(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-07
(45)【発行日】2023-08-16
(54)【発明の名称】建設機械
(51)【国際特許分類】
E02F 9/20 20060101AFI20230808BHJP
E02F 9/26 20060101ALI20230808BHJP
【FI】
E02F9/20 E
E02F9/26 A
(21)【出願番号】P 2019157239
(22)【出願日】2019-08-29
【審査請求日】2022-08-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】弁理士法人武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福地 亮平
(72)【発明者】
【氏名】山下 亮平
(72)【発明者】
【氏名】小高 克明
【審査官】五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】特許第3339821(JP,B2)
【文献】特開2006-241908(JP,A)
【文献】特開平11-001943(JP,A)
【文献】特許第5690410(JP,B1)
【文献】特開2018-145604(JP,A)
【文献】特開2019-049127(JP,A)
【文献】特許第3576846(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 3/42-3/43
E02F 3/84-3/85
E02F 9/00-9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンと、
前記エンジンにより駆動される油圧ポンプと、
前記油圧ポンプから供給される作動油により動作する油圧アクチュエータと、
前記油圧アクチュエータを操作するアクチュエータ操作装置と、
前記アクチュエータ操作装置による操作状態を検出する操作状態検出装置と、
前記アクチュエータ操作装置に対する操作に応じた供給量及び供給方向の作動油を、前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへ流通させる方向制御弁と、
前記油圧アクチュエータの動作をロックするロック状態及びロックを解除する解除状態に切換可能なロック操作装置と、
前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへ吐出される作動油を、流通させる流通位置及び遮断させる遮断位置を有するロック弁と、
前記操作状態検出装置により検出された操作状態に基づき前記ロック弁を前記流通位置もしくは前記遮断位置のいずれかに切り換える制御装置と、を備える建設機械において、
前記制御装置は、
前記操作状態検出装置によって前記アクチュエータ操作装置の非操作
状態が検出されている状態で、前記ロック操作装置が前記ロック状態から前記解除状態に切り換えられた場合に、前記ロック弁を前記遮断位置から前記流通位置に切り換え、
前記ロック操作装置が前記ロック状態に維持されている状態で、前記操作状態検出装置によって前記アクチュエータ操作装置の操作状態が検出された場合に、
前記ロック操作装置を前記解除状態に切り換える前に前記アクチュエータ操作装置を非操作状態に戻すことを
モニタを通じて報知し、
前記モニタを通じた報知を実行した後に、前記操作状態検出装置によって前記アクチュエータ操作装置の操作状態が検出されている状態で、前記ロック操作装置が前記ロック状態から前記解除状態に切り換えられた場合に、前記ロック弁を前記遮断位置に維持すると共に、前記アクチュエータ操作装置が操作された状態で前記ロック操作装置が前記解除状態に切り換えられたことをアラームを鳴動して警告することを特徴とする建設機械。
【請求項2】
請求項1に記載の建設機械において、
前記エンジンの駆動力が伝達されてパイロット圧油を圧送するパイロットポンプと、
前記パイロットポンプから前記方向制御弁のパイロットポートに至る油路を開閉する電磁比例弁とを備え、
前記操作状態検出装置は、前記アクチュエータ操作装置の操作量に応じた操作量信号を前記制御装置に出力し、
前記制御装置は、前記操作状態検出装置から出力される前記操作量信号に基づいて、前記電磁比例弁の開度を制御することを特徴とする建設機械。
【請求項3】
請求項
2に記載の建設機械において、
前記制御装置は、前記ロック操作装置が前記ロック状態に維持されている状態で、前記操作状態検出装置から出力される前記
操作量信号が基準値を含む閾値範囲を超えた場合に、
