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特許7329602改善された圧送フィンガを有する蠕動ポンプ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-09
(45)【発行日】2023-08-18
(54)【発明の名称】改善された圧送フィンガを有する蠕動ポンプ
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/142 20060101AFI20230810BHJP
   A61M 5/168 20060101ALI20230810BHJP
   F04B 43/12 20060101ALI20230810BHJP
   F04B 53/16 20060101ALI20230810BHJP
【FI】
A61M5/142 502
A61M5/142 504
A61M5/168
F04B43/12 G
F04B53/16
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021534658
(86)(22)【出願日】2019-11-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-07
(86)【国際出願番号】 US2019062583
(87)【国際公開番号】W WO2020131293
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2021-08-12
(31)【優先権主張番号】16/222,382
(32)【優先日】2018-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510180692
【氏名又は名称】カーリン・メディカル・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100186613
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100211236
【弁理士】
【氏名又は名称】道下 浩治
(72)【発明者】
【氏名】アザパジック,アズール
【審査官】田中 玲子
(56)【参考文献】
【文献】特表2001-515557(JP,A)
【文献】特表2009-509078(JP,A)
【文献】実開平06-048675(JP,U)
【文献】米国特許第06164921(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/142
A61M 5/142
A61M 5/168
F04B 43/12
F04B 53/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
蠕動輸液ポンプのための圧送フィンガ部分組立体であって、
横断方向スロットを画定するように互いに対して配置された基部、前壁、後壁、および第1の側壁を含むハウジングであって、前記横断方向スロットが、前記基部に対向する前記ハウジングの上部開口部を通じて、また、前記第1の側壁に対向する前記ハウジングの第2の側面開口部を通じて開口している、ハウジングと、
前記第2の側面開口部を通じて前記ハウジングによって受容されるピンチ部材であって、台部分、および前記台部分から上方に延在する先端部分を含む、ピンチ部材と、
前記ピンチ部材及び前記ハウジングとは別のブロック部材であって、前記ブロック部材は、前記第2の側面開口部を通じて前記ハウジングによって受容され、足部分、および前記足部分から上方に延在する側壁部分を含み、前記ブロック部材の前記側壁部分が、前記ハウジングの前記第2の側面開口部の少なくとも一部分を閉鎖する、ブロック部材と、
前記ピンチ部材の前記先端部分を前記ハウジングの前記上部開口部を通じて前記ハウジングから突出させる方向に前記ピンチ部材を付勢するために、前記ブロック部材の前記足部分と前記ピンチ部材の前記台部分との間で作用するように配置された少なくとも1つのばねと、
を備える、圧送フィンガ部分組立体。
【請求項2】
前記ブロック部材が、前記ハウジングの前記第1の側壁から側方に離れる方向における前記ハウジングに対する前記ブロック部材の変位を制限するために、前記第2の側面開口部に隣接する前記ハウジングの内部表面に当接するように配置された外部当接表面を含む、請求項1に記載の圧送フィンガ部分組立体。
【請求項3】
前記当接表面が、前記ブロック部材の前記足部分上に位置する、請求項2に記載の圧送フィンガ部分組立体。
【請求項4】
前記ブロック部材の前記側壁部分が、前記ハウジングの前記基部から上方に離れる方向における前記ハウジングに対する前記ブロック部材の変位を制限するために、前記ハウジングの下方に面する表面に当接するように配置された少なくとも1つの上方に面する肩を含む、請求項1に記載の圧送フィンガ部分組立体。
【請求項5】
前記ハウジングの前記下方に面する表面が、前記第2の側面開口部に隣接する、請求項4に記載の圧送フィンガ部分組立体。
【請求項6】
前記ブロック部材が、前記ハウジングの前記基部に向かう下向き方向における前記ハウジングに対する前記ブロック部材の変位を制限するために、前記ハウジングの上方に面する表面に当接するように配置された下方に面する表面を含む、請求項1に記載の圧送フィンガ部分組立体。
