(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-07
(45)【発行日】2023-08-16
(54)【発明の名称】充電ステーションの位置決めユニット、及び接触方法
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20230808BHJP
B60L 53/14 20190101ALI20230808BHJP
B60L 53/35 20190101ALI20230808BHJP
【FI】
H02J7/00 301B
B60L53/14
B60L53/35
H02J7/00 P
(21)【出願番号】P 2022521664
(86)(22)【出願日】2019-10-17
(86)【国際出願番号】 EP2019078272
(87)【国際公開番号】W WO2021073745
(87)【国際公開日】2021-04-22
【審査請求日】2022-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】521205102
【氏名又は名称】シュンク トランジット ジステムズ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュナイダー ローター
(72)【発明者】
【氏名】シュタウバッハ ティモ
(72)【発明者】
【氏名】ライプ ホルガー
【審査官】鈴木 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-211939(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105391135(CN,A)
【文献】国際公開第2018/130618(WO,A1)
【文献】特開2019-062698(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0167530(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0181241(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 1/00-3/12
7/00-13/00
15/00-58/40
H02J 7/00-7/12
7/34-7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
静止充電ステーションと車両、特に電動バスなどとの間に導電接続を形成する位置決めユニット(10,38)であって、
前記位置決めユニットの充電接点(11)が、充電接触面に対して移動可能で前記位置決めユニットによって接続可能であり、
前記位置決めユニットは、
位置決め装置(12,46)と、
前記位置決め装置を駆動するための駆動装置(13)とを備え、
前記充電接点は、
電流を伝達するための接触位置と、
前記位置決め装置によって電流を遮断するための引込位置との間に位置決めされることができ、
前記駆動装置は、
前記位置決め装置に作用する変位力を生成するための変位駆動装置と、
前記変位駆動装置と機械的に相互作用するバネ装置(15,44)とを有し、
前記バネ装置は、
少なくとも1つの接点バネ(16,45)を備え、
前記充電接触面に作用する接点力は、前記変位駆動装置及び接触力によって生成されることができ、
前記位置決め装置は、
固定支承部(17,40)と、
前記固定支承部上を垂直変位方向に直線可動な上側セグメント(18,41)と、
上側セグメント上を垂直変位方向に直線可動な下側セグメント(19,43)とからなり、
前記接点バネは、前記固定支承部と前記上側セグメントとに連結され、
前記上側セグメントは、前記変位駆動装置により前記下側セグメントに対して移動可能である
ことを特徴とする位置決めユニット。
【請求項2】
前記変位駆動装置は、前記上側セグメント(18,41)及び前記下側セグメント(19,43)と連結され、
前記上側セグメントは、変位力によって前記下側セグメントに対して移動可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の位置決め装置。
【請求項3】
前記変位駆動装置と前記接点バネ(16,45)とは、前記変位駆動装置及び前記接点バネによって、接触力が前記充電接触面上に発生可能なように機械的直列接続で結合される
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の位置決め装置。
【請求項4】
前記接点バネ(16,45)が、引張バネ(28)及び圧縮バネの少なくとも一方である
ことを特徴とする請求項1から
3のいずれか1項に記載の位置決めユニット。
【請求項5】
前記固定支承部(17,40)及び前記上側セグメント(18,41)が、上側のリニアガイド(26)に接続され、
前記上側セグメント及び前記下側セグメント(19,43)が、下側のリニアガイド(27)に接続される
ことを特徴とする請求項1から
4のいずれか1項に記載の位置決めユニット。
【請求項6】