前記モニタを通じた報知を実行することを特徴とする建設機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設機械に係わり、アクチュエータ操作装置及びロック操作装置の状態に応じてオペレータに適切に報知する建設機械に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の建設機械には、油圧アクチュエータの動作をロックするロック状態及びロックを解除する解除状態に切換可能なゲートロックレバーが搭載されている。しかしながら、油圧アクチュエータを操作する操作レバーが操作された状態で、ゲートロックレバーがロック状態から解除状態に切り換えられると、油圧アクチュエータが急に動き出す虞がある。
【0003】
そこで、例えば特許文献1には、操作レバーが操作されている状態でゲートロックレバーがロック状態から解除状態に切り換えられても、油圧ポンプから油圧アクチュエータへの作動油の供給を遮断し続ける作業機械が開示されている。これにより、誤って操作レバーを操作したままゲートロックレバーを解除状態に切り換えても、油圧アクチュエータが急に動き出すことを防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1で前述の操作をすると、一旦ゲートロックレバーを解除位置からロック位置に切り換え、操作レバーを中立位置に戻してから、再びゲートロックレバーを解除状態に切り換える必要があるので、オペレータの操作が煩雑になると言う課題を生じる。
【0006】
本発明は、上記した実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、アクチュエータ操作装置及びロック操作装置の誤操作を防止可能な建設機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、エンジンと、前記エンジンにより駆動される油圧ポンプと、前記油圧ポンプから供給される作動油により動作する油圧アクチュエータと、前記油圧アクチュエータを操作するアクチュエータ操作装置と、前記アクチュエータ操作装置による操作状態を検出する操作状態検出装置と、前記アクチュエータ操作装置に対する操作に応じた供給量及び供給方向の作動油を、前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへ流通させる方向制御弁と、前記油圧アクチュエータの動作をロックするロック状態及びロックを解除する解除状態に切換可能なロック操作装置と、前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへ吐出される作動油を、流通させる流通位置及び遮断させる遮断位置を有するロック弁と、前記操作状態検出装置により検出された操作状態に基づき前記ロック弁を前記流通位置もしくは前記遮断位置のいずれかに切り換える制御装置と、を備える建設機械において、前記制御装置は、前記操作状態検出装置によって前記アクチュエータ操作装置の非操作状態が検出されている状態で、前記ロック操作装置が前記ロック状態から前記解除状態に切り換えられた場合に、前記ロック弁を前記遮断位置から前記流通位置に切り換え、前記ロック操作装置が前記ロック状態に維持されている状態で、前記操作状態検出装置によって前記アクチュエータ操作装置の操作状態が検出された場合に、前記ロック操作装置を前記解除状態に切り換える前に前記アクチュエータ操作装置を非操作状態に戻すことをモニタを通じて報知し、前記モニタを通じた報知を実行した後に、前記操作状態検出装置によって前記アクチュエータ操作装置の操作状態が検出されている状態で、前記ロック操作装置が前記ロック状態から前記解除状態に切り換えられた場合に、前記ロック弁を前記遮断位置に維持すると共に、前記アクチュエータ操作装置が操作された状態で前記ロック操作装置が前記解除状態に切り換えられたことをアラームを鳴動して警告することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、アクチュエータ操作装置及びロック操作装置の誤操作を防止することができる。なお、上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態に係る油圧ショベルの側面図である。
【
図2】油圧ショベルの駆動制御回路の回路図である。
【
図4】モニタに表示されるアイコンの表示例である。
【
図5】操作レバー、ゲートロックレバー、及びロック弁の位置及び状態の推移を示すタイムチャートである。
【
図6】油圧式の操作レバーを備える油圧ショベルの駆動制御回路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係る油圧ショベルの実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る油圧ショベル1の側面図である。
図2は、油圧ショベル1の駆動制御回路の回路図である。なお、本明細書中の前後左右は、特に断らない限り、油圧ショベル1に搭乗して操作するオペレータの視点を基準としている。
【0011】
