成されていてもよく、例えば、フレキシブル基板は、前記上側部分と前記下側部分の間を通って延びている。
また、圧電素子から出力される信号(出力電圧)は、無線で処理部に送信してもよい。
【0012】
1つの態様では、前記走行板は、前記エンドレスベルトの上側部位に対向する部位と、前記エンドレスベルトの上側部位に対向しない非対向部位と、を備え、前記非対向部位の表面に複数の圧電素子を設けてなる。
1つの態様では、前記圧電素子は、走行板に力が作用した時の当該走行板の振動を検出するものであり、例えば、可撓性を備えた極薄のフィルム(例えば、圧電PVDFポリマフィルム)である。
1つの態様では、前記複数の圧電素子は、前記走行板のみに接触している。「走行板のみに接触している」とは、トレッドミルの走行板以外の構造体や床面に接触していないことを意味し、圧電素子を走行板に固定する手段に接触することは排除されない。
走行板に、当該走行板の表面に設けられた圧電素子を保護する要素を設けてもよい。
1つの態様では、前記走行板の上面の幅は、前記エンドレスベルトの幅よりも大きく、前記上面は、前記非対向部位を備えており、前記複数の圧電素子は、前記上面の前記非対向部位に設けてある。
1つの態様では、前記上面の前記非対向部位は、エンドレスベルトの上側部位の下方に位置しない幅方向両側部位である。
また、左右の独立したエンドレスベルトを備えており、左右のエンドレスベルト間に間隔がある場合には、前記上面の前記非対向部位は、左右のエンドレスベルトの上側部位間に位置する上面の中央部位であり、かかる部位に圧電素子を設けてもよい。
また、前記走行板の下面や端面は、前記非対向部位であり、前記複数の圧電素子は、前記下面や端面に設けてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明では、トレッドミルの走行板の内部あるいは/および表面に、前記エンドレスベルトの上側部位から前記走行板に作用した力を検出するように複数の圧電素子を設けたことによって、エンドレスベルトの上側部位の下方空間の高さが制限されているトレッドミルであっても、前記走行板に作用した力を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本実施形態に係るトレッドミルの斜視図である。
【
図2】本実施形態に係るトレッドミルの主要部の幅方向の断面図である。
【
図3】本実施形態に係るトレッドミルの主要部の縦方向の断面図である。
【
図4】他の実施形態に係るトレッドミルの斜視図である。
【
図5】本実施形態に係るトレッドミルの機台及び走行板の分解斜視図である。
【
図6】本実施形態に係るトレッドミルの走行板の部分断面図である。
【
図7】本実施形態に係るトレッドミルの走行板の部分分解斜視図である。
【
図9】
図6の部分拡大図(ダミープレート)である。
【
図10】本発明に係る走行板の実施形態の幾つかのバリエーションを説明する図である。
【
図11】圧電素子を備えた走行板の他の実施形態を示す図である。
【
図12】圧電素子で取得した信号の流れを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[A]トレッドミルの基本構成
本実施形態に係るトレッドミルの基本構成について、
図1~
図3を参照しつつ説明する。トレッドミルは、フロントベース1と左右のサイドフレーム2とからなる機台と、左右のサイドフレーム2間に支持された走行板3と、走行板3の前方に位置してフロントベース1上に回転可能に設けられたフロントローラ(駆動ローラ)4と、走行板3の後方に位置して左右のサイドフレーム2間に回転可能に設けられたリアローラ(従動ローラ)5と、フロントローラ4とリアローラ5に巻き掛けされ、走行板3の上下に位置して走行するエンドレスベルト(走行ベルト)6と、を備えている。
【0016】
エンドレスベルト6は、例えば、可撓性を備えた樹脂製のエンドレスベルトであって、走行板3の上側を走行する上側部位60と、走行板3の下側を走行する下側部位61と、フロントローラ4に巻き掛けされた前方巻き掛け部位62と、リアローラ5に巻き掛けされた後方巻き掛け部位63と、を備えている。エンドレスベルト6の上側部位60が、対象が載る歩行面ないし走行面を形成している。
【0017】
