(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-07
(45)【発行日】2023-08-16
(54)【発明の名称】電動パーソナルモビリティデバイス
(51)【国際特許分類】
B60K 1/04 20190101AFI20230808BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20230808BHJP
B60L 53/80 20190101ALI20230808BHJP
【FI】
B60K1/04 A
B60L50/60
B60L53/80
(21)【出願番号】P 2021560057
(86)(22)【出願日】2020-04-02
(86)【国際出願番号】 SG2020050206
(87)【国際公開番号】W WO2020209792
(87)【国際公開日】2020-10-15
【審査請求日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】201910292447.3
(32)【優先日】2019-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518236797
【氏名又は名称】グラブタクシー ホールディングス プライベート リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GRABTAXI HOLDINGS PTE. LTD.
【住所又は居所原語表記】3 Media Close, #01-03/06, Singapore 138498, Singapore
(74)【代理人】
【識別番号】100137095
【氏名又は名称】江部 武史
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】ウ, シュー
(72)【発明者】
【氏名】ヤン, カン
(72)【発明者】
【氏名】ユ, ペンフェイ
(72)【発明者】
【氏名】ゼン, イ
【審査官】伊藤 秀行
(56)【参考文献】
【文献】英国特許出願公開第02480753(GB,A)
【文献】米国特許第05775452(US,A)
【文献】中国特許出願公開第108622295(CN,A)
【文献】中国実用新案第208616142(CN,U)
【文献】中国実用新案第205900664(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第108657341(CN,A)
【文献】中国実用新案第206954437(CN,U)
【文献】中国実用新案第203186512(CN,U)
【文献】韓国登録実用新案第20-0486643(KR,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 1/04
B60L 50/60
B60L 53/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライダーサポートプラットフォーム構造体と、前記ライダーサポートプラットフォーム構造体に結合されたステアリング柱とを含む本体と、
前記本体を支持し、少なくとも1つの前輪と、少なくとも1つの後輪とを有するホイール配列と、を含み、
前記少なくとも1つの前輪は、前記ステアリング柱によって操作可能に構成され、
前記ライダーサポートプラットフォーム構造体は、
第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメントを画定するように仕切られた内部空間を囲む長尺状の中空ハウジング構造と、
前記第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメントのリア開口の間で前記長尺状の中空ハウジング構造の後部から長手方向に固定的に延びる後輪フォークと、を含み、
前記第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメントのそれぞれは、前記長尺状の中空ハウジング構造の長尺状の側部に沿って長手方向に延び、前記長尺状の中空ハウジング構造の前記後部に前記リア開口を有し、
前記後輪フォークは、前記少なくとも1つの後輪を保持し、
前記ライダーサポートプラットフォーム
構造体は、前記第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメントの前記リア開口に対して、開閉可能なシングルリアカバーを更に含み、
前記シングルリアカバーは、前記シングルリアカバーが閉じたときに前記リア開口を隠すために前記リア開口と同時に係合するように、および、前記シングルリアカバーが開いたときに前記リア開口を露出させるために前記リア開口から同時に離れるように、前記第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメントの前記リア開口に対応する第1および第2の閉鎖部を含むことを特徴とする電動パーソナルモビリティデバイス。
【請求項2】
前記シングルリアカバーは、前記長尺状の中空ハウジング構造に対して旋回可能に連結される請求項1に記載の電動パーソナルモビリティデバイス。
【請求項3】
前記ライダーサポートプラットフォーム
構造体は、前記シングルリアカバーが閉じたとき、前記シングルリアカバーを解放可能にロックするように構成されたロック機構をさらに含む請求項1または2に記載の電動パーソナルモビリティデバイス。
【請求項4】
前記シングルリアカバーは、前記シングルリアカバーが閉じたときに前記後輪フォークに当接し、前記シングルリアカバーが開いたときに前記後輪フォークから離れるように変位するホイールフォーク係合面部をさらに含み、
前記ロック機構は、前記シングルリアカバーが閉じたときに、前記後輪フォークと前記ホイールフォーク係合面部の当接によって、前記シングルリアカバーを前記後輪フォークに解放可能にロックするように構成される請求項3に記載の電動パーソナルモビリティデバイス。
【請求項5】
前記長尺状の中空ハウジング構造の前記内部空間は、前記長尺状の中空ハウジングに沿って、かつ、前記第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメントの間で、前記長手方向に延在する軸コンパートメントを画定するためにさらに仕切られる請求項1ないし4のいずれかに記載の電動パーソナルモビリティデバイス。
【請求項6】
前記長尺状の中空ハウジング構造は、天井パネル部、フロアパネル部、側壁部、仕切り壁、またはそれらの任意の組合せで、前記長手方向に延在する1つまたは複数の長尺状の空隙を含む請求項1ないし5のいずれかに記載の電動パーソナルモビリティデバイス。
【請求項7】
前記長尺状の中空ハウジングは、前記長尺状の中空ハウジング構造の下側外面に沿って、前記長手方向に延在する2つ以上の長尺リブを含む請求項1ないし6のいずれかに記載の電動パーソナルモビリティデバイス。
【請求項8】
前記2つ以上の長尺リブのそれぞれは、前記長尺状の中空ハウジング構造の対応する仕切り壁に整列される請求項7に記載の電動パーソナルモビリティデバイス。
【請求項9】
前記第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメントに挿入される第1の長尺状のバッテリーと、前記第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメントに挿入される第2の長尺状のバッテリーとをさらに含み、
前記第1および第2の長尺状のバッテリーのそれぞれは、第1の端面および第2の端面を含み、
前記長尺状のバッテリーの前記第1の端面は、接続エレメントを含む請求項1ないし8のいずれかに記載の電動パーソナルモビリティデバイス。
【請求項10】
前記第1および第2の長尺状のバッテリーのそれぞれは、前記長尺状のバッテリーの第1の端部を固定的に囲む第1の潤滑部材と、前記長尺状のバッテリーの第2の端部を固定的に囲む第2の潤滑部材とを含む請求項9に記載の電動パーソナルモビリティデバイス。
【請求項11】
前記第1および第2の潤滑部材のそれぞれは、スリーブ状であり、自己潤滑材料で形成される請求項10に記載の電動パーソナルモビリティデバイス。
【請求項12】
前記第1および第2の長尺状のバッテリーのそれぞれは、前記長尺状のバッテリーの前記第2の端面に配置された回動可能なプルリングを備える請求項9ないし11のいずれかに記載の電動パーソナルモビリティデバイス。
【請求項13】
前記第1および第2の長尺状のバッテリーのそれぞれは、前記長尺状のバッテリーの前記第2の端面にバッテリーステータスインジケータを備える請求項9ないし12のいずれかに記載の電動パーソナルモビリティデバイス。
【請求項14】
請求項1ないし13のいずれか1項に記載の前記電動パーソナルモビリティデバイスを含むパーソナルモビリティデバイスのシェアリングシステム。
【請求項15】
前記電動パーソナルモビリティデバイスから取り外されたスタンドアロンバッテリーパックを充電するように構成されたバッテリー充電ステーションをさらに含む請求項14に記載のシェアリングシステム。
【請求項16】
請求項1ないし13のいずれか1項に記載の前記電動パーソナルモビリティデバイスを提供する工程を含むパーソナルモビリティデバイスのシェアリングシステムを操作する方法。
【請求項17】
バッテリー充電ステーションにおいて、前記電動パーソナルモビリティデバイスから取り外されたスタンドアロンバッテリーパックのバッテリー充電を実行する工程をさらに含む請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
種々の実施形態は、一般に、電動パーソナルモビリティデバイス、電動パーソナルモビリティデバイスのシェアリングシステム、および電動パーソナルモビリティデバイスのシェアリングシステムを操作する方法に関する。特に、種々の実施形態は、一般に、バッテリー交換可能な電動パーソナルモビリティデバイス、バッテリー交換能力を有する電動パーソナルモビリティデバイスを有する電動パーソナルモビリティデバイスシェアリングシステム、およびバッテリー交換能力を有する電動パーソナルモビリティデバイスを有する電動パーソナルモビリティデバイスシェアリングシステムを操作する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電動パーソナルモビリティデバイスシェアリング(例えば、電動スクーターシェアリング)は、新しく、エキサイティングな産業である。これは、都市部の渋滞を緩和し、通勤時間を短縮し、炭素排出量を削減し、通勤の楽しみを作り出すという可能性を有する交通の新しいフロンティアである。経済は、主に課金に依存する。これは、運営費の50%であり、消費者のユーザ体験にとって最も重要な差別化要因である。このシェアリングはまた、一日あたりの乗車RPD(Rides Per Day)を直接的に制限する。これは、どの程度効果的かつ効率的なシェアリングがあるかについての最も重要な尺度である。スクーターが十分に充電されていない場合、シェアリングは、毎日発生する乗車の数を制限する。
【0003】
米国では、電動スクーターのオペレータは、「クラウドソース」充電に「ジューサー」を使用することによって、この問題を大きく解決した。これらは、フリーランサーであるか、または単に通常の消費者である巨大な経済的労働者である。彼らは、低料金の電動スクーターをピックアップし、家庭で充電し、報酬を得るためにそれらを再配備する。ときには、電動スクーターのオペレータは、一晩で充電できる電動スクーターの最大数を制限する。
【0004】
