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特許7329630装置としてのプリンタ/スキャナ用のホストとして働くプリンタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-09
(45)【発行日】2023-08-18
(54)【発明の名称】装置としてのプリンタ/スキャナ用のホストとして働くプリンタ
(51)【国際特許分類】
   H04W 12/50 20210101AFI20230810BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20230810BHJP
   H04W 12/69 20210101ALI20230810BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20230810BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20230810BHJP
   B41J 3/01 20060101ALI20230810BHJP
   B41J 3/36 20060101ALI20230810BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20230810BHJP
【FI】
H04W12/50
H04W84/10 110
H04W12/69
B41J29/00 E
B41J29/38 401
B41J3/01
B41J3/36 Z
H04N1/00 127B
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022000140
(22)【出願日】2022-01-04
(62)【分割の表示】P 2019534157の分割
【原出願日】2016-12-29
(65)【公開番号】P2022048161
(43)【公開日】2022-03-25
【審査請求日】2022-01-12
(73)【特許権者】
【識別番号】518000176
【氏名又は名称】エイヴェリー デニソン リテール インフォメーション サービシズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】AVERY DENNISON RETAIL INFORMATION SERVICES LLC
【住所又は居所原語表記】8080 Norton Parkway, Mentor, Ohio 44060 Uni-ted States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ベスト デイヴィッド エリック
【審査官】中元 淳二
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-030886(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホストバーコードプリンタが、手持ち型プリンタ/スキャナ装置から印刷のためのデータを受け取り、バーコードスキャンを受け取り、および、将来の印刷のために前記バーコードスキャンからの情報を保持することをイネーブルにするための方法であって、該方法は、
ホストバーコードプリンタと手持ち型プリンタ/スキャナ装置をペア(対)にするステップを含み、ホストバーコードプリンタと手持ち型プリンタ/スキャナ装置をペア(対)にするステップは、
前記ホストバーコードプリンタの電源を入れるステップと、
前記ホストバーコードプリンタにおいて装置ペアリングを利用するアプリケーションを開始させるステップと、
前記手持ち型プリンタ/スキャナ装置の電源を入れるステップと、
前記ホストバーコードプリンタと前記手持ち型プリンタ/スキャナ装置の両方へのブルートゥース(登録商標)接続性をイネーブルにするステップと、
前記ホストバーコードプリンタへの接続をイネーブルにして前記手持ち型プリンタ/スキャナ装置を捜すステップと、
前記手持ち型プリンタ/スキャナ装置のアドレスが発見されたかどうかを確かめるようチェックするステップと、
前記アドレスが発見された場合、ペアにされるべき前記手持ち型プリンタ/スキャナ装置を選択するステップと、
PINコードを入力するステップと、
前記PINコードが有効である場合、前記手持ち型プリンタ/スキャナ装置を首尾よくペアにし、そしていつでも印刷できるようにし、そして前記方法を終了させるステップと、を含み、前記方法は、
前記ペアリングが前記ホストバーコードプリンタと前記手持ち型プリンタ/スキャナ装置との間でいったん完了すると、受け入れプロセスアプリケーションをイネーブルにして受け入れプロセスを完了させるステップをさらに含み、前記受け入れプロセスは、
