(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-07
(45)【発行日】2023-08-16
(54)【発明の名称】制御装置、表示システム、制御方法及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/14 20060101AFI20230808BHJP
G09G 5/12 20060101ALI20230808BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20230808BHJP
【FI】
G06F3/14 360A
G09G5/12
G09G5/00 510V
(21)【出願番号】P 2021188458
(22)【出願日】2021-11-19
【審査請求日】2021-11-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】小佐野 久
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-175570(JP,A)
【文献】特開2008-118461(JP,A)
【文献】特開2012-220671(JP,A)
【文献】国際公開第2015/119216(WO,A1)
【文献】特開2007-079177(JP,A)
【文献】特開2006-079112(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/14
G09G 5/12
G09G 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
同時に接続される複数のモニタを有する表示システムの制御装置であって、
インターフェースに接続された前記モニタに関するモニタ情報を
、前記複数のモニタのそれぞれについて取得する取得部と、
前記モニタ情報と、前記モニタを認証する基準となる基準情報と、を比較して前記モニタを認証する認証部と、
認証に成功した場合、前記インターフェースに対応付けられた
、前記インターフェースを表示により示すための表示情報を前記モニタに送出する送出部と、を備える
制御装置。
【請求項2】
前記送出部は、前記表示情報の送出の前に、前記基準情報に対応付けられたコンフィグレーションデータを用いて前記モニタのコンフィグレーションを行う
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記認証に失敗した場合、前記モニタに対応する前記基準情報の取得を要求する要求部をさらに備える
請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記モニタ情報は、OS(Operating System)が実装される前に取得される
請求項1~3のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記基準情報は、複数の前記モニタの構成に応じて更新可能である
請求項1~4のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項6】
前記表示情報は、前記インターフェースに応じて異なる画像情報である
請求項1~5のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項7】
同時に接続される複数のモニタと、
複数の前記モニタに接続された制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
インターフェースに接続された前記モニタに関するモニタ情報を
、前記複数のモニタのそれぞれについて取得する取得部と、
前記モニタ情報と、前記モニタを認証する基準となる基準情報と、を比較して前記モニタを認証する認証部と、
認証に成功した場合、前記インターフェースに対応付けられた
、前記インターフェースを表示により示すための表示情報を前記モニタに送出する送出部と、を有する
表示システム。
【請求項8】
前記送出部は、前記表示情報の送出の前に、前記基準情報に対応付けられたコンフィグレーションデータを用いて前記モニタのコンフィグレーションを行う
請求項7に記載の表示システム。
【請求項9】
同時に接続される複数のモニタを有する表示システムの制御装置が実行する制御方法であって、
インターフェースに接続された前記モニタに関するモニタ情報を
、前記複数のモニタのそれぞれについて取得するステップと、
前記モニタ情報と、前記モニタを認証する基準となる基準情報と、を比較して前記モニタを認証するステップと、
認証に成功した場合、前記インターフェースに対応付けられた
、前記インターフェースを表示により示すための表示情報を前記モニタに送出するステップと、を備える
制御方法。
【請求項10】
同時に接続される複数のモニタを有する表示システムの制御装置が有するコンピュータに実行させる制御プログラムであって、
インターフェースに接続された前記モニタに関するモニタ情報を
、前記複数のモニタのそれぞれについて取得するステップと、
前記モニタ情報と、前記モニタを認証する基準となる基準情報と、を比較して前記モニタを認証するステップと、
認証に成功した場合、前記インターフェースに対応付けられた
、前記インターフェースを表示により示すための表示情報を前記モニタに送出するステップと、を前記コンピュータに実行させる
制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置、表示システム、制御方法及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
モニタと情報処理装置とが接続された情報処理端末が知られている。
