特許 7328860 インクジェット記録装置

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2023-08-08

(45)【発行日】2023-08-17

(54)【発明の名称】インクジェット記録装置

(51)【国際特許分類】

   B41J 2/01 20060101AFI20230809BHJP

   B41J 11/02 20060101ALI20230809BHJP

【ＦＩ】

B41J2/01 305

B41J11/02

【請求項の数】 8

(21)【出願番号】P 2019181009

(22)【出願日】2019-09-30

(65)【公開番号】P2021053998

(43)【公開日】2021-04-08

【審査請求日】2022-09-22

(73)【特許権者】

【識別番号】000107907

【氏名又は名称】セーレン株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】100135448

【弁理士】

【氏名又は名称】北川 泰隆

(72)【発明者】

【氏名】谷川 拓也

【審査官】小野 郁磨

(56)【参考文献】

【文献】特開２００９－０８３３５４（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１１－１３１４８８（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１５－０５８９８４（ＪＰ，Ａ）

【文献】国際公開第２０１１／０２４４６３（ＷＯ，Ａ１）

【文献】特開２０１４－１７６８４５（ＪＰ，Ａ）

【文献】米国特許出願公開第２００８／００２４５３２（ＵＳ，Ａ１）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｂ４１Ｊ ２／０１－ ２／２１５

Ｂ４１Ｊ １１／０２－１１／０４

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

第一方向の第一側から第二側に向けてインクを吐出するインクジェットヘッドと、
記録媒体を支持する支持機と、
前記インクジェットヘッドより前記第一方向に直交する第二方向の第三側となる前記第二方向の第一位置と、前記インクジェットヘッドより前記第二方向の第四側となる前記第二方向の第二位置と、の間で前記第二方向に沿って前記支持機を搬送する搬送機と、を備え、
前記支持機は、
前記記録媒体としての第一記録媒体を支持する第一支持機と、
前記記録媒体としての第二記録媒体を支持する第二支持機と、を備え、
前記搬送機は、
前記第二方向の第一位置と、前記第二方向の第二位置と、の間で前記第二方向に沿って前記第一支持機を搬送する第一搬送機と、
前記第二方向の第一位置と、前記第二方向の第二位置と、の間で前記第二方向に沿って前記第二支持機を搬送する第二搬送機と、を備え、
前記第一搬送機は、
前記第二方向の第一位置を前記第二方向の第三側の移動端とし、且つ前記第二方向の第二位置を前記第二方向の第四側の移動端とする、第一搬送路において、前記第一記録媒体を支持する前記第一支持機を前記第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に搬送し、
前記第二方向の第一位置を前記第二方向の第三側の移動端とし、且つ前記第二方向の第二位置を前記第二方向の第四側の移動端とする、第二搬送路において、前記第一支持機を前記第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に搬送し、
前記第二搬送機は、
前記第一搬送路において、前記第二記録媒体を支持する前記第二支持機を前記第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に搬送し、
前記第二方向の第一位置を前記第二方向の第三側の移動端とし、且つ前記第二方向の第二位置を前記第二方向の第四側の移動端とする、第三搬送路において、前記第二支持機を前記第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に搬送し、
前記インクジェットヘッドは、
前記第一搬送機によって前記第一搬送路を搬送される前記第一支持機に支持された前記第一記録媒体に前記インクを吐出し、
前記第二搬送機によって前記第一搬送路を搬送される前記第二支持機に支持された前記第二記録媒体に前記インクを吐出し、
前記搬送機では、
前記第二搬送路は、前記第一方向及び前記第二方向の両方向に直交する第三方向に前記第一搬送路と並んで設けられ、
前記第三搬送路は、前記第三方向に前記第一搬送路と並んで設けられ、
前記第一搬送機は、前記第一支持機と前記第二方向に移動する第一移動部を備え、
前記第一移動部は、前記第二搬送路と前記第一搬送路との間で前記第三方向に沿って前記第一支持機を往復移動させ、
前記第二搬送機は、前記第二支持機と前記第二方向に移動する第二移動部を備え、
前記第二移動部は、前記第三搬送路と前記第一搬送路との間で前記第三方向に沿って前記第二支持機を往復移動させる、インクジェット記録装置。

【請求項2】

前記第一移動部は、
前記第二支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端になく、前記第一支持機が前記第二搬送路の前記第二方向の第三側の移動端にある場合、前記第一支持機を前記第三方向に沿って前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端に移動させ、
前記第一支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第四側の移動端にある場合、前記第一支持機を前記第三方向に沿って前記第二搬送路の前記第二方向の第四側の移動端に移動させ、
前記第二移動部は、
前記第一支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端になく、前記第二支持機が前記第三搬送路の前記第二方向の第三側の移動端にある場合、前記第二支持機を前記第三方向に沿って前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端に移動させ、
前記第二支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第四側の移動端にある場合、前記第二支持機を前記第三方向に沿って前記第三搬送路の前記第二方向の第四側の移動端に移動させる、請求項１に記載のインクジェット記録装置。

【請求項3】

前記第一支持機は、前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端に搬入される前記第一記録媒体を、前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端で支持し、
前記第二支持機は、前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端に搬入される前記第二記録媒体を、前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端で支持する、請求項１又は請求項２に記載のインクジェット記録装置。

【請求項4】

前記第一支持機は、
前記第一記録媒体が前記第一方向の第一側に載せ置かれる第一テーブルと、
前記第一方向の第一側となる前記第一方向の第三位置と、前記第一方向の第三位置より前記第一方向の第二側となる前記第一方向の第四位置と、の間で前記第一方向に沿って前記第一テーブルを移動させる第三移動部と、を備え、
前記第二支持機は、
前記第二記録媒体が前記第一方向の第一側に載せ置かれる第二テーブルと、
前記第一方向の第三位置と、前記第一方向の第四位置と、の間で前記第一方向に沿って前記第二テーブルを移動させる第四移動部と、を備え、
前記第一テーブルは、前記第一記録媒体を前記第一テーブルの前記第一方向の第一側に吸着させる第一吸着部を備え、
前記第二テーブルは、前記第二記録媒体を前記第二テーブルの前記第一方向の第一側に吸着させる第二吸着部を備える、請求項３に記載のインクジェット記録装置。

【請求項5】

前記第三移動部は、
前記第一支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端にある場合、前記第一テーブルを前記第一方向の第三位置に移動させ、
前記第一支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第四側の移動端にある場合、前記第一テーブルを前記第一方向の第四位置に移動させ、
前記第一吸着部は、
前記第一支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端にある場合、前記第一記録媒体を前記第一テーブルの前記第一方向の第一側に吸着させ、
前記第一支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第四側の移動端にある場合、前記第一記録媒体を前記第一テーブルの前記第一方向の第一側に吸着させず、
前記第四移動部は、
前記第二支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端にある場合、前記第二テーブルを前記第一方向の第三位置に移動させ、
前記第二支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第四側の移動端にある場合、前記第二テーブルを前記第一方向の第四位置に移動させ、
前記第二吸着部は、
前記第二支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端にある場合、前記第二記録媒体を前記第二テーブルの前記第一方向の第一側に吸着させ、
前記第二支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第四側の移動端にある場合、前記第二記録媒体を前記第二テーブルの前記第一方向の第一側に吸着しない、請求項４に記載のインクジェット記録装置。

【請求項6】

前記第一搬送機は、前記第一支持機の前記第二方向の位置を検出する第一検出器を備え、
前記第二搬送機は、前記第二支持機の前記第二方向の位置を検出する第二検出器を備える、請求項１から請求項５の何れか１項に記載のインクジェット記録装置。

【請求項7】

前記搬送機は、前記第二方向の第一位置より前記第二方向の第四側で且つ前記インクジェットヘッドより前記第二方向の第三側となる前記第二方向の第五位置に第三検出器を備え、
前記第三検出器は、
前記第一支持機が前記第一搬送機によって前記第一搬送路を搬送される場合、前記第一支持機に支持された前記第一記録媒体の前記第二方向の第一基準位置又は前記第一記録媒体を支持する前記第一支持機の前記第二方向の第二基準位置を検出し、
前記第二支持機が前記第二搬送機によって前記第一搬送路を搬送される場合、前記第二支持機に支持された前記第二記録媒体の前記第二方向の第三基準位置又は前記第二記録媒体を支持する前記第二支持機の前記第二方向の第四基準位置を検出する、請求項１から請求項６の何れか１項に記載のインクジェット記録装置。

【請求項8】

前記第一搬送機は、
前記第一搬送路において、前記第一記録媒体を支持する前記第一支持機を前記第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に第一速度で搬送し、
前記第二搬送路において、前記第一支持機を前記第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に前記第一速度より高速の第二速度で搬送し、
前記第二搬送機は、
前記第一搬送路において、前記第二記録媒体を支持する前記第二支持機を前記第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に前記第一速度で搬送し、
前記第三搬送路において、前記第二支持機を前記第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に前記第一速度より高速の第三速度で搬送する、請求項１から請求項７の何れか１項に記載のインクジェット記録装置。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、インクジェット記録装置に関する。

【背景技術】

【0002】

インクジェット記録装置に関する技術が提案されている。例えば、特許文献１は、インクジェットプリンタを開示する。インクジェットプリンタは、２つのプラテンを有する。インクジェットプリンタには、プラテンの移動経路として、往路及び復路を含む閉じた移動経路が設けられる。往路は、受け取り位置から引き渡し位置に向かう経路である。受け取り位置は、用紙を受け取る位置である。プラテンは、閉じた移動経路に沿って１周する。即ち、プラテンは、受け取り位置から往路、引き渡し位置及び復路を経て受け取り位置に戻る。インクジェットプリンタには、往路にヘッドユニットが配置される。ヘッドユニットは、４つのインクジェットヘッドを有する。インクジェットプリンタでは、２つのプラテンは、交互に受け取り位置へと到達する。受け取り位置に到達したプラテンには、用紙が供給される。用紙を受け取ったプラテンは、閉じた移動経路に沿って移動する。用紙を搬送中のプラテンは、ヘッドユニットの下方を通過する。その際、インクジェットヘッドは、インクを吐出し、用紙上に画像を記録する。その後、このプラテンが引き渡し位置に到達すると、画像が記録された用紙は、排出される。インクジェットプリンタによれば、プラテンが１つの場合と比べて画像記録のスループットを向上させることができる。この他、特許文献１は、次のプラテンを開示する。前述のプラテンは、吸着機構を有する。吸着機構は、上面に載置された用紙を吸着する。

【0003】

特許文献２は、インクジェット記録装置を開示する。インクジェット記録装置は、多列搬送部と、６色分のインクジェットヘッドとを有する。多列搬送部は、第一用紙と、第二用紙とを搬送方向に搬送する。多列搬送部は、２列の無端状の吸着搬送ベルトを有する。吸着搬送ベルトは、２個のローラ間に巻き掛けられる。各色用のインクジェットヘッドは、フルライン型の記録ヘッドである。吸着搬送ベルトには、多数の吸引孔が形成され、吸着搬送ベルトの内側には、吸着チャンバが設けられる。吸着搬送ベルトは、吸着チャンバがファンで吸引されて負圧となることで、用紙を吸着保持する。インクジェット記録装置では、第一用紙の先端が記録開始位置に達したことが検出されると、第一用紙の打滴データが読み出され、第一用紙に印字が行われる。第一用紙の全ての打滴データの読み出しが終了した場合、第一用紙に対する印字が終了する。インクジェット記録装置では、第二用紙の先端が記録開始位置に達したことが検出されると、第二用紙の打滴データが読み出され、第二用紙に印字が行われる。その後の処理は、第一用紙に対する印字の場合と同様に実行される。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0004】

