(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-07
(45)【発行日】2023-08-16
(54)【発明の名称】裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法及び電子機器
(51)【国際特許分類】
G09G 5/36 20060101AFI20230808BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20230808BHJP
H04N 13/305 20180101ALI20230808BHJP
H04N 13/31 20180101ALI20230808BHJP
【FI】
G09G5/36 500
G09G5/00 X
G09G5/00 550C
H04N13/305
H04N13/31
(21)【出願番号】P 2021551862
(86)(22)【出願日】2019-03-07
(86)【国際出願番号】 CN2019077368
(87)【国際公開番号】W WO2020177132
(87)【国際公開日】2020-09-10
【審査請求日】2021-11-16
(73)【特許権者】
【識別番号】521387822
【氏名又は名称】深▲ゼン▼市立体通科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】中国 518000 広東省深▲ゼン▼市龍華区民治街道樟坑社区樟坑優品文化創意園2棟101
【審査官】西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0182083(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107179613(CN,A)
【文献】特開2016-177281(JP,A)
【文献】特開2017-153006(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0277728(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/00 - 5/42
H04N 13/305
H04N 13/31
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法であって、
前記
裸眼3Dディスプレイは3Dフィルムで覆われており、前記
自動キャリブレーション方法は、
S1:前記
裸眼3Dディスプレイは、予め定められた鑑賞距離に基づいて第1の3Dテストチャートを表示するとともに、カメラを通じて、平面鏡における前記第1の3Dテストチャートの鏡面画像を取得し、前記第1の3Dテストチャートは第1のモノクロの純粋色の3D左画像と黒の純粋色の3D右画像を含み、前記平面鏡と前記
裸眼3Dディスプレイは平行に設置され、
S121:前記鏡面画像内の同一色の画素が傾斜縞を形成する画素群を複数取得し、
S122:前記画素群が形成する傾斜縞の数が予め定められた縞数よりも大きいか否かを判断し、
S123:大きくない場合には、現在の3D表示の回転角度を初期回転角度とし、
S2:予め定められたアルゴリズムに基づいて、前記
裸眼3Dディスプレイの3D表示の回転角度及び左右の偏移量を調整し、前記カメラを通じて、毎回の調整後の鏡面画像を取得するとともに、毎回の前記鏡面画像における
傾斜縞を形成する画素が
水平方向に最も多く連続する最大画素群の連続画素数を取得し、
S3:選別した最大連続画素数が属す鏡面画像に対応する3D表示の回転角度と左右の偏移量がそれぞれ増加又は減少するように調整し、調整する毎に連続画素数を取得し、取得した連続画素数が最大となるまで調整を繰り返してキャリブレーションする、ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ステップS2において、予め定められたアルゴリズムに基づき、前記
裸眼3Dディスプレイの3D表示の回転角度及び左右の偏移量を調整する際には、
前記3D表示の回転角度を変化させずに前記左右の偏移量を調整すること、及び
前記左右の偏移量を変化させずに前記3D表示の回転角度を調整すること、が含まれることを特徴とする請求項1に記載の裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法。
【請求項3】
前記3D表示の回転角度を変化させずに前記左右の偏移量を調整する際には、
前記3D表示の回転角度を変化させることなく、初期偏移量から、予め定められた刻み幅で前記左右の偏移量を徐々に増加させるか徐々に減少させることを特徴とする請求項2に記載の裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法。
【請求項4】
上記の初期偏移量から予め定められた刻み幅で前記左右の偏移量を徐々に増加させるか徐々に減少させるにあたり、
前記左右の偏移量を調整する度に、調整後に前記鏡面画像内の最大画素群の連続画素数が減少する場合には、前記初期偏移量から逆方向に、予め定められた刻み幅で前記左右の偏移量を徐々に調整することを特徴とする請求項3に記載の裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法。