前記位置決め装置(12,46)が、前記上側セグメント(18,41)を前記下側セグメント(19,43)に接続し、前記上側セグメント及び前記下側セグメントに対して垂直変位方向に自由に直線可動な少なくとも1つの追加セグメント(42)を有する
ことを特徴とする請求項1から
5のいずれか1項に記載の位置決めユニット。
【請求項7】
前記固定支承部(17,40)及び前記セグメント(18,19,41,42,43)が、互いに同軸に配置された形材(20,21,22)で作られている
ことを特徴とする請求項1から
6のいずれか1項に記載の位置決めユニット。
【請求項8】
前記固定支承部(17,40)の前記形材(20)が、前記セグメント(18,19,41,42,43)を受け入れることができる前記位置決め装置(12,46)のケーシング(25)を形成する
ことを特徴とする請求項
7に記載の位置決めユニット。
【請求項9】
前記上側セグメント(18,41)が、前記垂直変位方向に延びる垂直軸に対して角度αが、0°<α<5°だけ前記固定支承部(17,40)上で傾斜可能であり、及び/又は、
前記下側セグメント(19,43)が、前記垂直変位方向に延びる垂直軸に対して角度αが、0°<α<5°だけ上側セグメント上で傾斜可能である
ことを特徴とする請求項1から
8のいずれか1項に記載の位置決めユニット。
【請求項10】
前記変位駆動装置が、前記接点バネ(16,45)のバネ経路を決定することができる位置センサ若しくは経路センサ、及び、前記接触力を決定することができる荷重センサの少なくとも一方を有する
ことを特徴とする請求項1から
9のいずれか1項に記載の位置決めユニット。
【請求項11】
前記変位駆動装置が、
制御要素と、
前記制御要素によって制御可能な電気モータ又は空気圧駆動装置とを有する
ことを特徴とする請求項1から1
0のいずれか1項に記載の位置決めユニット。
【請求項12】
前記電気モータが、リニアモータであり、好ましくはスピンドル駆動であり、
前記電気モータが、前記上側セグメント(18,41)又は前記下側セグメント(19,43)に固定されるように配置される
ことを特徴とする請求項1
1に記載の位置決めユニット。
【請求項13】
前記変位駆動装置が、前記電気モータのトルクが前記制御要素によって登録されるように実現され、
前記接触力が、前記電気モータのトルクの関数として前記制御要素によって制御される
ことを特徴とする請求項1
1又は1
2記載の位置決めユニット。
【請求項14】
前記位置決めユニット(10,38)が、前記位置決め装置(12,46)を車両の上方に締結する保持フレーム(24,39)を有し、
前記固定支承部(17,40)が、前記保持フレームに配置されている
ことを特徴とする請求項1から1
3のいずれか1項に記載の位置決めユニット。
【請求項15】
前記固定支承部(17,40)が、上下方向に引込可能となるように、前記保持フレーム(24,39)に締結可能とされている
ことを特徴とする請求項1
4に記載の位置決めユニット。
【請求項16】
前記位置決めユニット(10,38)が、少なくとも2つの充電接点(11)が配置された2つの充電接触キャリア(29)を有する接触装置(14)を有し、
前記充電接点が、2つの平行な接続ロッド(33)を有する接触装置の平行ロッド(32)を介して互いに接続される、2つの平行なキャリアロッド(34)を有し、
前記キャリアロッドは、それぞれ、2つの平行な移動平面のうちの1つにおいて、互いに離間し、前記接続ロッドと平行四辺形を形成する接続ジョイント(35)を介して前記接続ロッドに接続される
ことを特徴とする請求項1から1
5のいずれか1項に記載の位置決めユニット。
【請求項17】
前記接続ロッド(33)が、前記移動平面の中心に延びる平行なキャリア平面内の2つの離間したキャリアジョイント(37)を介して前記接触装置(14)の前記下側セグメント(19,43)に接続され、
前記充電接触キャリア(29)が、各々、スイベルジョイント(36)を介して前記キャリアロッド(34)に接続され、前記スイベルジョイントが、前記接続ジョイント(35)に対して直交し、前記充電接触キャリアが、各々、回転軸に対して前記充電接点(11)を同軸に保持する
ことを特徴とする請求項1
6に記載の位置決めユニット。
【請求項18】
位置決めユニット(10,38)の充電接点(11)が、充電接触面に関連して移動され、前記位置決めユニットによって接触され、
前記位置決めユニットの位置決め装置(12,46)が、前記位置決め装置の駆動装置(13)によって駆動され、
前記充電接点が、電流を伝達する接触位置と、前記位置決め装置によって電流を遮断する引込位置との間に位置決めされ、
前記位置決め装置上の変位力が、前記駆動装置の変位駆動装置によって生成され、
前記駆動装置のバネ装置(15,44)が、前記変位駆動装置と機械的に相互作用し、
前記バネ装置が、少なくとも1つの接点バネ(16,45)を備え、
前記変位駆動装置及び前記少なくとも1つの接点バネ(16,45)によって前記充電接触面に作用する接触力が生成される、
静止充電ステーションと、車両特に電動バス等との間に導電接続を形成するための方法であって、
前記位置決め装置の上側セグメント(18,41)は、垂直変位方向に固定支承部(17,40)上で直線移動され、
