(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-07
(45)【発行日】2023-08-16
(54)【発明の名称】電力制御のための方法、端末デバイス及びネットワークデバイス
(51)【国際特許分類】
H04W 52/14 20090101AFI20230808BHJP
H04W 52/24 20090101ALI20230808BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20230808BHJP
【FI】
H04W52/14
H04W52/24
H04W72/0457
(21)【出願番号】P 2022140308
(22)【出願日】2022-09-02
(62)【分割の表示】P 2020538708の分割
【原出願日】2018-01-12
【審査請求日】2022-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】シ、チファ
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ウェンホン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、チー
【審査官】久松 和之
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-506440(JP,A)
【文献】MediaTek Inc.,Summary of Bandwidth Part Operation,3GPP TSG RAN WG1 Meeting 91 R1-1721504,2017年11月29日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の帯域幅部分BWPを含むシステムに応用される電力制御のための方法であって、
ネットワークデバイスが端末デバイスに第2の情報を送信することを含み、
前記第2の情報は、BWPと下り参照信号DL RSリソースグループとの対応関係を示すために使用され、
前記対応関係において各前記BWPが1つのDL RSリソースグループに対応し、
前記対応関係は、第1のBWPと第1のDL RSリソースグループとの対応関係を含み、
前記第1のDL RSリソースグループは、少なくとも1つのDL RSリソースを含み、
前記少なくとも1つのDL RSリソースに対応する信号は、前記端末デバイスが伝送される上りデータを送信する送信電力を計算する時に使用されるパスロス推定値を決定するために使用さる
ことを特徴とする電力制御のための方法。
【請求項2】
前記対応関係がM個のDL RSリソースグループとY個のアップリンクBWPとの対応関係を含み、MとYが1よりも大きい正の整数である
ことを特徴とする請求項1に記載の電力制御のための方法。
【請求項3】
前記対応関係は、K個のDL RSリソースグループとX個のダウンリンクBWPとの対応関係を含み、KとXが1よりも大きい正の整数であり、KがX以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の電力制御のための方法。
【請求項4】
前記方法は、さらに、
前記ネットワークデバイスが前記端末デバイスに第1の情報を送信することを含み、前記第1の情報が前記第1のBWPを活性化するように指示する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の電力制御のための方法。
【請求項5】
前記第1の情報は、下り制御情報DCIに搬送される
ことを特徴とする請求項4に記載の電力制御のための方法。
【請求項6】
前記第2の情報は、上位層シグナリングに搬送される
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の電力制御のための方法。
【請求項7】
前記DL RSリソースは、チャネル状態情報参照信号CSI-RSリソース及び/又は同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロックSS/PBCH Blockを含む
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の電力制御のための方法。
【請求項8】
複数の帯域幅部分BWPを含むシステムに応用され、第1の送信ユニットを備えるネットワークデバイスであって、
前記第1の送信ユニットは、ネットワークデバイスが端末デバイスに第2の情報を送信するように構成され、
前記第2の情報は、BWPと下り参照信号DL RSリソースグループとの対応関係を示すために使用され、
前記対応関係において各前記BWPが1つのDL RSリソースグループに対応し、
前記対応関係は、第1のBWPと第1のDL RSリソースグループとの対応関係を含み、
前記第1のDL RSリソースグループは、少なくとも1つのDL RSリソースを含み、
前記少なくとも1つのDL RSリソースに対応する信号は、前記端末デバイスが伝送される上りデータを送信する送信電力を計算する時に使用されるパスロス推定値を決定するために使用される
ことを特徴とするネットワークデバイス。
【請求項9】
前記対応関係がM個のDL RSリソースグループとY個のアップリンクBWPとの対応関係を含み、MとYが1よりも大きい正の整数である
ことを特徴とする請求項8に記載のネットワークデバイス。
【請求項10】
前記対応関係は、K個のDL RSリソースグループとX個のダウンリンクBWPとの対応関係を含み、KとXが1よりも大きい正の整数であり、KがX以下である
ことを特徴とする請求項8に記載のネットワークデバイス。
【請求項11】
前記送信ユニットは、さらに、
前記端末デバイスに第1の情報を送信するように構成され、
前記第1の情報が前記第1のBWPを活性化するように指示する
ことを特徴とする請求項8~10のいずれか1項に記載のネットワークデバイス。
【請求項12】
前記第1の情報は、下り制御情報DCIに搬送される
ことを特徴とする請求項11に記載のネットワークデバイス。
【請求項13】
前記第2の情報は、上位層シグナリングに搬送される
ことを特徴とする請求項8~12のいずれか1項に記載のネットワークデバイス。
【請求項14】
前記DL RSリソースは、チャネル状態情報参照信号CSI-RSリソース及び/又は同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロックSS/PBCH Blockを含む
ことを特徴とする請求項8~13のいずれか1項に記載のネットワークデバイス。
【請求項15】
コンピュータに請求項1~7のいずれか1項に記載の電力制御のための方法を実行させる