【請求項5】
前記左右の偏移量を変化させずに前記3D表示の回転角度を調整する際には、
前記左右の偏移量を変化させることなく、初期回転角度から、予め定められた刻み幅で前記3D表示の回転角度を徐々に増加させるか徐々に減少させることを特徴とする請求項2に記載の裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法。
【請求項6】
上記の初期回転角度から予め定められた刻み幅で前記3D表示の回転角度を徐々に増加させるか徐々に減少させるにあたり、
前記3D表示の回転角度を調整する度に、調整後に前記鏡面画像内の最大画素群の連続画素数が減少する場合には、前記初期回転角度から逆方向に、予め定められた刻み幅で前記3D表示の回転角度を徐々に調整することを特徴とする請求項5に記載の裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法。
【請求項7】
前記ステップS122の後に、前記
自動キャリブレーション方法は、更に、
S1241:前記画素群が形成する傾斜縞の数が予め定められた縞数よりも大きい場合には、傾斜縞の水平方向の表示間隔を取得し、
S1242:前記傾斜縞の水平方向の表示間隔に基づいて、前記
裸眼3Dディスプレイ上の傾斜縞の実際の表示間隔を算出し、
S1243:前記
裸眼3Dディスプレイ上の傾斜縞の実際の表示間隔と現在の画像配置の切片から、最適な画像配置の切片を算出し、
S1244:前記最適な画像配置の切片及び物理的回折格子幅に基づいて、現在の3D表示の回転角度を算出し、前記現在の3D表示の回転角度を初期回転角度とする、ことを特徴とする請求項1に記載の裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法。
【請求項8】
前記ステップS1の前に、前記
自動キャリブレーション方法は、更に、
S01:前記
裸眼3Dディスプレイは、第2の3Dテストチャートを表示するとともに、カメラを通じて、平面鏡における前記第2の3Dテストチャートの鏡面画像を取得し、前記第2の3Dテストチャートは、第3のモノクロ3D左画像と第3のモノクロ3D右画像を含み、
S02:前記第2の3Dテストチャートの鏡面画像に基づいて、前記第2の3Dテストチャートにおける前記
裸眼3Dディスプレイの位置及びサイズを特定し、
S03:前記第2の3Dテストチャートにおける前記
裸眼3Dディスプレイの位置及びサイズと、前記
裸眼3Dディスプレイの実際の長さPL及び前記カメラの視野角fovに基づいて、前記
裸眼3Dディスプレイから前記鏡面画像までの距離Lを算出し、
L=(PL*(W/pw)/2.0)/tan(fov/2.0)
Wは前記カメラの最大画素幅、pwは前記鏡面画像における前記
裸眼3Dディスプレイの長さであることを特徴とする請求項1に記載の裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法。
【請求項9】
ディスプレイを含む電子機器であって、
前記
裸眼3Dディスプレイは3Dフィルムで覆われており、
前記電子機器は、更にプロセッサを含んでおり、前記プロセッサは、メモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行する際に、請求項1~8のいずれか1項に記載の裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法を
実行す
ることを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、裸眼3D表示の分野に関し、より具体的には、裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
裸眼3D表示技術は、ユーザが3Dメガネを装着しなくても3D鑑賞を実現可能なことから、一段とユーザの人気を博すようになっている。裸眼3D表示技術の実現原理としては、電子機器のディスプレイを特殊な3Dガラスフィルムで覆い、3D表示要求に基づいて表示内容の画像を再配置する。これにより、3Dガラスフィルム越しにユーザの左右の目に左目画像と右目画像をそれぞれ見せることで、3D表示効果を達成する。
【0003】
電子機器のディスプレイに3Dガラスフィルムを貼った後は、ディスプレイの画像配置を3Dガラスフィルムの貼り付け位置と一致させて、最適な鑑賞効果を実現するために、ディスプレイの画像配置をキャリブレーションする必要がある。しかし、従来のディスプレイでは、画像配置のキャリブレーションが手作業で行われている。キャリブレーション過程において、ユーザは、視認した効果に基づき画像配置パラメータを手動で少しずつ調整する必要があり、調整過程が緩慢且つ煩雑である。また、良好な鑑賞効果を得にくく、ユーザエクスペリエンスに劣る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明で解決しようとする技術的課題は、従来技術における上記の欠点に対し、裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法及び電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明が技術的課題を解決するために用いる技術方案は以下の通りである。即ち、裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法を構築する。前記ディスプレイは3Dフィルムで覆われている。前記方法は以下を含む。