前記位置決め装置の下側セグメント(19,43)が、前記垂直変位方向に前記上側セグメント上で直線移動され、
前記接点バネが、前記固定支承部と前記上側セグメントと結合され、
前記上側セグメントは、変位駆動によって前記下側セグメントに対して移動される
ことを特徴とする方法。
【請求項19】
前記位置決め装置(12,46)の前記引込位置から前記接触位置への移動は、
a. 前記下側セグメント(19,43)及びその上に配置された前記充電接点(11)を、前記変位駆動装置によって前記上側セグメント(18,41)に対して下方に移動させ、前記上側セグメントを前記位置決め装置のストッパ(47)に当接させるステップと、
b. 前記充電接点を前記充電接触面に当接させることによる前記接触位置で前記下側セグメントを停止するステップと、
c. 前記上側セグメントを上側の方に移動させ、前記下側セグメント及び前記固定支承部(17,40)に対して、前記変位駆動装置を継続して作動させ、同時に前記上側セグメント及び前記固定支承部と結合された前記接点バネ(16,45)を引っ張り、緩めて接触力を生成することによって、前記上側セグメントを上側の方に移動させるステップとを含む
ことを特徴とする請求項1
8記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静止充電ステーションと、車両、特に電動バスなどとの間に導電接続を形成するための位置決めユニット及び方法に関し、位置決めユニットの充電接点は、充電接触面に対して移動可能であり、位置決めユニットによって充電接触面と接触可能であり、位置決めユニットは、位置決め装置と、位置決め装置を駆動するための駆動装置とを有し、充電接点は、電流を伝達するための接触位置と、位置決め装置によって電流を遮断するための引込位置との間に位置決め可能であり、駆動装置は、位置決め装置に作用する変位力を形成するための変位駆動装置と、変位駆動装置と機械的に相互作用するバネ装置とを有し、バネ装置は、少なくとも1つの接点バネを含み、充電接触面に作用する接点力は、変位駆動装置及び接触力によって生成可能である。
【背景技術】
【0002】
このような位置決めユニット及び方法は、従来技術から知られており、電気駆動車両に一般的に使用されている。これらの車両は、電動バスであってもよいが、架線などに永久的に電気的に接続されていない、列車又は電車などの一般的な他の車両であってもよい。これらの車両では、電気エネルギー蓄積部は、停留所又はモータプールの充電ステーションによって充電される。車両は、例えば、モータプールにおいて充電ステーションに電気的に接続されており、車両のエネルギー蓄積部は、夜間に充電される。
【0003】
車両と充電ステーションとの間に導電接続を形成するために、モータプール内の車両の駐車スペースにおいて、車両の上方の位置決めユニットに取り付けられるか又は位置決めされる接触装置が使用される。接触装置の充電接点は、位置決めユニットによって車両のルーフ上で充電接触面に向かって移動され、電気接続が行われる。接触装置は、例えば、少なくとも4つの充電接点を備えることができ、これらの充電接点は、エネルギーを伝送するために一般的に機能する2つの充電接点と、接地導体として一般的に機能する1つの充電接点と、データを伝送するために一般的に機能する追加の充電接点とを備える。充電接点を車両の対応する充電接触面に案内する際には、充電接点が十分に大きく、しかしながら大きすぎず、接触力を用いて充電接点を充電接触面に押し付けることが、安全な電気的接続を確保することができるようにするために不可欠である。この種の位置決めユニットは、例えば特許文献1から公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】独国特許出願第 10 2015 217 380号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
既存のモータプールでは、保有車両を電気自動車に変換する際に、対応する充電ステーションが、車両の駐車スペース又は経路の上方で、構内に、又はモータプールの地面全体にわたって設置される。この目的のために、停留所のマストに使用されるような位置決めユニットも使用される。モータプールの設備は既存の基礎設備又は建築物であるので、停留所で使用される位置決めユニットは、例えば構内では容易に使用することができない。天井の高さは、位置決めユニットを取り付けるのに十分でない場合や、位置決めユニットを天井のはるか下に取り付ける必要がある場合がある。同時に、停留所での使用のために設計された位置決めユニットは、環境の影響に対して堅牢でなければならず、その結果、比較的重く、位置決めユニットの製造コストを増大させる。さらに、公知の位置決めユニットは、停留所のマストで十分な空間が利用可能であるため、比較的大きく構築され、これは、例えば、天井領域におけるビーム又は供給ラインのためには、構内において不利である。
【0006】