図1に示すように、油圧ショベル1は、下部走行体2と、下部走行体2により支持された上部旋回体3とを備える。下部走行体2は、左右一対のクローラ(無限軌道帯)8を備える。そして、走行モータ(図示省略)の駆動により、クローラ8が回転する。その結果、油圧ショベル1が走行する。
【0012】
上部旋回体3は、旋回モータ(図示省略)によって旋回可能に下部走行体2に支持されている。上部旋回体3は、ベースとなる旋回フレーム5と、旋回フレーム5の前方中央に上下方向に回動可能に取り付けられたフロント作業機4(作業装置)と、旋回フレーム5の前方左側に配置されたキャブ(運転席)7と、旋回フレーム5の後部に配置されたカウンタウェイト6とを主に備える。
【0013】
フロント作業機4は、上部旋回体3に起伏可能に支持されたブーム4aと、ブーム4aの先端に揺動可能に支持されたアーム4bと、アーム4bの先端に揺動可能に支持されたバケット4cと、ブーム4aを駆動させるブームシリンダ4d,アーム4bを駆動させるアームシリンダ4e,及びバケット4cを駆動させるバケットシリンダ4f等の油圧アクチュエータとを含む。カウンタウェイト6は、フロント作業機4との重量バランスを取るためのもので、上面視円弧形状を成す重量物である。
【0014】
キャブ7には、油圧ショベル1を操作するオペレータが搭乗する内部空間が形成されている。キャブ7の内部には、オペレータが着席するシート(図示省略)と、シートに着席したオペレータにより操作される操作装置が配置されている。
【0015】
図2に示すように、操作装置は、ゲートロックレバー(ロック操作装置)7aと、操作レバー(アクチュエータ操作装置)7bとを少なくとも含む。例えば、オペレータにより操作レバー7bが操作されることによって、フロント作業機4が動作する。
【0016】
ゲートロックレバー7aは、油圧ショベル1に搭載される全ての油圧アクチュエータ(すなわち、走行モータ、旋回モータ、油圧シリンダ4d~4f)の動作をロックするロック状態と、ロックを解除する解除状態とに、オペレータによって切り換え可能に構成されている。
【0017】
ゲートロックレバー7aをロック位置に位置させてロック状態にすると、各油圧アクチュエータを操作するための油圧操作系の油路が遮断されて、オペレータが操作装置を操作しても各油圧アクチュエータが動作しなくなる。一方、ゲートロックレバー7aを解除位置に位置させて解除状態にすると、油圧操作系の油路が連通されて、操作レバーの操作による油圧アクチュエータの操作が可能となる。そして、ゲートロックレバー7aは、現在の状態を示す状態信号を後述するコントローラ20に出力する。
【0018】
また、ゲートロックレバー7aは、例えば、キャブ7の乗降口とシートとの間(すなわち、乗降口に隣接する位置)に配置される。そして、ゲートロックレバー7aを引き下げて(ゲートロックレバー7aを解除位置に位置させて)解除状態にすると、ゲートロックレバー7aは、キャブ7の乗降口とシートとの間の通路に張り出して、オペレータのキャブ7への乗降を妨げる。一方、ゲートロックレバー7aを引き上げて(ゲートロックレバー7aをロック位置に位置させて)ロック状態にすると、ゲートロックレバー7aは、キャブ7の乗降口とシートとの間の通路から退避して、オペレータのキャブ7への乗降を妨げない。
【0019】
本発明における操作レバーは、フロント作業機を動作させるためにブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダ等の油圧シリンダの他、上部旋回体を旋回させる旋回モータを操作するものである。本実施形態では、操作レバーの例として、ブームシリンダ4dを操作する操作レバー7bを挙げて説明する。操作レバー7bの操作量の大きさに応じて、後述するメインポンプ13からブームシリンダ4dへ供給される流量が調整される。また、操作レバー7bが操作される方向に作動油が供給される方向が対応付けられ、ブームシリンダ4dが伸長もしくは縮小する。
【0020】
操作レバー7bは、オペレータによって中立位置(非操作の状態)から第1方向或いは第2方向に倒伏され、オペレータが操作をやめると中立位置に復帰する。また、操作レバー7bの操作量(倒伏量)及び操作方向(倒伏方向)は、後述する操作検出センサ(操作状態検出装置)19によって操作量信号(電圧値)に変換されてコントローラ20に出力される。すなわち、本実施形態に係る操作レバー7bは、電気式のアクチュエータ操作装置である。
【0021】
なお、本実施形態では、操作レバー7bによってブームシリンダ4dを操作する例を説明する。但し、本発明は、走行モータ、旋回モータ、アームシリンダ4e、及びバケットシリンダ4fを操作するアクチュエータ操作装置にも適用することができる。
【0022】