前記手持ち型プリンタ/スキャナ装置でケースラベルをスキャンするステップと、
スキャンされたデータを前記ホストバーコードプリンタに送り、前記ホストバーコードプリンタにおいて、スキャンされたデータが、アプリケーションプログラムによって処理されるステップと、
ラベルを印刷するときに、前記ホストバーコードプリンタによってこの情報を使用するステップと、を含み、
前記スキャンされたデータは、ベンダー、商品番号、ロットまたはシリアルナンバー、および賞味期限の日付を得るためにアプリケーションプログラムによって処理され、
前記ホストバーコードプリンタは、ラベルを印刷する際に前記データを食品のロットナンバーまたはシリアルナンバーおよび消費期限の日付を識別するために使用する、方法。
【請求項2】
前記受け入れプロセスは、
ケースを開封するステップと、
前記ホストバーコードプリンタを内パックラベルについて促すステップと、
イエスであれば、前記商品が食品調理のために食品貯蔵庫から取り出されたときにスキャンできる重要なデータ要素およびバーコードをラベルに印刷して施すステップと、
より多くの内パックラベルが必要であるかどうかを判定するステップと、
前記方法をカートンが空になるまで続行するステップと、をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記受け入れプロセスは、前記カートンについて内パックが存在しない場合、クリティカルトラッキングイベントについて必要な前記重要なデータ要素を含む前記カートンについて受け入れラベルを印刷するステップをさらに含む、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記受け入れプロセスは、低温貯蔵庫の必要性を判定して前記受け入れられた商品の適正な貯蔵方法を決定するステップさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記受け入れプロセスにおいて、前記判定は、ユーザまたは前記ホストバーコードプリンタ上の前記アプリケーションプログラムによって行われる、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記受け入れプロセスは、前記受け入れられた商品が低温冷蔵庫内に属していない場合、前記内パックまたはケースを乾式貯蔵庫内に配置するステップを含む、請求項2記載の方法。
【請求項7】
前記受け入れプロセスは、ユーザを促して別のケースを受け入れるステップをさらに含む、請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記受け入れプロセスにおいて、別のケースが存在する場合、開始に戻ってやり直しが行われる、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記受け入れプロセスにおいて、別のケースが存在しない場合、前記受け入れプロセスは終了する、請求項7記載の方法。
【請求項10】
前記受け入れプロセスは、低温貯蔵庫の商品を受け入れる場合、前記受け入れられた商品が冷蔵下または凍結下で貯蔵されるべきかどうかを判定するステップを含む、請求項5記載の方法。
【請求項11】
前記受け入れプロセスは、前記受け入れられた商品が冷蔵下または凍結下で貯蔵されるべきかどうかを判定するステップの後に、より多くのケースが受け入れられるかどうかを判定するステップを続行する、請求項10記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、手持ち型プリンタ/スキャナ装置に対するホストとして働く食品鮮度バーコードプリンタまたはスマートプリンタに関する。特に、本発明は、手持ち型プリンタ/スキャナ装置と、ホストとして働くバーコードプリンタをペア(対)にする方法に関し、この方法は、ホストプリンタの機能性を高めるであろう。
【背景技術】
【0002】
バーコードプリンタは、物理的物体に取り付けることができるまたはこれに物理的物品に直接印刷することができるバーコードラベルまたはタグを印刷するためのコンピュータ周辺装置である。バーコードプリンタは、一般に、出荷前にカートンをラベル表示しまたは小売商品をUPCまたはEANでラベル表示するために用いられる。最も一般的なバーコードプリンタは、2つの互いに異なる印刷技術のうちの一方を採用している。直接サーマル(感熱式)プリンタは、熱を発生させるためにプリントヘッドを用いており、かかる熱により、特別に設計された紙に化学反応が生じそれにより紙が黒に変色する。熱転写プリンタもまた、熱を用いるが、かかる熱は、紙を反応させるのではなく、ラベルまたはタグ材料上を走行するリボン上の蝋状のまたは樹脂物質を溶融する。熱によりインキがリボンから紙に転写される。