関連する技術として、例えば、特許文献1は、動作保証外のディスプレイが接続されている旨を知らせることが可能な、ディスプレイと情報処理装置とが接続された電子黒板を開示する。この電子黒板は、ディスプレイと情報処理装置とが接続された電子黒板であって、ディスプレイ情報取得手段、保持手段、第1の判断手段、及び出力手段を備えている。ディスプレイ情報取得手段は、情報処理装置に接続されているディスプレイに関する第1のディスプレイ情報を取得する。保持手段は、電子黒板により動作保証されているディスプレイであるか否かに関する第2のディスプレイ情報を保持する。第1の判断手段は、第1のディスプレイ情報と第2のディスプレイ情報とを比較して、ディスプレイが動作保証されているか否かを判断する。出力手段は、ディスプレイが動作保証されていないと第1の判断手段が判断した場合、ディスプレイが動作保証されていない旨を出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
別の関連する技術として、複数のモニタと情報処理装置とが接続された情報処理端末の例を考える。例えば、複数のモニタのそれぞれは、ユーザが指などでモニタ表面をタッチすることで入力操作が可能なタッチパネルモニタである。情報処理端末は、例えば、チケットの予約や発券などを行うことが可能なマルチメディア端末である。ユーザは、端末を操作することで所望のサービスの提供を受けることができる。
【0005】
このような端末では、複数のモニタに表示させる内容等に応じて、モニタの大きさや配置を異なるものにすることでユーザの利便性を向上させることができる。例えば、この情報処理端末が、ユーザが主な操作のために用いるための主操作用モニタと、補助的な表示を行うための補助用モニタとを備えているとする。主操作用モニタとしては、ユーザがタッチ操作等を行いやすいように、ある程度の大きさのモニタが用いられることが好ましい。また、主操作用モニタは、ユーザにとって操作しやすい位置(例えば、胸の前)に配置されているとよい。一方、補助用モニタは、主操作用モニタよりも小さなサイズのものが用いられてもよいし、必ずしもユーザがタッチ操作を行い位置に配置されていなくともよい。
【0006】
このような情報処理端末において、端末の制御を行う情報処理装置と各モニタとが正しく接続されない場合、所望の画面表示を行うことができない。例えば、各モニタと情報処理装置との接続を本来と逆にしてしまった場合、補助用モニタには主操作用モニタの画面が表示され、主操作用モニタには補助用モニタの画面が表示されることとなる。したがって、情報処理端末の生産段階において、このような誤接続を検出する必要がある。
【0007】
このような誤接続を検出する場合、各モニタに個別IDを割り付け、OS(Operating System)のレジストリでモニタと個別の壁紙を紐づけ、OS起動時の壁紙表示で誤接続防止を図る方法がある。しかしながら、この方法では、OSを起動しなければ誤接続を検出することができない。端末の生産工程においては、OS起動後に誤接続を検出した場合、後戻り工数が大きくなり、生産上のロスが増加する。また、これを解決するために制御部とモニタでの相互認証を組み入れる方法もあるが、システムが大きくなるという課題がある。そのため、簡易な構成で誤接続を検出する技術が望まれている。
【0008】
本開示は、このような問題点を解決するためになされたものであり、簡易な構成でモニタの誤接続を検出することが可能な、制御装置、表示システム、制御方法、及び制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示にかかる制御装置は、
複数のモニタを有する表示システムの制御装置であって、
インターフェースに接続された前記モニタに関するモニタ情報を取得する取得部と、
前記モニタ情報と、前記モニタを認証する基準となる基準情報と、を比較して前記モニタを認証する認証部と、
認証に成功した場合、前記インターフェースに対応付けられた表示情報を前記モニタに送出する送出部と、を備える。
【0010】
本開示にかかる表示システムは、
複数のモニタと、
複数の前記モニタに接続された制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
インターフェースに接続された前記モニタに関するモニタ情報を取得する取得部と、
前記モニタ情報と、前記モニタを認証する基準となる基準情報と、を比較して前記モニタを認証する認証部と、
認証に成功した場合、前記インターフェースに対応付けられた表示情報を前記モニタに送出する送出部と、を有する。
【0011】
本開示にかかる制御方法は、
複数のモニタを有する表示システムの制御装置が実行する制御方法であって、
インターフェースに接続された前記モニタに関するモニタ情報を取得するステップと、
前記モニタ情報と、前記モニタを認証する基準となる基準情報と、を比較して前記モニタを認証するステップと、
認証に成功した場合、前記インターフェースに対応付けられた表示情報を前記モニタに送出するステップと、を備える。
【0012】
本開示にかかる制御プログラムは、
複数のモニタを有する表示システムの制御装置が有するコンピュータに実行させる制御プログラムであって、
インターフェースに接続された前記モニタに関するモニタ情報を取得するステップと、
前記モニタ情報と、前記モニタを認証する基準となる基準情報と、を比較して前記モニタを認証するステップと、
認証に成功した場合、前記インターフェースに対応付けられた表示情報を前記モニタに送出するステップと、を前記コンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本開示にかかる制御装置、表示システム、制御方法、及び制御プログラムは、簡易な構成でモニタの誤接続を検出することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施形態1にかかる制御装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】実施形態2にかかる情報処理端末(表示システム)の概要を示す図である。
【
