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特許7328455医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-07
(45)【発行日】2023-08-16
(54)【発明の名称】医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置
(51)【国際特許分類】
   F16P 7/02 20060101AFI20230808BHJP
   A61B 50/20 20160101ALI20230808BHJP
   F16P 3/16 20060101ALI20230808BHJP
   A61G 12/00 20060101ALI20230808BHJP
【FI】
F16P7/02
A61B50/20
F16P3/16
A61G12/00 U
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022537759
(86)(22)【出願日】2020-06-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-17
(86)【国際出願番号】 CN2020096749
(87)【国際公開番号】W WO2021120558
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-06-17
(31)【優先権主張番号】201911324488.2
(32)【優先日】2019-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515353361
【氏名又は名称】▲邁▼柯唯医▲療▼▲設▼▲備▼(▲蘇▼州)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】胡 清
(72)【発明者】
【氏名】宣 ▲ジン▼
(72)【発明者】
【氏名】黎 群▲華▼
【審査官】杉山 豊博
(56)【参考文献】
【文献】実開昭63-039399(JP,U)
【文献】特開平01-136651(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0296297(US,A1)
【文献】特開平09-136239(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16P 7/02
A61B 50/20
F16P 3/16
A61G 12/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接触片と、マイクロスイッチと、回転軸と、垂直保護板とを備え、前記接触片は前記回転軸の一端に接続され、前記垂直保護板は前記回転軸の他端に接続され、前記マイクロスイッチはマイクロスイッチブラケットに設けられ、
前記垂直保護板の衝突が発生すると、前記回転軸が前記接触片を回転させ、前記接触片が前記マイクロスイッチをトリガーすることにより、医療用ディスプレイハンガーが運動を停止するか又は直ちに上昇するように制御することを特徴とする医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置。
【請求項2】
前記医療用ディスプレイハンガーが下降して前記垂直保護板の衝突が発生すると、前記医療用ディスプレイハンガーが運動を停止するように制御することを特徴とする請求項1に記載の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置。
【請求項3】
手術台が上昇して前記垂直保護板の衝突が発生すると、前記医療用ディスプレイハンガーが直ちに上昇するように制御することを特徴とする請求項1に記載の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置。
【請求項4】
回転軸ブラケットを更に備え、前記回転軸は一端が前記回転軸ブラケットを貫通するように設けられることを特徴とする請求項1に記載の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置。
【請求項5】
回転軸ブラケットの内側面に設けられる内部位置制限ポストと、前記回転軸に設けられ、且つ前記内部位置制限ポストに対向する位置制限ブロックと、を更に備え、
前記位置制限ブロックは、前記垂直保護板の衝突が発生しない場合、前記垂直保護板の重力により、前記内部位置制限ポストに当接することを特徴とする請求項4に記載の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置。
【請求項6】
前記回転軸ブラケットに接続されるハンドルブラケットと、前記ハンドルブラケットに設けられる外部位置制限ポストと、を更に備え、
前記垂直保護板の衝突が発生して上方への最大回転角度まで上方へ回転した場合、前記垂直保護板は、前記外部位置制限ポストと干渉して位置制限を実現することを特徴とする請求項4に記載の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置。
【請求項7】
前記垂直保護板の上方への最大回転角度は2~5度であることを特徴とする請求項6に記載の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置。
【請求項8】
前記垂直保護板の上方への最大回転角度は3.5度であることを特徴とする請求項7に記載の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置。
【請求項9】
