(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-07
(45)【発行日】2023-08-16
(54)【発明の名称】ランダムアクセスの方法及び通信デバイス
(51)【国際特許分類】
H04W 74/08 20090101AFI20230808BHJP
H04W 72/044 20230101ALI20230808BHJP
H04W 56/00 20090101ALI20230808BHJP
【FI】
H04W74/08
H04W72/044 110
H04W56/00 130
(21)【出願番号】P 2021503867
(86)(22)【出願日】2019-07-25
(86)【国際出願番号】 CN2019097655
(87)【国際公開番号】W WO2020020278
(87)【国際公開日】2020-01-30
【審査請求日】2022-06-27
(31)【優先権主張番号】201810827523.1
(32)【優先日】2018-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】シュ、ウェイジエ
(72)【発明者】
【氏名】イヨウ、シン
【審査官】中元 淳二
(56)【参考文献】
【文献】Qualcomm Incorporated,Remaining Details on RACH Procedure[online],3GPP TSG RAN WG1 #91 R1-1720653,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_91/Docs/R1-1720653.zip>,2018年08月13日
【文献】Ericsson,Open issues for the Random access procedure[online],3GPP TSG RAN WG2 #100 R2-1713474,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_100/Docs/R2-1713474.zip>,2018年08月14日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って、第1のスクランブリングシーケンスを決定するステップと、
前記第1のスクランブリングシーケンスに従って、ランダムアクセス手順の第1のメッセージにおけるデータチャネルに対して第1のスクランブ
ル処理を実行するステップを含み、
前記第1のスクランブ
ル処理には、前記データチャネル上の符号化された情報ビットに対して実行されるスクランブ
ルが含まれる
ことを特徴とするランダムアクセスの方法。
【請求項2】
前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って、第1のスクランブリングシーケンスを決定するステップは、
前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って、第1のランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子(RA-RNTI)を生成するステップと、
前記第1のRA-RNTIに従って、前記第1のスクランブリングシーケンスを生成するステップを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って、第1のRA-RNTIを生成するステップは、
前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスとプリアンブルを送信する物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)リソースの情報に従って、前記第1のRA-RNTIを生成するステップを含む
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記PRACHリソースの情報には、プリアンブルを送信するPRACHリソースの最初の直交周波数分割多重(OFDM)シンボル、プリアンブルを送信するPRACHリソースの最初のスロットのインデックス、プリアンブルを送信するPRACHリソースの周波数領域での番号、及びプリアンブルの送信に使用される上りキャリアのうちの少なくとも1つの情報が含まれる
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は端末デバイスによって実行され、前記方法は、
ランダムアクセスプリアンブルセットから前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックスを決定するステップをさらに含む
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のメッセージは、前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックスによって識別されるプリアンブルシーケンスをさらに含み、前記プリアンブルシーケンスと前記データチャネルとの間にマッピング関係がある
ことを特徴とする請求項1~
5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記ランダムアクセス手順は、2段階のランダムアクセス手順である
ことを特徴とする請求項1~
6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って、第1のスクランブリングシーケンスを決定するステップと、
前記第1のスクランブリングシーケンスに従って、ランダムアクセス手順の第1のメッセージにおけるデータチャネルに対して第1のデスクランブル処理を実行するステップを含み、
前記第1のデスクランブル処理には、前記データチャネル上の符号化された情報ビットに対して実行されるデスクランブルが含まれる
ことを特徴とするランダムアクセスの方法。
【請求項9】
前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って、第1のスクランブリングシーケンスを決定するステップは、
前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って、第1のランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子(RA-RNTI)を生成するステップと、
前記第1のRA-RNTIに従って、前記第1のスクランブリングシーケンスを生成するステップを含む
ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って、第1のRA-RNTIを生成するステップは、
前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスとプリアンブルを送信する物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)リソースの情報に従って、前記第1のRA-RNTIを生成するステップを含む
ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記PRACHリソースの情報には、プリアンブルを送信するPRACHリソースの最初の直交周波数分割多重(OFDM)シンボル、プリアンブルを送信するPRACHリソースの最初のスロットのインデックス、プリアンブルを送信するPRACHリソースの周波数領域での番号、及びプリアンブルの送信に使用される上りキャリアのうちの少なくとも1つの情報が含まれる
ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記方法はネットワークデバイスによって実行され、前記方法は、
前記第1のメッセージから前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックスを取得するステップをさらに含む
ことを特徴とする請求項8~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のメッセージは、前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックスによって識別されるプリアンブルシーケンスをさらに含み、前記プリアンブルシーケンスと前記データチャネルとの間にマッピング関係がある
ことを特徴とする請求項8~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記ランダムアクセス手順は、2段階のランダムアクセス手順である
ことを特徴とする請求項8~13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って、第1のスクランブリングシーケンスを決定し、前記第1のスクランブリングシーケンスに従って、ランダムアクセス手順の第1のメッセージにおけるデータチャネルに対して第1のスクランブ
ル処理を実行するように構成される処理ユニットを備え、
前記第1のスクランブ
ル処理には、前記データチャネル上の符号化された情報ビットに対して実行されるスクランブ
ルが含まれる
ことを特徴とする通信デバイス。
【請求項16】
前記処理ユニットは、前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って、第1のランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子(RA-RNTI)を生成し、前記第1のRA-RNTIに従って、前記第1のスクランブリングシーケンスを生成するように構成される
ことを特徴とする請求項
15に記載の通信デバイス。
【請求項17】
前記処理ユニットは、前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス、及びプリアンブルインデックスとスクランブリングシーケンスとの間のマッピング関係に従って、及び/又は、前記第1の同期信号ブロックインデックス、及び同期信号ブロックインデックスとスクランブリングシーケンスとの間のマッピング関係に従って、スクランブリングシーケンスセットから前記第1のスクランブリングシーケンスを決定するように構成される