図2に示すように、油圧ショベル1の駆動制御回路は、エンジン11と、作動油タンク12と、エンジン11により駆動され作動油タンク12内の作動油を吸い込んで吐出するメインポンプ(油圧ポンプ)13と、エンジン11により駆動され作動油タンク12内の作動油を吸い込んで吐出するパイロットポンプ14と、メインポンプ13及びブームシリンダ4dの間に油圧配管を介して設けられた方向制御弁15と、パイロットポンプ14及び方向制御弁15の間に油圧操作管路を介して設けられた電磁比例弁16,17と、電磁比例弁16,17の上流側に設けられたロック弁18と、操作レバー7b及び後述のコントローラ20の間に介された一対の電気指令配管に設けられた操作検出センサ19と、コントローラ(制御装置)20とを主に備える。また、コントローラ20には、操作レバー7bと、ゲートロックレバー7aと、電磁比例弁16,17と、ロック弁18と、モニタ21及びアラーム22とが電気的に接続されている。
【0023】
エンジン11は、油圧ショベル1を動作させるための駆動力を発生させる駆動源である。メインポンプ13及びパイロットポンプ14は、エンジン11の出力軸に連結されて駆動する。メインポンプ13は、エンジン11の駆動力が伝達されて、作動油タンク12に貯留された作動油を方向制御弁15に圧送する。メインポンプ13は、例えば、容量可変型の油圧ポンプである。パイロットポンプ14は、エンジン11の駆動力が伝達されて、作動油タンク12に貯留されたパイロット圧油を、ロック弁18及び電磁比例弁16、17を通じて方向制御弁15のパイロットポート15a、15bに圧送する。
【0024】
方向制御弁15は、操作レバー7bに対する操作に応じた供給量及び供給方向の作動油を、メインポンプ13からブームシリンダ4dへ流通させる。方向制御弁15は、パイロットポート15a、15bに供給されるパイロット圧油によって、位置A、B、Cに切換可能に構成されている。
【0025】
パイロットポート15a、15bにパイロット圧油が供給されていないとき、方向制御弁15は位置A(初期位置)となる。位置Aの方向制御弁15は、メインポンプ13からブームシリンダ4dに至る油路を遮断する。すなわち、方向制御弁15が位置Aのとき、メインポンプ13からブームシリンダ4dに作動油が供給されず、ブーム4aは現在位置に保持される。
【0026】
パイロットポート15aにパイロット圧油が供給されると、方向制御弁15は位置Bに切り換えられる。位置Bの方向制御弁15は、メインポンプ13から圧送される作動油をブームシリンダ4dのロッド室に供給し、ブームシリンダ4dのボトム室に貯留された作動油を作動油タンク12に還流させる。すなわち、方向制御弁15が位置Bのとき、ブームシリンダ4dが収縮して、ブーム4aは倒伏する。
【0027】
パイロットポート15bにパイロット圧油が供給されると、方向制御弁15は位置Cに切り換えられる。位置Cの方向制御弁15は、メインポンプ13から圧送される作動油をブームシリンダ4dのボトム室に供給し、ブームシリンダ4dのロッド室に貯留された作動油を作動油タンク12に還流させる。すなわち、方向制御弁15が位置Cのとき、ブームシリンダ4dが伸長して、ブーム4aは起立する。
【0028】
さらに、位置B、Cの方向制御弁15からブームシリンダ4dに供給される作動油の量は、パイロットポート15a、15bに供給されるパイロット圧油の量によって増減する。すなわち、パイロットポート15a、15bに供給されるパイロット圧油の量が多いほど、方向制御弁15からブームシリンダ4dに供給される作動油の量も多くなる。
【0029】
電磁比例弁16、17は、コントローラ20の制御に従って、パイロットポンプ14からパイロットポート15a、15bに至る油路を開閉する電磁弁である。また、電磁比例弁16、17は、制御電圧の大きさによって開度を調整可能な比例弁である。電磁比例弁16、17は、ロック弁18よりパイロット圧油の流れの下流側に配置される。電磁比例弁16は、位置D、Eに切換可能に構成されている。また、電磁比例弁17は、位置F、Gに切換可能に構成されている。
【0030】
コントローラ20から電磁比例弁16に制御電圧が印加されてないとき、電磁比例弁16は位置D(初期位置)となる。位置Dの電磁比例弁16は、ロック弁18を通じてパイロットポンプ14から吐出されるパイロット圧油を遮断し、パイロットポート15aを作動油タンク12に連通させる。すなわち、電磁比例弁16が位置Dのとき、パイロットポート15aはタンク圧になる。
【0031】
コントローラ20から電磁比例弁16に制御電圧が印加されると、電磁比例弁16はバネの付勢力に抗して位置Eに切り換えられる。位置Eの電磁比例弁16は、ロック弁18を通じてパイロットポンプ14から吐出されるパイロット圧油をパイロットポート15aに供給する。すなわち、電磁比例弁16が位置Eのとき、パイロットポート15aにパイロット圧油が供給される。また、電磁比例弁16に印加される制御電圧が高いほど、パイロットポート15aへのパイロット圧油の供給量が多くなる。
【0032】
コントローラ20から電磁比例弁17に制御電圧が印加されてないとき、電磁比例弁17は位置F(初期位置)となる。位置Fの電磁比例弁17は、ロック弁18を通じてパイロットポンプ14から吐出されるパイロット圧油を遮断し、パイロットポート15bを作動油タンク12に連通させる。すなわち、電磁比例弁17が位置Fのとき、パイロットポート15bはタンク圧になる。