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の実施例は、通信分野に関し、具体的に、電力制御のための方法、端末デバイス及びネットワークデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の新ラジオ( New Radio、NR )設計では、ユーザ機器( User Equipment、UE )の上り伝送がマルチビームをサポートしない場合、ネットワークは、上り伝送のパスロス推定のためにUEに1つの下り参照信号( Downlink Reference Signal、DL RS )を構成するだけである。しかし、ネットワークデバイスは、UEのために複数の帯域幅部分( bandwidth part、BWP )を構成し、シグナリングを介してUEが異なるBWPで動的に伝送するように指示することができ、これにより、端末デバイスは、いずれのBWPに切り替える場合でも、上り伝送のためのパスロス推定として同じDL RSを使用することができ、上り伝送のためのパスロス推定誤差を大きくし、システム性能を低下させる。
【発明の概要】
【0003】
本願の実施例は、上記に鑑みて、電力制御の精度を向上させ、システムの性能を改善させることができる電力制御のための方法、端末デバイス及びネットワークデバイスを提供する。
【0004】
第1の態様は、電力制御のための方法を提供し、該方法は、端末デバイスが第1の帯域幅部分に対応する第1の下り参照信号リソースグループを決定することと、該端末デバイスが該第1の下り参照信号リソースグループにおける下り参照信号リソースに対応する信号に基づいて、伝送される上りデータの送信電力の計算に使用されるパスロス値を決定することとを含み、該第1の下り参照信号リソースグループは、少なくとも1つの下り参照信号リソースを含む。
【0005】
各BWPで対応する下り参照信号のリソースグループをそれぞれ構成することで、端末デバイスは上り伝送に対するパスロス推定をより良好に行うことができ、電力制御の精度向上に寄与し、システム性能を向上させることができる。
【0006】
ある実現可能な形態において、該端末デバイスが第1の帯域幅部分に対応する第1の下り参照信号リソースグループを決定することは、該端末デバイスが帯域幅部分と下り参照信号リソースグループとのマッピング関係に基づいて、該第1の帯域幅部分に対応する該第1の下り参照信号リソースグループを決定することを含む。
【0007】
端末デバイスは、BWPと下り参照信号リソースグループとのマッピング関係に基づいて、対応するBWPの下り参照信号リソースグループを決定することができ、これにより、端末デバイスは、BWPを動的に切り替えながら適切な下り参照信号リソースグループを柔軟に使用して上り伝送のパスロス推定を行うことができる。
【0008】
ある実現可能な形態において、該マッピング関係は、K個の下り参照信号リソースグループとX個の下り帯域幅部分との対応関係を含み、KとXが1よりも大きい正の整数であり、KがX以下である。
【0009】
ある実現可能な形態において、該マッピング関係は、M個の下り参照信号リソースグループとY個の上り帯域幅部分との対応関係を含み、MとYが1よりも大きい正の整数である。
【0010】
ある実現可能な形態において、該方法は、さらに、該端末デバイスがネットワークデバイスにより送信された第1の情報を受信することを含み、該第1の情報は、該第1の帯域幅部分を活性化するように指示し、該端末デバイスが帯域幅部分と下り参照信号リソースグループとのマッピング関係に基づいて、該第1の帯域幅部分に対応する該第1の下り参照信号リソースグループを決定することは、該端末デバイスが該マッピング関係及び該第1の帯域幅部分に基づいて、該第1の帯域幅部分に対応する該第1の下り参照信号リソースグループを決定することを含む。
【0011】
ある実現可能な形態において、該第1の情報は、上位層シグナリング、メディアアクセス制御MAC制御要素CEシグナリング又は下り制御情報DCIに搬送される。
【0012】
ある実現可能な形態において、該方法は、さらに、該端末デバイスがネットワークデバイスにより送信された第2の情報を受信することを含み、該第2の情報が該マッピング関係を示す。
【0013】
ある実現可能な形態において、該第2の情報は、上位層シグナリング、メディアアクセス制御MAC制御要素CEシグナリング又は下り制御情報DCIに搬送される。
【0014】
ある実現可能な形態において、端末デバイスが第1の帯域幅部分に対応する第1の下り参照信号リソースグループを決定する前に、該方法は、さらに、該端末デバイスがネットワークデバイスにより送信された第3の情報を受信することを含み、該第3の情報は、活性化される該第1の帯域幅部分に対応する該第1の下り参照信号リソースグループを示し、該端末デバイスが第1の帯域幅部分に対応する第1の下り参照信号リソースグループを決定することは、該端末デバイスが該第3の情報に基づいて、該第1の帯域幅部分に対応する該第1の下り参照信号リソースグループを決定することを含む。
【0015】
ある実現可能な形態において、該第3の情報は、該第1の帯域幅部分の活性化を指示するための上位層シグナリング、メディアアクセス制御MAC制御要素CEシグナリング又は下り制御情報DCI中に搬送される。
【0016】
ある実現可能な形態において、該下り参照信号リソースは、チャネル状態指示参照信号CSI-RSリソース及び/又は同期信号/ブロードキャストチャンネルブロックを含む。
【0017】
ある実現可能な形態において、該方法は、さらに、該端末デバイスが該パスロス値に基づいて、該伝送される上りデータの送信電力を決定することと、該端末デバイスが該送信電力に基づいて、該伝送される上りデータを送信することとを含む。
【0018】
第2の態様は、電力制御のための方法を提供し、該方法は、ネットワークデバイスが端末デバイスに第1の情報を送信することを含み、該第1の情報は、該端末デバイスが第1の帯域幅部分に対応する第1の下り参照信号リソースグループを決定するために使用され、該第1の下り参照信号リソースグループにおける下り参照信号リソースに対応する信号は、該端末デバイスが伝送される上りデータの送信電力を計算する時に使用されるパスロス値を決定するために使用され、該第1の下り参照信号リソースグループが少なくとも1つの下り参照信号リソースを含む。
【0019】
ある実現可能な形態において、該第1の情報は、帯域幅部分と下り参照信号リソースグループとのマッピング関係である。
【0020】
ある実現可能な形態において、該マッピング関係は、K個の下り参照信号リソースグループとX個の下り帯域幅部分との対応関係を含み、KとXが1よりも大きい正の整数であり、KがX以下である。
【0021】
ある実現可能な形態において、該マッピング関係は、M個の下り参照信号リソースグループとY個の上り帯域幅部分との対応関係を含み、MとYが1よりも大きい正の整数である。
【0022】
ある実現可能な形態において、該方法は、さらに、該ネットワークデバイスが該端末デバイスに第2の情報を送信することを含み、該第2の情報は、該第1の帯域幅部分を活性化するように指示する。
【0023】