ことを特徴とする請求項
15に記載の通信デバイス。
【請求項18】
前記通信デバイスは端末デバイスであり、
前記処理ユニットは、ランダムアクセスプリアンブルセットから前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックスを決定するように構成される
ことを特徴とする請求項
15~
17のいずれか1項に記載の通信デバイス。
【請求項19】
前記第1のメッセージは、前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックスによって識別されるプリアンブルシーケンスをさらに含み、前記プリアンブルシーケンスと前記データチャネルとの間にマッピング関係がある
ことを特徴とする請求項
15~
18のいずれか1項に記載の通信デバイス。
【請求項20】
前記ランダムアクセス手順は、2段階のランダムアクセス手順である
ことを特徴とする請求項
15~
19のいずれか1項に記載の通信デバイス。
【請求項21】
第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って、第1のスクランブリングシーケンスを決定し、前記第1のスクランブリングシーケンスに従って、ランダムアクセス手順の第1のメッセージにおけるデータチャネルに対して第1のデスクランブル処理を実行するように構成される処理ユニットを備え、
前記第1のデスクランブル処理には、前記データチャネル上の符号化された情報ビットに対して実行されるデスクランブルが含まれる
ことを特徴とする通信デバイス。
【請求項22】
前記処理ユニットは、前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って、第1のランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子(RA-RNTI)を生成し、前記第1のRA-RNTIに従って、前記第1のスクランブリングシーケンスを生成するように構成される
ことを特徴とする請求項21に記載の通信デバイス。
【請求項23】
前記処理ユニットは、前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス、及びプリアンブルインデックスとスクランブリングシーケンスとの間のマッピング関係に従って、及び/又は、前記第1の同期信号ブロックインデックス、及び同期信号ブロックインデックスとスクランブリングシーケンスとの間のマッピング関係に従って、スクランブリングシーケンスセットから前記第1のスクランブリングシーケンスを決定するように構成される
ことを特徴とする請求項21に記載の通信デバイス。
【請求項24】
前記通信デバイスはネットワークデバイスであり、
前記処理ユニットは、前記第1のメッセージから前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックスを取得するように構成される
ことを特徴とする請求項21~23のいずれか1項に記載の通信デバイス。
【請求項25】
前記第1のメッセージは、前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックスによって識別されるプリアンブルシーケンスをさらに含み、前記プリアンブルシーケンスと前記データチャネルとの間にマッピング関係がある
ことを特徴とする請求項21~24のいずれか1項に記載の通信デバイス。
【請求項26】
前記ランダムアクセス手順は、2段階のランダムアクセス手順である
ことを特徴とする請求項21~25のいずれか1項に記載の通信デバイス。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2018年7月25日に中国特許庁に提出され、出願番号が201810827523.1であり、発明の名称が「ランダムアクセスの方法及び通信機器」である中国出願の優先権を主張し、その全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本出願の実施例は、通信技術分野に関し、具体的には、ランダムアクセスの方法及び通信デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
セルサーチ手順を実行した後、ユーザーデバイス(User Equipment,UE)は既にセルとの下り同期を取得したため、UEは下りデータを受信することができる。ただし、UEは、セルとの上り同期を取得した場合にのみ上り伝送を実行することができる。UEは、ランダムアクセス手順(Random Access Procedure)を介してセルとの接続を確立し、上り同期を取得する。
【0004】
現在のランダムアクセス手順では、UEは、データチャネルを送信する前に、ネットワークデバイスによって割り当てられた一時セル無線ネットワーク一時識別子(Temporary Cell Radio Network Temporary Identifier,TC-RNTI)を取得する必要があり、これはランダムアクセス手順の遅延を短縮するのに役立たない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願の実施例は、ランダムアクセス手順の遅延を短縮するのに役立つランダムアクセスの方法及び通信デバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様によれば、第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って、第1のスクランブリングシーケンスを決定するステップと、前記第1のスクランブリングシーケンスに従って、ランダムアクセス手順の第1のメッセージにおけるデータチャネルに対して第1のスクランブル/デスクランブル処理を実行するステップを含み、前記第1のスクランブル/デスクランブル処理には、前記データチャネル上の符号化された情報ビットに対して実行されるスクランブル又はデスクランブルが含まれるランダムアクセスの方法が提供される。
【0007】
第2の態様によれば、上記第1の態様又はその各実現形態における方法を実行する通信デバイスを提供する。
【0008】
具体的に、上記通信デバイスは、上記第1の態様又はその各実現形態における方法を実行するための機能モジュールを備える。
【0009】
オプションとして、当該通信デバイスは端末デバイスであってもよく、ネットワークデバイスであってもよい。
【0010】
第3の態様によれば、プロセッサーとメモリを含む通信デバイスが提供される。上記プロセッサは、上記メモリに格納されたコンピュータプログラムを呼び出して実行することで、上記第1の態様又はその各実現形態における方法を実行する。
【0011】
第4の態様によれば、上記第1の態様又はその各実現形態における方法を実行するチップを提供する。
【0012】
具体的に、上記チップは、メモリからコンピュータプログラムを呼び出して実行することで、上記第1の態様又はその各実現形態における方法を上記チップがインストールされたデバイスに実行させるプロセッサを備える。
【0013】
第5の態様は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、上記第1の態様又はその各実現形態における方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムを記憶する。
【0014】
第6の態様は、コンピュータプログラム製品を提供し、上記第1の態様又はその各実現形態における方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム命令を含む。
【0015】
第7の態様は、コンピュータプログラムを提供し、コンピュータ上で実行されるとき、上記第1の態様又はその各実現形態における方法をコンピュータに実行させる。
【0016】
上記の解決策によれば、ランダムアクセス手順の第1のメッセージでデータチャネルを運ぶことができ、端末装置によって取得されるランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は同期信号ブロックインデックスに従って生成されたスクランブリングシーケンスに基づいて、当該データチャネルに対してスクランブリングまたはデスクランブリングを実行することができる。それにより、端末デバイスは、プリアンブルシーケンスが送信された後の情報を第1のメッセージに入れて、第1のメッセージと一緒にネットワークデバイスに送信することができ、ランダムアクセス手順の遅延を短縮するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本出願の実施例によって提供される通信システムアーキテクチャの概略図である。
【
図2】ランダムアクセス手順の概略フローチャートを示す。
【
図3】本出願の実施例によって提供されるランダムアクセスの方法の概略図である。
【
図4】本出願の実施例によって提供される通信デバイスの概略ブロック図である。
【
図5】本出願の実施例によって提供される通信デバイスの別の概略ブロック図である。
【
図6】本出願の実施例によって提供されるチップの概略ブロック図である。
【
図7】本出願の実施例によって提供される通信システムの概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本出願の実施例における解決策を、本出願の実施例における図面と併せて説明するが、説明される実施例は、すべての実施例ではなく、本出願の実施例の一部であることは明らかである。本出願の実施例に基づいて、創造的な作業なしに当業者によって得られる他のすべての実施例は、いずれも本出願の保護範囲内にある。
【0019】