しかしながら、通常の消費者による家庭での電動スクーターの充電は、大きな火災の危険性をもたらす可能性がある。消費者は、専門的な訓練を受けておらず、また、電気問題およびバッテリー問題のトラブルシューティングの経験を制限されている。したがって、いくつかの国では、機関および規制当局は、そのような慣行を禁止している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、バッテリー充電の問題に対処するために、電動スクーターのオペレータのための効率的で安全な解決策が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスが提供される。電動パーソナルモビリティデバイスは、ライダーサポートプラットフォーム構造体体と、ライダーサポートプラットフォーム構造体に連結されたステアリング柱とを含む本体を含む。電動パーソナルモビリティデバイスは、本体を支持するホイール配列を更に含む。ホイール配列は、少なくとも1つの前輪と、少なくとも1つの後輪とを有する。少なくとも1つの前輪は、ステアリング柱によって操縦可能であるように構成される。様々な実施形態によれば、ライダーサポートプラットフォーム構造体は、第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメントを画定するように仕切られた内部空間を囲む長尺状の中空ハウジング構造を含む。各長尺状の内部バッテリーコンパートメントは、長尺状の中空ハウジングのそれぞれの長手方向の側部に沿って、長手方向に延在し、長尺状の中空ハウジング構造の後部にそれぞれのリア開口を有している。ライダーサポートプラットフォーム構造体は、長尺状の中空ハウジング構造の後部から、第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメントのリア開口の間で長手方向に固定的に延びる後輪フォークを含む。後輪フォークは、少なくとも1つの後輪を保持している。
【発明の効果】
【0007】
様々な実施形態によれば、本明細書で説明される電動パーソナルモビリティデバイスを含むパーソナルモビリティデバイスシェアリングシステムが提供される。システムは更に、電動パーソナルモビリティデバイスから取り外されるスタンドアロンのバッテリーパックを充電するように構成されたバッテリー充電ステーションを含む。
【0008】
様々な実施形態によれば、本明細書で説明されるような電動パーソナルモビリティデバイスを提供する工程を含むパーソナルモビリティデバイスのシェアリングシステムを操作する方法が提供される。この方法は更に、バッテリー充電ステーションにおいて、電動パーソナルモビリティデバイスから取り外されたスタンドアロンのバッテリーパックのバッテリー充電を実行する工程を含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図面において、同様の参照符号は、一般に異なる図面を通じて同一の部分を指す。図面は、必ずしも縮尺通りではなく、代わりに、本発明の原理を示すことに重点が置かれている。以下の説明では、様々な実施形態は、以下の図面を参照して説明される
【
図1A】
図1Aは、種々の実施形態による電動パーソナルモビリティデバイスの概略図(側面図)を示す。
【
図1B】
図1Bは、種々の実施形態による電動パーソナルモビリティデバイスの概略図(背面図)を示す。
【
図2A】
図2Aは、種々の実施形態による電動パーソナルモビリティデバイスの概略図(側面図)を示す。
【
図2B】
図2Bは、種々の実施形態による電動パーソナルモビリティデバイスの概略図(背面図)を示す。
【
図2C】
図2Cは、種々の実施形態による電動パーソナルモビリティデバイスの概略図(側面図)を示す。
【
図2D】
図2Dは、種々の実施形態による電動パーソナルモビリティデバイスの概略図(背面図)を示す。
【
図3A】
図3Aは、種々の実施形態による電動パーソナルモビリティデバイスの図を示す。
【
図3B】
図3Bは、種々の実施形態による電動パーソナルモビリティデバイスの図を示す。
【
図3C】
図3Cは、種々の実施形態による電動パーソナルモビリティデバイスの図を示す。
【
図3D】
図3Dは、種々の実施形態による電動パーソナルモビリティデバイスの図を示す。
【
図3E】
図3Eは、種々の実施形態による電動パーソナルモビリティデバイスの図を示す。
【
図3F】
図3Fは、種々の実施形態による電動パーソナルモビリティデバイスの図を示す。
【
図4A】
図4Aは、種々の実施形態による、
図3Aから
図3Fの電動パーソナルモビリティデバイスのライダーサポートプラットフォーム構造体の後部の拡大図を示す。
【
図4B】
図4Bは、種々の実施形態による、
図3Aから
図3Fの電動パーソナルモビリティデバイスのライダーサポートプラットフォーム構造体の後部の拡大図を示す。
【
図4C】
図4Cは、種々の実施形態による、
図4Aおよび
図4Bに示されるライダーサポートプラットフォーム構造体の後部の断面図を示す。
【
図4D】
図4Dは、種々の実施形態による、
図4Aおよび
図4Bに示されるライダーサポートプラットフォーム構造体の後部の断面図を示す。
【
図5A】
図5Aは、種々の実施形態による第1および第2の長尺状のバッテリー372、374の図を示す。
【
図5B】
図5Bは、種々の実施形態による第1および第2の長尺状のバッテリー372、374の図を示す。
【
図5C】
図5Cは、種々の実施形態による第1および第2の長尺状のバッテリー372、374の図を示す。
【
図6】
図6は、種々の実施形態による
図3A~
図3Fの電動パーソナルモビリティデバイスの長尺状の中空ハウジング構造の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
装置に関連して以下に説明される実施形態は、それぞれの方法に対して同様に有効であり、その逆も同様である。さらに、以下に記載される実施形態は、互いに組み合わされてもよく、例えば、1つの実施形態の一部は、別の実施形態の一部と組み合わされてもよいことが理解される。
【0011】
「上」、「超えて(over)」、「頂部」、「上部」、「底」、「下方」、「側」、「後」、「左」、「右」、「前」、「横」、「側」、「上方」、「下方」などの用語は、以下の説明で使用される場合、便宜上、相対的な位置または方向の理解を助けるために使用され、任意のデバイス、構造、または任意のデバイスまたは構造の任意の部分の向きを限定することを意図するものではない。加えて、単数形の用語「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に他を示さない限り、複数形の参照を含む。同様に、用語「または」は、文脈が明確に他を示さない限り、「および」を含むことが意図される。
【0012】
種々の実施形態は一般に、電動パーソナルモビリティデバイス、電動パーソナルモビリティデバイスのシェアリングシステム、および電動パーソナルモビリティデバイスのシェアリングシステムを操作する方法に関する。特に、様々な実施形態は一般に、バッテリー交換が可能な電動パーソナルモビリティデバイス、バッテリー交換能力を有する電動パーソナルモビリティデバイスのシェアリングシステム、およびバッテリー交換能力を有する電動パーソナルモビリティデバイスのシェアリングシステムを操作する方法に関する。様々な実施形態は一般に、バッテリーの充電問題に対処するための電動パーソナルモビリティデバイスのハードウェア実装に関する。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、特に限定されないが、電気スクーター、電動スクーター、電気キックスクーター、または電動キックスクーターなどを含む。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、ユーザによって使用される乗り物として構成され、2つ以上の車輪を有し、推進され、または、乗り物に取り付けられた電気モータによって選択的に推進される。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、ある位置から別の位置へのユーザの移動のためのパーソナル交通手段の形態として構成される。
【0013】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスのシェアリングシステムは、電動パーソナルモビリティデバイスの使用をシェアリングするためのシステムセットアップを含む。例えば、電気スクーターシェアリング、電動スクーターシェアリング、電気キックスクーターシェアリング、または電動キックスクーターシェアリングなどである。様々な実施形態によれば、シェアリングシステムは、登録されたライダー(riders)が交通(transportation)モードとしてパーソナルモビリティデバイスを使用するために、ネットワークアプリケーション(例えば、モバイルアプリケーションなど)によってオンサイトで容易にレンタルするために、複数の場所に配備された複数の電動パーソナルモビリティデバイスを含む。
【0014】
様々な実施形態は、効率的かつ効果的な方法で、シェアリングサービス用の電動パーソナルモビリティデバイスの充電課題を解決するためのハードウェアソリューションを提供する。様々な実施形態によれば、ハードウェアソリューションは、電動パーソナルモビリティデバイスにおいて交換可能なバッテリーを実装する工程を含む。様々な実施形態は、シェアリングサービスのオペレータが電動パーソナルモビリティデバイスに関連する充電課題を解決できるように、規模を拡大して実装されてもよい。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、盗難および環境要素を防止する安全なチャンバ内に、現場で交換可能な(取り外し可能であるだけでない)デュアルバッテリーセルを含む。
【0015】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、バッテリーの安全性を備えて構成される。バッテリーの安全性は、一般に、スマートフォンからeスクーターシェアリングオペレータまでの業界全体の問題である。
【0016】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、操作が容易に構成されている。様々な実施形態によれば、バッテリー交換機能の成功に影響を及ぼす要因の1つは、オペレーションチームが現場でバッテリーを交換するのにどれくらいの時間がかかるかである。現在、取り外し可能なバッテリーを備えたパーソナルモビリティデバイスが利用可能である。しかし、交換可能バッテリーと、取り外し可能なバッテリーとの間には大きな違いがある。取り外し可能なバッテリーは、バッテリーパックを特定の状態で、ある程度の努力を払って取り外すことができることを意味する。しかし、交換可能なバッテリーは、作業員が現場に入り、安全でロックされたチャンバからバッテリーを容易に取り出し、他の充電されたバッテリーパックに交換することを意味する。これらはすべて、トラックが路上で待機しているときに、制限されたタイムラインで行われる。例えば、バッテリー交換時間は、2~3分の間である。様々な実施形態によれば、これは、「迅速な交換」または「迅速な置換」の交換可能手段であり、ケーブルの切断を必要とせず、本体の折り畳み/展開を必要とせず、ねじまたはナットを取り外す必要もなく、スクーター本体の持ち上げまたは側方傾斜を必要とせず、電力を使用する電気操作を必要としない。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、バッテリー/複数のバッテリーを迅速かつ容易に現場で交換できるように構成されている。
【0017】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、バッテリーセキュリティを備えて構成されている。バッテリーの安全性も重要な要素である。なぜなら、もしオペレーションチームが現場でバッテリーを容易に交換することができれば、バッテリーは盗難や妨害行為を受けやすいからである。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、バッテリーパックのセキュリティを確保するために、固定されたチャンバを備えて構成される。