【0006】
S1:前記ディスプレイは、予め定められた鑑賞距離に基づいて第1の3Dテストチャートを表示するとともに、カメラを通じて、平面鏡における前記第1の3Dテストチャートの鏡面画像を取得する。前記第1の3Dテストチャートは第1のモノクロ3D左画像と黒色3D右画像を含む。前記平面鏡と前記ディスプレイは平行に設置される。
【0007】
S2:予め定められたアルゴリズムに基づいて、前記ディスプレイの3D表示の回転角度及び左右の偏移量を調整する。また、前記カメラを通じて、毎回の調整後の鏡面画像を取得するとともに、毎回の前記鏡面画像における最大画素群の有効画素数を取得する。
【0008】
S3:選別した最大有効画素数が属す鏡面画像に対応する3D表示の回転角度と左右の偏移量をキャリブレーションパラメータとする。
【0009】
更に、本発明で記載する裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法では、前記ステップS2において、予め定められたアルゴリズムに基づき、前記ディスプレイの3D表示の回転角度及び左右の偏移量を調整する際に、前記3D表示の回転角度を変化させずに前記左右の偏移量を調整すること、及び前記左右の偏移量を変化させずに前記3D表示の回転角度を調整すること、が含まれる。
【0010】
更に、本発明で記載する裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法では、前記3D表示の回転角度を変化させずに前記左右の偏移量を調整する際に、前記3D表示の回転角度を変化させることなく、初期偏移量から、予め定められた刻み幅で前記左右の偏移量を徐々に増加させるか徐々に減少させる。
【0011】
更に、本発明で記載する裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法では、上記の初期偏移量から予め定められた刻み幅で前記左右の偏移量を徐々に増加させるか徐々に減少させるにあたり、前記左右の偏移量を調整する度に、調整後に前記鏡面画像内の最大画素群の有効画素数が減少する場合には、前記初期偏移量から逆方向に、予め定められた刻み幅で前記左右の偏移量を徐々に調整する。
【0012】
更に、本発明で記載する裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法では、前記左右の偏移量を変化させずに前記3D表示の回転角度を調整する際に、前記左右の偏移量を変化させることなく、初期回転角度から、予め定められた刻み幅で前記3D表示の回転角度を徐々に増加させるか徐々に減少させる。
【0013】
更に、本発明で記載する裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法では、上記の初期回転角度から予め定められた刻み幅で前記3D表示の回転角度を徐々に増加させるか徐々に減少させるにあたり、前記3D表示の回転角度を調整する度に、調整後に前記鏡面画像内の最大画素群の有効画素数が減少する場合には、前記初期回転角度から逆方向に、予め定められた刻み幅で前記3D表示の回転角度を徐々に調整する。
【0014】
更に、本発明で記載する裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法では、前記ステップS1の後且つ前記ステップS2の前に、更に以下を含む。
【0015】
S121:前記鏡面画像内の同一色素の連続画素群を取得する。
【0016】
S122:前記連続画素群が形成する傾斜縞の数が予め定められた縞数よりも大きいか否かを判断する。
【0017】
S123:大きくない場合には、現在の3D表示の回転角度を初期回転角度とする。
【0018】
更に、本発明で記載する裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法では、前記ステップS122の後に、更に以下を含む。
【0019】
S1241:前記連続画素群が形成する傾斜縞の数が予め定められた縞数よりも大きい場合には、傾斜縞間の水平幅を取得する。
【0020】
S1242:前記傾斜縞間の水平幅に基づいて、前記ディスプレイ上の傾斜縞の実際の幅を算出する。
【0021】
S1243:前記ディスプレイ上の傾斜縞の実際の幅と現在の画像配置の切片から、最適な画像配置の切片を算出する。
【0022】
S1244:前記最適な画像配置の切片及び物理的回折格子幅に基づいて、現在の3D表示の回転角度を算出し、前記現在の3D表示の回転角度を初期回転角度とする。
【0023】
更に、本発明で記載する裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法では、前記ステップS1の前に、更に以下を含む。
【0024】