ある実現可能な形態において、該第2の情報は、上位層シグナリング、メディアアクセス制御MAC制御要素CEシグナリング又は下り制御情報DCIに搬送される。
【0024】
ある実現可能な形態において、該第1の情報は、上位層シグナリング、メディアアクセス制御MAC制御要素CEシグナリング又は下り制御情報DCIに搬送される。
【0025】
ある実現可能な形態において、該第1の情報は、活性化される該第1の帯域幅部分に対応する該第1の下り参照信号リソースグループを示す。
【0026】
ある実現可能な形態において、該第1の情報は、該第1の帯域幅部分の活性化を指示するための上位層シグナリング、メディアアクセス制御MAC制御要素CEシグナリング又は下り制御情報DCIに搬送される。
【0027】
ある実現可能な形態において、該下り参照信号リソースは、チャネル状態指示参照信号CSI-RSリソース及び/又は同期信号/ブロードキャストチャンネルブロックを含む。
【0028】
第3の態様は、上記の第1の態様または第1の態様の任意の可能な実装における方法を実行するための端末デバイスを提供する。具体的には、端末デバイスは、上記の第1の態様または第1の態様の任意の可能な実装形態における方法を実行するためのユニットを含む。
【0029】
第4の態様は、上記の第2の態様または第2の態様の任意の可能な実装における方法を実行するためのネットワークデバイスを提供する。具体的には、ネットワークデバイスは、上記の第2の態様または第2の態様の任意の可能な実装形態における方法を実行するためのユニットを含む。
【0030】
第5の形態は、メモリと、プロセッサと、入力インタフェースと、出力インタフェースとを有する端末デバイスを提供する。メモリ、プロセッサ、入力インタフェース、出力インタフェースは、バスシステムを介して接続される。メモリは、命令を記憶するために使用され、プロセッサは、メモリに記憶された命令を実行して、第1の態様または第1の態様の任意の可能な実装形態において、方法を実行するために使用される。
【0031】
第6の形態は、メモリと、プロセッサと、入力インタフェースと、出力インタフェースとを有するネットワークデバイスを提供する。メモリ、プロセッサ、入力インタフェース、出力インタフェースは、バスシステムを介して接続される。メモリは、命令を記憶するために使用され、プロセッサは、メモリに記憶された命令を実行して、第2の態様または第2の態様の任意の可能な実装形態において、方法を実行するために使用される。
【0032】
第7の態様は、上記の第1の態様または第1の態様の任意の可能な実装形態における方法、または上記の第2の態様または第2の態様の任意の可能な実装形態における方法を実行するためのコンピュータソフトウェア命令を記憶するためのコンピュータ記憶媒体を提供し、上記の態様を実行するように設計されたプログラムを含む。
【0033】
第8の態様は、命令を備えるコンピュータプログラム製品を提供し、コンピュータ上で実行されると、コンピュータに、上記の第1の態様もしくは第1の態様の任意の実装形態における方法、または上記の第2の態様もしくは第2の態様の任意の実装形態における方法を実行させる。
【0034】
本願において、端末デバイス及びネットワークデバイス等の名称は、機器自体を限定するものではなく、実際の実現においては、これらの機器は別の名称で登場してもよい。各装置の機能が本願と類似する限り、本願の特許請求の範囲及びその均等物の範囲に属する。
【0035】
本願のこれらの態様または他の態様は、以下の実施例の説明においてより容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本願の実施例における応用シーンの模式図である。
【
図2】本願の実施例における上り電力のためのブロック図である。
【
図3】本願の実施例における上り電力のための他のブロック図である。
【
図4】本願の実施例における端末デバイスのブロック図である。
【
図5】本願の実施例におけるネットワークデバイスのブロック図である。
【
図6】本願の実施例における端末デバイスの他のブロック図である。
【
図7】本願の実施例におけるネットワークデバイス他のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本願の実施例における技術的解決策を、本願の実施例における添付図面と併せて、明確かつ完全に説明する。
【0038】
本願の実施例の技術的解決策は、例えば、全地球移動通信( Global System of Mobile communication、GSM )システム、符号分割多元接続( Code Division Multiple Access、CDMA )システム、広帯域符号分割多元接続( Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA )システム、汎用パケット無線サービス( General Packet Radio Service、GPRS )、ロングタームエボリューションLTEシステム、LTE周波数分割複信( Frequency Division Duplex、FDD )システム、LTE時分割複信( Time Division Duplex、TDD )、汎用移動通信システム( Universal Mobile Telecommunication System、UMTS )、全地球相互接続マイクロ波アクセス( Worldwide Interoperability for Microwave Access、WiMAX )通信システム、新規無線( New Radio、NR )、又は将来の5Gシステム等の様々な通信システムに適用可能であることが理解されるべきである。
【0039】
特に、本出願の実施例の技術的解決策は、スパースコード多元接続( Sparse Code Multiple Access、SCMA )システム、低密度シグネチャ( Low Density Signature、LDS )システム等の様々な非直交多元接続技術に基づく通信システムに適用され得るが、SCMAシステム及びLDSシステムは、通信分野において別名としても知られてもよい。さらに、本願の実施例の技術的方式は、非直交多元接続技術を採用するマルチキャリア伝送システム、例えば、非直交多元接続技術を採用する直交周波数分割多重( Orthogonal Frequency Division Multiplexing、OFDM )、フィルタグループマルチキャリア( Filter Bank Multi-Carrier、FBMC )、汎用周波数分割多重( Generalized Frequency Division Multiplexing、GFDM )、フィルタリング直交周波数分割多重( Filtered-OFDM、F-OFDM )システム等に適用されてもよい。
【0040】