図3】実施形態2にかかる制御装置の構成を含むブロック図である。
【
図4】実施形態2にかかるビットマップ制御部の詳細な構成を示すブロック図である。
【
図5】実施形態2にかかるビットマップ格納部に格納される情報の一例を示す図である。
【
図6】実施形態2にかかるコンフィグレーション制御部の詳細な構成を示すブロック図である。
【
図7】実施形態2にかかるコンフィグレーション格納部に格納される情報の一例を示す図である。
【
図8】実施形態2にかかる制御装置が行う制御処理を示すフローチャートである。
【
図9】実施形態2にかかる制御装置のハードウエア構成例を示す図である。
【
図10】関連する技術において、誤接続を検出するためのモニタの表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されている。説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0016】
<実施形態1>
図1は、本実施形態にかかる制御装置10の構成を示すブロック図である。制御装置10は、複数のモニタを有する表示システムの制御装置である。制御装置10は、取得部11、認証部12、及び送出部13を備えている。
取得部11は、インターフェースに接続されたモニタに関するモニタ情報を取得する。
認証部12は、取得部11において取得されたモニタ情報と、モニタを認証する基準となる基準情報と、を比較してモニタを認証する。
送出部13は、モニタが認証部12における認証に成功した場合、インターフェースに対応付けられた表示情報をモニタに送出する。
【0017】
このような構成により、本実施形態にかかる制御装置10では、接続されたモニタのモニタ情報を取得し、モニタ情報と基準情報とを比較することで、モニタを認証することができる。また、モニタの認証が成功した場合、制御装置10は、インターフェースに対応付けられた表示情報をモニタに送出する。これにより、モニタには、インターフェースに対応付けられた表示情報が表示されるので、ユーザが表示を確認することで、モニタの誤接続を把握することができる。
このように、本実施形態にかかる制御装置10によれば、簡易な構成でモニタの誤接続を検出することができる。
【0018】
<実施形態2>
実施形態2は、上述した実施形態1の具体例である。
まず、
図2を参照して、本実施形態にかかる情報処理端末(表示システム)1000の概要を説明する。
図2は、本実施形態にかかる情報処理端末1000の概要を示す図である。情報処理端末1000は、本体部50、制御装置100、及び複数のモニタ201~203を備えている。
【0019】
情報処理端末1000は、例えば、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、レストラン、病院、又は公共施設等に設置される。情報処理端末1000は、ユーザが所望のサービスの提供を受けるために操作する端末である。情報処理端末1000は、例えば、現金処理装置、マルチメディア端末、又はPOS(Point Of Sale)端末等である。情報処理端末1000の設置場所及び用途は、これらに限定されない。情報処理端末1000は、複数のモニタを実装し得る種々の装置に適用され得る。なお、情報処理端末1000は、実装可能なモニタ数の一部が使用されていてもよい。例えば、3つのモニタを実装可能な装置において2つのモニタのみが実装されていてもよい。
【0020】
本体部50は、例えば
図2に示すようなボックス状の筐体により構成される。制御装置100は、本体部50に内蔵されており、情報処理端末1000の各機能を制御する。モニタ201~203は、本体部50の外面に設置されており、制御装置100の制御に従い、サービス提供に関する各種画面を表示する。制御装置100とモニタ201~203とは、映像信号や制御信号を伝送するケーブルを介してそれぞれ接続されている。制御装置100及びモニタ201~203は、本体部50から着脱可能に構成されてよい。
【0021】
モニタ201~203のそれぞれは、ユーザが指などでモニタ表面をタッチすることで入力操作が可能なタッチパネルモニタである。モニタ201~203は、例えば、静電容量方式などのタッチパネルモニタであってよい。ユーザは、モニタ201~203の表示内容に従い、端末を操作することで所望のサービス(例えば、チケットの発券)の提供を受けることができる。
【0022】
図2に示すように、モニタ201~203は、それぞれ異なる高さに配置されている。モニタ201~203は、ユーザから見て、上から、モニタ202、モニタ201、モニタ203の順に配置されている。例えば、モニタ201はユーザの目線の高さ程度の高さであり、モニタ202及び203は、モニタ201より上又は下に配置されている。
【0023】
また、モニタ201~203の画面サイズは、それぞれ異なっている。例えば、モニタ201及び202は、ユーザが画面内容を確認し、タッチ操作を容易に行うことが可能なサイズに構成されている。モニタ203は、モニタ201及び202と比較すると小さな画面サイズで構成されている。
【0024】
モニタ201~203は、制御装置100の制御に従い、異なる内容の画面表示を行う。これにより、各モニタをそれぞれ異なる用途で用いることができる。本実施形態では、モニタ201は主操作用モニタ、モニタ202はインフォメーション用モニタ、モニタ203はガイダンス用モニタとして機能するものとして説明する。
【0025】
モニタ201は、ユーザがサービス提供を受けるためのタッチ操作を主に行うための主操作用モニタとして機能する。例えば、ユーザは、モニタ201の表示内容に従い、必要事項を入力し、処理を進める。モニタ202は、ユーザへの各種案内を表示するインフォメーション用モニタとして機能する。モニタ202は、例えば、ユーザが操作を行う間に、各種商品やサービスの案内などを表示する。モニタ203は、ユーザへの各種ガイダンスを表示するガイダンス用モニタとして機能する。モニタ203は、例えば、情報処理端末1000の操作方法に関するガイダンスや警告などを表示する。