【文献】特開２００９－８３３５４号公報

【文献】特開２００５－１７８２８９号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0005】

インクジェット記録装置は、各種の記録媒体に柄を高品質に記録することができる。発明者は、柄が記録された記録媒体をインクジェット記録装置で効率的に生産することができる技術を検討した。その際、発明者は、インクジェットヘッドに対する記録媒体の供給間隔を短縮することで柄が記録された記録媒体の生産性を向上できると考えた。

【0006】

本発明は、柄が記録された記録媒体の生産性を向上させることができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0007】

本発明の一側面は、第一方向の第一側から第二側に向けてインクを吐出するインクジェットヘッドと、記録媒体を支持する支持機と、前記インクジェットヘッドより前記第一方向に直交する第二方向の第三側となる前記第二方向の第一位置と、前記インクジェットヘッドより前記第二方向の第四側となる前記第二方向の第二位置と、の間で前記第二方向に沿って前記支持機を搬送する搬送機と、を備え、前記支持機は、前記記録媒体としての第一記録媒体を支持する第一支持機と、前記記録媒体としての第二記録媒体を支持する第二支持機と、を備え、前記搬送機は、前記第二方向の第一位置と、前記第二方向の第二位置と、の間で前記第二方向に沿って前記第一支持機を搬送する第一搬送機と、前記第二方向の第一位置と、前記第二方向の第二位置と、の間で前記第二方向に沿って前記第二支持機を搬送する第二搬送機と、を備え、前記第一搬送機は、前記第二方向の第一位置を前記第二方向の第三側の移動端とし、且つ前記第二方向の第二位置を前記第二方向の第四側の移動端とする、第一搬送路において、前記第一記録媒体を支持する前記第一支持機を前記第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に搬送し、前記第二方向の第一位置を前記第二方向の第三側の移動端とし、且つ前記第二方向の第二位置を前記第二方向の第四側の移動端とする、第二搬送路において、前記第一支持機を前記第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に搬送し、前記第二搬送機は、前記第一搬送路において、前記第二記録媒体を支持する前記第二支持機を前記第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に搬送し、前記第二方向の第一位置を前記第二方向の第三側の移動端とし、且つ前記第二方向の第二位置を前記第二方向の第四側の移動端とする、第三搬送路において、前記第二支持機を前記第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に搬送し、前記インクジェットヘッドは、前記第一搬送機によって前記第一搬送路を搬送される前記第一支持機に支持された前記第一記録媒体に前記インクを吐出し、前記第二搬送機によって前記第一搬送路を搬送される前記第二支持機に支持された前記第二記録媒体に前記インクを吐出し、前記搬送機では、前記第二搬送路は、前記第一方向及び前記第二方向の両方向に直交する第三方向に前記第一搬送路と並んで設けられ、前記第三搬送路は、前記第三方向に前記第一搬送路と並んで設けられ、前記第一搬送機は、前記第一支持機と前記第二方向に移動する第一移動部を備え、前記第一移動部は、前記第二搬送路と前記第一搬送路との間で前記第三方向に沿って前記第一支持機を往復移動させ、前記第二搬送機は、前記第二支持機と前記第二方向に移動する第二移動部を備え、前記第二移動部は、前記第三搬送路と前記第一搬送路との間で前記第三方向に沿って前記第二支持機を往復移動させる、インクジェット記録装置である。前記第一移動部は、前記第二支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端になく、前記第一支持機が前記第二搬送路の前記第二方向の第三側の移動端にある場合、前記第一支持機を前記第三方向に沿って前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端に移動させ、前記第一支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第四側の移動端にある場合、前記第一支持機を前記第三方向に沿って前記第二搬送路の前記第二方向の第四側の移動端に移動させ、前記第二移動部は、前記第一支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端になく、前記第二支持機が前記第三搬送路の前記第二方向の第三側の移動端にある場合、前記第二支持機を前記第三方向に沿って前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端に移動させ、前記第二支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第四側の移動端にある場合、前記第二支持機を前記第三方向に沿って前記第三搬送路の前記第二方向の第四側の移動端に移動させる、ようにしてもよい。

【0008】

上述のインクジェット記録装置によれば、第一搬送路を往路とし第二搬送路を復路とする第一の経路で、第一支持機を第一搬送機によって周回させつつ、第一搬送路を往路とし第三搬送路を復路とする第二の経路で、第二支持機を第二搬送機によって周回させることができる。第二支持機に関わらず、第一搬送路の第二方向の第四側の移動端に到達した第一支持機を、速やかに第二搬送路の第二方向の第三側の移動端に移動させることができる。その結果、第一支持機を、速やかに第一搬送路の第二方向の第三側の移動端に再配置することができる。第一支持機に関わらず、第一搬送路の第二方向の第四側の移動端に到達した第二支持機を、速やかに第三搬送路の第二方向の第三側の移動端に移動させることができる。その結果、第二支持機を、速やかに第一搬送路の第二方向の第三側の移動端に再配置することができる。上述した第一の経路及び第二の経路で第一搬送路を共通化することで、次の場合と比較し、インクジェット記録装置を小型化することができる。前述の場合は、次の独立した２本の搬送路がインクジェット記録装置に設けられる場合である。前述の独立した２本の搬送路は、第一支持機（第一記録媒体）を第二方向の第三側から第四側に搬送する搬送路と、第二支持機（第二記録媒体）を第二方向の第三側から第四側に搬送する搬送路とである。

【0009】

前記第一支持機は、前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端に搬入される前記第一記録媒体を、前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端で支持し、前記第二支持機は、前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端に搬入される前記第二記録媒体を、前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端で支持する、ようにしてもよい。

【0010】

この構成によれば、記録媒体の搬入位置を、第一記録媒体及び第二記録媒体で同じ位置とすることができる。

【0011】

前記第一支持機は、前記第一記録媒体が前記第一方向の第一側に載せ置かれる第一テーブルと、前記第一方向の第一側となる前記第一方向の第三位置と、前記第一方向の第三位置より前記第一方向の第二側となる前記第一方向の第四位置と、の間で前記第一方向に沿って前記第一テーブルを移動させる第三移動部と、を備え、前記第二支持機は、前記第二記録媒体が前記第一方向の第一側に載せ置かれる第二テーブルと、前記第一方向の第三位置と、前記第一方向の第四位置と、の間で前記第一方向に沿って前記第二テーブルを移動させる第四移動部と、を備え、前記第一テーブルは、前記第一記録媒体を前記第一テーブルの前記第一方向の第一側に吸着させる第一吸着部を備え、前記第二テーブルは、前記第二記録媒体を前記第二テーブルの前記第一方向の第一側に吸着させる第二吸着部を備える、ようにしてもよい。前記第三移動部は、前記第一支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端にある場合、前記第一テーブルを前記第一方向の第三位置に移動させ、前記第一支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第四側の移動端にある場合、前記第一テーブルを前記第一方向の第四位置に移動させ、前記第一吸着部は、前記第一支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端にある場合、前記第一記録媒体を前記第一テーブルの前記第一方向の第一側に吸着させ、前記第一支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第四側の移動端にある場合、前記第一記録媒体を前記第一テーブルの前記第一方向の第一側に吸着させず、前記第四移動部は、前記第二支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端にある場合、前記第二テーブルを前記第一方向の第三位置に移動させ、前記第二支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第四側の移動端にある場合、前記第二テーブルを前記第一方向の第四位置に移動させ、前記第二吸着部は、前記第二支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第三側の移動端にある場合、前記第二記録媒体を前記第二テーブルの前記第一方向の第一側に吸着させ、前記第二支持機が前記第一搬送路の前記第二方向の第四側の移動端にある場合、前記第二記録媒体を前記第二テーブルの前記第一方向の第一側に吸着しない、ようにしてもよい。

【0012】

これらの構成によれば、第一記録媒体を第一搬送路の第二方向の第三側の移動端で第一テーブルの第一方向の第一側に吸着させることができる。第一記録媒体を第一テーブルの第一方向の第一側に吸着させた状態で、第一支持機を第一搬送路の第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に搬送することができる。第一支持機が第一搬送路を搬送される場合、第一記録媒体を第一テーブルの一定位置に固定することができる。第二記録媒体を第一搬送路の第二方向の第三側の移動端で第二テーブルの第一方向の第一側に吸着させることができる。第二記録媒体を第二テーブルの第一方向の第一側に吸着させた状態で、第二支持機を第一搬送路の第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に搬送することができる。第二支持機が第一搬送路を搬送される場合、第二記録媒体を第二テーブルの一定位置に固定することができる。

【0013】

前記第一搬送機は、前記第一支持機の前記第二方向の位置を検出する第一検出器を備え、前記第二搬送機は、前記第二支持機の前記第二方向の位置を検出する第二検出器を備える、ようにしてもよい。

【0014】

この構成によれば、第一支持機の第二方向の位置を検出しながら、第二方向に沿って第一支持機を搬送することができる。第二方向への第一支持機の搬送を高精度に行うことができる。第二支持機の第二方向の位置を検出しながら、第二方向に沿って第二支持機を搬送することができる。第二方向への第二支持機の搬送を高精度に行うことができる。

【0015】

前記搬送機は、前記第二方向の第一位置より前記第二方向の第四側で且つ前記インクジェットヘッドより前記第二方向の第三側となる前記第二方向の第五位置に第三検出器を備え、前記第三検出器は、前記第一支持機が前記第一搬送機によって前記第一搬送路を搬送される場合、前記第一支持機に支持された前記第一記録媒体の前記第二方向の第一基準位置又は前記第一記録媒体を支持する前記第一支持機の前記第二方向の第二基準位置を検出し、前記第二支持機が前記第二搬送機によって前記第一搬送路を搬送される場合、前記第二支持機に支持された前記第二記録媒体の前記第二方向の第三基準位置又は前記第二記録媒体を支持する前記第二支持機の前記第二方向の第四基準位置を検出する、ようにしてもよい。

【0016】

この構成によれば、第一支持機が第一搬送路を搬送される場合、第一記録媒体に対するインクの吐出の開始を制御することができる。第一記録媒体の適切な位置に柄を記録することができる。第二支持機が第一搬送路を搬送される場合、第二記録媒体に対するインクの吐出の開始を制御することができる。第二記録媒体の適切な位置に柄を記録することができる。

【0017】

前記第一搬送機は、前記第一搬送路において、前記第一記録媒体を支持する前記第一支持機を前記第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に第一速度で搬送し、前記第二搬送路において、前記第一支持機を前記第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に前記第一速度より高速の第二速度で搬送し、前記第二搬送機は、前記第一搬送路において、前記第二記録媒体を支持する前記第二支持機を前記第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に前記第一速度で搬送し、前記第三搬送路において、前記第二支持機を前記第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に前記第一速度より高速の第三速度で搬送する、ようにしてもよい。

