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特許7329032照明付き電気外科手術システムおよびその使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-08
(45)【発行日】2023-08-17
(54)【発明の名称】照明付き電気外科手術システムおよびその使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 90/30 20160101AFI20230809BHJP
【FI】
A61B90/30
【請求項の数】 8
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021201983
(22)【出願日】2021-12-13
(62)【分割の表示】P 2019192650の分割
【原出願日】2015-08-04
(65)【公開番号】P2022046539
(43)【公開日】2022-03-23
【審査請求日】2022-01-12
(31)【優先権主張番号】62/036,547
(32)【優先日】2014-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】316017169
【氏名又は名称】インブイティ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】ウォーレン ピー. ハイム
(72)【発明者】
【氏名】アレックス ベイサー
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ウェイン
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン ヘーグナー
【審査官】白川 敬寛
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2008/0147058(US,A1)
【文献】特開平10-28152(JP,A)
【文献】特開2009-151949(JP,A)
【文献】登録実用新案第3120330(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 90/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
術野を照射するためのシステムであって、前記システムは、
電気外科手術器具であって、ハンドルと、前記ハンドルの遠位端内にある能動電極であって、電気外科手術中に無線周波数電力を供給するように構成されている能動電極と、前記術野を照射するための照明要素と、を有する電気外科手術器具と、
二次電源と、
前記電気外科手術器具と結合され、かつ、前記二次電源を受容するためのレセプタクルを有するコネクタプラグと、
前記コネクタプラグから前記電気外科手術器具の近位端まで延びて、電気的に能動電極と結合される無線周波数電力導体と、
を備え、
前記二次電源は、前記コネクタプラグの前記レセプタクル内にあり、かつ、前記コネクタプラグから前記照明要素に延びる複数の照明電力導体によって前記照明要素と結合され、
前記コネクタプラグは、前記無線周波数電力導体を経由して前記能動電極に無線周波数電力を供給するために電気外科手術発電機にプラグ接続するように構成される、システム。
【請求項2】
前記電気外科手術発電機と結合される戻り電極をさらに備え、
前記無線周波数電力導体は、前記コネクタプラグから前記電気外科手術器具に電力を伝搬するように構成され、
前記照明要素は、前記二次電源からのみ電力を受信し、前記電気外科手術器具は、前記無線周波数電力導体からのみ無線周波数電力を受信する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記二次電源は、前記コネクタプラグが前記電気外科手術発電機に係合している間に、かつ、前記無線周波数電力導体から受信する無線周波数電力を用い、電気外科手術器具の動作を中断することなく、前記レセプタクルから取り外し可能である、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記コネクタプラグに配置されたドライバ基板をさらに含み、前記ドライバ基板は、前記照明要素を前記二次電源へ電気的に結合する、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記コネクタプラグは、
前記二次電源上の接点を電気的に係合するように構成される少なくとも1つの接点と、
少なくとも1つのコネクタピンと
をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記二次電源は、バッテリまたはコンデンサを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記二次電源は、スリーブ内に配置されて二次電源アセンブリを形成し、
前記二次電源アセンブリは、前記レセプタクル内に配置され、前記二次電源アセンブリは、前記コネクタプラグに解放可能に取り付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記照明要素は、前記ハンドルに摺動可能に結合した伸縮式管に結合される、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(相互参照)
本願は、2014年8月12日に出願された米国仮特許出願第62/036,547号(代理人管理番号第40556-735.101)の非仮出願であり、その利益を主張するものであり、その全体の内容は、参照により本明細書中に援用される。
【0002】
本願は、概して、医療デバイス、システム、および方法に関し、より具体的には、照明付き電気外科手術デバイスおよびシステムならびに使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
外科手術部位の照明は、外科医が外科手術部位を明確に観察することを可能にするため、観血術手技または低侵襲性外科手術手技のいずれにおいても重要である。現在利用可能な外科手術部位照明は、頭上照光、ヘッドランプ、外科手術器具上に搭載される照明要素等を含む、多くの形態をとる。これらの商業的に利用可能なデバイスは、外科手術部位の照明を促進し得るが、ある状況では、それらは、最適ではない場合がある。例えば、多くの照明デバイスは、光源から外科手術部位に光を送達するために、光ファイバケーブルを利用する。これらのケーブルならびに他のケーブルおよび管類(例えば、電気外科手術器具ケーブル、吸引管類等)は、絡まった状態になり、それによって、外科医に不便をもたらし得る。これらのシステムの多くは、光を外科手術部位に効率的に送達せず、したがって、光が光源から外科手術部位に向かって進行するにつれて失われるため、外科手術部位は、適正に照射されない場合がある。光損失はまた、照明要素または外科手術器具の過剰な加熱につながり得、これは、患者の火傷または過熱および照明デバイスまたは外科手術器具の損傷をもたらし得る。ヘッドランプは、重くて使用しにくく、照明を指向させるために外科医が常に自身の頭の向きを変えることを要求し得る。頭上ライトは、定期的な調節を要求し、術野内に暗影を投じ得る。したがって、外科手術部位により近接して照光を提供する、照明付き外科手術器具を提供することが望ましいであろう。そのようなデバイスは、外科医手術部位の妨害を回避するために、好ましくは、薄型であり、より良好なケーブル管理特徴を有し、したがって、改良された人間工学および最小限の熱拡散を有する。
【0004】
多くの場合、外科手術中、電気外科手術器具が、組織切断または凝固を促進するために使用される。これらの電気外科手術器具のいくつかは、電気外科手術中に外科手術部位に光を提供するための照明要素を含む。しかしながら、照明要素は、多くの場合、ハンドピースまたは術野外の別個の筐体のいずれかの中に位置する、その独自の別個の電源を要求する。他の商業的に利用可能なデバイスでは、電力は、電気外科手術電力ユニットから取得され得るが、しかしながら、電気外科手術器具が電流を組織に送達し、外科手術部位内の組織と接触している間だけである。したがって、電気外科手術器具が電流を組織に送達しておらず、組織と接触していないときには、付加的照明が、提供されなければならない。したがって、電気外科手術器具が電流を組織に送達していないときに外科手術部位を照射し得、電気外科手術発電機以外の付加的電源を必ずしも必要としない、または発電機(例えば、バッテリ)によって間接的に給電される、電気外科手術器具を提供することが望ましいであろう。これは、電気外科手術が実施されているかどうかにかかわらず、外科手術部位が照射されることを可能にする。照明要素は、電気外科手術器具上に配置されてもよく、外科手術部位へのアクセスを妨害しないように、照明要素が薄型を有することが望ましいであろう。また、照明要素が、過剰な重量を外科手術器具に追加せず、外科手術手技中に容易に作動され得ることも望ましいであろう。本目的の少なくとも一部は、本明細書に開示される例示的実施形態によって満たされるであろう。
【0005】
照明付き外科手術器具に関連する特許および公開は、限定ではないが、米国特許第8,506,565号、第8,287,534号、第6,528,954号、第6,504,985号、および第4,597,030号を含む。関連する特許公開はまた、米国特許公開第20070049927号および第20120283718号を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】米国特許第8,506,565号明細書
【文献】米国特許第8,287,534号明細書
【文献】米国特許第6,528,954号明細書
【文献】米国特許第6,504,985号明細書
【文献】米国特許第4,597,030号明細書
【文献】米国特許出願公開第20070049927号明細書
【文献】米国特許出願公開第20120283718号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願は、概して、医療システム、デバイス、および方法に関し、より具体的には、限定ではないが、照明付き電気外科手術器具、システム、および使用方法を含む、照明付き外科手術デバイス、システム、および方法に関する。カメラまたはセンサ等、電力を要求する他の外科手術デバイスもまた、本明細書に説明される技法を使用して給電されてもよい。加えて、英数字ディスプレイ、インジケータLED等のフィードバックデバイスのための電力を要求する他の方法も、本明細書に開示される技法を使用して電力を取得してもよい。
【0008】
いくつかの実施形態は、典型的には、汎用電気外科手術発電機上に採用される単極または双極式接続を使用するそのような発電機と併用され得る、外科手術ハンドピースの外側の一次電源を使用して電気エネルギーを採用する、外科手術部位照明方法およびアセンブリを提供する。
【0009】
本方法は、エネルギーが伝達する様式に影響を及ぼし、それによって、エネルギーが1つまたはそれを上回る照明源に印加され、組織を照射する方法を改変するために、事前判定されたタイプの1つまたはそれを上回る要素を含有する外科手術器具を使用するステップを含んでもよい。いくつかの実施形態は、電気外科手術発電機によって供給されるRF電力からエネルギーを効果的に抽出し、RF電力が電気外科手術中に組織に同時に印加されるかどうかにかかわらず照明を提供するために使用されることができる。
【0010】
発電機からの高電圧RF電力は、好適に低い電圧を有する一方、同時に外科手術手技のために必要とされる高電圧RF電力を提供する電力等、照明要素に給電するために使用されるエネルギー(時として、本明細書では照明電力とも称される)、または他の外科手術機器に給電するために使用されるエネルギーに変換されてもよく、それは、外科手術器具ハンドピース内に展開可能なタイプの外科手術部位照明源と適合する。照明電力変換は、1つまたはそれを上回る抵抗分圧器等の散逸性電圧低減構成要素を採用してもよい。照明電力変換は、2つまたはそれを上回る容量性要素を有し得る、1つまたはそれを上回る反応性分圧器等の非散逸性電圧低減構成要素を採用してもよい。照明電力変換は、変圧器として構成されるインダクタ等の非散逸性電圧低減構成要素を採用してもよい。照明電力変換は、入力電圧、周波数、または波形等のRF入力電力条件に応答して電圧低減を適合させる構成要素を採用してもよい。RF入力条件への応答は、2つまたはそれを上回る電流経路を切り替えることによって、1つまたはそれを上回る分圧器の構成または展開を改変する構成要素を採用してもよい。照明電力変換は、ダイオード等、別の極性と比較して1つの極性の電流を優先的に通過させる、1つまたはそれを上回る構成要素を採用してもよい。
【0011】
エネルギー損失を低減させることは、構成要素が加熱されないようにし、発電機によって供給されるエネルギーを上回るものが組織に印加されることを可能にすることによって、動作に利益をもたらす。エネルギー損失を低減させるために、照明電力変換は、周波数、電圧、または電流等の1つまたはそれを上回る電気的パラメータに基づいて、機械的もしくは電子的切替手段またはそのような手段の組み合わせ等を使用することによって選択される、複数の電流経路を採用してもよい。例えば、電圧低減後に電圧に応答する1つまたはそれを上回る電子的切替手段は、事前判定された電圧範囲内に該当する低減された電圧をもたらす、電流経路を選択するために使用されてもよい。代替電流経路は、散逸性または非散逸性であってもよく、非散逸性経路は、効率的なエネルギー使用を促進する。周波数および電圧等の1つまたはそれを上回る電気的パラメータに応答する切替手段を採用することは、発電機からの種々の出力電力条件に適合することを促進する。非散逸性分圧器要素は、周波数等、それらに進入する電力に基づいて異なるように機能してもよく、低減された電圧に応答する1つまたはそれを上回る切替手段を採用することは、効率的な電圧低減を促進する。電圧が低減された後の1つまたはそれを上回る電気的パラメータに応答するスイッチではなく、一代替実施形態におけるスイッチは、周波数、電圧、または電流等の1つまたはそれを上回る入力電気的パラメータに応答してもよい。
【0012】
いくつかの実施形態では、発電機からの無線周波数電力の少なくとも一部は、直流に整流される。整流は、電圧低減前に行われてもよいが、電圧低減後の整流は、より効率的に動作する、またはより低いコストを有する構成要素を使用する等の利点を有し得る、より低い電圧で動作する整流構成要素の使用を可能にする。整流手段は、1つもしくはそれを上回るダイオードおよび/または1つもしくはそれを上回るコンデンサ等の1つまたはそれを上回る電子構成要素を含んでもよい。例えば、整流手段は、半波整流器等の部分波整流を使用するステップを含んでもよい、または全波整流が、ブリッジ整流器と併用されてもよい。別の側面は、少なくともある程度の電圧低減および少なくともある程度の整流をともに遂行するために、整流手段と併せて、1つまたはそれを上回るインダクタもしくは変圧器等の1つまたはそれを上回る構成要素を使用するステップを伴ってもよい。そのような変圧器および整流器の組み合わせは、全波整流器を形成し得る。
【0013】
随意に、任意の実施形態は、電力を1つまたはそれを上回る照明手段(本明細書では照明要素とも称される)、またはカメラ、センサ等、電力を要求する任意の他の外科手術デバイスに供給する手段を含んでもよい。照明手段は、低減された電圧の無線周波数電力等の交流から、または整流手段が無線周波数電力に印加された後等の直流から動作してもよい。照明手段は、例えば、1つもしくはそれを上回る白熱ランプまたは1つもしくはそれを上回る発光ダイオード(LED)を含んでもよい。LEDは、OLED、RGB LED等、当分野で公知の任意のLEDであってもよい。レーザダイオードが、LEDの代わりであってもよい。照明手段はまた、ネオンランプ等、気体放電を採用するデバイスであってもよい。
