(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-07
(45)【発行日】2023-08-16
(54)【発明の名称】リソース選択方法、データ送信方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 72/0446 20230101AFI20230808BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20230808BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20230808BHJP
H04W 52/18 20090101ALI20230808BHJP
H04W 72/566 20230101ALI20230808BHJP
【FI】
H04W72/0446
H04W92/18
H04W72/0457 110
H04W52/18
H04W72/566
(21)【出願番号】P 2021547636
(86)(22)【出願日】2019-10-31
(86)【国際出願番号】 CN2019114720
(87)【国際公開番号】W WO2020088593
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2021-04-28
(31)【優先権主張番号】201811297361.1
(32)【優先日】2018-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】510065207
【氏名又は名称】大唐移▲動▼通信▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DATANG MOBILE COMMUNICATIONS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1/F, Building 1, No.5 Shangdi East Road, Haidian District,Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】李 晨▲シン▼
(72)【発明者】
【氏名】▲鄭▼ 方政
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ ▲鋭▼
(72)【発明者】
【氏名】王 映民
【審査官】青木 健
(56)【参考文献】
【文献】CATT,Discussion on coexistence of LTE sidelink and NR sidelink in NR V2X,R1-1810547, 3GPP TSG RAN WG1 #94b,2018年09月29日,URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94b/Docs/R1-1810547.zip
【文献】CATT,Coexistence of NR sidelink and LTE sidelink in V2X,R1-1808407, 3GPP TSG RAN WG1 #94,2018年08月11日,URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94/Docs/R1-1808407.zip
【文献】Samsung,Discussion on Coexistence between LTE and NR PC5,R1-1810875, 3GPP TSG RAN WG1 #94b,2018年09月29日,URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94b/Docs/R1-1810875.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なるタイプのサービスパッケージを伝送する第1リンク及び第2リンクが配置された端末が、送信すべきサービスパッケージに対応するリンクを特定するステップと、
前記第1リンク及び前記第2リンクのリソース多重化方式が周波数分割多重化であると特定された場合、前記端末は、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断し、
許可すると判断した場合、前記端末は、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択し、選択可能なリソースは、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソース、及び/又は別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを含み、
許可しないと判断した場合、前記端末は、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、前記送信すべきサービスパッケージに対して別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択するステップと、
を含
み、
前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択した後、さらに、
前記端末は、前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度に基づいて、それぞれ前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うステップ、
を含み、
前記端末は、前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度に基づいて、それぞれ前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うステップは、
前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて、時間領域でオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度が異なる場合、高優先度のサービスパッケージに対して伝送要求を満足する電力を割り当て、低優先度のサービスパッケージに対して電力低減、廃棄を行うか、又は再びリソース選択を行うステップ、あるいは
前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて、時間領域でオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度が同じであると特定された場合、前記端末の電力増幅器の数に基づいて、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うステップを含むことを特徴とするリソース選択方法。
【請求項2】
前記端末の電力増幅器の数に基づいて、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うステップは
、
前記端末が複数の電力増幅器を含む場合、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースによってサービスパッケージを同時に送信し、サービスパッケージを同時に送信する電力に対して等分処理を行うか、又は同じ物理サイドリンク共有チャンネル電力スペクトル密度に従い、サービスパッケージを同時に送信する電力を割り当てるステップ、あるいは
前記端末が1つの電力増幅器を含む場合、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースのタイムスロット長が同じであるか否かを判断し、
同じでないと判断した場合、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースから、タイムスロット長が比較的短いリソースを選択し、サービスパッケージを優先的に送信し、
同じであると判断した場合、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースによりサービスパッケージを同時に送信し、サービスパッケージを同時に送信する電力に対して等分処理を行うか、又は同じ物理サイドリンク共有チャンネル電力スペクトル密度に従い、サービスパッケージを同時に送信する電力を割り当てるか、又はその中から、リンク上のサービスパッケージを1つランダムに選択して送信するステップ、
を含むことを特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度が、各サービスパッケージの優先度PPPPのレベルに基づいて特定され、前記第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度が、サービス品質QoS指標のうちの優先度、レイテンシ、信頼性、通信距離及びパッケージ伝送速度の少なくとも1つの指標のレベルに基づいて特定され、前記第2リンクにおいて伝送されるサービスパッケージのQoS指標のうちの少なくとも1つの指標のレベルと、前記第1リンクにおいてサービスパッケージを伝送する優先度のレベルとの間に、所定の対応関係があり、あるいは
前記第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度は、前記第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度より高い、あるいは
前記第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度は、前記第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度より低い、あるいは
前記第2リンクにより伝送される一部のサービスパッケージの優先度は、前記第1リンクにより伝送される任意のサービスパッケージの優先度より高く、前記第2リンクにより伝送される残り部分のサービスパッケージの優先度は、前記第1リンクにより伝送される任意のサービスパッケージの優先度より低いことを特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
手法1または手法2または手法3で、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断
し、
手法1:
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを排除し、第1候補リソースセットを得
て、
前記第1候補リソースセットにおいて、伝送レイテンシ要求を満足するリソースの数が所定閾値より小さいか否かを判断し、
所定閾値より小さいと判断した場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可し、
所定閾値より小さくないと判断した場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可
せず、
手法2:
前記端末が1つの電力増幅器を含む場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可せず、あるいは
前記端末が複数の電力増幅器を含む場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可し、
手法3:
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを排除し、第1候補リソースセットを得、
前記第1候補リソースセットにおいて、伝送レイテンシ要求を満足するリソースの数が所定閾値より小さいか否かを判断し、前記端末が複数の電力増幅器を含むか否かを判断し、
2つの判断を同時に満足した場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可し、
満足しない場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しない
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記手法1または手法3において、
前記所定閾値は、伝送レイテンシ要求及び初回再送回数要求を満足する最小リソース数であり、及び/又は
前記所定閾値は、前記第2リンクにおいて伝送されるサービスパッケージのサービス品質QoS指標のうちの少なくとも1つの指標のレベルと、前記第1リンクにおいて各サービスパッケージの優先度間の所定対応関係とに基づいて特定されることを特徴とする請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択する前に、さらに、
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソースを排除し、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを含んで前記選択可能なリソースに対応する第2候補リソースセットを得るステップを含み、
特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップは
、
前記第2候補リソースセットから、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップ、あるいは
第1所定選別規則に従い、前記第2候補リソースセットに対して選別処理を行った後、さらに選別処理後の前記第2候補リソースセットから、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップ、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
第2候補リソースセットを得た後、さらに、
前記第2候補リソースセットに対して、前記端末が1つの電力増幅器を含む場合、前記第2候補リソースセットにおいて、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを辿るステップと、
別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしてタイムスロット長が異なるリソースが存在すると判断された場合、前記第2候補リソースセットのうち、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしてタイムスロット長が異なるリソースを排除し、更新後の第2候補リソースセットを得るステップと、
を含むことを特徴とする請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
前記送信すべきサービスパッケージに対して別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択する前に、さらに、
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを排除し、第1候補リソースセットを得るステップを含み、
特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、前記送信すべきサービスパッケージに対して別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択するステップは
、
前記第1候補リソースセットから、前記サービスパッケージを送信するリソースを選択するステップ、あるいは
第2所定選別規則に従い、前記第1候補リソースセットに対して選別処理を行った後、選別処理後の前記第1候補リソースセットから、前記サービスパッケージを送信するリソースを選択するステップ、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1リンク及び前記第2リンクのリソース多重化方式が時分割多重化、又は時分割多重化と周波数分割多重化との組み合わせであると特定された場合、さらに、
センシングと半永久的なスケジューリングとを組み合わせたリソース選択方式に従い、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップ、あるいは
特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルに対してリスニングを行った後、特定したリンクにおいて専有と特定されたリソースを排除し、第3候補リソースセットを得、前記第3候補リソースセットにおける各リソースが伝送要求を満足するか否かを判断し、伝送要求を満足する場合、リソース選択を行うか、及び/又はバックオフ処理を行ってからリソース選択を行い、伝送要求を満足しない場合、バックオフ処理を行った後に特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルを再びリスニングするステップ、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルに対してリスニングを行う方式は
、
時分割多重化方式によって送信される制御シグナリングを復号し、指示情報を取得するステップ、あるいは
プリアンブルシーケンスを検出して指示情報を取得するステップ、あるいは
チャンネルエネルギーを検出するステップ、
を含むことを特徴とする請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
請求項1~
10のいずれかに記載のリソース選択方法を用いて特定され、サービスパッケージを送信する時間周波数リソースを特定するステップと、
特定された時間周波数リソースにおいて、前記サービスパッケージと、所定の制御シグナリング及び/又は所定のプリアンブルシーケンスとを送信するステップと、
を含むことを特徴とするデータ送信方法。
【請求項12】
異なるタイプのサービスパッケージを伝送する第1リンク及び第2リンクが配置された端末に応用され、
送信すべきサービスパッケージに対応するリンクを特定する特定部と、
前記第1リンク及び前記第2リンクのリソース多重化方式が周波数分割多重化であると特定された場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断する判断部と、
特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可すると判断された場合、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択し、選択可能なリソースは、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソース、及び/又は別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを含み、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないと判断された場合、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、前記送信すべきサービスパッケージに対して別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択する選択部と、
を含
み、
前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択した後、前記選択部は、さらに、前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度に基づいて、それぞれ前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行い、
前記選択部が、前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度に基づいて、それぞれ前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うことは、
前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて、時間領域でオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度が異なる場合、高優先度のサービスパッケージに対して伝送要求を満足する電力を割り当て、低優先度のサービスパッケージに対して電力低減、廃棄を行うか、又は再びリソース選択を行うこと、あるいは
前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて、時間領域でオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度が同じであると特定された場合、前記端末の電力増幅器の数に基づいて、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うこと