【0026】
このような端末において、制御装置100とモニタ201~203とが正しく接続されない場合、所望の画面表示を行うことができない。
【0027】
ここで、
図10を用いて本開示の課題を具体的に説明する。
図10は、関連する技術において、誤接続を検出するためのモニタの表示画面の一例を示す図である。同図(a)は、制御装置100と各モニタが正しく接続された場合に表示される、OSの壁紙を示している。ここでは、画像表示の一例として、「LCD1」、「LCD2」、「LCD3」の文字を含む壁紙画像を示している。制御装置100は、各モニタに個別IDを割り付け、OSのレジストリで各モニタと個別の壁紙とを紐づけることで、OS起動時に同図(a)に示すような壁紙を表示することができる。
【0028】
後述するように、制御装置100は、モニタとのインターフェースとして、IF部1~3を備えている。同図(a)では、IF部1とモニタ201、IF部2とモニタ202、IF部3とモニタ203が、それぞれ正しく接続されている。
【0029】
ここで、誤って、IF部1とモニタ203、IF部2とモニタ201、IF部3とモニタ202がそれぞれ誤って接続された場合、同図(b)に示す画面が表示される。この表示内容を人が目視で確認することで、モニタの誤接続を検出することができる。しかしながら、生産工程において、OS起動後に誤接続を検出できたとしても、初期段階から工程をやり直すこととなり、後戻り工数が大きくなる。また、制御部とモニタでの相互認証を組み入れて誤接続を検出する方法も考えられるが、システムの構成が大きくなるとの問題がある。
【0030】
本実施形態にかかる情報処理端末1000は、装置起動時に、所定の制御処理を行うことで、各モニタに応じたビットマップデータを直接送出するので、OSを実装することなく
図10に示すようなモニタ番号を各モニタに表示させることができるものである。これにより、生産工程の初期段階で誤接続を検出することができ、工程の後戻りを防止することができる。
【0031】
なお、情報処理端末1000の構成は上述した
図2に示すものに限られない。例えば、制御装置100は、本体部50の外部に設けられてもよい。また、モニタの数、配置、サイズ、及び表示内容等は、
図2に示す構成に限らず、任意の構成であってよい。例えば、
図2では、モニタ201~203のサイズはそれぞれ異なっているが、これらのうち一部又は全部が同じサイズであってもよい。モニタ201~203のサイズが全て同じである場合には、誤接続がより生じやすくなると想定される。また、例えば、複数のモニタは、一部又は全部が、タッチパネル機能を備えない表示装置であってもよい。また、タッチパネルに代えて、別途の入力装置を備えるように情報処理端末1000が構成されてもよい。
【0032】
<制御装置100の構成>
続いて、
図3を用いて制御装置100の構成について説明する。
図3は、制御装置100の構成を含むブロック図である。制御装置100は、実施形態1の制御装置10の一例である。制御装置100は、情報処理端末1000における各種処理を制御する情報処理装置である。制御装置100は、制御ボードなどにより実現されてもよい。
【0033】
制御装置100は、CPU120、コンフィグレーション制御部110、ビットマップ制御部130、モニタ情報ダウンロード部180、及びIF(InterFace)部1~3を備えている。IF部1~3は、IF制御部141~143、FPGA(Field Programmable Gate Array)151~153、及びコネクタ171~173を備えている。
【0034】
図3に示される制御装置100の構成は一例に過ぎない。例えば、制御装置100は、複数の構成が集約された装置などを用いて構成されてもよい。また、制御装置100における各機能部は、複数の装置などを用いて分散処理されてもよい。また、制御装置100の各機能部は、
図3に示される構成に限らず、後述するハードウエアの構成例で説明するように種々の構成により実現されてよい。
【0035】
CPU120は、制御装置100の全体を制御する主制御部として機能する。CPU120は、コンフィグレーション制御部110、ビットマップ制御部130、モニタ情報ダウンロード部180、及びIF1~3の各機能部に対する制御を行う。
【0036】
ビットマップ制御部130は、各モニタに表示するための表示情報を格納し、所定の認証処理を行う。ビットマップ制御部130は、認証結果に応じて、IF制御部141~143に対する表示情報の送出制御を行う。表示情報は、例えばビットマップデータである。表示情報の詳細については後述する。
【0037】
ここで、
図4を参照してビットマップ制御部130の詳細な構成について説明する。
図4は、ビットマップ制御部130の詳細な構成を示すブロック図である。ビットマップ制御部130は、ビットマップ認証制御部131、ビットマップ格納部132、及びビットマッププロファイル格納制御部133を備えている。
【0038】
ビットマップ認証制御部131は、コンフィグレーション制御部110におけるモニタの認証結果をCPU120を介して受け取る。認証に成功した場合、ビットマップ認証制御部131は、IF制御部141~143へ表示情報を送出することを、ビットマッププロファイル格納制御部133に対して許可する。
【0039】
ここで、表示情報について説明する。表示情報は、モニタ201~203に接続されているインターフェースを表示により示すための情報である。インターフェースは、制御装置100と各モニタとを接続するための機能である。
図3の例では、IF部1~3がインターフェースに該当する。表示情報は、これらのインターフェースに応じて異なる内容を示す画像情報や文字情報などである。
【0040】
