(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-09
(45)【発行日】2023-08-18
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/40 20120101AFI20230810BHJP
G06Q 20/38 20120101ALI20230810BHJP
【FI】
G06Q20/40
G06Q20/38 310
(21)【出願番号】P 2022124842
(22)【出願日】2022-08-04
【審査請求日】2022-08-04
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519110124
【氏名又は名称】PayPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【氏名又は名称】沖田 壮男
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】大澤 和明
【審査官】松野 広一
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-021268(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0108003(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0005209(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第114780928(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0007222(US,A1)
【文献】特開2020-135439(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの電子決済サービスの利用態様と、前記ユーザが電子決済サービスを利用するために提供したユーザに関する情報との一方または双方のユーザ情報を取得する第1取得部と、
前記ユーザが前記電子決済サービスの利用で用いているデバイスに関する情報と、前記ユーザが利用しているネットワークに関する情報とのうち一方または双方である通信情報を取得する第2取得部と、
前記ユーザ情報と、前記通信情報とに基づいて、前記ユーザの信頼度を導出する導出部と、
前記信頼度を前記電子決済サービスとは異なるサービスを提供するサービスサーバに提供する提供部と、を備え
表示部に表示された電子決済アプリの第1インターフェース画面に含まれる他のサービスの利用を申し込むための申込ボタンが操作された場合、
前記提供部は、前記サービスサーバの要求に応じて前記信頼度を示す情報を前記サービスサーバに提供する、
情報処理装置。
【請求項2】
ユーザが電子決済アプリの利用に対してログインしている状態において表示部に表示された第1インターフェース画面に含まれる他のサービスの利用を申し込むための申込ボタンが操作された場合、
前記提供部は、前記サービスサーバの要求に応じて前記信頼度を示す情報を前記サービスサーバに提供する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1取得部は、前記ユーザが電子決済サービスを利用するために提供したユーザに関する情報を取得し、
ユーザが電子決済アプリの利用に対してログインしている状態において表示部に表示された第1インターフェース画面に含まれる他のサービスの利用を申し込むための申込ボタンが操作された場合、
前記提供部は、前記サービスサーバの要求に応じて前記ユーザに関する情報と、前記ユーザに関する情報と本人確認書類とに基づく本人確認の結果を示す情報を前記サービスサーバに提供する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記信頼度が第1閾値未満であり、前記第1閾値よりも低い第2閾値以上である場合、
前記提供部は、前記電子決済サービスにおいて本人確認を実施することを促す情報を前記ユーザの端末装置の表示部に表示させる表示制御部を備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記導出部は、前記ユーザ情報が予め定められた第1基準に該当し、前記通信情報が予め定められた第2基準に該当しない場合、前記第1閾値未満であり、且つ前記第2閾値以上である信頼度を導出する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1取得部は、前記ユーザが電子決済サービスを利用するために提供したユーザに関する情報を取得し、
前記導出部は、前記ユーザが電子決済サービスの電子決済の利用態様が予め設定された基準を満たす、前記ユーザに関する情報において不整合がある、または前記ユーザに関する情報において不備がある場合、前記第1閾値未満であり、且つ前記第2閾値以上である信頼度を導出する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記信頼度が第2閾値未満である場合、
前記サービスサーバが提供するサービスを前記ユーザが利用することができないことを示す情報を前記ユーザの端末装置の表示部に表示させる表示制御部を備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記導出部は、前記通信情報が予め定められた基準に該当する場合、前記第2閾値未満である信頼度を導出する、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第1取得部は、前記ユーザが電子決済サービスを利用するために提供したユーザに関する情報を取得し、
前記提供部は、前記ユーザに前記サービスサーバが提供するサービスを前記サービスサーバに対して提供させるために、前記信頼度を示す情報と、記憶装置に記憶された前記ユーザに関する情報と、前記ユーザに関する情報と本人確認書類とに基づく本人確認の結果とを前記サービスサーバに提供する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記信頼度が第1閾値以上である場合、
前記サービスサーバは、前記ユーザに関する情報と前記本人確認の結果の取得に応じて、前記ユーザにサービスを提供する、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータが、
ユーザの電子決済サービスの利用態様と、前記ユーザが電子決済サービスを利用するために提供したユーザに関する情報との一方または双方のユーザ情報を取得し、
前記ユーザが前記電子決済サービスの利用で用いているデバイスに関する情報と、前記ユーザが利用しているネットワークに関する情報とのうち一方または双方である通信情報を取得し、
前記ユーザ情報と、前記通信情報とに基づいて、前記ユーザの信頼度を導出し、
前記信頼度を前記電子決済サービスとは異なるサービスを提供するサービスサーバに提供し、
表示部に表示された電子決済アプリの第1インターフェース画面に含まれる他のサービスの利用を申し込むための申込ボタンが操作された場合、
前記サービスサーバの要求に応じて前記信頼度を示す情報を前記サービスサーバに提供する、
情報処理方法。
【請求項12】
コンピュータに、
ユーザの電子決済サービスの利用態様と、前記ユーザが電子決済サービスを利用するために提供したユーザに関する情報との一方または双方のユーザ情報を取得させ、
前記ユーザが前記電子決済サービスの利用で用いているデバイスに関する情報と、前記ユーザが利用しているネットワークに関する情報とのうち一方または双方である通信情報を取得させ、
前記ユーザ情報と、前記通信情報とに基づいて、前記ユーザの信頼度を導出させ、
前記信頼度を前記電子決済サービスとは異なるサービスを提供するサービスサーバに提供させ、
表示部に表示された電子決済アプリの第1インターフェース画面に含まれる他のサービスの利用を申し込むための申込ボタンが操作された場合、
前記サービスサーバの要求に応じて前記信頼度を示す情報を前記サービスサーバに提供させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する
【背景技術】
【0002】
従来、電子商取引において、本人確認のための電子認証を行い、電子認証に基づいて電子決済を行うシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しなしながら、上記の装置では、ユーザまたはサービス提供者の利便性が低い場合があったがあった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、ユーザの利便性を向上させることができる情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、ユーザの電子決済サービスの利用態様と、前記ユーザが電子決済サービスを利用するために提供したユーザに関する情報との一方または双方のユーザ情報を取得する第1取得部と、前記ユーザが前記電子決済サービスの利用で用いているデバイスに関する情報と、前記ユーザが利用しているネットワークに関する情報とのうち一方または双方である通信情報を取得する第2取得部と、前記ユーザ情報と、前記通信情報とに基づいて、前記ユーザの信頼度を導出する導出部と、前記信頼度を前記電子決済サービスとは異なるサービスを提供するサービスサーバに提供する提供部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、ユーザの利便性を向上させることができる情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】電子決済サービスが実現されるための構成の一例を示す図である。
【
図2】パターン1の電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図である。
【
図3】パターン2の電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図である。
