(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-07
(45)【発行日】2023-08-16
(54)【発明の名称】予測装置、予測システム、予測方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/04 20230101AFI20230808BHJP
G06Q 50/12 20120101ALI20230808BHJP
【FI】
G06Q10/04
G06Q50/12
(21)【出願番号】P 2022017965
(22)【出願日】2022-02-08
【審査請求日】2022-02-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】金子 輝和
(72)【発明者】
【氏名】柳浦 康次
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 裕泰
(72)【発明者】
【氏名】中川西 知也
(72)【発明者】
【氏名】藤崎 満輝
【審査官】阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-185591(JP,A)
【文献】特開平08-055161(JP,A)
【文献】特開2020-117314(JP,A)
【文献】特開2019-082796(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの出社予定情報を取得する出社予定取得部と、
前記ユーザの予約メニューに関する予約情報を取得する予約取得部と、
前記ユーザの注文履歴情報を取得する注文履歴取得部と、
前記出社予定情報、前記予約情報、及び前記注文履歴情報に基づいて、食堂におけるメニューの注文数を予測する予測部と、を備え、
前記予測部は、出社予定の前記ユーザがメニュー予約をしていない場合、前記注文履歴情報に基づいて前記ユーザの注文メニューを推定し、推定結果に基づいて前記注文数を予測する
予測装置。
【請求項2】
前記予測部は、前記注文履歴情報から得られる前記ユーザのメニューごとの注文回数に基づいて、前記注文メニューを推定する
請求項1に記載の予測装置。
【請求項3】
前記食堂内のユーザが所定人数未満となるように、前記ユーザの入場を調整する調整部をさらに備える
請求項1又は2に記載の予測装置。
【請求項4】
前記ユーザの体調に関する体調情報を取得する体調情報取得部をさらに備え、
前記予測部は、前記体調情報にさらに基づいて前記注文数を予測する
請求項1~3のいずれか1項に記載の予測装置。
【請求項5】
前記体調情報は前記ユーザの体温情報を含み、
前記予測部は、前記ユーザの体温が所定値以上の場合、所定期間における前記ユーザの注文がないものとして前記注文数を予測する
請求項4に記載の予測装置。
【請求項6】
前記予測部は、複数の前記ユーザにおける前記注文履歴情報に基づいて前記注文メニューを推定する
請求項1~5のいずれか1項に記載の予測装置。
【請求項7】
食堂におけるユーザの注文履歴情報を記憶するPOS端末と、
予測装置と、を備え、
前記予測装置は、
前記ユーザの出社予定情報を取得する出社予定取得部と、
前記ユーザの予約メニューに関する予約情報を取得する予約取得部と、
前記ユーザの注文履歴情報を前記POS端末から取得する注文履歴取得部と、
前記出社予定情報、前記予約情報、及び前記注文履歴情報に基づいて、食堂におけるメニューの注文数を予測する予測部と、を有し、
前記予測部は、出社予定の前記ユーザがメニュー予約をしていない場合、前記注文履歴情報に基づいて前記ユーザの注文メニューを推定し、推定結果に基づいて前記注文数を予測する
予測システム。
【請求項8】
前記予測部は、前記注文履歴情報から得られる前記ユーザのメニューごとの注文回数に基づいて、前記注文メニューを推定する
請求項7に記載の予測システム。
【請求項9】
コンピュータが、
ユーザの出社予定情報を取得する出社予定取得ステップと、
前記ユーザの予約メニューに関する予約情報を取得する予約取得ステップと、
前記ユーザの注文履歴情報を取得する注文履歴取得ステップと、
前記出社予定情報、前記予約情報、及び前記注文履歴情報に基づいて、食堂におけるメニューの注文数を予測する予測ステップと、を
実行し、
前記予測ステップでは、出社予定の前記ユーザがメニュー予約をしていない場合、前記注文履歴情報に基づいて前記ユーザの注文メニューを推定し、推定結果に基づいて前記注文数を予測する
予測方法。
【請求項10】
ユーザの出社予定情報を取得する出社予定取得ステップと、
前記ユーザの予約メニューに関する予約情報を取得する予約取得ステップと、
前記ユーザの注文履歴情報を取得する注文履歴取得ステップと、
前記出社予定情報、前記予約情報、及び前記注文履歴情報に基づいて、食堂におけるメニューの注文数を予測する予測ステップと、をコンピュータに実行させ、
前記予測ステップでは、出社予定の前記ユーザがメニュー予約をしていない場合、前記注文履歴情報に基づいて前記ユーザの注文メニューを推定し、推定結果に基づいて前記注文数を予測する
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、予測装置、予測システム、予測方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
社員食堂や飲食店などにおいて、メニューの注文を自動的に受け付ける技術が知られている。関連する技術として、例えば、特許文献1は、社員食堂で使用される社員食堂用商品注文方式を開示する。この商品注文方式では、各社員は、押し釦式電話機によって社員識別番号・暗証番号・メニュー予約用に定められた数値及び記号をデータとして、集計・処理装置に送信する。集計・処理装置は、送信されたデータを予約データとして処理することにより、各メニューの正確な消費量を算出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、感染症の拡大リスクを抑えるため、事務所等に出社せずに自宅等でテレワークを行う機会が増えている。テレワークを行う社員が多い企業等では、社員食堂の利用人数の把握が困難となり、材料の発注数量が予測しにくくなっている。そのため、食堂利用者が予測よりも多かった場合、メニューによっては品切れとなる場合がある。特許文献1が開示する商品注文方式では、このような問題については考慮されていない。
【0005】
本開示の目的は、上述した課題を鑑み、メニューの注文数を適切に予測することが可能な予測装置、予測システム、予測方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示にかかる予測装置は、
ユーザの出社予定情報を取得する出社予定取得部と、
前記ユーザの予約メニューに関する予約情報を取得する予約取得部と、
前記ユーザの注文履歴情報を取得する注文履歴取得部と、
前記出社予定情報、前記予約情報、及び前記注文履歴情報に基づいて、食堂におけるメニューの注文数を予測する予測部と、を備え、
前記予測部は、出社予定の前記ユーザがメニュー予約をしていない場合、前記注文履歴情報に基づいて前記ユーザの注文メニューを推定し、推定結果に基づいて前記注文数を予測する。
【0007】
本開示にかかる予測システムは、
食堂におけるユーザの注文履歴情報を記憶するPOS端末と、
予測装置と、を備え、
前記予測装置は、
前記ユーザの出社予定情報を取得する出社予定取得部と、
前記ユーザの予約メニューに関する予約情報を取得する予約取得部と、
前記ユーザの注文履歴情報を前記POS端末から取得する注文履歴取得部と、
前記出社予定情報、前記予約情報、及び前記注文履歴情報に基づいて、食堂におけるメニューの注文数を予測する予測部と、を有し、
前記予測部は、出社予定の前記ユーザがメニュー予約をしていない場合、前記注文履歴情報に基づいて前記ユーザの注文メニューを推定し、推定結果に基づいて前記注文数を予測する。
【0008】
本開示にかかる予測方法は、
ユーザの出社予定情報を取得する出社予定取得ステップと、
前記ユーザの予約メニューに関する予約情報を取得する予約取得ステップと、
前記ユーザの注文履歴情報を取得する注文履歴取得ステップと、
前記出社予定情報、前記予約情報、及び前記注文履歴情報に基づいて、食堂におけるメニューの注文数を予測する予測ステップと、を有し、
前記予測ステップでは、出社予定の前記ユーザがメニュー予約をしていない場合、前記注文履歴情報に基づいて前記ユーザの注文メニューを推定し、推定結果に基づいて前記注文数を予測する。
【0009】
本開示にかかるプログラムは、
ユーザの出社予定情報を取得する出社予定取得ステップと、