表示情報は、例えば、「LCD1」、「LCD2」、「LCD3」などの文字を含む背景画像である。表示情報は、例えば、ビットマップ形式、JPEG形式、又はPNG形式などの画像情報であってよい。また、表示情報は、背景色などを含んでもよいし、テキスト形式の情報であってもよい。以下では、表示情報としてビットマップ形式のデータを用いて説明を行う。また、当該表示情報を「ビットマップデータ」と称して説明する場合がある。
【0041】
表示情報が各モニタに表示されることで、ユーザが当該表示を視認できるので、各モニタがどのインターフェースに接続されているかをユーザが把握することができる。したがって、正しい接続時における表示と異なる表示がなされている場合、ユーザは誤接続の発生を検出することができる。
【0042】
ビットマップ格納部132は、インターフェースと、ビットマップデータとを対応付けて格納する。
図5は、ビットマップ格納部132に格納される情報の一例としてビットマップ格納情報132aを示す図である。ビットマップ格納情報132aは、例えば、ビットマップID、インターフェース情報、及びビットマップデータを対応付けて格納する。
【0043】
ビットマップIDは、ビットマップデータを識別する情報である。
インターフェース情報は、ビットマップデータを送出する対象のインターフェースを示す情報である。例えば、「IF1」はIF部1、「IF2」はIF部2、「IF3」はIF部3に対応する。したがって、例えば、IF部1からは「LCD1」のビットマップデータが送出される。
【0044】
図4に戻り説明を続ける。
ビットマッププロファイル格納制御部133は、コンフィグレーション制御部110におけるコンフィグレーションの後、ビットマップ格納部132から各インターフェースに対応するビットマップデータを取得する。ビットマッププロファイル格納制御部133は、各モニタに送出する形式でビットマップデータを再構成する。これにより、ビットマップデータは、IF制御部141~143への送出が可能な状態となる。ビットマッププロファイル格納制御部133は、再構成されたビットマップデータをIF制御部141~143に送出する。このようにすることで、各モニタに応じた固定のビットマップデータがIF制御部141~143にロードされる。これにより、各モニタへのビットマップデータの送出準備を行うことができる。
【0045】
図3に戻り説明を続ける。
コンフィグレーション制御部110は、各モニタのコンフィグレーションに用いるコンフィグレーションデータを格納する。コンフィグレーションデータは、例えば、各モニタへのデータ送信方法に関する情報を含み得る。また、コンフィグレーション制御部110は、所定の認証処理を行い、認証結果に応じて各モニタに対するコンフィグレーションの制御を行う。
【0046】
ここで、
図6を参照してコンフィグレーション制御部110の詳細な構成について説明する。
図6は、コンフィグレーション制御部110の詳細な構成を示すブロック図である。コンフィグレーション制御部110は、コンフィグレーション認証制御部111、コンフィグレーション格納部112、及びコンフィグレーション格納制御部113を備えている。
【0047】
コンフィグレーション認証制御部111は、実施形態1の取得部11及び認証部12の一例である。
コンフィグレーション認証制御部111(取得部)は、インターフェースに接続されたモニタに関するモニタ情報を取得する。コンフィグレーション認証制御部111は、制御装置100(自装置)の電源投入に応じてモニタ情報を取得してもよいし、任意のタイミングでモニタ情報を取得してもよい。
【0048】
モニタ情報は、各モニタの特性を示す情報を含み得る。モニタ情報は、例えば、モニタの製造メーカ名や型番などである。例えば、コンフィグレーション認証制御部111は、制御装置100に接続されたモニタからEDID(Extended Display Identification Data)情報を取得してもよい。EDIDは、モニタが対応する周波数、解像度、製造メーカ名、型番など、ディスプレイ固有の特性を記述したバイナリーファイルである。
【0049】
コンフィグレーション認証制御部111は、EDIDに基づいて、製造メーカ等のモニタ情報を取得してよい。例えば、制御装置100は、制御装置100が有する記憶装置にEDIDと製造メーカ等の対応テーブルを予め格納しておく。コンフィグレーション認証制御部111は、対応テーブルを参照することで、取得されたモニタ情報から製造メーカ等の情報を取得する。モニタ情報の取得方法はこれに限られず、任意の方法が用いられてよい。
【0050】
このようにすることで、コンフィグレーション認証制御部111は、OSが実装される前にモニタ情報を取得することができる。また、コンフィグレーション認証制御部111は、OSが実装されている場合であっても、OS起動前にモニタ情報を取得することができる。
【0051】
また、コンフィグレーション認証制御部111(認証部)は、各モニタに対して所定のビットマップデータを送出するために必要な認証処理を制御する。コンフィグレーション認証制御部111は、モニタ情報と、モニタを認証する基準となる基準モニタ情報(基準情報)と、を比較することでモニタの認証を行う。認証処理は、接続されたモニタが予め制御装置100に登録されているか否かを判定するものである。基準モニタ情報は、コンフィグレーション格納部112に予め格納されている。基準モニタ情報については後述する。
【0052】
コンフィグレーション認証制御部111は、CPU120を介してビットマップ制御部130に認証結果を出力する。モニタの認証に失敗した場合、コンフィグレーション認証制御部111は、CPU120に対してデータ取得メッセージを送ることで、モニタ情報ダウンロード部180にコンフィグレーションデータのダウンロードを要求することもできる。
【0053】
コンフィグレーション格納部112は、モニタの認証に用いられる基準モニタ情報と、各モニタのコンフィグレーションに用いられるコンフィグレーションデータとを格納する。
【0054】