したがって、本発明の目的は、モータプールでの車両の充電を柔軟かつコスト効率良く実現可能にする、車両上の静止充電ステーション間の導電性接続を形成するための位置決めユニット及び方法を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1の特徴を有する位置決めユニットと、請求項18の特徴を有する方法とによって達成される。
【0008】
静止充電ステーションと車両、特に電動バスなどとの間に導電接続を形成するための本発明による位置決めユニットでは、位置決めユニットの充電接点は、充電接触面に対して移動可能であり、位置決めユニットによって充電接触面と接触可能であり、位置決めユニットは、位置決め装置と、位置決め装置を駆動するための駆動装置とを有し、充電接点は、電流を伝達するための接触位置と、位置決め装置によって電流を遮断するための引込位置との間に位置決め可能であり、駆動装置は、位置決め装置に作用する変位力を形成するための変位駆動装置と、変位駆動装置と機械的に相互作用するバネ装置とを有し、バネ装置は、少なくとも1つの接点バネを含み、充電接触面に作用する接点力は、変位駆動装置及び接点バネによって生成可能であり、位置決め装置は、固定支承部と、固定支承部上で垂直変位方向に直線的に移動可能である上側セグメントと、この上側セグメント上で直線的に移動可能である下側セグメントとを含む。接点バネは、固定支承部及び上側セグメントと結合され、上側セグメントは、変位駆動装置によって下側セグメントに対して移動可能である。
【0009】
したがって、位置決めユニットは、電動車両用の静止充電ステーションの構成要素であり、充電接点を、車両の屋根に配置された車両の充電接触面にそれぞれ移動させ、それらと電気的に接触させる働きをする。これにより、例えばモータプールで電気エネルギーを車両に供給し、このエネルギーを車両に蓄えることもできる。充電接点は、構内のキャリア構造又は天井構造上の車両の上方に配置された位置決めユニットを使用して、対応する充電接触面上に移動される。この目的のために、充電接点は、位置決めユニットの下端に配置され、電流を伝達し、充電接触面に接触するために、上側引込位置によって下側接触位置に移動させることができる。接触位置では、それぞれの充電接触面に規定の接触力が働く。
【0010】
充電接点は、駆動装置の変位駆動装置を用いて作動させることができる位置決め装置を用いて移動させる。駆動装置は、位置決め装置に変位力を生じさせ、変位駆動装置は、バネ機構の変位駆動及び接点バネによって、接触力が充電接触面上に生成されるという結果を伴って、バネ機構と相互作用する変位駆動を行う。
【0011】
本発明によれば、位置決め装置は、キャリア構造又は天井構造上に不動に取付可能な固定支承部と、固定支承部上に配置され、固定支承部上で垂直変位方向に直線的に移動可能な上側セグメントとを有する。さらに、位置決め装置の下側セグメントが上側セグメント上に配置され、下側セグメントも上側セグメント上で垂直変位方向に直線移動可能である。したがって、下側セグメントは上側セグメントと結合され、上側セグメントは固定支承部と結合され、望遠鏡のように、引込位置と接触位置との間で移動可能である。さらに、接点バネは固定支承部と連結され、上側セグメント及び上側セグメントは、変位駆動装置によって下側セグメントに対して移動させることができる。上側セグメントに対して変位駆動装置を介して下側セグメントが移動すると、下側セグメントが接触位置又は引込位置に移動され、したがって、充電接点の対応する移動が行われる。
【0012】
充電接点が充電接触面に当接する場合、作動駆動装置の継続的な動きは、固定支承部と上側セグメントとの間の接点バネによる接触力を形成することに変換することができる。次いで、充電接触面に充電接点が当接するために下側セグメントがもはや移動できない場合には、上側セグメントは固定支承部に対して移動する。それに応じて位置決めユニットを使用して、充電接点を引込位置まで引き込ませることは、逆の方法で行われる。このようにして形成された位置決めユニットは、関節アームを有する位置決めユニットと比較して、特に容易に製造することができ、比較的コンパクトである。これにもかかわらず、引込位置と接触位置との間の対応する距離は、上側セグメントと下側セグメントの任意の長さに従って橋渡すことができ、つまり、位置決めユニットは、車両及びキャリア構造又は屋根構造の異なる高さに対して容易に形成することができる。位置決めユニットのコンパクトな設計のため、屋根構造を改造することなく、屋根構造上に柔軟に配置することもできる。したがって、全体として、位置決めユニットは、モータプールにおいて、少ない労力で有利に使用することができ、同時に、安価に製造することができる。
【0013】
変位駆動装置は、上側セグメントが、変位力によって下側セグメントに対して移動可能であるような方法で、上側セグメントと下側セグメントとを結合することができる。その結果、変位力は、上側セグメントと下側セグメントとの間に生成されることができ、これは、上側セグメントから下側セグメントへの相対移動が引き起こされることを意味する。上側セグメントと下側セグメントとの間の変位力を生成するために、変位駆動装置は、上側セグメント又は下側セグメント上に固定された方法で配置することができる。変位駆動装置が例えば作動要素を介して上側セグメント及び下側セグメントと直接結合されていれば、変位駆動装置を上側セグメント及び下側セグメントから離して配置することも可能である。