【0018】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスのバッテリーは、高いイングレスプロテクション等級(IP等級)を有するように構成される。バッテリーが交換され、外部から取り出されるたびに、防水リスクが増大する可能性がある。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスのバッテリーは、耐候性を有し、なおかつ交換可能であるように、IP67の最小IP等級レベルを有するように構成される。
【0019】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、構造的な完全性を有するように構成される。交換可能なバッテリーは、バッテリーの交換中の脆弱性により、ハードウェアの構造的損傷のリスクを増大させる。これは、次に、電動パーソナルモビリティデバイスの耐久性および寿命に影響を及ぼす。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスおよびバッテリーは、12ヶ月以上の寿命を有するように構成される。
【0020】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、バッテリー容量とバッテリーサイズとの間に適切なバランスを有するように構成される。電動パーソナルモビリティデバイスは、適切な使用期間を可能にするために、最小のIP等級レベルおよび容量を維持しながら、容易に輸送されるために、小型で軽量のバッテリーパックを有するように構成される。
【0021】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、(実験条件下で)45km以上、または好ましくは(実験条件下で)50km以上の耐久性を提供するように構成される。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、(完全放電状態から完全充電状態まで)7時間未満、または好ましくは(完全放電状態から完全充電状態まで)4時間未満の充電時間を有するように構成される。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、電動パーソナルモビリティデバイスを充電するため、および充電後に電動パーソナルモビリティデバイスを再配置するために、ストリート上で電動パーソナルモビリティデバイスをピックアップする現在の操作と比較して、作業者が現場でバッテリーの交換を行うために50%の操作コストの低減を可能にする。
【0022】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスのバッテリーは、交換可能に構成される。様々な実施形態によれば、バッテリーおよび電動パーソナルモビリティデバイスは、それらの間にデッド接続がないように構成される。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスのバッテリーは、電動パーソナルモビリティデバイスから容易に取り外せるように構成される。
【0023】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスの本体(特に、ライダーまたはユーザをサポートする本体の部分(またはライダーサポートプラットフォーム構造体))は、バッテリーが容易に交換される一方で、ライダーまたはユーザの体重を十分に支持するように構成される。様々な実施形態によれば、ライダーまたはユーザをサポートする電動パーソナルモビリティデバイスの本体の部分(またはライダーサポートプラットフォーム構造体体)は、ライダーまたはユーザの体重を支持する固体構造を依然として有するように、その2つの側部に沿って2つのバッテリーを収容するように構成される。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、デュアルス交換が可能なバッテリー構成を有するように構成される。
【0024】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスのバッテリーは、6.4Ahで36Vの出力を提供するように構成される。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスのバッテリーは、単一のバッテリーパックにパックされた20個のセルを含む。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスのバッテリーは、電動パーソナルモビリティデバイスからバッテリーを容易に引き出すことができるように構成されたリングを含む。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスのバッテリーは、バッテリーレベルに関する視覚的フィードバックを提供するように構成されたインジケータを含む。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスのバッテリーは、IP67レベルのIP等級を有するように構成される。
【0025】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、バッテリーを迅速かつ容易に交換できるように構成される。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、電動パーソナルモビリティデバイスが駐車状態にあるときに、電動パーソナルモビリティデバイスの分解および/または再組み立てを必要とせずに、バッテリー/複数のバッテリーを容易に交換することができるように構成される。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、1~3分、または2~3分、または1~2分以内に、バッテリー/複数のバッテリーを交換することができるように構成される。種々の実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、バッテリー/複数のバッテリーを交換するために、より少ない労力を必要とするように構成される。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、例えば、スクリュードライバや電動スクリュードライバ等の余分な道具を必要とすることなく、バッテリーの交換をすることができるように構成される。種々の実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、バッテリーを入れ替えるために、特別なキーで開けてロックするように構成される。
【0026】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、バッテリーの交換を行うために、電動パーソナルモビリティデバイスを横にする必要がない、または、電動パーソナルモビリティデバイスを折りたたむ必要がないように構成される。したがって、作業員は、電動パーソナルモビリティデバイスを横に倒すこと、および/または、電動パーソナルモビリティデバイスを折り畳むことが必要とされる場合と比較して、現場で進行中の交通への影響を最小限に抑えながら、バッテリーの交換を実行するために必要な労力および時間をより少なくする。
【0027】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、高いIP等級レベルを有するように構成される。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスの電力コネクタおよび通信インターフェースは、シェアリングシステムシナリオにおいて信頼性があり、成熟しているように構成される。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、防水性能および防塵性能が少なくともIP67レベルになるように構成される。
【0028】
様々な実施形態によれば、バッテリーの構造は、電動パーソナルモビリティデバイスにおいて、安全で、高速かつ低コストの交換を可能にするように構成される。種々の実施形態によれば、バッテリーは、プルアンドインサート法によって置き換えられるように構成される。バッテリーと、バッテリーの壁との間の摩擦および詰まり、さらには金属異物によって引き起こされる短絡を防止するために、摺動スリーブ(または潤滑部材)がバッテリーの両端に取り付けられ、バッテリーの壁からバッテリーを分離する。摺動スリーブ(または潤滑部材)は、自己潤滑材料および絶縁材料で形成される。これは、バッテリーの壁に接触する金属異物を導入させず、滑らかに摺動させることができる。その結果、バッテリーを安全かつ便利に交換することができる。
【0029】
様々な実施形態によれば、摺動スリーブ(または潤滑部材)は、作業員によるバッテリーの頻繁な取り外しおよび挿入のために耐久性のある性能を提供するように、耐久性があるように構成される。様々な実施形態によれば、摺動スリーブ(または潤滑部材)は、頻繁な使用および摩耗および破損からの容易なメンテナンスを可能にするように、容易に交換可能であるように構成される。
【0030】
様々な実施形態によれば、摺動スリーブ(または潤滑部材)は、バッテリーの両端に巻き付けられている。これにより、バッテリーと外部オブジェクトとの間の直接接触を低減する。これは、バッテリーを保護し、バッテリーの信頼性を向上させる。
【0031】
様々な実施形態によれば、摺動スリーブ(または潤滑部材)およびバッテリーは、モジュール式であり、普遍的な構成を有するように構成されている。第1に、摺動スリーブ(または潤滑部材)は、損傷を受けた後に別個に分解および交換され、バッテリー全体を交換する必要がない。第2に、バッテリーの左右端の摺動スリーブ(または潤滑部材)を交換して、同じ大きさの部品の操作および保守コストを低減する。
【0032】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、デュアル交換可能なバッテリーのためのロックシステム(またはロック機構)を含む。様々な実施形態によれば、ロックシステム(またはロック機構)は、バッテリーが盗まれたり、無許可で取り外されたりしないことを保証するように構成された特別なロックシステムを含む。様々な実施形態によれば、ロックシステム(またはロック機構)は、電動パーソナルモビリティデバイスの本体(特に、ライダーまたはユーザをサポートする本体の部分(またはライダーサポートプラットフォーム構造体))に2つのバッテリーをロックするように構成される。様々な実施形態によれば、ロックシステム(またはロック機構)は、後輪フォークに埋め込まれ、バッテリードア(またはカバー部)をロックする。種々の実施形態によれば、高い交換効率のために、ロックシステム(またはロック機構)は、同時に2つのバッテリードアのロックを解除するための1つの開動作を支持し、また、2つのバッテリードアを閉じるための1つの閉動作を支持するように構成される。様々な実施形態によれば、2つのバッテリードアは、1つのシングルカバーに一体化されてもよい。様々な実施形態によれば、ロックシステム(またはロック機構)は、バッテリードアを閉じると自動的にロックされるように構成されている。様々な実施形態によれば、ロックシステム(またはロック機構)は、容易にコピーされない特別に構成されたキーを用いて、許可された作業員のみのアクセスを許可するように構成される。
【0033】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイスは、シングルカバー(2つのバッテリードアまたはカバー部を備える)と、シングルロックシステム(またはシングルロック機構)とを含む。様々な実施形態によれば、作業員は、デュアルバッテリー交換のために、シングルリアガード(またはシングルリアカバー)を持ち上げることができる。様々な実施形態によれば、シングルロックシステム(またはシングルロック機構)は、リアガード(またはシングルリアカバー)が一旦閉じられれば、更なるロックの追加の必要性がなくなるように、自動ロックするように構成される。これにより、現場の操作をより効率的にすることができる。
【0034】
