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特許7328467情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-07
(45)【発行日】2023-08-16
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/04 20230101AFI20230808BHJP
【FI】
G06Q10/04 300
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023088155
(22)【出願日】2023-05-29
【審査請求日】2023-06-01
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523201580
【氏名又は名称】李 錦鋒
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】李 錦鋒
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-327010(JP,A)
【文献】特開2009-125786(JP,A)
【文献】特開2016-053797(JP,A)
【文献】特開2012-066350(JP,A)
【文献】特開2018-101852(JP,A)
【文献】特開平10-111933(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0097653(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力を受け付ける入力部と、
複数の建材が描かれた図面に関する図面情報を取得する取得部と、
前記図面において複数の線で描かれた内容において複数の線の交点で線を分割し、前記入力部によって受け付けた数値以下の長さの線を削除した後、前記交点に接続する複数の線のグループ化を行う図面処理部と、
前記図面処理部によってグループ化された線で描かれる面を建材とし、当該建材のサイズ及び形状毎に分類する分類部と、
前記分類部によって分類された建材毎に数量を計数し、計数結果を生成する生成部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記図面処理部は、前記交点を基準に、当該交点を通過する全ての線を切断することにより当該線を分割する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記図面処理部は、グループ化を行った後、さらに、前記交点で線を分割して所定の長さよりも短い線を削除し、前記交点に接続する複数の線のグループ化を行う
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記分類部は、グループ化が行われた線で描かれる面を建材とした場合、前記入力部によって所定条件に該当する建材としての入力を受け付けると、当該入力の受け付けにより設定された建材は、他の建材とは異なるように分類する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記生成部は、計数結果として、前記分類部によって分類された建材毎の数量と、各建材のサイズと、所定条件に該当する場合には所定条件の内容と、を含む表を生成する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
入力を受け付ける入力部を備えるコンピュータが、
複数の建材が描かれた図面に関する図面情報を取得する取得ステップと、
前記図面において複数の線で描かれた内容において複数の線の交点で線を分割し、前記入力部によって受け付けた数値以下の長さの線を削除した後、前記交点に接続する複数の線のグループ化を行う図面処理ステップと、
前記図面処理ステップによってグループ化された線で描かれる面を建材とし、当該建材のサイズ及び形状毎に分類する分類ステップと、
前記分類ステップによって分類された建材毎に数量を計数し、計数結果を生成する生成ステップと、
を実行する情報処理方法。
【請求項7】
入力を受け付ける入力部を備えるコンピュータに、
複数の建材が描かれた図面に関する図面情報を取得する取得機能と、
前記図面において複数の線で描かれた内容において複数の線の交点で線を分割し、前記入力部によって受け付けた数値以下の長さの線を削除した後、前記交点に接続する複数の線のグループ化を行う図面処理機能と、
前記図面処理機能によってグループ化された線で描かれる面を建材とし、当該建材のサイズ及び形状毎に分類する分類機能と、
前記分類機能によって分類された建材毎に数量を計数し、計数結果を生成する生成機能と、
を実現させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、設計図に記載された資材の情報を抽出する装置が存在する。その装置は、2次元の設計図に記載された項目を分析して資材情報を抽出し、資材の物量及び単価を自動的に割り出すようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2001-357075号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、設計図に記載される内容には種々のものがあり、その記載の内容によっては単純に資材情報を抽出することができない場合がある。