S01:前記ディスプレイは、第2の3Dテストチャートを表示するとともに、カメラを通じて、平面鏡における前記第2の3Dテストチャートの鏡面画像を取得する。前記第2の3Dテストチャートは、第3のモノクロ3D左画像と第3のモノクロ3D右画像を含む。
【0025】
S02:前記第2の3Dテストチャートの鏡面画像に基づいて、前記第2の3Dテストチャートにおける前記ディスプレイの位置及びサイズを特定する。
【0026】
S03:前記第2の3Dテストチャートにおける前記ディスプレイの位置及びサイズと、前記ディスプレイの実際の長さPL及び前記カメラの視野角fovに基づいて、前記ディスプレイから前記鏡面画像までの距離Lを算出する。
【0027】
L=(PL*(W/pw)/2.0)/tan(fov/2.0)
【0028】
Wは前記カメラの最大画素幅、pwは前記鏡面画像における前記ディスプレイの長さである。
【0029】
このほか、本発明は更に電子機器を提供する。前記電子機器はディスプレイを含む。また、前記ディスプレイは3Dフィルムで覆われている。
【0030】
前記電子機器は、更にプロセッサを含んでいる。前記プロセッサは、メモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行する際に、上記の裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法を実現するために用いられる。
【発明の効果】
【0031】
本発明の裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法及び電子機器を実施することで、以下の有益な効果が得られる。
【0032】
当該電子機器のディスプレイは3Dフィルムで覆われている。また、当該方法は、以下を含む。S1:ディスプレイは、予め定められた鑑賞距離に基づいて第1の3Dテストチャートを表示するとともに、カメラを通じて、平面鏡における第1の3Dテストチャートの鏡面画像を取得する。第1の3Dテストチャートは第1のモノクロ3D左画像と黒色3D右画像を含む。また、平面鏡とディスプレイは平行に設置される。S2:予め定められたアルゴリズムに基づいて、ディスプレイの3D表示の回転角度及び左右の偏移量を調整する。また、カメラを通じて、毎回の調整後の鏡面画像を取得するとともに、毎回の鏡面画像における最大画素群の有効画素数を取得する。S3:選別した最大有効画素数が属す鏡面画像に対応する3D表示の回転角度と左右の偏移量をキャリブレーションパラメータとする。本発明では、カメラを通じて鏡面内の表示効果画像を取得するとともに、鏡面画像に基づいてキャリブレーションを自動で完了させる。且つ、鏡面の距離を可変とする。これにより、ユーザは少しずつ手動で調節する必要がなくなり、ユーザエクスペリエンスが大幅に向上する。
【0033】
以下に、図面と実施例を組み合わせて本発明につき更に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】
図1は、本発明の一実施例で提供する裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法のフローチャートである。
【
図2】
図2は、本発明の一実施例で提供する裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法のフローチャートである。
【
図3】
図3は、本発明の一実施例で提供する裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法のフローチャートである。
【
図4】
図4は、本発明の一実施例で提供する電子機器の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の技術的特徴、目的及び効果がより明確に理解されるよう、図面を参照して、本発明の具体的実施形態につき詳細に説明する。
【0036】
実施例
【0037】
図1を参照して、本実施例の裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法は、ディスプレイを備える電子機器に応用される。電子機器は、ディスプレイ側にカメラを有している。また、当該ディスプレイは3Dフィルムで覆われている。選択的に、3Dフィルムには、レンチキュラーレンズ式の3Dフィルムを選択してもよいし、視差バリア式の3Dフィルムや、その他の裸眼表示作用を有する3Dフィルムを選択してもよい。自動キャリブレーションに先立ち、まず、ディスプレイを3Dフィルムで覆った後、平面鏡をディスプレイ側に設置する。平面鏡の鏡面(正面)はディスプレイと対向して設置し、且つ平面鏡とディスプレイが平行になるようにする。注意すべき点として、平面鏡とディスプレイは絶対的な平行を維持するわけではない。この作業はユーザにとってやや難しいため、本実施例では、平面鏡とディスプレイの平行誤差が予め定められた誤差範囲内であればよいとする。平面鏡はホルダで支持すればよい。ホルダの種類及び形状はここでは限定せず、ホルダが平面鏡を支持して平面鏡とディスプレイを平行にできればよい。このほか、本実施例では、平面鏡とディスプレイとの距離を予め定められた鑑賞距離の半分とする。これは、平面鏡の結像原理に基づけば、カメラ(カメラとディスプレイは同一平面に位置する)と平面鏡の鏡面画像との距離は、カメラと平面鏡との距離の2倍になるからである。設置が完了した後、自動キャリブレーションを開始可能となる。当該方法は、以下のステップを含む。
