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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-09
(45)【発行日】2023-08-18
(54)【発明の名称】レシピ提供システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   F24C 7/04 20210101AFI20230810BHJP
   F24C 7/02 20060101ALI20230810BHJP
   F24C 15/00 20060101ALI20230810BHJP
【FI】
F24C7/04 301Z
F24C7/02 301Z
F24C15/00 K
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021552736
(86)(22)【出願日】2020-03-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-27
(86)【国際出願番号】 KR2020003122
(87)【国際公開番号】W WO2020180130
(87)【国際公開日】2020-09-10
【審査請求日】2021-09-10
(31)【優先権主張番号】10-2019-0025904
(32)【優先日】2019-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0026683
(32)【優先日】2020-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513178894
【氏名又は名称】シージェイ チェイルジェダン コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100111372
【弁理士】
【氏名又は名称】津野 孝
(72)【発明者】
【氏名】サゴン、ホング
(72)【発明者】
【氏名】パク、ソンヨン
(72)【発明者】
【氏名】ユン、ヒョジョン
(72)【発明者】
【氏名】シン、スンウ
【審査官】高橋 武大
(56)【参考文献】
【文献】特許第6282659(JP,B2)
【文献】特開2017-015383(JP,A)
【文献】特開2006-153435(JP,A)
【文献】特開2003-307313(JP,A)
【文献】特開2018-004139(JP,A)
【文献】特開2018-049613(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0053332(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-1492780(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C 7/00-7/06
F24C 9/00-15/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理対象製品に対する識別情報を生成して前記調理対象製品をレシピに応じて調理する使用者調理装置、及び、前記使用者調理装置の性能及び前記調理対象製品に対する識別情報に基づいて前記レシピを生成するレシピ提供装置を含んでなり、
前記レシピ提供装置は、前記調理対象製品に対する識別情報に対応する前記調理対象製品の情報及び標準調理装置の性能に対する情報が記憶された複数のサーバを含み、
前記複数のサーバは、前記使用者調理装置及び前記調理対象製品の組み合わせに対するレシピを要請した使用者の情報及び履歴を保管し、前記履歴に基づいて調理方法を第2サーバに要請、返還、伝送する第1サーバ、
前記第1サーバの要請を受けて加熱予測の完了した結果値が存在する場合、調理の目的に合う熱源の組み合わせ及び調理時間を前記第1サーバに伝送し、前記加熱予測が完了していない場合、第4サーバに加熱予測を依頼し、前記使用者調理装置及び前記調理対象製品の組み合わせと似た組み合わせをマシンラーニングを介して返還する前記第2サーバ、
前記使用者調理装置及び前記調理対象製品の情報を蓄積及び保管して前記第4サーバに提供する第3サーバ、及び、
前記第2サーバの要請及び前記第3サーバの保管された情報の伝送を受けて前記加熱予測を進行する第4サーバを含んでいることを特徴とする、レシピ提供システム。
【請求項2】
前記サーバは、前記標準調理装置に対する前記調理対象製品の位置別温度データが記憶されていることを特徴とする、請求項1に記載のレシピ提供システム。
【請求項3】
前記レシピ提供装置は、前記使用者調理装置と前記標準調理装置が同一であれば、前記標準調理装置に対する前記調理対象製品の位置別温度データに基づいて前記レシピを生成することを特徴とする、請求項1に記載のレシピ提供システム。
【請求項4】
前記レシピ提供装置は、前記標準調理装置の出力、使用年限による出力低下率及び熱源の種類に対する情報、及び、出力制御装置の保有有無による出力制御方法のうち少なくとも一つ以上が記憶されていることを特徴とする、請求項1に記載のレシピ提供システム。
【請求項5】
前記レシピ提供装置は、前記使用者調理装置の出力、使用年限、熱源の種類及び出力制御装置の保有有無に対する情報とマッチングされる前記標準調理装置に対する調理対象製品の位置別温度データに基づいて前記レシピを生成することを特徴とする、請求項4に記載のレシピ提供システム。
【請求項6】
前記複数のサーバのうち何れか一つは、前記使用者調理装置と前記標準調理装置が異なる場合、前記使用者調理装置の性能と最も類似の前記標準調理装置を選択し、選択された前記標準調理装置に対する前記調理対象製品の位置別温度データをマシンラーニングを介して生成して前記レシピを生成することを特徴とする、請求項1に記載のレシピ提供システム。
【請求項7】
前記使用者調理装置は、センサを用いて前記調理対象製品の前記識別情報を獲得したり、使用者が入力部を介して前記調理対象製品の前記識別情報を入力することができ、加熱手段を介して前記調理対象製品を加熱し、通信回路を介して前記レシピ提供装置とデータを送受信し、プロセッサを介して前記使用者調理装置の動作を制御することを特徴とする、請求項1に記載のレシピ提供システム。
【請求項8】
前記レシピ提供装置は、前記使用者調理装置の性能及び調理の目的のうち少なくとも一つ以上により前記レシピの加熱時間を補正できることを特徴とする、請求項1に記載のレシピ提供システム。
【請求項9】
前記調理の目的は、前記調理対象製品の内部温度均一、設定された最低または最高温度、設定された平均温度、設定された表面温度の到達のうち少なくとも一つ以上であることを特徴とする、請求項8に記載のレシピ提供システム。
【請求項10】
前記使用者調理装置の性能は、前記使用者調理装置の出力、使用年限、熱源の種類及び出力制御装置の保有有無を含み、
前記レシピ提供装置は、前記使用者調理装置の出力が低いほど前記加熱時間を増加させ、前記使用者調理装置の使用年限が増加するほど前記加熱時間を増加させ、前記使用者調理装置の熱源の種類及び出力制御装置の保有有無により前記加熱時間を可変させることを特徴とする、請求項8に記載のレシピ提供システム。
【請求項11】
前記レシピ提供装置は、使用者の選好、追加調理、調理の結果に対する満足度及び改善点のうち何れか一つ以上の情報に基づいて前記レシピを学習することを特徴とする、請求項1に記載のレシピ提供システム。
【請求項12】
前記複数のサーバの全部または一部は、クラウドで実現されることを特徴とする、請求項1に記載のレシピ提供システム。
【請求項13】
調理対象製品及び使用者調理装置に対する情報を認識するステップ、
前記認識された情報をサーバに伝達するステップ、
前記認識された情報に基づいて前記サーバに記憶または学習された標準調理装置に対する調理対象製品の位置別温度データを選択し、選択された温度データに基づいて調理の目的に対応するレシピを生成するステップ、及び、
前記生成されたレシピを前記使用者調理装置に伝達するステップを含んでなり、
前記サーバは、前記調理対象製品に対する識別情報に対応する前記調理対象製品の情報及び前記標準調理装置の性能に対する情報を記憶し、
前記サーバは、前記使用者調理装置及び前記調理対象製品の組み合わせに対するレシピを要請した使用者の情報及び履歴を保管し、前記履歴に基づいて調理方法を第2サーバに要請、返還、伝送する第1サーバ、
前記第1サーバの要請を受けて加熱予測の完了した結果値が存在する場合、調理の目的に合う熱源の組み合わせ及び調理時間を前記第1サーバに伝送し、前記加熱予測が完了していない場合、第4サーバに加熱予測を依頼し、前記使用者調理装置及び前記調理対象製品の組み合わせと似た組み合わせをマシンラーニングを介して返還する前記第2サーバ、