本願の実施例における端末デバイスは、ユーザ装置( User Equipment、UE )、アクセス端末、ユーザ装置、ユーザ局、移動局、リモート端末、モバイル装置、ユーザ端末、無線通信装置、ユーザエージェント又はユーザ装置を指してもよい。アクセス端末は、セルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル( Session Initiation Protocol、SIP )電話、ワイヤレスローカルループ( Wireless Local Loop、WLL )局、パーソナルデジタル処理( Personal Digital Assistant、PDA )、ワイヤレス通信機能を有するハンドヘルドデバイス、コンピューティングデバイス、またはワイヤレスモデムに接続された他の処理デバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、将来の5Gネットワークにおける端末デバイス、または将来に発展する公共地上モバイル通信ネットワーク( Public Land Mobile Network、PLMN )における端末デバイスなどであり得るが、本開示の実施例は限定されない。
【0041】
本願の実施例におけるネットワークデバイスは、端末デバイスと通信するための装置であってもよく、該ネットワークデバイスは、GSM又はCDMAにおける基地局( Base Transceiver Station、BTS )、WCDMAシステムにおける基地局( NodeB、NB )、LTEシステムにおける発展型基地局( Evolutional NodeB、eNB又はeNodeB )、クラウド無線アクセスネットワーク( Cloud Radio Access Network、CRAN )シナリオにおける無線コントローラであってもよく、又は該ネットワークデバイスは、中継局、アクセスポイント、車載装置、ウェアラブル装置、及び将来の5Gネットワークにおけるネットワークデバイス、又は将来の発展型PLMNネットワークにおけるネットワークデバイス等であってもよく、本願の実施例は限定されない。
【0042】
図1は、本願の実施例に係る応用シーンの概略図である。
図1の通信システムは、端末デバイス10とネットワークデバイス20とを含みうる。ネットワークデバイス20は、端末デバイス10に通信サービスを提供し、コアネットワークにアクセスするためのものであり、端末デバイス10は、ネットワークデバイス20から送信された同期信号やブロードキャスト信号等を検索することによりネットワークにアクセスし、ネットワークとの通信を行う。
図1に示される矢印は、端末デバイス10とネットワークデバイス20との間のセルラーリンクを介した上り/下りの伝送を表すことができる。
【0043】
現在のNR設計では、UEの上り伝送が異なるビームをサポートするとき、ネットワークは、UEに異なるビームに対応するDL RSを構成して、端末デバイスが異なるビームを利用して上り伝送するときに、それぞれのDL RSに従ってパスロス推定を行うことができる。UEの上り伝送がマルチビームをサポートしない場合、ネットワークは、UEのために1つのDL RSだけを構成する。
【0044】
NRでは、ネットワークは、UEのための複数の下り帯域幅部分( Downlink bandwidth part、DL BWP )または上り帯域幅部分( Uplink bandwidth part、UL BWP )を構成することができ、ネットワークは、下り制御情報( Downlink Control Information、DCI )またはメディアアクセス制御( Media Access Control、MAC )制御要素( Control Element、CE )などによって、異なるBWP上での相対的動的な伝送を示すことができる。BWPを切り替えた後も、同じDL RSを用いて上り伝送のパスロス推定を行うと、誤差が大きくなり、算出される送信電力が不十分となるおそれがある。このため、端末デバイスがBWPを切り替えた後に、より適切なDL RSを利用してパスロス推定を行う方法が必要がある。
【0045】
図2は本願の実施例における電力制御のための方法100のブロック図である。
図2に示すように、該方法100は、以下の少なくともの一部を含む。
【0046】
S110において、端末デバイスが第1の帯域幅部分に対応する第1の下り参照信号リソースグループを決定し、該第1の下り参照信号リソースグループが少なくとも1つの下り参照信号リソースを含み、
S120において、該端末デバイスが該第1の下り参照信号リソースグループにおける下り参照信号リソースに対応する信号に基づいて、伝送される上りデータの送信電力の計算に使用されるパスロス値を決定する。
【0047】
具体的には、ネットワークデバイスは、端末デバイスのためにK個のDL RSリソースグループを構成することができ、ここで、各DL RSリソースグループは、少なくとも1つのDL RSを含むことができる。各DL RSが含むDL RSの数は、端末デバイスによってサポートされるビームの数と同じであってもよい。例えば、端末デバイスがマルチビームをサポートしない場合、各DL RSリソースグループは、1つのDL RSリソースを含み、端末デバイスがN個のビームをサポートし、Nは1より大きい正の整数である場合、DL RSリソースグループの各々は、N個のDL RSリソースを含む。ネットワークデバイスは、端末デバイスのために構成されたDL BWPまたはUL BWPを、K個のDL RSリソースグループの一部または全部に関連付けることができる。これにより、端末デバイスは、該当するBWPに対応するDL RSリソースグループを取得し、さらに、特定されたDL RSリソースグループ中のDL RSリソースに対応する信号を用いて、上り伝送のパスロス値を特定することができる。
【0048】
したがって、本願の実施例の電力制御のための方法は、電力制御の精度を向上させるのに有利であり、システム性能を向上させることができる。
【0049】
任意選択で、本願の実施例において、該端末デバイスが第1の帯域幅部分に対応する第1の下り参照信号リソースグループを決定することは、該端末デバイスが帯域幅部分と下り参照信号リソースグループとのマッピング関係に基づいて、該第1の帯域幅部分に対応する該第1の下り参照信号リソースグループを決定することを含む。
【0050】
端末デバイスは、予めBWPとDL RSリソースグループとのマッピング関係を記憶しており、具体的には、該マッピング関係は、ネットワークデバイスで構成されていてもよいし、プロトコルで合意されていてもよい。端末デバイスがする時にその内部の記憶モジュールに該マッピング関係が記憶される。端末デバイスがあるBWPに切り替える場合、端末デバイスは、切り替えるBWPに対応するDL RSリソースグループをマッピング関係から検索し、端末デバイスは、決定されたDL RSリソースグループの中のDL RSリソースに対応する信号に基づいて、上り伝送のパスロス推定を行うことができる。
【0051】