【0038】
S1:ディスプレイは、予め定められた鑑賞距離に基づいて第1の3Dテストチャートを表示するとともに、カメラを通じて、平面鏡における第1の3Dテストチャートの鏡面画像を取得する。第1の3Dテストチャートは、第1のモノクロ3D左画像及び黒色3D右画像を含み、第1のモノクロ3D左画像と黒色3D右画像から3D画像を構成可能である。第1のモノクロ3D左画像と黒色3D右画像は純粋色の3D画像である。例えば、第1のモノクロ3D左画像を緑の純粋色画像、即ちRGB(0,255,0)とし、黒色3D右画像を黒色の純粋色画像とする。
【0039】
S2:予め定められたアルゴリズムに基づいて、ディスプレイの3D表示の回転角度及び左右の偏移量を調整する。また、カメラを通じて、毎回の調整後の鏡面画像を取得するとともに、毎回の鏡面画像における最大画素群の有効画素数を取得する。
【0040】
具体的には、毎回の調整後の鏡面画像を取得した後、鏡面画像内の色が近似する連続画素群を探し出し、毎回の鏡面画像における最大画素群の有効画素数を取得する。ステップS2において、予め定められたアルゴリズムに基づき、ディスプレイの3D表示の回転角度及び左右の偏移量を調整する際には、3D表示の回転角度を変化させずに左右の偏移量を調整すること、及び、左右の偏移量を変化させずに3D表示の回転角度を調整することが含まれる。以下に、それぞれについて説明する。
【0041】
まず、3D表示の回転角度を変化させずに左右の偏移量を調整する際には、3D表示の回転角度を変化させることなく、初期偏移量から、予め定められた刻み幅で左右の偏移量を徐々に増加させるか徐々に減少させる。予め定められた刻み幅は、調節精度に応じて設定すればよい。例えば、調節過程でパーセンテージを尺度として使用する場合に、毎回の予め定められた刻み幅を0.1とする。更に、初期偏移量から予め定められた刻み幅で左右の偏移量を徐々に増加させるか徐々に減少させるにあたり、左右の偏移量を調整する度に、鏡面画像内の最大画素群の有効画素数が増加し続ける場合、即ち、調整後の有効画素数が調整前の有効画素数よりも大きくなる場合には、調整の方向が正しいことを意味するため、有効画素が最大値となるまで引き続き調整を行えばよい。また、言うまでもなく、調整過程では別の状況が現れる可能性もある。即ち、左右の偏移量を調整する度に、調整後に鏡面画像内の最大画素群の有効画素数が減少する場合には、調整の方向が正しくないことを意味するため、初期偏移量から逆方向に、予め定められた刻み幅で左右の偏移量を徐々に調整する。ここで言う逆方向とは、元々増加させていた場合には減少させるよう調整し、元々減少させていた場合には増加させるよう調整することを意味する。
【0042】
次に、左右の偏移量を変化させずに3D表示の回転角度を調整する際には、左右の偏移量を変化させることなく、初期回転角度から、予め定められた刻み幅で3D表示の回転角度を徐々に増加させるか徐々に減少させる。予め定められた刻み幅は、調節精度に応じて設定すればよく、例えば0.1度とする。更に、初期回転角度から予め定められた刻み幅で3D表示の回転角度を徐々に増加させるか徐々に減少させるにあたり、3D表示の回転角度を調整する度に、鏡面画像内の最大画素群の有効画素数が増加し続ける場合、即ち、調整後の有効画素数が調整前の有効画素数よりも大きくなる場合には、調整の方向が正しいことを意味するため、有効画素が最大値となるまで引き続き調整を行えばよい。また、言うまでもなく、調整過程では別の状況が現れる可能性もある。即ち、3D表示の回転角度を調整する度に、調整後に鏡面画像内の最大画素群の有効画素数が減少する場合には、調整の方向が正しくないことを意味するため、初期回転角度から逆方向に、予め定められた刻み幅で3D表示の回転角度を徐々に調整する。ここで言う逆方向とは、元々増加させていた場合には減少させるよう調整し、元々減少させていた場合には増加させるよう調整することを意味する。
【0043】
更に、上記2つのパラメータは、インターバルポーリング方式で調整してもよい。即ち、3D表示の回転角度を1つ調節する度に、左右の偏移量を1回調節して、その回の調節における毎回の鏡面画像内の最大画素群の有効画素数を取得する。その後、3D表示の回転角度を調整してから、再び左右の偏移量を1回調節して、その回の調節における毎回の鏡面画像内の最大画素群の有効画素数を取得する。このルールに従って、調節可能パラメータの範囲内の鏡面画像における最大画素群の有効画素数を取得する。
【0044】
S3:選別した最大有効画素数が属す鏡面画像に対応する3D表示の回転角度と左右の偏移量をキャリブレーションパラメータとする。
【0045】
本実施例では、カメラを通じて鏡面内の表示効果画像を取得するとともに、鏡面画像に基づいてキャリブレーションを自動で完了させる。よって、ユーザは少しずつ手動で調節する必要がなく、ユーザエクスペリエンスが大幅に向上する。且つ、本実施例の調整効果は一段と優れている。
【0046】
実施例
【0047】