【
図5】利用者情報172の内容の一例を示す図である。
【
図6】加盟店/店舗情報176の内容の一例を示す図である。
【
図9】第1管理部128および第2管理部130の機能構成について説明するための図である。
【
図10】第2管理部130によって登録された情報の一例を示す図である。
【
図11】決済アプリ20に含まれるミニアプリ30を示す図である。
【
図12】インターフェース画像IM1の一例を示す図である。
【
図13】ミニアプリ30を利用して銀行口座を開設する際の処理について説明するための図である。
【
図14】インターフェース画面IM8の一例を示す図である。
【
図15】ミニアプリ30を利用して所定のサービスの利用を申し込む際の処理について説明するための図である。
【
図16】サービスシステムと決済システムとにより実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図19】入力内容確認画面において情報が修正される処理について説明するための図である。
【
図20】サービスシステムと決済システムとにより実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図21】ミニアプリ30を利用してサービスシステムが提供するサービスに申し込む条件について説明するための図である。
【
図22】認証処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図23】認証が行われ際のインターフェース画面の遷移の一例を示す図である。
【
図24】第2実施形態の利用者情報172Aの内容の一例を示す図である。
【
図25】フラグが設定される条件について説明するための図である。
【
図26】第2実施形態の決済サーバ100Aの機能構成の一部を表現した図である。
【
図27】その他の例(1)の処理について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、本発明の決済管理装置、決済管理システム、電子決済アプリ、決済管理方法、およびプログラムについて説明する。また、以下、図面を参照して、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムについて説明する。
【0010】
サービス管理装置は、一以上のプロセッサにより実現される。サービスを提供するサービス管理装置であって、ユーザがサービスアプリの利用に対してログインしている状態において利用者端末装置の表示部に表示された第1インターフェース画面に含まれる第1のサービスのサービスを開始するためのボタンが操作され、且つ第1情報および第2情報を含む前記申し込みに必要な情報のうち第1情報が前記サービスにおいて管理されている記憶装置に記憶されていない場合、前記第1情報をユーザに入力させるための第2インターフェース画面を前記表示部に表示させ、前記ボタンが操作され、且つ前記申し込みに必要な情報のうち第1情報が前記記憶装置に記憶されている場合、前記サービスアプリにおいて稼働し前記第1のサービスを提供する第1ミニアプリに前記第2情報をユーザに入力させるための第3インターフェース画面を前記表示部に表示させるための処理を実行する制御部(例えばコンテンツ提供部)を備える。上記のサービスは、例えば、電子決済サービスやチャットアプリ、ソーシャルネットワークサービスなど任意のサービスである。以下では、一例として、電子決済サービスであるものとして説明する。
【0011】
第1情報は、例えば、電子決済アプリが提供するインターフェース画面においてユーザが情報を入力することで取得される情報である。第2情報は、例えば、ミニアプリが提供するインターフェース画面においてユーザが情報を入力することで取得される情報である。前記第1情報は、例えば、前記第1ミニアアプリのサービスの利用および前記第1ミニアプリとは異なるミニアプリのサービスの利用で必要とされる情報である。前記第2情報は、例えば、前記第1ミニアプリのサービスの利用に必要とされる情報である。第1インターフェース画面は、サービスのサービスを開始するためのボタンを含む画面であればよい。第1インターフェース画面は、電子決済アプリが提供する画面でもよいし、ミニアプリが提供する画面でもよい。第1のサービスのサービスを開始するためのボタンは、サービスの利用を開始するために操作するボタンであり、例えば、ユーザがサービスを利用する際にユーザの情報をサービスサーバに提供してサービスを利用する契機となる操作に対応するボタンである。サービスを開始するためのボタンは、換言すると、サービスの申し込みを行うための申込ボタンということもできる。
【0012】
第3インターフェース画面を表示部に表示させるための処理とは、第1ミニアプリまたは第1ミニアプリに対応するサービスサーバと連携して第3インターフェース画面を表示部に表示させることである。例えば、制御部が、第1ミニアプリまたはサービスサーバに第3インターフェース画面を表示させることを指示することである。
【0013】
電子決済サービスを提供する決済管理装置であって、ユーザが電子決済アプリの利用に対してログインしている状態において第1インターフェース画面を表示部に表示させ、前記第1インターフェース画面に含まれる他のサービスの利用を申し込むための申込ボタンが操作され、前記ユーザの前記電子決済サービスの利用態様が前記電子決済サービスにおいて設定された条件を満たし、且つ前記電子決済サービスにおいて前記ユーザの本人確認が完了している場合、前記電子決済アプリにおいて稼働し前記他のサービスを提供するミニアプリと連携して前記ユーザに前記他のサービスを提供するサービスサーバに、前記本人確認が完了していることを示す完了情報を提供し、前記サービスサーバに前記申し込みに係る処理を進めることを指示し、前記申込ボタンが操作され、前記設定された条件を満たさない、または前記ユーザの本人確認が完了していない場合、前記サービスサーバに前記申し込みを少なくとも一時的に停止させる制御部を備える。
【0014】
上記の「前記サービスサーバに前記申し込みに係る処理を進めることを指示」とは、例えば、ミニアプリまたはサービスサーバに、申し込みのためのインターフェース画面を表示部に表示させたり、サービスを提供させたりすることである。一時的に停止させるとは、例えば、決済アプリ、決済サーバ、ミニアプリ、またはサービスサーバにサービスを利用できないことを示すインターフェース画面を表示部に表示させることや、本人確認や予め定められた所定の処理、審査などが必要であることを示す情報を提供することである。
【0015】
情報処理装置は、ユーザの電子決済サービスの利用態様と、前記ユーザが電子決済サービスを利用するために提供したユーザに関する情報との一方または双方のユーザ情報を取得する第1取得部と、前記ユーザが前記電子決済サービスの利用で用いているデバイスに関する情報と、前記ユーザが利用しているネットワークに関する情報とのうち一方または双方である通信情報を取得する第2取得部と、前記ユーザ情報と、前記通信情報とに基づいて、前記ユーザの信頼度を導出する導出部と、前記信頼度を前記電子決済サービスとは異なるサービスを提供するサービスサーバに提供する提供部(例えば第1管理部)とを備える(第2実施形態参照)。
【0016】
<第1実施形態>
[電子決済サービス]
図1は、電子決済サービスが実現されるための構成の一例を示す図である。電子決済サービスは、決済サーバ100を中心として実現される。決済サーバ100は、例えば、一以上の利用者端末装置10、一以上の第1店舗端末装置50、一以上の第2店舗端末装置70、および一以上のサービスサーバ200-1から200-3のそれぞれとネットワークNWを介して通信する。ネットワークNWは、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、無線基地局、プロバイダ装置などを含む。以下、サービスサーバ200-1から200-3を区別しない場合は、サービスサーバ200と称する。決済サーバ100は、「決済管理装置」または「サービス管理装置」の一例である。
【0017】
利用者端末装置10は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の可搬型端末装置である。利用者端末装置10は、少なくとも、光学読取機能、通信機能、表示機能、入力受付機能、プログラム実行機能を有するコンピュータ装置である。以下の説明では、これらの機能を実現するための構成をそれぞれカメラ、通信装置、タッチパネル、CPU(Central Processing Unit)等と称する。利用者端末装置10では、CPU等のプロセッサにより決済アプリ20が実行されることで、決済サーバ100と連携して電子決済サービスを利用者に提供するように動作する。決済アプリ20は、カメラ、通信装置、タッチパネルなどを制御する。
【0018】
第1店舗端末装置50は、例えば、店舗に設置される。第1店舗端末装置50は、少なくとも、商品価格取得機能、光学読取機能、プログラム実行機能、通信機能を有するコンピュータ装置である。第1店舗端末装置50は、いわゆるPOS(Point of Sale)装置を含み、POS装置によって商品価格取得機能や光学読取機能を実現してもよい。店舗コード画像60は、店舗に置かれ、QRコード(登録商標)等のコード画像が紙やプラスチックの媒体に印刷されたものである。なお、店舗コード画像60は、店舗に置かれたディスプレイ(スマートフォンなどの端末装置のディスプレイでもよい)によって表示されてもよい。
【0019】
第2店舗端末装置70は、加盟店の運営者によって使用される。第2店舗端末装置70は、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。第2店舗端末装置70では、加盟店向けインターフェース72が動作する。加盟店向けインターフェース72は、加盟店向けアプリであってもよいし、ブラウザであってもよい。加盟店向けインターフェース72は、加盟店の運営者によるクーポンの設定等を受け付け、決済サーバ100に送信する。スマートフォンである第2店舗端末装置70は、加盟店向けアプリを実行することで、店舗コード画像に相当するコード画像を表示したり、利用者端末装置10が表示するコード画像を読み取ったりする機能を有する。