前記使用者調理装置及び前記調理対象製品の情報を蓄積及び保管して前記第4サーバに提供する第3サーバ、及び、
前記第2サーバの要請及び前記第3サーバの保管された情報の伝送を受けて前記加熱予測を進行する第4サーバを含んでいることを特徴とする、レシピ提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本文書で開示される実施形態は、調理対象に適合したレシピを調理装置に提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
1人世帯の増加などのような社会的変化により、調理が簡単で、貯蔵や携帯が容易な加工食品に対する関心と需要が増加している。
加工食品は、主に簡単に食事を解決するために用いられてきたが、最近では多様な種類の製品の登場につれ、加工食品の味と栄養も消費者にとって重要な関心事となっている。
加工食品の味と品質は、加熱時間及び加熱温度などのような調理方式に応じて異なっている。
通常、加工食品のパッケージには、当該製品のための最適のレシピが記載されている。
消費者は、記載されたレシピに応じて製品を調理することができる。
しかし、消費者は、多様な調理装置を用いることができるが、空間的限界によって多様な調理装置の各々の特性を全て反映したレシピが記載されていないので、調理の結果は、調理装置の特性、例えば、加熱手段、加熱温度及び出力などによって異なってくることもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
消費者は、オーブン、マイクロウェーブオーブン(電子レンジ)、スチームオーブン及び複合オーブンなどのような多様な種類の調理装置を用いることができる。
また、同一の種類の調理装置でも、その出力(例:700W、1000W及び1200Wなど)が異なり、調理装置に含まれた詳細構成(例:ターンテーブル、グリル、スチーム装置及び赤外線熱源など)が異なることもある。
よって、消費者が調理対象製品のパッケージに記載されたレシピに応じて調理しても、調理装置の差により最適の調理が不可能なこともある。
また、消費者がパッケージに記載されたレシピを参照して自らの調理装置に適合した調理方法を導出するには、困難がある。
また、最適の調理のために複雑な調理ステップが要求される場合、使用者が調理装置を用いてレシピに応じて受動で調理するようにすることは、使用者に不便さを与えることもある。
【0004】
本文書で開示される実施形態は、前述した問題及び本文書で提起される課題を解決するため、調理対象製品の特性及び調理装置の特性に適合したレシピに応じて調理対象製品を調理するようにするためのレシピ提供システム及び方法を提供することを目的とする。
【0005】
本発明の課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は、以下の記載から当業者に明確に理解される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
情報に基づいて前記レシピを学習することができる。
【0007】
一実施形態に係る少なくとも一つ以上のサーバの全部または一部は、クラウドで具現されてよい。
【0008】
本発明の他の実施形態に係るレシピ提供方法は、調理対象製品及び調理装置に対する情報を認識するステップ、前記認識された情報をサーバに伝達するステップ、前記認識された情報に基づいて前記サーバに記憶または学習された調理装置に対する調理対象製品の位置別温度データを選択し、この選択された温度データに基づいて調理の目的に対応するレシピを生成するステップ、及び、生成されたレシピを前記調理装置に伝達するステップを含む。
【0009】
本発明の一実施形態に係るレシピ提供装置は、調理装置から調理対象製品に対する識別情報及び調理装置に対する識別情報を受信し、識別情報を用いて調理対象製品及び調理装置に対応するレシピを獲得し、この獲得したレシピを調理装置に伝送することができる。
例えば、レシピ提供装置は、識別情報を用いて予め記憶されたデータベースから基本レシピを獲得することができ、識別情報及び/または調理装置から獲得した追加情報に基づいて基本レシピを変更することにより調理装置に提供するレシピを生成することができる。
【0010】
本発明の一実施形態に係る調理装置は、センサを用いて調理対象製品に対する識別情報を獲得し、調理対象製品に対する識別情報及び調理装置に対する識別情報をレシピ提供装置に伝送し、レシピ提供装置から調理対象製品及び調理装置に対応するレシピを受信し、このレシピに応じて加熱手段を作動させることにより、調理対象製品を加熱することができる。
【0011】
一実施形態によれば、レシピ提供装置は、サーバであってもよく、モバイルデバイスまたはパーソナルコンピュータなどのような使用者端末であってもよく、これらを組み合わせたものであってよい。
調理装置は、電子レンジ、オーブン、スチームオーブン及び複合オーブンなどのような多様な種類の装置のうち一つであってよい。
【0012】
一実施形態によれば、調理対象製品に対する識別情報は、調理対象製品の外観イメージであってもよく、調理対象製品に含まれたRFIDタグ、QRコード、1次元バーコードまたは多次元バーコードなどを介して獲得されてもよい。
他の例をあげると、調理対象製品に対する識別情報は、使用者により入力されてもよい。
【0013】
一実施形態によれば、レシピは、加熱時間、加熱手段、加熱温度及び/またはターンテーブルの回転に対する情報を含むことができる。
レシピは、調理装置内における最適の調理位置に対する情報を含むこともできる。
レシピは、調理装置の予熱に対する情報を含むこともできる。
【0014】
一実施形態によれば、レシピ提供装置は、予め記憶されたデータベースから調理対象製品及び調理装置に対応するレシピを獲得することができる。
レシピ提供装置は、調理対象製品及び調理装置の識別情報に基づいて予め設定された演算を行うことにより、レシピを獲得することもできる。
レシピ提供装置は、調理装置ではない外部装置から調理対象製品及び調理装置の識別情報を受信し、外部装置に調理対象製品及び調理装置に対応するレシピを提供することもできる。
【0015】
一実施形態によれば、レシピ提供装置は、調理装置の特性に基づいてレシピを獲得することができる。
調理装置の特性は、例えば、調理装置の使用期間、使用時間または使用回数、調理装置の内部体積、調理装置の内部構成及び調理装置の出力などを含むことができる。
【0016】
一実施形態によれば、レシピ提供装置は、調理時間の短縮のために調理装置に含まれた複数の加熱手段を同時にまたは順次に用いるレシピを生成することができる。
レシピ提供装置は、調理対象製品の質感を考慮してレシピを生成することもできる。
調理対象製品の質感は、使用者の入力に応じて選択されてよい。
【0017】
一実施形態によれば、レシピ提供装置は、使用者からフィードバックを受信することができ、使用者のフィードバックに基づいてレシピを変更することができる。
他の例をあげると、レシピ提供装置は、外部装置に使用者のフィードバックに応じてレシピを変更するように使用者のフィードバックを伝達することもできる。
【発明の効果】
【0018】
本文書に開示される実施形態によれば、調理対象製品及び調理装置に対する識別情報に基づいて適切なレシピを提供することにより、調理方法及び調理装置に対する知識が不足している使用者が調理対象製品を嗜好に応じて便利かつ早く調理することができる。
【0019】
これ以外に、本文書を介して直接的または間接的に把握される多様な効果が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】一実施形態に係るレシピ提供システムの動作環境を示す図である。
図2】一実施形態に係るレシピ提供システムの構成を示す図である。
図3】一実施形態に係るレシピ提供システムの構成を示す図である。
図4】一実施形態に係るレシピ提供装置の構成を示すブロック図である。
図5】一実施形態に係る調理装置の構成を示すブロック図である。
図6】一実施形態に係るレシピ提供装置から提供されるレシピを説明する図である。
図7】一実施形態に係る調理装置で加熱位置をガイドする方法を示す図である。
図8】一実施形態に係る調理装置で加熱位置をガイドする方法を示す図である。
図9】一実施形態に係る調理装置において時間による調理温度を示すグラフである。
図10】一実施形態に係るレシピ提供方法を説明するフローチャートである。
図11】一実施形態に係るレシピ提供方法を説明するフローチャートである。
図12】一実施形態に係るレシピ提供装置から提供されるレシピを説明する図である。
図13】一実施形態に係るレシピ提供装置から提供されるレシピを説明する図である。