【0018】

この構成によれば、次の第一時間を次の第二時間より短くすることができる。第一時間は、第一支持機が第二搬送路の第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に移動するのに要する時間である。第二時間は、第一支持機が第一搬送路の第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に移動するのに要する時間である。次の第三時間を次の第四時間より短くすることができる。第三時間は、第二支持機が第三搬送路の第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に移動するのに要する時間である。第四時間は、第二支持機が第一搬送路の第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に移動するのに要する時間である。第四時間は、第二時間に一致する。従って、第一時間を第四時間より短くし、第三時間を第二時間より短くすることができる。第一支持機を、速やかに第二搬送路の第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に移動させ、第一搬送路の第二方向の第三側の移動端に再配置することができる。第二支持機を、速やかに第三搬送路の第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に移動させ、第一搬送路の第二方向の第三側の移動端に再配置することができる。

【発明の効果】

【0019】

本発明によれば、柄が記録された記録媒体の生産性を向上させることができるインクジェット記録装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【0020】

【図1】インクジェット記録装置の概略構成の一例を示す平面図である。第一支持機が第二搬送路の第二方向の第三側の移動端にある状態を示す。第二支持機が第一搬送路の第二方向の第四側の移動端に向けて搬送されている状態を示す。

【図2】図１のインクジェット記録装置の正面図である。支持機及び移動部の台座の一部は、切断面を示す。

【図3】支持機の配置の一例を示す平面図である。第一支持機が第二搬送路の第二方向の第三側の移動端にある状態を示す。第二支持機が第一搬送路の第二方向の第四側の移動端にある状態を示す。

【図4】支持機の配置の他の例を示す平面図である。第一支持機が第一搬送路の第二方向の第三側の移動端にある状態を示す。第二支持機が第三搬送路の第二方向の第四側の移動端にある状態を示す。

【図5】支持機の配置の更に他の例を示す平面図である。第一支持機が第一搬送路の第二方向の第四側の移動端にある状態を示す。第二支持機が第三搬送路の第二方向の第三側の移動端にある状態を示す。

【図6】支持機の配置の更に他の例を示す平面図である。第一支持機が第二搬送路の第二方向の第四側の移動端にある状態を示す。第二支持機が第一搬送路の第二方向の第三側の移動端にある状態を示す。

【発明を実施するための形態】

【0021】

本発明を実施するための実施形態について、図面を用いて説明する。本発明は、以下に記載の構成に限定されるものではなく、同一の技術的思想において種々の構成を採用することができる。例えば、以下に示す構成の一部は、省略し又は他の構成等に置換してもよい。他の構成を含むようにしてもよい。実施形態の各図は、所定の構成を模式的に示したものである。実施形態の各図でハッチングは、切断面を示す。二点鎖線は、想像線である。

【0022】

＜インクジェット記録装置＞
インクジェット記録装置１０について、図１～６を参照して説明する。実施形態では、インクジェット記録装置１０を特定するための方向を、第一方向、第二方向及び第三方向という。第二方向は、第一方向に直交する。第三方向は、第一方向及び第二方向に直交する。第一方向を鉛直方向とする。この場合、第二方向及び第三方向は、水平方向となる。第一方向の一方側を「第一側」といい、第一方向の他方側を「第二側」という。第一方向の第一側を鉛直方向の上側とし、第一方向の第二側を鉛直方向の下側とする。第二方向の一方側を「第三側」といい、第二方向の他方側を「第四側」という。第三方向の一方側を「第五側」といい、第三方向の他方側を「第六側」という。

【0023】

インクジェット記録装置１０は、記録媒体１５を第二方向の第三側から第四側に搬送し、記録媒体１５に柄を記録する。記録媒体１５は、建築用資材である。建築用資材としては、外壁材が例示される。但し、記録媒体１５は、外壁材とは異なる建築用資材であってもよい。記録媒体１５は、建築用資材とは異なる短尺の媒体であってもよい。記録媒体１５は、柄の記録が可能な各種の短尺の媒体を含む。図１，３～６で後述するキャリッジ２５より第二方向の第四側にある記録媒体１５に付した模様は、記録媒体１５に記録された柄に対応する。実施形態では、柄の記録に用いるインクとして、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの４色を例示する。但し、柄の記録には、これら各色のインクとは異なる色のインクを用いてもよい。インク色数は、３色以下又は５色以上としてもよい。

【0024】

インクジェット記録装置１０は、インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋと、キャリッジ２５と、支持機３０と、搬送機５０とを備える（図１，２参照）。インクジェットヘッド２０Ｙは、イエローインクによって記録媒体１５に柄を記録する。インクジェットヘッド２０Ｙは、第一方向の第一側から第二側に向けてイエローインクを吐出する。インクジェットヘッド２０Ｍは、マゼンタインクによって記録媒体１５に柄を記録する。インクジェットヘッド２０Ｍは、第一方向の第一側から第二側に向けてマゼンタインクを吐出する。インクジェットヘッド２０Ｃは、シアンインクによって記録媒体１５に柄を記録する。インクジェットヘッド２０Ｃは、第一方向の第一側から第二側に向けてシアンインクを吐出する。インクジェットヘッド２０Ｋは、ブラックインクによって記録媒体１５に柄を記録する。インクジェットヘッド２０Ｋは、第一方向の第一側から第二側に向けてブラックインクを吐出する。

【0025】

インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋは、ライン型のインクジェットヘッドである。インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋは、同様の構成を有する。インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋは、複数のノズルを有する。但し、図１～６では、ノズルの図示は、省略されている。複数のノズルは、第三方向に配列される。複数のノズルは、第三方向において記録媒体１５の幅ＷＢ（図１参照）以上の範囲に配列される。インクジェット記録装置１０は、インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋとして、公知のライン型のインクジェットヘッドを採用する。従って、インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋに関するこの他の説明は、省略する。

【0026】

キャリッジ２５には、インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋが第二方向に並んで搭載される。インクジェット記録装置１０では、インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋは、第二方向の第三側から第四側に、インクジェットヘッド２０Ｙ、インクジェットヘッド２０Ｍ、インクジェットヘッド２０Ｃ及びインクジェットヘッド２０Ｋの順で設けられる。但し、第二方向におけるインクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋの配列順序は、前述の順序とは異なる順序としてもよい。これらの配列順序は、諸条件を考慮して適宜決定される。

【0027】

支持機３０は、記録媒体１５を支持する。支持機３０は、第一支持機３１と、第二支持機３２とを備える。実施形態では、第一支持機３１が支持する記録媒体１５を「第一記録媒体１６」といい、第二支持機３２が支持する記録媒体１５を「第二記録媒体１７」という。即ち、第一支持機３１は、記録媒体１５として第一記録媒体１６を支持する。第二支持機３２は、記録媒体１５として第二記録媒体１７を支持する。第一記録媒体１６及び第二記録媒体１７を区別しない場合、又はこれらを総称する場合、「記録媒体１５」という。第一支持機３１及び第二支持機３２に関するこの他の説明は、後述する。

【0028】

搬送機５０は、第二方向の第一位置と、第二方向の第二位置との間で第二方向に沿って支持機３０を搬送する。第二方向の第一位置は、インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋより第二方向の第三側となる第二方向の所定の位置である。第二方向の第二位置は、インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋより第二方向の第四側となる第二方向の所定の位置である。実施形態では、第二方向の第一位置を「第一位置Ｐ１」といい、第二方向の第二位置を「第二位置Ｐ２」という（図１，３～６参照）。第一位置Ｐ１は、第二方向の最も第三側のインクジェットヘッド２０Ｙより第二方向の第三側となる第二方向の所定の位置ともいえる。第二位置Ｐ２は、第二方向の最も第四側のインクジェットヘッド２０Ｋより第二方向の第四側となる第二方向の所定の位置ともいえる。第二方向の第五位置を「第五位置Ｐ５」という（図１，３～６参照）。第五位置Ｐ５については、後述する。

【0029】

搬送機５０には、第一搬送路Ｔ１、第二搬送路Ｔ２及び第三搬送路Ｔ３が設けられる（図１～６参照）。第一搬送路Ｔ１、第二搬送路Ｔ２及び第三搬送路Ｔ３は、第一位置Ｐ１を第二方向の第三側の移動端とし、且つ第二位置Ｐ２を第二方向の第四側の移動端とする（図１，３～６参照）。第二搬送路Ｔ２は、第三方向に第一搬送路Ｔ１と並んで設けられる。第三搬送路Ｔ３は、第三方向に第一搬送路Ｔ１と並んで設けられる。第二搬送路Ｔ２は、第一搬送路Ｔ１の第三方向の幅ＷＡ以上、第三方向に第三搬送路Ｔ３と離間する（図１，２参照）。第一搬送路Ｔ１の第三方向の幅ＷＡは、後述する第一テーブル３３及び第二テーブル３４の第三方向の幅に一致する。但し、この幅ＷＡは、例えば、インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋの第三方向の幅に一致させてもよく、又はインクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋで複数のノズルが配列される第三方向の幅に一致させてもよい。実施形態では、第二搬送路Ｔ２は、第一搬送路Ｔ１の第三方向の第五側に設けられ、第三搬送路Ｔ３は、第一搬送路Ｔ１の第三方向の第六側に設けられる。

【0030】

搬送機５０は、第一搬送機５１と、第二搬送機５２と、第三検出器８０とを備える（図１，２参照）。第一搬送機５１は、第一位置Ｐ１と第二位置Ｐ２との間で第二方向に沿って第一支持機３１を搬送し、第二搬送機５２は、第一位置Ｐ１と第二位置Ｐ２との間で第二方向に沿って第二支持機３２を搬送する。

【0031】

搬送機５０では、第一搬送機５１及び第二搬送機５２は、公知のリニア搬送機を含み、同様の構成を有する。即ち、第一搬送機５１及び第二搬送機５２は、固定子５３と、可動子５４とを備える。第一搬送機５１及び第二搬送機５２では、固定子５３は、第二方向に沿って設けられる。可動子５４は、固定子５３上を第二方向に往復移動する。リニア搬送機は、リニアモータを利用する公知の搬送機である。従って、固定子５３及び可動子５４に関するこの他の説明は、省略する。

【0032】

第一搬送機５１は、第一搬送路Ｔ１において、第一記録媒体１６を支持する第一支持機３１を第二方向の第三側の移動端（第一位置Ｐ１）から第四側の移動端（第二位置Ｐ２）に搬送する（図４，５参照）。更に、第一搬送機５１は、第二搬送路Ｔ２において、第一支持機３１を第二方向の第四側の移動端（第二位置Ｐ２）から第三側の移動端（第一位置Ｐ１）に搬送する（図６，３参照）。第二搬送機５２は、第一搬送路Ｔ１において、第二記録媒体１７を支持する第二支持機３２を、第二方向の第三側の移動端（第一位置Ｐ１）から第四側の移動端（第二位置Ｐ２）に搬送する（図６，３参照）。更に、第二搬送機５２は、第三搬送路Ｔ３において、第二支持機３２を第二方向の第四側の移動端（第二位置Ｐ２）から第三側の移動端（第一位置Ｐ１）に搬送する（図４，５参照）。第一搬送路Ｔ１では、第一搬送機５１による第一支持機３１の搬送と、第二搬送機５２による第二支持機３２の搬送とが交互に繰り返される。