【0003】
バーコードプリンタは、種々の市場向きに設計されている。工業用バーコードプリンタは、大型倉庫、製造施設、および食品施設で用いられている。これらバーコードプリンタは、大給紙容量を有し、迅速に動作し、そして長い有効寿命を有する。小売店およびオフィス環境に関しては、デスクトップ型バーコードプリンタが最も一般的である。
【0004】
さらに、伝統的な食品調理および食品提供分野または他の適当な分野では、食品鮮度バーコードプリンタが設置される。これらの分野においては、非技術系のユーザは、例えば内パックを受け入れること、内パックを潰すこと、原材料を片付けること、および食品安全性にとって必要な情報を維持することなどの仕事を完了させることが要求される。かくして、サプライチェーン可視性に関する新たな取り組みをサポートする情報に関する要件および食品提供サービス生産履歴管理要件が増大しているので、これら目的をサポートするために店舗内における食品鮮度バーコードプリンタの役割を拡張することが望ましい。
【0005】
かくして、例えばホストプリンタをイネーブルにしてケースラベルのバーコードスキャンを受け取って将来のラベル印刷使用のための情報を保持することによって、鮮度ラベルを印刷して手持ち型プリンタ/スキャナ装置の作動を向上させるために利用される食品鮮度バーコードプリンタまたはスマートセンサが要望されている。本発明は、手持ち型プリンタ/スキャナ装置とホストプリンタの機能性を高めるホストとしての役割を果たすバーコードプリンタをペアにする方法を開示する。
【発明の概要】
【0006】
以下の説明は、開示した本発明のいくつかの観点の基本的な理解を提供するために単純化された発明の概要を提供している。この発明の概要は、多岐にわたる概観ではなく、重要な/重大な要素を識別しまたはその範囲を画定するようにはなっていない。その唯一の目的は、いくつかの概念を後で行うより詳細な説明の前置きとして単純化された形態で提供することにある。
【0007】
本明細書において開示されるとともにクレーム請求される発明は、その一観点において、手持ち型プリンタ/スキャナ装置とホストとしてのバーコードプリンタをペアにする方法を含む。ペアリングは、ホストバーコードプリンタの機能性をさらに高めるであろう。具体的に言えば、ペアリング方法は、手持ち型プリンタ/スキャナ装置を必要とするプリンタプロセスが開始されたときに開始される。例示目的のため、本明細書は、レストランに食品を受け入れさせる特定の用途を用いるが、ただし、この方法を当該技術分野において知られている他の用途に利用できる。
【0008】
好ましい実施形態では、この方法により、手持ち型プリンタ/スキャナ装置がホストバーコードプリンタに例えば食品鮮度ラベルおよび他の類似のラベルを印刷することができる。また、この方法により、ホストバーコードプリンタは、受け入れた食品または他の商品のケースラベルのバーコードスキャンを受け取って当該技術分野において知られている食品鮮度ラベルおよび他のラベルの将来の印刷のためのバーコードスキャンからの情報を保持することができる。
【0009】
上述の目的および関連の目的を達成するため、本発明のある特定の例示の観点を以下の説明および添付の図面と関連して説明する。しかしながら、これら観点は、本明細書において開示する原理を採用することができる種々の方法のうちのほんの幾つかを示しており、かかる全ての観点およびこれらの均等例を含むものである。他の利点および他の新規な特徴は、図面と関連して考慮されると以下の詳細な説明から明かになろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】開示したアーキテクチャによるバーコードプリンタの前から見た斜視図である。
図2】開示したアーキテクチャによる手持ち型プリンタ/スキャナ装置の後ろから見た斜視図である。
図3】開示したアーキテクチャによる互いに近接して位置するバーコードプリンタと手持ち型プリンタ/スキャナ装置の平面図である。
図4】開示したアーキテクチャによるバーコードプリンタの流れ図である。
図5】開示したアーキテクチャによる手持ち型プリンタ/スキャナ装置の流れ図である。
図6】開示したアーキテクチャによるケースラベルの正面図である。
図7】開示したアーキテクチャによるバーコードプリンタと手持ち型プリンタ/スキャナをペアにするための方法の流れ図である。