を含むことを特徴とするリソース選択装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2018年11月01日に中国専利局へ出願され、出願番号が201811297361.1、出願の名称が「リソース選択方法、データ送信方法及び装置」である中国特許出願の優先権を主張し、その内容を全て参照により本願に組み込む。
【0002】
本願は、通信技術分野に関し、特にリソース選択方法、データ送信方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project,3GPP)のリリース14及びリリース15には、ロング・ターム・エボリューション(Long Time Evolution,LTE)に基づくビークルツーエブリシング通信(Vehicle to Everything,V2X)プロトコルが定義されており、このプロトコルは、それぞれ端末同士のサイドリンク通信方式、及び端末と基地局との間の上り/下りリンク通信方式という2種類の通信方式を含む。中でも、端末同士のサイドリンク通信方式は、それぞれサイドリンク送信モード3及びサイドリンク送信モード4という2種類の送信モードを含んでもよく、サイドリンク送信モード3は、基地局が端末に対してリソースをスケジューリングして割り当てるモードであり、サイドリンク送信モード4は、端末が自らリソースを選択するモードである。
【0004】
3GPP リリース14のLTE-V2Xプロトコルは、V2Xの第1段階の技術仕様であり、基本的な需要を満足することができ、3GPP TR 22.885の基本的な道路交通安全サービスをサポートする。3GPP リリース15のLTE-V2Xプロトコルは、V2Xの第2段階の技術仕様であり、キャリアアグリゲーション、高次変調、レイテンシ低減等のメカニズムが導入され、関連する拡張機能が3GPP TR22.886における一部の拡張型V2X(enhanced V2X,eV2X)の用途や適用例をサポートすることができる。3GPP TR22.886において、3GPP リリース14及びリリース15のLTE-V2Xがサポートしない適用例については、3GPP V2Xの第3段階において検討及びサポートされる。
【0005】
3GPP RAN#80ミーティングにおいて、3GPP V2Xの第3段階の新無線(New Radio,NR)V2Xスタディアイテム(Study Item,SI)の立ち上げが可決され、研究方向は、ロング・ターム・エボリューションテレマティクスビークルツーエブリシング通信のサイドリンク(LTE V2X sidelink)と新無線テレマティクスビークルツーエブリシング通信のサイドリンク(NR V2X sidelink)の共存研究を含み、基本的な原則は、NR V2X sidelinkとLTE V2X sidelinkとを異なるチャンネルで動作させ、NR V2X sidelinkにより拡張V2Xサービスをベアリングし、LTE V2X sidelinkにより基本的な交通安全サービスをベアリングすることである。
【0006】
LTE V2X sidelink及びNR V2X sidelinkが配置された端末について、一般的には、予め配置されたリソース多重化方式に従い、例えば時分割多重化又は周波数分割多重化を用いて、それぞれLTE V2X sidelink及びNR V2X sidelinkにおいて伝送されるサービスに対してリソースを割り当てる。しかしながら、このような割り当て方式は柔軟性に欠けるため、リソースの無駄遣いを招き、サービスの正常な伝送を保証できない恐れがある。
【0007】
そこで、LTE V2X sidelink及びNR V2X sidelinkが配置された端末に対して、どのようにリソース選択の柔軟性及び周波数スペクトルの使用効率を向上させるか、当業者にとって早急に解決すべき技術課題である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の実施形態は、リソース選択方法、データ送信方法及び装置を提供し、LTE V2X sidelink及びNR V2X sidelinkが配置された端末に対して、リソース選択の柔軟性及び周波数スペクトルの使用効率を向上させることを実現するためである。
【0009】
第1態様によれば、本願の実施形態は、リソース選択方法を提供し、前記方法は、
異なるタイプのサービスパッケージを伝送する第1リンク及び第2リンクが配置された端末が、送信すべきサービスパッケージに対応するリンクを特定するステップと、
前記第1リンク及び前記第2リンクのリソース多重化方式が周波数分割多重化であると特定された場合、前記端末は、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断し、
許可すると判断した場合、前記端末は、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択し、選択可能なリソースは、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソース、及び/又は別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを含み、
許可しないと判断した場合、前記端末は、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、前記送信すべきサービスパッケージに対して別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択するステップと、
を含む。
【0010】
可能な選択として、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択した後、さらに、
前記端末は、前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度に基づいて、それぞれ前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うステップ、
を含む。
【0011】
可能な選択として、前記端末は、前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度に基づいて、それぞれ前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うステップは、具体的に、
前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて、時間領域でオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度が異なる場合、高優先度のサービスパッケージに対して伝送要求を満足する電力を割り当て、低優先度のサービスパッケージに対して電力低減、廃棄を行うか、又は再びリソース選択を行うステップ、あるいは
前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて、時間領域でオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度が同じであると特定された場合、前記端末の電力増幅器の数に基づいて、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うステップを含む。
【0012】
可能な選択として、前記端末の電力増幅器の数に基づいて、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うステップは、具体的に、
前記端末が複数の電力増幅器を含む場合、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースによってサービスパッケージを同時に送信し、サービスパッケージを同時に送信する電力に対して等分処理を行うか、又は同じ物理サイドリンク共有チャンネル電力スペクトル密度に従い、サービスパッケージを同時に送信する電力を割り当てるステップ、あるいは
前記端末が1つの電力増幅器を含む場合、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースのタイムスロット長が同じであるか否かを判断し、
同じでないと判断した場合、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースから、タイムスロット長が比較的短いリソースを選択し、サービスパッケージを優先的に送信し、
同じであると判断した場合、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースによりサービスパッケージを同時に送信し、サービスパッケージを同時に送信する電力に対して等分処理を行うか、又は同じ物理サイドリンク共有チャンネル電力スペクトル密度に従い、サービスパッケージを同時に送信する電力を割り当てるか、又はその中から、リンク上のサービスパッケージを1つランダムに選択して送信するステップ、
を含む。
【0013】
可能な選択として、前記第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度が、各サービスパッケージの優先度PPPPのレベルに基づいて特定され、前記第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度が、サービス品質QoS指標のうちの優先度、レイテンシ、信頼性、通信距離及びパッケージ伝送速度の少なくとも1つの指標のレベルに基づいて特定され、前記第2リンクにおいて伝送されるサービスパッケージのQoS指標のうちの少なくとも1つの指標のレベルと、前記第1リンクにおいてサービスパッケージを伝送する優先度のレベルとの間に、所定の対応関係があり、あるいは
前記第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度は、前記第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度より高く、あるいは
前記第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度は、前記第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度より低く、あるいは
前記第2リンクにより伝送される一部のサービスパッケージの優先度は、前記第1リンクにより伝送される任意のサービスパッケージの優先度より高く、前記第2リンクにより伝送される残り部分のサービスパッケージの優先度は、前記第1リンクにより伝送される任意のサービスパッケージの優先度より低い。
【0014】
可能な選択として、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断するステップは、具体的に、
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを排除し、第1候補リソースセットを得るステップと、
前記第1候補リソースセットにおいて、伝送レイテンシ要求を満足するリソースの数が所定閾値より小さいか否かを判断し、
所定閾値より小さいと判断した場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可し、
所定閾値より小さくないと判断した場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないステップと、
を含む。
【0015】
可能な選択として、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断するステップは、具体的に、
前記端末が1つの電力増幅器を含む場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないステップ、あるいは
前記端末が複数の電力増幅器を含む場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するステップ、
を含む。
【0016】
可能な選択として、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断するステップは、具体的に、
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを排除し、第1候補リソースセットを得るステップと、
前記第1候補リソースセットにおいて、伝送レイテンシ要求を満足するリソースの数が所定閾値より小さいか否かを判断し、前記端末が複数の電力増幅器を含むか否かを判断し、
2つの判断を同時に満足した場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可し、
満足しない場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないステップと、
を含む。
【0017】
可能な選択として、前記所定閾値は、伝送レイテンシ要求及び初回再送回数要求を満足する最小リソース数であり、及び/又は
前記所定閾値は、前記第2リンクにおいて伝送されるサービスパッケージのサービス品質QoS指標のうちの少なくとも1つの指標のレベルと、前記第1リンクにおいて各サービスパッケージの優先度間の所定対応関係とに基づいて特定される。
【0018】
可能な選択として、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択する前に、さらに、
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソースを排除し、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを含んで前記選択可能なリソースに対応する第2候補リソースセットを得るステップを含み、
特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップは、具体的に、
前記第2候補リソースセットから、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップ、あるいは
第1所定選別規則に従い、前記第2候補リソースセットに対して選別処理を行った後、さらに選別処理後の前記第2候補リソースセットから、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップ、
を含む。
【0019】
可能な選択として、第2候補リソースセットを得た後、さらに、
前記第2候補リソースセットに対して、前記端末が1つの電力増幅器を含む場合、前記第2候補リソースセットにおいて、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを辿るステップと、
別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしてタイムスロット長が異なるリソースが存在すると判断された場合、前記第2候補リソースセットのうち、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしてタイムスロット長が異なるリソースを排除し、更新後の第2候補リソースセットを得るステップと、
を含む。
【0020】
可能な選択として、前記送信すべきサービスパッケージに対して別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択する前に、さらに、
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを排除し、第1候補リソースセットを得るステップを含み、
特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、前記送信すべきサービスパッケージに対して別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択するステップは、具体的に、
前記第1候補リソースセットから、前記サービスパッケージを送信するリソースを選択するステップ、あるいは
第2所定選別規則に従い、前記第1候補リソースセットに対して選別処理を行った後、選別処理後の前記第1候補リソースセットから、前記サービスパッケージを送信するリソースを選択するステップ、
を含む。
【0021】
可能な選択として、前記第1リンク及び前記第2リンクのリソース多重化方式が時分割多重化、又は時分割多重化と周波数分割多重化との組み合わせであると特定された場合、さらに、
センシングと半永久的なスケジューリングとを組み合わせたリソース選択方式に従い、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップ、あるいは
特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルに対してリスニングを行った後、特定したリンクにおいて専有と特定されたリソースを排除し、第3候補リソースセットを得、前記第3候補リソースセットにおける各リソースが伝送要求を満足するか否かを判断し、伝送要求を満足する場合、リソース選択を行うか、及び/又はバックオフ処理を行ってからリソース選択を行い、伝送要求を満足しない場合、バックオフ処理を行った後に特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルを再びリスニングするステップ、
を含む。
【0022】
可能な選択として、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルに対してリスニングを行う方式は、具体的に、
時分割多重化方式によって送信される制御シグナリングを復号し、指示情報を取得するステップ、あるいは
プリアンブルシーケンスを検出して指示情報を取得するステップ、あるいは
チャンネルエネルギーを検出するステップ、
を含む。
【0023】
第2態様によれば、本願の実施形態は、データ送信方法を提供し、前記方法は、
本願の実施形態が提供する上記第1種のリソース選択方法を用いて特定され、サービスパッケージを送信する時間周波数リソースを特定するステップと、
特定された時間周波数リソースにおいて、前記サービスパッケージと、所定の制御シグナリング及び/又は所定のプリアンブルシーケンスとを送信するステップと、
を含む。
【0024】
第3態様によれば、本願の実施形態は、リソース選択装置を提供し、前記装置は、
第1リンク及び第2リンクが配置された端末に応用され、
プログラム指令を記憶するメモリと、
前記メモリに記憶されているプログラム指令を呼び出し、得られたプログラムによって、
送信すべきサービスパッケージに対応するリンクを特定するステップであって、前記第1リンク及び前記第2リンクは異なるタイプのサービスパッケージを伝送するために用いられるステップと、
前記第1リンク及び前記第2リンクのリソース多重化方式が周波数分割多重化であると特定された場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断し、
許可すると判断した場合、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択し、選択可能なリソースは、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソース、及び/又は別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを含み、
許可しないと判断した場合、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、前記送信すべきサービスパッケージに対して別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択するステップと、
を実行するプロセッサと、
を含む。
【0025】
可能な選択として、前記プロセッサは、さらに、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択した後、前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度に基づいて、それぞれ前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うステップを実行するために用いられる。
【0026】
可能な選択として、前記プロセッサは、具体的に、
前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて、時間領域でオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度が異なる場合、高優先度のサービスパッケージに対して伝送要求を満足する電力を割り当て、低優先度のサービスパッケージに対して電力低減、廃棄を行うか、又は再びリソース選択を行うステップ、あるいは