本出願の実施例の解決策は、例えばグローバルモバイル通信(Global System of Mobile communication,GSM)システム、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access,CDMA)システム、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access,WCDMA)システム、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service,GPRS)、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution,LTE)システム、LTE周波数分割複信(Frequency Division Duplex,FDD)システム、LTE時分割複信(Time Division Duplex,TDD)、ユニバーサル移動通信システム(Universal Mobile Telecommunication System,UMTS)、マイクロ波アクセス用世界的相互運用性(Worldwide Interoperability for Microwave Access,WiMAX)通信システム又は5Gシステム等の様々な通信システムに適用することができる。
【0020】
例示的に、本出願の実施例で適用される通信システムはネットワークデバイスを含むことができ、ネットワークデバイスは、端末デバイス(又は通信端末、端末と呼ばれる)と通信するデバイスであってもよい。ネットワークデバイスは、特定の地理的領域に通信カバレッジを提供することができ、このカバレッジ領域内の端末デバイスと通信することができる。オプションとして、このネットワークデバイスは、GSMシステム又はCDMAシステムにおける基地局(Base Transceiver Station,BTS)であってもよく、WCDMAシステムにおける基地局(NodeB,NB)であってもよく、また、LTEシステムにおける進化型基地局(Evolutional Node B,eNB又はeNodeB)、又はクラウド無線アクセスネットワーク(Cloud Radio Access Network,CRAN)における無線コントローラであってもよく、又はこのネットワークデバイスは、モバイル交換センター、中継局、アクセスポイント、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、ハブ、スイッチ、ブリッジ、ルーター、5Gネットワークにおけるネットワーク側デバイス、又は将来進化の公衆地上移動ネットワーク(Public Land Mobile Network,PLMN)におけるネットワークデバイス等であってもよい。
【0021】
本出願の実施例で適用される通信システムは、ネットワークデバイスのカバレッジ内の少なくとも1つの端末デバイスをさらに含む。ここで使用される「端末デバイス」として、UE、アクセス端末、ユーザーユニット、ユーザーステーション、モバイルステーション、移動局、リモートステーション、リモート端末、モバイルデバイス、ユーザー端末、端末、無線通信デバイス、ユーザーエージェント、又はユーザー装置を含むが、それらに限定されない。アクセス端末は、携帯電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol,SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(Wireless Local Loop,WLL)ステーション、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)、無線通信機能を備えたハンドヘルドデバイス、コンピューティングデバイス又は無線モデムに接続された他の処理デバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、将来の5Gネットワークにおける端末デバイス、又は将来進化の公衆地上移動ネットワーク(Public Land Mobile Network,PLMN)における端末デバイスなどであってよく、本発明の実施例は限定されない。
【0022】
オプションとして、5Gシステム又は5Gネットワークは、新しい無線(New Radio, NR)システム又はNRネットワークと呼ばれてもよい。
【0023】
図1は、1つのネットワークデバイス及び2つの端末デバイスを例示的に示し、オプションとして、この通信システム100は、複数のネットワークデバイスを含んでもよく、各ネットワークデバイスは、カバレッジ内に他の数の端末デバイスを含んでもよく、本出願の実施例はこれを限定しない。
【0024】
オプションとして、この通信システム100は、ネットワークコントローラ、モビリティ管理エンティティ等の他のネットワークエンティティをさらに含んでもよく、本出願の実施例はこれを限定しない。
【0025】
本出願の実施例におけるネットワーク/システムで通信機能を有するデバイスは、通信デバイスと呼ばれてよいことを理解されたい。
図1に示す通信システム100を例として、通信デバイスは、通信機能を有するネットワークデバイス110と端末デバイス120とを含むことができ、ネットワークデバイス110及び端末デバイス120は、前記の具体的なデバイスであってもよく、ここでは繰り返さない。通信デバイスは、例えば、ネットワークコントローラ、モビリティ管理エンティティなどの他のネットワークエンティティなど、通信システム100内の他のデバイスをさらに含んでもよく、本出願の実施例はこれを限定しない。
【0026】
本明細書で、「システム」と「ネットワーク」という用語はしばしば互換的に使用されることを理解されたい。本明細書で使用される「及び/又は」という用語は、関連対象の関連関係を説明するだけであり、3種類の関係があり得ることを示す。例えば、A及び/又はBは、Aが単独で存在する、AとBが同時に存在する、Bが単独で存在する3つのケースを示すことができる。また、本明細書で使用される「/」の表記は、一般的に、この表記の前後の関連対象が「又は」の関係にあることを示す。
【0027】
ランダムアクセステクノロジーは、モバイル通信システムでユーザーがネットワークと通信するための主要なコンテンツである。無線セルラーネットワークでは、ユーザーはランダムアクセス手順を介してネットワーク側への接続要求を開始する。LTEシステムでは、ランダムアクセスの主な目的は、上り同期を確立し、必要なセル無線ネットワーク一時識別子(Cell Radio Network Temporary Identifier,C-RNTI)を受信することである。従って、ランダムアクセスは、初期アクセスだけでなく、ユーザーの上り同期が失われた場合にも適用される。
【0028】
5Gなどの将来の無線通信システムでは、ランダムアクセスのトリガー条件には次のいくつかが含まれることができる。
1.初期無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)接続の確立:端末デバイスがアイドル状態から接続状態に移行すると、端末デバイスはランダムアクセスを開始する。
2.RRC接続の再確立:無線リンクが失敗した後、端末デバイスがRRC接続を再確立する必要がある場合、UEはランダムアクセスを開始する。
3.端末デバイスがハンドオーバーを実行すると、端末デバイスはターゲットセルでランダムアクセスを開始する。
4.下りデータが到着したとき:端末デバイスが接続状態にあり、ネットワークデバイスには端末デバイスに送信する必要のある下りデータがあるが、端末デバイスが上り同期外れ状態にあることに気付いたとき(ネットワークデバイスは上りタイマーを維持し、上りタイマーが期限切れになり、ネットワークデバイスが端末デバイスからサウンディング(sounding)信号を受信しない場合、ネットワークデバイスは、端末デバイスが上り同期外れ状態にあると見なす)、ネットワークデバイスは端末デバイスがランダムアクセスを開始するように制御する。
5.上りデータが到着したとき:端末デバイスが接続状態にあり、端末デバイスにはネットワークデバイスに送信する必要のある上りデータがあるが、自体が上り同期外れ状態にあることに気付いたとき(ネットワークデバイスは上りタイマーを維持し、上りタイマーが期限切れになり、端末デバイスがネットワークデバイスからタイミングアドバンス(time advance,TA)を調整するコマンドを受信しなかった場合、端末デバイスは自体が上り同期外れにあると見なす)、端末デバイスはランダムアクセスを開始する。
6.端末デバイスが接続状態にあり、位置決めにTAが必要な場合、端末デバイスはランダムアクセスを開始する。
【0029】
理解を容易にするために、4段階のランダムアクセス手順を
図2と併せて以下に簡単に紹介する。
図2に示すように、主に次の内容が含まれている。
【0030】
1.端末デバイスは、ネットワークデバイスへMSG1、即ちプリアンブル(preamble)を送信する。主な目的は、ネットワークデバイスが端末デバイスの伝送遅延を正しく推定し、複数の端末デバイスが同時にアクセス要求を開始するときの競合の問題を解決できることである。
【0031】
2.ネットワークデバイスは、端末デバイスへMSG2、即ちランダムアクセス応答(Random Access Response,RAR)を送信する。1つのRARには、プリアンブルを送信した複数のユーザーへの応答メッセージを含めることができ、各ユーザーへの応答メッセージには、該当するユーザーが採用するランダムアクセスプリアンブルインデックス(Random Access preamble IDentity,RAPID)、MSG3のリソース割り当て情報、TA調整情報、TC-RNTIなどが含まれる。RARは、スケジューリングに下り制御情報(Download Control Information,DCI)フォーマット1-0を使用する。また、対応する物理下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel,PDCCH)は、ランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子(Random Access RNTI,RA-RNTI)でスクランブルされる。
端末デバイスは、RA-RNTIを使用してMSG2をデスクランブルする。当該RA-RNTIの生成式は次のとおりである。
【0032】
RA-RNTI=1+s_id+14×t_id+14×80×f_id+14×80×8×ul_carrier_id (式1)