図8】開示したアーキテクチャによる受け入れ方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、図面を参照して本発明を説明するが、図全体にわたり同一の参照符号は、同一の要素を意味するために用いられている。以下の説明において、説明の目的上、多くの特定の細部を記載するが、その目的は、これら徹底的な理解を提供することにある。しかしながら、本発明は、これら特定の細部なしで実施できることは明らかであると言える。他の場合、周知の構造および装置がこれらの説明を容易にするためにブロック図の形態で示されている。
【0012】
手持ち型プリンタ/スキャナ装置とホストとして作用するバーコードプリンタをペア(対)にする方法が開示される。このペアリングは、ホストバーコードプリンタの機能性をさらに高めるであろう。具体的に言えば、本方法により、手持ち型プリンタ/スキャナ装置がホストバーコードプリンタへの印刷を行うことができ、そしてまた、ホストバーコードプリンタが受け取った食品のケースラベルのバーコードスキャンを受け取り、そして食品鮮度ラベルの将来の印刷のためにバーコードスキャンからの情報を保持することができる。
【0013】
最初に図面を参照すると、図1は、本発明によるバーコードプリンタ10を示しているが、任意適当なバーコードプリンタを当該技術分野において知られているように使用することができる。バーコードプリンタ10は、バーコードおよび英数字情報を記録材のウェブ、例えば、タグ、ラベルなど上に印刷するサーマルプリントヘッド(図4において符号428および430で示されている)を有する。記録材のウェブのサプライは、直接印刷型のものであるのが良く、その結果、記録材は熱反応性物質で被覆された紙を含む。変形例として、バーコードプリンタ10で用いられるサプライは、熱転写型のものであっても良く、この場合、カーボンリボンは、記録材上へのプリントを行うようプリントヘッドによって熱活性化される。プリントヘッドは、印刷のためにこれに加えられるエネルギーの量を制御するためにストローブ(strobe)される。特に、記録材上に1本の線を印刷するために電流がストローブ時間中、プリントヘッドに流される。
【0014】
バーコードプリンタ10は、周期的駆動信号に応答するステッパモータ(図4において符号424および426で示されている)などをさらに有し、この駆動信号の周期は、駆動信号の連続して並ぶまたは隣り合うパルスの前縁相互間の軸によって定められる。ステッパモータは、記録材のウェブを印刷のために印刷ヘッド越しに前進させるよう駆動信号に応答する。駆動信号は、ステッパモータの速度を制御し、それによりバーコードプリンタ10の印刷速度を制御する。
【0015】
コントローラ(図4において符号432で示されている)がバーコードプリンタ10の作動を制御するようメモリ内に記憶されたソフトウェアルーチンに従って動作するマイクロプロセッサ420などを有する。例えば、符号412、414、416および418(図4参照)で示されている多くのセンサ、モニタ、検出器などがプリントヘッドの抵抗、バーコードプリンタのコントラスト設定値、プリントヘッドが取り付けられているヒートシンクの温度およびバーコードプリンタ10に電力供給するバッテリの電圧を含むバーコードプリンタ10の作動条件をモニタする。プリントヘッド抵抗、コントラスト設定値、ヒートシンク温度、バッテリ電圧ならびに所望ならば他の作動変数の測定された値は、印刷速度制御を実施するときにマイクロプロセッサによって利用される。
【0016】
さらに、バーコードプリンタ10は、代表的には、食品提供サービス作業領域内に配置されるが、当該技術分野で知られているように任意適当な領域内に設置可能である。バーコードプリンタ10は、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth)(登録商標)準拠デバイス20を含み、このブルートゥース(登録商標)準拠デバイスは、符号21で示されている少なくとも1つの802.11a/b/e/gアンテナおよび少なくとも1つのUSBデバイスポート22をさらに含むが、任意適当な数のアンテナおよびUSBデバイスポートをユーザの要望および必要性に応じて当該技術分野において知られているように利用できる。バーコードプリンタ10は、少なくとも2つのステーション埋め込み型プリンタ30,40を更に有するが、ユーザの要望および必要に応じて当該技術分野で知られているように任意適当な数のステーション埋め込み型プリンタを利用することができる。これらステーション埋め込み型プリンタ30,40は、種々のサプライサイズで入手できる。最後に、バーコードプリンタ10は、ユーザディスプレイ50またはモニタを有する。
【0017】
全体として図2を参照すると、開示した食品鮮度バーコードプリンタもしくは任意他の適当なバーコードプリンタまたはスマートプリンタは、手持ち型プリンタ/スキャナ装置210とペアにされる。手持ち型プリンタ/スキャナ装置210は、符号230で示されてたブルートゥース(登録商標)イネーブル型であり、この手持ち型プリンタ/スキャナ装置は、電力スイッチ220ならびに当該技術分野において知られている任意他の必要なメカニクスおよび機能性を有する。