前記ユーザの予約メニューに関する予約情報を取得する予約取得ステップと、
前記ユーザの注文履歴情報を取得する注文履歴取得ステップと、
前記出社予定情報、前記予約情報、及び前記注文履歴情報に基づいて、食堂におけるメニューの注文数を予測する予測ステップと、をコンピュータに実行させ、
前記予測ステップでは、出社予定の前記ユーザがメニュー予約をしていない場合、前記注文履歴情報に基づいて前記ユーザの注文メニューを推定し、推定結果に基づいて前記注文数を予測する。
【発明の効果】
【0010】
本開示にかかる予測装置、予測システム、予測方法、及びプログラムは、メニューの注文数を適切に予測することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施形態1にかかる予測装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】実施形態2にかかる予測システムの構成を示すブロック図である。
【
図3】実施形態2にかかるユーザ端末の構成を示すブロック図である。
【
図4】実施形態2にかかるPOS端末の構成を示すブロック図である。
【
図5】実施形態2にかかるサーバの構成を示すブロック図である。
【
図6】実施形態2にかかるユーザ端末が行う出社予定情報登録処理を示すフローチャートである。
【
図7】実施形態2にかかる出社予定情報の一例を示す図である。
【
図8】実施形態2にかかる予約情報の一例を示す図である。
【
図9】実施形態2においてユーザが在宅勤務を行った場合に勤務記録部が行う記録処理を示すフローチャートである。
【
図10】実施形態2においてユーザが出社勤務を行った場合に勤務記録部が行う記録処理を示すフローチャートである。
【
図11】実施形態2にかかる勤務履歴情報の一例を示す図である。
【
図12】実施形態2にかかる注文履歴情報の一例を示す図である。
【
図13】実施形態2にかかる予測部が行う、メニューの注文数の予測処理を示すフローチャートである。
【
図14】実施形態2にかかる注文予測情報の一例を示す図である。
【
図15】実施形態2にかかる注文実績情報の一例を示す図である。
【
図16】実施形態2にかかる材料表情報の一例を示す図である。
【
図17】実施形態2にかかる予測システムの処理を示すシーケンス図である。
【
図18】実施形態3にかかる予測システムの構成を示すブロック図である。
【
図19】実施形態3にかかるサーバの構成を示すブロック図である。
【
図20】実施形態3においてユーザが出社勤務を行った場合に勤務記録部が行う記録処理を示すフローチャートである。
【
図21】実施形態3にかかる体調情報及び注文履歴情報の一例を示す図である。
【
図22】実施形態3にかかる予測部が行う、メニューの注文数の予測処理を示すフローチャートである。
【
図23】実施形態3にかかる予測システムの処理を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されている。説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0013】
<実施形態1>
図1を参照して、本実施形態にかかる予測装置20について説明する。
図1は、本実施形態にかかる予測装置20の構成を示すブロック図である。予測装置20は、出社予定取得部21、予約取得部22、注文履歴取得部23、及び予測部24を備えている。
【0014】
出社予定取得部21は、ユーザの出社予定情報を取得する。予約取得部22は、ユーザの予約メニューに関する予約情報を取得する。注文履歴取得部23は、ユーザの注文履歴情報を取得する。予測部24は、出社予定情報、予約情報、及び注文履歴情報に基づいて、食堂におけるメニューの注文数を予測する。また、予測部24は、出社予定のユーザがメニュー予約をしていない場合、注文履歴情報に基づいてユーザの注文メニューを推定し、推定結果に基づいて注文数を予測する。
【0015】
このように、本実施形態にかかる予測装置20によれば、出社予定のユーザがメニュー予約をしていない場合、ユーザの注文履歴情報に基づいて注文メニューを推定する。そのため、出社予定のユーザがメニューの予約を行っていない場合であっても、当該ユーザの注文メニューを推定することができる。これにより、食堂におけるメニューの注文数を適切に予測することができる。
【0016】
<実施形態2>
実施形態2は、上述した実施形態1の具体例である。
図2は、本実施形態にかかる予測システム1000の構成を示すブロック図である。予測システム1000は、ユーザ端末100、サーバ(予測装置)200、及びPOS(Point Of Sale)端末300を備えている。各構成は、ネットワークNを介して通信可能に接続されている。ネットワークNは、有線又は無線の通信回線である。
図2に示される構成は一例である。例えば、サーバ200と通信するユーザ端末100及びPOS端末300は、複数設けられてもよい。
【0017】
まず、予測システム1000の概要を説明し、各構成の詳細については後述する。予測システム1000は、例えば、従業員等のユーザが利用する社員食堂などにおいて、注文されるメニューの数量を予測するために用いられる情報処理システムである。予測システム1000は、例えば、法人等と食事の提供を契約しているレストランなどの飲食店に対して用いられてもよい。また、予測システム1000は、店舗で提供される商品などの注文数量を予測する場合に用いられてもよい。
【0018】
本実施形態では、事務所等と同じビルや敷地内に設けられた社員食堂において予測システム1000が実現される場合を用いて説明を行う。本実施形態では、ユーザは社員食堂の利用者である。ユーザは、例えば、法人等に所属する従業員や役員などである。
【0019】
予測システム1000では、ユーザは、ユーザ端末100を用いて出社予定情報の登録をサーバ200に行う。ユーザは、所定の勤務予定日に出社勤務を行うか、又は在宅勤務を行うか、をサーバ200に登録する。これにより、サーバ200はユーザの出社に関する出社予定情報を取得する。またユーザは、出社予定日に食堂の利用を希望する場合、ユーザ端末100を用いて食堂で注文するメニューの予約を行う。サーバ200は、ユーザ端末100からメニューの予約を受け付けて、予約に関する予約情報を記憶する。また、サーバ200は、POS端末300からユーザの食堂における注文履歴情報を取得する。
【0020】
サーバ200は、メニューの注文数を予測する予測対象日において、出社予定のユーザが予約をしていない場合、ユーザの注文履歴情報に基づいて、ユーザが注文するメニューを推定する。サーバ200は、推定結果に基づいて、食堂におけるメニューの注文数を予測する。これにより、各メニューの注文数を適切に予測することができるので、材料の発注を適切に行うことができる。
【0021】
続いて、予測システム1000の各構成について詳細に説明する。
まず、
図3を参照して、ユーザ端末100について説明する。
図3は、ユーザ端末100の構成を示すブロック図である。ユーザ端末100は、登録部110、入力部120、表示部130、及び通信部170を備えている。
【0022】
ユーザ端末100は、ユーザが使用する情報端末である。ユーザは、例えば社員食堂を利用することが可能な従業員等である。ユーザ端末100は、例えば、携帯電話端末、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)等である。ユーザは、事務所や自宅などにおいてユーザ端末100を使用する。
【0023】
登録部110は、サーバ200に対して各種情報の登録を行う。入力部120は、キーボードなどの入力装置である。表示部130は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどの表示装置である。入力部120及び表示部130は、ユーザが指などで触れることで入力を行うことが可能なタッチパネルであってもよい。通信部170は、ネットワークNとの通信インタフェースである。
【0024】
ユーザは、ユーザ端末100を操作し、ユーザの出社に関する出社予定情報の登録を行う。出社予定情報の登録には、所定の勤怠管理用のアプリケーションなどが用いられてもよい。出社予定情報は、ユーザが所定の出社場所において勤務を行うか否かを示す情報を含み得る。所定の出社場所とは、例えば法人等が管理している建物内や空間内である。所定の出社場所は、例えば、法人等の事務所や工場などである。
【0025】
以下の説明では、所定の出社場所で勤務する勤務形態を「出社勤務」と称して説明する場合がある。ユーザは、出社勤務を行う場合、所定の出社場所又はその近傍に設けられた社員食堂を利用することができる。社員食堂は、法人が提携している飲食店等であってもよい。