【0020】
決済サーバ100は、利用者端末装置10または第1店舗端末装置50から受信した決済情報に基づいて電子決済を実現する。第1店舗端末装置50は、POS装置と加盟店サーバを含む場合があり、その場合、POS装置から加盟店サーバを介して決済情報が決済サーバ100に送信される。以下の説明では、これを特に区別せず、第1店舗端末装置50から決済情報が送信されるものとする。決済サーバ100は、例えば、利用者IDに対応付けて管理しているチャージ残高を減少させ、加盟店の売上金の項目値を増加させることで、電子決済を行う。加盟店の売上金の項目値は、例えば、それ自体が電子マネーとして使用されるものでは無く、加盟店と電子決済サービスとの取り決めに応じたサイクルで、売上金の項目値に対応する金額が銀行口座に送金される。電子決済は、リボ払いやクレジット払い等の方法によって、購買時点のチャージ残高よりも多額の購買を可能にするものが含まれてよい。
【0021】
図2および
図3は、電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図である。電子決済には、パターン1とパターン2の二つが存在してよい。
【0022】
図2に示すパターン1(以下、ユーザスキャンと称する)の場合、決済アプリ20が起動した状態の利用者端末装置10が、光学読取機能によって店舗コード画像60をデコードする(S1)。店舗コード画像60には、店舗URL(Uniform Resource Locator)の情報が含まれている。この店舗URLは、電子決済サービスのドメインに対して店舗を識別可能な情報が付加されたものであり、決済サーバ100において加盟店IDや店舗ID等との対応付けがなされている(後述)。決済アプリ20は、店舗URLとアカウントIDを含む第1決済情報を決済サーバ100に送信する(S2)。決済サーバ100は、店舗URLに対応する加盟店ID、店舗IDから、店舗情報(後述)を検索して加盟店名と店舗名の情報を取得し(S3)、決済アプリ20に送信する(S4)。利用者は、加盟店名や店舗名が表示された画面において、決済金額を利用者端末装置10に入力する(S5)。そして、利用者端末装置10は、少なくとも決済金額を含む第2決済情報を生成し、決済サーバ100に送信する(S6)。決済サーバ100は、受信した第2決済情報に基づいて、上記のように電子決済を完了する(S7)。そして、決済サーバ100は、決済完了通知(決済完了画面を表示するための情報)を決済アプリ20に送信し(S8)、決済アプリ20は決済完了画面を表示する(S9)。なお、店舗コード画像60には、店舗URLだけでなく決済金額の情報が含まれる場合がある。この場合、利用者が決済金額を入力する手順が省略される。例えば、決済金額が入力された画面を決済アプリ20が表示部に表示させるため、上記のS5が省略される。ユーザが金額を確認して所定の操作を行うと、決済金額を含む第1決済情報が決済サーバ100に送信される。加盟店名や店舗名の情報は、決済完了画面に含めて表示されてよい。
【0023】
図3に示すパターン2(以下、ストアスキャンと称する)の場合、決済アプリ20の起動時、決済アプリ20において支払う操作が行われたとき、および自動更新のタイミングになったときに、決済アプリ20はワンタイムコード(ユーザの識別情報に相当する)の発行要求を決済サーバ100に送信する(S11)。決済サーバ100はワンタイムコードを生成し(S12)、決済アプリ20に送信する(S13)。決済アプリ20は、ワンタイムコードに基づいて生成した、QRコードやバーコード等のコード画像を表示する(S14)。利用者は利用者端末装置10の表示面を第1店舗端末装置50に翳し(提示し)、第1店舗端末装置50は、光学読取機能によってコード画像をデコードし、ワンタイムコードを取得する(S15)。そして、第1店舗端末装置50は、ワンタイムコード、決済金額、加盟店ID、店舗ID等を含む決済情報を生成し、決済サーバ100に送信する(S16)。決済金額の情報は、予めバーコード読み取りや手入力等によって取得されている。決済サーバ100は、受信した情報に基づいて、ワンタイムコードに対応する利用者を特定し、上記のように電子決済を完了する(S17)。そして、決済サーバ100は、決済完了通知を決済アプリ20に送信し(S18)、決済アプリ20は決済完了画面を表示する(S19)。
【0024】
なお、上記のいずれか一方のみのパターンで電子決済が行われてもよい。また、
図2で説明した「アカウントID」は、利用者の識別情報として用いられ得る他の情報(例えば電話番号)であってもよい。また、ストアスキャンにおいてワンタイムコードの発行が省略され、決済アプリ20は、利用者のアカウントIDに基づいて生成したコード画像を表示してもよい。その場合、決済サーバ100は、ワンタイムコードに対応する利用者を特定するのに代えて、アカウントIDに対応する利用者を特定する。
【0025】
[決済サーバ]
図4は、決済サーバ100の構成図である。決済サーバ100は、例えば、通信部110と、ログイン状態管理部120と、コンテンツ提供部122と、決済処理部124と、情報処理部126と、第1管理部128と、第2管理部130とを備える。通信部110および記憶部170以外の構成要素は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。なお、決済アプリ20で実行される処理の一部は決済サーバ100で実行され、決済サーバ100で実行される処理の一部は決済アプリ20で実行されてもよい。決済サーバ100に含まれる機能構成のうち一部の機能構成は、他の装置に含まれてもよい。例えば、第1管理部128と、第2管理部130とは、決済サーバ100とは異なる他の装置に含まれてもよい。本実施形態では、一例として、第1管理部128と第2管理部130とは、決済サーバ100に含まれるものとして説明する。
【0026】
記憶部170は、HDDやフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)などである。記憶部170は、決済サーバ100がネットワークを介してアクセス可能なNAS(Network Attached Storage)装置であってもよい。記憶部170には、利用者情報172、決済コンテンツ情報174、加盟店/店舗情報176などの情報が格納される。
【0027】
通信部110は、ネットワークNWに接続するための通信インターフェースである。通信部110は、例えばネットワークインターフェースカードである。
【0028】
ログイン状態管理部120は、各利用者のログイン状態を管理する。ログイン状態管理部120は、例えば、利用者により入力された電話番号とパスワードとに基づいてログインを許可したり、利用者によるログアウトの操作に基づいてログイン状態からログアウト状態に状態を遷移させたりする。
【0029】
コンテンツ提供部122は、例えば、Webサーバの機能を有し、電子決済サービスの各種画面を表示するための情報(コンテンツやインタフェース画面)を利用者端末装置10に提供する。コンテンツ提供部122は、決済コンテンツ情報174から適宜、必要なコンテンツを読み出して利用者端末装置10に提供する。利用者端末装置10は、決済アプリ20によってコンテンツが再生された状態で利用者による各種入力を受け付け、前述した決済情報などを決済サーバ100に送信する。
【0030】
決済処理部124は、利用者端末装置10または第1店舗端末装置50により送信された決済情報に基づいて、決済処理を行う。決済処理部124は、利用者情報172を参照しながら決済処理を行う。
【0031】
情報処理部126は、利用者情報172において管理されている情報を検索したり、所望の情報が管理されているか否かを判定したりする。第1管理部128および第2管理部130の処理の詳細について後述する。
【0032】
図5は、利用者情報172の内容の一例を示す図である。利用者情報172は、利用者の登録情報の一例である。利用者情報172は、例えば、利用者URL、アカウントID、電話番号、パスワードの他、メールアドレス、利用者ID、氏名・住所・生年月日、登録日、チャージ残高、銀行口座、クレジットカード番号、他サービス連携情報、電波認証設定、キャリア決済設定、チャット友達リスト、チャージ履歴情報、決済履歴情報、チャット履歴情報などの情報が対応付けられたものである。電子決済サービスへの新規登録時には、電話番号およびパスワードの登録が必須となる。アカウントIDは、決済サーバ100によって利用者に発行されるものであり、利用者IDは、利用者が任意に設定できる(設定しなくてもよい)IDである。その他、利用者URL、アカウントID、電話番号、パスワード、登録日、チャージ残高、チャージ履歴情報、決済履歴情報以外の情報は、利用者が任意に設定できる情報である。以下、これらの情報が対応付けられた利用者のインスタンス(電子決済口座)のことをアカウントと称する。利用者URLは、利用者間の送金処理に使用される。登録日とは利用者が電子決済サービスに登録した日(アカウントを作成した日)である。
【0033】
チャージ残高は、利用者が予めアカウントに送金することで設定された電子マネーの残高を示す情報である。送金の手段としては、指定業者(銀行)のATM(Automatic Teller Machine)からの送金、登録された銀行口座からの送金などがある。銀行口座とクレジットカード番号のそれぞれは、電子決済サービスに入金可能な銀行口座またはクレジットカード番号の情報(口座番号、カード番号)である。他サービス連携情報は、電子決済サービスと連携する(例えば同じ事業グループに属する運営者により運営されている)他のサービスのログインID等である。電波認証設定は、特定の通信キャリアとの通信によって認証を行う場合の設定情報である。キャリア決済設定は、電子決済サービスを利用した支払いの少なくとも一部を通信キャリアへの支払いに振り替えるための設定情報である。チャット友達リストは、電子決済サービスが提供するチャット機能においてチャットの相手先となる他の利用者のリストである。チャージ履歴情報は、利用者が予め電子決済サービスに送金してチャージ残高を増加させた履歴である。決済履歴情報は、利用者が行った決済の内訳(日時、購買行動が行われた店舗の店舗ID、決済金額等)を、決済ごとに示す情報である。チャット履歴情報は、利用者が行ったチャットの内容の履歴である。