【0033】
コントローラ20から電磁比例弁17に制御電圧が印加されると、電磁比例弁17はバネの付勢力に抗して位置Gに切り換えられる。位置Gの電磁比例弁17は、ロック弁18を通じてパイロットポンプ14から吐出されるパイロット圧油をパイロットポート15bに供給する。すなわち、電磁比例弁17が位置Gのとき、パイロットポート15bにパイロット圧油が供給される。また、電磁比例弁17に印加される制御電圧が高いほど、パイロットポート15bへのパイロット圧油の供給量が多くなる。
【0034】
ロック弁18は、コントローラ20の制御に従って、パイロットポンプ14から電磁比例弁16、17を通じて方向制御弁15のパイロットポート15a、15bに至る油路を開閉する電磁弁である。ロック弁18は、電磁比例弁16、17よりパイロット圧油の流れの上流側に配置される。ロック弁18は、位置H、Iに切換可能に構成されている。
【0035】
コントローラ20からロック弁18に制御電圧が印加されていないとき、ロック弁18は位置H(初期位置)となる。位置Hのロック弁18は、パイロットポンプ14から電磁比例弁16、17に至る油路を遮断して、パイロットポンプ14から吐出されるパイロット圧油を作動油タンク12に還流させる。すなわち、ロック弁18が位置Hのとき、パイロットポンプ14から電磁比例弁17にパイロット圧油が供給されない。換言すれば、位置H(遮断位置)のロック弁18は、メインポンプ13から油圧アクチュエータへの作動油の流通を遮断する。
【0036】
コントローラ20からロック弁18に制御電圧が印加されると、ロック弁18はバネの付勢力に抗して位置Iに切り換えられる。位置Iのロック弁18は、パイロットポンプ14から電磁比例弁16、17に至る油路を連通させる。すなわち、ロック弁18が位置Iのとき、パイロットポンプ14から電磁比例弁17にパイロット圧油が供給される。換言すれば、位置I(流通位置)のロック弁18は、メインポンプ13から油圧アクチュエータへ作動油を流通させる。
【0037】
操作検出センサ19は、操作レバー7bの操作状態を検出する。より詳細には、操作検出センサ19は、操作レバー7bの操作量及び操作方向に応じた操作量信号(電圧値)をコントローラ20に出力する。
【0038】
例えば、操作検出センサ19は、操作レバー7bが中立位置のときに2.5Vの操作量信号を出力する。また、操作検出センサ19は、操作レバー7bが中立位置から第1方向に倒伏されると、2.5V~5.0Vの範囲の操作量信号を出力する。第1方向への倒伏量が大きいほど、操作量信号の電圧値が大きくなる。操作検出センサ19は、操作レバー7bが中立位置から第2方向に倒伏されると、2.5V~0Vの範囲の操作量信号を出力する。第2方向への倒伏量が大きいほど、操作量信号の電圧値が小さくなる。
【0039】
コントローラ20は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)を備える。コントローラ20は、ROMに格納されたプログラムコードをCPUが読み出して実行することによって、後述する処理を実現する。RAMは、CPUがプログラムを実行する際のワークエリアとして用いられる。
【0040】
但し、コントローラ20の具体的な構成はこれに限定されず、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)などのハードウェアによって実現されてもよい。
【0041】
コントローラ20は、油圧ショベル1全体の動作を制御する。より詳細には、コントローラ20は、ゲートロックレバー7aから出力される状態信号と、操作検出センサ19から出力される操作量信号とに基づいて、電磁比例弁16、17、ロック弁18、モニタ21、及びアラーム22の動作を制御する。
【0042】
モニタ21は、文字、アイコン(画像)、映像などを表示させる装置である。モニタ21は、視覚を通じて情報を伝達する報知手段の一例である。アラーム22は、ビープ音やガイドメッセージなどを出力する装置である。アラーム22は、聴覚を通じて情報を伝達する警告手段の一例である。但し、報知手段及び警告手段の具体例は、これに限定されず、LEDランプ、スピーカ等を用いてもよい。
【0043】
次に、
図3~
図5を参照して、本実施形態に係る駆動制御処理を説明する。
図3は、駆動制御処理のフローチャートである。
図4は、モニタ21に表示されるアイコンの表示例である。
図5は、操作レバー7b、ゲートロックレバー7a、及びロック弁18の位置及び状態の推移を示すタイムチャートである。
【0044】
コントローラ20は、例えば、エンジン11が駆動したタイミングで駆動制御処理を開始する。また、エンジン11は、ゲートロックレバー7aがロック状態でないと、始動できないようになっている。そのため、駆動制御処理を開始するタイミングでは、ゲートロックレバー7aは、ロック状態となっている。