【0014】
変位駆動装置及び接点バネは、充電接触面に作用する接触力が、変位駆動装置及び接点バネによって生成され得るという機械的直列接続によって、互いに結合され得る。変位駆動装置と接点バネの機械的直列接続を介して、位置決め装置は、変位駆動装置の変位力を介して移動させることができ、充電接触面が充電接点に接触すると、変位力をさらに増大させることができる。さらなる増加した変位力は、次いで、変位駆動装置に接続された接点バネによって蓄積され、次いで、接触力として位置決め装置及び充電接触面に運ばれる。したがって、変位力の増加は、位置決め装置の充電接触面に向かう継続的な移動のためには使用されず、充電接触面上の接触力を生成又は増加させるために使用される。セグメントの自重及び充電接点又は固定支承部上に配置された構成要素の自重に応じて、自重も接点バネによって少なくとも部分的に補償することができる。充電接触面を充電接点に接触させるとき、接点バネは、最初、自重によって引っ張られるか、又はバネ力を蓄える。さらに増加した変位力は、自重と、変位駆動装置に接続された接点バネの負荷除去とから生じ、自重は、接触力として位置決め装置又は充電接触面に伝達される。この場合にも、変位力の増加は、位置決め装置の充電接触面に向かう継続的な移動のためには使用されず、充電接触面上の接触力を生成又は増加させるために使用される。したがって、路面上の充電接触面の高さ、又は充電接点からの充電接触面の相対距離にかかわらず、充電接点の引込位置において充電接触面上に本質的に一定の接触力を生成することが可能になる。
【0015】
接点バネは、固定支承部及び上側セグメントと連結することができる。定義上、位置決め装置や駆動装置の追加支承部に対して固定支承部を動かすことはできない。上側セグメントは、接点バネを介して固定支承部に直接接続することができる。
【0016】
接点バネは、引張バネ及び/又は圧縮バネであり得る。原則として、これらの構成要素が互いに対して移動されるときに、固定支承部と上側セグメントとの間にバネ力及び/又は張力又は圧縮力を生成することを可能にする、任意の種類のバネが適切である。1つの個別接点バネの他に、バネ機構を構成する幾つかの接点バネを設けることもできる。
【0017】
固定支承部と上側セグメントは、上部リニアガイドに接続することができ、上側セグメントと下側セグメントは、下部リニアガイドに接続することができる。リニアガイドは、特に、フォームフィット方式で接続され、互いに軸をずらすことができる2つの案内要素によって、容易に実現することができる。
【0018】
位置決め装置は、上側セグメントを下側セグメントに接続し、垂直変位装置内で上側セグメント及び下側セグメントに対して直線的に自由に可動な少なくとも1つの追加セグメントを有することができる。原則として、位置決め装置は、直列配置で互いに接続された複数のそのようなセグメントを有することができる。セグメント間のこの種の接続は、それぞれのセグメントの数及び長さに応じて、低い構造高さを有する小さな空間に、引込位置における位置決め装置を一緒に押すことを可能にする。
【0019】
位置決めユニットは、固定支承部とセグメントとが互いに同軸に配置された形材(profile)で構成されていれば、特に安価に形成することができる。対応する形材の測定は、形材を互いに挿入することができるようにすることができる。形材が中空形材である場合、中空形材の内面は、望遠鏡ガイドが両方の中空形材の間で実現されるように、中空形材の外面に当接することができる。これにもかかわらず、中空形材間の距離は、中空形材間にギャップが形成されるほど大きくすることができる。中空形材を互いに関連してシフトさせるためのリニアガイドは、この目的のためだけにギャップ内に配置することができる。中空形材は、正方形、長方形、又は丸い断面を有することができる。中空形材の代わりに、ロッド又はプレートなどの中実形材を使用することもできる。
【0020】
固定支承部の形材は、セグメントを受け入れることができる位置決め装置のケーシングを形成することができる。また、固定支承部の形材は、すべての形材の中で比較的最大の断面を持つことを意図することができる。残りの形材の長さは、実質的には、このようにして実現される位置決め装置のケーシング内に受け入れ可能にすることができる。逆に、下側セグメントの形材を位置決め装置のケーシングに形成することも可能である。
【0021】
上側セグメントは、垂直変位方向に延在する垂直軸に対して角度αが0°<α<5°だけ固定支承部上で傾斜可能であってもよく、及び/又は下側セグメントは、垂直変位方向に延在する垂直軸に対して角度αが0°<α<5°だけ上側セグメント上で傾斜可能であってもよい。特に、固定支承部及び/又はセグメントは、水平方向の相対移動も可能なように互いに接続することができる。固定支承部と各セグメントの上下相対移動を実現するリニアガイドを設ければ、対応する遊びを有するリニアガイド又はリニアガイド自体が角度αによって枢動可能となるように実現できる。角度αだけ下側セグメントを少なくとも旋回させるという選択肢は、例えば、人が車両に乗ったり、車両から降りたりするとき、又は車両が積み込まれたり、積み降ろされたりするときに、位置決めユニットの下での車両のより小さな移動又は揺れに対する補償として使用することができる。