【0026】
またユーザは、所定の出社場所以外の場所において勤務することができる。ユーザは、例えば、自宅、飲食店、ホテル、コワーキングスペース、又はテレワークスペース等において勤務することができる。以下の説明では、所定の出社場所以外で勤務する勤務形態を「在宅勤務」と称して説明する場合がある。ユーザは、在宅勤務を行う場合、社員食堂を利用することができない。
【0027】
ユーザは、ユーザ端末100を用いて、所定の勤務予定日における勤務予定をサーバ200に登録する。登録の処理においては、所定の勤怠管理用のアプリケーション等が用いられてもよい。ユーザ端末100は、ユーザの操作に応じて、勤務予定日においてユーザが出社勤務を行うか、又は在宅勤務を行うか、をサーバ200に登録する。
【0028】
またユーザは、自身の勤務予定と共に、食堂の利用予定及び予約メニューをユーザ端末100からサーバ200に対して登録する。本実施形態ではサーバ200がメニュー予約を受け付けるが、これに限られない。メニュー予約の受付や取消を行う所定のサーバが別途設けられてもよい。
【0029】
図6を参照して、出社予定情報登録処理について説明する。
図6は、ユーザ端末100が行う出社予定情報登録処理を示すフローチャートである。ユーザは、自宅や事務所などから、ユーザ端末100を用いて出社予定情報登録処理を行う。ユーザは、所定のアプリケーションなどを介して、表示部130に表示される画面を見ながらユーザ端末100の入力部120を操作し、必要な情報を入力する。登録部110は、ユーザからの入力を受け付けて、通信部170を介して情報をサーバ200に登録する。
【0030】
まず、登録部110は、出社予定情報を登録する勤務予定日を選択し、勤務形態として出社勤務又は在宅勤務をサーバ200に登録する(S101)。サーバ200では、登録された情報を受け取り、出社予定情報291としてサーバ200の記憶部290に記憶する。
【0031】
登録部110は、ユーザの勤務形態が出社勤務か否かを判定する(S102)。勤務形態が出社勤務の場合(S102のYES)、登録部110は、ユーザが食堂を利用予定であるか否かを選択する(S103)。
【0032】
食堂を利用予定である場合(S103のYES)、登録部110は食堂のメニューを予約するか否かを選択する(S104)。食堂のメニューを予約する場合(S104のYES)、登録部110は予約メニューをサーバ200に登録する(S105)。登録部110は、例えば予約可能なメニューの一覧を表示部130に表示し、入力部120からの選択を受け付けるようにしてもよい。サーバ200では、登録された情報を受け取り、予約情報292として記憶部290に記憶する。
【0033】
なお、勤務形態が出社勤務でない場合(S102のNO)、食堂を利用予定でない場合(S103のNO)、又は食堂のメニューを予約しない場合(S104のNO)は、そのまま処理を終了する。
【0034】
このような登録処理を行うことで、サーバ200は、出社予定情報291及び予約情報292を記憶部290に予め登録することができる。なお、サーバ200は、ユーザが出社予定及び予約メニューを登録するための期限を適宜設けてよい。例えば、サーバ200は、メニュー予約の期限を出社予定日の前日12時に設定し、当該時刻までの予約を受け付け可能とするなどしてよい。
【0035】
図7は、出社予定情報291の一例を示す図である。出社予定情報291は、ユーザの勤務の予定に関する情報である。
図7に示されるように、出社予定情報291は、ユーザID、勤務予定日、及び勤務形態2911を対応付けたものである。ユーザIDは、ユーザを識別する情報である。ユーザIDは、例えば社員番号などの情報であってよい。なお、ユーザIDは、以下で説明する各種情報で用いられるユーザIDと対応している。そのため、予測システム1000では、ユーザIDを用いてユーザに関する情報を対応付けて管理することができる。勤務予定日は、勤務の予定日を示す情報である。勤務形態2911は、勤務予定日における勤務形態を示している。
【0036】
図8は、予約情報292の一例を示す図である。予約情報292は、ユーザの予約メニューに関する情報である。
図8に示されるように、予約情報292は、例えば、ユーザID、勤務予定日、及び予約メニュー2922を対応付けたものである。ユーザIDは、ユーザを識別する情報である。勤務予定日は、勤務の予定日を示す情報である。予約メニュー2922は、ユーザが予約したメニューを示す情報である。
【0037】
例えば、ユーザが在宅勤務を予定している場合、ユーザは食堂を利用しないため、予約メニューは「なし」である。また、ユーザが出社勤務を予定している場合であって、ユーザが食堂の利用を予定しない場合についても、予約メニュー2922は「なし」である。例えば、ユーザが外食する場合や自席で食事をとる場合はこれに該当する。
【0038】
ユーザが出社勤務を予定しており、かつ食堂のメニューを予約している場合、予約メニュー2922は、予約メニューに関する情報を含む。予約メニューに関する情報は、例えば、ユーザの予約メニューを識別するための情報である。メニューを識別するための情報は、例えば「Aランチ」、「Bランチ」などのようなメニュー名であってよい。
【0039】
ユーザは、所定の勤務予定日において出社予定であり、かつ食堂を利用予定であるが、メニューの予約を行わない場合がある。この場合、予約メニュー2922は、特定のメニューを指定するものでなくともよい。具体的には、予約メニュー2922は、
図8において網掛けで示すように、「未定」などの情報であってもよい。
【0040】
例えば、ユーザU5は、12月1日に出社勤務予定であり、かつ食堂を利用する旨を登録している。しかしながら、ユーザU5は、予約メニューの登録を行っていない。このような場合、サーバ200は、予約メニュー2922を「未定」として予約情報292を登録する。
【0041】
続いて、
図4を参照してPOS端末300について説明する。
図4は、POS端末300の構成を示すブロック図である。POS端末300は、認証部310、会計部320、通信部370、及び記憶部390を備えている。POS端末300は、社員食堂に設置され、ユーザが注文したメニューについて会計処理を行う情報処理装置である。POS端末300は、例えば会計処理を行う食堂スタッフなどにより操作される。POS端末300は、ユーザ自身が会計処理を行うセルフレジであってもよい。
【0042】
認証部310は、ユーザの認証処理を行う。例えば認証部310は、ユーザの社員証などを用いてユーザの認証を行い、ユーザを識別するユーザIDを取得する。ユーザIDは、例えば社員番号などであってよい。認証部310は、例えば図示しないリーダなどを用いて社員証に記載された社員番号を読み取ることでユーザIDを取得する。これに限らず、認証部310は顔認証などの生体認証を用いてユーザIDを取得してもよい。
【0043】
会計部320は、ユーザの注文内容に応じて会計処理を行う。例えば、食堂スタッフは、ユーザの注文内容をボタンやタッチパネルなどから入力して注文内容を登録する。食堂スタッフは代金をユーザに伝え、ユーザは現金、クレジットカード、又は電子マネーなどを用いて代金を支払う。会計方法はこれらに限られず、どのようなものでもよい。会計部320は、代金支払いを受け付けてレシートを発行する。これにより会計処理が終了する。会計処理を終了すると、会計部320は、注文に関する注文情報を注文情報391として記憶部390に記憶する。注文情報391は、例えば、注文日時3911、ユーザID3912、及び注文メニュー3913を対応付けた情報である。
【0044】
会計部320は、通信部370を介して注文情報391をサーバ200に送信する。会計部320は、所定の時間間隔で注文情報391を送信してもよいし、会計処理を行う都度、送信してもよい。また、会計部320は、サーバ200からの要求に応じて注文情報391を送信してもよい。
【0045】
通信部370は、ネットワークNとの通信インタフェースである。記憶部390は、POS端末300の各機能を実現するためのプログラムが格納される記憶装置である。また、記憶部390は、上述した注文情報391を記憶する。
【0046】
続いて、サーバ200の構成について説明する。サーバ200は、実施形態1の予測装置20の一例である。サーバ200は、ユーザ端末100及びPOS端末300との間で通信を行い、所定の予測処理を行う情報処理装置である。
【0047】
図5を参照してサーバ200の構成について説明する。
図5は、サーバ200の構成を示すブロック図である。サーバ200は、勤務記録部205、出社予定取得部210、予約取得部220、注文履歴取得部230、予測部240、調整部250、通信部270、及び記憶部290を備えている。