ただし、s_idは、プリアンブルを送信する物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel,PRACH)リソースの最初の直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing,OFDM)シンボル(0≦s_id<symbol_number)であり、t_idは、プリアンブルを送信するPRACHリソースの最初のスロット(slot)のインデックス(0≦t_id<slot_number)であり、f_idは周波数領域でのPRACHリソースの番号(0≦f_id<frequency_number)であり、ul_carrier_idはプリアンブルの送信に使用される上りキャリア(値0は通常の上りキャリアを表し、値1はシングル上りキャリアを表す)を示す。ここで、symbol_numberは、ランダムアクセスで使用されるPRACH機会(occasion)の開始シンボルの可能なインデックス数の合計であり、slot_numberは、ランダムアクセスで使用されるPRACH機会が配置されているスロットの最初のスロットインデックスの合計のインデックス数であり、frequency_numberは、ランダムアクセスに使用されるPRACH機会の合計の周波数領域インデックスの数である。
【0033】
3.端末機器はMSG3を送信し、MSG3には端末デバイスの識別子であるC-RNTIが含まれることができる。
【0034】
上り伝送では通常、C-RNTIなどの端末機器固有の情報を使用してデータ部分をスクランブルする。ただし、現時点では競合は解決されておらず、スクランブリングはC-RNTIに基づくことができず、TC-RNTIのみを使用できる。つまり、MSG3におけるデータチャネルは、TC-RNTIによって生成されたスクランブルコードに基づいてのみスクランブルされる。
【0035】
具体的に、スクランブリングコード生成器の初期値
は次のとおりである。
【数1】
ただし、
、MSG3の最初送信と再送信に対応し、TC-RNTIが上位層によって割り当てられている場合、
はTC-RNTIであり、それ以外の場合、
はC-RNTIである。
【0036】
4.ネットワークは端末デバイスへMSG4を送信して、競合解決情報を端末デバイス端末にフィードバックする。これまでのところ、ランダムアクセス手順は、複数の端末デバイスが同時にシステムへのアクセスを要求することによって引き起こされる競合の問題を完全に解決する。
【0037】
図3は、本出願の実施例に係るランダムアクセスの方法200の概略ブロック図を示す。
図3に示されるように、この方法200は、
図1における端末デバイス又はネットワークデバイスによって実行され、この方法200は、以下の内容のいくつか又はすべてを含む。
【0038】
S210において、第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って、第1のスクランブリングシーケンスを決定する。
【0039】
S220において、前記第1のスクランブリングシーケンスに従って、ランダムアクセス手順の第1のメッセージにおけるデータチャネルに対して第1のスクランブル/デスクランブル処理を実行し、前記第1のスクランブル/デスクランブル処理には、前記データチャネル上の符号化された情報ビットに対して実行されるスクランブル又はデスクランブルが含まれる。
【0040】
ランダムアクセス手順の時間遅延を短縮するために、4段階のランダムアクセス手順を圧縮することが考えられる。例えば、新しい第1のメッセージ(MSG1)には、プリアンブルと上りデータ部分(例えば、データチャネルによって運ぶ)を含めることができる。ここで、上りデータ部分は、UEの識別情報およびRRC要求の原因(即ち、既存のMSG3の内容)を運ぶことができる。新しいMSG1は、プリアンブルに加えて上りデータ部分を運ぶので、上りデータ部分は、物理上り共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel,PUSCH)などのデータチャネルによって運ばれる可能性がある。よって、端末デバイスの場合、当該第1のメッセージにおけるデータチャネルをスクランブルする必要があり、ネットワークデバイス場合、当該第1のメッセージにおけるデータチャネルをデスクランブルする必要がある。
【0041】
通常、当該データチャネル上の情報ビットは元のビットが符号化された後に取得されたビットであり、スクランブルしてから第1のメッセージによって運ばれ、UEによってネットワークデバイスに送信されることを理解されたい。又は、まずネットワークデバイスによりデスクランブルを実行し、次にデスクランブルされたデータチャネル上の情報ビットをデコードした場合のみ、元のビットを取得できる。つまり、第1のメッセージにおけるデータチャネルに対してスクランブル/デスクランブル処理を実行することは、データチャネル上の符号化された情報ビットに対してスクランブル又はデスクランブルを実行することを意味する。
【0042】
具体的には、ネットワーク側の無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)は、プリアンブルのインデックス値の一部又は全部を競合ベースのランダムアクセスのために割り当て、システム情報を介してUEにブロードキャストする。PRACHの数と時間周波数位置などのUEによるランダムアクセスに必要なPRACHリソースも、システムメッセージを介してRRCによってUEにブロードキャストされる。UE側のRRCは、システムメッセージを受信した後、その中のプリアンブル情報を解析してメディアアクセス制御(Media Access Control,MAC)に設定する。MACはパスロスなどの情報に従って、プリアンブルセットからランダムに一つのRAPIDを選択して物理層に設定する。物理層は、MACによって選択されたRAPIDに従って、テーブルの検索/数式を通じて有効なプリアンブルを生成する。UEは、選択されたRAPIDに基づいて一つのスクランブリングシーケンスを決定し、当該スクランブリングシーケンスに従って前記データチャネルをスクランブルしてもよい。さらに、UEは当該第1のメッセージをネットワークに送信することができ、当該第1のメッセージには生成されたプリアンブルとスクランブルされたデータチャネルが運ばれている。ネットワーク側にとって、UEから送信された第1のメッセージを受信した後、ネットワークデバイスは当該UEによって選択されたRAPIDを第1のメッセージから取得することができる。同様に、ネットワークデバイスは、取得したRAPIDに基づいて一つのスクランブリングシーケンス(当該スクランブリングシーケンスは、UEによって決定されたスクランブリングシーケンスは同じであってよい)を決定することができ、当該スクランブリングシーケンスに従って第1のメッセージで運ばれるデータチャネルに対してデスクランブルを実行する。
【0043】
オプションとして、UEは、ネットワークデバイスによって送信された同期信号ブロック(Synchronization Signal/Physical Broadcast Channel,Block,SSB)のインデックスに基づいて一つのスクランブリングシーケンスを決定し、当該スクランブリングシーケンスに従って前記データチャネルをスクランブルすることもできる。さらに、UEは当該第1のメッセージをネットワークに送信でき、当該第1のメッセージには生成されたプリアンブルとスクランブルされたデータチャネルが運ばれている。同様に、ネットワーク側にとって、ネットワークデバイスは、UEから送信された第1のメッセージを受信した後、第1のメッセージからUEによって選択されたRAPIDを取得でき、当該UEの情報を取得することもできる。UEの情報として、例えば、RAPIDとSSBインデックスとの間にマッピング関係があり、ネットワークがUEによって選択されたRAPIDを取得すると、ネットワークによって当該UEに送信されたSSBのインデックスを知ることができるため、当該SSBのインデックスに基づいて一つのスクランブリングシーケンス(当該スクランブリングシーケンスとUEによって決定されたスクランブリングシーケンスは同じである)を決定でき、且つ当該スクランブリングシーケンスに従って第1のメッセージで運ばれるデータチャネルをデスクランブルする。
【0044】
従って、本出願の実施例におけるランダムアクセスの方法は、ランダムアクセス手順の第1のメッセージでデータチャネルを運ぶことができ、端末デバイスによって取得されるランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は同期信号ブロックインデックスによって生成されたスクランブリングシーケンスに基づいて、当該データチャネルに対してスクランブリング/デスクランブルを実行することができる。これにより、端末デバイスは、プリアンブルシーケンス(preamble)が送信された後の情報を第1のメッセージに入れて、第1のメッセージとともにネットワークデバイスに送信され得るので、ランダムアクセス手順の遅延を短縮するのに役立つ。
【0045】
本出願の実施例で提案された方法は、4段階のランダムアクセス手順における第3のメッセージ、即ちMSG3に直接適用され得ることに留意されたい。つまり、4段階のランダムアクセス手順では、ネットワークデバイスはTC-RNTIを端末デバイスに割り当てる必要はないので、MSG3はTC-RNTIによって生成されたスクランブリングシーケンスに基づいてスクランブルする必要がなく、RAPID及び/又はSSBインデックスによって生成されたスクランブリングシーケンスに基づいてスクランブルする。
【0046】
オプションとして、本出願の実施例において、前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って第1のスクランブリングシーケンスを決定することは、前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って第1のランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子(RA-RNTI)を生成することと、前記第1のRA-RNTIに従って第1のスクランブリングシーケンスを生成することを含む。
【0047】