フロントローラ4はリアローラ5に比べて大径であり、走行板3の前端とフロントローラ4の間で走行板3の前端の前方斜め上方に位置して押圧ローラ7が設けてある。エンドレスベルト6の上側部位60は、前後方向に水平に延びると共に、上側部位60と前方巻き掛け部位62との遷移部位64は、押圧ローラ7に下方に押圧されて前方に向かって上向き傾斜状に延びている。押圧ローラ7により、エンドレスベルト6の上側部位60の前方部位を下側部位61側に押圧することで、上側部位60と下側部位61は狭い間隔(フロントローラ4の直径よりも小さい)で平行に延びている。
【0018】
フロントベース1上には駆動モータ80と伝動機構81からなる駆動機構8が搭載されており、駆動モータ80の回転力を伝動機構81によってフロントローラ4に伝動することで、エンドレスベルト6が走行するようになっている。駆動機構8はカバー82によって覆われている。
【0019】
左右のサイドフレーム2の前端には、フロントフレーム9が立設されている。フロントフレーム9は、左右のサイドフレーム2の前端に位置して立ち上がるフロント支柱90と、フロント支柱90の上端間を接続する上部フレーム91からなり、上部フレーム91には表示部92と操作部93が設けてある。左右のサイドフレーム2の側部に位置して手摺フレーム10が設けてある。手摺フレーム10は、前後の支柱100、101と、前後の支柱100、101を接続する手摺バー102からなる。フロントフレーム9及び手摺フレーム10の形状や構成は、図示のものに限定されない。
【0020】
サイドフレーム2は、前後方向に延びる長尺部材であって、下側のサイドフレーム本体20と、上側のサイドカバー21と、からなる。1つの態様では、サイドフレーム本体20及びサイドカバー21はアルミニウム製である。サイドカバー21の上面には樹脂製のサイドステップ22が設けてあり、サイドフレーム本体20の下方にはゴム製のフレームラバー23が設けてある。サイドフレーム2の形状や構成は、図示のものに限定されず、また、サイドフレーム2を構成する要素の材質も限定されない。
【0021】
走行板3は、エンドレスベルト6の上側部位の直下に位置し、その上を上側部位が走行する最上位層30と、最上位層30を支持する支持板3´と、からなる。本実施形態に係る支持板3´は、最上位層30よりも幅広であり、支持板3´の幅方向両端部は最上位層30に覆われずに露出している。走行板3は、サイドフレーム本体20の水平状の支持面200に支持板3´の幅方向両端部の下面を載置した状態で、取付ボルト24によってサイドフレーム本体20に固定されている。
図2に示すように、取付ボルト24は支持板3´の幅方向両端部に貫設されているが、最上位層30を貫通していない。
【0022】
走行板3の最上位層30は摺接面を形成し、走行板3は、エンドレスベルト6の上側部位60と下側部位61の間に位置して、エンドレスベルト6の上側部位60を摺接可能に支承する。走行板3の最上位層30は、滑り性の良い材料から形成されており、例えば、表面が研磨された木製シートの表面にシリコン等を含浸させて形成される。
【0023】
図2に示す態様では、支持板3´は、上側の金属製シート31と、下側の金属製シート32と、上下の金属製シート31、32間に挟まれた中間層33と、からなる。中間層33の材料は限定されないが、例えば、1枚ないし複数枚のべニア板から形成される。支持板3´を、上下の金属製シート31、32間に中間層33を挟み込んだ構成とすることで、支持板3´の厚さを押えつつ、強度を確保している。後述するように、走行板3の内部に圧電素子Pを設ける実施形態においては、上下の金属製シート31、32間の中間層33は複数のシートの積層構造となり得る。
【0024】
本実施形態に係るトレッドミルは、ロープロファイルすなわち薄型である。1つの態様では、走行板3の厚さは、少なくとも20mm以下である。押圧ローラ7によって、エンドレスベルト6の上側部位60と下側部位61の間隔をフロントローラ4の直径よりも小さく維持することができ、小径のリアローラ5及び薄肉の走行板3と相俟って、全体として薄型のトレッドミルが提供される。1つの態様では、トレッドミルが設置された床面からエンドレスベルト6の上側部位60(歩行面ないし走行面)までの高さが40mm以下、例えば、35mmに設定される。図示の態様では、押圧ローラ7を用いることでトレッドミルの薄型化を可能としているが、エンドレスベルト6の駆動手段は押圧ローラ7を用いるものに限定されない。例えば、小径のフロントローラ及びリアローラを用いて薄型のトレッドミルを構成することも可能である。また、本発明は薄型のトレッドミルに限定されるものではなく、トレッドミル一般に広く適用し得るものである。