【0033】

インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋは、次の第一記録媒体１６にインクを吐出する。前述の第一記録媒体１６は、第一搬送機５１によって第一搬送路Ｔ１を搬送される第一支持機３１に支持された第一記録媒体１６である。インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋは、次の第二記録媒体１７にインクを吐出する。前述の第二記録媒体１７は、第二搬送機５２によって第一搬送路Ｔ１を搬送される第二支持機３２に支持された第二記録媒体１７である。図２で次の位置に図示された複数の白丸は、第一方向の第一側から第二側に向けて飛翔する複数のインク（インク滴）を示す。前述の位置は、第二記録媒体１７の第一方向の第一側である。

【0034】

インクジェット記録装置１０では、第一記録媒体１６は、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端で第一支持機３１から搬出され、第二記録媒体１７は、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端で第二支持機３２から搬出される（図１，３～６参照）。従って、第一支持機３１は、第一記録媒体１６を支持することなく、第一搬送機５１によって第二搬送路Ｔ２を第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に向けて搬送される（図６，３参照）。第二支持機３２は、第二記録媒体１７を支持することなく、第二搬送機５２によって第三搬送路Ｔ３を第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に向けて搬送される（図４，５参照）。

【0035】

第一搬送機５１は、更に、第一移動部６０を備える（図１，２参照）。第一移動部６０は、第二搬送路Ｔ２と第一搬送路Ｔ１との間で第三方向に沿って第一支持機３１を往復移動させる。例えば、第一支持機３１が第二搬送路Ｔ２の第二方向の第三側の移動端にあるとする（図３参照）。この場合、第一移動部６０は、第一支持機３１を第三方向に沿って第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端に移動させる（図４参照）。第一支持機３１が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端にあるとする（図５参照）。この場合、第一移動部６０は、第一支持機３１を第三方向に沿って第二搬送路Ｔ２の第二方向の第四側の移動端に移動させる（図６参照）。

【0036】

第二搬送機５２は、更に、第二移動部６１を備える（図１，２参照）。第二移動部６１は、第三搬送路Ｔ３と第一搬送路Ｔ１との間で第三方向に沿って第二支持機３２を往復移動させる。例えば、第二支持機３２が第三搬送路Ｔ３の第二方向の第三側の移動端にあるとする（図５参照）。この場合、第二移動部６１は、第二支持機３２を第三方向に沿って第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端に移動させる（図６参照）。第二支持機３２が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端にあるとする（図３参照）。この場合、第二移動部６１は、第二支持機３２を第三方向に沿って第三搬送路Ｔ３の第二方向の第四側の移動端に移動させる（図４参照）。

【0037】

第一移動部６０は、第一搬送機５１の可動子５４に設けられる。従って、第一搬送機５１では、第一移動部６０は、可動子５４の第二方向の第三側から第四側への移動又は可動子５４の第二方向の第四側から第三側への移動に伴い、可動子５４と同一方向に同一量だけ移動する。これに伴い、第一移動部６０は、第一支持機３１と第二方向に移動する。

【0038】

第二移動部６１は、第二搬送機５２の可動子５４に設けられる。従って、第二搬送機５２では、第二移動部６１は、可動子５４の第二方向の第三側から第四側への移動又は可動子５４の第二方向の第四側から第三側への移動に伴い、可動子５４と同一方向に同一量だけ移動する。これに伴い、第二移動部６１は、第二支持機３２と第二方向に移動する。

【0039】

第一移動部６０及び第二移動部６１は、直動機構である。搬送機５０は、第一移動部６０及び第二移動部６１として、公知の直動機構を採用する。第一移動部６０及び第二移動部６１は、同様の構成を有する。即ち、第一移動部６０及び第二移動部６１は、ボールねじ６２と、台座６５と、リニアガイド６６と、駆動部６９とを備える（図１，２参照）。但し、第二移動部６１では、第二移動部６１の前述の各部は、第一搬送路Ｔ１を基準として第一移動部６０の前述の各部と線対称に配置される。

【0040】

ボールねじ６２では、ねじ軸６３が第三方向に沿った状態で設けられる（図１～６参照）。従って、ボールねじ６２では、ナット６４は、ねじ軸６３の回転に応じて第三方向に往復移動する。リニアガイド６６は、ねじ軸６３と第二方向に並んで設けられる。リニアガイド６６では、ガイドレール６７が第三方向に沿った状態で設けられる。従って、リニアガイド６６では、ブロック６８は、ガイドレール６７の上を第三方向に往復移動する。ボールねじ６２及びリニアガイド６６は、公知の機械部品である。そのため、ボールねじ６２及びリニアガイド６６に関するこの他の説明は、省略する。

【0041】

第一移動部６０及び第二移動部６１でナット６４及びブロック６８には、台座６５が取り付けられる（図２参照）。第一移動部６０で台座６５には、第一支持機３１が設けられる。第二移動部６１で台座６５には、第二支持機３２が設けられる。駆動部６９は、モータである。第一移動部６０及び第二移動部６１は、駆動部６９として、エンコーダ付のサーボモータを採用する。第一移動部６０及び第二移動部６１では、駆動部６９は、ねじ軸６３に連結される。駆動部６９は、ねじ軸６３を回転させる。

【0042】

実施形態では、ねじ軸６３は、右ねじとする。ねじ軸６３の回転方向は、ねじ軸６３を駆動部６９の側から見た状態を基準とする。駆動部６９がねじ軸６３を左回転させることで、ナット６４は、ねじ軸６３の先端の側に移動する。一方、駆動部６９がねじ軸６３を右回転させることで、ナット６４は、駆動部６９の側に移動する。但し、ねじ軸６３は、左ねじとしてもよい。この場合、駆動部６９がねじ軸６３を右回転させることで、ナット６４は、ねじ軸６３の先端の側に移動する。一方、駆動部６９がねじ軸６３を左回転させることで、ナット６４は、駆動部６９の側に移動する。即ち、ねじ軸６３が左ねじである場合、ねじ軸６３が右ねじであることに基づく以下の「駆動部６９がねじ軸６３を左回転させ」との記載は、「駆動部６９がねじ軸６３を右回転させ」と読み替えられ、また、ねじ軸６３が右ねじであることに基づく以下の「駆動部６９がねじ軸６３を右回転させ」との記載は、「駆動部６９がねじ軸６３を左回転させ」と読み替えられる。実施形態では、前述の「駆動部６９の側」及び「ねじ軸６３の先端の側」は、次の通りである。即ち、第一移動部６０では、「駆動部６９の側」は、第三方向の第五側であり、「ねじ軸６３の先端の側」は、第三方向の第六側である。第二移動部６１では、「駆動部６９の側」は、第三方向の第六側であり、「ねじ軸６３の先端の側」は、第三方向の第五側である。

【0043】

第一支持機３１及び第二支持機３２が次の第一例の位置に配置されているとする（図３参照）。第一例では、第二支持機３２は、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端になく、第一支持機３１は、第二搬送路Ｔ２の第二方向の第三側の移動端にある。この場合、第一移動部６０では、駆動部６９がねじ軸６３を左回転させ、ナット６４が第三方向の第五側から第六側に移動する。ナット６４が第三方向の第五側から第六側に移動することで、台座６５は、ナット６４と同一方向に同一量だけ移動する。リニアガイド６６は、台座６５の移動をガイドする。これに伴い、第一移動部６０は、第一位置Ｐ１で、第一支持機３１を第二搬送路Ｔ２の第二方向の第三側の移動端から第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端に移動させる（図４参照）。

【0044】

第一支持機３１が次の第二例の位置に配置されているとする（図５参照）。第二例では、第一支持機３１は、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端にある。この場合、第一移動部６０では、駆動部６９がねじ軸６３を右回転させ、ナット６４が第三方向の第六側から第五側に移動する。ナット６４が第三方向の第六側から第五側に移動することで、台座６５は、ナット６４と同一方向に同一量だけ移動する。リニアガイド６６は、台座６５の移動をガイドする。これに伴い、第一移動部６０は、第二位置Ｐ２で、第一支持機３１を第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端から第二搬送路Ｔ２の第二方向の第四側の移動端に移動させる（図６参照）。

【0045】

第一支持機３１及び第二支持機３２が次の第三例の位置に配置されているとする（図５参照）。第三例では、第一支持機３１は、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端になく、第二支持機３２は、第三搬送路Ｔ３の第二方向の第三側の移動端にある。この場合、第二移動部６１では、駆動部６９がねじ軸６３を左回転させ、ナット６４が第三方向の第六側から第五側に移動する。ナット６４が第三方向の第六側から第五側に移動することで、台座６５は、ナット６４と同一方向に同一量だけ移動する。リニアガイド６６は、台座６５の移動をガイドする。これに伴い、第二移動部６１は、第一位置Ｐ１で、第二支持機３２を第三搬送路Ｔ３の第二方向の第三側の移動端から第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端に移動させる（図６参照）。

【0046】

第二支持機３２が次の第四例の位置に配置されているとする（図３参照）。第四例では、第二支持機３２は、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端にある。この場合、第二移動部６１では、駆動部６９がねじ軸６３を右回転させ、ナット６４が第三方向の第五側から第六側に移動する。ナット６４が第三方向の第五側から第六側に移動することで、台座６５は、ナット６４と同一方向に同一量だけ移動する。リニアガイド６６は、台座６５の移動をガイドする。これに伴い、第二移動部６１は、第二位置Ｐ２で、第二支持機３２を第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端から第三搬送路Ｔ３の第二方向の第四側の移動端に移動させる（図４参照）。

【0047】

第一搬送機５１は、第一搬送路Ｔ１において、第一記録媒体１６を支持する第一支持機３１を第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に第一速度で搬送する。これに対して、第一搬送機５１は、第二搬送路Ｔ２において、第一支持機３１を第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に第二速度で搬送する。第一搬送機５１では、第二速度は、第一速度より高速に設定される。例えば、第二速度は、第一速度の１．１倍以上とするとよい。

【0048】

第二搬送機５２は、第一搬送路Ｔ１において、第二記録媒体１７を支持する第二支持機３２を第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に第一速度で搬送する。これに対して、第二搬送機５２は、第三搬送路Ｔ３において、第二支持機３２を第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に第三速度で搬送する。第二搬送機５２では、第三速度は、第一速度より高速に設定される。例えば、第三速度は、第一速度の１．１倍以上とするとよい。

【0049】

第一搬送機５１は、更に、第一検出器７０を備え、第二搬送機５２は、更に、第二検出器７１を備える（図１，２参照）。搬送機５０は、第一検出器７０及び第二検出器７１として、公知のリニアエンコーダを採用する。第一検出器７０及び第二検出器７１は、同様の構成を有する。即ち、第一検出器７０及び第二検出器７１は、スケール７２と、検出ヘッド７３とを備える。スケール７２は、第二方向に沿って設けられる（図１参照）。検出ヘッド７３は、スケール７２と第三方向に対向して設けられる（図２参照）。

【0050】

搬送機５０では、スケール７２は、固定子５３に固定され、検出ヘッド７３は、可動子５４に固定される。検出ヘッド７３は、スケール７２から第二方向の位置を検出する。第一搬送機５１では、第一支持機３１は、第一移動部６０を介して可動子５４の第二方向の定位置に固定される。従って、第一搬送機５１では、第一検出器７０は、第一支持機３１の第二方向の位置を検出する。第二搬送機５２では、第二支持機３２は、第二移動部６１を介して可動子５４の第二方向の定位置に固定される。従って、第二搬送機５２では、第二検出器７１は、第二支持機３２の第二方向の位置を検出する。