【0014】
他の実施形態は、1つまたはそれを上回る照明手段に提供される電流または電圧を制御する手段を含んでもよい。そのような制御手段は、電圧、電流、または周波数等の入力電力特性から独立して、事前判定された範囲内の電圧または電流を送達し、事前判定された範囲内に出力電圧または電流を制御し得る。
【0015】
他の実施形態は、電気外科手術発電機の電力が電力を供給していないときに照明を可能にする手段を含んでもよい。そのような代替電力手段は、ハンドピース内に、または電気外科手術発電機に接続するコネクタモジュール内に、または電気外科手術発電機に接続するコネクタとハンドピースとの間に一直線になる、電源を含んでもよい。代替電源は、バッテリまたは燃料セル等の化学的に生産される電源、または電気外科手術発電機が再充電可能バッテリにおける化学的手段または1つもしくはそれを上回るコンデンサ等において電場もしくは分極性材料等を使用して、組織に電力を供給しているとき、電気外科手術発電機から取得されるエネルギーを貯蔵する電源を含んでもよい。
【0016】
他の実施形態は、照明のための電力を提供するために利用可能である電力をもたらしながら、同時に電力を組織に印加する発電機を起動する、1人またはそれを上回るユーザによって起動されるスイッチ制御手段を提供してもよい。1人またはそれを上回るユーザによって起動されるスイッチ制御手段を提供することは、組織への印加のための電力を同時に提供することなく、照明のために利用可能な電力をもたらすように発電機を起動し得る。1人またはそれを上回るユーザによって起動されるスイッチ制御手段を提供することは、照明のための電力を同時に提供することなく、組織への印加のために利用可能な電力をもたらすように発電機を起動し得る。他の実施形態では、1人またはそれを上回るユーザによって起動されるスイッチ制御手段を提供することは、組織に電力を提供するように発電機を起動せず、そのようなスイッチ起動は、化学的に生産された電源から等、発電機以外の電源から照明のための電力を提供する。この電源は、バッテリもしくは燃料セル、またはコンデンサ等の電場もしくは分極性材料を使用するエネルギー貯蔵手段を含んでもよい。そのような電源は、ハンドピース内に、発電機に接続するコネクタモジュール内に、またはコネクタとハンドピースとの間もしくは1つもしくはそれを上回るコネクタの間の一直線のペンダントモジュール内に位置してもよい。他の場所もまた、可能である。
【0017】
電力プラグは、電気外科手術付属品に電気的に結合されるワイヤに接続してもよい。外科医によって保持される電気外科手術付属品の部分の近位端は、通常、このワイヤが通過するハンドピース(ハンドルとも称される)を有する。そこから、これは、中間導電体を介して直接または間接的のいずれかで能動電極に接続する。能動電極は、付属品ハンドピースの遠位先端内にあってもよい。能動電極は、ブレード、フック、ボール、へら、ループ、流体通路を伴う管、ならびに鉗子、把持器、および剪刀の部材等の多くの形態をとってもよい。能動電極は、双極式デバイスの1つの要素であってもよい、またはそれらは、単極式構成の一部であってもよい。能動電極は、切断、凝固、乾燥、高周波治療、切除、組織収縮、または電気外科手術が単極式または双極式のいずれかの印加において使用される他の目的のために使用されてもよい。
【0018】
エネルギーが外科手術部位に印加されると、連続RF電気エネルギー経路が、電気外科手術から能動電極にかけて存在し得る。戻りプラグにおける戻りラインに対する金属コネクタは、戻りプラグにおけるワイヤに接続し得、このワイヤは、戻りプラグの遠位端から退出し得、双極式デバイスのための電気外科手術付属品ハンドピースの近位端に、または単極式印加のために使用されるとき、別個の戻り経路デバイスに続く。双極式デバイスの場合では、電気外科手術付属品の近位端は、戻りワイヤが通過するハンドルを有してもよい。そこから、これは、中間導電体を介して直接または間接的に、戻り電極等の1つまたはそれを上回る戻り経路デバイスに接続し得る。双極式印加における戻り電極は、患者組織に直接または間接的に接触する、1つまたはそれを上回る金属もしくは他の導電性要素を有する。戻り電極は、導電性戻り経路を低電位状態、例えば、電気外科手術電力供給源の地面に提供することによって、エネルギー戻り経路を提供し、それによって、発電機によって供給され、組織に送達された電流が、電力供給源に戻ることによって、電気回路を完成することを可能にする。
【0019】
能動電極または戻り経路要素が患者組織に接触するとき、患者組織との直接接触が、生じる。血液もしくは生理食塩水を含有する溶液または他の電解液を含む導電性液体等の中間物質が、エネルギー流路の少なくとも一部に対して電気エネルギーを伝導するとき、患者組織との間接接触が、生じる。
【0020】
電圧低減手段、整流手段、および電気制御手段のためのものを含む電子回路は、インダクタ、抵抗器、およびコンデンサ等の受動構成要素ならびに/またはダイオード(シリコンダイオード、ショットキダイオード、ツェナーダイオードを含む)、双極接合トランジスタ、電界効果トランジスタ、プログラマブル単接合トランジスタ、比較器、電圧調整器、オペアンプ等の能動構成要素を含むことによって、発電機周波数への感受性および他の変動を低減させるように設計されてもよい。
【0021】
電子回路は、付属品デバイスハンドピース内に、またはそれと関連付けられるプラグもしくはワイヤ内に含まれてもよい。例えば、戻りプラグからのワイヤは、電力プラグに配策されることができ、1つまたはそれを上回る電子回路が、電力プラグに組み込まれることができる。本アプローチは、電力ワイヤおよび戻りワイヤの両方が、単一ケーブルの一部として電力プラグの遠位部分から退出することを可能にし、両方のワイヤが付属品ハンドピースに配策される必要がある双極式印加に対して特に有益であり得る特徴を可能にする。
【0022】
同様に、電力ワイヤおよび任意の制御ワイヤが戻りプラグに配策される場合、電子回路は、戻りプラグ内にあってもよい。ハンドル内に構成要素を置くことと比較して、電力プラグに回路を組み込むことは、サイズまたは重量のいずれかの実質的な増加が、ユーザに不便をもたらすことを防止する。同様に、プラグ内に回路構成要素を置くことは、それらが生成し得るいかなる熱も付属品ハンドピースを加熱しないようにし、好適な気流孔等の熱シンクまたは拡張表面特徴等の熱シンクとともにプラグが設計されることを可能にするであろう。プラグはまた、特殊な予防措置が講じられない限り、回路構成要素を貫通し、損なう傾向にあり得る体液および通常生理食塩水等の溶液から離される。そのような予防措置は、付属品にサイズおよび重量を追加し得、その結果、外科医によって保持および操作される構成要素においては常に望ましいわけではない。回路がハンドル内に置かれる場合、流体は、吸引または灌注等のためにハンドルを通して流動し得、流体は、構成要素またはハンドルを冷却するために使用され得る。
【0023】
電子回路は、プラグのうちの1つ以外の場所に置かれてもよい。1つまたはそれを上回る回路はまた、プラグと付属品との間のケーブルに沿って置かれてもよい。所望される場合、1つまたはそれを上回る回路はまた、電気外科手術発電機の電力出力および戻りジャックにプラグ接続するモジュールに組み込まれてもよい。モジュールは、付属品、戻り経路デバイス、またはその両方に対するコネクタに接続する、1つまたはそれを上回る出力ポートを有してもよい。そのようなモジュールは、再使用可能または単回使用デバイスであってもよい。同様に、付属品ハンドピースおよび戻り経路デバイスも、再使用可能または単回使用デバイスであってもよい。
【0024】
電気外科手術エネルギーが外科手術部位に印加されると、RFエネルギー経路が、電力ポートと戻りポートとの間に、RF電力を伝搬する導電性および他の要素を通して、直接または間接組織接触を通して、組織を通して存在する。当業者は、RFエネルギーが交流であるため、電力ポートおよび戻りポート接続と関連付けられる特徴が置換され得ることを理解するであろう。
【0025】
電力ポートは、単極式出力であってもよく、戻りポートは、単極式戻りポートであってもよい。単極式ポートを使用することは、高電力または高電圧が所望される、関節鏡視下切除中等にいくつかの双極式印加と併用されるために望ましくあり得る。例えば、汎用電気外科手術発電機を使用する関節鏡視下切除は、高いピーク間電圧がアーク形成を助長するため、凝固、乾燥、または高周波治療モードを使用して促進されることができる。
【0026】
他の場合では、電力および戻りポートは、双極式出力であってもよい。これらのポートは、神経外科手術等のためにより低い電力出力が所望されるとき、および/もしくはより制御された熱組織拡散が所望されるとき、またはコラーゲン収縮が所望されるときに選択されてもよい。コラーゲン収縮手技は、関節鏡視下または美容外科手術を含んでもよい。
【0027】
任意の他の実施形態では、随意に、電力は、電気外科手術発電機の電力出力に接続することなくエネルギーを抽出する、電力供給ワイヤを使用して取得されてもよい。これらの実施形態では、1つまたはそれを上回るワイヤ等の1つまたはそれを上回る導電性要素は、少なくとも1つのアンテナまたは誘導性ピックアップとして作用し、照明手段の少なくとも1つの端子に直接か、または1つもしくはそれを上回る他の導体もしくは電子構成要素を通して間接的にかのいずれかで接続する。照明手段の少なくとも1つの他の端子は、電気外科手術発電機の戻りポートまたは他の低電位点に接続される。LEDまたはネオンランプ等の1つまたはそれを上回るデバイスが、照明手段として使用されてもよい。これらの選択肢では、電気外科手術発電機の電力ポートへの直接電力接続なしでエネルギーを抽出することによって、有利なこととして、RF電磁放射から電力を抽出し得、患者にRF電力を供給することと関連付けられる電気外科手術発電機電子機器または感知システムの出力または入力と相互作用しない。
【0028】
任意の電気外科手術付属品の一般的な特徴は、1つまたはそれを上回る制御ワイヤが電力プラグから延在し、それらのワイヤが発電機内の1つまたはそれを上回る導体もしくはジャックに電気的に接続することである。これらの制御ワイヤは、付属品内、典型的には、ハンドピース(ハンドル)内の1つまたはそれを上回るスイッチに接続し、ユーザが発電機を起動し、発電機に電力を送達させることを可能にする。
【0029】
別の一般的な随意の特徴は、単極式戻り電極パッドの形態の戻り経路デバイスが、それから戻りプラグにつながる2つのワイヤを有し、戻りプラグが、2つの導電性接点を有する発電機内のコネクタまたはジャックに接続することである。2つの導電性経路は、戻りパッドと患者の皮膚との間の接触インピーダンスを測定する特徴を実装し、適正な接触が存在しているかどうかを判定し、戻りパッドが皮膚に適用される箇所での意図しない火傷を回避するために使用される。これらの付加的導電性経路は、電力プラグ等の単一のプラグを通して通過するように配策され、双極式デバイス等の付属品につながるケーブルの数を削減してもよい。
【0030】
別の選択肢では、術野を照射する、または術野における処置を促進するためのシステムが、出力電圧において無線周波数電力を提供するように構成される、電気外科手術発電機と、電圧低減手段と、照明要素または動作のための電力を要求する他の電気起動デバイスとを備える。電圧低減手段は、電気外科手術発電機と電気的に結合され、出力電力とは異なる第2の電圧を提供するように構成される。照明要素または他のデバイスは、電圧低減手段と電気的に結合され、電気外科手術発電機からの無線周波数電力は、照明要素または他のデバイスを通電し、術野を照射するための光を生産する、または術野における処置を促進する。照明要素または他のデバイスは、出力電圧を下回る第2の電圧で通電される。
【0031】
別の選択肢では、術野を照射する、または術野における処置を促進するためのシステムが、出力電圧において無線周波数電力を提供するように構成される、電気外科手術発電機と、整流手段と、照明要素または動作のための電力を要求する他の電気起動デバイスとを備える。整流手段は、電気外科手術発電機と電気的に結合され、無線周波数電力を受信するように構成され、また、直流電力である整流された電力を出力するように構成される。照明要素または他のデバイスは、整流手段と電気的に結合され、整流された電力は、照明要素または他のデバイスを通電し、術野を照射するための光を生産する、または術野における処置を促進する。
【0032】
さらに別の選択肢では、術野を照射する、または術野における処置を促進するためのシステムが、出力電圧において無線周波数電力を提供するように構成される、電気外科手術発電機と、電気外科手術発電機と動作可能に結合される、出力プラグと、電気外科手術発電機と動作可能に結合される、戻り電極アダプタとを備える。本システムはまた、出力プラグまたは戻り電極アダプタ内に配置される、二次電源と、術野を照射するための照明要素、または動作のための電力を要求し、術野における処置を促進するように構成される他の電気起動デバイスを有する、電気外科手術器具と、出力プラグから照明要素または他のデバイスに電力を伝搬するように構成される、電力導体とを備える。
【0033】
さらに別の選択肢では、術野を照射する、または術野における処置を促進するための方法が、出力電圧において無線周波数電力を生産する、電気外科手術発電機を提供するステップと、無線周波数電力を修正するステップとを含む。本方法はまた、修正された電力を用いて、電気外科手術器具に結合される、照明要素または動作のための電力を要求する他の電気起動デバイスのいずれかを通電するステップと、照明要素からの光を用いて術野を照射する、または起動された他のデバイスを用いて術野における処置を促進するステップとを含む。
【0034】
別の選択肢では、術野を照射する、またはそこにおける処置を促進するためのシステムが、出力電圧において無線周波数電力を提供するように構成される、電気外科手術発電機と、電気外科手術発電機と電気的に結合される、照明要素または動作のための電力を要求する他の電気起動デバイスとを備える。電気外科手術発電機からの無線周波数電力は、照明要素または他のデバイスを通電し、術野を照射するための光を生産する、または術野における処置を促進する。本システムはまた、少なくとも1つの多機能作動可能スイッチを含み、各スイッチは、複数の位置を有してもよい。各スイッチの第1の位置では、電気外科手術発電機からの電流が術野内の組織に送達されることなく、電力が、術野を照射する、または術野における処置を促進するように照明要素または他のデバイスに送達される。各スイッチの第2の位置では、電力が、術野を照射する、または術野における処置を促進するように照明要素または他のデバイスに供給され、同時に、電気外科手術発電機からの電流が、組織に送達され、電流は、組織の切断、凝固、切除、または密封等の事前判定された外科手術効果を達成するように構成される。
【0035】