前記回転軸ブラケットに接続される底板を更に備え、前記マイクロスイッチブラケットは、前記底板に設けられることを特徴とする請求項4に記載の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置。
【請求項10】
手術台が上昇して前記垂直保護板の衝突が発生すると、前記医療用ディスプレイハンガーが25~30mm/sの上昇速度で直ちに上昇するように制御することを特徴とする請求項3に記載の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機器の技術分野に関し、特に医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ハイブリッド手術室で、複雑な手術を支援するための様々な高価な医療機器、器具が多く、医療用ディスプレイハンガーから手術台及び患者までの距離が非常に近く、且つ、医療用ディスプレイハンガーが、通常、電気アームによって駆動される。医療スタッフは、制御ボタンによって医療用ディスプレイハンガーを駆動(主に昇降)する場合、患者又は周りの医療機器に不意に衝突する可能性がある。そのため、医療用ディスプレイハンガーが略垂直(即ち、鉛直)方向に周りの人間及び/又は物体に不意に衝突すると、医療用ディスプレイハンガーが急停止したり回避したりすることができるように求められている。
【発明の概要】
【0003】
本発明の1つの目的は、従来技術における問題を解決でき、医療用ディスプレイハンガーが略垂直方向に不意に衝突すると、医療用ディスプレイハンガーが効果的に急停止したり退避したりすることができる、医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置を提供することである。
【0004】
本発明の以上の目的は、医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置によって実現され、医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、接触片と、マイクロスイッチと、回転軸と、垂直保護板とを備え、前記接触片は前記回転軸の一端に接続され、前記垂直保護板は前記回転軸の他端に接続され、前記マイクロスイッチはマイクロスイッチブラケットに設けられ、
前記垂直保護板が衝突すると、前記回転軸が前記接触片を回転させるように連動させ、前記接触片が前記マイクロスイッチをトリガーすることにより、医療用ディスプレイハンガーが運動を停止するか又は直ちに上昇するように制御する。
【0005】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、医療用ディスプレイハンガーが略垂直方向に不意に衝突すると、医療用ディスプレイハンガーが効果的に急停止したり退避したりすることができるという有益な技術的効果を奏することができる。
【0006】
具体的には、本発明は、医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置を採用することにより、医療用ディスプレイハンガーが略垂直方向に不意に衝突すると、垂直保護板が上方へ回転し、回転軸が接触片を回転させるように連動させ、接触片がマイクロスイッチをトリガーし、マイクロスイッチがコントローラに信号を発し、医療用ディスプレイハンガーが下降運動を停止するか又は直ちに上昇するように制御し、即ち、医療用ディスプレイハンガーの急停止又は退避を実現する。
【0007】
好ましくは、前記医療用ディスプレイハンガーが下降して前記垂直保護板が衝突すると、前記医療用ディスプレイハンガーが運動を停止するように制御する。
【0008】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、医療用ディスプレイハンガーが略垂直方向に不意に衝突すると、医療用ディスプレイハンガーが効果的に急停止することができるという有益な技術的効果を奏することができる。
【0009】
好ましくは、手術台が上昇して前記垂直保護板が衝突すると、前記医療用ディスプレイハンガーが直ちに上昇するように制御する。
【0010】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、医療用ディスプレイハンガーが略垂直方向に不意に衝突すると、医療用ディスプレイハンガーが効果的に退避することができるという有益な技術的効果を奏することができる。
【0011】
好ましくは、前記医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、回転軸ブラケットを更に備え、前記回転軸は一端が前記回転軸ブラケットを貫通するように設けられる。
【0012】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、回転軸を安定的に回転させることにより、医療用ディスプレイハンガーがより効果的に急停止したり退避したりすることができるという有益な技術的効果を奏することができる。
【0013】
好ましくは、前記医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、回転軸ブラケットの内側面に設けられる内部位置制限ポストと、前記回転軸に設けられ、且つ前記内部位置制限ポストに対向する位置制限ブロックと、を更に備え、
前記垂直保護板が衝突していない場合、前記垂直保護板の重力により、前記位置制限ブロックは、前記内部位置制限ポストに当接する。
【0014】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、垂直保護板が衝突していない場合、垂直保護板を実質的に水平状態に維持することができるという有益な技術的効果を奏することができる。
【0015】