【0022】
変位駆動装置は、接点バネのバネ経路を決定することができる位置センサ又は経路センサ、及び/又は接触力を決定することができる荷重センサを有することができる。接点バネのバネ経路を制限することによって、及び/又は1つの荷重センサによって、充電接触面に作用する接触力を制限することができる。特定のバネ経路又は測定された力に到達したときに、変位駆動装置が遮断されることは、制限を引き起こすものであり得る。よって、位置決めユニットや充電接触面の損傷を容易に回避することができる。
【0023】
変位駆動装置は、制御要素と、制御要素によって制御することができる電気モータ又は空気圧駆動装置とを有することができる。さらに、変位駆動装置は、停電又は異なる誤動作の場合に、位置決め装置がバックアップバッテリからの緊急電源を介して引込位置に自動的に引込されることを確実にするバックアップバッテリを有することができる。バックアップバッテリは、変位駆動装置に組み込むことができる。電気モータ又は空気圧駆動装置の代わりに、他の適切な駆動装置を設けることもできる。
【0024】
電気モータは、リニアモータ、好ましくはスピンドル駆動であってもよく、電気モータは、固定される方法で上側セグメント又は下側セグメント上に配置される。任意に、スピンドル駆動装置は、スピンドルの傾きに応じて、セルフロックであることも実現できる。位置決め装置は、その後、所望の位置に容易に移動され、さらなる補助手段なしで固定されることができる。リニア駆動は、位置決め装置の移動領域を制限することができる手段によって、経路センサを有することができる。例えば、インクリメンタルエンコーダ又はアブソリュートエンコーダを経路センサとして使用することができる。したがって、リニア駆動の正確な作業位置を常に決定することが可能になる。
【0025】
変位装置は、電気モータのトルクが制御要素によって登録可能であり、接触力が電気モータのトルクの関数として制御要素によって制御可能であるように実現することができる。制御エレメントは、電気モータ用の制御エレクトロニクスから作ることができる。この文脈において、制御エレクトロニクスは、電気モータ内に直接統合することができる。制御要素は、例えば、発揮されたエネルギーを介して電気モータのトルクを登録することができ、また、規定された接触力が、位置決め装置及び充電接点を介して電気モータによって充電接触面上に生成されるように、電気モータを制御することができる。次いで、位置決め装置に及ぼす間接的な力の効果を能動的に調整することが可能であり、必要に応じて、充電接点に、任意に、異なる影響因子の機能としても調整することが可能である。これにより、充電接触面と位置決め手段との相対距離や車両の高さによらず、充電接触面への接触力を常に大きくすることが可能となる。
【0026】
位置決めユニットは、位置決め装置を車両の上方に締結する保持フレームを有することができ、固定支承部は保持フレームに配置することができる。保持フレームは、建物のマストや天井構造に容易に締結できるように実現できる。したがって、バネ機構の接点バネは、一般に、保持フレームに接続することができる。
【0027】
固定支承部は、垂直方向の変位装置で調整できるように保持フレームに固定することができる。固定支承部が、例えば、垂直方向に延びる中空形材からなる場合、保持フレームは、固定支承部を取り囲むことができる。固定支承部を保持フレームに固定する方法に応じて、道路上に固定支承部の高さを設定すること、したがって、例えば天井高さへの調整を容易に許容することができる。特に単純な実施形態において、保持フレームは、固定された支承部に溶接又はねじ止めすることもできる。固定支承部が本質的に保持フレームの上側に配置される場合、固定支承部、したがって位置決めユニットの主要部分を天井に隠すことができる。
【0028】
位置決めユニットは、少なくとも2つの充電接点が配置された2つの充電接触キャリアを有する接触装置を有することができ、充電接点は、2つの平行な接続ロッドを有する接触装置の平行ロッドを介して互いに接続され、それぞれ2つの平行な移動平面のうちの1つにおいて、離間した接続ジョイントを介して接続ロッドに接続され、接続ロッドと共に平行四辺形を形成する2つの平行なキャリアロッドを有する。このような位置決めユニットにより、少なくとも4つの充電接点を車両の各充電接触面上で移動させ、それと電気的に接触させることができる。さらに、対応する充電接触面に接触力を均等に分配又は生成することも可能である。接触装置は、接触装置が本質的に中央に保持されるように、下側セグメント上に配置することができる。平行ロッドは、垂直であり、接続継手を介して接続ロッドに接続される、比較的長い接続ロッド及び短いキャリアロッドから作製することができる。したがって、接続ロッドは、水平面に対して傾斜することができ、キャリアロッドは、常に、両方の平行な移動平面内に垂直に配置することができる。接続ジョイントがキャリアジョイントと同軸に配置されている場合、接触装置の中央に作用する接触力は、接続ロッドの傾斜に関係なく、両方のキャリアロッドに常に均等に分配される。