端末デバイスは、BWPと下り参照信号リソースグループとのマッピング関係に基づいて、BWP上の下り参照信号リソースグループを決定することができ、これにより、端末デバイスは、BWPを動的に切り替えながら適切な下り参照信号リソースグループを柔軟に使用して上り伝送のパスロス推定を行うことができる。
【0052】
なお、このマッピング関係は、DL BWPとDL RSリソースグループとの間の対応関係であってもよく、マッピング関係は、UL BWPとDL RSリソースグループとの間の対応関係であってもよく、マッピング関係は、DL BWP、UL BWP、及びDL RSの三者間のマッピング関係であってもよく、本願実施例は、BWPのタイプを限定しない。
【0053】
また、ネットワークデバイスが端末デバイスに構成するDL RSリソースグループの数は、端末デバイスに構成するDL BWPの数よりも多くはならないことを理解されたい。しかし、ネットワークデバイスが端末デバイスに構成するDL RSのリソースグループの数は、端末デバイスに構成するUL BWPの数により限定されない。
【0054】
任意選択で、本願の実施例において、該方法は、さらに、該端末デバイスがネットワークデバイスにより送信された第1の情報を受信することを含み、該第1の情報は、該第1の帯域幅部分を活性化するように指示し、該端末デバイスが帯域幅部分と下り参照信号リソースグループとのマッピング関係に基づいて、該第1の帯域幅部分に対応する該第1の下り参照信号リソースグループを決定することは、該端末デバイスが該マッピング関係及び該第1の帯域幅部分に基づいて、該第1の帯域幅部分に対応する該第1の下り参照信号リソースグループを決定することを含む。
【0055】
具体的には、ネットワークデバイスは、あるBWPを活性化することを、上位層シグナリング、MAC CEシグナリング、またはDCIシグナリングによって端末デバイスに指示してもよく、DL BWPであってもよく、UL BWPであってもよく、該上位層シグナリングは、例えば、無線リソース制御( Radio Resource Control、RRC )シグナリングであってもよい。
【0056】
任意選択で、マッピング関係がネットワークデバイスによって端末デバイスに構成される場合、ネットワークデバイスは、同様に、上位層シグナリング、MAC CEシグナリング、またはDCIシグナリングによって端末デバイスに示され得る。
【0057】
任意選択で、端末デバイスが第1の帯域幅部分に対応する第1の下り参照信号リソースグループを決定する前に、該方法は、さらに、該端末デバイスがネットワークデバイスにより送信された第3の情報を受信することを含み、該第3の情報は、活性化される該第1の帯域幅部分に対応する該第1の下り参照信号リソースグループを示し、該端末デバイスが第1の帯域幅部分に対応する第1の下り参照信号リソースグループを決定することは、該端末デバイスが該第3の情報に基づいて、該第1の帯域幅部分に対応する該第1の下り参照信号リソースグループを決定することを含む。
【0058】
つまり、ネットワークデバイスは、端末デバイスにBWPとDL RSリソースグループとのマッピング関係を前もって構成するのではなく、ネットワークデバイスが端末デバイスにBWPの切り替えを指示したときに、そのBWPに対応するDL RSリソースグループを端末デバイスに構成するようにしてもよい。例えば、ネットワークデバイスがBWP1の活性化を指示すると、ネットワークデバイスは、そのBWP1を参照し、端末デバイスにそのBWP1に適合するDL RSリソースグループを構成して端末デバイスに指示することができ、さらに、端末デバイスは、指示されたDL RSリソースグループにおけるDL RSリソースに対応する信号に基づいて、上り伝送のパスロス推定を行うことができる。
【0059】
さらに、ネットワークデバイスは、あるBWPを活性化しながら、そのBWPに対応するDL RSリソースグループを指示することができる。例えば、ネットワークデバイスは、同じ上位層シグナリング、同じMAC CEシグナリング、またはDCIシグナリングを介して、あるBWPを活性化することを、及び、そのBWPに対応するDL RSリソースグループを端末デバイスに示し得る。ネットワークデバイスは、あるBWPの活性化と、そのBWPに対応するDL RSリソースグループを端末デバイスに指示することを別々に指示してもよく、本願実施例はこれに限定されない。
【0060】
なお、ネットワークデバイスがBWPに対応するDL RSリソースグループを示す前に、端末デバイスは、以前のDL RSリソースグループを用いて、パスロス推定を行う必要がある。
【0061】
また、本願の実施例におけるDL RSは、チャネル状態情報参照信号( Channel State Information-Reference Signals、CSI-RS )及び/又は同期信号( Synchronous Signal ) /物理ブロードキャストチャネル( Broadcast Channel、PBCH )ブロック( SS / PBCH Block )を含むことができる。
【0062】
さらに、端末デバイスがパスロス値を決定した後、該方法は、さらに、該端末デバイスが該パスロス値に基づいて、該伝送される上りデータの送信電力を決定することと、該端末デバイスが該送信電力に基づいて、該伝送される上りデータを送信することとを含む。
【0063】
なお、本明細書における第1の情報、第2の情報、および第3の情報は、任意の組合せで同じシグナリングに搬送されてもよく、本願の実施例は、これに限定されない
図3は本願の実施例における電力制御のための方法200のブロック図である。
図3に示すように、該方法200は、以下のステップを含む。
【0064】
S210において、ネットワークデバイスが端末デバイスに第1の情報を送信し、該第1の情報は、該端末デバイスが第1の帯域幅部分に対応する第1の下り参照信号リソースグループを決定するために使用され、該第1の下り参照信号リソースグループにおける下り参照信号リソースに対応する信号は、該端末デバイスが伝送される上りデータの送信電力を計算する時に使用されるパスロス値を決定するために使用され、該第1の下り参照信号リソースグループが少なくとも1つの下り参照信号リソースを含む。
【0065】
したがって、本願の実施例の電力制御のための方法は、電力制御の精度を向上させるのに有利であり、システム性能を向上させることができる。
【0066】
任意選択で、本願の実施例において、該第1の情報は、帯域幅部分と下り参照信号リソースグループとのマッピング関係である。
【0067】
任意選択で、本願の実施例において、該マッピング関係は、K個の下り参照信号リソースグループとX個の下り帯域幅部分との対応関係を含み、KとXが1よりも大きい正の整数であり、KがX以下である。
【0068】
任意選択で、本願の実施例において、該マッピング関係は、M個の下り参照信号リソースグループとY個の上り帯域幅部分との対応関係を含み、MとYが1よりも大きい正の整数である。
【0069】