様々な実施形態によれば、ロックシステム(またはロック機構)は、機械的ロックを含む。様々な実施形態によれば、ロックシステム(またはロック機構)は、リアガード(またはバッテリハッチまたはリアカバー)に一体化されたロックセットを含む。様々な実施形態によれば、ロックセットは、リアガード(またはリアカバー)を後輪フォークにロックするために、後輪フォークの方向に飛び出すような態様で付勢されたロック舌部(またはロックピン)を含む。様々な実施形態によれば、ロック舌部(またはロックピン)は、後輪フォークの窪んだ孔に適合または対応するように構成される。様々な実施形態によれば、ロック舌部(またはロックピン)は、バッテリーハッチカバー(またはリアカバー)をロックするために、バッテリーハッチカバー(またはリアカバー)を固定するような態様で、後輪フォークの窪んだ孔に挿入されるように構成される。
【0035】
様々な実施形態によれば、バッテリーは、プルリングを含むように構成される。様々な実施形態によれば、プルリングは、機械的構造物である。この機械的構造物は、ツールを必要とする代わりに、指を使用することによって、電動パーソナルモビリティデバイスのバッテリーコンパートメントからバッテリーを容易に取り出すことができる。種々の実施形態によれば、プルリングは、常にバッテリーから分離できないような永久的な態様で、バッテリーの端面に固定されてもよい。種々の実施形態によれば、プルリングは、プルリングがバッテリーの端面に平行な折り畳み配向と、プルリングがバッテリーの端面に対して垂直な展開配向との間で枢動されるように、端面に対して枢動可能であるように構成されている。これにより、バッテリーを引っ張るためのプルリングに指を挿入することができる。様々な実施態様によれば、プルリングは、プルリングの円周に沿った点に接する旋回軸を中心に旋回されるように構成される。様々な実施形態によれば、プルリングは、旋回軸の周りに0°~180°の角度範囲で旋回するように構成される。
【0036】
様々な実施形態によれば、ライダーまたはユーザを支持する電動パーソナルモビリティデバイスの本体の部分(またはライダーサポートプラットフォーム構造体)は、支持機能を満たすように構成されており、デュアルバッテリーを格納するように構成されている。種々の実施形態によれば、ライダーサポートプラットフォーム構造体は、幅方向において3つのキャビティ(または区画)に分割されている。中央キャビティ(または中央軸方向の区画)は、配線、キックスタンドの固定および制御装置(コントローラー)の固定に使用される。様々な実施形態によれば、ライダーサポートプラットフォーム構造体体の2つの側部は、バッテリーバンカー(またはバッテリーコンパートメント)である。様々な実施形態によれば、バッテリーコンパートメントの断面は、バッテリーの形状に対応する形状である。しかし、バッテリーがスムーズに挿入され、取り出されることを確実にするために、所定のギャップを残す形状であってもよい。様々な実施形態によれば、ライダーサポートプラットフォーム構造体は、強度を損なうことなく、重量を低減する小さな孔を含む。様々な実施形態によれば、ライダーサポートプラットフォーム構造体は、底部に2つのリブを含む。これにより、電動パーソナルモビリティデバイスが道路上で使用される場合に、強度が向上し、損傷からバッテリーストレージを保護することができる。
【0037】
様々な実施形態によれば、交換可能なバッテリー充電ステーションが提供される。交換可能なバッテリー充電ステーションは、同時に複数の交換可能なバッテリーを充電するように構成されたスタンドアロン充電ラックの形態であってもよい。様々な実施形態によれば、交換可能なバッテリー充電ステーションは、同時に充電するために複数のバッテリーをサポートするように構成される。種々の実施形態によれば、交換可能なバッテリー充電ステーションは、使いやすくかつ小型であるように構成される。様々な実施形態によれば、交換可能なバッテリー充電ステーションは、高速充電をサポートするように構成される。様々な実施形態によれば、交換可能なバッテリー充電ステーションは、複数のタイプのバッテリーを支持するように、変更可能なコネクタを有するように構成される。
【0038】
図1Aおよび
図1Bは、様々な実施形態による電動パーソナルモビリティデバイス100の概略図(側面図及び背面図)を示す。様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイス100は、ライダーサポートプラットフォーム構造体体112と、ライダーサポートプラットフォーム構造体体112に連結されたステアリング柱114とを含む本体110を含む。様々な実施形態によれば、ライダーサポートプラットフォーム構造体体112は、ライダーサポートプラットフォーム構造体体112の上に直接立つライダーを支持するように構成される。例えば、ライダーサポートプラットフォーム構造体体112は、ライダーが立つように構成された電動キックスクーターのデッキである。様々な実施形態によれば、ライダーサポートプラットフォーム構造体体112は、ライダーが着座することができるライダーサポートプラットフォーム構造体体112のシート構造によってライダーを支持するように構成される。様々な実施形態によれば、ライダーサポートプラットフォーム構造体体112は、地面に対して水平に調整される。様々な実施形態によれば、ステアリング柱114は、ライダーサポートプラットフォーム構造体体112に対して上方向に延びている。様々な実施形態によれば、ステアリング柱114は、ライダーサポートプラットフォーム構造体体112に対して、実質的に垂直であっても直立していてもよい。様々な実施形態によれば、ステアリング柱114は、ライダーが電動パーソナルモビリティデバイス100の移動方向を操作するように構成されている。様々な実施形態によれば、ステアリング柱114は、ライダーサポートプラットフォーム構造体体112に枢動可能に連結されている。様々な実施形態によれば、ステアリング柱114は、ライダーが把持するハンドルを含む。
【0039】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイス100は、本体110を支持するホイール配列120を含む。ホイール配列120は、少なくとも1つの前輪124と、少なくとも1つの後輪122とを含む。様々な実施形態によれば、ホイール配列120は、本体110が地面よりも高くなるような態様で、本体110を支持している。したがって、少なくとも1つの前輪124および少なくとも1つの後輪122のみが接地される。したがって、電動パーソナルモビリティデバイス100は、少なくとも1つの前輪124および少なくとも1つの後輪122の回転または旋回によって、地面に対して移動する。様々な実施形態によれば、少なくとも1つの前輪124は、ステアリング柱114によって操作可能であるように構成される。様々な実施形態によれば、少なくとも1つの前輪124は、ステアリング柱114に結合される。様々な実施形態によれば、ステアリング柱114は、少なくとも1つの前輪124を保持する前輪フォークを含む。
【0040】
様々な実施形態によれば、ライダーサポートプラットフォーム112は、長尺状の中空ハウジング構造(structure)130を含む。様々な実施形態によれば、長尺状の中空ハウジング構造130は、任意の適切な細長い形状である。様々な実施形態によれば、長尺状の中空ハウジング構造130は、内部空間を囲む。様々な実施形態によれば、長尺状の中空ハウジング構造130は、フロアパネル部131と、天井パネル部133と、フロアパネル部131と天井パネル部133との間に延在して内部空間を画定する側壁部135a、135bとを含む。様々な実施形態によれば、フロアパネル部131は、長尺状に形成される。天井パネル部133も、長尺状に形成される。したがって、側壁部135a、135bは、フロアパネル部131の長手方向の各エッジ部から天井パネル部133の対応する長手方向エッジ部まで延びる長尺状の側壁部135a、135bである。
【0041】
様々な実施形態によれば、内部空間は、第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント(区画)132と、第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント134とを画定するように仕切られる。様々な実施形態によれば、長尺状の中空ハウジング構造130は、内部空間を2つ以上の区画に仕切るために、1つまたは複数の仕切り壁137を含む。様々な実施形態によれば、1つまたは複数の仕切り壁137は、2つまたは複数の区画に内部空間を仕切る。その2つまたは複数の区画は、第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント132と、第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント134とを含む。
【0042】
様々な実施形態によれば、第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント132は、長尺状の中空ハウジング構造130の第1の長尺状の側部に沿って、長さ方向に延在している。さらに、第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント134は、長尺状の中空ハウジング構造130の第2の長尺状の側部に沿って、長さ方向に延在している。したがって、各長尺状の内部バッテリーコンパートメント132、134は、長尺状の中空ハウジング構造130の各長尺状の側部に沿って、長さ方向に延在しいる。したがって、第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント132および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント134は、長尺状の中空ハウジング構造130の各長尺状の側部に沿って内部に通っている。
【0043】
様々な実施形態によれば、長尺状の中空ハウジング構造体130は、長尺状の中空ハウジング構造体130の後部136に第1のリア開口132aを含む。第1のリア開口132aは、第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント132の末端である。その結果、第1のリア開口132aは、第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント132へのアクセスを提供する。様々な実施形態によれば、長尺状の中空ハウジング構造130は、長尺状の中空ハウジング構造130の後部136に第2のリア開口134aを含む。第2のリア開口134aは、第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント134の末端であ。その結果、第2のリア開口134aは、第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント134へのアクセスを提供する。したがって、各長尺状の内部バッテリーコンパートメント132、134は、長尺状の中空ハウジング構造130の後部136にリア開口132a、134aを有する。様々な実施形態によれば、長尺状の中空ハウジング構造130の後部136は、ステアリング柱114から離れる方向に向けられた中空ハウジング構造130の端部である。様々な実施形態によれば、長尺状の中空ハウジング構造130の後部136は、長尺状の中空ハウジング構造130の長手方向の軸に垂直な端面を含む。様々な実施形態によれば、第1および第2のリア開口132a、134aは、長尺状の中空ハウジング構造130の端面上の開口部である。
【0044】