図7は、コンフィグレーション格納部112に格納される情報の一例として、コンフィグレーション格納情報112aを示す図である。コンフィグレーション格納情報112aは、例えば、コンフィグレーションデータID、基準モニタ情報、及びコンフィグレーションデータを対応付けたものである。
コンフィグレーションデータIDは、コンフィグレーションデータを識別する情報である。
【0055】
基準モニタ情報は、モニタの認証処理に用いられる情報である。コンフィグレーション認証制御部111において取得されるモニタ情報と基準モニタ情報とを比較することで、モニタの認証が行われる。基準モニタ情報は、例えば、上述したモニタ情報と同様、各モニタの特性を示す情報を含み得る。基準モニタ情報は、例えば、モニタが対応する周波数、解像度、製造メーカ名、型番などである。基準モニタ情報は、EIDIなどを含んでもよい。基準モニタ情報は、後述するモニタ情報ダウンロード部180などを用いて、モニタの構成等に応じて更新することができる。
【0056】
コンフィグレーションデータは、各モニタのコンフィグレーションを行うための情報である。コンフィグレーションデータは、例えば、各モニタに応じたデータ送信方法である。これに限らず、コンフィグレーションデータは、コンフィグレーションに関する種々の情報を含んでよい。
【0057】
図6に戻り説明を続ける。
コンフィグレーション格納制御部113は、モニタの認証に成功した場合、認証成功したモニタに対応するコンフィグレーションデータをコンフィグレーション格納部112から取得し、対応するインターフェースに送出する。例えば、IF部1にモニタ201が接続されたとする。モニタ201から取得されるモニタ情報が、
図7に示す基準モニタ情報「a1, a2, a3,・・・」と一致した場合、モニタ201は認証に成功する。この場合、コンフィグレーション格納制御部113は、コンフィグレーションデータ「A」を取得し、IF部1に対応するIF制御部141に当該データを送出する。これにより、コンフィグレーションデータ「A」を用いて、モニタ201のコンフィグレーションを行うことができる。
【0058】
図3に戻り説明を続ける。
IF部1~3は、各モニタと制御装置100との間で情報の授受を行うためのインターフェースである。
【0059】
IF部1は、IF制御部141及びコネクタ171を備える。IF制御部141については後述する。IF制御部141は、同図に示すように、例えばFPGA151などにより実現されてよい。これに限られず、IF制御部141は、CPLD(Complex Programmable Logic Device)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などを用いて実現されてもよい。
【0060】
IF部2は、FPGA152により実現されるIF制御部142と、コネクタ172とを備えている。IF部3は、FPGA153により実現されるIF制御部143と、コネクタ173とを備えている。IF部2及びIF部3の構成についてはIF部1と同様であるので説明を省略する。
【0061】
IF制御部141~143は、実施形態1の送出部13の一例である。モニタの認証に成功した場合、IF制御部141~143は、インターフェースに対応付けられたビットマップデータをモニタに送出する。IF制御部141~143は、対応するインターフェースの送出部としてそれぞれ機能する。例えば、IF制御部141はIF部1の送出部である。同様に、IF制御部142はIF部2、IF制御部143はIF部3の送出部である。
【0062】
コンフィグレーション認証制御部111においてモニタの認証に成功した場合、IF制御部141~143は、コンフィグレーション格納制御部113からコンフィグレーションデータを受け取る。IF制御部141~143は、各モニタにビットマップデータを送出する前に、基準モニタ情報に対応付けられたコンフィグレーションデータを用いて、モニタのコンフィグレーションを行う。
【0063】
コンフィグレーション完了後、IF制御部141~143は、ビットマッププロファイル格納制御部133からビットマップデータを受け取る。ビットマップデータは、IF部1~3に対応付けられたものである。例えば、IF制御部141は、IF部1に対応付けられたビットマップデータを受け取る。なお、ビットマップデータはビットマッププロファイル格納制御部133において、各モニタに対応する送信形式に再構成されている。
【0064】
IF制御部141~143は、受け取ったビットマップデータを接続されたモニタに送出する。例えば、IF1がモニタ201と接続されている場合、IF制御部141は、IF部1に対応するビットマップデータ「LCD1」をモニタ201に対して送出する。これにより、モニタ201に「LCD1」の画像が表示される。ユーザは、この表示を確認することでモニタ201が正しく接続されたことを確認することができる。
【0065】
ここで、モニタを誤接続した場合の表示について説明する。
図3の破線aに示すようにIF部1とモニタ202とが接続され、モニタ202が認証に成功したとする。この場合においても、IF制御部141がモニタ202に送出するのは、IF部1に対応付けられた「LCD1」のビットマップデータである。したがってモニタ202には、「LCD1」の画像が表示される。これにより、ユーザはモニタ202が誤ってIF部1に接続されたことを把握することができる。制御装置100は、OSの起動を必要とすることなく、このような認証処理及び画像表示を起動直後に行うことができる。これにより、ユーザは生産工程の初期段階でモニタの誤接続を把握することができる。
【0066】
引き続き
図3を参照して説明を続ける。
モニタ情報ダウンロード部180は、モニタが認証に失敗した場合、モニタに対応する基準モニタ情報の取得を要求する要求部として機能する。モニタ情報ダウンロード部180は、接続されたモニタのコンフィグレーションデータがコンフィグレーション格納部112にない場合、当該モニタに対応するコンフィグレーションデータの取得を要求する。
【0067】