【0005】
本開示は、図面に記載される建材の数量を計数することができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様の情報処理装置は、入力を受け付ける入力部と、複数の建材が描かれた図面に関する図面情報を取得する取得部と、図面において複数の線で描かれた内容において複数の線の交点で線を分割し、入力部によって受け付けた数値以下の長さの線を削除した後、交点に接続する複数の線のグループ化を行う図面処理部と、図面処理部によってグループ化された線で描かれる面を建材とし、その建材のサイズ及び形状毎に分類する分類部と、分類部によって分類された建材毎に数量を計数し、計数結果を生成する生成部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示の情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムは、図面に記載される建材の数量を計数することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係る情報処理装置について説明するための図である。
図2】図面に記載される内容を処理する際の一例について説明するための図である。(A)は図面の一例、(B)は複数の線の交点の一例、(C)は建材を特定した際の一例を示す図である。
図3】一実施形態に係る情報処理装置について説明するためのブロック図である。
図4】複数の線の交点等について説明するための図である。(A)は複数の線の交点の一例、(B)は交点を基準に線を分割する際の一例について説明するための図である。
図5】グループ化及び建材を示す面について説明するための図である。
図6】一実施形態に係る情報処理方法について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、一実施形態について説明する。
【0010】
[情報処理装置100の概要]
まず、一実施形態に係る情報処理装置100の概要について説明する。
図1は、一実施形態に係る情報処理装置100について説明するための図である。
図2は、図面200に記載される内容を処理する際の一例について説明するための図である。図2(A)は図面200の一例、図2(B)は複数の線の交点301の一例、図2(C)は建材400を特定した際の一例を示す図である。
【0011】
情報処理装置100は、図面200に記載される建材400の数を計数する計数装置等として構成されてもよい。情報処理装置100は、上述した一例の装置に限らず、種々の装置等を構成してもよい。
情報処理装置100は、例えば、サーバ、デスクトップ、ラップトップ、タブレット及びスマートフォン等のコンピュータであってもよい。
【0012】
図1に例示する情報処理装置100は、複数の建材が描かれた図面200(図2(A)参照)に関する図面情報を取得する(図1の(A)を参照)。建材は、例えば、石材、化粧材、木材、金属材(鋼材)及びコンクリート材等を始めとする、建築及び土木等の工事で使用される種々の材料であってもよい。図面200は、例えば、設計図等であってもよい。図面200の具体的な一例として、石材及び化粧材(以下、「石材」と言う場合がある)等を利用する建築工事では、複数の石材と、それらの石材の間の目地とが記載された設計図等であってもよい。すなわち、図面200では、複数の線により建材及び目地等が描かれる。
【0013】
情報処理装置100は、図面200において複数の線で描かれた内容において複数の線の交点301(図2(B)参照)で線を分割する。すなわち、例えば、建材の角部及び建材と目地との接続点では複数の線が交差する。情報処理装置100は、その複数の線が交差する点(交点301)において、その交点301に接続する複数の線を分割する。
【0014】
情報処理装置100は、例えば、図面200に記載される目地の幅となる数値の入力を受け付けると、その数値以下の長さの線を削除する(図2(C)参照)。これにより、情報処理装置100は、目地の部分において幅方向に延びる線を削除することが可能になる。換言すると、情報処理装置100は、建材400を示す線を残して、他の線を削除することが可能になる。
情報処理装置100は、上述したように入力された数値以下の長さの線を削除した後、交点301に接続する複数の線のグループ化を行う。すなわち、情報処理装置100は、建材400毎に、建材400を示す複数の線をグループ化して、グループ化された線で描かれる面を建材400として特定することが可能である。
【0015】
情報処理装置100は、建材400のサイズ及び形状毎に、建材400を分類する。建材400のサイズは、建材400の縦方向及び横方向のサイズであってもよく、さらに建材400の高さ方向のサイズを含むものであってもよい。