別の選択肢では、術野を照射する、またはそこにおける処置を促進するためのシステムが、出力電圧において無線周波数電力を提供するように構成される、電気外科手術発電機と、電気外科手術発電機と電気的に結合される、照明要素または動作のための電力を要求する他の電気起動デバイスとを備える。電気外科手術発電機からの無線周波数電力は、照明要素または他のデバイスを通電し、術野を照射するための光を生産する、または術野における処置を促進する。本システムはまた、第1および第2の多機能作動可能スイッチを含み、各スイッチは、複数の位置を有する。第1のスイッチの第1の位置では、電気外科手術発電機からの電流が術野内の組織に送達されることなく、電力が、術野を照射する、または術野における処置を促進するように照明要素または他のデバイスに送達される。第1のスイッチの第2の位置では、電力が、術野を照射する、または術野における処置を促進するように照明要素または他のデバイスに供給され、同時に、電気外科手術発電機からの電流が、組織に送達され、電流は、組織を切断するように構成される。第2のスイッチの第1の位置では、電気外科手術発電機からの電流が術野内の組織に送達されることなく、電力が、術野を照射する、または術野における処置を促進するように照明要素または他のデバイスに送達される。第2のスイッチの第2の位置では、電力が、術野を照射する、または術野における処置を促進するように照明要素または他のデバイスに供給され、同時に、電気外科手術発電機からの電流が、組織に送達され、電流は、組織を凝固させるように構成される。
【0036】
さらに別の選択肢では、術野を照射する、またはそこにおける処置を促進するためのシステムが、出力電圧において無線周波数電力を提供するように構成される、電気外科手術発電機と、電気外科手術発電機と電気的に結合される、照明要素または動作のための電力を要求する他の電気起動デバイスとを備える。電気外科手術発電機からの無線周波数電力は、照明要素または他のデバイスを通電し、術野を照射するための光を生産する、または術野における処置を促進する。本システムはまた、複数のスイッチを有し、電気外科手術発電機からの電流が術野内の組織に送達されることなく、第1のスイッチの作動が、術野を照射する、または術野における処置を促進するように電力を照明要素または他のデバイスに送達する。第2のスイッチの作動が、術野を照射する、または術野における処置を促進するように電力を照明要素または他のデバイスに送達し、同時に、電気外科手術発電機からの電流が、組織に送達され、電流は、組織を切断するように構成される。第3のスイッチの作動が、術野を照射する、または術野における処置を促進するように電力を照明要素または他のデバイスに送達し、同時に、電気外科手術発電機からの電流が、組織に送達され、電流は、組織を凝固させるように構成される。
【0037】
選択肢のいずれかはさらに、本システムがどの動作、例えば、切断、凝固、および照明のみのモードであるかを示す、色付きライト等のステータスインジケータを備えてもよい。
【0038】
本方法のいくつかの選択肢は、出力電圧を低減させることによって、無線周波数電力を修正するステップを含んでもよい。無線周波数電力を修正するステップは、出力電圧を直流に整流するステップを含んでもよい。本方法はまた、術野を照射しながら、または別様に術野における処置を促進しながら、無線周波数発電機からの電力を用いて組織を電気外科手術的に切断する、または凝固させるステップを含んでもよい。本方法は、無線周波数発電機からの電流を術野内の組織に送達することなく、術野を照射する、または術野における処置を促進するステップを含んでもよい。
【0039】
選択肢のいずれかはさらに、電気外科手術発電機と動作可能に結合される電気外科手術器具を備えてもよく、照明要素または他のデバイスは、電気外科手術器具に結合されてもよい。電気外科手術器具は、吸引器具または組織を切断し、凝固させるための電気外科手術ペンシルを含んでいてもよい。照明要素または他のデバイスは、ペンシルまたは吸引器具または他の電気外科手術器具に解放可能に結合されてもよい。照明要素または他のデバイスは、ハンドルと摺動可能に結合される、伸縮式管に結合されてもよい。
【0040】
電気外科手術発電機によって提供される電流が、術野内の組織に送達されると、照明要素は、術野を照射するように構成されてもよい、または他のデバイスは、術野における処置を促進してもよい。電気外科手術発電機によって提供される電流が、術野内の組織に送達されないとき、照明要素は、術野を照射するように構成されてもよい、または他のデバイスは、術野における処置を促進してもよい。
【0041】
電圧低減手段は、パルス幅変調出力を生産する1つまたはそれを上回る構成要素を含んでいてもよい。電圧低減手段は、事前規定された電圧範囲内の電圧を生産するために、少なくとも1つの電圧出力に応答してもよい。
【0042】
いくつかの選択肢はさらに、電気外科手術発電機と電気的に結合され、無線周波数電力を受信するように構成され、整流された電力を出力するように構成される、整流手段を備えてもよい。整流された電力は、直流であり得る。照明要素または他のデバイスは、整流手段と結合されてもよく、整流された電力は、照明要素を通電し、術野を照射するための光を提供する、または他のデバイスを通電し、術野における処置を促進してもよい。整流手段は、1つもしくはそれを上回るダイオードまたは変圧器を含んでいてもよい。電圧低減手段は、照明電圧を整流手段に供給してもよい。他のデバイスは、カメラまたはセンサを含んでいてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態は、電気外科手術発電機と電気的に結合され、第2のまたはそれを上回る電圧を提供するように構成される、電圧低減手段を備えてもよい。照明要素または他のデバイスは、電圧低減手段と電気的に結合されてもよく、電気外科手術発電機からの無線周波数電力は、照明要素または他のデバイスを通電し、術野を照射するための光を生産する、または術野における処置を促進してもよい。照明要素または他のデバイスは、第2の電圧で通電されてもよく、第2の電圧は、発電機の出力電圧を下回ってもよい。電気外科手術発電機の電圧を下回り、第2の電圧とは異なる1つまたはそれを上回る他の電圧が、組織を処置する、または別様に処置もしくは診断を促進するための付加的手段を通電してもよい。
【0044】
電圧低減手段は、パルス幅変調出力を生産する1つまたはそれを上回る構成要素を含んでいてもよい。電圧低減手段は、事前規定された電圧範囲内の電圧を生産するために、少なくとも1つの電圧出力に応答してもよい。電圧低減手段は、第2の電圧またはそれを上回る電圧を整流手段に供給してもよい。
【0045】
電圧低減手段は、分圧器中に配列される少なくとも2つの受動電子構成要素を含んでいてもよい。受動電子構成要素のうちの少なくとも1つは、コンデンサであってもよい。または、少なくとも3つのコンデンサが、使用されてもよく、電気外科手術発電機は、能動無線周波数電力コネクタと、戻り無線周波数電力コネクタとを備えてもよい。少なくとも3つのコンデンサは、能動および戻り無線周波数電力への直流が患者組織に進行することを冗長的に遮断するように構成されてもよい。
【0046】
本システムはさらに、電気外科手術発電機と動作可能に結合される電気外科手術器具を備えてもよく、照明要素または他のデバイスは、電気外科手術器具に結合されてもよい。電気外科手術器具は、吸引器具または組織を切断し、凝固させるための電気外科手術ペンシルを含んでいてもよい。照明要素または他のデバイスは、吸引器具または電気外科手術ペンシルに解放可能に結合されてもよい。
【0047】
電気外科手術発電機によって提供される電流が、術野内の組織に送達されると、照明要素は、術野を照射するように構成されてもよい、または他のデバイスは、術野における処置を促進してもよい。電気外科手術発電機によって提供される電流が、術野内の組織に送達されないとき、照明要素または他のデバイスは、術野を照射する、または術野における処置を促進するように構成されてもよい。他のデバイスは、カメラまたはセンサを含んでいてもよい。照明要素または他のデバイスは、ハンドルまたは電気外科手術器具と摺動可能に結合される、伸縮式管に結合されてもよい。
【0048】
二次電源は、電気外科手術発電機によって提供される電力を貯蔵してもよい。二次電源は、バッテリまたはコンデンサを含んでいてもよい。
【0049】
応答性電圧低減手段は、コンデンサまたは反応性構成要素を使用してもよく、異なる電圧低減をもたらす少なくとも2つの電流経路間を選択するために、1つまたはそれを上回るスイッチを使用してもよい。切替手段は、少なくとも2つの電界効果トランジスタを含んでいてもよい。スイッチ手段制御は、スイッチが切替点で前後に揺動することを回避するために、ヒステリシス制御を含んでもよい。
【0050】
使用されるダイオードは、約2マイクロ秒を下回る、または約200ナノ秒を下回る逆方向回復時間を有してもよい。
【0051】
これらおよび他の実施形態が、添付される図面に関連する以下の説明においてさらに詳細に説明される。
参照による組み込み
【0052】
本明細書に言及される全ての公開、特許、および特許出願は、各個々の公開、特許、および特許出願が、あたかも具体的かつ個別に参照することによって組み込まれているのと同程度に本明細書に参照することによって組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
本発明の新規の特徴は、添付される請求項において詳細に記載される。本発明の特徴および利点のより良好な理解は、本発明の原理が利用される、例証的実施形態を記載する以下の発明を実施するための形態、および付随の図面を参照することによって得られるであろう。
【0054】
図1図1は、従来の単極式電気外科手術システムを例証する。
【0055】
図2図2は、従来の双極式電気外科手術システムを例証する。
【0056】
図3図3は、単極式プラグ内に無線周波数電力変換モジュールを伴う、照明付き単極式電気外科手術を例証する。
【0057】
図4図4は、ハンドピース内に無線周波数電力変換モジュールを伴う、照明付き単極式電気外科手術を例証する。
【0058】
図5図5は、ケーブルペンダント内に無線周波数電力変換モジュールを伴う、照明付き単極式電気外科手術を例証する。
【0059】
図6図6は、患者に無線周波数電力を供給することなく、照明のための無線周波数電力を使用することを可能にする第3のスイッチを伴う、照明付き単極式電気外科 手術を例証する。
【0060】
図7図7は、ハンドピース内に無線周波数電力変換モジュールを伴う、照明付き双極式電気外科手術を例証する。
【0061】
図8図8は、ケーブルペンダント内に無線周波数電力変換モジュールを伴う、例示的照明付き双極式電気外科手術システムを例証する。
【0062】
図9図9は、例示的電力変換手段のブロック図である。
【0063】
図10図10は、例示的電力変換手段および代替電力手段のブロック図である。
【0064】
図11図11は、電圧低減手段のための分圧器を使用する、例示的電力変換手段を例証する。
【0065】
図12図12は、電圧低減、整流、および制御手段の例示的概略図を例証する。
【0066】
図13図13は、例示的電力変換手段の概略図である。
【0067】
図14図14は、整流手段出力に応答する分圧器を伴う、例示的電力変換手段を例証する。
【0068】
図15図15は、プラグ内に電源を伴い、電気外科手術発電機からの電力を使用しない、例示的照明付き電気外科手術を例証する。
【0069】
図16図16は、電源アダプタに接続される従来の単極式付属品を伴う、例示的照明付き電気外科手術を例証する。
【0070】
図17図17は、電源アダプタに接続される従来の双極式付属品を伴う、例示的照明付き電気外科手術を例証する。
【0071】
図18図18は、照明および電力モードを制御するための3つの位置を伴うスイッチを使用する単極式付属品を伴う、例示的照明付き電気外科手術を例証する。
【0072】
図19図19は、放射エネルギーが照明手段に給電するために使用される、照明付き電気外科手術の例示的実施形態を例証する。
【0073】
図20図20A-20Bは、コネクタ内のレセプタクルを例証する。
【発明を実施するための形態】
【0074】
ここで、図面を参照して、開示されるデバイス、送達システム、および方法の具体的実施形態が説明される。この詳細な説明では、いかなる特定の構成要素、特徴、またはステップも、本発明に不可欠であると示唆するように意図されない。
【0075】
本発明は、主として、照明付き電気外科手術器具に関連して説明される。しかしながら、当業者は、これが限定することを意図しておらず、本明細書に開示されるデバイス、システム、および方法が他の用途および他の解剖学的構造において使用され得ることを理解するであろう。例えば、LED等の照明要素に給電する代わりに、本明細書に説明される技法のいずれかは、カメラ、センサ、ユーザフィードバックディスプレイ等、外科手術手技中に使用される任意の他のデバイスに給電するために使用されてもよい。
【0076】
電気外科手術
無線周波数電力は、外科手術器具に頻繁に印加され、外科手術手技中の切断および凝固の両方を促進する。そのような電動外科手術器具の使用は、概して、電気外科手術と称される。電気外科手術技法は、多くの場合、一般的に(単極式電気外科手術のための)戻り電極パッドまたは(双極式電気外科手術のための)器具上の戻り電極の形態である、組織切除または切断デバイス、無線周波数(RF)電気エネルギー源、および戻り経路デバイス等、組織に接触する作業面を伴う器具を使用する。処置領域において患者に接触する作業面は、一般的に、複数の能動電極または能動電極と呼ばれる。戻り経路デバイスは、患者の組織上に直接、または例えば、血液もしくは通常生理食塩水等の導電性液体を通して間接的に接触する。戻り経路デバイスは、患者の組織からの戻り電気経路を提供する。器具および戻り経路デバイスの両方は、導電性ワイヤを使用して、電気エネルギーのための源およびシンクの両方としての役割を果たす、無線周波数電気エネルギー源に接続され、完全な電気回路をもたらす。
【0077】
患者組織内、またはその近傍の導電性要素は、電極である。従来、2つの電極は、電気外科手術において能動電極および戻り電極と呼ばれる。本器具および戻り経路デバイスが別個のデバイスであると、本技法は、単極式と称される。単極式手技では、能動電極は、より小さく、電気エネルギーを標的組織に集中させ、戻り電極は、大きく、組織に影響を及ぼさない大きい戻り電流経路を提供するように設計される。いくつかの場合では、本器具は、電気エネルギーを供給し、戻り経路を提供する、作業面を含有する。これらの場合では、本技法は、双極式と称される。双極式鉗子は、そのような器具の実施例である。
【0078】
RF発電機
RFエネルギー源(発電機)は、その内部回路の設計を含む、その設計の特性に依存する出力電力を有する。典型的には、臨床ユーザは、発電機を所望される出力電力に設定する。発電機が動作すると、出力電力は、典型的には、発電機が電力を送達している負荷のインピーダンスに依存する。概して、利用可能な種々の発電機は、定電圧デバイス、定電力デバイスに近似するモードで、または定電圧と定電力との間にある、あるハイブリッドモードで動作する。モードは、電子構成要素性能に固有の変動に起因して、定電圧または定電力出力に近似する。
【0079】
手術室において一般的に使用される汎用発電機は、典型的には、低電力以外の電力出力が所望されるとき、定電力モードで動作する。観血術手技のために使用される汎用電気外科手術発電機は、定電圧または定電力デバイスのいずれかに近似してもよい。能動電極および戻り電極が導電性液体を含有する体腔内に浸漬される、双極式関節鏡下外科手術手技等のいくつかの手技のために使用される発電機は、概して、安定した動作を助長するために、定電圧源として動作する。
【0080】