【0045】
そこで、コントローラ20は、ロック弁18を位置H(遮断位置)にする(S11)。すなわち、コントローラ20は、ロック弁18に制御電圧を印加しない。すなわち、オペレータが操作レバー7bを操作したとしても、ブームシリンダ4dは伸縮しない。そして、コントローラ20は、ゲートロックレバー7a及び操作レバー7bが操作されるまで(S12、S13)、以降の処理の実行を待機する。
【0046】
コントローラ20は、ステップS12において、ゲートロックレバー7aから出力される状態信号に基づいて、ゲートロックレバー7aがロック状態か解除状態かを判定すればよい。後述するステップS17、S19についても同様である。また、コントローラ20は、ステップS13において、操作検出センサ19から出力される操作量信号に基づいて、操作レバー7bが中立位置(非操作)か否かを判定すればよい。後述するステップS16についても同様である。
【0047】
より詳細には、コントローラ20は、操作検出センサ19から出力される操作量信号が、2.5V(基準値)を含む2.2V~2.8V(閾値範囲)の範囲内である場合に、操作レバー7bが中立位置だと判定する。すなわち、2.2V~2.8Vの操作量信号を操作検出センサ19が出力している状態は、操作検出センサ19によって操作レバー7bの非操作が検出されている状態の一例である。
【0048】
一方、コントローラ20は、操作量信号が2.2V~2.8Vの範囲を超える(すなわち、2.2V未満或いは2.8Vより大きい)場合に、操作レバー7bが中立位置から操作されている判定する。すなわち、2.2V未満或いは2.8Vより大きい操作量信号を操作検出センサ19が出力している状態は、操作検出センサ19によって操作レバー7bの操作状態が検出されている状態の一例である。
【0049】
そして、コントローラ20は、操作レバー7bが中立位置の状態で(S13:Yes)、ゲートロックレバー7aがロック状態から解除状態に切り換えられた場合に(S12:No)、ロック弁18を位置Hから位置I(流通位置)に切り換えて(S14)、駆動制御処理を終了する。すなわち、コントローラ20は、ロック弁18に制御電圧を印加する。
【0050】
コントローラ20は、ゲートロックレバー7aが解除状態である間、ロック弁18に継続して制御電圧を印加し続ける。その結果、オペレータによって操作レバー7bが操作されると、その操作量及び操作方向に応じてブームシリンダ4dが伸縮する。そして図示は省略するが、コントローラ20は、ゲートロックレバー7aが解除状態からロック状態に切り換えられると、再びステップS11以降の処理を実行する。
【0051】
一方、コントローラ20は、ゲートロックレバー7aがロック状態のときに(S12:Yes)、操作レバー7bが中立位置から操作されると(S13:No)、
図4に示すアイコンをモニタ21に表示させる(S15)。すなわち、コントローラ20は、ステップS15において、制御信号を出力してモニタ21にアイコンを表示させることによって、オペレータに対して誤操作の可能性を事前に報知する。アイコンの表示を指示する制御信号は、操作レバー7bが操作状態であることを報知する信号の一例である。
【0052】
図4に示すアイコンは、操作レバー7bを操作した状態でゲートロックレバー7aを解除状態に切り換えても、ブームシリンダ4dのロックが解除されないことを報知するものである。換言すれば、
図4に示すアイコンは、ゲートロックレバー7aを解除状態に切り換える前に、操作レバー7bを中立状態に戻すことを報知するものである。さらに換言すれば、
図4に示すアイコンは、操作レバー7bを操作したままゲートロックレバー7aを解除状態に切り換えないように、オペレータに注意を促すものである。
【0053】
次に、コントローラ20は、モニタ21へのアイコン表示を継続したまま、ゲートロックレバー7a及び操作レバー7bが操作されるまで(S16、S17)、以降の処理の実行を待機する。そして、コントローラ20は、ゲートロックレバー7aがロック状態のときに(S17:Yes)、操作レバー7bが中立位置に戻された場合に(S16:Yes)、モニタ21へのアイコンの表示を終了して、ステップS12以降の処理を再び実行する。
【0054】
すなわち、
図4に示すアイコンは、ゲートロックレバー7aがロック状態で且つ操作レバー7bが中立位置から操作されている期間α、β(
図5参照)において、継続して表示される。また、期間α、βにおいて、ロック弁18は位置H(遮断位置)に維持される。
【0055】
一方、コントローラ20は、操作レバー7bが中立位置から操作されている状態で(S16:No)、ゲートロックレバー7aがロック状態から解除状態に操作された場合に(S17:No)、制御信号を出力してアラーム22を鳴動させる(S18)。すなわち、コントローラ20は、ステップS18において、オペレータに対して誤操作が行われたことを警告する。鳴動を指示する制御信号は、操作レバー7bが操作状態であることを警告する信号の一例である。