様々な実施形態によれば、ライダーサポートプラットフォーム構造体体112は、後輪フォーク140を含む。後輪フォーク140は、長尺状の中空ハウジング構造130の後部136から、第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント132、134のリア開口132a、134aの間で、長手方向に固定的に延在している。したがって、後輪フォーク140のベースは、第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント132、134のリア開口132a、134aの間に配置され、後輪フォーク140が長尺状の中空ハウジング構造130の後部136から長手方向に延在するような態様で、長尺状の中空ハウジング構造130の後部136に固定的に接合される。様々な実施形態によれば、後輪フォーク140は、少なくとも1つの後輪122を保持する。様々な実施形態によれば、後輪フォーク140は、長手方向に延び、少なくとも1つの後輪122を保持するように構成された2つのプロング142を含む。
【0045】
図2A、
図2B、
図2Cおよび
図2Dは、様々な実施形態による電動パーソナルモビリティデバイス200の概略図(側面図および背面図)を示す。様々な実施形態によれば、
図2A~
図2Dの電動パーソナルモビリティデバイス200は、
図1Aおよび
図1Bの電動パーソナルモビリティデバイス100の全ての特徴を含む。したがって、
図1Aおよび
図1Bの電動パーソナルモビリティデバイス100に適用可能な全ての特徴、変更、修飾、および変形は、
図2Aから
図2Dの電動パーソナルモビリティデバイス200にも適用可能である。様々な実施形態によれば、
図2A~
図2Dの電動パーソナルモビリティデバイス200は、
図2A~
図2Dの電動パーソナルモビリティデバイス200が以下の追加の特徴および/または制限を含むという点で、
図1Aおよび
図1Bの電動パーソナルモビリティデバイス100と異なっている。
【0046】
図示のように、様々な実施形態によれば、
図2A~
図2Dの電動パーソナルモビリティデバイス200のライダーサポートプラットフォーム構造体体112は、第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント132、134のリア開口132a、134aに対して、開閉可能なシングルリアカバー250を含む。
図2Aおよび
図2Bは、閉じた配置におけるシングルリアカバー250を示す。
図2Cおよび
図2Dは、開いた配置におけるシングルリアカバー250を示す。図示のように、様々な実施形態によれば、シングルリアカバー250は、シングルリアカバー250が第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント132、134のリア開口132a、134aを開閉するために枢動可能であるように、長尺状の中空ハウジング構造130に枢動可能に連結される。様々な実施形態(図示せず)によれば、シングルリアカバー250は、長尺状の中空ハウジング構造130に着脱自在に連結されている。その結果、シングルリアカバー250は、第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント132、134のリア開口132a、134aを開くために取り外され、第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント132、134のリア開口132a、134aを閉じるために連結される。
【0047】
様々な実施形態によれば、シングルリアカバー250は、第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント132の第1のリア開口132aに対応する第1の閉鎖部252と、第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント134の第2のリア開口134aに対応する第2の閉鎖部254とを含む。従って、第1の閉鎖部252は、第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント132の第1のリア開口132aのカバーとして機能するように、第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント132の第1のリア開口132aの全体にわたって延在するように構成され、形成されている。したがって、シングルリアカバー250が閉じたとき、第1の閉鎖部252は、第1のリア開口132aに係合して、第1のリア開口132aを隠す。そして、シングルリアカバー250が開いたとき、第1の閉鎖部252は、第1のリア開口132aから外れて、第1のリア開口132aを露出させる。同様に、第2の閉鎖部254は、第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント134の第2のリア開口134aのカバーとして機能するように、第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント134の第2のリア開口134aの全体にわたって延在するように構成され、形成される。したがって、シングルリアカバー250が閉じたとき、第2の閉鎖部254は、第2のリア開口134aと係合して、第2のリア開口134aを隠す。そして、シングルリアカバー250が開いたとき、第2閉鎖部254は、第2のリア開口134aから離脱して、第2のリア開口134aを露出させる。種々の実施形態によれば、シングルリアカバー250は、シングルリアカバー250が閉じたとき、各リア開口132a、134aを隠すためにそれぞれのリア開口132a、134aと同時に係合し、シングルリアカバー250が開いたとき、各リア開口132a、134aを露出させるためにリア開口132a、134aから同時に外れるように、第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント132、134のリア開口132a、134aに対応する第1および第2の閉鎖部252、254を含む。
【0048】
様々な実施形態によれば、シングルリアカバー250は、第1の閉鎖部252と第2の閉鎖部254とを一体的に接合するように、第1の閉鎖部252と第2の閉鎖部254との間に延在する連結部256を含む。その結果、第1の閉鎖部252、第2の閉鎖部254、および連結部256は、全体として単一のユニットを形成する。種々の実施形態によれば、シングルリアカバー250が閉じた配置にあるとき、第1の閉鎖部252は、後輪フォーク140の第1の側にある。第2の閉鎖部254は、後輪フォーク140に対して反対の第2の側にある。連結部256は、シングルリアカバー250が第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント132、134の第1および第2のリア開口132a、134aの両方を覆う1片のカバーであるように、後輪フォーク140の上方および横断方向に延在する。
【0049】
様々な実施形態によれば、ライダーサポートプラットフォーム112は、シングルリアカバー250が閉じたとき、シングルリアカバー250を解放可能にロックするように構成されたロック機構(図示せず)を更に含む。様々な実施形態によれば、ロック機構は、シングルリアカバー250上に配置された格納可能に伸長可能なロックピンを有するロックセットを含む。様々な実施形態によれば、ロック機構は、後輪フォーク140内に位置された対応するピンホールを含む。したがって、シングルリアカバー250が閉じたときに、シングルリアカバー250のロックピンを有するロックセットは、後輪フォーク140のピンホールに係合される。その結果、ロックピンは、後輪フォーク140にシングルリアカバー250をロックするために、ピンホールに挿入されるように延在する。様々な実施形態によれば、シングルリアカバー250は、シングルリアカバー250をロックするための1つのロック機構を含む。
【0050】
様々な実施形態によれば、シングルリアカバー250は、ホイールフォーク係合面部(図示せず)を含。このホイールフォーク係合面部は、シングルリアカバー250が閉じたときに後輪フォーク140に当接し、シングルリアカバー250が開いたときに後輪フォーク140から離れて変位する。したがって、ロック機構は、シングルリアカバー250が閉じたとき、後輪フォーク140とホイールフォーク係合面部の当接によって、シングルリアカバー250を後輪フォーク140に解放可能にロックするように構成される。様々な実施形態によれば、ロックピンを有するロックセットは、後輪フォーク140のピホールに挿入して延長可能であるように、および、後輪フォーク140のピンホールから引き抜いて引き抜き可能であるように、ロックピンがホイールフォーク係合面に対して垂直になるような態様で、シングルリアカバー250に配置される。
【0051】
様々な実施形態によれば、ロック機構は、自動ロックであるように構成される。様々な実施形態によれば、ロックセットのロックピンは、ロックピンのロック位置を好ましくするように不勢されてもよく、またはバネで不勢されてもよい。様々な実施形態によれば、ロックピンのロック先端は、シングルリアカバー250が閉じているときに、閉動作によりロックピンを後退させるような態様で構成される。その結果、シングルリアカバー250は、開いた配置から閉じた配置に移動する。一旦、シングルリアカバー250が閉じた配置になると、ロックピンは、ピンホールに挿入するために自動的に延長されるように外側に付勢され、シングルリアカバー250を所定位置にロックする。種々の実施形態によれば、シングルリアカバー250のロックを解除するために、ロック機構は、例えば、キーによって手動で作動させて、シングルリアカバー250が閉じた配置から開いた配置に移動するようにロックピンを後退させる。
【0052】
図3A、
図3B、
図3C、
図3D、
図3Eおよび
図3Fは、様々な実施形態による電動パーソナルモビリティデバイス300の様々な図を示す。様々な実施形態によれば、
図3A~
図3Fの電動パーソナルモビリティデバイス300は、
図1Aおよび
図1Bの電動パーソナルモビリティデバイス100および/または
図2A~
図2Dの電動パーソナルモビリティデバイス200のすべての特徴を含む。したがって、
図1Aおよび
図1Bの電動パーソナルモビリティデバイス100および/または
図2A~
図2Dの電動パーソナルモビリティデバイス200に適用可能なすべての特徴、変化、修正、および変形は、
図3A~
図3Fの電動パーソナルモビリティデバイス300にも適用可能である。
【0053】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイス300は、ライダーサポートプラットフォーム構造体312と、ライダーサポートプラットフォーム構造体312に結合されたステアリング柱314とを含む本体310を含む。様々な実施形態によれば、ライダーサポートプラットフォーム構造体312は、ライダーサポートプラットフォーム構造体312上に直接立つライダーを支持するように構成されている。例えば、図示のように、電動パーソナルモビリティデバイス300は、電動キックスクーターである。ライダーサポートプラットフォーム構造体312は、ライダーが立つように構成された電動キックスクーターのデッキである。様々な実施形態によれば、ライダーサポートプラットフォーム構造体312は、地面に対して水平に整列される。様々な実施形態によれば、ステアリング柱314は、ライダーサポートプラットフォーム構造体312に対して上方向に延びている。様々な実施形態によれば、ステアリング柱314は、ライダーサポートプラットフォーム構造体312に対して、実質的に垂直であっても、直立していてもよい。様々な実施形態によれば、ステアリング柱314は、ライダーが電動パーソナルモビリティデバイス300の移動方向を操作するように構成される。様々な実施形態によれば、ステアリング柱314は、ライダーサポートプラットフォーム構造体312に枢動可能に連結される。様々な実施形態によれば、ステアリング柱314は、ライダーが把持するハンドルを含む。