好ましくは、前記医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、前記回転軸ブラケットに接続されるハンドルブラケットと、前記ハンドルブラケットに設けられる外部位置制限ポストと、を更に備え、
前記垂直保護板が衝突して上方への最大回転角度まで上方へ回転した場合、前記垂直保護板は、前記外部位置制限ポストと干渉して位置制限を実現する。
【0016】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、垂直保護板の上方への回転角度を一定の範囲に制限でき、マイクロスイッチを効果的にトリガーすることができるだけでなく、過剰な接触によるマイクロスイッチの損傷を回避することもできるという有益な技術的効果を奏することができる。
【0017】
好ましくは、前記垂直保護板の上方への最大回転角度は2~5度である。
【0018】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、適切な垂直保護板の上方への最大回転角度を設定することにより、マイクロスイッチを効果的にトリガーすることができるだけでなく、過剰な接触によるマイクロスイッチの損傷を回避することもできるという有益な技術的効果を奏することができる。
【0019】
好ましくは、前記垂直保護板の上方への最大回転角度は3.5度である。
【0020】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、最適な垂直保護板の上方への最大回転角度を設定することにより、マイクロスイッチを効果的にトリガーすることができるだけでなく、過剰な接触によるマイクロスイッチの損傷を回避することもできるという有益な技術的効果を奏することができる。
【0021】
好ましくは、前記医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、前記回転軸ブラケットに接続される底板を更に備え、前記マイクロスイッチブラケットは、前記底板に設けられる。
【0022】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、マイクロスイッチを合理的な位置に取り付けることができ、マイクロスイッチを効果的にトリガーすることができるという有益な技術的効果を奏することができる。
【0023】
好ましくは、手術台が上昇して前記垂直保護板が衝突すると、前記医療用ディスプレイハンガーが25~30mm/sの上昇速度で直ちに上昇するように制御する。
【0024】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、医療用ディスプレイハンガーが略垂直方向に不意に衝突すると、医療用ディスプレイハンガーがより効果的に退避することができるという有益な技術的効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施例に係る医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置の概略取付図である。
図2】本発明の一実施例に係る医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置の部分概略分解図である。
図3】本発明の一実施例に係る医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置の部分概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の具体的な実施形態を説明し、これらの実施形態を具体的に説明する過程で、説明を明瞭且つ簡潔にするために、本明細書において実際の実施形態の全ての特徴を詳細に説明することが不可能であることを指摘しておく。いずれかの実施形態の実際の実施過程において、いずれかの工学プロジェクト又は設計プロジェクトの過程のように、開発者の具体的な目標を実現するために、システムに関連する制限又は商業に関連する制限を満たすために、様々な具体的決定を行うことが多く、これによって1つの実施形態から別の実施形態へ変形することにもなることを理解すべきである。なお、このような開発過程においてなされた努力は、複雑で時間がかかる可能性があるが、本発明により開示された内容に関連する当業者にとって、本開示において開示された技術内容に基づいて行われたいくつかの設計、製造又は生産などの変更は、通常の技術的手段に過ぎないことを理解すべきであり、本開示の内容が不十分であると理解すべきではない。
【0027】
別途定義しない限り、特許請求の範囲及び明細書において使用される技術用語又は科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者に理解される通常の意味とすべきである。本発明の特許出願の明細書及び特許請求の範囲に使用される「第1」、「第2」及び類似する用語は、何らかの順序、数又は重要性を表すものではなく、単に異なる構成要素を区別するためのものに過ぎない。「1つ」又は「一」などの類似する用語は、数の制限を表すものではなく、少なくとも1つあることを表すものである。「含む」又は「からなる」などの類似する用語は、「含む」又は「からなる」の前に出現した素子又は物体が「含む」又は「からなる」の後ろに列挙された素子又は物体及びその同等の素子を包含することを意味し、他の素子又は物体を排除するものではない。「接続」又は「繋がる」などの類似する用語は、物理的又は機械的な接続に限定されるものではなく、直接的又は間接的な接続に限定されるものでもない。
【0028】