【0048】
勤務記録部205は、ユーザが出社勤務又は在宅勤務により勤務した場合、勤務に関する情報を勤務履歴として記憶部290に記憶する。勤務記録部205は、日付情報、ユーザIDなどと対応付けて、勤務履歴を勤務履歴情報293として記憶部290に記録する。勤務記録部205は、勤務形態が在宅勤務であるか、出社勤務であるか、を判定し、それぞれの勤務履歴を記録する。
【0049】
図9を参照して、ユーザが在宅勤務を行った場合の処理を説明する。
図9は、ユーザが在宅勤務を行った場合に勤務記録部205が行う記録処理を示すフローチャートである。
【0050】
勤務記録部205は、ユーザが勤務を開始したか否かを判定するため、ユーザがユーザ端末100にログインしたか否かを判定する(S201)。ユーザ端末100へのログインの判定には、周知の技術が用いられてよい。
【0051】
ユーザがユーザ端末100にログインしたと判定した場合(S201のYES)、勤務記録部205は、ユーザの勤務形態を「在宅勤務」として勤務履歴情報293を記録し、食堂のメニュー注文に関する注文履歴情報294には「なし」を記録する(S202)。注文履歴情報294は、食堂利用履歴2941及び利用メニュー2942を含む情報である。詳細については後述する。
【0052】
図10を参照して、ユーザが出社勤務を行った場合の処理を説明する。
図10は、ユーザが出社勤務を行った場合に勤務記録部205が行う記録処理を示すフローチャートである。
【0053】
勤務記録部205は、ユーザがゲートを通過したか否かを判定する(S301)。ゲートは、ユーザが出社する事務所等の入口などに設けられ、ユーザの入場を制限するための装置である。ゲートは、ゲートの施錠及び解錠を制御する入場制御装置の制御に従い開閉する。入場制御装置は、例えばユーザの社員証や生体情報を用いてユーザの本人認証を行い、認証成功に応じてゲートの施錠を解除し、ゲートを開いてユーザを通過させる。
【0054】
認証に成功すると、サーバ200は、入場制御装置からその旨を受信し、ユーザがゲートを通過したか否かを判定する。ユーザがゲートを通過したと判定した場合(S301のYES)、勤務記録部205は、勤務形態を「出社勤務」として、ユーザの勤務履歴を勤務履歴情報293に記録する(S302)。ゲートを通過したと判定しない場合(S301のNO)は処理を終了する。勤務記録部205はユーザがゲートを通過するか否かを常時監視してもよい。また、後述する実施形態3のように、ユーザの認証と共にユーザの体温を測定してもよい。
【0055】
勤務記録部205は、ユーザが事務所等に入場した後、食堂を利用したか否かを判定する(S303)。ここでは、勤務記録部205は、後述する注文履歴取得部230で取得される注文履歴情報294を参照して、ユーザが食堂を利用したか否かを判定する。注文履歴情報294は、POS端末300から取得される情報である。これに限らず、勤務記録部205は、ユーザから食堂利用の有無の申告を受け付けて当該判定を行ってもよい。また、例えば食堂入口に設けられたゲートなどでユーザの認証及び入場制御を行う場合、勤務記録部205は認証結果から当該判定を行ってもよい。
【0056】
ユーザが食堂を利用しなかったと判定した場合(S303のNO)は処理を終了する。ユーザが食堂を利用したと判定した場合(S303のYES)、勤務記録部205は、ユーザが注文したメニューに関する注文履歴情報294をPOS端末300から取得する(S304)。勤務記録部205は、注文履歴情報294と勤務履歴情報293とを対応付けて記憶部290に記録する(S305)。このようにすることで、サーバ200は、出社したユーザが食堂で利用したメニューの情報を記録することができる。
【0057】
図11は、勤務履歴情報293の一例を示す図である。
図11に示すように、勤務履歴情報293は、例えば、ユーザID、勤務日、及び勤務形態2931を対応付けた情報である。ユーザIDは、ユーザを識別するための情報である。勤務日は、勤務した日付を示す情報である。勤務形態2931は、勤務日における勤務形態を示している。
【0058】
図12は、注文履歴情報294の一例を示す図である。なお、
図12では、説明のために勤務履歴情報293(勤務形態2931)についても併せて示している。
図12に示されるように、注文履歴情報294は、例えば、ユーザID、勤務日、食堂利用履歴2941、及び利用メニュー2942を対応付けた情報である。
【0059】
ユーザID及び勤務日は、上述したユーザIDと対応するものである。食堂利用履歴2941は、ユーザが食堂を利用したか否かを示す情報である。ユーザが在宅勤務の場合、ユーザは食堂を利用しないため、食堂利用履歴2941は「なし」となる。またユーザが出社勤務の場合、食堂利用履歴2941は「あり」又は「なし」となる。
【0060】
利用メニュー2942は、ユーザが食堂で注文したメニューを示す情報である。ユーザは、予め登録した予約メニューを注文する場合もあれば、予約をせずに食堂を利用し、所望のメニューを注文する場合もある。なお、ユーザは予約メニューと異なるメニューを利用する場合があってもよい。また、例えば、食堂を利用したユーザが弁当の持ち込みなどを行った場合、食堂利用履歴2941が「あり」であり、かつ利用メニュー2942が「なし」であってもよい。
【0061】
このように、記憶部290において勤務履歴情報293と注文履歴情報294とをユーザごとに対応付けて記憶することで、ユーザの勤務履歴と食堂の利用状況とを、ユーザごとに管理することができる。
【0062】
図5に戻り説明を続ける。出社予定取得部210は、実施形態1の出社予定取得部21の一例である。出社予定取得部210は、上述した出社予定情報登録処理の結果からユーザの出社予定情報を取得し、出社予定情報291を記憶部290に記憶する。出社予定取得部210は、勤怠管理やスケジュール管理を行う任意のアプリケーションなどからユーザの出社予定情報を取得してもよい。
【0063】
予約取得部220は、実施形態1の予約取得部22の一例である。予約取得部220は、上述した出社予定情報登録処理の結果からユーザの予約メニューに関する予約情報を取得し、予約情報292を記憶部290に記憶する。予約取得部220は、メニュー予約の受付や取消を行う所定のサーバから予約情報を取得してもよい。
【0064】
注文履歴取得部230は、実施形態1の注文履歴取得部23の一例である。注文履歴取得部230は、ユーザの注文履歴をPOS端末300から取得し、注文履歴情報294を記憶部290に記憶する。注文履歴取得部230は、POS端末300から所定の時間間隔で注文履歴を取得してもよい。注文履歴取得部230は、例えば、食堂の営業終了後に当日の注文履歴をPOS端末300から取得してもよいし、例えば1時間ごとに取得してもよい。また、POS端末300における会計処理ごとに注文履歴を取得してもよい。
【0065】
予測部240は、実施形態1の予測部24の一例である。予測部240は、出社予定情報291、予約情報292、及び注文履歴情報294に基づいて、食堂におけるメニューの注文数を予測する。予測部240は、出社予定情報291に基づいて、注文数の予測対象である予測対象日の出社人数を予測する。予測対象日は、当日であってもよいし、将来における所定の日であってもよい。予測部240は、所定の時間間隔で注文数を予測してもよい。予測部240は、毎日所定の時刻において、注文数を予測するようにしてもよい。
【0066】
予測部240は、予約情報292に基づいて、予測対象日における出社予定のユーザのうち、メニュー予約を行ったユーザの人数を取得する。また予測部240は、予約情報292に基づいて、メニューごとの予約数を取得する。
【0067】
予測部240は、出社予定のユーザのうち、メニュー予約を行っていないユーザに対し、過去の食堂の利用実績等に基づいて、ユーザが注文するメニューを推定する。例えば、予測部240は、出社予定のユーザがメニュー予約をしていない場合、注文履歴情報294に基づいてユーザの注文メニューを推定する。
【0068】
図12に示したように、サーバ200は、ユーザが出社日において注文したメニューを注文履歴情報294として記憶している。予測部240は、注文履歴情報294から得られるユーザのメニューごとの注文回数を算出し、算出された注文回数に基づいて、ユーザの注文メニューを推定する。
【0069】
例えば、
図7及び
図8の例に示されるように、12月1日において、ユーザU5は出社勤務の予定であり、かつ、予約メニューが「未定」である。予測部240は、注文履歴情報294を参照して、ユーザU5の過去の注文回数を算出する。ユーザU5が過去に「Aランチ」を最も多く注文している場合、予測部240は、12月1日におけるユーザU5の注文メニューが「Aランチ」であると推定する。予測部240は、予約メニューを「未定」から「Aランチ」に変更し、変更結果を注文予測情報296として記憶部290に記憶する。