発電機は、外科医によって判定されるような必要性に好適であるように、電圧、周波数、および波形パターンが変動する波形を提供する。生産される波形は、外科医によって制御され、2つの広義のカテゴリである(組織切断モードのための)CUTまたは(組織凝固モードのための)COAGが、採用される。電圧振幅は、100ボルトを下回るものから5,000ボルトまで変動し得、切断は、概して、最小約300ボルトを要求し得る。使用される周波数は、発電機の設計に応じて変動し、約100kHz~1MHZを上回るように及び、典型的な汎用発電機は、約250kHz~750kHzで動作し得る。電圧波形は、切断のために使用される略正弦曲線から、凝固、また、凝固を伴う切断のために使用される、減衰された正弦曲線の周期的バーストに変動する。例えば、汎用発電機は、純粋な切断のための500kHzの正弦波と、約30kHzの繰り返し率で約25~50パーセントのデューティファクタを有する繰り返し減衰された500kHzの正弦バーストを有する凝固波形群を生産し得る。これらの範囲の動作パラメータのいずれかが、本明細書に開示される電気外科手術デバイス、システム、および方法の実施形態のいずれかと併用されてもよい。
【0081】
汎用発電機は、典型的には、単極式器具接続のための1つまたはそれを上回るコネクタを有する。これらの接続は、典型的には、3つのコネクタを有する。1つのコネクタは、ワイヤを介してハンドピースに至るRF電力を供給し、他の2つのコネクタは、ワイヤを介してハンドピース内のスイッチに制御接続を提供する。制御接続は、外科医がハンドピース上の所望されるスイッチを押動することによって選択されるように、発電機のCUTまたはCOAGモードを起動させるスイッチへのものである。発電機はまた、フットスイッチを作動させることによって制御されてもよい。
【0082】
汎用発電機はまた、単極式印加のための戻り電極のためのコネクタを有してもよい。戻りコネクタは、典型的には、多くの場合、戻り電極部位において患者への接続品質の測度を提供するために使用される分割パッド戻り電極に適応させるために、2つの導体を有する。これらのコネクタは、採用されている戻りパッドが分割パッドまたは単一パッドを有しているかにかかわらず、発電機に信号伝達するための固定された非導電性ピンを採用してもよい。汎用電気外科手術発電機は、典型的には、双極式付属品接続のための2つのコネクタを有してもよい。汎用電気外科手術発電機では、双極式電力は、多くの場合、フットスイッチによって制御され、したがって、ハンドピースは、スイッチを有していない場合がある。
【0083】
現在まで、器具につながる光ケーブルなしで、または外科医によって保持される外科手術器具内のバッテリを使用せずに給電される外科手術部位照明は、利用可能ではない。さらに、電気外科手術発電機によって送達されるRFエネルギーによって給電される外科手術部位照明も、外科医に利用可能ではない。電気外科手術中に採用される電圧、周波数、および波形の範囲と適合する付属品を採用することによって、汎用電気外科手術発電機を使用するそのような照明を提供することが、望ましいであろう。
【0084】
従来の用語に従って、無線周波数電力供給源は、好ましくは、電気外科手術発電機であり、患者に電力を伝導するために電気外科手術発電機に接続するデバイスは、付属品である。付属品は、製造者から無菌状態で到着する単回使用デバイスであるか、または洗浄、滅菌、および再使用されるかのいずれかであり得る。本明細書に説明され、RF発電機に関連する特徴のいずれかは、本明細書に開示される電気外科手術デバイス、システム、および方法の例示的実施形態のいずれかと併用されてもよい。
【0085】
単極式電気外科手術
図1は、従来の単極式電気外科手術システムを例証する。電気外科手術発電機1は、付属品の一部である単極式電力コネクタプラグ2を納置する。コネクタプラグ2は、コネクタプラグ2から、また、付属品の一部であるハンドピース5(ハンドルとも呼ばれる)に進行する、3つの導体3および4を有する。導体のうちの1つである、無線周波数電力導体3は、患者の標的組織に印加されるであろう高電圧無線周波数エネルギーを伝搬する。他の2つの導体は、ハンドピースへの信号制御ライン4として作用し、ハンドピース5内のスイッチ(図示せず)に接続される。スイッチは、外科医によって作動され、信号制御ライン4の一方または他方のいずれかを無線周波数電力導体3に接続し、これは、電気外科手術発電機1内の感知回路(図示せず)を完成させ、電気外科手術発電機1に電力を無
線周波数電力導体3に送信させる。ハンドピースへの信号制御ライン4のうちの一方は、切断モードを起動するスイッチ(図示せず)に接続され、ハンドピースへの他の信号制御ライン4は、凝固モードを起動するスイッチ(図示せず)に接続される。無線周波数電力導体3は、ハンドピース5を通して能動電極6に接続する。
【0086】
図1は、ハンドピース5を通して連続的であるように無線周波数電力導体3を示す。無線周波数電力導体3は、従来、付属品ハンドピース5を通して配策され、最終的に、ブレード等の付属品能動電極6と電気接触する種々の内部導体(図示せず)に接続してもよい。能動電極6は、患者の標的組織と直接接触するブレード、ボール、ループ、もしくは他のデバイスであってもよい、またはこれは、血液もしくは通常生理食塩水等の導電性液体を通して間接接触してもよい、または電力が、ガスもしくは蒸気を通して、スパークもしくはアークを通して伝導されてもよい。
【0087】
切断および凝固モードの両方は、事前判定された外科手術効果が生産されるとき、約250ボルト~約5,000ボルトに及ぶピーク電圧を有し得る無線周波数高電圧出力電力を生産するが、いくつかの電気外科手術発電機1は、50ボルトまたはそれを下回るもの等、250ボルトを下回る電圧を生産するように設定されてもよい。電気外科手術発電機1は、電力出力ならびに使用されるべき切断および凝固モードのタイプを設定するために使用される、ボタン、スイッチ、ダイヤル、およびインジケータ等のユーザアクセス可能な制御装置(図示せず)を有する。発電機出力電圧は、ユーザアクセス可能制御装置が調節されるにつれて、広い範囲にわたって変動し得る。発電機出力電圧は、発電機が負荷インピーダンスの変化に合わせて調節するにつれて、定電力デバイスとして動作するように設計された発電機が出力電圧を調節する等の固定設定中、広い範囲にわたって変動し得る。電気外科手術出力電圧が変化するにつれて、変化する電圧は、LED等の照明手段から放出される光の強度を不必要に増加または減少させ得る。加えて、出力電力電圧は、発光ダイオード(LED)等の従来の照明デバイスによって使用され得るものよりもはるかに高くなり得る。したがって、電気外科手術発電機1によって供給される単極式電力は、従来の照明デバイスによって必ずしも直接使用され得るわけではない。通常、照明要素に供給するために、事前判定された範囲内の出力電圧および電流を維持する電源を使用することが好ましい。したがって、電気外科手術発電機1によって供給される単極式電力は、その電圧を低減、整流、または別様に修正される必要があり得る。
【0088】
図1はさらに、患者7内の標的組織に接触する能動電極6を例証する。電流は、能動電極6から、患者7を通して、次いで、戻り電極8に流動する。戻り電極8は、単一の導体であり得る、またはこれは、2つの導体(図示せず)がその間の絶縁領域(図示せず)によって並んで分離される分割パッドであり得る。図1は、2つの戻り電力導体9によって見られ得るように、2つの導体戻り電極8を例証する。戻り電力導体9(または戻り電極8が単一の導体である場合、電気的に接続される単一の導体もしくは2つの導体)は、単極式戻り電極プラグ10に進行し、これは、電気外科手術発電機1内の導体(図示せず)に電気的に接触する戻り電極ピンを用いて電気外科手術発電機1に接続する。戻り電極プラグ10は、それに接続される戻り電極8が2つの電極パッドを有するとき、そこから延在する中実分割戻りパッドインジケータピン34を有する本体35を有する。分割戻りパッドインジケータピン34は、電気外科手術発電機1内の小孔(図示せず)を通して進行し、戻り電極8と患者7との間の接触品質を監視する特徴を起動する。戻り電極8が2つの導体に分割されないとき、戻り電極プラグ10は、分割戻りパッドインジケータピン34を有していない。
【0089】
典型的には、無線周波数電力導体3および信号制御ライン4は、単一のケーブルまたはコードにまとめられる。同様に、戻り電力導体9も、典型的には、単一のケーブルまたはコードにまとめられる。導体3、9および信号ライン4は、絶縁され、ハンドピース5および戻り電極8が電気外科手術発電機1から好適な距離を有するために十分に長い。
【0090】
図1は、外科医がハンドピース5内のスイッチ(図示せず)を使用して電気外科手術発電機1を起動し得るように、付属品に進行する信号制御ライン4を有する付属品を例証する。電気外科手術発電機1は、典型的には、外科医がフットスイッチ(図示せず)を使用して電気外科手術発電機1を起動する選択肢を有し、その場合では、信号制御ライン4は、必要とされず、ハンドピース5は、前述のスイッチ(図示せず)を有していない。
【0091】
単極式電気外科手術デバイス、システム、または方法に関係して上記に開示される特徴のいずれかは、本明細書に開示される例示的実施形態のいずれかに適用されてもよい。
【0092】
双極式電気外科手術
図2は、従来の双極式電気外科手術構成を例証する。電気外科手術発電機1は、電気外科手術発電機1にプラグ接続する2つの双極式コネクタ11を納置する。いくつかの特殊化電気外科手術発電機では、双極式コネクタ11は、単一の筐体中に組み合わせられてもよい。汎用電気外科手術発電機に関して、双極式コネクタ11は、別個であってもよい。一方の双極式コネクタ11は、ハンドピース5を通して双極式能動電極12につながる、無線周波数電力導体に接続する。他方の双極式コネクタ11は、ハンドピース5を通して双極式戻り電極13につながる、戻り導体9に接続する。双極式能動電極12および戻り電極13は、鉗子の尖叉、または通常生理食塩水等の浸漬導電性液体中で使用される関節鏡視下外科手術切除器具の遠位先端における電極であるものを含む、多くの構成を有してもよい(図示せず)。汎用電気外科手術発電機と併用される双極式外科手術付属品は、典型的には、電気外科手術発電機1に接続されるフットスイッチ(図示せず)を使用して起動され、汎用電気外科手術発電機と併用される双極式ハンドピースは、通常、スイッチを有しない。双極式能動電極12および戻り電極13は両方とも、鉗子の場合のように患者7に直接接触するか、または多くの場合、通常生理食塩水中に浸漬される双極式関節鏡視下切除器具における戻り電極において生じるように患者に間接的に接触するかのいずれかであってもよい(図示せず)。
【0093】
単極式電気外科手術の場合のように、双極式電気外科手術のユーザは、モードおよび電力および電力設定を調節することができる。ユーザは、出力を調節することが可能であり、また、モードを選択することが可能であるため、出力電力電圧は、広い範囲にわたって変動し得る。また、出力電力電圧は、発光ダイオード(LED)等の従来の照明デバイスによって使用され得るものよりもはるかに高くなり得る。したがって、電気外科手術発電機1によって供給される双極式電力は、修正されない限り、従来の照明デバイスによって使用されることが可能ではない場合がある。
【0094】
双極式電気外科手術システムに関して上記に開示される特徴のいずれかは、本明細書に開示される照明付き電気外科手術システムの例示的実施形態のいずれかと併用されてもよい。
【0095】
例示的照明付き電気外科手術システム
例証を目的として、図3-14は、電気外科手術システムが照明付き電気外科手術システムの例示的実施形態を実装するように構成され得る方法を示す。一般性を失うことなく、例証されるもの以外の他の実施形態が存在し、図3-14に例証される原理および本明細書に開示される詳細な説明から導出され得ることを認識されたい。
【0096】
図3は、単極式動作のために、および照明のために発電機1から無線周波数(RF)電力を抽出するために設定された電気外科手術発電機1を例証する。電気外科手術発電機1が動作すると、これは、無線周波数電力を無線周波数電力導体3に出力する。外科医が外科手術部位を視認する、または光を外科手術部位に送達し得るように、電力変換手段15が、その電力の一部を抽出し、これを、可視光または非可視光(例えば、赤外光)を用いて標的組織を照射する光子を生産する1つまたはそれを上回る照明手段16を駆動するために好適な電力に変換する。電力変換手段15は、無線周波数電力導体3と、戻り電力導体9のうちの少なくとも1つに接続する補助戻りライン14とに接続する。有益なこととして、補助戻りライン14は、戻り電極8と患者7との間の接触品質を監視するために分割戻り電極を使用するとき、戻り電力導体9のうちの1つのみに電気的に接続し、電気外科手術発電機1内に採用される制御アルゴリズムとの干渉を回避する。電力変換手段15は、電気外科手術発電機1からの無線周波数電力を、照明電力導体17によって電力変換手段15に接続される少なくとも1つの照明手段16を駆動するために好適な電力に変換する。例示的照明手段は、LEDまたは任意の他の光源を含む。電力変換手段15は、好ましくは、無線周波数電力導体3と戻り電力導体9のうちの少なくとも1つとの間の電圧差を下回る電圧を生産する。低減された電圧は、場合によっては電圧低減後のさらなるステップである、照明手段16を駆動するステップと適合する。
【0097】
図3は、直列に接続される2つの照明手段16を例証するが、1つのみの照明手段16が、使用されてもよい、または2つを上回る照明手段16が、使用されてもよく、複数の照明手段が、直列、並列、または直接および並列の組み合わせで接続されてもよい。照明手段16は、ハンドピース16に堅く取り付けられ、その一部であってもよい、または照明電力導体17への可撓性もしくは移動可能電気接続を用いて移動可能もしくは脱離可能であってもよい。照明電力導体17は、好ましくは、単一の導体であり、代替構成は、複数の導電性要素が、直列または並列または直列および並列の組み合わせで電気的に接続され、照明導体17のうちの1つまたはそれを上回るものを含む。
【0098】
照明手段16が、ハンドピース5のサイズを大きくする、もしくは扱いにくくする、または外科医が術野を観察する、もしくは着目組織にアクセスする能力に干渉しないように、照明手段16は、ハンドピース5に取り付けられる、またはその一部であるように選択されてもよい。照明手段16は、任意のサイズであってもよいが、好ましくは、直径が約1インチよりも小さく、より好ましくは、直径が0.5インチよりも小さくてもよく、さらにより好ましくは、直径が約0.39インチ(約10mm)またはそれよりも小さくてもよく、さらにより好ましくは、直径が約0.2インチ(約5mm)またはそれよりも小さくてもよく、さらにより好ましくは、直径が約0.08インチ(約2mm)またはそれよりも小さくてもよい。照明手段16は、好ましくは、約0.01インチの直径よりも大きい最小寸法(直径、幅、長さ、または高さ)を有してもよい。照明手段16は、好ましくは、約3平方インチを下回る、より好ましくは、0.2平方インチを下回り得る、さらにより好ましくは、約0.12平方インチまたはそれよりも小さくあり得る、さらにより好ましくは、約0.03平方インチまたはそれよりも小さくあり得る、さらにより好ましくは、約0.005平方インチまたはそれよりも小さくあり得る、照明手段16によって照射される面と略平行な断面積(照明源自体の断面積)を有してもよい。
【0099】
照明手段16は、光子源であってもよく、光子の少なくとも一部は、白熱ランプ、ガス放電ランプ、発光ダイオード(LED)、レーザダイオード、または任意の他の証明要素等、ヒトによって視認される可視スペクトルの少なくとも一部であるが、蛍光光源または偏光等の他の光子源も、本発明の範囲内である。照明源16は、ヒトの可視スペクトルの外側の少なくとも一部を有するが、疾患を診断もしくは処置する、または他の臨床的に有意な利益を提供する、または組織もしくは有機体の臨床的鑑別を提供するために使用され得る器具によって検出可能な光子源であってもよい。例えば、照明源16は、電磁スペクトルの紫外領域、近赤外領域、または赤外領域の光子を生産してもよい。照明源16のうちの1つまたはそれを上回るものは、ヒトに可視である範囲内、また、赤外領域、近赤外領域、または紫外領域等のヒトに可視であるスペクトル外の領域内等のある範囲の光子周波数を提供してもよい。照明源16のうちの1つまたはそれを上回るものは、一般的に白色光と称されるものによって特徴付けられるスペクトル組成を有する光を生産してもよい。そのような白色光源は、1つまたはそれを上回るLEDを含んでもよい。使用され得るLEDの実施例は、Cree,Inc.(Durham, NC)によって製造されるCree C512Aである。パルス化LEDもまた、使用されてもよい。照明要素に加えて、またはそれと組み合わせて、カメラ、センサ、または電力を要求する任意の他の要素等の他の給電される要素が、本明細書に開示されるこの実施形態または他の実施形態における技法のいずれかを使用して給電されてもよい。