RAPIDを例にとると、UEは選択されたRAPIDに基づいて、まず一つのRA-RNTIを生成し、次にRA-RNTIに基づいてスクランブリングシーケンスを生成し、それによって第1のメッセージにおけるデータチャネルをスクランブルし得る。例えば、UEは式1に独立変数RAPIDを直接増やすことで、RA-RNTIを取得できる。つまり、式1は次のように変換される。
【0048】
RA-RNTI=1+RAP_id+s_id+14×t_id+14×80×f_id+14×80×8×ul_carrier_id。
【0049】
ただし、RAP_idはRAPIDである。又は、UEは直接にRA-RNTI=1+RAP_idに従ってRA-RNTIを生成してもよい。又は、UEは1+RAP_idにオフセットを追加してRA-RNTIを生成してもよい。又は、UEは、直接RAPIDに対して数学演算(例えば、RAPIDの倍数)を実行することにより、RA-RNTIを生成してもよい。又は、UEは、選択されたRAPID及びRAPIDとRA-RNTIとの間のマッピング関係に基づいて一つのRA-RNTIを決定してもよい。つまり、RAPIDとRA-RNTIのマッピング関係についてプロトコルで事前に合意するか、ネットワークで事前に設定することができ、UEが一つのRAPIDを選択した後、当該マッピング関係に基づいて直接一つのRA-RNTIを決定することができる。UEが選択されたRAPIDに基づいて一つのRA-RNTIを生成した後、一つのスクランブリングシーケンスがさらに生成され得、当該スクランブリングシーケンスは、例えば式2によって生成されることができる。ここで、
は生成されたRA-RNTIである。同様に、ネットワークデバイスは、第1のメッセージから取得したRAPIDに基づいて一つのRA-RNTIを生成してから、RA-RNTIに基づいてスクランブリングシーケンスを生成し、それによって第1のメッセージにおけるデータチャネルをデスクランブルすることができる。
【0050】
さらに、当該第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って第1のRA-RNTIを生成することは、当該第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスとプリアンブルを送信する物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)リソースの情報に従って、当該第1のRA-RNTIを生成することを含む。オプションとして、当該PRACHリソースの情報には、プリアンブルを送信するPRACHリソースの最初の直交周波数分割多重(OFDM)シンボル、及びプリアンブルを送信するPRACHリソースの最初のスロットのインデックス、プリアンブルを送信するPRACHリソースの周波数領域での番号、及びプリアンブルの送信に使用される上りキャリアという情報のうちの少なくとも1つが含まれる。
【0051】
RAPIDを例にとると、RA-RNTIは次の式で生成できる。
【0052】
RA-RNTI=1+RAP_id+preamble_number×s_id+preamble_number×symbol_number×t_id+preamble_number×symbol_number×slot_number×f_id+preamble_number×symbol_number×slot_number×frequency_number×ul_carrier_id(式3)。
【0053】
ただし、RAP_idは端末デバイスによって送信されるランダムアクセスプリアンブルのプリアンブルインデックスで、0≦RAP_id<preamble_numberであり、s_idは、プリアンブルを送信するPRACHリソースの最初のOFDMシンボル(0≦s_id<symbol_number)であり、t_idは、プリアンブルを送信するPRACHリソースの最初のスロットのインデックス(0≦t_id<slot_number)であり、f_idは周波数領域での前記PRACHリソースの番号(0≦f_id<frequency_number)であり、ul_carrier_idはプリアンブルの送信に使用される上りキャリア(carrier)(値0は通常の上りキャリアを表し、値1はシングル上りキャリアを表す)を示す。
【0054】
そして、preamble_numberは一つのPRACH機会(occasion)にランダムアクセスで使用されるプリアンブルの総数である。symbol_numberは、ランダムアクセスで使用されるPRACH機会の開始シンボルの可能なインデックス数の合計であり、slot_numberは、ランダムアクセスで使用されるPRACH機会が配置されているスロットの最初のスロットインデックスの合計のインデックス数であり、frequency_numberは、ランダムアクセスに使用されるPRACH機会の合計の周波数領域インデックスの数である。
【0055】
オプションとして、本出願の実施例におけるランダムアクセス手順は、2段階のランダムアクセス手順であってよい。つまり、4段階のランダムアクセス手順でのMSG1とMSG3が第1のメッセージとして端末によりネットワークに送信され、4段階のランダムアクセス手順でのMSG2とMSG4が第2のメッセージとしてネットワークから端末に送信される。当該第1のメッセージはプリアンブルとデータチャネルを含み得、当該第2のメッセージはRARメッセージ、競合解決情報(競合で生成された端末デバイスの一意の識別子を含む)、TA調整情報、C-RNTIなどを含み得る。当該第2のメッセージには、4段階のランダムアクセス手順におけるMSG2及びMSG4により運ばれるそれぞれの部分的な情報のコレクションが含まれる。2段階のランダムアクセス手順はまだ標準化段階に入っていないため、ここに示されているのは単なる例であり、前記手順におけるメッセージの具体的な定義に対する制限を表すものではない。すべての2段階ランダムアクセス手順の定義は、この方法に適用できる。
【0056】
当該ランダムアクセス手順が2段階のランダムアクセス手順である場合、preamble_numberは、一つのPRACH機会(occasion)に2段階のランダムアクセスで使用されるプリアンブルの総数である。symbol_numberは、2段階のランダムアクセスで使用されるPRACH機会の開始シンボルの可能なインデックス数の合計であり、slot_numberは、2段階のランダムアクセスで使用されるPRACH機会が配置されているスロットの最初のスロットインデックスの合計のインデックス数であり、frequency_numberは、2段階のランダムアクセスで使用されるPRACH機会の合計の周波数領域インデックスの数である。
【0057】
なお、上記の式3は単なる例であり、式3がプリアンブルインデックス、即ちRAPIDに関連されている限り、式3のいかなる変形も本出願の実施例の保護範囲内にあることに留意されたい。例えば、当該RA-RNTIは次の式で生成することができる。
【0058】
RA-RNTI=1+RAP_id+preamble_number×s_id+preamble_number×symbol_number×t_id+preamble_number×symbol_number×slot_number× f_id。
【0059】
式3でpreamble_number = 64、symbol_number = 14、slot_number = 80、frequency_number = 8の場合、次のように変更できる。
【0060】
RA-RNTI=1+RAPID+64×s_id+64×14×t_id+64×14×80×f_id+64×14×80×8×ul_carrier_id。
【0061】
勿論、上記のpreamble_number、symbol_number、slot_number、frequency_numberは他の値を取ってもよく、これらの値のすべて又は一部は、ネットワークデバイスによって端末に設定されるか、プロトコルで事前に合意されるか、又はその両方である。
【0062】
SSBインデックスを例にとると、RA-RNTIは、次の式で具体的に生成することもできる。
【0063】
RA-RNTI=1+SSB_id+SSB_number×s_id+SSB_number×symbol_number×t_id+SSB_number×symbol_number×slot_number×f_id+SSB_number×symbol_number×slot_number×frequency_number×ul_carrier_id(式4)。
【0064】
ただし、SSB_idは端末デバイスが受信したネットワークデバイスにより送信されるSSBインデックスで、0≦SSB_id<SSB_numberであり、SSB_numberは一つのSSBクラスターセット(バーストセット)内のSSBの総数である。s_idは、プリアンブルを送信するPRACHリソースの最初のOFDMシンボル(0≦s_id<symbol_number)であり、t_idは、プリアンブルを送信するPRACHリソースの最初のスロットのインデックス(0≦t_id<slot_number)であり、f_idは周波数領域での前記PRACHリソースの番号(0≦f_id<frequency_number)であり、ul_carrier_idはプリアンブルの送信に使用される上りキャリア(carrier)(値0は通常の上りキャリアを表し、値1はシングル上りキャリアを表す)を示す。symbol_numberは、ランダムアクセスで使用されるPRACH機会(occasion)の開始シンボルの可能なインデックス数の合計であり、slot_numberは、ランダムアクセスで使用されるPRACH機会が配置されているスロットの最初のスロットインデックスの合計のインデックス数であり、frequency_numberは、ランダムアクセスに使用されるPRACH機会の合計の周波数領域インデックスの数である。
【0065】
オプションとして、UEは、直接1 + SSB_idに従ってRA-RNTIを生成してもよく、又は1 + SSB_idにオフセットを追加してRA-RNTIを生成してもよい。SSBインデックスに従ってRA-RNTIを生成することは、RAPIDに従ってRA-RNTIを生成することを参照できる。簡潔にするために、ここで繰り返さない。
【0066】