【0025】
図4は、薄型のトレッドミルの他の態様を示し、並行して走行する2つのエンドレスベルト(右足用エンドレスベルト6A、左足用エンドレスベルト6B)を備えている。本発明は、
図4に示すようなタイプのトレッドミルにも適用することができる。
図4において、手摺フレーム10´は、前後の支柱100´、101´と、前後の支柱100´、101´を接続する手摺バー102´からなり、左右の前側の支柱100´の上方部位は平面視U字状の接続フレーム103´で接続されており、左右の手摺バー102´の前端間を架け渡すようにフロントバー104´が設けてある。これらのフレームの形状・構成は一例である。右足用エンドレスベルト6A、左足用エンドレスベルト6Bを備えたトレッドミル自体は公知であって、例えば、特許文献2、特許文献7に開示されており、具体的な構成は、特許文献2、特許文献7の記載を参照することができる。
【0026】
[B]圧電素子が設けられた走行板の構成
本実施形態に係るトレッドミルは、フロントローラ4とリアローラ5に巻き掛けされたエンドレスベルト6と、エンドレスベルト6の上側部位60の下方に位置して設けられ、その上をエンドレスベルト6の上側部位60が走行する走行板3と、を備えたトレッドミルにおいて、走行板3の内部あるいは/および表面には、対象がエンドレスベルト6の上側部位60上で歩行ないし走行した時に、エンドレスベルト6の上側部位60から走行板3に作用した力を検出するように複数の圧電素子Pが設けてある。
【0027】
[B-1]圧電素子を走行板の内部に設ける構成
1つの態様では、走行板3は上側部分3Aと下側部分3Bからなり、複数の圧電素子Pは、上側部分3Aの上面に作用した力を検出するように、上側部分3Aと下側部分3Bの間に設けられる。典型的には、走行板3の上側部分3Aは、エンドレスベルト6の上側部位60に対向する上面と、下面と、を備え、下側部分3Bは、上面と、下面と、を備え、複数の圧電素子Pは、上側部分3Aの下面と下側部分3Bの上面の間に位置して設けられる。走行板3の上側部分3Aは、1枚ないし複数枚のシートから形成されており、走行板3の下側部分3Bは、1枚ないし複数枚のシートから形成されている。圧電素子Pは、上側部分3Aの下面、あるいは/および、下側部分3Bの上面に不動状態で固定(接着等、挟み込む力による固定を含む)される。
【0028】
図5~
図9に示す実施形態では、走行板3の上側部分3Aは、最上位層30を形成する上側の木製シートと、下側の金属製(例えば、鉄製ないしスチール製)シート31とを接着して形成されている。
【0029】
走行板3の下側部分3Bは、最上位の金属製(例えば、鉄製ないしスチール製)シート34と、中間の2枚の木製シート(例えば、べニア板)330、331と、最下位の金属製シート32とを接着して形成されている。
【0030】
図5~
図9に示す実施形態では、走行板3の上側部分3Aの下面と下側部分3Bの上面の間に金属製(例えば、鉄製ないしスチール製、あるいはアルミニウム製)の中間シート35が設けられる。中間シート35の所定箇所には複数の開口350が形成されており、各開口350に圧電素子Pが収容されている。より具体的には、走行板3の下側部分3Bの上面が中間シート35に形成された開口350の底面を形成しており、圧電素子Pは開口350内に位置して走行板3の下側部分3Bの上面に載置した状態で固定(例えば接着)される。
【0031】
本実施形態では、圧電素子Pの高さ(厚さ)は、中間シート35の板厚よりも僅かに小さく、中間シート35の開口350に収納した圧電素子Pの上面にプッシャ36が配置される。1つの態様では、プッシャ36は圧電素子Pの上面に固定(接着等)される。プッシャ36は、形状は限定されないが、例えば薄肉の円板であり、プッシャ36の下面が圧電素子Pの上面に当接し、上側部分3Aの下面がプッシャ36の上面に当接する。すなわち、プッシャ36の下側の部分は開口350内に位置し、上側の部分は中間シート35の上面の上方に位置しており、走行板3の上側部分3Aの下面と下側部分3Bの上面は僅かに離間しており隙間Gが形成されている(
図8参照)。1つの態様ではプッシャ36は絶縁体から形成され、例えば樹脂製である。
【0032】