【0070】
図14は、注文予測情報296の一例を示す図である。注文予測情報296は、例えば、ユーザID、勤務予定日、及び推定メニュー2962を対応付けたものである。ユーザID及び勤務予定日は
図8に示す予約情報292と同様である。
【0071】
例えば、
図8においては、12月1日におけるユーザU5の予約メニュー2922は「未定」であった。
図14においては、注文回数に応じて推定された「Aランチ」が推定メニュー2962として示されている。このように、予測部240は、過去の注文回数に応じて、ユーザの注文メニューを推定することで、ユーザの注文傾向に応じたメニュー予測を行うことができる。
【0072】
なお、例えば注文回数の多かったメニューが廃止されているような場合、予測部240は、2番目に注文回数の多いメニューを注文メニューとして推定してもよい。予測部240が注文回数の多い順にメニューを推定することで、精度よく注文メニューを推定することができる。
【0073】
または、予測部240は、メニューのカテゴリなどに応じてメニューを推定してもよい。例えば、肉系のメニューの注文回数が多いユーザの場合、予測部240は、現在提供されている肉系のメニューを注文メニューとして推定する。これにより、メニューの変更があった場合にも、予測部240はユーザの好みに合わせて注文メニューを推定することができる。これに限らず、予測部240は、メニューの価格帯なども加味して注文メニューを推定してもよい。
【0074】
また、予測部240は、過去の所定期間における注文回数を算出してもよい。例えば、予測部240は、直近1年間におけるユーザの注文履歴を用いて注文回数を算出する。これにより、予測部240は、ユーザの好みの変化に対応したメニューの推定を行うことができる。また予測部240は、注文回数を算出する所定期間を季節などに応じて適宜変更してよい。例えば、12月1日の予測を行う場合、1年前の11月~12月におけるユーザの注文履歴を用いて注文回数を算出するなどしてよい。これにより、季節や気温の変化に応じて注文メニューを推定することができる。
【0075】
また、予測部240は、複数のユーザにおける注文履歴情報294に基づいて注文メニューを推定してもよい。例えば予測部240は、注文履歴情報294を参照し、食堂を利用した複数のユーザが注文したメニューの回数を算出する。予測部240は、所定期間(例えば、1年間)内に食堂を利用したユーザに限定して当該回数を算出してもよい。
【0076】
図15は、注文実績情報297の一例を示す図である。注文実績情報297は、複数のユーザにおける注文履歴情報294を集計したものである。注文実績情報297は、例えば、注文メニュー、カテゴリ、注文日、及び注文数を対応付けた情報である。
【0077】
注文メニューは、ユーザが注文したメニューを示す情報である。ここではメニュー名を示している。カテゴリは、メニューの分類を示す情報である。一例として、ここでは「肉系料理」、「魚系料理」、及び「麺類」のカテゴリを示している。カテゴリは、例えば、「和風」、「洋風」などのようなメニューのジャンルなどを示すものであってもよい。注文日は、ユーザがメニューを注文した日を示す情報である。日付に限らず、注文時間帯や注文時刻が用いられてもよい。注文数は、メニューがユーザにより注文された数を示す情報である。
図15では、各注文日におけるメニューごとの注文数と、各注文日における注文の合計数が示されている。
【0078】
予測部240は、注文実績情報297を参照し、各メニューの注文回数に応じてユーザの注文メニューを推定する。例えば予測部240は、最も注文回数の多いメニューを、ユーザの注文メニューとして推定する。最も注文回数の多いメニューは、複数のユーザの間で人気があるメニューと想定される。このように、人気のあるメニューを特定し、ユーザの注文メニューとして推定することで、予測部240は精度よく注文メニューを推定することができる。また、これにより、人気のあるメニューの材料が不足することを防ぐことができる。なお、予測部240は、ユーザの性別や年代などの属性を分けて、それぞれの注文回数を算出してもよい。これにより、予測部240は、より近い属性のユーザグループにおける注文の傾向に基づいて、ユーザの注文メニューの推定を行うことができる。
【0079】
また予測部240は、予測対象日における出社予定人数を算出し、出社予定人数のうち、予約メニューが「未定」となっている人数の合計を算出し、所定の比率を用いて複数ユーザの注文メニューを推定してもよい。例えば、出社予定人数が100人であるとする。このうち、食堂を利用予定であり、かつ予約メニューが「未定」のユーザが30人であるとする。例えば、人気の高い順にメニューa、b、cがある場合、予測部240は、メニューa、b、cをそれぞれ15人、10人、5人のユーザが注文すると推定してもよい。
【0080】
以上のようにして、予測部240は、注文メニューが「未定」である出社予定のユーザについて、注文メニューを推定する。これにより、予測部240は、ユーザの注文履歴やメニューの人気などに基づいて、注文される可能性の高いメニューを特定することができる。予測部240は、予測対象日に出社予定の全てのユーザに対し、同様の推定を行い、推定結果を用いて全体におけるメニューの注文数を予測する。これにより、予測部240はメニューの注文数を適切に予測することができる。
【0081】
ここで、
図13を参照して、注文数の予測処理について説明する。
図13は、予測部240が行う、メニューの注文数の予測処理を示すフローチャートである。なお、所定期間におけるユーザの勤務履歴や、出社日におけるメニューの注文履歴はサーバ200に記憶されているものとする。また、予測対象日について、ユーザは出社予定情報や予約情報を予め登録しているものとする。よって、サーバ200は、出社予定情報291、予約情報292、勤務履歴情報293、及び注文履歴情報294を予め記憶部290に記憶している。
【0082】
予測部240は、出社予定情報291を参照し、ユーザが出社予定であるか否かを判定する(S401)。ユーザが出社予定でないと判定した場合(S401のNO)、予測部240は、注文はないと予測する(S407)。
【0083】
ユーザが出社予定であると判定した場合(S401のYES)、予測部240は、予約情報292を参照し、予約メニューが登録されているか否かを判定する(S402)。予約メニューが登録されていると判定した場合(S402のYES)、予測部240は、ユーザが予約されたメニューを注文すると推定する(S403)。
【0084】
ステップS402において、予約メニューが登録されていないと判定した場合(S402のNO)、予測部240は、予約メニューが「未定」であるか否かを判定する(S404)。「未定」でない場合(S404のNO)は、ユーザは、出社予定ではあるが、食堂利用を利用しない旨の登録をしている。よってこの場合、予測部240は、ユーザが注文を行わないと推定する(S407)。
【0085】
予約メニューが「未定」である場合(S404のYES)、予測部240は、注文履歴情報294の食堂利用履歴2941を参照し、ユーザが過去に食堂を利用しているか否かを判定する(S405)。予測部240は、所定期間(例えば、1年間以内)の食堂利用履歴2941を参照するようにしてもよい。
【0086】
ユーザが過去に食堂を利用していない場合(S405のNO)、予測部240は、ユーザが注文を行わないと推定する(S407)。ユーザが過去に食堂を利用している場合(S405のYES)、予測部240は、過去の傾向から注文メニューを推定する(S406)。
【0087】
具体的には、予測部240は、注文履歴情報294を参照し、ユーザのメニューごとの注文回数を算出する。予測部240は、注文回数に応じてユーザの注文メニューを推定する。例えば、予測部240は、過去1年間に最も注文回数の多かったメニューを注文メニューとして推定する。また予測部240は、複数のユーザにおける注文回数を算出し、最も人気のあるメニューを注文メニューとして推定してもよい。メニューの推定については既に説明したのでここでは詳細な説明を省略する。予測部240は、推定結果に基づいて注文予測情報296を記憶する。
【0088】
上記のような処理により、予測部240は、予測対象日におけるユーザの注文メニューを推定する。予測部240は、予測対象日における全ユーザについて、注文メニューの推定が終了したか否かを判定する(S408)。全ユーザについて注文メニューの推定が終了していない場合(S408のNO)はステップS401に戻り、以降の処理を続ける。全ユーザについて注文メニューの推定が終了した場合(S408のYES)、推定結果に基づいて各メニューの合計注文数を予測する(S409)。具体的には、予測部240は、推定されたメニューが予測対象日に注文されるものとして各メニューの合計数を算出する。