【0034】
図6は、加盟店/店舗情報176の内容の一例を示す図である。店舗情報176は、例えば、店舗URLに対して加盟店IDと店舗IDが対応付けられた第1テーブル176Aと、加盟店IDに対して加盟店名と売上金(前述)が対応付けられた第2テーブル176Bと、店舗IDに対して店舗名が対応付けられた第3テーブル176Cとを含む。加盟店/店舗情報176には、これらの情報の他、加盟店または店舗のカテゴリ、店舗の所在地、決済パターン等の情報が含まれてもよい。
【0035】
情報処理部126は、各種情報を管理する。情報処理部126は、決済アプリ20から取得した情報や、サービスサーバ200から取得した情報を管理したり、決済サーバ100が保持する情報を決済アプリ20やサービスサーバ200へ提供したりする。
【0036】
[サービスサーバ]
サービスサーバ200は、電子決済サービスにおいて提供されている電子決済サービスとは異なるサービスを提供するサーバ装置である。サービスサーバ200は、決済アプリ20および決済サーバ100と連携して、電子決済サービス内においてユーザにサービスを提供する。サービスサーバ200は、例えば、後述するユーザのミニアプリ30に対する操作に応じてサービスを提供する。
【0037】
[処理の概要]
決済サーバ100は、他のサービス(サービスサーバ200)から情報を収集し、収集した情報を集約して管理する。決済サーバ100は、集約した一部または全部の情報を他のサービスに提供する。
図7は、処理の概念図(その1)である。この処理により、例えば、後述するようにユーザがサービスに申し込む場合、決済サーバ100は、サービスに情報を提供する。サービスは、提供された情報を援用して、申し込みを受け付けることができる。例えば、ユーザが、入力する欄に、集約された情報に基づいてユーザの情報がプレフィル可能であるため、プレフィルが拡充する。プレフィルとは、ユーザの操作に依らずにユーザの情報が入力欄に事前に入力されることである。また、決済サーバ100は、集約した情報を用いて各種分析を行いマーケティングの最適化を実現することができる。
【0038】
更に、決済サーバ100は、決済サービスにおける所定の取引開始時に行った本人確認(いわゆるeKYC;electronic Know Your Customer)の結果と、本人確認のためにユーザが提供した情報とのうち一方または双方をサービスサーバ200に提供することができる。これにより、サービスサーバ200が、新たに本人確認を行ったり、同じ情報の提供を受けたりすることを省略することができる。
【0039】
図8は、処理の概念図(その2)である。例えば、電子決済サービスを利用する際に、ユーザが顧客情報を電子決済サービスに提供し、更に本人確認のための書類や必要とされる容貌が撮像された画像を電子決済サービスに提供したものとする。電子決済サービスにおいて、提供された情報を用いて、本人確認が行われ、ユーザが電子決済サービスを利用可能になった。本人確認とは、利用者が入力した情報と、利用者が提供した本人確認のための情報(例えば本人確認書類やユーザが撮像された画像)とが整合するかを確認する処理である。例えば、利用者が入力した情報と本人確認書類である免許証の情報とが整合し、免許証の画像と撮像された画像の容貌とが整合する場合、本人確認が完了する。本人確認は、コンピュータ処理によって自動で行われてもよいし、工程の一部または全部をスタッフが行ってもよい。また、本人確認は、公的個人認証が利用されてもよい。例えばマイナンバーカードの電子的情報を用いて本人確認が行われてもよい。
【0040】
本人確認が完了した場合、決済サーバ100が、本人確認が完了したことを示す情報を取得する。その後、電子決済サービスにおいて提供されているサービスである後払いや、資産運用、銀行のサービスをユーザが利用しようとする場合、別途、これらのサービスの利用に関する申し込みを行う必要がある。
【0041】
例えば、本実施形態の処理が行われない場合、ユーザが、それぞれのサービスの申し込みにおいて顧客情報の入力や本人確認のための書類や必要とされる容貌が撮像された画像をサービスサーバ200に提供し、サービスサーバ200がそれぞれ審査、認証などを行う必要がある。このように、それぞれのサービスの申し込みにおいて情報を入力したり、情報を提供したりすることはユーザにとって負荷が高い。また、サービスを提供する側も、ユーザが申し込みの途中で離脱しやすくなるため、不都合がある。
【0042】
そこで、本実施形態では、決済サーバ100が、ユーザの情報や本人確認の認証結果などを他のサービスサーバ200に提供することで、それぞれのサービスに対してユーザが情報を提供することなく、ユーザがサービスを利用可能にすることを支援する。以下、具体的に説明する。
【0043】
[第1管理部(情報提供部)および第2管理部(取得部)の機能構成の説明]
図9は、第1管理部128および第2管理部130の機能構成について説明するための図である。第1管理部128は、サービスサーバ200のリクエストに応じて、ユーザの情報や決済サーバ100で管理されている情報(例えば本人確認の認証結果)を提供する。例えば、サービスサーバ200は、ユーザがサービスに申し込む場合に、申し込みに必要なユーザの情報の提供を決済サーバ100にリクエストし、第1管理部128からリクエストに応じた情報を取得する。
【0044】
第2管理部130は、サービスサーバ200からユーザがサービスサーバ200を介して提供した情報や、サービスサーバ200で管理している情報の提供を受け付け、これらの情報を取得する。第2管理部130は、提供された情報を記憶部170に記憶させる。第2管理部130は、例えば、所定のユーザの情報の提供を受け付けた場合、記憶部170の当該ユーザの識別情報に提供を受けた情報を対応付けて登録する。第1管理部128と、第2管理部130との一方または双方は、API(Application Programming Interface)として機能するインターフェースである。
【0045】
例えば、第2管理部130は、資産運用のサービスサーバ200において取得された情報を取得し、第1管理部128は、資産運用のサービスサーバ200において取得された情報を、銀行のサービスサーバ200に提供することが可能である。これにより、異なるサービスにおいても、決済サーバ100がハブとなり、各サービスで得られた情報を各サービスで共有することができる。上記の処理は、「前記取得部が取得した前記第2情報(資産運用のサービスサーバ200において取得された情報)を、前記電子決済アプリにおいて稼働し他のサービスを提供する第2ミニアプリに対応する第2サービスサーバ(例えば銀行のサービスサーバ)に提供する」処理の一例である。
【0046】
図10は、第2管理部130によって登録された情報の一例を示す図である。この情報は、例えば、利用者情報172に含まれる情報である。この利用者情報172は、例えば、利用者ID(またはアカウントID)に対して、情報IF1(第1情報)および情報IF2(第2情報)が対応付けられた情報である。情報IF1は、決済アプリ20および決済サーバ100によって取得されたユーザの情報である。情報IF1は、例えば、ユーザの氏名、住所、生年月日、職業、ステータス、確認日時、確認手法、確認主体を示す情報を含む。ステータスとは、所定の確認がされた状態であるか否かを示す情報である。
図10の例では、例えば、本人確認の処理が済であることを示している。確認日時とは、本人確認がされた日時である。確認手法とは、本人確認に用いられた書類を示す情報である。書類は、例えば、運転免許証や、マイナンバーカードなどである。確認主体とは、本人確認を行った主体である。
図10の例では、本人確認は、電子決済サービスの管理者によって行われている。
【0047】
情報IF2は、後述するミニアプリ30およびサービスサーバ200により提供された情報(第2管理部130が登録した情報)である。情報IF2は、例えば、ミニアプリ30およびサービスサーバ200が利用者端末装置10の表示部に表示させたインターフェース画面に対してユーザが入力した情報である。
【0048】
上記のように、情報IF1(第1情報)の種類と、情報IF2(第2情報)の種類とは予め定められていてもよいし、動的に変更されてもよい。例えば、決済サーバ100が、保持しているユーザの情報を情報IF1とし、その他の情報を情報IF2としてもよい。例えば、ユーザの氏名関連、属性、連絡先、勤務先が情報IF1として定められ、その他が情報IF2とされてもよい。この場合、決済サーバ100が、情報IF2を保持していても、保持していなくても、ミニアプリ30が、ユーザにインターフェース画面(例えば後述する
図13のインターフェース画面IM7や
図15のインターフェース画面IM10)を提供して、ユーザが入力した情報を情報IF2としてもよい。また、決済サーバ100が情報IF2を保持している場合、決済アプリ20が、情報IF2を含むインターフェース画面を利用者端末装置10の表示部に表示させ、ユーザに情報の確認を依頼してもよい。
【0049】
上記のように、決済サーバ100の利用者情報172には、電子決済サービス内で提供された情報および他のサービスにおいて提供された情報が管理されている。
【0050】
[ミニアプリを起動させる起動ボタンを含むインターフェース画像]
決済アプリは、一以上のミニアプリ30を含む。
図11は、決済アプリ20に含まれるミニアプリ30を示す図である。ミニアプリ30は、例えば、決済アプリ20をプラットフォームとしたアプリである。ミニアプリ30は、例えば、サービスサーバ200のサービスを提供するサービス提供者が決済アプリ20内で動作するように開発したアプリケーションプログラムである。サービス提供者は、決済アプリ20の管理者により提供されたアプリ開発用のプログラムや技術文書などであるSDK(Software Development Kit)を参照してミニアプリ30を開発する。ミニアプリ30は、例えば、決済アプリ20が起動している状態で動作するアプリである。例えば、決済アプリ20がインストールされるとミニアプリ30の一部または全部がインストールされてもよいし、ミニアプリ30に対応するサービスサーバ200からミニアプリ30の一部または全部がインストールされてもよい。