情報処理装置100は、上記のように分類された建材400毎に数量を計数し、計数結果を生成する。一例として、情報処理装置100は、2種類の建材400がそれぞれ複数有る場合には、一方の種類の建材400には「A」の記号(主番号)を付して、その次に建材Aの数を示す「-1」,「-2」…等の記号(枝番)を付してもよい(図1の(B)を参照)。同様に、他方の種類の建材400には「B」の記号(主番号)を付して、その次に建材Bの数を示す「-1」,「-2」…等の記号(枝番)を付してもよい(図1の(B)を参照)。情報処理装置100は、例えば、計数結果として、建材400毎の数量を示す表、及び、さらにその数量に加えて種々の内容を含む表を生成してもよい(図1の(C)を参照)。
なお、上述した記号の付し方は一例であり、種々の変形が可能であってもよい。この場合、図1(C)に例示する表を生成する場合にも、以下に例示する記号の付し方を用いてもよい。
例えば、建材400の分類毎に数字等の記号(主番号)を付してもよい(パターンA)。一例として、2種類の建材400が複数有る場合、一方の種類の建材400には「1」の記号を付し、他方の種類の建材400には「2」の記号を付してもよい。
また例えば、前述した主番号の前に、任意の記号(前記号)を付すようにしてもよい(パターンB)。主番号は建材400の種類を表す。一例として、前記号は「A」であり、一方の種類の建材400には「A-1」の記号(前記号及び主番号)を付し、他方の種類の建材400には「A-2」の記号(前記号及び主番号)を付してもよい。
また例えば、図1で例示した場合と同様に、主番号及び枝番で建材400の分類及び数量を表してもよいが、この場合の主番号の記号は数字等であってもよい(パターンC)。主番号は建材400の種類を表し、枝番は建材400毎の番号(数量)を表してもよい。一例として、一方の種類の建材400には「1-1」,「1-2」…等の主番号及び枝番を付し、他方の種類の建材400には「2-1」,「2-2」…等の主番号及び枝番を付してもよい。
また例えば、上述したパターンBに類似し、前記号及び主番号に加えて枝番を付すようにしてもよい(パターンD)。前記号は任意の記号であり、主番号は建材400の種類を表し、枝番は建材400毎の番号(数量)を表してもよい。一例として、前記号は「B」であり、一方の種類の建材400には「B-1-1」,「B-1-2」…等のように「1」で表す建材400の分類(主番号)と、その建材400の番号(数量)(「-1」,「-2」…)とで表す記号を付してもよい。同様に、他方の種類の建材400には「B-2-1」,「B-2-2」…等のように「2」で表す建材400の分類(主番号)と、その建材400の番号(数量)(「-1」,「-2」…)とで表す記号を付してもよい。
【0016】
[情報処理装置100の詳細]
次に、一実施形態に係る情報処理装置100について詳細に説明する。
図3は、一実施形態に係る情報処理装置100について説明するためのブロック図である。
図4は、複数の線の交点301等について説明するための図である。図4(A)は複数の線の交点301の一例を示し、図4(B)は交点301を基準に線を分割する際の一例について説明するための図である。
図5は、グループ化及び建材400を示す面について説明するための図である。
【0017】
情報処理装置100は、例えば、通信部121、記憶部122、表示部123、入力部131及び制御部110等を備える。通信部121、記憶部122及び表示部123は、出力部の一実施形態であってもよい。制御部110は、例えば、取得部111、図面処理部112、分類部113、生成部114及び出力制御部115等を備える。制御部110は、例えば、情報処理装置100の演算処理装置等によって構成されてもよい。制御部110(例えば、演算処理装置等)は、例えば、記憶部122等に記憶される各種プログラム等を適宜読み出して実行することにより、各部(取得部111、図面処理部112、分類部113、生成部114及び出力制御部115等)の機能を実現してもよい。
【0018】
通信部121は、例えば、情報処理装置100の外部にある装置(外部装置)(図示せず)等との間で種々の情報の送受信が可能な通信インターフェースである。外部装置は、例えば、サーバ及びユーザ端末等であってもよい。ユーザ端末は、例えば、情報処理装置100にユーザが使用する端末であり、デスクトップ、ラップトップ、タブレット及びスマートフォン等であってもよい。
【0019】
記憶部122は、例えば、種々の情報及びプログラムを記憶してもよい。記憶部122の一例は、メモリ、ソリッドステートドライブ及びハードディスクドライブ等であってもよい。なお、記憶部122は、例えば、クラウド上にある記憶領域及びサーバ等であってもよい。
【0020】
表示部123は、例えば、種々の文字、記号及び画像等を表示することが可能なディスプレイである。
【0021】
入力部131は、入力を受け付ける。入力部131は、例えば、キーボード及びマウス等であってもよい。キーボードは、ハードキーであってもよく、ソフトキーであってもよい。
【0022】
取得部111は、複数の建材が描かれた図面200に関する図面情報を取得する。取得部111は、例えば、通信部121を介して、外部装置から図面情報を取得してもよい。外部装置は、例えば、サーバ及びユーザ端末等であってもよい。また、取得部111は、例えば、図面情報が記憶された外部メモリが情報処理装置100のインターフェースに接続された場合、外部メモリから図面情報を取得してもよい。また、取得部111は、図面情報が記憶部122に記憶される場合、記憶部122から図面情報を取得してもよい。