【0089】
なお、予測部240は、注文数を毎日予測してもよいし、所定の期間(例えば、1週間)の注文数をまとめて予測してもよい。予測部240は、注文予測情報296に基づいて、材料の発注処理などを行ってもよい。
【0090】
図16は、材料表情報298の一例を示す図である。材料表情報298は、メニューごとに必要な材料及びその分量を示す情報である。材料表情報298は、例えば、メニュー、カテゴリ、材料、及び分量を対応付けたものである。メニュー及びカテゴリは上述したものと同様である。材料及び分量は、各メニューに必要な材料の材料名及びその分量を示すものである。
【0091】
予測部240は、材料表情報298を参照し、予測されたメニューごとの注文数に対応する材料及びその分量を算出する。予測部240は、電話、FAX、電子メール、又は所定のアプリケーションなどを用いて、必要な材料を発注する。予測部240は、注文数を毎日予測し、予測結果を毎日の材料の発注処理に用いてもよい。これに限らず、予測部240は、毎日の予測結果を、所定期間内の材料の発注処理に用いてもよい。所定期間は、例えば、1週間、1か月など任意に設けられてよい。
【0092】
図5に戻り説明を続ける。調整部250は、食堂内のユーザが所定人数未満となるように、ユーザの入場を調整する。例えば、調整部250は、予約情報292を参照し、所定の予測対象日における食堂の利用予定人数を算出する。調整部250は、利用予定人数に基づいて、食堂内のユーザの人数を予測する。例えば調整部250は、食堂の営業時間、休憩時間、及びユーザの平均滞在時間などの情報を用いて、食堂に入場するユーザの人数を予測する。調整部250は、食堂内のユーザが、予め設けられた人数以上となると予測した場合、食堂内のユーザが所定人数未満となるように、ユーザの入場を調整する。
【0093】
例えば、調整部250は、利用開始時刻を設定し、設定された利用開始時刻をユーザに通知する。調整部250は、例えば、メニュー予約を行った順に利用開始時刻を設定する。この場合、早くメニュー予約を行ったユーザに対して早い利用開始時刻が設定される。また、調整部250は、利用開始時刻の予約をユーザから受け付けて、利用開始時刻を設定してもよい。この場合、調整部250は、利用開始時刻の希望が多い時間帯について、食堂内のユーザが所定人数以上とならないように調整する。このようにすることで、ユーザの食堂内への入場を制限することができるので、食堂内の混雑を回避できる。これにより、例えば感染症の拡大の防止に繋がる。
【0094】
なお、調整部250は、調整及び通知を利用当日に行ってもよいし、利用前日以前に行ってもよい。また調整部250は、メニューごとに人数を調整してもよい。これにより、短時間に特定のメニューへの注文が集中することを防止することができるので、混雑を回避することができる。なお、サーバ200は、メニュー予約等を行っていないユーザに対しても、利用開始時刻の設定及び通知を行ってもよい。
【0095】
通信部270は、ネットワークNとの通信インタフェースである。記憶部290は、サーバ200の各機能を実現するためのプログラムが格納される記憶装置である。記憶部290は、上述した各種情報を記憶する。具体的には、記憶部290は、ユーザの勤務や食堂利用に関するユーザ情報290Aと、食堂に関する食堂情報290Bとを記憶する。ユーザ情報290Aは、出社予定情報291、予約情報292、勤務履歴情報293、及び注文履歴情報294を含む。食堂情報290Bは、注文予測情報296、注文実績情報297、及び材料表情報298を含む。
【0096】
続いて、
図17を参照して、予測システム1000の処理について説明する。
図17は、予測システム1000の処理を示すシーケンス図である。
【0097】
ユーザ端末100は、ユーザの操作に応じて出社予定情報を登録する(S1001)。サーバ200は、ユーザ端末100から出社予定情報を取得して出社予定情報291として記憶する(S1002)。サーバ200は、日ごとの出社人数を予測する(S1003)。ユーザ端末100は、予約メニューをサーバ200に登録する(S1004)。サーバ200は、ユーザ端末100から予約メニューの登録を受け付けて予約情報292として記憶部290に記憶する。
【0098】
サーバ200は、出社中かつメニュー予約があるユーザに対し、食堂利用時間を通知する(S1005)。サーバ200は、例えば、各ユーザに利用開始時刻を設定し、当該時刻を通知する。ユーザは、出社して食堂を利用すると、POS端末300で会計処理を行う(S1006)。POS端末300は、会計処理を行うと、ユーザID、日時情報、利用メニューなどの情報を対応付けてサーバ200に送信する(S1007)。サーバ200は受信した情報を注文履歴情報294として記憶する。
【0099】
サーバ200は、予測対象日について注文数の予測を行う場合、予約情報292を参照してメニューごとの予約数を取得する(S1008)。サーバ200は、出社予定のユーザがメニュー予約をしていない場合、注文履歴情報294に基づいてユーザの注文メニューを推定し、推定結果に基づいて注文数を予測する(S1009)。このようにすることで、サーバ200は、予測結果に基づいて材料の発注を行うことができる。
【0100】
以上説明したように、本実施形態にかかる予測システム1000では、サーバ200において、所定の予測処理を行い、メニューの注文数を予測する。サーバ200において、出社予定取得部210は、ユーザの出社予定情報を取得する。予約取得部220は、ユーザの予約メニューに関する予約情報を取得する。注文履歴取得部230は、ユーザの注文履歴情報を取得する。
【0101】
予測部240は、出社予定情報、予約情報、及び注文履歴情報に基づいて、食堂におけるメニューの注文数を予測する。予測部240は、出社予定のユーザがメニュー予約をしていない場合、注文履歴情報に基づいてユーザの注文メニューを推定し、推定結果に基づいて注文数を予測する。予測部240は、注文履歴情報から得られるユーザのメニューごとの注文回数に基づいて、注文メニューを推定することができる。予測部240は、複数のユーザにおける注文履歴情報に基づいて注文メニューを推定することもできる。
【0102】
このような構成を備えることにより、本実施形態にかかる予測システム1000によれば、食堂におけるメニューの注文数を適切に予測することができる。したがって、ユーザの勤務予定と食堂の予約システムとを連動することにより、食品のロスを少なくすることができる。
【0103】
また、サーバ200は、食堂内のユーザの人数が所定値以下となるように、ユーザの入場時刻を調整する調整部をさらに備えることができる。これにより、食堂内のユーザの密集を回避することができる。
【0104】
なお、
図2~
図5に示される構成は一例に過ぎず、予測システム1000は、複数の構成が集約された装置などを用いて構成されてもよい。例えば、サーバ200、ユーザ端末100、及びPOS端末300は、一部が同一の装置に集約されていてもよい。また、例えば、サーバ200等における各機能部は、複数の装置などを用いて分散処理されてもよい。
【0105】
<実施形態3>
続いて、実施形態3について説明する。本実施形態は、実施形態2で説明した予測システム1000において、ユーザの体調情報をさらに取得し、体調情報を加味して注文数の予測を行うものである。以下の説明では、実施形態2と重複する部分については適宜説明を省略し、実施形態2と異なる部分を中心に説明する。
【0106】
図18は、本実施形態にかかる予測システム1000aの構成を示すブロック図である。本実施形態にかかる予測システム1000aは、ユーザ端末100、サーバ200a、POS端末300、及び検出装置400を備えている。予測システム1000aが備える各構成は、ネットワークNを介して通信可能に接続されている。ネットワークNは、有線又は無線の通信回線である。
図18に示される構成は一例であり、サーバ200aと通信するユーザ端末100及びPOS端末300は複数設けられてもよい。
【0107】
予測システム1000aは、実施形態2の構成に加え、検出装置400を備えている。検出装置400は、ユーザの体調に関する体調情報を検出するセンサである。体調情報は、例えば、ユーザの体温、血圧、心拍数、又は血中酸素濃度などである。これらに限らず、体調情報はユーザの体調に関する種々の情報を含み得る。体調情報は、ユーザの自覚症状などを含んでもよい。ここでは、体調情報がユーザの体温である場合を用いて説明する。