図2を参照して、上記実施例をベースに、本実施例の裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法は、ステップS1の後且つステップS2の前に、更に以下を含む。
【0048】
S121:鏡面画像内の同一色素の連続画素群を取得して、鏡面画像内の色が近似する連続画素群を探す。連続画素群は傾斜縞を形成し得る。
【0049】
S122:連続画素群が形成する傾斜縞の数が予め定められた縞数よりも大きいか否かを判断する。
【0050】
S123:連続画素群が形成する傾斜縞の数が予め定められた縞数以下の場合には、現在の3D表示の回転角度を初期回転角度とする。このときの3D表示の回転角度は最適な回転角度に近いことを意味するため、そのままステップS2を実行可能である。
【0051】
更に、ステップS122の後に以下を含む。
【0052】
S1241:連続画素群が形成する傾斜縞の数が予め定められた縞数よりも大きい場合には、傾斜縞間の水平幅を取得する。傾斜縞間の水平幅を取得する際には、連続する傾斜縞の中間の縞を選択して、隣り合う2本の傾斜縞間の幅を算出する。また、精度を上げるために、隣り合う複数の傾斜縞間の幅を算出してから平均値を求めてもよい。例えば、連続する傾斜縞が全部で5本ある場合には、2~3本の縞間、3~4本の縞間の幅を算出してから平均値を求める。
【0053】
S1242:傾斜縞間の水平幅に基づいて、ディスプレイ上の傾斜縞の実際の幅を算出する。
【0054】
S1243:ディスプレイ上の傾斜縞の実際の幅と現在の画像配置の切片から、最適な画像配置の切片を算出する。
【0055】
S1244:最適な画像配置の切片及び物理的回折格子幅に基づいて、現在の3D表示の回転角度を算出し、現在の3D表示の回転角度を初期回転角度とする。
【0056】
本実施例では、ユーザが3Dフィルムを貼った後に、最適な3D表示の回転角度との差が大きくなるとの問題を考慮して、最適な画像配置の切片を算出すべきか否かを縞の数から判断する。これにより、自動調節の精度が更に向上するとともに、調節効率も向上させられる。
【0057】
実施例
【0058】
図3を参照して、上記の実施例では、平面鏡と携帯電話パネルとの距離を予め定められた距離としていた。
【0059】
上記の実施例をベースに、本実施例の裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法は、ステップS1の前に更に以下を含む。
【0060】
S01:ディスプレイは、第2の3Dテストチャートを表示するとともに、カメラを通じて、平面鏡における第2の3Dテストチャートの鏡面画像を取得する。第2の3Dテストチャートは、第3のモノクロ3D左画像及び第3のモノクロ3D右画像を含み、第3のモノクロ3D左画像と第3のモノクロ3D右画像から3D画像を構成可能である。例えば、第3のモノクロ3D左画像と第3のモノクロ3D右画像をそれぞれ緑のモノクロ3D左画像及び緑のモノクロ3D右画像とする。即ち、RGB(0,255,0)とする。
【0061】
S02:第2の3Dテストチャートの鏡面画像に基づいて、第2の3Dテストチャートにおけるディスプレイの位置及びサイズを特定する。鏡面画像を取得した後、色が近似する連続画素群を探す。仮に、第3のモノクロ3D左画像及び第3のモノクロ3D右画像が緑のモノクロ3D左画像及び緑のモノクロ3D右画像の場合には、緑が近似している連続画素群を探す。そして、連続画素群から、形状がディスプレイの形状に最も近い連続画素群を見つけると(ディスプレイ形状のアスペクト比は既知である)、当該画素群を平面鏡における第2の3Dテストチャートの鏡面画像とする。
【0062】
S03:第2の3Dテストチャートにおけるディスプレイの位置及びサイズと、ディスプレイの実際の長さPL及びカメラの視野角fovに基づいて、ディスプレイから鏡面画像までの距離Lを算出する。
【0063】
L=(PL*(W/pw)/2.0)/tan(fov/2.0)
【0064】
Wはカメラの最大画素幅、pwは鏡面画像におけるディスプレイの長さ、tanは三角関数である。
【0065】
上記の実施例と比較して、本実施例では、ユーザが平面鏡を予め定められた距離に配置する必要はなく、任意の距離に配置することができる。カメラは、テストチャートを利用して、ディスプレイから鏡面画像までの距離を取得可能なため、キャリブレーション操作がいっそう簡略化される。ユーザは、平面鏡を配置する際に、平面鏡とディスプレイを平行にするだけでよい。
【0066】
実施例
【0067】
図4を参照して、本実施例は更に電子機器を提供する。電子機器は、ディスプレイとカメラを含む。また、ディスプレイは3Dフィルムで覆われている。電子機器は、更にプロセッサを含んでいる。プロセッサは、メモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行する際に、上記の裸眼3Dディスプレイにおける画像配置の自動キャリブレーション方法を実現するために用いられる。
【0068】
次に、本発明の実施例を実現するのに適した電子機器600の構造の概略図を示す