前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて、時間領域でオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度が同じであると特定された場合、前記端末の電力増幅器の数に基づいて、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うステップ、を実行するために用いられる。
【0027】
可能な選択として、前記プロセッサは、具体的に、
前記端末が複数の電力増幅器を含む場合、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースによってサービスパッケージを同時に送信し、サービスパッケージを同時に送信する電力に対して等分処理を行い、又は同じ物理サイドリンク共有チャンネル電力スペクトル密度に従い、サービスパッケージを同時に送信する電力を割り当てるステップ、あるいは
前記端末が1つの電力増幅器を含む場合、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースのタイムスロット長が同じであるか否かを判断し、
同じでないと判断した場合、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースから、タイムスロット長が比較的短いリソースを選択し、サービスパッケージを優先的に送信し、
同じであると判断した場合、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースによってサービスパッケージを同時に送信し、サービスパッケージを同時に送信する電力に対して等分処理を行い、又は同じ物理サイドリンク共有チャンネル電力スペクトル密度に従い、サービスパッケージを同時に送信する電力を割り当て、又はその中から、リンク上のサービスパッケージを1つランダムに選択して送信するステップ、を実行するために用いられる。
【0028】
可能な選択として、前記第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度が、各サービスパッケージの優先度PPPPのレベルに基づいて特定され、前記第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度が、サービス品質QoS指標のうちの優先度、レイテンシ、信頼性、通信距離及びパッケージ伝送速度の少なくとも1つの指標のレベルに基づいて特定され、前記第2リンクにおいて伝送されるサービスパッケージのQoS指標のうちの少なくとも1つの指標のレベルと、前記第1リンクにおいてサービスパッケージを伝送する優先度のレベルとの間に、所定の対応関係があり、あるいは
前記第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度は、前記第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度より高く、あるいは
前記第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度は、前記第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度より低く、あるいは
前記第2リンクにより伝送される一部のサービスパッケージの優先度は、前記第1リンクにより伝送される任意のサービスパッケージの優先度より高く、前記第2リンクにより伝送される残り部分のサービスパッケージの優先度は、前記第1リンクにより伝送される任意のサービスパッケージの優先度より低い。
【0029】
可能な選択として、前記プロセッサは、具体的に
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを排除し、第1候補リソースセットを得るステップと、
前記第1候補リソースセットにおいて、伝送レイテンシ要求を満足するリソースの数が所定閾値より小さいか否かを判断し、
小さいと判断した場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可し、
小さくないと判断した場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないステップと、を実行するために用いられる。
【0030】
可能な選択として、前記プロセッサは、具体的に、
前記端末が1つの電力増幅器を含む場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないステップ、あるいは
前記端末が複数の電力増幅器を含む場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するステップ、を実行するために用いられる。
【0031】
可能な選択として、前記プロセッサは、具体的に、
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを排除し、第1候補リソースセットを得るステップと、
前記第1候補リソースセットにおいて、伝送レイテンシ要求を満足するリソースの数が所定閾値より小さいか否かを判断し、前記端末が複数の電力増幅器を含むか否かを判断し、
2つの判断を同時に満足した場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可し、
満足しない場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないステップと、を実行するために用いられる。
【0032】
可能な選択として、前記所定閾値は、伝送レイテンシ要求及び初回再送回数要求を満足する最小リソース数であり、及び/又は
前記所定閾値は、前記第2リンクにおいて伝送されるサービスパッケージのサービス品質QoS指標のうちの少なくとも1つの指標のレベルと、前記第1リンクにおいて各サービスパッケージの優先度間の所定対応関係とに基づいて特定される。
【0033】
可能な選択として、前記プロセッサは、さらに、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択する前に、特定したリンクにおいて専有と特定されたリソースを排除し、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを含んで前記選択可能なリソースに対応する第2候補リソースセットを得るステップを実行するために用いられ、
前記プロセッサは、具体的に、前記第2候補リソースセットから、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップ、あるいは、第1所定選別規則に従い、前記第2候補リソースセットに対して選別処理を行った後、さらに選別処理後の前記第2候補リソースセットから、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップを実行するために用いられる。
【0034】
可能な選択として、前記プロセッサは、さらに、第2候補リソースセットを得た後、前記第2候補リソースセットに対して、前記端末が1つの電力増幅器を含む場合、前記第2候補リソースセットにおいて、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを辿るステップと、
別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしてタイムスロット長が異なるリソースが存在すると判断された場合、前記第2候補リソースセットのうち、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしてタイムスロット長が異なるリソースを排除し、更新後の第2候補リソースセットを得るステップと、を実行するために用いられる。
【0035】
可能な選択として、前記プロセッサは、さらに、前記送信すべきサービスパッケージに対して別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択する前に、特定したリンクにおいて専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを排除し、第1候補リソースセットを得るステップを実行するために用いられ、
前記プロセッサは、具体的に、前記第1候補リソースセットから、前記サービスパッケージを送信するリソースを選択するステップ、あるいは、第2所定選別規則に従い、前記第1候補リソースセットに対して選別処理を行った後、選別処理後の前記第1候補リソースセットから、前記サービスパッケージを送信するリソースを選択するステップを実行するために用いられる。
【0036】
可能な選択として、前記プロセッサは、さらに、前記第1リンク及び前記第2リンクのリソース多重化方式が時分割多重化、又は時分割多重化と周波数分割多重化との組み合わせであると特定された場合、センシングと半永久的なスケジューリングとを組み合わせたリソース選択方式に従い、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップ、あるいは
特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルに対してリスニングを行った後、特定したリンクにおいて専有と特定されたリソースを排除し、第3候補リソースセットを得、前記第3候補リソースセットにおける各リソースが伝送要求を満足するか否かを判断し、満足すると判断した場合、リソース選択を行い、及び/又はバックオフ処理を行ってからリソース選択を行い、満足しない判断した場合、バックオフ処理を行った後に特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルを再びリスニングするステップを実行するために用いられる。
【0037】
可能な選択として、前記プロセッサは、具体的に、
時分割多重化方式によって送信される制御シグナリングを復号し、指示情報を取得する方式、あるいは
プリアンブルシーケンスを検出して指示情報を取得する方式、あるいは
チャンネルエネルギーを検出する方式を用いて、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルをリスニングするために用いられる。
【0038】
第4態様によれば、本願の実施形態は、データ送信装置を提供し、前記装置は、第1リンク及び第2リンクが配置された端末に応用され、
プログラム指令を記憶するメモリと、
本願の実施形態が提供する上記第1態様に記載のリソース選択方法を用いて特定され、前記メモリに記憶されているプログラム指令を呼び出し、得られたプログラムによってサービスパッケージを送信する時間周波数リソースを特定するステップと、
特定された時間周波数リソースにおいて、前記サービスパッケージと、所定の制御シグナリング及び/又は所定のプリアンブルシーケンスとを送信するステップと、
を実行するプロセッサと、
を含む。
【0039】
第5態様によれば、本願の実施形態は、リソース選択装置を提供し、前記装置は、異なるタイプのサービスパッケージを伝送する第1リンク及び第2リンクが配置された端末に応用され、
送信すべきサービスパッケージに対応するリンクを特定する特定部と、
前記第1リンク及び前記第2リンクのリソース多重化方式が周波数分割多重化であると特定された場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断する判断部と、
特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可すると判断された場合、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択し、選択可能なリソースは、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソース、及び/又は別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを含み、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないと判断された場合、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、前記送信すべきサービスパッケージに対して別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択する選択部と、
を含む。
【0040】
第6態様によれば、本願の実施形態は、データ送信装置を提供し、前記装置は、第1リンク及び第2リンクが配置された端末に応用され、
本願の実施形態が提供する上記第1態様に記載のリソース選択方法を用いて特定され、サービスパッケージを送信する時間周波数リソースを特定する特定部と、
特定された時間周波数リソースにおいて、前記サービスパッケージと、所定の制御シグナリング及び/又は所定のプリアンブルシーケンスとを送信する送信部と、
を含む。
【0041】
第7態様によれば、本願の実施形態は、前記コンピュータに上記のいずれかに記載の方法を実行させるコンピュータ実行可能な指令が記憶されているコンピュータ読取可能な記憶媒体を提供する。
【0042】
本願の有益な効果は以下の通りである。
【0043】
本願の実施形態が提供するリソース選択方法及び装置、データ送信方法及び装置、並びにコンピュータ読取可能な記憶媒体は、第1リンク及び第2リンクのリソース多重化方式が周波数分割多重化であると特定された場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断することにより、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択して、送信すべきサービスパッケージを伝送するか否かをさらに特定し、これにより、所定の配置を基にして、さらに、実際の必要に応じて調整して、リソース選択の柔軟性及び周波数スペクトルの使用効率を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【
図1】
図1は、従来技術における時間領域でのリソース分布概略図である。
【
図2】
図2は、本願の実施形態が提供する、周波数分割多重化方式を用いる場合に第1リンク及び第2リンクにより専有されるリソースの概略図である。
【
図3】
図3は、本願の実施形態が提供する第1種の、時分割多重化と周波数分割多重化とを組み合わせた方式を用いた場合に第1リンク及び第2リンクにより専有されるリソースの概略図である。
【
図4】
図4は、本願の実施形態が提供する第2種の、時分割多重化と周波数分割多重化とを組み合わせた方式を用いた場合に第1リンク及び第2リンクにより専有されるリソースの概略図である。
【
図5】
図5は、本願の実施形態が提供するリソース選択方法のフローチャートである。
【
図6】
図6は、本願の実施形態が提供するデータ送信方法のフローチャートである。
【
図7】
図7は、本願の実施形態が提供する第1種のリソース選択装置の構造概略図である。
【
図8】
図8は、本願の実施形態が提供する第1種のデータ送信装置の構造概略図である。
【
図9】
図9は、本願の実施形態が提供する第2種のリソース選択装置の構造概略図である。
【
図10】
図10は、本願の実施形態が提供する第2種のデータ送信装置の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、図面を参照しながら、本願の実施形態が提供するリソース選択方法及び装置、データ送信方法及び装置、並びにコンピュータ読取可能な記憶媒体の具体的な実施形態を詳しく説明する。なお、説明する実施形態は、本願の一部の実施形態に過ぎず、全ての実施形態ではない。本願における実施形態に基づいて、当業者が創造的な労働を行わずに取得したその他の実施形態は、いずれも本願の保護範囲に含まれている。
【0046】
以下、本願の実施形態に係る用語又はリソース選択メカニズムを解釈する。
【0047】
[1].3GPP リリース14及び3GPP リリース15。
【0048】
3GPP リリース14及び3GPP リリース15のLTE-V2Xサイドリンク通信は、サイドリンク送信モード3及びサイドリンク送信モード4をサポートする。サイドリンク送信モード3は、基地局が端末に対してリソースをスケジューリングして割り当てるモードであり、サイドリンク送信モード4は、UEが自らリソースを選択するモードである。3GPP リリース14及びリリース15のLTE-V2Xサイドリンク通信は、ブロードキャスト通信しかサポートしない。
【0049】
サイドリンクの送信リソースは、ビットマップ(bitmap)によって送信リソースプールの時間領域リソース配置を行い、例えば、送信リソースプールにおけるビットマップが0x1010101010101010であり、インデックスが奇数であるV2X論理サブフレームは、該送信リソースプールにおいて利用可能な時間領域リソースとして配置され、該リソースプールにおけるインデックスが偶数であるV2X論理サブフレームは、サービスパッケージの送信に利用できない。
【0050】
[2].3GPP リリース14のサイドリンク送信モード4がセンシング(Sensing)+半永久的なスケジューリング(Semi-Persistent Schedule,SPS)をサポートするリソース選択メカニズムについては、
図1に示すリソース分布概略図を参照して、従来のLTE-V2Xシングルキャリアにおいて送信リソースを選択する過程を例として挙げる。
【0051】
過程1において、リソース選択ウインドウ内の全てのリソースを利用可能であるとマークする。
【0052】
過程2において、専有と特定されたリソースを排除し、候補リソースを得る。
【0053】
その中、専有と特定されたリソースは、下記の2種類を含んでもよい。
【0054】
第1種類は、センシング(Sensing)ウインドウにおいて、端末が自ら送信を行って、送信サブフレームにおいて他の端末が送信するサービスパッケージをリスニングすることができない場合、該サブフレームがスキップ(skip)サブフレームと称されてもよい。該サブフレームにおいて、他の端末のいずれもシステムに配置された全ての周期で次回のリソースを予約しており、かつ、予約されるリソースがスキップサブフレームとオーバーラップするか、あるいはスキップサブフレーム後の1、2、…、10×counter-1回のサブフレームとオーバーラップすると仮定すれば、該スキップサブフレームを排除する必要がある。
【0055】
第2種類は、センシングウインドウにおいて、他の端末が物理サイドリンク制御チャンネル(Physical Sidelink Control Channel,PSCCH)において送信するスケジューリング割当(Scheduling Assignment,SA)をリスニングした場合、SAから周期及び対応するデータ(Data)リソース予約情報を知ることができ、データが、物理サイドリンク共有チャンネル(Physical Sidelink Shared Channel,PSSCH)を通じて送信され、もし予約されるリソースが候補リソースとオーバーラップするか、あるいは、候補サブフレームの後の1、2、…、10×counter-1回の送信リソースとオーバーラップし、かつ、SAに基づいて測定した物理サイドリンク共有チャンネル-参照信号受信電力(Physical Sidelink Shared Channel-Reference Signal Received Power,PSSCH-RSRP)が閾値より高ければ、予約されたリソースは、排除される必要がある。
【0056】
なお、過程2の実行が完成した後、リソース選択ウインドウ内の残りのリソース割合が20%より低いと、上述した閾値を3dB高め、さらに、過程2の排除過程を、リソース選択ウインドウ内の残りのリソース割合が20%以上となるまで再実行する。
【0057】
過程3において、候補リソースに対してサイドリンク-受信の信号強度指示(Sidelink-Received Signal Strength Indication,S-RSSI)測定及びソート処理を行い、S-RSSI測定値が最も低い20%のリソースを選択し、上位レイヤがこの20%の候補リソースからリソースを選択する。
【0058】
[3].3GPP リリース15のサイドリンク送信モード4について、3GPP リリース14のセンシング+SPSのリソース選択メカニズムを基にして、マルチキャリアリソース選択の処理が追加され、即ち、上位レイヤが物理レイヤに対して候補リソースプールを提供し、物理レイヤが3GPP リリース14のセンシングメカニズムの過程1及び過程2の方式に従ってリソース排除を行い、候補リソースを得、さらに、候補リソースに対してS-RSSI測定及びソート処理を行い、S-RSSI測定値が最も低い20%のリソースを選択して上位レイヤに報告し、上位レイヤは、さらに、端末送信能力を超えたサブフレームを排除し、その後、送信リソースを選択する。