【0023】
上述したように、建材は、例えば、石材、化粧材、木材、金属材(鋼材)及びコンクリート材等を始めとする、建築及び土木等の工事で使用される種々の材料であってもよい。図面200は、例えば、設計図等であってもよい。図面200の具体的な一例として、石材を利用する建築工事では、複数の石材と、それらの石材の間の目地とが記載された設計図等であってもよい。図面200では、複数の線により建材及び目地等が描かれる。
【0024】
図面処理部112は、図面200において複数の線で描かれた内容において複数の線の交点301で線を分割し、入力部131によって受け付けた数値以下の長さの線を削除した後、交点301に接続する複数の線のグループ化を行う。
一例として、図面200における、建材の角部、及び、建材と目地との接続点等では、複数の線が交差する。図面処理部112は、図面200において複数の線が交差する点(交点301)において、その交点301に接続する複数の線を分割する。すなわち、図面処理部112は、交点301において線を分割して複数の線にする。
具体的な一例として図4(A)に示すように、図面処理部112は、横方向に延びる線310(311,312,313,314)と、縦方向に延びる線320(321,322,323,324)とが有る場合、各線310を各線320との交点301で分割して、線311A,311B,311C(線312,313,314についても同様)とする。同様に、図面処理部112は、各線320を各線310との交点301で分割して線321D,321E,321F(線322,323,324についても同様)とする。
【0025】
図面処理部112は、例えば、図面200に記載される目地330の幅となる数値の入力を入力部131によって受け付けると、図面200におけるその数値以下の長さの線を削除する。なお、図面処理部112は、例えば、目地330の幅となる数値以上の値の入力を、入力部131を介して受け付けてもよい。この場合、図面処理部112は、目地の幅となる数値以上の値であり、且つ、建材の縦方向及び横方向それぞれの長さ(及び、建材の高さ(奥行)方向の長さ)未満の値を受け付けてもよい。これにより、図面処理部112は、目地330の部分において幅方向に延びる線を削除することが可能になる。換言すると、図面処理部112は、建材400を示す線を残して、他の線(例えば、目地330の部分において幅方向に延びる線等)を削除することが可能になる。
具体的な一例として図4(A)に示すように、図面処理部112は、目地330の幅方向の線311B,312B,313B,314B及び線321E,322E,323E、324Eを削除する。
【0026】
なお、図面処理部112は、交点301を基準に、その交点300を通過する全ての線を切断する(折る)ことによりその線を分割してもよい。具体的な一例として、図面処理部112は、「break」コマンドを利用して、交点301で線を折るように切断してもよい。
具体的な一例として図4(B)に一例を示すように、1つの交点301(301Z)に注目した場合、図面処理部112は、その交点301Zに接続する全ての線312,322を交点301Zにおいて線312A,312Bに分割すると共に線322D,322Eに分割してもよい。図面処理部112は、他の交点301についても同様に線を分割する。
【0027】
図面処理部112は、交点301に接続する複数の線のグループ化を行う。図面処理部112は、例えば、1本の線の両端に交点301が有る場合、2つの交点301それぞれに接続する線をグループ化するため、その2つの交点301に接続する線(各線にある交点301についても同様に)を1つにグループ化することが可能である。したがって、図面処理部112は、例えば、4本の線により矩形が描かれ、4つの角部に交点301が有る場合には、その4本の線を1つにするようなグループ化を行って面として生成することが可能である。すなわち、図面処理部112は、建材400毎に、1つの建材400を示す複数の線をグループ化して、グループ化された線で描かれる面を建材400として特定することが可能である。
具体的な一例として図5に示すように、図面処理部112は、交点301G,301H,301I,301Jに接続する線311A,321D,312A,322Dを1つにまとめるグループ化を行って面350Kとする。なお、図面処理部112は、図5に記載する他の交点301及び他の線310,320(図5には図示せず)についても同様にグループ化を行って面350L,350M,350Nとする。
【0028】