図4を参照する。本発明の実施例における電子機器には、携帯電話、ノートパソコン、デジタル放送受信機、PDA(パーソナルデジタルアシスタント)、PAD(タブレットPC)、PMP(ポータブルマルチメディアプレーヤー)、車載電子機器(例えば、カーナビゲーション電子機器)等のモバイル電子機器や、デジタルTV、デスクトップコンピュータ等の固定式電子機器が含まれ得るが、これらに限らない。
図4に示す電子機器は一例にすぎず、本発明の実施例の機能及び使用範囲を何らかに制限すべきではない。
【0069】
図4に示すように、電子機器400は、処理装置(例えば、中央処理装置、GPU等)401を含み得る。当該処理装置は、リードオンリーメモリ(ROM)402に記憶されているプログラム、又は記憶装置408からランダムアクセスメモリ(RAM)403にロードされたプログラムに基づいて、各種の適切な動作及び処理を実行可能である。RAM403には、更に、電子機器400の動作に必要な各種プログラム及びデータが記憶されている。処理装置401、ROM402及びRAM403は、バス404を介して互いに接続されている。また、入力/出力(I/O)インターフェース405もバス404に接続されている。
【0070】
通常、I/Oインターフェース405には、例えば、タッチパネル、タッチパッド、キーボード、マウス、カメラ、マイク、加速度計、ジャイロスコープ等を含む入力装置406や、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、スピーカ、バイブレータ等を含む出力装置407や、例えば、磁気テープ、ハードディスク等を含む記憶装置408や、通信装置409といった装置を接続可能である。通信装置409は、電子機器400とその他のデバイスとの無線又は有線通信によるデータ交換を許容し得る。
図4は、各種装置を有する電子機器400を示しているが、ここで示した全ての装置を実施又は具備することを要求するものではないと解釈すべきである。また、代替的に、より多くの装置又はより少ない装置を実施或いは具備してもよい。
【0071】
特に、本発明の実施例に基づけば、上記でフローチャートを参照して記載したプロセスは、コンピュータソフトウェアプログラムとして実現可能である。例えば、本発明の実施例はコンピュータプログラム製品を含む。当該製品は、コンピュータ可読媒体に搭載されるコンピュータプログラムを含んでおり、当該コンピュータプログラムには、フローチャートに示される方法を実行するためのプログラムコードが含まれる。このような実施例において、当該コンピュータプログラムは、通信装置409を通じてネットワークからダウンロード及びインストールされるか、記憶装置408からインストールされるか、ROM402からインストールされる。当該コンピュータプログラムが処理装置401によって実行されると、本発明の実施例の方法で限定した上記の機能が実行される。
【0072】
説明すべき点として、本発明における上記のコンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ記憶媒体、或いはこれらの任意の組み合わせとすることが可能である。コンピュータ記憶媒体は、例えば、電気、磁気、光学、電磁、赤外線又は半導体のシステム、装置又はデバイスとしてもよいし、これらの任意の組み合わせとしてもよい(ただし、これらに限らない)。コンピュータ記憶媒体のより具体的な例には、1又は複数の導線を有する電気接続、ポータブル型のコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EPROM又はフラッシュメモリ)や、光ファイバ、ポータブル型のコンパクトディスクROM(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、或いは上記の任意の適切な組み合わせが含まれ得るが、これらに限らない。本発明において、コンピュータ記憶媒体は、プログラムを含むか記憶する任意の有形媒体とすることができる。当該プログラムは、命令実行システム、装置又はデバイスにより使用されるか、これらと組み合わせて使用可能である。本発明において、コンピュータ可読信号媒体には、ベースバンド内で、又は搬送波の一部として伝播されるデータ信号が含まれ、コンピュータで読み取り可能なプログラムコードが搭載される。このようにして伝播されるデータ信号には、電磁信号、光信号又はこれらの任意の適切な組み合わせを含む様々な形式を採用可能であるが、これらに限らない。また、コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ記憶媒体以外の任意のコンピュータ可読媒体としてもよい。当該コンピュータ可読信号媒体は、命令実行システム、装置又はデバイスにより使用されるか、これらと組み合わせて使用されるプログラムを送信、伝播或いは伝送可能である。コンピュータ可読媒体に含まれるプログラムコードは、電線、光ケーブル、RF(無線周波数)等を含む任意の適切な媒体、又はこれらの任意の組み合わせにより伝送可能である。
【0073】
上記のコンピュータ可読媒体は、上記の電子機器に含まれていてもよいし、当該電子機器には装備されずに単独で存在してもよい。
【0074】