【請求項7】
前記ブロック部材の前記下方に面する表面が、前記ブロック部材の前記側壁部分上に位置する、請求項6に記載の圧送フィンガ部分組立体。
【請求項8】
前記ハウジングの前記上方に面する表面が、前記第2の側面開口部に隣接する、請求項6に記載の圧送フィンガ部分組立体。
【請求項9】
輸液ポンプによって受容される投与セットの管セグメントを通して流体を圧送するように動作可能な輸液ポンプであって、
請求項1に記載の複数の圧送フィンガ部分組立体と、
前記複数の圧送フィンガ部分組立体に対向するプラテン表面であって、前記投与セットが前記ポンプ内に装填されたときに、前記複数の圧送フィンガ部分組立体と前記プラテン表面との間に前記管セグメントが位置決めされる、プラテン表面と、
前記管セグメントを可逆的に変形させて前記管セグメントを通して流体を圧送するために、前記複数の圧送フィンガ部分組立体を前記プラテン表面に対して変位させるように動作可能な圧送機構と、
を備える、輸液ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、ポンプ内に装填された投与セットの管に係合するための蠕動輸液ポンプ用の圧送フィンガに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]経腸栄養法のための流動食、および疼痛管理などの様々な目的のための薬剤の制御された送達を実行するために、プログラム可能な輸液ポンプが使用される。一般的な構成では、輸液ポンプが、輸液ポンプの圧送機構によって係合されるように設計された弾性的に変形可能な管セグメントを有する可撓性の管を備えた使い捨ての投与セットを受容する。例えば、圧送機構は、液体を患者に向かって強制的に管に通すために管セグメントを蠕動の態様で局所的に変形させるように管セグメントに対して順次駆動される、複数のフィンガを含み得る。圧送中、管セグメントを圧送フィンガの圧力に対して所定の位置に保つために、輸液ポンプのプラテン部材が、圧送機構とは反対側の管セグメントの側上の固定位置に保持されて、管セグメントに沿ったプラテン表面を提供する。
【0003】
[0003]出願人によって販売されているCurlin6000曲線蠕動輸液ポンプでは、圧送フィンガは、電動機駆動の偏心カムのカム表面に追従するように設計された個別の部分組立体として具現化されている。カムが回転すると、それぞれのフィンガ部分組立体は、液体が投与セットの管を通って患者に向かう方向に圧送されるように、順次蠕動する形で概して径方向に移動されて、管セグメントに係合し、かつ、管セグメントを一時的に変形させる。図1および2に示されるように、各圧送フィンガ部分組立体は、逆T字形状スロットが横断方向に延在しているハウジングと、ハウジングの逆T字形状スロット内に受け入れられた分岐ピンチ部材と、ピンチ部材をハウジングの基部から離れるようにスロット内で上方に付勢するための1対のばねと、を含む。ピンチ部材は、ハウジングから上方に突出して投与セットの管セグメントと係合する先端部分を有する。ハウジングは、ハウジングの基部と協働して逆T字形状スロットを画定する、前壁、後壁、および第1の側壁を有する。製造中に圧送フィンガ部分組立体が組み立てられるのを可能にするために、ハウジングの第1の側壁に対向するハウジングの第2の側面は、ピンチ部材および付勢ばねがハウジング内に挿入され得るように、開口している。ハウジングの基部は、カム表面に係合するための転がり軸受を受け入れるチャネルを含む。
【0004】
[0004]理解されるであろうように、ピンチ部材に対する付勢力は、ポンプの「デッドヘッド」圧力(すなわち、ポンプから下流に流れの閉塞が存在する場合にポンプが築くことができる最大流体圧力)を決定する。デッドヘッド圧力の変動は、ピンチ部材が中心から外れて傾動することにより管セグメントが圧送フィンガのピンチ部材に対して横方向に移動するかまたはずれて、それによりデッドヘッド圧力を低下させた場合に起こり得る。デッドヘッド圧力の低下は、より強力な付勢ばねを使用して変動を補償することによって対処され得るが、この解決策は、より高い材料費、消費電力の増大、および電池寿命の減少を伴う、望ましくない過剰設計につながる。より強力なばねを使用することはまた、過度に高いデッドヘッド圧力をもたらし、かつ、患者に対する安全性リスクを増大させ得る。例えば、デッドヘッド圧力が過度に高い場合、ポンプの圧力センサが故障したとき、および管内の閉塞が高圧下で突然に取り除かれたときに、患者の血管の損傷につながる可能性がある。
【発明の概要】
【0005】
[0005]本開示は、ポンプの圧送機構とプラテン表面との間で輸液ポンプによって受容される投与セットの管セグメントを通して流体を圧送するための蠕動圧送機構を有する輸液ポンプで使用するための改善された圧送フィンガ部分組立体を提供する。圧送機構は、圧送フィンガ部分組立体が管セグメントを順次可逆的に変形させて管セグメントを通して流体を圧送するように、複数の圧送フィンガ部分組立体をポンプのプラテン表面に対して変位させるように動作可能である。
【0006】