図面処理部112は、上述したようにグループ化を行った後、さらに、交点301で線を分割して所定の長さよりも短い線を削除し、交点301に接続する複数の線のグループ化を行ってもよい。換言すると、図面処理部112は、例えば、上述したようにグループ化を行った後、そのグループ化を解除して各交点301それぞれで複数の線に分割してもよい。図面処理部112は、例えば、グループ化の解除により、入力部131によって入力を受け付けた数値以下の線を削除してもよい。この場合、入力部131は、図面200に記載される目地の幅となる数値の入力を受け付ける。その後、図面処理部112は、交点301で接続する複数の線について再度グループ化を行う。すなわち、上記と同様に、図面処理部112は、各交点301に接続する複数の線についてグループ化を行うため、交点301を介して接続する線は1つにグループ化される。よって、図面処理部112は、1つの建材400を示す図面200上の複数の線については、1つにグループ化を行って面として特定することが可能である。
【0029】
分類部113は、図面処理部112によってグループ化された線で描かれる面350(350K,350L,350M,350N)を建材400とし、その建材400のサイズ及び形状毎に分類する。すなわち、分類部113は、図面処理部112によってグループ化を行った面350(建材400)を種類毎に分類する。
【0030】
分類部113は、種類毎として、建材400のサイズ毎及び建材400の形状毎に、分類してもよい。建材400のサイズは、例えば、縦方向及び横方向の長さ(平面サイズ)であってもよく、さらに高さ方向の長さ(平面に対して奥行方向のサイズ)を含むものであってもよい。分類部113は、例えば、縦方向、横方向及び高さ方向それぞれの長さは図面に記録されているため、それぞれの長さを図面から取得することが可能である。形状は、例えば、平面の形状等であってもよい。この場合、分類部113、例えば、建材400に切り欠き又は面取り等が有る場合には、切り欠き及び面取りが無い建材400とは別の建材400として分類してもよい。
【0031】
なお、分類部113は、切り欠きが有る建材400、及び、面取りが有る建材400については、入力部131によって切り欠き又は面取りを有する建材400(所定条件に該当する建材400)として特定するような入力を受け付けることにより、そのそれぞれの建材400を切り欠き及び面取りが無い建材400とは別になるように分類してもよい。すなわち、分類部113は、グループ化が行われた線で描かれる面350を建材400とした場合、入力部131によって所定条件に該当する建材400としての入力を受け付けると、その入力の受け付けにより設定された建材400を、他の建材400とは異なるように分類してもよい。
【0032】
生成部114は、分類部113によって分類された建材400毎に数量を計数し、計数結果を生成する。生成部114は、上記のように分類部113によって分類された建材400を種類毎に数量を計数し、計数結果を生成する。この場合、図5では、面350K,350Lについては同一種類の建材400aを示し、面350M,350Nについては同一種類の他の建材400bを示すため、生成部114は、一方の種類の建材400aには「A」の記号を付して、その次に建材400aの数を示す「-1」,「-2」…等の記号を付してもよい(図1の(B)を参照)。同様に、他方の種類の建材400bには「B」の記号を付して、その次に建材400bの数を示す「-1」,「-2」…等の記号を付してもよい(図1の(B)を参照)。また、上述したパターンA~Dのように、種々の記号を用いて建材400の分類(及び、数量等)を表すようにしてもよい。
【0033】
情報処理装置100は、例えば、計数結果として、建材400毎の数量を示す表、及び、さらにその数量に加えて種々の内容を含む表を生成してもよい。すなわち、生成部114は、計数結果として、分類部113によって分類された建材400毎の数量と、各建材400のサイズと、所定条件に該当する場合には所定条件の内容と、を含む表を生成してもよい(図1の(C)を参照)。ここでのサイズは、例えば、平面サイズであってもよく、平面サイズに加えて奥行方向のサイズを含むものであってもよい。所定条件に該当する場合は、建材400に切り欠きが有る場合、及び、建材400に面取りが有る場合等であってもよい。所定の条件の内容は、建材400に切り欠きが有る場合には「切り欠き」との内容、及び、建材400に面取りが有る場合には「面取り」との内容であってもよい。
【0034】
出力制御部115は、生成部114によって生成された計数結果を出力するよう出力部を制御してもよい。出力部は、例えば、通信部121、記憶部122及び表示部123等であってもよい。
すなわち、出力制御部115は、生成部114によって生成された計数結果の情報を外部装置(図示せず)に送信するよう通信部121を制御してもよい。外部装置は、例えば、サーバ及びユーザ端末等であってもよい。
出力制御部115は、生成部114によって生成された計数結果の情報を記憶するよう記憶部122を制御してもよい。
出力制御部115は、生成部114によって生成された計数結果を表示するよう表示部123を制御してもよい。
【0035】
[情報処理方法]
次に、一実施形態に係る情報処理方法について説明する。
図6は、一実施形態に係る情報処理方法について説明するためのフローチャートである。
【0036】
ステップST101において、取得部111は、複数の建材が描かれた図面200に関する図面情報を取得する。
【0037】