走行板3の上側部分3Aの下面と中間シート35の上面間には、例えば、角部を含む周縁に沿って間隔を存して、複数のスペーサ37が設けてあり、隙間Gを確保するようにしている。
【0033】
1つの態様では、中間シート35には、多数の開口350が設けてあり、一部の開口350にのみ圧電素子Pが設けられ、他の残りの開口350には圧電素子Pは設けられない。例えば、中間シート35に縦横方向に間隔を存して格子状に開口350を形成することで、所定の開口350を選択して、選択した開口350に圧電素子Pが収容される。圧電素子Pが収容されない開口350には、開口350を埋めるようにダミープレート38が収容される。1つの態様ではダミープレート38は圧電素子Pと同じ高さを備え、ダミープレート38の上面と上側部分3Aの下面の間にはプッシャ36が設けられる。1つの態様では、ダミープレート38は、中間シート35と同じ材質から形成されており、例えば、中間シート35が鉄製であれば、ダミープレート35は鉄製である。
【0034】
中間シート35の開口350の底面を形成する下側部分3Bの最上位の金属製シート34には底面に位置して穿孔340が形成されており、金属製シート34の直下の木製シート330には、穿孔340に対応して穿孔3300が形成されている。木製シート330の直下の木製シート331の上面には、穿孔3300の下方に位置して溝3310が形成されている。走行板3の下側部分3Bに形成された穿孔340、穿孔3300、溝3310は圧電素子Pの配線経路を形成している。
図5に示す態様では、溝3310は、走行板3の全幅に亘って延びており、溝3310によって案内された配線(図示せず)は、例えば、一方あるいは両方のサイドフレーム2内の空間を通って、例えば、フロントベース1上に設けた処理部(図示せず)に接続される。溝3310が延びる方向は図示のような幅方向に限定されず、また、走行板3における各穿孔や溝が形成される層や位置は限定されない。
【0035】
図5に示すように、本実施形態に係る走行板3は、上から順に、木製シート(最上位層30)、金属製シート31、金属製の中間シート35、金属製シート34、木製シート330、木製シート331、金属製シート32を重ね合わせることで形成されている。木製シート(最上位層30)、金属製シート31を接着剤で貼り合わせることで走行板3の上側部分3Aが形成されている。金属製シート34、木製シート330、木製シート331、金属製シート32を接着剤で貼り合わせることで走行板3の下側部分3Bが形成されている。上側部分3Aの下面と下側部分3Bの上面間に、中間シート35を挟んだ状態で、上側部分3Aと下側部分3Bを螺子39で固定する。なお、走行板3を一体化させるための螺子39と、走行板3をサイドフレーム2に固定するための取付ボルト24の一部あるいは全部を兼用してもよい。走行板3において、金属製シート31、金属製の中間シート35、金属製シート34、木製シート330、木製シート331、金属製シート32は走行板3の支持板3´を形成しており、支持板3´の上面に木製シートからなる最上位層30が形成されている。
【0036】
走行板3を形成する各シートの厚さは、例えば、木製シート(最上位層30)が1mm~3mm、金属製シート31、金属製の中間シート35、金属製シート34、金属製シート32が1mm前後、木製シート330、木製シート331が5mm前後である。
【0037】
走行板3の最上位層30が木製シートから形成されるものにおいて、最上位層30が乾燥によって反ると、最上位層30に接着された金属製シート31が反ってしまい、圧電素子Pと金属製シート31が密着せずに、歩行時等における圧電素子Pの応答性が悪くなって正確な荷重が得られないおそれがある。そこで、1つの態様では、木製シート(最上位層30)は1mm以下の厚さであり、金属製シート31は木製シートの変形(反り)を阻止する(すなわち、木製シート及び金属製シート31自身の平坦を維持できる)強度を備えている。また、走行板3の上側部分3Aの下面を形成する金属製シート31(鉄製ないしスチール製)を磁力によって下側部分3Bに吸着させることで、木製シート及び金属製シート31の反りを規制してもよい。磁石は、例えば、下側部分3Bの金属製シート34に設けられるが、磁石を中間シート35に設けてもよく、あるいは、金属製シート31に磁石を設けて、中間シート35(鉄製ないしスチール製)及び下側部分3Bの金属製シート34(鉄製ないしスチール製)を吸着するようにしてもよい。
【0038】
