(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-08
(45)【発行日】2023-08-17
(54)【発明の名称】動物を殺除するための動物捕獲器、動物捕獲器による望ましくない電気ショックを防止する方法、及び電気的動物捕獲器における遮蔽体の使用
(51)【国際特許分類】
A01M 23/38 20060101AFI20230809BHJP
【FI】
A01M23/38
(21)【出願番号】P 2021548656
(86)(22)【出願日】2019-03-25
(86)【国際出願番号】 EP2019057437
(87)【国際公開番号】W WO2020192884
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】521160616
【氏名又は名称】スイスインノ ソリューションズ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ウォルスタッド,デニス
(72)【発明者】
【氏名】ズズリー,ダニエル
【審査官】吉原 健太
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2010/130262(WO,A2)
【文献】米国特許第07219466(US,B2)
【文献】特開2002-000160(JP,A)
【文献】実開昭50-099169(JP,U)
【文献】実公昭48-037738(JP,Y1)
【文献】国際公開第2016/028219(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01M 1/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
捕獲器本体(2)と、高電圧回路(4)に電気的に接続されている電気エネルギー源(3)と、少なくとも第1の殺除板(5)及び第2の殺除板(6)とを含む、動物を殺除するための動物捕獲器(1)、特に、齧歯動物捕獲器(1)であって、動物が前記第1の殺除板(5)及び前記第2の殺除板(6)を同時に踏んだ場合、前記高電圧回路(4)が閉じられて前記動物を感電死させるように、前記第1の殺除板(5)は、前記高電圧回路(4)に電気的に接続されており、前記第2の殺除板(6)は、前記高電圧回路(4)に電気的に接続されており、導電遮蔽体(8)は、前記第2の殺除板(6)と前記捕獲器本体(2)との間に配置され、前記導電遮蔽体(8)は、前記第1の殺除板(5)に接地されていることを特徴とする、動物捕獲器(1)。
【請求項2】
前記動物捕獲器(1)は、第3の殺除板(7)を備え、前記第3の殺除板(7)は、前記第1の殺除板(5)に電気的に接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の動物捕獲器(1)。
【請求項3】
前記高電圧回路(4)に接続されている制御ユニット(9)であって、高電圧の印加を制御する制御ユニット(9)を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の動物捕獲器(1)。
【請求項4】
遮蔽体(8)は、捕獲器本体(2)と高電圧回路(4)との間に更に配置されていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の動物捕獲器(1)。
【請求項5】
第2の殺除板(6)と捕獲器本体(2)との間の前記遮蔽体(8)、及び高電圧回路(4)と捕獲器本体(2)との間の前記遮蔽体(8)は、1つの共通遮蔽体を形成するように接続され、前記共通遮蔽体は、前記捕獲器本体(2)の完全な内側に特に配置されていることを特徴とする、請求項4に記載の動物捕獲器(1)。
【請求項6】
前記捕獲器本体(2)は、プラスチック材料、特に、電気絶縁特性を有するプラスチック材料で構成されていることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の動物捕獲器(1)。
【請求項7】
前記殺除板(5、6、7)は、導電材料、特に、金属で構成されていることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の動物捕獲器(1)。
【請求項8】
前記捕獲器本体(2)は、動物入口端部(10)を含み、前記第2の殺除板(6)は、前記第1の殺除板(5)よりも前記入口端部(10)の近くに配置されており、特に、前記第3の殺除板(7)は、前記第2の殺除板(6)よりも前記入口端部(10)の近くに配置されていることを特徴とする、請求項2に記載の動物捕獲器(1)。