【0108】
検出装置400は、ユーザが事務所等に出社したときに、ユーザの体調情報を検出する。例えば、検出装置400は、ゲートの近傍に設けられており、ユーザがゲートを通過するときにユーザを撮影し、撮影画像に基づいてユーザの体温を測定する。検出装置400は、測定された体温を示す体温情報をサーバ200aに送信する。
【0109】
図19を参照して、サーバ200aの構成について説明する。
図19は、サーバ200aの構成を示すブロック図である。サーバ200aは、実施形態2のサーバ200に対応するものである。サーバ200aでは、
図5に示すサーバ200の構成に加え、勤務記録部205aは、ユーザの体調情報を取得する体調情報取得部としての機能を有する。
【0110】
勤務記録部205aは、ユーザが勤務した場合、勤務に関する情報を勤務履歴として記憶部290に記憶する。また勤務記録部205aは、ユーザが事務所等に出社した場合、体調情報を検出装置400から取得して、体調情報295として記憶部290に記録する。
【0111】
図20を参照して、ユーザが出社勤務を行った場合の処理を説明する。
図20は、ユーザが出社勤務を行った場合に勤務記録部205aが行う記録処理を示すフローチャートである。
【0112】
ステップS1301及びS1302は、
図10に示すステップS301及びS302と同様であるので説明を省略する。勤務記録部205aは、検出装置400で測定された体温を、ユーザIDなどと対応付けて体調情報295として記憶部290に記録する(S1302a)。ステップS1303~S1305は、
図10に示すS303~S305と同様であるので説明を省略する。
【0113】
図21は、体調情報295及び注文履歴情報294の一例を示す図である。なお、
図21では、説明のために勤務履歴情報293(勤務形態2931)についても併せて示している。
図21に示されるように、勤務履歴情報293及び注文履歴情報294と共に体調情報295として体温の測定結果が対応付けられている。その他の内容については
図12に示される注文履歴情報294と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0114】
図19に戻り説明を続ける。予測部240aは、体調情報295にさらに基づいて、メニューの注文数を予測する。例えば、出社したユーザの体温が所定値(例えば、37.5℃)以上であった場合、予測部240aは、当該ユーザに発熱の傾向があると判定する。予測部240aは、発熱の傾向があると判定された日から所定期間(例えば、2週間)内の当該ユーザの出社予定情報291を変更する。予測部240aは、勤務形態が「出社勤務」となっている場合、これを「在宅勤務」に変更する。予測部240aは、ユーザが発熱したと判定した場合、所定期間におけるユーザの注文がないものと推定して注文数を予測する。
【0115】
例えば、
図21の例では、ユーザU1は、出社勤務を行った11月3日において37.5℃の体温が測定されている。この場合、予測部240aは、11月3日以降にユーザU1が出社勤務である旨を登録していたとしても、11月3日から2週間以内の勤務形態を在宅勤務に変更する。また、予測部240aは、当該期間においてユーザU1が予約メニューを登録していたとしても、当該期間におけるユーザU1の注文がないものと推定する。このようにすることで、予測部240aは、ユーザの体調情報に応じてメニューの注文数を予測することができる。
【0116】
図22を参照して、本実施形態にかかる注文数の予測処理について説明する。
図22は、予測部240aが行う、メニューの注文数の予測処理を示すフローチャートである。
【0117】
ステップS1401~S1405は、
図13に示されるステップS401~S405と同様であるので説明を省略する。予測部240aは、ユーザが過去に食堂を利用している場合(S1405のYES)、ユーザに発熱の傾向があるか否かを判定する(S1405a)。
【0118】
発熱の傾向があると判定した場合(S1405aのYES)、予測部240aは、発熱の傾向があると判定された日から所定期間内の勤務形態を「在宅勤務」に変更する。予測部240aは、当該期間においてユーザの注文はないものと推定する(S1407)。発熱の傾向がないと判定した場合(S1405aのNO)はステップS1406に進む。
【0119】
ステップS1406~S1409については
図13に示されるステップS406~S409と同様であるので説明を省略する。なお、予測部240aが実行する処理の順序は、
図22に示されるものに限られない。例えば、ユーザの発熱の傾向があるか否かの判定(S1405a)を、ステップS1405の前に行うなどしてもよい。
【0120】
続いて、
図23を参照して、予測システム1000aの処理について説明する。
図23は、予測システム1000aの処理を示すシーケンス図である。
【0121】
まず、ユーザがゲートを通過する(S2000a)。検出装置400は、ゲート通過時におけるユーザの体温を測定し、測定結果をサーバ200に登録する(S2000b)。
サーバ200は、測定結果を体調情報295として、勤務履歴情報293と対応付けて記憶部290に記憶する。ステップS2001~S2009は、
図17に示されるステップS1001~S1009と同様であるので説明を省略する。
【0122】
予測部240aは、所定値以上の体温のユーザがいる場合、注文数を予測し直す(S2009a)。例えば、予測部240aは、当該ユーザの予約メニューを取り消す、又は当該ユーザの人数に応じて注文数を減算するなどして、当該ユーザの注文がないものとして注文数を予測する。また、予測部240aは、発熱の傾向があるユーザについて、発熱の傾向があると判定された日だけでなく、その日から所定期間内の予約注文がないものと推定する。これにより、予測部240aは、感染症などによってユーザが出社できない期間が生じた場合でも、適切に各メニューの注文数を予測することができる。
【0123】
以上説明したように、本実施形態にかかる予測システム1000aによれば、実施形態2と同様の効果を奏することができる。また、サーバ200aは、ユーザの体調情報を加味して注文メニューを推定するので、より精度よく、メニューごとの注文数を予測することができる。
【0124】
なお、
図18及び
図19に示される構成は一例に過ぎず、予測システム1000aは、複数の構成が集約された装置などを用いて構成されてもよい。例えば、サーバ200a、ユーザ端末100、POS端末300、及び検出装置400は、一部が同一の装置に集約されていてもよい。また、例えば、サーバ200a等における各機能部は、複数の装置などを用いて分散処理されてもよい。
【0125】
<ハードウエアの構成例>
サーバ200、サーバ200a、ユーザ端末100、POS端末300、及び検出装置400の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。以下、サーバ200等の各機能構成部がハードウエアとソフトウエアとの組み合わせで実現される場合について説明する。
【0126】
図24は、サーバ200等を実現するコンピュータ900のハードウエア構成を例示するブロック図である。コンピュータ900は、サーバ200等を実現するために設計された専用のコンピュータであってもよいし、汎用のコンピュータであってもよい。コンピュータ900は、スマートフォンやタブレット端末などといった可搬型のコンピュータであってもよい。
【0127】
例えば、コンピュータ900に対して所定のアプリケーションをインストールすることにより、コンピュータ900で、サーバ200等の各機能が実現される。上記アプリケーションは、サーバ200等の機能構成部を実現するためのプログラムで構成される。
【0128】
コンピュータ900は、バス902、プロセッサ904、メモリ906、ストレージデバイス908、入出力インタフェース910、及びネットワークインタフェース912を有する。バス902は、プロセッサ904、メモリ906、ストレージデバイス908、入出力インタフェース910、及びネットワークインタフェース912が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ904などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0129】
プロセッサ904は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、又は FPGA(Field-Programmable Gate Array)などの種々のプロセッサである。メモリ906は、RAM(Random Access Memory)などを用いて実現される主記憶装置である。ストレージデバイス908は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又は ROM(Read Only Memory)などを用いて実現される補助記憶装置である。