【0059】
中でも、以下の方式を採用して端末の送信能力を超えたサブフレームを判断してもよい。
(a)送信リンクTX chainsの数が、配置された送信キャリア数より少ない。
(b)端末は、所定周波数帯域の合成をサポートすることができない。
(c)TX chain切換時間。
【0060】
しかも、送信リソースにより、端末が無線周波数の要求を満足できない場合、例えば、電力スペクトル密度(Power Spectral Density,PSD)が不均衡(imbalance)である場合、端末は、キャリアの各々に対して単独にリソース選択を行う。リソース選択の結果により、同時送信回数が端末の送信能力を超えた場合、リソース選択過程を、リソース選択結果が端末によりサポートされ得るまで改めて実行する。
【0061】
本願の実施形態において言及される第1リンクは、ロング・ターム・エボリューションテレマティクスビークルツーエブリシング通信のサイドリンク(LTE V2X sidelink)であってもよく、第2リンクは、新無線テレマティクスビークルツーエブリシング通信のサイドリンク(NR V2X sidelink)であってもよい。あるいは、第1リンクは、NR V2X sidelinkであってもよく、第2リンクは、LTE V2X sidelinkであってもよく、ここでは限定されない。以下、いずれも第1リンクがLTE V2X sidelink、第2リンクがNR V2X sidelinkである例を挙げて説明する。
【0062】
LTE V2X sidelink及びNR V2X sidelinkが配置された端末に対して、リソース選択の柔軟性及び周波数スペクトルの使用効率を向上させるために、本願の実施形態は、リソース選択方法を提供し、このような方法は、LTE V2X sidelink及びNR V2X sidelinkが配置された端末側に適用され、つまり、以下に紹介するステップは、LTE V2X sidelink及びNR V2X sidelinkが配置された端末により実行される。
【0063】
具体的に、リソース選択方法は、以下のステップを含んでもよい。
【0064】
[ステップ1]
第1リンク及び第2リンクが配置された端末は、送信すべきサービスパッケージに対応するリンクを特定する。
【0065】
その中、第1リンク及び第2リンクは、異なるチャンネルにおいて動作するので、第1リンク及び第2リンクは、異なるタイプのサービスパッケージを伝送するために利用可能である。
【0066】
例えば、第1リンクがLTE V2X sidelink、第2リンクがNR V2X sidelinkである場合、LTE V2X sidelinkにおいて伝送されるのは、基本的な道路交通安全のサービスパッケージであり、NR V2X sidelinkにおいて伝送されるのは、拡張V2Xのサービスパッケージである。
【0067】
従って、サービスパッケージが到達した場合、端末は、サービスパッケージのタイプと各リンクとの対応関係に基づいて、該サービスパッケージを送信するリンクを特定することができる。
【0068】
[ステップ2]
第1リンク及び第2リンクのリソース多重化方式を特定する。
【0069】
その中、リソース多重化方式は、周波数分割多重化、時分割多重化、又は時分割多重化と周波数分割多重化との組み合わせであってもよい。リソース多重化方式が周波数分割多重化であると特定された場合、ステップ3を実行し、リソース多重化方式が時分割多重化、又は時分割多重化と周波数分割多重化との組み合わせであると特定された場合、ステップ7又はステップ8を実行する。
【0070】
なお、本願の実施形態において、周波数分割多重化の方式について、第1リンクがLTE V2X sidelink、第2リンクがNR V2X sidelinkである例を挙げ、
図2に示すように、
図2において符号が「1」であるタイムスロットは、リソースを送信できるタイムスロットを表し、即ち、送信すべきサービスパッケージを送信するタイムスロットとして選択されてもよい。
【0071】
図2に示すように、このような多重化方式において、LTE V2X sidelink及びNR V2X sidelinkにおける時間周波数リソースは、異なるチャンネル又はキャリアに位置してもよく、例えば、LTE V2X sidelinkにより専有されるキャリアは、carrier1及びcarrier2であり、NR V2X sidelinkにより専有されるキャリアは、carrier3及びcarrier4である。しかも、周波数分割多重化の方式を用いたので、LTE V2X sidelink及びNR V2X sidelinkにおいて、時間領域で互いにオーバーラップするリソースを選択してサービスパッケージを送信してもよい。
【0072】
時分割多重化と周波数分割多重化とを組み合わせた方式について、同様に、第1リンクがLTE V2X sidelink、第2リンクがNR V2X sidelinkである例を挙げて、
図3及び
図4に示すように、
図3において符号が「1」であるタイムスロットは、リソースを送信できるタイムスロットを表し、符号が「0」であるタイムスロットは、現在のリンクにおいてリソースを送信できないタイムスロットを表す。
図4において、符号が「NR」であるタイムスロットは、NR V2X sidelinkにおいてリソースを送信できるタイムスロットを表し、符号が「LTE」であるタイムスロットは、LTE V2X sidelinkにおいてリソースを送信できるタイムスロットを表す。
【0073】
しかも、LTE V2X sidelink及びNR V2X sidelinkにおける時間周波数リソースは、異なるチャンネル又はキャリアに位置してもよく、
図3に示すように、LTE V2X sidelinkにより専有されるキャリアはcarrier1及びcarrier2であり、NR V2X sidelinkにより専有されるキャリアはcarrier3及びcarrier4である。あるいは、LTE V2X sidelink及びNR V2X sidelinkにおける時間周波数リソースは、同一チャンネル又はキャリアに位置してもよく、
図4に示すように、LTE V2X sidelink及びNR V2X sidelinkの両方により専有されるキャリアは、いずれもcarrier1及びcarrier2である。
【0074】
時分割多重化と周波数分割多重化とを組み合わせた方式において、LTE V2X sidelink及びNR V2X sidelinkにおいて利用可能な時間周波数リソースは、基地局が端末に対して特別に配置されるものであってもよく、基地局がセル内の異なるリンク上のサービス量の割合に基づいて調整、配置したものであってもよく、又は端末が基地局に報告したサービス量の割合又は基地局が自ら監視した端末のサービス量の割合に基づいて調整、配置したものであってもよく、又は端末が自ら必要に応じて特別に配置したものであってもよい。このような多重化方式が時分割多重化と周波数分割多重化とを組み合わせた方式であるので、LTE V2X sidelink及びNR V2X sidelinkにおいて、時間領域で互いにオーバーラップするリソースを選択してサービスパッケージを送信することができない。
【0075】
時分割多重化の方式について、前述した時分割多重化と周波数分割多重化とを組み合わせた方式における
図3に示す方式に類似するが、LTE V2X sidelink又はNR V2X sidelinkにおける2つのキャリアにおける時間周波数リソースは、時間領域においてもオーバーラップしない点で
図3と異なっている。
【0076】
[ステップ3]
特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断し、YESの場合、ステップ4を実行し、NOの場合、ステップ6を実行する。
【0077】
具体的に、該ステップを実行する際に、まず、送信すべきサービスパッケージに対応するリンクにおいて利用可能な時間周波数リソースを特定する必要があり、その中、該時間周波数リソースは、対応するリンクの周波数帯域のキャリア上のリソースプール又は帯域幅部分(Bandwidth Part,BWP)であってもよく、かつ、該時間周波数リソースはネットワーク機器(例えば基地局)が端末に対して配置したものであってもよく、さらに、端末が自ら予め配置したものであってもよい。しかも、該対応するリンク上の時間周波数リソースを特定する方式については、従来技術における方式を参照してもよく、ここでは説明を省略する。
【0078】
送信すべきサービスパッケージに対応するリンクにおいて利用可能な時間周波数リソースを特定した後、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断してもよく、該判断過程は、下記3種類の方式(方式1、方式2及び方式3)を用いて実現してもよい。
【0079】
(方式1)
伝送レイテンシ要求を満足するリソースの数に基づいて判断してもよく、具体的には、
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを排除し、第1候補リソースセットを得るステップであって、専有と特定されたリソースは、専有された可能性があるリソース(例えばスキップサブフレームであり、即ち、端末が自ら送信を行って、送信サブフレームにおいて他の端末が送信したサービスパッケージをリスニングすることができず、該サブフレームはスキップサブフレームと称される)、及びその他の端末が専有又はプリエンプションされたリソースを含んでもよいステップと、
第1候補リソースセットのうち、伝送レイテンシ要求を満足するリソースの数が所定閾値より小さいか否かを判断し、
YESの場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可し、
NOの場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないステップと、を含む。
【0080】
(方式2)
端末の送信能力に基づいて判断してもよく、例えば端末に含まれる電力増幅器の数に基づいて判断してもよく、具体的には、
端末が1つの電力増幅器を含む場合、端末の送信能力が有限であることを意味するので、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないステップ、あるいは
端末が複数の電力増幅器を含む場合、端末は強い送信能力を有することを意味するので、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するステップ、
を含む。
【0081】
(方式3)
伝送レイテンシ要求を満足するリソースの数と端末の送信能力との2つの条件に基づいて判断してもよく、具体的には、
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを排除し、第1候補リソースセットを得るステップと、
第1候補リソースセットのうち、伝送レイテンシ要求を満足するリソースの数が所定閾値より小さいか否かを判断し、端末が複数の電力増幅器を含むか否かを判断し、
2つの判断条件を同時に満足した場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可し、
そうでなければ(2つの判断条件のうち、いずれか1つの判断条件のみを満足する、あるいは2つの判断条件のいずれも満足しない)、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないステップと、
を含む。
【0082】
可能な選択として、上記方式1及び方式3において言及される所定閾値について、伝送レイテンシ要求及び初回再送回数要求を満足する最小リソース数とすることができ、その中、初回再送回数における初回伝送回数は1であってもよく、再送回数は0又は正の整数であってもよい。あるいは、所定閾値は、さらに、第2リンクにおいて伝送されるサービスパッケージのサービス品質(Quality of Service,QoS)指標のうちの少なくとも1つの指標のレベルと、第1リンクにおいて各サービスパッケージの優先度(ProSe Per-Packet Priority,PPPP)との間の所定対応関係に基づいて特定されてもよい。あるいは、所定閾値は、さらに、伝送レイテンシ要求及び初回再送回数要求を満足する最小リソース数、及び第2リンクにおいて伝送されるサービスパッケージのQoS指標のうちの少なくとも1つの指標のレベルと第1リンク上のPPPPとの間の所定対応関係、の2つの要素に基づいて特定されてもよい。
【0083】
以下、第2リンクにおいて伝送されるサービスパッケージのQoS指標のうちの少なくとも1つの指標のレベルと、第1リンク上のPPPPとの間の所定対応関係に基づいて所定閾値を特定する方式について、詳しく説明する。
【0084】
まず、第2リンクにおいて伝送されるサービスパッケージのQoS指標のうちの少なくとも1つの指標のレベルと、第1リンク上のPPPPとの対応関係を確立する。
【0085】
例えば、PPPPを基準にして、PPPPを1~8の8つの優先度に分けて、その後、QoS指標のうちの少なくとも1つの指標とPPPPとの対応関係を確立し、例えば、QoS指標のうちのレイテンシ要求を8ランクに分け、レイテンシ要求が小から大までの順序に従い、順次にPPPP1~PPPP8のうちの少なくとも1つに対応付ける。
【0086】
その後、対応関係1対ずつに1つの値を設置し、この値が閾値となり、これらの閾値は、1つの閾値セットを構成することができる。例えば、
レイテンシ要求≦3msの場合、PPPP=1、閾値=Aに対応し、
3ms<レイテンシ要求≦10msの場合、PPPP=2、閾値=Bに対応し、
10ms<レイテンシ要求≦20msの場合、PPPP=3、閾値=Cに対応し、
20ms<レイテンシ要求≦50msの場合、PPPP=4、閾値=Dに対応し、
50ms<レイテンシ要求≦100msの場合、PPPP=5、閾値=Eに対応し、
100ms<レイテンシ要求≦500msの場合、PPPP=6、閾値=Fに対応し、
500ms<レイテンシ要求≦1000msの場合、PPPP=7、閾値=Gに対応し、
レイテンシ要求>1000msの場合、PPPP=8、閾値=Hに対応する。
閾値セット={A、B、C、D、E、F、G、H}。
【0087】
第1リンクがLTE V2X sidelink、第2リンクがNR V2X sidelinkである場合、もし送信すべきサービスパッケージに対応するリンクがLTE V2X sidelinkであれば、送信すべきサービスパッケージのPPPPのレベルを特定し、その後、該PPPPのレベルに基づいて閾値セットにおいて対応する閾値を調べ、調べた閾値を判断条件のうちの所定閾値とする。もし送信すべきサービスパッケージに対応するリンクがNR V2X sidelinkであれば、送信すべきサービスパッケージのQoS指標を特定し、その後、該QoS指標に基づいて閾値セットにおいて対応する閾値を調べ、調べた閾値を判断条件のうちの所定閾値とする。
【0088】
なお、対応関係1対ずつに値を付与する際に、QoS指標のうちの優先度について、優先度が高いほど、付与する値が小さくなる。QoS指標におけるレイテンシ要求について、レイテンシ要求が低いほど、付与する値が小さくなる。QoS指標における信頼性について、信頼性が高いほど、付与する値が大きくなる。QoS指標のうちの通信距離について、通信距離が長いほど、付与する値が大きくなる。
【0089】
以下、伝送レイテンシ要求及び初回再送回数要求を満足する最小リソース数、及び第2リンクにおいて伝送されるサービスパッケージのQoS指標のうちの少なくとも1つの指標のレベルと第1リンク上のPPPPとの間の所定対応関係に基づいて所定閾値を特定する方式について詳しく説明する。
【0090】
まず、第2リンクにおいて伝送されるサービスパッケージのQoS指標のうちの少なくとも1つの指標のレベルと第1リンク上のPPPPとの対応関係を確立する。該対応関係の確立については、上記の説明を参照することができ、ここではその説明を省略する。
【0091】
その後、対応関係1対ずつに伝送レイテンシ要求及び初回再送回数要求を満足する最小リソース数を1つ設置し、これらの最小リソース数は、1つのリソース数セットを構成することができる。
【0092】
第1リンクがLTE V2X sidelink、第2リンクがNR V2X sidelinkである場合、もし送信すべきサービスパッケージに対応するリンクがLTE V2X sidelinkであれば、送信すべきサービスパッケージのPPPPのレベルを特定し、その後、該PPPPのレベルに基づいてリソース数セットにおいて対応する最小リソース数を調べ、調べた最小リソース数を判断条件のうちの所定閾値とする。もし送信すべきサービスパッケージに対応するリンクがNR V2X sidelinkであれば、送信すべきサービスパッケージのQoS指標を特定し、その後、該QoS指標に基づいてリソース数セットにおいて対応する最小リソース数を調べ、調べたリソース数を判断条件のうちの所定閾値とする。
【0093】
なお、対応関係1対ずつに値を付与する際に、QoS指標のうちの優先度について、優先度が高いほど、付与する伝送レイテンシ要求及び初回再送回数要求を満足する最小リソース数が小さくなる。QoS指標のうちのレイテンシについて、レイテンシが低いほど、付与する伝送レイテンシ要求及び初回再送回数要求を満足する最小リソース数が小さくなる。
【0094】
本願の実施形態において、上記3つの方式のいずれかの方式でも、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断することができ、これにより、判断の結果に基づいて、送信すべきサービスパッケージに対して別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを選択できるか否かを特定し、送信すべきサービスパッケージを送信することができ、リソース選択の柔軟性及び周波数スペクトルの使用効率を大幅に向上させた。
【0095】
[ステップ4]
特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択し、その中、選択可能なリソースは、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソース、及び/又は別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを含んでもよい。
【0096】
具体的に、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択できるために、本願の実施形態において、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択する前に、さらに、送信すべきサービスパッケージに対応するリンク上の第2候補リソースセットを特定する必要があり、その中、該第2候補リソースセットは、リンクにおいて専有と特定されたリソース(専有と特定されたリソースについて、前述した説明を参照)を含まないので、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、第2候補リソースセットを得るために専有と特定されたリソースを排除する必要がある。なお、第2候補リソースセットは、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを含んでもよく、さらに、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを含んでもよく、つまり、該第2候補リソースセットは、ステップ4における選択可能なリソースに対応することができる。
【0097】
しかも、送信すべきサービスパッケージに対して送信リソースをなるべく早く選択できるために、本願の実施形態において、得られた第2候補リソースセットを先に更新し、更新過程は別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースのタイムスロット長に関連し、つまり、更新過程は、時間領域で互いにオーバーラップする各リソースのタイムスロット長に関連する。
【0098】
可能な選択として、第2候補リソースセットについて、端末が1つの電力増幅器を含む場合、第2候補リソースセットにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを辿り、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしてタイムスロット長が異なるリソースが存在するか否かを判断する。
【0099】
YESの場合、第2候補リソースセットにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしてタイムスロット長が異なるリソースを排除し、更新後の第2候補リソースセットを得る。