[0006]開示された実施形態では、圧送フィンガ部分組立体は、横断方向スロットを画定するように互いに対して配置された基部、前壁、後壁、および第1の側壁を含むハウジングを備えることができ、横断方向スロットは、基部に対向するハウジングの上部開口部を通じて、また、第1の側壁に対向するハウジングの第2の側面開口部を通じて開口している。圧送フィンガ部分組立体はまた、第2の側面開口部を通じてハウジングによって受容されるピンチ部材を備え得る。ピンチ部材は、台部分、および台部分から上方に延在する先端部分を含み得る。圧送フィンガ部分組立体は、第2の側面開口部を通じてハウジングによって受容されるブロック部材をさらに備え得る。ブロック部材は、足部分、および足部分から上方に延在する側壁部分を含むことができ、ブロック部材の側壁部分は、ハウジングの第2の側面開口部の少なくとも一部分を閉鎖する。少なくとも1つのばねが、ピンチ部材の先端部分をハウジングの上部開口部を通じてハウジングから突出させる方向にピンチ部材を付勢するために、ブロック部材の足部分とピンチ部材の台部分との間で作用するように配置され得る。複数の玉軸受が、圧送機構のカム表面に係合するために、圧送フィンガ部分組立体のハウジングの基部に形成されたソケット内に配置され得る。
【0007】
[0007]圧送フィンガ部分組立体の種々の構成要素が組み立てられたときに、ピンチ部材は、その第1の側面ではハウジングの第1の側壁によって支持され、その第2の側面ではブロック部材の側壁部分によって支持される。結果として、ピンチ部材は、中心から外れて傾動することを防止され、それにより、一貫したデッドヘッド圧力が維持される。
【0008】
[0008]次に、本発明の動作の性質およびモードが、本発明に関する以下の詳細な説明において、添付の図面と併せてより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】[0009]従来技術の圧送フィンガ組立体を示す斜視図である。
図2】[0010]図1に見られる側とは反対の圧送フィンガ組立体の側を示す、図1に示された従来技術の圧送フィンガ組立体の側面図である。
図3】[0011]輸液ポンプの内部構造を示すために部分的に破断され、投与セットが輸液ポンプに装填されている、本発明の一実施形態に従って形成された輸液ポンプの正面図である。
図4】[0012]図3に示された輸液ポンプの圧送フィンガ部分組立体の斜視図である。
図5】[0013]図4に示された圧送フィンガ部分組立体の別の斜視図である。
図6】[0014]図4および5に示された圧送フィンガ部分組立体の分解組立図である。
図7】[0015]図4および5に示された圧送フィンガ部分組立体のハウジングの斜視図である。
図8】[0016]図4および5に示された圧送フィンガ部分組立体のブロック部材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0017]図3は、開示された実施形態に従って形成された輸液ポンプ10を示す。輸液ポンプ10は、ポンプ内に装填された使い捨ての投与セット12を有して示されており、投与セット12は、輸液ポンプ10によって取外し可能に受容されるように設計されている。投与セット12は、注入液体の流れをソースリザーバ(図示せず)から患者(図示せず)まで運ぶためにポンプ10によって作用される可撓性の管を含む。
【0011】
[0018]輸液ポンプ10は、圧送機構16を含むポンプボディ14を備える。ポンプ10はまた、ヒンジピン20の軸の周りでポンプボディ14に対して枢動するようにポンプボディ14に回転可能に結合されたプラテン18を備える。プラテン18は、プラテン18のプラテン表面22が圧送機構16に対向しかつ近接して位置決めされる、図3に示された閉位置と、プラテン表面22が圧送機構16から離れて位置決めされ、それにより使い捨ての投与セット12が輸液ポンプ10内に装填されることを可能にする開位置(図示せず)との間で、枢動する。図3に示されるように投与セット12がポンプ10内に装填されると、投与の管セグメント12Aが、一方の側の圧送機構16と反対側のプラテン表面22との間でポンプ10を貫通して延在する。
【0012】
[0019]圧送機構16は、複数の圧送フィンガ部分組立体24を有する蠕動圧送機構であり、複数の圧送フィンガ部分組立体24は、液体が投与セット12の管を通って患者に向かう方向に圧送されるように、順次蠕動する形で駆動されて、管セグメント12Aに係合し、かつ、管セグメント12Aを一時的に変形させる。示された実施形態では、圧送機構16は、曲線構造を有し、圧送フィンガ24は、電動機駆動の偏心カム26の回転により、概して径方向に移動される。圧送機構16は、回転軸上に取り付けられたそれぞれのカムによって移動される軸方向に離間された複数の圧送フィンガ部分組立体を有する線形蠕動圧送機構などの、他の形態を取り得る。
【0013】
[0020]1つの実施形態による圧送フィンガ部分組立体24が、図4~6に示されている。圧送フィンガ部分組立体24は概して、ハウジング30、ピンチ部材40、ブロック部材50、および少なくとも1つのばね60を備える。
【0014】
[0021]図7に単独で示されているハウジング30は、横断方向スロット35を画定するように互いに対して配置された、基部31、前壁32、後壁33、および第1の側壁34を含む。横断方向スロット35は、基部31に対向するハウジング30の上部開口部36を通じて、また、第1の側壁34に対向するハウジングの第2の側面開口部37を通じて開口している。