【請求項9】
前記捕獲器本体(2)は、前記殺除板(5、6、7)の下の下トンネル壁(11)及び前記下トンネル壁(11)の反対側の上トンネル壁(12)を有する細長いトンネルの形状を有し、前記遮蔽体(8)は、前記上トンネル壁(12)及び前記下トンネル壁(11)の少なくとも内部に配置され、前記遮蔽体(8)は、前記捕獲器本体(2)の両方の側壁に配置されていることを特徴とする、請求項3に記載の動物捕獲器(1)。
【請求項10】
前記電気エネルギー源(3)、前記前記高電圧回路(4)、及び前記制御ユニット(9)は、前記下トンネル壁(11)よりも前記上トンネル壁(12)に近く配置され、前記電気エネルギー源(3)、前記前記高電圧回路(4)、及び前記制御ユニット(9)は、別の中壁によって前記捕獲器内の前記動物の領域から特に隔てられている、請求項9に記載の動物捕獲器(1)。
【請求項11】
手を前記捕獲器に入れることができないように、前記動物入口端部(10)の一部を遮る障害物を含み、前記障害物は、トンネルの入口断面の特に少なくとも25%を遮る、請求項8に記載の動物捕獲器(1)。
【請求項12】
前記動物が前記第2の殺除板(6)及び前記第3の殺除板(7)のみに接触した場合に起動を防止するネットワークを介して、前記第1の殺除板(5)及び前記第3の殺除板(7)は接続されていることを特徴とする、請求項
2に記載の動物捕獲器(1)。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載の動物捕獲器(1)によって望ましくない電気ショックを防止する方法であって、高電圧を印加している間、前記捕獲器(1)に触れたときにユーザの体における電流を減らすように、前記捕獲器(1)の第2の殺除板(6)を遮蔽するステップを含む方法。
【請求項14】
外部から捕獲器(1)に触れたときに人間の電気ショックを防止する、請求項1~12のいずれか一項に記載の捕獲器における、遮蔽体(8)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動物を殺除するための動物捕獲器、動物捕獲器によって望ましくない電気ショックを防止する方法、及び独立請求項の前文による電子的動物捕獲器における遮蔽体の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
電子的動物捕獲器は、最新技術において知られている。これらの捕獲器は、動物が両方の電極に触れた場合、捕獲器が動物の体に高電圧を印加し、その結果、感電死によって動物を殺除するように、高電圧をかけることが可能な2つの電極を含む。
【0003】
例えば、米国特許第7,219,466号には、捕獲器内で動物を安全に殺除する3つの殺除板の構成を有する電子的動物捕獲器が開示されている。この3つの殺除板の構成は、高電圧を印加したとき、捕獲器内で動物を確実に捕獲する。なぜなら、動物が捕獲器の入口から最も遠い殺除板に触れた場合にのみ、高電圧を印加するからである。
【0004】
この種の捕獲器の問題は、捕獲器内で印加される高電圧に起因する安全上の問題であることが分かっている。捕獲器が高電圧を印加している間、ユーザが捕獲器の筐体を持つ場合、又は中間印加板及びバッテリーの近くにユーザの手がある場合、ユーザは、かなりの電気ショックを受けることがある。これは、ユーザにとって不快又は危険であることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明の目的は、先行技術の欠点を取り除くことにあり、特に、安全に取り扱い可能な動物捕獲器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
目的は、動物を殺除するための動物捕獲器、望ましくない電気ショックを防止する方法、及び独立請求項による電気的動物捕獲器における遮蔽体の使用によって達成される。
【0007】
目的は、捕獲器本体と電気エネルギー源とを含む、動物を殺除するための動物捕獲器、特に、齧歯動物捕獲器によって、特に達成される。電気エネルギー源は、高電圧回路に接続されている。動物捕獲器は、少なくとも第1の殺除板及び第2の殺除板、好ましくは第3の殺除板を含む。第1の殺除板は、高電圧回路、特に、高電圧回路の帰路に接続されており、第2の殺除板は、高電圧回路、特に、高電圧回路の出力に接続されている。好ましくは、第3の殺除板は、第1の殺除板に接続されている。動物が第1の殺除板及び第2の殺除板を同時に踏んだ場合、高電圧回路を始動させて動物を感電死させるように、第1の殺除板及び第2の殺除板の接続は設計されている。更に、動物捕獲器は、第2の殺除板と捕獲器本体との間に配置されている遮蔽体、特に、導電遮蔽体を含む。