【0100】
NOの場合、第2候補リソースセットに対して何ら操作を行う必要がなく、第2候補リソースセットをそのまま保留する。
【0101】
該更新過程により、端末が1つの電力増幅器を含む場合、まず別のリンク上で時間領域でオーバーラップしてタイムスロット長が異なるリソースを排除し、送信すべきリソースに対してリソースを選択する過程、及びその後の電力割当過程において、判断回数を低減し、さらに演算量を低減し、処理速度を向上させることにより、サービスパッケージを迅速に有効に送信し、交換速度を加速し、ユーザ体験を向上させることができる。
【0102】
可能な選択として、本願の実施形態において、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択する際に、第2候補リソースセットから、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを直接に選択することができる。もちろん、さらに、第1所定選別規則に従い、まず第2候補リソースセットに対して選別処理を行い、選別処理後の第2候補リソースセットを得、その後、選別処理後の第2候補リソースセットから、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択することによりサービスパッケージの正常な伝送を保証することができる。
【0103】
その中、第1所定選別規則は、第2候補リソースセットにおいて、S-RSSIアルゴリズムを用いて各リソースに対して電力平滑化を行った後、一定の割合かつ電力順番が低いリソースを選択し、選別後の第2候補リソースセットを構成する。あるいは、第2候補リソースセットにおいて、端末送信能力を満足しないリソースを排除した後、選別後の第2候補リソースセットを得る。あるいは、第2候補リソースセットにおいて、まずS-RSSIアルゴリズムを用いて各リソースに対して電力平滑化を行った後、一定の割合かつ電力順番が低いリソースを選択し、その後、さらに端末送信能力を満足しないリソースを排除し、選別後の第2候補リソースセットを得る。あるいは、まず端末送信能力を満足しないリソースを排除し、さらにS-RSSIアルゴリズムを用いて排除処理後の各リソースに対して電力平滑化を行った後、一定の割合かつ電力順番が低いリソースを選択する。もちろん、ここでは例示であり、実際の場合において具体的な状況に応じて決めることができ、ここでは限定されない。
【0104】
なお、ステップ3では、特定したリンクにおいて、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可すると判断されたので、この時、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを選択してもよく、さらに、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択してもよいことがわかり、又は、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを選択し、さらに、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択してもよく、つまり、具体的な実際状況に応じて選択することができ、ここでは限定されない。なお、端末が1つの電力増幅器のみを有する場合、端末の送信能力が有限であるので、サービスパッケージの正常な伝送を保証するように、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを選択する必要がある。
【0105】
しかしながら、実際の状況において、NR V2X sidelink及びLTE V2X sidelinkは、異なる通信モジュールによってサービスパッケージの伝送を行い、端末内部及び2つのリンク間に相互干渉の問題が発生する可能性がある。同時に、NR V2X sidelink及びLTE V2X sidelinkの物理チャンネル構造が異なるため、より複雑な干渉状況が発生してしまい、例えば、LTE V2X sidelinkにおいて長さが1msのサブフレームを通じてサービス送信を行い、NR V2X sidelinkにおいて長さが0.5ms又は0.25ms長さのタイムスロットによってサービス送信を行う。
【0106】
しかも、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを選択して送信すべきサービスパッケージを伝送する際に、互いにオーバーラップするリソース間に必ず相互干渉が発生し、サービスパッケージの正常な送信に影響を与える。
【0107】
従って、本願の実施形態において、干渉の発生を避けて、サービスパッケージの正常な伝送を保証するために、ステップ4の実行が完成した後、さらに、送信状況(例えば、送信の電力及び/又は送信順序)を調整する必要があり、具体的にステップ5を参照することができる。
【0108】
[ステップ5]
第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度に基づいて、それぞれ第1リンク及び第2リンクにおいて互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行い、その後、ステップ9を実行する。
【0109】
具体的に、本願の実施形態において、それぞれ第1リンク及び第2リンクにおいて互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行う際に、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度に基づいて調整又は電力割当を行ってもよく、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージ間の優先度の判断については、所定の配置、例えば、以下に紹介する第1種の配置方式及び第2種の配置方式に基づいて特定してもよく、これらに限定されない。
【0110】
(第1種の配置方式)
第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度は、PPPPのレベルに基づいて特定されてもよく、第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度は、QoS指標のうちの優先度、レイテンシ、信頼性、通信距離及びパッケージ伝送速度の少なくとも1つの指標のレベルに基づいて特定されてもよく、第2リンクにおいて伝送されるサービスパッケージのQoS指標のうちの少なくとも1つの指標のレベルと、第1リンクにおいて伝送サービスパッケージのPPPPのレベルとの間に、所定の対応関係がある。
【0111】
例えば、LTE V2X sidelink上のPPPPを基準にして、PPPPを1~8の8つの優先度に分ける。
【0112】
NR V2X sidelinkにおいて伝送されるサービスのQoS指標と、PPPPとの間に、下記の少なくとも1種の対応関係を形成させる。
【0113】
(1)QoS指標のうちのレイテンシ要求
レイテンシ要求を8ランクに分けて、レイテンシ要求が小から大までの順序に従い、順次にPPPP1~PPPP8のうちの少なくとも1つに対応付け、例えば、
レイテンシ要求≦3msの場合、PPPP=1に対応し、
3ms<レイテンシ要求≦10msの場合、PPPP=2に対応し、
10ms<レイテンシ要求≦20msの場合、PPPP=3に対応し、
20ms<レイテンシ要求≦50msの場合、PPPP=4に対応し、
50ms<レイテンシ要求≦100msの場合、PPPP=5に対応し、
100ms<レイテンシ要求≦500msの場合、PPPP=6に対応し、
500ms<レイテンシ要求≦1000msの場合、PPPP=7に対応し、
レイテンシ要求>1000msの場合、PPPP=8に対応する。
【0114】
(2)QoS指標のうちの信頼性
信頼性を8ランクに分けて、信頼性が高から低までの順序に従い、順次にPPPP1~PPPP8のうちの少なくとも1つに対応付け、例えば、
信頼性≧99.999%の場合、PPPP=1に対応し、
99.99%≦信頼性<99.999%の場合、PPPP=2に対応し、
99.9%≦信頼性<99.99%の場合、PPPP=3に対応し、
99%≦信頼性<99.9%の場合、PPPP=4に対応し、
95%≦信頼性<99%の場合、PPPP=5に対応し、
90%≦信頼性<95%の場合、PPPP=6に対応し、
80%≦信頼性<90%の場合、PPPP=7に対応し、
信頼性<80%の場合、PPPP=8に対応する。
【0115】
(3)QoS指標のうちの優先度
優先度を8ランクに分けて、優先度が高から低までの順序に従い、順次にPPPP1~PPPP8のうちの少なくとも1つに対応付け、QoS指標のうちの優先度とPPPPとの対応関係については、上記と類似するので、具体的には上記対応関係を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0116】
(4)QoS指標のうちの最小通信距離要求
最小通信距離を8ランクに分けて、最小通信距離が大から小までもしくは小から大までの順序、又はサービス属性と他の指標との対応関係に基づいて、順次にPPPP1~PPPP8のうちの少なくとも1つに対応付ける。QoS指標のうちの最小通信距離要求とPPPPとの対応関係については、上記と類似するので、具体的には上記対応関係を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0117】
さらに、例えば、まず、NR V2X sidelinkにおいて伝送されるサービスのQoS指標のうちの1種の指標を基準にして、この種類の指標を基準指標に定義付け、基準指標を幾つかの優先度レベルに分ける。例えば、QoS指標のうちのレイテンシ要求を基準指標として特定し、レイテンシ要求を、それぞれレイテンシ要求≦3ms、10ms<レイテンシ要求≦20ms、20ms<レイテンシ要求≦50ms、50ms<レイテンシ要求≦100ms、100ms<レイテンシ要求≦500ms、500ms<レイテンシ要求≦1000ms、及びレイテンシ要求>1000msの8つの優先度に分ける。
【0118】
その後、LTE V2X sidelink上のPPPPを、順次に基準指標のうちの少なくとも1つに対応付け、NR V2X sidelinkにおいて伝送されるサービスのQoS指標のうちの他の指標をも順次に基準指標のうちの少なくとも1つに対応付け、上記の例に類似する対応関係を得、例えば、
LTE V2X sidelink上のPPPPについて、QoS指標のうちのレイテンシ要求を基準指標として特定した場合、対応関係は、以下の通りであってもよい。
【0119】
PPPP=1がレイテンシ要求≦3msに対応し、
PPPP=2が3ms<レイテンシ要求≦10msに対応し、
PPPP=3が10ms<レイテンシ要求≦20msに対応し、
PPPP=4が20ms<レイテンシ要求≦50msに対応し、
PPPP=5が50ms<レイテンシ要求≦100msに対応し、
PPPP=6が100ms<レイテンシ要求≦500msに対応し、
PPPP=7が500ms<レイテンシ要求≦1000msに対応し、
PPPP=8がレイテンシ要求>1000msに対応する。
【0120】
NR V2X sidelinkにおいて伝送されるサービスのQoS指標のうちの信頼性について、QoS指標のうちのレイテンシ要求を基準指標として特定した場合、対応関係は以下の通りであってもよい。
【0121】
信頼性≧99.999%の場合、レイテンシ要求≦3msに対応し、
99.99%≦信頼性<99.999%の場合、3ms<レイテンシ要求≦10msに対応し、
99.9%≦信頼性<99.99%の場合、10ms<レイテンシ要求≦20msに対応し、
99%≦信頼性<99.9%の場合、20ms<レイテンシ要求≦50msに対応し、
95%≦信頼性<99%の場合、50ms<レイテンシ要求≦100msに対応し、
90%≦信頼性<95%の場合、100ms<レイテンシ要求≦500msに対応し、
80%≦信頼性<90%の場合、500ms<レイテンシ要求≦1000msに対応し、
信頼性<80%の場合、レイテンシ要求>1000msに対応する。
【0122】
NR V2X sidelinkにおいて伝送されるサービスのQoS指標のうちの他の指標と基準指標との対応関係については、上記と類似するので、具体的には上記対応関係を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0123】
上記の配置方式により、得られた対応関係に基づいて、第1リンク及び第2リンクにおいて伝送されるサービスパッケージの優先度の高低を特定してもよく、該特定結果に基づいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースにおいて伝送されるサービスパッケージの電力又は送信順序を調整することに有利であり、時間領域で互いにオーバーラップするリソースにおいてサービスパッケージを送信する時の相互干渉を避けながら、サービスパッケージの正常な伝送を保証することができる。
【0124】
(第2種の配置方式)
このような配置方式は、第1種の配置方式と異なり、このような配置方式では、対応関係を特定する必要なく、各リンクにおいてサービスパッケージを伝送する優先度の高低を直接に設定することができる。
【0125】
例えば、第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度を、直接に第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度より高く設定し、あるいは、第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度を、直接に第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度より低く設定し、あるいは、第2リンクにより伝送される一部のサービスパッケージの優先度を、直接に第1リンクにより伝送される任意のサービスパッケージの優先度より高く設定し、第2リンクにより伝送される残り部分のサービスパッケージの優先度を、直接に第1リンクにより伝送される任意のサービスパッケージの優先度より低く設定する。
【0126】
このような配置方式により、各リンクにおいて伝送されるサービスパッケージの優先度の高低を直接かつ迅速に特定することができ、これにより、端末の演算量を低減し、端末の処理速度を低減し、サービスパッケージの迅速かつ有効な伝送を向上させ、ユーザ体験を向上させることができる。
【0127】
具体的に、本願の実施形態において、上記の配置方式に基づいて各リンクにおいて伝送されるサービスパッケージの優先度を特定した後、該特定結果に基づいて、相応する調整を行ってもよい。
【0128】
可能な選択として、第1リンク及び第2リンクにおいて、時間領域でオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度が異なる場合、高優先度のサービスパッケージに対して伝送要求を満足する電力を割り当て、即ち、高優先度のサービスパッケージへの十分な送信電力を保証し、低優先度のサービスパッケージに対して電力低減、廃棄を行うか、又は再びリソース選択を行う。その中、再びリソース選択を行うことは、上記ステップ1からステップ5の過程を改めて実行することにより、低優先度のサービスパッケージに対してリソースを改めて選択すると理解され得る。
【0129】
可能な選択として、第1リンク及び第2リンクにおいて、時間領域でオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度が同じであると特定された場合、端末の電力増幅器の数に基づいて、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行う。
【0130】
その中、端末が複数の電力増幅器を含む場合、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースによりサービスパッケージを同時に送信し、サービスパッケージを同時に送信する電力に対して等分処理を行い、例えば、時間領域で互いにオーバーラップするリソースが送信するサービスパッケージが2つである場合、2つのサービスパッケージの送信電力が同じであるか、あるいは同じ物理サイドリンク共有チャンネル電力スペクトル密度に従い、サービスパッケージを同時に送信する電力に対して割当を行い、これにより、サービスパッケージの正常な送信を保証する。
【0131】
端末が1つの電力増幅器を含む場合、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースのタイムスロット長が同じであるか否かを判断する必要があり、NOの場合、時間領域で互いにオーバーラップするリソースのタイムスロット長が異なるので、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースのうち、タイムスロット長が比較的短いリソースを選択して、サービスパッケージを優先的に送信してもよく、YESの場合、時間領域で互いにオーバーラップするリソースのタイムスロット長が同じであるので、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースはサービスパッケージを同時に送信して、サービスパッケージを同時に送信する電力に対して等分処理を行うか、又は同じ物理サイドリンク共有チャンネル電力スペクトル密度に従い、サービスパッケージを同時に送信する電力を割り当てるか、又はその中から、リンク上の1つのサービスパッケージをランダムに選択して送信することができ、端末の送信能力が有限であるので、別のリンク上のサービスパッケージが送信されない。
【0132】
[ステップ6]
特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、送信すべきサービスパッケージに対して別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択し、その後、ステップ9を実行する。
【0133】
具体的に、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択できるために、本願の実施形態において、まず別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを含まない第1候補リソースセットを特定する必要があり、かつ、該第1候補セットは特定したリンクにおいて専有と特定されたリソースをも含まない。その中、該第1候補リソースセットの特定方式については、前述した内容を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0134】
可能な選択として、第1候補リソースセットには、元々別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを含まないので、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択する際に、第1候補リソースセットから、サービスパッケージを送信するリソースを直接に選択することができ、あるいは、まず第2所定選別規則に従い、第1候補リソースセットに対して選別処理を行った後、さらに選別処理後の第1候補リソースセットから、サービスパッケージを送信するリソースを直接に選択し、これにより、サービスパッケージの正常な伝送を保証する。
【0135】
その中、第2所定選別規則については、前述した内容に言及された第1所定選別規則と同一に設置してもよく、もちろん、異なるように設置してもよく、実際の状況に応じて第2所定選別規則を設置してもよく、ここでは限定されない。
【0136】
[ステップ7]
センシングと半永久的なスケジューリングとを組み合わせたリソース選択方式に従い、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択し、その後、ステップ9を実行する。
【0137】
その中、センシングと半永久的なスケジューリングとを組み合わせたリソース選択方式については、前述した内容において紹介した3GPP リリース14のサイドリンク送信モード4がサポートするセンシング+SPSのリソース選択メカニズムを参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0138】
[ステップ8]