【0029】
接続ロッドは、2つの離間したキャリアジョイントを介して、移動平面に中央に延在する平行なキャリア平面内で接触装置の下側セグメントに接続することができ、各々がスイベルジョイントを介してキャリアロッドに接続することができ、スイベルジョイントは、接続ジョイントに対して直交的に配置され、充電接触キャリアは、スイベル軸に対して対応する充電接点を同軸的に保持することができる。充電接触キャリアは、それぞれ、スイベルジョイントを介してキャリアロッド上に配置することができる。充電接点もまた、スイベルジョイントに関連して対応する充電接触キャリア上に同軸的に配置されるので、接触力は、キャリアロッド又はスイベルジョイントを介して、充電接触キャリア上に配置される対応する2つの充電接点に比例して分配されることができる。スイベルジョイントが前記接続ジョイントに対して直交して配置される場合、充電接点を車両に対してその高さにおける車両の横方向の傾斜及び長手方向の傾斜に調整すると同時に、単純な手段及び実質的に比例的に同じ大きさの接触力を用いて、対応する車両の充電接触面の各安全な接触を達成することができる。
【0030】
静止充電ステーションと車両、特に電動バスなどとの間に導電接続を形成するための本発明による方法では、位置決めユニットの充電接触面が充電接触面に対して移動され、位置決めユニットによって接触され、位置決めユニットの位置決め装置は、位置決めユニットの駆動ユニットによって駆動され、充電接点は、電流を伝達するための接触位置と、位置決め装置によって電流を遮断するための引込位置との間に位置決めされ、位置決め装置に作用する変位力は、駆動装置の変位駆動装置によって生成され、駆動装置のバネ装置は、変位駆動装置と機械的に相互作用し、充電接触面に作用する接触力は、変位駆動装置及び少なくとも1つの接点バネによって生成され、位置決め装置の上側セグメントは、垂直変位方向に固定支承部上で直線的に移動され、位置決め装置の下側セグメントは、垂直変位方向において上側セグメント上で直線的に移動され、接点バネは、固定支承部及び上側セグメントと結合され、上側セグメントは、変位駆動装置によって下側セグメントに対して移動される。本発明による方法の利点に関しては、本発明による位置決めユニットの利点の説明を参照されたい。
【0031】
引込位置から接触位置への位置決めユニットの移動は、
a. 変位駆動装置によって下側セグメントとその上に配置された充電接点とを上側セグメントに対して下方に移動させ、上側セグメントが位置決め装置のストッパに当接するステップと、
b. 充電接点を充電接触面に当接させることによる接触位置で下側セグメントを停止するステップと、
c. 上側のセグメントを上側の方に移動させ、上側のセグメントと固定支承部とに結合された接点バネを引っ張り、緩めることによって、変位駆動装置を継続して作動させ、同時に接触力を発生させることによって、下側セグメントと固定支承部との関係において、上側のセグメントを上側の方に移動させるステップとを含むことができる。
【0032】
上側セグメントは、バネ機構及び/又は固定支承部上に配置された構成要素の自重を使用して及ぼされるバネ力に続いて、ストッパに当接することができる。充電接点が充電接触面に隣接する変位駆動装置によって充電接点がかなり下方に延長された後、変位駆動装置は連続的に作動されるが、下側セグメントの移動は停止される。次いで、変位駆動装置の移動が上方にシフトされた上側セグメントに搬送される。接点バネは、上側セグメントと固定支承部との間に配置されるので、上側セグメントは、上側セグメントと固定支承部との相対運動によって停留所から持ち上げられ、接点バネが引張バネであるか圧縮バネであるかに応じて、接点バネのバネ力に抗して押圧されるか、又は接点バネの蓄積バネ力によって移動される。接点バネは、次に、固定支承部上に配置された構成要素の自重及びバネ力の増加によって、又は固定支承部上に配置された構成要素の自重及びバネ力の減少によって、接触力を充電接触面上に生成させる。変位駆動装置の動作を継続することによって、例えば最終位置スイッチによって、変位駆動装置がスイッチオフされるまで、バネ力はさらに増加される。充電接点又は位置決め装置の引込位置への移動は、逆の方法で行われる。
【0033】
本方法のさらなる有利な実施形態は、装置の請求項1を参照する従属クレームの特徴の説明から得られる。
【0034】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態をさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】第1の作業位置にある位置決めユニットの第1の実施形態を示す斜視図である。
【
図2】第2の作業位置にある位置決めユニットを示す斜視図である。
【
図3】第3の作業位置にある位置決めユニットを示す斜視図である。
【
図4a】第1の作業位置にある位置決めユニットの第2の実施形態を示す断面図である。
【
図4b】第2の作業位置にある位置決めユニットを示す断面図である。
【
図4c】第3の作業位置にある位置決めユニットを示す断面図である。
【