【0054】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイス300は、本体310を支持するホイール配列320を含む。ホイール配列320は、少なくとも1つの前輪324と、少なくとも1つの後輪322とを含む。種々の実施形態によれば、ホイール配列320は、本体310が地面より高くなるように本体310を支持している。したがって、少なくとも1つの前輪324および少なくとも1つの後輪322は、地面に接触している。したがって、電動パーソナルモビリティデバイス300は、少なくとも1つの前輪324および少なくとも1つの後輪322の回転または旋回によって、地面に対して移動する。様々な実施形態によれば、少なくとも1つの前輪324は、ステアリング柱314によって操作可能であるように構成される。様々な実施形態によれば、少なくとも1つの前輪324は、ステアリング柱314に結合される。様々な実施形態によれば、ステアリング柱314は、少なくとも1つの前輪324を保持する前輪フォークを含む。
【0055】
様々な実施形態によれば、ライダーサポートプラットフォーム312は、長尺状の中空ハウジング構造330を含む。様々な実施形態によれば、長尺状の中空ハウジング構造330は、任意の適切な細長い形状である。様々な実施形態によれば、長尺状の中空ハウジング構造330は、内部空間を含む。様々な実施形態によれば、長尺状の中空のハウジング構造体330の断面を示す
図6を参照すると、長尺状の中空のハウジング構造330は、フロアパネル部331と、天井パネル部333と、フロアパネル部331と天井パネル部333との間に延在して、内部空間を画定する側壁部335a、335bと、を含む。様々な実施形態によれば、フロアパネル部331は、細長い形状である。天井パネル部333も、細長い形状である。したがって、側壁部335a、335bは、フロアパネル部331の長手方向の各エッジ部から天井パネル部333の対応する長手方向のエッジ部まで延びる長尺状の側壁部335a、335bである。
【0056】
様々な実施形態によれば、内部空間は、第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント332および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント334を画定するように仕切られている。様々な実施形態によれば、長尺状の中空ハウジング構造330は、内部空間を2つまたは複数の区画に仕切るために、1つまたは複数の仕切り壁337を含む。様々な実施形態によれば、1つまたは複数の仕切り壁337は、2つまたは複数の仕切り区画に内部空間を仕切る。この2つまたは複数の仕切り区画は、第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント332および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント334を含む。
【0057】
様々な実施態様によれば、第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント332は、長尺状の中空ハウジング構造330の第1の長尺状の側部に沿って、長さ方向に延在する。さらに、第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント334は、長尺状の中空ハウジング構造330の第2の長尺状の側部に沿って、長さ方向に延在する。したがって、各長尺状の内部バッテリーコンパートメント332、334は、長尺状の中空ハウジング構造330の長尺状の側部に沿って、長手方向に延在している。したがって、第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント332および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント334は、長尺状の中空ハウジング構造330のそれぞれの長尺状の側部に沿って、内部に通っている。
【0058】
様々な実施態様によれば、
図3Dおよび
図3Fを参照すると、長尺状の中空ハウジング構造330は、長尺状の中空ハウジング構造330の後部336において、第1のリア開口332aを含む。第1のリア開口332aは、第1のリア開口332aが第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント332へのアクセスを提供するように、第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント332の末端である。様々な実施形態によれば、長尺状の中空ハウジング構造330は、長尺状の中空ハウジング構造330の後部336に第2のリア開口334aを含む。第2のリア開口334aは、第2のリア開口334aが第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント334へのアクセスを提供するように、第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント334の末端である。したがって、各長尺状の内部バッテリーコンパートメント332、334は、長尺状の中空ハウジング構造330の後部336にそれぞれのリア開口332a、334aを有する。様々な実施形態によれば、長尺状の中空ハウジング構造330の後部336は、ステアリング柱314から離れる方向に向けられた中空ハウジング構造330の端部である。様々な実施形態によれば、長尺状の中空ハウジング構造330の後部336は、長尺状の中空ハウジング構造330の長手方向の軸に垂直な端面を含む。様々な実施形態によれば、第1および第2のリア開口332a、334aは、長尺状の中空ハウジング構造330の端面上の開口部である。
【0059】
様々な実施形態によれば、ライダーサポートプラットフォーム構造体体312は、後輪フォーク340を含む。後輪フォーク340は、長尺状の中空ハウジング構造330の後部336から、第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント332、334のリア開口332a、334aの間で、長手方向に固定的に延在している。したがって、後輪フォーク340のベースは、後輪フォーク340が長尺状の中空ハウジング構造330の後部336から長手方向に延在するような態様で、第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント332、334のリア開口332a、334aの間に配置され、長尺状の中空ハウジング構造330の後部336に固定的に接合されている。様々な実施形態によれば、後輪フォーク340は、少なくとも1つの後輪322を保持する。様々な実施形態によれば、後輪フォーク340は、長手方向に延び、少なくとも1つの後輪322を保持するように構成された2つのプロング342を含む。
【0060】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイス300のライダーサポートプラットフォーム構造体体312は、第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント332、334のリア開口332a、334aに対して、開閉可能なシングルリアカバー350を含む。
図3Aは、閉じた配置におけるシングルリアカバー350を示す。
図3Bから
図3Dは、開いた配置におけるシングルリアカバー350を示す。図示のように、様々な実施態様によれば、シングルリアカバー350は、シングルリアカバー350が第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント332、334のリア開口332a、334aを開閉するために枢動可能であるように、長尺状の中空ハウジング構造330に枢動可能に連結されている。様々な実施態様によれば、シングルリアカバー350が長尺状の中空ハウジング構造330に対して枢動可能となるように、長尺状の中空ハウジング構造330と、シングルリアカバー350との間にヒンジ351を設けることができる。様々な実施態様によれば、ヒンジ351は、長尺状の中空ハウジング構造330の天井パネル部333のエッジ部をシングルリアカバー350の上部エッジに接続する。したがって、シングルリアカバー350は、長尺状の中空ハウジング構造330の天井パネル部333の外面に向かって枢動可能である。
【0061】
様々な実施形態によれば、シングルリアカバー350は、第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント332の第1のリア開口332aに対応する第1の閉鎖部352と、第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント334の第2のリア開口334aに対応する第2の閉鎖部354とを含む。したがって、第1の閉鎖部352は、第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント332の第1のリア開口332a用のカバーとして機能するように、第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント332の第1のリア開口332aの全体にわたって延在するように構成され、形成されている。したがって、第1の閉鎖部352は、シングルリアカバー350が閉じた時、第1のリア開口332aを隠すために第1のリア開口332aと係合する。そして、第1の閉鎖部352は、シングルリアカバー350が開いた時、第1のリア開口332aを露出するために第1のリア開口332aから外れる。同様に、第2の閉鎖部354は、第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント334の第2のリア開口334a用のカバーとして機能するように、第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント334の第2のリア開口334aの全体にわたって延在するように構成され、形成される。したがって、第2の閉鎖部354は、シングルリアカバー350が閉じた時、第2のリア開口334aを隠すために第2のリア開口334aと係合する。そして、第2の閉鎖部354は、シングルリアカバー350が開いた時、第2のリア開口334aを露出するために第2のリア開口334aから離れる。種々の実施形態によれば、シングルリアカバー350は、シングルリアカバー350が閉じたときにリア開口332a、334aを隠すためにリア開口332a、334aと同時に係合するように、かつシングルリアカバー350が開いたときにリア開口332a、334aを露出するためにリア開口332a、334aから同時に離れるように、第1および第2の長尺状のバッテリーコンパートメント332、334のリア開口332a、334aに対応する第1および第2の閉鎖部352、354を含む。
【0062】
様々な実施形態によれば、シングルリアカバー350は、連結部356を含む。この連結部356は、第1の閉鎖部352と第2の閉鎖部354とを一体的に接合するように、第1の閉鎖部352と第2の閉鎖部354との間に延在する。その結果、第1の閉鎖部352、第2の閉鎖部354、および連結部356が全体として単一のユニットを形成する。種々の実施形態によれば、シングルリアカバー350が閉じた配置にある場合、第1の閉鎖部352は後輪フォーク340の第1の側にあり、第2の閉鎖部354は後輪フォーク340の第2の反対側にある。連結部356は、シングルリアカバー350が第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント332、334の第1および第2のリア開口332a、334aの両方を同時に覆う1片のカバーであるように、後輪フォーク340の上および後輪フォーク340を横切って延在している。
【0063】
様々な実施形態によれば、シングルリアカバー350は、後輪フェンダー358を含むる。種々の実施形態によれば、後輪フェンダー358は、シングルリアカバー350が閉じたときに、後輪フェンダー358が少なくとも1つの後輪322の上に懸架されるような態様で、シングルリアカバー350の連結部356から延びている。様々な実施形態によれば、後輪フェンダー358はまた、シングルリアカバー350が閉じたときに少なくとも1つの後輪322の上に吊り下げられるような態様で、第1の閉鎖部352と第2の閉鎖部354とを接合する連結部356であってもよい。