図14】一実施形態に係るレシピ提供方法を説明するフローチャートである。
図15】一実施形態に係るレシピ提供装置の動作を説明するフローチャートである。
【0021】
図の説明に関し、同一または類似の構成要素に対しては、同一または類似の参照符号が用いられてよい。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の多様な実施形態が、図を参照して記載される。
しかし、これは、本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の実施形態の多様な変更、均等物、及び/又は代替物を含む。
【0023】
本文書の多様な実施形態及びこれに用いられた用語は、本文書に記載された技術を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、これらの実施形態の多様な変更、均等物、及び/または代替物を含む。
単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含むことができる。
本文書で、「AまたはB」、「A及び/またはBのうち少なくとも一つ」、「A、BまたはC」または「A、B及び/またはCのうち少なくとも一つ」などの表現は、ともに羅列された項目の全て可能な組み合わせを含んでよい。
「第1」、「第2」、「第1に」または「第2に」などの表現は、当該構成要素を順序または重要度に関係なく修飾することができ、ある構成要素を他の構成要素と区分するために用いられるだけでこれらの構成要素を限定しない。
ある(例:第1)構成要素が他の(例:第2)構成要素に「(機能的にまたは通信的に)連結されて」いるとか「接続されて」いると言及されたときには、前記ある構成要素が前記他の構成要素に直接的に連結されるか、他の構成要素(例:第3構成要素)を介して連結されてよい。
図で示された各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜のために図示されたものであり、本発明が図示された構成の大きさ及び厚さに必ず限定されるものではない。
【0024】
以下、図を参照しつつ、多様な実施形態によるレシピ提供のための電子装置及び方法が説明される。
【0025】
図1は、一実施形態に係るレシピ提供システムの動作環境を示す図である。
【0026】
図1を参照すれば、レシピ提供システムは、加工食品などのような調理対象製品を調理装置を用いて調理する場合、調理対象製品及び調理装置により最適化されたレシピを自動で提供し、この提供されたレシピに応じて自動で調理することができる。
さらに、レシピ提供システムは、使用者の嗜好に応じてレシピを変更するようにフィードバック機能を提供することができる。
【0027】
一実施形態に係るレシピ提供システムは、調理対象製品と、この調理対象製品を調理する調理装置と、この調理装置とデータを送受信して調理装置にレシピを提供するサーバを含む。
本発明の実施形態の場合、サーバは、単一のサーバであるか、または、複数のサーバであってよい。
そして、単一のサーバである場合、レシピの提供機能とレシピの変更機能とを行うことができる。
また、複数のサーバである場合、レシピの提供機能を行う第1サーバ、及び、レシピの変換機能を行う第2サーバなど、必要機能を分割して行うことができる(例えば、第1サーバは、食品別の基本レシピの情報を豊かに記憶するように食品専門DBを含み、第2サーバは、各調理装置に適合するように基本レシピの情報を加工変更すべく調理装置専門DB及びアルゴリズム機能を搭載することにより、食品特性及び装置特性を全て考慮したレシピの最適化が可能である。
特に、各サーバの運用主体を分離することにより技術専門性及び管理容易性が向上し得る。)。
本発明の実施形態により、レシピ提供システムは、調理装置とサーバを仲介する使用者端末をさらに含むこともできる。
【0028】
調理対象製品は、内容物(食品)及びパッケージを含むことができる。
調理対象製品のパッケージには、調理装置が製品を認識できる識別情報を含むことができる。
調理対象製品の製造者は、製造時に多様な形態で識別情報を製品に含ませることができる。
【0029】
調理装置は、センサを用いて調理対象製品を感知することができる。
例えば、調理装置は、カメラ、QRコードリーダ、RFIDリーダ、バーコードリーダ、音声認識または使用者により入力された情報などを用いて調理対象製品を認識することができる。
調理装置が調理対象製品を認識した後、調理対象製品は、調理装置内部に投入されてよい。
調理装置は、調理対象製品及び調理装置の特性を反映して調理対象製品または調理対象製品の内容品の配置位置をガイドすることができる。
調理装置は、サーバからガイドする位置に対する情報を受信することもできる。
調理装置は、クラウドコンピューティングを介して調理対象製品のためのレシピを獲得することができる。
【0030】
サーバは、最適化アルゴリズムを用いて最適化されたレシピを提供することができる。
サーバは、調理対象製品及び調理装置に対する識別情報を調理装置から受信することができる。
サーバは、識別情報を分析して最適化されたレシピを生成することができる。
サーバは、調理装置にレシピを伝達することができる。
【0031】
調理装置は、伝達されたレシピに応じて調理対象製品を調理することができる。
調理装置は、複数のレシピを受信することもでき、複数のレシピのうち一つが選択されれば(例えば、消費者による選択または使用の履歴に基づいた自動的選択)、この選択されたレシピに応じて調理対象製品を調理することもできる。
【0032】
消費者は、レシピに対してフィードバックを提供することができる。
サーバは、消費者のフィードバックに基づいてレシピ導出に用いられるアルゴリズムを適切に変更することができる。
【0033】
図2は、一実施形態に係るレシピ提供システムの構成を示す図である。
【0034】
図2を参照すれば、レシピ提供システムは、調理対象製品20、調理装置210及びサーバ220を含む。
【0035】
調理対象製品20は、HMR(Home Meal Replacement)などのように1次的に調理された食品及びこれを含む容器を含む。
調理対象製品20は、容器から食品を分離せずに調理装置210にそのまま投入して調理することができる製品であってよい。
しかし、これに制限されず、具現形態により食品を容器から分離することが要求されることもある。
【0036】
調理装置210は、オーブン、マイクロウェーブオーブン(電子レンジ)、スチームオーブンまたは複合オーブンなどのような多様な種類の装置のうち一つであってよい。
複合オーブンは、例えば、グリル、マイクロウェーブ、赤外線及びスチームなどのような複数の熱源を含む。
【0037】
調理装置210は、調理対象製品20の種類を識別するセンシング装置を含む。
センシング装置は、例えば、カメラ、QRコードリーダ、RFIDリーダ、バーコードリーダまたは光学スキャナなどを含む。
調理装置210は、外部サーバ220とデータを送受信することができる。
調理装置210は、調理対象製品20に対する識別情報、基礎レシピ、最適化されたレシピ、使用者のフィードバックが反映されたレシピ及びその他調理情報(温度、時間、熱源駆動状態、熱源出力など)などのようなデータを送受信することができる。
【0038】
サーバ220は、クラウドコンピューティングを実現するための構成要素であって、データを記憶し、調理装置210とデータを送受信することができる。
サーバ220は、調理対象製品20別の基本レシピを、例えば、ルックアップ(Look-up)テーブル形態で記憶することができる。
サーバ220は、調理装置210に対する情報に基づいて予め記憶された基本レシピを修正することにより最適化されたレシピを生成することができる。
また、サーバ220は、最適化されたレシピを生成するために使用者のフィードバックに基づいてレシピを修正することもできる。
【0039】
調理装置210は、調理対象製品20に対する識別情報及び調理装置210に対する識別情報をサーバ220に伝達することができる。
サーバ220は、伝達された識別情報に基づいて予め記憶されたデータベース(ルックアップテーブル)から基本レシピを獲得することができる。
サーバ220は、調理装置210に含まれた熱源の種類及び出力などのような具体的条件を用いて最適化アルゴリズムを適用することにより、基本レシピを最適化されたレシピに変更することができる。
サーバ220は、最適化されたレシピを調理装置210に伝達することができる。
調理装置210は、最適化されたレシピに応じて調理対象製品20を自動で調理することができる。
これで、使用者は、調理対象製品20を調理装置210に認識させ、調理装置210の調理領域に調理対象製品20を位置させることだけで、最適化されたレシピに応じて調理対象製品20を便利に美味しく調理することができる。