例えば、ダウンロード用のデータサーバに予め各種データを保存しておく。モニタ情報ダウンロード部180は、データサーバにダウンロード要求を行う。モニタ情報ダウンロード部180は、接続されたモニタのモニタ情報と一致する情報をダウンロードし、コンフィグレーション格納部112に格納する。このようにすることで、モニタ情報ダウンロード部180は、コンフィグレーション格納部112に存在しなかったモニタ情報を新たに追加することができる。なお、これに限らず、制御装置100がユーザに対してメッセージを出力し、マニュアルでコンフィグレーションデータを置き換えるようにしてもよい。
【0068】
同様にして、モニタ情報ダウンロード部180は、ビットマップデータの取得を要求してもよい。例えば、モニタの数を3つから4つに増やしたとする。モニタ情報ダウンロード部180は、4つ目のモニタに対応する「LCD4」を示すビットマップデータの取得をデータサーバに要求する。モニタ情報ダウンロード部180は、取得したビットマップデータをビットマップ格納部132に格納する。
【0069】
このようにすることで、制御装置100は、情報処理端末1000に実装されるモニタの構成に応じて、ビットマップ格納部132又はコンフィグレーション格納部112に格納された情報を更新することができる。モニタの構成は、モニタの特性、モニタの数、又はモニタの配置などを含み得る。モニタの特性は、モニタ情報に含まれる製造メーカ名、型番、周波数、及び解像度等である。したがって、制御装置100は、実装するモニタ自体の変更、モニタ数の増減、又はモニタ配置の変更等を行う場合であっても、ビットマップデータやコンフィグレーションデータを更新することで対応することができる。
【0070】
これらのデータがダウンロードされた場合、CPU120は、ビットマップ制御部130及びコンフィグレーション制御部110に対して再設定を行う。これにより、装置構成の柔軟性を高めることができる。また、データを外部からダウンロードできるので、異なる装置が混在した環境であっても、装置に応じたデータ取得が可能になる。そのため、生産工程の柔軟性を高めることが可能となる。
【0071】
<制御処理>
続いて、
図8を用いて、情報処理端末1000において実行される処理を説明する。
図8は、制御装置100が行う制御処理を示すフローチャートである。
なお、ビットマップ格納部132(
図4を参照)には、インターフェースに対応するビットマップデータが予め格納されている。また、コンフィグレーション格納部112(
図6を参照)には、基準モニタ情報とコンフィグレーションデータが予め格納されている。また、制御装置100の起動前において、モニタ201~203が制御装置100に接続されている。
【0072】
制御装置100が起動されると、コンフィグレーション認証制御部111は、モニタ201~203のモニタ情報を取得する(S1)。コンフィグレーション認証制御部111は、取得されたモニタ情報と、コンフィグレーション格納部112の基準モニタ情報とが一致するか否かを判定する(S2)。これにより、コンフィグレーション認証制御部111は、接続されたモニタの認証を行う。
【0073】
コンフィグレーション認証制御部111は、認証結果をビットマップ制御部130に出力する。起動時に取得されたモニタ情報と、予め格納されている基準モニタ情報とが一致した場合(S2のYES)、モニタは認証に成功し、次の処理に進む。ここではモニタ201~203の全てが認証に成功したとする。一致しなかった場合(S2のNO)については後述する。
【0074】
コンフィグレーション制御部110は、各モニタのコンフィグレーションを実行する(S3)。具体的には、コンフィグレーション認証制御部111は、コンフィグレーション格納制御部113に対してコンフィグレーションの開始を許可する。コンフィグレーション格納制御部113は、コンフィグレーション格納部112を参照して各モニタのコンフィグレーションデータを取得し、対応するIF制御部141~143にデータをロードする。IF制御部141~143は、ロードされたコンフィグレーションデータに従い、各モニタのコンフィグレーションを行う。
【0075】
ビットマップ制御部130は、ビットマップデータをIF制御部141~143にロードする(S4)。具体的には、ビットマップ認証制御部131は、認証結果を受け取り、ビットマッププロファイル格納制御部133に対して、ビットマップデータのIF制御部141~143への送出を許可する。ビットマッププロファイル格納制御部133は、IF部1~3に対応するビットマップデータをビットマップ格納部132から取得し、対応するIF制御部141~143にデータをロードする。
【0076】
IF制御部141~143は、各モニタにビットマップデータを送出する(S5)。これにより、モニタ201~203は、IF部1~3に対応付けられたビットマップデータをそれぞれ表示する。
【0077】
ステップS2において、接続されたモニタの一部又は全部が認証に成功しなかったとする(S2のNO)。この場合、モニタ情報ダウンロード部180は、外部のダウンロード用データサーバ等に対し、モニタ情報のダウンロード要求を行う(S6)。モニタ情報ダウンロード部180は、ダウンロードされたモニタ情報を、基準モニタ情報としてコンフィグレーション格納部112に格納させる。なお、モニタ情報ダウンロード部180は、ユーザにメッセージを出力し、ユーザからマニュアルでデータ入力を受け付けて、モニタ情報を更新してもよい。
【0078】
このような制御処理を行うことで、制御装置100は、インターフェースに対応するビットマップデータをモニタ201~203に表示させることができる。表示画面の一例は、関連する技術を用いて説明した
図10に示されるようなものである。制御装置100は、OSを実装する前の段階で、このような表示を行うことができる。例えば、正しくはIF部1とモニタ201とが接続されるべきところを、IF部1とモニタ203とが誤接続されている場合、制御装置100は、モニタ203にIF部1との接続を示す「LCD1」の画像を表示させる。