【0018】
図3は、プリンタ10,210の両方が設置される食品提供サービス施設のための食品調理領域の代表的なレイアウトを示している。図3に示されているように、受け入れドア310は、低温貯蔵商品と乾式貯蔵商品の両方が処理される場所である。乾式貯蔵領域内には乾式貯蔵庫を置くための棚ユニット320およびワークステーション330が設けられている。また、食品鮮度ホストプリンタ10が設置される別のワークステーションが符号340のところに示されている。低温貯蔵庫が符号360のところに示され、スイングドア370が顧客サービス領域に通じている。さらに、手持ち型の携帯可能なプリンタ/スキャナ装置210が符号350のところに示されている。手持ち型の携帯可能なプリンタ/スキャナ装置210は、食品鮮度ホストプリンタ10とペアにされ、それにより、手持ち型の携帯可能なプリンタ/スキャナ装置210は、食品鮮度ホストプリンタ10が食品提供施設内に配置されているところではどこでも、食品鮮度ホストプリンタ10から印刷することができる。
【0019】
図4は、バーコードおよび英数字情報を印刷するためのサーマルプリントヘッド412を有するバーコードプリンタ410(図1において符号10としても示されている)を示している。プリントヘッド抵抗412は、印刷のために加えられるエネルギーの量を制御するためにストローブされまたは加熱される。このエネルギーは、符号416のところに示されたヒートシンクによって定められる印刷の熱に基づいて変えられる。コントラスト設定値414もまた、ストローブの長さに影響を及ぼす。バーコードプリンタ410は、2つのステッパモータ424,426をさらに有する。MPU420によって制御されるステッパモータ424は、印刷のために記録材のウェブをプリントヘッド428越しに前進させる。加うるに、MPU420によって制御されるステッパモータ426は、印刷のために記録材のウェブをプリントヘッド430越しに前進させる。
【0020】
バーコードプリンタ410は、コントローラ432をさらに有し、このコントローラは、バーコードプリンタ410の作動を制御するようメモリ422内に記憶されたソフトウェアルーチンに従って動作するマイクロプロセッサ420などを含む。本発明のソフトウェアは、代表的には、ユーザのリクエストに応じてカスタマイズ可能であり、それにより、ソフトウェアをユーザの要件に容易に合わせることができる。
【0021】
例えば、符号412,414,416,418のところに示されている多くのセンサ、モニタ、検出器などは、プリントヘッド428,430の抵抗、バーコードプリンタのコントラスト設定値、符号428,430のところのヒートシンクの温度およびバーコードプリンタ410に電力供給するバッテリの電圧を含むバーコードプリンタ410の作動条件をモニタする。プリントヘッド抵抗、コントラスト設定値、ヒートシンク温度、バッテリ電圧ならびに所望ならば他の作動変数の測定された値は、印刷速度制御を実施するときにマイクロプロセッサによって利用される。
【0022】
さらに、バーコードプリンタ410は、ブルートゥース(登録商標)準拠デバイス436を含み、このブルートゥース(登録商標)準拠デバイスは、少なくとも1つの802.11a/b/e/gアンテナおよび少なくとも1つのUSBデバイスポートを含む。バーコードプリンタ410は、ユーザディスプレイ434またはモニタをさらに有する。
【0023】
図5は、バーコードプリンタ510(図2において符号210としても示されている)の制御盤を示している。この制御盤は、プリンタ410用の制御盤に小規模な変更を施したものであり、例えば、プリンタ510は、2つではなく1つのプリンタステーションを有する。プリンタ510は、バーコードおよび英数字情報を印刷するサーマルプリンタヘッド526をさらに有する。プリンタヘッド526は、印刷のために加えられるエネルギーの量を制御するためにストローブされまたは加熱される。このエネルギーは、符号526で示されたヒートシンクによって定められる印刷の熱に基づいて変えられる。コントラスト設定値514もまた、ストローブの長さに影響を及ぼす。
【0024】
バーコードプリンタ510は、ステッパモータ524をさらに有する。MPU520によって制御されるステッパモータ524は、印刷のために記録材のウェブをプリントヘッド526越しに前進させる。コントローラ534がバーコードプリンタ510の作動を制御するようメモリ522内に記憶されたソフトウェアルーチンに従って動作するマイクロプロセッサ520などを含む。本発明のソフトウェアは、代表的には、ユーザのリクエストに応じてカスタマイズ可能であり、それにより、ソフトウェアをユーザの要件に容易に合わせることができる。