【0040】
図3は、一実施形態に係るレシピ提供システムの構成を示す図である。
【0041】
図3を参照すれば、レシピ提供システムは、調理対象製品30、調理装置310、使用者端末320及びサーバ330を含む。
【0042】
図3の調理対象製品30、調理装置310及びサーバ330は、それぞれ図2の調理対象製品20、調理装置210及びサーバ220に対応することができる。
【0043】
使用者端末320は、調理装置310とサーバ330の間で仲介装置として機能することができる。
使用者端末320は、調理装置310からデータを受信し、受信したデータをサーバ330に伝達することができる。
例えば、使用者端末320は、調理装置310から調理対象製品30及び調理装置310に対する識別情報を受信することができ、これらの受信した識別情報をサーバ330に伝送することができる。
使用者端末320は、サーバ330からデータを受信し、この受信したデータを調理装置310に伝達することができる。
例えば、使用者端末320は、サーバ330からレシピを受信することができ、この受信したレシピを調理装置310に伝達することができる。
【0044】
図4は、一実施形態に係るレシピ提供装置の構成を示すブロック図である。
【0045】
図4を参照すれば、レシピ提供装置400は、通信回路410、メモリ420及びプロセッサ430を含む。
レシピ提供装置400は、例えば、サーバであってよい。
他の例をあげると、レシピ提供装置400は、モバイルデバイスまたはパーソナルコンピュータなどのような使用者端末であってもよい。
ここで、使用者端末は、図3の使用者端末320と区別されるものであって、図2のサーバ220と同一に機能することができる。
【0046】
通信回路410は、外部装置と通信するように構成されてよい。
例えば、通信回路410は、調理装置と通信することができ、外部使用者端末と通信することもできる。
通信回路410は、例えば、LTE(long term evolution)、Wi-Fiまたはブルートゥースなどのような多様な無線通信方式で通信を行うことができる。
【0047】
メモリ420は、揮発性及び/または非揮発性メモリ420を含む。
メモリ420は、例えば、多様な調理対象製品に対する基本レシピを記憶することができ、基本レシピを最適化するためのアルゴリズムを記憶することができる。
メモリ420は、プロセッサ430により実行される多様なインストラクションを記憶することができる。
【0048】
プロセッサ430は、通信回路410及びメモリ420と電気的に連結されてよい。
プロセッサ430は、通信回路410及びメモリ420などを制御することができ、多様なデータ処理及び演算を行うことができる。
【0049】
そして、プロセッサ430は、通信回路410を用いて調理装置から調理対象製品に対する識別情報及び調理装置に対する識別情報を受信することができる。
調理対象製品に対する識別情報は、例えば、カメラにより撮影された調理対象製品の外観イメージであってよい。
他の例をあげると、調理対象製品に対する識別情報は、調理対象製品に含まれたRFIDタグ、QRコード、1次元バーコードまたは多次元バーコードなどを介して獲得されてもよい。
また、他の例をあげると、調理対象製品に対する識別情報は、使用者により入力されてもよい。
また、他の例をあげると、調理対象製品は、包装容器に挿入されたセンサにより識別されてよく、センサは、調理過程で発生する情報(例:温度及び湿度など)を感知することができ、感知された情報は、調理装置に伝達されてよい。
調理装置に対する識別情報は、調理装置のモデル名、仕様またはタイプなどに対する情報を含むことができる。
【0050】
そして、プロセッサ430は、受信した識別情報を用いて調理対象製品及び調理装置に対応するレシピを獲得することができる。
レシピは、例えば、加熱時間、加熱手段及び加熱温度に対する情報を含む。
他の例をあげると、レシピは、調理装置内における最適の調理位置に対する情報を含む。
また、他の例をあげると、レシピは、調理装置の予熱に対する情報を含む。
【0051】
また、プロセッサ430は、予め記憶されたデータベースから調理対象製品及び調理装置に対応するレシピを獲得することができる。
例えば、プロセッサ430は、データベースから調理対象製品及び調理装置に対応するレシピをサーチ(search)することができる。
サーチされたレシピは、調理対象製品及び調理装置に正確に対応しないこともある。
例えば、サーチされたレシピは、700Wのマイクロウェーブオーブンのためのものであり、調理装置は、1000Wの複合オーブンであってよい。
この場合、サーチされたレシピは、調理装置に適合しないこともある。
この場合、プロセッサ430は、調理対象製品及び調理装置の識別情報に基づいて予め設定された演算を行うことにより、最適化されたレシピを生成することもできる。
例えば、プロセッサ430は、予め記憶された最適化アルゴリズムによりレシピに含まれた加熱時間、加熱手段及び調理温度などを変更することができる。
調理対象製品及び調理装置の識別情報に基づいてレシピを適切に変更することにより、最適化されたレシピが提供される。
【0052】
そして、プロセッサ430は、調理装置の特性に基づいてレシピを獲得することができる。
調理装置の特性は、例えば、調理装置の使用期間、使用時間または使用回数、調理装置の内部体積、調理装置の内部構成及び調理装置の出力などを含むことができる。
また、プロセッサ430は、調理時間の短縮のために調理装置に含まれた複数の加熱手段を同時にまたは順次に用いるレシピを生成することができる。
一実施形態によれば、プロセッサ430は、調理対象製品の質感を考慮してレシピを生成することもできる。
調理対象製品の質感は、使用者の入力により選択されてよい。
そして、プロセッサ430は、使用者からフィードバックを受信することができ、使用者のフィードバックに基づいてレシピを変更することができる。
他の例をあげると、プロセッサ430は、外部装置に使用者のフィードバックによりレシピを変更するように使用者のフィードバックを伝達することもできる。
状況に応じてレシピを調節する具体的な方法に対しては、図6を参照して詳細に説明する。
【0053】
そして、プロセッサ430は、調理装置ではない外部装置から調理対象製品及び調理装置の識別情報を受信し、外部装置に調理対象製品及び調理装置に対応するレシピを提供することもできる。
例えば、レシピ提供装置400は、サーバであり、調理装置とレシピ提供装置400の間で仲介装置として機能する使用者端末(例:図3の使用者端末320)から情報を受信し、使用者端末にレシピを提供することもできる。
本文書における外部装置は、前記使用者端末だけではなく調理装置を通称する用語に理解されてもよい。
【0054】
そして、プロセッサ430は、獲得したレシピを調理装置に伝送することができる。
調理装置に伝送されるレシピは、前述した過程を経て調理対象製品及び調理装置に適合するように変更されたレシピであってよい。
【0055】
図5は、一実施形態に係る調理装置の構成を示すブロック図である。
【0056】
図5を参照すれば、調理装置500は、通信回路510、センサ520、加熱手段530、入力装置540、出力装置550及びプロセッサ560を含む。
調理装置500は、例えば、電子レンジ、オーブン、スチームオーブン及び複合オーブンなどのような多様な種類の装置のうち一つであってよい。
【0057】
そして、プロセッサ560は、センサ520を用いて調理対象製品に対する識別情報を獲得することができる。
例えば、プロセッサ560は、RFIDリーダ、QRコードリーダ、バーコードリーダまたはカメラなどを用いて調理対象製品に対する識別情報を獲得することができる。
プロセッサ560は、追加的センサ(例:温度センサ及び/または湿度センサ)などを用いて調理対象製品に対する追加的情報(例:温度情報及び/または湿度情報)を獲得することもできる。
他の例をあげると、プロセッサ560は、使用者から入力装置540を介して調理対象製品に対する識別情報を獲得することもできる。
例えば、プロセッサ560は、マイクを介して入力された音声を認識することにより識別情報を獲得することもでき、使用者によるテキスト入力(例:調理対象製品の固有番号の入力など)により識別情報を獲得することもできる。
【0058】
そして、プロセッサ560は、通信回路510を用いて調理対象製品に対する識別情報及び調理装置500に対する識別情報をレシピ提供装置に伝送することができる。
調理装置500に対する識別情報は、調理装置500のメモリに予め記憶されてよい。
【0059】