特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルに対してリスニングを行った後、特定したリンクにおいて専有と特定されたリソースを排除し、第3候補リソースセットを得、第3候補リソースセットにおける各リソースが伝送要求を満足するか否かを判断し、YESの場合、リソース選択を行うか、及び/又はバックオフ処理を行ってからリソース選択を行い、NOの場合、バックオフ処理を行った後に特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルを再びリスニングし、その後、ステップ9を実行する。
【0139】
その中、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルを再びリスニングすることは、ステップ8の過程を改めて実行すると理解され得る。
【0140】
しかも、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルをリスニングする際に、リスニングされるのはチャンネルの現在及びこの先の一定期間のチャンネル専有状況である。また、チャンネルをリスニングする方式を選択する際に、送信される制御シグナリングを時分割多重化方式によって復号し、指示情報を取得する方式、プリアンブルシーケンスを検出して指示情報を取得する方式、チャンネルエネルギーを検出する方式のいずれか1種の方式又は組み合わせを採用してもよい。リスニングにより、専有と特定されたリソースを排除することにより、第3候補リソースセットを得ることができる。その中、具体的な復号方式及び検出方式については、従来技術を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0141】
なお、本願の実施形態において、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースは、特定したリンクにおいて周波数帯域のキャリア上のリソースプール又はBWPであってもよく、特定されたリソースプール又はBWPにより、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースを構成する。しかも、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースは、前述した、専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを含む。
【0142】
[ステップ9]
選択したリソースにおいて、送信すべきサービスパッケージを送信する。
【0143】
もちろん、送信すべきサービスパッケージを送信すると同時に、さらに、所定の制御シグナリング及び/又は所定のプリアンブルシーケンスを一緒に送信してもよく、これにより、受信側が該サービスパッケージを正常に受信できることが保証され、送信側と受信側との間の正常なサービス伝送が保証される。
【0144】
同一発明構想に基づき、本願の実施形態は、第1リンク及び第2リンクが配置された端末に適用されるリソース選択方法をさらに提供し、
図5に示すように、該方法は以下のステップを含んでもよい。
【0145】
S501において、送信すべきサービスパッケージに対応するリンクを特定し、
その中、第1リンク及び第2リンクは異なるタイプのサービスパッケージを伝送するために用いられ、しかも、本願の実施形態において、第1リンクがLTE V2X sidelink、第2リンクがNR V2X sidelinkである場合、LTE V2X sidelinkにおいて伝送されるのは、基本的な交通安全類サービスパッケージであり、NR V2X sidelinkにおいて伝送されるのは、拡張V2Xのサービスパッケージである。
【0146】
S502において、第1リンク及び第2リンクのリソース多重化方式が周波数分割多重化であると特定された場合、端末は、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断し、YESの場合、ステップS503を実行し、NOの場合、ステップS504を実行する。
【0147】
その中、リソース多重化方式は、周波数分割多重化、時分割多重化、又は時分割多重化と周波数分割多重化との組み合わせであってもよい。
【0148】
S503において、端末は、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択し、選択可能なリソースは、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソース、及び/又は別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを含む。
【0149】
S504において、端末は、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、送信すべきサービスパッケージに対して別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択する。
【0150】
このようにして、第1リンク及び第2リンクのリソース多重化方式が周波数分割多重化であると特定された場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断することにより、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択して送信すべきサービスパッケージを伝送するか否かをさらに特定することができ、これにより、所定配置を基にして、さらに、実際の必要に応じて調整を行うことにより、リソース選択の柔軟性及び周波数スペクトルの使用効率を大幅に向上させることができる。
【0151】
可能な選択として、本願の実施形態におけるステップS503は、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択した後、さらに
端末は、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度に基づいて、それぞれ第1リンク及び第2リンクにおいて互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うステップを含む。
【0152】
これにより、時間領域で互いにオーバーラップするリソース間の相互干渉を有効に避け、サービスパッケージの正常な伝送を保証することができる。
【0153】
可能な選択として、本願の実施形態において、端末は、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度に基づいて、それぞれ第1リンク及び第2リンクにおいて互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うステップは、具体的に、
第1リンク及び第2リンクにおいて、時間領域でオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度が異なる場合、高優先度のサービスパッケージに対して伝送要求を満足する電力を割り当て、低優先度のサービスパッケージに対して電力低減、廃棄を行うか、又は再びリソース選択を行うステップ、あるいは
第1リンク及び第2リンクにおいて、時間領域でオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度が同じであると特定された場合、端末の電力増幅器の数に基づいて、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うステップ、を含む。
【0154】
これにより、時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うことを実現でき、時間領域で互いにオーバーラップするリソース間の相互干渉を避けることに有利である。
【0155】
可能な選択として、本願の実施形態において、端末の電力増幅器の数に基づいて、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うステップは、具体的に、
端末が複数の電力増幅器を含む場合、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースがサービスパッケージを同時に送信することにより、サービスパッケージを同時に送信する電力に対して等分処理を行うか、又は同じ物理サイドリンク共有チャンネル電力スペクトル密度に従い、サービスパッケージを同時に送信する電力に対して割当を行うステップ、あるいは
端末が1つの電力増幅器を含む場合、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースのタイムスロット長が同じであるか否かを判断し、
NOの場合、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースのうち、タイムスロット長が比較的短いリソースを選択し、サービスパッケージを優先的に送信し、
YESの場合、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースによりサービスパッケージを同時に送信し、サービスパッケージを同時に送信する電力に対して等分処理を行うか、又は同じ物理サイドリンク共有チャンネル電力スペクトル密度に従い、サービスパッケージを同時に送信する電力を割り当てるか、又はその中から、リンク上のサービスパッケージを1つランダムに選択して送信する。
【0156】
これにより、端末の送信能力に基づいて、電力の調整方式、及び送信順序の調整方式を特定することができ、送信すべきサービスパッケージの正常な送信に有利である。
【0157】
可能な選択として、本願の実施形態において、第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度が、各サービスパッケージの優先度PPPPのレベルに基づいて特定され、第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度が、サービス品質QoS指標のうちの優先度、レイテンシ、信頼性、通信距離及びパッケージ伝送速度の少なくとも1つの指標のレベルに基づいて特定され、第2リンクにおいて伝送されるサービスパッケージのQoS指標のうちの少なくとも1つの指標のレベルと、第1リンクにおいてサービスパッケージを伝送する優先度のレベルとの間に、所定の対応関係があるか、あるいは
第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度が第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度より高いか、あるいは
第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度が第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度より低いか、あるいは
第2リンクにより伝送される一部のサービスパッケージの優先度が第1リンクにより伝送される任意のサービスパッケージの優先度より高く、第2リンクにより伝送される残り部分のサービスパッケージの優先度が第1リンクにより伝送される任意のサービスパッケージの優先度より低い。
【0158】
これにより、2つリンクにおいて伝送されるサービスパッケージの優先度の高低の判断に有利であり、電力又は送信順序に対する調整の実現に有利である。
【0159】
可能な選択として、本願の実施形態におけるステップS502において、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断するステップは、具体的に、
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを排除し、第1候補リソースセットを得るステップと、
第1候補リソースセットのうち、伝送レイテンシ要求を満足するリソースの数が所定閾値より小さいか否かを判断し、
YESの場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可し、
NOの場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないステップと、を含む。
【0160】
これにより、レイテンシの伝送に必要なリソースの数を満足するか否かを判断することによって、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを特定することができる。
【0161】
可能な選択として、本願の実施形態におけるステップS502において、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断するステップは、具体的に、
端末が1つの電力増幅器を含む場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないステップ、あるいは
端末が複数の電力増幅器を含む場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するステップ、を含む。
【0162】
これにより、端末に含まれる電力増幅器の数を判断することにより、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを特定することができる。
【0163】
可能な選択として、本願の実施形態におけるステップS502において、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断するステップは、具体的に、
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを排除し、第1候補リソースセットを得るステップと、
第1候補リソースセットのうち、伝送レイテンシ要求を満足するリソースの数が所定閾値より小さいか否かを判断し、端末が複数の電力増幅器を含むか否かを判断し、
2つの判断を同時に満足した場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可し、
満足しない場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないステップと、を含む。
【0164】
これにより、レイテンシの伝送に必要なリソースの数と、端末に含まれる電力増幅器の数との2つ判断条件を満足するか否かを判断することにより、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを特定することができる。
【0165】
可能な選択として、本願の実施形態において、所定閾値は、伝送レイテンシ要求及び初回再送回数要求を満足する最小リソース数であるか、及び/又は
所定閾値は、第2リンクにおいて伝送されるサービスパッケージのサービス品質QoS指標のうちの少なくとも1つの指標のレベルと、第1リンクにおいて各サービスパッケージの優先度との間の所定対応関係に基づいて特定される。
【0166】
これにより、所定閾値を特定することができ、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを特定することに有利である。
【0167】
可能な選択として、本願の実施形態におけるステップS503は、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択する前に、さらに、
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソースを排除し、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを含む第2候補リソースセットを得るステップをさらに含んでもよい。
【0168】
本願の実施形態におけるステップS503において、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップは、具体的に、
第2候補リソースセットから、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップ、あるいは
第1所定選別規則に従い、第2候補リソースセットに対して選別処理を行った後、さらに選別処理後の第2候補リソースセットから、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップ、を含む。
【0169】
これにより、送信すべきサービスパッケージに対して有効なリソースを選択することができ、送信すべきサービスパッケージの有効な伝送を保証する。
【0170】
可能な選択として、本願の実施形態において、第2候補リソースセットを得た後、さらに、
第2候補リソースセットに対して、端末が1つの電力増幅器を含む場合、第2候補リソースセットにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを辿り、
別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしてタイムスロット長が異なるリソースが存在すると判断された場合、第2候補リソースセットにおいて、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしてタイムスロット長が異なるリソースを排除し、更新後の第2候補リソースセットを得るステップ、を含む。
【0171】
これにより、第2候補リソースセットに対する更新を実現し、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択する際に、演算量を低減し、処理速度を向上させ、送信すべきサービスパッケージの迅速かつ有効な伝送を保証することができる。
【0172】
可能な選択として、本願の実施形態におけるステップS504は、送信すべきサービスパッケージに対して別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択する前に、さらに、
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを排除し、第1候補リソースセットを得るステップを含む。
【0173】
本願の実施形態におけるステップS504は、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、送信すべきサービスパッケージに対して別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択するステップは、具体的に、
第1候補リソースセットから、サービスパッケージを送信するリソースを選択するステップ、あるいは
第2所定選別規則に従い、第1候補リソースセットに対して選別処理を行った後、選別処理後の第1候補リソースセットから、サービスパッケージを送信するリソースを選択するステップ、を含む。
【0174】
これにより、送信すべきサービスパッケージに対して有効な送信リソースを選択し、送信すべきサービスパッケージの有効な伝送を保証することができる。
【0175】
可能な選択として、本願の実施形態において、第1リンク及び第2リンクのリソース多重化方式が時分割多重化、又は時分割多重化と周波数分割多重化との組み合わせであると特定された場合、さらに、
センシングと半永久的なスケジューリングとを組み合わせたリソース選択方式に従い、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップ、あるいは
特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルに対してリスニングを行った後、特定したリンクにおいて専有と特定されたリソースを排除し、第3候補リソースセットを得、第3候補リソースセットにおける各リソースが伝送要求を満足するか否かを判断し、YESの場合、リソース選択を行うか、及び/又はバックオフ処理を行ってからリソース選択を行い、NOの場合、バックオフ処理を行った後に特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルを再びリスニングするステップ、を含む。
【0176】
これにより、リソース多重化方式が時分割多重化、又は時分割多重化と周波数分割多重化とを組み合わせた方式であると特定された場合、同様に、送信すべきサービスパッケージに対して送信リソースを選択し、送信すべきサービスパッケージの有効な伝送を保証することができる。
【0177】
可能な選択として、本願の実施形態において、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルに対してリスニングを行う方式は、具体的に、
送信される制御シグナリングを時分割多重化方式によって復号し、指示情報を取得するステップ、あるいは
プリアンブルシーケンスを検出して指示情報を取得するステップ、あるいは
チャンネルエネルギーを検出するステップ、を含む。
【0178】