ステップST102において、図面処理部112は、ステップST101で取得した図面200において複数の線で描かれた内容において複数の線の交点301で線を分割し、入力部131によって受け付けた数値以下の長さの線(短い線)を削除した後、交点301に接続する複数の線のグループ化を行う。図面処理部112は、交点301を基準に、その交点301を通過する全ての線を切断することによりその線を分割してもよい。図面処理部112は、上述したようにグループ化を行った後、さらに、交点301で線を分割して所定の長さよりも短い線を削除し、交点301に接続する複数の線のグループ化を行ってもよい。
【0038】
ステップST103において、分類部113は、ステップST102でグループ化された線で描かれる面を建材400とし、その建材400のサイズ及び形状毎に分類する。分類部113は、グループ化が行われた線で描かれる面を建材400とした場合、入力部131によって所定条件に該当する建材400としての入力を受け付けると、その入力の受け付けにより設定された建材400を、他の建材400とは異なるように分類してもよい。
【0039】
ステップST104において、生成部114は、ステップST103で分類された建材400毎に数量を計数し、計数結果を生成する。生成部114は、計数結果として、分類部113によって分類された建材400毎の数量と、各建材400のサイズと、所定条件に該当する場合には所定条件の内容と、を含む表を生成してもよい。
【0040】
[機能及び回路について]
次に、上述した情報処理装置100の機能及び回路について説明する。
情報処理装置100の各部は、コンピュータの演算処理装置等の機能として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置100の取得部111、図面処理部112、分類部113、生成部114及び出力制御部115(制御部110)は、コンピュータの演算処理装置等による取得機能、図面処理機能、分類機能、生成機能及び出力制御機能(制御機能)としてそれぞれ実現されてもよい。
情報処理プログラムは、上述した各機能をコンピュータに実現させることができる。情報処理プログラムは、例えば、メモリ、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ又は光ディスク等の、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体等に記録されていてもよい。記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読媒体と言い換えてもよい。
また、上述したように、情報処理装置100の各部は、コンピュータの演算処理装置等で実現されてもよい。その演算処理装置等は、例えば、集積回路等によって構成される。このため、情報処理装置100の各部は、演算処理装置等を構成する回路として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置100の取得部111、図面処理部112、分類部113、生成部114及び出力制御部115(制御部110)は、コンピュータの演算処理装置等を構成する取得回路、図面処理回路、分類回路、生成回路及び出力制御回路(制御回路)として実現されてもよい。
また、情報処理装置100の入力部131、並びに、通信部121、記憶部122及び表示部123(出力部)は、例えば、演算処理装置等の機能を含む入力機能、並びに、通信機能、記憶機能及び表示機能(出力機能)として実現されてもよい。また、情報処理装置100の入力部131、並びに、通信部121、記憶部122及び表示部123(出力部)は、例えば、集積回路等によって構成されることにより入力回路、並びに、通信回路、記憶回路及び表示回路(出力回路)として実現されてもよい。また、情報処理装置100の入力部131、並びに、通信部121、記憶部122及び表示部123(出力部)は、例えば、複数のデバイスによって構成されることにより入力装置、並びに、通信装置、記憶装置及び表示装置(出力装置)として構成されてもよい。
【0041】
情報処理装置100は、上述した複数の各部のうち1又は任意の複数を組み合わせることが可能である。
本開示では、「情報」の文言を使用しているが、「情報」の文言は「データ」と言い換えることができ、「データ」の文言は「情報」と言い換えることができる。
【0042】
[本実施形態の態様及び効果]
次に、本実施形態の一態様及び各態様が奏する効果について説明する。なお、以下に記載する各態様は出願時の一例であり、本実施形態は以下に記載する態様に限定されることはない。すなわち、本実施形態は以下に記載する各態様に限定されることはなく、上述した各部を適宜組み合わせて実現されてもよい。また、下位の態様は、それよりも上位の態様のいずれでも引用できる場合がある。
また、以下に記載する効果は一例であり、各態様が奏する効果は以下に記載するものに限定されることはない。また、各態様は、例えば、以下に記載する少なくとも1つの効果を奏してもよい。
【0043】
(態様1)
一態様の情報処理装置は、入力を受け付ける入力部と、複数の建材が描かれた図面に関する図面情報を取得する取得部と、図面において複数の線で描かれた内容において複数の線の交点で線を分割し、入力部によって受け付けた数値以下の長さの線を削除した後、交点に接続する複数の線のグループ化を行う図面処理部と、図面処理部によってグループ化された線で描かれる面を建材とし、その建材のサイズ及び形状毎に分類する分類部と、分類部によって分類された建材毎に数量を計数し、計数結果を生成する生成部と、を備える。