オプションとして、本出願の実施例において、当該RA-RNTIの生成は、RAPID及び/又はSSBインデックスに関連されなくてもよく、プリアンブルを送信する物理的ランダムアクセスチャネル(PRACH)リソースの情報にのみに関連すればよい。例えば、式1を使用して当該RA-RNTIを生成できる。
【0067】
オプションとして、本出願の実施例において、当該第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って第1のスクランブリングシーケンスを決定することは、当該第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス、及びプリアンブルインデックスとスクランブリングシーケンスとの間のマッピング関係に従って、及び/又は、第1の同期信号ブロックインデックス、及び同期信号ブロックインデックスとスクランブリングシーケンスとの間のマッピング関係に従って、スクランブリングシーケンスセットから当該第1のスクランブリングシーケンスを決定することを含む。
【0068】
つまり、RAPIDとスクランブリングシーケンスセットとの間のマッピング関係をプロトコルで事前に合意したり、ネットワークデバイスで事前に構成したりすることができる。例えば、合計で0~63個のRAPIDがあると仮定すると、RAPID=0はスクランブリングシーケンス0に対応し、RAPID=1はスクランブリングシーケンス1に対応し、RAPID=2はスクランブリングシーケンス2に対応し、... RAPID=63はスクランブリングシーケンス63に対応するように合意又は構成できる。UE又はネットワークデバイスは、RAPIDとスクランブリングシーケンスセットにおけるスクランブリングシーケンスとの対応関係を事前に取得することができ、さらに、UEは選択されたRAPIDに基づいて対応するスクランブリングシーケンスを決定するか、ネットワークデバイスはMSG1内のRAPIDに基づいてスクランブリングシーケンスセットから対応するスクランブリングシーケンスを決定することができる。
【0069】
本出願の実施例におけるランダムアクセス手順は、2段階のランダムアクセス手順であり得る。オプションとして、本出願の実施例では、ネットワークデバイスが第1のメッセージをデスクランブルした後、ネットワークデバイスはまた、生成されたRA-RNTIに基づいてランダムアクセス手順において第2のメッセージをスケジュールするための制御チャネル、例えば物理下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel,PDCCH)をスクランブルし得る。同様に、端末デバイスの場合、端末デバイスが第1のメッセージをネットワークデバイスに送信した後、端末デバイスは、生成されたRA-RNTIに基づいてランダムアクセス手順で第2のメッセージをスケジュールするための制御チャネルをデスクランブルすることもできる。
【0070】
オプションとして、制御チャネルに対するスクランブル/デスクランブル処理は、前記制御チャネルの巡回冗長検査(CRC)ビットに対するスクランブル又はデスクランブルをさらに含み得る。
【0071】
各セルには複数の使用可能なプリアンブルがある場合があるため、各端末デバイスはランダムアクセス用にそれらの1つを選択し、選択したプリアンブルをPRACHを介して送信できる。4段階のランダムアクセス手順では、MSG2は最大で複数の端末デバイスのRARメッセージを運ぶことができる。2段階のランダムアクセス手順では、第2のメッセージに4段階のランダムアクセス手順のMSG2とMSG4内の情報を含めることができるため、第2のメッセージにやはり複数の端末デバイスの応答メッセージが運ばれていると、リソースのオーバーヘッドが非常に大きくなり、端末デバイスの受信の複雑さが増す。そうしなければ、メッセージの送信がセル全体をカバーできなくなる可能性がある。従って、2段階のランダムアクセス手順では、第2のメッセージは1つの端末デバイスについてのRARメッセージを運ぶことができる。このとき、4段階のランダムアクセス手順でRA-RNTIを生成する方法を引き続いて利用する場合、複数の端末デバイスが同じPRACHリソースを使用してそれぞれのプリアンブルを送信すると、PRACHのリソース情報に基づいて決定されるRA-RNTIも同じであり、ネットワークデバイスがこれらの端末デバイスのそれぞれに応答する異なる第2のメッセージを区別することはできない。
【0072】
従って、本出願の実施例は、ネットワークデバイス及び端末デバイスが、RAPID又は同期信号ブロック(Synchronous Signal Block,SSB又はSSブロック)インデックスに基づいてRA-RNTを生成し、当該RA-RNTを使用して2段階のランダムアクセス手順で第2のメッセージのスケジューリングに使用される制御チャネルに対してスクランブル又はデスクランブルすることを提案する。異なる端末デバイスでは、選択されたRAPIDと対応するSSBインデックスが異なる場合があるため、ランダムアクセスに異なるプリアンブルを使用する端末デバイスについて生成された当該制御チャネルのスクランブル又はデスクランブル用のRA-RNTIも異なる場合があり、それにより、ネットワークデバイスが異なる端末デバイスに応答する当該第2のメッセージを識別でき、2段階のランダムアクセス手順における第2のメッセージの効果的な送信が実現される。
【0073】
なお、端末デバイスがRA-RNTIによって生成されたスクランブリングシーケンスを使用して第1のメッセージ内のデータチャネルをスクランブルする場合、端末デバイスは直接当該RA-RNTIを使用して第2のメッセージをスケジュールするための制御チャネルをデスクランブルすることができ、ここで、当該RA-RNTIはRAPID及び/又はSSBインデックスに基づいて生成されてよい。端末デバイスが、マッピング関係から取得したスクランブリングシーケンスを使用して第1のメッセージ内のデータチャネルをスクランブルする場合、端末デバイスは、RAPID及び/又はSSBインデックスに基づいてRA-RNTIを生成する必要もあり、次に生成されたRA-RNTIを使用して第2のメッセージをスケジュールするための制御チャネルをデスクランブルする。同様に、ネットワークデバイスがRA-RNTIによって生成されたスクランブリングシーケンスを使用して第1のメッセージ内のデータチャネルをデスクランブルする場合、ネットワークデバイスは直接当該RA-RNTIを使用して第2のメッセージをスケジュールするための制御チャネルをスクランブルすることができ、ここで、当該RA-RNTIはRAPID及び/又はSSBインデックスに基づいて生成されてよい。ネットワークデバイスが、マッピング関係から取得したスクランブリングシーケンスを使用して第1のメッセージ内のデータチャネルをデスクランブルする場合、ネットワークデバイスは、RAPID及び/又はSSBインデックスに基づいてRA-RNTIを生成する必要もあり、次に生成されたRA-RNTIを使用して第2のメッセージをスケジュールするための制御チャネルをスクランブルする。
【0074】
オプションとして、本出願の実施例において、第2のメッセージをスケジュールするための制御チャネルのスクランブル又はデスクランブルは、4段階のランダムアクセス手順で生成されたRA-RNTIを使用でき、第2のメッセージで運ばれる端末デバイスの識別情報、例えばRAPIDによって異なる端末を区別できる。
【0075】
オプションとして、本出願の実施例では、第1のメッセージで運ばれるプリアンブルシーケンスとデータチャネルとの間にマッピング関係がある。つまり、ネットワークデバイスは、第1のメッセージにおけるプリアンブルシーケンスを取得すると、それに対応するデータチャネルの情報、例えばリソース位置を決定できる。
【0076】
本出願の実施例で提供される方法200は、端末装置によって実行されてよく、ネットワーク装置によって実行されてもよいことを理解されたい。端末装置は、第1のメッセージ内のデータチャネルをスクランブルし、かつ第1のメッセージをネットワークデバイスに送信する。ネットワークデバイスは、第1のメッセージ内のデータチャネルをデスクランブルしてから、第2のメッセージのスケジュールに使用される制御チャネルをスクランブルし、且つ第2のメッセージを端末デバイスに送信する。端末デバイスは第2のメッセージを受信した後、第2のメッセージのスケジュールに使用される制御チャネルをデスクランブルする。
【0077】
本出願の様々な実施例において、上記各手順のシーケンス番号は実行の順序を意味するものではなく、各手順の実行順序は、その機能及び内部論理によって決定されるべきであり、本出願の実施例の実施手順に対するいかなる制限を構成するものとして解釈されるべきではないことを理解されたい。
【0078】
本出願の実施例によるランダムアクセス方法は、上記で詳細に記載されており、本出願の実施例によるランダムアクセスの装置について、
図4から
図5を参照して以下で説明される。方法実施例に記載の技術的特徴は、以下の装置実施例に適用可能である。
【0079】
図4は、本出願の実施例による通信デバイス300の概略ブロック図を示す。
図4に示されるように、当該通信デバイス300は、処理ユニット310を含む。
【0080】
処理ユニット310は、第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って第1のスクランブリングシーケンスを決定し、前記第1のスクランブリングシーケンスに従って、ランダムアクセス手順での第1のメッセージ内のデータチャネルに対して第1のスクランブル/デスクランブル処理を実行するように構成され、前記第1のスクランブル/デスクランブル処理には、前記データチャネル上の符号化された情報ビットに対して実行されるスクランブル又はデスクランブルが含まれる。
【0081】
オプションとして、本出願の実施例において、前記処理ユニットは、前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って第1のランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子(RA-RNTI)を生成し、前記第1のRA-RNTIに従って前記第1のスクランブリングシーケンスを生成するように構成される。
【0082】