【0100】
他の実施形態では、本デバイスまたはシステムはまた、偏光フィルタまたは偏光を提供する光源を含んでもよい。フィルタはまた、具体的な波長の光を提供するために、または別様に具体的な特性を伴う光を提供するために、本システムと併用されてもよい。
【0101】
本明細書に説明されるように、照明源16は、1つまたはそれを上回るLEDであってもよい。LEDは、単一の発光ダイオードであってもよい、または場合によってはアセンブリ中に加工されるベンダから得られる、アセンブリ内の発光ダイオードのアレイであってもよい。そのようなLEDアレイの実施例は、Cree,Inc.によって販売されるCXA 1310 LEDアレイである。CXA 1310 LEDアレイは、約0.24インチ直径(6mm)の光源を有する。赤色-緑色-青色RGB LED等の多色LEDもまた、使用されてもよい。
【0102】
照明源16は、LED等の光子源と、伝達媒体の一方の部分において光子を受け取り、別の部分に光を指向させ、光が照射されるべき標的組織等の少なくとも1つの臨床的に有意な領域に放出される、光伝達媒体との合成物であってもよい。光伝達媒体は、媒体の構成要素間、または媒体と空気もしくは通常生理食塩水等の少なくとも1つの周辺物質もしくはハンドピース5内の物質との間の少なくとも1つの屈折率の差異によって選択されてもよく、屈折率における少なくともある程度の差異は、照射されるべき臨床的に有意な少なくとも1つの領域に、光子源から光を少なくとも部分的に誘導する。
【0103】
照明電力変換手段15および照明源16は、照明のために使用される合計電力が、発電機の合計電力出力の約75パーセントまたはそれを下回るように、十分に低い電力をともに消費し得る。さらに他の実施形態では、照明のために使用される合計電力の割合は、発電機の合計電力出力の約50パーセントもしくはそれを下回ってもよい、または使用される照明のために使用される合計電力の割合は、発電機の合計電力出力の約25パーセントもしくはそれを下回ってもよい。他の実施形態では、使用される照明のために使用される合計電力の割合は、発電機の合計電力出力の約10パーセントまたはそれを下回ってもよい。例えば、照明のために使用される合計電力は、約50ワットに設定された発電機の電力出力の約20パーセントを下回る、約10ワットであってもよい、または使用される電力は、約40ワットに設定された発電機からの電力出力の約5パーセントを下回る、約2ワットであってもよい。
【0104】
電極パッド8と戻り電力導体9とを含む戻り電極パッドアセンブリの一部である、単極式戻りコネクタプラグ10は、照明付き電気外科手術システムのいくつかの例示的実施形態の一部である、戻りパッドアダプタ36にプラグ接続する。戻りパッドアダプタ36は、戻りコネクタプラグ10の戻り電極ピン33を戻りパッドピンコネクタ37中に納置する。戻りパッドピンコネクタ37は、例えば、場合によっては不規則な形状またはボール戻り止めもしくは突起等の他の特徴(図示せず)を伴う導電性金属管を使用し、摩擦嵌合を誘起することによって、戻り電極ピン33との摩擦嵌合を有する導電性金属管であってもよい。戻りパッドピンコネクタ37は、戻りパッドアダプタ内部導体42を通して、戻りパッドアダプタピン38に接続する。戻りパッドアダプタピン38は、戻り電極ピン33のために使用されるものと実質的に同一のサイズおよび形状を有し、戻り電極ピン33と実質的に同一の様式で電気外科手術発電機1に挿入および接続する。
【0105】
補助戻りライン14は、1つまたはそれを上回る戻りパッドアダプタ内部コネクタ42に接続し、無線周波数電力を電力変換手段15に供給するための完全な電気回路を可能にする。
【0106】
図3に示されるように、電力変換手段15は、ハンドピース5に接続される無線周波数電力導体3と、戻り電力コネクタ9のうちの少なくとも1つとの間を電気的に接続する。したがって、電力変換手段15は、電気外科手術発電機1の単極式出力と単極式帰還部との間に電気的に接続される。電力変換手段15はまた、以下により詳細に説明されるであろうように、電気外科手術発電機1の双極式出力と帰還部との間に電気的に接続されてもよい。
【0107】
戻りパッドアダプタ36は、インジケータ延長ピン39の一部であるばね捕捉特徴40に対して押動する延長ピン戻りばね41の作用によって戻りパッドアダプタ36の内側に保持される、分割戻りパッドインジケータ延長ピン39を有する。例えば、インジケータ延長ピン39は、釘頭部がばね捕捉特徴40である通常の構造釘のように成形されてもよい。延長ピン戻りばね41は、戻りコネクタプラグ10からの分割戻りパッドインジケータピン34がインジケータ延長ピン39に対して押動しない限り、インジケータ延長ピン39を戻りパッドアダプタ36に押動する、圧縮ばね等のばねである。分割戻りパッドインジケータピン34を伴う戻りコネクタプラグ10が、戻りパッドアダプタ36に挿入されると、分割戻りパッドインジケータピン34が電気外科手術発電機1中に進行するときに起こるのと同一の様式でインジケータ延長ピン39が電気外科手術発電機1中に進行するように、分割戻りパッドインジケータピン34は、戻りパッドアダプタ36内の小孔(図示せず)を通過し、インジケータ延長ピン39に接触し、戻りパッドアダプタ36からインジケータ延長ピン39を押動する。インジケータ延長ピン39の長さおよび寸法は、分割戻りパッドインジケータピンのために使用されるものと同一であってもよく、電気外科手術付属品設計の当業者に公知である。
【0108】
戻りコネクタプラグ10が分割戻りパッドインジケータピン34を有していないとき、延長ピン戻りばね41は、インジケータ延長ピン39を戻りパッドアダプタ36の内側に保つ。分割戻りパッドインジケータ延長ばね39およびその動作の本実施例は、戻りパッドアダプタ36が分割戻りパッドインジケータピン34を用いて戻りプラグアダプタ10に接続しない限り、インジケータ延長ピン戻りばね41をこれが戻りパッドアダプタ36の内側にある状態に保つ手段として、延長ピン戻りばね41等の圧縮ばねを使用する。戻りパッドアダプタ36は、単極式戻り電極プラグがアダプタと電気的かつ機械的に干渉し、電力およびインジケータピンの作用を通して分割パッド戻り電極の存在の機械的指示を伝達し得るように、電気外科手術発電機の単極式帰還部に接続するデバイスであってもよい。圧縮ばね以外のインジケータ延長ピン39を戻りパッドアダプタ36の内側に保つための方法も、本発明の範囲内であり、例えば、戻りパッドアダプタ36の一部である、またはインジケータ延長ピン39の一部である、弾性材料または特徴を含む。
【0109】
戻りパッドアダプタ36は、有益なこととして、導電性要素、および場合によってはインジケータ延長ピン戻りばね41等の延長ピン戻り手段を除いて、ポリマー等の非導電性材料から作製されてもよい。図3は、電気外科手術発電機1に接続する単極式電力コネクタプラグ2内の電力変換手段15を示す。
【0110】
図4は、ハンドピース5内の電力変換手段15を例証し、図5は、ケーブルペンダント内の電力変換手段15を例証する。また、1つを上回る場所に電力変換手段15のいくつかの要素を有することも可能である。例えば、電力変換手段の一部が、単極式電力コネクタプラグ2内に、別の一部が、ハンドピース5内に位置してもよい。図5に示されるような単極式電力コネクタ2またはペンダント内に電力変換手段15を有することは、ハンドル5内に有することと比較して、電力変換手段15がハンドル5内にあるときよりもハンドル5のサイズおよび重量を小さく保つ。より小さいサイズおよび重量は、ハンドピース(ハンドル)5の操作を容易にすることができ、外科医による着目組織の視認を妨げる可能性を低減させる。
【0111】
図3、4、および5は、ハンドル5に進行する導体およびライン3、4、14、17を示す。これらの導体およびワイヤは、ケーブルまたはコードにおいてともにまとめられ、乱雑さおよび絡まる可能性を低減させてもよい。同様に、図5に示される補助戻りライン14は、図5に示されるように電力変換手段15に直接ではなく、単極式コネクタプラグ2を通して、次いで、ペンダント搭載電力変換手段15に配策されてもよい。
【0112】
電気外科手術システムの本例示的実施形態は、図4に示されるように、出力コネクタプラグ3を通して電気戻り経路の一部を通過させるステップを含む。補助戻りライン14は、戻りアダプタパッドアダプタ36から単極式電力コネクタプラグ2に延在する。補助戻りライン14は、単極式電力コネクタプラグ2がプラグ接続される電気外科手術発電機1内の出力コネクタ(図示せず)と、戻りアダプタパッドアダプタプラグ36がプラグ接続される電気外科手術発電機1内の戻りコネクタ(図示せず)との間の距離に及ぶほど十分に長くてもよい。これは、ユーザが、単極式電力コネクタプラグ2および戻りアダプタパッドアダプタプラグ36を発電機1に便宜上接続するための十分な緩みを可能にする。
【0113】
電力変換手段15の一部である1つまたはそれを上回る構成要素を伴う単極式電力コネクタプラグ2は、これが含有する部分を囲繞および保護するために適切ないかなる形状または設計であってもよい。可能性として考えられる実装は、超音波溶接または接着剤またはねじ等の機械的締結具を使用する、オーバーモールド継合筐体部分を含んでもよい。本設計は、電子構成要素を冷却する特徴を含んでもよい。これらの特徴は、気流を助長する孔またはフィンを含んでもよい。本設計は、全体的または部分的に、金属または熱伝達を助長する他の物質もしくは複数の物質から作製されてもよい。一実施形態は、構成要素がサブアセンブリに加工された後にそれらを保持するための好適な空間を伴う筐体を成形することである。当業者によく知られているタイプの摺動貫通コネクタが、次いで、接続を行うために使用されてもよい。
【0114】
図6は、スイッチ32のみを採用する、図3-5に開示される単極式構成の変形例を例証する。図6はまた、起動されると、信号制御ライン4を無線周波数電力導体3に接続するスイッチ31および32も示す。典型的な電気外科手術発電機1に対するそのような接続は、電気外科手術発電機1によって切断または凝固電力のいずれかを送達させる。図に見られるように、スイッチ31および32は、典型的には、常時開(NO)である。照明専用スイッチ32は、双極単投スイッチであり、1つの極は、信号制御ライン4のうちの1つを無線周波数電力導体3に接続する一方、同時に能動電極6から無線周波数電力導体3を切断するように構成される。信号制御ライン4を無線周波数電力導体3に接続するスイッチ32内の極は、典型的には、常時開(NO)であり、無線周波数電力導体3を能動電極6に接続する極は、典型的には、常時閉(NC)である。スイッチ32の極は、同時に閉じられない。スイッチ32を起動することは、無線周波数電力導体3に、信号制御ライン4のうちの1つを無線周波数電力導体3に電気的に接続させ、それによって、電気外科手術発電機1を起動する。起動は、電力を電力変換手段15に提供し、これは、1つまたはそれを上回る照明手段16に給電する。照明専用スイッチ32を起動することはまた、能動電極16から無線周波数電力導体3を切断する。双極単投スイッチ32を起動した結果、電気外科手術発電機1が起動され、能動電極16に電力を供給することなく照明手段16が給電される。一実施形態では、能動電極16への接続を開く極は、信号制御ライン4と無線周波数電力導体3との間の接続を閉じる極の前に開く。このシーケンスは、スイッチ32が起動され照明のみが選択されるとき、患者7に電力が印加されないようにする。
【0115】
図7および8は、電気外科手術発電機1の双極式出力との併用のために構成される例示的実施形態を例証する。前述されるように、従来の電気外科手術発電機の双極式出力電力は、典型的には、フットスイッチ(図示せず)によって制御されるため、図7および8に例証される双極式構成は、図3、4、および5に見られる信号制御ライン4を有していない。図7は、ハンドピース5内の電力変換手段15を示し、図8は、ペンダント内の電力変換手段15を示す。ペンダント内に電力変換手段15を有することは、ハンドピース5内に電力変換手段15を有することと比較して、ハンドピース5のサイズおよび重量を低減させる。導体およびライン3、9、および17は、有利なこととして、コードまたはケーブルにおいてまとめられてもよい。
【0116】
図9は、電力変換手段15の例示的実施形態のブロック図を例証する。電力変換手段15は、電力低減手段18のうちの1つまたはそれを上回るものと、整流手段19と、制御または調整手段20とを備えてもよい。上記に言及されるように、1つまたはそれを上回る電圧低減手段18、整流手段19、および制御または調整手段20のうちの1つまたはそれを上回るものは、単極式電力コネクタプラグ2等と同一の場所に位置してもよい、またはそれらは、単極式電力コネクタプラグ2および図5に示されるようなペンダントまたはハンドピース5のいずれか等における1つを上回る場所に位置してもよい。代替構成も、可能である。例えば、整流手段19は、電圧低減手段18に先行してもよい。別の例示的構成は、2つの電圧低減手段18を有してもよく、整流手段19の各側に1つずつあり、制御もしくは調整手段20を有する、または有してない。代替として、制御または調整手段20は、電圧低減の制御または調整を提供し、LED等の1つまたはそれを上回る照明手段16に提供される電流等の任意のパラメータを制御してもよい。
【0117】
図9は、電力変換手段15を通過し、電圧低減手段18に電気的に接続される、無線周波数電力導体3を例証する。無線周波数電力導体3は、整流手段19が電圧低減手段18に先行する代替構成を使用する場合、整流手段19等の電力変換手段15の任意の部分に接続されてもよい。図9は、(場合によっては図3-8と併せて)電力変換手段15が患者7に供給される無線周波数電力と並列になり、したがって、電気外科手術電力が患者7に印加されているかどうかにかかわらず、電力を1つまたはそれを上回る照明手段16に供給し得ることを例証する。したがって、電気外科手術発電機1が起動される度に、電力は、能動電極6が患者7に接触しているかどうかにかかわらず、1つまたはそれを上回る照明手段16に供給されるであろう。
【0118】
図9は、一般的戻り電力導体43を用いる2つの例示的接続を例証する。一般的戻り電力導体43は、電気外科手術発電機1の戻り無線周波数電力に電気的に接続される任意の導体であり、例えば、単極式印加のための図3、4、および5に示される補助戻りライン14または図7および8に示されるような双極式印加のための戻り電力導体9であってもよい。一般的戻り電力導体43は、図3-5に例証されるもの等の単極式電気外科手術付属品の場合で一般的であろうように、図9に一般的戻り電力導体43の実線部分によって示されるように、電力変換手段15内で終端してもよい。一般的戻り電力導体43は、図9の一般的戻り電力導体43の破線部分によって示されるように、図7および8に例証されるような双極式電気外科手術付属品等の電気外科手術付属品の他の部分に続いてもよい。
【0119】