【0051】

第一搬送機５１は、検出ヘッド７３で第二方向の位置を検出しながら、第一搬送路Ｔ１で第一支持機３１を第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に搬送する。第一搬送機５１は、検出ヘッド７３で第二方向の位置を検出しながら、第二搬送路Ｔ２で第一支持機３１を第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に搬送する。第二搬送機５２は、検出ヘッド７３で第二方向の位置を検出しながら、第一搬送路Ｔ１で第二支持機３２を第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に搬送する。第二搬送機５２は、検出ヘッド７３で第二方向の位置を検出しながら、第三搬送路Ｔ３で第二支持機３２を第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に搬送する。

【0052】

第三検出器８０は、第五位置Ｐ５に設けられる（図１参照）。第五位置Ｐ５は、第一位置Ｐ１より第二方向の第四側で且つインクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋより第二方向の第三側となる第二方向の所定の位置である。第五位置Ｐ５は、第一位置Ｐ１より第二方向の第四側で且つ第二方向の最も第三側のインクジェットヘッド２０Ｙより第二方向の第三側となる第二方向の所定の位置ともいえる。搬送機５０では、第三検出器８０は、更に、第一搬送路Ｔ１に設けられる（図１，２参照）。この場合、第三検出器８０は、第一搬送路Ｔ１の第一方向の第一側から検出対象物の第二方向の基準位置を検出する。実施形態では、検出対象物は、記録媒体１５とし、検出対象物の第二方向の基準位置は、記録媒体１５の第二方向の第四側端とする。

【0053】

但し、第三検出器８０は、第三方向において第一搬送路Ｔ１とは異なる位置に設けてもよい。この場合、第三検出器８０は、第五位置Ｐ５で且つ第一搬送路Ｔ１の第三方向の第五側又は第六側から検出対象物の第二方向の基準位置を検出する。第三検出器８０の第三方向の位置は、諸条件を考慮して適宜決定される。第三検出器８０が検出する検出対象物の第二方向の基準位置は、記録媒体１５の第二方向の第四側端とは異なる記録媒体１５の位置としてもよい。例えば、この基準位置は、記録媒体１５の第二方向の第三側端としてもよい。この基準位置は、諸条件を考慮して適宜決定される。

【0054】

第一搬送機５１によって第一支持機３１が第一搬送路Ｔ１を搬送される場合、第三検出器８０は、第一記録媒体１６の第二方向の第一基準位置として、第一記録媒体１６の第二方向の第四側端を検出する。インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋは、第一記録媒体１６の第二方向の第四側端が第三検出器８０で検出された後、それぞれ後述する所定のタイミングで対応する色のインクを第一方向の第一側から第二側に向けて吐出する。第二搬送機５２によって第二支持機３２が第一搬送路Ｔ１を搬送される場合、第三検出器８０は、第二記録媒体１７の第二方向の第三基準位置として、第二記録媒体１７の第二方向の第四側端を検出する。第二記録媒体１７の第二方向の第三基準位置は、第一記録媒体１６の第二方向の第一基準位置と同じ記録媒体１５の第二方向の第四側端となる。インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋは、第二記録媒体１７の第二方向の第四側端が第三検出器８０で検出された後、それぞれ後述する所定のタイミングで対応する色のインクを第一方向の第一側から第二側に向けて吐出する。

【0055】

インクジェット記録装置１０では、第一搬送機５１は、第一搬送路Ｔ１の次の区間において第一支持機３１を一定の第一速度で搬送し、第二搬送機５２は、第一搬送路Ｔ１の次の区間において第二支持機３２を一定の第一速度で搬送する。前述の区間は、第一搬送路Ｔ１で、第五位置Ｐ５からインクジェットヘッド２０Ｋを通過するまでの第二方向に沿った区間である。従って、第一記録媒体１６の第二方向の第四側端が第三検出器８０で検出された後、第一支持機３１に支持されたこの第一記録媒体１６がインクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋに到達する時間は、インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋ毎に一定時間となる。第二記録媒体１７の第二方向の第四側端が第三検出器８０で検出された後、第二支持機３２に支持されたこの第二記録媒体１７がインクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋに到達する時間は、インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋ毎に一定時間となる。

【0056】

従って、インクジェットヘッド２０Ｙは、第一記録媒体１６及び第二記録媒体１７のうちの一方の記録媒体１５の第二方向の第四側端が第三検出器８０で検出された後、インクジェットヘッド２０Ｙに対応する上述の時間の経過に応じてイエローインクの吐出を開始する。インクジェットヘッド２０Ｍは、第一記録媒体１６及び第二記録媒体１７のうちの一方の記録媒体１５の第二方向の第四側端が第三検出器８０で検出された後、インクジェットヘッド２０Ｍに対応する上述の時間の経過に応じてマゼンタインクの吐出を開始する。インクジェットヘッド２０Ｃは、第一記録媒体１６及び第二記録媒体１７のうちの一方の記録媒体１５の第二方向の第四側端が第三検出器８０で検出された後、インクジェットヘッド２０Ｃに対応する上述の時間の経過に応じてシアンインクの吐出を開始する。インクジェットヘッド２０Ｋは、第一記録媒体１６及び第二記録媒体１７のうちの一方の記録媒体１５の第二方向の第四側端が第三検出器８０で検出された後、インクジェットヘッド２０Ｋに対応する上述の時間の経過に応じてブラックインクの吐出を開始する。

【0057】

搬送機５０は、第三検出器８０として、公知の検出器を採用する。例えば、搬送機５０では、第三検出器８０として、フォトリフレクタを採用することができる。但し、第三検出器８０は、フォトリフレクタとは異なる検出センサであってもよい。第三検出器８０として採用する検出センサは、諸条件を考慮して適宜決定される。

【0058】

＜第一支持機及び第二支持機＞
第一支持機３１及び第二支持機３２について、図１，２，４，６を参照して説明する。インクジェット記録装置１０では、新たな記録媒体１５が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端に搬入される（図１，４，６参照）。第一支持機３１は、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端に搬入される第一記録媒体１６を、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端で支持する。第二支持機３２は、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端に搬入される第二記録媒体１７を、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端で支持する。図４では、搬入前の第一記録媒体１６を二点鎖線で示し、搬入後、第一支持機３１に支持された第一記録媒体１６を実線で示す。図６では、搬入前の第二記録媒体１７を二点鎖線で示し、搬入後、第二支持機３２に支持された第二記録媒体１７を実線で示す。

【0059】

第一支持機３１は、第一テーブル３３と、第三移動部４０とを備える。第一テーブル３３には、第一記録媒体１６が第一方向の第二側に載せ置かれる。第三移動部４０は、次の第一方向の第三位置と次の第一方向の第四位置との間で第一方向に沿って第一テーブル３３を移動させる。第一方向の第三位置は、第一方向の第一側となる第一方向の所定の位置である。第一方向の第四位置は、第一方向の第三位置より第一方向の第二側となる第一方向の所定の位置である。実施形態では、第一方向の第三位置を「第三位置Ｐ３」といい、第一方向の第四位置を「第四位置Ｐ４」という（図２参照）。第一吸着部３５は、第一記録媒体１６を第一テーブル３３に吸着させる。

【0060】

第二支持機３２は、第二テーブル３４と、第四移動部４１とを備える。第二テーブル３４には、第二記録媒体１７が第一方向の第二側に載せ置かれる。第四移動部４１は、第三位置Ｐ３と第四位置Ｐ４との間で第一方向に沿って第二テーブル３４を移動させる。第二吸着部３６は、第二記録媒体１７を第二テーブル３４に吸着させる。インクジェット記録装置１０では、第一支持機３１及び第二支持機３２は、同様の構成を有する。即ち、第二テーブル３４は、第一テーブル３３に対応し、第四移動部４１は、第三移動部４０に対応し、第二吸着部３６は、第一吸着部３５に対応する。

【0061】

第一テーブル３３は、第一吸着部３５を備える。第一吸着部３５は、第一記録媒体１６を第一テーブル３３の第一方向の第一側に吸着させる。第二テーブル３４は、第二吸着部３６を備える。第二吸着部３６は、第二記録媒体１７を第二テーブル３４の第一方向の第一側に吸着させる。第一テーブル３３及び第二テーブル３４は、同様の構成を有するから、第一吸着部３５及び第二吸着部３６も、同様の構成を有する。

【0062】

即ち、第一テーブル３３では、第一方向の第一側の面に複数の吸込口３７が設けられ、第二テーブル３４では、第二方向の第一側の面に複数の吸込口３７が設けられる（図１，２参照）。第一テーブル３３及び第二テーブル３４では、内部に内部流路３８が形成される（図２参照）。第一テーブル３３及び第二テーブル３４で内部流路３８は、複数の吸込口３７に繋がる。第一テーブル３３及び第二テーブル３４で複数の吸込口３７は、内部流路３８を介して通じ合う。第一テーブル３３及び第二テーブル３４では、複数の吸込口３７の側とは反対となる内部流路３８の端に吸引装置３９が設けられる（図１，２参照）。第一テーブル３３及び第二テーブル３４では、吸引装置３９が動作することで、複数の吸込口３７からエアが吸い込まれる。吸引装置３９は、内部流路３８のエアを吸い込み、外部に吹き出す。

【0063】

第一テーブル３３では、次の状態で吸引装置３９が動作することで、内部流路３８内の圧力が低下し、第一記録媒体１６が第一テーブル３３の第一側に吸着される（図４参照）。前述の状態は、第一テーブル３３の第一方向の第一側に第一記録媒体１６が載せ置かれた状態である。第二テーブル３４では、次の状態で吸引装置３９が動作することで、内部流路３８内の圧力が低下し、第二記録媒体１７が第二テーブル３４の第一側に吸着される（図１，２，６参照）。前述の状態は、第二テーブル３４の第一方向の第一側に第二記録媒体１７が載せ置かれた状態である。

【0064】

第一テーブル３３では、複数の吸込口３７、内部流路３８及び吸引装置３９は、第一吸着部３５となる。第二テーブル３４では、複数の吸込口３７、内部流路３８及び吸引装置３９は、第二吸着部３６となる。但し、第一吸着部３５及び第二吸着部３６は、複数の吸込口３７、内部流路３８及び吸引装置３９とは異なる吸着部であってもよい。例えば、第一吸着部３５及び第二吸着部３６は、公知の静電吸着方式の吸着部であってもよい。

【0065】

第三移動部４０及び第四移動部４１は、直動機構である（図２参照）。支持機３０は、第三移動部４０及び第四移動部４１として、公知の直動機構を採用する。第三移動部４０及び第四移動部４１は、同様の構成を有する。第三移動部４０及び第四移動部４１は、架台４２と、ボールねじ４３と、駆動部４６とを備える（図２参照）。

【0066】

第三移動部４０で架台４２は、第一テーブル３３の第一方向の第二側で第一テーブル３３を支持する。第四移動部４１で架台４２は、第二テーブル３４の第一方向の第二側で第二テーブル３４を支持する。第三移動部４０及び第四移動部４１では、ねじ軸４４及び駆動部４６は、台座６５に設けられる。ボールねじ４３は、ねじ軸４４が第一方向に沿った状態となる。ボールねじ４３では、ナット４５は、ねじ軸４４の回転に応じて第一方向に往復移動する。第三移動部４０及び第四移動部４１でナット４５には、架台４２が取り付けられる。ボールねじ４３は、公知の機械部品である。そのため、ボールねじ４３に関するこの他の説明は、省略する。駆動部４６は、モータである。第三移動部４０及び第四移動部４１は、駆動部４６として、エンコーダ付のサーボモータを採用する。第三移動部４０及び第四移動部４１では、駆動部４６は、ねじ軸４４に連結される。駆動部４６は、ねじ軸４４を回転させる。