上記のコンピュータ可読媒体には、1又は複数のプログラムが搭載されている。上記の1又は複数のプログラムが当該電子機器により実行されるとき、当該電子機器は、少なくとも2つのIPアドレスを取得して、ノード評価デバイスに対し、少なくとも2つのIPアドレスを含むノード評価要求を送信する。ノード評価デバイスは、少なくとも2つのIPアドレスからIPアドレスを選択して返送し、ノード評価デバイスから返送されたIPアドレスが受信される。取得されたIPアドレスは、コンテンツデリバリネットワーク内のエッジ・ノードを示す。
【0075】
或いは、上記のコンピュータ可読媒体には、1又は複数のプログラムが搭載されている。上記の1又は複数のプログラムが当該電子機器により実行されるとき、当該電子機器は、少なくとも2つのIPアドレスを含むノード評価要求を受信する。そして、少なくとも2つのIPアドレスからIPアドレスを選択し、選択したIPアドレスを返送する。受信されたIPアドレスは、コンテンツデリバリネットワーク内のエッジ・ノードを示す。
【0076】
1種類又は複数種類のプログラミング言語又はそれらの組み合わせによって、本発明の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードを記載可能である。上記のプログラミング言語には、オブジェクト指向のプログラミング言語――例えば、Java、Smalltalk、C++が含まれ、更には、一般的な手続き型プログラミング言語――例えば、「C」言語又は類似のプログラミング言語が含まれる。プログラムコードは、完全にユーザのコンピュータ上で実行されてもよいし、部分的にユーザのコンピュータ上で実行されてもよいし、独立したソフトウェアパッケージとして実行されてもよいし、一部がユーザのコンピュータ上で、一部がリモートコンピュータ上で実行されてもよいし、完全にリモートコンピュータ又はサーバ上で実行されてもよい。リモートコンピュータが関与する場合には、リモートコンピュータが、任意の種類のネットワーク――ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含む――を通じてユーザのコンピュータに接続されてもよいし、外部のコンピュータに接続されてもよい(例えば、インターネットサービスプロバイダを利用してインターネット経由で接続する)。
【0077】
図中のフローチャート及びブロック図は、本発明の各種実施例のシステム、方法及びコンピュータプログラム製品に基づく実現可能なシステム構成、機能及び動作を示している。この点において、フローチャート又はブロック図の各ブロックは、1つのモジュール、プログラムセグメント、又はコードの一部を示し得る。当該モジュール、プログラムセグメント、又はコードの一部は、所定の論理機能を実現するための1又は複数の実行可能な命令を含む。注意すべき点として、置き換えとして実現する際には、ブロック内に示した機能が図中の記載とは異なる順序で発生することもある。例えば、2つの連続して示されるブロックは、実際にはほぼ並行して実行してもよいし、場合によっては反対の順序で実行してもよい。これらは、関連する機能に応じて決定される。注意すべき点として、ブロック図及び/又はフローチャート内の各ブロック、及びブロック図及び/又はフローチャート内のブロックの組み合わせは、規定の機能又は操作を実行する専用のハードウェアベースのシステムを用いて実現してもよいし、専用のハードウェアとコンピュータ命令の組み合わせを利用して実現してもよい。
【0078】
本発明の実施例に記載される関連のユニットは、ソフトウェア方式で実現してもよいし、ハードウェア方式で実現してもよい。なお、ユニットの名称は、当該ユニットそのものを限定しない場合がある。例えば、第1の取得ユニットは、「少なくとも2つのIPアドレスを取得するユニット」と記載することも可能である。
【0079】
本明細書の各実施例は漸次的に記載している。各実施例で重点的に説明した箇所はその他の実施例と異なる点であり、各実施例間の同一又は類似の部分については相互に参照すればよい。また、実施例で開示した装置については、実施例で開示した方法に対応しているため比較的簡単に記載した。よって、関連の箇所については方法部分の説明を参照すればよい。
【0080】
専門家は、更に、本文中で開示した実施例の組み合わせで記載される各例示のユニット及びアルゴリズムのステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現可能であることを意識し得る。ハードウェアとソフトウェアの互換可能性について明確に説明するために、上記の説明では、機能に基づき、各例示の構成及びステップについて一般的に述べた。結局のところ、これらの機能がハードウェアで実行されるのかソフトウェアで実行されるのかは、技術方案における特定の応用及び設計の制約条件によって決定される。専門技術者は、特定の応用ごとに異なる方法を使用して記載した機能を実現可能であるが、こうした実現を本発明の範囲を超えるものとみなすべきではない。
【0081】
以上の実施例は本発明の技術思想及び特性を説明したものにすぎない。上記の実施例は、当業者が本発明の内容を理解し、且つそれに基づき実施し得ることを目的としており、本発明の保護範囲を制限するものではない。本発明の特許請求の範囲に基づき実施される均等な変形及び補足は、いずれも本発明の請求項がカバーする範囲に属するものとする。