そして、プロセッサ560は、通信回路510を用いてレシピ提供装置から調理対象製品及び調理装置500に対応するレシピを受信し、レシピに応じて加熱手段530を作動させることにより、調理対象製品を加熱することができる。
プロセッサ560は、レシピに応じて出力装置550(例:ディスプレイ、スピーカ及び/または照明など)を用いて調理対象製品の推薦位置をガイドすることもできる。
これで、調理装置500は、調理対象製品及び調理装置500に最適化された方式で調理対象製品を自動で調理することができる。
【0060】
図6は、一実施形態に係るレシピ提供装置から提供されるレシピを説明するための図である。
【0061】
図6を参照すれば、レシピ提供装置は、調理装置にレシピを提供することができる。
調理装置は、例えば、B社のマイクロウェーブオーブンであってよく、調理装置の出力は800Wであってよい。
調理対象製品は、A社の冷凍餃子であってよい。
調理装置は、調理対象製品の識別情報及び調理装置の識別情報をレシピ提供装置に伝送することができる。
【0062】
レシピ提供装置は、受信した識別情報を用いて予め記憶されたデータベースから基本レシピをサーチすることができる。
例えば、レシピ提供装置は、A社の冷凍餃子に対して700Wマイクロウェーブオーブンを1分間駆動するようにする基本レシピを獲得することができる。
下記表1は、サーバに予め記憶された基本レシピを説明する。
【0063】
【表1】
【0064】
レシピ提供装置は、獲得した基本レシピを調理対象製品及び調理装置に適合するように変更することができる。
例えば、レシピ提供装置は、受信した識別情報に基づいて調理装置の出力が800Wであることを認識することができ、出力が800Wである場合、最適な調理のために基本レシピより調理時間が減少しなければならないので、マイクロウェーブオーブンを50秒間駆動するようにする最適化されたレシピを生成することができる。
レシピ提供装置は、最適化されたレシピを調理装置に提供することができ、調理装置は、提供されたレシピに応じてマイクロウェーブを用いて調理対象製品を50秒間加熱することができる。
以下では、図6に示されていないレシピを調節するための多様な方法に対して説明する。
表2は、調理装置の特性に応じてレシピを変更する方式を説明する。
【0065】
【表2】
【0066】
<調理装置の出力によるレシピ補正>
レシピ提供装置は、調理装置の出力及び調理装置の加熱手段によりレシピを変更することができる。
例えば、レシピ提供装置は、基本レシピに設定された調理装置の出力より使用者の調理装置の出力が高い場合、レシピに設定された加熱時間を減少させることができる。
他の例をあげると、レシピ提供装置は、基本レシピに設定された調理装置の出力より使用者の調理装置の出力が高く、使用者の調理装置が出力を調節することができるインバータを含む場合、インバータを用いて出力を減少させるようにするレシピを生成することができる。
また、他の例をあげると、レシピ提供装置は、高いグリル出力によりオーブン内部の温度偏差の増加が予想される場合、ファンの速度を増加させて温度偏差を減少させるようにするレシピを生成することができる。
【0067】
さらに詳細に説明すれば、本発明の一実施形態に係るレシピ提供装置は、調理装置のリスト、調理装置の3D内部構造、調理装置の内部構造物の形態及び材質、各材質の誘電率、透磁率、電気伝導度、比熱、密度、熱伝導度情報、調理装置の出力などが記憶されてよい。
【0068】
また、レシピ提供装置は、調理する製品の全体の形態、構成品の種類、形態及び配列、各構成品の温度別誘電率、透磁率、電気伝導度、熱伝導度、比熱、密度及びパッケージに対する情報などが記憶されてよい。
【0069】
レシピ提供装置は、記憶された調理装置及び調理する製品の組み合わせに対する予測加熱情報が下記表3のように記憶されてよい。
【0070】
【表3】
【0071】
前記表のように、レシピ提供装置は、調理装置(Appliance ID)及び調理する製品(Product ID)の組み合わせによる予測加熱情報が記憶されてよい。
このとき、Appliance Output(W)は、調理装置の出力であってよく、Heating Timeは、加熱時間であってよく、Temp of Pointは、調理する製品の設定された位置に対応されてよい。
例えば、Temp of Point 1は、調理する製品(冷凍餃子)の下端部、Temp of Point 2は、調理する製品(冷凍餃子)の中心部、及び、Temp of Point 3は、調理する製品(冷凍餃子)の上端部のそれぞれに対する加熱時間による予測温度であってよい。
レシピ提供装置は、調理装置に対する情報、調理する製品に対する情報、及び、調理装置及び調理する製品の組み合わせに対する予測加熱情報が記憶されてよい。
【0072】
レシピ提供装置に記憶された予測加熱情報に適合したレシピ要請が発生する場合、レシピ提供装置は、記憶された予測加熱情報から調理の目的に合う加熱時間に対する情報を選択的に出力することができる。
【0073】
例えば、レシピ提供装置は、記憶された予測加熱情報から調理装置及び調理する製品の組み合わせに対応される加熱時間を調理装置または使用者端末に提供することができる。
【0074】
もし、レシピ提供装置に記憶された予測加熱情報に調理装置及び調理する製品の組み合わせに対応される情報がない場合、記憶された予測加熱情報を基準にマシンラーニング(Machine Learning、multivariate regression)を進行して予測加熱情報を生成し、生成された予測加熱情報を調理装置または使用者端末に提供することができる。
このとき、マシンラーニングを介して生成された予測加熱情報は、レシピ提供装置に記憶されてよい。
【0075】
<調理装置の使用によるレシピ補正>
レシピ提供装置は、調理装置の使用回数に基づいてレシピを変更することができる。
例えば、マイクロウェーブオーブンを連続的に用いる場合、出力は、減少することがある。
レシピ提供装置は、連続使用による出力減少を考慮してレシピの調理時間を増加させることができる。
【0076】
例えば、レシピ提供装置は、調理装置の使用期限による出力低下率を換算し、出力低下率による調理装置の出力を算定し、算定された出力に基づいて<調理装置の出力によるレシピ補正>を進行して補正されたレシピ(例えば、加熱(調理)時間変更)を調理装置または使用者端末に提供することができる。
【0077】
さらに詳細に説明すれば、レシピ提供装置は、調理装置の使用期限による出力低下率に対する情報を表4のようなデータに記憶することができる。
【0078】
【表4】
【0079】
<調理装置の内部体積によるレシピ補正>
レシピ提供装置は、調理装置の内部体積に基づいてレシピを変更することができる。
例えば、オーブンの内部体積が減少する場合、オーブンの出力を減少させる必要性がある。
そして、レシピ提供装置は、調理装置の内部体積を考慮してレシピの調理条件を調節することができる。
【0080】
<調理装置の内部構成によるレシピ補正>
レシピ提供装置は、調理装置に特定構成が含まれているのか否かに基づいてレシピを変更することができる。
【0081】
例えば、調理装置がターンテーブルを備えていない場合、加熱の均一性が減少するので調理時間を延長させる必要性がある。
レシピ提供装置は、調理装置がターンテーブルを備えていない場合、レシピの調理時間を増加させることがある。
【0082】
また、レシピ提供装置は、調理装置にインバータがない場合、調理装置の出力制御を時間単位に変換してレシピを補正することができる。
【0083】
さらに詳細に説明すれば、レシピ提供装置は、調理装置にインバータがない場合、調理装置の出力を制御するために調理装置または使用者端末に提供されるレシピを、調理装置のOn/Offを制御するレシピに変換して提供することができる。
【0084】
【表5】
【0085】
表5のとおり、レシピ提供装置は、調理装置にインバータがない場合、調理装置の出力を制御するために調理装置の動作周期(Duty Cycle)と動作時間(On time)を調理装置または使用者端末に提供することができる。
もし、動作周期が60(s)で、動作時間が46(s)であるレシピの提供を受けた調理装置は、60秒ごとに46秒間動作(ON)し、14秒間動作しなくて(OFF)よい。
【0086】
<複合熱源の同時利用によるレシピ補正-均一性の向上>
一実施形態によれば、レシピ提供装置は、調理時間を短縮させて製品の内/外部を均一に加熱させるために、複数の加熱手段を同時に用いるようにレシピを調節することができる。
例えば、体積が大きく厚さが厚い冷凍ハンバーグステーキを単一熱源で加熱させる場合、内部品温の温度を上昇させるためには調理時間が長くなり、表面の温度が過度に上昇したり乾燥するという短所がある。