【0067】

実施形態では、ねじ軸４４は、右ねじとする。ねじ軸４４の回転方向は、ねじ軸４４を駆動部４６の側から見た状態を基準とする。駆動部４６がねじ軸４４を左回転させることで、ナット４５は、ねじ軸４４の先端の側に移動する。一方、駆動部４６がねじ軸４４を右回転させることで、ナット４５は、駆動部４６の側に移動する。但し、ねじ軸４４は、左ねじとしてもよい。この場合、駆動部４６がねじ軸４４を右回転させることで、ナット４５は、ねじ軸４４の先端の側に移動する。一方、駆動部４６がねじ軸４４を左回転させることで、ナット４５は、駆動部４６の側に移動する。即ち、ねじ軸４４が左ねじである場合、ねじ軸４４が右ねじであることに基づく以下の「駆動部４６がねじ軸４４を左回転させ」との記載は、「駆動部４６がねじ軸４４を右回転させ」と読み替えられ、また、ねじ軸４４が右ねじであることに基づく以下の「駆動部４６がねじ軸４４を右回転させ」との記載は、「駆動部４６がねじ軸４４を左回転させ」と読み替えられる。実施形態では、前述の「駆動部４６の側」は、第一方向の第二側であり、前述の「ねじ軸４４の先端の側」は、第一方向の第一側である。

【0068】

第一支持機３１が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端にあるとする。第三移動部４０では、駆動部４６がねじ軸４４を左回転させ、ナット４５が第一方向の第二側から第一側に移動する。ナット４５が第一方向の第二側から第一側に移動することで、架台４２は、ナット４５と同一方向に同一量だけ移動する。これに伴い、第三移動部４０は、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端で、第一テーブル３３を第四位置Ｐ４から第三位置Ｐ３に移動させる。インクジェット記録装置１０では、前述の移動の開始前又は終了後、第一記録媒体１６が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端に搬入される。第一テーブル３３では、第一記録媒体１６が第一方向の第一側に載せ置かれる。第一支持機３１は、第二方向及び第三方向において第一記録媒体１６を位置決めした状態で支持するとよい。

【0069】

第一支持機３１が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端にあるとする。第三移動部４０では、駆動部４６がねじ軸４４を右回転させ、ナット４５が第一方向の第一側から第二側に移動する。ナット４５が第一方向の第一側から第二側に移動することで、架台４２は、ナット４５と同一方向に同一量だけ移動する。これに伴い、第三移動部４０は、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端で、第一テーブル３３を第三位置Ｐ３から第四位置Ｐ４に移動させる。インクジェット記録装置１０では、前述の移動の開始前又は終了後、第一記録媒体１６が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端から搬出される。即ち、第一記録媒体１６が第一支持機３１から搬出される。

【0070】

第二支持機３２が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端にあるとする。第四移動部４１では、駆動部４６がねじ軸４４を左回転させ、ナット４５が第一方向の第二側から第一側に移動する。ナット４５が第一方向の第二側から第一側に移動することで、架台４２は、ナット４５と同一方向に同一量だけ移動する。これに伴い、第四移動部４１は、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端で、第二テーブル３４を第四位置Ｐ４から第三位置Ｐ３に移動させる。インクジェット記録装置１０では、前述の移動の開始前又は終了後、第二記録媒体１７が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端に搬入される。第二テーブル３４では、第二記録媒体１７が第一方向の第一側に載せ置かれる。第二支持機３２は、第二方向及び第三方向において第二記録媒体１７を位置決めした状態で支持するとよい。

【0071】

第二支持機３２が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端にあるとする。第四移動部４１では、駆動部４６がねじ軸４４を右回転させ、ナット４５が第一方向の第一側から第二側に移動する。ナット４５が第一方向の第一側から第二側に移動することで、架台４２は、ナット４５と同一方向に同一量だけ移動する。これに伴い、第四移動部４１は、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端で、第二テーブル３４を第三位置Ｐ３から第四位置Ｐ４に移動させる。インクジェット記録装置１０では、前述の移動の開始前又は終了後、第二記録媒体１７が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端から搬出される。即ち、第二記録媒体１７が第二支持機３２から搬出される。

【0072】

第一テーブル３３が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端にあるとする。この場合、第一吸着部３５は、第一記録媒体１６を第一テーブル３３の第一方向の第一側に吸着させる。例えば、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端での第一記録媒体１６の搬入が第一テーブル３３が第三位置Ｐ３にある状態で行われるとする。この場合、第一テーブル３３では、吸引装置３９は、次の移動の終了後に動作を開始する。前述の移動は、第一テーブル３３の第四位置Ｐ４から第三位置Ｐ３への移動である。前述の移動は、第三移動部４０によって行われる。第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端での第一記録媒体１６の搬入が第一テーブル３３が第四位置Ｐ４にある状態で行われるとする。この場合、第一テーブル３３では、吸引装置３９は、前述の移動の開始前に動作を開始する。第一テーブル３３で吸引装置３９が動作を開始することで、第一吸着部３５は、第一記録媒体１６を第一テーブル３３の第一方向の第一側に吸着させる。

【0073】

第一テーブル３３が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端にあるとする。この場合、第一吸着部３５は、第一記録媒体１６を第一テーブル３３の第一方向の第一側に吸着しない。例えば、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端での第一記録媒体１６の搬出が第一テーブル３３が第三位置Ｐ３にある状態で行われるとする。この場合、第一テーブル３３では、吸引装置３９は、次の移動の開始前に動作を停止する。前述の移動は、第一テーブル３３の第三位置Ｐ３から第四位置Ｐ４への移動である。前述の移動は、第三移動部４０によって行われる。第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端での第一記録媒体１６の搬出が第一テーブル３３が第四位置Ｐ４にある状態で行われるとする。この場合、第一テーブル３３では、吸引装置３９は、前述の移動の終了後に動作を停止する。第一テーブル３３で吸引装置３９が動作を停止することで、第一吸着部３５は、第一記録媒体１６の第一テーブル３３の第一方向の第一側への吸着を解除する。

【0074】

第二テーブル３４が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端にあるとする。この場合、第二吸着部３６は、第二記録媒体１７を第二テーブル３４の第一方向の第一側に吸着させる。例えば、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端での第二記録媒体１７の搬入が第二テーブル３４が第三位置Ｐ３にある状態で行われるとする。この場合、第二テーブル３４では、吸引装置３９は、次の移動の終了後に動作を開始する。前述の移動は、第二テーブル３４の第四位置Ｐ４から第三位置Ｐ３への移動である。前述の移動は、第四移動部４１によって行われる。第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端での第二記録媒体１７の搬入が第二テーブル３４が第四位置Ｐ４にある状態で行われるとする。この場合、第二テーブル３４では、吸引装置３９は、前述の移動の開始前に動作を開始する。第二テーブル３４で吸引装置３９が動作を開始することで、第二吸着部３６は、第二記録媒体１７を第二テーブル３４の第一方向の第一側に吸着させる。

【0075】

第二テーブル３４が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端にあるとする。この場合、第二吸着部３６は、第二記録媒体１７を第二テーブル３４の第一方向の第一側に吸着しない。例えば、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端での第二記録媒体１７の搬出が第二テーブル３４が第三位置Ｐ３にある状態で行われるとする。この場合、第二テーブル３４では、吸引装置３９は、次の移動の開始前に動作を停止する。前述の移動は、第二テーブル３４の第三位置Ｐ３から第四位置Ｐ４への移動である。前述の移動は、第四移動部４１によって行われる。第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端での第二記録媒体１７の搬出が第二テーブル３４が第四位置Ｐ４にある状態で行われるとする。この場合、第二テーブル３４では、吸引装置３９は、前述の移動の終了後に動作を停止する。第二テーブル３４で吸引装置３９が動作を停止することで、第二吸着部３６は、第二記録媒体１７の第二テーブル３４の第一方向の第一側への吸着を解除する。

【0076】

＜実施形態の効果＞
実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。

【0077】

（１）インクジェット記録装置１０は、インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋと、支持機３０と、搬送機５０とを備える（図１，２参照）。支持機３０は、第一支持機３１と、第二支持機３２とを備える。搬送機５０は、第一搬送機５１と、第二搬送機５２とを備える。第一搬送機５１は、第一搬送路Ｔ１において、第一記録媒体１６を支持する第一支持機３１を第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に搬送し（図４，５参照）、第二搬送路Ｔ２において、第一支持機３１を第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に搬送する（図６，３参照）。第二搬送機５２は、第一搬送路Ｔ１において、第二記録媒体１７を支持する第二支持機３２を、第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に搬送し（図６，３参照）、第三搬送路Ｔ３において、第二支持機３２を第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に搬送する（図４，５参照）。

【0078】

インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋは、次の第一記録媒体１６に、対応する色のインクを吐出する。前述の第一記録媒体１６は、第一搬送機５１によって第一搬送路Ｔ１を搬送される第一支持機３１に支持された第一記録媒体１６である。インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋは、次の第二記録媒体１７に、対応する色のインクを吐出する（図２参照）。前述の第二記録媒体１７は、第二搬送機５２によって第一搬送路Ｔ１を搬送される第二支持機３２に支持された第二記録媒体１７である。

【0079】

第一搬送機５１は、第一移動部６０を備える（図１，２参照）。第一移動部６０は、次の場合、第一支持機３１を第三方向に沿って第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端に移動させる（図３，４参照）。前述の場合は、第二支持機３２が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端にない場合である。更に、前述の場合は、第一支持機３１が第二搬送路Ｔ２の第二方向の第三側の移動端にある場合である。第一移動部６０は、次の場合、第一支持機３１を第三方向に沿って第二搬送路Ｔ２の第二方向の第四側の移動端に移動させる（図５，６参照）。前述の場合は、第一支持機３１が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端にある場合である。

【0080】

第二搬送機５２は、第二移動部６１を備える（図１，２参照）。第二移動部６１は、次の場合、第二支持機３２を第三方向に沿って第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端に移動させる（図５，６参照）。前述の場合は、第一支持機３１が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端にない場合である。更に、前述の場合は、第二支持機３２が第三搬送路Ｔ３の第二方向の第三側の移動端にある場合である。第二移動部６１は、次の場合、第二支持機３２を第三方向に沿って第三搬送路Ｔ３の第二方向の第四側の移動端に移動させる（図３，４参照）。前述の場合は、第二支持機３２が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端にある場合である。

【0081】

そのため、第一搬送路Ｔ１を往路とし第二搬送路Ｔ２を復路とする第一の経路で、第一支持機３１を第一搬送機５１によって周回させつつ、第一搬送路Ｔ１を往路とし第三搬送路Ｔ３を復路とする第二の経路で、第二支持機３２を第二搬送機５２によって周回させることができる。第二支持機３２に関わらず、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端に到達した第一支持機３１を、速やかに第二搬送路Ｔ２の第二方向の第三側の移動端に移動させることができる。その結果、第一支持機３１を、速やかに第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端に再配置することができる。第一支持機３１に関わらず、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端に到達した第二支持機３２を、速やかに第三搬送路Ｔ３の第二方向の第三側の移動端に移動させることができる。その結果、第二支持機３２を、速やかに第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端に再配置することができる。上述した第一の経路及び第二の経路で第一搬送路Ｔ１を共通化することで、次の場合と比較し、インクジェット記録装置１０を小型化することができる。前述の場合は、次の独立した２本の搬送路がインクジェット記録装置に設けられる場合である。前述の独立した２本の搬送路は、第一支持機３１（第一記録媒体１６）を第二方向の第三側から第四側に搬送する搬送路と、第二支持機３２（第二記録媒体１７）を第二方向の第三側から第四側に搬送する搬送路とである。