【0079】
以上説明したように、本実施形態にかかる情報処理端末1000によれば、複数のモニタ201~203を有する表示システムにおいて、制御装置100が所定の処理を実行することで、ユーザがモニタの誤接続を容易に検出することができる。
制御装置100は、インターフェースに接続されたモニタに関するモニタ情報を取得し、モニタ情報と、予め格納された基準モニタ情報と、を比較してモニタを認証する。認証に成功した場合、表示情報として予め格納されたビットマップデータをモニタに送出する。このようにすることで、予め想定されてないモニタが制御装置100に接続された場合には、当該モニタへのビットマップデータの送出を行わないようにすることができる。
【0080】
制御装置100は、所定のビットマップデータを接続先のモニタに直接送信して、各モニタに当該データを表示させることができる。このようにすることで、OS起動前でも各モニタに応じた固定のビットマップ画像を直接表示できるので、誤接続があった場合、ユーザは装置の起動直後にその旨を確認することができる。これにより、OS実装前の生産初期段階において、簡易な構成を用いてモニタの誤接続を検出し、生産工程の後戻りを防止することができる。
【0081】
また、制御装置100は、基準モニタ情報が格納されていない場合には、外部のサーバ等に対してダウンロード要求を行うことで当該情報を取得することができる。そのため、予め想定されてないモニタが接続された場合、制御装置100はコンフィグレーションデータを新たにダウンロードすることができる。このようにすることで、装置の構成に応じて、送出するビットマップデータの入れ替えや、実装するモニタに応じた制御回路の変更を実現することができる。これにより、装置構成の柔軟性を高めることができる。
【0082】
<ハードウエアの構成例>
制御装置100の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。以下、制御装置100の各機能構成部がハードウエアとソフトウエアとの組み合わせで実現される場合について説明する。
【0083】
図9は、制御装置100を実現するコンピュータ900のハードウエア構成を例示するブロック図である。コンピュータ900は、制御装置100を実現するために設計された専用のコンピュータであってもよいし、汎用のコンピュータであってもよい。
【0084】
コンピュータ900は、バス902、プロセッサ904、メモリ906、ストレージデバイス908、入出力インタフェース910、及びネットワークインタフェース912を有する。バス902は、プロセッサ904、メモリ906、ストレージデバイス908、入出力インタフェース910、及びネットワークインタフェース912が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ904などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0085】
プロセッサ904は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの種々のプロセッサである。メモリ906は、RAM(Random Access Memory)などを用いて実現される主記憶装置である。ストレージデバイス908は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又は ROM(Read Only Memory)などを用いて実現される補助記憶装置である。ストレージデバイス908は、ビットマップ格納部132及びコンフィグレーション格納部112として用いられ得る。
【0086】
入出力インタフェース910は、コンピュータ900と入出力デバイスとを接続するためのインタフェースである。例えば入出力インタフェース910には、キーボードなどの入力装置や、ディスプレイ装置などの出力装置が接続される。入出力インタフェース910は、モニタ201~203を接続するためのIF部1~3として用いられ得る。ネットワークインタフェース912は、コンピュータ900をネットワークに接続するためのインタフェースである。このネットワークは、LAN(Local Area Network)であってもよいし、WAN(Wide Area Network)であってもよい。
【0087】
ストレージデバイス908は、制御装置100の各機能構成部を実現するプログラムを記憶している。プロセッサ904は、このプログラムをメモリ906に読み出して実行することで、制御装置100の各機能構成部を実現する。プロセッサの各々は、図面を用いて説明されたアルゴリズムをコンピュータに行わせるための命令群を含む1又はそれ以上のプログラムを実行する。このプログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0088】
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0089】
1~3 IF部
10 制御装置
11 取得部
12 認証部
13 送出部
50 本体部
100 制御装置
110 コンフィグレーション制御部
111 コンフィグレーション認証制御部
112 コンフィグレーション格納部
112a コンフィグレーション格納情報
113 コンフィグレーション格納制御部
130 ビットマップ制御部
131 ビットマップ認証制御部
132 ビットマップ格納部
132a ビットマップ格納情報
133 ビットマッププロファイル格納制御部
141~143 IF制御部
151~153 FPGA
171~173 コネクタ
180 モニタ情報ダウンロード部
201~203 モニタ
900 コンピュータ
902 バス
904 プロセッサ
906 メモリ
908 ストレージデバイス
910 入出力インタフェース
912 ネットワークインタフェース
1000 情報処理端末(表示システム)