【0064】
様々な実施形態によれば、シングルリアカバー350は、一対のホイールフォークガード359を含む。様々な実施形態によれば、一対のホイールフォークガード359は、シングルリアカバー350が閉じたときに、一対のホイールフォークガード359が後輪フォーク340のそれぞれの側部に当接するような態様で、第1および第2の閉鎖部352、354から延在している。したがって、一対のホイールフォークガード359は、シングルリアカバー350が閉じているとき、後輪フォーク340と共に少なくとも1つの後輪322が一対のホイールフォークガード359の間の空間に嵌め込まれるような離間構成であってもよい。種々の実施形態によれば、シングルリアカバー350が閉じているとき、一対のホイールフォークガード359は、後輪フォーク340のそれぞれの側部と平行にかつ一致するように、長尺状の中空ハウジング構造330の長手方向に延在している。様々な実施形態によれば、後輪フェンダー358は、一対のホイールフォークガード359を横切って懸架されている。したがって、後輪フェンダー358は、一対のホイールフォークガード359を接続する。
【0065】
図4Aおよび
図4Bは、様々な実施形態による、ライダーサポートプラットフォーム構造体体312の後部の拡大図を示す。
図4Cおよび
図4Dは、様々な実施形態による、ライダーサポートプラットフォーム構造体体312の背面の切断図を示す。様々な実施形態によれば、ライダーサポートプラットフォーム312は、シングルリアカバー350が閉じたとき、シングルリアカバー350を解放可能にロックするように構成されたロック機構360を更に含む。様々な実施形態によれば、ロック機構360は、シングルリアカバー350に配置された格納可能に伸長可能なロックピン364を有するロックセット362を含む。様々な実施形態によれば、ロック機構360は、後輪フォーク340内に位置する対応するピンホール366を含む。したがって、シングルリアカバー350が閉じたとき、シングルリアカバー350上のロックピン364を有するロックセット362は、後輪フォーク340上のピンホール366と係合する。その結果、ロックピン364は、後輪フォーク340にシングルリアカバー350をロックするためにピンホール366に挿入されるように延びる。様々な実施形態によれば、ロックセット362は、ロック機構360のロックを解除するためのキーを挿入するように、シングルリアカバー350の外面に露出されたキーホール368を含む。
【0066】
様々な実施形態によれば、ロックセット362は、一対のホイールフォークガード359のうちの1つに位置される。したがって、ロックセット362のキーホール368は、シングルリアカバー350の一対のホイールフォークガード359のうちの1つの外面に露出されている。様々な実施形態によれば、ロックセット362のロックピン364は、シングルリアカバー350の一対のホイールフォークガード359のうちの1つに対して格納可能で伸縮可能であるように構成されている。したがって、シングルリアカバー350が閉じると、ロックセット362のロックピン364は、後輪フォーク140のピンホールに挿入されるように、一対のホイールフォークガード359のうちの1つから延長する。シングルリアカバー350のロックを解除するために、ロックピン364は、一対のホイールフォークガード359のうちの1つに引き込まれる。
【0067】
様々な実施形態によれば、シングルリアカバー350は、シングルリアカバー350をロックするための1つのロック機構360を含む。
【0068】
種々の実施形態によれば、シングルリアカバー350は、ホイールフォーク係合面部355を含む。このホイールフォーク係合面部355は、シングルリアカバー350が閉じたときに後輪フォーク340の2つのプロング342のうちの1つに当接し、シングルリアカバー350が開いたときに後輪フォーク340の2つのプロングのうちの1つから離間して変位する。したがって、ロック機構360は、シングルリアカバー350が閉じたとき、後輪フォーク340の2つのプロング342のうちの1つとともに、ホイールフォーク係合面部355の突き当て部を介して、シングルリアカバー350を後輪フォーク340に解除可能にロックするように構成される。様々な実施形態によれば、ロックピン364を備えたロックセット362は、後輪フォーク340のプロング342と当接したときに、後輪フォーク340の2つのプロング342のうちの1つにおけるピンホール366に挿入するために延長可能であるように、および、ピンホール366から引き抜くために格納可能となるように、ロックピン364がホイールフォーク係合面355に対して垂直となるような態様で、シングルリアカバー350上に位置される。様々な実施形態によれば、ホイールフォーク係合面355は、ロックセット362を収容する一対のホイールフォークガード359のうちの1つの内面であってもよい。
【0069】
様々な実施形態によれば、ロック機構360は、自動ロックであるように構成される。様々な実施形態によれば、ロックセット362のロックピン364は、ロックピン364のロック位置を好ましくするように不勢されてもよく、またはバネで不勢されてもよい。様々な実施形態によれば、ロックピン364のロック先端365は、シングルリアカバー350が閉じているときに、シングルリアカバー350を開いた配置から閉じた配置に移動させるように、閉動作によって、ロックピン364を引き込むような態様で構成される。一旦、シングルリアカバー350が閉じた配置になると、ロックピン364は、シングルリアカバー350を所定位置にロックするために、ピンホール366に挿入するために自動的に延長されるように外側に付勢される。種々の実施形態によれば、シングルリアカバー350のロックを解除するために、ロック機構360は、例えば、キーによって手動操作されて、ロックピン364を後退させる。その結果、シングルリアカバー350は、閉じた配置から開いた配置に移動される。
【0070】
様々な実施形態によれば、ロックピン364のロック先端部365は、ロックピン366をロックセット362内に退避させるように、シングルリアカバー350の閉動作が後輪フォーク340の2つのプロング142のうちの1つのエッジに対してロック先端部365の面取り面をスライドさせるような態様で、面取りされている。様々な実施形態によれば、ロックピン364のロック先端部365は、ロック先端部365の下部で面取りされている。そして、ロック先端部365の上部は、直線状のままである。
【0071】
図3Eおよび
図3Fに戻って参照すると、様々な実施形態に従って、電動パーソナルモビリティデバイス300は、第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント332に挿入される第1の長尺状のバッテリー372と、第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント334に挿入される第2の長尺状のバッテリー374とを含む。
図5A、
図5B、および
図5Cは、さまざまな実施形態による、第1および第2の長尺状のバッテリー372、374の様々な図を示す。図示されるように、第1および第2の長尺状のバッテリー372、374のそれぞれは、第1の端面376および第2の端面378を含む。様々な実施形態によれば、それぞれの長尺状のバッテリー372、374の第1の端面376は、接続エレメント371を含む。様々な実施形態によれば、接続エレメントは、それぞれの第1および第2の長尺状のバッテリー372、374を電気および/または電子モジュールまたは回路に接続するための、コンタクトピン、コンタクトパッド、コンタクトスロット、または任意の適切なエレメントであってもよい。
【0072】
図5Bは、種々の実施形態による、第1および第2の長尺状のバッテリー372、374の分解図を示す。様々な実施形態によると、第1および第2の長尺状のバッテリー372、374のそれぞれは、長尺状のバッテリー372、374の第1の端部377を固定的に囲む第1の潤滑部材382と、長尺状のバッテリー372、374の第2の端部379を固定的に囲む第2の潤滑部材384とを含む。したがって、第1の潤滑部材382は、長尺状のバッテリー372、374の第1の端部377に巻き付けられる。第2の潤滑部材384は、長尺状のバッテリー372、374の第2の端部379に巻き付けられる。様々な実施形態によれば、第1および第2の潤滑部材382、384のそれぞれは、スリーブの形態であってもよい。したがって、第1および第2の潤滑部材382、384は、第1および第2の端部377、379を取り囲むように、第1および第2の端部377、379に嵌合される。様々な実施形態によれば、第1および第2の潤滑部材382、384のそれぞれは、自己潤滑性材料から形成される。さらに、様々な実施形態によれば、第1および第2の潤滑部材382、384のそれぞれの材料は、電気絶縁材料である。様々な実施形態によれば、第1および第2の潤滑部材382、384の各々は、第1および第2の長尺状のバッテリー372、374のそれぞれの第1および第2の潤滑部材382、384のみが第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント332、334の壁と接触するように、第1および第2の端部377、379の周りに円周方向の膨らみを形成する。様々な実施形態によれば、第1および第2の潤滑部材382、384は、容易なメンテナンスのために交換されるように、取り外し可能に構成される。様々な実施形態によれば、第1の潤滑部材382および第2の潤滑部材382は、交換可能であるように同一である。
【0073】
図5Cは、様々な実施形態に従う、第1および第2の長尺状のバッテリー372、374のそれぞれの第2の端面378を示す。様々な実施態様によれば、第1および第2の長尺状のバッテリー372、374は、長尺状のバッテリー372、374の第2の端面378に配置された回動可能なプルリング386を含む。様々な実施態様によれば、プルリング386は、第2の端面378に対して枢動可能であるように構成されている。その結果、プルリング386は、プルリングが長尺状のバッテリー372、374の第2の端面378と平行である折りたたみ配向と、プルリング386が長尺状のバッテリー372、374の第2の端面378に対して垂直である展開配向との間で枢動可能である。これにより、長尺状の内部バッテリーコンパートメント332、334から長尺状のバッテリー372、374を引き出すためのプルリング386に指を挿入することができる。様々な実施態様によれば、プルリング386は、長尺状のバッテリー372、374の第2の端面378に接続されたプルリング386の円周に沿った点に接する旋回軸を中心に旋回されるように構成される。様々な実施形態によれば、プルリング386は、旋回軸の周りに0°~180°の角度の範囲で回転するように構成される。
【0074】
様々な実施態様によれば、第1および第2の長尺状のバッテリー372、374の各々は、長尺状のバッテリー372、374の第2の端面378上にバッテリーステータスインジケータ388を含む。様々な実施形態によれば、バッテリーステータスインジケータ388は、点灯されている光の数に基づいて、長尺状のバッテリー372、374の強度を示す光の列である。様々な実施形態によれば、バッテリーステータスインジケータ388は、ステータスバー、または長尺状のバッテリー372、374の強度を表す数字またはパーセンテージを示すLCDスクリーンである。様々な実施形態によれば、バッテリーステータスインジケータは、長尺状のバッテリー372、374の強度を表すために、異なる色または異なるシーケンス/数の点滅を示すライトインジケータであってもよい。様々な実施形態によれば、第1および第2の長尺状のバッテリー372、374は、バッテリーチェックボタン389を含む。様々な実施形態によれば、バッテリーステータスインジケータ388は、バッテリーチェックボタン389を押すと、バッテリーステータスを示す。
【0075】