【0082】

（２）第一支持機３１は、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端に搬入される第一記録媒体１６を、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端で支持する（図４参照）。第二支持機３２は、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端に搬入される第二記録媒体１７を、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端で支持する（図６参照）。そのため、記録媒体１５の搬入位置を、第一記録媒体１６及び第二記録媒体１７で同じ位置とすることができる。

【0083】

（３）第一支持機３１は、第一テーブル３３と、第三移動部４０とを備え、第二支持機３２は、第二テーブル３４と、第四移動部４１とを備える（図２参照）。第一テーブル３３は、第一吸着部３５を備え、第二テーブル３４は、第二吸着部３６を備える。第三移動部４０は、次の場合、第一テーブル３３を第三位置Ｐ３に移動させる。前述の場合は、第一支持機３１が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端にある場合である。第三移動部４０は、次の場合、第一テーブル３３を第四位置Ｐ４に移動させる。前述の場合は、第一支持機３１が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端にある場合である。

【0084】

第一吸着部３５は、次の場合、第一記録媒体１６を第一テーブル３３の第一方向の第一側に吸着させる。前述の場合は、第一支持機３１が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端にある場合である。第一吸着部３５は、次の場合、第一記録媒体１６を第一テーブル３３の第一方向の第一側に吸着しない。前述の場合は、第一支持機３１が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端にある場合である。

【0085】

第四移動部４１は、次の場合、第二テーブル３４を第三位置Ｐ３に移動させる。前述の場合は、第二支持機３２が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端にある場合である。第四移動部４１は、次の場合、第二テーブル３４を第四位置Ｐ４に移動させる。前述の場合は、第二支持機３２が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端にある場合である。

【0086】

第二吸着部３６は、次の場合、第二記録媒体１７を第二テーブル３４の第一方向の第一側に吸着させる。前述の場合は、第二支持機３２が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端にある場合である。第二吸着部３６は、次の場合、第二記録媒体１７を第二テーブル３４の第一方向の第一側に吸着しない。前述の場合は、第二支持機３２が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端にある場合である。

【0087】

そのため、第一記録媒体１６を第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端で第一テーブル３３の第一方向の第一側に吸着させることができる。第一記録媒体１６を第一テーブル３３の第一方向の第一側に吸着させた状態で、第一支持機３１を第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に搬送することができる。第一支持機３１が第一搬送路Ｔ１を搬送される場合、第一記録媒体１６を第一テーブル３３の一定位置に固定することができる。第二記録媒体１７を第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端で第二テーブル３４の第一方向の第一側に吸着させることができる。第二記録媒体１７を第二テーブル３４の第一方向の第一側に吸着させた状態で、第二支持機３２を第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に搬送することができる。第二支持機３２が第一搬送路Ｔ１を搬送される場合、第二記録媒体１７を第二テーブル３４の一定位置に固定することができる。

【0088】

（４）第一搬送機５１は、第一検出器７０を備え、第二搬送機５２は、第二検出器７１を備える（図１，２参照）。第一検出器７０は、第一支持機３１の第二方向の位置を検出する。第二検出器７１は、第二支持機３２の第二方向の位置を検出する。

【0089】

そのため、第一支持機３１の第二方向の位置を検出しながら、第二方向に沿って第一支持機３１を搬送することができる。第二方向への第一支持機３１の搬送を高精度に行うことができる。第二支持機３２の第二方向の位置を検出しながら、第二方向に沿って第二支持機３２を搬送することができる。第二方向への第二支持機３２の搬送を高精度に行うことができる。

【0090】

（５）搬送機５０は、第三検出器８０を備える（図１，２参照）。第三検出器８０は、第五位置Ｐ５に設けられる（図１参照）。第三検出器８０は、第一支持機３１が第一搬送機５１によって第一搬送路Ｔ１を搬送される場合、第一支持機３１に支持された第一記録媒体１６の第二方向の第四側端を検出する。第三検出器８０は、第二支持機３２が第二搬送機５２によって第一搬送路Ｔ１を搬送される場合、第二支持機３２に支持された第二記録媒体１７の第二方向の第四側端を検出する。

【0091】

そのため、第一支持機３１が第一搬送路Ｔ１を搬送される場合、第一記録媒体１６に対するインクの吐出の開始を制御することができる。第一記録媒体１６の適切な位置に柄を記録することができる。第二支持機３２が第一搬送路Ｔ１を搬送される場合、第二記録媒体１７に対するインクの吐出の開始を制御することができる。第二記録媒体１７の適切な位置に柄を記録することができる。

【0092】

（６）第一搬送機５１は、第一搬送路Ｔ１において第一支持機３１を第一速度で搬送し、第二搬送路Ｔ２において第一支持機３１を第二速度で搬送する。第二速度は、第一速度より高速に設定される。第二搬送機５２は、第一搬送路Ｔ１において第二支持機３２を第一速度で搬送し、第三搬送路Ｔ３において第二支持機３２を第三速度で搬送する。第三速度は、第一速度より高速に設定される。

【0093】

そのため、次の第一時間を次の第二時間より短くすることができる。第一時間は、第一支持機３１が第二搬送路Ｔ２の第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に移動するのに要する時間である。第二時間は、第一支持機３１が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に移動するのに要する時間である。次の第三時間を次の第四時間より短くすることができる。第三時間は、第二支持機３２が第三搬送路Ｔ３の第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に移動するのに要する時間である。第四時間は、第二支持機３２が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端から第四側の移動端に移動するのに要する時間である。第四時間は、第二時間に一致する。従って、第一時間を第四時間より短くし、第三時間を第二時間より短くすることができる。第一支持機３１を、速やかに第二搬送路Ｔ２の第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に移動させ、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端に再配置することができる。第二支持機３２を、速やかに第三搬送路Ｔ３の第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に移動させ、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端に再配置することができる。

【0094】

搬送機５０では、第三速度は、第二速度と同じ速度とするとよい。第一搬送機５１での第一サイクルタイムを第二搬送機５２での第二サイクルタイムと一致させることができる。第一サイクルタイムは、第一支持機３１が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端を出発し、再度、第一支持機３１が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端に到達するのに要する時間である。第二サイクルタイムは、第二支持機３２が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端を出発し、再度、第二支持機３２が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第三側の移動端に到達するのに要する時間である。

【0095】

＜変形例＞
実施形態は、次のようにすることもできる。以下に示す変形例のうちの幾つかの構成は、適宜組み合わせて採用することもできる。以下では、上記とは異なる点を説明することとし、同様の点についての説明は、適宜省略する。

【0096】

（１）インクジェット記録装置１０では、第一記録媒体１６は、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端で第一支持機３１から搬出され、第二記録媒体１７は、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端で第二支持機３２から搬出される（図３～６参照）。第一記録媒体１６及び第二記録媒体１７の一方又は両方の記録媒体１５が搬出される位置は、第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端とは異なる位置としてもよい。

【0097】

例えば、第一記録媒体１６の搬出位置は、第二搬送路Ｔ２の第四側の移動端としてもよい。この場合、第一支持機３１が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端に到達すると（図５参照）、第一移動部６０では、駆動部６９がねじ軸６３を右回転させ、ナット６４が第三方向の第六側から第五側に移動する。ナット６４が第三方向の第六側から第五側に移動することで、台座６５は、ナット６４と同一方向に同一量だけ移動する。これに伴い、第一移動部６０は、第二位置Ｐ２で、第一支持機３１を第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端から第二搬送路Ｔ２の第二方向の第四側の移動端に移動させる。第三移動部４０では、駆動部４６がねじ軸４４を右回転させ、ナット４５が第一方向の第一側から第二側に移動する。ナット４５が第三方向の第一側から第二側に移動することで、架台４２は、ナット４５と同一方向に同一量だけ移動する。これに伴い、第三移動部４０は、第二搬送路Ｔ２の第二方向の第四側の移動端で、第一テーブル３３を第三位置Ｐ３から第四位置Ｐ４に移動させる。インクジェット記録装置１０では、第三移動部４０による前述の移動の開始前又は終了後、第一記録媒体１６が第一支持機３１から搬出される。

【0098】

第一記録媒体１６の第一支持機３１からの搬出に先立ち、第一テーブル３３では、吸引装置３９は、上記同様、第三移動部４０による前述の移動の開始前又は終了後に動作を停止する。第一テーブル３３で吸引装置３９が動作を停止することで、第一吸着部３５は、第一記録媒体１６の第一テーブル３３の第一方向の第一側への吸着を解除する。即ち、第一吸着部３５は、第一支持機３１が第二搬送路Ｔ２の第二方向の第四側の移動端にある場合、第一記録媒体１６を第一テーブル３３の第一方向の第一側に吸着しない。

【0099】

第一記録媒体１６の搬出位置は、第二搬送路Ｔ２の第三側の移動端としてもよい。この場合、第一支持機３１が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端に到達すると（図５参照）、第一移動部６０は、上記同様に動作し、第二位置Ｐ２で、第一支持機３１を第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端から第二搬送路Ｔ２の第二方向の第四側の移動端に移動させる。続けて、第一搬送機５１は、第二搬送路Ｔ２で第一支持機３１を第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に搬送する。その後、第三移動部４０は、上記同様に動作し、第二搬送路Ｔ２の第二方向の第四側の移動端で、第一テーブル３３を第三位置Ｐ３から第四位置Ｐ４に移動させる。インクジェット記録装置１０では、第三移動部４０による前述の移動の開始前又は終了後、第一記録媒体１６が第一支持機３１から搬出される。

【0100】

第一記録媒体１６の第一支持機３１からの搬出に先立ち、第一テーブル３３では、吸引装置３９は、上記同様、第三移動部４０による前述の移動の開始前又は終了後に動作を停止する。第一テーブル３３で吸引装置３９が動作を停止することで、第一吸着部３５は、第一記録媒体１６の第一テーブル３３の第一方向の第一側への吸着を解除する。即ち、第一吸着部３５は、第一支持機３１が第二搬送路Ｔ２の第二方向の第三側の移動端にある場合、第一記録媒体１６を第一テーブル３３の第一方向の第一側に吸着しない。

【0101】

第二記録媒体１７の搬出位置は、第三搬送路Ｔ３の第四側の移動端としてもよい。この場合、第二支持機３２が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端に到達すると（図５参照）、第二移動部６１では、駆動部６９がねじ軸６３を右回転させ、ナット６４が第三方向の第五側から第六側に移動する。ナット６４が第三方向の第五側から第六側に移動することで、台座６５は、ナット６４と同一方向に同一量だけ移動する。これに伴い、第二移動部６１は、第二位置Ｐ２で、第二支持機３２を第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端から第三搬送路Ｔ３の第二方向の第四側の移動端に移動させる。第四移動部４１では、駆動部４６がねじ軸４４を右回転させ、ナット４５が第一方向の第一側から第二側に移動する。ナット４５が第三方向の第一側から第二側に移動することで、架台４２は、ナット４５と同一方向に同一量だけ移動する。これに伴い、第四移動部４１は、第三搬送路Ｔ３の第二方向の第四側の移動端で、第二テーブル３４を第三位置Ｐ３から第四位置Ｐ４に移動させる。インクジェット記録装置１０では、第四移動部４１による前述の移動の開始前又は終了後、第二記録媒体１７が第二支持機３２から搬出される。