複数の圧電素子Pを走行板3の上側部分3Aと下側部分3Bの間に設ける態様の非限定的バリエーションを
図10に示す。複数の圧電素子Pを走行板3内に設ける場合に、圧電素
子Pは、エンドレスベルト6の上側部位60から走行板3に作用した力を検出できるような態様で設けられていればよく、
図5~
図9に示す実施形態に限定されるものではない。複数の圧電素子を走行板3内部に設ける場合には、好ましくは、同じ深さ位置で走行板3の面方向(XY面に平行する方向)に離間して複数の圧電素子Pが設けられる。
【0039】
図10(A)に示す態様では、下側部分3Bの上面に圧電素子の下面が当接しており、圧電素子の上面に上側部分3Aの下面が当接している。上側部分3Aの下面と下側部分3Bの上面の周縁にはスペーサ37が設けてある。
図10(B)に示す態様は、
図5~
図9に示す上述の実施形態と類似しており、上側部分3Aと下側部分3Bの間には中間シート35が設けてあり、中間シート35には複数の開口が形成されており、各圧電素子は各開口内に収容されている。
図5~
図9に示す実施形態で記載したようなプッシャ36やスペーサ37を設けてもよい。プッシャに代えて上側部分3Aの下面に下向き凸部を一体形成してもよい。
【0040】
図10(C)に示す態様では、上側部分3Aの下面には、下向き凹部が形成されており、圧電素子Pの下面は、下側部分3Bの上面に当接しており、圧電素子Pの上面は、上側部分3Aの下面(下向き凹部の上面)に当接している。
図10(D)に示す態様では、上側部分3Aの下面には、
下向き凹部が形成されており、下側部分3Bの上面には、
上向き凹部が形成されており、圧電素子Pの下面は、下側部分3Bの上面(上向き凹部の下面)に当接しており、上面は、上側部分3Aの下面(下向き凹部の上面)に当接している。
図10(E)に示す態様では、上側部分3Aの下面には、下向き凸部が形成されており、下側部分3Bの上面には、上向き凹部が形成されており、圧電素子Pの下面は、下側部分3Bの上面(上向き凹部の下面)に当接しており、上面は、上側部分3Aの下面(下向き凸部)に当接している。
図10(C)~(E)に示すように、上側部分3Aの下面、あるいは/および、下側部分3Bの上面は、全体としてフラットな平面でなくてもよく、圧電素子Pが設けられる部位において凹状ないし凸状となっていてもよい。
図10(C)~(E)に示す態様においても、
図5~
図9に示す実施形態で記載したようなプッシャ36やスペーサ37を設けてもよい。
【0041】
図10(F)に示す態様では、走行板3は、支持板3´(下側部分3B)と、支持板3´の上面を被覆するように設けられた最上位層30(上側部分3A)からなり、支持板3´の上面と最上位層30の下面の間に複数の圧電素子Pが設けてある。より具体的には、支持板3´の上面の所定箇所に複数の圧電素子Pが固定(接着等)されており、圧電素子P及び支持板3´の上面を覆うように最上位層30が設けられる。この態様では、最上位層30は、滑り性の良い樹脂製フィルム等から形成される。
【0042】
図10において、圧電素子Pは、上側部分3Aの下面、あるいは/および、下側部分3Bの上面に不動状態で固定(接着等、挟み込む力による固定を含む)される。
図10において、圧電素子Pからの信号を出力する配線は省略されている。なお、圧電素子Pからの信号の出力は、有線を用いたものに限定されず、無線で出力してもよい。また、1つの態様では、複数の圧電素子Pはフレキシブル基板に一体形成されていてもよく、圧電素子Pからの信号がフレキシブル基板を介して出力されるようにしてもよい。例えば、走行板3の上側部分3Aと下側部分3Bの間に、圧電素子Pを備えたフレキシブル基板を設けてもよい。
【0043】
[B-2]圧電素子を走行板の表面に設ける構成
走行板3の内部に圧電素子Pを設けた構成について説明したが、圧電素子Pを走行板3の表面に設けたものでもよい。この実施形態について、
図11を参照しつつ説明する。走行板3は、エンドレスベルト6の上側部位60に対向する部位と、エンドレスベルト6の上側部位60に対向しない非対向部位と、を備えている。本来的に、走行板3の上面は、エンドレスベルト6の上側部位60に対向する部位を備えている。本実施形態では、エンドレスベルト6の上側部位60に対向しない非対向部の表面に複数の圧電素子Pが設けられる。圧電素子Pは、走行板3に力が作用した時の当該走行板3の振動を検出する。
【0044】