そこで、製品の内部加熱に容易な熱源及び外部加熱に容易な熱源を同時に複合的に用いて製品を加熱することにより、調理時間の短縮だけではなく製品を均一に加熱することができるので、調理品質の向上が可能である。
レシピ提供装置は、製品の内部を加熱することができるマイクロウェーブと製品の表面を加熱することができるスチームを同時に用いて調理するようにレシピを変更し、調理時間を減少させることができる。
【0087】
もし、調理装置(主熱源:マイクロウェーブ)に追加の熱源(グリルまたは熱風など)がある場合、すなわち、調理装置にマイクロウェーブとその他の熱源を複合して加熱する機能がある場合、レシピ提供装置は、次のような機能を行うことができる。
【0088】
レシピ提供装置は、マイクロウェーブ及び多様な熱源を含む調理装置に対する情報が記憶されてよい。
【0089】
レシピ提供装置は、複合熱源を含む調理装置の変数、例えば、調理する製品の食品形態及び構成、誘電率、透磁率、比熱、熱伝導度、密度、電気伝導度、相変化潜熱、マイクロウェーブの出力、マイクロウェーブの制御方法、グリルの出力、熱風加熱の出力、循環用ファンの特性、調理装置の3D内部構造などを総合的に考慮し、調理製品の加熱予測を進行することができる。
【0090】
加熱予測は、設定可能なマイクロウェーブの出力個数と設定可能な追加の熱源(グリルまたは熱風)の出力個数の全ての組み合わせに対応できるように進行されてよい。
例えば、設定可能なマイクロウェーブの出力個数が4(700W、450W、300W、100W)であり、設定可能な追加の熱源の出力個数が3(1500W、1000W、500W)である場合、加熱予測は、4*3=12個の熱源の組み合わせに対する加熱予測が進行されてよい。
【0091】
各加熱予測の結果に対する調理する製品の位置別の温度分布(Temp of Point)をマシンラーニング(Multi-variate linear regression)を介して各熱源の組み合わせ別の加熱予測システムを生成し、この生成された加熱予測システムは、レシピ提供装置に記憶されてよく、レシピ提供装置は、調理の目的に合う結果を記憶された加熱予測システムから選別してレシピを補正し、この補正されたレシピを調理装置または使用者端末に提供することができる。
【0092】
一方、調理装置の主熱源がマイクロウェーブではなくグリルまたは熱風である場合、レシピ提供装置は、記憶されたグリルまたは熱風オーブンに対するデータを用いてレシピを補正することができる。
このとき、データは、調理装置の調理区域に対する3次元的(3D)構造、構造物の材質、グリルの出力、熱風を生成する熱源の出力、熱風を出力する内部ファン構造物のファン特性(Fan Curve)を含む。
【0093】
レシピ提供装置は、前述したマイクロウェーブを用いた調理装置に対する調理製品の各位置別の温度分布の平均温度、最低温度、最高温度を参照してレシピを補正することができる。
【0094】
このとき、グリルや熱風オーブンの場合、加熱された空気が食品の表面に衝突して熱が製品内部に伝達されるので、加熱しようとする食品の比熱、熱伝導度、水分含量による相変化潜熱等の変数を考慮して加熱予測を進行することができる。
グリルや熱風に対する加熱予測データは、表5と似て、加熱時間による位置別温度分布の形態に示すことができ、レシピ提供装置に記憶されてよい。
【0095】
<複合熱源のシーケンス利用によるレシピ補正-テクスチャ向上>
また、他の実施形態には、製品の内/外部が均一に加熱され外部がカリッとした食感を有するように複数の加熱手段をシーケンスで用いるようにレシピを調節することができる。
揚げもの系列の冷凍食品を調理する場合、内部品温が飲食可能な程度に十分に上げ、ただし、外部の表面が乾燥したり湿らないようにカリッと調理することが要求される。
よって、製品の内部加熱に容易な熱源を一次的に用いた後、及び、外部の表面をカリッと調理することができる熱源を二次的にシーケンス適用して製品を加熱することにより、製品の均一加熱だけではなく、表面の食感をカリッとすることができるので調理品質の向上が可能である。
例えば、冷凍チキンの調理に単一熱源であるマイクロウェーブのみを用いる場合、内部品温を上げるように調理するためには過度な調理時間が必要なうえ、チキンのカリッとした表面質感を具現しにくいことがある。
よって、レシピ提供装置は、調理時間の短縮及び内部品温の効果的な上昇のためにマイクロウェーブで所定の時間加熱した後、カリッとした表面質感のために熱線またはコンベクションで所定の時間の間加熱するようにレシピを変更することができる。
【0096】
<調理の目的によるレシピ補正>
レシピ提供装置は、調理の目的に応じてレシピ補正ができ、また、設定された調理目的の組み合わせによりレシピ補正ができる。
【0097】
例えば、調理の目的は、内部温度が最大限均一でなければならない場合、最低/最高温度が特定温度以上/以下でなければならない場合、調理平均温度が特定温度以上でなければならず調理時間が短くなければならない場合、製品表面がよく焦げるため表面温度が特定温度以下でなければならない場合、製品の表面温度を高めたとしても製品の内部温度は一定範囲でなければならない場合などを含む。
【0098】
製品の内部温度が最大限均一でなければならない場合、加熱予測の結果に基づいて各組み合わせの時間別のC.V.値を計算し、加熱された製品の目標温度範囲に合わせて各組み合わせによる調理時間範囲を限定することができる。
このとき、C.V.は、標準偏差を平均で分けた値であって、小さな値を有するほど平均温度との偏差が小さいため、製品位置別の温度分布が均一となる。
【0099】
最低/最高温度が特定温度以上/以下でなければならない場合、加熱予測の結果に基づいて、最低温度が範囲内に含まれる時間帯を選別してレシピを補正することができる。
【0100】
調理平均温度が特定温度以上でなければならず、調理時間が短くなければならない場合、加熱予測結果の個別の組み合わせ別に時間別の調理平均時間を算定し、この算定された調理平均温度が目標範囲に含まれる時間領域を限定してレシピを補正することができる。
【0101】
製品表面がよく焦げるため表面温度が特定温度以下でなければならない場合、製品特性に合わせて表面温度を限定し、加熱予測の結果のうち位置別温度分布で表面付近(例えば、Temp of Pointによる表面付近)の結果を各熱源の組み合わせ別に時間により分類し、この分類された結果のうち目標温度条件に合う熱源の組み合わせ別の時間範囲を算定してレシピ補正を行うことができる。
【0102】
製品の表面温度を高めたとしても製品の内部温度は一定範囲でなければならない場合、製品特性に合わせて表面温度を限定し、加熱予測の結果のうち製品表面付近(Temp of Pointによる表面付近)の結果を各熱源の組み合わせ別に時間により算定し、この算定された結果を目標温度条件に適合する範囲を算定してレシピを補正することができる。
【0103】
各目的に対する組み合わせは、論理演算子(and、or、nor、xnor)などで組み合わせが可能である。
【0104】
前述したレシピ補正に対する総合の加熱予測結果を表6のように示すことができる。
【0105】
【表6】




















【0106】
<調理品質の向上のためのレシピ補正-質感及び風味など>
レシピ提供装置は、食品の質感または風味を考慮してレシピを変更することができる。
レシピ提供装置は、使用者の選択(例:カリッとした質感選択またはしっとりした質感選択)によりレシピを変更することもでき、調理対象製品の種類(例:ステーキは、肉汁が多い(juicy)質感が好まれる)によりレシピを変更することもできる。
例えば、レシピ提供装置は、カリッとした質感のために調理前半部にマイクロウェーブを用いて加熱し、調理後半部に熱線またはコンベクションを用いて加熱するようにレシピを変更することができる。
【0107】
他の例をあげると、レシピ提供装置は、しっとりした質感のために調理前半部にマイクロウェーブを用いて加熱し、調理後半部にスチームを用いて加熱するようにレシピを変更することができる。
【0108】
また、他の例をあげると、レシピ提供装置は、肉汁が多い質感のために調理前半部に高温で熱線またはコンベクションを用いて加熱し、調理後半部に赤外線またはマイクロウェーブを用いて加熱するようにレシピを変更することができる。
【0109】
<調理品質の向上のためのレシピ補正-温度調節>
調理時間及び温度偏差が最小化されれば、熱による食品の風味損失が最小化される。
レシピ提供装置は、マイクロウェーブ、赤外線、グリル及びコンベクションなどを適切に活用して調理時間及び温度偏差を最小化できるようにレシピを変更することができる。
具体的には、味損失が起こりやすい低温区間及び相対的に味損失が起こらない高温区間を定義し、その臨界温度数値を第1閾値として定義することができる。