図6は、様々な実施形態による長尺状の中空ハウジング構造330の断面を示す。様々な実施態様によれば、長尺状の中空ハウジング構造330の内部空間はさらに、長尺状の中空ハウジング330に沿って、および、第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント332、334の間に長さ方向に延びる軸コンパートメント338を画定するように仕切られている。様々な実施態様によれば、長尺状の中空ハウジング構造330は、長尺状の中空ハウジング構造330の内部空間を3つの別個の区画(すなわち、第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント332、第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント334および軸コンパートメント338)に区画する2つの仕切り壁337を含む。種々の実施形態によれば、3つの別個の区画は、中央の軸コンパートメント338と、軸コンパートメント338の一方の側の第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメント332と、軸コンパートメント338に対して反対の第2の側の第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメント334とともに、長手方向に互いに平行である。
【0076】
様々な実施形態によれば、軸コンパートメント338は、配線、回路および電子部品を収容するように構成される。様々な実施形態によれば、軸コンパートメント338の真上の天井パネル部333の断面を強化することができる。様々な実施形態によれば、軸コンパートメント338の真上の天井パネル部333の部分の厚さは、長尺状の中空ハウジング構造330の他の部分よりも厚い。様々な実施形態によれば、2つの仕切り壁337も強化することができる。様々な実施形態によれば、2つの仕切り壁337の厚さは、軸コンパートメント338の真上の天井パネル部333の部分の厚さに類似するように構成される。
【0077】
様々な実施形態によれば、長尺状の中空ハウジング構造330は、天井パネル部333、フロアパネル部331、側壁部335a、335b、仕切り壁337、またはそれらの任意の組合せで、長手方向に延びる1つまたは複数の長尺状の空隙(ボイド)339を含む。様々な実施形態によれば、長尺状の中空ハウジング構造330は、軸コンパートメント338および仕切り壁337の真上の天井パネル部333の部分で長手方向に延びる1つまたは複数の長尺状の空隙339を含む。
【0078】
様々な実施形態によれば、長尺状の中空ハウジング構造330は、長尺状の中空ハウジング構造330の下側外面に沿って、長手方向に延びる2つ以上の長尺リブ328を含む。様々な実施形態によれば、2つ以上の長尺リブ328の各々は、長尺状の中空ハウジング構造330の対応する仕切り壁337に整列される。
【0079】
図3Cに戻って参照すると、様々な実施形態に従って、長尺状の中空ハウジング構造330は、長尺状の中空ハウジング構造330の下側に取り付けられたキックスタンド329を含む。
【0080】
様々な実施形態によれば、複数のバッテリー372、374を同時に充電するように構成されたスタンドアロン充電ラックの形態で、交換可能なバッテリー充電ステーションが提供される。様々な実施形態によれば、交換可能なバッテリー充電ステーションは、同時に充電するために複数のバッテリー372、374をサポートするように構成される。種々の実施形態によれば、交換可能なバッテリー充電ステーションは、使いやすくかつ小型であるように構成される。様々な実施形態によれば、交換可能なバッテリー充電ステーションは、高速充電をサポートするように構成される。様々な実施形態によれば、交換可能なバッテリー充電ステーションは、複数のタイプのバッテリーを支持するように、変更可能なコネクタを有するように構成される。
【0081】
様々な実施形態によれば、電動パーソナルモビリティデバイス100、200、300は、パーソナルモビリティデバイスシェアリングシステムに提供される。様々な実施形態によれば、シェアリングシステムは、パーソナルモビリティデバイスを交通モードとして使用するように、登録されたライダーがネットワーク化されたアプリケーション(例えば、モバイルアプリケーションなど)を介してオンサイトで容易にレンタルするために、複数の場所に配備された複数の電動パーソナルモビリティデバイス100、200、300を含む。様々な実施形態によれば、シェアリングシステムは、複数の電動パーソナルモビリティデバイス100、200、300から取り外されたスタンドアロンバッテリーを充電するように構成されたバッテリー充電ステーションを含む。従って、シェアリングシステム内の複数の電動パーソナルモビリティデバイス100、200、300は、複数の電動パーソナルモビリティデバイス100、200、300のダウンタイムを減少させることができるバッテリーの高速交換によって再充電される。
【0082】
以下の実施例は、様々な実施形態に関する。
【0083】
実施例1は、電動パーソナルモビリティデバイスである。これは、
ライダーサポートプラットフォーム構造体と、ライダーサポートプラットフォーム構造体に結合されたステアリング柱とを含む本体と、
少なくとも1つの前輪と、少なくとも1つの後輪とを有し、前記本体を支持するホイール配列と、を含み、
前記少なくとも1つの前輪は、前記ステアリング柱によって操作可能に構成され、
ライダーサポートプラットフォーム構造体は、
長尺状の中空ハウジング構造のそれぞれの長尺状の側部に沿って長さ方向に延び、長尺状の中空ハウジング構造の後部にそれぞれのリア開口を有する第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメントを画定するように仕切られた内部空間を囲む長尺状の中空ハウジング構造と、
第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメントのリア開口の間で長尺状の中空ハウジング構造の後部から長手方向に固定的に延びる後輪フォークと、を含み、
後輪フォークは、少なくとも1つの後輪を保持する。
【0084】
実施例2において、実施例1の主題は、ライダーサポートプラットフォームが第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメントのリア開口に対して、開閉可能なシングルリアカバーを更に含むことを任意に含む。そのシングルリアカバーは、
シングルリアカバーが閉じたときにそれぞれのリア開口を隠すために各リア開口と同時に係合するように、かつ、シングルリアカバーが開いたときにそれぞれのリア開口を露出するために各リア開口から同時に離れるように、第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメントのそれぞれのリア開口に対応する第1および第2の閉鎖部を含む。
【0085】
実施例3では、実施例2の主題は、シングルリアカバーが長尺状の中空ハウジング構造に旋回可能に連結されていることを任意に含む。
【0086】
実施例4では、実施例2または3の主題は、任意選択で、ライダーサポートプラットフォームがシングルリアカバーが閉じたときにシングルリアカバーを解放可能にロックするように構成されたロック機構をさらに含むことを含む。
【0087】
実施例5において、実施例4の主題は、シングルリアカバーが閉じているときに後輪フォークに当接し、シングルリアカバーが開いているときに後輪フォークから離間して配置されるホイールフォーク係合面部を更に含むことを任意に含む。そして、ロック機構は、シングルリアカバーが閉じているときに、後輪フォークとホイールフォーク係合面部の当接によって、シングルリアカバーを後輪フォークに解除可能にロックするように構成されている。
【0088】
実施例6では、実施例1~5のいずれか1つの主題は、長尺状の中空ハウジング構造の内部空間が長尺状の中空ハウジングに沿って、かつ第1および第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメントの間で、長手方向に延在する軸コンパートメントを画定するようにさらに仕切られていることを任意選択で含む。
【0089】
実施例7では、実施例1~6のいずれか1つの主題は、長尺状の中空ハウジング構造が天井パネル部、フロアパネル部、側壁部、仕切り壁、またはそれらの任意の組合せで、長手方向に延びる1つまたは複数の長尺状の空隙を含むことを任意選択で含む。
【0090】
実施例8では、実施例1~7のいずれか1つの主題は、長尺状の中空ハウジングが長尺状の中空ハウジング構造の下側外面に沿って長手方向に延在する2つ以上の長尺リブを含むことを任意に含む。
【0091】
実施例9では、実施例8の主題は、2つ以上の長尺リブの各々が長尺状の中空ハウジング構造の対応する仕切り壁に整列されていることを任意に含む。
【0092】
実施例10において、実施例1ないし9のいずれか1つの主題は、任意に、第1の長尺状の内部バッテリーコンパートメントに挿入される第1の長尺状のバッテリーと、第2の長尺状の内部バッテリーコンパートメントに挿入される第2の長尺状のバッテリーとを含む。第1および第2の長尺状のバッテリーのそれぞれは、第1の端面および第2の端面を含む。各長尺状のバッテリーの第1の端面は、接続エレメントを含む。
【0093】
実施例11において、実施例10の主題は、任意に、第1および第2の長尺状のバッテリーの各々が、長尺状のバッテリーの第1の端部を固定的に取り囲む第1の潤滑部材と、長尺状のバッテリーの第2の端部を固定的に取り囲む第2の潤滑部材とを含む。
【0094】
実施例12では、実施例11の主題は、第1および第2の潤滑部材の各々がスリーブの形態であり、自己潤滑材料から形成されることを任意に含む。
【0095】
実施例13では、実施例10~12のいずれか1つの主題は、任意選択で、第1および第2の長尺状のバッテリーのそれぞれが、長尺状のバッテリーの第2の端面上に配置された回転可能なプルリングを含むことを含む。
【0096】
実施例14では、実施例10~13のいずれか1つの主題は、任意選択で、第1および第2の長尺状のバッテリーのそれぞれが、長尺状のバッテリーの第2の端面上にバッテリーステータスインジケータを含むことを含む。
【0097】
実施例15は、実施例1~14のいずれかに記載の電動パーソナルモビリティデバイスを含むパーソナルモビリティデバイスシェアリングシステムである。
【0098】
実施例16において、実施例15の主題は、電動式パーソナルモビリティデバイスから取り外されたスタンドアロンバッテリーパックを充電するように構成されたバッテリー充電ステーションを任意に含む。
【0099】
実施例17は、実施例1~14のいずれか1つに係る電動パーソナルモビリティデバイスを提供する工程を含むパーソナルモビリティデバイスのシェアリングシステムを操作する方法である。
【0100】
実施例18において、実施例17の主題は、任意に、バッテリー充電ステーションにおいて、電動パーソナルモビリティデバイスから取り外されたスタンドアロンバッテリーパックのバッテリー充電を実行する工程を含む。
【0101】
種々の実施形態は、バッテリー充電の問題に対処するために、電動スクーターのオペレータのための効率的で安全な解決策を提供した。種々の実施形態は、パーソナルモビリティデバイスシェアリングシステムにおいて使用される電動パーソナルモビリティデバイスを提供する。これは、現場において、電動パーソナルモビリティデバイスの最小のダウンタイムでバッテリーの容易な交換を可能にする。
【0102】
本発明は、特定の実施形態を参照して特に示され、説明されてきたが、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、形態および詳細の様々な変更、修正、変形を行うことができることを当業者は理解されたい。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって示される。したがって、特許請求の範囲の同等性の意味および範囲内に入るすべての変更は、包含されることが意図される。