図4d】第4の作業位置にある位置決めユニットを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1~
図3は、静止充電ステーション(図示せず)と、位置決めユニットの下に配置された車両(図示せず)、特に電動バスなどとの間に導電接続を形成するための位置決めユニット10を示す。位置決めユニット10を使用して、位置決めユニット10の4つの充電接点11を、充電接触面(図示せず)に対して車両の屋根上で移動させ、それに接触させることができる。位置決めユニット10は、位置決め装置12と、位置決め装置12を駆動する駆動装置13とを備える。本実施形態において、充電接点11は、電流を伝達するために
図2及び
図3に示される接触位置と、位置決め装置12によって電流伝達を中断するために
図1に示される引込位置との間に位置決めされる。充電接点11は、位置決め装置12上に配置された接触装置14の構成要素である。
【0037】
駆動装置13は、位置決め装置12に作用する変位力を発生させるため、及び変位駆動装置と機械的に相互作用するバネ機構15を形成するための変位駆動装置(さらに図示せず)を有する。バネ機構15は、接点バネ16を備え、変位駆動及び接点バネ16によってそれぞれの充電接触面上に接触力が生じる。さらに、位置決め装置12は、固定支承部17と、固定支承部17上で垂直変位方向に直線可動な上側セグメント18と、上側セグメント18上で垂直変位方向に直線可動な下側セグメント19とを備える。固定支承部17、上側セグメント18及び下側セグメント19は、それぞれ、形材20,21及び22で作られている。接触装置14は、下側セグメント19の形材22の下端23に締結される。固定支承部17を形成する形材20は、位置決めユニット10の保持フレーム24に締結されている。保持フレーム24は、モータプールの構内のような建物の天井構造(さらに図示せず)に固定することができる。さらに、形材20は、位置決め装置12のケーシング25を形成し、その中に形材21及び22を引込位置で受け入れることができる。
【0038】
形材20と上側セグメント18の形材21との間には、形材20が形材21に対して垂直変位方向に容易に移動可能となるように、リニアガイド26が配置される。さらに、リニアガイド27は、形材21を取り囲み、その上に当接する形材22によって、上側セグメント18の形材21と下側セグメントの形材22との間に形成され、長手方向に変位可能となる。接点バネ16は、固定支承部17及び上側セグメント18の形材20と連結され、引張/圧縮バネ28によって形成される。
【0039】
接触装置14は、2つの充電接触キャリア29を有し、その先端部30が接触ストリップ31に締結され、これが充電接点を形成する。本質的にアーク又はO字形の充電接触キャリア29は、接続ロッド33及び垂直に配置されたキャリアロッド34から構成される接触装置14の平行ロッド32に接続される。接続ロッド33は、接続ジョイント35を介してキャリアロッド34に移動可能に接続され、充電接触キャリア29は、それぞれ、スイベルジョイント36を介してキャリアロッド34に移動可能に接続される。さらに、キャリアジョイント37は、下側セグメント19を接続ロッド33に移動可能に接続する。
【0040】
図4a~
図4dの組み合わせ図は、異なる作業位置にある接触装置を有しない位置決めユニット38を示す。この例では、位置決めユニット38は、保持フレーム39と、保持フレーム39上に配置された固定支承部40と、上側セグメント41と、追加セグメント42と、下側セグメント43とを有して形成されている。上側セグメント41、追加セグメント42及び下側セグメント43は、互いに接続され、望遠鏡のように移動可能である。さらに、接点バネ45を有するバネ機構44が設けられており、接点バネ45は固定支承部40及び上側セグメント41と連結されている。変位駆動装置(図示せず)がセグメント41,42,43内に配置され、上側セグメント41を下側セグメント43に対して移動させ、追加セグメント42も変位駆動装置の変位長さに応じて移動される。
【0041】
図4aは、まず、位置決めユニット38の位置決め装置46の引込位置を示している。上側セグメント41は、引込位置にあるストッパ47上で固定支承部40に当接する。変位駆動装置を作動させることによって、少なくとも下側セグメント43は、上側セグメント41の外に移動し、
図4bに示すように下方に下降する。
図4cの図によれば、下側セグメント43又は接触装置(ここでは図示せず)は、車両のルーフ上の充電接点装置(図示せず)であり得るカウンタ支承部48に接触する。変位駆動装置を作動させ続けることにより、少なくとも下側セグメント43は上側セグメント41からさらに移動され、上側セグメント41はカウンタ支承部48により上方に移動される。上側セグメント41は、結果的に、ストッパ47によって持ち上げられ、接点バネ45は、接点バネ、引張バネ又は圧縮バネの種類に応じて、張られるか又は緩められる。接点バネ45のバネ力は、充電接触面(図示せず)に接触力を生じさせる。したがって、位置決め装置38は接触位置にある。接触位置から引込位置への変更は、それとは逆に行うことができる。