任意選択で、本願の実施例において、該方法は、さらに、該ネットワークデバイスが該端末デバイスに第2の情報を送信することを含み、該第2の情報は、該第1の帯域幅部分を活性化するように指示する。
【0070】
任意選択で、本願の実施例において、該第2の情報は、上位層シグナリング、メディアアクセス制御MAC制御要素CEシグナリング又は下り制御情報DCIに搬送される。
【0071】
任意選択で、本願の実施例において、該第1の情報は、上位層シグナリング、メディアアクセス制御MAC制御要素CEシグナリング又は下り制御情報DCIに搬送される。
【0072】
任意選択で、本願の実施例において、該第1の情報は、活性化される該第1の帯域幅部分に対応する該第1の下り参照信号リソースグループを示す。
【0073】
任意選択で、本願の実施例において、該第1の情報は、該第1の帯域幅部分の活性化を指示するための上位層シグナリング、メディアアクセス制御MAC制御要素CEシグナリング又は下り制御情報DCIに搬送される。
【0074】
任意選択で、本願の実施例において、該下り参照信号リソースは、チャネル状態指示参照信号CSI-RSリソース及び/又は同期信号/ブロードキャストチャンネルブロックを含む。
【0075】
本明細書において、「システム」および「ネットワーク」という用語は、しばしば、本明細書において交換可能に使用されることが理解される。ここで、及び/又はとは、単に関連のある対象を記述するための関連関係の1つであり、A及び/又はBのように3つの関係が存在し得ることを意味し、Aのみ、AとBが同時に存在すること、Bのみが存在することの3つの場合が存在し得ることを意味する。なお、本文中の「/」の文字は、前後の関連オブジェクトが一種の「または」の関係であることを一般的に示す。
【0076】
ネットワークデバイスによって記述されるネットワークデバイスと端末デバイスとの間の相互作用及び関連する特性、機能などは、端末デバイスの関連する特性、機能に対応することが理解される。なお、関連する内容は、上記方法100において詳細に説明されているので、簡潔のために、ここでは説明しない。
【0077】
また、本願の様々な実施例において、上述のプロセスの順序の大きさは、実行順序の前後を意味するものではなく、各プロセスの実行順序は、その機能及び内部ロジックにおいて決定されるべきであり、本願の実施例のプロセスを何ら限定するものではないことを理解されたい。
【0078】
以上、本願の実施例に係る電力制御方法について詳細に説明したが、以下、
図4~
図7を参照しながら、本願の実施例に係る電力制御装置について説明する。
【0079】
図4は本願の実施例における端末デバイス300のブロック図を示す。
図4に示すように、該端末デバイス300は、第1の決定ユニット310及び第2の決定ユニット320を含み
第1の決定ユニット310は、第1の帯域幅部分に対応する第1の下り参照信号リソースグループを決定するように構成され、該第1の下り参照信号リソースグループが少なくとも1つの下り参照信号リソースを含み、
第2の決定ユニット320は、該第1の下り参照信号リソースグループにおける下り参照信号リソースに対応するに基づいて、伝送される上りデータの送信電力の計算に使用されるパスロス値を決定するように構成される。
【0080】
したがって、本願の実施例に係る端末デバイスは、電力制御の精度を向上させるのに有利となり、システム性能を向上させることができる。
【0081】
任意選択で、本願の実施例において、該第1の決定ユニットは、具体的に、帯域幅部分と下り参照信号リソースグループとのマッピング関係に基づいて、該第1の帯域幅部分に対応する該第1の下り参照信号リソースグループを決定するように構成される。
【0082】
任意選択で、本願の実施例において、該マッピング関係は、K個の下り参照信号リソースグループとX個の下り帯域幅部分との対応関係を含み、KとXが1よりも大きい正の整数であり、KがX以下である。
【0083】
任意選択で、本願の実施例において、該マッピング関係は、M個の下り参照信号リソースグループとY個の上り帯域幅部分との対応関係を含み、MとYが1よりも大きい正の整数である。
【0084】
任意選択で、本願の実施例において、該端末デバイスが第1の受信ユニットをさらに含み、第1の受信ユニットは、ネットワークデバイスにより送信された第1の情報を受信するように構成され、該第1の情報は、該第1の帯域幅部分を活性化するように指示し、該第1の決定ユニットが帯域幅部分と下り参照信号リソースグループとのマッピング関係に基づいて第1の帯域幅部分に対応する該第1の下り参照信号リソースグループを決定することは、具体的に、該マッピング関係及び該第1の帯域幅部分に基づいて、該第1の帯域幅部分に対応する該第1の下り参照信号リソースグループを決定することを含む。
【0085】
任意選択で、本願の実施例において、該第1の情報は、上位層シグナリング、メディアアクセス制御MAC制御要素CEシグナリング又は下り制御情報DCIに搬送される。
【0086】
任意選択で、本願の実施例において、該端末デバイスが第2の受信ユニットをさらに含み、第2の受信ユニットは、ネットワークデバイスにより送信された第2の情報を受信するように構成され、該第2の情報が該マッピング関係を示す。
【0087】
任意選択で、本願の実施例において、該第2の情報は、上位層シグナリング、メディアアクセス制御MAC制御要素CEシグナリング又は下り制御情報DCIに搬送される。
【0088】
任意選択で、本願の実施例において、端末デバイスが第1の帯域幅部分に対応する第1の下り参照信号リソースグループを決定する前に、該端末デバイスがさらに第3の受信ユニットを含み、第3の受信ユニットは、ネットワークデバイスにより送信された第3の情報を受信するように構成され、該第3の情報は、活性化される該第1の帯域幅部分に対応する該第1の下り参照信号リソースグループを示し、該第1の決定ユニットは、具体的に、該第3の情報に基づいて、該第1の帯域幅部分に対応する該第1の下り参照信号リソースグループを決定するように構成される。
【0089】
任意選択で、本願の実施例において、該第3の情報は、該第1の帯域幅部分の活性化を指示するための上位層シグナリング、メディアアクセス制御MAC制御要素CEシグナリング又は下り制御情報DCI中に搬送される。
【0090】
任意選択で、本願の実施例において、該下り参照信号リソースは、チャネル状態指示参照信号CSI-RSリソース及び/又は同期信号/ブロードキャストブロードキャストを含む。
【0091】
任意選択で、本願の実施例において、該端末デバイスが第3の決定ユニットをさらに含み、第3の決定ユニットは、該パスロス値に基づいて該伝送される上りデータの送信電力を決定するように構成され、送信ユニットは、該送信電力に基づいて該伝送される上りデータを送信するように構成される。
【0092】
なお、本願の実施例による端末デバイス300は、本願の実施例による端末デバイスに対応することができ、端末デバイス300の各部の上述した及び他の動作及び/又は機能は、