【0051】
コンテンツ提供部122または決済アプリ20は、ミニアプリ30を起動させるための起動ボタンを含むインターフェース画像を利用者端末装置10の表示部に表示させる。例えば、コンテンツ提供部122が、決済アプリ20に後述するインターフェース画像IM1を表示させる。
【0052】
図12は、インターフェース画像IM1の一例を示す図である。インターフェース画面IM1(第1インターフェース画面の一例)は、電子決済サービスにおいて提供するコンテンツであり、電子決済において利用するQRコード(登録商標)やバーコード、各種電子決済に関するサービスに関する情報を含む。インターフェース画像IM1の領域AR1は、ミニアプリ30を起動させる一以上のボタンが含まれる。起動ボタンB1が操作されると、銀行のミニアプリ30が起動する。ミニアプリ30は、例えば、銀行のサービスサーバ200と連携して、ユーザにサービスを提供する。
【0053】
[ミニアプリの利用に関する処理(その1)]
図13は、ミニアプリ30を利用して銀行口座を開設する際の処理について説明するための図である。ユーザの操作に応じてミニアプリ30が、サービスサーバ200と連携して、インターフェース画面IM2(第1インターフェース画面の他の一例)を表示部に表示させる。インターフェース画面IM2における銀行口座を開設するためのボタン(例えば、
図13のB2またはB3)が操作されると、決済サーバ100の情報処理部126は、上記の操作がされたことを示す情報を取得し、利用者情報172に当該ユーザの氏名や、属性(例えば生年月日、国籍、職業など)、連絡先、勤務先などの情報が登録されているか否かを判定する。これらの情報は、決済サーバ100が、取得または管理する情報である。なお、情報処理部126は、サービスサーバ200のリクエストに応じて、この判定を実行してもよい。
図13のB2またはB3は「開始ボタン」または「申込ボタン」の一例である。また、
図12のボタンB1が「開始ボタン」または「申込ボタン」の他の一例である。例えば
図12のボタンB1が操作されると、サービスの利用の申し込みの処理が開始される場合、ボタンB1が「開始ボタン」または「申込ボタン」とされてもよい。
【0054】
例えば、当該ユーザの氏名、属性、連絡先、および勤務先の情報が登録されていない場合(第1情報が前記電子決済サービスにおいて管理されている前記記憶装置に記憶されていない場合)、決済サーバ100と決済アプリ20とは、インターフェース画面IM3、IM4、IM5、IM6を表示部に表示させる(登録されている情報のインターフェース画面は省略される)。インターフェース画面IM3、IM4、IM5、IM6は、「第2インターフェース画面」の一例である。
【0055】
インターフェース画面IM3は、ユーザが氏名を入力するための画面であり、インターフェース画面IM4は、ユーザが属性を入力するための画面であり、インターフェース画面IM5は、ユーザが連絡先を入力するための画面であり、インターフェース画面IM6は、ユーザが勤務先を入力するための画面である。例えば、インターフェース画面に入力された情報は、電子決済サービスの利用者情報172に登録され、ミニアプリ30(他のサービス)にも利用されることを示す情報が表示される。例えば、「これらの情報は、電子決済サービスの利用者情報に登録され、ミニアプリにも利用されます」などの情報が表示される。所定のボタンが操作されると、ユーザは、入力した情報がミニアプリ30には利用されることを許諾したものとみなされる。
【0056】
ユーザが入力した情報や、ユーザが提供する情報などにおいて審査や認証が必要な場合は、決済サーバ100と決済アプリ20とは、審査や認証のためのインターフェース画面(不図示)を表示させる。例えば、免許証やマイナンバーカード、本人の画像の添付や撮像するためのインターフェース画面などが提供される。インターフェース画面に画像が添付され、決済サーバ100に送信されると、決済サーバ100において所定の審査や認証が行われ、審査や認証の結果に応じた処理が行われる。例えば、審査や認証が肯定的である場合、利用者情報172に審査や認証に用いられた情報、審査や認証の結果が登録され、審査や認証が否定的である場合、決済サーバ100は、他の情報の提供をユーザに依頼する。なお、審査や認証には一定の時間を要する場合がある。時間を要する場合、ユーザは一旦ここで入力を終了し、審査を待つなどし、審査後に入力を再開してもよいし、ミニアプリ30を提供するサービスで許容されているならば、ユーザは審査待ち以外の情報の入力を進めてもよい。
【0057】
決済サーバ100が予め定められた情報を取得した後、利用者情報172のユーザの識別情報に取得した情報を対応付けて記憶部170に記憶させ、記憶させた情報をサービスサーバ200に提供する。決済サーバ100は、予め定められた情報を取得したことに応じて取得した情報をサービスサーバ200に提供してもよいし、サービスサーバ200のリクエストに応じて取得した情報をサービスサーバ200に提供してもよい。ミニアプリ30とサービスサーバ200とが、インターフェース画面IM7を表示部に表示させる。インターフェース画面IM7は、サービスサーバ200が提供するサービスにおいて必要な情報である。例えば、ユーザがサービスを申し込む際にサービスの管理者が必要とする情報である。この情報は、サービスごとに予め設定された情報であって、例えば、利用者情報172に登録されていない情報である。
【0058】
サービスサーバ200がサービスで必要な情報を取得すると、サービスサーバ200とミニアプリ30とは、インターフェース画面IM8を表示部に表示させる。
図14は、インターフェース画面IM8の一例を示す図である。インターフェース画面IM8は、入力された情報の確認画面である。例えば、ミニアプリ30とサービスサーバ200とが、上記のように、決済サーバ100が取得した情報と、サービスサーバ200が取得した情報とを所定の位置に配置したコンテンツを含むインターフェース画面IM8を表示部に表示させる。これによりユーザは、自身の情報を確認することができる。
【0059】
[ミニアプリの利用に関する処理(その2)]
図15は、ミニアプリ30を利用して所定のサービスの利用を申し込む際の処理について説明するための図である。本処理では、ユーザの氏名や、属性、連絡先、勤務先の情報が利用者情報172に登録されている(第1情報が前記記憶装置に記憶されている)ものとする。
【0060】
ユーザの操作に応じてミニアプリ30が、サービスサーバ200と連携して、インターフェース画面IM9を表示部に表示させる。インターフェース画面IM9におけるお客様情報の入力を行うためのボタンが操作されると、決済サーバ100が、情報を取得する処理は省略され、ミニアプリ30とサービスサーバ200とが、サービスの利用において必要な情報(マイナンバー)を取得するためのインターフェース画面IM10を表示部に表示させる。インターフェース画面IM10は、「第3インターフェース画面」の一例である。なお、決済サーバ100が、上記の必要な情報を保持している場合は、決済サーバ100が、サービスサーバ200に必要な情報を提供する。
【0061】
サービスサーバ200がサービスで必要な情報を取得すると、サービスサーバ200とミニアプリ30とは、前述した
図14のインターフェース画面IM8と同様に、決済サーバ100が取得した情報と、サービスサーバ200が取得した情報とを所定の位置に配置したコンテンツを含むインターフェース画面IM11を表示部に表示させる。これにより、ユーザは、決済サービスの所定の取引開始時に入力した氏名や属性などの情報を確認したり、サービスの所定の取引開始時に入力した情報を確認したりすることができる。これらの情報を修正する際の処理については後述する。
【0062】
また、決済サーバ100は、複数の種別の情報IF1(例えば、ユーザの氏名、属性、連絡先、および勤務先の情報)が利用者情報172において記憶されていない場合、記憶されていない種別の情報IF1をユーザに入力させるためのインターフェース画面を表示部に表示させ、利用者情報172において、上記のインターフェース画面に入力された情報IF1をユーザの識別情報に対応付けて登録し、ユーザの識別情報に対応付けられた複数の種別の情報IF1をサービスサーバ200に提供する。これにより、決済サーバ100は、一部の情報IF1を記憶していない場合であっても、一部の情報IF1を取得して、サービスサーバ200に情報IF1を提供することができる。
【0063】
なお、決済サーバ100は、情報IF1が記憶部170に記憶されている場合であっても、記憶されている情報IF1の確認をユーザに促すためのインターフェース画面を利用者端末装置10の表示部に表示させてもよい。このインターフェース画面には、例えば、記憶部170に記憶されたユーザの情報IF1がプレフィルされている。例えば、情報IF1のうち一部の情報が決済サーバ100において記憶されていない場合、決済サーバ10は、記憶されていない情報IF1の入力を促すためのインターフェース画面を利用者端末装置10の表示部に表示させると共に、記憶されている情報IF1の確認を促すためのインターフェース画面を記憶されている情報IF1がプレフィルされた状態で利用者端末装置10の表示部に表示させてもよい。例えばユーザの氏名が記憶されていない場合、決済サーバ100は、インターフェース画面IM3を利用者端末装置10に表示させ、他の情報IF1が記憶されている場合、記憶された情報IF1がプレフィルされた状態のインターフェース画面IM4-IM6を利用者端末装置10の表示部に表示させてもよい。
【0064】
上記の情報IF1(第1情報)は、所定の基準を満たす情報であってもよい。所定の基準とは、例えば、サービスの申し込みで求められる基準である。例えば、氏名が漢字や平仮名、カタカナで登録されていることや、住所の番地が登録されていることなどであってもよい。決済サーバ100は、所定の基準を満たさない情報IF1(第1情報)を記憶している場合、この情報がプレフィルされた状態のインターフェース画面(例えばインターフェース画面IM3-6など)を利用者端末装置10の表示部に表示させ、所定の基準を満たすように情報の修正を依頼してもよい。