【0056】
次に、コントローラ20は、モニタ21へのアイコン表示と、アラーム22の鳴動とを継続したまま、ゲートロックレバー7aがロック状態に操作されるまで(S19)、以降の処理の実行を待機する。または、コントローラ20は、アラーム22の鳴動を開始してから所定時間が経過したタイミングで、アラーム22を停止してもよい。
【0057】
そして、コントローラ20は、ゲートロックレバー7aが解除状態からロック状態に操作された場合に(S19:Yes)、アラーム22の鳴動を停止して、ステップS16以降の処理を実行する。また、コントローラ20は、操作レバー7bが中立位置に戻された場合に(S16:Yes)、モニタ21へのアイコン表示を終了して、ステップS12以降の処理を実行する。さらに、コントローラ20は、操作レバー7bが中立位置の状態で(S13:Yes)、ゲートロックレバー7aがロック状態から解除状態に操作された場合に(S12:No)、ロック弁18に制御電圧を印加して位置I(流通位置)に切り換える(S14)。
【0058】
すなわち、アラーム22は、操作レバー7bが中立位置から操作されている状態でゲートロックレバー7aが解除状態に操作されてから、ゲートロックレバー7aが再びロック状態に操作されるまでの期間γ(
図5参照)において、継続して鳴動する。モニタ21へのアイコン表示は、期間γにおいて継続されてもよい。また、期間γにおいて、ロック弁18は位置H(遮断位置)に維持される。
【0059】
アラーム22の鳴動は、ブームシリンダ4dのロックが解除されていないことを警告するものである。換言すれば、アラーム22の鳴動は、オペレータが意図していない操作レバー7bが操作された状態で、ゲートロックレバー7aが解除状態に切り換えられている状態にあること(「誤操作」)を警報するものである。さらに換言すれば、アラーム22の鳴動は、誤操作によるブームシリンダ4dのロックを解除するために、ゲートロックレバー7aをロック状態に操作し且つ操作レバー7bを中立位置に戻したうえで、再びゲートロックレバー7aを解除状態にする操作を、オペレータに促すものである。
【0060】
上記の実施形態によれば、例えば以下の作用効果を奏する。
【0061】
上記の実施形態によれば、ゲートロックレバー7aがロック状態に維持されている状態で、操作レバー7bが中立状態から操作されると、
図4に示すアイコンがモニタ21に表示される。これにより、操作レバー7bを操作したままゲートロックレバー7aを解除状態に操作しても、ブームシリンダ4dのロックが解除されないことを、オペレータに認識させることができる。すなわち、操作レバー7bを中立位置に戻してからゲートロックレバー7aを解除状態にする操作を、オペレータに促すことができる。
【0062】
また、上記の実施形態によれば、操作レバー7bを操作した状態でゲートロックレバー7aが解除状態に操作されると、アラーム22が鳴動する。これにより、ブームシリンダ4dのロックが解除されていないことを、オペレータに認識させることができる。その結果、ブームシリンダ4dのロックを解除するための操作(ゲートロックレバー7aをロック状態に操作し且つ操作レバー7bを中立位置に戻してから、再びゲートロックレバー7aを解除状態にする操作)を、オペレータに促すことができる。
【0063】
また、上記の実施形態によれば、ステップS15でモニタ21を用いて報知し、ステップS18でアラーム22を用いて警告をする。このように、ステップS18で聴覚を通じて警告することにより、誤操作をしてしまったことをオペレータに確実に認識させることができる。但し、報知手段及び警告手段の具体例は、上記の組み合わせに限定されない。
【0064】
他の例として、コントローラ20は、ステップS15において、アラーム22を鳴動させて、誤操作の可能性を報知してもよい。また、コントローラ20は、ステップS18において、ブームシリンダ4dのロックを解除するための手順を説明するメッセージ或いはアニメーションをモニタ21に表示してもよい。
【0065】
これにより、ステップS15の報知をオペレータに確実に認識させることができるので、誤操作の発生をさらに有効に防止することができる。また、ブームシリンダ4dのロック解除する手順をステップS18で詳細に報知することができるので、ブームシリンダ4dのロックを早期に解除することができる。
【0066】
また、報知手段及び警告手段は、同一のハードウェアで報知の方法が異なるものでもよい。一例として、相対的に小さなアイコンを表示するモニタ21を報知手段とし、相対的に大きなアイコンを表示するモニタ21を警告手段としてもよい。他の例として、短音(ピッ、ピッ、ピッ)を出力するアラーム22を報知手段とし、長音(ピー、ピー、ピー)を出力するアラーム22を警告手段としてもよい。さらに他の例として、相対的に小さな音を出力するアラーム22を報知手段とし、相対的に大きな音を出力するアラーム22を警告手段としてもよい。
【0067】