本発明によるレシピ補正は、食品の内部品温が第1閾値に早く到達して味損失が最小化となるようにMW熱源及び赤外線熱源を同時にまたはシーケンスで活用して調理し、第1閾値(味損失が起こりやすくない)を徒過した後には、グリルまたはコンベクションなど相対的に温度上昇率が低い熱源を用いることで、製品の温度偏差が甚だしくないように調理することができる。
第1閾値の場合、食品の種類及び模様、組成により多様に決定されてよいが、一般的には、40℃から60℃の間で決定されてよく、通常の技術者は、各食品別/製品別/組成別に妥当な第1閾値を導出してDB化することができる。
【0110】
<調理品質の向上のためのレシピ補正-フレーバーリアクション(Flavor reaction)誘導>
基本レシピに比べて調理温度を意図的に20~30度上昇させることにより、キャラメライズ反応、メイラード反応など食品のフレーバーリアクションが発生するようにレシピを変更することができる。
通常の技術者は、各食品別/製品別/組成別に意図するフレーバーリアクションが発生するように妥当な温度上昇条件及び調理時間を導出してDB化することができる。
【0111】
<使用者のフィードバックによるレシピ補正>
レシピ提供装置は、使用者のフィードバックに基づいてレシピを変更することができる。
例えば、レシピ提供装置は、使用者から肯定的フィードバックが受信されれば、現在のレシピ変更アルゴリズムを維持することができる。
レシピ提供装置は、使用者から否定的フィードバックが受信されれば、レシピ変更アルゴリズムを修正することができる。
レシピ提供装置は、調理装置を介してフィードバックを受信することができる。
調理装置は、使用者からフィードバックを受信するための使用者インターフェースを提供することができる。
使用者インターフェースは、調理モードと連関された意見を受信可能であるように構成されてよい。
【0112】
調理装置は、例えば、調理対象製品の調理時にクリスピー(crispy)モードが選択された場合、調理後、カリッとした質感の増加または減少を要請することができる使用者インターフェースを出力することができる。
他の例をあげると、調理対象製品の調理時にソフトモードが選択された場合、調理後、柔らかい質感の増加または減少を要請することができる使用者インターフェースを出力することができる。
レシピ提供装置は、前記使用者インターフェースを介してフィードバックが受信されれば、レシピ変更基準を修正することができる。
例えば、使用者によってカリッとした質感の増加が要請されれば、レシピ提供装置は、カリッとした質感のためにコンベクションによる調理時間あるいは温度を増加させるようにレシピ変更アルゴリズムを修正することができる。
他の例をあげると、使用者から柔らかい質感が足りないというフィードバックが受信されれば、レシピ提供装置は、スチーム排出量を増加させるようにレシピ変更アルゴリズムを修正することができる。
また、他の例をあげると、レシピ提供装置は、使用者が直接レシピ変更アルゴリズムを修正(例:加熱手段、加熱時間及び加熱温度などの修正)するようにすることもできる。
【0113】
レシピ提供装置は、レシピ提供の履歴に基づいて使用者に製品を推薦することもできる。
例えば、レシピ提供装置は、レシピ提供の履歴に基づいて使用者の選好製品及び選好製品に関連された製品などを推薦することができる。
【0114】
図7は、一実施形態に係る調理装置で加熱位置をガイドする方法を示す図である。
【0115】
図7を参照すれば、調理装置は、内部にターンテーブル700を含むことができる。
調理装置がマイクロウェーブオーブンである場合、調理装置の種類及び/または特性に応じてターンテーブル700において環状の周辺領域710の加熱速度が早いことがある。
調理装置は、加熱速度が早い周辺領域710に使用者が調理対象製品730を置くようにガイドすることができる。
調理装置は、予め記憶された情報に応じて周辺領域710をガイドすることもでき、レシピ提供装置から受信した情報に応じて周辺領域710をガイドすることもできる。
調理装置は、例えば、周辺領域710を明るくするように照明を作動させることもでき、音声案内または文字案内を出力することもできる。
使用者は、調理装置のガイドにより調理対象製品730を周辺領域710に位置させることができる。
図7に示されてはいないが、調理対象製品730の特性により調理対象製品730をゆっくり加熱させる必要性がある場合には、加熱速度が遅い中央領域720に調理対象製品730を置くようにガイドすることもできる。
【0116】
図8は、一実施形態に係る調理装置で加熱位置をガイドする方法を示す図である。
【0117】
図8を参照すれば、調理装置は、内部にターンテーブル800を含む。
調理装置の特性に応じて、ターンテーブル800における中央領域810の加熱速度が早いことがある。
調理装置は、加熱速度が早い中央領域810に使用者が調理対象製品820を置くようにガイドすることができる。
調理装置は、予め記憶された情報に応じて中央領域810をガイドすることもでき、レシピ提供装置から受信した情報に応じて中央領域810をガイドすることもできる。
調理装置は、例えば、中央領域810を明るくするように照明を作動させることもでき、音声案内または文字案内を出力することもできる。
使用者は、調理装置のガイドにより調理対象製品820を中央領域810に位置させることができる。
【0118】
図9は、一実施形態に係る調理装置において時間による調理温度を示すグラフである。
【0119】
図9を参照すれば、調理対象製品の種類に応じて十分な調理温度の確保が要求される。
調理装置の内部に十分な調理温度を確保するためには予熱時間が要求される。
レシピ提供装置は、調理対象製品の特性及び調理装置の特性上予熱時間が要求される場合、予熱ステップをレシピに含ませることができる。
例えば、200℃の調理温度が要求される場合、調理装置はレシピに応じて200℃まで予熱を完了した後(T1)、使用者の調理対象製品の投入を誘導するために予熱完了を知らせる通知を出力することができる。
【0120】
図10は、一実施形態に係るレシピ提供方法を説明するためのフローチャートである。
【0121】
図10を参照すれば、ステップ1010において、調理装置1001は、調理対象製品に対する識別情報を獲得することができる。
ステップ1020において、調理装置1001は、調理対象製品に対する識別情報及び調理装置1001に対する識別情報をサーバ1002に伝送することができる。
サーバ1002は、識別情報を受信することができる。
ステップ1030において、サーバ1002は、識別情報を用いて調理対象製品及び調理装置1001に対応するレシピを獲得することができる。
ステップ1040において、サーバ1002は、獲得したレシピを調理装置1001に伝送することができる。
調理装置1001は、レシピを受信することができる。
ステップ1050において、調理装置1001は、受信したレシピに応じて加熱手段を作動させることにより、調理対象製品を加熱することができる。
【0122】
図11は、一実施形態に係るレシピ提供方法を説明するためのフローチャートである。
【0123】
図11を参照すれば、ステップ1110において、調理装置1101は、調理対象製品に対する識別情報を獲得することができる。
ステップ1120において、調理装置1101は、調理対象製品に対する識別情報及び調理装置1101に対する識別情報を使用者端末1102に伝送することができる。
使用者端末1102は、識別情報を受信することができる。
ステップ1130において、使用者端末1102は、識別情報をサーバ1103に伝達することができる。
サーバ1103は、識別情報を受信することができる。
ステップ1140において、サーバ1103は、識別情報を用いて調理対象製品及び調理装置1101に対応するレシピを獲得することができる。
ステップ1150において、サーバ1103は、獲得したレシピを使用者端末1102に伝送することができる。
ステップ1160において、使用者端末1102は、獲得したレシピを調理装置1101に伝達することができる。
ステップ1170において、調理装置1101は、受信したレシピに応じて加熱手段を作動させることにより、調理対象製品を加熱することができる。
【0124】
図12は、一実施形態に係るレシピ提供装置から提供されるレシピを説明するための図である。
【0125】
図12を参照すれば、第1サーバ(例:B社サーバ)は、調理装置(例:B社800Wマイクロウェーブオーブン)から調理対象製品(例:A社冷凍餃子)及び調理装置それぞれに対する識別情報を受信することができる。
第1サーバは、例えば、オーブン製造社のサーバであってよい。
【0126】
第1サーバは、調理対象に対する基本レシピを有していないため、外部から調理対象に対する基本レシピを獲得することができる。