本明細書において使用される「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」などは、本発明を容易に説明するために定義された例示的な方向に過ぎないことに留意されたく、図1に示すように、読者に向かう方向は「前」であり、読者から離れる方向は「後」であり、紙面下側方向は「下」であり、紙面上側方向は「上」であり、紙面左側方向は「左」であり、紙面右側方向は「右」である。勿論、当業者は、本発明に基づき、他の方法で「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」などの方向を定義してもよく、同じく本発明の保護範囲内に属することを理解できる。
【0029】
図1は、本発明の一実施例に係る医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置の概略取付図である。図2は、本発明の一実施例に係る医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置の部分概略分解図である。図3は、本発明の一実施例に係る医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置の部分概略斜視図である。細部をより明瞭に示すために、図2及び図3の観察方向が異なり、図2は、垂直保護装置の右前方から観察したものであり、図3は、垂直保護装置の左後方から観察したものであることに留意されたい。
【0030】
図1~3に示すように、本発明の一実施例によれば、医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置20は、接触片1と、マイクロスイッチ2と、回転軸3と、垂直保護板4とを備え、接触片1は回転軸3の一端に接続され(例えば、ねじ接続)、垂直保護板4は回転軸3の他端に接続され(例えば、ねじ接続)、マイクロスイッチ2はマイクロスイッチブラケット10に設けられ(例えば、ねじ締結)、垂直保護板4が衝突すると、回転軸3が接触片1を回転させるように連動させ、前記接触片1がマイクロスイッチ2をトリガーすることにより、医療用ディスプレイハンガー30が運動を停止するか又は直ちに上昇するように制御する。
【0031】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、医療用ディスプレイハンガーが略垂直方向に不意に衝突すると、医療用ディスプレイハンガーが効果的に急停止したり退避したりすることができるという有益な技術的効果を奏することができる。
【0032】
具体的には、本発明は、医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置を採用することにより、医療用ディスプレイハンガーが略垂直方向に不意に衝突すると、垂直保護板が上方へ回転し、回転軸が接触片を回転させるように連動させ、接触片がマイクロスイッチをトリガーし、マイクロスイッチがコントローラ(つまり、医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、マイクロスイッチと通信するコントローラを更に備える)に信号を発し、医療用ディスプレイハンガーが下降運動を停止するか又は直ちに上昇するように制御し、即ち、医療用ディスプレイハンガーの急停止又は退避を実現する。
【0033】
好ましくは、図1に示すように、医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置20は、医療用ディスプレイハンガー30の底部に取り付けられる。
【0034】
好ましくは、医療用ディスプレイハンガー30が下降して垂直保護板4が衝突すると、医療用ディスプレイハンガー30が運動を停止するように制御する。
【0035】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、医療用ディスプレイハンガーが略垂直方向に不意に衝突すると、医療用ディスプレイハンガーが効果的に急停止することができるという有益な技術的効果を奏することができる。
【0036】
好ましくは、手術台が上昇して(医療用ディスプレイハンガー30が静止する)垂直保護板4が衝突すると、医療用ディスプレイハンガー30が直ちに上昇するように制御する。
【0037】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、医療用ディスプレイハンガーが略垂直方向に不意に衝突すると、医療用ディスプレイハンガーが効果的に退避することができるという有益な技術的効果を奏することができる。
【0038】
つまり、医療用ディスプレイハンガー30が下降して垂直保護板4が衝突すると、医療用ディスプレイハンガー30が下降運動を停止するように制御し、医療スタッフが下降ボタンを押し続ければ、医療用ディスプレイハンガー30の下降運動が無効となり、衝突解消後、下降ボタンが正常に戻る。手術台が上昇して垂直保護板4が衝突すると、この不意な衝突から退避するために、衝突が解消されるまで、医療用ディスプレイハンガー30が直ちに上昇するように制御し、医療用ディスプレイハンガーの上昇速度を手術台の上昇速度よりも大きくすべきである。
【0039】
好ましくは、図2~3に示すように、医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、回転軸ブラケット8を更に備え、回転軸3は一端が回転軸ブラケット8を貫通するように設けられる。
【0040】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、回転軸を安定的に回転させることにより、医療用ディスプレイハンガーがより効果的に急停止したり退避したりすることができるという有益な技術的効果を奏することができる。
【0041】