【0025】
例えば、符号512,514,516,518のところに示されている多くのセンサ、モニタ、検出器などは、プリントヘッド526の抵抗、バーコードプリンタのコントラスト設定値、符号526で示されたヒートシンクの温度およびバーコードプリンタ510に電力供給するバッテリの電圧を含むバーコードプリンタ510の作動条件をモニタする。プリントヘッド抵抗、コントラスト設定値、ヒートシンク温度、バッテリ電圧ならびに所望ならば他の作動変数の測定された値は、印刷速度制御を実施するときにマイクロプロセッサによって利用される。
【0026】
さらに、バーコードプリンタ510は、ブルートゥース(登録商標)準拠デバイス530を含み、このブルートゥース(登録商標)準拠デバイスは、少なくとも1つの802.11a/b/e/gアンテナおよび少なくとも1つのUSBデバイスポートを含む。バーコードプリンタ510は、ユーザディスプレイ532またはモニタおよびスキャナ528をさらに有する。
【0027】
プリンタ10(符号410としても示されている)および210(符号510としても示されている)用の例示のケースラベルが図6に示されている。手持ち型プリンタ/スキャナ装置210は、ラベル上の符号610で示されているバーコードをスキャンする。このバーコードは、製造業者、商品番号、ロットナンバー、および賞味期限の日付を識別する一義的な識別情報で符号化される。ロットナンバーはまた、符号620のところに示された人間に解読可能な番号で指示され、賞味期限の日付は、符号630のところに示された人間に解読可能な番号で指示されている。手持ち型プリンタ/スキャナ装置210は、特定のアプリケーションを実行しているバーコードホストプリンタ10にこの情報を送り戻す。アプリケーションは、バーコード610からロットナンバーおよび賞味期限の日付を取り出す。次に、このロットナンバーおよび賞味期限の日付を、食品が低温貯蔵庫か乾式貯蔵庫かのいずれかから取り出されたときに、食品鮮度ラベル上に印刷するのが良い。
【0028】
しかしながら、ブルートゥース(登録商標)型プリンタが食品鮮度プリンタから印刷することができる前に、この装置をプリンタとペアにしなければならない。図7は、装置をペアにするのに必要な方法の概要を記載している。符号701のところで、本方法を開始させる。符号705のところでプリンタ10の電源を入れ、アプリケーション選択スクリーンをディスプレイ50上に表示させ、次に、デバイスペアリングを利用するアプリケーションを選択して開始させなければならない。この場合、このアプリケーションは、食品提供サービスアプリケーション用の受け入れ方法である。符号710のところで、手持ち型プリンタ/スキャナ装置210の電源を入れる。次に、ユーザは、ブルートゥース(登録商標)が符号720のところでターンオンされていることを確認する。ブルートゥース(登録商標)がイネーブルになっていない場合、ブルートゥース(登録商標)をイネーブルにし、そして符号715のところで手持ち型プリンタ/スキャナ装置210の電源を切り、本方法は、710に戻る。
【0029】
ブルートゥース(登録商標)がイネーブルになっている場合、符号725のところで、ユーザは、プリンタ10上の指令CONNECTIONS をタップし、所望の手持ち型プリンタ/スキャナ装置210を探す。ステップ730のところで、プリンタMACアドレスが発見されたかどうかが判定される。ノー(No)である場合、符号735のところで、ユーザは、「装置のためのスキャン」タブをタップし、本方法は、符号730に戻る。イエス(Yes)である場合、符号740のところで、所望の手持ち型プリンタ/スキャナ装置210(サーバントプリンタ)を選択してペアにし、PINコードを入力する。PINコードが有効である場合、符号745のところで、所望の手持ち型プリンタ/スキャナ装置210を連続的にペアにし、いつでも印刷ができるようにし、本方法を符号755のところで終了させる。PINコードが有効ではない場合、符号745のところで、本方法は、ユーザが正しいPINコードを再入力するために符号740に戻る。
【0030】
ペアリングがバーコードホストプリンタ10と手持ち型プリンタ/スキャナ装置210との間でいったん完了すると、図8の流れ図に示されている受け入れアプリケーションをイネーブルにして受け入れ操作を完了させる。ケースが受け入れドアを通って受け入れられると、手持ち型プリンタ/スキャナ装置210に設けられているバーコードスキャナを用いて図8に指示されているようにケースラベルをスキャンする。上述したように、例示のケースラベルが図6に示されている。手持ち型プリンタ/スキャナ装置210は、特定のアプリケーションを実行しているバーコードホストプリンタ10にこの情報を送り戻す。アプリケーションは、バーコード610からロットコードおよび賞味期限の日付を取り出す。次に、このロットコードおよび賞味期限の日付を、食品が低温貯蔵庫か乾式貯蔵庫かのいずれかから取り出されたときに、食品鮮度ラベル上に印刷するのが良い。