【0015】
[0022]ピンチ部材40は、第2の側面開口部37を通じてハウジング30によって受容される。ピンチ部材40は、台部分41、および台部分41から上方に延在するより細い先端部分42を含む。先端部分42の遠位端部43は、管セグメント12Aに係合するための丸みを帯びたまたは鈍い縁部を形成するために、先細になり得る。ピンチ部材40は、第1の側面44、および第1の側面44に対向する第2の側面45を含む。
【0016】
[0023]ブロック部材50は、第2の側面開口部37を通じてハウジング30によって受容される。図8に単独で示されているブロック部材50は、足部分51、および足部分51から上方に延在する側壁部分52を含む。図4で最も良く分かるように、側壁部分52は、ハウジング30の第2の側面開口部37を完全に閉鎖することができ、または、側壁部分52は、第2の側面開口部37の一部分のみを閉鎖するように構成されてもよい。
【0017】
[0024]1つまたは複数のばね60が、ピンチ部材40の先端部分42を上部開口部36を通じてハウジング30から突出させる方向に、すなわち図5および6の図においては概して上向きの方向にピンチ部材40を付勢するために、ブロック部材50の足部分51とピンチ部材40の台部分41との間で作用するように配置される。示された実施形態によれば、横方向に釣合のとれた付勢力のために、ピンチ部材40の各側面44、45の近くに1つのばねとなる、1対のコイルばね60が設けられ得る。あるいは、横方向において中心に置かれた単一のばね60が使用されてもよく、または、横方向において釣合のとれた態様で配置された3つ以上のばね60が使用されてもよい。
【0018】
[0025]理解されるであろうように、圧送フィンガ部分組立体24を形成するために種々の構成要素30、40、50および60が組み立てられると、ピンチ部材40は、第1の側面44ではハウジング30の第1の側壁34によって支持され、第2の側面45ではブロック部材50の側壁部分52によって支持される。
【0019】
[0026]図8も参照すると、ブロック部材50は、ハウジング30の第1の側壁34から側方に離れる方向におけるハウジング30に対するブロック部材50の変位を制限するために第2の側面開口部37に隣接するハウジング30の内部表面38に当接するように配置された外部当接表面53を含み得る。当接表面53は、ブロック部材50の足部分51上に設けられ得る。
【0020】
[0027]ブロック部材50の側壁部分52は、ハウジング30の基部31から上方に離れる方向におけるハウジング30に対するブロック部材50の変位を制限するためにハウジング30の対応する下方に面する表面39Aに当接するように配置された少なくとも1つの上方に面する肩54を含み得る。ハウジング30の下方に面する表面39Aは、第2の側面開口部37に隣接し得る。
【0021】
[0028]ブロック部材50は、ハウジング30の基部31に向かう下向き方向におけるハウジング30に対するブロック部材50の変位を制限するためにハウジング30の対応する上方に面する表面39Bに当接するように配置された少なくとも1つの下方に面する表面55を含み得る。示された実施形態によれば、ブロック部材50の下方に面する1つの表面55が、ブロック部材の側壁部分52上に配置されてよく、また、ハウジング30の対応する上方に面する表面39Bは、第2の側面開口部37に隣接してよい。ブロック部材50の下方に面する別の表面55が、足部分51の遠位端部に配置されてよく、また、ハウジング30の対応する上方に面する表面39Bは、第1の側壁34に隣接する内部棚であってよい。
【0022】
[0029]複数の玉軸受70が、ハウジング30の基部31に形成された円筒形ソケット72内に配置されて、カム26の表面に転がり係合し得る。玉軸受70は、例えば、ナイロン製玉軸受であってよい。
【0023】
[0030]ハウジング30、ピンチ部材40、およびブロック部材50のそれぞれは、単体部品(monolithic part)であってよく、また、射出成形などの適切な技法によりプラスチックから形成されてよい。圧送フィンガ部分組立体24は、ばね60が台部分41の底部表面および足部分51の上部表面に係合するように、ピンチ部材40を第2の側面開口部37からハウジング30内に挿入し、ばね60を第2の側面開口部37からハウジング30内のピンチ部材40の台部分41の底部表面の下に挿入し、足部分51を第2の側面開口部37からハウジング30内に挿入することによって、組み立てられ得る。足部分51が完全に受容されると、ブロック部材50は、所定の位置にはまり込んで、上記のように移動を限定されることになり、それにより、ブロック50の側壁部分52は、ハウジング30の第1の側壁34に対向して、ピンチ部材40がどちらかの側に傾動するのを防止する両側支持を提供する。玉軸受70は、組立手順を完了するために、ソケット72内に圧入され得る。
【0024】
[0031]本開示は、例示的な実施形態を説明しているが、詳細な説明は、本発明の範囲を記載された特定の形態に限定するように意図されてはいない。本発明は、特許請求の範囲に記載の範囲に含まれ得るような説明された実施形態の代替形態、修正形態、および均等物を包含することが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8