【0008】
第2の殺除板と捕獲器本体との間に遮蔽体を配置することによって、第2の殺除板に近い外側の任意の場所で捕獲器に触れたユーザを、電気ショックから保護する。
【0009】
齧歯動物は、ハツカネズミ、ネズミ及び同様の動物であることができる。
【0010】
遮蔽体は、殺除板又は捕獲器本体に配置され、特に、捕獲器本体自体の一体部分でない。好ましくは、遮蔽体は、捕獲器本体とは異なる材料で構成されている。
【0011】
好ましくは、遮蔽体は、金属、導電塗料、導電発泡体、導電性プラスチック又は半金属などの導電材料で構成されている導電遮蔽体である。
【0012】
エネルギー源と殺除板と高電圧回路との間の接続は、好ましくは、ワイヤー、バネクリップ、薄い金属片、又は任意の他の形態の電気導体によって組み込まれる。
【0013】
3つの殺除板の実施形態の場合、動物が第2の殺除板及び第3の殺除板のみに接触した場合に起動を防止する、起動分離ネットワークを介して、第1の殺除板及び第3の殺除板は接続されている。これは、動物が逃げるのを未然に防ぐ。
【0014】
起動分離ネットワークは、動物が第2の殺除板及び第3の殺除板のみに同時に接触した場合、高電圧回路を最初に起動させないようにする。
【0015】
動物捕獲器は、高電圧回路に接続されている制御ユニットであって、高電圧の印加を制御する制御ユニットを含むことができる。制御ユニットは、高電圧のパルスの印加を制御する。必要な時間及び電圧は、動物に左右され、齧歯動物の場合、例えば、動物が高電圧の印加を起動させるとすぐに、5000ピークボルト~10000ピークボルトのパルスを、2分間以上印加する。
【0016】
このような制御ユニットは、動物が、捕獲器内におり、感電死することになる場合に、及びその場合にのみ、高電圧の制御印加を可能にする。
【0017】
更に、制御ユニットを、動物捕獲器の電源を入れる又は切るスイッチに接続することができる。その上、好ましくは、制御ユニットは、電圧又はエネルギーレベル、及び電圧の印加の持続時間を制御する。
【0018】
遮蔽体は、第1の殺除板に接地されることができる。
【0019】
このように、デバイス内の電場は、殺除板及び導電遮蔽体内に含まれ、ユーザの手が高電圧を受けるのを保護する。なぜなら、高電圧板とユーザの手との間の容量結合が大幅に減少するからである。従って、捕獲器におけるユーザの2つの接続点の間の電位は、数千ボルトからほんの数ボルトのレベルに減少する。その結果、人体を流れる電流を、安全及び法定レベルまで減らすことができる。
【0020】
遮蔽体は、捕獲器本体(特に、絶縁捕獲器本体)と高電圧回路との間に更に配置されることができる。
【0021】
これにより、安全性が更に向上する。
【0022】
捕獲器本体と高電圧回路との間の遮蔽体は、第1の殺除板に接地されることができる。
【0023】
このように、デバイス内の電場は、殺除板及び導電遮蔽体内に含まれ、ユーザの手が高電圧を受けるのを保護する。なぜなら、高電圧殺除板とユーザの手との間の容量結合が大幅に減少するからである。従って、捕獲器におけるユーザの2つの接続点の間の電位は、数千ボルトからほんの数ボルトのレベルに減少する。その結果、人体を流れる電流を、安全及び法定レベルまで減らすことができる。
【0024】
第2の殺除板と捕獲器本体との間の遮蔽体、及び高電圧回路と捕獲器本体との間の遮蔽体は、1つの共通遮蔽体を形成するように接続することができる。
【0025】
このように、捕獲器本体の内部を、電気部品に関して遮蔽する。これにより、安全性が向上する。更に、ユーザが外側で捕獲器本体に触れている間、高電圧がユーザに危害を加える可能性がないように、捕獲器本体を、捕獲器本体の内側に完全に遮蔽することができる。
【0026】
捕獲器本体を、プラスチック材料、特に、電気絶縁特性を有するプラスチック材料で構成することができる。プラスチック捕獲器本体は、大量生産するのが容易であり、容易に成形可能であり、高電圧回路部品を外部から電気的に絶縁する。殺除板を、導電材料、特に、金属で構成することができる。例えば、殺除板を、めっき鋼で構成することができる。殺除板をサイズ調整して、電気部品を妨げることなく、できるだけ本体内の空間を埋める。
【0027】
このように、動物を殺除するための電気ショックを、最適に加えることができる。
【0028】
捕獲器本体は、動物入口端部を含むことができ、好ましくは、第2の殺除板は、第1の殺除板よりも入口端部の近くに配置されており、特に、第3の殺除板は、第2の殺除板よりも入口端部の近くに配置されている。