例えば、第1サーバは、調理対象に対する識別情報を第2サーバ(例:A社サーバ)に伝送することができる。
第2サーバは、例えば、冷凍餃子製造社のサーバであってよい。
第2サーバは、識別情報に基づいて予め記憶されたデータベースから冷凍餃子の基本レシピ(例:700Wマイクロウェーブオーブンを1分駆動)を獲得することができる。
【0127】
第2サーバは、獲得した基本レシピを第1サーバに伝送することができる。
第1サーバは、調理装置に対する識別情報に基づいて基本レシピを調理装置に適合するように変換することができる。
第1サーバは、最適化されたレシピ(例:800Wマイクロウェーブオーブンを50秒駆動)を調理装置に提供することができる。
調理装置は、提供されたレシピに応じてマイクロウェーブを用いて調理対象製品を50秒間加熱することができる。
【0128】
もし、第1サーバから第4サーバを含む場合、第1サーバは、調理装置から認識された情報に基づいて調理装置と調理対象製品の組み合わせによる使用者の情報及びヒストリーを記憶することができ、記憶された情報に基づいて迅速な調理方法を第2サーバに要請、返還及び伝送することができる。
【0129】
第2サーバは、第1サーバの要請を受けて加熱予測が完了した結果値が存在する場合、調理の目的に合う熱源の組み合わせ/調理時間などを第1サーバに伝送し、加熱予測が完了していない場合、第4サーバに加熱予測を依頼し、類似の組み合わせのマシンラーニング(Multi-variate linear regression)を介して熱源の組み合わせ/調理時間を返還することができる。
【0130】
第3サーバは、調理装置及び調理対象製品に対する情報を蓄積及び記憶して第4サーバに提供することができる。
【0131】
第4サーバは、第2サーバの要請を受け、第3サーバに蓄積及び記憶された調理装置及び調理対象製品に対する情報の伝送を受けて加熱予測を進行することができる。
このとき、第1サーバは、顧客UXサーバ、第2サーバは、アルゴリズム提供サーバ、第3サーバは、加熱予測物性データサーバ、第4サーバは、加熱予測分析専用サーバであってよい。
【0132】
図13は、一実施形態に係るレシピ提供装置から提供されるレシピを説明するための図である。
【0133】
図13を参照すれば、第1サーバ(例:B社サーバ)は、調理装置(例:B社800Wマイクロウェーブオーブン)から調理対象製品(例:A社冷凍餃子)及び調理装置それぞれに対する識別情報とともに使用者希望のレシピのための情報を受信することができる。
使用者希望は、例えば、均一加熱、調理時間短縮及び/または調理品質向上などのような要請事項を含むことができる。
【0134】
第1サーバは、調理対象に対する基本レシピを有していないため、外部から調理対象に対する基本レシピを獲得することができる。
例えば、第1サーバは、調理対象に対する識別情報及び使用者希望のレシピのための情報を第2サーバ(例:A社サーバ)に伝送することができる。
第2サーバは、獲得した情報に基づいて予め記憶されたデータベースから使用者希望に沿う冷凍餃子の基本レシピ(例:電子レンジ700W、30秒調理後、コンベクションオーブン200℃、30秒加熱)を獲得することができる。
【0135】
第2サーバは、使用者希望が反映された基本レシピを第1サーバに伝送することができる。
第1サーバは、調理装置に対する識別情報に基づいて基本レシピを調理装置に適合するように変換することができる。
第1サーバは、最適化されたレシピを調理装置に提供することができる。
【0136】
図14は、一実施形態に係るレシピ提供方法を説明するためのフローチャートである。
【0137】
図14を参照すれば、ステップ1410において、調理装置1401は、調理対象製品に対する識別情報(及び使用者希望のレシピの入力)を獲得することができる。
ステップ1420において、調理装置1401は、調理対象に対する識別情報、調理装置1401に対する識別情報(及び使用者希望のレシピ情報)を第1サーバ1402に伝送することができる。
第1サーバ1402は、情報を受信することができる。
ステップ1430において、第1サーバ1402は、調理対象(及び使用者希望)に対応する基本レシピを第2サーバ1403に要請することができる。
第2サーバ1403は、調理対象に対する識別情報(及び使用者希望のレシピ情報)を受信することができる。
ステップ1440において、第2サーバ1403は、調理対象(及び使用者希望)に対応する基本レシピを獲得することができる。
ステップ1450において、第2サーバ1403は、獲得した基本レシピを第1サーバ1402に伝送することができる。
ステップ1460において、第1サーバ1402は、基本レシピを調理装置1401に対応するレシピに変換することができる。
ステップ1470において、第1サーバ1402は、変換したレシピを調理装置1401に伝達することができる。
ステップ1480において、調理装置1401は、受信したレシピに応じて加熱手段を作動させることにより、調理対象製品を加熱することができる。
【0138】
図15は、一実施形態に係るレシピ提供装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【0139】
図15は、前述したレシピ提供装置、例えば、サーバの動作のフローチャートに対応されてよい。
【0140】
図15を参照すれば、レシピ提供装置は、調理装置の性能及び調理する製品の位置別温度データが記憶されてよい(S10)。
このとき、温度データは、調理装置が調理対象製品を加熱する場合、調理対象製品の位置別の加熱予測の結果をデータ化したものであって、表3のようにテーブルで示すことができる。
【0141】
例えば、レシピ提供装置は、標準調理装置の性能と加熱時間による製品の位置別温度データが記憶されてよい。
このとき、レシピ提供装置に格納される調理装置を標準調理装置と名称することができ、標準調理装置の性能は、出力、使用年限、出力制御装置(インバータ)の保有有無及び熱源の種類を含むことができる。
【0142】
レシピ提供装置は、使用者の調理装置に対する性能情報(出力、使用年限、出力制御装置の有無及び熱源の種類)とレシピ提供装置に格納された標準調理装置の性能を比較(S20)することができる。
【0143】
もし、使用者の調理装置がレシピ提供装置に格納された標準調理装置と同一である場合、レシピ提供装置は、レシピ提供装置に記憶された製品位置別の温度データを使用(S30)することができる。
【0144】
一方、使用者の調理装置がレシピ提供装置に格納された標準調理装置と異なる場合、使用者の調理装置の性能と最も近接した標準調理装置の製品位置別の温度データを用いて使用者調理装置の予想温度データ(例えば、製品位置別の温度データ)を生成(S40)することができる。
【0145】
レシピ提供装置は、製品位置別の温度データに基づいて調理の目的に応じたレシピを生成(S50)することができる。
このとき、調理の目的は、製品の内部温度均一、最低/最高温度の特定、平均温度と調理時間の特定、製品の表面温度の最高値などを含むことができ、レシピ提供装置は、各調理目的の組み合わせによるレシピ生成も可能である。
【0146】
レシピ提供装置は、生成されたレシピを使用者の調理装置または使用者端末に提供(S60)することで、レシピに応じた製品の調理を可能とすることができる。
【0147】
本発明の一実施形態に係るレシピ提供方法をまとめる。
調理対象製品及び調理装置に対する識別情報を認識し、これらの認識された識別情報をレシピ提供装置(例えば、サーバ)に伝達し、これらの認識された識別情報に基づいてレシピ提供装置に記憶または学習された調理装置に対する調理対象製品の位置別温度データを選択した後、この選択された温度データに基づいて調理の目的に対応するレシピを生成し、さらに、この生成されたレシピを調理装置または使用者端末に伝達することができる。
【0148】
以上、図を参照しつつ、本発明の実施形態をさらに詳細に説明したが、本発明は、必ずこのような実施形態に限るものではなく、本発明の技術思想を外れない範囲内で多様に変形して実施されてよい。
よって、本発明に開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施形態により本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。
そのため、以上で記述した実施形態は、全ての面で例示的なものであり限定的ではないものと理解しなければならない。
本発明の保護範囲は、特許請求の範囲により解釈され、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
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図15