電圧低減手段18は、無線周波数電力導体3と一般的戻り電力導体43との間の電圧差を低減させる。無線周波数電力導体3と一般的戻り電力導体43との間のピーク電圧差は、100ボルトを上回り得、切断電気外科手術活動中は、300ボルトを超え得、5,000ボルトと同程度に高い、またはそれを上回り得る。電圧低減手段18は、電圧を、好ましくは、無線周波数電力導体3と一般的戻り電力導体43との間の電圧差の約半分またはそれを下回るものにまで低減させてもよい。
【0120】
他の実施形態では、電圧低減手段18は、電圧を、好ましくは、無線周波数電力導体3と一般的戻り電力導体43との間の電圧差の約10分の1(1/10)またはそれを下回るものにまで低減させる電圧低減比を有してもよい。別の代替実施形態として、電圧低減手段18は、電圧を、好ましくは、無線周波数電力導体3と一般的戻り電力導体43との間の電圧差の約100分の1(1/100)またはそれを下回るものにまで低減させる電圧低減比を有してもよい。さらに別の代替として、電圧低減手段18は、好ましくは、電圧を、好ましくは、無線周波数電力導体3と一般的戻り電力導体43との間の電圧差の約500分の1(1/500)またはそれを下回るものにまで低減させる電圧低減比を有してもよい。電圧低減手段18の出力電圧は、好ましくは、1~50ボルトの範囲内である、またはより好ましくは、3~30ボルトの範囲内である、またはさらにより好ましくは、5~20ボルトの範囲内である、またはさらにより好ましくは、5~12ボルトの範囲内であってもよい。
【0121】
電圧低減比が、上記に提示される出力電圧範囲等の事前判定された範囲内である出力電圧を生産するように変動するように、電圧低減手段18の動作は、無線周波数電力導体3と一般的戻り電力導体43との間の入力電圧差に応答してもよい。
【0122】
電圧低減手段18の動作は、電圧低減手段18内で検出される低減された電圧もしくは他の電気特性または電圧低減手段18の後に検出される低減された電圧もしくは他の電気特性に応答してもよい。図9は、整流手段19と制御および調整手段20との間の導体23のうちの少なくとも1つに接続する、電気特性フィードバック導体21を使用して、そのような下流電気特性を取得するステップを例証する。例えば、電気特性フィードバック導体21は、電圧低減比を改変し、上記に提示される出力電圧範囲等の事前判定された範囲内である出力電圧を生産するために、電圧低減手段18が使用する電圧を電圧低減手段18に伝達し得る。
【0123】
本明細書に説明される実施形態のいずれかはまた、ハンドルまたは電気外科手術器具の任意の部分内の温度を監視する、サーモカップルまたはサーミスタ等の温度センサを有してもよい。温度監視は、可変温度にわたってドリフトし得るLED性能を制御するために有用であり得る。温度センサが電力を要求する場合、これは、本明細書に説明される技法のいずれかを使用して、電気外科手術発電機を用いて給電されてもよい。
【0124】
代替電力手段
図10は、代替電力手段24とともに、電力変換手段15を使用して1つまたはそれを上回る照明手段16に給電するステップを例証する。本実施形態は、電力変換手段15または代替電力手段24のいずれかを使用して、1つまたはそれを上回る照明手段16に給電する。例えば、電気外科手術電力が、無線周波数電力導体3および一般的戻り導体43上に存在する場合、1つまたはそれを上回る照明手段16は、給電されるであろう。これは、組織が能動電極によって接触されているかどうかにかかわらず、ユーザが電気外科手術発電機を起動し、切断電力または凝固電力のいずれかを生産する度に起こり得る。ユーザが、電気外科手術発電機を起動して無線周波数電力導体3および一般戻り導体43に電力供給することなく、1つまたはそれを上回る照明手段16に給電することを所望する場合では、ユーザは、スイッチ25を起動し、代替電力手段24に1つまたはそれを上回る照明手段16へ電力を供給させることができる。ダイオード等の電流制御手段26が、代替電力手段24または電力変換手段15を相互に絶縁または保護するために採用されてもよい。電流制御手段26は、各ライン上で単一の構成要素として例証されているが、電流制御手段26は、ダイオード、種々のタイプのトランジスタ、オペアンプ、比較器、または電圧調整器等の能動構成要素およびコンデンサ、抵抗器、またはインダクタ等の受動構成要素を含む、複数の構成要素を伴う回路であってもよい。
【0125】
別の選択肢は、図10の構成と類似するが、代替電力手段24のみを伴い、電力変換手段15を使用しない。電気外科手術発電機を起動するためのいかなる制御スイッチもハンドピース5内に存在しないとき、照明電力のために代替電力手段24のみが存在する実施形態(電気外科手術発電機1を制御するために信号制御ライン4を使用するスイッチを有する、単極式の図3と比較して、いずれの信号制御ライン4も伴わない双極式の図7)では、スイッチ25は、照明を制御するために必要とされる唯一のスイッチであろう。照明電力のために代替電力手段24のみが存在し、電気外科手術発電機を起動するための制御スイッチがハンドピース5内に存在する実施形態(電気外科手術発電機1を制御するために信号制御ライン4を使用するスイッチを有する、単極式の図3)では、スイッチ25は、ユーザが電気外科手術発電機1を起動することを所望しないときに照明を制御するために存在し得、付加的双極スイッチが、切断または凝固を起動しながら、また、スイッチ25に並列に回路を閉じるために使用されてもよく、したがって、電力が、1つまたはそれを上回る照明源16に供給される。本例示的実施形態は、以下により詳細に説明される。
【0126】
電力変換手段15の有無にかかわらず、代替電力手段24は、ハンドピース5内に(図4および7の電力変換手段が位置する方法等)、ペンダント内に(図5および8の電力変換手段が位置する方法等)、または単極式電力導体プラグ内に(図3の電力変換手段が位置する方法等)位置してもよい。ハンドピース5内以外に代替電力手段24が位置することは、ハンドピースのサイズおよび重量を低減させる利点を提供する。
【0127】
代替電力手段24は、電気外科手術発電機1が起動されていないときに機能する任意の電源であってもよい。例えば、代替電力手段24は、バッテリまたは燃料セル等の化学的エネルギー貯蔵手段、またはコンデンサ等の電気外科手術発電機1からのエネルギーによって最初に充電される貯蔵手段を使用する、貯蔵手段のうちの1つまたはそれを上回るものであってもよい。他の電力手段は、頭上外科手術照光、機械的移動、または環境電磁エネルギー等の環境からのエネルギーを収集する、光起電性または他の変換デバイスを含んでもよい。コンデンサの場合では、コンデンサは、電気外科手術発電機によって提供されるエネルギーを用いて充電されるであろう。コンデンサは、電気外科手術器具がCUTまたはCOAGモードで動作されているときに連続的に充電されてもよい、またはこれは、電流が組織に送達されていないときに充電されてもよい。充電されているコンデンサの実施例は、図13のフィルタコンデンサC4である。コンデンサのサイズおよび電圧動作範囲は、動作時間を選択し、貯蔵された使用可能なエネルギーがE=1/2C×(Vs2-Vf2)によって与えられる関係を使用し、式中、Cは、ファラドにおける容量であり、VsおよびVfは、開始および最終コンデンサ電圧であり、LED電力要件を使用する電
子機器設計の当業者に公知の方法を使用した後に選択されることができる。
【0128】
電圧低減手段
図12は、複数の受動構成要素C、C、Cを使用し、電圧低減手段18のために分圧器を形成する例示的実施形態を例証する。受動構成要素C、C、Cは、抵抗器等の基本的に散逸性のデバイスであってもよい、またはそれらは、コンデンサもしくはさらにはインダクタ等の基本的に非散逸性のデバイスであってもよい。コンデンサ等の基本的に非散逸性のデバイスを採用することは、エネルギー損失を低減させ、単極式電力コネクタプラグ2等、いかなる筐体であってもそれに沿って電力変換手段15が加熱しないようにすることに役立つ。コンデンサが、そのコストおよびインピーダンス特性のため、非常に好適であり、無線周波数電源が、当業者に公知である。
【0129】
分圧器の有益な実施形態は、無線周波数電力導体3と一般的戻り導体43との間に少なくとも1つのコンデンサと、整流手段19等の電力変換手段の他の部分への導体22とを有し、電力変換手段15と無線周波数電力導体3と一般的戻り導体43との間に直流絶縁を提供することであり、これは、重要な患者の安全性考慮であり得る。図12は、絶縁コンデンサであるC1およびC3を用いるそのような直流絶縁を例証する。
【0130】
当業者に周知の分析方法を使用することで、図11に例証されるタイプの容量性分圧器からの電圧の一次近似式が、成されることができる。以下の変数が、
【0131】
in=V-V
【0132】
out=V-V
【0133】
=構成要素xに対するインピーダンスと定義される場合、
【0134】
=C=Cとすると、Z=Z=Zとなり、
【0135】
out=Vin/(2×Z/Z+1)となる。
【0136】
理想的コンデンサ(合理的近似値、例えば、電気外科手術発電機と遭遇する周波数におけるセラミックコンデンサ)のインピーダンスがZ=1/(j×2×π×f)であることをさらに認識すると、式中、jは、-1の平方根に対する虚定数であり、fは、Hzにおける周波数であり、Vout=Vin/(2×C/C+1)となり、周波数はもはや係数ではない。この近似値は、Cが電圧低減手段18と整流手段19との間の導体を通した並列電流経路を有し、また、整流手段19と制御および調整手段20との間の導体を通して制御および調整手段20を含むことを無視している。その並列電流経路によって、Voutは、周波数への少なくともある程度の感受性を有する。その追加された複雑性によ
って、Voutは、SPICE(例えば、Linear Technology Corporationから利用可能なLTSPICE IV)等の当分野で公知の回路シミュレータ等の特殊化分析ツールを使用して、整流手段19ならびに制御および調整手段20の具体的設計に基づいて最良に判定される。
【0137】
図12は、全波ブリッジ整流器の形態の例示的整流手段19を示す。整流要素D、D、D、およびDは、ダイオードとして示され、回路が使用されるべき電気外科手術発電機の出力電力の周波数に適合する逆方向回復時間を伴う任意のダイオードであってもよい。ショットキダイオードが、殆ど逆方向回復時間を有していないため、整流要素D、D、D、およびDとして特に好適である。概して、ダイオードまたは他の整流要素は、好ましくは、約400ナノ秒を下回る逆方向回復時間で切り替えるべきであり、好ましくは、約100ナノ秒を下回る逆方向回復時間が、より良好であり、好ましくは、約50ナノ秒を下回る逆方向回復時間が、より良好である。D、D、D、およびDに関する例示的整流要素は、Vishay General Semiconductorから利用可能な、200V定格であり、25ナノ秒の逆方向回復時間を伴うMUR120超高速ダイオードである。
【0138】
図12に示される整流手段19に先行する電圧低減手段18を伴う構成は、D、D、D、およびDに関する整流要素が、前述されるように5,000ボルトまたはそれを上回るピーク電圧を有し得る電圧差Voutよりも低い電圧に定格されることを可能にする。図12は、D、D、D、およびDから作製されるブリッジ整流器に続くフィルタコンデンサCを使用するステップを例証する。フィルタコンデンサを使用するステップは、当業者に公知であり、当業者に公知の方法を使用して選択されてもよい。
【0139】
制御および調整手段20は、1つまたはそれを上回る照明要素16への電力を調節および制御し、それらを事前判定された電流範囲等の事前判定された動作範囲内で機能させるための任意の手段であってもよい。例えば、制御および調整手段20は、1つまたはそれを上回る照明要素への電流を、好ましくは、約10~1000ミリアンペア、またはより好ましくは、約10~500ミリアンペア、またはより好ましくは、約10~100ミリアンペア、またはより好ましくは、約15~30ミリアンペア内になるように制御してもよい。制御および調整手段20はまた、パルス幅変調等を使用することによって、その回路のある部分における電圧を調節してもよい。電圧制御および電流制御の両方が、使用されてもよい。
【0140】
図13は、電圧低減手段18、整流手段19、および制御または調整手段20のための例示的回路を示す、例示的概略図である。ここでは、例示的整流手段19は、ショットキダイオードである。例示的制御および調整手段20は、2つの双極接合トランジスタQおよびQを使用し、電流感知抵抗器R2を使用して、電流を2つの照明要素16を通して、好ましくは、約20ミリアンペアに制御する。当業者によって理解されるであろうように、電圧低減、整流、および制御または調整のための他の回路が、場合によっては双極接合トランジスタ、電界効果トランジスタ、ダイオード、ショットキダイオード、ツェナーダイオード、単接合トランジスタ、プログラマブル単接合トランジスタ、オペアンプ、比較器、電圧調整器を含む1つまたはそれを上回る能動構成要素を含み、場合によってはバッテリ、インダクタ、コンデンサ、抵抗器、および論理チップまたは変圧器を含む1つまたはそれを上回る受動構成要素を含み得る、電子構成要素を使用することが可能である。
【0141】
電圧低減手段18は、電力変換手段15内で測定された電気的パラメータに応答してもよい。図14は、電気特性フィードバック導体21を介して伝達される電圧に応答するシステムの例示的構成を例証する。コンデンサC、C、C、およびCは、並列である。電圧低減制御スイッチ27は、スイッチ制御導体29を通してスイッチ制御回路28によって制御される。当業者に公知であるように、コンデンサが並列に接続されると、合計容量は、増加する。したがって、例えば、Cを切り替える電圧低減制御スイッチ27を閉じると、CおよびCが並列に接続され、CおよびCもまた含む分圧器の中間における容量の増加をもたらすであろう。前から、Cのみを用いた分圧器の出力電圧は、約Vout=Vin/(2×C/C+1)であり、C4の切替は、この式におけるC
2を効果的に増加させる。その結果、より多くのコンデンサが並列に接続されると、分圧器からの出力電圧は、固定入力電圧に対して低下する。一実施例は、その関連付けられるスイッチを伴う1つまたはそれを上回るコンデンサをCと並列に有し(図14は、Cと並列に3つのコンデンサC、C、およびCならびにスイッチ27を有する)、出力電圧が最小値で開始するようにスイッチ27の全てが閉じられたスイッチ制御回路28を用いて開始し、整流手段19内の構成要素の電圧定格を超えないことを確実にし、1つまたはそれを上回るスイッチ27を選択的に開くために使用される電気特性フィードバック導体21を介して伝搬される電圧信号にスイッチ制御回路28を応答させ、事前判定さ
れた範囲内の出力電圧を取得することである。
【0142】
図14は、コンデンサ要素が並列である、応答性調節可能分圧器を示す。コンデンサが直列に切り替えられる代替構成ならびに構成要素が並列および直列の組み合わせで切り替えられる複合構成もまた、使用されてもよい。
【0143】
電圧低減調節スイッチ27は、リレー等の機械的スイッチであってもよい、またはそれらは、限定ではないが、ダイアック、トライアック、および無線周波数交流を伝導または遮断するためのスイッチとして集合的に動作するように構成されるFETの対を含む、電界効果トランジスタFET等のトランジスタを含む、1つまたはそれを上回るソリッドステートデバイスから成ってもよい。
【0144】