【0029】
この配置において、動物は、電圧を印加する前に、ほぼ、入口端部の反対側の他方の端部まで捕獲器に入ることができる。従って、動物が逃げるのは殆ど不可能である。
【0030】
捕獲器本体は、殺除板の下の下トンネル壁及び下トンネル壁の反対側の上トンネル壁を有する細長いトンネルの形状を有することができ、遮蔽体を、上トンネル壁及び下トンネル壁の少なくとも内部に配置することができる。
【0031】
これにより、外部に対する高電圧の最適な遮蔽が可能になる。
【0032】
トンネル自体は、基本的に、円形、部分的に円形、長方形、及び/又は部分的に長方形などの任意の形状を有することができる。
【0033】
好ましくは、電圧源、及び制御ユニットを含む高電圧回路を、上トンネル壁の近くに配置し、好ましくは、別の中壁によって捕獲器内の動物の領域から隔てる。
【0034】
捕獲器本体の両方の側壁に、遮蔽体を更に配置することができる。
【0035】
捕獲器本体の側壁は、トンネルを形成するように、上トンネル壁及び下トンネル壁を接続する。これらの側壁に遮蔽体を配置すると、安全性を向上させる完全な内部遮蔽体となる。
【0036】
動物捕獲器は、手を捕獲器に入れることができないように、動物入口端部の一部を遮る障害物を含むことができる。これは、特に、ハツカネズミなどの小動物に対する選択肢である。なぜなら、小動物のサイズは、人間の手のサイズと同じでないからである。
【0037】
障害物は、それでも、動物が捕獲器に入ることができるサイズを有する。従って、障害物は、トンネルの断面よりも小さい。それにもかかわらず、障害物は、トンネルの入口断面の少なくとも25%、好ましくは50%、より好ましくは75%を遮ることが好ましい。
【0038】
更に、目的は、上述のような動物捕獲器によって望ましくない電気ショックを防止する方法であって、高電圧を印加している間、捕獲器に触れた場合のユーザの体の電流を減らすように、捕獲器の第2の殺除板を遮蔽するステップを含む方法によって達成される。
【0039】
このような方法により、電気的動物捕獲器の安全性が向上する。
【0040】
目的は、外部から捕獲器に触れた場合、人間の電気ショックを防止する、電気的動物捕獲器、特に、上述のような捕獲器における遮蔽体の使用によって更に達成される。
【0041】
従って、遮蔽体の使用の結果、安全性が向上する。
【0042】
典型的なネズミ用捕獲器のサイズは、6cm~8cmの入口端部開口部(好ましくは、長方形)、及び18cm~24cmの細長い部分を有する。
【0043】
典型的なハツカネズミ用捕獲器のサイズは、3cm~4cmの入口端部開口部、及び16cm~20cmの細長い部分を有する。
【0044】
電気的仕切りをトンネルに置く必要があるので、捕獲器の外形寸法は、明らかに一層大きい。
【0045】
本発明は、図面によって実施形態に更に記載される下記内容の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】本発明による動物捕獲器の電気的概略図である。
【
図3】本発明の第2の実施形態における捕獲器の略図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
図1は、動物捕獲器1の電気的設計に関する略図を示す。一般的な電気的レイアウトを単に示しているので、捕獲器本体2を
図1に示していない。電気エネルギー源3を高電圧回路4に接続して、エネルギーを高電圧回路4に供給する。制御ユニット9によって高電圧回路4を制御する。高電圧回路4を、第1の殺除板5及び第2の殺除板6に接続する。第1の殺除板5に接地された遮蔽体8によって、第2の殺除板6を遮蔽する。高電圧回路4は、5000ボルト~10000ボルトの範囲にある電圧ピークを有するパルスを供給する。制御ユニット9は、高電圧回路4を制御し、動物が第1の殺除板5及び第2の殺除板6を接続した場合、高電圧回路4は、2分以上の時間にわたって高電圧を送出する。
【0048】
更に、捕獲器回路は、捕獲器を装着したかどうか、又はエネルギー源3におけるエネルギーレベルが低いかどうかを知らせる、表示器を含んでもよい。その上、動物が捕獲器によって感電死させられている場合の表示器があってもよい。例えば、光表示器を制御ユニット9に連結することができる。
【0049】
動物を感電死させた後、捕獲器を空にするために、ユーザは、捕獲器を一端で傾けて、死んだ動物を外へ出すことができる。
【0050】