これにより、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルに対して有効なリスニングを行うことを実現でき、送信すべきサービスパッケージに対して送信リソースを選択することに有利である。
【0179】
同一発明構想に基づき、本願の実施形態は、データ送信方法をさらに提供し、
図6に示すように、以下のステップを含んでもよい。
【0180】
S601において、サービスパッケージを送信する時間周波数リソースを特定し、
その中、時間周波数リソースは、本願の実施形態が提供する上記リソース選択方法を採用して特定される。
【0181】
S602において、特定された時間周波数リソースにおいてサービスパッケージ、及び所定の制御シグナリング及び/又は所定のプリアンブルシーケンスを送信する。
【0182】
同一発明構想に基づき、本願の実施形態は、異なるタイプのサービスパッケージを伝送するために用いられる第1リンク及び第2リンクが配置された端末に適用されるリソース選択装置をさらに提供し、
図7に示すように、
プログラム指令を記憶するメモリ701と、
メモリ701に記憶されているプログラム指令を呼び出し、得られたプログラムに従い、
送信すべきサービスパッケージに対応するリンクを特定するステップと、
第1リンク及び第2リンクのリソース多重化方式が周波数分割多重化であると特定された場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断し、
YESの場合、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択し、選択可能なリソースは、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソース、及び/又は別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを含み、
NOの場合、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、送信すべきサービスパッケージに対して別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択するステップと、
を実行するプロセッサ702と、
を含んでもよい。
【0183】
可能な選択として、本願の実施形態において、プロセッサ702は、さらに、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択した後、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度に基づいて、それぞれ第1リンク及び第2リンクにおいて互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うステップを実行するために用いられる。
【0184】
可能な選択として、本願の実施形態において、プロセッサ702は、具体的に、
第1リンク及び第2リンクにおいて、時間領域でオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度が異なる場合、高優先度のサービスパッケージに対して伝送要求を満足する電力を割り当て、低優先度のサービスパッケージに対して電力低減、廃棄を行うか、又は再びリソース選択を行うステップ、あるいは
第1リンク及び第2リンクにおいて、時間領域でオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度が同じであると特定された場合、端末の電力増幅器の数に基づいて、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うステップ、を実行するために用いられる。
【0185】
可能な選択として、本願の実施形態において、プロセッサ702は、具体的に、
端末が複数の電力増幅器を含む場合、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースによりサービスパッケージを同時に送信し、サービスパッケージを同時に送信する電力に対して等分処理を行うか、又は同じ物理サイドリンク共有チャンネル電力スペクトル密度に従い、サービスパッケージを同時に送信する電力に対して割当を行うステップ、あるいは
端末が1つの電力増幅器を含む場合、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースのタイムスロット長が同じであるか否かを判断し、
NOの場合、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースのうち、タイムスロット長が比較的短いリソースを選択し、サービスパッケージを優先的に送信し、
YESの場合、第1リンク及び第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースによりサービスパッケージを同時に送信し、サービスパッケージを同時に送信する電力に対して等分処理を行うか、又は同じ物理サイドリンク共有チャンネル電力スペクトル密度に従い、サービスパッケージを同時に送信する電力を割り当てるか、又はその中から、リンク上のサービスパッケージを1つランダムに選択して送信するステップ、を実行するために用いられる。
【0186】
可能な選択として、本願の実施形態において、第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度が、各サービスパッケージの優先度PPPPのレベルに基づいて特定され、第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度が、サービス品質QoS指標のうちの優先度、レイテンシ、信頼性、通信距離及びパッケージ伝送速度の少なくとも1つの指標のレベルに基づいて特定され、第2リンクにおいて伝送されるサービスパッケージのQoS指標のうちの少なくとも1つの指標のレベルと、第1リンクにおいてサービスパッケージを伝送する優先度のレベルとの間に、所定の対応関係があるか、あるいは
第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度が第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度より高いか、あるいは
第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度が第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度より低いか、あるいは
第2リンクにより伝送される一部のサービスパッケージの優先度が第1リンクにより伝送される任意のサービスパッケージの優先度より高く、第2リンクにより伝送される残り部分のサービスパッケージの優先度が第1リンクにより伝送される任意のサービスパッケージの優先度より低い。
【0187】
可能な選択として、本願の実施形態において、プロセッサ702は、具体的に、
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを排除し、第1候補リソースセットを得るステップと、
第1候補リソースセットのうち、伝送レイテンシ要求を満足するリソースの数が所定閾値より小さいか否かを判断し、
YESの場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可し、
NOの場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないステップ、を実行するために用いられる。
【0188】
可能な選択として、本願の実施形態において、プロセッサ702は、具体的に、
端末が1つの電力増幅器を含む場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないステップ、あるいは
端末が複数の電力増幅器を含む場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するステップ、を実行するために用いられる。
【0189】
可能な選択として、本願の実施形態において、プロセッサ702は、具体的に、
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを排除し、第1候補リソースセットを得るステップと、
第1候補リソースセットのうち、伝送レイテンシ要求を満足するリソースの数が所定閾値より小さいか否かを判断し、端末が複数の電力増幅器を含むか否かを判断し、
2つの判断を同時に満足した場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可し、
満足しない場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないステップと、を実行するために用いられる。
【0190】
可能な選択として、本願の実施形態において、所定閾値は、伝送レイテンシ要求及び初回再送回数要求を満足する最小リソース数であるか、及び/又は
所定閾値は、第2リンクにおいて伝送されるサービスパッケージのサービス品質QoS指標のうちの少なくとも1つの指標のレベルと、第1リンクにおいて各サービスパッケージの優先度との間の所定の対応関係に基づいて特定される。
【0191】
可能な選択として、本願の実施形態において、プロセッサ702は、さらに、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択する前に、特定したリンクにおいて専有と特定されたリソースを排除し、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを含む第2候補リソースセットを得るステップを実行するために用いられる。
【0192】
プロセッサ702は、具体的に、第2候補リソースセットから、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップ、あるいは、第1所定選別規則に従い、第2候補リソースセットに対して選別処理を行った後、さらに選別処理後の第2候補リソースセットから、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップ、を実行するために用いられる。
【0193】
可能な選択として、本願の実施形態において、プロセッサ702は、さらに、第2候補リソースセットを得た後、第2候補リソースセットに対して、端末が1つの電力増幅器を含む場合、第2候補リソースセットにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを辿り、
別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしてタイムスロット長が異なるリソースが存在すると判断された場合、第2候補リソースセットにおいて、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしてタイムスロット長が異なるリソースを排除し、更新後の第2候補リソースセットを得るステップを実行するために用いられる。
【0194】
可能な選択として、本願の実施形態において、プロセッサ702は、さらに、送信すべきサービスパッケージに対して別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択する前に、特定したリンクにおいて専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを排除し、第1候補リソースセットを得るステップを実行するために用いられる。
【0195】
プロセッサ702は、具体的に、第1候補リソースセットから、サービスパッケージを送信するリソースを選択するステップ、あるいは、第2所定選別規則に従い、第1候補リソースセットに対して選別処理を行った後、選別処理後の第1候補リソースセットから、サービスパッケージを送信するリソースを選択ステップを実行するために用いられる。
【0196】
可能な選択として、本願の実施形態において、プロセッサ702は、さらに、第1リンク及び第2リンクのリソース多重化方式が時分割多重化、又は時分割多重化と周波数分割多重化との組み合わせであると特定された場合、センシングと半永久的なスケジューリングとを組み合わせたリソース選択方式に従い、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップ、あるいは
特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルに対してリスニングを行った後、特定したリンクにおいて専有と特定されたリソースを排除し、第3候補リソースセットを得、第3候補リソースセットにおける各リソースが伝送要求を満足するか否かを判断し、YESの場合、リソース選択を行うか、及び/又はバックオフ処理を行ってからリソース選択を行い、NOの場合、バックオフ処理を行った後に特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルを再びリスニングするステップを実行するために用いられる。
【0197】
可能な選択として、本願の実施形態において、プロセッサ702は、具体的に、
送信される制御シグナリングを時分割多重化方式によって復号し、指示情報を取得する方式、あるいは
プリアンブルシーケンスを検出して指示情報を取得する方式、あるいは
チャンネルエネルギーを検出する方式、
を採用して、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルに対してリスニングを行うために用いられる。
【0198】
その中、
図7において、バスアーキテクチャは、任意数の互いに連結するバス及びブリッジを含んでもよく、具体的には、プロセッサ702で代表される1つ又は複数のプロセッサと、メモリ701で代表されるメモリの各種の回路とが接続されてなる。バスアーキテクチャは、さらに、例えば周辺装置、電圧レギュレータ及び電力管理回路等のような各種の他の回路を接続してもよく、これらはいずれも本分野で公知されているので、本明細書では、更なる説明を省略する。バスインターフェースは、インターフェースを提供する。バスインターフェースは、インターフェースを提供する。送受信機は、複数の部品であってもよく、即ち、送信機及び受信機を含み、伝送媒体において各種の他の装置と通信する部品を提供するために用いられる。異なるユーザ装置に対して、ユーザインターフェースは、必要な機器を外部接続、又は内部接続が可能なインターフェースであってもよく、接続される機器は、キーパッド、ディスプレイ、スピーカー、マイクロフォン、操縦レバー等を含むが、これらに限らない。
【0199】
プロセッサ702は、バスアーキテクチャの管理及び通常の処理を行うために用いられ、メモリ701は、プロセッサ702が操作を実行する時に用いるデータを記憶してもよい。
【0200】
本願の実施形態におけるプロセッサ702は、中央演算装置(Central Processing Unit,CPU)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、現場でプログラム可能なゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array,FPGA)又はプログラマブルロジックデバイス(Complex Programmable Logic Device,CPLD)であってもよい。
【0201】
同一発明構想に基づき、本願の実施形態は、第1リンク及び第2リンクが配置された端末に適用されるデータ送信装置をさらに提供し、
図8に示すように、
プログラム指令を記憶するメモリ801と、
メモリ801に記憶されているプログラム指令を呼び出し、得られたプログラムに従い、
サービスパッケージを送信する時間周波数リソースを特定するステップであって、時間周波数リソースは
本願の実施形態に記載のリソース選択方法を用いて特定されるステップと、
特定された時間周波数リソースにおいてサービスパッケージ、及び所定の制御シグナリング及び/又は所定のプリアンブルシーケンスを送受信機803により送信するステップと、
を実行するために用いられるプロセッサ802と、を含んでもよい。
【0202】
可能な選択として、本願の実施形態において、送受信機803は、プロセッサ802の制御によりデータを送受信するために用いられてもよい。
【0203】
その中、
図8において、バスアーキテクチャは、任意数の互いに連結するバス及びブリッジを含んでもよく、具体的には、プロセッサ802で代表される1つ又は複数のプロセッサと、メモリ801で代表されるメモリの各種の回路とが接続されてなる。バスアーキテクチャは、さらに、例えば周辺装置、電圧レギュレータ及び電力管理回路等のような各種の他の回路を接続してもよく、これらはいずれも本分野で公知されているので、本明細書では、更なる説明を省略する。バスインターフェースは、インターフェースを提供する。バスインターフェースは、インターフェースを提供する。送受信機803は、複数の素子であってもよく、即ち、送信機及び受信機を含み、伝送媒体において各種の他の装置と通信する部品を提供するために用いられる。異なるユーザ装置に対して、ユーザインターフェースは、必要な機器を外部接続、又は内部接続可能なインターフェースであってもよく、接続される機器は、キーパッド、ディスプレイ、スピーカー、マイクロフォン、操縦レバー等を含むが、これらに限らない。
【0204】
プロセッサ802は、バスアーキテクチャの管理及び通常の処理を行うために用いられ、メモリ801は、プロセッサ802が操作を実行する時に用いるデータを記憶してもよい。
【0205】
本願の実施形態におけるプロセッサ802は、中央演算装置(Central Processing Unit,CPU)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、現場でプログラム可能なゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array,FPGA)又はプログラマブルロジックデバイス(Complex Programmable Logic Device,CPLD)であってもよい。
【0206】
なお、本願の実施形態において言及される任意のメモリは、読み取り専用メモリ(ROM)及びランダムアクセスメモリ(RAM)を含み、メモリに記憶されているプログラム指令及びデータをプロセッサに提供することができる。本願の実施形態において、メモリは、本願の実施形態が提供する任意の方法のプログラムを記憶するために用いられてもよい。プロセッサは、メモリに記憶されているプログラム指令を呼び出することにより、得られたプログラム指令に従い本願の実施形態が提供する任意の方法に実行するために用いられる。
【0207】
同一発明構想に基づき、本願の実施形態は、異なるタイプのサービスパッケージを伝送するために用いられる第1リンク及び第2リンクが配置された端末に適用されるリソース選択装置をさらに提供し、
図9に示すように、
送信すべきサービスパッケージに対応するリンクを特定する特定部901と、
第1リンク及び第2リンクのリソース多重化方式が周波数分割多重化であると特定された場合に、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断する判断部902と、
特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可すると判断された場合、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択し、選択可能なリソースは、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソース、及び/又は別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを含み、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないと判断された場合、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、送信すべきサービスパッケージに対して別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択する選択部903と、を含んでもよい。
【0208】
可能な選択として、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択した後、前記選択部903は、さらに、
前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度に基づいて、それぞれ前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うステップを実行するために用いられる。