これにより、情報処理装置は、図面に記載された建材を種類毎に計数し、計数結果を得ることができる。すなわち、情報処理装置は、自動的に建材毎の数量を得ることができるので、作業員の手作業により計数する手間を省くことができる。情報処理装置は、例えば、相対的に多数の図面が有る場合でも建材の計数をコンピュータ処理によって得られるため、作業員が手作業により建材を計数する場合に比べて、より短い時間で建材を計数することができる。
【0044】
(態様2)
一態様の情報処理装置では、図面処理部は、交点を基準に、その交点を通過する全ての線を切断することにより当該線を分割することとしてもよい。
これにより、情報処理装置は、図面において一方の建材と他方の建材との間に目地が記載されている場合でも目地の幅方向に延びる線を削除することができ、建材を複数の線で囲まれた面として特定することができる。
【0045】
(態様3)
一態様の情報処理装置では、図面処理部は、グループ化を行った後、さらに、交点で線を分割して所定の長さよりも短い線を削除し、交点に接続する複数の線のグループ化を行うこととしてもよい。
これにより、情報処理装置は、建材を構成しない線を削除することができ、建材を複数の線で囲まれた面として特定することができる。
【0046】
(態様4)
一態様の情報処理装置では、分類部は、グループ化が行われた線で描かれる面を建材とした場合、入力部によって所定条件に該当する建材としての入力を受け付けると、その入力の受け付けにより設定された建材は、他の建材とは異なるように分類することとしてもよい。
これにより、情報処理装置は、例えば、切り欠き及び面取りがある建材を所定条件に該当する建材として特定することができる。すなわち、情報処理装置は、例えば、切り欠き又は面取りがある建材と、切り欠き及び面取りがない建材とで平面サイズが同じ場合でも、切り欠き又は面取りがある建材を、切り欠き及び面取りがない建材とは別なものとして特定することができる。
【0047】
(態様5)
一態様の情報処理装置では、生成部は、計数結果として、分類部によって分類された建材毎の数量と、各建材のサイズと、所定条件に該当する場合には所定条件の内容と、を含む表を生成することとしてもよい。
これにより、情報処理装置は、計数結果を生成して、情報処理装置のユーザに対して、図面に描かれた建材毎の数量等を提示することができる。
【0048】
(態様6)
一態様の情報処理方法では、入力を受け付ける入力部を備えるコンピュータが、複数の建材が描かれた図面に関する図面情報を取得する取得ステップと、図面において複数の線で描かれた内容において複数の線の交点で線を分割し、入力部によって受け付けた数値以下の長さの線を削除した後、交点に接続する複数の線のグループ化を行う図面処理ステップと、図面処理ステップによってグループ化された線で描かれる面を建材とし、その建材のサイズ及び形状毎に分類する分類ステップと、分類ステップによって分類された建材毎に数量を計数し、計数結果を生成する生成ステップと、を実行する。
これにより、情報処理方法は、上述した一態様の情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【0049】
(態様7)
一態様の情報処理プログラムは、入力を受け付ける入力部を備えるコンピュータに、複数の建材が描かれた図面に関する図面情報を取得する取得機能と、図面において複数の線で描かれた内容において複数の線の交点で線を分割し、入力部によって受け付けた数値以下の長さの線を削除した後、交点に接続する複数の線のグループ化を行う図面処理機能と、図面処理機能によってグループ化された線で描かれる面を建材とし、その建材のサイズ及び形状毎に分類する分類機能と、分類機能によって分類された建材毎に数量を計数し、計数結果を生成する生成機能と、を実現させる。
これにより、情報処理プログラムは、上述した一態様の情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0050】
100 情報処理装置
110 制御部
111 取得部
112 図面処理部
113 分類部
114 生成部
115 出力制御部
121 通信部
122 記憶部
123 表示部
131 入力部
【要約】
【課題】図面に記載される建材の数量を計数することができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置は、入力を受け付ける入力部と、複数の建材が描かれた図面に関する図面情報を取得する取得部と、図面において複数の線で描かれた内容において複数の線の交点で線を分割し、入力部によって受け付けた数値以下の長さの線を削除した後、交点に接続する複数の線のグループ化を行う図面処理部と、図面処理部によってグループ化された線で描かれる面を建材とし、その建材のサイズ及び形状毎に分類する分類部と、分類部によって分類された建材毎に数量を計数し、計数結果を生成する生成部と、を備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6