好ましくは、図2~3に示すように、医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、回転軸ブラケット8の内側面に設けられる(例えば、ねじ接続)内部位置制限ポスト7と、回転軸3に設けられ(例えば、ねじ接続)、且つ内部位置制限ポスト7に対向する位置制限ブロック5と、を更に備え、
垂直保護板4が衝突していない場合、垂直保護板4の重力により、位置制限ブロック5は、内部位置制限ポスト7に当接する。
【0042】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、垂直保護板が衝突していない場合、垂直保護板を実質的に水平状態に維持することができるという有益な技術的効果を奏することができる。
【0043】
好ましくは、図2~3に示すように、位置制限ブロック5は、異形位置制限ブロックである。
【0044】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、垂直保護板が衝突していない場合、位置制限ブロックと内部位置制限ポストとの当接をより安定的にすることができ、垂直保護板を実質的に水平状態により良く維持することができるという有益な技術的効果を奏することができる。
【0045】
好ましくは、図2~3に示すように、医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、回転軸ブラケット8に接続される(例えば、ねじ接続)ハンドルブラケット11と、ハンドルブラケット11に設けられる(例えば、ねじ接続)外部位置制限ポスト6と、を更に備え、
垂直保護板4が衝突して上方への最大回転角度まで上方へ回転した場合、垂直保護板4は、外部位置制限ポスト6と干渉して位置制限を実現する。
【0046】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、垂直保護板の上方への回転角度を一定の範囲に制限でき、マイクロスイッチを効果的にトリガーすることができるだけでなく、過剰な接触によるマイクロスイッチの損傷を回避することもできるという有益な技術的効果を奏することができる。
【0047】
好ましくは、垂直保護板4の上方への最大回転角度は2~5度である。
【0048】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、適切な垂直保護板の上方への最大回転角度を設定することにより、マイクロスイッチを効果的にトリガーすることができるだけでなく、過剰な接触によるマイクロスイッチの損傷を回避することもできるという有益な技術的効果を奏することができる。
【0049】
好ましくは、垂直保護板4の上方への最大回転角度は3.5度である。
【0050】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、最適な垂直保護板の上方への最大回転角度を設定することにより、マイクロスイッチを効果的にトリガーすることができるだけでなく、過剰な接触によるマイクロスイッチの損傷を回避することもできるという有益な技術的効果を奏することができる。
【0051】
好ましくは、図2~3に示すように、医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、回転軸ブラケット8に接続される(例えば、ねじ接続)底板9を更に備え、マイクロスイッチブラケット10は、底板9に設けられる(例えば、ねじ締結)。
【0052】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、マイクロスイッチを合理的な位置に取り付けることができ、マイクロスイッチを効果的にトリガーすることができるという有益な技術的効果を奏することができる。
【0053】
好ましくは、手術台が上昇して垂直保護板4が衝突すると、医療用ディスプレイハンガー30が25~30mm/sの上昇速度で直ちに上昇するように制御する。
【0054】
上記の技術的解決手段によれば、本発明の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置は、医療用ディスプレイハンガーが略垂直方向に不意に衝突すると、医療用ディスプレイハンガーがより効果的に退避することができるという有益な技術的効果を奏することができる。
【0055】
より好ましくは、手術台が上昇して垂直保護板4が衝突すると、医療用ディスプレイハンガー30が28mm/sの上昇速度で直ちに上昇するように制御する。
【0056】
勿論、25~30mm/sの医療用ディスプレイハンガーの上昇速度は、本出願の医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置に採用される好ましい速度範囲に過ぎず、当業者は、本出願に開示された内容に基づき、本出願の特許請求の範囲の保護範囲から逸脱することなく、他の適切な医療用ディスプレイハンガーの上昇速度を採用してもよく、不意な衝突から退避するように医療用ディスプレイハンガーの上昇速度が手術台の上昇速度よりも大きくされていればよいことを理解できる。
【0057】
以上、本発明の具体的な実施形態を説明したが、当業者によって理解されるように、上記の具体的な実施形態は、本発明を限定するものではなく、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、以上に開示された内容に基づいて様々な修正を行うことができる。
【符号の説明】
【0058】
1 接触片
2 マイクロスイッチ
3 回転軸
4 垂直保護板
5 位置制限ブロック
6 外部位置制限ポスト
7 内部位置制限ポスト
8 回転軸ブラケット
9 底板
10 マイクロスイッチブラケット
11 ハンドルブラケット
20 医療用ディスプレイハンガーに用いられる垂直保護装置
30 医療用ディスプレイハンガー
図1
図2
図3