1つまたはそれを上回るスイッチ27が、許容帯域で開閉状態に留まり、1つまたはそれを上回る切替条件の境界において急速なオン-オフ-オンまたはオフ-オン-オフ切替を防止するように、スイッチ制御回路28は、そのスイッチ制御装置に内蔵されたヒステリシス(「デバウンス」とも称される)を有してもよい。使用され得る制御回路要素は、限定ではないが、1つまたはそれを上回るバッテリ、オペアンプ、比較器、単接合トランジスタ、プログラマブル単接合トランジスタ、トランジスタ、電圧調整器、ダイオード、ツェナーダイオード、コンデンサ、抵抗器、および論理チップを含む。バッテリおよびツェナーダイオードは、基準電圧を生産するために使用されてもよい。1つまたはそれを上回る埋め込まれたマイクロコントローラもまた、照明、電気外科手術電流または波形、電力等を含む本システムの任意の側面を制御するために使用されてもよい。1つまたはそれを上回る埋め込まれたマイクロコントローラは、ハンドル内、ケーブルのいずれかと結合されたペンダント内、ピンのいずれかに結合するコネクタ内等を含む、本システム内の任意の場所に配置されてもよい。
【0145】
図15は、ハンドル5が、スイッチ30、スイッチ31、またはスイッチ32のいずれかが起動されると、単極式電力コネクタプラグ2内に位置する電力手段49が1つまたはそれを上回る照明手段16に給電することを可能にするスイッチを有する、例示的構成を例証する。スイッチ30および31は、電気外科手術発電機1が切断電力または凝固電力のいずれかを送達することを可能にする、信号制御ライン4のそれぞれもまた起動する、双極単投スイッチである。図15の構成は、3つのスイッチを有し、30および31は、双極単投であり、32は、単極単投である。スイッチ30および31を使用して、ユーザは、双極単投スイッチの一方の極を使用して切断電力または凝固電力のいずれかが組織に
送達されるように制御し、両方の場合では、他方の極は、電力手段49によって1つまたはそれを上回る照明手段16への照明電力を制御する。したがって、スイッチ30および31を起動することは、RF電力を発電機1から組織に送達させる一方、照明電力は、電力手段49に由来する。スイッチ32を使用して、1つまたはそれを上回る照明手段16は、電力手段49によって給電され、切断電力または凝固電力のいずれも、組織に送達されない。電力手段49は、バッテリ、燃料セル、または他のエネルギー源であり得る。電力手段49はまた、前述される電力変換手段等を使用することによって、発電機1によって充電されるコンデンサでもあり得る。その場合では、図3等に示される能動および戻り
ラインへの接続(図15に図示せず)は、電力手段49としてコンデンサを含み得る、電力変換手段15に電力を供給するために使用されてもよい。
【0146】
別の実施形態は、電気外科手術付属品に供給される電気外科手術発電機電力から、または代替電力手段から抽出される無線周波数電力から照明を提供するように従来の電気外科手術付属品を適合させる。図16は、照明技術の実施形態を用いて従来の電気外科手術付属品44を適合させる、例示的構成を例証する。単極式電力コネクタプラグ2(付属品44の一部)は、電気外科手術発電機1の単極式コネクタ(図示せず)にプラグ接続するアダプタコネクタピン47に電気的に接続される、導電性アダプタコネクタジャック46にプラグ接続することによって、電力アダプタモジュール45に接続する。電力アダプタモジュール45は、電力変換手段15を含有する。代替として、電力変換手段15は、上記に説明される代替電力手段24(図示せず)であり得る。電力アダプタ手段45は、そこから、クリップ(図示せず)、クランプ(図示せず)、ばね(図示せず)、もしくは他の好適な機械的、接着剤、磁気的、または他の手段を使用して、電気外科手術付属品ハンドピース5に取り付けられる搭載手段48に延設する、照明電力導体17を有する。搭載手段48は、照明手段16をハンドピース5に保持し、ワイヤを配策し、照明電力導体17と関連付けられるワイヤ、コード、またはケーブルを管理する。照明電力導体17は、ケーブルまたはコード内のワイヤであってもよく、照明電力導体17を無線周波数電力導体3を有するワイヤまたはケーブルと、従来の電気外科手術付属品44の一部である信号制御ライン4とに周期的に添着する、または接続する、または取り付けるクリップ(図示せず)、バンド(図示せず)、または他の手段を有してもよい。照明要素は、電気外科手術器具上のボタンもしくはスイッチを用いて、またはフットペダルを用いて起動されてもよい。
【0147】
図16は、従来の単極式付属品を適合させ、アダプタに進行する能動および戻りラインの両方を有する修正が、双極式付属品と併用され得る実施形態を例証する。
【0148】
図17は、双極式実施形態を例証する。双極式付属品は、ハンドピース5と、コネクタ11Aと、能動および戻り電力導体3Aおよび9Aとを有する。コネクタ11がそれらの製品と噛合するように、発電機1が汎用電気外科手術発電機であるとき、電力アダプタ手段45は、図17に示されるようなペンダントとして構成される。発電機1が専用製品である場合、電力変換手段は、その発電機に直接プラグ接続するモジュール内にあってもよい。電力アダプタ手段45は、そこから、クリップ(図示せず)、クランプ(図示せず)、ばね(図示せず)、もしくは他の好適な機械的、接着剤、磁気的、または他の手段を使用して、電気外科手術付属品ハンドピース5に取り付けられる搭載手段48に延設する、照明電力導体17を有する。
【0149】
代替選択肢
上記に説明される特徴は、既存の電気外科手術器具と協働するように容易に適合され得る。照明要素が電気外科手術器具上にまだ提供されていない場合、LEDまたは他の照明要素が、図16等のように器具に結合されてもよい。上記に説明されるものと類似するアダプタプラグが、単極式システムのために使用されてもよい。単極式アダプタプラグは、電気外科手術電力供給源に結合されてもよく、既存の電気外科手術器具が、単極式アダプタにプラグ接続されてもよい。単極式アダプタは、電気外科手術器具のプラグから電気外科手術電力供給源への3つの貫通導体46、47を有してもよい。アダプタ45は、照明要素に給電するために好適な電子機器を有してもよく、これは、既存の電気外科手術器具5に結合される任意の光ハーネスまたはクリップ48への2つのワイヤ17を有してもよい。これらの2つのワイヤ17は、単一のコード内にある、または別様に器具に結合され、ケーブルを管理し、乱雑さを低減させ得る。
【0150】
同様に、本明細書に説明される特徴はまた、図7および8に見られるような双極式鉗子等の他の電気外科手術器具と併用されてもよい。双極式鉗子は、典型的には、外科医がフットスイッチ(例証せず)を押し下げる度に、通常、鉗子が組織を把持した後(例証せず)に給電される。発電機1からのこの電力はまた、1つまたはそれを上回る照明要素16に電力を提供し、電流が電極12および13を通して組織に送達されると、術野を照射し得る。外科医が、組織に電流を送達することなく術野を照射することを好む事例が存在し得る。したがって、無線周波数発電機が起動されていないとき、バッテリまたはコンデンサ等の代替電源が、照明要素に給電するために使用されてもよい。その場合では、双極式ハンドピース等の上の別個のスイッチが、外科医に利用可能となるであろう。バッテリまたはコンデンサは、随意に、発電機1が電力を提供しているときに充電されてもよい。代替電源は、図8のようにペンダント内に、または図7等のように器具内に、またはモジュール内のプラグ内に配置されてもよい。
【0151】
例えば、図20A-20Bは、本明細書に説明されるコネクタまたはプラグ2008のいずれかの中に配置され得る、随意のバッテリコンパートメント202を例証する。コネクタ2008は、正方形、矩形、円筒形等の任意の形状であり得、対応する形状のバッテリ2002またはコンデンサまたは他のエネルギー貯蔵ユニットを受容するように定寸および成形される、陥凹領域2012を含む。コネクタは、また、バッテリまたはエネルギー貯蔵ユニット上の接点2016、2018と電気的に係合するようにも構成される、接点2006を含む。コネクタピン2010およびLEDドライバ基板2014もまた、可視である。バッテリ2002は、随意に、スリーブまたはカフ2004内に配置され、アセンブリは、コネクタ2008に解放可能に取付可能であり、それから解放可能である。したがって、照明要素のための電力が不足した場合、電力が、外科手術中に組織を切断する、または凝固させるために、依然としてRF発電機によって電極に供給され得るため、バッテリは、外科手術手技を中断することなく、無菌術野の外側で容易に交換され得る。図20Bは、プラグまたはコネクタのバッテリコンパートメント内に配置されるバッテリの端面図を示す。
【0152】
加えて、いくつかの実施形態は、カメラ、センサ、超音波トランスデューサ等、動作するために電力を要求する他の要素を含んでもよい。これらの付加的な給電される要素は、ここに説明される照明要素のいずれかと併用されてもよく、それらは、本明細書に説明される技法のいずれかを使用して給電されてもよい。または、代替実施形態では、照明要素は、異なる給電される要素を用いて代用され、本明細書に説明される技法を使用して給電されてもよい。
【0153】
電極の有無にかかわらず、最近の照明付き吸引器具もまた、本明細書に説明される特徴の一部または全てを使用してもよい。照明付き吸引器具は、真空源に結合される吸引管を備えてもよく、光源に結合されるLED、光ファイバ、または導波管等の照明要素が、吸引管に結合されてもよい。吸引管は、患者に電流を送達するために、吸引管上に配置される電極を有してもよい。したがって、照明要素は、吸引管上の電極が組織に電流を送達している間、または組織への電流送達を伴わずに照明のみが所望されるとき、無線周波数発電機等の電源から電力を受信し得る。電極は、吸引管に結合される別個の電極であってもよい、または吸引管は、電極としての役割を果たし得るマスクされない導電性領域を形成する、マスクされる面積を有してもよい。
【0154】
いくつかの実施形態は、図6等のような3つのスイッチを含んでもよい。1つは、CUTモードを起動するためのものであり、1つは、COAGモードを起動するためのものであり、3つ目は、組織への電流送達を伴わずに照明のみを起動するためのものである。
【0155】
代替実施形態は、CUT電力またはCOAG電力のいずれかが組織に印加されるように制御する2つのスイッチを有し、各スイッチは、図18等のように2つを上回る位置を有してもよい。起動スイッチ30および31はそれぞれ、3つの位置A、B、およびCを有する。スイッチ30、31のうちの一方は、発電機1がCUTモードで動作するかどうかを制御し、他方のスイッチは、発電機1がCOAGモードで動作するかどうかを制御する。両方のスイッチ30、31に関して、位置Aでは、制御ライン4からの信号は、能動電極ライン3に接続されず、発電機1は、能動状態ではなく、いかなるRF電力も、生産されず、両方の照明手段16は、給電されず、電力も、患者7に送達されない。スイッチ30および31のいずれかが位置Bにあるとき、制御ライン4からの信号は、能動電極ライン3に接続し、発電機1は、能動状態であり、RF電力を送達する。位置Bでは、能動電極6は、スイッチ30または31を通して能動電極電力に接続されないため、いかなる電力も、患者7に供給されない。位置Bでは、電力は、照明手段16に進行する。位置Bにおいて起きることと同じく、位置Cでは、制御ライン4からの信号は、能動電極ライン3に接続し、発電機1は、能動状態であり、RF電力を送達する。しかしながら、位置Cでは、能動電極6は、スイッチ30または31を通して能動電極電力に接続され、電力が、患者7に供給される。したがって、位置Aは、照明オフおよび患者電力オフの両方を有し、位置Bは、照明オンのみを有し、位置Cは、照明オンおよび患者への電力オンの両方を有する。
【0156】
図18は、患者への電力が能動状態であるときに照射する、随意のパイロットライト50を示す。パイロットライト50は、能動電極6が患者7に接触しているかどうかにかかわらず、能動電極6への電力がオンであるときに照射する。パイロットライト50は、能動電極6に給電するラインから電力を受信し、パイロットライト50のための回路は、図18に示される実施例では、戻り電力ライン14Aを通して完成する。戻り電力ライン14Aは、戻りライン14に電気的に接続されるが、抵抗器等の電流制御要素または単極トランジスタ、電界効果トランジスタ、比較器、電圧調整器、もしくはオペアンプ等の他の電子構成要素が、使用されてもよい。例示的構成は、1メガオームの抵抗器を戻り電力ライン14Aと直列に置き、パイロットライト50のためにChicago Miniature Lamp,Inc.から利用可能な2MLネオンランプを使用することである。本例示的構成は、発電機1の電力設定が約15~25ワットを上回るとき、パイロットランプ50を明るく発光させるであろう。
【0157】
インジケータライトまたはパイロットライト50は、ネオンランプ等のガス放電ランプ、またはLED、または白熱ランプ等の任意の光源であってもよい。ネオンランプ等のガス放電ランプは、電気外科手術で採用される高電圧をそれらに組み込むことを促進する高電圧能力を有するため、特に有益である。ネオンランプ等のガス放電ランプはまた、広電圧範囲に耐え、これは、電気外科手術で採用される電圧範囲をそれらに組み込むことを促進する。ガス放電ランプはまた、例えば、白熱ランプと比較して、低温度で動作する。他の構成は、異なる色を伴うLED等を使用して、複数の色を有してもよい。例えば、1つの色は、いかなる電流も組織に送達されていない、照明のみを示してもよい。別の色は、照明および切断電力が提供されている、または照明および凝固電力が提供されていることを示してもよい。インジケータライトはまた、英数字ディスプレイ、LCD、LED、またはOLEDディスプレイ等のディスプレイの一部として使用されてもよい。
【0158】
図19は、発電機1の能動電極電力から電力を抽出しない実施形態を例証する。図19の実施形態の照明電力は、能動電極ライン3と同一のケーブルまたはコードに組み込まれ得る、または別個であり得る開放導体51に由来する。電力変換手段15は、省略されてもよい、またはこれは、本明細書に開示される構成のいずれかであってもよい。照明手段は、好ましくは、1つまたはそれを上回るLEDまたはネオンランプ等のガス放電ランプであってもよい。使用され得る例示的LEDは、Cree,Inc.(Durham,NC)によって製造されるCree C512Aである。使用され得る例示的ネオンランプは、Chicago Miniature Lampによって製造される2MLである。開放導体51の長さは、好ましくは、約1フィートよりも長く、約30フィートを下回り、より好ましくは、3フィートよりも長く、約18フィートを下回る。本構成は、図13の電力変換手段15を使用する約4~10フィート長の開放導体51を含み、開放導体51は、能動電極導体3に取って代わってもよい。開放導体51は、能動電極導体3等、RF電力を伝搬する導体に隣接する必要はない。任意の特定の理論または動作モードに限定されるわけではないが、開放導体51は、RF電磁放射電力を採取すると考えられる。関連構成が、採用されてもよく、開放導体51は、エネルギーが少なくともある程度の誘導性結合を使用して抽出されるように、RF電力を伝搬する1つまたはそれを上回る導体に隣接して構成される。
【0159】