図2の方法による端末デバイスの対応するフローをそれぞれ実現するために、簡潔のために、ここでは説明を省略する。
【0093】
図5は本願の実施例におけるネットワークデバイス400のブロック図である。
図5に示すように、該ネットワークデバイス400は、第1の送信ユニット410を含み、
第1の送信ユニット410は、ネットワークデバイスが端末デバイスに第1の情報を送信するように構成され、該第1の情報は、該端末デバイスが第1の帯域幅部分に対応する第1の下り参照信号リソースグループを決定するために使用され、該第1の下り参照信号リソースグループにおける下り参照信号リソースに対応する信号は、該端末デバイスが伝送される上りデータの送信電力を計算する時に使用されるパスロス値を決定するために使用され、該第1の下り参照信号リソースグループが少なくとも1つの下り参照信号リソースを含む。
【0094】
したがって、本願の実施例のネットワークデバイスは、電力制御の精度を向上させるのに有利であり、システム性能を向上させることができる。
【0095】
任意選択で、本願の実施例において、該第1の情報は、帯域幅部分と下り参照信号リソースグループとのマッピング関係である。
【0096】
任意選択で、本願の実施例において、該マッピング関係は、K個の下り参照信号リソースグループとX個の下り帯域幅部分との対応関係を含み、KとXが1よりも大きい正の整数であり、KがX以下である。
【0097】
任意選択で、本願の実施例において、該マッピング関係は、M個の下り参照信号リソースグループとY個の上り帯域幅部分との対応関係を含み、MとYが1よりも大きい正の整数である。
【0098】
任意選択で、本願の実施例において、該ネットワークデバイスが第2の送信ユニットをさらに含み、第2の送信ユニットは、該端末デバイスに第2の情報を送信するように構成され、該第2の情報は、該第1の帯域幅部分を活性化するように指示する。
【0099】
任意選択で、本願の実施例において、該第2の情報は、上位層シグナリング、メディアアクセス制御MAC制御要素CEシグナリング又は下り制御情報DCIに搬送される。
【0100】
任意選択で、本願の実施例において、該第1の情報は、上位層シグナリング、メディアアクセス制御MAC制御要素CEシグナリング又は下り制御情報DCIに搬送される。
【0101】
任意選択で、本願の実施例において、該第1の情報は、活性化される該第1の帯域幅部分に対応する該第1の下り参照信号リソースグループを示す。
【0102】
任意選択で、本願の実施例において、該第1の情報は、該第1の帯域幅部分の活性化を指示するための上位層シグナリング、メディアアクセス制御MAC制御要素CEシグナリング又は下り制御情報DCIに搬送される。
【0103】
任意選択で、本願の実施例において、該下り参照信号リソースは、チャネル状態指示参照信号CSI-RSリソース及び/又は同期信号/チャンネルブロックチャンネルブロックを含む。
【0104】
なお、本願の実施例によるネットワークデバイス400は、本願の方法の実施例によるネットワークデバイスに対応することができ、ネットワークデバイス400の各部の上記及び他の動作及び/又は機能は、それぞれ、
図3の方法におけるネットワークデバイスの対応するフローを実施するために、簡潔のために、ここでは説明を省略する。
【0105】
図6に示されるように、本願の実施例は、端末デバイス500をさらに提供し、この端末デバイス500が
図4の端末デバイス300であってもよく、
図2の方法100に対応する端末デバイスのコンテンツを実行するために使用される。この端末デバイス500は、入力インターフェース510、出力インターフェース520、プロセッサ530、及びメモリ540を備え、これらはバスシステムにより接続可能となっている。メモリ540は、プログラム、命令、又はコードを含むデータを記憶するために使用される。プロセッサ530は、メモリ540内のプログラム、命令、またはコードを実行して、入力インターフェース510を制御して信号を受信し、出力インターフェース520を制御して信号を送信し、前述の方法の実施例の動作を完了する。
【0106】
したがって、本願の実施例に係る端末デバイスは、電力制御の精度を向上させるのに有利となり、システム性能を向上させることができる。
本願の実施例において、プロセッサ530は、中央処理装置( Central Processing Unit、CPU )であってもよく、他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ( Digital Signal Processor、DSP )、特定用途向け集積回路( Application Specific Integrated Circuit、ASIC )、フィールドプログラマブルゲートアレイ( Field Programmable Gate Array、FPGA )又は他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネント等であってもよいことが理解されるべきである。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、プロセッサは任意の従来のプロセッサなどであってもよい。
【0107】
メモリ540は、読み出し専用メモリおよびランダムアクセスメモリを含むことができ、プロセッサ530に命令およびデータを提供する。メモリ540の一部は、不揮発性ランダムアクセスメモリも含み得る。例えば、メモリ540は、デバイスタイプの情報をさらに記憶することができる。
【0108】
実施において、方法の各コンテンツは、プロセッサ530におけるハードウェアの集積論理回路またはソフトウェア形態の命令によって実現されてもよい。本願の実施例に関連して開示される方法の内容は、ハードウェアプロセッサ実行として直接的に、またはプロセッサ内のハードウェアおよびソフトウェアモジュールの組み合わせで実行を完了するように具現化され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ、プログラム可能読み取り専用メモリ、または電気的に消去可能なプログラム可能メモリ、レジスタなどの当技術分野で熟練した記憶媒体内に配置され得る。この記憶媒体は、メモリ540に位置し、プロセッサ530は、メモリ540内の情報を読み出し、そのハードウェアとともに、上述した方法の内容を実現する。重複を避けるため、ここでは詳細な説明は省略する。
【0109】
具体的な実施例において、端末デバイス300の第1の決定ユニット、第2の決定ユニット及び第3の決定ユニットは、
図6のプロセッサ530によって具現され、端末デバイス300の送信ユニットは、
図6の出力インターフェイス520によって具現され、端末デバイス300の第1の受信ユニット、第2の受信ユニット及び第3の受信ユニットは、
図6の入力インターフェイス510によって具現される。
【0110】
図7に示すように、本願の実施例は、ネットワークデバイス600をさらに提供し、このネットワークデバイス600が