典型的に、制御ユニット9に接続されたスイッチを用いて捕獲器の電源を切ってから、再度戻って、検出回路をリセットすることによって、捕獲器を再装着することができる。検出回路を、制御ユニット9に実装して、動物が第1及び第2の殺除板に同時に触れているかどうかを検出する。制御ユニット9は、第1の殺除板5と第2の殺除板6との間に小さい電圧を印加する。動物が両方の殺除板5、6に同時に触れると、制御ユニット9によって検出された動物体に小さい電流を流す。この動作に対する典型的な検出インピーダンスは、1メガオーム~10メガオームである。
【0051】
動物捕獲器1は、エネルギー源3の状態を表示する状態表示器を更に含むことができる。
【0052】
ユーザが捕獲器1を安全に装着するか又は取り外すことができるように、高電圧回路4を接続及び切断するか、又はエネルギー源3を高電圧回路4に接続及び切断するスイッチに回路を接続することもできる。
【0053】
図2は、捕獲器本体2を含む動物捕獲器1の略図を示す。捕獲器本体2は、エネルギー源3、及び
図1に示すように接続された高電圧回路4を含む。更に、起動分離ネットワーク14を介して、第1の殺除板5を、第3の殺除板7に接続する。起動分離ネットワークは、動物が第1の殺除板5及び第2の殺除板6に同時に触れるまで、第3の殺除板7を第1の殺除板5から分離する。遮蔽体8を、第2の殺除板6と捕獲器本体2の下トンネル壁11との間に配置する。遮蔽体8を、第1の殺除板5に接地する。動物が殺除板5、6、7の間に踏み入れることができない、これによって、動物が誤って感電死しないように、殺除板5、6、7を、互いに隣接して配置する。更に、捕獲器本体2は、2つの仕切り(電気部品用の仕切り、及び動物を収容する、殺除板用の仕切り)に捕獲器本体を分離する中壁13を含む。捕獲器本体2は、動物が捕獲器に入る入口端部10を含む。更に、捕獲器本体2を持ち上げ、遮蔽体8無しで高電圧回路を接続し得る両手を、概略的に示す。
【0054】
図3は、
図2の実施形態に対応する。唯一の違いは、両手を遮蔽するように捕獲器本体2の内部の周りに延在されている遮蔽体8である。遮蔽体を、下トンネル壁11及び上トンネル壁12に沿って捕獲器本体2の壁に配置する。更に、遮蔽体を、上トンネル壁と下トンネル壁との間に接続する。他の全ての特徴は、
図2の実施形態に対応する。
【0055】
図4は、動物捕獲器1の電気的設計に関する略図を示す。一般的な電気的レイアウトを単に示しているので、捕獲器本体2を
図4に示していない。電気エネルギー源3を、高電圧回路4に接続して、エネルギーを高電圧回路4に供給する。高電圧回路4を、制御ユニット9によって制御する。高電圧回路4を、第1の殺除板5及び第2の殺除板6に接続する。更に、起動分離ネットワーク14を介して、第1の殺除板5を、第3の殺除板7に接続する。第1の殺除板5に接地された遮蔽体8によって、第2の殺除板6を遮蔽する。高電圧回路4は、5000ボルト~10000ボルトの範囲にある電圧ピークを有するパルスを供給する。制御ユニット9は、高電圧回路4を制御し、動物が第1の殺除板5及び第2の殺除板6を接続した場合、高電圧回路4は、2分以上の時間にわたって高電圧を送出する。
【0056】
図4に示す実施形態の他の全ての特徴は、
図1に関して示され説明された実施形態に対応する。
【0057】
図5は、本発明による捕獲器1の斜視図を示す。捕獲器1は、捕獲器本体2を含む。捕獲器本体は、入口端部10及び側壁21を含む。後端部15は、開口部15bを含む。動物は、捕獲器1に入ると、開口部15bにより、開口端部を有する捕獲器が見えるようになる。従って、動物は、捕獲器に入るのをあまり躊躇しない。捕獲器1は、カバー16を更に含む。カバー16は、電気的仕切り18(
図6参照)を包囲する。
【0058】
図6は、捕獲器1の分解図を示す。カバー16を、接続手段17によって側壁21に着脱可能に接続する。カバー16の内壁は、上トンネル壁である。更に、カバー16は、感電死仕切り19から電気的仕切り18を分離する中壁13(見えない)を含む。捕獲器1の電源を入れる又は切るために、カバーの上に、スイッチを配置する。
【0059】
図7は、カバー16無しの捕獲器1の斜視図を示す。捕獲器1は、下トンネル壁11及び側壁21を含む。捕獲器のトンネルは、壁11、21及び後端部15で構成されている。トンネル壁の内部に、捕獲器1は、遮蔽体8を含む。捕獲器1は、第1及び第2の殺除板5、6を含む。もちろん、3つの板の配置も同様に、可能である。捕獲器が、使用中で始動されている場合、遮蔽体8は、ユーザを高電圧から保護する。
【0060】
図8は、
図7による捕獲器1の分解図を示す。殺除板5、6及び遮蔽体8を、枠20によって側壁21に接続する。殺除板は、エネルギー源を殺除板5、6に接続するために、電気的仕切りへの接続部を含む。