【0065】
[ミニアプリの利用に関するシーケンス図]
図16は、サービスシステムと決済システムとにより実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。サービスシステムは、ミニアプリ30とサービスサーバ200との一方または双方であり、決済システムは、決済アプリ20と決済サーバ100との一方または双方である。サービスシステムと決済システムとにおいて、ユーザを特定するための識別情報が共有されている。
【0066】
まず、ユーザが決済アプリ20の操作を介してミニアプリ30を起動させ、サービスシステムが提供する所定の申し込みを行うための操作がユーザによって行われると、サービスシステムがユーザの情報の提供を決済システムに依頼する(S50)。決済システムは、利用者情報172を検索して(S52)、検索結果をサービスシステムに送信する(S54)。例えば、決済サーバ100が取得、または管理するための情報(第1情報、情報IF1)を、決済サーバ100が保持している場合は、これらの情報をサービスシステムに提供する。
【0067】
決済サーバ100が取得、または管理するための情報を、決済サーバ100が保持していない場合は、決済システムは、情報を入力させるための処理(例えばインターフェース画面の提供)を実行する(S56)。次に、決済システムは、入力された情報をサービスシステムに提供する(S58)。また、入力された情報は、利用者情報172のユーザの識別情報に対応付けられ登録される。
【0068】
次に、サービスシステムは、サービスで要求される情報をユーザに入力させるための処理を実行する(S60)。次に、サービスシステムは、入力された情報を決済システムに提供する(S62)。次に、決済システムは、提供された利用者情報172のユーザの識別情報に対応付けて登録する(S64)。なお、S62およびS64の処理は省略されてもよいし、決済システムと情報を共有することについてユーザの同意が得られた情報が決済システムに提供されてもよい。また、サービスシステムの種別に応じて、S62およびS64の処理を省略するかが決定されてもよい。
【0069】
上記のように、サービスシステムは、決済サーバ100が得た情報や管理している情報を用いてユーザのサービスの利用に関する処理を行うことができる。
図17は、情報の共有の概念図である。例えば、ユーザが決済アプリ20にログインした状態において、ユーザが他のサービスの取引の開始時に、サービスサーバ200は、決済サービスにおける所定の取引開始時に入力された情報、本人確認書、ユーザの容貌が撮像された画像などを援用して、取引開始の審査や手続きなどを行うことができる。
【0070】
これにより、サービスサーバ200は、情報を取得するための負荷を軽減することができる。また、ユーザは、同じ情報を入力する必要がないため、ユーザの負荷も軽減される。
【0071】
上記では、決済サーバ100で取得された情報がサービスサーバ200に提供されるものとして説明したが、これに加えて(または代えて)、決済サーバ100における本人確認の結果がサービスサーバ200に提供されてもよい。
図18は、本人確認結果の提供の概念図である。例えば、ユーザが決済アプリ20にログインした状態において、ユーザが他のサービスの取引の開始時に、サービスサーバ200は、決済サービスにおける所定の取引開始時に行った本人確認の結果(いわゆるeKYC)や、その他審査の結果などをサービスサーバ200に提供する。サービスサーバ200は、提供された本人確認の結果や、その他審査の結果を用いてまたは参照して、取引開始の審査や手続きなどを行うことができる。
【0072】
[情報の修正に関する処理]
図19は、入力内容確認画面において情報が修正される処理について説明するための図である。インターフェース画面IM11(入力内容確認画面)において、ユーザが情報を修正するためのボタンを操作すると、決済アプリ20と決済サーバ100とは、インターフェース画面IM12やIM13、IM14(「第4インターフェース画面」の一例)を表示部に表示させる。インターフェース画面IM12は、ユーザの情報を編集するためには本人確認情報の更新が必要なことを示す情報や、更新を行うための更新ボタンなどを含む。本人確認情報の更新とは、例えば決済サーバ100において管理されたているユーザの識別情報に対応付けられた情報を更新することである。例えば、再度、免許証を撮像した画像を送信するなどの本人確認の処理が必要なことである。
【0073】
例えば、メールアドレスを編集する場合、所定の操作によってメールアドレスを入力するためのインターフェース画面IM13が表示され、メールアドレスが編集されて所定の操作がされると、インターフェース画面IM14に遷移する。入力されたメールアドレスに認証用の電子メールが送信され、ユーザはインターフェース画面IM14において認証用の電子メールを用いた認証のための操作を行うと、メールアドレスの更新が行われる。
【0074】
上記のように、決済システムが取得したユーザの情報またはサービスシステムが取得したユーザの情報の修正がされた場合、決済システムが、情報の修正のためのインターフェース画面および処理を実行し、ユーザの利用者情報172を更新する(第1情報を更新する)。このように、決済システムが、ユーザの利用者情報172を更新して利用者情報172において更新後の情報を新たに登録するので、他のサービスに対して情報を提供する場合、修正を反映した情報を提供することができる。この処理は、「前記第1情報が更新された後、前記第1インターフェース画面に含まれる第2のサービスのサービスを開始するための開始ボタンが操作された場合、前記制御部は、前記電子決済アプリにおいて稼働し第2のサービスを提供する第2ミニアプリ30に対応する第2サービスサーバに前記変更された前記第1情報を提供する」処理の一例である。
【0075】
なお、インターフェース画面IM10において取得されたミニアプリ30とサービスサーバ200とがサービスの利用において必要な情報(第2情報)を修正するための操作が、インターフェース画面IM11において行われた場合、決済サーバ100および決済アプリ20は、修正のためのインターフェース画面を提供せずに、ミニアプリ30とサービスサーバ200とが修正するための操作に応じて、必要な情報を変更するためのインターフェース画面(「第5インターフェース画面」の一例)を表示部に表示させる。
【0076】
[情報の修正に関するシーケンス図]
図20は、サービスシステムと決済システムとにより実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。まず、インターフェース画面IM11に対して、ユーザが情報の修正の操作を行うと、サービスシステムが、修正の操作がされたことを示す情報を決済システムに送信する(S100)。次に、決済システムは、修正のための処理を実行する(S102)。例えば、修正する情報を入力するためのインターフェース画面が提供されたり、ユーザが入力または提供した情報に対する審査や認証が行われたりする。
【0077】
次に、決済サーバ100は、ユーザの利用者情報172において、登録された情報を修正に応じた情報に更新する(S104)。これにより、修正に応じて更新された情報がユーザの利用者情報172に登録される。次に、決済システムは、修正された情報をサービスシステムに提供する(S106)。次に、サービスシステムは、修正を反映した情報を含むインターフェース画面を表示部に表示させる(S108)。例えば、住所が変更された場合、インターフェース画面IM11において、変更前の住所を変更後の住所に修正したインターフェース画面が表示される。
【0078】
上記のように、サービスシステムが提供するインターフェース画面に対する操作によってユーザの情報が修正された場合、決済システムは、この操作に応じた処理を行って修正を受け付け、修正に応じてユーザの利用者情報172を更新する。これにより、決済サーバ100は、最新の情報を取得、保持することができ、他のサービスに対して、最新の情報を提供することができる。
【0079】
[ミニアプリを利用してサービスシステムが提供するサービスに申し込む条件]
図21は、ミニアプリ30を利用してサービスシステムが提供するサービスに申し込む条件について説明するための図である。例えば、条件1-条件8の一部または全部が、上述した決済サービスにおいて管理されている情報を用いた申し込みの条件である。
【0080】
例えば、ユーザが決済アプリ20の利用に対してログインしている状態において(条件2)インターフェース画面を表示部に表示させ、インターフェース画面に含まれる他のサービスの利用を申し込むための申込ボタンが操作され、ユーザの電子決済サービスの利用態様が電子決済サービスにおいて設定された条件(例えば条件7)を満たし、且つ電子決済サービスにおいてユーザの本人確認が完了している場合(例えば条件1、条件5)、決済アプリ20において稼働し他のサービスを提供するミニアプリ30と連携してユーザに他のサービスを提供するサービスサーバ200に、本人確認が完了していることを示す完了情報を提供し、サービスサーバ200に申し込みに係る処理を進めることを指示し、ボタンB1が操作され、設定された条件を満たさない、またはユーザの本人確認が完了していない場合、サービスサーバ200に申し込みを少なくとも一時的に停止させる。
【0081】
申し込みに係る処理を進める場合において、決済サーバ100は、前述した
図13-
図15等で説明した処理を実行する。例えば、決済サーバ100は、保持している情報に応じて、決済アプリ20に情報入力(第1情報入力)のためのインターフェース画面を表示させたり、ミニアプリ30に情報入力(第2情報入力)のためのインターフェース画面を表示させたりする。
【0082】