【0209】
可能な選択として、前記選択部903は、具体的に、
前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて、時間領域でオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度が異なる場合、高優先度のサービスパッケージに対して伝送要求を満足する電力を割り当て、低優先度のサービスパッケージに対して電力低減、廃棄を行うか、又は再びリソース選択を行うステップ、あるいは
前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて、時間領域でオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度が同じであると特定された場合、前記端末の電力増幅器の数に基づいて、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うステップを実行するために用いられる。
【0210】
可能な選択として、前記選択部903は、具体的に、
前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて、時間領域でオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度が異なる場合、高優先度のサービスパッケージに対して伝送要求を満足する電力を割り当て、低優先度のサービスパッケージに対して電力低減、廃棄を行うか、又は再びリソース選択を行うステップ、あるいは
前記第1リンク及び前記第2リンクにおいて、時間領域でオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージの優先度が同じであると特定された場合、前記端末の電力増幅器の数に基づいて、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースにより伝送されるサービスパッケージに対して電力割当又は送信順序の調整を行うステップを実行するために用いられる。
【0211】
可能な選択として、前記選択部903は、具体的に、
前記端末が複数の電力増幅器を含む場合、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースによってサービスパッケージを同時に送信し、サービスパッケージを同時に送信する電力に対して等分処理を行うか、又は同じ物理サイドリンク共有チャンネル電力スペクトル密度に従い、サービスパッケージを同時に送信する電力に対して割当を行うステップ、あるいは
前記端末が1つの電力増幅器を含む場合、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースのタイムスロット長が同じであるか否かを判断し、
NOの場合、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースから、タイムスロット長が比較的短いリソースを選択し、サービスパッケージを優先的に送信し、
YESの場合、前記第1リンク及び前記第2リンクにおける時間領域で互いにオーバーラップするリソースによりサービスパッケージを同時に送信し、サービスパッケージを同時に送信する電力に対して等分処理を行うか、又は同じ物理サイドリンク共有チャンネル電力スペクトル密度に従い、サービスパッケージを同時に送信する電力を割り当てるか、又はその中から、リンク上のサービスパッケージを1つランダムに選択して送信するステップを実行するために用いられる。
【0212】
可能な選択として、前記第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度が、各サービスパッケージの優先度PPPPのレベルに基づいて特定され、前記第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度が、サービス品質QoS指標のうちの優先度、レイテンシ、信頼性、通信距離及びパッケージ伝送速度の少なくとも1つの指標のレベルに基づいて特定され、前記第2リンクにおいて伝送されるサービスパッケージのQoS指標のうちの少なくとも1つの指標のレベルと、前記第1リンクにおいてサービスパッケージを伝送する優先度のレベルとの間に、所定の対応関係があるか、あるいは
前記第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度は、前記第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度より高いか、あるいは
前記第1リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度は、前記第2リンクにより伝送されるサービスパッケージの優先度より低いか、あるいは
前記第2リンクにより伝送される一部のサービスパッケージの優先度は、前記第1リンクにより伝送される任意のサービスパッケージの優先度より高く、前記第2リンクにより伝送される残り部分のサービスパッケージの優先度は、前記第1リンクにより伝送される任意のサービスパッケージの優先度より低い。
【0213】
可能な選択として、前記判断部902は、具体的に、
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを排除し、第1候補リソースセットを得るステップと、
前記第1候補リソースセットにおいて、伝送レイテンシ要求を満足するリソースの数が所定閾値より小さいか否かを判断し、
YESの場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可し、
NOの場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないステップを実行するために用いられる。
【0214】
可能な選択として、前記判断部902は、具体的に、
前記端末が1つの電力増幅器を含む場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないステップ、あるいは
前記端末が複数の電力増幅器を含む場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するステップを実行するために用いられる。
【0215】
可能な選択として、前記判断部902は、具体的に、
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを排除し、第1候補リソースセットを得るステップと、
前記第1候補リソースセットにおいて、伝送レイテンシ要求を満足するリソースの数が所定閾値より小さいか否かを判断し、前記端末が複数の電力増幅器を含むか否かを判断し、
2つの判断を同時に満足した場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可し、
満足しない場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可しないステップを実行するために用いられる。
【0216】
可能な選択として、前記所定閾値は、伝送レイテンシ要求及び初回再送回数要求を満足する最小リソース数であるか、及び/又は
前記所定閾値は、前記第2リンクにおいて伝送されるサービスパッケージのサービス品質QoS指標のうちの少なくとも1つの指標のレベルと、前記第1リンクにおいて各サービスパッケージの優先度間の所定対応関係とに基づいて特定される。
【0217】
可能な選択として、前記判断部902は、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択する前に、さらに、
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソースを排除し、第2候補リソースセットを得るステップを実行するために用いられ、前記第2候補リソースセットは、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを含み、かつ前記第2候補リソースセットが前記選択可能なリソースに対応する。
【0218】
前記選択部903は、具体的に、
前記第2候補リソースセットから、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップ、あるいは
第1所定選別規則に従い、前記第2候補リソースセットに対して選別処理を行った後、さらに選別処理後の前記第2候補リソースセットから、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップを実行するために用いられる。
【0219】
可能な選択として、前記選択部903は、第2候補リソースセットを得た後、さらに、
前記第2候補リソースセットに対して、前記端末が1つの電力増幅器を含む場合、前記第2候補リソースセットにおいて、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを辿り、
前記判断部902により、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしてタイムスロット長が異なるリソースが存在すると判断された場合、前記第2候補リソースセットのうち、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしてタイムスロット長が異なるリソースを排除し、更新後の第2候補リソースセットを得るステップを実行するために用いられる。
【0220】
可能な選択として、前記判断部902は、前記選択部903が前記送信すべきサービスパッケージに対して別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択する前に、さらに、
特定したリンクにおいて専有と特定されたリソース、及び、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースを排除し、第1候補リソースセットを得るステップを実行するために用いられる。
【0221】
前記選択部903は、具体的に、
前記第1候補リソースセットから、前記サービスパッケージを送信するリソースを選択するステップ、あるいは
第2所定選別規則に従い、前記第1候補リソースセットに対して選別処理を行った後、選別処理後の前記第1候補リソースセットから、前記サービスパッケージを送信するリソースを選択するステップを実行するために用いられる。
【0222】
可能な選択として、前記選択部903は、前記特定部901が前記第1リンク及び前記第2リンクのリソース多重化方式が時分割多重化、又は時分割多重化と周波数分割多重化との組み合わせを特定する際に、さらに、
センシングと半永久的なスケジューリングとを組み合わせたリソース選択方式に従い、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースから、前記送信すべきサービスパッケージに対してリソースを選択するステップ、あるいは
判断部902により、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルに対してリスニングが行われた後、特定したリンクにおいて専有と特定されたリソースを排除し、第3候補リソースセットを得、前記第3候補リソースセットにおける各リソースが伝送要求を満足するか否かを判断し、YESの場合、選択部903は、リソース選択を行うか、及び/又はバックオフ処理を行ってからリソース選択を行い、NOの場合、バックオフ処理を行った後に特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルを再びリスニングするステップを実行するために用いられる。
【0223】
可能な選択として、特定したリンク上の利用可能な時間周波数リソースが所在するチャンネルに対してリスニングを行う方式は、具体的に、
送信される制御シグナリングを時分割多重化方式によって復号し、指示情報を取得する方式、あるいは
プリアンブルシーケンスを検出して指示情報を取得する方式、あるいは
チャンネルエネルギーを検出する方式、を含む。
【0224】
具体的に実施する際に、本願の実施形態において、特定部901、判断部902、及び選択部903は、いずれも
図7におけるプロセッサ702により実現可能である。もちろん、これに限定されず、さらに、他のハードウェア構造により実現可能である。
【0225】
同一発明構想に基づき、本願の実施形態は、第1リンク及び第2リンクが配置された端末に適用されるデータ送信装置をさらに提供し、
図10に示すように、該データ送信装置は、
サービスパッケージを送信する時間周波数リソースを特定する特定部1001であって、時間周波数リソースは、本願の実施形態が提供する上記のリソース選択方法を用いて特定される特定部1001と、
特定された時間周波数リソースにおいてサービスパッケージ、及び所定の制御シグナリング及び/又は所定のプリアンブルシーケンスを送信する送信部1002と、を含む。
【0226】
具体的に実施する際に、本願の実施形態において、特定部1001は、
図8に示すプロセッサ802により実現可能であり、送信部1002は、
図8における送受信機803により実現可能である。もちろん、これに限定されず、特定部1001及び送信部1002は、その他のハードウェア構造により実現可能である。
【0227】
同一発明構想に基づき、本願の実施形態は、コンピュータに本願の実施形態が提供する上記いずれかの方法を実行させるコンピュータ実行可能な指令が記憶されているコンピュータ読取可能な記憶媒体をさらに提供する。
【0228】
コンピュータ読取可能な記憶媒体は、コンピュータ読取可能な任意の使用可能な媒体又はデータ記憶装置であってもよく、磁気メモリ(例えばフロッピーディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク(MO)等)、光記憶装置(例えばCD、DVD、BD、HVD等)、及び半導体メモリ(例えばROM、EPROM、EEPROM、不揮発性メモリ(NAND FLASH(登録商標))、ソリッドステートドライブ(SSD))等を含むが、これらに限定されない。
【0229】
なお、本願の実施形態において言及される端末は、ユーザ装置、移動局(Mobile Station,MS)、携帯端末(Mobile Terminal,MT)等と称されてもよく、可能な選択として、該端末は、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network,RAN)を介して1つ又は複数のコアネットワークと通信する能力を備え、例えば、端末は、携帯電話(又は「セルラー」電話と称する)、又は携帯性質を持つコンピュータ等であってもよく、例えば、端末はさらに携帯型、ポケット型、手持ち型、コンピュータ内蔵又は車載の携帯装置であってもよい。
【0230】
基地局は、アクセスネットワーク装置又はネットワーク側装置であってもよく(例えば、アクセスポイント)、アクセスネットワークにおいてエアインターフェース上で1つ又は複数のセクタによって無線端末と通信する装置を指す。基地局は、受信したエアフレームとIPパケットとを互いに変換し、無線端末とアクセスネットワークの残り部分とのルーターとし、アクセスネットワークの残り部分は、インターネットプロトコル(IP)ネットワークを含んでもよい。基地局は、さらにエアインターフェースに対する属性管理を協調することができる。例えば、基地局は、GSM又はCDMAにおける基地局(Base Transceiver Station,BTS)であってもよく、WCDMA(登録商標)における基地局(NodeB)であってもよく、さらに、LTEにおける進化型基地局(evolutional Node B,NodeB又はeNB又はe-NodeB)であってもよく、本態様の実施形態では限定しない。
【0231】
上記方法処理プロセスは、ソフトウェアプログラムにより実現可能であり、該ソフトウェアプログラムは、記憶媒体に記憶されてもよく、記憶されているソフトウェアプログラムが呼び出された場合、上記方法ステップが実行される。
【0232】
当業者であれば、本願の実施形態は方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として提供可能であると理解され得るであろう。したがって、本願は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態、又はソフトウェア及びハードウェアの組み合わせの実施形態の形式を用いることができる。しかも、本願は、コンピュータ使用可能なプログラムコードを含む1つ又は複数のコンピュータ使用可能な記憶媒体(磁気ディスク記憶装置及び光記憶装置等を含むが、これらに限らない)において実施されるコンピュータプログラム製品の形式を用いてもよい。
【0233】
本願は、本願の実施形態の方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照しながら記載されている。コンピュータプログラム命令により、フローチャート及び/又はブロック図中の各々のフロー及び/又はブロック、並びにフローチャート及び/又はブロック図中のフロー及び/又はブロックの組み合わせを実現できると理解され得るであろう。これらのコンピュータプログラム命令を、機器を作製するために、汎用コンピュータ、特定用途向けコンピュータ、組み込みプロセッサ又はその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供することができ、このようにして、コンピュータ又はその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに実行される命令に基づき、フローチャートのうちの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図中の1つのブロック又は複数のブロックに指定された機能を実現する装置を作製する。
【0234】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又はその他のプログラム可能なデータ処理装置を特定の方式で動作させることができるコンピュータ読み取り可能なメモリに記憶されてもよく、このようにして、該コンピュータ読み取り可能なメモリに記憶された命令に基づき、フローチャートのうちの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図中の1つのブロック又は複数のブロックに指定された機能を実現する命令装置を含む製品を作製する。
【0235】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又はその他のプログラム可能なデータ処理装置に載せてもよく、このようにして、コンピュータ又はその他のプログラム可能な装置においてコンピュータ実行な可能な処理を発生させるように一連の操作ステップを実行することにより、コンピュータ又はその他のプログラム可能な装置において実行される命令は、フローチャートのうちの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図中の1つのブロック又は複数のブロックに指定された機能を実現するステップを提供する。
【0236】
本願の好適な実施形態を説明したが、当業者であれば、基本的な創造性概念を知っていれば、これらの実施形態に対して別の変更及び変化を行うことができる。従って、添付する請求項は、好適な実施形態及び本願の範囲内に入った全ての変更及び変化を含むことを意図する。
【0237】
本願の実施形態は、リソース選択方法及び装置、データ送信方法及び装置、並びにコンピュータ読取可能な記憶媒体を提供し、第1リンク及び第2リンクのリソース多重化方式が周波数分割多重化であると特定された場合、特定したリンクにおいて別のリンク上で選択されたリソースと時間領域で互いにオーバーラップするリソースの選択を許可するか否かを判断することにより、別のリンク上で選択されたリソースと時間領域でオーバーラップしないリソースを選択して送信すべきサービスパッケージを伝送するか否かをさらに特定することができ、これにより、所定配置を基にして、さらに、実際の必要に応じて調整を行うことにより、リソース選択の柔軟性及び周波数スペクトルの使用効率を大幅に向上させることができる。
【0238】
明らかに、当業者であれば、本願の趣旨及び範囲から逸脱しない限り、本願に対して様々な変更又は変形を行うことができる。このようにして、本願のこれらの変化及び変形が本願の請求範囲及び同等技術の範囲に属していれば、本願もこれらの変化及び変形を含むはずである。
【符号の説明】
【0239】
701 メモリ
702 プロセッサ
801 メモリ
802 プロセッサ
803 送受信機
901 特定部
902 判断部
903 選択部
1001 特定部
1002 送信部