オプションとして、本出願の実施例において、前記処理ユニットが前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って第1のRA-RNTIを生成することは、前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスとプリアンブルを送信する物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)リソースの情報に従って、前記第1のRA-RNTIを生成することを含む。
【0083】
オプションとして、本出願の実施例において、前記PRACHリソースの情報には、プリアンブルを送信するPRACHリソースの最初の直交周波数分割多重(OFDM)シンボル、及びプリアンブルを送信するPRACHリソースの最初のスロットのインデックス、プリアンブルを送信するPRACHリソースの周波数領域での番号、及びプリアンブルの送信に使用される上りキャリアという情報のうちの少なくとも1つが含まれる。
【0084】
オプションとして、本出願の実施例において、前記処理ユニットは、前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックス、及びプリアンブルインデックスとスクランブリングシーケンスとの間のマッピング関係に従って、及び/又は、前記第1の同期信号ブロックインデックス、及び同期信号ブロックインデックスとスクランブリングシーケンスとの間のマッピング関係に従って、スクランブリングシーケンスセットから前記第1のスクランブリングシーケンスを決定するように構成される。
【0085】
オプションとして、本出願の実施例において、前記処理ユニットはまた、前記第1のRA-RNTIに従って、前記ランダムアクセス手順での第2のメッセージをスケジュールするための制御チャネルに対して第2のスクランブル/デスクランブル処理を実行するように構成される。
【0086】
オプションとして、本出願の実施例において、前記処理ユニットはまた、前記第1のプリアンブルインデックス及び/又は第1の同期信号ブロックインデックスに従って第1のランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子(RA-RNTI)を生成し、前記第1のRA-RNTIに従って前記ランダムアクセス手順での第2のメッセージをスケジュールするための制御チャネルに対して第2のスクランブル/デスクランブル処理を実行するように構成される。
【0087】
オプションとして、本出願の実施例において、前記第2のスクランブル/デスクランブル処理は、前記制御チャネルの巡回冗長検査(CRC)ビットに対して実行されるスクランブル又はデスクランブルを含む。
【0088】
オプションとして、本出願の実施例において、前記通信デバイスは端末デバイスであり、前記処理ユニットはまた、ランダムアクセスプリアンブルセットから前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックスを決定するように構成される。
【0089】
オプションとして、本出願の実施例において、前記通信デバイスはネットワークデバイスであり、前記処理ユニットはまた、前記第1のメッセージから前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックスを取得するように構成される。
【0090】
オプションとして、本出願の実施例において、前記第1のメッセージは、前記第1のランダムアクセスプリアンブルインデックスによって識別されるプリアンブルシーケンスをさらに含み、前記プリアンブルシーケンスと前記データチャネルとの間にマッピング関係がある。
【0091】
オプションとして、本出願の実施例において、前記ランダムアクセス手順は2段階のランダムアクセス手順である。
【0092】
本出願の実施例による通信デバイス300は、本出願の方法実施例を実行するために使用することができ、通信デバイス300内の各ユニットの上記及び他の操作及び/又は機能は、それぞれ
図2の方法における対応するフローを実施するために使用されることを理解されたい。簡潔にするために、ここでは繰り返さない。
【0093】
図5に示すように、本出願の実施例はさらに通信デバイス400を提供し、当該通信デバイス400は
図4での通信デバイス300であってよく、
図2の方法200に対応する通信デバイスの内容を実行するように構成できる。
図5に示す通信デバイス400は、プロセッサ410を含み、プロセッサ410は、メモリからコンピュータプログラムを呼び出して実行することで、本出願の実施例の方法を実現することができる。
【0094】
オプションとして、
図5に示すように、通信デバイス400は、メモリ420をさらに含むことができる。ここで、プロセッサ410は、メモリ420からコンピュータプログラムを呼び出して実行実行することで、本出願の実施例の方法を実現することができる。
【0095】
ここで、メモリ420は、プロセッサ410から独立した個別のデバイスであってもよく、プロセッサ410に集積されてもよい。
【0096】
オプションとして、
図5に示すように、通信デバイス400はさらに送受信機430を含むことができ、プロセッサ410は他のデバイスと通信するように当該送受信機430を制御することができ、具体的には、他のデバイスに情報又はデータを送信したり、他のデバイスから送信された情報又はデータを受信することができる。
【0097】
ここで、送受信機430は、送信機及び受信機を含み得る。送受信機430は、アンテナをさらに含んでもよく、アンテナの数は、1つ以上であってもよい。
【0098】
オプションとして、当該通信デバイス400は、本出願の実施例における通信デバイスであってもよく、かつ、当該通信デバイス400は、本出願の実施例の各方法における通信デバイスによって実行される対応するフローを実装できる。簡潔にするために、ここでは繰り返さない。
【0099】
一具体的な実施形態では、通信デバイス400における処理ユニットは、
図5のプロセッサ410によって実装され得る。通信デバイス400における送信ユニットは、
図5のト送受信機430によって実装され得る。
【0100】
オプションとして、通信デバイス400は、端末デバイスであってもよく、ネットワークデバイスであってもよい。
【0101】
図6は、本出願の実施例のチップの概略構成図である。
図6に示すチップ500は、プロセッサ510を含み、プロセッサ510は、メモリからコンピュータプログラムを呼び出して実行することで、本出願の実施例の方法を実現することができる。
【0102】
オプションとして、
図6に示すように、チップ500はさらにメモリ520を含むことができる。ここで、プロセッサ510は、メモリ520からコンピュータプログラムを呼び出して実行することで、本出願の実施例における方法を実現することができる。
【0103】
ここで、メモリ520は、プロセッサ510から独立した個別のデバイスであってもよく、又はプロセッサ510に集積されてもよい。
【0104】
オプションとして、上記チップ500は、入力インターフェース530をさらに含むことができる。ここで、プロセッサ510は、他のデバイス又はチップと通信するように上記入力インターフェース530を制御することができ、具体的には、他のデバイス又はチップによって送信された情報又はデータを取得することができる。
【0105】
オプションとして、上記チップ500は、出力インターフェース540をさらに含むことができる。ここで、プロセッサ510は、他のデバイス又はチップと通信するように上記出力インターフェース540を制御することができ、具体的には、情報又はデータを他のデバイス又はチップに出力することができる。
【0106】
オプションとして、上記チップは、本出願の実施例におけるネットワークデバイスに適用されてもよく、かつ、上記チップは、本出願の実施例の各方法におけるネットワークデバイスによって実行される対応するフローを実装できる。簡潔にするために、ここでは繰り返さない。
【0107】
オプションとして、上記チップは、本出願の実施例における端末デバイスに適用されてもよく、かつ、上記チップは、本出願の実施例の各方法における端末デバイスによって実行される対応するフローを実装できる。簡潔にするために、ここでは繰り返さない。
【0108】
本出願の実施例で言及されるチップは、システムオンチップ、システムチップ、チップシステム、又はシステムオンチップのチップなどと呼ばれ得ることを理解されたい。
【0109】
図7は、本出願の実施例によって提供される通信システム600の概略ブロック図である。
図7に示すように、この通信システム600は、端末デバイス610とネットワークデバイス620とを含む。
【0110】
ここで、上記端末デバイス610及びネットワークデバイス620は、いずれも上記方法で通信デバイスによって実装される対応する機能を実現するように構成されてもよく、簡潔にするため、ここでは繰り返さない。
【0111】
本出願の実施例に係るプロセッサーは、信号処理能力のある集積回路チップであってもよいことを理解されたい。実装の過程では、上記方法の実施例の各ステップは、プロセッサーにおけるハードウェアの集積論理回路又はソフトウェアの形の命令により完了することができる。上記のプロセッサーは、汎用プロセッサー、デジタル信号プロセッサー(Digital Signal Processor,DSP)、専用集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)又は他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントであってもよい。本出願の実施例において開示された各方法、ステップ、及び論理ブロック図を実現又は実行することができる。汎用プロセッサーはマイクロプロセッサーであってもよく、又は、上記プロセッサーはいずれかの通常のプロセッサー等であってもよい。本出願の実施例に結合して開示された方法のステップは、ハードウェアデコードプロセッサーにより実行されて完了するように直接具現化されるか、又はデコードプロセッサーにおけるハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせにより実行されて完了することができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ、プログラマブル読み取り専用メモリ、又は電気的に消去可能なプログラマブルメモリ、レジスタ等の本技術分野の成熟した記憶媒体に配置されることができる。上記記憶媒体はメモリに配置され、プロセッサーはメモリ内の情報を読み取り、そのハードウェアと組み合わせて上記の方法のステップを完了する。