【0102】

第二記録媒体１７の第二支持機３２からの搬出に先立ち、第二テーブル３４では、吸引装置３９は、上記同様、第四移動部４１による前述の移動の開始前又は終了後に動作を停止する。第二テーブル３４で吸引装置３９が動作を停止することで、第二吸着部３６は、第二記録媒体１７の第二テーブル３４の第一方向の第一側への吸着を解除する。即ち、第二吸着部３６は、第二支持機３２が第三搬送路Ｔ３の第二方向の第四側の移動端にある場合、第二記録媒体１７を第二テーブル３４の第一方向の第一側に吸着しない。

【0103】

第二記録媒体１７の搬出位置は、第三搬送路Ｔ３の第三側の移動端としてもよい。この場合、第二支持機３２が第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端に到達すると（図５参照）、第二移動部６１は、上記同様に動作し、第二位置Ｐ２で、第二支持機３２を第一搬送路Ｔ１の第二方向の第四側の移動端から第三搬送路Ｔ３の第二方向の第四側の移動端に移動させる。続けて、第二搬送機５２は、第三搬送路Ｔ３で第二支持機３２を第二方向の第四側の移動端から第三側の移動端に搬送する。その後、第四移動部４１は、上記同様に動作し、第三搬送路Ｔ３の第二方向の第四側の移動端で、第二テーブル３４を第三位置Ｐ３から第四位置Ｐ４に移動させる。インクジェット記録装置１０では、第四移動部４１による前述の移動の開始前又は終了後、第二記録媒体１７が第二支持機３２から搬出される。

【0104】

第二記録媒体１７の第二支持機３２からの搬出に先立ち、第二テーブル３４では、吸引装置３９は、上記同様、第四移動部４１による前述の移動の開始前又は終了後に動作を停止する。第二テーブル３４で吸引装置３９が動作を停止することで、第二吸着部３６は、第二記録媒体１７の第二テーブル３４の第一方向の第一側への吸着を解除する。即ち、第二吸着部３６は、第二支持機３２が第三搬送路Ｔ３の第二方向の第三側の移動端にある場合、第二記録媒体１７を第二テーブル３４の第一方向の第一側に吸着しない。

【0105】

（２）支持機３０では、第三移動部４０及び第四移動部４１は、ボールねじ４３による直動機構を採用する（図２参照）。第三移動部４０及び第四移動部４１は、更に、リニアブッシュと、リニアシャフトとを備えてもよい。リニアブッシュ及びリニアシャフトは、架台４２の第一方向の第二側から第一側への移動と、架台４２の第一方向の第一側から第二側への移動とをガイドする。リニアブッシュ及びリニアシャフトは、公知の機械部品である。ボールねじとリニアブッシュ及びリニアシャフトとを併用する直動機構も、公知の機構である。従って、これらに関するこの他の説明は、省略する。

【0106】

第三移動部４０及び第四移動部４１は、ボールねじ４３とは異なる直動機構としてもよい。例えば、第三移動部４０及び第四移動部４１は、エアシリンダ、油圧シリンダ又は電動シリンダのようなアクチュエータを用いた直動機構としてもよい。第三移動部４０及び第四移動部４１として採用する直動機構は、諸条件を考慮して適宜決定される。

【0107】

（３）搬送機５０では、第一搬送機５１及び第二搬送機５２は、固定子５３及び可動子５４によるリニア搬送機を含む（図１，２参照）。第一搬送機５１及び第二搬送機５２は、リニア搬送機とは異なる搬送機としてもよい。例えば、第一搬送機５１及び第二搬送機５２は、リニア搬送機に代えて、ボールねじ及びリニアガイドによる直動機構を含む搬送機としてもよい。

【0108】

搬送機５０では、第一移動部６０及び第二移動部６１は、ボールねじ６２及びリニアガイド６６による直動機構を採用する（図１，２参照）。第一移動部６０及び第二移動部６１は、ボールねじ６２及びリニアガイド６６とは異なる直動機構としてもよい。例えば、第一移動部６０及び第二移動部６１は、エアシリンダ、油圧シリンダ又は電動シリンダのようなアクチュエータを用いた直動機構としてもよい。第一移動部６０及び第二移動部６１として採用する直動機構は、諸条件を考慮して適宜決定される。

【0109】

（４）搬送機５０では、第三検出器８０は、第一支持機３１が第一搬送機５１によって第一搬送路Ｔ１を搬送される場合、第一記録媒体１６の第二方向の第一基準位置として、第一支持機３１に支持された第一記録媒体１６の第二方向の第四側端を検出する。第三検出器８０は、第二支持機３２が第二搬送機５２によって第一搬送路Ｔ１を搬送される場合、第二記録媒体１７の第二方向の第三基準位置として、第二支持機３２に支持された第二記録媒体１７の第二方向の第四側端を検出する。

【0110】

第三検出器８０が検出する検出対象物の第二方向の基準位置は、記録媒体１５の第二方向の第四側端とは異なる位置としてもよい。第三検出器８０は、第一支持機３１が第一搬送機５１によって第一搬送路Ｔ１を搬送される場合、第一支持機３１の第二方向の第二基準位置を検出してもよい。この場合、第一記録媒体１６は、第二方向及び第三方向において第一支持機３１に位置決めされた状態で支持される。第三検出器８０は、第二支持機３２が第二搬送機５２によって第一搬送路Ｔ１を搬送される場合、第二支持機３２の第二方向の第四基準位置を検出してもよい。この場合、第二記録媒体１７は、第二方向及び第三方向において第二支持機３２に位置決めされた状態で支持される。例えば、第二基準位置は、第一テーブル３３の第二方向の第四側端又は第三側端に設定されてもよい。第四基準位置は、第二テーブル３４の第二方向の第四側端又は第三側端に設定されてもよい。第二基準位置及び第四基準位置は、第一テーブル３３及び第二テーブル３４で同じ位置に設定するとよい。

【0111】

インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋは、第一支持機３１の第二方向の第二基準位置が第三検出器８０で検出された後、上記同様、それぞれ所定のタイミングで対応する色のインクを第一方向の第一側から第二側に向けて吐出する。インクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋは、第二支持機３２の第二方向の第四基準位置が第三検出器８０で検出された後、上記同様、それぞれ所定のタイミングで対応する色のインクを第一方向の第一側から第二側に向けて吐出する。

【0112】

（５）インクジェット記録装置を、ライン型のインクジェットヘッド２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋを備えるインクジェット記録装置１０とした（図１，２参照）。インクジェット記録装置としては、インクジェット記録装置１０とは異なるタイプの装置が実用化されている。この説明では、この異なるタイプのインクジェット記録装置を「シリアル型」という。支持機３０及び搬送機５０は、シリアル型のインクジェット記録装置に採用することもできる。

【0113】

シリアル型のインクジェット記録装置は、柄の記録に用いる色数分のインクジェットヘッドを備える。柄の記録は、インクジェットヘッドを第三方向に往復移動させながら行われる。搬送機５０では、インクジェットヘッドの次の移動に対応させ、第一搬送機５１は、第一搬送路Ｔ１において、第一記録媒体１６を支持する第一支持機３１を第二方向に沿って間欠的に搬送し、第二搬送機５２は、第一搬送路Ｔ１において、第二記録媒体１７を支持する第二支持機３２を第二方向に沿って間欠的に搬送する。前述の移動は、第三方向の第五側から第六側への移動と、第三方向の第六側から第五側への移動とである。シリアル型のインクジェット記録装置は、既に実用化された公知の装置である。従って、これに関するこの他の説明は、省略する。

【0114】

（６）搬送機５０では、第二搬送路Ｔ２は、第三方向に第一搬送路Ｔ１と並んで設けられ、第三搬送路Ｔ３は、第三方向に第一搬送路Ｔ１と並んで設けられる（図１～６参照）。第一搬送路、第二搬送路及び第三搬送路は、第一方向に並んで設けてもよい。この場合、第一搬送路は、第二搬送路及び第三搬送路より第一方向の第一側に設けるとよい。例えば、第一搬送路、第二搬送路及び第三搬送路は、第一方向の第一側から第二側に第一搬送路、第二搬送路及び第三搬送路の順で設けるとよい。

【0115】

第一搬送路、第二搬送路及び第三搬送路が第一方向に並んで設けられる場合、第一搬送機では、第一移動部は、省略してもよく、第二搬送機では、第二移動部は、省略してもよい。第一支持機は、第一搬送機の可動子に設けられる。第二支持機は、第二搬送機の可動子に設けられる。第一支持機及び第二支持機は、第一方向及び第二方向の一方又は両方において異なる位置に配置され、第三方向において同じ位置に配置される。第一搬送機は、上記同様、第一搬送路及び第二搬送路で第一支持機を搬送する。第二搬送路と第一搬送路との間の第三方向に沿った第一支持機の移動は、第一支持機によって行われる。即ち、第三移動部は、第二搬送路と第一搬送路との間で第一方向に沿って第一テーブルを往復移動させる。第二搬送機は、上記同様、第一搬送路及び第三搬送路で第二支持機を搬送する。第三搬送路と第一搬送路との間の第三方向に沿った第二支持機の移動は、第二支持機によって行われる。即ち、第四移動部は、第三搬送路と第一搬送路との間で第一方向に沿って第二テーブルを往復移動させる。

【符号の説明】

【0116】

１０ インクジェット記録装置、 １５ 記録媒体、 １６ 第一記録媒体
１７ 第二記録媒体、 ２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋ インクジェットヘッド
２５ キャリッジ、 ３０ 支持機、 ３１ 第一支持機、 ３２ 第二支持機
３３ 第一テーブル、 ３４ 第二テーブル、 ３５ 第一吸着部
３６ 第二吸着部、 ３７ 吸込口、 ３８ 内部流路、 ３９ 吸引装置
４０ 第三移動部、 ４１ 第四移動部、 ４２ 架台、 ４３ ボールねじ
４４ ねじ軸、 ４５ ナット、 ４６ 駆動部、 ５０ 搬送機
５１ 第一搬送機、 ５２ 第二搬送機、 ５３ 固定子、 ５４ 可動子
６０ 第一移動部、 ６１ 第二移動部、 ６２ ボールねじ、 ６３ ねじ軸
６４ ナット、 ６５ 台座、 ６６ リニアガイド、 ６７ ガイドレール
６８ ブロック、 ６９ 駆動部、 ７０ 第一検出器、 ７１ 第二検出器
７２ スケール、 ７３ 検出ヘッド、 ８０ 第三検出器、 Ｐ１ 第一位置
Ｐ２ 第二位置、 Ｐ３ 第三位置、 Ｐ４ 第四位置、 Ｐ５ 第五位置
Ｔ１ 第一搬送路、 Ｔ２ 第二搬送路、 Ｔ３ 第三搬送路、 ＷＡ，ＷＢ 幅

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】