図11(A)に示す態様では、走行板3(支持板3´)の上面の幅は、前記エンドレスベルト6(上側部位60)の幅よりも大きく、前記上面の幅方向両側部位30´は、エンドレスベルト6の上側部位60の下方に位置しない非対向部位となっている。複数の圧電素子Pが、走行板3の上面の幅方向両側部位30´(非対向部位)に固定(接着等)されている。
【0045】
走行板3(支持板3´)の下面31´や端面は、エンドレスベルト6の上側部位60に対向しない非対向部位であり、複数の圧電素子Pを、走行板3の下面31´や端面に設けてもよい。
図11(B)は、走行板3(支持板3´)の下面31´に複数の圧電素子Pを固定(接着等)した態様を示している。また、左右の独立したエンドレスベルト6A、6Bを備えており(
図4参照)、左右のエンドレスベルト6A、6Bの上側部位間に位置して、エンドレスベルト6A、6Bの上側部位60に対向しない非対向部位が形成されている場合には、かかる部位に圧電素子を設けてもよい。
【0046】
圧電素子Pは、走行板3に力が作用した時の当該走行板3の振動を検出するものであり、1つの態様では、複数の圧電素子Pは、走行板3のみに接触している。「走行板のみに接触している」とは、トレッドミルの走行板以外の構造体や床面に接触していないことを意味し、圧電素子Pを走行板3に固定する手段に接触することは排除されない。なお、走行板3の表面に、走行板3の表面に設けられた圧電素子Pを保護する要素を設けてもよい。また、圧電素子Pが手摺等のフレームから走行板3に伝わる振動を検出する可能性があるが、予め実験によって、歩行以外の振動による出力電圧(信号)をデータ化しておき、歩行以外の振動によるノイズをキャンセルすることで、圧電素子Pからの出力電圧を補正してもよい。
【0047】
[C]圧電素子を用いた床反力の検出
圧電素子は、圧電体に加えられた力を電圧に変換する素子であり、走行板3に作用した力を電圧に変換して出力する。圧電素子としては、圧電振動板(圧電素子を黄銅やニッケル等の金属板に接着したもの)、圧電セラミック、水晶圧電素子、軟磁性材料と磁歪材料を接合した要素(WO2018/230154参照)を例示することができる。圧電素子Pを走行板3の内部に設ける場合は、圧電素子の厚さは、限定されないものの、好ましくは1mm以下、さらに好ましくは0.6mm以下である。圧電素子は、複数の圧電素子をアレイ状に配置したシート体(例えば、フレキシブル基板から形成される)であってもよい。圧電素子を走行板3の表面に設ける場合は、当該圧電素子は、走行板の振動を検出するものであり、可撓性を備えた極薄のフィルム(例えば、圧電PVDFポリマフィルム)である。
【0048】
図12に、圧電素子で取得した信号の流れを示す。トレッドミルのエンドレスベルト6の上側部位60に載った対象が歩行動作ないし走行動作を行うと、上側部位60の直下に位置する走行板3に力が作用する。走行板3に作用した力は、走行板3に設けた複数の圧電素子Pによって検出されて、各圧電素子Pから信号(出力電圧)が出力され、有線あるいは無線で処理部に送信される。処理部では受信した複数の圧電素子Pからの出力電圧を用いて所定の計算が実行され、処理データが出力される。処理部は、トレッドミルに搭載されていてもよく、あるいは、トレッドミルとは別個に設けてあってもよい。本実施形態に係る圧電素子Pは鉛直方向の力を検出するものであるが、処理データは、例えば、他の計測データ(例えば、対象の動作データ)と組み合わせて用いることができる。なお、エンドレ
スベルト6の回転時に、走行板3とエンドレスベルト6(特に、ベルト接合部の段差)の接触でノイズが発生するおそれがあるが、エンドレスベルト6の回転と同期するノイズをキャンセルするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0049】
3 走行板
3´ 支持板
3A 上側部分
3B 下側部分
30 最上位層(上側部分)
31 金属製シート(上側部分)
32 金属製シート(下側部分)
330 木製シート(下側部分)
331 木製シート(下側部分)
34 金属製シート(下側部分)
35 中間シート
36 プッシャ
37 スペーサ
38 ダミープレート
39 螺子
30´ 支持板の幅方向両側部位(非対向部位)
31´ 支持板の下面(非対向部位)
4 フロントローラ
5 リアローラ
6 エンドレスベルト
60 上側部位
61 下側部位
P 圧電素子
G 隙間