【0031】
図8に示されているように、プリンタ10,210をペアにした後、受け入れ方法を完了させるのが良い。本方法が符号800のところで開始し、ユーザは、符号810のところで手持ち型プリンタ/スキャナ装置210によりケースラベルをスキャンする。符号820のところで、スキャンされたデータをバーコードホストプリンタ10に送り、このバーコードホストプリンタにおいて、スキャンされたデータは、ベンダー、商品番号、ロットまたはシリアルナンバー、および賞味期限の日付を得るためにアプリケーションプログラムによって処理される。食品調理の変換ステップのためにラベルを印刷する際にこのデータをホストバーコードプリンタ10によって用いて食品のロットナンバーまたはシリアルナンバーおよび消費期限の日付を識別するのが良い。
【0032】
符号825のとこで、ケースを開封する。ホストバーコードプリンタ10上のアプリケーションは、符号830のところで内パックについて促す。イエスである場合、本方法は、符号835に進んで商品が食品調理のために食品貯蔵庫から取り出されたときにスキャンできる重要なデータ要素およびバーコードをラベルに印刷して施す。このラベルは、各内パックについて増分カウントを有する。符号840のところで、ユーザは、より多くの内パックラベルが必要であるかどうかを判定し、本方法は、カートが空になるまで続行する。符号830のところでカートン用の内パックが存在しない場合、本方法は、符号850に続き、ここで、手持ち型プリンタ/スキャナ装置210は、クリティカルトラッキングイベントについて必要とされる重要なデータ要素を含むカートンについて受け入れラベルを印刷する。次に、符号840および850のノーのブランチの両方は、商品を片付けるよう進む。
【0033】
符号845のところで、低温貯蔵が必要であるかどうかは、ユーザによって判定され、あるいは、変形例として、ホストバーコードプリンタ10上のアプリケーションプログラムは、受け入れた商品の適正な貯蔵方法を含むのが良い。低温貯蔵が必要ではない場合、本方法は、符号855に進み、ここで、内パックまたはケースが受け入れられ、次に、符号860のところで乾式貯蔵に移される。次に、本方法は、符号885のところで別のケースを受け入れるよう促すよう続く。イエスである場合、本方法は、符号810に戻ってやり直し、それ以上のケースが存在しない場合、本方法は、符号890のところで終了する。
【0034】
符号845のところで、ユーザが低温貯蔵商品を受け取っていることが判定された場合、本方法は、符号865に進む。次に、符号870のところで、低温貯蔵商品が凍結状態または冷蔵下で貯蔵されるべきであるかどうかが判定される。低温貯蔵商品が凍結状態で貯蔵されるべき場合、本方法は、符号880に進み、商品は、フリーザー内に配置される。低温貯蔵商品が冷蔵下で貯蔵されるべき場合、本方法は、符号875に進み、商品は、冷蔵庫内に配置される。次に、本方法は、符号885に進んでより多くのケースは受け入れられるべきかどうかを判定する。イエスである場合、本方法は、符号810に進んでやり直され、ノーである場合、本方法は、符号890に進んで終了する。
【0035】
上述した内容は、クレーム請求されている本発明の実施例を含む。当然のことながら、クレーム請求されている本発明を説明する目的でコンポーネントまたは方法のあらゆる想到可能な組み合わせを記載することは可能ではなく、当業者であれば、クレーム請求されている本発明の多くの別の組み合わせおよび並べ替えが可能であることを認識することができる。したがって、クレーム請求されている本発明が添付の特許請求の範囲に記載された本発明の精神および範囲に属するかかるすべての変更例、改造例および変形例を含むことが意図されている。さらに、原文明細書の詳細な説明または特許請求の範囲で用いられている“includes”(訳文では「~を含む」としている場合が多い)という用語が用いられている場合、かかる用語は、“comprising”と(「~を有する」としている場合が多い)という用語とほぼ同じように包括的であることが意図されており、と言うのは、“comprising”は、これが採用されている場合、特許請求の範囲において移行句として解されるからである。
図1
図2
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図4
図5
図6
図7
図8