また、決済サーバ100は、ユーザが決済アプリ20の利用に対してログインしている状態において表示部に表示されたインターフェース画面に含まれる第1のサービスの利用を申し込むための申込ボタンまたは第1のサービスの利用を開始するための操作ボタンが操作された場合、ユーザの利用者端末装置10に搭載されている生体認証機能による認証を実行させるためのインターフェース画面を表示部に表示させ、ユーザのインターフェース画面に対する操作に応じて生体認証(条件6)が成立した場合に、操作に応じたインターフェース画面を表示部に表示させる。すなわち、生体認証が成立した場合に、サービスサーバ200が提供する所定のサービスの利用が許可される。
【0083】
(条件1)電子決済サービスの管理者が、利用者について予め規定された所定の確認を行っており、所定の確認が完了していることである。例えば、電子決済サービスの利用の開始時に行われる確認事項が完了していることである。例えば、所定の確認が完了している場合、利用者情報172の当該ユーザの識別情報に対して本人確認済であるか否かを示すフラグが付与され、このフラグが共有されることで、決済サーバ100またはサービスサーバ200は、条件1を満たすか否かを判定することができる(
図10参照)。
【0084】
(条件2)決済アプリ20にログインしていることである。決済アプリ20にログインすることで、ミニアプリ30が利用可能となり、ミニアプリ30を利用してサービスに申し込めるためである。
【0085】
(条件3)ユーザの識別情報を決済サービスとサービスシステムにおいて共有していることである。サービスサーバ200は、ユーザの識別情報をキーとして第2管理部130と連携することで、決済サーバ100で管理されている情報を取得することができるためである(前述した
図9参照)。なお、ユーザの情報をサービスサーバ200に提供することの同意は、ユーザから得られているものとする。
【0086】
(条件4)サービスが、第2管理部130(例えばAPI)を介して、対象のユーザの本人確認日時や、確認手法の情報を取得可能であることである。例えば、サービスが、前述した
図10で示したように決済サーバ100で管理されている本人確認の確認日時および確認手法を取得可能であることである。例えば、サービスが、第2管理部130と連携することで、上記の情報を取得可能であることである。
【0087】
(条件5)取引確認主体が電子決済サービスの管理者であることである。取引確認とは、電子決済サービスの利用のための確認である。この確認の主体が、電子決済サービスの管理者であることが条件である。
【0088】
(条件6)ミニアプリ30を利用した特定取引時に電子決済サービスが所定の認証を実施する。これについては、後述する(
図22、
図23参照)。
【0089】
(条件7)電子決済サービスにおいて、なりすましている疑いがある取引を行ったユーザや偽っていた疑いがある顧客との間で行う取引を行ったユーザでないことである。例えば、決済サーバ100は、所定の判定基準を用いて、上記の条件を満たすユーザを特定し、特定したユーザに対してはサスペンド処理を実行する。サスペンド処理とは、特定したユーザが電子決済サービスや、関連するサービスを利用することを保留したり、停止したりすることである。
【0090】
(条件8)利用禁止条件を満たすユーザでないことである。利用禁止条件を満たすか否かは、例えば、利用者情報172のユーザの識別情報に対応付けられた情報に基づいて判定される。利用禁止条件とは、例えば、予め設定されたユーザなど種々の条件である。
【0091】
[(条件6)に関する説明]
決済サーバ100は、ユーザが決済アプリ20の利用に対してログインしている状態において表示部に表示された第1インターフェース画面に含まれる第1のサービスのサービスを開始するためのボタンまたはサービスを開始するためのボタンの操作に応じてサービスの提供を受けるため処理が完了した後(例えば申し込みが完了した後)に第1のサービスの利用を開始するための操作ボタンが操作された場合、ユーザの利用者端末装置10に搭載されている生体認証機能による認証を実行させるためのインターフェース画面を表示部に表示させ、ユーザのインターフェース画面に対する操作に応じて生体認証が成立した場合に、操作に応じた処理を進めるためのインターフェース画面を表示部に表示させる。操作に応じたインターフェース画面とは、例えば、申込を進めるためのインターフェース画面やサービスを開始するためのインターフェース画面である。
【0092】
図22は、認証処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、決済アプリ20は、特定取引を行うための操作がミニアプリ30に対して行われたか否かを判定する(S200)。操作がされた場合、決済アプリ20は、所定の認証を要求するインターフェース画面を表示部に表示させる(S202)。所定の認証とは、例えば、利用者端末装置10に搭載されている機能(例えばOS(オペレーションシステム)やアプロケーションプログラム)によって実現される認証である。例えば、利用者端末装置10のロックを解除するための認証である。認証は、例えば、生体認証であってもよいし、パスワードを利用した認証であってもよい。生体認証は、例えば、顔認証や、指紋、虹彩などを用いた認証である。認証に用いられる生体情報は、利用者が、利用者端末装置10の機能を用いて登録した情報である。
【0093】
次に、利用者端末装置10が、認証が成立したか否を判定する(S204)。認証が成立した場合、ミニアプリ30とサービスサーバ200とがサービスを提供する(S206)。例えば、ユーザとの取引を開始するための処理を継続したり、取引を開始したりする。認証が成立しない場合、ミニアプリ30とサービスサーバ200とがサービスを提供することをせずに、本処理の1ルーチンの処理が終了する。
【0094】
図23は、認証が行われ際のインターフェース画面の遷移の一例を示す図である。例えば、ミニアプリ30が提供する取引を開始するためのインターフェース画面において取引の開始をするための操作がされると、決済アプリ20は、認証を行うことを示す情報を含むインターフェース画面を表示部に表示させる。これにユーザが同意すると、利用者端末装置10が、認証を行う。認証が成立した場合、ミニアプリ30が取引を開始するためのインターフェース画面を表示部に表示させる。
【0095】
例えば、上記の認証が利用されないと仮定すると、ユーザは、免許証を複数の角度から撮影した画像や、免許証の裏面を撮影した画像、本人の容貌を撮影した画像などを決済サーバ100またはサービスサーバ200に提供する必要がある。これに対して、本実施形態では、上記のように、認証が行われるため、上記の処理が省略されるため、ユーザの利便性が向上する。
【0096】
なお、上記の処理では、認証は、サービスの利用を申し込む際に行われるものとして説明したが、これに加えて(または代えて)、申し込みが完了した後に、サービスの利用を開始する際、その都度、認証が行われてもよい(ただし認証後、一定期間は認証は省略される)。これにより、セキュリティ性が向上する。
【0097】
以上説明した第1実施形態によれば、決済サーバ100は、保持して情報または本人確認の結果に応じて適切な処理を実行する。これにより、ユーザが容易にサービスを利用できたり、サービスサーバ200は、決済サーバ100で管理されている情報または本人確認の結果を活用してユーザにサービスを提供することができたりする。この結果、ユーザの利便性が向上すると共に、サービスサーバ200の処理負荷が軽減する。
【0098】
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、利用者情報のユーザの識別情報に対して、ユーザとの取引に関するリスクを示す情報が対応付けられ、この情報がサービスサーバ200に提供される。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0099】
図24は、第2実施形態の決済サーバ100Aの機能構成の一部を表現した図である。決済サーバ100Aは、例えば、第1実施形態の決済サーバ100の機能構成に加え、第1取得部132と、第2取得部134と、フラグ生成部(導出部)136を備える。これらの機能構成のうち一部の機能構成は、他の装置に含まれてもよい。決済サーバ100Aは、「情報処理装置」の一例である。
【0100】
第1取得部132は、ユーザの電子決済サービスの利用態様と、ユーザが電子決済サービスを利用するために提供したユーザに関する情報との一方または双方のユーザ情報を取得する。利用態様とは、例えば、ユーザが電子決済サービスを利用履歴であって、決済額や、決済した店舗の情報などである。ユーザに関する情報とは、ユーザが電子決済サービスの利用の申し込みをする際に電子決済サービスに提供した情報である。例えば、前述した
図10の情報IF1である。
【0101】
第2取得部134は、ユーザが電子決済サービスの利用で用いているデバイスに関する情報と、ユーザが利用しているネットワークに関する情報とのうち一方または双方である通信情報を取得する。デバイスに関する情報とは、利用者端末装置10のデバイスの種別の情報や、IPアドレス(Internet Protocol Address)などの情報である。ネットワークに関する情報とは、利用者端末装置10がアクセスしているインターネットサービス・プロバイダの情報や、通信に利用しているネットワークに関する情報などである。例えば、これらの情報は、決済アプリ20によって取得され、決済サーバ100に提供される情報である。
【0102】
フラグ生成部136は、ユーザ情報と、通信情報とに基づいて、ユーザの信頼度を導出する。フラグ生成部136は、例えば信頼度に応じたリスクフラグを生成したり、信頼度に応じたスコアを導出したりする。これらの情報は、サービスサーバ200に提供される。例えば、第2管理部130が、サービスサーバ200の要求に応じて、信頼度を示す情報、決済サーバ100が保持するユーザの情報、本人確認の結果を示す情報をサービスサーバ200に提供する。例えば、ユーザが決済アプリ20の利用に対してログインしている状態において表示部に表示されたインターフェース画面に含まれる他のサービスの利用を申し込むための申込ボタンが操作された場合に、第2管理部130が、サービスサーバ200の要求に応じて、信頼度を示す情報や、ユーザの情報、本人確認の結果を示す情報をサービスサーバ200に提供してもよい。