LEDまたは他の照明手段は、プリント回路基板(PCB)上に搭載される、もしくは搭載されない場合がある、またはそれらは、可撓性プリント回路に結合されることができ、効果的な照明源であり得る。しかしながら、光源が遠位先端から離れる距離に応じて、術野を照射するために十分な光が、提供される、または提供されない場合がある。電気外科手術ハンドルに結合され得る可撤性外科手術先端または電気外科手術先端の場合では、LEDがハンドル上にあり、術野から遠く離れるため、長い先端が、不十分な光の問題を引き起こし得る。伸縮式管が、この課題を克服するために使用されてもよい。管は、電気外科手術器具の内外に伸縮する。リングLEDが、伸縮式管に結合されてもよく、伸縮式管の長さは、LEDを光学管に近接させるように調節され得るため、先端の長さにかかわらず、光は、常時、光を送達することを所望される位置にあるであろう。LEDは、好ましくは、電気外科手術器具の筐体にではなく、伸縮式管に搭載される。この一例示的実施形態は、伸縮式管の遠位部分に結合される照明要素を含み、したがって、光は、常時、作業面積または術野に近接する。別の実施形態では、照明要素は、伸縮式管の近位部分に配置されてもよい。光は、光ファイバケーブルまたは導波管を用いて光源から術野に遠位に伝送される。伸縮式管は、導波管であり、光を伝送してもよい。第3の変形例は、伸縮式管の中間の近傍に照明要素を含み、光は、導波管または光ファイバを用いて遠位に伝送されてもよい。伸縮式管はまた、光を伝送するための導波管であってもよい。さらに別の実施形態では、照明要素は、電気外科手術器具の遠位部分上に配置されるため、これは、常時、術野に近接する。
【0160】
本発明の好ましい実施形態が本明細書に示され、説明されたが、そのような実施形態は、実施例のみとして提供されることが当業者に明白となるであろう。多数の変形例、変更、および代用が、本発明から逸脱することなく、当業者に想起されるであろう。本明細書に説明される本発明の実施形態の種々の代替が、本発明を実践する際に採用され得ることを理解されたい。以下の請求項が本発明の範囲を定義し、これらの請求項およびそれらの均等物内の範囲内の方法および構造が、それによって網羅されることが意図される。
本願の出願当初の特許請求の範囲の各請求項に記載されていた発明は以下の通りであった。
請求項1:
術野を照射する、またはそこにおける処置を促進するためのシステムであって、
出力電圧において無線周波数電力を提供するように構成される、電気外科手術発電機と、
前記電気外科手術発電機と電気的に結合され、前記出力電力とは異なる第2の電圧を提供するように構成される、電圧低減手段と、
前記電圧低減手段と電気的に結合された照明要素または動作のための電力を要求する他の電気起動デバイスであって、前記電気外科手術発電機からの無線周波数電力は、照明要素または他のデバイスを通電し、前記術野を照射するための光を生産する、またはそこにおける処置を促進する、照明要素または動作のための電力を要求する他の電気起動デバイスと、
を備え、
前記照明要素または他のデバイスは、前記第2の電圧で通電され、
前記第2の電圧は、前記出力電圧を下回る、システム。
請求項2:
前記電気外科手術発電機と動作可能に結合される電気外科手術器具をさらに備え、前記照明要素または他のデバイスは、前記電気外科手術器具に結合される、請求項1に記載のシステム。
請求項3:
前記電気外科手術器具は、吸引器具、または組織を切断し、凝固させるための電気外科手術ペンシルを含む、請求項2に記載のシステム。
請求項4:
前記照明要素または前記他のデバイスは、前記吸引器具または前記電気外科手術ペンシルと解放可能に結合される、請求項3に記載のシステム。
請求項5:
前記照明要素または前記他のデバイスは、伸縮式管に結合され、前記伸縮式管は、ハンドルと摺動可能に結合される、請求項3に記載のシステム。
請求項6:
前記照明要素は、前記電気外科手術発電機によって提供される電流が、前記術野内の組織に送達されると、前記術野を照射するように構成される、請求項1に記載のシステム。
請求項7:
前記他のデバイスは、前記電気外科手術発電機によって提供される電流が、前記術野内の組織に送達されると、前記術野における処置を促進するように構成される、請求項1に記載のシステム。
請求項8:
前記照明要素は、前記電気外科手術発電機によって提供される電流が、前記術野内の組織に送達されないとき、前記術野を照射するように構成される、請求項1に記載のシステム。
請求項9:
前記他のデバイスは、前記電気外科手術発電機によって提供される電流が、前記術野内の組織に送達されないとき、前記術野における処置を促進するように構成される、請求項1に記載のシステム。
請求項10:
前記電圧低減手段は、パルス幅変調出力を生産する1つまたはそれを上回る構成要素を含む、請求項1に記載のシステム。
請求項11:
前記電圧低減手段は、事前規定された電圧範囲内の電圧を生産するために、少なくとも1つの電圧出力に応答する、請求項1に記載のシステム。
請求項12:
前記電気外科手術発電機と電気的に結合され、前記無線周波数電力を受信するように構成され、整流された電力を出力するように構成された整流手段であって、前記整流された電力は、直流電力である、整流手段をさらに備え、
前記照明要素または前記他のデバイスは、前記整流手段と電気的に結合され、前記整流された電力は、前記照明要素または前記他のデバイスを通電し、前記術野を照射するための光を提供する、または前記術野上の処置を促進する、請求項1に記載のシステム。
請求項13:
前記整流手段は、1つまたはそれを上回るダイオードを含む、請求項12に記載のシステム。
請求項14:
前記整流手段はさらに、変圧器を含む、請求項13に記載のシステム。
請求項15:
前記電圧低減手段は、前記整流手段に前記照明電圧を供給する、請求項12に記載のシステム。
請求項16:
前記他のデバイスは、カメラまたはセンサを含む、請求項1に記載のシステム。
請求項17:
術野を照射する、または前記術野における処置を促進するためのシステムであって、
出力電圧において無線周波数電力を提供するように構成される、電気外科手術発電機と、
前記電気外科手術発電機と電気的に結合され、前記無線周波数電力を受信するように構成され、整流された電力を出力するように構成された整流手段であって、前記整流された電力は、直流電力である、整流手段と、
前記整流手段と電気的に結合された照明要素または動作のための電力を要求する他の電気起動デバイスであって、前記整流された電力は、照明要素または他のデバイスを通電し、前記術野を照射するための光を生産する、または前記術野における処置を促進する、照明要素または動作のための電力を要求する他の電気起動デバイスと、
を備える、システム。
請求項18:
前記電気外科手術発電機と電気的に結合され、第2の電圧を提供するように構成される、電圧低減手段をさらに備え、
前記照明要素または前記他のデバイスは、前記電圧低減手段と電気的に結合され、前記電気外科手術発電機からの無線周波数電力は、前記照明要素または第2のデバイスを通電し、前記術野を照射するための光を生産する、または前記術野における処置を促進し、
前記照明要素または前記他のデバイスは、前記第2の電圧で通電され、
前記第2の電圧は、前記出力電圧を下回る、
請求項17に記載のシステム。
請求項19:
前記電圧低減手段は、パルス幅変調出力を生産する1つまたはそれを上回る構成要素を含む、請求項18に記載のシステム。
請求項20:
前記電圧低減手段は、事前規定された電圧範囲内の電圧を生産するために、少なくとも1つの電圧出力に応答する、請求項18に記載のシステム。
請求項21:
前記電圧低減手段は、前記整流手段に前記第2の電圧を供給する、請求項18に記載のシステム。
請求項22:
前記電気外科手術発電機と動作可能に結合される電気外科手術器具をさらに備え、前記照明要素または前記他のデバイスは、前記電気外科手術器具に結合される、請求項17に記載のシステム。
請求項23:
前記電気外科手術器具は、吸引器具、または組織を切断し、凝固させるための電気外科手術ペンシルを含む、請求項22に記載のシステム。
請求項24:
前記照明要素または前記他のデバイスは、前記電気外科手術ペンシルまたは前記吸引器具と解放可能に結合される、請求項23に記載のシステム。
請求項25:
前記電気外科手術発電機によって提供される電流が、前記術野内の組織に送達されると、前記照明要素は、前記術野を照射するように構成される、または前記他のデバイスは、前記術野における処置を促進するように構成される、請求項17に記載のシステム。
請求項26:
前記電気外科手術発電機によって提供される電流が、前記術野内の組織に送達されないとき、前記照明要素は、前記術野を照射するように構成される、または前記他のデバイスは、前記術野における処置を促進するように構成される、請求項17に記載のシステム。
請求項27:
前記電圧低減手段は、分圧器中に配列される少なくとも2つの受動電子構成要素を含む、請求項1または7に記載のシステム。
請求項28:
前記受動電子構成要素のうちの少なくとも1つは、コンデンサである、請求項27に記載のシステム。
請求項29:
前記少なくとも2つの受動電子構成要素は、少なくとも3つのコンデンサを含み、前記電気外科手術発電機は、能動無線周波数電力コネクタと、戻り無線周波数電力コネクタとを備え、前記少なくとも3つのコンデンサは、前記能動および戻り無線周波数電力コネクタからの直流を冗長的に遮断するように構成される、請求項27に記載のシステム。
請求項30:
前記整流手段は、1つまたはそれを上回るダイオードを含む、請求項18に記載のシステム。
請求項31:
前記整流手段はさらに、変圧器を含む、請求項30に記載のシステム。
請求項32:
前記他のデバイスは、カメラまたはセンサを含む、請求項17に記載のシステム。
請求項33:
前記照明要素または前記他のデバイスは、伸縮式管に結合され、前記伸縮式管は、ハンドルと摺動可能に結合される、請求項17に記載のシステム。
請求項34:
術野を照射する、または前記術野における処置を促進するためのシステムであって、
出力電圧において無線周波数電力を提供するように構成される、電気外科手術発電機と、
前記電気外科手術発電機と動作可能に結合される、出力プラグと、
前記電気外科手術発電機と動作可能に結合される、戻り電極アダプタと、
前記出力プラグまたは前記戻り電極アダプタ内に配置される、二次電源と、
前記術野を照射するための照明要素、または動作のための電力を要求し、前記術野における処置を促進するように構成される他の電気起動デバイスを有する、電気外科手術器具と、
前記出力プラグから前記照明要素または前記他のデバイスに電力を伝搬するように構成される、電力導体と、
を備える、システム。
請求項35:
前記二次電源は、前記電気外科手術発電機によって提供される電力を貯蔵する、請求項34に記載のシステム。
請求項36:
前記二次電源は、バッテリまたはコンデンサを含む、請求項34に記載のシステム。
請求項37:
前記照明要素は、伸縮式管に結合され、前記伸縮式管は、前記電気外科手術器具と摺動可能に結合される、請求項34に記載のシステム。
請求項38:
前記照明要素または前記他のデバイスは、前記電気外科手術器具と解放可能に結合される、請求項34に記載のシステム。
請求項39:
術野を照射する、またはその処置を促進するための方法であって、
出力電圧において無線周波数電力を生産する、電気外科手術発電機を提供するステップと、
前記無線周波数電力を修正するステップと、
前記修正された電力を用いて、電気外科手術器具に結合される、照明要素または動作のための電力を要求する他の電気起動デバイスのいずれかを通電するステップと、
前記照明要素からの光を用いて前記術野を照射する、または起動された前記他のデバイスを用いて前記術野における処置を促進するステップと、
を含む、方法。
請求項40:
前記無線周波数電力を修正するステップは、前記出力電圧を低減させるステップを含む、請求項39に記載の方法。
請求項41:
前記無線周波数電力を修正するステップは、前記出力電圧を直流に整流するステップを含む、請求項39に記載の方法。
請求項42:
前記術野を照射しながら、前記無線周波数発電機からの電力を用いて組織を電気外科手術的に切断する、または凝固させるステップをさらに含む、請求項39に記載の方法。
請求項43:
電流を前記無線周波数発電機から前記術野内の組織に送達することなく、前記術野が、照射される、または処置が、前記他のデバイスによって促進される、請求項39に記載の方法。
請求項44:
前記他のデバイスは、カメラまたはセンサを含み、処置を促進するステップは、前記術野の画像を捕捉する、または前記術野の特性を感知するステップを含む、請求項39に記載の方法。
請求項45:
前記照明要素または前記他のデバイスは、伸縮式管に結合され、前記方法はさらに、前記伸縮式管を摺動可能に移動させることによって、前記術野に向かって、またはそれから離れるように前記照明要素または前記他のデバイスを移動させるステップを含む、請求項39に記載の方法。
請求項46:
術野を照射する、またはそこにおける処置を促進するためのシステムであって、
出力電圧において無線周波数電力を提供するように構成される、電気外科手術発電機と、
前記電気外科手術発電機と電気的に結合された照明要素または動作のための電力を要求する他の電気起動デバイスであって、前記電気外科手術発電機からの無線周波数電力は、照明要素または他のデバイスを通電し、前記術野を照射するための光を生産する、または前記術野における処置を促進する、照明要素または動作のための電力を要求する他の電気起動デバイスと、
第1および第2の多機能作動可能スイッチであって、それぞれ、複数の位置を有する、第1および第2の多機能作動可能スイッチと、
を備え、
前記第1のスイッチの第1の位置では、前記電気外科手術発電機からの電流が前記術野内の組織に送達されることなく、電力が、前記術野を照射する、または前記術野における処置を促進するように前記照明要素または前記他のデバイスに送達され、
第2の位置では、電力が、前記術野を照射する、または前記術野における処置を促進するように前記照明要素または前記他のデバイスに供給され、同時に、前記電気外科手術発電機からの電流が、前記組織に送達され、前記電流は、前記組織を切断するように構成され、
前記第2のスイッチの第1の位置では、前記電気外科手術発電機からの電流が前記術野内の組織に送達されることなく、電力が、前記術野を照射する、または前記術野における処置を促進するように前記照明要素または前記他のデバイスに送達され、
前記第2のスイッチの第2の位置では、電力が、前記術野を照射する、または前記術野における処置を促進するように前記照明要素または前記他のデバイスに供給され、同時に、前記電気外科手術発電機からの電流が、前記組織に送達され、前記電流は、前記組織を凝固させるように構成される、システム。
請求項47:
術野を照射する、またはそこにおける処置を促進するためのシステムであって、
出力電圧において無線周波数電力を提供するように構成される、電気外科手術発電機と、
前記電気外科手術発電機と電気的に結合された照明要素または動作のための電力を要求する他の電気起動デバイスであって、前記電気外科手術発電機からの無線周波数電力は、照明要素または他のデバイスを通電し、前記術野を照射するための光を生産する、または前記術野における処置を促進する、照明要素または動作のための電力を要求する他の電気起動デバイスと、
前記電気外科手術発電機からの電流が前記術野内の組織に送達されることなく、第1のスイッチの作動が、前記術野を照射する、または前記術野における処置を促進するように前記電力を前記照明要素または前記他のデバイスに送達する、複数のスイッチと、
を備え、
第2のスイッチの作動が、前記術野を照射する、または前記術野における処置を促進するように電力を前記照明要素または前記他のデバイスに送達し、同時に、前記電気外科手術発電機からの電流が、前記組織に送達され、前記電流は、前記組織を切断するように構成され、
第3のスイッチの作動が、前記術野を照射する、または前記術野における処置を促進するように電力を前記照明要素または前記他のデバイスに送達し、同時に、前記電気外科手術発電機からの電流が、前記組織に送達され、前記電流は、前記組織を凝固させるように構成される、システム。
請求項48:
前記スイッチのうちの少なくとも1つの作動に応じて動作のモードを示す、ステータスインジケータをさらに備える、請求項46または47に記載のシステム。
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