【0112】
本出願の実施例におけるメモリは、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよく、又は揮発性及び不揮発性メモリの両方を含んでもよいことが理解される。ここで、不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(Programmable ROM,PROM)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable PROM,EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(Electrically EPROM,EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用されるランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)であってもよい。限定ではなく例として、スタティックランダムアクセスメモリ(Static RAM,SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic RAM,DRAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchronous DRAM,SDRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Double Data Rate SDRAM,DDR SDRAM)、拡張同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Enhanced SDRAM,ESDRAM)、同期接続ダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchlink DRAM,SLDRAM)、及びダイレクトメモリバスランダムアクセスメモリ(Direct Rambus RAM,DR RAM)等の多くの形式のRAMが利用可能である。本明細書で説明されるシステム及び方法のメモリは、これら及び任意の他の適切なタイプのメモリを含むことが意図されているが、これらに限定されないことに留意されたい。
【0113】
上記メモリは限定ではなく示例的なものであることを理解されたい。例えば、本願の実施例のメモリは、スタティックランダムアクセスメモリ(Static RAM,SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic RAM,DRAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchronous DRAM,SDRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Double Data Rate SDRAM,DDR SDRAM)、拡張同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Enhanced SDRAM,ESDRAM)、同期接続ダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchlink DRAM,SLDRAM)、及びダイレクトメモリバスランダムアクセスメモリ(Direct Rambus RAM,DR RAM)等であってもよい。つまり、本願の実施例のメモリは、これら及び任意の他の適切なタイプのメモリを含むことが意図されているが、これらに限定されない。
【0114】
本出願の実施例はまた、コンピュータプログラムを記憶するためのコンピュータ読取可能な記憶媒体を提供する。
【0115】
オプションとして、上記コンピュータ読取可能な記憶媒体は、本出願の実施例におけるネットワークデバイスに適用でき、上記コンピュータプログラムは、本出願の実施例の各方法でネットワークデバイスによって実装される対応するフローをコンピュータに実行させる。簡潔にするため、ここでは繰り返さない。
【0116】
オプションとして、上記コンピュータ読取可能な記憶媒体は、本出願の実施例の端末デバイスに適用でき、上記コンピュータプログラムは、本出願の実施例の各方法でモバイル端末/端末デバイスによって実装される対応するフローをコンピュータに実行させる。簡潔にするため、ここでは繰り返さない。
【0117】
本出願の実施例はまた、コンピュータプログラム命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。
【0118】
オプションとして、上記コンピュータプログラム製品は、本出願の実施例のネットワークデバイスに適用でき、上記コンピュータプログラム命令は、本出願の実施例の各方法でネットワークデバイスによって実装される対応するフローをコンピュータに実行させる。簡潔にするため、ここでは繰り返さない。
【0119】
オプションとして、上記コンピュータプログラム製品は、本出願の実施例の端末デバイスに適用でき、上記コンピュータプログラム命令は、本出願の実施例の各方法でモバイル端末/端末デバイスによって実装される対応するフローをコンピュータに実行させる。簡潔にするため、ここでは繰り返さない。
【0120】
本出願の実施例はまた、コンピュータプログラムを提供する。
【0121】
オプションとして、上記コンピュータプログラムは、本出願の実施例におけるネットワークデバイスに適用でき、上記コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されると、本出願の実施例の各方法においてネットワークデバイスによって実装される対応するフローをコンピュータに実行させる。簡潔にするため、ここでは繰り返さない。
【0122】
オプションとして、上記コンピュータプログラムは、本出願の実施例における端末デバイスに適用でき、上記コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されると、本出願の実施例における各方法で端末デバイスによって実装される対応するフローをコンピュータに実行させる。簡潔にするため、ここでは繰り返さない。
【0123】
当業者であれば、本明細書に開示された実施例に関連して説明された各例のユニット及びアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、又はコンピュータソフトウェア及び電子ハードウェアの組み合わせで実現できることが認識される。これらの機能がハードウェアで実行されるかソフトウェアで実行されるかは、解決策の特定のアプリケーション及び設計上の制約条件によって異なる。当業者であれば、特定の用途ごとに異なる方法を使用して記載された機能を実現できるが、このような実現が本発明の範囲を超えると考慮されるべきではない。
【0124】
当業者であれば、説明の便宜及び簡潔さのために、上述のシステム、装置、及びユニットの具体的な動作手順については、前述の方法の実施例における対応する手順を参照することができ、ここで繰り返さないことを理解することができる。
【0125】
本出願で提供された幾つかの実施例において、開示されたシステム、装置及び方法は、他の方式で実現されてもよいことを理解されたい。例えば、上述のような装置の実施例は、単なる例にすぎず、例えば、上記ユニットの区分は、単なる論理的な機能による区分であり、実際に実現するときは他の区分方式であってもよく、例えば、複数のユニット又はコンポーネントが組み合わされるか又は別のシステムに集積されてもよく、或いは幾つかの特徴が省略され又は実行されなくてもよい。一方、示された又は検討された相互間の結合又は直接的な結合又は通信接続は、幾つかのインターフェイスを介してもよく、装置又はユニットによる間接的な結合又は通信接続は、電気的、機械的、又は他の形態であってもよい。
【0126】
前記分離部材として説明されたユニットは、物理的に分離されてもよく、物理的に分離されなくてもよく、ユニットとして示された部材は、物理的なユニットであってもよく、物理的なユニットでなくてもよく、つまり、あるところに位置してもよく、複数のネットワークユニット上に分散されてもよい。実際の需要に応じて、一部又は全部のユニットを選択し、本実施例の解決策の目的を実現することができる。
【0127】
なお、本出願の各実施例に係る各機能ユニットは、1つの処理ユニットに集積されていてもよく、各ユニットが単独に物理的に存在していてもよく、2つ又は2つ以上のユニットが1つのユニットに集積されていてもよい。
【0128】
前記機能がソフトウェア機能ユニットの形で実現され、且つ独立した製品として販売又は使用される場合には、1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されることができる。このような理解に基づき、本出願の技術手段は本質的に、従来技術に貢献した部分又は前記技術手段の一部がソフトウェア製品の形で具現化されることができ、前記コンピュータソフトウェア製品は、1つの記憶媒体に格納され、1台のコンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイス等であってもよい)に本発明の各実施例に記載の方法のステップの全部又は一部を実行させる命令を若干備える。前述の記憶媒体は、USBメモリ、モバイルハードディスク、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク、又は光ディスク等のプログラムコードを格納可能な様々な媒体を含む。
【0129】
以上は、本出願の好ましい実施例にすぎず、本出願の保護範囲はこれらに限定されない。この技術分野の当業者であれば、いずれも本出願に提示された技術範囲内で、変更又は置き換えを行うことを容易に想到でき、このような変更又は置き換えはいずれも本出願の保護範囲に含まれるべきである。従って、本出願の保護範囲は、請求項の保護範囲に従うべきである。