【0103】
フラグ生成部136は、例えば、ユーザ情報と、通信情報とに加え、ユーザに紐づく条件(ユーザ情報に基づく条件)と、ユーザに紐づかない条件(通信情報に基づく条件)とに基づいて設定される。
図25は、フラグが設定される条件について説明するための図である。ユーザに紐づく条件は、例えば、ユーザが所定の条件を満たすことや、ユーザの電子決済サービスの利用態様における条件が満たされること、決済サーバ100において管理された情報に不備があることである。
【0104】
ユーザが所定の条件を満たすとは、リストに予め登録されたユーザであることである。例えば、このリストには、ハイリスクであるユーザが登録されている。ユーザの電子決済サービスの利用態様における条件が満たされるとは、例えば、高額の決済が所定回数以上行われるなど予め設定された利用態様で電子決済サービスが利用されていることである。情報に不備があるとは、例えば、情報に不整合(例えば住所の都道府県と市区町村とが不整合)や必要な情報に不備があること(例えば必要な情報が不足していること)などである。
【0105】
ユーザに紐づかない条件は、例えば、予め設定されたデバイスからのアクセスであること、予め設定されたIPアドレスからのアクセスであること、予め設定されたインターネットサービス・プロバイダ経由のアクセスであることである。例えば、ハイリスクであると推定されるデバイスやIPアドレス、インターネットサービス・プロバイダなどが利用されている場合、リスクが高いと推定される。
【0106】
フラグ生成部136は、上述したフラグが設定される条件にユーザが該当する場合に、フラグを設定する。生成されたフラグは、サービスサーバ200へ提供される。例えば、第2管理部130が、サービスサーバ200へユーザの情報を提供する際に、ユーザの情報に対応付けてフラグをサービスサーバ200へ提供する。これにより、サービスサーバ200は、対象のユーザはリスクの高いユーザであることを認識し、認識結果を考慮してサービスを提供するか否かを判定することができる。
【0107】
なお、上記の例ではハイリスクのユーザにフラグを付与するものとして説明したが、これに代えて、リスクの高さに応じたフラグが付与されてもよい。例えば、高リスクフラグや、中リスクフラグ、低リスクフラグなどリスクの高さに応じたフラグが付与されてもよい。また、フラグに代えて、リスクの高さまたは低さを示すスコアが付与されてもよい。フラグ生成部136は、上述した条件に基づく基準を参照して、スコアを導出し、導出したスコアをユーザの識別情報に対応付ける。
【0108】
図26は、第2実施形態の利用者情報172Aの内容の一例を示す図である。利用者情報172Aには、利用者情報172で説明した情報に加え、リスクフラグがユーザの識別情報に対して対応付けられる。
【0109】
また、例えば、フラグ生成部136は、グレーフラグ、ブラックフラグ、ホワイトフラグを含む所定の種類のフラグからリスクに応じたフラグをユーザの識別情報に付与してもよい。ブラックフラグは、ユーザに紐づかない条件に該当するユーザに設定されるフラグである。また、ブラックフラグは、ユーザに紐づく条件のうち所定の条件を満たすユーザに設定されてもよい。ブラックフラグは、信頼度が第2閾値未満であることを示すフラグである。
【0110】
グレーフラグは、ユーザに紐づく条件のうち、ユーザ情報が予め定められた条件を満たし(例えば電子決済に関する条件を満たすユーザまたは情報に不備があり)、ユーザに紐づかない条件に該当しないユーザに設定されるフラグである。グレーフラグは、信頼度が第1閾値未満であり、第2閾値以上であることを示すフラグである。
【0111】
ユーザに紐づく条件およびユーザに紐づかない条件に該当しないユーザに対しては、ホワイトフラグが付与される。
【0112】
例えば、決済サーバ100は、ホワイトフラグのユーザがミニアプリ30のサービスの利用を申し込むための操作を行った場合、ユーザは後述するグレーフラグのユーザのような手続きを行うことなくサービスを利用することができる。
【0113】
例えば、決済サーバ100は、グレーフラグのユーザがミニアプリ30のサービスの利用を申し込むための操作を行った場合、電子決済サービスで行われる本人確認を再度行うことをユーザに要求する。例えば、決済サーバ100は、本人確認を再度行うためのインターフェース画面を表示部に表示させる。なお、このインターフェース画面は、グレーフラグを取得したサービスサーバ200が表示させてもよい。
【0114】
例えば、決済サーバ100は、ブラックフラグのユーザがミニアプリ30のサービスの利用を申し込むための操作を行った場合、サービスを利用できないことを示す情報を含むインターフェース画面を表示部に表示させる。なお、このインターフェース画面は、ブラックフラグを取得したサービスサーバ200が表示させてもよい。
【0115】
以上説明した第2実施形態によれば、決済サーバ100は、ユーザのリスクに関する情報を生成し、生成した情報をサービスサーバ200に提供する。これにより、サービスサーバ200は、取得したリスクを示す情報を参照して、ユーザにサービスを提供するかを判定することができる。この結果、より精度よくサービスの提供に関する判定が行われる。
【0116】
<その他の例(1)>
上記の例では、ユーザが決済アプリ20にログインしている状態でミニアプリ30を操作した場合に、決済サーバ100で保持されている情報がサービスサーバ200に共有されるものとして説明したが、これに代えて(これに加えて)、ミニアプリ30を利用せずに、サービスサーバ200にユーザの利用者端末装置10がアクセスした場合に情報が共有されてもよい。
【0117】
図27は、その他の例(1)の処理について説明するための図である。例えば、利用者端末装置10が、ミニアプリ30を介さずに、銀行のサービスサーバ200にアクセスして、ユーザが銀行口座を開設しようとしている。例えば、サービスサーバ200により提供されるインターフェース画面において銀行口座の開設を行うための操作がされた場合、サービスサーバ200は、ユーザに電子決済サービスにログインして電子決済サービスと銀行のサービスサーバ200とを連携させるか否かを問い合わせる。ユーザが連携することを選択して、所定の操作を行ってログインや、電子決済サービスで使用しているユーザの識別情報やパスワードを入力した場合、銀行のサービスサーバ200は、決済サーバ100から決済サーバ100で管理されているユーザの情報や本人確認の結果を取得する。銀行のサービスサーバ200は、取得した情報や本人確認の結果を援用して、銀行口座の開設の処理を進めることができる。
【0118】
上記のように、ユーザは、ミニアプリ30を介さない場合であっても、決済サーバ100で保持されている自身の情報を他のサービスサーバ200において利用させることができるため、ユーザの利便性が向上し、サービスサーバ200の処理負荷が軽減する。
【0119】
<その他の例(2)>
決済サーバ100が、ユーザの操作に応じて利用者情報172のユーザの識別情報に対応付けられた情報を更新した場合、更新したことを示す情報または更新の内容を所定のサービスサーバ200に提供してもよい。例えば、ユーザが、銀行口座の開設の申し込みを行っている際に、決済サーバ100が提供するインターフェース画面において住所の更新を行った場合、住所が更新されたことを示す情報を、例えば、クレジットカード会社のサービスサーバ200(所定のサービスサーバ200)に提供してもよい。例えば、クレジットカードの与信や決済などにおいて最新の情報を得ておく必要があるため、決済サーバ100は、他のサービスの申し込みなどにおいて情報が更新された場合、更新がされたことを示す情報および更新内容をクレジットカード会社のサービスサーバ200に提供する。
【0120】
上記のように、決済サーバ100は、ユーザの情報の更新がされた場合、他のサービスサーバ200に更新に関する情報を提供することにより、サービスサーバ200および決済サーバ100は最新の情報を保持することができる。また、ユーザは、情報の更新をすべてのサービスにおいてする必要がないため、ユーザの利便性が向上する。
【0121】
<その他の例(3)>
ユーザが、サービスサーバ200が提供するインターフェース画面においてユーザの情報を更新し、サービスサーバ200が、ユーザの情報を更新した場合、サービスサーバ200は、決済サーバ100にユーザの情報が更新されたことを示す情報および更新の内容を提供してもよい。決済サーバ100は、この情報に基づいて利用者情報172のユーザの情報を更新してもよい。更に、決済サーバ100は、更新されたことを示す情報および更新の内容を他のサービスサーバ200に提供してもよい。
【0122】
上記のように、決済サーバ100は、サービスサーバ200においてユーザの情報の更新がされた場合、サービスサーバ200から更新に関する情報を取得することにより、最新の情報を保持することができる。
【0123】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0124】
10 利用者端末装置
20 決済アプリ
30 ミニアプリ
50 第1店舗端末装置
60 店舗コード画像
70 第2店舗端末装置
100 決済サーバ
121 サービス情報取得部
122 コンテンツ提供部
124 決済処理部
126 情報処理部
128 第1管理部
130 第2管理部
132 第1取得部
134 第2取得部
136 フラグ生成部
170 記憶部
172 利用者情報
174 決済コンテンツ情報
【要約】
【課題】ユーザの利便性を向上させること。
【解決手段】ユーザの電子決済サービスの利用態様と、前記ユーザが電子決済サービスを利用するために提供したユーザに関する情報との一方または双方のユーザ情報を取得する第1取得部と、前記ユーザが前記電子決済サービスの利用で用いているデバイスに関する情報と、前記ユーザが利用しているネットワークに関する情報とのうち一方または双方である通信情報を取得する第2取得部と、前記ユーザ情報と、前記通信情報とに基づいて、前記ユーザの信頼度を導出する導出部と、前記信頼度を前記電子決済サービスとは異なるサービスを提供するサービスサーバに提供する提供部とを備える。
【選択図】
図4