図5のネットワークデバイス400であってもよく、
図3の方法200に対応するネットワークデバイスのコンテンツを実行するために使用される。このネットワークデバイス600は、入力インターフェース610、出力インターフェース620、プロセッサ630、及びメモリ640を備え、これらはバスシステムにより接続可能となっている。メモリ640は、プログラム、命令、又はコードを含むデータを記憶するために使用される。プロセッサ630は、メモリ640内のプログラム、命令、またはコードを実行して、入力インターフェース610を制御して信号を受信し、出力インターフェース620を制御して信号を送信し、前述の方法の実施例の動作を完了する。
【0111】
したがって、本願実施例のネットワークデバイスは、電力制御の精度を向上させるのに有利であり、システム性能を向上させることができる。
【0112】
本願の実施例において、プロセッサ630は、中央処理装置( Central Processing Unit、CPU )であってもよく、他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ( Digital Signal Processor、DSP )、特定用途向け集積回路( Application Specific Integrated Circuit、ASIC )、フィールドプログラマブルゲートアレイ( Field Programmable Gate Array、FPGA )又は他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネント等であってもよいことが理解されるべきである。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、プロセッサは任意の従来のプロセッサなどであってもよい。
【0113】
メモリ640は、読み出し専用メモリおよびランダムアクセスメモリを含み得、プロセッサ630に命令およびデータを提供し得る。メモリ640の一部は、不揮発性ランダムアクセスメモリをさらに含み得る。例えば、メモリ640は、デバイスタイプの情報をさらに記憶してもよい。
【0114】
実施において、方法の各コンテンツは、プロセッサ630内のハードウェアの集積論理回路またはソフトウェア形態の命令によって達成され得る。本願の実施例に関連して開示される方法の内容は、ハードウェアプロセッサ実行として直接的に、またはプロセッサ内のハードウェアおよびソフトウェアモジュールの組み合わせで実行を完了するように具現化され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ、プログラム可能読み取り専用メモリ、または電気的に消去可能なプログラム可能メモリ、レジスタなどの当技術分野で熟練した記憶媒体内に配置され得る。この記憶媒体は、メモリ640に位置し、プロセッサ630は、メモリ640内の情報を読み出し、そのハードウェアと組み合わせて、上述した方法の内容を実現する。重複を避けるため、ここでは詳細な説明は省略する。
【0115】
具体的な実施例において、ネットワークデバイス400における第1の送信ユニット及び第2の送信ユニットは、
図7における出力インターフェイス620によって具現される。
【0116】
当業者は、本明細書に開示される実施例に関連して説明される様々な例のユニットおよびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組合せで実装され得ることを認識するであろう。これらの機能は、技術案の特定の適用例および設計制約に応じて、ハードウェアまたはソフトウェアのいずれで実行されるかに依存する。当業者は、説明された機能を実施するために、特定のアプリケーションごとに異なる方法を使用し得るが、そのような実施は、本開示の範囲から逸脱するものと考えられるべきではない。
【0117】
当業者であれば、説明の便宜及び簡潔にするために、上記に説明されたシステム、装置及びユニットの特定の動作プロセスが、前述の方法の実施例における対応するプロセスを参照してよく、ここでその説明が省略されることを理解するであろう。
【0118】
本明細書で提供されるいくつかの実施例では、開示されるシステム、装置、および方法は、他の方法で実現されてもよいことが理解されるべきである。例えば、上記の装置の実施例は、単に例示的なものであり、例えば、ユニットの分割は、1つの論理的機能の分割にすぎず、実際の実装では、別の分割方法があり得、例えば、複数のユニット又はコンポーネントが、組み合わされてもよいし、別のシステムに統合されてもよいし、又はいくつかの特徴が省略されてもよいし、又は実行されなくてもよい。別の点では、表示または議論される相互間の結合または直接的な結合または通信接続は、何らかのインターフェース、デバイスまたはユニットを介した間接的な結合または通信接続であってもよく、電気的、機械的、または他の形態であってもよい。
【0119】
この分離手段として説明するユニットは、物理的に分離していても、分離していなくてもよく、ユニットとして表示する手段は、物理的なユニットであっても、物理的なユニットでなくても、1箇所にあっても、複数のネットワークユニットに分散していてもよい。また、本実施例の目的は、必要に応じて各部の一部又は全部を選択して実施することができる。
【0120】
また、本願の各実施例における各機能部は、1つの処理部に集積されてもよいし、各部は、物理的に別個に存在してもよいし、2つ以上の部が1つの部に集積されてもよい。
【0121】
この機能をソフトウェア機能ユニットの形で実現し、スタンドアロン製品として販売又は使用する場合には、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶させることができる。このような理解に基づいて、本願の技術的解決策の本質または従来技術に寄与する部分、または技術的解決策の部分は、1つの記憶媒体に記憶されたソフトウェア製品の形態で具現化されてもよく、このソフトウェア製品は、コンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスなどであってもよい)に本願の様々な実施例のステップの全部または一部を実行させるための複数の命令を含む。なお、前記記憶媒体としては、U字ディスク、リムーバブルハードディスク、Read-Only Memory、ROM、RAM、磁気ディスク、光ディスク等のプログラムコードを記憶できる種々の媒体を用いることができる。
【0122】
以上、本願の具体的な実施例を説明したが、本願の技術的範囲はこれに限定されるものではなく、本願が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本願の技術的範囲内で容易に変更や置換をなし得ることは勿論である。したがって、本願の保護範囲は、特許請求の範囲によって決定されるべきである。