また、上記の実施形態によれば、電気式の操作レバー7bから操作検出センサ19を通じて取得した操作量信号に基づいて、操作レバー7bの操作及び非操作を検出する例を説明した。これにより、操作レバー7bを操作した状態でゲートロックレバー7aを解除状態に切り換えたときに、ブームシリンダ4dに一瞬だけ作動油が供給されて、ブーム4aが微動するのを防止できる。
【0068】
また、上記の実施形態によれば、操作量信号が2.5Vを含む2.2V~2.8Vの範囲内のときに、操作レバー7bが中立位置だと判定する例を説明した。操作検出センサ19から出力される操作量信号の値は、製造バラツキや経年劣化などによって個体差を生じる。そこで、基準値(2.5V)を含む閾値範囲(2.2V~2.8V)を不感帯とすることによって、個体差による誤判定を防止することができる。
【0069】
但し、操作レバー7bは電気式に限定されず、油圧式であってもよい。
図6は、油圧式の操作レバー7bを備える油圧ショベル1の駆動制御回路を示す図である。なお、
図2と共通する構成要素には同一の参照番号を付し、詳細な説明を省略する。
図6に示す駆動制御回路は、電磁比例弁16、17及び操作検出センサ19に代えて、パイロット弁31a、31bと、操作検出センサ32a、32bとを備える。
【0070】
図6に示すロック弁18は、パイロット弁31a、31bよりパイロット圧油の流れの上流側に配置されている。そして、ロック弁18は、位置H(遮断位置)のときに、パイロット弁31a、31bを作動油タンク12に連通させる。一方、ロック弁18は、位置I(流通位置)のときに、パイロットポンプ14から吐出されるパイロット圧油を、パイロット弁31a、31bに供給する。
【0071】
パイロット弁31aは、パイロットポンプ14から方向制御弁15のパイロットポート15aに至るパイロット圧油の流路上に配置されている。そして、パイロット弁31aは、操作レバー7bの第1方向への操作量に応じて、開度が調整される。より詳細には、操作レバー7bの第1方向への操作量が多いほど、パイロット弁31aの開度が大きくなる。すなわち、操作レバー7bの第1方向への操作量が多いほど、パイロットポート15aへのパイロット圧油の供給量が増加する。
【0072】
操作検出センサ32aは、操作レバー7bの第1方向への操作量を検出する。そして、操作検出センサ32aは、検出した操作量を示す操作量信号(電圧値)をコントローラ20に出力する。一例として、操作検出センサ32aは、操作レバー7bの第1方向への倒伏角度を検出する角度センサ(ポテンショメータ等)でもよい。他の例として、操作検出センサ32aは、パイロット弁31aのスプールのストローク(変位量)を検出する変位量センサでもよい。
【0073】
パイロット弁31bは、操作レバー7bの第2方向への操作量に応じて、パイロットポート15bへのパイロット圧油の供給量を調整する。操作検出センサ32bは、操作レバー7bの第2方向への操作量を検出する。パイロット弁31b及び操作検出センサ32bの詳細は、パイロット弁31a及び操作検出センサ32aと共通するので、再度の説明は省略する。
【0074】
図3に示す駆動制御処理は、
図6の駆動制御回路にも適用することができる。但し、
図6の駆動制御回路では、操作レバー7bが中立位置から操作された状態で(S16:No)、ゲートロックレバー7aが解除状態に切り換えられた瞬間に(S17:No)、パイロット圧油がパイロットポート15a、15bを一瞬だけ通過して、ブームシリンダ4dが微動する可能性がある。
【0075】
なお、上記の実施形態では、ブームシリンダ4dを駆動する油圧回路を中心に説明したが、本発明は、アームシリンダ4e、バケットシリンダ4f、走行モータ、旋回モータを駆動する油圧回路にも同様に適用することができる。
【0076】
また、上記の実施形態では、油圧ショベル1の駆動制御回路を説明したが、建設機械の具体例は油圧ショベル1に限定されない。建設機械の他の例としては、例えば、ホイールローダ、クレーン、ダンプトラック等にも適用可能である。
【0077】
上述した実施形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。
【符号の説明】
【0078】
1 油圧ショベル
2 下部走行体
3 上部旋回体
4 フロント作業機(作業装置)
4a ブーム
4b アーム
4c バケット
4d,4e,4f 油圧シリンダ
5 旋回フレーム
6 カウンタウェイト
7 キャブ
7a ゲートロックレバー(ロック操作装置)
7b 操作レバー(アクチュエータ操作装置)
8 無限軌道
11 エンジン
12 作動油タンク
13 メインポンプ(油圧ポンプ)
14 パイロットポンプ
15 方向制御弁
15a,15b パイロットポート
16,17 電磁比例弁
18 ロック弁
19,32a,32b 操作検出センサ(操作状態検出装置)
20 コントローラ(制御装置)
21 モニタ
22 アラーム
31a,31b パイロット弁