【0130】
入出力インタフェース910は、コンピュータ900と入出力デバイスとを接続するためのインタフェースである。例えば入出力インタフェース910には、キーボードなどの入力装置や、ディスプレイ装置などの出力装置が接続される。
【0131】
ネットワークインタフェース912は、コンピュータ900をネットワークに接続するためのインタフェースである。このネットワークは、LAN(Local Area Network)であってもよいし、WAN(Wide Area Network)であってもよい。
【0132】
ストレージデバイス908は、サーバ200等の各機能構成部を実現するプログラム(前述したアプリケーションを実現するプログラム)を記憶している。プロセッサ904は、このプログラムをメモリ906に読み出して実行することで、サーバ200等の各機能構成部を実現する。
【0133】
プロセッサの各々は、図面を用いて説明されたアルゴリズムをコンピュータに行わせるための命令群を含む1又はそれ以上のプログラムを実行する。このプログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)又は実体のある記憶媒体(tangible storage medium)に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0134】
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0135】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記A1)
ユーザの出社予定情報を取得する出社予定取得部と、
前記ユーザの予約メニューに関する予約情報を取得する予約取得部と、
前記ユーザの注文履歴情報を取得する注文履歴取得部と、
前記出社予定情報、前記予約情報、及び前記注文履歴情報に基づいて、食堂におけるメニューの注文数を予測する予測部と、を備え、
前記予測部は、出社予定の前記ユーザがメニュー予約をしていない場合、前記注文履歴情報に基づいて前記ユーザの注文メニューを推定し、推定結果に基づいて前記注文数を予測する
予測装置。
(付記A2)
前記予測部は、前記注文履歴情報から得られる前記ユーザのメニューごとの注文回数に基づいて、前記注文メニューを推定する
付記A1に記載の予測装置。
(付記A3)
前記食堂内のユーザが所定人数未満となるように、前記ユーザの入場を調整する調整部をさらに備える
付記A1又はA2に記載の予測装置。
(付記A4)
前記ユーザの体調に関する体調情報を取得する体調情報取得部をさらに備え、
前記予測部は、前記体調情報にさらに基づいて前記注文数を予測する
付記A1~A3のいずれか1項に記載の予測装置。
(付記A5)
前記体調情報は前記ユーザの体温情報を含み、
前記予測部は、前記ユーザの体温が所定値以上の場合、所定期間における前記ユーザの注文がないものとして前記注文数を予測する
付記A4に記載の予測装置。
(付記A6)
前記予測部は、複数の前記ユーザにおける前記注文履歴情報に基づいて前記注文メニューを推定する
付記A1~A5のいずれか1項に記載の予測装置。
(付記B1)
食堂におけるユーザの注文履歴情報を記憶するPOS端末と、
予測装置と、を備え、
前記予測装置は、
前記ユーザの出社予定情報を取得する出社予定取得部と、
前記ユーザの予約メニューに関する予約情報を取得する予約取得部と、
前記ユーザの注文履歴情報を前記POS端末から取得する注文履歴取得部と、
前記出社予定情報、前記予約情報、及び前記注文履歴情報に基づいて、食堂におけるメニューの注文数を予測する予測部と、を有し、
前記予測部は、出社予定の前記ユーザがメニュー予約をしていない場合、前記注文履歴情報に基づいて前記ユーザの注文メニューを推定し、推定結果に基づいて前記注文数を予測する
予測システム。
(付記B2)
前記予測部は、前記注文履歴情報から得られる前記ユーザのメニューごとの注文回数に基づいて、前記注文メニューを推定する
付記B1に記載の予測システム。
(付記C1)
ユーザの出社予定情報を取得する出社予定取得ステップと、
前記ユーザの予約メニューに関する予約情報を取得する予約取得ステップと、
前記ユーザの注文履歴情報を取得する注文履歴取得ステップと、
前記出社予定情報、前記予約情報、及び前記注文履歴情報に基づいて、食堂におけるメニューの注文数を予測する予測ステップと、を有し、
前記予測ステップでは、出社予定の前記ユーザがメニュー予約をしていない場合、前記注文履歴情報に基づいて前記ユーザの注文メニューを推定し、推定結果に基づいて前記注文数を予測する
予測方法。
(付記C2)
前記予測ステップでは、前記注文履歴情報から得られる前記ユーザのメニューごとの注文回数に基づいて、前記注文メニューを推定する
付記C1に記載の予測方法。
(付記D1)
予測装置において、ユーザの出社予定情報を取得し、
前記予測装置において、前記ユーザの予約メニューに関する予約情報を取得し、
POS端末において、前記ユーザの注文履歴情報を記憶し、
前記予測装置において、前記ユーザの前記注文履歴情報を前記POS端末から取得し、
前記予測装置において、前記出社予定情報、前記予約情報、及び前記注文履歴情報に基づいて、食堂におけるメニューの注文数を予測し、
前記注文数の予測では、出社予定の前記ユーザがメニュー予約をしていない場合、前記注文履歴情報に基づいて前記ユーザの注文メニューを推定し、推定結果に基づいて前記注文数を予測する
予測方法。
(付記D2)
前記注文数の予測では、前記注文履歴情報から得られる前記ユーザのメニューごとの注文回数に基づいて、前記注文メニューを推定する
付記D1に記載の予測方法。
(付記E1)
ユーザの出社予定情報を取得する出社予定取得ステップと、
前記ユーザの予約メニューに関する予約情報を取得する予約取得ステップと、
前記ユーザの注文履歴情報を取得する注文履歴取得ステップと、
前記出社予定情報、前記予約情報、及び前記注文履歴情報に基づいて、食堂におけるメニューの注文数を予測する予測ステップと、をコンピュータに実行させ、
前記予測ステップでは、出社予定の前記ユーザがメニュー予約をしていない場合、前記注文履歴情報に基づいて前記ユーザの注文メニューを推定し、推定結果に基づいて前記注文数を予測する
プログラム。
(付記E2)
前記予測ステップでは、前記注文履歴情報から得られる前記ユーザのメニューごとの注文回数に基づいて、前記注文メニューを推定する
付記E1に記載のプログラム。
【符号の説明】
【0136】
20 予測装置
21 出社予定取得部
22 予約取得部
23 注文履歴取得部
24 予測部
100、100a ユーザ端末
110 登録部
120 入力部
130 表示部
170 通信部
200、200a サーバ(予測装置)
205、205a 勤務記録部
210 出社予定取得部
220 予約取得部
230 注文履歴取得部
240、240a 予測部
250 調整部
270 通信部
290 記憶部
290A ユーザ情報
290B 食堂情報
291 出社予定情報
292 予約情報
2922 予約メニュー
293 勤務履歴情報
294 注文履歴情報
2941 食堂利用履歴
2942 利用メニュー
295 体調情報
296 注文予測情報
2962 推定メニュー
297 注文実績情報
298 材料表情報
300 POS端末
310 認証部
320 会計部
370 通信部
390 記憶部
391 注文情報
3911 注文日時
3912 ユーザID
3913 注文メニュー
400 検出装置
900 コンピュータ
902 バス
904 プロセッサ
906 メモリ
908 ストレージデバイス
910 入出力インタフェース
912 ネットワークインタフェース
1000、1000a 予測システム
N ネットワーク
【要約】
【課題】メニューの注文数を適切に予測することが可能な予測装置を提供すること。
【解決手段】本開示にかかる予測装置20は、ユーザの出社予定情報を取得する出社予定取得部21と、ユーザの予約メニューに関する予約情報を取得する予約取得部22と、ユーザの注文履歴情報を取得する注文履歴取得部23と、出社予定情報、予約情報、及び注文履歴情報に基づいて、食堂におけるメニューの注文数を予測する予測部24と、を備える。予測部24は、出社予定のユーザがメニュー予約をしていない場合、注文履歴情報に基づいてユーザの注文メニューを推定し、推定結果に基づいて注文数を予測する。
【選択図】
図1